JP2012210294A - 手術支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】手術支援システムにおいて、術具に記憶される情報の保護機能を向上することができるようにする。
【解決手段】手術支援システムは、術具の装着時に通信路を形成するデータ通信ライン4Bと、術具と通信を行うアーム側処理部4aと、認証情報を伝達する認証通信ライン4Aと、を備え、術具は、情報を記憶する制御用メモリ8aと、装着時にデータ通信ライン4Bと通信可能に接続して通信路を形成するデータ通信ライン5Bと、データ通信ライン5Bを介したアーム側処理部4aからの要求に応じて制御用メモリ8aに記憶された情報を読み出してアーム側処理部4aに送信するとともに認証情報が認証済み認証情報と一致するか識別する術具側処理部7aを備え、術具側処理部7aは、情報の読み出しを行う際、認証済み認証情報が識別された場合に限って、読み出しを許可する。
【選択図】図4

Description

本発明は、手術支援システムに関する。
従来、アームを有する本体部と、アームの先端に着脱可能に設けられた術具とを有する手術支援システムが知られている。
このような手術支援システムとして、例えば、特許文献1には、本体アームと術具が着脱できるロボット手術システム(Robotic surgical system)が記載されている。
特許文献1の術具にはメモリが搭載されており、術具がスレーブアームに接続されると、本体のプロセッサがメモリと認証、通信を行う。術具のメモリには術具の種類、長さ、可動範囲、関節軸の情報、またキャリブレーションや術具と本体アームとの接続回数、接続時間等が格納されている。本体はこれらの情報を術具のメモリから読み出すことにより、これらのパラメータを使用して術具の制御を行う。
また、回数制限のある術具では、本体側プロセッサが術具のメモリから術具の使用回数を読み出し、書き込むことによってこの機能を実現している。
また、特許文献2には、手術器具において、可換部品を取り外し可能に受ける受け部を有する手術用エンドエフェクタであって受け部が通信接続を有し、可換部品は暗号化装置を有しており、暗号化装置は可換部品が受け部にある場合に部品を認証するようにプログラムされている器具が記載されている。
この手術器具の具体例としては、アンビルがハンドルに着脱可能なステープラが挙げられている。このアンビルには、暗号化機能を有するメモリの市販品が搭載されていることが明記されている。
米国特許第6331181号明細書 特表2010−518985号公報
しかしながら、従来の手術支援システムには以下のような問題があった。
特許文献1、2に記載の術具に使用されているメモリは、市販のメモリが単体で使用されているため、読み出し/書き込み手順がデータシート等で公開されている。
このため、公開された手順通りに読み出しを行うことで、術具のメモリに記憶された情報が読み出されてしまう可能性がある。このため、術具に記憶された情報が容易に漏洩してしまうおそれがあるという問題がある。
また、同様に書き込みも可能となるため、例えば、可能使用制限回数などのメモリに記憶されたデータが改ざんされた場合には、規定回数以上に術具を使用することが可能となってしまうという問題もある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、術具に記憶される情報の保護機能を向上することができる手術支援システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の手術支援システムは、アームを有する本体部と、前記アームに着脱可能に接続する術具と、該術具の前記アームへの装着時に前記本体部から前記術具に動力を伝達する動力伝達接続部と、を有する手術支援システムであって、前記本体部は、前記術具の装着時に前記術具との通信路を形成する本体側通信接続部と、該本体側通信接続部を介して、前記術具と通信を行う本体側通信部と、前記術具によって識別を受けるための認証情報を伝達する認証情報伝達部と、を備え、前記術具は、情報を記憶する記憶部と、前記本体部に装着した際に、前記本体側通信接続部と通信可能に接続して前記通信路を形成する術具側通信接続部と、該術具側通信接続部を介した前記本体側通信部からの要求に応じて、前記記憶部に記憶された前記情報を読み出して、前記本体側通信部に送信する術具側通信部と、前記本体部に装着した際に、該本体部から前記認証情報を検出して、該認証情報が予め設定された認証済み認証情報と一致するか識別する認証情報識別部と、前記術具側通信部が前記記憶部に記憶された前記情報の読み出しを行う際、前記認証情報識別部によって前記認証済み認証情報が識別された場合に限って、読み出しを許可する認証制御部と、を備える構成とする。
構成とする。
また、本発明の手術支援システムでは、前記記憶部は、情報の書き込みが可能であり、前記術具側通信部は、前記術具側通信接続部を介した前記本体側通信部からの要求に応じて、前記記憶部に書き込み可能とされ、前記認証制御部は、前記術具側通信部が前記記憶部に情報の書き込みを行う際、前記認証情報識別部によって前記認証済み認証情報が識別された場合に限って、書き込みを許可することが好ましい。
また、本発明の手術支援システムでは、前記認証情報伝達部は、前記認証情報として電圧値を伝達する本体側電極を備え、前記認証情報識別部は、前記本体側電極による電圧値を検出する電圧検出部を備えることが好ましい。
(請求項4)
また、本発明の手術支援システムでは、前記認証情報伝達部は、前記認証情報として磁気情報を伝達する磁化部材を備え、前記認証情報識別部は、前記磁化部材による磁気情報を検出する磁気検出部を備えることが好ましい。
また、本発明の手術支援システムでは、前記認証情報伝達部は、前記認証情報として光信号を伝達する投光素子を備え、前記認証情報識別部は、前記投光素子による光信号を検出する光検出部を備えることが好ましい。
また、本発明の手術支援システムでは、前記認証情報伝達部は、認証動作時に、予め設定された運動パターンで運動を行うことにより前記認証情報を伝達する可動部材を備え、前記認証情報識別部は、前記可動部材の運動パターンを検出する運動検出部を備えることが好ましい。
また、本発明の手術支援システムでは、前記認証情報伝達部は、認証動作時に、前記認証情報識別部に圧力を加えることにより前記認証情報を伝達する押圧部材を備え、前記認証情報識別部は、前記押圧部材からの圧力を検出する圧力検出部を備えることが好ましい。
また、本発明の手術支援システムでは、前記認証情報伝達部は、誘導無線通信により前記認証情報を伝達する無線タグを備え、前記認証情報識別部は、前記無線タグから送信される前記認証情報を受信する無線通信部を備えることが好ましい。
また、本発明の手術支援システムでは、前記術具を着脱可能に保持するとともに前記アームに着脱可能な中間部材を備え、該中間部材は、前記アームに設けられた前記認証情報伝達部から伝達される前記認証情報を前記術具に設けられた前記認証識別部に中継する認証中継部を有することが好ましい。
本発明の手術支援システムによれば、本体部に認証情報伝達部を備え、術具に認証情報識別部および認証制御部を備え、認証制御部が、認証情報識別部によって認証済み認証情報が識別された場合に限って、記憶部からの読み出しを許可するため、術具に記憶される情報の保護機能を向上することができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る手術支援システムの全体構成を示す模式的なシステム構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームとを示す模式的な構成図である。 図2におけるA視図およびB視図である。 本発明の第1の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る手術支援システムの認証動作およびデータ通信動作のフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示す模式的な側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示す模式的な側面図である。 本発明の第4の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示す模式的な側面図、および接続時の模式的な部分断面である。 本発明の第5の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態の変形例(第1変形例)に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示す模式的な側面図、および接続時の模式的な部分断面である。 本発明の第6の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームとを示す模式的な構成図である。 図14におけるD視図およびE視図である。 図14におけるC視図である。 本発明の第6の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。 本発明の第6の実施形態の変形例(第2変形例)に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。 本発明の第6の実施形態の変形例(第3変形例)に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る手術支援システムについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る手術支援システムの全体構成を示す模式的なシステム構成図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームとを示す模式的な構成図である。図3(a)、(b)は、図2におけるA視図およびB視図である。図4は、本発明の第1の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
本実施形態の手術支援システム1は、図1に示すようなマスタースレーブ方式の手術支援システムである。
マスタースレーブ方式の手術支援システムとは、マスターアームとスレーブアームとからなる2種のアームを有し、マスターアームの動作に追従させるようにしてスレーブアームを遠隔制御するシステムである。
手術支援システム1の概略構成は、手術台100と、本体部2と、本体部2に着脱可能な術具240a、240b、240c、240dとを備える。
本体部2は、術具240a、240b、240c、240dをそれぞれ着脱可能に装着するスレーブアーム200a、200b、200c、200d(アーム)と、動力伝達アダプタ220a、220b、220c、220dと、スレーブ制御部400と、マスターアーム500a、500bと、操作部600と、入力処理部700と、画像処理部800と、ディスプレイ900a、900bと、を備える。
以下、記載を簡潔にするため、アルファベット順の符号「Xa、Xb、…、Xz」を、「Xa〜Xz」のように表す場合がある。例えば、「スレーブアーム200a、200b、200c、200d」を「スレーブアーム200a〜200d」と表す場合がある。
手術台100は、観察・処置の対象となる患者Paが載置される台である。手術台100の近傍には、複数のスレーブアーム200a〜200dが設置されている。
各スレーブアーム200a〜200dは、それぞれ複数の多自由度関節を有して構成されており、各多自由度関節を屈曲させることによって、手術台100に載置された患者Paに対してスレーブアーム200a〜200dの先端側(患者Paの体腔に向かう側とする)にそれぞれ装着される術具240a〜240d等を位置決めする。
術具240a〜240dは、いわゆる外科用手術器であり、先端には、例えば、持針器やハサミを有している。術具240a〜240dの構成は、これには限定されず、手術の種類に応じて適宜の構成を採用することができる。術具240a〜240ddの例としては、例えば、持針器、ハサミ、電メス、超音波処置具等の処置具や鉗子、内視鏡等の観察器具などを挙げることができる。
スレーブアーム200a〜200dの各多自由度関節は、図示略の動力部によって個別に駆動される。動力部としては、例えばインクリメンタルエンコーダ等の位置検出器や減速器等を備えたサーボ機構を有するモータ(サーボモータ)が用いることができ、その動作制御は、スレーブ制御部400によって行われる。
また、スレーブアーム200a〜200dは、装着された術具240a〜240dを駆動するための複数の動力部(図示略)を有している。これらの動力部も、例えばサーボモータを用いることができ、その動作制御はスレーブ制御部400によって行われる。
スレーブアーム200a〜200dの各動力部が駆動された場合には、各動力部の駆動量が位置検出器によって検出される。位置検出器からの検出信号はスレーブ制御部400に入力され、この検出信号により、スレーブアーム200a〜200dの駆動量がスレーブ制御部400において検出される。
動力伝達アダプタ220a、220b、220c、220dは、スレーブアーム200a〜200dにそれぞれ術具240a〜240dを接続して、術具240a〜240dに図示略の動力部から動力を伝達するものである。
動力伝達アダプタ220a〜220dは、それぞれ術具240a〜240dを進退させる直動機構と、術具240a〜240dの動作を行うため、後述するアーム側処理部4aからの指令で動作する図示略のモータからの駆動力を伝達する伝達機構、例えば、プーリーやワイヤ、歯車等の伝達機構を有している。
スレーブ制御部400は、例えばCPUやメモリ等を有して構成されている。
スレーブ制御部400は、スレーブアーム200a〜200dおよび術具240a〜240dの制御を行うための所定のプログラムを記憶しており、入力処理部700からの制御信号に従って、スレーブアーム200a〜200dおよび術具240a〜240dの動作を制御する。
すなわち、スレーブ制御部400は、入力処理部700からの制御信号に基づいて、操作者Opによって操作されたマスターアームの操作対象のスレーブアーム(または術具)を特定し、特定したスレーブアーム等に操作者Opのマスターアームの操作量に対応した動きをさせるために必要な駆動量を演算する。そして、スレーブ制御部400は、算出した駆動量に応じてマスターアームの操作対象のスレーブアーム等の動作を制御する。この際、スレーブ制御部400は、対応したスレーブアームに駆動信号を入力するとともに、対応したスレーブアームの動作に応じて動力部の位置検出器から入力されてくる検出信号に応じて、操作対象のスレーブアームの駆動量が目標の駆動量となるように駆動信号の大きさや極性を制御する。
また、スレーブ制御部400は、入力処理部700の制御信号に基づく制御信号を術具240a〜240dに送出して、術具240a〜240dの動作を実行させる。本実施形態では、術具240a〜240dの制御を行う構成として、各スレーブアーム200a〜200dに設けられた後述のアーム側処理部4aを設けている。
マスターアーム500a、500bは、複数のリンク機構で構成されている。リンク機構を構成する各リンクには例えばインクリメンタルエンコーダ等の位置検出器が設けられている。この位置検出器によって各リンクの動作を検知することで、マスターアーム500a、500bの操作量が入力処理部700において検出される。
本実施形態の手術支援システム1は、2本のマスターアーム500a、500bを用いて4本のスレーブアーム200a〜200dを操作するものである。このため、マスターアーム500a、500bで操作するスレーブアームは適宜切り替える必要が生じる。このような切り替えは、例えば操作者Opが操作部600を操作することによって行われる。ただし、マスターアームの本数とスレーブアームの本数とを同数とすることで操作対象を1対1に対応させればこのような切り替えは不要である。
操作部600は、マスターアーム500a、500bの操作対象のスレーブアームを切り替えるための切替ボタンや、マスターとスレーブの動作比率を変更するスケーリング変更スイッチ、システムを緊急停止させたりするためのフットスイッチ等の各種の操作部材を有している。
操作者Opによって操作部600を構成するいずれかの操作部材が操作された場合には、対応する操作部材の操作に応じた操作信号が操作部600から入力処理部700に入力される。
入力処理部700は、マスターアーム500a、500bからの操作信号及び操作部600からの操作信号を解析し、操作信号の解析結果に基づいて、処置部240a〜240dと、スレーブアーム200a〜200dとを制御するための制御信号を生成してスレーブ制御部400に入力するものである。
画像処理部800は、スレーブ制御部400から入力された画像信号を表示させるための各種の画像処理を施して、操作者用ディスプレイ900a、助手用ディスプレイ900bにおける表示用の画像データを生成するものである。
操作者用ディスプレイ900aおよび助手用ディスプレイ900bは、例えば液晶ディスプレイで構成され、観察器具を介して取得された画像信号に従って画像処理部800において生成された画像データに基づく画像を表示するものである。
以上のように構成された手術支援システム1では、操作者Opがマスターアーム500a、500bを操作すると、対応するスレーブアームとこのスレーブアームに装着された術具がマスターアーム500a、500bの動きに対応して動作する。これにより、患者Paに対して所望の手技を行うことができる。
以下では、スレーブアーム200aと術具240aとの詳細構成についてこれらの接続関係を中心に説明する。
スレーブアーム200aは、図2に示すように、術具240aを電気的および機械的に接続するアーム側接続部4を備えている。
アーム側接続部4は、術具240aに対する制御信号および認証情報を伝達するとともに、後述するデータ通信ライン4Bを介して術具240aデータ通信を行うアーム側処理部4a(本体側通信部)を備える。
また、スレーブアーム200aには、術具240aの着脱を検出する図示略の着脱検出センサが備えられている。着脱検出センサとしてはスイッチ式センサ、フォトマイクロセンサ、近接センサ等を採用することができる。
着脱検出センサの出力は、アーム側処理部4aに送出され、アーム側処理部4aによって、術具240aの着脱状態を監視することができるようになっている。
アーム側処理部4aは、スレーブ制御部400の制御機能の一部を担う構成要素であり、装置構成はスレーブ制御部400と兼用してもよい。すなわち、後述するアーム側処理部4aの制御機能、演算機能を実現するプログラムをスレーブ制御部400のCPUで実行する構成としてもよい。
ただし、本実施形態では、スレーブ制御部400とは別にアーム側接続部4内に設けられたプロセッサによって構成されている例で説明する。このため、アーム側処理部4aは、例えば、CPU、メモリ、および入出力インタフェースを備え、アーム側処理部4aは、スレーブ制御部400と通信可能に接続されている。これにより、スレーブ制御部400の制御信号に基づいて術具240aの制御を行えるようになっている。このため、アーム側処理部4aは、後述するデータ通信ライン4Bを介して術具と通信を行う本体側通信部を構成している。
図3(a)に示すように、アーム側接続部4においてスレーブアーム200aの基端側の側面4Eには、認証通信ライン4A(認証情報伝達部、本体側電極)と、データ通信ライン4B(本体側通信接続部)、電源ライン4Cとのコネクタ部が設けられている。
また、側面4Eには、駆動力の伝達機構の出力端子であるアーム側接続駆動部4D(動力伝達接続部)が設けられている。
アーム側接続駆動部4Dは、術具240aが必要とする駆動力に応じて1以上設けることができるが、本実施形態では4つ設けられている。
各アーム側接続駆動部4Dの形状は、後述する術具側接続駆動部5Dと着脱可能かつ駆動力伝達可能に連結できる適宜形状を採用することができる。本実施形態では、一例として、外形が円柱状とされ、その中心部に矩形穴からなる凹穴部が設けられたブロック部材を採用している。各アーム側接続駆動部4Dは、図示略の軸受等によって側面4Eの法線回りに回転可能に設けられている。
このため、アーム側接続駆動部4Dは、その凹穴部に、後述する凸形状の術具側接続駆動部5Dが挿入されると、術具側接続駆動部5Dと連結され、例えば、伝達機構の回転等による駆動力を術具側接続駆動部5Dに伝達できるようになっている。
認証通信ライン4Aは、術具240aによって識別を受けるための認証情報を伝達する認証情報伝達部を構成するものである。認証通信ライン4Aの構成は、本実施形態では、アーム側処理部4aの入出力ポート(以下、I/Oポートと称する)のうち、アーム側接続部4に装着された術具240aに出力を行うI/Oポート(図4の1ピン〜4ピンおよびGNDピン)と接続された4本の信号線およびグランド線からなる。このため認証通信ライン4Aの端部は、5端子のコネクタ部としてアーム側接続部4の側面4Eから突出されている。
1ピン〜4ピンの端子部には、アーム側処理部4aの制御により、例えば、0V(LOW)と、5V(HIGH)の二値電圧値が出力可能とされている。このため、認証通信ライン4Aには、1ピンから4ピンの4ビットの情報により、認証情報を伝達できるようになっている。
このように、認証通信ライン4Aは、認証情報として電圧値を伝達する本体側電極を構成している。
なお、ここで、認証情報を4ビットとしたのは一例であって、4ビット未満あるいは5ビット以上とすることもできる。
認証情報としては、例えば、スレーブアームに固有の識別番号を採用して、装着対象の装置を認証するようにしてもよいが、本実施形態では、通信可能なデータ通信方式を選択する情報を採用している。
すなわち、本実施形態では、スレーブアーム200aと術具240aとの間には、予めデータ通信ライン4B、5Bで形成されるデータ通信の通信路において通信可能な複数のデータ通信方式が設定されている。具体的には、複数のデータ通信方式として複数の暗号化の方式が設定されている。このため、アーム側処理部4a、術具側処理部7aは、これら複数のデータ通信方式による暗号化と暗号の解読とを行う制御プログラムを実行できるようになっている。
アーム側処理部4aは選択した暗号化の方式を指定する認証情報を、術具240aに伝達する。術具240aは、この認証情報を解読して、認証情報が指定する暗号化の方式によりアーム側処理部4aとのデータ通信を試みる。このため、術具240aに予め設定された暗号化の方式に対応する認証済み認証情報が送出された場合にはアーム側処理部4aと術具240aとの通信が可能になるが、認証済み認証情報以外の情報が送出された場合にはデータ通信が不可能になる。
本実施形態では、データ通信の内容の複数の暗号化の方式が予め15通り設定されている。以下では、それぞれ暗号化C〜C14、C15と称する。このうち暗号化C〜C14に対して、それぞれ、4ビットで表される認証情報ID〜ID14を対応させる。また、暗号化C15は、無意味なデータが得られるダミーの暗号化の方式であり、認証情報ID〜ID14以外の情報を受信した場合に対応させる。
これらの対応関係は、例えばテーブル等の形態でアーム側処理部4aおよび術具240aにそれぞれ記憶されている。暗号化C〜C14、C15の内容、および暗号化C〜C14と認証情報ID〜ID14との対応関係は非公開とする。
以下では、一例として、暗号化Cに対して、ID=0001を対応させる。具体的には、アーム側処理部4aは、I/Oポートの1ピン〜4ピンの出力を、LOW、LOW、LOW、HIGHに設定する。
また、例えば、0000は、認証情報の対象外とし、認証通信の無通信を示す情報として予約しておくものとする。
これにより本実施形態では、万一、暗号化C〜C14の内容が知られたとしても、ランダムに選んだ認証情報が正しい暗号化に一致する確率は、1/14(=1/(2−2))と小さいため、不正なアクセスが難しくなる。
データ通信ライン4Bは、術具240aの装着時にアーム側処理部4aと術具240aとの間の通信路を形成する本体側通信接続部を構成するものである。データ通信ライン4Bの構成は、アーム側処理部4aのI/Oポートのうち、アーム側接続部4に装着された術具240aとの間で送受信を行うI/Oポート(図4のDATAピンおよびGNDピン)と接続された1本のデータ線と、グランド線からなり、アーム側接続部4の側面4Eに2端子のコネクタ部が突出されている。
これにより、データ通信ライン4Bが接続されたアーム側処理部4aは、装着時の術具240aと適宜のデータ通信を行えるようになっている。
電源ライン4Cは、図4に示すように、スレーブ制御部400の内部に設けられた電源400Aと電気的に接続されており、アーム側接続部4の側面4Eに2端子のコネクタ部が突出されている。これにより、電源ライン4Cは、装着時の術具240aに電圧、例えばDC5Vを供給することができるようになっている。
また、電源ライン4Cは、アーム側接続部4内で分岐して、アーム側処理部4aとも接続され、アーム側処理部4aにも電圧を供給している。
術具240aは、図2に示すように、スレーブアーム200aのアーム側接続部4に着脱可能に接続し、アーム側接続部4に電気的および機械的に接続する術具側接続部5と、術具側接続部5を介して本体部2から供給される駆動力や制御信号等に基づいて手術動作を行う術具本体6aとを備える。
術具側接続部5は、術具側処理部7a(術具側通信部、認証情報識別部、認証情報制御部、電圧検出部)と、制御用メモリ8a(記憶部)と、アーム側接続部4のアーム側接続駆動部4Dからの駆動力を術具本体6aに伝達する図示略の伝達機構を備える。
術具側処理部7aは、アーム側処理部4aとのデータ通信を行うとともに、アーム側処理部4aからの認証情報を識別するものであり、例えば、CPU、メモリ、および入出力インタフェースを有するプロセッサによって構成されている。また、術具側処理部7aは、電源投入時に初期化を行うための起動ROMを備えている。
制御用メモリ8aは、術具240aの使用に必要な情報を記憶しておくものである。本実施形態では、例えばフラッシュメモリなどの書き換え可能な記憶媒体を採用している。
制御用メモリ8aに記憶される情報としては、例えば、術具240aの動作制御に必要な情報(以下、操作情報Iopと称する)、術具240aの使用回数限度の情報(以下、使用限度情報Ilim)、初期値0から使用されるごとに更新されていく使用回数の情報(以下、使用回数情報Iと称する)、術具240aが装着可能かつ操作可能と認証されたスレーブアームの認証済み認証情報などを挙げることができる。
本実施形態の認証済み認証情報は、暗号化C〜C14に対応する認証情報ID〜ID14である。
術具側接続部5において術具本体6aが設けられた側の側面5Eには、図3(b)に示すように、アーム側接続部4の認証通信ライン4A、データ通信ライン4B、および電源ライン4Cに、それぞれ着脱可能に接続される認証通信ライン5A(認証情報識別部)、データ通信ライン5B(術具側通信接続部)、および電源ライン5Cのコネクタ部が設けられている。
また、側面5Eには、図3(b)に示すように、4つのアーム側接続駆動部4Dによって伝達される駆動力を伝達する入力端子である4つの術具側接続駆動部5Dが、アーム側接続駆動部4Dの挿入される凸形状に設けられている。本実施形態では、術具240aの装着時に術具側接続駆動部5Dがアーム側接続駆動部4Dにそれぞれ挿入されると、各アーム側接続駆動部4Dと連結し、例えば、アーム側接続部4側に設けられた伝達機構の回転等による駆動力が術具側接続駆動部5Dに伝達可能に接続できるようになっている。
本実施形態の認証通信ライン5A、データ通信ライン5B、電源ライン5C、および術具側接続駆動部5Dは、術具側接続部5をアーム側接続部4の認証通信ライン4A、データ通信ライン4B、電源ライン4C、およびアーム側接続駆動部4Dが設けられた側面4Eに向けて押圧することにより、それぞれの接続構造に応じて略同時に接続されるようになっている。
認証通信ライン5Aは、術具240aの装着時に認証通信ライン4Aのコネクタ部と接続して、認証通信ライン4Aの出力を術具側処理部7aに伝達するものである。
認証通信ライン5Aは、図4に示すように、術具側処理部7aのI/Oポートのうち、アーム側処理部4aからの出力信号を検出するI/Oポート(図4の1ピン〜4ピンおよびGNDピン)と接続された4本の信号線およびグランド線からなる。このため認証通信ライン5Aの端部は、認証通信ライン4Aのコネクタ部と着脱可能に接続する5端子のコネクタ部として術具側接続部5の側面5Eから突出されている。
1ピン〜4ピンの端子部は、認証通信ライン4Aから出力されたLOWまたはHIGHの二値電圧値を検出する術具側接続部5内の信号検出回路に接続されている。このため、術具側処理部7aは、認証通信ライン5Aから出力される4ビットの情報としての認証情報を検出できるようになっている。
データ通信ライン5Bは、術具240aの装着時に、術具240aとアーム側処理部4aとの間の通信路を形成する術具側通信接続部を構成するものある。データ通信ライン5Bの構成は、術具側処理部7aのI/Oポートのうち、アーム側処理部4aとの間で送受信を行うI/Oポート(図4のDATAピンおよびGNDピン)と接続された1本のデータ線と、グランド線からなり、2端子のコネクタ部として術具側接続部5の側面5Eから突出されている。
これにより、データ通信ライン5Bが接続された術具側処理部7aは、装着時のアーム側処理部4aと適宜のデータ通信を行えるようになっている。
電源ライン5Cは、図4に示すように、一端部が2端子のコネクタ部として術具側接続部5の側面5Eから突出され、他端部が術具側処理部7aおよび制御用メモリ8aに電気的に接続されている。したがって、スレーブアーム200aへの装着時に、電源ライン4Cから供給される電圧を術具側処理部7aおよび制御用メモリ8aに供給できるようになっている。
術具本体6aは、例えば、持針器やハサミ等の可動部6Aがこれらを駆動するワイヤー等駆動部材を挿通する支持部6Bによって術具側接続部5に連結されている。支持部6Bに挿通されたワイヤー等の駆動部材は、術具側接続部5に設けられた例えばプーリーやギヤ等の不図示の駆動機構を介して、術具側接続部5の側面5Eに設けられた術具側接続駆動部5D(動力伝達接続部)と連結されている。
これにより、装着時にアーム側接続駆動部4Dを通して術具側接続駆動部5Dに伝達される駆動量に応じて、支持部6B内の駆動部材が駆動され、可動部6Aや支持部6Bが駆動される。例えば、可動部6Aの開閉や屈曲が行われたり、支持部6Bが回転されたりする。
以上、スレーブアーム200aおよび術具240aの詳細構成を説明したが、スレーブアーム200b〜200dおよび術具240b〜240dも同様に、アーム側処理部4b〜4d、術具側処理部5b〜5d、術具本体6b〜6d、術具側処理部7b〜7d、制御用メモリ8b〜8dを備える。それぞれの構成は、いずれも同様であるため説明は省略する。
ただし、術具240b〜240dは、術具240aと異なる構成の術具であってもよいため、術具240aとの構成の違いに対応して、他の構成要素も適宜変更するものとする。
次に、手術支援システム1の動作について説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る手術支援システムの認証動作およびデータ通信動作のフローチャートである。
図5に示すフローチャートは、手術支援システム1において、例えば、術具240aをスレーブアーム200aに装着してから、術具240aが動作するまでの間に、術具側処理部7aとアーム側処理部4aとの間で行われる認証動作およびデータ通信動作のフローを示している。このフローは、術具240b〜240dをスレーブアーム200b〜200dに装着する場合にも全く同様である。
ステップS0では、ユーザーである医師や看護士が手術支援システム1のスレーブアーム200aに術具240aを装着する。すなわち、術具240aの術具側接続部5をスレーブアーム200aのアーム側接続部4に押圧して、認証通信ライン4A、5A同士、データ通信ライン4B、5B同士、電源ライン4C、5C同士、各アーム側接続駆動部4Dと各術具側接続駆動部5D同士を、それぞれ電気的または機械的に接続する。
これにより、認証通信ライン4A、5Aが電気的に接続して認証通信の通信路が形成される。また、データ通信ライン4B、5Bが電気的に接続してデータ通信の通信路が形成される。
また、各術具側接続駆動部5Dが各アーム側接続駆動部4Dに挿入されて、駆動力伝達可能に接続される。
また、電源ライン4C、5Cが接続して、術具側処理部7aおよび制御用メモリ8aに電源400Aからの電圧が供給される。
このようなステップS0により、術具側処理部7aでは、ステップS1が開始され、アーム側処理部4aでは、ステップS11が開始される。
ステップS1では、術具側処理部7aおよび制御用メモリ8aに、電源ライン5Cを介して電源が入る。
次にステップS2では、術具側処理部7aが起動して、初期化動作が行われる。このとき、術具側処理部7aは、内蔵の起動ROMから初期化プログラムを読み込んで、所定の初期化動作を行うとともに、さらに制御用メモリ8aからも必要に応じてデータを読み込んで、変数やフラグ等の初期設定を行う。
これにより、予め設定された複数のデータ通信方式による送信データの解析が可能となる。
初期化動作が終了すると、術具側処理部7aは、認証通信を制御する制御プログラムを実行して、ステップS3に移行する。
ステップS3では、術具側処理部7aは、アーム側処理部4aからの認証通信待ちになる。すなわち、術具側処理部7aは、認証通信ライン5Aが接続されたI/Oポートの1ピン〜4ピンを監視する。術具側処理部7aは、アーム側処理部4aから認証情報を受信した場合にステップS4に移行する。
一方、ステップS11では、術具240aの装着に伴い、スレーブアーム200aの着脱検出センサによって術具が装着されたことが検出され、検出信号がアーム側処理部4aに送出される。
これにより、アーム側処理部4aは、術具がスレーブアーム200aに装着されたことを認識する。ただし、着脱検出センサは、単に術具が装着されたことを検出するのみであるため、本ステップでは、スレーブアーム200aが駆動可能な術具240aが装着されたかどうかは不明である。
次に、ステップS12では、アーム側処理部4aはデータ通信方式を選択する。
データ通信方式は、本実施形態では、予め設定された複数のデータ通信方式である暗号化C〜C14のうちから、例えば、現在時刻を使用したランダム関数を使うなどしてランダムに選択される。
以下では、具体例として暗号化Cが選択されたものとして説明する。
以上で、ステップS12が終了する。
次に、ステップS13では、ステップS12で選択されたデータ通信方式に則して認証情報を術具側処理部7aに送信する。
アーム側処理部4aは、術具240aがスレーブアーム200aに接続されてから、上述のステップS2によって術具側処理部7aの初期化が行われるのに十分な時間を経た後、認証通信ライン4Aを介して認証情報の送信を行う。
例えば、暗号化Cが採用された場合、認証情報として、ID=0001を送信する。このため、アーム側処理部4aは、I/Oポートの1ピン〜4ピンの出力を、LOW、LOW、LOW、HIGHに設定する。
これらI/Oポートの出力は、認証通信ライン4A、5Aを介して、術具側処理部7aのI/Oポートに伝達され、認証情報の送信が完了する。
以上で、ステップS13が終了する。
次に、ステップS14では、アーム側処理部4aは、術具側処理部7aからのデータ通信待ちになる。すなわち、アーム側処理部4aは、データ通信ライン4Bに接続されたI/OポートのDATAピンを監視する。アーム側処理部4aは、術具側処理部7aからデータが送信された場合にステップS15に移行する。
一方、術具側処理部7aでは、ステップS13の終了後、ステップS3によって認証情報を受信したと判定され、ステップS4に移行する。
ステップS4では、術具側処理部7aは、認証情報の内容からデータ通信方式を選択する。
術具側処理部7aは、受信した認証情報を制御用メモリ8aに記憶されたテーブルを参照することにより、アーム側処理部4aが選択したデータ通信方式を特定する。例えば、I/Oポートの1ピン〜4ピンの出力がLOW、LOW、LOW、HIGHと検出された場合、認証情報を0001と識別し、テーブルから特定される暗号化Cを選択する。
受信した認証情報に対応する認証情報がテーブルに記憶されていない場合には、暗号化C15を選択する。
以上でステップS4が終了する。
次に、ステップS5では、術具側処理部7aは、ステップS4で選択されたデータ通信方式に則して通信データをアーム側処理部4aに送信する。ここで「通信データ」とは、データ通信ライン5B、4Bによる通信路を介したデータ通信において送受信されるデータを意味する。また、「データ通信方式に則して」とは、本実施形態の場合、通信データが選択された暗号化の方式で暗号化されていることを意味する。
以下、本ステップからステップS9までの間、およびステップS14からステップS18までの間は、術具側処理部7aおよびアーム側処理部4aの間のデータ通信の工程であり、個々の通信データは、術具240aの操作に応じて異なる。ただし、いずれの通信データも暗号化された状態で送受信される。
まず、具体的なステップS5の説明に先立って、データ通信に基づく動作の概要を説明する。
例えば、どの操作にも当てはまる通信プロセスとしては、最初に、術具側処理部7aからアーム側処理部4aに操作情報Iopが送信される。
操作情報Iopは、術具240aの動作制御に必要となる情報であり、例えば、術具の種類、術具の関節の数やその配置の情報、術具の各部における寸法の情報、術具の制御パラメータ、術具のキャリブレーション情報などが挙げられる。
操作情報Iopは、使用回数に限度がないような術具の場合には、ステップS5において自動的にアーム側処理部4aに送信される。
ただし、本実施形態のように、使用回数に限度がある術具の場合、ステップS5において、術具側処理部7aは制御用メモリ8aに記憶された使用限度情報Ilimと使用回数情報Iとを比較し、I≦Ilimの場合のみ、操作情報Iopをアーム側処理部4aに送信する。したがって、I>Ilimの場合には、操作情報Iopがアーム側処理部4aに送信されないため、術具240aを動作させることができなくなり、術具240aの使用回数の限度が守られるようになっている。
アーム側処理部4aは、操作情報Iopを受信した場合は、入力処理部700からスレーブ制御部400を通して送信される動作情報を、操作情報Iopに基づいて術具240aを動作させる制御コマンド、制御パラメータに変換し、スレーブ制御部400に送信する。スレーブ制御部400では、この制御信号、制御パラメータに基づいて、アーム側接続駆動部4Dを駆動し、駆動力を術具側接続駆動部5Dに伝達する。
術具側処理部7aが、術具側接続駆動部5Dの駆動許可に関与しない場合には、駆動力が術具側接続駆動部5Dに伝達されることで、術具本体6aが動作する。
一方、術具によっては、例えば、術具側処理部7aによって制御されるクラッチなどが設けられているため、アーム側接続駆動部4Dに駆動力が伝達されても、術具本体6aが動作しない構成になっている場合もある。
このような場合、術具本体6aの駆動には、術具側処理部7aから可動部6A、支持部6Bに対する駆動許可信号を発生させる必要があるため、アーム側処理部4aは、操作情報Iopを受信すると、上記のような制御に先立って、術具側処理部7aに駆動許可信号を送出させる制御信号(以下、駆動許可コマンドIALと称する)を認証通信ライン4A、5Aによる通信路を通じて送信する。
この場合、駆動許可コマンドIALが、術具側処理部7aによって正しく受信されないと、アーム側処理部4aは、術具240aを動作させることができない。
また、本実施形態では、アーム側処理部4aは、制御用メモリ8aに使用回数情報Iを記憶させるため、操作情報Iopの受信後に、術具側処理部7aに対して使用限度情報Ilimおよび使用回数情報Iを送信させる送信要求Ireqを送信する。
術具側処理部7aでは、この送信要求Ireqが正しく受信された場合、制御用メモリ8aから使用限度情報Ilimおよび使用回数情報Iを制御用メモリ8aから読み出して、アーム側処理部4aに送信する。
アーム側処理部4aでは、使用限度情報Ilimおよび使用回数情報Iが正しく受信された場合、使用限度情報Ilimおよび使用回数情報Iをスレーブ制御部400、画像処理部800を経由して、操作者用ディスプレイ900aおよび助手用ディスプレイ900bにそれぞれの情報を表示させる。これにより、ユーザーが、術具240aの使用可能回数を認識することができる。
このようにして、データ通信を繰り返すことにより、術具本体6aの動作が終了すると、アーム側処理部4aは、制御用メモリ8aの使用回数情報Iを更新する更新コマンドIincを送信する。更新コマンドIincが正しく送信され、術具側処理部7aによって読み取られた場合には、制御用メモリ8aの使用回数情報Iが更新される。
次に、ステップS5以下のデータ通信の詳細動作について、術具側処理部7aからアーム側処理部4aへの通信データを通信データI、アーム側処理部4aから術具側処理部7aへの通信データを通信データIのように一般化して説明する。
ステップS5では、術具側処理部7aは、アーム側処理部4aに送信するため必要なデータを制御用メモリ8aから読み込み、選択されたデータ通信方式、例えば、暗号化Cによって暗号化して、通信データIとしてアーム側処理部4aに送信し、ステップS6に移行する。
アーム側処理部4aに送信された通信データIは、ステップS14においてデータ通信待ちになっているアーム側処理部4aによって受信され、アーム側処理部4aがステップS15に移行する。
ステップS15では、アーム側処理部4aにより、受信データである通信データIが読取り可能かどうか判定される。本実施形態では、ステップS12で選択された暗号化Cによって解読が試みられ、通信データIが意味のあるデータとして解読された場合、読取り可能と判定され、ステップS16に移行する。
読取り可能でないと判定された場合には、ステップS19に移行する。
ステップS19では、エラー通知を行う。すなわち、アーム側処理部4aは、スレーブ制御部400、画像処理部800を経由して、操作者用ディスプレイ900aおよび助手用ディスプレイ900bに、術具240aからの通信データIが読みとれない異常が発生したとのメッセージを表示させ、データ通信を終了させる。
このため、スレーブアーム200aに、予め認証されていない術具、本実施形態では術具240a以外の術具が装着された場合には、この術具を、スレーブアーム200aから動作させることができないようになっている。
ステップS16では、アーム側処理部4aは、解読された通信データIを処理する。すなわち、通信データIが、例えば、制御パラメータなどの数値データである場合には、アーム側処理部4aのメモリに格納する処理を行う。また、通信データIが、制御コマンドである場合には、アーム側処理部4aの制御プログラムにコマンドを送信し、コマンドを実行する処理を行う。
通信データIの処理が終了したら、ステップS17に移行する。
ステップS17では、アーム側処理部4aは、通信終了すべきかどうかを判定する。この判定は、例えば、ステップS16の処理の結果、データ通信の必要がなくなった場合に通信終了と判定される。
通信終了と判定した場合には、データ通信を終了させる。
通信終了しないと判定した場合には、ステップS18に移行する。
ステップS18では、アーム側処理部4aは、スレーブ制御部400から、術具240aを動作させたり、術具240aから情報取得をしたりする制御信号を受けた場合や、ステップS16におけるコマンド処理の結果として術具側処理部7aとの通信が必要になった場合に、送信する通信データを生成する。そして、アーム側処理部4aは、選択されたデータ通信方式、例えば、暗号化Cによって暗号化して、通信データIとして制御用メモリ8aに送信し、ステップS14に移行し、上記のフローにしたがって各ステップを繰り返す。
一方、術具側処理部7aは、ステップS5の終了後、ステップS6に移行している。
ステップS6では、術具側処理部7aは、アーム側処理部4aからの通信データ待ちになる。すなわち、術具側処理部7aは、データ通信ライン5Bが接続されたI/OポートのDATAピンを監視する。術具側処理部7aは、アーム側処理部4aから通信データIを受信した場合にステップS7に移行する。
ステップS7では、術具側処理部7aにより、受信データである通信データIが読取り可能かどうか判定される。本実施形態では、ステップS4で選択された暗号化Cによって解読が試みられ、通信データIが意味のあるデータとして解読された場合、読取り可能と判定され、ステップS8に移行する。
読取り可能でないと判定された場合には、データ通信を終了する。
このため、術具240aに、予め認証されていないスレーブアーム、本実施形態ではスレーブアーム200a以外のスレーブアームが装着された場合には、このスレーブアームから術具240aを動作させたり、術具240aからの情報を取得したりできないようになっている。
したがって、術具240aは、認証されているスレーブアーム200a以外のスレーブアームに装着された場合には動作しないため、予期しない動作が発生することを防止できる。また、制御用メモリ8aに記憶された情報が読出されて漏洩することも防止できる。
ステップS8では、術具側処理部7aは、解読された通信データIを処理する。すなわち、通信データIが、例えば、制御パラメータなどの数値データである場合には、術具側処理部7aのメモリ、または制御用メモリ8aに格納する処理を行う。また、通信データIが、制御コマンドである場合には、術具側処理部7aの制御プログラムにコマンドを送信し、コマンドを実行する処理を行う。
通信データIの処理が終了したら、ステップS9に移行する。
ステップS9では、術具側処理部7aは、通信終了すべきかどうかを判定する。この判定は、例えば、ステップS8の処理の結果、データ通信の必要がなくなった場合に通信終了と判定される。
通信終了と判定した場合には、データ通信を終了させる。
通信終了しないと判定した場合には、ステップS5に移行し、上記のフローにしたがって各ステップを繰り返す。
以上に説明したように、手術支援システム1によれば、本体部2のスレーブアーム200a〜200dと、スレーブアーム200a〜200dに装着する術具240a〜240dとの間で、データ通信を行うデータ通信ライン4B、5Bの通信路とは別に、認証通信を行う認証通信ライン4A、5Aによる通信路を設けている。
そして、アーム側処理部4aから認証通信ライン4Aを通して認証通信が行われ、認証通信ライン4Aから伝達される認証情報に基づくデータ通信方式以外のデータ通信は通信終了となるため、データ通信ができないようになっている。
また、術具側処理部7aは、認証通信ライン5Aを通して検出した認証情報が認証済み認証情報と一致するかどうかを、認証情報とデータ通信方式の対応関係が記憶されたテーブルによって識別して、対応関係のあるデータ通信方式のみを採用する。このため、仮に認証済み認証情報以外の認証情報を検出してデータ通信を行っても通信終了となるため、データ通信を続行したり、アーム側処理部4aが通信データを受信したりできないようになっている。
すなわち、術具側処理部7aは、データ通信ライン5Bを介したアーム側処理部4aからの要求に応じて、制御用メモリ8aに記憶された情報を読み出して、アーム側処理部4aに送信する術具側通信部を構成している。また、術具側処理部7aは、本体部2に装着した際に、本体部2から認証情報を検出して、この認証情報が予め設定された認証済み認証情報と一致するか識別する認証情報識別部を構成している。また、術具側処理部7aは、制御用メモリ8aに記憶された情報の読み出しを行う際、認証済み認証情報が識別された場合に限って、読み出しを許可する認証制御部を構成している。
このように、手術支援システム1では、術具側処理部7a〜7dによって認証済み認証情報が識別された場合に限って、制御用メモリ8a〜8dからの読み出しを許可するため、術具240a〜240dに記憶される情報の保護機能を向上することができる。
術具のメモリへアクセスは認証通信をおこなうことができる術具と接続している場合のみ許可され、不正アクセスによるメモリの読み出しや書き換えを困難にすることができる。
さらに、手術支援システム1は、同時に複数のデータ通信方式を有していて、これらのうちからランダムにデータ通信の方式を選択するため、仮に使用可能な複数のデータ通信方式の情報が明らかになった場合でも、術具240a〜240dの制御用メモリ8aからの読出しや書込みの可能性を低減することができる。
したがって、制御用メモリ8aに格納された設計情報や制御パラメータの流出のおそれや、術具240a〜240dの使用時間、使用回数の書き換えによる不正な使用のおそれを低減させることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る手術支援システムについて説明する。
図6(a)は、本発明の第2の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示すアーム側の模式的な側面図(図2のA視図)である。図6(b)は、本発明の第2の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示す術具側の模式的な側面図(図2のB視図)である。図7は、本発明の第2の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
本実施形態の手術支援システム11は、図2に示すように、上記第1の実施形態の手術支援システム1の各スレーブアーム200a〜200dおよび各術具240a〜240dのアーム側接続部4および術具側接続部5に代えて、アーム側接続部14および術具側接続部15を備える。
アーム側接続部14は、図6(a)に示すように、上記第1の実施形態のアーム側接続部4の認証通信ライン4Aに代えて認証通信ライン14A(認証情報伝達部)を備える。
また、術具側接続部15は、図6(b)に示すように、上記第1の実施形態の術具側接続部5の認証通信ライン5Aに代えて認証通信ライン15A(認証情報識別部)を備える。
以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。なお、上記第1の実施形態と同様、術具240aおよびスレーブアーム200aの例で説明するが、術具240b〜240dおよびスレーブアーム200b〜200dの場合も同様である。また、以下の他のすべての実施形態および変形例も同様である。
認証通信ライン14Aは、図7に示すように、アーム側処理部4aのI/Oポートの1ピン〜4ピンと、GNDピンとにそれぞれ接続された4つの電磁石M、M、M、M(磁化部材)によって構成されている。
このため、アーム側処理部4aによってI/Oポートの1ピン〜4ピンの出力電圧値を適宜設定することにより、電磁石M、M、M、Mの磁界をそれぞれ独立に制御できるようになっている。本実施形態では、これら電磁石M、M、M、Mの磁界の組合せによって認証情報を伝達できるようになっている。このため、電磁石M、M、M、Mは、認証情報として磁気情報を伝達する磁化部材を構成している。
本実施形態では、I/OポートのHIGH、LOWに対応して、各電磁石M、M、M、Mの磁界を認証通信ライン15Aの後述する磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4の磁界の検知閾値よりも強い磁界を形成するON状態と、同じく検知閾値よりも弱いか、あるいは磁界を形成しないOFF状態との間で選択的に切り換えることができるようになっている。
電磁石M、M、M、Mの配置位置は、図6(a)に示すように、アーム側接続部4の側面4Eにおいて、適宜ピッチで1列に配列され、データ通信ライン4Bのコネクタ部と平行に配置されている。
また、電磁石M、M、M、Mの側面4Eからの高さは、術具240aの装着時にデータ通信ライン4B、電源ライン4C、およびアーム側接続駆動部4Dがデータ通信ライン5B、電源ライン5C、および術具側接続駆動部5Dが接続される際に、接続の支障とならない適宜高さに設定することができる。
本実施形態では、側面4Eから引っ込んだアーム側接続部4の内部に設けており、側面4Eの位置には透磁性の高い不透明のカバー部材(図示略)が設けられている。このため、電磁石M、M、M、Mは外部から隠蔽され、外観上は電磁石M、M、M、Mの配置位置が分からないようになっている。このため、認証通信の送信側の位置が隠蔽される。
認証通信ライン15Aは、図7に示すように、術具側処理部7aのI/Oポートの1ピン〜4ピンと電源ポート(図7の+Vピン)とにそれぞれ接続された4つの磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4(磁気検出部)によって構成されている。
磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4の配置位置は、図6(b)に示すように、術具側接続部5の側面5Eにおいて、電磁石M、M、M、Mと同様のピッチで1列に配列され、データ通信ライン5Bのコネクタ部と平行に配置されている。
また、磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4は、術具240a〜240dの装着時に、それぞれ電磁石M、M、M、Mと近接(隙間を有する場合と接触する場合とを含む)して対向するように配列されている。
また、磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4の側面5Eからの高さは、術具240aの装着時に、電磁石M、M、M、Mの磁界を磁気情報として検出できる適宜位置に設定されている。
本実施形態では、側面5Eから引っ込んだ術具側接続部5の内部に設けており、側面5Eの位置には透磁性の高い不透明のカバー部材(図示略)が設けられている。このため、磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4は外部から隠蔽され、外観上は磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4の配置位置が分からないようになっている。このため、認証通信の受信側の位置が隠蔽される。
磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4に好適なセンサとしては、例えば、ホール素子の出力によって磁界の強弱を検出し、適宜の閾値で出力電圧を2値制御する磁気スイッチング素子を採用することができる。具体例としては、片極検知スイッチタイプホールICであるEW−650B(商品名;旭化成エレクトロニクス(株)製)等の磁気センサ、磁気スイッチを挙げることができる。
このような構成により、各磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4は、検出した磁界の大きさにより、HIGH(ON状態に対応)またはLOW(OFF状態に対応)の二値信号を術具側処理部7aのI/Oポートの1ピン〜4ピンに出力することができる。したがって、磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4は、術具側処理部7aによって電源ポートから電圧供給を行うことで、装着時に対向配置される電磁石M、M、M、Mによる磁気情報を検出する磁気検出部を構成している。
このような構成の手術支援システム11によれば、上記第1の実施形態の手術支援システム1において、認証通信の動作が異なるのみで手術支援システム1と略同様の動作を行うことができる。すなわち、図5のフローにおいて、ステップS13およびステップS3に相当する具体的な動作のみが異なる。以下、上記第1の実施形態と異なる認証通信の動作を中心に説明する。説明を省略するステップは、上記第1の実施形態の部材を、本実施形態の対応する部材に読み替えればよい。
本実施形態のステップS13では、アーム側処理部4aは、術具240aがスレーブアーム200aに接続されてから、上述のステップS2によって術具側処理部7aの初期化が行われるのに十分な時間を経た後、認証通信ライン14Aを介して認証情報の送信を行う。
例えば、暗号化Cが採用された場合、認証情報として、ID=0001を送信する。このため、アーム側処理部4aは、I/Oポートの1ピン〜4ピンの出力を、LOW、LOW、LOW、HIGHに設定する。
これにより、電磁石M、M、M、MがそれぞれOFF状態、OFF状態、OFF状態、ON状態に切り換えられ、それぞれに対応する磁界が、それぞれに対向する磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4に伝達される。これにより認証情報の送信が完了する。
以上で、ステップS13が終了する。
本実施形態のステップS3では、上記第1の実施形態と同様、術具側処理部7aは、アーム側処理部4aからの認証通信待ちになる。すなわち、術具側処理部7aは、認証通信ライン15Aが接続されたI/Oポートの1ピン〜4ピンを監視する。術具側処理部7aは、アーム側処理部4aから認証情報を受信した場合にステップS4に移行する。
ただし、術具側処理部7aにおけるI/Oポートの1ピン〜4ピンへの出力は、電磁石M、M、M、Mの磁界の強弱を、磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4が検出した結果により得られる点のみが異なる。
したがって、電磁石M、M、M、MがそれぞれOFF状態、OFF状態、OFF状態、ON状態であれば、磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4の出力がLOW、LOW、LOW、HIGHとなって、I/Oポートの1ピン〜4ピンに、LOW、LOW、LOW、HIGHが出力される。
本実施形態のステップS4でも、上記第1の実施形態と同様に、認証情報として0001が識別されて、暗号化Cが選択される。
このように本実施形態の手術支援システム11によれば、上記第1の実施形態と略同様にして、術具240a〜240dに記憶される情報の保護機能を向上し、不正アクセスによるメモリの読み出しや書き換えを困難にすることができる。
特に、本実施形態では、認証通信ライン14A、15Aが非接触状態でも、通信路を形成することができるため、アーム側接続部14および術具側接続部15の構成が簡素化され、術具240a〜240dの着脱が容易となる。
また、磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4の磁界検出閾値を非公開とすることで、認証通信を不正に模擬することが困難になる。
また、本実施形態では、電磁石M、M、M、M、磁気センサSm1、Sm2、Sm3、Sm4を、アーム側接続部14、術具側接続部15の内部に収容することでそれぞれの配置位置を隠蔽することができるため、保護機能をさらに向上することができる。
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
本実施形態の手術支援システム21は、図2に示すように、上記第1の実施形態の手術支援システム1の各スレーブアーム200a〜200dおよび各術具240a〜240dのアーム側接続部4および術具側接続部5に代えて、アーム側接続部24および術具側接続部25を備える。
アーム側接続部24は、図8に示すように、上記第1の実施形態のアーム側接続部4の認証通信ライン4Aに代えて認証通信ライン24A(認証情報伝達部)を備える。
また、術具側接続部25は、上記第1の実施形態の術具側接続部5の認証通信ライン5Aに代えて認証通信ライン25A(認証情報識別部)を備える。
以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
認証通信ライン24Aは、認証情報として光信号を伝達する投光素子Lを備える。
投光素子Lは、図8に示すように、アーム側処理部4aのI/Oポートの1ピンと電源ポート(図8の+Vピン)とに接続され、電源ポートから電圧を加えるとともに、1ピンから駆動信号を印加することにより発光することができる。
投光素子Lの構成は、例えばLEDやレーザダイオードなどの発光素子を採用することができる。発光素子の波長としては特に限定されないが、赤外光を用いれば、発光しているかどうか目視で分からなくなるためより好ましい。
また投光素子Lは、発光素子からの光束を効率的に投光するため、レンズ等の集光部材を備えていてもよい。
投光素子Lに加える駆動信号は、パルス信号を採用することで、投光素子Lの発光のオンオフを繰り返すことができる。
また、本実施形態では、投光素子Lは、光軸が側面4Eの法線に沿う姿勢でアーム側接続部24の内部に収容され、側面4Eに設けられた発光素子の波長光が透過可能なカバー部材(図示略)によって覆われている。このため、投光素子Lから発生した光はカバー部材を通して側面4Eに垂直な方向に出射されるようになっている。
なお、赤外光を用いる場合は、可視光に対し不透明なカバー部材を採用することができる。この場合には、認証通信の送信側の位置は隠蔽される。
認証通信ライン25Aは、光量を検知する受光素子P(光検出部)によって構成されている。受光素子Pは、術具側処理部7aのI/Oポートの1ピンと、電源を供給するための電源ポート(図8の+Vピン)とに接続され、電源ポートから電圧を加えて駆動することにより、受光量に応じた検出信号を1ピンに出力できるようになっている。
受光素子Pの構成は、フォトダイオードやフォトセンサなどを採用することができる。また受光素子Pは、投光素子Lからの光束を効率的に集光するため、レンズ等の集光部材を備えていてもよい。
また、本実施形態では、受光素子Pは、術具240aの装着時に術具側接続部25の投光素子Lに対向する位置において術具側接続部25の内部に収容され、側面5Eに設けられた受光素子Pの波長光が透過可能なカバー部材(図示略)によって覆われている。これにより、受光素子Pは、外部からカバー部材を通して入射する光の光量を検出して、術具側処理部7aの1ピンに出力することができるようになっている。
このため、受光素子Pは、投光素子Lによる光信号を検出する光検出部を構成している。
なお、投光素子Lが単色光や狭帯域光を投光する場合には、カバー部材は投光素子Lの波長光のみを透過する波長フィルタで構成することができる。この場合、投光素子Lの波長光以外の光が入射して誤検知することを防止できる。
また、投光素子Lからの波長光により、可視光に対し不透明なカバー部材を採用することができる場合には、認証通信の受信側の位置は隠蔽される。
このような構成の手術支援システム21によれば、上記第1の実施形態の手術支援システム1において、認証通信の動作が異なるのみで手術支援システム1と略同様の動作を行うことができる。すなわち、図5のフローにおいて、ステップS13およびステップS3に相当する具体的な動作のみが異なる。以下、上記第1の実施形態と異なる認証通信の動作を中心に説明する。説明を省略するステップは、上記第1の実施形態の部材を、本実施形態の対応する部材に読み替えればよい。
本実施形態のステップS13では、アーム側処理部4aは、術具240aがスレーブアーム200aに接続されてから、上述のステップS2によって術具側処理部7aの初期化が行われるのに十分な時間を経た後、認証通信ライン24Aを介して認証情報の送信を行う。
例えば、暗号化Cが採用された場合、認証情報として、ID=0001を送信する。このため、アーム側処理部4aは、I/Oポートの1ピンの出力を一定周期で、LOW、LOW、LOW、HIGHのように変化するパルス信号に設定する。
これにより、投光素子Lがこのパルス信号に基づいて一定周期で、消灯、消灯、消灯、点灯のような光信号を形成する。このパルス発光は、側面4Eのカバー部材から出射され、側面5Eのカバー部材を透過して、対向する位置に配置された受光素子Pに入射する。これにより、パルス状の光信号が、受光素子Pに伝達され、認証情報の送信が完了する。
以上で、ステップS13が終了する。
本実施形態のステップS3では、上記第1の実施形態と同様、術具側処理部7aは、アーム側処理部4aからの認証通信待ちになる。すなわち、術具側処理部7aは、認証通信ライン25Aが接続されたI/Oポートの1ピンを監視する。術具側処理部7aは、アーム側処理部4aから認証情報を受信した場合にステップS4に移行する。
ただし、術具側処理部7aにおけるI/Oポートの1ピンへの出力は、投光素子Lの光信号の強弱を、受光素子Pが検出した結果により得られる点のみが異なる。
したがって、一定周期で、消灯、消灯、消灯、点灯のような光信号が受光素子Pに入射すると、受光素子Pの出力信号は、時系列でLOW、LOW、LOW、HIGHとなる。術具側処理部7aは、1ピンに発生したこのような時系列信号を二値化することで、認証情報として0001が識別される。このため、データ通信方式として、暗号化Cが選択される。
このように本実施形態の手術支援システム21によれば、上記第1の実施形態と略同様にして、術具240a〜240dに記憶される情報の保護機能を向上し、不正アクセスによるメモリの読み出しや書き換えを困難にすることができる。
特に、本実施形態では、認証通信ライン14A、15Aが非接触状態でも、通信路を形成することができるため、アーム側接続部4および術具側接続部5の構成を簡素化し、術具240a〜240dの着脱が容易となる。
また、受光素子Pの感度特性や術具側処理部7aによる二値化閾値を非公開とすることで、認証通信を不正に模擬することが困難になる。
また、本実施形態では、カバー部材を可視光に対して不透明にできる場合には、投光素子L、受光素子Pをアーム側接続部24、術具側接続部25の内部に収容することでそれぞれの配置位置を隠蔽することができるため、保護機能をさらに向上することができる。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態に係る手術支援システムについて説明する。
図9(a)は、本発明の第4の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示すアーム側の模式的な側面図(図2のA視図)である。図9(b)は、本発明の第4の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示す術具側の模式的な側面図(図2のB視図)である。図10は、本発明の第4の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
本実施形態の手術支援システム31は、図2に示すように、上記第1の実施形態の手術支援システム1の各スレーブアーム200a〜200dおよび各術具240a〜240dのアーム側接続部4および術具側接続部5に代えて、アーム側接続部34および術具側接続部35を備える。
アーム側接続部34は、図9(a)に示すように、上記第1の実施形態のアーム側接続部4の認証通信ライン4Aに代えて認証通信駆動部34A(認証情報伝達部、可動部材)を備える。
また、術具側接続部35は、図9(b)に示すように、上記第1の実施形態の術具側接続部5の認証通信ライン5Aに代えて認証通信駆動部35A(認証情報識別部、運動検出部)を備える。
以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
認証通信駆動部34Aは、認証動作時に、予め設定された運動パターンで運動を行うことにより認証情報を伝達する可動部材である。
本実施形態では、認証通信駆動部34Aは、図10に示すように、例えばステッピングモータなどの駆動機構からなる駆動部34cと、駆動部34cによって回動される被駆動部34bと、被駆動部34bの先端側に設けられ、術具240aの装着時に認証通信駆動部35Aと連結する連結ヘッド34aとを備える。
認証通信駆動部34Aの配置は、連結ヘッド34aが側面4Eと同一面または突出された位置に配置され、被駆動部34bおよび駆動部34cがアーム側接続部34の内部に配置されている。また、被駆動部34bの回動軸は、側面4Eの法線に一致されている。
駆動部34cは、アーム側処理部4aに電気的に接続され、アーム側処理部4aから出力される制御信号に基づいて、回動量が制御される。
連結ヘッド34aの形状は、認証通信駆動部35Aの連結ヘッド34aと回動方向に係合するように連結できれば、特に限定されない。本実施形態では、一例として、アーム側接続駆動部4Dと同様に、連結ヘッド34aの中心部に、例えば矩形穴などの凹穴部が設けられている。
本実施形態における認証通信駆動部34Aは、予め設定された運動パターンとして、連結ヘッド34aの回動量および回動方向の組合せを採用している。この運動パターンは、認証情報ID〜ID10に対応して異なる10のパターンが予め設定され、運動パターンと認証情報との対応関係がテーブルとして記憶されている。
以下では、例えば、ID=0001に対して、「右回転30°」、「左回転20°」、「右回転10°」の回動動作をこの順で行う運動パターンが対応されているものとする。また、回転方向は、例えば、連結ヘッド34aをアーム側接続部34の外部から見たときに時計回りを右回転、反時計回りを左回転などとして予め設定しておく。
認証通信駆動部35Aは、スレーブアーム200aへの装着時に、認証通信駆動部34Aの運動パターンを検出する運動検出部を構成するものである。
本実施形態では、認証通信駆動部35Aは、図10に示すように、装着時に認証通信駆動部35Aと連結する連結ヘッド35aと、連結ヘッド35aの回転変位を伝達する被駆動部35bと、例えばエンコーダやポテンショメータなどからなり、被駆動部35bの回動量および回転方向を検出する変位検出器35cとを備える。
連結ヘッド35aの形状は、認証通信駆動部34Aの連結ヘッド34aと回動方向に係合するように連結できれば、特に限定されない。本実施形態における連結ヘッド35aは、一例として、術具側接続駆動部5Dと同様に、中心部から、例えば矩形状の突起部が設けられている。
認証通信駆動部35Aの配置は、装着時に術具側接続部35の連結ヘッド34aと対向する位置に連結ヘッド35aの突起部が外方に突出して配置され、被駆動部35bおよび変位検出器35cが術具側接続部35の内部に配置されている。また、被駆動部35bの回動軸は、側面5Eの法線に一致されている。
変位検出器35cは、術具側処理部7aに電気的に接続され、図10に示すI/OポートのうちAピン、Bピンに、検出される回動量および回転方向を順次術具側処理部7aに出力できるようになっている。
このような構成の手術支援システム31によれば、上記第1の実施形態の手術支援システム1において、認証通信の動作が異なるのみで手術支援システム1と略同様の動作を行うことができる。すなわち、図5のフローにおいて、ステップS13およびステップS3に相当する具体的な動作のみが異なる。以下、上記第1の実施形態と異なる認証通信の動作を中心に説明する。説明を省略するステップは、上記第1の実施形態の部材を、本実施形態の対応する部材に読み替えればよい。
本実施形態のステップS13では、アーム側処理部4aは、術具240aがスレーブアーム200aに接続されてから、上述のステップS2によって術具側処理部7aの初期化が行われるのに十分な時間を経た後、認証通信駆動部34Aを介して認証情報の送信を行う。
例えば、暗号化Cが採用された場合、認証情報として、ID=0001を送信する。このため、アーム側処理部4aは、認証通信駆動部34Aの駆動部34cに制御信号を送出して、被駆動部34bおよび連結ヘッド34aが、「右回転30°」、「左回転20°」、「右回転10°」の動作を順次行うようにする。
これにより、連結ヘッド34aに連結した連結ヘッド35aがこれらの動作に倣って回動される。これにより、認証通信駆動部34Aの運動パターンが認証通信駆動部35Aに伝達され、認証情報の送信が完了する。
以上で、ステップS13が終了する。
本実施形態のステップS3では、上記第1の実施形態と同様、術具側処理部7aは、アーム側処理部4aからの認証通信待ちになる。すなわち、術具側処理部7aは、認証通信駆動部35Aが接続されたI/OポートのAピン、Bピンを監視する。
本実施形態では、連結ヘッド35aおよび被駆動部35bの回動量および回転方向が、変位検出器35cによって検出され、検出信号が術具側処理部7aのAピン、Bピンに出力される。
術具側処理部7aは、アーム側処理部4aから認証情報を受信した場合にステップS4に移行する。
本実施形態のステップS4では、術具側処理部7aによって、受信される認証情報は異なるが、制御用メモリ8aに記憶されたテーブルを参照することで、上記第1の実施形態と同様に識別情報が0001であることを識別できる。
このように本実施形態の手術支援システム31によれば、上記第1の実施形態と略同様にして、術具240a〜240dに記憶される情報の保護機能を向上し、不正アクセスによるメモリの読み出しや書き換えを困難にすることができる。
特に本実施形態では、認証情報が予め設定された運動パターンによって伝達されるため、認証済み認証情報を推測することがきわめて困難になる。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態に係る手術支援システムについて説明する。
図11(a)は、本発明の第5の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示すアーム側の模式的な側面図(図2のA視図)である。図11(b)は、本発明の第5の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示す術具側の模式的な側面図(図2のB視図)である。図11(c)は、本発明の第5の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームと接続時の模式的な部分断面図である。図12は、本発明の第5の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
本実施形態の手術支援システム41は、図2に示すように、上記第1の実施形態の手術支援システム1の各スレーブアーム200a〜200dおよび各術具240a〜240dのアーム側接続部4および術具側接続部5に代えて、アーム側接続部44および術具側接続部45を備える。
アーム側接続部44は、図11(a)に示すように、上記第1の実施形態のアーム側接続部4の認証通信ライン4Aに代えて押圧部材44A(認証情報伝達部)を備える。
また、術具側接続部45は、図11(b)に示すように、上記第1の実施形態の術具側接続部5の認証通信ライン5Aに代えて圧力検出部45A(認証情報識別部)を備える。
以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
押圧部材44Aは、認証動作時に、圧力検出部45Aに圧力を加えることにより認証情報を伝達するものである。
本実施形態では、押圧部材44Aは、図11(a)に示すように、側面4Eから矩形状に突出された台座部44aと、台座部44a上に立設された複数の押圧ピンPとを備える。押圧ピンPの配置パターンは、スレーブアーム200a〜200dにそれぞれ固有の認証情報に対応して予め設定されている。このように、本実施形態は、認証情報を機械的な形状によって伝達する場合の例になっている。
配置パターンは、例えば、図11(a)に示すように3行×5列の格子状の配置可能位置に形成される。押圧ピンPが立っていることを符号1で、立っていないことを符号0で表すとき、図示された配置パターンは、1行目が11111、2行目が10111、3行目が01101で表される。この配置パターンは、例えば、スレーブアーム200aの識別情報を表している。
なお、図示の押圧ピンPの形状は、四角柱状の例を示しているが、三角柱状、円柱状であってもよく、文字の形状や、適宜の図形等でもよい、また、押圧ピンPの数は特に限定されない。また、押圧ピンPの配置も格子状には限定されず、適宜の規則的な配置または規則性を有しない配置を採用することができる。
圧力検出部45Aは、側面5E上において、スレーブアーム200aへの装着時に押圧部材44Aに対向する位置に設けられ、台座部44aを外嵌する矩形状の凹穴部45aと、押圧ピンPの挿入をガイドするため押圧部材44Aの格子状の配置可能位置に対応して凹穴部45aの穴底面に3行×5列の15箇所に形成されたピン穴部45bと、各ピン穴部の穴底に配置された圧力センサSとを備える。
圧力センサSは、例えば、感圧導電性エラストマーを用いた圧力センサを好適に採用することができる。具体的には、イナストマー(登録商標)(イナバゴム(株)製)等の圧力センサの例を挙げることができる。また、圧力センサSは、圧力によって動作するセンサ、スイッチであればよく、例えば接点式のスイッチを採用してもよい。
本実施形態では、各圧力センサSは、図12に示すように、術具側処理部7aのI/Oポートの1ピン〜15ピンと電源ポート(図12の+Vピン)とにそれぞれ接続されており、一定値以上の圧力を受けると、1ピン〜15ピンにそれぞれHIGHの電圧を出力し、圧力が一定値未満の場合には、LOWの電圧を出力するようになっている。
図11(c)に、術具240aの装着時の押圧部材44Aと圧力検出部45Aとの接続部の様子を4列目の断面の例で示す。
4列目の押圧部材44Aは、1行目に押圧ピンPr1、2行目に押圧ピンPr2が立てられているのみで、3行目には押圧ピンPが立てられていない。
また、4列目の圧力検出部45Aは、各行対応してピン穴部45bと圧力センサSp1、Sp2、Sp3とが設けられている。
このため、術具240aの装着時には、押圧ピンPr1、Pr2が、それぞれピン穴部45bに挿入され、押圧ピンPr1、Pr2の先端が圧力センサSp1、Sp2を押圧し、圧力センサSp1、Sp2に出力信号が発生する。
このような構成の手術支援システム41によれば、上記第1の実施形態の手術支援システム1において、認証通信の動作が異なるのみで手術支援システム1と略同様の動作を行うことができる。すなわち、図5のフローにおいて、ステップS12、S13およびS3に相当する具体的な動作のみが異なる。以下、上記第1の実施形態と異なる認証通信の動作を中心に説明する。説明を省略するステップは、上記第1の実施形態の部材を、本実施形態の対応する部材に読み替えればよい。
本実施形態のステップS12では、アーム側処理部4aはデータ通信方式を選択する。
ただし、本実施形態では、スレーブアーム200aの認証情報は1つしか設定されないため、データ通信方式も、例えば暗号化Cだけが設定されるため、暗号化Cが選択さる。
以上で、ステップS12が終了する。
次に、本実施形態のステップS13では、アーム側処理部4aは、術具240aがスレーブアーム200aに接続されると、押圧部材44Aの台座部44aが、圧力検出部45Aの凹穴部45aに挿入され、さらに押圧部材44Aの各押圧ピンPが圧力検出部45Aの各ピン穴部45bに挿入される。これにより押圧ピンPの先端が圧力センサSを押圧する。
このとき、もし台座部44aと凹穴部45aとの位置や形状、押圧ピンPとピン穴部45bとの位置や形状が合わない場合には、接続を行うことができないため、これら押圧部材44Aの位置や形状も認証済み認証情報の一部を伝達する機能を備えている。
圧力センサSは、押圧ピンPが押圧している箇所に出力が発生する。I/Oポートの1ピン〜5ピン、5ピン〜10ピン、10ピン〜15ピンがそれぞれ1行目、2行目、3行目の圧力センサSに対応する場合、図11(a)の認証情報の例では、出力信号として、「111111011101101」が得られる。ここで、1はHIGHの電圧値を、0はLOWの電圧値を示す。
各圧力センサSは、これらの出力信号を術具側処理部7aにただちに送信する。これにより、押圧部材44Aによる認証情報が圧力検出部45Aに伝達され、認証情報の送信が完了する。
以上で、ステップS13が終了する。
本実施形態のステップS3では、上記第1の実施形態と同様、術具側処理部7aは、アーム側処理部4aからの認証通信待ちになる。すなわち、術具側処理部7aは、認証通信駆動部35Aが接続されたI/Oポートの1ピン〜15ピンを監視する。
ただし、本実施形態では、術具240aの装着と略同時に1ピン〜15ピンに対して出力が行われる。一方、術具側処理部7aは、術具240aがスレーブアーム200aに接続されてから、上述のステップS2によって術具側処理部7aの初期化が行われる間は、I/Oポートの出力を無視する。このため、術具側処理部7aは、初期化が終了した後に、アーム側処理部4aから認証情報を受信する。認証情報を受信した場合にはステップS4に移行する。
本実施形態のステップS4では、術具側処理部7aによって、例えば、認証情報111111011101101が受信されるため、制御用メモリ8aに記憶されたテーブルを参照して、対応する暗号化Cを選択する。
このように本実施形態の手術支援システム41によれば、上記第1の実施形態と略同様にして、術具240a〜240dに記憶される情報の保護機能を向上し、不正アクセスによるメモリの読み出しや書き換えを困難にすることができる。
本実施形態では、機械的形状により認証通信を行っている。このため、不正に術具240a〜240dに記憶された情報にアクセスしようとすれば、認証済みと分かっている部品形状を入手しない限り、押圧部材44Aの機械的形状を試行錯誤的に製作しなければならない。この結果、多大の時間やコストがかかるため、認証通信へのアクセスが困難になる。
[第1変形例]
次に、本実施形態の変形例(第1変形例)について説明する。
図13(a)は、本発明の第5の実施形態の変形例(第1変形例)に係る手術支援システムの術具とアームと接続部分の構成を示す術具側の模式的な側面図(図2のB視図)である。図13(b)は、本発明の第5の実施形態の変形例(第1変形例)に係る手術支援システムの術具とアームと接続時の模式的な部分断面図である。
本変形例の手術支援システム42は、図2に示すように、上記第5の実施形態の手術支援システム41の各術具240a〜240dの術具側接続部5に代えて、術具側接続部46を備える。
術具側接続部46は、上記第5の実施形態の術具側接続部45の圧力検出部45Aに代えて圧力検出部46A(認証情報識別部)を備える。
以下では、上記第5の実施形態と異なる点を中心に説明する。
本変形例の圧力検出部46Aは、図13(b)に示すように、上記第5の実施形態の圧力検出部45Aの各ピン穴部45bを削除し、各圧力センサSの配置位置が外部からは分からないように術具側接続部46に埋め込んだものである。このため、凹穴部45aの穴底には、圧力センサSを薄く覆う穴底面46cが形成されている。穴底面46cが圧力センサSを覆う厚さは、各押圧ピンPの圧力が装着時に対向する圧力センサSに圧力を伝達できる程度の厚さとする。
また、圧力センサSを埋め込む構成としては、例えば、術具側接続部46と圧力センサSとを一体成形する構成を挙げることができる。また、術具側接続部46の内部に圧力センサSを内部側から穴底面46c側に向かって挿入する凹穴を設け、この凹穴に圧力センサSを取り付ける構成を挙げることができる。また、凹穴部45aの穴底に外部から圧力センサSを埋め込んだ後、穴底面46cを形成するカバー部材、例えば、着色されたプラスチックやエラストマーなどからシート部材を貼り付けて圧力センサSを覆う構成を挙げることができる。
本変形例では、押圧ピンPが挿入されるピン穴部45bが削除されたため、押圧部材44Aの形状に基づく認証情報の一部の機能は、台座部44aと凹穴部45aとの位置や形状が担っているが、押圧ピンPの先端による認証情報の伝達は、上記第5の実施形態と同様に行われる。
さらに、本変形例によれば、各圧力センサSが術具側接続部46に埋め込まれることによって、外部から術具240aの圧力センサSの位置を特定することが困難になる。このため、認証通信の受信側の位置が隠蔽される。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態に係る手術支援システムについて説明する。
図14は、本発明の第6の実施形態に係る手術支援システムの術具とアームとを示す模式的な構成図である。図15(a)、(b)は、図14におけるD視図およびE視図である。図16は、図14におけるC視図である。図17は、本発明の第6の実施形態に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
本実施形態の手術支援システム51は、図14に示すように、上記第1の実施形態の手術支援システム1に、中間部材9a、9b、9c、9dを追加し、各術具240a〜240dの術具側接続部5に代えて、術具側接続部55を備えるものである。
術具側接続部55は、図15に示すように、上記第1の実施形態の術具側接続部5に、中間部材認証通信ライン55Fを追加したものである。
以下では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
中間部材9a〜9dは、不潔野であるスレーブアーム200a〜200dと清潔野である術具240a〜240dとを分離するために使われる部材であり、各スレーブアーム200a〜200dと、各術具240a〜240dとの間に挟んだ状態で、それぞれの間を電気的、機械的に接続できるようになっている。中間部材9a〜9dは、図1における動力伝達アダプタ220a〜220dに相当し、動力伝達の機能を有している。
以下、第1の実施形態と同様に、中間部材9aを用いてスレーブアーム200aと術具240aとを接続する場合の例で説明する。
中間部材9aの形状は、図14、図15(a)、(b)に示すように、スレーブアーム200aの側面4Eと術具240aの側面5Eとで挟まれる全体として直方体状の外形を有している。
中間部材9aの内部には、認証通信ライン4Aと認証通信ライン5Aとを接続する認証通信ライン9A(認証中継部)と、データ通信ライン4Bとデータ通信ライン5Bとを接続するデータ通信ライン9Bと、電源ライン4Cと電源ライン5Cとを接続する電源ライン9Cとが設けられている。
認証通信ライン9Aは、装着時に側面4Eと対向する側面9Eにおいて認証通信ライン4Aと対向する位置に5端子のコネクタ部が設けられている。また、装着時に側面5Eと対向する側面9Eにおいて認証通信ライン5Aと対向する位置に5端子のコネクタ部が設けられている。
認証通信ライン9Aは、アームに設けられた認証情報伝達部から伝達される認証情報を術具に設けられた認証識別部に中継する認証中継部を構成している。
同様に、データ通信ライン9Bは、側面9Eにおいてデータ通信ライン4Bと対向する位置に2端子のコネクタ部が設けられている。また、側面9Eにおいてデータ通信ライン5Bと対向する位置に2端子のコネクタ部が設けられている。
同様に、電源ライン9Cは、側面9Eにおいて電源ライン4Cと対向する位置に2端子のコネクタ部が設けられている。また、側面9Eにおいて電源ライン5Cと対向する位置に2端子のコネクタ部が設けられている。
また、中間部材9aの内部には、各アーム側接続駆動部4Dと各術具側接続駆動部5Dとを接続して各アーム側接続駆動部4Dからの駆動力を各術具側接続駆動部5Dにそれぞれ伝達する駆動中継部9Dを備えている。
本実施形態では、各駆動中継部9Dは、側面9Eにおいてアーム側接続駆動部4Dに対向する位置に術具側接続駆動部5Dと同様の構成を有する連結部9Dが設けられ、側面9Eにおいて術具側接続駆動部5Dに対向する位置にアーム側接続駆動部4Dと同様の構成を有する連結部9Dが設けられている。
連結部9D、9Dの間には、連結部9Dに伝達される駆動力を伝達する伝達部材9Dが設けられている。例えば、アーム側接続駆動部4Dが回転駆動力を伝達する場合、伝達部材9Dは回転可能に支持された回転軸などから構成される。
また、中間部材9aの側面9Eには、図14、図15(b)に示すように、中間部材認証通信ライン9F(中間部材認証情報伝達部)のコネクタ部が認証通信ライン9Aのコネクタ部に並列して配置されている。
中間部材認証通信ライン9Fは、術具240aによって識別を受けるための認証情報を伝達する認証情報伝達部を構成するものである。中間部材認証通信ライン9Fの構成は、本実施形態では、認証通信ライン4Aと同様の構成とされる。このため、4本の信号線およびグランド線からなり、中間部材認証通信ライン9Fの端部は、5端子のコネクタ部として側面9Eから突出されている。
中間部材認証通信ライン9Fの他方の端部は、図14、17に示すように、アーム側処理部4aと同様にして中間部材に予め設定された認証済み認証情報を術具240aに送信する中間部材処理部10aに接続されている。
中間部材処理部10aは、アーム側処理部4aと同様のプロセッサから構成され、例えば、CPU、メモリ、および入出力インタフェースを備えている。また、中間部材9b〜9dには、中間部材処理部10aと同様の構成を有する中間部材処理部10b〜10dがそれぞれが備えられている。
中間部材処理部10aのI/Oポートのうち1ピン〜4ピンの端子部には、中間部材処理部10aの制御により、例えば、0V(LOW)と、5V(HIGH)の二値電圧値が出力可能とされており、中間部材認証通信ライン9Fには、1ピンから4ピンの4ビットの情報により、認証情報を伝達できるようになっている。
このように、中間部材認証通信ライン9Fは、認証情報として電圧値を伝達する中間部材側電極を構成している。
術具側接続部55の中間部材認証通信ライン55Fは、中間部材9aの装着時に中間部材認証通信ライン9Fのコネクタ部と連結して、中間部材認証通信ライン9Fの出力を術具側処理部7aに伝達するものである。
中間部材認証通信ライン55Fは、図17に示すように、術具側処理部7aのI/Oポートのうち、中間部材処理部10からの出力信号を検出するI/Oポート(図17の5ピン〜8ピンおよびGNDピン)と接続された4本の信号線およびグランド線からなる。このため中間部材認証通信ライン55Fの端部は、中間部材認証通信ライン9Fのコネクタ部と着脱可能に接続する5端子のコネクタ部として術具側接続部5の側面5Eから突出されている。
5ピン〜8ピンの端子部は、中間部材認証通信ライン9Fから出力されたLOWまたはHIGHの二値電圧値を検出する術具側接続部5内の信号検出回路に接続されている。このため、術具側処理部7aは、中間部材認証通信ライン9Fから出力される4ビットの情報としての認証情報を検出できるようになっている。
このような構成の手術支援システム51によれば、上記第1の実施形態の手術支援システム1において、中間部材9aと術具240aとの認証通信の動作が加わるのみで手術支援システム1と略同様の動作を行うことができる。
以下、手術支援システム51の動作について、図5のフローを参照して、上記第1の実施形態と異なる点を中心に簡単に説明する。
本実施形態のステップS0は、手術支援システム1のスレーブアーム200aに、中間部材9aを挟んで術具240aを装着する点が異なる。装着の方法は、術具240aに中間部材9aを装着した後に、中間部材9aをスレーブアーム200aに装着してもよいし、中間部材9aをスレーブアーム200aに装着した後に、術具240aを中間部材9aに装着してもよい。
スレーブアーム200a、中間部材9a、および術具240aが接続されると、認証通信ライン4A、中間部材認証通信ライン9F、および認証通信ライン5Aによって認証通信の通信路が形成され、データ通信ライン4B、9B、5Bによってデータ通信の通信路が形成される。
また、駆動中継部9Dによって、アーム側接続駆動部4Dから術具側接続駆動部5Dへの駆動力が中継される。
また、電源ライン4C、9C、5Cが接続して、術具側処理部7aおよび制御用メモリ8aに電源400Aからの電圧が供給される。
このようなステップS0により、術具側処理部7aでは、ステップS1が開始され、アーム側処理部4aでは、ステップS11が開始される。
本実施形態のステップS11は、上記第1の実施形態と同様のステップである。
本実施形態のステップS12、S13では、上記第1の実施形態のステップS12、13における、アーム側処理部4aが術具側処理部7aに対して認証通信を行う動作に加えて、中間部材処理部10aが術具側処理部7aに対して認証通信を行う。
この認証通信は、特にフローチャートを示さないが、上記第1の実施形態においてアーム側処理部4aが術具側処理部7aに対して行うのと同様にして行う。
その際、中間部材処理部10が術具側処理部7aに送信するのは、中間部材処理部10に対して予め設定された中間部材認証情報IDm1〜IDm14である。これらは、認証情報ID〜ID14と同じであってもよいし、これらと異なっていてもよい。
以下では、例えば、暗号化Cに対応する認証情報IDと中間部材認証情報IDm2を送信するとして説明する。
本実施形態のステップS3では、術具側処理部7aは、上記第1の実施形態の動作に加えて、中間部材処理部10aからの認証通信待ちになり、中間部材処理部10aから認証情報を受信した場合に本実施形態のステップS4に移行する。
本実施形態のステップS4では、術具側処理部7aは、上記第1の実施形態と同様の認証情報IDの受信の動作に加えて、中間部材処理部10aから受信した中間部材認証情報IDm2に対応する暗号化Cを選択する。アーム側処理部4aが術具側処理部7aとデータ通信を行う場合には、暗号化Cを使用してステップS5〜ステップS9の動作を行う。
ステップS4において、認証情報IDおよび中間部材認証情報IDm2の少なくともいずれかが、術具側処理部7aの制御用メモリ8aに記憶されたテーブルになかった場合、すなわち、認証情報IDおよび中間部材認証情報IDm2の少なくともいずれかが認証済み認証情報でないと判定された場合、術具側処理部7aは、アーム側処理部4aとのデータ通信を終了する制御を行う。
このように、本実施形態の手術支援システム51によれば、上記第1の実施形態と略同様にして、術具240a〜240dに記憶される情報の保護機能を向上し、不正アクセスによるメモリの読み出しや書き換えを困難にすることができる。
また、中間部材9a〜9dを介して術具240a〜240dをスレーブアーム200a〜200dに接続できるため、不潔野と清潔野とを分離した着脱を行うことができる。
その際、中間部材9aと術具側処理部7aとの間でも認証通信を行い、中間部材9aの認証済み認証情報が受信されない場合には、術具側処理部7aとアーム側処理部4aとのデータ通信を終了する。つまり認証情報と中間部材認証情報の2つが同時にそろわないと通信できないことになり、二重の認証通信が行われるため、術具240a〜240dの各制御用メモリ8aへの不正なアクセスがさらに困難になる。
[第2変形例]
次に、本実施形態の変形例(第2変形例)について説明する。
図18は、本発明の第6の実施形態の変形例(第2変形例)に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
本変形例の手術支援システム61(図1参照)は、上記第6の実施形態の手術支援システム51において、中間部材9a〜9dに代えて、図18に示す中間部材19a、19b、19c、19dを備えるものである。
中間部材19a〜9dは、上記第6の実施形態の中間部材処理部10を削除して、データ変換ライン9Gを追加したものである。
以下、上記第6の実施形態と異なる点を中心に説明する。
データ変換ライン9Gは、認証通信ライン9Aの信号線の出力ピンの変更および削除の少なくともいずれかを行って、認証通信ライン4Aから出力される認証情報のデータ変換を行うものである。
このデータ変換は、適宜のハードウェアを用いて行うことができるが、本変形例では、信号線の分岐によって実現している。すなわち、術具側処理部7aの1ピンに出力する信号を術具側処理部7aの5ピンに出力し、同じく2ピンに出力する信号を8ピンに出力し、同じく3ピンに出力する信号を削除し、同じく4ピンに出力する信号を2ピンに出力し、グランド線を共通とした接続を行っている。これにより、例えば、認証情報0001は、認証情報0100に変換される。
術具側処理部7aの制御用メモリ8aに記憶されたテーブルには、このような変換規則に基づいて、5ピン〜8ピンに送出される認証情報のテーブルが記憶されている。
本変形例の手術支援システム61によれば、中間部材19a〜19dに中間部材処理部10a〜10dのようなプロセッサを設けることなく、認証に必要な2つの異なる認証情報を生成することができる。このため、認証情報の二重化による情報の保護機能の向上を簡素な構成で実現することができる。
[第3変形例]
次に、本実施形態の変形例(第3変形例)について説明する。
図19は、本発明の第6の実施形態の変形例(第3変形例)に係る手術支援システムの術具と本体部との接続関係を示すブロック図である。
本変形例の手術支援システム71(図1参照)は、上記第6の実施形態の手術支援システム51において、アーム側接続部4、中間部材9a〜9d、および術具側接続部55に代えて、図19に示すように、それぞれアーム側接続部64、中間部材29a、29b、29c、29d、および術具側接続部65を備えるものである。
以下、上記第6の実施形態と異なる点を中心に説明する。
アーム側接続部64は、上記第6の実施形態のアーム側接続部4において、認証通信ライン4Aに代えて、スレーブアーム200a〜200dに対応してそれぞれの認証情報が記憶されたアーム側RFIDタグ64A(無線タグ)を備える。
アーム側RFIDタグ64Aは、RFID(Radio Frequency Identification)システムに用いられる適宜の無線タグを採用することができる。例えば、外部と無線通信を行うためのアンテナ部と、アンテナ部を介して無線通信により情報の送受信を行うとともに記憶領域に対して情報の読み書き制御を行うIC部とを備えるパッシブタイプのICタグを採用している。
中間部材29a〜29dは、上記第6の実施形態の中間部材処理部10a〜10dおよび認証通信ライン9Aに代えて、中間部材29の認証情報が記憶された中間部材側RFIDタグ29Aを備える。
中間部材側RFIDタグ29Aの構成は、アーム側RFIDタグ64Aと同様の構成を採用することができる。
術具側接続部65は、上記第6の実施形態の術具側接続部55の認証通信ライン5Aおよび中間部材認証通信ライン55Fに代えて、RFID受信回路65A(無線通信部)を備える。
RFID受信回路65Aは、アンテナと処理回路とから構成され、術具側処理部7aと電気的に接続されている。
また、RFID受信回路65Aは。装着状態にあるアーム側接続部64のアーム側RFIDタグ64A、および中間部材29の中間部材側RFIDタグ29Aとの間で無線通信を行って、アーム側RFIDタグ64Aおよび中間部材側RFIDタグ29Aに記憶されたそれぞれの認証情報を受信し、術具側処理部7aに送出できるようになっている。
このため、RFID受信回路65Aと、アーム側RFIDタグ64Aおよび中間部材側RFIDタグ29Aとの間には、認証通信を行う通信路が形成されている。またRFID受信回路65Aは、無線タグから送信される前記認証情報を受信する無線通信部を構成している。
このような構成により、本変形例の手術支援システム71は、スレーブアーム200aに中間部材29を介して、術具240aを装着すると、RFID受信回路65Aが、アーム側RFIDタグ64Aおよび中間部材側RFIDタグ29Aとそれぞれ独立に無線通信が行われ、それぞれの認証情報がRFID受信回路65Aによって受信される。受信された各認証情報は、術具側処理部7aによって、制御用メモリ8aに記憶されたテーブルが参照され、上記第6の実施形態と同様にして、認証が行われた後、データ通信ライン4B、9B、5Bを介したデータ通信が開始される。
本変形例の手術支援システム71によれば、中間部材29a〜29dに中間部材処理部10a〜10dのようなプロセッサを設けることなく、認証通信のための有線通信路を設ける必要がないため、認証情報の二重化による情報の保護機能の向上を簡素な構成で実現することができる。
なお、上記の説明では、制御用メモリ8aが書き換え可能な記憶媒体で構成された場合の例で説明したが、読み出しのみが可能な記憶媒体で構成されていてもよい。
また、上記の説明では、認証通信を電気的な手段で行う場合に、認証情報を2値信号で表す場合の例で説明したが、認証情報を表す信号は出力をアナログ的に変化させた信号としてもよい。
例えば、上記第1の実施形態において、アーム側処理部4aにおいて認証通信ライン4Aが接続するI/OポートをD/Aコンバータを介した出力ポートとし、術具側処理部7aの認証通信ライン5Aが接続されるI/OポートをA/Dコンバータへの入力ポートとすることで、認証通信ライン4A、5Aの各信号線に、例えば、0V、+1V、+3.5V、+5Vなどのアナログ的に設定できる信号が入出力される構成としてもよい。この場合、信号線の数を増大させることなく複雑な認証情報を使用することができる。
また、上記の説明では、いずれも、認証通信をアーム側処理部4aから開始する場合の例で説明したが、術具側処理部7aから開始してもよい。
また、上記の説明では、認証通信はデータ通信の開始前に1回行う例で説明したが、データ通信を行う前に必ず認証通信を行うようにしてもよい。
また、上記の説明では、アーム側接続駆動部4Dは、回転駆動力を伝達する場合の例で説明したが、アーム側接続駆動部4Dは、棒部材やワイヤー部材を進退させて駆動力を伝達したり、傾動機構やリンク機構によって駆動力を伝達したりするものであってもよい。
また、上記第2の実施形態の説明では、複数の認証情報を伝達するため、磁化部材として、電磁石を用いた場合の例で説明したが、磁化部材は磁気情報が伝達できれば、電磁石に限定されない。例えば、上記第5の実施形態のように、認証情報伝達部が1つの認証情報を伝達する場合には、永久磁石を用いた構成や磁気媒体に磁気情報パターンを着磁した構成を好適に採用することができる。
また、上記第2の実施形態の説明では、認証通信の方式である磁気をHIGHとLOWの2値の値として扱っているが、電磁石をアナログ値で設定して、磁気の検出をアナログ値で検出する方式としても良い。
また、上記第3の実施形態の説明では、認証情報をパルス信号による光のオンオフで通信する場合の例で説明したが、投光素子Lの強度変調を行って、受光素子Pでは光強度の変化を受信し、アナログ信号による通信を行うようにしてもよい。
また、投光素子Lと受光素子Pが一組であるとして説明したが、複数の投光素子Lと複数の受光素子Pとを組み合わせて複数の複数の通信ラインを形成してもよい。
また、上記の第4の実施形態の説明では、1組の認証通信駆動部34A、35Aを用いて認証通信を行う場合の例で説明したが、認証通信駆動部の数は2以上でもよい。
また、認証動作時には、アーム側接続駆動部4D、術具側接続駆動部5Dは動作しないため、アーム側接続駆動部4D、術具側接続駆動部5Dを、認証通信駆動部34A、35Aに加えて用いた構成、または認証通信駆動部34A、35Aの代わりに用いた構成としてもよい。
また、上記の第4の実施形態の説明では、運動パターンとして回転量および回転方向を用いた場合の例で説明したが、運動パターンは、認証通信駆動部34Aが運動可能なパターンであれば、回転運動には限定されない。例えば、直線運動や傾斜運動でもよい。
また、運動パターンは変位のパターンにも限定されない。例えば、速度や加速度の変化による運動パターンを用いてもよい。
また、上記の第6の実施形態では認証通信を第1の実施形態で説明した電圧を用いる方式で説明したが、第2の実施形態〜第5の実施形態で説明した他の認証通信の方式を用いても良い。また、アーム側認証通信と中間部材認証通信を異なる方式の認証通信としても良い。
また、上記第6の実施形態の説明では、中間部材9a〜9dに動力伝達の機能を有した場合の例で説明したが、動力伝達機能を有していない場合であってもよい。
また、上記の各実施形態および各変形例で説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施することができる。
例えば、上記第1〜第5の実施形態のすべてのアームおよび術具は、上記第6の実施形態の中間部材を用いる構成に組み合わせて実施することが可能である。
また、上記第6の実施形態の変形例の無線タグと無線通信部とを、それぞれ上記第1〜第5の実施形態の認識情報伝達部と認識情報識別部として用いることが可能である。
1、11、21、31、41、42、51、61、71 手術支援システム
2 本体部
4、14、24、34、44、64 アーム側接続部
4a、4b、4c、4d アーム側処理部(本体側通信部)
4A 認証通信ライン(認証情報伝達部、本体側電極)
4B データ通信ライン(本体側通信接続部)
4D アーム側接続駆動部(動力伝達接続部)
5、15、25、35、45、55、65 術具側接続部
5A 認証通信ライン(認証情報識別部)
5B データ通信ライン(術具側通信接続部)
5D 術具側接続駆動部(動力伝達接続部)
6a、6b、6c、6d 術具本体
7a、7b、7c、7d 術具側処理部(術具側通信部、認証情報識別部、認証情報制御部、電圧検出部)
8a、8b、8c、8d 制御用メモリ(記憶部)
9a、9b、9c、9d、19a、19b、19c、19d、29a、29b、29c、29d 中間部材
9A 認証通信ライン(認証中継部)
9D 駆動中継部
9F 中間部材認証通信ライン
9G データ変換ライン
10a、10b、10c、10d 中間部材処理部
14A、24A 認証通信ライン(認証情報伝達部)
15A、25A 認証通信ライン(認証情報識別部)
29A 中間部材側RFIDタグ
34A 認証通信駆動部(認証情報伝達部、可動部材)
35c 変位検出器
35A 認証通信駆動部(認証情報識別部、運動検出部)
44A 押圧部材(認証情報伝達部)
44a 台座部
45A、46A 圧力検出部(認証情報識別部)
55F 中間部材認証通信ライン
64A アーム側RFIDタグ(無線タグ)
65A RFID受信回路(無線通信部)
200a、200b、200c、200d スレーブアーム(アーム)
220a、220b、220c、220d 動力伝達アダプタ
240a、240b、240c、240d 術具
400 スレーブ制御部
、C、C14、C15 暗号化
、I 通信データ
ID、ID14 認証情報
IDm1、IDm2、IDm14 中間部材認証情報
L 投光素子
、M、M、M 電磁石(磁化部材)
P 受光素子(光検出部)
、Pr1、Pr2 押圧ピン
m1、Sm2、Sm3、Sm4 磁気センサ(磁気検出部)
、Sp1、Sp2、Sp3 圧力センサ

Claims (9)

  1. アームを有する本体部と、前記アームに着脱可能に接続する術具と、該術具の前記アームへの装着時に前記本体部から前記術具に動力を伝達する動力伝達接続部と、を有する手術支援システムであって、
    前記本体部は、
    前記術具の装着時に前記術具との通信路を形成する本体側通信接続部と、
    該本体側通信接続部を介して、前記術具と通信を行う本体側通信部と、
    前記術具によって識別を受けるための認証情報を伝達する認証情報伝達部と、
    を備え、
    前記術具は、
    情報を記憶する記憶部と、
    前記本体部に装着した際に、前記本体側通信接続部と通信可能に接続して前記通信路を形成する術具側通信接続部と、
    該術具側通信接続部を介した前記本体側通信部からの要求に応じて、前記記憶部に記憶された前記情報を読み出して、前記本体側通信部に送信する術具側通信部と、
    前記本体部に装着した際に、該本体部から前記認証情報を検出して、該認証情報が予め設定された認証済み認証情報と一致するか識別する認証情報識別部と、
    前記術具側通信部が前記記憶部に記憶された前記情報の読み出しを行う際、前記認証情報識別部によって前記認証済み認証情報が識別された場合に限って、読み出しを許可する認証制御部と、
    を備える
    ことを特徴とする手術支援システム。
  2. 前記記憶部は、情報の書き込みが可能であり、
    前記術具側通信部は、前記術具側通信接続部を介した前記本体側通信部からの要求に応じて、前記記憶部に書き込み可能とされ、
    前記認証制御部は、前記術具側通信部が前記記憶部に情報の書き込みを行う際、前記認証情報識別部によって前記認証済み認証情報が識別された場合に限って、書き込みを許可する
    ことを特徴とする請求項1に記載の手術支援システム。
  3. 前記認証情報伝達部は、前記認証情報として電圧値を伝達する本体側電極を備え、
    前記認証情報識別部は、前記本体側電極による電圧値を検出する電圧検出部を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の手術支援システム。
  4. 前記認証情報伝達部は、前記認証情報として磁気情報を伝達する磁化部材を備え、
    前記認証情報識別部は、前記磁化部材による磁気情報を検出する磁気検出部を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の手術支援システム。
  5. 前記認証情報伝達部は、前記認証情報として光信号を伝達する投光素子を備え、
    前記認証情報識別部は、前記投光素子による光信号を検出する光検出部を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の手術支援システム。
  6. 前記認証情報伝達部は、認証動作時に、予め設定された運動パターンで運動を行うことにより前記認証情報を伝達する可動部材を備え、
    前記認証情報識別部は、前記可動部材の運動パターンを検出する運動検出部を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の手術支援システム。
  7. 前記認証情報伝達部は、認証動作時に、前記認証情報識別部に圧力を加えることにより前記認証情報を伝達する押圧部材を備え、
    前記認証情報識別部は、前記押圧部材からの圧力を検出する圧力検出部を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の手術支援システム。
  8. 前記認証情報伝達部は、誘導無線通信により前記認証情報を伝達する無線タグを備え、
    前記認証情報識別部は、前記無線タグから送信される前記認証情報を受信する無線通信部を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の手術支援システム。
  9. 前記術具を着脱可能に保持するとともに前記アームに着脱可能な中間部材を備え、
    該中間部材は、前記アームに設けられた前記認証情報伝達部から伝達される前記認証情報を前記術具に設けられた前記認証識別部に中継する認証中継部を有する
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の手術支援システム。
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