JP2012218876A - 板状基材用搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】板状基材1を空気圧により浮上させた状態で搬送する搬送ユニットUが、板状基材1の搬送方向に並設され、軟X線照射部Sからの軟X線の照射によりイオン化した空気にて板状基材1に帯電した静電気を中和する静電気除去手段Jが設けられ、静電気除去手段Jが、搬送方向に幅狭な扁平状に形成されて、搬送方向に隣接する搬送ユニットの間に配置されている。
【選択図】図1
Description
つまり、軟X線照射部からの軟X線の照射によりイオン化された空気にて、板状基材に帯電した静電気を中和することによって、板状基材に帯電した静電気を除去できるのである。
すなわち、静電気除去手段は、板状基材の搬送方向に並ぶ搬送ユニットの全てに装備する必要はなく、搬送方向に並ぶ搬送ユニットのうちの一部のものに装備すればよく、このため、搬送ユニットとして、静電気除去手段を装備する搬送ユニットと、静電気除去手段を装備しない搬送ユニットとの2つの形態の搬送ユニットを構成する必要があり、搬送ユニットの製作が煩雑になる不都合があった。
軟X線照射部からの軟X線の照射によりイオン化した空気にて前記板状基材に帯電した静電気を中和する静電気除去手段が設けられたものであって、その第1特徴構成は、
前記静電気除去手段が、前記搬送方向に幅狭な扁平状に形成されて、前記搬送方向に隣接する前記搬送ユニットの間に配置されている点を特徴とする。
つまり、板状基材の搬送方向に隣接する搬送用ユニットを、その搬送方向に小さな間隔を隔てて位置させるようにしても、板状基材を適正通り搬送できる点に鑑みて、静電気除去手段を、板状基材の搬送方向に幅狭な扁平状に形成して、板状基材の搬送方向に隣接する搬送ユニットの間に配置するのである。
つまり、搬送ユニットとしては、静電気除去手段を装備しない形態のものを構成すればよく、搬送ユニットとして、静電気除去手段を装備する搬送ユニットと、静電気除去手段を装備しない搬送ユニットとの2つの形態の搬送ユニットを構成する場合に較べて、搬送ユニットの製作の簡略化を図ることができるのである。
前記静電気除去手段が、前記搬送方向に幅狭でかつ前記板状基材の搬送経路に臨む照射用開口を備えた軟X線照射空間を備えて、前記軟X線照射部が、前記軟X線照射空間内に、軟X線を照射するように設けられている点を特徴とする。
つまり、軟X線照射部から照射される軟X線は、一般に、軟X線照射部から円錐状に拡がる状態となるが、軟X線照射部を、軟X線照射空間内に、軟X線を照射させるように設けることにより、軟X線照射部から照射される軟X線が、不必要な箇所に照射されることを極力回避しながら、板状基材の搬送経路付近の空気中に向けて軟X線を照射して、板状基材の搬送経路付近の空気をイオン化できる。
前記静電気除去手段が、前記軟X線照射空間の形成部材、及び、前記軟X線照射部を備えたユニット状に構成されている点を特徴とする。
前記静電気除去手段が、前記搬送ユニットに連結支持されている点を特徴とする。
前記軟X線照射空間が、前記照射用開口を上部に備える有底筒状に形成されて、前記搬送経路の下方に配置され、
前記軟X線照射部が、前記軟X線照射空間の底部に、上方に向けて軟X線を照射する状態で設けられている点を特徴とする。
前記軟X線照射空間の上方でかつ前記搬送経路の上部に、その搬送経路の横幅の全幅に亘り、かつ、前記搬送方向に沿って前記搬送ユニットの内部に延出する状態で位置する軟X線遮蔽部材が設けられている点を特徴とする。
前記軟X線照射空間が、上部に前記照射用開口を備える有底筒状に形成されて、前記搬送経路の下方に配置される下方空間部と、下部に前記照射用開口を備える有底筒状に形成されて、前記搬送経路の上方に配置される上方空間部とを備えるように形成され、
前記軟X線照射部が、前記搬送経路の横側部に、前記下方空間部及び前記上方空間部に向けて軟X線を照射するように設けられている点を特徴とする。
次に、本発明の板状基材用搬送装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、板状基材用搬送装置は、例えば、フラットパネルディスプレイ用の矩形状のガラス基板等、矩形状の板状基材1を搬送するように構成されるものであって、板状基材1を空気圧により浮上させた状態で搬送する搬送ユニットUが、板状基材1の搬送方向に並設され、そして、板状基材1の搬送方向に幅狭な扁平状に形成された静電気除去手段Jが、板状基材1の搬送方向に隣接する搬送ユニットUの間に配置されている。
尚、図1においては、搬送ユニットUが、板状基材1の搬送方向に沿って少数並ぶ状態を例示するが、実際は、搬送ユニットUが、板状基材1の搬送方向に多数並べられることになる。
ちなみに、静電気除去手段Jを、板状基材1の搬送方向に多数並ぶ搬送ユニットUのいずれの箇所に配置するかは、適宜設定されることになる。
すなわち、図1に示すように、搬送部Hが、設置用脚4Aを備えた矩形状の主枠4に装備され、主枠4の左右両側部には、側壁部4Bが装備され、左右の側壁部4Bの上部には、板状蓋部5が、着脱自在に取付けられている。
ちなみに、主枠4の左右両側部とは、板状基材1の搬送方向と直交する横幅方向での左右両側部に対応する位置である。
左右一対の推進部3L、3Rの夫々は、板状基材1の下面における搬送方向と直交する横幅方向の端部を接触支持する回転ローラ6を、搬送方向に沿って複数並設して、それら複数の回転ローラ6を、それらに対応して設けた電動モータ7にて回転駆動させることにより、板状基材1に対して搬送方向での推進力を付与するように構成されている。
各送風支持部2L、2Rは、電動式の送風ファン9及び除塵フィルタ10を装備するファンフィルタユニットを用いて構成される空気供給用の空気供給源11と、空気供給源11から供給されるチャンバ空間12内の空気を噴出口13(図6参照)から上方に向けて噴出するチャンバ部14と、空気供給源11から供給される空気をチャンバ部14に案内する案内通路部15と、噴出口13から板状基材1の下面に向けて噴出された空気を板状基材1の下面に沿って流動案内する案内板部16とを備えている。
尚、図中、21は、空気供給源11から供給される空気の供給量が設定量以下になったことを検出する風量検出手段である。
このように、外方側の案内板部16bの外方側の端部に突条部22を備えることによって、板状基材1を適切に非接触状態で支持できるようになっている。
したがって、チャンバ部14から噴出された空気によって、内方側の案内板部16aと板状基材1との間に形成される空気層の圧力は、十分に高い圧力になり、内方側の案内板部16aの上方箇所においては、板状基材1を適切に受け止めることができるものの、チャンバ部14から噴出された空気によって、外方側の案内板部16bと板状基材1との間に形成される空気層の圧力は、外方側の案内板部16bの端部に突条部22が存在しない場合には、十分に高い圧力になり難いものである。
さらに、これら支持体23は、回転自在な樹脂製のボール体にて構成されており、支持した板状基材1が推進手段3の推進力にて移動し易い状態で支持するようになっている。
軟X線照射部Sは、軟X線を円錐状に照射するものであって、本実施形態においては、板状基材1の搬送方向視において、例えば、130度の角度で照射するように構成されている。
そして、枠体25が、軟X線が透過不能な材料、例えば、軟X線が透過不能な厚さを備えたステンレス材やアルミニウム材にて構成されている。
また、4枚の側板26のうちの右側に位置する前後2枚の側板26が、その端縁部を下枠25D、右枠25R、及び、中間枠25Mの外面に重複させる状態で、下枠25D、右枠25R、及び、中間枠25Mの内面部に付設されたL字状の連結具27にボルト連結されている。
枠体25における中間枠25Mの前後の外面部には、搬送ユニットUに対するL字状の接続具28が付設され、図1に示すように、この接続具28を搬送ユニットUの主枠4にボルト連結することにより、側板26を装備した枠体25を、板状基材1の搬送方向に隣接する一対の搬送ユニットUの間に位置させた状態で、隣接する一対の搬送ユニットUに連結支持できるように構成されている。
つまり、枠体25における上枠25Uの下方に、その上枠25Uと平行姿勢の支持枠31が、連結体32によって上枠25Uに連結される状態で設けられ、その支持枠31に、板状の軟X線遮蔽部材30が、接続具33を用いて連結支持されている。
軟X線遮蔽部材30は、軟X線が透過不能な材料、例えば、軟X線が透過不能な厚さを備えたアルミニウム板や塩化ビニル板にて構成されている。
その後、軟X線遮蔽部材30を、静電気除去手段Jに組付けることになる。
次に、第2実施形態について説明するが、この第2実施形態は、静電気除去手段Jの別構成を例示するものであって、その他の構成は上記第1実施形態と同様であるので、以下の説明においては、上記第1実施形態と異なる部分についてのみ説明して、上記第1実施形態と同様な部分についての説明を省略する。
また、左右一対の板状体36の間に、断面形状逆U字状の上方長尺体37U、及び、断面形状U字状の下方長尺体37Dが、その端部を板状体36にて閉塞される状態に板状体36に接続される状態で設けられている。
尚、詳述はしないが、枠体35は、板状基材1の搬送方向に隣接する一対の搬送ユニットUの間に位置させた状態で、隣接する一対の搬送ユニットUに連結支持できるように構成されている。
尚、本実施形態においては、上方長尺体37Uが、上枠35Uに対して連結ブラケット38にて連結支持され、同様に、下方長尺体37Dが、下枠35Dに対して連結ブラケット38にて連結支持されている。
次に、別実施形態を列記する。
(1)上記第1及び第2実施形態では、搬送ユニットとして、板状基材の横幅方向の両端部を接触状態で支持する推進手段と、板状基材の横幅方向の中央部を空気圧にて非接触状態で支持する送風式支持手段とを備えるものを例示したが、空気圧を利用して推進力を付与する形態のもの等、搬送ユニットとしては種々の形態のものを適用できる。
ちなみに、静電気除去手段が、軟X線照射空間を備える場合においても、上記照射停止手段を設けるようにしてもよい。
30 軟X線遮蔽部材
J 静電気除去手段
K 照射用開口
M 軟X線照射空間
Md 下方空間部
Mu 上方空間部
R 形成部材
S 軟X線照射部
Claims (7)
- 板状基材を空気圧により浮上させた状態で搬送する搬送ユニットが、前記板状基材の搬送方向に沿って並設され、
軟X線照射部からの軟X線の照射によりイオン化した空気にて前記板状基材に帯電した静電気を中和する静電気除去手段が設けられた板状基材用搬送装置であって、
前記静電気除去手段が、前記搬送方向に幅狭な扁平状に形成されて、前記搬送方向に隣接する前記搬送ユニットの間に配置されている板状基材用搬送装置。 - 前記静電気除去手段が、前記搬送方向に幅狭でかつ前記板状基材の搬送経路に臨む照射用開口を備えた軟X線照射空間を備えて、前記軟X線照射部が、前記軟X線照射空間内に、軟X線を照射するように設けられている請求項1記載の板状基材用搬送装置。
- 前記静電気除去手段が、前記軟X線照射空間の形成部材、及び、前記軟X線照射部を備えたユニット状に構成されている請求項2記載の板状基材用搬送装置。
- 前記静電気除去手段が、前記搬送ユニットに連結支持されている請求項3記載の板状基材用搬送装置。
- 前記軟X線照射空間が、前記照射用開口を上部に備える有底筒状に形成されて、前記搬送経路の下方に配置され、
前記軟X線照射部が、前記軟X線照射空間の底部に、上方に向けて軟X線を照射する状態で設けられている請求項2〜4のいずれか1項に記載の板状基材用搬送装置。 - 前記軟X線照射空間の上方でかつ前記搬送経路の上部に、その搬送経路の横幅の全幅に亘り、かつ、前記搬送方向に沿って前記搬送ユニットの内部に延出する状態で位置する軟X線遮蔽部材が設けられている請求項5記載の板状基材用搬送装置。
- 前記軟X線照射空間が、上部に前記照射用開口を備える有底筒状に形成されて、前記搬送経路の下方に配置される下方空間部と、下部に前記照射用開口を備える有底筒状に形成されて、前記搬送経路の上方に配置される上方空間部とを備えるように形成され、
前記軟X線照射部が、前記搬送経路の横側部に、前記下方空間部及び前記上方空間部に向けて軟X線を照射するように設けられている請求項2〜4のいずれか1項に記載の板状基材用搬送装置。
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