JP2012220164A - 冷蔵庫 - Google Patents

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寿江 高崎
Atsuko Funayama
敦子 船山
Takumi Tando
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Abstract

【課題】プラズマ滅菌装置を用いた、脱臭・除菌性能の高い冷蔵庫を提供する。
【解決手段】冷蔵室と、冷却器7と、冷蔵室と冷却器7とを結ぶ冷蔵室送風ダクト15とを備えた冷蔵庫において、冷蔵室送風ダクト15内にプラズマ滅菌装置51を設置する。狭い冷気流路である冷蔵室送風ダクト15にプラズマ滅菌装置を設置することにより、循環冷気はプラズマ発生領域を通過することになり、効率的に脱臭・滅菌される。
【選択図】 図3

Description

本発明は冷蔵庫に関する。
冷蔵庫内は様々な種類の食品を保存するため、臭いや菌が発生しやすくなっている。さらに、冷蔵庫を使用する年数が長くなるほど臭気や菌が蓄積し、除去が難しくなる。冷蔵庫内に臭いや菌が蓄積すると、新たに収納した食品の汚染が進行し、人体に影響が出る危険性がある。そのため、この臭い、菌を除去する技術が数多く開発されている。
特に、空気中に存在する浮遊菌(以下、空中浮遊菌)に関しては、冷蔵庫内に収納する食品は生鮮食品が多いため、多くの技術が開発されている。一般的に用いられている滅菌方法を調査すると、下記に大別される。
1)吸着材に菌を吸着させる方法
2)放射線(γ線など)、紫外線(波長254nm)、電子線などによる方法
3)プラズマや高電圧発生装置を用い、イオンやラジカルを発生させ、分解する方法
上記の通り、様々な滅菌方法が存在するが、1)の吸着法は、吸着材に完全に菌を捕集することが困難であるため、除菌効果が低く、菌が冷蔵庫内に飛散してしまうことが考えられる。2)の光の照射による方法は、光が直接目に入ると危険なことや、樹脂劣化が起こるなどの理由から、エネルギーの高い光を発生させる照射滅菌手段を樹脂部材の多い冷蔵庫に搭載することは困難である。このような背景のもと、安全性が高く、除菌性能が高いプラズマや高電圧発生装置を用いた滅菌法が注目されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−289801号公報
イオン発生装置やオゾン発生装置などは、大気圧中において高電圧を印加することにより、オゾンやラジカルを発生させ、脱臭や除菌などの様々な用途に用いられている。特許文献1は、プラズマにより発生したオゾンでガスを浄化するガス浄化装置として用いている。
冷蔵庫内の脱臭は主に脱臭フィルタを用いているが、より脱臭性能の高い冷蔵庫へのニーズに対応するために、本発明者等は今後上記3)の方法が有効と考え、更なる検討を行なった。しかしながら、冷蔵庫の脱臭フィルタを単にプラズマ滅菌装置に置き換えても脱臭や除菌の効果が十分には得られないことが分かった。
本発明の目的は、プラズマ滅菌装置を用いた、脱臭・除菌性能の高い冷蔵庫を提供することにある。
上記目的を達成するための一実施形態として、冷蔵室と、冷却器と、前記冷蔵室と前記冷却器とを結ぶ冷蔵室送風ダクトとを備えた冷蔵庫において、前記冷蔵室送風ダクト内にプラズマ滅菌装置が設置されていることを特徴とする冷蔵庫とする。
また、複数の貯蔵室とプラズマ滅菌装置とを備えた冷蔵庫において、前記プラズマ滅菌装置は、交流電圧を印加する高周波電極とアース電極が誘電体を介して設置され、前記電極間に放電空間となるギャップを有し、前記アース電極或いは前記高周波電極と前記誘電体の間に、更に前記誘電体よりも誘電率の低い絶縁スペーサが設置されていることを特徴とする冷蔵庫とする。
本発明によれば、プラズマ滅菌装置を冷蔵室送風ダクトに配置することにより、また、プラズマ滅菌装置のアース電極或いは高周波電極と誘電体の間に、更に前記誘電体よりも誘電率の低い絶縁スペーサを設置することにより、脱臭・除菌性能の高い冷蔵庫を提供することができる。
本発明の第1の実施例に係る冷蔵庫の正面外形図である。 図1に示す冷蔵庫のX−X断面図である。 図2に示す冷蔵庫断面図の要部拡大図である。 本発明の第1の実施例に係る冷蔵庫に搭載したプラズマ生成モジュールの構成を示す模式図である。 本発明の第2の実施例に係る冷蔵庫に搭載したプラズマ生成モジュールの構成を示す模式図である。 図5に示すプラズマ生成モジュールの他の電極構成を示す模式図である。 本発明の第2の実施例に係る冷蔵庫に搭載したプラズマ滅菌装置の冷気流路高さと脱臭効果の関係を示す説明図である。 本発明の第2の実施例に係る冷蔵庫に搭載したプラズマ滅菌装置のプラズマ生成雰囲気と脱臭効果の関係を示す説明図である。
プラズマ滅菌装置を冷蔵庫に適用したときの脱臭・除菌性能が低い原因について検討した結果、(1)従来、冷蔵室の戻り場所に設置されていた脱臭フィルタに代えて同じ場所にプラズマ滅菌装置を設置した場合、冷蔵庫室の戻り場所の広さに比べプラズマ発生領域が狭いために循環空気を十分に脱臭・除菌できないこと、(2)プラズマ発生領域程度に循環流路を狭めても冷蔵庫に適用する上で空気抵抗は影響しない、即ち十分な風量が得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて生まれたものである。
以下、実施例により詳細に説明する。
本発明の第一の実施例について、図1から図4を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係る冷蔵庫の正面外形図であり、図2は、冷蔵庫の庫内の構成を表す図1におけるX−X縦断面図であり、図3は、図2の要部拡大説明図である。
図1に示すように、本実施例の冷蔵庫1は、上方から、冷蔵室2、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6から構成されている。なお、以下本明細書中では、製氷室3と上段冷凍室4と下段冷凍室5の総称として冷凍室60と呼ぶことがある。なお、同一符号は同一構成要素を示す。
冷蔵室2は前方側に、左右に分割された観音開きの冷蔵室扉2a、2bを備え、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6は、それぞれ引き出し式の製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを備えている。以下では、冷蔵室扉2a、2b、製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを単に扉2a、2b、3a、4a、5a、6aと称する。
また、冷蔵庫1は、扉2a、2b、3a、4a、5a、6aの各扉の開閉状態をそれぞれ検知する図示しない扉センサと、扉開放状態と判定された状態が所定時間、例えば、1分間以上継続された場合に、使用者に報知する図示しないアラーム、冷蔵室2や野菜室6の温度設定や冷凍室60の温度設定をする図示しない温度設定器等を備えている。
図2に示すように、冷蔵庫1の庫外と庫内は、発泡断熱材(発泡ポリウレタン)を充填することにより形成される断熱箱体10により隔てられている。冷蔵庫1の断熱箱体10は複数の真空断熱材25を実装している。
庫内は、断熱仕切壁28により冷蔵室2と、上段冷凍室4及び製氷室3(図1参照、図2中で製氷室3は図示されていない)とが隔てられ、断熱仕切壁29により、下段冷凍室5と野菜室6とが隔てられている。
扉2a、2b(図1参照)の庫内側には複数の扉ポケット32が備えられている。また、冷蔵室2は複数の棚36により縦方向に複数の貯蔵スペースに区画されている。
図2に示すように、上段冷凍室4、下段冷凍室5及び野菜室6は、それぞれの室の前方に備えられた扉3a、4a、5a、6aと一体に、収納容器3b、4b、5b、6bがそれぞれ設けられており、扉4a、5a、6aの図示しない取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより収納容器4b、5b、6bが引き出せるようになっている。図1に示す製氷室3にも同様に、扉3aと一体に、図示しない収納容器(図2中(3b)で表示)が設けられ、扉3aの図示しない取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより収納容器3bが引き出せるようになっている。なお、符号33は冷蔵室温度センサ、33aは野菜室温度センサ、符号34は冷凍室温度センサ、符号35は冷却器温度センサを示す。
図2に示すように、冷却器7は下段冷凍室5の略背部に備えられた冷却器収納室8内に設けられており、冷却器7の上方に設けられた庫内送風機(送風機)9により冷却器7と熱交換して冷やされた空気(冷気、以下、冷却器7で冷やされてできた低温空気を冷気と称する)が冷蔵室送風ダクト11、上段冷凍室送風ダクト12、下段冷凍室送風ダクトである冷気ダクト13(図3参照)及び図示しない製氷室送風ダクトを介して、冷蔵室2、上段冷凍室4、下段冷凍室5、製氷室3の各室へ送られる。各室への送風は冷蔵室冷却ダンパ20と冷凍室冷却ダンパ50の開閉により制御される。
ちなみに、冷蔵室2、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5の各送風ダクトは、図3に示すように冷蔵庫1の各室の背面側に設けられている。
具体的には、冷蔵室冷却ダンパ20が開状態、冷凍室冷却ダンパ50が閉状態のときには、冷気は、冷蔵室送風ダクト11を経て多段に設けられた吹き出し口2cから冷蔵室2に送られる。冷蔵室の冷却を終えた後に、冷蔵室背面右側下部に備えられた冷蔵室戻り口(図示せず)から流入し、冷蔵室−野菜室連通ダクト(図示せず)を介して、野菜室6背面右側上部に設けられた野菜室吹き出し口(図示せず)から野菜室6に流入して野菜室6を冷却する。野菜室6を冷却した冷気は、断熱仕切壁29の下部前方に設けられた、野菜室戻り口6dから、野菜室戻りダクト18を介して、冷却器7の幅とほぼ等しい幅の野菜室戻り吐出口18a(図3参照)から流入する。
一般に、周囲温度に対して低温の冷気は上方から下方に向かう下降流を形成するので、冷気は室の上方により多く供給することで、室内を良好に冷却できる。本実施例の冷蔵庫では、冷凍室冷却ダンパ50を設けているが、これを庫内送風機9の上方に設置することで、庫内送風機9からの送風をスムーズに、冷凍温度帯室(冷凍室60)の上段に位置する製氷室3や上段冷凍室4に送風できるように配慮している。
図3はプラズマ発生装置(プラズマ滅菌装置)51及びオゾンを分解する触媒を備えたフィルタの配置図を示している。プラズマ発生装置51は冷気流路の狭い場所に配置することによってプラズマ生成により発生したラジカルやオゾンと臭気や菌との接触効率が向上し、脱臭や除菌の効果が高くなる。ここで、プラズマにより発生したラジカルは反応後すぐに消失するが、オゾンは気体の状態では分解が遅く、冷蔵庫内の食品に接触すると食品を酸化させ、鮮度劣化を引き起こすおそれがある。このため、冷蔵室2への冷気吐出口(吹き出し口)2c(図2参照)にオゾンを分解する触媒を備えたフィルタを設置し、冷蔵室2内に貯蔵している食品にオゾンを接触させることなく脱臭や除菌効果を得ることが可能となる。さらに、オゾンは水に溶解することによって分解が早くなり、オゾンが溶解した水(以下、オゾン水)は非常に酸化力が強く、脱臭や除菌効果が高いため、冷却器7に付着した霜が溶解する除霜運転時にプラズマ装置(プラズマ滅菌装置)51を運転し、霜が溶解して生成した水にオゾンを溶解させ、オゾン水を生成することにより、オゾン分解速度が速くなり、さらに脱臭や除菌効果を高めることが可能となる。なお、符号15は冷蔵室送風ダクト、符号17は冷凍室戻り口、符号19は機械室、符号24は圧縮機、符号22は除霜ヒータ、符号23は樋、符号27は水を通すパイプ、符号21は蒸発皿、符号53は上部カバー、符号54は仕切板を示す。
したがって、プラズマ滅菌装置51を取り付ける場所としては、送風ダクト等冷気流路が狭く、冷却器7の下手(風下)が適している。本実施例では冷却器7の冷気を庫内に送る送風機9の下手(風下)であって、冷蔵室送風ダクト11に設けられた冷蔵室冷却ダンパ20の直前に配置した。なお、プラズマ滅菌装置51の運転を冷却器7の除霜運転のタイミングで行なう場合には、オゾンを分解する触媒を備えたフィルタは必ずしも配置する必要はない。また、循環冷気の湿度が高い場合には、必ずしもプラズマ滅菌装置51の運転を冷却器7の除霜運転のタイミングで行なう必要はない。
図4(a)〜(c)はプラズマ発生モジュール(プラズマ滅菌装置)の構成を示す模式図である。オゾン等の滅菌粒子を生成するプラズマ発生モジュールにおいて、図4(a)に示すような、基板(誘電体)66上に形成された高周波電極63とアース電極63’の双方を誘電体61で覆った誘電体バリア方式の構造(タイプ1)が一般的に知られている。タイプ1はPDP(プラズマディスプレイパネル)などにも使用され、大気圧中において低温のプラズマを比較的容易に得るための構造として様々な用途に用いられている。タイプ1では、高周波電極63とアース電極63’の距離が最も近い部分、すなわち強い電気力線110が通り、電界強度が高くなる領域が誘電体61内に存在する。このため、誘電体内を通過する無効電力が高く、消費電力が大きくなる。誘電体を介して空間上に漏れ出た電界によってプラズマが生成されることとなり、プラズマの生成効率は低い。そのため、本プラズマ滅菌装置を、従来脱臭フィルタが設置されていた冷蔵室戻り場所に取り付けても十分な脱臭効果等が得られない。なお、符号62は高周波電源、符号64はプラズマ発生部、符号160は放電ギャップを示す。
図4(b)は基板66に形成された高周波電極63のみを誘電体61で覆い、その直上にアース電極63’を設置した構造(タイプ2)を示している。タイプ2は、空間上に強い電気力線110が通り、空間上の電界強度が向上するため、タイプ1に比べて無効電力を減らして効率良くプラズマを生成できる。
図4(c)は誘電体61を挟んで高周波電極63とアース電極63’を備え、かつ高周波電極63とアース電極63’の間に放電ギャップ160を設けた構造(タイプ3)を示している。本構造により、タイプ2よりも更に無効電力を減らし、空間上の電界強度を高めることができ、プラズマを効率良く生成できる。しかしながら、タイプ2や3においても冷蔵室戻り場所への取り付けでは十分な脱臭効果等が得られない。なお、タイプ2や3において、高周波電極63とアース電極63’の位置は入れ替えてもよい。
上記プラズマ滅菌装置51を、冷気流路の高さ(本実施例においては、タイプ1では誘電体61からの高さ、タイプ2、3ではアース電極63’からの高さ)を1mmとした冷蔵室送風ダクト11に設けられた冷蔵室冷却ダンパ20の手前(上手側)に備えたところ、何れのタイプを用いた場合にも良好な脱臭・滅菌効果を得ることができた。なお、プラズマ滅菌装置は各室対応その他で複数設置してもよい。
以上本実施例によれば、冷蔵室送風ダクトにプラズマ滅菌装置を配置することにより、脱臭・除菌性能の高い冷蔵庫を提供することができる。また、プラズマ滅菌装置の運転を冷却器の除霜運転のタイミングで行なうことにより、冷気に含まれる水分に酸素ラジカルやオゾンを溶解させてオゾン水を形成して安全性を確保し、より食材の酸化を抑制することができる。また、冷蔵室冷気吹き出し口にオゾンを分解する触媒を備えたフィルタを配置することにより、除霜運転のタイミングでない場合であっても食材の酸化を促進させることなくプラズマ滅菌装置を運転することが可能となる。
第2の実施例について図5〜図8を用いて説明する。なお、実施例1に記載され本実施例に未記載の事項は特段の事情がない限り本実施例にも適用することができる。図5は本実施例発明に係る冷蔵庫のプラズマ生成モジュール(プラズマ滅菌装置)の構成を示す模式図である。図5(a)は本実施例の第一の構造を示す。誘電体61とアース電極63’の間に、誘電体61よりも低い誘電率を有する絶縁スペーサ106を設けている。これにより、誘電体61内を流れる無効電力を図4(c)に示すタイプ3よりも更に低減させることが可能となり、また、電気力線が空間上を通りやすくなるため、放電開始電圧も低減でき、誘電体にかかる電圧が低く寿命を長くできる。絶縁スペーサ106は、アース電極63’を誘電体61上に形成する際の接着層としての機能を持たせれば、無効電力の抑制ならびに製作の簡易化の両方につながる。なお、高周波電極63とアース電極63’の位置は入れ替えてもよい。
図5(b)は絶縁スペーサ106の幅を狭くして設置した例を示す。本構造により、無効電力を更に低減させることができる。また、アース電極63’の下面空間領域もプラズマ発生空間として使用することができ、プラズマの生成容積を増加させる効果も期待できる。ただし、絶縁スペーサ106の幅を狭くし過ぎると、アース電極63’の設置が安定しないため、絶縁スペーサ63’の幅はアース電極幅の1/2以上あることが望ましい。
図5(c)は、図4(b)に示したタイプ2において、誘電体61とアース電極63’との間に絶縁スペーサ106を配置した構成を示す。誘電体61を設けることにより、先のタイプ2に比べ無効電力を低減できる。
図6は本実施例のプラズマ生成モジュール(プラズマ滅菌装置)のその他の電極構成を示す模式図である。図6(a)に示す構造のA部の詳細について図6(b)、(c)にて説明する。図6(b)はアース電極63’の側面に突起を設置することで突起の先端で電界集中を発生させ、放電開始電圧を低減させる構造である。また、図6(c)はアース電極63’の側面に凹凸を設置することで、図6(b)と同様に凸部に電界集中を発生させ、放電開始電圧を低減させる構造である。図6(b)、(c)構造の選択は、アース電極63’の材質や製作方法を考慮して決定すればよい。符号170は電界集中発生部を示す。
なお、プラズマ生成部では発熱が生じる。そこで、プラズマ生成部からの放熱により、冷気流路を通過する処理対象菌を含む流体(冷蔵庫内の循環流体)を加熱し、その後、加熱された流体をプラズマに晒すことで、処理対象菌を高速に滅菌することができる。その際、冷気流路を流れる流体は冷蔵室等を冷却するためのものであり、加熱温度には注意を要する。
以上で、本実施例に係る冷蔵庫の構造と、制御方法の説明をしたが、次に、本実施例の冷蔵庫の奏する効果について説明する。
図7は本実施例のプラズマ滅菌装置を冷蔵庫の冷蔵室送風ダクト内に設置し、冷気流路の高さを1mm(iv)、10mm(iii)、20mm(ii)にしたときの脱臭効果を測定した結果を示すグラフである。(i)は冷気流路の高さが20mmで、プラズマ未発生の場合を示す。脱臭効果はメチルメルカプタン残存率で評価した。
図3でも説明したように、冷気流路が狭いほど臭気とラジカルやオゾンの接触効率が向上するため、冷気流路高さが1mmのとき最も脱臭効果が高く、冷気流路高さ20mmの場合に比べ、脱臭効果が倍となった。通常、冷蔵庫ではハニカム状のフィルタを脱臭や除菌に用いることが多いが、冷気流路が狭い場所にフィルタを設置すると圧力損失が生じ、冷蔵庫の冷却効率を向上させてしまう。しかし、プラズマ装置は板状の石英を設置するため、フィルタのような圧力損失は無いため、狭い冷気流路においても設置が可能となる。すなわち、冷蔵室送風ダクトの上手にプラズマ滅菌装置を配置することにより、脱臭効果のあることが分かる。また、冷気流路の高さが小さいほどその効果は大きい。また、冷気流路の高さを1mmとしても冷蔵庫内を冷却するため風量は十分確保することが出来る。
なお、図5に示したプラズマ滅菌装置は効率的にプラズマを生成することができるため、冷気流路の狭い場所に設置することにより、図4に示したものに比し、低電力・高効率・長寿命を達成することができる。また、図4に示したものと同等の電力を入力することにより、プラズマ発生領域を拡大することができ、図4で示したプラズマ滅菌装置では十分な脱臭・除菌が難しい冷蔵室戻り場所にも設置することが可能となる。
図8は本実施例のプラズマ滅菌装置を大気中で運転した場合と窒素雰囲気中で運転した場合とで脱臭効果を比較した結果を示すグラフである。図8から分かるように、大気中(iii)では酸素が存在するため、酸素ラジカルやオゾンの作用により、脱臭効果が高くなるが、窒素雰囲気中(ii)では窒素酸化物や窒素ラジカルによる作用となるため、酸素ラジカルやオゾンの効果によって脱臭効果が向上していることがわかる。(i)はプラズマ未発生の場合を示す。すなわち、本実施例に係る冷蔵庫は特別のガスを用意することなく、室内で使用することができる。
以上、本実施例によれば、プラズマ滅菌装置を用いた、脱臭・除菌性能の高い冷蔵庫を提供することができる。また、プラズマ滅菌装置の高周波電極とアース電極との間に誘電体の他、それよりも低い誘電率を有する誘電体(絶縁スペーサ)とを配置することにより無効電力を抑制し、プラズマ生成効率を向上させることができるため、プラズマ滅菌装置を冷気流路が狭い場所に設置する場合には低電力・長寿命化を図ることができ、高周波電極とアース電極との間に一種類の誘電体が設けられたプラズマ滅菌装置と同程度の電力を入力する場合にはプラズマ生成領域を拡大でき、冷蔵室戻り場所等の広い場所にも設置することが可能となる。また、プラズマ生成用電極の表面に突起や凹凸等の電界集中発生部を形成することにより、プラズマ生成時の放電開始電圧を低減でき、より効率的にプラズマを発生させることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…冷蔵庫、2…冷蔵室(冷蔵温度帯室)、3…製氷室(冷凍温度帯室)、4…上段冷凍室(冷凍温度帯室)、5…下段冷凍室(冷凍温度帯室)、6…野菜室(冷蔵温度帯室)、7…冷却器、8…冷却器収納室、9…庫内送風機(送風機)、10…断熱箱体、11…冷蔵室送風ダクト、12…上段冷凍室送風ダクト、13…冷気ダクト、15…冷蔵室送風ダクト、17…冷凍室戻り口、18…野菜室戻りダクト、18a…野菜室戻り吐出口、19…機械室、20…冷蔵室冷却ダンパ、21…蒸発皿、22…除霜ヒータ、23…樋、24…圧縮機、25…真空断熱材、27…水を通すパイプ、28…断熱仕切壁、29…断熱仕切壁、32…扉ポケット、33…冷蔵室温度センサ、33a…野菜室温度センサ、34…冷凍室温度センサ、35…冷却器温度センサ、36…冷蔵室の棚、50…冷凍室冷却ダンパ、51…プラズマ発生装置、53…上部カバー、54…仕切板、60…冷凍室、61…誘電体、62…高周波電源、63…高周波電極、63’…アース電極、64…プラズマ発生部、66…基板、106…絶縁スペーサ、110…電気力線、160…放電ギャップ、170…電界集中発生部。

Claims (11)

  1. 冷蔵室と、冷却器と、前記冷蔵室と前記冷却器とを結ぶ冷蔵室送風ダクトとを備えた冷蔵庫において、
    前記冷蔵室送風ダクト内にプラズマ滅菌装置が設置されていることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 請求項1記載の冷蔵庫において、
    前記冷蔵室送風ダクトの前記冷蔵室への吹き出し口にオゾンを分解する触媒を備えたフィルタが設置されることを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項1記載の冷蔵庫において、
    前記プラズマ滅菌装置は、前記冷却器の除霜運転のタイミングで運転されるものであることを特徴とする冷蔵庫。
  4. 複数の貯蔵室とプラズマ滅菌装置とを備えた冷蔵庫において、
    前記プラズマ滅菌装置は、交流電圧を印加する高周波電極とアース電極が誘電体を介して設置され、前記電極間に放電空間となるギャップを有し、
    前記アース電極或いは前記高周波電極と前記誘電体の間に、更に前記誘電体よりも誘電率の低い絶縁スペーサが設置されていることを特徴とする冷蔵庫。
  5. 請求項1記載の冷蔵庫において、
    前記アース電極は、表面に突起または凹凸形状を有することを特徴とする冷蔵庫。
  6. 請求項4記載の冷蔵庫において、
    前記高周波電極とアース電極の少なくても一方は、前記誘電体により覆われプラズマから保護される構成を有し、
    前記プラズマ滅菌装置のプラズマ生成部の放熱により、冷蔵庫内を循環する処理対象菌を含む流体を加熱し、その後、前記流体をプラズマに晒すことで、前記処理対象菌を高速に滅菌可能としたことを特徴とする冷蔵庫。
  7. 請求項5または6に記載の冷蔵庫において、
    前記プラズマ滅菌装置は複数であり、冷蔵庫内を冷却する冷却器から複数の前記貯蔵室の冷気吐出口の間に設けられていることを特徴とする冷蔵庫。
  8. 請求項4乃至6のいずれか一項に記載の冷蔵庫において、
    前記プラズマ滅菌装置は、冷蔵庫内を冷却する冷却器よりも風下のダンパーの近傍に備えられていることを特徴とする冷蔵庫。
  9. 請求項4乃至6のいずれか一項に記載の冷蔵庫において、
    前記プラズマ滅菌装置は、冷蔵庫内を冷却する冷却器と前記貯蔵室とを結ぶ冷気流路の狭い場所に設置されていることを特徴とする冷蔵庫。
  10. 請求項4乃至9のいずれか一項に記載の冷蔵庫において、
    前記貯蔵室の冷気吐出口近傍にオゾンを分解する触媒を備えたフィルタを備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  11. 請求項4乃至10のいずれか一項に記載の冷蔵庫において、
    前記プラズマ滅菌装置は、冷蔵庫内を冷却する冷却器の除霜運転時のみ運転されるものであることを特徴とする冷蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014035120A (ja) * 2012-08-08 2014-02-24 Hoshizaki Electric Co Ltd 冷却庫
CN104315793A (zh) * 2014-11-06 2015-01-28 合肥华凌股份有限公司 等离子体除菌组件和冰箱
CN104654701A (zh) * 2013-11-18 2015-05-27 赖中平 具有电浆装置的冷藏设备
CN111457653A (zh) * 2020-04-26 2020-07-28 珠海格力电器股份有限公司 风道涂覆有杀菌净味涂层的冰箱及其净化控制方法

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