JP6066256B2 - 磁性シート、伝送コイル部品及び非接触充電装置 - Google Patents
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Description
図2に、本願発明に係る磁性シートの一例として、上述の非接触充電装置の受電装置7に用いる磁性シートを示す。(a)は平面状の磁性シートを主面の法線方向から見た平面図、(b)該磁性シートの中心を前記法線方向に切断した場合の断面図である。図2に示す磁性シートは外形が矩形の第1の磁性シート部材1を有し、該磁性シート部材1はその中央に円形の開口部2を有する。第1の磁性シート部材の構成はかかる構成に限定されるものではない。例えば、第1の磁性シートの外形は矩形以外に、円形、楕円形、異形、さらにはそれらに凹凸をつけた形状など種々の構成を取ることができる。また、開口部2の形状も円形の他、楕円形、正方形・長方形などの矩形等にすることができる。但し、開口部の形状は、対置される磁気吸着部材の端面形状や該磁気吸着部材の周囲に配置される平面状コイルの内形の相似形状とすることが好ましい。なお、この場合の相似とは、矩形の場合の角部分のアールや微小な凹凸などの相違にかかわらず、全体形状が相似形状であればよいという趣旨である。
次に、図3に、本願発明に係る磁性シートの他の実施形態を示す。図3は平面状の磁性シートを主面の法線方向から見た平面図である。図2に示す実施形態と重複する構成の説明は省略する。図3に示す磁性シートは、開口部2と第1の磁性シート部材1の外縁側とを連通させる連通部15を有する点で、図2に示す実施形態と異なる。図3に示す構成では連通部15は、その長手方向が開口部2の中心に向かう向きに配置されている。連通部15が形成されていることで、開口部2は第1の磁性シート部材1の外縁まで続く、オープンな開口部となる。例えば磁性金属薄帯から磁性シートを取り出す場合、開口部2を形成するにあたって、開口部2に対応する部分の薄帯は除去する必要がある。開口部2がクローズした開口であると、かかる部分の薄帯の除去がしにくい。これに対して、磁性シート部材1の外縁に対してオープンな開口であれば、磁性シート部材1の外側の部分を除去する際に、かかる外側の部分とつながっている開口部2に対応する部分の薄帯も同時に除去でき、工程の簡略化が可能である。また、平面状コイルの後面側に、コイルヨークとして磁性シートを配置する場合、連通部15にコイルの末端の導線を這わせて、コイル内側からコイル外側へと導線を導出することもできる。
次に、図4に、本願発明に係る磁性シートの他の実施形態を示す。図4は平面状の磁性シートを主面の法線方向から見た平面図である。図3に示す実施形態と重複する構成の説明は省略する。図4に示す磁性シートは、第1の磁性シート部材に開口部の中心から放射状に形成されたスリット16を有する点で、図3に示す実施形態と異なる。図1に示すような非接触充電装置の場合、平面状コイル9によって発生する磁束は、第1の磁性シート部材1の径方向に流れる。そのため、図4に示すようなスリットを設けることで、前記磁束とスリット16の長手方向とが、略平行になっているため、スリット16によってかかる磁束による渦電流を抑制することができる。スリットは切れ目の形態で形成され、磁路を不連続にするものであればよい。但し、スリットの長手方向に垂直な方向の幅は、磁性体同士が離間するに十分な大きさとすることがより好ましい。この場合は例えば0.1mm以上とすればよい。スリットの幅を必要以上に大きくしても損失低減の効果がそれに伴って大きくなるわけではないので、例えば1mm以下とすることが好ましい。また、スリットはその両端が第1の磁性シート部材内に位置してもよいが、一端が第1の磁性シート部材の外縁まで到達している構成の方がその形成が容易である。スリットの数はこれを特に限定するものではない。図4に例示したスリットは7個であるが、それ以下でもよいし、それ以上設けてもよい。スリットを多く設けることで渦電流抑制の効果が高まる。磁性シートに形成するスリットは、軟磁性体に金属薄帯を用いる場合であれば、打ち抜き加工や切り込み加工によって形成すればよい。後述するように樹脂シートでラミネート加工する場合、ラミネート加工前にスリット形成してもよいし、ラミネート加工後にスリット形成してもよい。なお、スリット16は、連通部15を有する構成に限らず、連通部のない図2に示す構成等にも適用できる。
2:開口部
3:第2の磁性シート部材
4、9:平面状コイル
5、11:基板
6:二次電池
7:受電装置
8、18:磁性シート
10:吸着部材
12:交流電源
13:回路部
14:給電装置
15:連通部
16:スリット
Claims (7)
- 磁性薄帯を用いた磁性シートであって、
前記磁性シートは、樹脂フィルムに貼られた前記磁性薄帯からなり、前記磁性薄帯から除去された不要部分により規定される間隔をもって配置された同材質で実質的に同じ厚さの第1の磁性シート部材と第2の磁性シート部材を含み、
前記第1の磁性シート部材は開口部を有し、前記第2の磁性シート部材が前記開口部の内側に前記開口部の縁から前記間隔をもって離間している磁性シート。 - 前記第1の磁性シート部材と前記第2の磁性シート部材に厚さ50μm以下の磁性合金の薄帯を用い、前記開口部と前記第1の磁性シート部材の外縁側とを連通させる連通部を有することを特徴とする請求項1に記載の磁性シート。
- 前記開口部の縁と前記第2の磁性シート部材の外縁との間隔が、前記外縁に沿って一定であることを特徴とする請求項1または2に記載の磁性シート。
- 前記間隔が前記第2の磁性シート部材を構成する磁性層の総厚の5倍以上であることを特徴とする請求項3に記載の磁性シート。
- 平面状コイルと、前記平面状コイルの後面側に配置されたコイルヨークを有し、
前記コイルヨークが請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁性シートであることを特徴とする伝送コイル部品。 - 二つの伝送コイル部品を対向させて前記伝送コイル部品間で電力伝送を行う非接触充電装置であって、
前記伝送コイル部品の一方が請求項5に記載のコイル部品であり、
前記伝送コイル部品の他方は、平面状コイルと、前記平面状コイルの内側に配置された磁気吸着部材とを有し、
前記磁気吸着部材と前記第2の磁性シート部材とが対向して配置されることを特徴とする非接触充電装置。 - 前記対向方向から見て、前記磁気吸着部材の対向面よりも前記第2の磁性シート部材の対向面の方が大きいことを特徴とする請求項6に記載の非接触充電装置。
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