JP2005226861A - 脱臭装置及びこれを搭載した冷蔵庫 - Google Patents

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幸生 野村
Kunikazu Kuchino
邦和 口野
Shigeru Sasabe
笹部  茂
Takahiro Ueno
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    • F25D2317/041Treating air flowing to refrigeration compartments by purification
    • F25D2317/0416Treating air flowing to refrigeration compartments by purification using an ozone generator

Abstract

【課題】オゾンランプを利用した脱臭装置に関し、紫外線ランプの出力を上げても脱臭装置の外部へ高濃度のオゾンが排気されることがなく、使用者に対して安全で、且つオゾンとオゾン分解生成物及び紫外線を効率よく利用して高性能な脱臭・除菌をする。
【解決手段】200nm以下の紫外線を吸収する被膜15をランプ管14表面に形成した紫外線ランプ13と、紫外線ランプ13の円筒胴の軸方向に対して紫外線ランプ13の風上側に少なくとも所定範囲被膜15を形成しないことにより、200nm以下の短波長の紫外線は一部ガラス管14表面で吸収され、200nm以上の紫外線は吸収されずに外部へ照射されることによって、オゾンが高濃度で放出されることなく、200nm以上の紫外線強度が増加するため、安全であり、且つオゾンとオゾン分解生成物及び紫外線を利用した脱臭及び除菌を効果的に行うこととなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、業務用設備あるいは冷蔵庫等の家庭用電化製品に対応した脱臭装置に関するものである。
近年、空気清浄機に代表される空質環境の脱臭・除菌や、冷蔵庫のように庫内に保存される食品から発生する臭気の脱臭・除菌を目的として、各種手法を用いた脱臭装置の開発がさかんである。例えば、触媒フィルタによる吸着、分解作用による脱臭と共に、オゾン発生手段によってオゾンを発生させその強力な酸化作用を利用して脱臭及び除菌を行う技術がある。
従来のオゾン発生手段を利用した脱臭装置では、空気清浄化装置として、冷陰極あるいは熱陰極タイプの紫外線ランプを搭載したもの(例えば、特許文献1参照)がある。
以下、図面を参照しながら上記従来の脱臭装置について説明する。
図7は、従来の脱臭装置の側面の断面図である。
図7に示すように、従来の脱臭装置1は、吸気口2及び排気口3を設けたケーシング4と、このケーシング4に内蔵した200nm以下の波長を含む紫外線を照射する直管型の冷陰極管タイプの紫外線ランプ5、6と、2本の紫外線ランプ5、6の各々の四方を包囲するように直方体型筒状に配置された光触媒部材7及び通気性を有する光触媒部材8と、光触媒部材7,8の風下に設けたクロスフローファンよりなる送風機9と、光触媒部材7,8の風上に設けた活性炭を担持した吸着脱臭部材10より構成される。
以上のように構成された脱臭装置について、以下その動作を説明する。
送風機9の運転によって、臭気成分を含んだ空気が吸気口2から流入する。そして、活性炭を担持した吸着脱臭部材9で一部の臭気成分は吸着し除去される。そして、一部の臭気が除去された空気は、光触媒部材7、8を通過する。このとき、紫外線ランプ5、6から発する紫外光によって光触媒部材7、8は励起されてO-、あるいはOHラジカルを生成し、これらの活性種が臭気成分を酸化分解する。また、紫外線ランプ5、6は波長200nm以下の紫外光を照射するためオゾンを発生する。このため、光触媒の作用にオゾンの酸化分解作用が加えられ、臭気成分の分解が促進される。そして、発生したオゾンは光触媒部材7、8の還元作用によって分解されるため、排気口3からは無害で臭気成分が分解除去された清浄な空気が排気される。
特開平11−276563号公報
しかしながら、上記従来の脱臭装置の構成では、紫外線ランプ5、6のガラス管の材料は石英ガラスで形成されているため、脱臭性能を向上するために紫外線出力を上げると、200nm以上の波長域の紫外線と共に200nm以下の紫外線の強度も増加し、オゾン発生量が増加する。これに対して、200nm以下の紫外線を制御する技術としては、ガラス管に被膜するという技術もあるが、被膜の仕方によってはオゾン濃度を正確に制御管理できないので、紫外線の照射強度を必要以上に上げられず、脱臭・除菌性能に限界があるという欠点があった。
本発明は、従来の課題を解決するもので、脱臭及び除菌の性能を向上するために、紫外線ランプの出力を上げても脱臭装置の外部へ高濃度のオゾンが排気されることがなく、使用者に対して安全であり、且つオゾンと紫外線を効果的に利用して脱臭・除菌を行なう高性能な脱臭装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の脱臭装置は紫外線ランプの円筒胴の軸方向に対して、水平方向に風を流す脱臭装置で、少なくとも200nm以下の紫外線を吸収する被膜を前記紫外線ランプの風下側のランプ管表面に形成し、風上側には前記被膜を形成しないようにしたものである。
これによって、オゾンは紫外線ランプの風上側でのみ発生し、風下側で効率よく分解するため、オゾン発生量を正確に制御し、且つ、オゾンより酸化分解力の強いO-、あるいはOHラジカルを効率よく生成することができる。
本発明の脱臭装置は、脱臭及び除菌の性能を向上するために、紫外線ランプの出力を上げても脱臭装置の外部へ高濃度のオゾンが排気されることがなく、使用者に対して安全であり、且つオゾンとオゾン分解生成物及び紫外線を効率よく利用して高性能な脱臭・除菌を行なうことができる。
請求項1に記載の発明は、200nm以下の短波長の紫外線を吸収する被膜をランプ管表面に形成した紫外線ランプと、前記紫外線ランプの円筒胴の軸方向に対して水平方向に風を流す風路とからなり、風の流れに対して、前記紫外線ランプの風上側に少なくとも所定範囲、前記被膜を形成しない部分を設けたことにより、紫外線ランプの風上側ではオゾン発生に起因する185nmの紫外線を含む短波長と、オゾン分解作用のある254nmを含む波長の紫外線が発生し、風下側の被膜形成部ではオゾン分解作用のある254nmの紫外線を含む波長のみが発生するので、オゾンは紫外線ランプの風上側でのみ発生し、風下側の被膜形成部ではオゾンをより酸化力の強いO-、あるいはOHラジカルに効率よく分解されることから、紫外線ランプの出力を上げても200nm以下の短波長の紫外線に起因するオゾンが高濃度でランプ管外へ放出されることなく、200nm以上の紫外線強度が増加することとなり、外部へ高濃度のオゾンが排気されることがなく、使用者に対して安全であり、且つ、オゾンとオゾン分解生成物および紫外線を効率よく利用した高性能な脱臭及び除菌を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明の紫外線ランプは風の流れに対して、前記紫外線ランプの風下側に所定範囲連続被膜を形成することにより、紫外線ランプの風下側は200nm以上の紫外線のみ発生する。これによって、紫外線ランプの出力を上げても、風上側で発生する200nm以下の短波長の紫外線に起因するオゾンは風下側で発生する200nm以上の波長によってO2 -、あるいはOHラジカルに分解されることとなり、外部へは、オゾンが分解されて発生したより活性化の高いO-、あるいはOHラジカルが排気されるため、外部にも積極的に脱臭及び除菌を行なうことができる。
請求項3に記載の発明は請求項1または2に記載の発明の紫外線ランプ周囲を包囲する光触媒部材と前記紫外線ランプと前記光触媒部材の間に空気を流す風路を形成することにより、紫外線ランプの風下側では200nm以下の紫外線に起因するオゾンの発生が抑制されるが、200nm以上の波長域は放出されるため、光触媒部材は紫外線により励起され、O-、あるいはOHラジカルを生成し、臭気成分をさらに酸化分解することとなり、外部へ高濃度のオゾンが排気されることがなく、オゾンと紫外線及び光触媒を利用した脱臭及び除菌を効果的に行うことができる。
請求項4に記載の発明は請求項1〜3記載のいずれか1項に記載の脱臭装置を冷蔵室、野菜室、切替室、冷凍室のいずれかの室内あるいは風路内に備えたことにより、冷蔵庫に保存される食品から発生する硫黄系ガスやアミン系ガスの臭気成分をオゾンあるいは光触媒による酸化分解によって脱臭すると共に、紫外線ランプの風下側でのオゾン分解反応より生成したO-、あるいはOHラジカルが吐出部より放出され、冷却風路や各室内の壁面まで拡散するため吸着した臭気成分や菌を分解することとなり、庫内オゾン濃度を低濃度に抑制し、且つ高脱臭性能を有することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、先に説明した実施の形態と同一構成については、同一符号を付して、その説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における脱臭装置の斜視図を示すものである。
図1において、脱臭装置12において、脱臭装置12内には、紫外線ランプ13が設置されている。図2に示すように、紫外線ランプ12のランプ管14は純度の高い石英ガラスを材料としており、ランプ管14内には低圧の水銀蒸気とアルゴン、キセノン等の不活性ガスが封入されている。ランプ管14の表面には例えばZrO2などの無機金属酸化物から成る膜厚0.05〜0.5μmの被膜15が所定範囲以外の部分被膜形成されている。そして、紫外線ランプ13外の両端にインバータ回路(図示せず)を通じて高周波高電圧が印加されるようになっている。また、紫外線ランプ13に対向する脱臭装置12の内表面に光触媒部材16が設けられている。光触媒部材16は、シート状のシリカ繊維を基材としており、その表面にTiO2を形成している。紫外線ランプ13と光触媒部材16との間に紫外線ランプ13の円筒胴の軸方向に対して水平方向に空気を流す風路17が形成されている。
以上のように構成された脱臭装置12について、以下その動作、作用を説明する。
まず、インバータ回路を通じて数十kHz且つ数百V〜数kVの高電圧が紫外線ランプ13の両端に印加されると、ランプ管14内で電極から電子が放電して水銀蒸気と衝突することで紫外線が発生する。発生した紫外線はランプ管14が高純度の石英ガラスで形成されているため、254nmや365nmの波長領域の紫外線と共にオゾン発生の為の短波長の185nmの紫外線も透過する。
一方、紫外線ランプ13の風下側では、ランプ管14を透過した紫外線は被膜15に達する。このとき、被膜15はZrO2を材料とした膜厚0.01〜0.5μmの薄膜であるので、短波長の185nmの紫外線を一部吸収し長波長の254nmと365nmの紫外線はほとんど透過する。
このため、従来の構成の紫外線ランプとは異なり、紫外線ランプ13の風上側で発生したオゾンは風下側で254nmの波長によって、効率良く分解され、酸化力の強いO-、あるいはOHラジカルを生成して、臭気成分を酸化分解することができる。また、紫外線ランプ13の近傍(ランプから20mmの距離)で、オゾン濃度は約5ppmと低濃度を確保でき、254nmと365nmの紫外線は低下することなく1mW/cm2以上の紫外線強度を確保することができる。
これによって、脱臭装置12内表面に設けられた光触媒部材16は非常に強い紫外線エネルギーを受けるため高活性となりO-、あるいはOHラジカルを生成して、脱臭装置12内に流入した臭気成分を効率的に光触媒作用で酸化分解することができる。
また、紫外線ランプ13近傍のオゾンによっても光触媒部材16で分解困難な臭気成分を分解することができる。さらに、紫外線ランプ13近傍では紫外線のエネルギーと浸透度の高い254nmの紫外線が照射されるため脱臭装置12内の浮遊菌を効果的に分解することができる。
例えば、脱臭装置12が250L程度の機器内に設置された場合、機器内の平均オゾン濃度は0.02ppm程度になり使用者に対して十分安全な濃度を実現することができる。
以上のように、本実施の形態においては、少なくとも200nm以下の紫外線を吸収する被膜15をランプ管表面に形成した紫外線ランプ13と、前記紫外線ランプ13の円筒胴の軸方向に対して水平方向に風を流す脱臭装置12において、風の流れに対して、前記紫外線ランプ13の風上側に少なくとも所定範囲、前記被膜を形成しないことにより紫外線ランプ13の風上側の所定範囲を除いて、ガラス管表面に無機金属酸化物の被膜15を形成しているのでランプ管内で発生する紫外線のうち、200nm以下の短波長の紫外線は紫外線ランプ13の風下側のランプ管表面で吸収され、200nm以上の紫外線は吸収されずにランプ管外へ照射される。
これによって、紫外線ランプの出力を上げても200nm以下の短波長の紫外線に起因するオゾンが高濃度でランプ外へ放出されることなく、200nm以上の紫外線強度が増加するという作用を有する。したがって、外部へ高濃度のオゾンが排気されることがなく、使用者に対して安全であり、オゾンと紫外線を利用した脱臭及び除菌を長期間効果的に行うことができる。
また、本実施の形態被被膜15は紫外線ランプ13の風下側から所定範囲連続被膜形成すると、紫外線ランプ13の風下側で、より効果的にオゾンを分解することができる。
(実施の形態2)
図2は本発明の実施の形態2における冷蔵庫の冷蔵室の正面図である。図3は本発明の実施の形態2における冷蔵庫のA−A断面図である。図4は本発明の実施の形態1における脱臭装置の構成図である。図5は本発明の実施の形態2における脱臭装置のB−B断面図である
図2、図3、図4、図5において、A、Bは断面方向であり、Cは冷蔵庫100の縦方向であり、Dは紫外線ランプ121の円筒胴の軸方向である。食品などを貯蔵する冷蔵室100は、冷蔵庫本体1の前面に配置されており、断熱帯60により前面を除く部分を覆われている。背面パネル101は、冷蔵室100の背面に位置する断熱帯60との間に所定の間隔を隔てて冷蔵室100の背面に設置されている。
冷却器102は、背面パネル101と冷蔵室100の背面に位置する断熱帯50との間にそれぞれ所定の間隔を経て設置されており、アルミ製の平面板に冷却管を取付けたプレート式の冷却器である。リブ103、104は、背面パネル101の後方に縦方向に形成された仕切りであり、背面パネル101が冷蔵室100に取付けられた状態において、リブ103、104の後方端面は断熱帯60に当接する。送風吸込み口105は、背面パネル101の上方に形成された切欠きである。
送風吹出し口106は、背面パネル101の下方に形成された切欠きである。送風路107は、冷蔵室100への冷気の流路であり、冷却器102と背面パネル101および冷却器102と断熱帯60の間で、かつリブ103、104の間の空間を経由して、送風吸込み口105と送風吹出し口106の間を連通している。庫内ファン108は、送風路107の内部でかつ冷蔵室100の上方に位置する送風吸込み口105の後方に設置された軸流式の送風機であり、冷蔵室100の上方に位置する送風吸込み口105から、冷蔵室100の下方に位置する送風吹出し口106に向けて送風するように取付けられている。
脱臭風路110は、背面パネル101と断熱帯60の間で、かつリブ103とリブ115により送風路107と仕切られている。脱臭風路の吹出し口111は、背面パネル101に形成された切欠きであり、送風吹出し口106の横に近接するように形成されている。脱臭風路の吸込み口112は、背面パネル101に形成された複数の孔穴であり、冷蔵室100の中断109近傍に位置している。
脱臭用ファン113は、脱臭風路110の内部でかつ冷蔵室100の上方に位置する脱臭風路の吹出し口111の後方に設置された軸流式の送風機であり、冷蔵室100の中段109に位置する脱臭風路の吸込み口112から、冷蔵室100の上方に位置する脱臭風路の吹出し口111に向けて送風するように取付けられている。
脱臭装置120は、脱臭風路110内に設置されており、主に紫外線ランプ13、と光触媒部材16と風路17とから構成されている。
紫外線ランプ13は、冷蔵庫本体1のC軸方向に設置されており、冷気を紫外線ランプ13の円筒胴の軸方向に対して、D方向に流すように配置されている。紫外線ランプ13はランプ管14、ランプ管14の両端に電極123とセラミックホルダー124を配しており、取付部材125で背面体60に固定されている。取付部材125は電気絶縁性の高い樹脂材料が好ましく、本実施例ではABSを用いている。紫外線ランプ13のランプ管14は純度の高い石英ガラスを材料としており、ランプ管14内には低圧の水銀蒸気とアルゴン、キセノン等の不活性ガスが封入されている。
ランプ管14の表面には例えばZrO2などの無機金属酸化物から成る膜厚0.05〜0.5μmの被膜15が紫外線ランプ13の風下側から中央近傍まで連続被膜形成されており、紫外線ランプ13の風上側の半分以上には被膜が形成されていない。
光触媒部材16は、紫外線ランプ13を中央にして包囲する筒状を形成しており、紫外線ランプ13のランプ管14の長さlよりも光触媒部材16の長さLの方が長くなるように配置されている。光触媒部材16の材料としては、シート状のシリカ主成分基材の表面に、TiO2を形成している。
封止部材116は脱臭風路110と光触媒部材16の間の隙間に設けられ、脱臭風路内を通過する空気の全てが光触媒部材16の円筒内を通過するように構成されている。
風路17は光触媒部材16と紫外線ランプ13の間に空気を通過させるための風路で、光触媒部材16内表面から紫外線ランプ13外表面までの円周方向離間距離Rを一定に保って形成される空間である。
ここで、紫外線ランプ13が点灯すると、紫外線ランプ13のランプ管14の風上側からは254nmや365nmの波長の紫外線と共にオゾン発生の為の短波長185nmの紫外線を透過する。一方、紫外線ランプ13の風下側の被膜15形成部では、185nmの短波長を吸収し、254nmと365nmの紫外線はほとんど透過する。
このため、従来の構成の紫外線ランプとは異なり、紫外線ランプ13の風上側で発生したオゾンは風下側の被膜15部分で発する254nmの波長によって、効率よく分解され、オゾンよりさらに酸化力の強いO-、あるいはOHラジカルを生成して、臭気成分を酸化分解することができる。また、紫外線ランプ13の近傍(ランプから20mmの距離)で、オゾン濃度は約5ppmと低濃度に確保でき、254nm、365nmの紫外線は低下することなく1mW/cm2以上の紫外線強度を確保することができる。
これによって、脱臭装置12内表面に設けられた光触媒部材16は非常に強い紫外線エネルギーを受けるため高活性となりO-、あるいはOHラジカルを生成して、脱臭装置12内に流入した臭気成分を効率的に光触媒作用で酸化分解することができる。
また、紫外線ランプ13近傍のオゾンによっても、光触媒部材16で分解困難な臭気成分を分解することができる。さらに、紫外線ランプ13近傍では紫外線のエネルギーと浸透度の高い254nmの紫外線が照射されるため、脱臭装置12内の浮遊菌を効果的に分解することができる。
以上のように構成された脱臭装置を備えた冷蔵庫について、以下その動作、作用を説明する。
図6は本発明実施の形態2における冷蔵庫の動作図である。
図6において、まず、冷蔵室100の温度が上昇すると、冷蔵室100に取付けられてサーミスタ(図示せず)により、圧縮機(図示せず)が運転されるとともに、冷却器102に冷媒が送液されて冷却器102が運転状態となる。同時に庫内ファン108が運転されることにより、冷蔵室100の上方の空気が、送風吸込み口105から吸込まれて送風路107を通り、冷却器102で冷却された後、送風吹出し口106から冷蔵室100の下方へ吹出される。
次に、冷蔵室100の温度が低下すると、冷蔵室100に取付けられてサーミスタ(図示せず)により、冷却器102に冷媒の送液が停止され、冷蔵庫1の他空間を冷却する冷却サイクルに切り替わる。この状態においては、圧縮機(図示せず)は運転状態であり、庫内ファン108は、冷却器102から冷蔵室100への湿度回収のために所定時間運転状態を継続する。この時、冷蔵室100内の温度は除々に上昇することで、冷却運転と停止を繰り返す。
一方、脱臭運転については、冷蔵室100の冷却運転開始時点では、既に脱臭用ファン113が運転しており、さらに紫外線ランプ13も通電状態となる。
冷蔵庫内には保存される食材から、例えばにんにくや玉ねぎ等の臭いであるメチルメルカプタン、二硫化メチル、硫化メチルといった硫黄系ガスや魚の腐敗集であるトリメチルアミンといったアミン系ガスが発生する。
このような臭気成分を含んだ空気は、冷蔵室中段109の、脱臭風路の吸込み口112から吸込まれて、脱臭装置12を経由する。このとき、光触媒部材16は紫外線ランプ13の点灯により、紫外線エネルギーを受けるため、高活性となり、O−、あるいはOHラジカルを生成する。そして、臭気成分は光触媒部材16表面を通過することで、これらの活性酸素の強い酸化分解力によって、酸化分解される。脱臭装置12内を通過する浮遊菌についても紫外線と活性酸素によって除菌される。
一方、紫外線ランプ13から紫外線が照射され、紫外線ランプ13の風上側では短波長の185nmの波長でO3が発生し、紫外線ランプ13の風下側で256nmの波長でO3がO2と・Oに分解されて強い酸化力を持つO−、あるいはOHラジカルが発生する。そして発生したO−、あるいはOHラジカル空気中の臭気成分を強力に酸化分解する。脱臭装置12内を通過する浮遊菌についてもO−によって、溶菌し除菌される。
本実施例では、紫外線ランプ13の円筒胴の軸方向に対して、水平方向に空気を通気させ、紫外線ランプ13の風下側に短波長の185nmを吸収する被膜15を形成しているため、空気中の酸素と紫外線ランプの風上側で発生する短波長の185nmの紫外線との接触機会が多く、オゾン発生率が高くなる。同様に紫外線ランプ13の風下側では256nmの波長の紫外線とオゾンとの接触機会も多く、O−、あるいはOHラジカルの発生率も高くなり、総合的に脱臭及び除菌性能が高くなる。
一方、このようにして、脱臭、除菌が行われた空気は脱臭風路内で臭気成分や、浮遊菌と未反応であったオゾンガス、O−、あるいはOHラジカルが脱臭風路110の吹き出し口111から吹き出される。この時、脱臭風路110の吹き出し口111と送風路の吸込み口105は近接する位置に構成されていることから、庫内ファン107や冷却器102の脱臭及び除菌が行われ、送風吹き出し口106から冷蔵室100の下方に吹き出される。
このとき、冷蔵室100の下方に送風吹出し口106が形成されていることと、オゾンの比重が空気より大きいことから、冷蔵室100の下部から順にオゾン濃度が高くなり、冷蔵室100の下部に付着する壁面付着菌はO−によって、溶菌され除菌される。
脱臭用ファン108および紫外線ランプ13の運転完了については、冷蔵室の冷却運転開始から所定時間運転するように設定してある。
次に、冷蔵室100の冷却運転が完了し、さらに湿度回収のための庫内ファン108の運転が停止すると同時に脱臭用ファン113が運転を開始する。このとき、紫外線ランプ13は非通電状態であり、冷蔵室中段109周辺の空気が、脱臭風路110の吸込み口112から吸込まれ、脱臭風路110の吹出し口111から冷蔵室100の上方へ吹出される。このとき、庫内ファン108は停止しているため、脱臭風路110の吹出し口111から送風路107への空気の流れはほとんどない。
これにより、冷蔵室中段109と冷蔵室100の上方との間で循環が成立することから、比較的オゾン濃度の高い冷蔵室中段109の空気とオゾン濃度の低い冷蔵室100上方の空気のオゾン濃度が均一となり、庫内はオゾン濃度0.02ppmと低濃度になることから、使用者に対しても、安全であり、不快感を与えることがない。さらに、冷蔵室100内の温度分布が均一となる。
以上のように、本実施の形態においては、脱臭装置を冷蔵室、野菜室、冷凍室、切替室のいずれかの室内あるいは風路内に備えた冷蔵庫であり、冷蔵庫に保存される食品から発生する硫黄系ガスやアミン系ガスの臭気成分をオゾンあるいはオゾンを分解して生成したO−、あるいはOHラジカルおよび光触媒による酸化分解によって脱臭すると共に、低濃度のオゾンが冷却風路や各室内の壁面まで拡散するため吸着した臭気成分や菌を分解することができる。また、このときオゾン濃度は0.02ppm程度であり使用者に対して不快感を与えない。したがって、使用者に対して安全であり、オゾンとオゾン分解生成物及び紫外線を利用して冷蔵庫の保存食品から発生する臭気や浮遊菌、壁面に吸着した臭気や菌の脱臭及び除菌を効果的に行うため清潔感の高い冷蔵庫を提供することができる。
また、本実施の形態では脱臭装置12は吹き出し口111の近傍に設置する場合について説明したが、吸い込み口近傍に設置すると冷却器102からの冷気が直接紫外線ランプ13に当たらないため、紫外線ランプの耐久性を向上することができる。
また、本実施の形態では脱臭装置12は冷蔵室に設置する場合について説明したが、野菜室や切替室、冷凍室に設置しても同様の効果が得られる。
以上のように、本発明にかかる冷蔵庫は、以上のように、本発明にかかる脱臭装置及びこれを搭載した冷蔵庫は、脱臭及び除菌の性能を向上するために紫外線ランプの出力を上げても、脱臭装置の外部へ高濃度のオゾンが排気されることがなく、使用者に対して安全であり、オゾンとオゾン分解生成物及び紫外線を利用した脱臭及び除菌を効果的に行うことができるので、業務用冷蔵庫、空気清浄機、エアコン、生ごみ処理機等の用途にも適用できる。
本発明による脱臭装置の実施例1の斜視図 本発明による冷蔵庫の実施例2の正面図 本発明による冷蔵庫の実施例2のA−A断面図 本発明による冷蔵庫の実施例2の脱臭装置の構成図 本発明による冷蔵庫の実施例2の脱臭装置のB−B断面図 本発明による冷蔵庫の実施例2の動作図 従来の脱臭装置の側断面図
符号の説明
100 冷蔵室
12 脱臭装置
13 紫外線ランプ
14 ランプ管
15 被膜
16 光触媒部材
17 風路

Claims (4)

  1. 200nm以下の短波長の紫外線を吸収する被膜をランプ管表面に形成した紫外線ランプと、前記紫外線ランプの円筒胴の軸方向に対して水平方向に風を流す風路とからなり、風の流れに対して、前記紫外線ランプの風上側に前記被膜を形成しない部分を少なくとも所定範囲設けたことを特徴とする脱臭装置。
  2. 前記紫外線ランプは風の流れに対して、前記紫外線ランプの風下側に所定範囲連続被膜を形成することを特徴とする請求項1記載の脱臭装置。
  3. 前記紫外線ランプを包囲する光触媒部材と前記紫外線ランプと前記光触媒部材の間に空気を流す風路とを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の脱臭装置。
  4. 請求項1〜3記載のいずれか1項に記載の脱臭装置を冷蔵室、野菜室、切替室、冷凍室のいずれかの室内あるいは風路内に備えたことを特徴とする冷蔵庫。
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