JP2012213092A - ドアホン装置、来訪者評価方法及びドアホンシステム - Google Patents
ドアホン装置、来訪者評価方法及びドアホンシステム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ユーザが自らの意思で、予め対応を希望しない来訪者の来訪を無視し、またその歓迎されざる来訪者の情報を地域で共有することが可能なドアホン装置を提供する。
【解決手段】来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する顔特徴取得部と、前記顔特徴取得部が取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を取得する職業属性取得部と、予め職業属性と動作とが対応付けられる登録情報を用いて、前記職業属性取得部が取得した職業属性に応じて動作を決定する動作制御部と、を備える、ドアホン装置が提供される。ユーザが自らの意思で、予め対応を希望しない来訪者の来訪を無視することができる。
【選択図】図1
【解決手段】来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する顔特徴取得部と、前記顔特徴取得部が取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を取得する職業属性取得部と、予め職業属性と動作とが対応付けられる登録情報を用いて、前記職業属性取得部が取得した職業属性に応じて動作を決定する動作制御部と、を備える、ドアホン装置が提供される。ユーザが自らの意思で、予め対応を希望しない来訪者の来訪を無視することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ドアホン装置、来訪者評価方法及びドアホンシステムに関する。
既存のドアホン(インターホン)は、呼び出しボタンを押した来訪者の来訪を、在宅の被来訪者の意思とは関係なく、呼び出し音などで無条件に被来訪者に伝達してしまうものであった。これにより、例えば被来訪者が就寝中に、応対する必要のない商用を目的とする来訪者による呼び出しボタンの押下によって呼び出し音が鳴動することで、被来訪者の睡眠が妨げられたり、必要としない物品の訪問販売に対応するきっかけとなったり、宅配業者などを装う犯罪者などと不用意に対面するきっかけとなったりする問題があった。
被来訪者が応対を希望しない来訪者による呼び出し音の鳴動は、電子メールにおいて問題となっている未承諾広告メール、いわゆるスパムメールや、コンピュータウイルスが添付されたメール、携帯電話を用いた不法行為のための通話呼び出しと同等のものである。従って、ドアホンを用いた応対システムにおいても、電子メール受信ソフトウェアにおける迷惑メールフィルタ機能や、携帯電話の番号非通知通話のブロック機能のような、被来訪者が自ら対応を必要とせず、来訪者の来訪をなるべく報知せず、不要な来訪通知を遮断する技術が求められていた。
このような要請に応えるため、予め設定された時間帯で呼び出し報知を行わないようにする技術(特許文献1)や、来訪者をドアホンに備え付けられている撮像装置で撮像し、不審者であると地域で共有されている来訪者の来訪時に不用意に対面しないようにさせる技術(特許文献2)などが開示されている。
しかし、特許文献1に開示されている技術は、ドアホン親機のカメラで撮影した来訪者の容姿風体などをドアホン子機のディスプレイで確認し、対応するか否かを決定するなど、来訪者による被来訪者の応対承諾の意思を反映するものであるが、個々の来訪者の職業属性に応じて、自動的に呼び出し報知の有無を選択するものではなかった。
また特許文献2に開示されている技術は、来訪者の属性判定技術について、来訪者の応対結果や来訪者の容姿風体から、来訪者が不審者であったか否かを被来訪者に投票させて、その投票結果を地域で共有することで、不審者の訪問時に警報を発するものであるが、被来訪者による来訪者に対する評価は、不審者か否かの二択では不十分であり、二択での投票では、特定のユーザに取っては不審者ではない来訪者を、不審者として扱ってしまう可能性があるという問題があった。
また例えば、郵便受けにチラシを投函する来訪者は、その家に住む居住者にとってはチラシの処理をしなければならないという煩わしさを生じさせるので、出来ることであればそのような不要な投函物は投函されないようにブロックできることが望ましい。すなわち、郵便受けについても、上述したようなドアホン装置における不要な来訪者の排除という問題と同様の問題を生じさせていた。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ユーザが自らの意思で、予め対応を希望しない来訪者の来訪を無視し、またその歓迎されざる来訪者の情報を地域で共有することが可能な、新規かつ改良されたドアホン装置、来訪者評価方法及びドアホンシステムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する顔特徴取得部と、前記顔特徴取得部が取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を取得する職業属性取得部と、予め職業属性と動作とが対応付けられる登録情報を用いて、前記職業属性取得部が取得した職業属性に応じて動作を決定する動作制御部と、を備える、ドアホン装置が提供される。
前記職業属性取得部が取得した前記来訪者の職業属性についての評価を実行させる職業属性評価部をさらに備えていてもよい。
前記職業属性評価部は、特定の職業属性のみを提示して前記来訪者の職業属性について評価させてもよい。
前記顔特徴取得部が取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を前記職業属性取得部が決定できなかった場合に、前記動作制御部は、予め定められた動作を実行してもよい。
前記職業属性取得部は、前記来訪者の職業属性を被来訪者自身が以前に評価したことがあれば、当該被来訪者によって評価された職業属性を前記来訪者の職業属性として取得してもよい。
前記職業属性取得部は、前記来訪者の職業属性を他の被来訪者が以前に評価したことがあれば、当該他の被来訪者による職業属性の評価結果が所定の閾値を超えていた場合に前記来訪者の職業属性として取得してもよい。
前記顔特徴取得部は、前記来訪者によって被来訪者を呼び出すための操作が実行された場合に、当該来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得してもよい。
前記顔特徴取得部は、前記来訪者によって郵便受けへの投函がなされた場合に、当該来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する顔特徴取得ステップと、前記顔特徴取得ステップが取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を取得する職業属性取得ステップと、予め職業属性と動作とが対応付けられる登録情報を用いて、前記職業属性取得ステップが取得した職業属性に応じて動作を決定する動作制御ステップと、を備える、来訪者評価方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、来訪者に応対するドアホン装置と、前記ドアホン装置とネットワークを通じて接続されるデータベースシステムと、を備え、前記ドアホン装置は、来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する顔特徴取得部と、前記顔特徴取得部が取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を前記データベースシステムから取得する職業属性取得部と、予め職業属性と動作とが対応付けられる登録情報を用いて、前記職業属性取得部が取得した職業属性に応じて動作を決定する動作制御部と、を備え、前記データベースシステムは、前記ドアホン装置で評価された前記来訪者の顔属性と当該来訪者の職業属性とを対応付けて記録する、ドアホンシステムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、ユーザが自らの意思で、予め対応を希望しない来訪者の来訪を無視し、またその歓迎されざる来訪者の情報を地域で共有することが可能な、新規かつ改良されたドアホン装置、来訪者評価方法及びドアホンシステムを提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
<1.本発明の一実施形態>
[1−1.システムの全体構成]
[1−2.ドアホンの全体構成例]
[1−3.システムの動作]
<2.まとめ>
<1.本発明の一実施形態>
[1−1.システムの全体構成]
[1−2.ドアホンの全体構成例]
[1−3.システムの動作]
<2.まとめ>
<1.本発明の一実施形態>
[1−1.システムの全体構成例]
まず、図面を参照しながら、本発明の一実施形態にかかるドアホンシステムの全体構成例について説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるドアホンシステムの全体構成例を示す説明図である。以下、図1を用いて本発明の一実施形態にかかるドアホンシステムの全体構成例について説明する。
[1−1.システムの全体構成例]
まず、図面を参照しながら、本発明の一実施形態にかかるドアホンシステムの全体構成例について説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるドアホンシステムの全体構成例を示す説明図である。以下、図1を用いて本発明の一実施形態にかかるドアホンシステムの全体構成例について説明する。
図1に示したように、本発明の一実施形態にかかるドアホンシステム1は、ドアホン100a、100b、100cと、データベースシステム200と、を含んで構成され、ドアホン100a、100b、100cと、データベースシステム200とが、ネットワーク10を介して相互に接続されている構成を有する。
ドアホン100a、100b、100cは、各家庭に設けられるものであり、来訪者の来訪に被来訪者が応対するために用いられるものである。各ドアホンは、それぞれ親機101a、101b、101c及び子機102a、102b、102cから構成される。
親機101a、101b、101cは、家庭の中に設けられる装置であり、子機102a、102b、102cは家庭の外、例えばドアの脇に設けられる装置である。以下、親機101aと子機102aとの組み合わせを例に挙げて説明すると、親機101aと子機102aとは、互いに音声による通話機能を備え、来訪者が子機102aに設けられるボタンを押下して来訪を伝え、被来訪者が親機101aを操作して該来訪に対して応対すると、来訪者と被来訪者とは、親機101aと子機102aとを用いて通話を行うことが可能になる。
詳細な構成及び動作については後述するが、本実施形態に係る子機102aは、来訪者を撮影する撮像装置を備え、本実施形態に係る親機101aは、子機102aに備えられる撮像装置で撮影された映像を表示することが出来る他、当該撮像装置で撮影された映像を用いて来訪者の属性を取得し、取得した来訪者の属性に応じた動作(アクション)を実行することができる。
親機101aは、ネットワーク10を介してデータベースシステム200と接続されている。データベースシステム200には、ドアホン100aの子機102aで撮影された画像、撮影された日時、撮影された位置及び/または子機102aを識別する情報、撮影された顔の特徴、来訪者の属性情報等が格納される。親機101aは、来訪者による子機102aのボタンの押下があった際に、データベースシステム200を検索し、来訪者の属性を取得し、取得した来訪者の属性に応じたアクションを実行する。
なお、本実施形態では、図1に、親機と子機との組を3つ図示しているが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。また本実施形態では、親機と子機とが1つずつで1つの組を構成しているが、例えばマンションの集合玄関のように、1つの子機に複数の親機が対応するような構成であっても良い。
以上、図1を用いて本発明の一実施形態にかかるドアホンシステムの全体構成例について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかるドアホンの機能構成について説明する。
[1−2.ドアホンの全体構成例]
図2は、本発明の一実施形態にかかるドアホン100aの機能構成を示す説明図である。以下、図2を用いて本発明の一実施形態にかかるドアホン100aの機能構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態にかかるドアホン100aの機能構成を示す説明図である。以下、図2を用いて本発明の一実施形態にかかるドアホン100aの機能構成について説明する。
図2に示したように、本発明の一実施形態にかかるドアホン100aの親機101aは、データ通信処理部111と、中央演算装置112と、メモリ113と、信号処理部114と、通話部115と、画像表示部116と、操作部117と、を含んで構成される。
また、図2に示したように、本発明の一実施形態にかかるドアホン100aの子機102aは、撮像処理部121と、通話部122と、操作部123と、信号処理部124と、を含んで構成される。
上述したように、ドアホン100aの親機101aは家庭の中に設けられる装置であり、来訪者が子機102aに設けられる操作部123を押下して来訪を伝え、被来訪者が親機101aを操作して該来訪に対して応対すると、来訪者と被来訪者とは、親機101aと子機102aとを用いて通話を行うことが可能になる。まず、親機101aに含まれる各部の構成について説明する。
データ通信処理部111は、データベースシステム200との間のデータ通信を実行するものである。具体的な動作について後述するが、来訪者が子機102aに設けられる操作部123を押下して来訪を伝えると、子機102aが撮影した画像に基づいて、来訪者の属性が判定される。その来訪者の属性の判定のために、データ通信処理部111は、データベースシステム200との間で必要なデータ通信を実行する。
中央演算装置112は、親機101aに含まれる各部の動作を制御するものである。また、中央演算装置112は、子機102aが撮影した画像から、来訪者の顔特徴を抽出する機能を有する。メモリ113は、中央演算装置112による動作制御に際し、必要に応じてデータを記録するものである。
図2に示したように、中央演算装置112は、顔特徴抽出部131と、職業属性取得部132と、動作制御部133と、職業属性評価部134と、を含んで構成される。
顔特徴抽出部131は、子機102aが撮影した画像から、来訪者の顔特徴を抽出するものである。顔特徴抽出部131が抽出した顔特徴は、来訪者の職業属性の取得に用いられる。なお、本実施形態にかかる顔特徴抽出部131による顔特徴の抽出処理は、特定の処理に限定されるものではない。
職業属性取得部132は、顔特徴抽出部131が抽出した来訪者の顔特徴を用いてデータベースシステム200に対して職業属性の検索を実行し、職業属性の情報を取得するものである。職業属性取得部132が取得した職業属性の情報は、動作制御部133による親機101aの動作制御に用いられる。
動作制御部133は、職業属性取得部132が取得した職業属性に基づいて、親機101aの動作を制御するものである。詳細については詳述するが、職業属性取得部132が職業属性を取得できなかった場合には、動作制御部133は予め定められた動作を実行するように制御を行う。
職業属性評価部134は、被来訪者に対して、来訪者の職業属性を評価させるものである。職業属性評価部134は、来訪者の職業属性を被来訪者に評価させると、その評価結果をデータベースシステム200へ登録する。
中央演算装置112は、図2に示したような構成を有することで、親機101aに含まれる各部の動作を制御することができ、また、子機102aが撮影した画像から、来訪者の顔特徴を抽出し、抽出した顔特徴に基づいて職業属性を取得して、取得した職業属性に基づいて、親機101aの動作を制御することができる。
信号処理部114は、子機102aに含まれる信号処理部124との間で信号の送受信処理を実行するものである。信号処理部114が、信号処理部124との間で信号の送受信処理を実行することで、親機101aは、子機102aとの間で通話処理を実行することができる。また、信号処理部114は、親機101aとデータベースシステム200との間の、ネットワーク10を介した通信処理を実行するものである。
通話部115は、親機101aを使用する被来訪者が、子機102aを使用する来訪者と通話するためのものであり、例えばスピーカやマイクを含んで構成される。画像表示部116は、子機102aに含まれる撮像処理部121が撮影した映像を表示するものである。操作部117は、親機101aを使用する被来訪者による、親機101aに対する操作入力を受け付けるためのものである。操作部117の形態としては、親機101aの本体に備えられるボタンであってもよく、画像表示部116と一体になったタッチパネル等であってもよい。
以上、親機101aに含まれる各部の構成について説明した。次に子機102aに含まれる各部の構成について説明する。
撮像処理部121は、被写体の撮影処理を実行するものであり、例えば被写体の撮影を行うカメラ部、カメラ部が撮影した画像に対する画像処理を行う画像処理部等を含んでいても良い。また、カメラ部は、撮像素子としてCCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサその他の光電変換素子を備えていても良い。撮像処理部121が撮影した画像は、信号処理部124を介して親機101aに送られ、親機101aの画像表示部116に出力される。
通話部122は、子機102aを使用する来訪者が、親機101aを使用する被来訪者と、家庭の中から通話するためのものである。通話部122は例えばスピーカやマイクを含んで構成される。
操作部123は、子機102aを使用する来訪者による、子機102aに対する操作入力を受け付けるためのものである。操作部123の形態としては、例えば、来訪者が来訪を伝えるための呼び出しボタンがある。来訪者は、家の中にいる被来訪者に対して来訪したことを通知するために操作部123を操作する。
信号処理部124は、親機101aに含まれる信号処理部114との間で信号の送受信処理を実行するものである。信号処理部124が、信号処理部114との間で信号の送受信処理を実行することで、子機102aは、親機101aとの間で通話処理を実行することができる。
以上、子機102aに含まれる各部の構成について説明した。次に、本発明の一実施形態にかかるドアホンシステム1の動作について説明する。
[1−3.システムの動作]
図3は、本発明の一実施形態にかかるドアホンシステム1の動作を示す流れ図である。図3の流れ図は、来訪者が子機102aの操作部123を操作して、被来訪者に対して来訪を伝えてからの動作について詳細に記載したものである。以下、図3を用いて本発明の一実施形態にかかるドアホンシステム1の動作について説明する。
図3は、本発明の一実施形態にかかるドアホンシステム1の動作を示す流れ図である。図3の流れ図は、来訪者が子機102aの操作部123を操作して、被来訪者に対して来訪を伝えてからの動作について詳細に記載したものである。以下、図3を用いて本発明の一実施形態にかかるドアホンシステム1の動作について説明する。
来訪者が子機102aの操作部123を操作して、被来訪者に対して来訪を伝えると、撮像処理部121は、被写体の撮影処理を開始する。撮像処理部121は、撮像処理を開始することによって、操作部123を操作した来訪者の顔を含んだ画像を撮影する(ステップS101)。
上記ステップS101で、撮像処理部121が来訪者の顔を撮影すると、撮影された来訪者の顔の画像データが信号処理部124を介して親機101aに送られる。そして、撮影された来訪者の顔の画像データを用いて、顔の特徴量の抽出が行われる(ステップS102)。この顔の特徴量の抽出処理は、ドアホン100aの親機101aで行われるようにしてもよく、画像データを親機101aからデータベースシステム200に転送して、データベースシステム200で行われるようにしてもよい。
上記ステップS102で、来訪者の顔の画像データから顔の特徴量が抽出されると、抽出された顔の特徴量を用いて、被来訪者自身が過去に当該来訪者の職業属性を評価したかが検索される(ステップS103)。この来訪者の職業属性は、データベースシステム200に格納されている、来訪者に対応する職業属性の情報を検索することによって行われる。従って、来訪者の職業属性の検索指示は、親機101aの中央演算装置112が実行してもよく、データベースシステム200の内部に含まれる信号処理部(図示せず)が実行してもよい。
図4は、本発明の一実施形態にかかるデータベースシステム200に含まれる、ユーザ単位の顔特徴・職業属性評価テーブルの一例を示す説明図である。図4には、顔特徴・職業属性評価テーブルに登録される情報として、来訪者の顔特徴情報、ユーザが選択した当該顔特徴を有する来訪者の職業属性、来訪者の評価日時、撮像処理部121が撮影した来訪者の顔画像を示している。
このように、過去に被来訪者自身が当該来訪者の職業属性を評価したことがある場合は、その評価結果を尊重し、当該来訪者の職業属性を用いて後続の処理を実行するようにしてもよい。
来訪者の職業属性をデータベースシステム200で検索して、上記ステップS102で抽出された顔の特徴量を用いて、被来訪者自身が過去に当該来訪者の職業属性を評価したか否かが判断される(ステップS104)。被来訪者自身が過去に当該来訪者の職業属性を評価していなければ、続いて、上記ステップS102で抽出された顔の特徴量を用いてデータベースシステム200に格納されている顔特徴が検索される(ステップS105)。
図5は、本発明の一実施形態にかかるデータベースシステム200に含まれる、来訪者単位の顔特徴テーブルの一例を示す説明図である。図4には、顔特徴テーブルに登録される情報として、来訪者の顔特徴情報を示している。この顔特徴テーブルには、ドアホンシステム1の各ユーザによって登録された顔特徴の情報が、来訪者単位で格納されている。顔の特徴量を用いてデータベースシステム200に格納されている顔特徴を検索することで、来訪者が過去に(他の家も含めて)来訪したことがあるかどうかを判断することが出来る。
上記ステップS102で抽出された顔の特徴量が、データベースシステム200の顔特徴テーブルに登録されているかどうかを判断する(ステップS106)。上記ステップS102で抽出された顔の特徴量が、データベースシステム200の顔特徴テーブルに登録されていれば、登録されている顔特徴を用いて、他のユーザが評価・設定した職業属性が検索される(ステップS107)。
図6は、本発明の一実施形態にかかるデータベースシステム200に含まれる、職業属性選択結果テーブルの一例を示す説明図である。図6には、この職業属性選択結果テーブルに登録される情報の例として、図5に示した顔特徴テーブルの行番号、ユーザによって選択された職業属性、選択したユーザのドアホンのID情報、来訪者の評価日時を図示している。
本実施形態では、最も多くのユーザが評価の結果採用した職業属性を、来訪者の職業属性として採用する。
続いて、上述した処理によって決定した来訪者の職業属性を用いて、予め親機毎に登録されている、職業属性単位のアクションテーブルが検索される(ステップS108)。職業属性単位のアクションテーブルが検索された結果、当該職業属性について親機101aの動作(アクション)の登録があるかどうかを判断する(ステップS109)。なお、上述した処理で来訪者の職業属性が決定されなかった場合は、当該職業属性について親機101aの動作(アクション)の登録が無いものとする。
図7は、本発明の一実施形態にかかる親機ごとのアクションテーブルの一例を示す説明図である。図7には、アクションテーブルに登録される情報の例として、来訪者の職業属性、来訪者の来訪時間帯、来訪者による子機の操作に対するアクション、評価者数採用閾値を図示している。評価者数採用閾値は、当該職業属性を評価したユーザが当該閾値を上回った場合に、当該アクションが親機において採用されることを示している。
例えば、来訪者の顔属性情報がデータベースシステム200に登録されておらず、このために来訪者の職業属性を決定できない場合は、動作制御部133は、来訪者の職業属性が「デフォルト」に設定されているアクションを、来訪者の来訪時間帯に応じて決定する。動作制御部133は、決定したアクションに基づいて親機101aの動作を制御する。
図7に示した例では、そのような来訪者が9時から20時の間に訪問した場合は、中央演算装置112に含まれる動作制御部133は通話部115に含まれるスピーカを鳴動させて、被来訪者に対して来訪者が来たことを通知する。そのような来訪者が上記以外の時間帯に訪問した場合は、中央演算装置112に含まれる動作制御部133は通話部115に含まれるスピーカを鳴動させず、子機102aとの間で自動応答処理を実行する。
また、上述した一連の処理で、来訪者の職業属性が「新聞勧誘」であると判断されると、時間帯に関係なく、中央演算装置112に含まれる動作制御部133は通話部115に含まれるスピーカを鳴動させず、また来訪者の顔属性の情報もデータベースシステム200に記録しない。
このように、来訪者を撮影し、撮影画像から抽出された顔特徴から来訪者の職業属性を取得して、職業属性に基づいたアクションを決定することで、親機101aは来訪者の職業属性に応じて応対の有無を自動的に判断し、被来訪者に対して必要のない応対をさせないようにすることができる。
上記ステップS109で、来訪者の職業属性について親機101aの動作の登録がないと判断されれば、図7に示したアクションテーブルを用いて、親機101aはデフォルトのアクションを実行する(ステップS110)。一方、上記ステップS109で、来訪者の職業属性について親機101aの動作の登録があると判断されれば、親機101aはその登録に従って所定のアクションを実行する(ステップS111)。当該所定のアクションは動作制御部133の制御により実行される。
親機101aが、来訪者の訪問に対するアクションを実行すると、続いて、当該来訪者に対して親機101aによる被来訪者の通話応答があったかどうかが判断される(ステップS112)。当該判断は中央演算装置112の動作制御部133が実行する。
上記ステップS112の判断の結果、親機101aによる被来訪者の通話応答があったと判断された場合には、親機101aにおいて、来訪者の職業属性の評価が実行される(ステップS113)。
ここで、上述したように、来訪者の顔属性情報がデータベースシステム200に登録されておらず、来訪者の職業属性が決定しない場合は、親機101aは、時間帯に応じた、来訪者の職業属性が「デフォルト」に設定されているアクションを実行する。当該アクションは、中央演算装置112の動作制御部133によって実行が制御される。この際に、実際に被来訪者が通話部115を用いて来訪者との応対を行うと、子機102aは、被来訪者が来訪者と通話中の時は顔画像を採取し、被来訪者が来訪者と通話を終了すると、親機101aの中央演算装置112に含まれる動作制御部133は、被来訪者に対して、来訪者の職業属性の評価を行うかを選択させる。
被来訪者が来訪者の職業属性の評価の実施を選択すると、親機101aの顔特徴抽出部131は、来訪者の顔特徴を中央演算装置112で抽出する。顔特徴が抽出されると、来訪者の顔画像及び職業属性リストを、中央演算装置112の動作制御部133によって画像表示部116に表示させる。
来訪者の顔画像及び職業属性リストを画像表示部116に表示させることで、親機101aは、来訪者を最も的確に表現する職業属性を、操作部117を用いて被来訪者に選択させる。この職業属性リストは、親機101aがデータベースシステム200から定期的に入手して更新してもよく、被来訪者が来訪者の評価を実施するたびに親機101aがデータベースシステム200から取得してもよい。
被来訪者が職業属性を選択したら、親機101aの中央演算装置112に含まれる職業属性評価部134は、顔特徴データ、職業属性、撮影日時、撮影位置(撮影した子機102aを識別する情報でもよい)を、データ通信処理部111を介してデータベースシステム200へ登録する。なお、顔特徴データは、親機101aではなくデータベースシステム200で抽出されるようにしても良い。この場合は、顔特徴データの替わりに画像データを親機101aからデータベースシステム200へ送信することになる。
職業属性評価部134が、上記一連の職業属性に関する情報を、データ通信処理部111を介してデータベースシステム200へ登録することで、被来訪者が評価した職業属性を、顔特徴データと紐付けることができる。
ところで、特定の職業属性については、不正な登録が被来訪者によってなされると、防犯上の危険性が生じるおそれがある。例えば、来訪者が指名手配犯や不審者であるにもかかわらず、不正な登録によってその来訪者が安全な来訪者であるとデータベースシステム200に登録されると、その来訪者がドアホンシステム1を使用する別の家を訪問した際に、その家の親機において安全な来訪者であると判断されてしまい、被来訪者が不必要な来訪者との対面を強いられる問題もある。
そこで、特定の職業属性については、データベースシステム200においてのみ、顔特徴に対して職業属性を登録できないようにするか、親機101aで被来訪者に職業属性を選択させる際に、選択肢から除外するようにしてもよい。ここで、特定の職業属性としては、例えば公務員、宅配業者、公共放送の集金人、電気・ガス・水道の検針・検査員、ピザ・寿司その他の外食の宅配員なども含まれるようにしてもよい。これらの職業属性は、身分を詐称することで訪問先の被来訪者に自ら応対させるのに利用しやすいものである。
しかし、職業属性の評価の際に、このような特定の職業属性を選択肢から除外してしまうと、被来訪者が特定の職業属性を選択できず、困惑してしまうおそれがある。従って、このような特定の職業属性については、被来訪者に選択させる際に、選択できない理由を提示して、選択不能とするようにしてもよい。
また、指名手配犯などの防犯上危険があると考えられる顔特徴については、あらかじめデータベースシステム200で職業属性を作成して登録し、ユーザに提供するようにしてもよい。また、国や地方自治体からの要請、例えば警察・消防・救急その他からの要請に応じて、ネットワーク10から、親機101aの応答動作を変更することができるようにしてもよく、また、特定の秘密の画像パターンを顔画像の代わりに提示することで、親機101aの応答動作を変更することができるようにしてもよい。
また、来訪者の職業属性の評価は、上述した処理による職業属性の判定結果が正当なものであったかどうかを、応対した被来訪者によって判断させるものでもある。すなわち、図7に示したアクションテーブルの評価結果からスピーカを鳴動させて被来訪者が応対したが、応対した相手は、被来訪者がアクションテーブルにおいて応対しないように設定した筈の職業属性の来訪者である場合がある。
この誤判定の原因としては、例えば顔特徴による検索結果が誤っていたり、間違って、または不正に顔特徴と職業属性とが関連付けられて、データベースシステム200に登録されていたりするケースが考えられる。このような場合に、被来訪者の終話後に、来訪者の職業属性を評価する機会を被来訪者に与えることで、その後の誤判定を防ぐことができる。
以上、図3を用いて本発明の一実施形態にかかるドアホンシステム1の動作について説明した。
<2.まとめ>
以上説明したように本発明の一実施形態によれば、ドアホン100aの親機101aは、ドアホン100aを使用する被来訪者にとって応対が必要な来訪者の来訪を通知しつつ、応対が不要な来訪者を識別し、応対が不要な来訪者の訪問に対し、各被来訪者が臨んだ動作(アクション)を実行することが出来る。
以上説明したように本発明の一実施形態によれば、ドアホン100aの親機101aは、ドアホン100aを使用する被来訪者にとって応対が必要な来訪者の来訪を通知しつつ、応対が不要な来訪者を識別し、応対が不要な来訪者の訪問に対し、各被来訪者が臨んだ動作(アクション)を実行することが出来る。
来訪者の情報は、データベースシステム200を共有する、ドアホンシステム1を使用する他のユーザと共有することができる。来訪者の情報を他のユーザと共有することで、同一町内や同一マンション等のユーザのグループが居住する地域を集中的に訪問する不要な来訪者の来訪を、効果的に無視することが出来る。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、玄関に設置されるドアホン100a、100b、100cの子機102a、102b、102cで来訪者を撮影し、来訪者の顔特徴に基づいて職業属性を識別して、親機101a、101b、101cのアクションを制御するようにしていたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、子機102a、102b、102cに設けた撮像処理部121と同様のものを郵便受けに設置し、郵便物やチラシを投函した人物の顔画像を親機101a、101b、101cで記録する。
その後、ユーザが親機101a、101b、101cを用いて、投函物で職業属性を分類して顔画像をデータベースシステム200に登録する。これにより、ユーザが必要としないチラシを投函しようとした人物が郵便受けの前に立つと、郵便受けに鍵をかけてチラシを投函できないように親機101a、101b、101cから制御することが可能になる。
1 ドアホンシステム
100a、100b、100c ドアホン
101a、101b、101c 親機
102a、102b、102c 子機
111 データ通信処理部
112 中央演算装置
113 メモリ
114 信号処理部
115 通話部
116 画像表示部
117 操作部
121 撮像処理部
122 通話部
123 操作部
124 信号処理部
131 顔特徴抽出部
132 職業属性取得部
133 動作制御部
134 職業属性評価部
200 データベースシステム
100a、100b、100c ドアホン
101a、101b、101c 親機
102a、102b、102c 子機
111 データ通信処理部
112 中央演算装置
113 メモリ
114 信号処理部
115 通話部
116 画像表示部
117 操作部
121 撮像処理部
122 通話部
123 操作部
124 信号処理部
131 顔特徴抽出部
132 職業属性取得部
133 動作制御部
134 職業属性評価部
200 データベースシステム
Claims (10)
- 来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する顔特徴取得部と、
前記顔特徴取得部が取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を取得する職業属性取得部と、
予め職業属性と動作とが対応付けられる登録情報を用いて、前記職業属性取得部が取得した職業属性に応じて動作を決定する動作制御部と、
を備える、ドアホン装置。 - 前記職業属性取得部が取得した前記来訪者の職業属性についての評価を実行させる職業属性評価部をさらに備える、請求項1に記載のドアホン装置。
- 前記職業属性評価部は、特定の職業属性のみを提示して前記来訪者の職業属性について評価させる、請求項2に記載のドアホン装置。
- 前記顔特徴取得部が取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を前記職業属性取得部が決定できなかった場合に、前記動作制御部は、予め定められた動作を実行する、請求項1に記載のドアホン装置。
- 前記職業属性取得部は、前記来訪者の職業属性を被来訪者自身が以前に評価したことがあれば、当該被来訪者によって評価された職業属性を前記来訪者の職業属性として取得する、請求項1に記載のドアホン装置。
- 前記職業属性取得部は、前記来訪者の職業属性を他の被来訪者が以前に評価したことがあれば、当該他の被来訪者による職業属性の評価結果が所定の閾値を超えていた場合に前記来訪者の職業属性として取得する、請求項1に記載のドアホン装置。
- 前記顔特徴取得部は、前記来訪者によって被来訪者を呼び出すための操作が実行された場合に、当該来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する、請求項1に記載のドアホン装置。
- 前記顔特徴取得部は、前記来訪者によって郵便受けへの投函がなされた場合に、当該来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する、請求項1に記載のドアホン装置。
- 来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する顔特徴取得ステップと、
前記顔特徴取得ステップが取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を取得する職業属性取得ステップと、
予め職業属性と動作とが対応付けられる登録情報を用いて、前記職業属性取得ステップが取得した職業属性に応じて動作を決定する動作制御ステップと、
を備える、来訪者評価方法。 - 来訪者に応対するドアホン装置と、
前記ドアホン装置とネットワークを通じて接続されるデータベースシステムと、
を備え、
前記ドアホン装置は、
来訪者を撮影した画像から顔特徴を取得する顔特徴取得部と、
前記顔特徴取得部が取得した顔特徴から当該顔特徴を有する前記来訪者の職業属性を前記データベースシステムから取得する職業属性取得部と、
予め職業属性と動作とが対応付けられる登録情報を用いて、前記職業属性取得部が取得した職業属性に応じて動作を決定する動作制御部と、
を備え、
前記データベースシステムは、前記ドアホン装置で評価された前記来訪者の顔属性と当該来訪者の職業属性とを対応付けて記録する、ドアホンシステム。
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