JP2012215374A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換器において、複数の伝熱管に作用する熱通過率の均一化を図ることで安全性を向上可能とする。
【解決手段】縦型中空形状をなす胴部11と、この胴部11内のおける上部及び下部に固定される一対の管板12,13と、隣接する複数の伝熱管14が所定間隔をもって配置されると共に上端部及び下端部が各管板12,13を貫通して支持される伝熱管群15と、胴部11における下部から1次流体を流入して各伝熱管14に供給可能な1次流体入口部18と、胴部11における上部から各伝熱管14に供給された1次流体を排出可能な1次流体出口部19と、胴部11における伝熱管群15の外周側に2次流体を流入可能な2次流体入口部20と、胴部11における伝熱管群15の外周側から2次流体を排出可能な2次流体出口部21と、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を周方向で均一化する流入抵抗均一化装置とを設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、1次流体と2次流体との間で熱交換を行う熱交換器に関するものである。
一般的な熱交換器において、中空円筒形状をなす胴部は、下端部に1次流体の入口部が形成され、上端部に1次流体の出口部が形成されている。また、胴部は、上部と下部に一対の支持板が固定されており、この一対の支持板の間に配置された多数の伝熱管は、その上端部と下端部が各支持板を貫通して支持されている。そして、胴部は、上側部に2次流体の入口部が形成され、下側部に2次流体の出口部が形成されている。
従って、高温の1次流体が胴部の下端部にある入口部から胴部内に供給され、多数の伝熱管を上昇して胴部の上端部にある出口部から胴部外に排出される。一方、低温の2次流体は、胴部の上側部にある入口部から胴部内に供給され、多数の伝熱管の表面と接触しながら下降して胴部の下側部にある出口部から胴部外に排出される。このとき、多数の伝熱管を上昇する高温の1次流体と、胴部内を降下する低温の2次流体との間で熱交換が行われる。即ち、胴部内で、低温の2次流体が高温の1次流体を冷却する。
このような熱交換器としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。この特許文献1に記載された排気ガス冷却装置用多管式熱交換器は、シェル本体の排気ガス入口側にその軸心と略同心の筒状部を有するボンネットを接続し、このボンネットの筒状の内周部における内壁面に複数の孔が設けられたバッフルプレートを一体に固定したものである。
特開2007−170271号公報
上述した従来の熱交換器では、低温の2次流体は、高温の1次流体が流れる多数の伝熱管により構成される伝熱管群に対して、その外周側から径方向に流入し、各伝熱管の間を通って下降していく。この場合、伝熱管群は、複数の伝熱管が所定の間隔を持って配列されており、例えば、伝熱管配列形状が三角配列となっている。この三角配列となる伝熱管群では、その外周側から流体が流れ込むとき、その伝熱管群への流入抵抗が周方向で相違することから、流体の流入量も周方向に分布が生じてしまう。このように伝熱管群への流入量における周方向分布が不均一になると、伝熱管の1本あたりの熱通過率が異なり、伝熱管ごとに温度差が生じる。複数の伝熱管の上下端部がそれぞれ管板に支持されている熱交換器では、温度が高い伝熱管が温度の低い伝熱管に対して伸びようとするが、上下端部が管板により支持されていることから延びることができず、圧縮応力が作用して座屈し、破損するおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、複数の伝熱管に作用する熱通過率の均一化を図ることで安全性を向上可能とする熱交換器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の熱交換器は、密閉式の縦型中空形状をなす胴部と、前記胴部内における上部及び下部に固定される一対の上部管板及び下部管板と、隣接する複数の伝熱管が所定間隔をもって配置されると共に上端部及び下端部が前記各管板を貫通して支持される伝熱管群と、前記胴部における上部と下部のうちの一方側から1次流体を流入して前記複数の伝熱管に供給可能な1次流体入口部と、前記胴部における上部と下部のうちの他方側から前記複数の伝熱管に供給された1次流体を排出可能な1次流体出口部と、前記胴部における前記伝熱管群の外周側に2次流体を流入可能な2次流体入口部と、前記胴部における前記伝熱管群の外周側から2次流体を排出可能な2次流体出口部と、前記伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を周方向で均一化する流入抵抗均一化装置と、を備えることを特徴とするものである。
従って、1次流体が1次流体入口部から複数の伝熱管に流入する一方、2次流体が2次流体入口部から胴部内に流入し、伝熱管群の外周部から内部に流れ込んだ後、複数の伝熱管の外表面と接触しながら流動する。この2次流体が伝熱管群の外周部から内部に流れ込むとき、2次流体は、流入抵抗均一化装置によりその流入抵抗が周方向で均一化されることとなり、複数の伝熱管内を流れる1次流体とその外側を流れる2次流体との間で、水平方向でほぼ均一な熱交換が行われる。その結果、複数の伝熱管に作用する熱通過率の均一化を図ることで、各伝熱管の熱収縮量がほぼ一定となり、変形や破損などを防止して安全性を向上することができる。
本発明の熱交換器では、前記流入抵抗均一化装置は、前記胴部と前記伝熱管群との間に所定隙間を持って配置される複数の貫通孔を有する筒体であって、前記伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が高い領域に対応した前記貫通孔は、前記伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が低い領域に対応した前記貫通孔より大きな開口面積に設定されることを特徴としている。
従って、流入抵抗均一化装置を胴部と伝熱管群との間に配置される複数の貫通孔を有する筒体とし、伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗に応じて貫通孔の開口面積を変更することで、簡単な構成で、伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を容易に周方向で均一化することができる。
本発明の熱交換器では、前記伝熱管群の外周側からその中心部に向けて前記伝熱管が配置された領域に対応した前記貫通孔は、前記伝熱管群の外周側からその中心部に向けて前記伝熱管が配置されていない領域に対応した前記貫通孔より大きな開口面積に設定されることを特徴としている。
従って、複数の伝熱管の配置に応じて貫通孔の開口面積を変更することで、貫通孔の開口面積を容易に設定することが可能となり、装置の簡素化を可能とすることができる。
本発明の熱交換器では、前記筒体は、周方向に相対移動自在に支持される内側筒体と外側筒体を有し、該内側筒体と該外側筒体を周方向に相対移動させることで各貫通孔の開口面積を変更可能であることを特徴としている。
従って、筒体として内側筒体と外側筒体を設け、周方向に相対移動可能とすることで、熱交換器の運転状況に応じて各貫通孔の開口面積を変更することができ、常時、2次流体が伝熱管群の外周部から内部に流れ込むとき、その流入抵抗が周方向で均一化されることとなり、熱交換器の安定した運転を可能とすることができる。
本発明の熱交換器では、前記内側筒体に形成された複数の貫通孔における周方向のピッチと、前記外側筒体に形成された複数の貫通孔における周方向のピッチとが相違することを特徴としている。
従って、内側筒体と外側筒体との間で、複数の貫通孔における周方向のピッチを相違させるため、内側筒体と外側筒体とを周方向に相対移動させるだけで、各貫通孔の開口面積を容易に変更することができる。
本発明の熱交換器では、前記相対移動を行う駆動部は、前記上部管板の上部に設けられた駆動源と、前記上部管板を貫通し、前記駆動源と駆動ギアに装着され、前記駆動源の動力を前記駆動ギアに伝える駆動軸と、前記上部管板の下部に設けられ、前記駆動軸から伝えられた動力をさらにリングギアに伝える前記駆動ギアと、前記外側筒体の外周部または前記内側筒体の内周部に固定され、前記駆動ギアと噛み合う前記リングギアと、を備え、前記駆動源を駆動することで、前記駆動軸を介して前記駆動ギアが回転駆動し、前記駆動ギアと噛み合う前記リングギアを介して前記外側筒体または前記内側筒体が回転し、前記相対移動を実現することを特徴としている。
従って、前記駆動源を駆動することで、前記駆動軸を介して前記駆動ギアが回転駆動し、前記駆動ギアと噛み合う前記リングギアを介して前記外側筒体または前記内側筒体が回転し、前記相対移動を実現することができる。
前記相対移動を行う駆動部は、前記内側筒体または前記外側筒体の上端縁に形成され、周方向に離間且つ相対向する傾斜角度を持つ2つの傾斜面を有する窪み部と、前記窪み部の前記傾斜面に対し摺動可能な摺接面をそれぞれ有し、上下方向の長さが前記窪み部よりも短く、前記窪み部内で互いに横方向に隣接して、互いに上下方向に摺動可能な隣接面をそれぞれ有する2つの楔片と、上下方向を向き、上部はネジ軸となっており、下部は前記楔片に対し回転自在となるよう係合されている2つのネジ部と、を備え、前記上部管板は、上下方向に貫通し、2つの前記ネジ軸と螺合する2つのネジ穴を備え、前記ネジ部が調節されることで前記楔片が上下方向に移動し、前記楔片の移動に合わせて前記窪み部の前記傾斜面が摺動することで、前記相対移動を実現することを特徴としている。
従って、動力源無しに前記相対移動を行うことができ、また、前記内側筒体または前記外側筒体の位置決めを行った後に、前記ネジ部の上にキャップを設け、前記キャップと前記上部管板とを溶接することで気密性を保つことができる。
本発明の熱交換器によれば、伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を周方向で均一化する流入抵抗均一化装置を設けるので、複数の伝熱管に作用する熱通過率の均一化を図り、各伝熱管の熱収縮量をほぼ一定とし、この伝熱管の変形や破損などを防止して安全性を向上することができる。
図1は、本発明の実施例1に係る熱交換器を表す概略図である。 図2は、実施例1の熱交換器を表す水平断面図である。 図3は、実施例1の熱交換器における伝熱管群と筒体とを表す概略図である。 図4は、伝熱管の所定配置に対する筒体における貫通孔の位置を説明するための概略図である。 図5−1は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。 図5−2は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。 図5−3は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。 図5−4は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。 図6は、伝熱管の別の配置に対する筒体における貫通孔の位置を説明するための概略図である。 図7−1は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。 図7−2は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。 図7−3は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。 図7−4は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。 図8は、本発明の実施例2に係る熱交換器における筒体の支持構造を表す縦断面図である。 図9は、実施例2の熱交換器における筒体の支持構造を表す水平断面図である。 図10 は、実施例2の熱交換器における筒体の開口面積を説明するための断面図である。 図11−1は、本発明の実施例3に係る熱交換器における筒体の構造を表す概略図である。 図11−2は、実施例3の熱交換器における筒体の下部支持構造を表す概略図である。 図12−1は、実施例3の熱交換器における筒体の駆動部の初期状態を表す縦断面図である。 図12−2は、実施例3の熱交換器における筒体の駆動部の駆動後の一例を表す縦断面図である。 図13は、実施例3の熱交換器におけるシール溶接部付近を表す縦断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る熱交換器の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではなく、また、実施例が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
図1は、本発明の実施例1に係る熱交換器を表す概略図、図2は、実施例1の熱交換器を表す水平断面図、図3は、実施例1の熱交換器における伝熱管群と筒体とを表す概略図、図4は、伝熱管の所定配置に対する筒体における貫通孔の位置を説明するための概略図、図5−1から図5−4は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図、図6は、伝熱管の別の配置に対する筒体における貫通孔の位置を説明するための概略図、図7−1から図7−4は、伝熱管群の所定領域における2次流体の流れを表す概略図である。
実施例1の熱交換器において、図1及び図2に示すように、胴部11は、密閉式の縦型中空円筒形状をなし、上大径部11aと下大径部11bとの間に小径部11cが形成されて構成されている。この胴部11は、上大径部11aの上端部と下大径部11bの下端部にそれぞれ上部管板12と下部管板13が固定されている。そして、胴部11は、その内部であって、上部管板12と下部管板13の間に複数の伝熱管14からなる伝熱管群15が配置されている。
この複数の伝熱管14は、胴部11内に隣接する伝熱管14同士が所定間隔をもって配置されており、各伝熱管14の上端部が上部管板12を貫通して固定される一方、下端部が下部管板13を貫通して固定されることで、伝熱管群15がこの上下の管板12,13を介して胴部11に支持されることとなる。この場合、複数の伝熱管14は、正三角形配列されているが、正方向配列としてもよい。
胴部11は、上部管板12と下部管板13が固定されることで、流出部16及び流入部17が区画され、この流出部16と流入部17は、複数の伝熱管14(伝熱管群15)により連通される。そして、流入部17は、ここに1次流体を流入して複数の伝熱管14に供給可能な1次流体入口部18が形成されている。一方、流出部16は、複数の伝熱管14に供給された1次流体をここから排出可能な1次流体出口部19が形成されている。
また、胴部11は、外周側、つまり、上大径部11aに伝熱管群15の外周側に対して2次流体を流入可能な2次流体入口部20が形成されている。また、胴部11は、外周側、つまり、下大径部11bに伝熱管群15の外周側から2次流体を排出可能な2次流体出口部21が形成されている。
そして、実施例1では、2次流体入口部20から胴部11の上大径部11a、つまり、伝熱管群15の外周側に流入し、この伝熱管群15の外周側からその内部(複数の伝熱管14の間)に流入する2次流体の流入抵抗を周方向で均一化する流入抵抗均一化装置が設けられている。
ここでは、流入抵抗均一化装置として、胴部11と伝熱管群15との間に、両者と所定隙間をもって配置される複数の貫通孔を有する筒体22を設けている。この筒体22は、上端部が上部管板12に固定され、下端部が下部管板13に固定されている。そして、筒体22は、図3に示すように、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が高い領域に対応して比較的大きな第1貫通孔23が形成され、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が低い領域に対応して比較的小さな第2貫通孔24が形成されており、第1貫通孔23は、第2貫通孔24より大きな開口面積に設定されている。この場合、各貫通孔23,24は、同形状のものが上下方向(筒体22の軸方向)に所定間隔(均等間隔)で設けられている。
具体的には、伝熱管群15の外周側からその中心部に向けて伝熱管14が配置された領域に対応した第1貫通孔23は、伝熱管群15の外周側からその中心部に向けて伝熱管14が配置されていない領域に対応した第2貫通孔24より大きな開口面積に設定されている。
ここで、複数の伝熱管14の配置と筒体22に形成された貫通孔23,24との関係について詳細に説明する。
まず、胴体11内にて、図4に示すように、内部に複数の伝熱管14が正三角形配列されているものの、この伝熱管14が胴体11の中心Oに配置されていない伝熱管群15である場合について説明する。例えば、所定の位置(0度)にて、2次流体Fa1が伝熱管群15の領域A1に流入するとき、図5−1に示すように、2次流体Fa1は、流入する位置に伝熱管14がないことから、伝熱管群15の内部へ流れやすくなり、筒体22の対応する位置には、比較的内径の小さい第2貫通孔24を形成すればよい。また、図4及び図5−2に示すように、所定の位置(30度)にて、2次流体Fb1が伝熱管群15の領域B1に流入するとき、2次流体Fb1は、流入する位置に伝熱管14があることから、伝熱管群15の内部へ流れにくくなり、筒体22の対応する位置には、比較的内径の大きい第1貫通孔23を形成すればよい。
また、図4及び図5−3に示すように、所定の位置(60度)にて、2次流体Fc1が伝熱管群15の領域C1に流入するとき、2次流体Fc1は、流入する位置に伝熱管14がないことから、伝熱管群15の内部へ流れやすくなり、筒体22の対応する位置には、比較的内径の小さい第2貫通孔24を形成すればよい。また、図4及び図5−4に示すように、所定の位置(90度)にて、2次流体Fd1が伝熱管群15の領域D1に流入するとき、2次流体Fd1は、流入する位置に伝熱管14があることから、伝熱管群15の内部へ流れにくくなり、筒体22の対応する位置には、比較的内径の大きい第1貫通孔23を形成すればよい。
次に、胴体11内にて、図6に示すように、内部に複数の伝熱管14が正三角形配列されており、この伝熱管14が胴体11の中心Oに配置されている伝熱管群15である場合について説明する。例えば、所定の位置(0度)にて、2次流体Fa2が伝熱管群15の領域A2に流入するとき、図7−1に示すように、2次流体Fa2は、流入する位置に伝熱管14がないことから、伝熱管群15の内部へ流れやすくなり、筒体22の対応する位置には、比較的内径の小さい第2貫通孔24を形成すればよい。また、図6及び図7−2に示すように、所定の位置(30度)にて、2次流体Fb2が伝熱管群15の領域B2に流入するとき、2次流体Fb2は、流入する位置に伝熱管14があることから、伝熱管群15の内部へ流れにくくなり、筒体22の対応する位置には、比較的内径の大きい第1貫通孔23を形成すればよい。
また、図6及び図7−3に示すように、所定の位置(60度)にて、2次流体Fc2が伝熱管群15の領域C2に流入するとき、2次流体Fc2は、流入する位置に伝熱管14がないことから、伝熱管群15の内部へ流れやすくなり、筒体22の対応する位置には、比較的内径の小さい第2貫通孔24を形成すればよい。また、図6及び図7−4に示すように、所定の位置(90度)にて、2次流体Fd2が伝熱管群15の領域D2に流入するとき、2次流体Fd2は、流入する位置に伝熱管14があることから、伝熱管群15の内部へ流れにくくなり、筒体22の対応する位置には、比較的内径の大きい第1貫通孔23を形成すればよい。
なお、図4及び図6に示すように、伝熱管14の配置に応じて筒体22に形成する各貫通孔23,24の大きさを適正に設定したが、上記した伝熱管14の配置条件に適合しない位置には、第1貫通孔23より小さく、且つ、第2貫通孔24より大きい第3貫通孔25を形成すればよい。
従って、図1乃至図3に示すように、高温の1次流体が胴部11の下部にある1次流体入口部18から流入部17に流入し、ここから複数の伝熱管14に分岐して供給され、各伝熱管14内を上昇する。一方、低温の2次流体は、胴部11の上側部にある2次流体入口部20から上大径部11a内に流入し、周方向に流動した後に、伝熱管群15の外周部から筒体22の各貫通孔23,24,25を通って内部に流れ込み、この伝熱管群15内を複数の伝熱管14の外表面と接触しながら下降する。
この低温の2次流体が伝熱管群15の外周部から筒体22の各貫通孔23,24,25を通って内部に流れ込むとき、筒体22には、2次流体の流入抵抗が高い領域に大きな第1貫通孔23が形成され、2次流体の流入抵抗が低い領域に小さな第2貫通孔24が形成されていることから、伝熱管群15の外周部から筒体22の各貫通孔23,24,25を通って内部に流れ込む2次流体は、伝熱管群15の周方向でその流量がほぼ均一化されることとなる。
そのため、複数の伝熱管14内を上昇する高温の1次流体に対して、複数の伝熱管14の外側を下降する低温の2次流体との間で、適正に、且つ、水平方向でほぼ均一な熱交換が行われることとなる。即ち、胴部11内を下降する低温の2次流体は、各伝熱管14を上昇する高温の1次流体から熱を奪って高温となり、一方、1次流体が冷却される。
その後、伝熱管14内を上昇する1次流体は、胴部11の上部にある流出部16を介して1次流体出口部19から外部に排出され、一方、胴部11内を下降する2次流体は、胴部11の下側部にある下大径部11bを介して2次流体出口部21から外部に排出される。
このように実施例1の熱交換器にあっては、密閉式の縦型中空形状をなす胴部11と、この胴部11内のおける上部及び下部に固定される一対の上部管板12及び下部管板13と、隣接する複数の伝熱管14が所定間隔をもって配置されると共に上端部及び下端部が各管板12,13を貫通して支持される伝熱管群15と、胴部11における下部から1次流体を流入して各伝熱管14に供給可能な1次流体入口部18と、胴部11における上部から各伝熱管14に供給された1次流体を排出可能な1次流体出口部19と、胴部11における伝熱管群15の外周側に2次流体を流入可能な2次流体入口部20と、胴部11における伝熱管群15の外周側から2次流体を排出可能な2次流体出口部21と、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を周方向で均一化する流入抵抗均一化装置とを設けている。
従って、1次流体が1次流体入口部18から複数の伝熱管14に流入する一方、2次流体が2次流体入口部20から胴部11内に流入し、伝熱管群15の外周部から内部に流れ込んだ後、複数の伝熱管14の外表面と接触しながら流動する。この2次流体が伝熱管群15の外周部から内部に流れ込むとき、2次流体は、流入抵抗均一化装置によりその流入抵抗が周方向で均一化されることとなり、複数の伝熱管14内を流れる1次流体とその外側を流れる2次流体との間で、水平方向でほぼ均一な熱交換が行われる。その結果、複数の伝熱管14に作用する熱通過率の均一化を図ることで、各伝熱管14の熱収縮量がほぼ一定となり、変形や破損などを防止して安全性を向上することができる。
また、実施例1の熱交換器では、流入抵抗均一化装置として、胴部11と伝熱管群15との間に所定隙間を持って配置される複数の貫通孔23,24を有する筒体22を設け、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が高い領域に対応した第1貫通孔23を、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が低い領域に対応した第2貫通孔24より大きな開口面積に設定している。従って、流入抵抗均一化装置を、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗に応じて異なる開口面積の貫通孔23,24を有する筒体22とすることで、簡単な構成で、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を容易に周方向で均一化することができる。
また、実施例1の熱交換器では、伝熱管群15の外周側からその中心部に向けて伝熱管14が配置された領域に対応した第1貫通孔23を、伝熱管群15の外周側からその中心部に向けて伝熱管14が配置されていない領域に対応した第2貫通孔24より大きな開口面積に設定したので、複数の伝熱管14の配置に応じて貫通孔23,24の開口面積を変更することで、貫通孔23,24の開口面積を容易に設定することが可能となり、装置の簡素化を可能とすることができる。
図8は、本発明の実施例2に係る熱交換器における筒体の支持構造を表す縦断面図、図9は、実施例2の熱交換器における筒体の支持構造を表す水平断面図、図10は、実施例2の熱交換器における筒体の開口面積を説明するための断面図である。なお、本実施例の熱交換器の基本的な構成は、上述した実施例1とほぼ同様の構成であり、図1及び図2を用いて説明すると共に、上述した実施例と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
実施例2の熱交換器において、図1及び図2に示すように、胴部11は、内部に上部管板12と下部管板13が固定され両者の間に伝熱管群15が配置されており、各伝熱管14は、上端部が上部管板12を貫通して固定される一方、下端部が下部管板13を貫通して固定されている。そして、胴部11は、各伝熱管14に連通するように、下部に1次流体入口部18が形成される一方、上部に1次流体出口部19が形成されている。また、胴部11は、上大径部11aに2次流体を流入可能な2次流体入口部20が形成される一方、下大径部11bに2次流体を排出可能な2次流体出口部21が形成されている。
そして、実施例2では、2次流体入口部20から胴部11の上大径部11a、つまり、伝熱管群15の外周側に流入し、この伝熱管群15の外周側からその内部(複数の伝熱管14の間)に流入する2次流体の流入抵抗を周方向で均一化する流入抵抗均一化装置が設けられている。
ここでは、図8及び図9に示すように、流入抵抗均一化装置として、胴部11と伝熱管群15との間に、両者と所定隙間をもって配置される複数の貫通孔を有する筒体31を設けている。この筒体31は、周方向に相対移動自在に支持される内側筒体32と外側筒体33とから構成されている。内側筒体32は、上端部が上部管板12に固定され、下端部が下部管板13(図1参照)に固定されている。外側筒体33は、上端部が上部管板12に軸受34により回転自在に支持され、下端部が下部管板に軸受(図示略)により回転自在に支持されている。
また、外側筒体33は、上端外周部にリングギア35が固定されている。一方、駆動装置36は、上部管板12上に配置され、駆動軸37が上部管板12を下方に貫通して駆動ギア38が装着されており、この駆動ギア38が外側筒体33のリングギア35に噛み合っている。従って、駆動装置36を駆動すると、駆動軸37を介して駆動ギア38が回転駆動し、この駆動ギア38と噛み合うリングギア35を介して外側筒体33を回転することができる。
そして、内側筒体32と外側筒体33は、図10に示すように、複数の貫通孔41,42が周方向及び軸方向に均等間隔で設けられており、内側筒体32に対して外側筒体33を周方向に回動(相対移動)させることで、各貫通孔41,42を合わせた開口面積を変更可能としている。即ち、内側筒体32に形成された複数の貫通孔41における周方向のピッチP1と、外側筒体33に形成された複数の貫通孔42における周方向のピッチP2とが相違している。
そのため、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が高い領域に対応する各貫通孔41,42による開口面積を比較的大きなものとし、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が低い領域に対応する各貫通孔41,42による開口面積を比較的小さなものとしている。具体的には、伝熱管群15の外周側からその中心部に向けて伝熱管14が配置された領域に対応する各貫通孔41,42による開口面積を、伝熱管群15の外周側からその中心部に向けて伝熱管14が配置されていない領域に対応する各貫通孔41,42による開口面積より大きな開口面積に設定している。
従って、図1及び図8に示すように、高温の1次流体は、1次流体入口部18から流入部17を介して複数の伝熱管14に供給され、この各伝熱管14内を上昇する。一方、低温の2次流体は、胴部11に2次流体入口部20から流入し、周方向に流動した後に、伝熱管群15の外周部から筒体31の各貫通孔41,42を通って内部に流れ込み、この伝熱管群15内を複数の伝熱管14の外表面と接触しながら下降する。
この低温の2次流体が伝熱管群15の外周部から筒体31の各貫通孔41,42を通って内部に流れ込むとき、筒体31には、2次流体の流入抵抗が高い領域に大きな開口面積となるように貫通孔41,42の相対位置が設定され、2次流体の流入抵抗が低い領域に小さな開口面積となるように貫通孔41,42の相対位置が設定されていることから、伝熱管群15の外周部から筒体31の各貫通孔41,42を通って内部に流れ込む2次流体は、伝熱管群15の周方向でその流量がほぼ均一化されることとなる。
そのため、複数の伝熱管14内を上昇する高温の1次流体に対して、複数の伝熱管14の外側を下降する低温の2次流体との間で、適正に、且つ、水平方向でほぼ均一な熱交換が行われることとなる。即ち、胴部11内を下降する低温の2次流体は、各伝熱管14を上昇する高温の1次流体から熱を奪って高温となり、一方、1次流体が冷却される。
その後、伝熱管14内を上昇する1次流体は、胴部11の上部にある流出部16を介して1次流体出口部19から外部に排出され、一方、胴部11内を下降する2次流体は、胴部11の下側部にある下大径部11bを介して2次流体出口部21から外部に排出される。
また、熱交換器は、例えば、起動時における2次流体の供給量が不十分となり、伝熱管14の配置だけでなく、2次流体の供給量により伝熱管群15内に流入する2次流体の流入量がばらついてしまう。そのため、それに応じて、駆動装置36を駆動することで、駆動ギア38を介してリングギア35を回動し、外側筒体33を内側筒体32に対して回転し、各貫通孔41と各貫通孔42との周方向における位置関係を変更し、筒体31全体としての開口面積を変更する。この場合、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が高い領域では、各貫通孔41,42の組み合わせによる開口面積を大きなものとし、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が低い領域では、各貫通孔41,42の組み合わせによる開口面積を小さなものとする。
なお、この起動時に、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が高い領域と低い領域とを予め実験等により求めてマップ化しておき、そのマップに応じて内側筒体32に対する外側筒体33の相対位置を調整すればよい。伝熱管群15内に複数の流量計や圧力計を設けることで、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を計測し、その計測結果に基づいて、内側筒体32に対する外側筒体33の相対位置を調整するようにしてもよい。
このように実施例2の熱交換器にあっては、伝熱管群15の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を周方向で均一化する流入抵抗均一化装置として、多数の貫通孔41,42を有する筒体31を設け、この筒体31を、周方向に相対移動自在に支持される内側筒体32と外側筒体33とにより構成し、この内側筒体32と外側筒体33を周方向に相対移動させることで各貫通孔41,42の開口面積を変更可能としている。
従って、2次流体が伝熱管群15の外周部から内部に流れ込むとき、2次流体は、筒体31によりその流入抵抗が周方向で均一化されることとなり、複数の伝熱管14内を流れる1次流体とその外側を流れる2次流体との間で、水平方向でほぼ均一な熱交換が行われる。その結果、複数の伝熱管14に作用する熱通過率の均一化を図ることで、各伝熱管14の熱収縮量がほぼ一定となり、変形や破損などを防止して安全性を向上することができる。
また、筒体31として内側筒体32と外側筒体33を設け、周方向に相対移動可能とすることで、熱交換器の運転状況に応じて各貫通孔41,42の開口面積を変更することができ、常時、2次流体が伝熱管群15の外周部から内部に流れ込むとき、その流入抵抗が周方向で均一化されることとなり、熱交換器の安定した運転を可能とすることができる。
また、実施例2の熱交換器では、内側筒体32に形成された複数の貫通孔41における周方向のピッチP1と、外側筒体33に形成された複数の貫通孔42における周方向のピッチP2とを相違させている。従って、内側筒体32と外側筒体33との間で、複数の貫通孔41,42における周方向のピッチP1,P2を相違させるため、内側筒体32と外側筒体33とを周方向に相対移動させるだけで、各貫通孔41,42の開口面積を容易に変更することができる。
なお、この実施例2では、筒体31として2つの内側筒体32と外側筒体33を設けたが、3つ以上設けてもよいものである。また、外側筒体33を回転可能としたが、内側筒体32を回転可能としたり、全てを回転可能としたりしてもよい。
そして、実施例2の熱交換器では、内側筒体32または外側筒体33の相対移動を行う駆動部は、上部管板12の上部に設けられた駆動装置36と、上部管板12を貫通し、駆動装置36と駆動ギア38に装着され、駆動装置36の動力を駆動ギア38に伝える駆動軸37と、上部管板12の下部に設けられ、駆動軸37から伝えられた動力をさらにリングギア35に伝える駆動ギア38と、外側筒体33の外周部または内側筒体32の内周部に固定され、駆動ギア38と噛み合うリングギア35と、を備え、駆動装置36を駆動することで、駆動軸37を介して駆動ギア38が回転駆動し、駆動ギア38と噛み合うリングギア35を介して外側筒体33または内側筒体32が回転し、前述の相対移動を実現することを特徴としている。
従って、駆動装置36を駆動することで、駆動軸37を介して駆動ギア38が回転駆動し、駆動ギア38と噛み合うリングギア35を介して外側筒体33または内側筒体32が回転し、前述の相対移動を実現することができる。
実施例2に係る装置では、駆動軸37が上部管板12を貫通しているため、気密性が低下する可能性がある。実施例3に係る装置は、実施例2に係る装置を改良し、気密性をより向上させたものである。
図11−1は、本発明の実施例3に係る熱交換器における筒体の構造を表す概略図、図11−2は、実施例3の熱交換器における筒体の下部支持構造を表す概略図、図12−1は、実施例3の熱交換器における筒体の駆動部の初期状態を表す縦断面図、図12−2は、実施例3の熱交換器における筒体の駆動部の駆動後の一例を表す縦断面図、図13は、実施例3の熱交換器におけるシール溶接部付近を表す縦断面図である。なお、本実施例の熱交換器の基本的な構成は、上述した実施例2とほぼ同様であるため省略し、以下、主な相違部分を説明する。
実施例3の熱交換器における流入抵抗均一化装置は、実施例2と同様に、筒体31が内側筒体32と外側筒体33から構成されており、各筒体の貫通孔の開口面積及びピッチも実施例2と同一である。また、内側筒体32は、上端部が上部管板12に固定され、下端部が下部管板13に固定されており、外側筒体33は、図11−1に示すように、上端縁に窪み部43が設けられており、その上端部は上部管板12に軸受(図示略)により回転自在に支持され、下端部は下部管板13に突部13a(図11−2参照)により回転自在に支持されている。
上述のようにすることで、内側筒体32及び外側筒体33の位置ずれを防止すると共に、窪み部43の傾斜面に荷重が加わると、荷重の横方向成分F(図11−1参照)は中心軸に対しての回転力となり、外側筒体33が中心軸を中心として回転することとなる。
ここで、窪み部43付近の構成を詳述する。図12−1に示すように、実施例3の熱交換器において、外側筒体33の上端縁に形成された窪み部43は、周方向に離間し、離間距離が上向きに広がるようなV字型に相対向する傾斜角度を持つ2つの傾斜面を有する。また、上部管板12には、上下方向に貫通する第1のネジ穴48と第2のネジ穴49が設けられている。
さらに、窪み部43内には、第1の楔片44と第2の楔片45が設けられている。この楔片44,45は、傾斜面に対し摺動可能な摺接面をそれぞれ有し、上下方向の長さが窪み部43よりも短く、窪み部43内で互いに横方向に隣接して、互いに上下方向に摺動可能な隣接面をそれぞれ有する。そして、2つの楔片44,45には、2つの楔片44,45それぞれに対し回転自在となるよう下部が係合された、第1のネジ部46と第2のネジ部47を備える。ネジ部46,47は上下方向を向いており、上部は、上部管板12の第1のネジ穴48及び第2のネジ穴49と螺合する。
上述の構成とすることで、図12−2に示すように、例えば、第2のネジ部47を調節し、第2の楔片45を上方向へ移動させることで、締り嵌めされた状態を解除した後、第1のネジ部46を調節することにより、第1の楔片44を下方向に移働し、第1の楔片44の移動に合わせて窪み部43の傾斜面が摺動することで、外側筒体33の回転量を調節することができる。回転量を調節した後は、第2のネジ部47を調節することで第2の楔片45を移動させ、固定する。勿論、第1のネジ部46及び第1の楔片44と、第2のネジ部47及び第2の楔片45との動作を入れ替えれば逆方向へ回動させることができる。このようにして、実施例2のような動力源無しに外側筒体33の回動(相対移動)を実現することができる。
このとき、例えば第1のネジ穴48の上端縁を上方向に突起した形状としておき、上述のように外側筒体33の回転量を固定して位置決めを行った後、図13に示すように、第1のネジ部46の上にキャップ50を設け、キャップ50の上端縁部分を突起させ、第1のネジ穴46の上端縁の突起との接触部分の上辺のみを、シール溶接されるシール溶接部51となるようにしておけば、気密性を保つことが可能となる。さらに、このような構成とすることで、外側筒体33の位置を再度変更する場合、シール溶接部51のみを削るという簡易的な作業で溶接部分の取り外しが可能となり便利である。尚、第2のネジ部47についても上述と同様の構成とする。
なお、この実施例3においては、窪み部43の傾斜面が、上向きに離間距離が広がるようになっているが、この窪み部43を上下逆向きの形状として、楔片44,45の形状も上下逆向きとすると、同じように外側筒体の相対移動を行うことが可能である。
また実施例2と同様に、筒体31として2つの内側筒体32と外側筒体33を設けたが、3つ以上設けてもよいものである。また、外側筒体33を回転可能としたが、内側筒体32を回転可能としたり、全てを回転可能としたりしてもよい。
このように、実施例3の熱交換器では、内側筒体32または外側筒体33の相対移動を行う駆動部は、内側筒体32または外側筒体33の上端縁に形成され、周方向に離間且つ相対向する傾斜角度を持つ2つの傾斜面を有する窪み部43と、窪み部43の傾斜面に対し摺動可能な摺接面をそれぞれ有し、上下方向の長さが窪み部43よりも短く、窪み部43内で互いに横方向に隣接して、互いに上下方向に摺動可能な隣接面をそれぞれ有する2つの楔片44,45と、上下方向を向き、上部はネジ軸となっており、下部は楔片44,45に対し回転自在となるよう係合されている2つのネジ部46,47と、を備え、上部管板12は、上下方向に貫通し、2つのネジ軸と螺合する2つのネジ穴48,49を備え、ネジ部48,49が調節されることで楔片44,45が上下方向に移動し、楔片44,45の移動に合わせて窪み部43の傾斜面が摺動することで、前述の相対移動を実現することを特徴としている。
従って、動力源無しに前述の相対移動を行うことができ、また、内側筒体32または外側筒体33の位置決めを行った後に、ネジ部46,47の上にキャップ50を設け、キャップ50と上部管板12とを溶接することで気密性を保つことができる。
また、上述した各実施例では、流入抵抗均一化装置として胴部11と伝熱管群15との間に配置される複数の貫通孔23,24,25,41,42を有する筒体22,31としたが、この構成に限定されるものではない。例えば、2次流体が伝熱管群15の外周部から内部に流れ込むと、その後に各伝熱管14に沿って下降することから、筒体22,31を伝熱管群15内に配置してもよい。また、流入抵抗均一化装置として胴部11と伝熱管群15との間や伝熱管群15内に抵抗体を配置してもよい。
11 胴部
12,13 管板
14 伝熱管
15 伝熱管群
18 1次流体入口部
19 1次流体出口部
20 2次流体入口部
21 2次流体出口部
22 筒体(流入抵抗均一化装置)
23 第1貫通孔
24 第2貫通孔
31 筒体(流入抵抗均一化装置)
32 内側筒体
33 外側筒体
35 リングギア
36 駆動装置
37 駆動軸
38 駆動ギア
41,42 貫通孔
43 窪み部
44 第1楔片
45 第2楔片
46 第1ネジ部
47 第2ネジ部
48 第1ネジ穴
49 第2ネジ穴
50 キャップ
51 シール溶接部

Claims (7)

  1. 密閉式の縦型中空形状をなす胴部と、
    前記胴部内における上部及び下部に固定される一対の上部管板及び下部管板と、
    隣接する複数の伝熱管が所定間隔をもって配置されると共に上端部及び下端部が前記各管板を貫通して支持される伝熱管群と、
    前記胴部における上部と下部のうちの一方側から1次流体を流入して前記複数の伝熱管に供給可能な1次流体入口部と、
    前記胴部における上部と下部のうちの他方側から前記複数の伝熱管に供給された1次流体を排出可能な1次流体出口部と、
    前記胴部における前記伝熱管群の外周側に2次流体を流入可能な2次流体入口部と、
    前記胴部における前記伝熱管群の外周側から2次流体を排出可能な2次流体排出部と、
    前記伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗を周方向で均一化する流入抵抗均一化装置と、
    を備えることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記流入抵抗均一化装置は、前記胴部と前記伝熱管群との間に所定隙間を持って配置される複数の貫通孔を有する筒体であって、前記伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が高い領域に対応した前記貫通孔は、前記伝熱管群の外周側から内部に流入する2次流体の流入抵抗が低い領域に対応した前記貫通孔より大きな開口面積に設定されることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記伝熱管群の外周側からその中心部に向けて前記伝熱管が配置された領域に対応した前記貫通孔は、前記伝熱管群の外周側からその中心部に向けて前記伝熱管が配置されていない領域に対応した前記貫通孔より大きな開口面積に設定されることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記筒体は、周方向に相対移動自在に支持される内側筒体と外側筒体を有し、該内側筒体と該外側筒体を周方向に相対移動させることで各貫通孔の開口面積を変更可能であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  5. 前記内側筒体に形成された複数の貫通孔における周方向のピッチと、前記外側筒体に形成された複数の貫通孔における周方向のピッチとが相違することを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。
  6. 前記相対移動を行う駆動部は、
    前記上部管板の上部に設けられた駆動源と、
    前記上部管板を貫通し、前記駆動源と駆動ギアに装着され、前記駆動源の動力を前記駆動ギアに伝える駆動軸と、
    前記上部管板の下部に設けられ、前記駆動軸から伝えられた動力をさらにリングギアに伝える前記駆動ギアと、
    前記外側筒体の外周部または前記内側筒体の内周部に固定され、前記駆動ギアと噛み合う前記リングギアと、
    を備え、
    前記駆動源を駆動することで、前記駆動軸を介して前記駆動ギアが回転駆動し、前記駆動ギアと噛み合う前記リングギアを介して前記外側筒体または前記内側筒体が回転し、前記相対移動を実現することを特徴とする請求項4または5に記載の熱交換器。
  7. 前記相対移動を行う駆動部は、
    前記内側筒体または前記外側筒体の上端縁に形成され、周方向に離間且つ相対向する傾斜角度を持つ2つの傾斜面を有する窪み部と、
    前記窪み部の前記傾斜面に対し摺動可能な摺接面をそれぞれ有し、上下方向の長さが前記窪み部よりも短く、前記窪み部内で互いに横方向に隣接して、互いに上下方向に摺動可能な隣接面をそれぞれ有する2つの楔片と、
    上下方向を向き、上部はネジ軸となっており、下部は前記楔片に対し回転自在となるよう係合されている2つのネジ部と、
    を備え、
    前記上部管板は、上下方向に貫通し、2つの前記ネジ軸と螺合する2つのネジ穴を備え、
    前記ネジ部が調節されることで前記楔片が上下方向に移動し、前記楔片の移動に合わせて前記窪み部の前記傾斜面が摺動することで、前記相対移動を実現することを特徴とする請求項4または5に記載の熱交換器。
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