JP2012216385A - セパレータ、電気化学デバイス、及び、セパレータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多孔質の耐熱層を有しつつも、液体透過性に優れたセパレータ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】セパレータ18は、多孔質フィルム1と、多孔質フィルム1上に設けられた多孔質耐熱樹脂層2と、を備える。多孔質耐熱樹脂層2は、多孔質耐熱樹脂層2と多孔質フィルム1との界面IF上に露出する多孔質フィルム1の細孔1pをまたぐアーチ部2aを有する。セパレータの製造方法は、多孔質フィルム1の表面に耐熱樹脂溶液を塗布して耐熱樹脂溶液層を形成する工程と、耐熱樹脂溶液層から多孔質耐熱樹脂層2を形成する工程と、を備える。この塗布を、多孔質フィルム1の細孔1p内の圧力が、多孔質フィルム1の表面上の圧力よりも高くされた状態で行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、セパレータ及びこれを用いた電気化学デバイスに関する。
近年、二次電池は高エネルギー密度化が進み、耐熱性の高い高信頼性のセパレータが要求されている。このような背景から特開2006-289657号公報(特許文献1)では、樹脂多孔質フィルム上に多孔質耐熱樹脂層を塗布により設けた多層セパレータの提案がされている。しかしながら樹脂多孔質フィルムに耐熱樹脂溶液を塗布すると、耐熱樹脂溶液が樹脂多孔質フィルム内に染みこんでしまうため、得られるセパレータにおけるイオン等の電解液成分の透過性が低下する場合がある。そこで、特開2001-23602号公報(特許文献2)に開示の手法では多孔質フィルムの孔にあらかじめ液体を充填し、その状態の多孔質フィルムに耐熱樹脂溶液を塗布する工法が開示されている。
特開2006-289657号公報 特開2001-23602号公報
しかしながら、特開2001-23602号公報に開示のあらかじめ液体を充填する工法では液体が多孔質フィルム中にわずかながら残存することもあり、十分な洗浄工程が必要となる。また条件によっては、それでもなお多孔質耐熱樹脂層と多孔質フィルムとの界面でイオン等の電解液成分の透過性が悪くなることもあることから、これらの諸問題を改善することが求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、多孔質耐熱樹脂層を有しつつも、イオン等の電解液成分の透過性に優れたセパレータ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明にかかるセパレータは、多孔質フィルムと、前記多孔質フィルム上に設けられた多孔質耐熱樹脂層と、を備える。そして、前記多孔質耐熱樹脂層は、前記耐熱樹脂層と前記多孔質フィルムとの界面上に露出する多孔質フィルムの細孔をまたぐアーチ部を有する。
本発明によれば、多孔質耐熱樹脂層を有しながらも、イオン等の電解液成分の透過性に優れたセパレータが得られる。
ここで、前記多孔質フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムであることが好ましい。
また、本発明にかかるセパレータの製造方法は、多孔質フィルムの表面に耐熱樹脂溶液を塗布して耐熱樹脂溶液層を形成する工程と、前記耐熱樹脂溶液層から多孔質耐熱樹脂層を形成する工程と、を備える。そして、前記塗布を、前記多孔質フィルムの細孔内の圧力が、前記多孔質フィルムの前記表面上の圧力よりも高くされた状態で行う。
これによれば、上述のセパレータを容易に得ることができる。
ここで、前記多孔質フィルムの裏面から前記多孔質フィルムの細孔内に流体を供給することにより、前記細孔内の圧力が前記表面上の圧力よりも高くされることが好ましい。
また、前記多孔質フィルムの裏面を、周面から流体を排出するロールに接触させることにより、前記細孔内の圧力が前記表面上の圧力よりも高くされることが好ましい。
また、前記流体は気体であることが好ましく、液体であることも好ましい。
また、前記多孔質フィルムの表面を覆い部材により覆い、前記覆い部材内の気体を排気することにより、前記細孔内の圧力が前記表面上の圧力よりも高くされることも好ましい。
多孔質の耐熱層を有しつつも、イオン等の電解液成分の透過性に優れたセパレータ及びこれを用いた電気化学デバイスが提供される。
図1の(a),(b)は、それぞれ、本発明の実施形態にかかるセパレータの概略断面図である。 図2は、図1のセパレータの製造方法を示す模式断面図である。 図3は、図2の多孔質ロール40の軸方向に沿う断面図である。 図4は、図1のセパレータの他の製造方法を示す模式断面図である。 図5は、図1のセパレータのさらに他の製造方法を示す模式断面図である。 図6は、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の概略断面図である。 図7は、実施例1のセパレータの断面図である。
図面を参照して本発明の実施形態にかかるセパレータ及びその製造方法について説明する。
まず、図1の(a)に示すように、本実施形態にかかるセパレータ18は、多孔質フィルム1、及び、多孔質フィルム1上に接して設けられた多孔質耐熱樹脂層2を有する。
(多孔質フィルム)
多孔質フィルム1の形態は、不織布状、織布状、紙状、または、シート状などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。多孔質フィルム1の材質としては、シャットダウン特性を有するものが好ましく、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。非水電解液二次電池用セパレータにシャットダウン機能を付与するために、多孔質フィルム1の材質が熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、80〜180℃で軟化して多孔質の空隙を閉塞でき、かつ電解液に溶解しない熱可塑性樹脂がさらに好ましい。具体的には、ポリオレフィン、熱可塑性ポリウレタンなどが挙げられる。ポリオレフィンとしては低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンなどから選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
多孔質フィルム1の厚みは、3〜30μmが好ましく、さらに好ましくは5〜20μmである。該厚みが3μm未満では、シャットダウン機能が不充分である場合があり、30μmを超えると該耐熱多孔質層も加えた非水電解液電池用セパレータの厚みとしては大きすぎて高電気容量化が達成しにくい場合がある。
多孔質フィルム1は、上面下面間に連通する細孔1pを有している。多孔質フィルム1の水銀圧入法で測定した平均細孔径は、例えば、3μm以下、1μm以下、又は、0.5μm以下とすることができる。平均細孔径の下限は特にないが、例えば、50nm以上、又は100nm以上とすることができる。空隙率も特に限定されないが、35〜45%とすることができる。
(多孔質耐熱樹脂層)
多孔質耐熱樹脂層2を構成する耐熱樹脂としては、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド(以下、アラミドということがある)、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリフェニルサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエステル、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミドよりなる群から選択される少なくとも1種類を用いることができる。
多孔質耐熱樹脂層2の厚みは特に限定されないが、例えば、0.5〜20μmとすることができる。
多孔質耐熱樹脂層2は多孔質であり、それゆえ上面下面間に連通する細孔2pを有する。水銀圧入法により測定される細孔2pの平均細孔径は多孔質フィルム1の平均細孔径よりも大きいことが好ましく、例えば、0.1〜2.0μmとすることができ、0.2〜0.8μmとすることができる。
細孔2pは、界面IFと平行な方向の平均径DHが、界面IFと垂直な方向の径DVよりも大きいことが好ましい。好ましいDH/DVは、1.2〜20である。耐熱樹脂層の細孔や後述するアーチ部2aの扁平の程度は主として製造時の圧力差(詳しくは後述)に依存し、圧力差が大きいとDH/DVや後述のW/Hは小さくなる、すなわち縦長になる傾向がある。空隙率も特に限定されないが、0.4〜0.75%とすることができる。
なお、多孔質耐熱樹脂層2の各方向の平均細孔径は、セパレータ18の垂直断面の電子顕微鏡画像を得、各層の厚みと同じ辺の長さの正方形の領域を抽出し、それぞれ二値化して空孔を抽出し、定方向径(界面と平行な方向、及び、垂直な方向)を求め、空孔数で平均することにより得られる。
そして、本実施形態では、特に、多孔質耐熱樹脂層2は、多孔質耐熱樹脂層2と多孔質フィルム1との界面IF上に露出する多孔質フィルム1の細孔をまたぐアーチ部2aを有する。このアーチ部2aは、底部が界面IFと接触し、中央部が界面IFから離れる方向に凸な形状を有する梁構造を持つ。
アーチ部2aのスパンWは、多孔質フィルム1の平均細孔径よりも2倍以上大きくすることができ、8倍以上、15倍以上大きくすることができる。スパンWの上限は特にないが、例えば、多孔質フィルム1の平均細孔径の20倍以下、25倍以下、30倍以下程度とすることができる。絶対値では、スパンWは例えば0.8〜3.0μm、あるいは、1.5〜2.0μmとすることができる。
また、アーチ部2aの高さHも特に限定されないが、スパンWの1〜30%とすることができ、5〜15%とすることができる。また、絶対値では、例えば、Hを0.03〜1.0μm、0.1〜0.2μmとすることができる。
このような範囲のスパンW及び/又は高さHを少なくとも一部のアーチ部2aが有してもよいが、各アーチ部2aのスパンW及び/又は高さHの平均値が上述の範囲となることもできる。
もちろん、アーチ部2aはキャップ状でなくてもよく、少なくとも一部にアーチ状の梁構造またはブリッジ構造を持ていればよい。
なお、図1の(a)のように、アーチ部2aを有する多孔質耐熱樹脂層2が、多孔質フィルム1の一方面のみにあってもよいが、図1の(b)のように、アーチ部2aを有する多孔質耐熱樹脂層2が多孔質フィルム1の両方の面に存在してもよい。この場合、アーチ部2aは、それぞれ多孔質フィルムとの界面IFにそれぞれ接して立っている。
本実施形態にかかるセパレータによれば、多孔質耐熱樹脂層2が、界面IF上に露出する多孔質フィルム1の空孔をまたぐアーチ部2aを有しているので、耐熱樹脂膜2における、多孔質フィルム1との界面IFにおいて、電解液やイオン等が通りやすくなる。
(セパレータの製造方法)
続いて、このようなセパレータ18の製造方法の一例について説明する。
(耐熱樹脂溶液の塗布)
まず、基材となる多孔質フィルム1の表面上に、耐熱樹脂溶液を塗布し耐熱樹脂溶液層を形成する。この時に、多孔質フィルム1の細孔内の圧力が多孔質フィルム1における当該表面上の圧力よりも高くされた状態で、耐熱樹脂溶液を多孔質フィルム1の当該表面に対して塗布する。
具体的には、例えば、図2,図3のようにして耐熱樹脂溶液を塗布することができる。供給ローラ5から供給される多孔質フィルム1は、多孔質ロール40の多孔質筒42bの周面上を走行する。多孔質ロール40は、図2及び図3に示すように、一端が閉じられた中空軸41と、中空軸の中央部に設けられ、中空軸41よりも径が大きな外筒42を有する。外筒42は、軸方向の両端を閉じる板42aと、多孔質の周面を形成する多孔質筒42bを有する。中空軸41は、ベアリング44により両端を軸支され、モータ45により回転可能となっており、シートの進行速度と同じ周面速度での回転が可能である。また、中空軸41の開放端には、回転ジョイント46を介して、流体供給ライン47が接続されている。流体供給ライン47には、流体供給源48が接続されている。中空軸41において、多孔質筒42bに囲まれた部分には、複数の貫通孔41aが形成されており、流体供給源48から供給される流体は、流体供給ライン47、中空軸41、貫通孔41a、及び、外筒42の内部を通り、多孔質筒42bを通って排出させることができる。
これにより、図2に示すように、多孔質フィルム1と多孔質ロール40の多孔質筒42bとが接触する部分では、多孔質筒42bを通して、多孔質フィルム1の裏面1b側から、多孔質フィルム1の空孔内に対して、図2の矢印のように流体が供給される。これにより、多孔質フィルム1の空孔内の圧力を、多孔質フィルム1の表面1f上の圧力よりも高くすることができる。
多孔質フィルム1の空孔内と、多孔質フィルム1の表面1f上との圧力差は、0.01〜1.0kgf/cmとすることができ、0.03〜0.10kgf/cmとすることができる。
流体供給源48が供給する流体も特に限定されず、種々の気体や液体を使用できる。例えば、気体としては、空気、窒素、アルゴン等が挙げられる。また、液体としては、水等が挙げられる。
(塗布工程)
そして、このような圧力差が生じている表面1fに対して塗布を行うべく、多孔質フィルム1において多孔質筒42bと接触している部分の表面1fに対して、液塗布部70により耐熱樹脂溶液を塗布し、耐熱樹脂溶液層8を形成する。
多孔質フィルム1上に耐熱樹脂溶液を塗布する塗布部70の態様は特に限定されない。例えば、ロールコーター、エヤナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコーター、グラビアコーター、シルクスクリーンコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーターを用いることができる。
耐熱樹脂溶液層8の厚みも特に限定されず、作成すべき多孔質耐熱樹脂層2の厚み等に応じて任意好適に設定できる。
耐熱樹脂溶液は、耐熱樹脂、及び、この耐熱樹脂を溶解する溶媒を含む。
溶媒は、耐熱樹脂を可溶なものであれば特に限定されないが、有機極性溶媒を用いることが好ましい。例えば、耐熱樹脂がポリアミドイミドの場合には、溶媒として、具体的にはシクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、エチレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミド、テトラメチル尿素等が挙げられ、特に好ましいのは、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等である。
耐熱樹脂溶液中の耐熱樹脂の濃度は特に限定されないが、5〜20wt%であることが好ましい。
耐熱樹脂溶液は、単独では耐熱樹脂を溶解しないが、耐熱樹脂を溶解する溶媒と相溶可能な他の溶媒、例えば、グリコールを含んでいてもよい。グリコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール等のアルキレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコールが挙げられる。グリコールを含まなくても実施は可能であるが、下塗り液におけるグリコールの添加量は、耐熱樹脂を溶解する溶媒に対して、1〜20重量%であることが好ましい。特に、ポリアミドイミド樹脂の場合は約5〜15重量%の濃度が塗布しやすい。
耐熱樹脂溶液層8の厚みは、特に限定されないが、3〜50μmとすることが好ましい。
(多孔質耐熱樹脂層形成)
続いて、多孔質フィルム1及び耐熱樹脂溶液層8の積層体を膜形成部90に供給し、耐熱樹脂溶液層8から多孔質耐熱樹脂層2を形成する。膜形成部90としては、例えば、耐熱樹脂溶液層8に対して、耐熱樹脂の貧溶媒を主成分とする液体を接触させることにより、耐熱樹脂溶液層8中の樹脂を凝固させるいわゆる抽出装置を用いることができる。
貧溶媒とは、耐熱樹脂に対する貧溶媒であり、耐熱樹脂溶液内に拡散可能なものである。貧溶媒としては、例えば、水、アルコール、又は、ケトンを主成分とする溶媒を使用することができる。例えば、アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
また、この貧溶媒は、単独で耐熱樹脂を溶解可能な良溶媒、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶剤等を少量含んでいてもよい。
本実施形態によれば、多孔質フィルム1の上に、図1のようなアーチ部2aを有する多孔質耐熱樹脂層2を形成することができる。この理由は不明であるが、多孔質フィルム1の細孔内の圧力が多孔質フィルム1における表面1fの外の圧力よりも高くされた状態で、耐熱樹脂溶液が多孔質フィルム1の表面1fに対して塗布されることが大きく寄与しているものと考えられる。
例えば、この圧力差により、耐熱樹脂溶液が界面IFに露出する細孔から多孔質フィルム1の中に入りにくくなることや、耐熱樹脂溶液層の状態で、すでに露出する細孔をまたぐアーチのような構造ができていることが考えられる。
また、圧力差により、多孔質耐熱樹脂層の細孔が横方向に延びる形状となると考えられる。
さらに、多孔質フィルム1の細孔中に耐熱樹脂溶液がしみこまないことにより、多孔質フィルムの細孔からの溶媒の除去工程が不要となる。
なお、貧溶媒の温度、下塗り液の層3及び耐熱樹脂溶液層8の組成や厚み等を調節することによって、細孔径調整や空孔率の調整が可能である。
そして、得られたセパレータを、必要に応じて洗浄、乾燥等を行い、所望の大きさに切断することによりセパレータが完成する。乾燥方法には特に限定なく任意であるが、例えばフィルムに熱風をあてる熱風乾燥法が挙げられる。
本実施形態にかかる製造方法は、上記実施形態に限定されず様々な変形態様が可能である。
例えば、多孔質フィルム1の細孔内と表面上とで圧力差を与えることは、多孔質ロール40を使用しなくても実施可能である。
例えば、図4に示す実施形態では、多孔質フィルム1をロール71、72によって平面状に張り渡して搬送する。そして、この平面上に張り渡された多孔質フィルム1の裏面1b側から多孔質フィルム1の細孔に対してノズル73の開口73aから局所的に流体を供給する。さらに、多孔質フィルム1の表面1fにおけるノズル73の開口73aとは反対側の部分に対して塗布部70から耐熱樹脂溶液を塗布して耐熱樹脂溶液層8を形成する。この場合には、裏面1b側から流体が供給されることにより、多孔質フィルム1の耐熱樹脂溶液が供給される部分において、局所的に多孔質フィルム1の細孔内の圧力が、常時、多孔質フィルム1の表面1f上の圧力よりも高くなる。流体は特に限定されず、上述の気体や液体を供給できる。また、液体を供給する場合には、液体が多孔質フィルム1の表面1fに到達するように液体を供給しても良いが、図4のように液体が多孔質フィルムの表面1fまで到達しないように液体を供給することがこのましい。
また、図5の実施形態では、まず、図4と同様に、多孔質フィルム1をロール71、72によって平面状に張り渡して搬送する。そして、多孔質フィルム1の上面を、覆い部材80により覆い、覆い部材80中の気体をブロア82により排気する。そして、多孔質フィルム1の覆い部材80により覆われた部分に対して、塗布部70から耐熱樹脂溶液を塗布して耐熱樹脂溶液層8を形成すればよい。この場合には、多孔質フィルム1の裏面1bから表面1fに向かってガスの流れができるので、多孔質フィルム1の細孔内の圧力が、多孔質フィルム1の表面1f上の圧力よりも高くなる。
(電気化学デバイス)
続いて、上述のセパレータを用いた電気化学デバイスに関して、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明する。
図6は、上述のセパレータ18を用いたリチウムイオン二次電池100の一例の模式断面図である。
リチウムイオン二次電池100は、主として、積層体30、積層体30を密閉した状態で収容するケース50、積層体30に接続された一対のリード60,62、及び、積層体30に含浸される電解液を備えている。
積層体30は、一対の正極10、負極20がセパレータ18を挟んで対向配置されたものである。正極10は、板状(膜状)の正極集電体12上に正極活物質層14が設けられたものである。負極20は、板状(膜状)の負極集電体22上に負極活物質層24が設けられたものである。正極活物質層14及び負極活物質層24がセパレータ18の両側にそれぞれ接触している。正極集電体12及び負極集電体22の端部には、それぞれリード60,62が接続されており、リード60,62の端部はケース50の外部にまで延びている。
以下、正極10及び負極20を総称して、電極10、20といい、正極集電体12及び負極集電体22を総称して集電体12、22といい、正極活物質層14及び負極活物質層24を総称して活物質層14、24という。
(正極10)
正極集電体12は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極活物質層14は、本実施形態に係る活物質、結合剤、必要に応じた量の導電材を含むものである。
正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、層状マンガン酸リチウム(LiMnO)又は複数の遷移金属を配合した複合酸化物であるLiMnNiCo(x、y及びzは、x+y+z=1、0≦y<1、0≦z<1、0≦x<1の式を満たす)などの層状化合物、これらの化合物において1種以上の遷移金属元素を置換したもの、マンガン酸リチウム(Li1+xMn2−x(ただし、xは0〜0.33の数を示す)、Li1+xMn2−x−y(ただし、MはNi、Co、Cr、Cu、Fe、Al、Mgからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含み、xは0〜0.33の数を示し、yは0〜1.0の数を示し、かつ、x及びyは、2−x−y>0の式を満たす)、LiMnO、LiMn、LiMnO、LiMn2−x(ただし、MはCo、Ni、Fe、Cr、Zn、Taからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を含み、xは、0.01〜0.1の数を示す)、LiMnMO(ただし、MはFe、Co、Ni、Cu、Znからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属を示す)、銅−リチウム酸化物(LiCuO)、鉄−リチウム酸化物(LiFe)、LiFePO、LiV、V、Cu等のバナジウム酸化物、ジスルフィド化合物、Fe(MoOが挙げられる。
(導電助剤)
導電助剤としては、例えば、ニッケル、アルミ、銅、銀等の金属及び導電性炭素材料が挙げられる。上記導電性炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノファイバー等の炭素繊維が挙げられる。導電助剤としては、特にカーボンブラックが好ましい。なお、導電助剤は含有しなくてもよい。
(結着剤)
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−塩化3フッ化エチレン(CTFE)共重合体〔P(VDF−CTFE)〕、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム〔P(VDF−TFE−HFP)〕、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフッ素ゴム等のフッ素系高分子などが好ましい。フッ化ビニリデン系ポリマーとしては、フッ化ビニリデンが50重量%以上、特に70重量%以上であるものが好ましく、特に、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレン(HFP)との共重合体、フッ化ビニリデンと塩化3フッ化エチレンとの共重合体〔P(VDF−CTFE)〕が好ましい。
負極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
負極活物質としては、例えば、黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの、リチウムを吸蔵、放出可能な炭素系材料の1種または2種以上の混合物が用いられる。また、Si,Sn、Ge,Bi,Sb、Inなどの元素およびその合金、リチウム含有窒化物、もしくは酸化物などのリチウム金属に近い低電圧で充放電できる化合物、またはリチウム金属やリチウム/アルミニウム合金も負極活物質として用いることができる。そして、これらの負極活物質に導電助剤(カーボンブラックなどの炭素材料など)やPVDFなどの結着剤などを適宜添加した負極合剤を、集電体を芯材として成形体に仕上げることで、集電体表面に負極合剤層を形成することができる。
(電解質)
電解質は、積層体30の内部に含有させるものである。電解質としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。電解質溶液としては、リチウム塩を非水溶媒(有機溶媒)に溶解したものが好適に使用される。例えば、非水溶媒としては、メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオン酸メチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールサルファイト、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどの1種のみからなる有機溶媒、あるいはこれらの2種以上の混合溶媒が挙げられる。
リチウム塩としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
リチウム塩の電解液中の濃度としては、0.5〜1.5mol/Lとすることが好ましく、0.9〜1.25mol/Lとすることがより好ましい。
更に、非水電解液には、電池の充放電サイクル特性や負荷特性の向上を目的として、ビニレンカーボネートなどの二重結合を有するエステル;プロパンスルトンなどのイオウ含有有機化合物;フルオロベンゼンなどのフッ素含有芳香族化合物:などの添加剤を添加することが好ましい。
なお、本実施形態において、電解質は液状以外にゲル化剤を添加することにより得られるゲル状電解質であってもよい。また、電解質溶液に代えて、固体電解質(固体高分子電解質又はイオン伝導性無機材料からなる電解質)が含有されていてもよい。
ケース50は、その内部に積層体30及び電解質溶液を密封するものである。ケース50は、電解液の外部への漏出や、外部からの電気化学デバイス100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。例えば、ケース50として、図2に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
リード60,62は、アルミ等の導電材料から形成されている。
ケースの材料には、特に制限はなく、従来公知のリチウムイオン二次電池に採用されている筒形(角筒形や円筒形など)のスチール缶やアルミニウム缶などが挙げられる。また、樹脂フィルムに金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体に用いることもできる。
以上、本発明のセパレータ、その製造方法、セパレータを用いたリチウムイオン二次電池の一例を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明のセパレータ等は、用途等に応じて適宜設定することができる。
例えば、本発明のセパレータは、リチウムイオン二次電池以外の電気化学素子にも用いることができる。電気化学素子としては、金属リチウム二次電池(カソードとして本発明の活物質を用い、アノードに金属リチウムを用いたもの)等のリチウムイオン二次電池以外の二次電池や、リチウムキャパシタ等の電気化学キャパシタ等が挙げられる。これらの電気化学素子は、自走式のマイクロマシン、ICカードなどの電源や、プリント基板上又はプリント基板内に配置される分散電源の用途に使用することが可能である。
(実施例1)
(耐熱樹脂溶液の調製)
ポリアミドイミド溶液(日立化成(株)製HPC-5000-30)50重量%、ポリエチレングリコール(第一工業製薬(株)製PEG4000)15重量%、N-メチル-2-ピロリドン35重量%をハイブリッドミキサーで1h混合した。
(多孔質フィルムの準備)
基材となる多孔質フィルム1として、ポリエチレン多孔質フィルム(平均細孔径0.1μm)を用意した。
(液の塗布)
図2に示すような方法により塗布を行った。塗布部70としてはグラビアコータを用いた。具体的には、多孔質フィルム1を多孔質ロール40上に走行させ、多孔質フィルム1における多孔質ロールとの接触部に対してグラビアコータにより20μmの耐熱樹脂溶液の層を形成した。多孔質ロール40は、多孔質フィルム1の搬送速度と同じ周速度とした。多孔質ロールの内圧を、環境圧が1.00kgf/cmの状態で、1.05kgf/cmとした(実施例における圧力値はいずれも絶対圧力)。
その後、多孔質フィルム及び耐熱樹脂溶液層の積層体を水洗(温度40℃)すると、ポリアミドイミド樹脂が析出し、黄白濁した多孔質耐熱樹脂層が形成された。得られた積層体を5分間湯浴中に浸漬した後、イオン交換水に浸漬し洗浄した。イオン交換水を流しながら12時間以上水洗した後、水中より湿潤した膜状物を取り出し、エアーにより水をふき飛ばした。その後、全体を熱オーブンに入れ60℃で減圧しながら積層体を乾燥し、ポリエチレン製多孔質フィルムと、その一方の面のみに形成された5μmのポリアミドイミド耐熱多孔質層とを有するセパレータを得た。セパレータの断面写真を図7に示す。
(実施例2)
多孔質ロール40を、逆方向に同じ速度で回転する以外は実施例1と同様とした。
(実施例3、4、5)
多孔質ロール内の内圧を、1.03、1.08、1.10kgf/cmとする以外は実施例1と同様とした。
(実施例6、7、8、9)
得られる多孔質耐熱樹脂層の厚みが、それぞれ、3、8、11、15μmとなるように、耐熱樹脂溶液層の厚みを代える以外は実施例1と同様とした。
(実施例10)
多孔質ロール40を使用せず、図5に示すように多孔質フィルム1の表面1fを覆い部材80で覆い、覆い部材80内の圧力を0.98kgf/cmとする以外は実施例1と同様とした。塗布部70としてはグラビアコータを用いた。
(実施例11)
覆い部材80内の圧力を0.95kgf/cmとする以外は実施例10と同様とした。
(実施例12)
覆い部材80を用いずに、図4に示すように、多孔質フィルム1の裏面1bから、耐熱樹脂溶液の塗布位置に向かって水を供給する以外は実施例1と同様とした。水の供給量は、表面1fに到達しない量とした。
(比較例1)
多孔質ロール40に代えて、非孔質のロールを使用した以外は実施例1と同様とした。
(比較例2)
耐熱樹脂溶液の塗布位置を、多孔質フィルム1が多孔質ロール40と接触する位置より1mm手前の位置とした以外は実施例1と同様にした。
(比較例3)
耐熱樹脂溶液の塗布位置を、多孔質フィルム1が多孔質ロール40と接触する位置より5mm手前の位置とした以外はと同様とした。
製造条件を表1に示す。
(評価)
(1)多孔質耐熱樹脂層のアーチ部の有無:多孔質耐熱樹脂層の界面IFと接触する部分にアーチ部があるか否かをSEMにより確認した。
(2)透気度評価:得られたセパレータから100x100mmの試験片を採取し、JIS L8117に準拠して透気度を測定した。
(3)剥離試験:多孔質耐熱樹脂層に対してJIS D0202-1988に準拠して碁盤目テープ剥離試験を行った。セロハンテープ(「CT24」,ニチバン(株)製)を指の腹で多孔質耐熱樹脂層に密着させた後、セロハンテープをセパレータから剥離した。判定は100マスの内、多孔質耐熱樹脂層が剥離しなかったマス目の数、すなわち、非剥離割合で表し、多孔質耐熱樹脂層が1マス全てで剥離した場合を0/100、多孔質耐熱樹脂層が100マス全部で剥離しなかった場合を100/100として表した。また、界面剥離とは、多孔質耐熱樹脂層と多孔質フィルムとの界面から剥離したことを意味し、脆性破壊とは、多孔質耐熱樹脂層と多孔質フィルムの一部とが、多孔質フィルムの残部から剥離して、多孔質フィルムが脆性破壊したことをしめす。
(4)多孔質耐熱樹脂層の空隙率
剥離した多孔質耐熱樹脂層の垂直断面の電子顕微鏡画像を得、層の厚みと同じ辺の長さの正方形の領域を抽出し、二値化して空孔を抽出し、面積を合計することにより、多孔質耐熱樹脂層空隙率を算出した。
(5)電池特性評価:
電池作成
「正極」
正極活物質としてLiCoO(日本化学工業株式会社製)、導電助剤としてアセチレンブラック(デンカブラック:電気化学工業株式会社製)、結着剤としてPVDF(呉羽化学工業株式会社製)を準備した。これらを、重量比で正極活物質:導電助剤:結着剤=89.5:4.5:6となるように混合した。続いて、得られた混合物を20重量%含むNMP(N−メチル−2−ピロリドン)溶液を得た。得られたカソード用溶液をドクターブレード法により20μmの厚みのアルミ箔へ塗布して乾燥後プレスし、カソードを作製した。
「負極」
負極活物質としてメソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB:大阪瓦斯化学)、導電助剤としてアセチレンブラック、結着剤としてPVDFを準備した。これらを、重量比で負極活物質:導電助剤:結着剤=87:3:10となるように混合した。続いて、得られた混合物を、20重量%含むNMP(N−メチル−2−ピロリドン)溶液を得た。得られたアノード用溶液をドクターブレード法により18μmの銅箔上へ塗布し、乾燥後プレスし、アノードを作製した。
「電解液」
EC(エチレンカーボネート)/DEC(ジエチルカーボネート)=30/70(重量比)である非水溶媒へLiPFを1mol/cmの濃度となるように溶解したものを電解液とした。
「電池」
上記の正極(直径14mm)、負極(直径15mm)を、実施例で作製したセパレータ(直径16mm)を介して積層し、電解液と共に容器に封入し、容量が4.2mAhのボタン電池(2032型)を得た。
(5a)セル初期インピーダンス
ソーラートロン社製1260ケミカルインピーダンス・アナライザーにより、電池の初期インピーダンスを測定した。
(5b)レート評価
リチウムイオン二次電池を、最高電圧4.2V、電流密度0.068mA/cm、最終電流密度0.034mA/cmの条件で、定電流定電圧充電を行った。その後、最終電圧2.75V、電流密度を0.068、0.136、0.341mA/cmの条件でそれぞれ放電させたときの容量を、0.1C,0.2C,0.5C容量として求めた。
(5c)保存試験
電圧4.2V、電流密度0.068mA/cm、最終電流密度0.034mA/cmの条件で、定電流定電圧充電を行い、50℃の環境下で5日及び100日経過後の開放電圧を測定した。
結果を表2に示す。

Claims (9)

  1. 多孔質フィルムと、前記多孔質フィルム上に設けられた多孔質耐熱樹脂層と、を備え、前記多孔質耐熱樹脂層は、前記多孔質耐熱樹脂層と前記多孔質フィルムとの界面上に露出する前記多孔質フィルムの細孔をまたぐアーチ部を有する、セパレータ。
  2. 前記多孔質フィルムは、熱可塑性樹脂フィルムである請求項1記載のセパレータ。
  3. 正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に配置される請求項1又は2記載のセパレータと、を備える、電気化学デバイス。
  4. 多孔質フィルムの表面に耐熱樹脂溶液を塗布して耐熱樹脂溶液層を形成する工程と、
    前記耐熱樹脂溶液層から多孔質耐熱樹脂層を形成する工程と、を備え、
    前記塗布を、前記多孔質フィルムの細孔内の圧力が、前記多孔質フィルムの前記表面上の圧力よりも高くされた状態で行う、セパレータの製造方法。
  5. 前記多孔質フィルムの裏面から前記多孔質フィルムの細孔内に流体を供給することにより、前記細孔内の圧力が前記表面上の圧力よりも高くされる、請求項4記載の方法。
  6. 前記多孔質フィルムの裏面を、周面から流体を排出するロールに接触させることにより、前記細孔内の圧力が前記表面上の圧力よりも高くされる、請求項4記載の方法。
  7. 前記流体は気体である請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記流体は液体である請求項5又は6に記載の方法。
  9. 前記多孔質フィルムの表面を覆い部材により覆い、前記覆い部材内の気体を排気することにより、前記細孔内の圧力が前記表面上の圧力よりも高くされる、請求項4記載の方法。
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