JP2012221903A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、燃料電池のシステム効率の低下を抑制するとともに、長期にわたりギ酸の排出量が少ない燃料電池システムを提供することを目的とする。
【解決手段】液体燃料を燃料として発電する燃料電池システムであって、アノード極に供給される液体燃料とカソード極に供給される酸化剤ガスの化学反応により発電する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックのアノード極から排出される排ガスをシステム外部に排出する排気手段を備え、前記排気手段は、前記燃料電池スタックのアノード極から排出される排ガスを液体燃料または水を貯蔵するタンクの液中に放出した後、前記タンクからシステム外部に排ガスを排出することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体燃料を燃料として発電する燃料電池システムに関する。
最近の電子技術の進歩によって、情報量が増加し、その増加した情報を、より高速に、より高機能に処理する必要があるため、高出力密度で高エネルギー密度の電源、すなわち、連続駆動時間の長い電源を必要とする。
充電を必要としない小型発電機、即ち、容易に燃料補給ができるマイクロ発電機の必要性が高まっている。こうした背景から、燃料電池の重要性が検討されている。
燃料電池は、少なくとも固体又は液体の電解質及び所望の電気化学反応を誘起する一対の電極であるアノード及びカソードから構成され、その燃料が持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに高効率で変換する発電機である。
こうした燃料電池において、電解質膜に固体高分子電解質膜を用い、水素を燃料とするものは固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)と呼ばれ、メタノールを燃料とするものは直接メタノール形燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)と呼ばれる。中でも、液体燃料を使用するDMFCは燃料の体積エネルギー密度が高いために小型の可搬型又は携帯型の電源として有効なものとして注目されている。
DMFCにおいては、アノードに供給されたメタノールが酸化され、二酸化炭素となって排出される。また、アノードから固体高分子電解質を透過してカソードに移動したメタノールは、カソードに供給された酸素によって酸化され、二酸化炭素となって排出される。これらのメタノール酸化過程では、中間生成物であるギ酸が少なからず生じ、燃料電池から排出される。このギ酸は、人体にとって有害であるため、その量を可能な限り低減する必要がある。
燃料電池から排出される有害物質であるギ酸を除去する方法としては、例えば特許文献1に記載のように排出ガス配管に副生ガス吸収剤を有するフィルターを設ける方法がある。また特許文献2に記載のようにギ酸の分解触媒を含むフィルターを排出ガス配管に設ける方法がある。
特開2008−210796号公報 特開2005−183014号公報
しかしながら、吸収剤を設ける方法では吸収剤の吸着量に限界があるため、長期にわたってギ酸の除去効果を得ることは難しい。また触媒フィルターを排出ガス配管に設ける方法では、フィルターが排ガスの流通抵抗となるため、ブロアの能力を向上させる必要があり、補機動力による損出が大きくなることから、燃料電池システムの効率が下がってしまう。また、分解触媒として白金やパラジウムを使用するため、システムのコストが高くなってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、燃料電池のシステム効率の低下を抑制するとともに長期にわたりギ酸の排出量が少ない燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の液体燃料を燃料として発電する燃料電池システムは、アノード極に供給される液体燃料とカソード極に供給される酸化剤ガスの化学反応により発電する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックのアノード極から排出される排ガスをシステム外部に排出する排気手段を備え、前記排気手段は、前記燃料電池スタックのアノード極から排出される排ガスを液体燃料または水を貯蔵するタンクの液中に放出した後、前記タンクからシステム外部に排ガスを排出することを特徴とするものである。
このように本発明の燃料電池システムでは、排ガスを液体燃料または水の中に放出して、排ガス中に含まれるギ酸を液体燃料または水に溶解させる。これにより、外部に放出されるギ酸を大幅に低減することが可能となる。
排ガス中のギ酸を液体燃料または水に効率よく接触させるために液中に放出される排ガスの泡が微細になるようにバブリングすることが好ましい。
本発明によって、システム効率の低下が抑制され、長期にわたりギ酸の排出量が少ない直接メタノール形燃料電池システムを提供することができる。
本発明に係る直接メタノール形燃料電池システムの模式図。 本発明に係る水回収タンク部の概略部。 本発明に係る水回収タンク部の概略部。 本発明に係る直接メタノール形燃料電池システムの模式図。 本発明に係る直接メタノール形燃料電池システムの模式図。 従来の直接メタノール形燃料電池システムの模式図。
以下に、本発明の実施の形態を示す。
(実施例1)
本発明に係る液体燃料を燃料として発電する燃料電池について、メタノールを燃料とする直接メタノール形燃料電池を例にして説明する。直接メタノール形燃料電池システムの基本構成の一例を図1に示す。DMFCシステムは発電部である燃料電池の単セルを積層したスタック11、スタック11に燃料を供給および未反応の残燃料を回収するための燃料タンク12および燃料ポンプ13、スタック11に空気を供給するためのブロア16、カソード排気を冷却してスタック11での電気化学反応で生成した水を凝縮させるための冷却器19、冷却器で凝縮した水を回収する水回収タンク21、燃料タンク12の燃料消費による燃料減少を検知する水位センサ30、燃料タンク12内のメタノール濃度を検出するメタノール濃度センサ31、水位センサ30やメタノール濃度センサ31をモニタリングし、高濃度メタノールカートリッジ26から燃料タンク12へ高濃度メタノールを供給するための高濃度メタノール供給ポンプ27や、水回収タンク21から燃料タンク12へ水を供給するための水供給ポンプ22を運転,停止するなどのシステム制御を行うためのモニタ・制御回路29などを有する。
スタック11は、固体高分子電解質膜を挟んでアノード極とカソード極が形成された膜電極接合体(MEA)と、アノード極とカソード極に燃料および酸化剤ガスを供給するセパレータとからなる単セルを複数枚直列に積層したものである。このスタック11に燃料であるメタノール水溶液と酸化剤ガスである空気あるいは酸素を供給することにより発電を行う。
ここで、アノード極では(1)式に示すメタノール酸化反応が進行し、カソード極では(2)式に示す酸素還元反応が進行する。アノード極で進行するメタノール酸化反応では少なからず(3)式に示すようなギ酸を生成する副反応が生じる。この一部が、メタノールの酸化によって生成するCO2排ガスと一緒に燃料電池システム外部に排出されてしまう。ギ酸は人体にとって有害であるため、その排出量を可能な限り低減する必要がある。
CH3OH+H2O→CO2+6H++6e- ・・・(1)
3/2O2+6H++6e-→3H2O ・・・(2)
CH3OH+H2O→HCOOH+4H++4e- ・・・(3)
本実施例の燃料電池システムでは、直接メタノール形燃料電池システム外部へのギ酸の排出量を低減するため、アノード極から未反応燃料とともに燃料タンク12に戻ってきたギ酸を含む排ガスを、直接外部に排出するのではなく、水回収タンク21内に蓄積した回収水中にバブリングし、排ガス中のギ酸を回収水中に溶解させた後、水回収タンク21に備えられた排気口25より外部に排出することを特徴とする。具体的には、本システムの燃料タンク12は、燃料タンク12に戻ってきたギ酸を含む排ガスがシステム外部に直接排出されないように密封された構造となっている。そして、燃料タンク12内の気相成分(排ガス)の増加に伴い燃料タンク12内の圧力が上昇し、排ガスはその圧力によって燃料タンク12と水回収タンク21を連結した燃料排ガスライン24を通って水回収タンク21の回収水中に放出されるようになっている。これにより、排ガス中のギ酸の多くは回収水中に溶解するため、外部に放出されるギ酸を大幅に低減することが可能となる。なお、ギ酸が溶解した回収水は、モニタ・制御回路29で水位センサ30,メタノール濃度センサ31の測定値をもとに、必要に応じて水供給ポンプ22の駆動により、燃料タンク12に供給される。燃料タンク12内の燃料中に溶解したギ酸の一部はスタック11で酸化され、発電に寄与することから、発電効率の向上ならびに燃料利用率の向上も期待できる。
さらに本実施例の燃料電池システムでは、カソード排ガスから水を回収するシステムとしている。アノード極から電解質膜を介してカソード極に通過してきたメタノールが上記(3)式の反応によりカソード極でも少量のギ酸が発生する。カソード排ガスから水を回収する際に、カソード排ガス中に含まれるギ酸の一部も回収されることになる。そのため、カソード排ガスから水を回収するシステムについても、システム外部に放出されるギ酸量の低減に寄与している。
図2は、本発明に係る水回収タンク部の一例である。水回収タンク21には水位センサ32が取り付けられており、水位検出用フロート34により、水回収水タンク内の水位の上限,下限を検知、水位がこの範囲内になるよう、モニタ・制御回路29で冷却器19の冷却能力を制御して水の回収量を増減させる、あるいは余分な水を排水弁36などから排水するよう制御されている。燃料排ガスライン24より水回収タンク21に送られてきた排ガスは、水回収タンク21内の下限水位よりも低い位置に設けられた燃料排ガスバブリング部35より回収水中に放出される。この際、排ガスを水と効率よく接触させるため、燃料排ガスバブリング部35は排ガスの泡が微細になるような構造となっていることが好ましい。回収水中へのバブリングによりギ酸が除去された排ガスは、排気口25より外部に放出される。なお、燃料排ガスライン24,燃料排ガスバブリング部35,水回収タンク21など、燃料排ガスや回収水が接触する部分については、耐ギ酸性の材料を用いることが好ましい。なお、回収水の温度については、温度が低い方が燃料排ガス中のギ酸の回収効率が上昇することから、回収水は冷却器19で60℃以下に冷却されていることが望ましく、より好ましくは40℃以下である。水回収タンク21内の回収水を低温に保つため、水回収タンク21に冷却機構を設けてもよい。また、スタック11の発熱による回収水の温度上昇を避けるため、水回収タンク21とスタック11の間に断熱材を設けても良い。たとえば、水回収タンク21の周囲、又は、スタック11の周囲を断熱材で覆うことにより断熱できる。
(実施例2)
図3は、本実施例に係る水回収タンク部の一例である。水回収タンク21内にイオン交換樹脂層37を設けてあるのが特徴である。それ以外のシステム構成は、図2に示したものと同様である。水回収タンク21内にイオン交換樹脂層37を設けることにより、水回収タンク21内の回収水中に溶解したギ酸が、イオン交換樹脂に除去されることで、回収水中のギ酸濃度が低く保たれることにより、燃料排ガス中のギ酸の回収水への溶解効率が高くなり、燃料電池システム外部に放出されるギ酸量がより低減できる。
本実施例では水回収タンク21内にイオン交換樹脂層37を設けた構成としたが、水回収タンク21から燃料タンク12に水を供給する水供給ライン23にイオン交換樹脂層37を設けても良い。
(実施例3)
図4は、本発明に係る直接メタノール形燃料電池システムの別の形態の一例である。本燃料電池システムは、スタック11で生成した水を回収するシステムを持っていない場合の一例である。DMFCシステムは発電部であるスタック11、スタック11に燃料を供給および残燃料を回収するための燃料タンク12および燃料ポンプ13、スタック11に空気を供給するためのブロア16、燃料タンクの燃料消費による燃料減少を検知する水位センサ30、燃料タンク内のメタノール濃度を検出するメタノール濃度センサ31、水位センサ30やメタノール濃度センサ31をモニタリングし、高濃度メタノールカートリッジ26から燃料タンク12へ高濃度メタノールを供給するための高濃度メタノール供給ポンプ27や、水タンク41へ水を供給するための純水カートリッジ38、水タンク41から燃料タンク12へ水を供給するための水供給ポンプ22を運転,停止するなどのシステム制御を行うためのモニタ・制御回路29などを有する。
本実施例では、直接メタノール形燃料電池システム外部へのギ酸の排出量を低減するため、残燃料とともに燃料タンク12に戻ってきたギ酸を含む排ガスを、直接外部に排出するのではなく、水タンク41内に蓄積した水中にバブリングし、排ガス中のギ酸を水に溶解させた後、水タンク41に備えられた排気口25より外部に排出することを特徴とする。これにより、排ガス中のギ酸の多くは回収水中に溶解するため、外部に放出されるギ酸を大幅に低減することが可能となる。
(実施例4)
図5は、本発明に係る直接メタノール形燃料電池システムの別の形態の一例である。本燃料電池システムは、未反応燃料とともに燃料タンク12に戻ってきたギ酸を含む排ガスを、熱交換器42を通し温度を下げた後に燃料タンク12中にバブリングすることで、燃料タンク12内の燃料中にギ酸を溶解させ、外部に放出するギ酸量を低減する。本発明のDMFCシステムは発電部であるスタック11、スタック11に燃料を供給および未反応燃料を回収するための燃料タンク12および燃料ポンプ13、スタック11に空気を供給するためのブロア16、燃料タンクの燃料消費による燃料減少を検知する水位センサ30、燃料タンク内のメタノール濃度を検出するメタノール濃度センサ31、水位センサ30やメタノール濃度センサ31をモニタリングし、高濃度メタノールカートリッジ26から燃料タンク12へ高濃度メタノールを供給するための高濃度メタノール供給ポンプ27や、燃料タンク12へ水を供給するための純水カートリッジ38、純水カートリッジ38から燃料タンク12へ水を供給するための純水供給ポンプ40を運転,停止するなどのシステム制御を行うためのモニタ・制御回路29などを有する。さらに本発明のDMFCシステムは、燃料及び排ガスを含む未反応燃料の熱交換をするための熱交換器42を有する。
本実施例では、直接メタノール形燃料電池システム外部へのギ酸の排出量を低減するため、未反応燃料およびギ酸を含む排ガスを、熱交換器42を通すことで温度を下げた後、燃料排ガスバブリング部35により燃料タンク12内の燃料中にバブリング、排ガス中のギ酸を燃料タンク12の燃料中に溶解させ、ギ酸濃度が低減した排ガスを燃料タンク12に備えられた排気口25より外部に排出することを特徴とする。ここで、熱交換器を持たないDMFCシステムにおいては、燃料タンク12内の燃料の温度は、スタック11での発電により燃料が加熱されることで、スタック11とほぼ同じ温度まで上昇してしまい、ギ酸を含む排ガスをそのまま燃料タンク12内の燃料中にバブリングしても、排ガス中のギ酸が燃料中に効率よく吸収されず、大半がそのまま外部に放出されてしまう。一方、本システムのように燃料供給ライン14および燃料回収ライン15間で熱交換するための熱交換器42を設け、スタック11に導入される前の燃料とスタック11を出た後の未反応燃料を熱交換することで、燃料タンク12内の燃料を環境温度に近い低温に保つことが可能となる。これにより、排ガス中のギ酸の多くは燃料中に溶解が可能となり、外部に放出されるギ酸を大幅に低減することが可能となる。
更に本実施例の燃料電池システムでは、熱交換器42で燃料と排ガスを含む未反応燃料との間で熱交換する構成を採用したことで以下の利点を有する。燃料タンク12内の燃料は、排ガス中のギ酸の溶解性を高めるためにスタック11の温度よりも低い温度に保たれている。一方で低温の燃料をスタック11に供給すると出力が不安定になる等、スタック11の発電に悪影響を及ぼす場合がある。これに対し、本システムでは燃料タンク12からスタック11に供給する燃料を熱交換器42で加熱する構成を採用することで、低温の燃料がスタック11に供給される場合の問題を解消している。
(比較例)
図6は、従来の直接メタノール形燃料電池システムの模式図である。従来のシステムでは、未反応燃料とともに燃料タンク12に戻ってきたギ酸を含む排ガスを、燃料タンク12に取り付けられた排気口25より直接外部に放出する構造となっている。
(評価)
上述した各実施例および比較例について、同様の条件でシステムを運転し、ギ酸排出量を評価した。評価条件は、各直接メタノール形燃料電池システムを環境温度25℃の場所に設置し、外部負荷を100Wとして1時間運転し、システムの運転が安定した状態で、排気口より排出される排ガスを捕集し、その中に含まれるギ酸量をイオンクロマトグラフィーにより測定した。いずれのシステムも燃料タンク内のメタノール濃度は3±0.5wt%となるよう制御した。本評価に置いては、実施例1に記載した水回収タンク21の冷却機構や断熱材などは取り付けていない。なお、実施例1〜3について、排ガス捕集時の水回収タンク21および水タンク41の水温を測定したところ、いずれも35〜38℃であった。
評価結果を表1に示す。なお、ギ酸排出量の測定結果については、比較例を1として規格化した値で示す。
Figure 2012221903
比較例の直接メタノール形燃料電池システムと比較して、実施例1のギ酸排出量は約1/8に低減した。実施例2については、約1/12と最も少ない結果となった。また、実施例3についても約1/9にギ酸の排出量が低減した。
以上のように、本発明の直接メタノール形燃料電池システムを適用することにより、燃料電池システムより排出されるギ酸量を大幅に低減することが可能となる。
なお、本実施例ではメタノールを燃料とした直接メタノール形燃料電池を例として説明したが、本発明の内容はエタノールを燃料として用いる直接エタノール形燃料電池(有害な中間生成物として酢酸やアセトアルデヒドが生成)といった、他の液体燃料を使用する燃料電池にも適用可能であり、直接メタノール形燃料電池に限定されるものではない。
本発明は、液体燃料を燃料として発電する燃料電池システムに関するものであり、直接メタノール形燃料電池や直接エタノール形燃料電池などの燃料電池システムや、これらの燃料電池を電源として搭載した電子機器などに利用できる。
11 スタック
12 燃料タンク
13 燃料ポンプ
14 燃料供給ライン
15 燃料回収ライン
16 ブロア
17 吸気ライン
18 排気ライン
19 冷却器
20 水回収ライン
21 水回収タンク
22 水供給ポンプ
23 水供給ライン
24 燃料排ガスライン
25,33 排気口
26 高濃度メタノールカートリッジ
27 高濃度メタノール供給ポンプ
28 高濃度メタノール供給ライン
29 モニタ・制御回路
30,32 水位センサ
31 メタノール濃度センサ
34 水位検出用フロート
35 燃料排ガスバブリング部
36 排水弁
37 イオン交換樹脂層
38 純水カートリッジ
39 純水供給ライン
40 純水供給ポンプ
41 水タンク
42 熱交換器

Claims (11)

  1. 液体燃料を燃料として発電する燃料電池システムにおいて、
    アノード極に供給される液体燃料とカソード極に供給される酸化剤ガスの化学反応により発電する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックのアノード極から排出される排ガスをシステム外部に排出する排気手段を備え、
    前記排気手段は、前記燃料電池スタックのアノード極から排出される排ガスを液体燃料または水を貯蔵するタンクの液中に放出した後、前記タンクからシステム外部に排ガスを排出する燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記排気手段は前記排ガスを前記液中にバブリングすることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 液体燃料を燃料として発電する燃料電池システムにおいて、
    アノード極に供給される液体燃料とカソード極に供給される酸化剤ガスの化学反応により発電する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックに供給する液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、
    前記燃料タンクに供給する水を貯蔵する水タンクと、
    前記燃料電池スタックのアノード極から排出される排ガスを含む未反応燃料を前記燃料タンクに戻す未反応燃料回収ラインと、
    前記燃料タンク内の排ガスを前記水タンクに流す燃料排ガスラインと、を備え、
    前記排ガスは、前記燃料排ガスラインから前記水タンク内の液中に放出され、前記水タンクに設けられた排気口を介してシステム外部に排出されることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料タンクが密封されていることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記排ガスは、前記燃料排ガスラインのバブリング部から前記水タンク内の液中に放出されることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記水タンク内または前記水タンク内の水を前記燃料タンクに供給する水供給ラインのいずれかにイオン交換樹脂層を有することを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池スタックのカソード極から排出される排ガスから水を回収する水回収部を備え、
    水回収部で回収した水を前記水タンクに供給する燃料電池システム。
  8. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池スタックと水タンクとの間に断熱材を有することを特徴とする燃料電池システム。
  9. 液体燃料を燃料として発電する燃料電池システムにおいて、
    アノード極に供給される液体燃料とカソード極に供給される酸化剤ガスの化学反応により発電する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックに供給する液体燃料を貯蔵する燃料タンクと、
    前記燃料電池スタックのアノード極から排出される排ガスを含む未反応燃料を前記燃料タンクに戻す未反応燃料回収ラインと、
    前記未反応燃料回収ラインに設けられ、前記排ガスを含む未反応燃料を冷却するための熱交換器と、を備え、
    前記排ガスは、前記未反応燃料回収ラインから前記燃料タンク内の液中に放出され、前記燃料タンクに設けられた排気口を介してシステム外部に排出されることを特徴とする燃料電池システム。
  10. 請求項9に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記熱交換器は、アノード極から排出される排ガスを含む未反応燃料と前記燃料タンクから前記燃料電池スタックに供給する燃料との間で熱交換することを特徴とする燃料電池システム。
  11. 請求項9に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記排ガスは、前記未反応燃料回収ラインのバブリング部から前記燃料タンク内の液中に放出されることを特徴とする燃料電池システム。
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