JP2012219640A - タービン及びターボチャージャ - Google Patents

タービン及びターボチャージャ Download PDF

Info

Publication number
JP2012219640A
JP2012219640A JP2011083283A JP2011083283A JP2012219640A JP 2012219640 A JP2012219640 A JP 2012219640A JP 2011083283 A JP2011083283 A JP 2011083283A JP 2011083283 A JP2011083283 A JP 2011083283A JP 2012219640 A JP2012219640 A JP 2012219640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
valve
scroll
turbine
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011083283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5589934B2 (ja
Inventor
Yoshitoshi Yanagida
悦豪 柳田
Osamu Sato
佐藤  修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2011083283A priority Critical patent/JP5589934B2/ja
Publication of JP2012219640A publication Critical patent/JP2012219640A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5589934B2 publication Critical patent/JP5589934B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)

Abstract

【課題】 ターボチャージャのタービンハウジング4の体格の増加を伴うことなく、ウェイストゲート弁のバルブ本体、スクロール切替弁のバルブ本体を搭載するスペース(バルブ収納空間)を容易に確保することを課題とする。
【解決手段】 ターボチャージャのタービンハウジング4においては、第1スクロール6の第1導入部41を、第2スクロール7の第2導入部42よりも上流側に配置している。これにより、第1導入部41から第1ノズル43までの第1スクロール6の中で流路断面積の大きい部位と、第2導入部42から第2ノズル44までの第2スクロール7の中で流路断面積の小さい部位とが重なり、第1スクロール6と第2スクロール7との間に隙間余裕(空間的な余裕)ができる。これにより、タービンハウジング4の内部に2つのバルブ本体を搭載できるスペース(バルブ収納空間)を容易に確保することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば内燃機関の排気ガスにより回転駆動されるタービン及びターボチャージャに関するもので、特にタービンハウジングに2つの第1、第2排気制御弁が搭載されたタービン及びターボチャージャに係わる。
従来より、内燃機関の過給システムとして、複数の翼(ブレード)が周方向に設けられたホイールと、このホイールを収容し、内燃機関(エンジン)から排出された排気ガスが渦巻き状のスクロールを通って導かれるホイール収容室を有するタービンハウジングとを備えたターボチャージャが公知である。
タービンハウジングには、タービン入口部に流入した排気ガスをホイール収容室を迂回(バイパス)してタービン出口部へ導くウェイストゲート流路(バイパス流路)が形成されている。また、タービンハウジングには、ウェイストゲート流路を流れる排気ガスの流量を開閉動作により調整するウェイストゲート弁が搭載されている。
タービンハウジングの内部に流入する排気ガスの流量が大きくなった場合、全ての排気ガスをホイール収容室を経由してタービンハウジングの外部へ排出していると排気抵抗となる可能性がある。このような場合には、ウェイストゲート弁を開弁(全開状態)して排気ガスを逃がす。
このように、ウェイストゲート弁を開弁してウェイストゲート流路を開放すると、ホイール収容室に導かれる排気ガスの流量が減るので、タービンのホイールに作用する排気エネルギーが減少する。これにより、ホイールの回転速度が低下するので、タービン及びターボチャージャの過回転が抑制される。
また、ホイールの周囲を囲む渦巻き状のスクロール(排気ガス流路)を、タービンハウジングの入口本体部からホイールに排気ガスを導く2つの内側、外側スクロールに区画したタービンハウジングと、外側スクロールに連通する外側入口流路を流れる排気ガスの流量を開閉動作により調整可能なスクロール切替弁とを備えたツインスクロール型のタービン(従来例1)が公知である(例えば、特許文献1参照)。
タービンハウジングは、内部に2つの内側、外側スクロールを形成するハウジング本体と、このハウジング本体の上流端に溶接により接合される入口本体部とを備えている。入口本体部の内部には、2つの内側、外側スクロールにそれぞれ連通する2つの内側、外側流路が形成されている。
入口本体部の外側流路の内部には、スクロール切替弁としての円板状のフラップバルブがアーム部材の回転軸を中心にして回転可能に収容されている。
また、入口本体部には、全開時にフラップバルブを外側流路の軸線方向に沿うように配置させるためのバルブ退避収納部、および全閉時にフラップバルブが着座可能なバルブシートが設けられている。
また、フラップバルブは、アーム部材の回転軸をバルブ退避収納部の収納空間に置きながら、バルブシートに着座する全閉位置とバルブシートより離脱しバルブ退避収納部の収納空間に収納される全開位置との間を回転可能に構成されている。なお、フラップバルブに連結するアーム部材には、レバー部材を介して動力が伝達されるように構成されている。
ところが、従来のタービン(従来例1)においては、フラップバルブの全動作範囲が外側流路内にあり、ハウジング本体との溶接面から排気流方向の上流側のフランジ部までのサイズ(距離)が大きくなってしまうという問題が生じる。
また、外側スクロールを流れる排気ガスは、最小流路断面積の部分に到達する前に、外側スクロールの途中から内側スクロールに合流してしまうため、排気ガスの流速が変化しタービン効率が落ちるという問題が生じる。
また、従来のタービン(従来例1)においては、スクロール切替弁としてのフラップバルブに加えて、上述したウェイストゲート弁を入口本体部の外側流路の内部に設置しようとした場合、ウェイストゲート弁の搭載スペースを確保することが困難となっている。
また、過給機に用いられる斜流タービン(従来例2)が公知である(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載の斜流タービン(従来例2)は、略中空円筒形状をした本体と、この本体にその接線方向に接続された略中空円筒形状の入口部(スクロールの入口部)と、本体から突出した出口部とが設けられたケーシング(タービンハウジング)を備えている。 入口部の内部空間は、入口分割壁によってハブ側スクロールに連通するハブ側入口流路と、シュラウド側スクロールに連通するシュラウド側入口流路とに分割されている。
入口部には、入口分割壁の上流端に取り付けられた揺動軸をその軸線回りに回転する流量可変弁が設けられている。
ところが、斜流タービン(従来例2)においては、従来例1に対して、ハブ側スクロールまたはシュラウド側スクロールが途中から合流することはないが、従来例1と同様に、流量可変弁を入口部の内部空間に収容した分だけ、ケーシングの入口部の体格が大型化する。これにより、ケーシングの大型化に伴い、例えば車両に対する斜流タービンの搭載性を悪化させる要因となっている。
また、従来例1と同様にして、流量可変弁に加えて、上述したウェイストゲート弁を入口部の内部空間に設置しようとした場合、ウェイストゲート弁の搭載スペースを確保することが困難となっている。
ここで、図11は、発明者等が試作検討した、2つの第1、第2バルブ本体101、102および2つの第1、第2アーム部材103、104を搭載したツインスクロール型のタービンハウジング(ターボチャージャのタービンハウジング:比較例1)の主要構造を示したものである。
なお、第1バルブ本体101は、第1、第2スクロールをそれぞれ経由してホイールへ導入する排気ガスの流量を調整するスクロール切替弁の弁体であり、また、第2バルブ本体102は、ホイールを迂回する排気ガスの流量を調整するウェイストゲート弁の弁体である。
タービンハウジングの入口部110は、エキゾーストマニホールドの排気集合部に接続されている。
タービンハウジングには、排気ガスを第1、第2スクロールを経由してホイールへ導く2つの第1、第2排気導入流路111、112と、排気ガスを第1、第2スクロールとホイールを迂回させるウェイストゲート流路(バイパス流路)113とが設けられている。 タービンハウジングの出口部114は、排気浄化装置(触媒)やマフラーに接続されている。
図11に示したタービンハウジング(比較例1)においては、第2排気導入流路112の上流部に、第1バルブ本体101を開閉可能に収容するバルブ収納空間122を備えている。また、出口部114の上流部に、第2バルブ本体102を開閉可能に収容するバルブ収納空間124を備えている。
第2排気導入流路112内のバルブ収納空間122には、第1アーム部材103の回転軸(第1バルブ本体101の回転中心部)が設けられている。また、出口部114内のバルブ収納空間124には、第2アーム部材104の回転軸(第2バルブ本体102の回転中心部)が設けられている。
以上のように、図11に示したタービンハウジング(比較例1)においても、第1バルブ本体101を第2排気導入流路112内のバルブ収納空間122に収容した分だけ、タービンハウジングの第2排気導入流路112の上流部の体格が大型化する。また、第2バルブ本体102を出口部114内のバルブ収納空間124に収容した分だけ、タービンハウジングの出口部114の上流部の体格が大型化する。
このようなタービンハウジングの大型化に伴い、例えば車両に対する斜流タービンの搭載性を悪化させる要因となっている。
特開2010−203261号公報 特開2009−281197号公報
本発明の目的は、タービンハウジングの体格の増加を伴うことなく、2つの第1、第2排気制御弁を搭載するスペースを容易に確保することのできるタービン及びターボチャージャを提供することにある。
請求項1に記載の発明(タービン)は、排気ガスにより回転駆動されるホイールと、このホイールの周囲を渦巻き状に囲むように設置された2つの第1、第2スクロールを有するタービンハウジングとを備えている。
タービンハウジングは、2つの第1、第2スクロールを経由してホイールへ排気ガスを導く2つの第1、第2分岐流路と、2つの第1、第2スクロールおよびホイールより排気ガスを迂回させるバイパス流路と、バイパス流路を開閉する第1排気制御弁と、第2分岐流路を開閉する第2排気制御弁とを備えている。
2つの第1、第2分岐流路は、2つの第1、第2スクロールにそれぞれ連通している。 第1スクロールは、第1分岐流路から排気ガスを導入する第1導入部を有している。
第2スクロールは、第2分岐流路から排気ガスを導入する第2導入部を有している。
そして、第1スクロールの第1導入部は、第2スクロールの第2導入部よりも排気流方向の上流側に配置されている。
請求項1に記載の発明によれば、第1スクロールの第1導入部を、第2スクロールの第2導入部よりも排気流方向の上流側に配置したことにより、第1スクロールの流路断面積の大きい部位と第2スクロールの流路断面積の小さい部位とが重なり、2つの第1、第2スクロール間に隙間余裕(空間的な余裕)が形成される。
これによって、第2スクロールの第2導入部よりも排気流方向の上流側の第2分岐流路の流路長が長くなるので、タービンハウジングの体格の増加を伴うことなく、2つの第1、第2排気制御弁を搭載できるスペース(第1、第2排気制御弁の収納空間)を確保することができる。
この結果、タービンハウジングに2つの第1、第2排気制御弁を搭載した場合でも2つの第1、第2分岐流路、特に第2分岐流路の流路幅が増加することはなく、タービンハウジングの体格(サイズ)を小型化(コンパクト化)できる。したがって、タービンハウジングの搭載スペースを容易に確保することが可能となるので、例えば車両に対する搭載性を向上することができる。
請求項2に記載の発明によれば、タービンハウジングに、外部から内部へ排気ガスを導入する1つの導入流路、およびこの導入流路を流れる排気ガスを2つの第1、第2分岐流路に分岐させる分岐部を設けている。
請求項3に記載の発明によれば、第1分岐流路と第2分岐流路とを分岐させる分岐部よりも排気流方向の下流側(のバイパス流路および第2分岐流路)に、2つの第1、第2排気制御弁を配置したことにより、第1分岐流路および第1スクロールを経由してホイールへ導入される排気ガスの流れを乱すことがないので、第1分岐流路および第1スクロールのみを通ってホイールへ排気ガスが導入されるときにタービン効率が悪化することはない。
請求項4及び5に記載の発明によれば、第1スクロールの第1導入部よりも排気流方向の下流側(のバイパス流路または第2分岐流路)に第1排気制御弁または第2排気制御弁を配置したことにより、第2スクロールの第2導入部よりも排気流方向の上流側の第2分岐流路の流路長が長くなるので、タービンハウジングの体格の増加を伴うことなく、2つの第1、第2排気制御弁を搭載できるスペース(第1、第2排気制御弁の収納空間)を確保することができる。
請求項6及び7に記載の発明によれば、第1、第2排気制御弁のどちらが排気流方向の上流側または下流側に配置されていても構わない。
請求項8に記載の発明によれば、タービンハウジング(の内部)に、第1排気制御弁を収容する第1収納空間を設けている。
請求項9に記載の発明によれば、タービンハウジング(の内部)に、第2排気制御弁を収容する第2収納空間を設けている。
ここで、第1、第2排気制御弁のいずれか一方の排気制御弁の全開時に、排気制御弁が2つの第1、第2分岐流路の内部に突き出さないように、第2分岐流路の流路壁面を奥側に凹ませて、内部に第1収納空間または第2収納空間を形成する収納凹部を設けても良い。この場合、第1排気制御弁または第2排気制御弁の全開時に、第2分岐流路および第2スクロールを流れる排気ガスは、第1排気制御弁または第2排気制御弁に邪魔され(乱され)ることなく、ホイールへ導かれる。これにより、第1排気制御弁または第2排気制御弁の全開時における、排気ガスの流路(通過)抵抗を低減させることができる。
請求項10に記載の発明(ターボチャージャ)は、排気ガスにより回転駆動されるホイールと、このホイールの周囲を渦巻き状に囲むように設置された2つの第1、第2スクロールを有するタービンハウジングと、ホイールと一体回転可能に連結されて、吸気を圧縮して内燃機関へ送り込むインペラと、このインペラの周囲を渦巻き状に囲むように設置されたスクロールを有するコンプレッサハウジングとを備えている。
ここで、ターボチャージャは、タービンのホイールが排気ガスにより回転駆動されると、ホイールに一体回転可能に連結されたインペラが回転し、インペラが吸気を圧縮する。圧縮されて圧力(過給圧)が上昇した圧縮空気(吸気)は、コンプレッサハウジングのスクロールを通ってコンプレッサハウジングの外部へ流出して内燃機関へ送り込まれる。
ターボチャージャを示した断面図である(実施例1)。 タービンハウジングを示した側面図である(実施例1)。 (a)は図1及び図2のA−A断面図で、(b)は図1及び図2のB−B断面図である(実施例1)。 (a)はタービンハウジングの排気ガス経路を示した経路図で、(b)はウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全閉状態を示した概略図である(実施例1)。 (a)はタービンハウジングの排気ガス経路を示した経路図で、(b)はウェイストゲート弁の全閉状態、スクロール切替弁の全開状態を示した概略図である(実施例1)。 (a)はタービンハウジングの排気ガス経路を示した経路図で、(b)はウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全開状態を示した概略図である(実施例1)。 (a)はタービンハウジングの排気ガス経路を示した経路図で、(b)はウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全閉状態を示した概略図である(実施例2)。 (a)はタービンハウジングの排気ガス経路を示した経路図で、(b)はウェイストゲート弁の全閉状態、スクロール切替弁の全開状態を示した概略図である(実施例2)。 (a)はタービンハウジングの排気ガス経路を示した経路図で、(b)はウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全開状態を示した概略図である(実施例2)。 ウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全閉状態を示した概略図である(実施例3)。 タービンハウジングの主要構造を示した断面図である(比較例1)。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明は、タービンハウジングの体格の増加を伴うことなく、2つの第1、第2排気制御弁を搭載するスペースを容易に確保するという目的を、第1スクロールの第1導入部を、第2スクロールの第2導入部よりも排気流方向の上流側に配置することで、第1スクロールの流路断面積の大きい部位と第2スクロールの流路断面積の小さい部位とが重なり、2つの第1、第2スクロール間に隙間余裕(空間的な余裕)が形成されるように構成したことで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図6は本発明の実施例1を示したもので、図1はターボチャージャを示した図で、図2および図3はタービンハウジングを示した図で、図4(a)〜図6(a)はタービンハウジングの排気ガス経路を示した図で、図4(b)はウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全閉状態を示した図で、図5(b)はウェイストゲート弁の全閉状態、スクロール切替弁の全開状態を示した図で、図6(b)はウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全開状態を示した図である。
本実施例の内燃機関の過給システムは、複数の気筒(シリンダボア)を有する内燃機関(エンジン)から排出される排気ガスの圧力(排気圧)を利用して吸気を過給(圧縮)するターボチャージャを備えている。
ターボチャージャは、エンジンの各気筒毎の燃焼室に吸い込まれる吸気が流れる吸気管の途中に設けられたコンプレッサ(インペラ1、コンプレッサハウジング2)と、エンジンの各気筒毎の燃焼室から排出される排気ガスが流れる排気管の途中に設けられたタービン(ホイール3、タービンハウジング4)とを備えている。
本実施例のターボチャージャのタービンハウジング4には、排気入口部である排気導入流路5、外部から導入された排気ガスをホイール3へ導くための2つの第1、第2スクロール6、7、ホイール3を収容する円形状のホイール収容室8、外部から導入された排気ガスを2つの第1、第2スクロール6、7、ホイール収容室8より迂回(バイパス)させるバイパス流路9、および排気出口部である排気排出流路10等が設けられている。
また、タービンハウジング4には、隔壁13〜15が一体的に設けられている。なお、隔壁14の上流側端部には、タービンハウジング4の外部から内部へ排気ガスを導入する1つの排気導入流路5を流れる排気ガスを2つの第1、第2排気分岐流路11、12に分岐させる排気分岐部16が設けられている。
また、タービンハウジング4は、第1、第2スクロールケース17、18およびタービン出口スリーブ19を備えている。
隔壁13は、タービンハウジング4の内部空間(1つのスクロール流路)を、少なくとも一部が互いに隣り合うように並列して配置される2つの第1、第2スクロール6、7に区画する第1仕切り壁(仕切り部)である。
隔壁14は、タービンハウジング4の内部空間(1つの排気導入流路)を、少なくとも一部が互いに隣り合うように並列して配置される2つの第1、第2排気分岐流路11、12に区画する第2仕切り壁(仕切り部)である。
隔壁15は、タービンハウジング4の内部空間を、第2排気分岐流路12とバイパス流路9とに区画する第3仕切り壁(仕切り部)である。
本実施例のタービンハウジング4の内部には、バイパス流路9を開閉するウェイストゲート弁(ウェイストゲートバルブ)が搭載されている。
ウェイストゲート弁は、隔壁15に一体的に設けられるバルブシート21に対して着座、離脱して連通孔(バイパス孔)22を閉鎖、開放するバルブ本体23と、このバルブ本体23と一体回転可能に連結して、バルブ本体23を開閉動作させるバルブアーム24と、このバルブアーム24を回転方向に摺動自在に支持するベアリング25と、バルブアーム24を介してバルブ本体23を駆動するアクチュエータとを備えている。
なお、ウェイストゲート弁の詳細は後述する。
本実施例のタービンハウジング4の内部には、第2排気分岐流路12を開閉するスクロール切替弁(流量調整バルブ)が搭載されている。
スクロール切替弁は、隔壁14に一体的に設けられるバルブシート31に対して着座、離脱して連通孔32を閉鎖、開放するバルブ本体33と、このバルブ本体33と一体回転可能に連結して、バルブ本体33を開閉動作させるバルブアーム34と、このバルブアーム34を回転方向に摺動自在に支持するベアリング(図示せず)と、バルブアーム34を介してバルブ本体33を駆動するアクチュエータとを備えている。
なお、スクロール切替弁の詳細は後述する。
ここで、エンジンとして、複数の気筒(シリンダボア)を有する多気筒ディーゼルエンジン(例えば直列4気筒エンジン)が採用されている。但し、多気筒ディーゼルエンジンに限定されず、多気筒ガソリンエンジンを適用しても良い。
エンジンは、自動車等の車両のエンジンルーム内にターボチャージャと共に設置されている。また、エンジンの各気筒には、燃焼室内に燃料を噴射供給するインジェクタが搭載されている。
また、エンジンには、エアクリーナ、ターボチャージャ等が搭載されている。
エアクリーナは、インレットダクト(外気導入ダクト)の上流端で開口した外気導入口より空気導入流路に導入される外気(吸気)を濾過するフィルタエレメント(濾過エレメント)を有している。エアクリーナの出口端は、エアクリーナを通過した吸気が流れる吸気通路を形成するインテークダクトを介して、ターボチャージャのコンプレッサハウジング2に接続している。
コンプレッサハウジング2の出口端は、コンプレッサハウジング2から流出した吸気が流れる吸気通路を形成するインテークダクトを介して、インタークーラに接続している。インタークーラの出口端は、インタークーラを通過した吸気が流れる吸気通路を形成するインテークダクトを介して、スロットルボディに接続している。
スロットルボディの出口端は、スロットルバルブを通過した吸気が流れる吸気通路を形成するインテークマニホールドを介して、エンジンの各気筒毎の吸気ポートに接続している。
これらのインレットダクト、インテークダクト、コンプレッサハウジング、インテークダクト、インタークーラ、インテークダクト、スロットルボディ、インテークマニホールド等によって、エンジンの各気筒毎の燃焼室に吸い込まれる吸気が流れる吸気通路を形成する吸気管(内燃機関の吸気管、吸気ダクト)が構成される。
吸気管の内部に形成される吸気通路は、エンジンの各気筒毎の燃焼室および吸気ポートに連通している。
一方、エンジンの各気筒毎の排気ポートの出口端は、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気が流れる排気通路を形成するエキゾーストマニホールドを介して、ターボチャージャのタービンハウジング4に接続している。タービンハウジング4の出口端は、タービンハウジング4から流出した排気が流れる排気通路を形成するエキゾーストダクトを介して、排気浄化装置(触媒)に接続している。排気浄化装置の出口端は、触媒を通過した排気が流れる排気通路を形成するエキゾーストダクトを介して、排気消音器であるマフラに接続している。
これらのエキゾーストマニホールド、タービンハウジング、エキゾーストダクト、触媒、エキゾーストダクト、排気消音器であるマフラ等によって、エンジンの各気筒毎の燃焼室から流出した排気が流れる排気通路を形成する排気管(内燃機関の排気管、排気ダクト)が構成される。
排気管の内部に形成される排気通路は、エンジンの各気筒毎の燃焼室および排気ポートに連通している。
ターボチャージャは、コンプレッサとタービンとを備え、吸気管を流れる吸気をコンプレッサ(インペラ1、コンプレッサハウジング2)で圧縮し、圧縮された圧縮空気(吸気)をエンジンの各気筒毎の燃焼室に送り込むターボ過給機である。このターボチャージャは、タービン(ホイール3、タービンハウジング4)が排気ガスにより回転駆動されると、タービンのホイール3に一体回転可能に連結したコンプレッサも回転し、このコンプレッサが吸気を圧縮する。
コンプレッサは、タービンシャフト36の回転軸(回転中心)を中心にして回転するインペラ1、およびこのインペラ1の周囲を円周方向に取り囲むように設置されたコンプレッサハウジング2を備えている。
コンプレッサのインペラ1は、複数のコンプレッサブレード(翼)が円周方向に設置されている。このインペラ1は、タービンシャフト36を介して、ホイール3と一体回転可能に連結している。
コンプレッサハウジング2の内部には、吸気導入流路、インペラ収容室、スクロールおよび吸気排出流路(図示せず)等が形成されている。
吸気導入流路は、コンプレッサハウジング2の上流側端面で開口する開口部である吸気導入ポートを介して、コンプレッサハウジング2の外部から流入した吸気をインペラ1を回転自在に収容するインペラ収容室へ導く吸気入口流路である。
スクロールは、インペラ1およびインペラ収容室の周囲を渦巻き状に囲むように設置されて、インペラ収容室から流入した吸気を吸気排出流路へ導入するように構成されている。
吸気排出流路は、コンプレッサハウジング2の下流側端面で開口する開口部である吸気排出ポートを介して、スクロールから流入した吸気をコンプレッサハウジング2の外部へ排出する吸気出口流路である。
タービンは、エンジンの排気圧により回転駆動されるホイール3、およびこのホイール3の周囲を円周方向に取り囲むように設置されたタービンハウジング4を備えている。
タービンのホイール3は、複数のタービンブレード(翼)が円周方向に設置されている。
タービンハウジング4は、例えば耐熱アルミニウム合金や耐熱鋼等の耐熱性金属により形成されている。このタービンハウジング4は、エキゾーストマニホールドとエキゾーストダクトとの間に接続されている。
タービンハウジング4の内部には、排気導入流路5、2つの第1、第2スクロール6、7、ホイール収容室8、バイパス流路9および排気排出流路10等が形成されている。
排気導入流路5は、排気分岐部16よりも排気流方向の上流側に設けられている。この排気導入流路5は、タービンハウジング4の上流側端面で開口する開口部である排気導入ポート39を介して、タービンハウジング4の外部から流入した排気ガスを2つの第1、第2排気分岐流路11、12へ導く吸気入口流路である。
2つの第1、第2スクロール6、7および2つの第1、第2排気分岐流路11、12は、タービンのホイール3の回転軸方向に2分割して設けられている。
第1スクロール6は、第1排気分岐流路11とホイール収容室8とを連通し、ホイール収容室8の周囲を渦巻き状に囲むように設置された渦巻き形状の第1排気中継流路(スクロール流路)のことである。この第1スクロール6は、ホイール収容室8よりも排気流方向の上流側に設けられている。
また、第1スクロール6は、第1排気分岐流路11の出口端部から排気ガスを導入する第1導入部41、および第1スクロール6からホイール収容室8へ排気ガスを導入する第1ノズル43を有している。
なお、第1ノズル43は、ホイール収容室8の周囲を部分円形状(円弧形状)に囲むように開口したスリット状の開口部である。
第2スクロール7は、第2排気分岐流路12とホイール収容室8とを連通し、ホイール収容室8の周囲を渦巻き状に囲むように設置された渦巻き形状の第2排気中継流路(スクロール流路)のことである。この第2スクロール7は、ホイール収容室8よりも排気流方向の上流側に設けられている。
また、第2スクロール7は、第2排気分岐流路12の出口端部から排気ガスを導入する第2導入部42、および第2スクロール7からホイール収容室8へ排気ガスを導入する第2ノズル44を有している。
なお、第2ノズル44は、ホイール収容室8の周囲を部分円形状(円弧形状)に囲むように開口したスリット状の開口部である。
バイパス流路9は、ホイール収容室8よりも排気流方向の上流側に設けられている。このバイパス流路9は、第2排気分岐流路12から流入した排気ガスを、ホイール収容室8および2つの第1、第2スクロール6、7を迂回(バイパス)させて、ホイール収容室8よりも排気流方向の下流側の排気排出流路10へ導くウェイストゲート流路(排気ガス流路)である。
排気排出流路10は、ホイール収容室8よりも排気流方向の下流側に設けられている。この排気排出流路10は、タービンハウジング4の下流側端面で開口する開口部である排気排出ポート49を介して、タービンハウジング4の内部から外部(触媒側)へ排気ガスを排出する吸気出口流路である。
第1排気分岐流路11は、排気導入流路5と第1スクロール6とを連通する第1排気中継流路(連通路)である。この第1排気分岐流路11は、排気導入流路5の排気分岐部16から導入された排気ガスを第1スクロール6を経由して、ホイール3を回転自在に収容するホイール収容室8へ導く吸気入口流路である。また、第1排気分岐流路11は、排気分岐部16で開口した上流側(入口)端部から下流側(出口)端部まで直線状に延びる直線流路を有し、入口端部から出口端部まで流路断面積が変化しない。第1排気分岐流路11の出口端部は、第1スクロール6の第1導入部41に接続している。
第2排気分岐流路12は、排気導入流路5と第2スクロール7とを連通する第2排気中継流路(連通路)である。この第2排気分岐流路12は、排気導入流路5の排気分岐部16から導入された排気ガスを第2スクロール7を経由して、ホイール収容室8へ導く吸気入口流路である。また、第2排気分岐流路12は、排気分岐部16で開口した入口端部から中間部まで直線状に延びる直線流路、および中間部から出口端部まで曲線状に延びる曲線流路を有し、上流側(入口)端部から下流側(出口)端部まで流路断面積が大きく変化しない。第2排気分岐流路12の出口端部は、第2スクロール7の第2導入部42に接続している。
次に、本実施例のウェイストゲート弁の詳細を図1、図4ないし図6に基づいて説明する。
ウェイストゲート弁は、ターボチャージャのコンプレッサの過給圧が設定値を越えた際に開弁(例えば全開)して、コンプレッサの過給圧を設定値以下に抑える過給圧制御装置を構成する。
このウェイストゲート弁は、第2排気分岐流路12から連通孔22を通って排気排出流路10へ向かう排気ガスの流量、つまりバイパス流路9を流れる排気の流量を開閉動作により制御(調整)する排気ガス制御弁(第1排気制御弁)を構成している。
また、ウェイストゲート弁は、バルブ本体23の開度変化(バルブ角度変化)に対してバイパス流路9(特に連通孔22)の開口面積が変化する開口特性(バルブ開度−流量特性)を備えている。
ウェイストゲート弁は、バルブ本体23、バルブアーム24、ベアリング25およびアクチュエータを備えている。
バルブ本体23は、タービンハウジング4と同様に、耐熱性金属により形成されている。このバルブ本体23の背面より突出した突起51の外周には、円環状の周方向溝が形成されている。この周方向溝には、バルブ本体23の突起51の外周にバルブアーム24の結合部(出力部)52を嵌め合わせた際に、バルブ本体23からのバルブアーム24の抜け止めを行うワッシャまたはCリング等のバルブアーム抜け止め手段53が装着されている。なお、バルブ本体23は、バルブアーム24の結合部52に支持固定されている。
バルブアーム24の入力部には、リンク機構54が一体回転可能に連結されている。
アクチュエータは、モータの動力(トルク)を利用してバルブ本体23をバルブアーム24の回転軸55の回転中心を中心にして回転方向に駆動するように構成されている。このアクチュエータは、駆動する動力を発生するモータ、およびこのモータの回転を減速する減速機構を含んで構成される電動アクチュエータである。
なお、モータは、ECU(エンジン制御ユニット)によって電子制御されるモータ駆動回路を介して、自動車等の車両に搭載されたバッテリに電気的に接続されている。
ここで、本実施例のウェイストゲート弁は、モータを通電(オン:ON)することで、バルブ本体23がバルブシート21より離脱(離座)してバイパス流路9(特に連通孔22)を開放(例えば全開)する。また、ウェイストゲート弁は、モータへの通電を停止(オフ:OFF)することで、バルブ本体23がバルブシート21に着座してバイパス流路9(特に連通孔22)を閉鎖(例えば全閉)する。
また、バルブアーム24の入力部は、リンク機構54を介して、減速機構の最終ギヤと一体回転可能に連結されている。また、バルブアーム24の入力部を、リンク機構54を介することなく、減速機構の最終ギヤに連結しても良い。また、バルブアーム24の入力部を、モータの出力軸に直結しても良い。
次に、本実施例のスクロール切替弁の詳細を図4ないし図6に基づいて説明する。
スクロール切替弁は、排気ガスの流量が少ない、エンジン回転速度(以下エンジン回転数と言う)が低速回転領域の際に閉弁(例えば全閉)して、ホイール収容室8へ排気ガスを導入するスクロール流路として第1スクロール6のみを使用することで、ホイール3へ導入される排気ガスの流速を高めて、エンジンの低速回転領域での過給性能を確保し、排気ガスの流量が増えた中速回転領域の際に開弁(例えば全開)して、スクロール流路として2つの第1、第2スクロール6、7を併用して排気ガスの流量を調整して、エンジンの中速回転領域での過給性能を向上する過給圧制御装置を構成する。
スクロール切替弁は、第2排気分岐流路12(特に連通孔32)および第2スクロール7を通ってホイール収容室8へ導かれる排気ガスの流量、つまり第2排気分岐流路12および第2スクロール7を流れる排気の流量を開閉動作により制御(調整)する排気ガス制御弁(第2排気制御弁)を構成している。
また、スクロール切替弁は、バルブ本体33の開度変化(バルブ角度変化)に対して第2排気分岐流路12(特に連通孔32)の開口面積が変化する開口特性(バルブ開度−流量特性)を備えている。
スクロール切替弁は、バルブ本体33、バルブアーム34、ベアリングおよびアクチュエータを備えている。
バルブ本体33は、ウェイストゲート弁と同様に、耐熱性金属により形成されている。このバルブ本体33は、バルブアーム34の出力部に支持固定されている。
バルブアーム34の入力部には、図示しないリンク機構が一体回転可能に連結されている。
アクチュエータは、ウェイストゲート弁と同様に、モータの動力(トルク)を利用してバルブ本体33をバルブアーム34の回転軸56の回転中心を中心にして回転方向に駆動するように構成されている。このアクチュエータは、駆動する動力を発生するモータ、およびこのモータの回転を減速する減速機構を含んで構成される電動アクチュエータである。
なお、モータは、ECUによって電子制御されるモータ駆動回路を介して、自動車等の車両に搭載されたバッテリに電気的に接続されている。
ここで、本実施例のスクロール切替弁は、モータを通電(オン:ON)することで、バルブ本体33がバルブシート31より離脱(離座)して第2排気分岐流路12(特に連通孔32)および第2スクロール7を開放(例えば全開)する。また、スクロール切替弁は、モータへの通電を停止(オフ:OFF)することで、バルブ本体33がバルブシート31に着座して第2排気分岐流路12(特に連通孔32)および第2スクロール7を閉鎖(例えば全閉)する。
また、バルブアーム34の入力部は、リンク機構を介して、減速機構の最終ギヤと一体回転可能に連結されている。また、バルブアーム34の入力部を、リンク機構を介することなく、減速機構の最終ギヤに連結しても良い。また、バルブアーム34の入力部を、モータの出力軸に直結しても良い。
[実施例1の特徴]
タービンハウジング4は、第1スクロール6の第1導入部41の形成位置が、第2スクロール7の第2導入部42の形成位置よりも排気流方向の上流側に配置されている。
タービンハウジング4は、排気導入流路5を流れる排気ガスを、2つの第1、第2スクロール6、7にそれぞれ連通する2つの第1、第2排気分岐流路11、12に分岐させる排気分岐部16を備えている。
ウェイストゲート弁の弁体であるバルブ本体23は、排気分岐部16よりも排気流方向の下流側に配置されている。このバルブ本体23は、第1スクロール6の第1導入部41よりも排気流方向の下流側に配置されている。また、バルブ本体23は、バルブ本体33よりも排気流方向の上流側に配置されている。
スクロール切替弁の弁体であるバルブ本体33は、排気分岐部16よりも排気流方向の下流側に配置されている。このバルブ本体33は、第1スクロール6の第1導入部41よりも排気流方向の下流側に配置されている。また、バルブ本体33は、バルブ本体23よりも排気流方向の下流側に配置されている。
2つの第1、第2スクロール6、7は、2つの第1、第2排気分岐流路11、12から流入した排気ガスをホイール収容室8へ導入するように構成されている。
第1スクロール6は、その上流側(入口)端部から下流側(出口)端部までの流路断面積、つまり第1導入部41から第1ノズル43までの流路断面積が、第1導入部41から第1ノズル43へ向かって徐々に減少するように構成されている。
第2スクロール7は、その上流側(入口)端部から下流側(出口)端部までの流路断面積、つまり第2導入部42から第2ノズル44までの流路断面積が、第2導入部42から第2ノズル44へ向かって徐々に減少するように構成されている。
バイパス流路9は、第2排気分岐流路12と排気排出流路10とを連通するようにバルブシート21をその板厚方向に貫通する連通孔22を有している。
第2排気分岐流路12は、バルブシート31よりも排気流方向の上流側に設けられる上流側流路61、バルブシート31よりも排気流方向の下流側に設けられる下流側流路62、および上流側流路61と下流側流路62とを連通するようにバルブシート31をその板厚方向に貫通する連通孔32を有している。
タービンハウジング4は、ウェイストゲート弁の全作動範囲において、ウェイストゲート弁が2つの第1、第2排気分岐流路11、12の内部に突き出さないように、ウェイストゲート弁を収容(収納)するためのバルブ収納空間(第1収納空間)71を有している。このバルブ収納空間71は、バイパス流路9、特に連通孔22よりも排気流方向の下流側に設けられる。
なお、ウェイストゲート弁のバルブアーム24の回転軸55は、ベアリング25を介して、タービン出口スリーブ19の軸受け部72の軸受け孔壁面に回転自在に支持されている。
第2排気分岐流路12は、スクロール切替弁の全開時に、スクロール切替弁が2つの第1、第2排気分岐流路11、12の内部に突き出さないように、スクロール切替弁を収容(収納)するためのバルブ収納空間(第2収納空間)73を有している。このバルブ収納空間73は、第2排気分岐流路12、特に連通孔32よりも排気流方向の下流側に設けられる。
ここで、スクロール切替弁の全開時に、スクロール切替弁が2つの第1、第2排気分岐流路11、12の内部に突き出さないように、隔壁15の流路壁面を第2排気分岐流路12の中心軸線側に対して反対側(奥側(排気排出ポート側、図示下方))に凹ませて、内部にバルブ収納空間73を形成する収納凹部74を設けている。これにより、スクロール切替弁の全開時に、第2排気分岐流路11および第2スクロール7を流れる排気ガスは、スクロール切替弁に邪魔され(乱され)ることなく、ホイール収容室8へ導かれる。これにより、スクロール切替弁の全開時における、排気ガスの流路(通過)抵抗を低減させることができる。
なお、スクロール切替弁のバルブアーム24の回転軸56は、ベアリングを介して、タービン出口スリーブ19の軸受け部75(図7参照)の軸受け孔壁面に回転自在に支持されている。また、軸受け部75の軸受け孔は、収納凹部74の両側の溝側壁に設けられている。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関の過給システム(ターボチャージャ)の動作を図1ないし図6に基づいて簡単に説明する。
ターボチャージャのコンプレッサから吸気管(スロットルボディ、インテークマニホールド)の吸気通路、吸気ポートを経て燃焼室内に供給された吸気とインジェクタから噴射された燃料との混合気が燃焼室内で燃焼すると、この燃焼により生じた排気ガスが排気ポートから排出される。排気ポートから排出された排気ガスは、排気管(エキゾーストマニホールド)の排気通路を経てターボチャージャのタービンへ導かれる。
エンジンの全負荷の低速運転時、つまりエンジン回転数が1500rpm未満の低速回転領域の場合には、ウェイストゲート弁とスクロール切替弁とを共に閉弁状態に維持するため、図4に示したように、ウェイストゲート弁のバルブ本体23およびスクロール切替弁のバルブ本体33が共に全閉状態となるように、両モータをOFFする。
これによって、バルブ本体23、33が共に全閉状態を継続する。これにより、ターボチャージャのタービンハウジング4のバイパス流路9および第2排気分岐流路12が共にに閉鎖される。
この結果、エンジンの排気ポートより排出された排気ガスの全量は、タービンハウジング4の上流側端面で開口した排気導入ポート39から排気導入流路5へ流入する。排気導入流路5に流入した排気ガスは、排気導入流路5から第1排気分岐流路11に流入する。第1排気分岐流路11に流入した排気ガスは、第1導入部41から第1スクロール6に流入し、第1ノズル43からホイール収容室8に導入される。ホイール収容室8に導入された排気ガスは、タービンのホイール3を回転駆動した後に、タービンハウジング4の排気排出流路10を通って、タービンハウジング4の下流側端面で開口した排気排出ポート49から外部(触媒側)へ排出される。
一方、吸気管の吸気通路からコンプレッサハウジング2の内部に流入した吸気は、吸気導入流路を通ってインペラ収容室に導かれる。そして、インペラ収容室に導入された吸気は、ホイール3の回転により駆動されるインペラ1の遠心力によって圧縮されて圧力(過給圧)が上昇する。そして、圧力が上昇した吸気は、吸気管の吸気通路および吸気ポートを通ってエンジンの燃焼室内に吸い込まれる。
したがって、少ない排気流量でも十分高速な流れが得られるので、エンジンの低速運転時における過給圧を高めることができる。
エンジンの中速運転時、つまりエンジン回転数が1500rpm以上で、且つ2500rpm未満の中速回転領域の場合には、ウェイストゲート弁の閉弁状態を維持すると共に、スクロール切替弁を開弁(例えば全開状態)するため、図5に示したように、ウェイストゲート弁のバルブ本体23が全閉状態となるように、モータをOFFすると共に、スクロール切替弁のバルブ本体33が全開状態となるように、モータをONする。
これによって、バルブ本体23が全閉状態を継続し、且つバルブ本体33が全開状態となる。これにより、2つの第1、第2排気分岐流路11、12が開放され、バイパス流路9が閉鎖される。
この結果、排気導入ポート39から排気導入流路5へ流入した排気ガスの一部は、排気導入流路5から第1排気分岐流路11に流入する。第1排気分岐流路11に流入した排気ガスは、第1導入部41から第1スクロール6に流入し、第1ノズル43からホイール収容室8に導入される。
また、排気導入流路5へ流入した排気ガスの残部は、排気導入流路5から排気分岐部16で分岐して第2排気分岐流路12に流入する。第2排気分岐流路12に流入した排気ガスは、第2導入部42から第2スクロール7に流入し、第2ノズル44からホイール収容室8に導入される。
これにより、2つの第1、第2排気分岐流路11、12および2つの第1、第2スクロール6、7の双方を通ってホイール収容室8に導入された排気ガスは、タービンのホイール3を回転駆動した後に、タービンハウジング4の排気排出流路10を通って、タービンハウジング4の下流側端面で開口した排気排出ポート49から外部(触媒側)へ排出される。
一方、吸気管の吸気通路からコンプレッサハウジング2の内部に流入した吸気は、吸気導入流路を通ってインペラ収容室に導かれる。そして、インペラ収容室に導入された吸気は、ホイール3の回転により駆動されるインペラ1の遠心力によって圧縮されて圧力(過給圧)が上昇する。そして、圧力が上昇した吸気は、吸気管の吸気通路および吸気ポートを通ってエンジンの燃焼室内に吸い込まれる。
したがって、排気流量が増大し、エンジンの中速運転時における過給圧を高めることができる。
なお、エンジン回転数または目標過給圧に応じてスクロール切替弁の開度制御を行うことができる。つまりエンジン回転数または目標過給圧に応じてバルブ本体33の開度(角度)を連続的または段階的に変更することで、バルブ本体33の開閉変化に伴って第2排気分岐流路12(連通孔32)の開口面積が徐々に変化する開口特性となる。この場合、ターボチャージャのコンプレッサの過給圧をエンジンの運転状況に応じて最適化することができる。
エンジンの高速運転時、つまりエンジン回転数が2500rpm以上の高速回転領域の場合には、ウェイストゲート弁とスクロール切替弁とを共に開弁(例えば全開状態)するため、図6に示したように、ウェイストゲート弁のバルブ本体23およびスクロール切替弁のバルブ本体33が共に全開状態となるように、両モータをONする。
これによって、バルブ本体23、33が共に全開状態となる。これにより、ターボチャージャのタービンハウジング4のバイパス流路9および第2排気分岐流路12が共に開放される。
この結果、排気導入ポート39から排気導入流路5へ流入した排気ガスの一部は、排気導入流路5から2つの第1、第2排気分岐流路11、12および2つの第1、第2スクロール6、7の双方を通って2つの第1、第2ノズル43、44からホイール収容室8に導入される。これにより、2つの第1、第2排気分岐流路11、12および2つの第1、第2スクロール6、7の双方を通ってホイール収容室8に導入された排気ガスは、タービンのホイール3を回転駆動した後に、タービンハウジング4の排気排出流路10を通って、タービンハウジング4の下流側端面で開口した排気排出ポート49から外部(触媒側)へ排出される。
一方、吸気管の吸気通路からコンプレッサハウジング2の内部に流入した吸気は、吸気導入流路を通ってインペラ収容室に導かれる。そして、インペラ収容室に導入された吸気は、ホイール3の回転により駆動されるインペラ1の遠心力によって圧縮されて圧力(過給圧)が上昇する。そして、圧力が上昇した吸気は、吸気管の吸気通路および吸気ポートを通ってエンジンの燃焼室内に吸い込まれる。
また、排気導入ポート39から排気導入流路5へ流入した排気ガスの残部は、第2排気分岐流路12からバイパス流路9(連通孔22)を通って排気排出流路10に逃がされる。これにより、ターボチャージャのコンプレッサの過給圧が設定値以下に抑えられる。
すなわち、ウェイストゲート弁のバルブ本体23を開弁してバイパス流路9を開放することにより、ホイール収容室8に導かれる排気ガスの流量が減るので、タービンのホイール3に作用する排気エネルギーが減少する。これにより、ホイール3の回転速度が低下するので、ターボチャージャの過回転が抑制される。ターボチャージャのコンプレッサの過給圧が設定値以下に抑えられる。
なお、エンジン回転数または目標過給圧に応じてウェイストゲート弁およびスクロール切替弁の開度制御を行うことができる。つまりエンジン回転数または目標過給圧に応じてバルブ本体23、33の開度(角度)を連続的または段階的に変更することで、バルブ本体23、33の開閉変化に伴ってバイパス流路9(連通孔22)、第2排気分岐流路12(連通孔32)の開口面積が徐々に変化する開口特性となる。この場合、ターボチャージャのコンプレッサの過給圧をエンジンの運転状況に応じて最適化することができる。
[実施例1の効果]
本実施例のターボチャージャのタービンハウジング4の内部には、ウェイストゲート弁(バルブシート21、連通孔(弁孔)22、バルブ本体23、バルブアーム24等)およびスクロール切替弁(バルブシート31、連通孔(弁孔)32、バルブ本体33、バルブアーム34等)が搭載されている。
タービンハウジング4の内部には、排気導入流路5、2つの第1、第2排気分岐流路11、12、2つの第1、第2スクロール6、7、ホイール収容室8、バイパス流路9および排気排出流路10等が形成されている。
ここで、2つの第1、第2スクロール6、7は、第1、第2導入部41、42から第1、第2ノズル43、44までの流路断面積が上流側から下流側へ向かって徐々に減少する渦巻き形状の排気ガス流路となるように形成されている。
本実施例のターボチャージャのタービンハウジング4においては、第1スクロール6の第1導入部41を、第2スクロール7の第2導入部42よりも上流側に配置している。これにより、第1導入部41から第1ノズル43までの第1スクロール6の中で流路断面積の大きい部位と、第2導入部42から第2ノズル44までの第2スクロール7の中で流路断面積の小さい部位とが重なり、第1スクロール6と第2スクロール7との間に隙間余裕(空間的な余裕)ができる。
以上のように、本実施例のターボチャージャにおいては、第1スクロール6の第1導入部41よりも上流側の第1排気分岐流路11の流路長と比べて、第2スクロール7の第2導入部42よりも上流側の第2排気分岐流路12の流路長が非常に長くなるので、タービンハウジング4の体格(サイズ)、特にバイパス流路9や第2排気分岐流路12の流路断面積の増加を伴うことなく、タービンハウジング4の内部にウェイストゲート弁およびスクロール切替弁を搭載できるスペース(バルブ収納空間71、73)を容易に確保することができる。
この結果、タービンハウジング4の内部にウェイストゲート弁およびスクロール切替弁を搭載した場合でもバイパス流路9や2つの第1、第2排気分岐流路11、12、特にバイパス流路9や第2排気分岐流路12の流路幅が増加することはなく、タービンハウジング4のサイズをコンパクト化できる。したがって、タービンハウジング4の搭載スペースを容易に確保することが可能となるので、自動車等の車両に対する搭載性を向上することができる。これにより、自動車等の車両への搭載スペース、特にエンジンルーム内へのターボチャージャのタービンハウジング4の搭載スペースを縮小化することができる。
また、タービンハウジング4の内部には、排気導入流路5を流れる排気ガスを、タービンのホイール3の回転軸方向に2分割して設けられる2つの第1、第2スクロール6、7にそれぞれ連通する2つの第1、第2排気分岐流路11、12に分岐させる排気分岐部16が設けられている。
また、タービンハウジング4においては、第1排気分岐流路11と第2排気分岐流路12とを分岐させる排気分岐部16よりも下流側のバイパス流路9の内部および第2排気分岐流路12の内部に、それぞれウェイストゲート弁およびスクロール切替弁を搭載(配置)したことにより、排気分岐部16でバイパス流路9と第2排気分岐流路12に対して分岐する第1排気分岐流路11および第1スクロール6を経由してホイール収容室8へ導入される排気ガスの流れを乱すことがない。これにより、排気導入流路5から第1排気分岐流路11および第1スクロール6のみを通ってホイール収容室8へ排気ガスが導入されるときのタービン効率の悪化を防ぐことができる。
また、タービンハウジング4においては、第1スクロール6の第1導入部41よりも排気流方向の下流側のバイパス流路9および第2排気分岐流路12の内部に、それぞれウェイストゲート弁およびスクロール切替弁を搭載(配置)したことにより、第2スクロール7の第2導入部42よりも上流側の第2排気分岐流路12の流路長が長くなるので、タービンハウジング4の体格(サイズ)の増加を伴うことなく、タービンハウジング4の内部にウェイストゲート弁およびスクロール切替弁を搭載できるスペース(バルブ収納空間71、73)を容易に確保することができる。
[実施例2の特徴]
図7ないし図9は本発明の実施例2を示したもので、図7(a)〜図9(a)はタービンハウジングの排気ガス経路を示した図で、図7(b)はウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全閉状態を示した図で、図8(b)はウェイストゲート弁の全閉状態、スクロール切替弁の全開状態を示した図で、図9(b)はウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全開状態を示した図である。
本実施例のタービンハウジング4は、第1スクロール6の第1導入部41の形成位置が、第2スクロール7の第2導入部42の形成位置よりも排気流方向の上流側に配置されている。
タービンハウジング4は、排気導入流路5を流れる排気ガスを、2つの第1、第2スクロール6、7にそれぞれ連通する2つの第1、第2排気分岐流路11、12に分岐させる排気分岐部16を備えている。
ウェイストゲート弁の弁体であるバルブ本体23は、排気分岐部16よりも排気流方向の下流側に配置されている。このバルブ本体23は、第1スクロール6の第1導入部41よりも排気流方向の下流側に配置されている。また、バルブ本体23は、バルブ本体33よりも排気流方向の下流側に配置されている。
スクロール切替弁の弁体であるバルブ本体33は、排気分岐部16よりも排気流方向の下流側に配置されている。このバルブ本体33は、第1スクロール6の第1導入部41よりも排気流方向の下流側に配置されている。また、バルブ本体33は、バルブ本体23よりも排気流方向の上流側に配置されている。
本実施例のターボチャージャのタービンハウジング4においては、実施例1と同様に、第1スクロール6の第1導入部41を、第2スクロール7の第2導入部42よりも上流側に配置したことにより、第1導入部41から第1ノズル43までの第1スクロール6の中で流路断面積の大きい部位と、第2導入部42から第2ノズル44までの第2スクロール7の中で流路断面積の小さい部位とが重なり、第1スクロール6と第2スクロール7との間に隙間余裕(空間的な余裕)ができる。
以上のように、本実施例のターボチャージャにおいては、実施例1と同様な効果を達成することができる。
[実施例2の作用]
次に、本実施例の内燃機関の過給システム(ターボチャージャ)の動作を図7ないし図9に基づいて簡単に説明する。
先ずエンジンの低速運転時、図7に示したように、ウェイストゲート弁のバルブ本体23およびスクロール切替弁のバルブ本体33が共に全閉状態となるように、両モータをOFFする。
これによって、バルブ本体23、33が共に全閉状態を継続する。これにより、ターボチャージャのタービンハウジング4のバイパス流路9および第2排気分岐流路12が共にに閉鎖される。
この場合、実施例1と同様に、少ない排気流量でも十分高速な流れが得られるので、エンジンの低速運転時における過給圧を高めることができる。
次に、エンジンの中速運転時、図8に示したように、ウェイストゲート弁のバルブ本体23が全閉状態となるように、モータをOFFすると共に、スクロール切替弁のバルブ本体33が全開状態となるように、モータをONする。
これによって、バルブ本体23が全閉状態を継続し、且つバルブ本体33が全開状態となる。これにより、2つの第1、第2排気分岐流路11、12が開放され、バイパス流路9が閉鎖される。
この場合、実施例1と同様に、排気流量が増大し、エンジンの中速運転時における過給圧を高めることができる。
エンジンの高速運転時、図9に示したように、ウェイストゲート弁のバルブ本体23およびスクロール切替弁のバルブ本体33が共に全開状態となるように、両モータをONする。
これによって、バルブ本体23、33が共に全開状態となる。これにより、ターボチャージャのタービンハウジング4のバイパス流路9および第2排気分岐流路12が共に開放される。
この場合、実施例1と同様に、ウェイストゲート弁のバルブ本体23を開弁してバイパス流路9を開放することにより、ホイール収容室8に導かれる排気ガスの流量が減るので、タービンのホイール3に作用する排気エネルギーが減少する。これにより、ホイール3の回転速度が低下するので、ターボチャージャの過回転が抑制される。ターボチャージャのコンプレッサの過給圧が設定値以下に抑えられる。
図10は本発明の実施例3を示したもので、ウェイストゲート弁とスクロール切替弁の全閉状態を示した図である。
本実施例のターボチャージャのタービンハウジング4の内部には、ウェイストゲート弁(バルブシート21、連通孔(弁孔)22、バルブ本体23、バルブアーム24等)およびスクロール切替弁(バルブシート31、連通孔(弁孔)32、バルブ本体33、バルブアーム34等)が搭載されている。
スクロール切替弁は、タービンハウジング4の軸受け部にベアリングを介して回転自在に支持されるシャフト81、このシャフト81の径方向の延びるプレート82、およびこのプレート82の先端より回転方向の一端側に延びるプレート状のバルブ本体83を備えている。バルブ本体83には、シャフト81の回転軸(回転中心、曲率中心)を中心とする曲率半径を有する凸曲面状のシール面が形成されている。
タービンハウジング4の内部には、排気導入流路5、2つの第1、第2排気分岐流路11、12、2つの第1、第2スクロール6、7、ホイール収容室8、バイパス流路9および排気排出流路10等が形成されている。
タービンハウジング4は、ウェイストゲート弁の全作動範囲において、ウェイストゲート弁が2つの第1、第2排気分岐流路11、12の内部に突き出さないように、ウェイストゲート弁を収容(収納)するためのバルブ収納空間(第1収納空間)71を有している。このバルブ収納空間71は、バイパス流路9、特に連通孔22よりも排気流方向の下流側に設けられる。
第2排気分岐流路12は、スクロール切替弁の全開時に、スクロール切替弁が2つの第1、第2排気分岐流路11、12の内部に突き出さないように、スクロール切替弁を収容(収納)するためのバルブ収納空間(第2収納空間)73を有している。このバルブ収納空間73は、第2排気分岐流路12、特に連通孔32よりも排気流方向の下流側に設けられる。
バルブ収納空間73を形成する収納凹部74には、シャフト81の回転軸(回転中心、曲率中心)を中心とする曲率半径を有する凹曲面状の曲面部76が形成されている。
以上のように、本実施例のターボチャージャにおいては、実施例1及び2と同様な効果を達成することができる。
[変形例]
本実施例では、本発明のタービンを、ターボチャージャのツインスクロール型のタービンに適用しているが、本発明のタービンを、コンプレッサを有しないツインスクロール型のタービンに適用しても良い。
本実施例では、ウェイストゲート弁(第1排気制御弁)のバルブ本体23およびスクロール切替弁(第2排気制御弁)のバルブ本体33を駆動するアクチュエータとして、モータおよび減速機構を含んで構成される電動アクチュエータを用いているが、アクチュエータとして、回転軸を中心にして回転するカム部材を駆動する駆動部材(ロッド)を、電磁力または流体圧力を利用して軸線方向(ストローク方向)に往復移動させることでバルブ本体を駆動する電磁アクチュエータまたは流体圧アクチュエータを用いても良い。また、アクチュエータから回転駆動力を出力するようにしてカム部材を回転駆動しても良い。
1 コンプレッサのインペラ
2 コンプレッサハウジング
3 タービンのホイール
4 タービンハウジング
5 排気導入流路
6 第1スクロール
7 第2スクロール
8 ホイール収容室
9 バイパス流路
10 排気排出流路
11 第1排気分岐流路
12 第2排気分岐流路
16 排気分岐部
21 バルブシート
22 連通孔
23 ウェイストゲート弁(第1排気制御弁)のバルブ本体
24 バルブアーム
31 バルブシート
32 連通孔
33 スクロール切替弁(第2排気制御弁)のバルブ本体
34 バルブアーム
41 第1導入部
42 第2導入部
43 第1ノズル
44 第2ノズル
71 バルブ収納空間(第1収納空間)
73 バルブ収納空間(第2収納空間)

Claims (10)

  1. 排気ガスにより回転駆動されるホイールと、
    このホイールの周囲を渦巻き状に囲むように設置された2つの第1、第2スクロールを有するタービンハウジングと
    を備えたタービンにおいて、
    前記タービンハウジングは、
    前記2つの第1、第2スクロールにそれぞれ連通すると共に、前記2つの第1、第2スクロールを経由して前記ホイールへ排気ガスを導く2つの第1、第2分岐流路と、
    前記2つの第1、第2スクロールおよび前記ホイールより排気ガスを迂回させるバイパス流路と、
    前記バイパス流路を開閉する第1排気制御弁と、
    前記第2分岐流路を開閉する第2排気制御弁と
    を備え、
    前記第1スクロールは、前記第1分岐流路から排気ガスを導入する第1導入部を有し、 前記第2スクロールは、前記第2分岐流路から排気ガスを導入する第2導入部を有し、 前記第1導入部は、前記第2導入部よりも排気流方向の上流側に配置されていることを特徴とするタービン。
  2. 請求項1に記載のタービンにおいて、
    前記タービンハウジングは、外部から内部へ排気ガスを導入する1つの導入流路、およびこの導入流路を流れる排気ガスを前記2つの第1、第2分岐流路に分岐させる分岐部を有していることを特徴とするタービン。
  3. 請求項2に記載のタービンにおいて、
    前記第1排気制御弁および前記第2排気制御弁は、前記分岐部よりも排気流方向の下流側に配置されていることを特徴とするタービン。
  4. 請求項3に記載のタービンにおいて、
    前記第1排気制御弁は、前記第1導入部よりも排気流方向の下流側に配置されていることを特徴とするタービン。
  5. 請求項3に記載のタービンにおいて、
    前記第2排気制御弁は、前記第1導入部よりも排気流方向の下流側に配置されていることを特徴とするタービン。
  6. 請求項3ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載のタービンにおいて、
    前記第1排気制御弁は、前記第2排気制御弁よりも排気流方向の上流側に配置されていることを特徴とするタービン。
  7. 請求項3ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載のタービンにおいて、
    前記第1排気制御弁は、前記第2排気制御弁よりも排気流方向の下流側に配置されていることを特徴とするタービン。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載のタービンにおいて、
    前記タービンハウジングは、前記第1排気制御弁を収容する第1収納空間を有していることを特徴とするタービン。
  9. 請求項1ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載のタービンにおいて、
    前記タービンハウジングは、前記第2排気制御弁を収容する第2収納空間を有していることを特徴とするタービン。
  10. 請求項1ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載のタービンを備えたターボチャージャにおいて、
    前記ホイールと一体回転可能に連結されて、吸気を圧縮して内燃機関へ送り込むインペラと、
    このインペラの周囲を渦巻き状に囲むように設置されたスクロールを有するコンプレッサハウジングと
    を備えたことを特徴とするターボチャージャ。
JP2011083283A 2011-04-05 2011-04-05 タービン及びターボチャージャ Expired - Fee Related JP5589934B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011083283A JP5589934B2 (ja) 2011-04-05 2011-04-05 タービン及びターボチャージャ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011083283A JP5589934B2 (ja) 2011-04-05 2011-04-05 タービン及びターボチャージャ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012219640A true JP2012219640A (ja) 2012-11-12
JP5589934B2 JP5589934B2 (ja) 2014-09-17

Family

ID=47271451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011083283A Expired - Fee Related JP5589934B2 (ja) 2011-04-05 2011-04-05 タービン及びターボチャージャ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5589934B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015124690A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 トヨタ自動車株式会社 過給機
JP2016061156A (ja) * 2014-09-12 2016-04-25 株式会社デンソー 内燃機関用吸排気装置
JP2017537261A (ja) * 2014-12-12 2017-12-14 ボーグワーナー インコーポレーテッド 単一アクチュエータによって制御されるターボチャージャータービン段階バルブ
EP3401505A1 (en) * 2017-05-09 2018-11-14 Honeywell International Inc. Turbocharger having a meridionally divided turbine housing and a variable turbine nozzle
JP2018537615A (ja) * 2015-12-21 2018-12-20 アイ・エイチ・アイ チャージング システムズ インターナショナル ゲーエムベーハー 排気タービン式過給機の排気流通部及び排気タービン式過給機の作動方法
US11085311B2 (en) 2019-03-12 2021-08-10 Garrett Transportation I Inc. Turbocharger with twin-scroll turbine housing and twin vaned nozzle ring for directing exhaust gases from each scroll onto turbine wheel in interleaved fashion
CN113454320A (zh) * 2019-02-25 2021-09-28 三菱重工发动机和增压器株式会社 涡轮机壳以及涡轮增压器
CN113544369A (zh) * 2019-03-06 2021-10-22 株式会社Ihi 涡轮机
US11248488B2 (en) 2019-03-12 2022-02-15 Garrett Transportation I Inc. Method for making a twin-vaned nozzle ring assembly for a turbocharger with twin-scroll turbine housing for directing exhaust gases from each scroll onto turbine wheel in interleaved fashion

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60128931A (ja) * 1983-12-16 1985-07-10 Mazda Motor Corp 排気タ−ビン過給装置
JPS6257735U (ja) * 1985-09-30 1987-04-10
JPS6278432A (ja) * 1985-09-30 1987-04-10 Aisin Seiki Co Ltd タ−ボ過給機の制御装置
JPH0195534U (ja) * 1987-12-18 1989-06-23
JP2006348894A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Toyota Motor Corp ターボチャージャのツインスクロールタービンハウジング
JP2007023894A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Toyota Motor Corp ターボ過給機
JP2009281197A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 斜流タービン
JP2010203261A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 可変容量型排気ターボ過給機

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60128931A (ja) * 1983-12-16 1985-07-10 Mazda Motor Corp 排気タ−ビン過給装置
JPS6257735U (ja) * 1985-09-30 1987-04-10
JPS6278432A (ja) * 1985-09-30 1987-04-10 Aisin Seiki Co Ltd タ−ボ過給機の制御装置
JPH0195534U (ja) * 1987-12-18 1989-06-23
JP2006348894A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Toyota Motor Corp ターボチャージャのツインスクロールタービンハウジング
JP2007023894A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Toyota Motor Corp ターボ過給機
JP2009281197A (ja) * 2008-05-20 2009-12-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 斜流タービン
JP2010203261A (ja) * 2009-02-27 2010-09-16 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 可変容量型排気ターボ過給機

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015124690A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 トヨタ自動車株式会社 過給機
US10082071B2 (en) 2013-12-26 2018-09-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Turbocharger with improved bypass valve sealing having a positioning bolt
JP2016061156A (ja) * 2014-09-12 2016-04-25 株式会社デンソー 内燃機関用吸排気装置
JP2017537261A (ja) * 2014-12-12 2017-12-14 ボーグワーナー インコーポレーテッド 単一アクチュエータによって制御されるターボチャージャータービン段階バルブ
JP2018537615A (ja) * 2015-12-21 2018-12-20 アイ・エイチ・アイ チャージング システムズ インターナショナル ゲーエムベーハー 排気タービン式過給機の排気流通部及び排気タービン式過給機の作動方法
EP3401505A1 (en) * 2017-05-09 2018-11-14 Honeywell International Inc. Turbocharger having a meridionally divided turbine housing and a variable turbine nozzle
US11111854B2 (en) 2017-05-09 2021-09-07 Garrett Transportation 1 Inc. Turbocharger having a meridionally divided turbine housing and a variable turbine nozzle
CN113454320B (zh) * 2019-02-25 2023-01-03 三菱重工发动机和增压器株式会社 涡轮机壳以及涡轮增压器
CN113454320A (zh) * 2019-02-25 2021-09-28 三菱重工发动机和增压器株式会社 涡轮机壳以及涡轮增压器
CN113544369A (zh) * 2019-03-06 2021-10-22 株式会社Ihi 涡轮机
US11492916B2 (en) 2019-03-06 2022-11-08 Ihi Corporation Turbine
CN113544369B (zh) * 2019-03-06 2023-04-04 株式会社Ihi 涡轮机
US11248488B2 (en) 2019-03-12 2022-02-15 Garrett Transportation I Inc. Method for making a twin-vaned nozzle ring assembly for a turbocharger with twin-scroll turbine housing for directing exhaust gases from each scroll onto turbine wheel in interleaved fashion
US11085311B2 (en) 2019-03-12 2021-08-10 Garrett Transportation I Inc. Turbocharger with twin-scroll turbine housing and twin vaned nozzle ring for directing exhaust gases from each scroll onto turbine wheel in interleaved fashion

Also Published As

Publication number Publication date
JP5589934B2 (ja) 2014-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5589934B2 (ja) タービン及びターボチャージャ
JP5446016B2 (ja) 自動車の内燃機関のためのターボチャージャ及び内燃機関
JP5259822B2 (ja) 自動車の内燃機関用エグゾーストターボチャージャ
EP2107250B1 (en) Compressor having two back-to-back impellers and associated turbocharger
JP2011518978A5 (ja)
US7934379B2 (en) Internal combustion engine comprising an exhaust gas turbocharger
US20090120087A1 (en) Exhaust gas turbocharger in an internal combustion engine
JP5986578B2 (ja) エグゾーストターボチャージャのタービン
JP2012500356A5 (ja)
JP2012500356A (ja) エグゾーストターボチャージャを備える内燃機関
US20110067680A1 (en) Turbocharger and Air Induction System Incorporating the Same and Method of Making and Using the Same
JP5925738B2 (ja) 内燃機関の多段過給装置
KR20110123286A (ko) 순차 과급식 내연기관
US10260404B2 (en) Engine supercharger
US20150050128A1 (en) Compact multi-stage turbo pump
CN103850727B (zh) 涡轮增压器的抽吸密封
EP3438429B1 (en) Engine with turbo supercharger
JP5664595B2 (ja) ターボチャージャ
WO2012016366A1 (zh) 脉冲可变流道涡轮机装置
JP2005509791A (ja) 一体化されたバイパスを備えた被制御ターボ過給機
US9121345B2 (en) Turbine for an exhaust turbocharger of an internal combustion engine
US20180045101A1 (en) A multi-stage exhaust turbocharger system
JP2008031942A (ja) 過給機付きエンジン
US20130104539A1 (en) Turbine for and exhaust gas turbocharger
JP5742538B2 (ja) 内燃機関の排気装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130417

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140701

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140714

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5589934

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees