コンピュータ支援外科手術は有望であるが、システムを実用化し、外科医によって有用なものにするためには、多くの側面に対応する必要がある。CASデータ及びさらに有用なユーザへの出力を処理する処置の効率、有用性、速度、及び/又は品質を改善するために改善を必要としているコンピュータ支援外科手術の側面は、依然として多数存在している。
一般に、一実施形態では、ツール上に搭載した追跡(オン・ツール・トラッキング)及び誘導デバイスは、サドル上の表面と係合するための表面を有する筐体と、筐体内にある、又は筐体に結合された1対のカメラとからなり、筐体がサドルに結合されたときに、1対のカメラは、サドルに結合された外科手術ツールのアクティブ要素の少なくとも一部分を含む視野を有する画像出力を提供する位置になることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール上に搭載した追跡及び誘導デバイスは、少なくとも部分的には1対のカメラの視野内で出力を提供するように構成された、筐体内にある、又は筐体に結合されたプロジェクタをさらに備える。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール上に搭載した追跡及び誘導デバイスは、プロジェクタより上方、プロジェクタより下方、1対のカメラより上方、1対のカメラより下方、1対のカメラの間、アクティブ要素より下方、又はアクティブ要素より上方で、筐体内にある、又は筐体に結合されたカメラをさらに備えることができる。このカメラは、サドルに結合された外科手術ツールのアクティブ要素の少なくとも一部分を含む視野を有する画像出力を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール上に搭載した追跡及び誘導デバイスは、1対のカメラから出力を受信し、コンピュータ支援外科手術の少なくとも1つの工程を促進するために1対のカメラからの出力の少なくとも一部分を使用して画像処理動作を実行するように構成された、筐体内にある、又は筐体と通信している電子画像プロセッサをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。コンピュータ支援外科手術は、フリーハンド・ナビゲート・コンピュータ支援外科手術とすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール上に搭載した追跡及び誘導デバイスは、1対のカメラから出力を受信し、コンピュータ支援外科手術の少なくとも1つの工程を促進するために1対のカメラからの出力の少なくとも一部分を使用して画像処理動作を実行し、画像処理動作、コンピュータ支援外科手術に関連する工程、又はフリーハンド・ナビゲート・コンピュータ支援外科手術の工程に基づいてプロジェクタに対して出力を生成するように構成された、筐体内にある、又は筐体と通信している電子画像プロセッサをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体内にある、又は筐体に結合された第2の1対のカメラをさらに備える。この筐体は、サドルに結合することができ、1対のカメラ又は第2の1対のカメラは、サドルに結合された外科手術ツールのアクティブ要素の少なくとも一部分を含む視野を有する画像出力を提供する位置にすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1対のカメラ、又は第2の1対のカメラは、赤外線スペクトル内で見るための物理的又は電子フィルタを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1対のカメラ、又は第2の1対のカメラは、赤外線スペクトル内で見るための物理的又は電子フィルタを含むように位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。任意のカメラの視野内で撮像された物体は、1対のカメラから約70mmから約200mmのところにある可能性がある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラの視野内で撮像された物体は、第1及び第2のカメラから約50mm〜約250mmのところにある可能性がある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分と解除可能に係合するための表面は、外科手術ツールの一部分、又は筐体と係合するように選択された修正型外科手術ツールと相補的な湾曲を形成するように成形することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、筐体表面との解除可能な機械的係合及び/又は解除可能な電気的係合に適応するように修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分と解除可能に係合するための表面は、表面が外科手術ツールに結合されたときに、外科手術ツールのアクティブ・セグメントの少なくとも一部分が水平視野及び垂直視野内にあるように適応及び構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ・セグメントの少なくとも一部分は、コンピュータ支援外科手術中に使用される外科手術ツールのアクティブ要素の実質的に全てである可能性がある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ出力は、実質的に完全に水平視野及び垂直視野内にある可能性がある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラの視軸及び第2のカメラの視軸は、筐体又は筐体に取り付けられた外科手術ツールの長手方向軸とほぼ平行な線を基準として互いに向かって傾けることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラの視軸及び第2のカメラの視軸は、筐体の長手方向軸とほぼ平行な線を基準として約0°から約20°の間の角度で傾けることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラの視軸及び第2のカメラの視軸は、筐体に結合された外科手術ツールと関連付けられた器具の長手方向軸とほぼ平行な線を基準として約0°から約20°の間の角度で傾けることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、筐体内に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、筐体内に位置決めすることができ、プロジェクタからの出力は、第1のカメラと第2のカメラの間の位置にある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、第1のカメラ又は第2のカメラのうちの1つにより近づけることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、筐体に取り付けられた外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素の前方に出現するように投影することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、筐体に取り付けられた外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素上又はアクティブ要素付近に投影することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、患者の解剖学的構造の一部分の上、外科手術シーン内の術野表面の上、又は術野表面内に投影されるように適応することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。解剖学的構造の一部分は、骨である可能性がある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。適応された出力は、解剖学的構造の湾曲、粗さ、又は状態に合わせて調節することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、投影された切開線、テキスト、図形又はスプライト、グリッド、ならびに軸及びナビゲーション線のうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、第1のカメラ及び第2のカメラを含む平面より上方で、筐体内に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、第1のカメラ及び第2のカメラを含む平面より下方で、筐体内に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カメラの軸を通る水平視野は、外科手術ツールが筐体に結合されたときに、外科手術ツールのアクティブ要素の軸を通る水平平面によって規定される平面とほぼ平行である、又は平面と鋭角をなす可能性がある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体上のディスプレイをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、タッチ・スクリーンをさらに含む可能性がある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、ツール上に搭載した追跡CAS処理工程から得られる情報を含む視覚出力を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、CAS工程に関連する外科手術ツールのユーザに誘導を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、外科手術ツールの速度を調節するための誘導を、外科手術ツールのユーザに提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、ツール上に搭載した追跡デバイスによって収集され、CAS処置中に評価されたCASデータに関連する誘導を、外科手術ツールのユーザに提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ及びディスプレイは、外科手術ツールのユーザに視覚指示を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール上に搭載した追跡デバイスは、コンピュータ支援外科手術データを収集して処理するようにさらに構成することができる。ツール上に搭載した追跡デバイス、又はツール上に搭載した追跡デバイスと通信している処理システムは、コンピュータ支援外科手術中にリアルタイムでCASデータを評価するように構成することができる。上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CASを評価することは、ツール上に搭載した追跡デバイスから受信したデータとコンピュータ支援外科手術計画を用いて提供されるデータの比較を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、1対のカメラからの視覚データ、ツール搭載追跡デバイス上のセンサからのデータ、及び外科手術ツールの動作特徴に関連するデータのうちの1つ又は複数に関連するデータを処理するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールは、ツール搭載追跡デバイスから制御信号を受信して、CASデータに基づいて外科手術ツールの実行パラメータを調節するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスからの制御信号を外科手術ツールに送って外科手術ツールの動作を制御するための、ツール搭載追跡デバイスと外科手術ツールの間の電子インタフェースをさらに備えることができる。実行パラメータは、ツールの切開速度を修正すること、又はツールの動作を停止させることを含む可能性がある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、コンピュータ支援外科手術(CAS)処理モードを決定するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CAS処理モードを決定することは、要素に取り付けられた基準フレームを介して術野内でトラッキングされる要素の位置又は位置の組合せなどの術野内の物理的パラメータ、基準フレーム入力、取り込まれた投影画像、センサによって検出される動き、計算による動き検出、コンピュータ支援外科手術の全体的な進捗、及び予め準備されたコンピュータ支援外科手術計画からの測定又は予測された偏倚のうちの1つ又は複数の評価に基づくことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CAS処理モードを決定することは、いくつかの既定の処理モードのうちの1つを選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、停空モード、部位接近モード、及び能動工程モードであり得る。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、停空モードにすることができ、ツール搭載追跡デバイスは、停空モードCASアルゴリズムを使用してデータを受信し、処理するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに停空モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を外科手術ツールのユーザに提供するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、部位接近モードにすることができ、ツール搭載追跡デバイスは、部位接近モードCASアルゴリズムを使用してデータを受信し、処理するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに部位接近モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を外科手術ツールのユーザに提供するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、能動工程モードにすることができ、ツール搭載追跡デバイスは、能動工程モードCASアルゴリズムを使用してデータを受信し、処理するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに能動工程モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を外科手術ツールのユーザに提供するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、既定の処理モードのそれぞれが、ツール搭載追跡デバイスに搭載された処理システム又はツール搭載追跡デバイスと通信するコンピュータ支援外科手術コンピュータによって利用される1つ又は複数の処理ファクタを調節するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。オン・ツール・トラッキングCAS処理モード・ファクタは、それぞれ単独又は任意の組合せで選択される、カメラ・フレーム・サイズ、オン・ツール・トラッキング・カメラ配向、所望の調節に応じたカメラ・ソフトウェア・プログラム又はファームウェアの調節、カメラの水平視野、垂直視野、又は水平視野と垂直視野の両方の中の関心領域のサイズを修正するためのオン・ツール・トラッキング・カメラ又はその他のカメラの画像出力の調節、調節可能なカメラ・レンズの調節又は位置決めのための駆動信号、画像フレーム・レート、画像出力品質、リフレッシュ・レート、フレーム・グラバ・レート、基準フレーム2、基準フレーム1、基準フレーム上の基準マーカ選択、基準フレーム外の基準マーカ選択、可視スペクトル処理、IRスペクトル処理、反射スペクトル処理、LED又は照明スペクトル処理、外科手術ツール・モータ/アクチュエータの速度及び方向、CAS処置全体の進捗、個々のCAS工程の進捗、画像データ・アレイの修正、オン・ツール・トラッキング・プロジェクタのリフレッシュ・レート、オン・ツール・トラッキング・プロジェクタの確度、1つ又は複数の画像セグメント化技術、CAS進捗に基づく画像部分の1回又は複数回の論理型抽出、信号対雑音比の調節、1つ又は複数の画像増幅プロセス、1つ又は複数の撮像フィルタリング・プロセス、動的なリアルタイムの画像レートの上昇もしくは低下、又はピクセルもしくはサブピクセルのビジョン処理のための加重平均又はその他のファクタの適用、手ぶれ補償、のこぎり、ドリル、又はその他の電気外科手術ツールの器具雑音の補償、及びオン・ツール・トラッキングにより得られる情報に基づく振動補償プロセスのうちの1つ又は複数から選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、既定の処理モードのうちの1つの選択の結果に基づいて、ユーザに提供される出力を調節するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、出力をユーザに提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、プロジェクタ出力の表示中に提示される外科手術部位の物理的特徴に基づいて、プロジェクタ出力を調節するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。物理的特徴は、プロジェクタ出力に利用可能な部位の一部分の形状、プロジェクタ投影野のトポグラフィ、プロジェクタ出力に利用可能な部位の一部分に対するプロジェクタの配向のうちの1つ又は複数とすることができる
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、外科手術ツールが外科手術部位で使用されている間に、外科手術ツールのユーザに可視の情報を含む出力を投影するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、外科手術ツールのユーザに可視の情報を含む出力を投影して、外科手術計画に応じた術野内の外科手術ツールのアクティブ要素の位置決めに関連する位置、相対運動、配向、又はその他のナビゲーション・パラメータを示すように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、膝に関連する外科手術中にユーザに対するCAS出力を変更するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、ツール搭載追跡デバイスのディスプレイ、又はモバイルデバイスのスクリーン上に示されるグラフィカル・ユーザインタフェース上に出力を表示するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、膝に関連する外科手術中に、CAS処理技術又はユーザに対する出力を修正するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、大腿骨遠位部切開を行う工程、大腿骨遠位部前面切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部内側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部前面面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面内側顆面取り切開を行う工程、及び脛骨近位部切開を行う工程を含む膝に対するコンピュータ支援外科手術の1つ又は複数の工程をユーザが実行することに基づいて、ユーザへのCAS出力を変更し、CAS処理技術を変更するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、大腿骨遠位部切開を行う工程、大腿骨遠位部前面切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部内側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部前面面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面内側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部ボックス切開(box cut)を行う工程(必要な場合)、大腿骨遠位部安定化ポスト(stabilization
post)の空洞を穿孔する工程、脛骨近位部切開を行う工程、脛骨近位部キール切開(keel cut)を行う工程、又は脛骨近位部の穴を穿孔する工程を含む膝に対するコンピュータ支援外科手術の1つ又は複数の工程をユーザが実行することに基づいて、ユーザへのCAS出力を変更し、CAS処理技術を変更するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連する外科手術中にユーザへのCAS出力を変更するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連する外科手術中にCAS処理技術又はユーザへの出力を修正するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイス内に、CAS処置に関連するデータを評価するように構成された処理システムをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、処理システムからアクセス可能な電子メモリ内に収容された、CAS処理工程の実行に関連する電子命令をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、CAS処置に関連するデータを評価するように構成された、ツール搭載追跡デバイスと通信している処理システムをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスと通信している処理システムからアクセス可能な電子メモリ内に収容された、CAS処理工程の実行に関連する電子命令をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、ツール搭載追跡デバイスのユーザのための入力デバイスとして構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、筐体内で傾斜したベース上に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、ピコ・プロジェクタとすることができる
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ出力は、レーザの形態で提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、カメラ及びプロジェクタが外科手術ツールとともに使用されているときに外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素より上方に位置決めされるように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、カメラが外科手術ツールとともに使用されているときに外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素より下方に位置決めされるように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、カメラ及びプロジェクタが外科手術ツールとともに使用されているときに外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素より下方に、又はアクティブ要素の片側に位置決めされるように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、画像処理動作に関連する情報を筐体とは分離した構成要素に提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。通信要素は、筐体とは分離している構成要素に、また構成要素から、情報を無線で提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。通信要素は、Bluetooth(登録商標)、wifi、又は超広帯域技術によって、無線で情報を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。通信要素は、有線接続を介して、筐体とは分離した構成要素に情報を提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体とは分離した構成要素は、外科手術ツールのアクティブ・セグメントを用いるコンピュータ支援外科手術のための情報の使用に関連する命令をコンピュータ可読媒体内に収容するコンピュータとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体内の通信要素は、画像処理動作に関連する情報を筐体とは分離した構成要素に提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、電子画像プロセッサの動作から得られる出力を使用して実行されるコンピュータ支援外科手術処理工程に関連する少なくとも1つの視覚的に知覚可能な指示を含む出力を、少なくとも部分的には第1のカメラ及び第2のカメラの視野内で生成する命令を受信し、プロジェクタに提供するように構成された、筐体内の通信要素をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。視覚的に知覚可能な指示は、ユーザに知覚可能であることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。視覚的に知覚可能な指示は、1対のカメラに知覚可能であることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、トリガと、トリガの操作によって制御されるアクティブ要素とを有する外科手術ツールをさらに備えることができる。筐体は、外科手術ツールと解除可能に係合した状態で取り付けることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラの配列は、外科手術ツールのアクティブ要素の少なくとも一部分を含む垂直視野及び水平視野を提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。水平視野及び垂直視野は、アクティブ要素の実質的に全てを含む体積を見るように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カメラの軸を通る水平視野は、アクティブ要素の軸を通る水平平面によって規定される平面とほぼ平行である、又は平面と鋭角をなすようにすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルの表面と解除可能に係合するための筐体の表面は、2部式の相補的形状の形状部分の1つの部分、溝、移動止め、係合要素、あるいは2つの表面が結合したときに、筐体が、サドル上で、CAS、オン・ツール・トラッキングCAS、又はフリーハンド・ナビゲート外科手術で外科手術ツールを使用するための筐体内に設けられた様々な電子構成要素を使用するための適切な位置になる機械的又は電気的構成の取付け具をそれぞれ含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体又はサドル内の1つ又は複数の電子機能は、構成要素又はシステム機能の認証モデルの検出に対応することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電子機能は、サドルが筐体に接続されるたびに、不可逆的な使用の登録を行うことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体又はサドルは、サドルに結合された外科手術ツールへのアクセスを提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体又はサドルは、サドル及び筐体に結合された外科手術ツールとの間で電気信号を送信又は受信するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体又はサドルは、それらの間で電気信号を送信又は受信するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、プロジェクタに基づく見当合わせを行うように適応又は構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体に結合された、又は筐体内にあるセンサをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。センサは、傾斜計、ジャイロスコープ、2軸ジャイロスコープ、3軸ジャイロスコープ又はその他の多軸ジャイロスコープ、1軸、2軸、3軸、又は多軸の加速度計、電位差計、及びツール搭載追跡デバイスに関連するロール、ピッチ、ヨー、配向、又は振動の情報の1つ又は複数を提供するように構成されたMEMS計器からなる一群から選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ要素は、のこぎりの刃、バー、又はドリルとすることができる
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、筐体表面との解除可能な係合に適応するように修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分と解除可能に係合する表面は、外科手術ツールに結合されたときに、外科手術ツールのアクティブ要素の少なくとも一部分が1対のカメラの水平視野及び垂直視野内に収まるように適応及び構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、蓋アセンブリと筐体アセンブリとを含むことができ、筐体アセンブリは、サドル上の表面と係合する表面を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、互いに解除可能に係合するための相補的な表面を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、互いにカチッと嵌まるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、蓋アセンブリの全周縁部及び筐体アセンブリの全周縁部にわたって互いにカチッと嵌まることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、蓋アセンブリ及び筐体アセンブリの部分的な周縁部にわたって、又は離散した点において、互いにカチッと嵌まることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、複数の独立した要素によって複数の離散した位置で互いに係合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。独立した要素は、ネジ、ピン、ならびにねじ込みソケット及びボールを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、複数の離散した位置、又は複数のインタロック構造のアレイで、互いに係合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。インタロック構造が、スナップ嵌めクリップ、フック及びループ構造、又はキャップ及びステム構造を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリは、ディスプレイを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリは、バッテリ室ドアと、バッテリを受けるように構成されたバッテリ室とを含み、バッテリ室ドアが、開くとバッテリをバッテリ室内に滑入させることができるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、バッテリ室ドアと係合するように構成されたバッテリ室ガスケットをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体アセンブリは、Y字型ボードを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。Y字型ボードは、画像処理及び送信回路を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1対のカメラの第1のカメラ及び第2のカメラは、筐体アセンブリ内のY字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラは、第1のカメラ・ブラケットによってY字型ボードに結合することができ、第2のカメラが、第2のカメラ・ブラケットによってY字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、Y字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、プロジェクタ・ブラケットによってY字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、外科手術ツールに電子制御を提供するように構成された電気コネクタをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気コネクタは、外科手術ツール上の複数の電気接点と接触するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気コネクタは、外科手術ツールとの間で電気的制御信号を送信及び受信するように構成することができる。電気的制御信号は、外科手術ツールの速度を修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気コネクタは、Y字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツール上の電気接点は、外科手術ツールの近位端部表面上にあることがある。アクティブ要素は、外科手術ツールの遠位端部にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツール上の電気接点は、サドルと解除可能に係合する表面に隣接する外科手術ツールの上部表面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツール上の電気接点は、外科手術ツールのハンドルに隣接する外科手術ツールの底部表面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールは、電気接点を生じるように修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気接点が、バネ荷重式又はカンチレバー式とすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールは、電気接点をツール搭載追跡デバイスと係合するように位置決めするように設計又は修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルは、電気コネクタをその中に受けるように構成された開口を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気コネクタは、サドルの開口を通って外科手術ツール上の電気接点と接触するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルは、電気コネクタと接触するように構成された導電性部分を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルの導電性部分は、外科手術ツール上の複数の電気接点と接触するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ユーザインタフェースをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェースは、押しボタン及びディスプレイを含む。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェースが、タッチ・スクリーンを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェースは、複数のLED及びスイッチを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、複数のベントを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、無線データ送信用に構成されたアンテナをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。アンテナは、筐体内にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、カメラ信号の無線データ送信用に構成されたアンテナをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、プロジェクタのための命令に対応する無線データを受信するように構成されたアンテナをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、外科手術ツールの動作中にツール搭載追跡デバイスを冷却するように構成されたヒート・シンクを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ヒート・シンクは、プロジェクタを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、第1のカメラ上の第1の広角レンズと、第2のカメラ上の第2の広角レンズとをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、第1のカメラ上の第1の赤外線フィルタと、第2のカメラ上の第2の赤外線フィルタとをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ガスケットをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、エラストマー材料とすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、Y字型ボードと係合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、筐体と係合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、筐体上に位置し、筐体がサドルと係合したときにサドルと接触するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、外科手術ツール上の複数の電気接点と接触するように構成された電気コネクタと係合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、スマートフォン又はタブレット・コンピュータと解除可能に係合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、スマートフォン又はタブレット・コンピュータにデータを送信し、データを受信するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、スマートフォン又はタブレット・コンピュータにデータを送信して、スマートフォン又はタブレット・コンピュータのスクリーンにCAS処置に関連する情報を表示するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル上の表面と係合する筐体の表面は、サドル上のテーパ状表面と係合する相補的な形状を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル上の表面と係合する筐体の表面は、サドルの近位端部からサドルの遠位端部に延びるサドル上の2つの長い突出部と係合する相補的な形状を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル上の表面と係合する筐体の表面は、サドル上の2本のレールと係合する相補的な形状を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル上の表面と係合する筐体の表面は、サドル上の前部テーパ及び後部テーパと係合する相補的な形状を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、サドルの近位側表面と係合する後部表面を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体とサドルとを互いにロックするように構成されたロックをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、バネ荷重式であることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、カムのハンドルの回転運動によって筐体をサドルにロックするように構成されたカムであることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、サドルの対応する横方向凹部と係合するように構成された筐体上のロック・ピンであることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、サドルの対応する凹部と係合するように構成されたカンチレバー式ロックであることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、サドルの対応する凹部に解除可能にカチッと嵌まるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、サドルの表面と係合する筐体の表面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、筐体の側面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体とサドルの間でロックを解除するように構成されたロック解除装置をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、サドルの表面と係合する筐体の表面の一部分上のライニング材料をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カメラは、外科手術ツールがサドルと結合され、筐体がサドルと係合したときに、外科手術ツールのアクティブ要素より下方にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。記第1のカメラの中心及び第2のカメラの中心は、外科手術ツールがサドルと結合され、筐体がサドルと係合したときに、前外科手術ツールのアクティブ要素より約0mmから約5mmだけ下方にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1対のカメラからの出力は、カメラからの生画像データを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1対のカメラからの出力は、カメラからのストリーミング画像データを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラからの出力は、第1のカメラ信号によってツール搭載追跡デバイスの外部の電子撮像プロセッサに送信することができ、第2のカメラからの出力は、第2のカメラ信号によってツール搭載追跡デバイスの外部の電子撮像プロセッサに送信することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラからの出力及び第2のカメラからの出力は、結合カメラ信号によってツール搭載追跡デバイスの外部の電子撮像プロセッサに送信することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、カメラからの画像データを解析して、1つ又は複数のトラッキング要素を識別し、1つ又は複数のトラッキング要素の画像データを、ツール搭載追跡デバイスの位置に対する数学的座標に変換するように構成された画像プロセッサをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。画像プロセッサは、ツール搭載追跡デバイスの筐体内にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。画像プロセッサは、ツール搭載追跡デバイスの外部にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、筐体の外側表面と一体化することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、筐体の外側表面に対して傾斜するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、外科手術ツールのアクティブ要素より上方及び下方で、少なくとも1つの視覚的に知覚可能な指示を含む出力を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、1対のカメラを用いて画像データを取得してから33ミリ秒以内の画像データに基づく出力を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体の一部分と係合するように構成され、バッテリが漏斗の内部容積の中を滑動して筐体のバッテリ室に入ることを可能にするように適応された滅菌バッテリ漏斗をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。 筐体は、外科手術ツールと機械的に接続されるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、外科手術ツールと電気的に接続されるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、外科手術ツールと機械的かつ電気的に接続されるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、バッテリから電気的エネルギーを受け、電気的エネルギーを分配して、1対のカメラ、プロジェクタ、ディスプレイ、及び手持ち型外科手術ツール用の速度制御装置に給電するように構成された電力管理ユニットをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、サドルの表面と係合する筐体の表面と解除可能に係合するように構成された洗浄アタッチメントをさらに備えることができる。
一般に、一実施形態では、オン・ツール・トラッキング及び誘導デバイスは、サドルと解除可能に係合するための表面を有する筐体を含む。このサドルは、外科手術ツールの一部分と係合するように構成することができる。第1のカメラ及び第2のカメラは、それぞれがコンピュータ支援外科手術のために選択された術野の実質的に全てを見るために選択された画像出力を提供するような配列になっている。プロジェクタは、少なくとも部分的には外科手術視野内で出力を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、2つのカメラのそれぞれから出力を受信し、コンピュータ支援外科手術で使用するために2つのカメラのそれぞれからの出力の少なくとも一部分を使用して画像処理動作を実行するように構成された、筐体内にある電子画像プロセッサをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラの視野内で撮像された物体は、第1のカメラ及び第2のカメラから約70mmから約200mmのところにあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラの視野内で撮像された物体は、第1のカメラ及び第2のカメラから約50mm〜約250mmのところにあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分と解除可能に係合するための表面は、外科手術ツールの一部分、又は筐体と係合するように選択された修正型外科手術ツールと相補的な湾曲を形成するように成形することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、筐体表面との解除可能な機械的係合及び/又は解除可能な電気的係合に適応するように修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分と解除可能に係合するための表面は、表面が外科手術ツールと結合したときに、外科手術ツールのアクティブ・セグメントの少なくとも一部分が水平視野及び垂直視野内にあるように適応及び構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ・セグメントの少なくとも一部分は、コンピュータ支援外科手術中に使用される外科手術ツールのアクティブ要素の実質的に全てであることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ出力は、実質的に完全に水平視野及び垂直視野内にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ出力は、投影された切開線、テキスト、図形又はスプライト、グリッド、ならびに軸及びナビゲーション線のうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラの視軸及び第2のカメラの視軸は、筐体又は筐体に取り付けられた外科手術ツールの長手方向軸とほぼ平行な線を基準として互いに向かって傾けることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラの視軸及び第2のカメラの視軸は、筐体の長手方向軸とほぼ平行な線を基準として約0°から約20°の間の角度で傾けることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラの視軸及び第2のカメラの視軸は、筐体に結合された外科手術ツールと関連付けられた器具の長手方向軸とほぼ平行な線を基準として約0°から約20°の間の角度で傾けることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、筐体内に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、筐体内に位置決めすることができ、プロジェクタからの出力は、第1のカメラと第2のカメラの間の位置にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、第1のカメラ又は第2のカメラのうちの1つにより近づけることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、筐体に取り付けられた外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素の前方に出現するように投影することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、筐体に取り付けられた外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素上又はアクティブ要素付近に投影することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタからの出力は、患者の解剖学的構造の一部分の上、外科手術シーン内の術野表面の上、又は術野表面内に投影されるように適応することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。解剖学的構造の一部分は、骨であることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。適応された出力は、解剖学的構造の湾曲、粗さ、又は状態に合わせて調節することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、第1のカメラ及び第2のカメラを含む平面より上方で、筐体内に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、第1のカメラ及び第2のカメラを含む平面より下方で、筐体内に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カメラの軸を通る水平視野は、外科手術ツールが筐体に結合されたときに、外科手術ツールのアクティブ要素の軸を通る水平平面によって規定される平面とほぼ平行である、又は平面と鋭角をなすようにすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体上のディスプレイをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、タッチ・スクリーンを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラは、筐体内にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、オン・ツール・トラッキングCAS処理工程から得られる情報を含む視覚出力を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、外科手術ツールのユーザにCAS工程に関連する誘導を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、外科手術ツールの速度を調節するための誘導を、外科手術ツールのユーザに提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、ツール搭載追跡デバイスによって収集され、CAS処置中に評価されたCASデータに関連する誘導を、外科手術ツールのユーザに提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ及びディスプレイは、外科手術ツールのユーザに視覚指示を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、コンピュータ支援外科手術データを収集して処理するようにさらに構成することができる。ツール搭載追跡デバイス、又はツール搭載追跡デバイスと通信している処理システムは、コンピュータ支援外科手術中にリアルタイムでCASデータを評価するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CASを評価することは、ツール搭載追跡デバイスから受信したデータとコンピュータ支援外科手術計画を用いて提供されるデータの比較を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、1対のカメラからの視覚データ、ツール搭載追跡デバイス上のセンサからのデータ、及び外科手術ツールの動作特徴に関連するデータのうちの1つ又は複数に関連するデータを処理するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールは、ツール搭載追跡デバイスから制御信号を受信して、CASデータに基づいて外科手術ツールの実行パラメータを調節するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスからの制御信号を外科手術ツールに送って外科手術ツールの動作を制御するための、ツール搭載追跡デバイスと外科手術ツールの間の電子インタフェースをさらに備えることができる。実行パラメータは、ツールの切開速度を修正すること、又はツールの動作を停止させることを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、コンピュータ支援外科手術(CAS)処理モードを決定するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CAS処理モードを決定することは、要素に取り付けられた基準フレームを介して術野内でトラッキングされる要素の位置又は位置の組合せなどの術野内の物理的パラメータ、基準フレーム入力、取り込まれた投影画像、センサによって検出される動き、計算による動き検出、コンピュータ支援外科手術の全体的な進捗、及び予め準備されたコンピュータ支援外科手術計画からの測定又は予測された偏倚のうちの1つ又は複数の評価に基づくことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CAS処理モードを決定することは、いくつかの既定の処理モードのうちの1つを選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、停空モード、部位接近モード、及び能動工程モードとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、停空モードとすることができ、ツール搭載追跡デバイスは、停空モードCASアルゴリズムを使用してデータを受信し、処理するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに停空モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を外科手術ツールのユーザに提供するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、部位接近モードとすることができ、ツール搭載追跡デバイスは、部位接近モードCASアルゴリズムを使用してデータを受信し、処理するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに部位接近モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を外科手術ツールのユーザに提供するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、能動工程モードとすることができ、ツール搭載追跡デバイスは、能動工程モードCASアルゴリズムを使用してデータを受信し、処理するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに能動工程モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を外科手術ツールのユーザに提供するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、既定の処理モードのそれぞれが、ツール搭載追跡デバイスに搭載された処理システム又はツール搭載追跡デバイスと通信するコンピュータ支援外科手術コンピュータによって利用される1つ又は複数の処理ファクタを調節するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。オン・ツール・トラッキングCAS処理モード・ファクタは、それぞれ単独又は任意の組合せで選択される、カメラ・フレーム・サイズ、オン・ツール・トラッキング・カメラ配向、所望の調節に応じたカメラ・ソフトウェア・プログラム又はファームウェアの調節、カメラの水平視野、垂直視野、又は水平視野と垂直視野の両方の中の関心領域のサイズを修正するためのオン・ツール・トラッキング・カメラ又はその他のカメラの画像出力の調節、調節可能なカメラ・レンズの調節又は位置決めのための駆動信号、画像フレーム・レート、画像出力品質、リフレッシュ・レート、フレーム・グラバ・レート、基準フレーム2、基準フレーム1、基準フレーム上の基準マーカ選択、基準フレーム外の基準マーカ選択、可視スペクトル処理、IRスペクトル処理、反射スペクトル処理、LED又は照明スペクトル処理、外科手術ツール・モータ/アクチュエータの速度及び方向、CAS処置全体の進捗、個々のCAS工程の進捗、画像データ・アレイの修正、オン・ツール・トラッキング・ピコ・プロジェクタのリフレッシュ・レート、オン・ツール・トラッキング・ピコ・プロジェクタの確度、1つ又は複数の画像セグメント化技術、CAS進捗に基づく画像部分の1回又は複数回の論理型抽出、信号対雑音比の調節、1つ又は複数の画像増幅プロセス、1つ又は複数の撮像フィルタリング・プロセス、動的なリアルタイムの画像レートの上昇もしくは低下、又はピクセルもしくはサブピクセルのビジョン処理のための加重平均又はその他のファクタの適用、手ぶれ補償、のこぎり、ドリル、又はその他の電気外科手術ツールの器具雑音の補償、及びオン・ツール・トラッキングにより得られる情報に基づく振動補償プロセスのうちの1つ又は複数から選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、既定の処理モードのうちの1つの選択の結果に基づいて、ユーザに提供される出力を調節するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、出力をユーザに提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、プロジェクタ出力の表示中に提示される外科手術部位の物理的特徴に基づいて、プロジェクタ出力を調節するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。物理的特徴は、プロジェクタ出力に利用可能な部位の一部分の形状、プロジェクタ投影野のトポグラフィ、プロジェクタ出力に利用可能な部位の一部分に対するプロジェクタの配向のうちの1つ又は複数とすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、外科手術ツールが外科手術部位で使用されている間に、外科手術ツールのユーザに可視の情報を含む出力を投影するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、外科手術ツールのユーザに可視の情報を含む出力を投影して、外科手術計画に応じた術野内の外科手術ツールのアクティブ要素の位置決めに関連する位置、相対運動、配向、又はその他のナビゲーション・パラメータを示すように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、膝に関連する外科手術中にユーザに対するCAS出力を変更するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、ツール搭載追跡デバイスのディスプレイ、又はモバイルデバイスのスクリーン上に示されるグラフィカル・ユーザインタフェース上に出力を表示するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、膝に関連する外科手術中に、CAS処理技術又はユーザに対する出力を修正するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、大腿骨遠位部切開を行う工程、大腿骨遠位部前面切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部内側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部前面面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面内側顆面取り切開を行う工程、及び脛骨近位部切開を行う工程を含む膝に対するコンピュータ支援外科手術の1つ又は複数の工程をユーザが実行することに基づいて、ユーザへのCAS出力を変更し、CAS処理技術を変更するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、大腿骨遠位部切開を行う工程、大腿骨遠位部前面切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部内側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部前面面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面内側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部ボックス切開行う工程(必要な場合)、大腿骨遠位部安定化ポストの空洞を穿孔する工程、脛骨近位部切開を行う工程、脛骨近位部キール切開を行う工程、又は脛骨近位部の穴を穿孔する工程を含む膝に対するコンピュータ支援外科手術の1つ又は複数の工程をユーザが実行することに基づいて、ユーザへのCAS出力を変更し、CAS処理技術を変更するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連する外科手術中にユーザへのCAS出力を変更するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連する外科手術中にCAS処理技術又はユーザへの出力を修正するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイス内に、CAS処置に関連するデータを評価するように構成された処理システムをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、処理システムからアクセス可能な電子メモリ内に収容された、CAS処理工程の実行に関連する電子命令をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、CAS処置に関連するデータを評価するように構成された、ツール搭載追跡デバイスと通信している処理システムをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ツール搭載追跡デバイスと通信している処理システムからアクセス可能な電子メモリ内に収容された、CAS処理工程の実行に関連する電子命令をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、ツール搭載追跡デバイスのユーザのための入力デバイスとして構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、筐体内で傾斜したベース上に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、ピコ・プロジェクタとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ出力は、レーザの形態で提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、カメラ及びプロジェクタが外科手術ツールとともに使用されているときに外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素より上方に位置決めされるように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、カメラ及びプロジェクタが外科手術ツールとともに使用されているときに外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素より下方に、又はアクティブ要素の片側に位置決めされるように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、画像処理動作に関連する情報を筐体とは分離した構成要素に提供するように構成された、筐体内の通信要素をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。通信要素は、筐体とは分離している構成要素に、また構成要素から、情報を無線で提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。通信要素は、有線接続を介して、筐体とは分離した構成要素に情報を提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体とは分離した構成要素は、外科手術ツールのアクティブ・セグメントを用いるコンピュータ支援外科手術のための情報の使用に関連する命令をコンピュータ可読媒体内に収容するコンピュータとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体内の通信要素は、画像処理動作に関連する情報を筐体とは分離した構成要素に提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、電子画像プロセッサの動作から得られる出力を使用して実行されるコンピュータ支援外科手術処理工程に関連する少なくとも1つの視覚的に知覚可能な指示を含む出力を、少なくとも部分的には第1のカメラ及び第2のカメラの視野内で生成する命令を受信し、プロジェクタに提供するように構成された、筐体内の通信要素をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、トリガと、トリガの操作によって制御されるアクティブ要素とを有する外科手術ツールをさらに備えることができる。筐体は、外科手術ツールと解除可能に係合した状態で取り付けることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラの配列は、アクティブ要素の少なくとも一部分を含む垂直視野及び水平視野を提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。水平視野及び垂直視野は、アクティブ要素の実質的に全てを含む体積を見るように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カメラの軸を通る水平視野は、アクティブ要素の軸を通る水平平面によって規定される平面とほぼ平行である、又は平面と鋭角をなすようにすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラは、アクティブ・セグメントの長手方向軸のいずれかの側に配置されるように筐体内に配列することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラは、アクティブ・セグメントの長手方向軸に向かって傾斜させることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、アクティブ・セグメントの長手方向軸に対して実質的に水平方向に位置合わせされた状態で筐体内に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、アクティブ要素の長手方向軸に対して角度をなして収束していく関係で筐体内に位置決めすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、通信機器を備えた電子機器と、ツールの動作を制御するように構成されたデバイス内のソフトウェア構成要素とをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、トリガと協働するように構成された知覚フィードバック機構をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、外科手術ツールのトリガと置き換わるように構成された知覚フィードバック機構をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。知覚フィードバック機構は、機構内のはさみリンケージに結合された少なくとも1つの位置回復要素をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。知覚フィードバック機構は、リンケージの動作範囲又は応用性を制御可能に改変するために、機構内のはさみリンケージに結合された少なくとも1つの制約要素をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。知覚フィードバック機構は、トリガと並んで配置されるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。知覚フィードバック機構は、トリガを覆うように配置されるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。機構の動きの特徴は、筐体内の構成要素に通信することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、カメラが外科手術ツールとともに使用されるときに外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素より下方に位置決めされるように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールの一部分は、カメラ及びプロジェクタが外科手術ツールとともに使用されるときに外科手術ツールと関連付けられたアクティブ要素より下方に、又はアクティブ要素の片側に位置決めされるように選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。通信要素は、Bluetooth(登録商標)、wifi、又は超広帯域技術によって、無線で情報を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。視覚的に知覚可能な指示は、ユーザに知覚可能であることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。視覚的に知覚可能な指示は、1対のカメラに知覚可能であることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体に結合された、又は筐体内にあるセンサをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。センサは、傾斜計、ジャイロスコープ、2軸ジャイロスコープ、3軸ジャイロスコープ又はその他の多軸ジャイロスコープ、1軸、2軸、3軸、又は多軸の加速度計、電位差計、及びツール搭載追跡デバイスに関連するロール、ピッチ、ヨー、配向、又は振動の情報の1つ又は複数を提供するように構成されたMEMS計器からなる一群から選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ要素は、のこぎりの刃、バー、又はドリルとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、蓋アセンブリと筐体アセンブリとを含むことができ、筐体アセンブリは、サドル上の表面と係合する表面を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、互いに解除可能に係合するための相補的な表面を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、互いにカチッと嵌まるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、蓋アセンブリの全周縁部及び筐体アセンブリの全周縁部にわたって互いにカチッと嵌まることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、蓋アセンブリ及び筐体アセンブリの部分的な周縁部にわたって、又は離散した点において、互いにカチッと嵌まることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、複数の独立した要素によって複数の離散した位置で互いに係合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。独立した要素は、ネジ、ピン、ならびにねじ込みソケット及びボールを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリ及び筐体アセンブリは、複数の離散した位置、又は複数のインタロック構造のアレイで、互いに係合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。インタロック構造は、スナップ嵌めクリップ、フック及びループ構造、又はキャップ及びステム構造を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリは、ディスプレイを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。蓋アセンブリは、バッテリ室ドアと、バッテリを受けるように構成されたバッテリ室とを含むことができ、バッテリ室ドアは、開くとバッテリをバッテリ室内に滑入させることができるように構成される。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、バッテリ室ドアと係合するように構成されたバッテリ室ガスケットをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体アセンブリは、Y字型ボードを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。Y字型ボードは、画像処理及び送信回路を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1対のカメラの第1のカメラ及び第2のカメラは、筐体アセンブリ内のY字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラは、第1のカメラ・ブラケットによってY字型ボードに結合することができ、第2のカメラは、第2のカメラ・ブラケットによってY字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、Y字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、プロジェクタ・ブラケットによってY字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、外科手術ツールに電子制御を提供するように構成された電気コネクタをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気コネクタは、外科手術ツール上の複数の電気接点と接触するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気コネクタは、外科手術ツールとの間で電気的制御信号を送信及び受信するように構成することができる。電気的制御信号は、外科手術ツールの速度を修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気コネクタは、Y字型ボードに結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツール上の電気接点は、外科手術ツールの近位端部表面上にあることがある。アクティブ要素は、外科手術ツールの遠位端部にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツール上の電気接点は、サドルと解除可能に係合する表面に隣接する外科手術ツールの上部表面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツール上の電気接点は、外科手術ツールのハンドルに隣接する外科手術ツールの底部表面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールは、電気接点を生じるように修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気接点は、バネ荷重式又はカンチレバー式とすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールは、電気接点をツール搭載追跡デバイスと係合するように位置決めするように設計又は修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルは、電気コネクタをその中に受けるように構成された開口を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気コネクタは、サドルの開口を通って外科手術ツール上の電気接点と接触するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルは、電気コネクタと接触するように構成された導電性部分を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルの導電性部分は、外科手術ツール上の複数の電気接点と接触するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ユーザインタフェースをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェースは、押しボタン及びディスプレイを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェースは、タッチ・スクリーンを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェースは、複数のLED及びスイッチを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、複数のベントを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、無線データ送信用に構成されたアンテナをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。アンテナは、筐体内にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、カメラ信号の無線データ送信用に構成されたアンテナをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、プロジェクタのための命令に対応する無線データを受信するように構成されたアンテナをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、外科手術ツールの動作中にツール搭載追跡デバイスを冷却するように構成されたヒート・シンクを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ヒート・シンクは、プロジェクタを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、第1のカメラ上の第1の広角レンズと、第2のカメラ上の第2の広角レンズとをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、第1のカメラ上の第1の赤外線フィルタと、第2のカメラ上の第2の赤外線フィルタとをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、ガスケットをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、エラストマー材料とすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、Y字型ボードと係合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、筐体と係合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、筐体上に位置し、筐体がサドルと係合したときにサドルと接触するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ガスケットは、外科手術ツール上の複数の電気接点と接触するように構成された電気コネクタと係合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、スマートフォン又はタブレット・コンピュータと解除可能に係合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、スマートフォン又はタブレット・コンピュータにデータを送信し、データを受信するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、スマートフォン又はタブレット・コンピュータにデータを送信して、スマートフォン又はタブレット・コンピュータのスクリーンにCAS処置に関連する情報を表示するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル上の表面と係合する筐体の表面は、サドル上のテーパ状表面と係合する相補的な形状を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル上の表面と係合する筐体の表面は、サドルの近位端部からサドルの遠位端部に延びるサドル上の2つの長い突出部と係合する相補的な形状を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル上の表面と係合する筐体の表面は、サドル上の2本のレールと係合する相補的な形状を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。
サドル上の表面と係合する筐体の表面は、サドル上の前部テーパ及び後部テーパと係合する相補的な形状を有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、サドルの近位側表面と係合する後部表面を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体とサドルとを互いにロックするように構成されたロックをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、バネ荷重式であることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、カムのハンドルの回転運動によって筐体をサドルにロックするように構成されたカムであることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、サドルの対応する横方向凹部と係合するように構成された筐体上のロック・ピンであることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、サドルの対応する凹部と係合するように構成されたカンチレバー式ロックであることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、サドルの対応する凹部に解除可能にカチッと嵌まるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、サドルの表面と係合する筐体の表面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、筐体の側面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体とサドルの間でロックを解除するように構成されたロック解除装置をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、サドルの表面と係合する筐体の表面の一部分上のライニング材料をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カメラは、外科手術ツールがサドルと結合され、筐体がサドルと係合したときに、外科手術ツールのアクティブ要素より下方にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラの中心及び第2のカメラの中心は、外科手術ツールがサドルと結合され、筐体がサドルと係合したときに、外科手術ツールのアクティブ要素より約0mmから約5mmだけ下方にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1対のカメラからの出力は、カメラからの生画像データを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1対のカメラからの出力は、カメラからのストリーミング画像データを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラからの出力は、第1のカメラ信号によってツール搭載追跡デバイスの外部の電子撮像プロセッサに送信することができ、第2のカメラからの出力が、第2のカメラ信号によってツール搭載追跡デバイスの外部の電子撮像プロセッサに送信することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラからの出力及び第2のカメラからの出力は、結合カメラ信号によってツール搭載追跡デバイスの外部の電子撮像プロセッサに送信することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、カメラからの画像データを解析して、1つ又は複数のトラッキング要素を識別し、1つ又は複数のトラッキング要素の画像データを、ツール搭載追跡デバイスの位置に対する数学的座標に変換するように構成された画像プロセッサをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。画像プロセッサは、ツール搭載追跡デバイスの筐体内にあることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。画像プロセッサは、ツール搭載追跡デバイスの外部にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、筐体の外側表面と一体化することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイは、筐体の外側表面に対して傾斜するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、外科手術ツールのアクティブ要素より上方及び下方で、少なくとも1つの視覚的に知覚可能な指示を含む出力を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタは、1対のカメラを用いて画像データを取得してから33ミリ秒以内の画像データに基づく出力を提供するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、筐体の一部分と係合するように構成され、バッテリが漏斗の内部容積の中を滑動して筐体のバッテリ室に入ることを可能にするように適応された滅菌バッテリ漏斗をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、外科手術ツールと機械的に接続されるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、外科手術ツールと電気的に接続されるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体は、外科手術ツールと機械的かつ電気的に接続されるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、バッテリから電気的エネルギーを受け、電気的エネルギーを分配して、1対のカメラ、プロジェクタ、ディスプレイ、及び手持ち型外科手術ツール用の速度制御装置に給電するように構成された電力管理ユニットをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、サドルの表面と係合する筐体の表面と解除可能に係合するように構成された洗浄アタッチメントをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。一般に、一実施形態では、ツール搭載追跡デバイスが取り付けられた手持ち型外科手術ツールを使用してコンピュータ支援外科手術を実行するための方法は、手持ち型外科手術ツールに取り付けられたサドルに取り付けられたツール搭載追跡デバイスを用いて、コンピュータ支援外科手術データを収集及び処理する工程を含み、このデータは、ツール搭載追跡デバイス内にある、又はツール搭載追跡デバイスに結合された、1対のカメラからのデータを含む。次に、データを、コンピュータ支援外科手術中にリアルタイムで評価する。次に、(1)ツールの動作を制御し、ツールの速度を制御し、CAS工程に関連する誘導をユーザに提供する動作、(2)ツールの動作又は速度を制御する、あるいはユーザに誘導を提供して、ツールの速度を調節する動作、ならびに(3)外科手術ツールのユーザに評価する工程に関連する出力を提供する動作のうちの少なくとも2つから選択したCAS関連動作を、ツール搭載追跡デバイスを用いて実行する。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、サドルを手持ち型外科手術ツールに取り付ける工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、ツール搭載追跡デバイスをサドルに取り付ける工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツールの動作又は速度を制御する工程は、ツール搭載追跡デバイスが手持ち型外科手術ツールに電子制御信号を送信することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。手持ち型外科手術ツールへの電子制御信号は、手持ち型外科手術ツールを停止させる、又はスローダウンする命令を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。提供する工程は、コンピュータ支援外科手術処理工程に関連する出力を表示すること、投影すること、又は指示することのうちの1つ又は複数をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。提供する工程は、外科手術ツールに取り付けられたツール搭載追跡デバイスに実質的に提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。提供する工程の出力は、知覚指示、触覚指示、音声指示、又は視覚指示のうちの1つ又は複数をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。知覚指示は、温度指示を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。触覚指示は、力指示又は振動指示を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。出力を提供する工程は、ツール搭載追跡デバイスの構成要素によって実行することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。評価する工程は、ツール搭載追跡デバイスから受信したデータとコンピュータ支援外科手術計画を用いて提供されるデータの比較を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。評価する工程中に実行されるデータ処理工程は、ツール搭載追跡デバイスから受信する情報に基づいて適応することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。情報は、関連する術野情報からの視覚データ、ツール搭載追跡デバイス上のセンサからのデータ、及び外科手術ツールの動作特徴に関連する取得されるデータのうちの1つ又は複数に関連することがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。出力は、評価する工程の結果に応答して外科手術ツールの実行パラメータを調節するために自動的に生成される制御信号であることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。実行パラメータは、ツールの切開速度を修正すること、又はツールの動作を停止させることを含み、提供する工程の出力が、電動ツールの動作(切開速度を修正すること、及び/又は切開速度を停止すること)を制御する電子機器をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、評価する工程の結果に基づいて、コンピュータ支援外科手術処理モードを決定する工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。決定する工程は、要素に取り付けられた基準フレームを介して術野内でトラッキングされる要素の位置又は位置の組合せなどの術野内の物理的パラメータ、基準フレーム入力、取り込まれた投影画像、センサによって検出される動き、計算による動き検出、コンピュータ支援外科手術の全体的な進捗、及び予め準備されたコンピュータ支援外科手術計画からの測定又は予測された偏倚のうちの1つ又は複数の評価に基づくことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。決定する工程は、いくつかの既定の処理モードのうちの1つを選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、停空モード、部位接近モード、及び能動工程モードとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、停空モードとすることができ、ツール搭載追跡デバイスから受信されるデータは、停空モードCASアルゴリズムを使用して処理することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。提供する工程は、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに停空モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、部位接近モードとすることができ、ツール搭載追跡デバイスから受信されるデータは、部位接近モードCASアルゴリズムを使用して処理することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。提供する工程は、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに部位接近モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードは、能動工程モードとすることができ、ツール搭載追跡デバイスから受信されるデータは、能動工程モードCASアルゴリズムを使用して処理することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。提供する工程は、ツール搭載追跡デバイスを用いて受信したデータに能動工程モードCASアルゴリズムを適用した結果として生成される出力を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。既定の処理モードのそれぞれは、コンピュータ支援外科手術コンピュータ又はツール搭載追跡デバイスに搭載された処理システムによって利用される1つ又は複数の処理ファクタを調節することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。OTT CAS処理モード・ファクタは、それぞれ単独又は任意の組合せで選択される、カメラ・フレーム・サイズ、OTTカメラ配向、所望の調節に応じたカメラ・ソフトウェア・プログラム又はファームウェアの調節、カメラの水平視野、垂直視野、又は水平視野と垂直視野の両方の中の関心領域のサイズを修正するためのOTTカメラ又はその他のカメラの画像出力の調節、調節可能なカメラ・レンズの調節又は位置決めのための駆動信号、画像フレーム・レート、画像出力品質、リフレッシュ・レート、フレーム・グラバ・レート、基準フレーム2、基準フレーム1、基準フレーム上の基準マーカ選択、基準フレーム外の基準マーカ選択、可視スペクトル処理、IRスペクトル処理、反射スペクトル処理、LED又は照明スペクトル処理、外科手術ツール・モータ/アクチュエータの速度及び方向、CAS処置全体の進捗、個々のCAS工程の進捗、画像データ・アレイの修正、OTTピコ・プロジェクタのリフレッシュ・レート、OTTピコ・プロジェクタの確度、1つ又は複数の画像セグメント化技術、CAS進捗に基づく画像部分の1回又は複数回の論理型抽出、信号対雑音比の調節、1つ又は複数の画像増幅プロセス、1つ又は複数の撮像フィルタリング・プロセス、動的なリアルタイムの画像レートの上昇もしくは低下、又はピクセルもしくはサブピクセルのビジョン処理のための加重平均又はその他のファクタの適用、手ぶれ補償、のこぎり、ドリル、又はその他の電気外科手術ツールの器具雑音の補償、及びOTTにより得られる情報に基づく振動補償プロセスのうちの1つ又は複数から選択することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。出力は、既定の処理モードのうちの1つの選択の結果に基づいて調節することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。出力は、ツール搭載追跡デバイス内のプロジェクタによってユーザに提供することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ出力は、プロジェクタ出力の表示中に提示される外科手術部位の物理的特徴に基づいて調節することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。物理的特徴は、プロジェクタ出力に利用可能な部位の一部分の形状、プロジェクタ投影野のトポグラフィ、プロジェクタ出力に利用可能な部位の一部分に対するプロジェクタの配向のうちの1つ又は複数とすることができる
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ出力は、外科手術ツールが外科手術部位で使用することができる間に外科手術ツールのユーザに可視である情報を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタ出力は、外科手術計画に応じた術野内の外科手術ツールのアクティブ要素の位置決めに関連する位置、相対運動、配向、又はその他のナビゲーション・パラメータを示す、外科手術ツールのユーザに可視の情報を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザにCAS出力を出力する工程は、膝に関連する外科手術中に実行される工程のうちの1つの結果として変更することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。出力を提供する工程は、システム・スクリーン、OTTのGUIインタフェース、又はモバイルデバイスのスクリーン状に出力を表示することをさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。OTT CAS処理技術又は出力は、膝に関連する外科手術中に実行される工程のうちの1つの結果として修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。大腿骨遠位部切開を行う工程、大腿骨遠位部前面切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部内側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部前面面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面内側顆面取り切開を行う工程、及び脛骨近位部切開を行う工程を含むコンピュータ支援外科手術の1つ又は複数の工程をユーザが膝に実行した結果として、CAS出力をユーザに出力する工程を変更することができる、あるいはOTT CAS処理技術又は出力を修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。大腿骨遠位部切開を行う工程、大腿骨遠位部前面切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部内側顆切開を行う工程、大腿骨遠位部前面面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面外側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部後面内側顆面取り切開を行う工程、大腿骨遠位部ボックス切開を行う工程(必要な場合)、大腿骨遠位部安定化ポストの空洞を穿孔する工程、脛骨近位部切開を行う工程、脛骨近位部キール切開を行う工程、又は脛骨近位部の穴を穿孔する工程を含む膝に対するコンピュータ支援外科手術の1つ又は複数の工程をユーザが実行した結果として、ユーザにCAS出力を出力する工程を変更することができる、又はOTT CAS処理技術を修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CAS出力をユーザに出力する工程は、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連する外科手術中に実行される工程のうちの1つの結果として変更することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。OTT CAS処理技術又は出力は、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連する外科手術中に実行される工程のうちの1つの結果として修正することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。データを評価する工程は、ツール搭載追跡デバイス内の処理システムを用いて実行することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。処理システムからアクセス可能な電子メモリ内に収容された、OTT CAS処理工程の実行に関連する電子命令があることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。データを評価する工程は、ツール搭載追跡デバイスと通信している処理システムを使用して実行することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。処理システムからアクセス可能な電子メモリ内に収容された、OTT CAS処理工程の実行に関連する電子命令があることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、CAS処置が実行される骨又は組織の一部分の位置を決定する工程と、手持ち型外科手術ツールの位置を決定する工程と、骨又は組織の一部分の位置と手持ち型外科手術ツールの位置との間の距離を計算する工程と、骨又は組織の一部分と手持ち型外科手術ツールとの間の距離が第1のしきい値距離より大きい場合に、手持ち型外科手術ツールのモードを通常トラッキング・モードに設定する工程と、骨又は組織の一部分と手持ち型外科手術ツールとの間の距離が第1のしきい値距離より小さく、第2のしきい値距離より大きい場合に、手持ち型外科手術ツールのモードを強化トラッキング・モードに設定する工程と、骨又は組織の一部分と手持ち型外科手術ツールとの間の距離が第2のしきい値距離より小さい場合に、手持ち型外科手術ツールのモードを切開モードに設定する工程とをさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。通常トラッキング・モード及び強化トラッキング・モードは、大腿骨と脛骨の間の動きの計算、基準フレームの再較正、及び見当合わせデッキに対する手持ち型外科手術ツールの近接の決定からなる一群から選択される2次的なタスクを許可する。切開モードは、腿骨と脛骨の間の動きの計算、基準フレームの再較正、及び見当合わせデッキに対する手持ち型外科手術ツールの近接の決定からなる一群から選択される2次的なタスクを許可しないことがある。切開モードは、2次的なタスクを許可しないことがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。モードを通常トラッキング・モード及び強化トラッキング・モードに設定する工程は、手持ち型外科手術ツールのモータ制御機能をオフにすることを含むことができる。モードを切開モードに設定する工程は、手持ち型外科手術ツールのモータ制御機能をイネーブルにすることを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。モードを通常トラッキング・モードに設定する工程は、手持ち型外科手術ツールと関連付けられた2次元誘導グラフィカル・インタフェース(GUI)をオフにすることを含むことができる。モードを強化トラッキング・モード及び切開モードに設定する工程は、手持ち型外科手術ツールと関連付けられた2次元誘導GUIをオンにすることを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。モードを通常トラッキング・モード及び強化トラッキング・モードに設定する工程は、手持ち型外科手術ツールのプロジェクタをオフにすることを含むことができる。モードを切開モードに設定する工程は、プロジェクタをオンにすることを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。モードを通常トラッキング・モードに設定する工程は、手持ち型外科手術ツールのディスプレイをオフにすることを含むことができる。モードを強化トラッキング・モード及び切開モードに設定する工程は、ディスプレイをオンにすることを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。モードを通常トラッキング・モードから強化トラッキング・モードに変更することは、手持ち型外科手術ツールのナビゲーション及び誤差計算に割り当てられるリソースを増加させることを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。モードを強化モードから切開モードに変更することは、ナビゲーション及び誤差計算と、ツール・モータ制御装置と、手持ち型外科手術ツールに関連付けられた2次元誘導グラフィカル・インタフェースと、手持ち型外科手術ツールのプロジェクタ又はディスプレイとに割り当てられるリソースを増加させることを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のしきい値距離は、200mmより大きくすることができ、第2のしきい値距離は、100mmから200mmとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第2のしきい値距離は、70mmから100mmとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第2のしきい値距離は、10mmから0mmとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、処置を実行する骨又は組織の一部分を決定する前に、第1のしきい値距離及び第2のしきい値距離を設定する工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、1つ又は複数の位置マーカを含む基準フレームを、骨又は組織の一部分に対して所定の空間的配向にある患者に取り付ける工程をさらに含むことができる。骨又は組織の一部分の位置を決定する工程は、基準フレームの位置を決定することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、複数のカメラを使用して、1つ又は複数の位置マーカの位置を決定する工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。複数のカメラは、筐体内にあってもよいし、又は筐体に結合してもよい。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CAS処置は、関節に対して実行することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。関節は、膝、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連することがある。
一般に、一実施形態では、ツール搭載追跡デバイスを外科手術ツールに取り付けるための方法は、外科手術ツールにサドルを取り付ける工程と、サドルにツール搭載追跡デバイスを取り付ける工程と、外科手術ツール、サドル、又はツール搭載追跡デバイスの1つ又は複数の形状部分を検証する工程とからなる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、ツール搭載追跡デバイスがサドルに取り付けられたときにサドルの表面形状部分をツール搭載追跡デバイスの表面形状部分と接触させて、ツール搭載追跡デバイス内で回路を完成させる工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。表面形状部分は、サドル上の凸部とすることができ、ツール搭載追跡デバイス上の表面形状は、カンチレバーとすることができ、サドル上の凸部をツール搭載追跡デバイス上のカンチレバーと接触させると、カンチレバーが押されてスイッチを入れる、又はツール搭載追跡デバイス内の回路を完成させる電気的接触を完成させる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、サドル上の複数の凸部と、ツール搭載追跡デバイス上の複数の対応するカンチレバーとをさらに含むことができ、サドル上の複数の凸部をツール搭載追跡デバイス上の複数のカンチレバーと接触させると、複数のカンチレバーが押されて1つ又は複数のスイッチを入れる、あるいはツール搭載追跡デバイス内の1つ又は複数の回路を完成させる1つ又は複数の電気的接触を形成する。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。表面形状部分は、サドル上の磁石とすることができ、ツール搭載追跡デバイス上の表面形状は、リード・スイッチとすることができ、サドル上の磁石をツール搭載追跡デバイス上のリード・スイッチと接触させると、ツール搭載追跡デバイス内の回路が完成する。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。表面形状部分は、サドル上の露出接点又は表面実装バネ接点とすることができ、ツール搭載追跡デバイス上の表面形状は、相補的な露出接点又は表面実装バネ接点とすることができ、サドル上の表面形状をツール搭載追跡デバイス上の表面形状と接触させると、ツール搭載追跡デバイス内の回路を完成させる電気的接触が完成する。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、完成した回路の電気的接触を、ツール搭載追跡デバイス内の論理プロセッサを用いて検証する工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。論理プロセッサは、不揮発性メモリ、「フュージブル・リンク」PROM、又はUV消去可能PROMのうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気的接触は、論理プロセッサ、RAM、不揮発性記憶装置、及びセンサのうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。完成した回路は、ツール搭載追跡デバイスと相互作用するように、サドル又はツール上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、ツール搭載追跡デバイスが真正であることを確認することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、ツール搭載追跡デバイスが、デバイスを使用のために認証する埋込みシリアル・ナンバー、電子署名、又は鍵を送信することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、ツール搭載追跡デバイスが認可されていることを確認することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、外科手術ツールが外科手術計画に基づいて予想される外科手術ツールであることを確認することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、外科手術ツールがユーザの優先順位に基づいて予想される外科手術ツールであることを確認することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、ツール搭載追跡デバイスがサドルと適切に対合していることを確認することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、ツール搭載追跡デバイスと外科手術ツールの間で電子的にデータを交換することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、サドルがツール搭載追跡デバイスに接続されるたびに不可逆的な登録を行うことを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。検証する工程は、ツール搭載追跡デバイスが外科手術ツール又はサドルから、外科手術ツールのメーカー、モデル、及びタイプのプチの1つ又は複数についての情報に対応する電子データを受信することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、外科手術ツールのメーカー、モデル、又はタイプが、外科手術計画で予想される外科手術ツールのメーカー、モデル、又はタイプではない場合に警告を生成する工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、ツール搭載追跡デバイス上の1対のカメラを使用して、ツールのアクティブ要素のタイプを光学的に決定する工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、ツールのアクティブ要素を外科手術計画と比較して、アクティブ要素が外科手術計画で予想されるアクティブ要素であることを確認する工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、手持ち型外科手術ツールを用いてCAS処置を実行する工程をさらに含むことができる。
一般に、一実施形態では、ツール搭載追跡デバイスは、サドルの表面と係合するための筐体表面を有する筐体と、筐体がサドルと結合されたときにサドル上の1つ又は複数の対応する表面形状部分と接触するように構成された、サドルと係合するための筐体表面上の1つ又は複数の表面形状部分と、筐体内にある、又は筐体に結合された1対のカメラとからなり、筐体は、サドルに結合されたときに、1対のカメラが、サドルに結合された外科手術ツールのアクティブ要素の少なくとも一部分を含む視野を有する画像出力を提供する位置になる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。筐体表面上の表面形状部分は、ツール搭載追跡デバイスがサドルに取り付けられて、サドル上の表面形状部分が筐体表面上の表面形状と接触したときに、回路を完成させるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル表面形状部分は、サドル上の凸部とすることができ、筐体表面形状は、カンチレバーとすることができ、カンチレバーは、サドル上の凸部をツール搭載追跡デバイス上のカンチレバーと接触させると、カンチレバーが押されてスイッチを入れる、又はツール搭載追跡デバイス内の回路を完成させる電気的接触を完成させるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、サドル上の複数の凸部と、筐体表面上の複数の対応するカンチレバーとをさらに備えることができる。カンチレバーは、サドル上の複数の凸部をツール搭載追跡デバイス上の複数のカンチレバーと接触させると、複数のカンチレバーが押されて1つ又は複数のスイッチを入れる、あるいはツール搭載追跡デバイス内の1つ又は複数の回路を完成させる1つ又は複数の電気的接触を形成するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドル表面形状部分は、磁石とすることができ、筐体表面形状は、リード・スイッチとすることができる。リード・スイッチは、サドル上の磁石をツール搭載追跡デバイス上のリード・スイッチと接触させると、ツール搭載追跡デバイス内の回路が完成するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。表面形状部分は、サドル上の露出接点又は表面実装バネ接点とすることができ、筐体上の表面形状は、相補的な露出接点又は表面実装バネ接点とすることができる。このデバイスは、サドル上の表面形状部分を筐体上の表面形状部分と接触させると、ツール搭載追跡デバイス内の回路を完成させる電気的接触が完成するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このデバイスは、完成した回路の電気的接触を検証するように構成された、ツール搭載追跡デバイス内の論理プロセッサをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。論理プロセッサは、不揮発性メモリ、「フュージブル・リンク」PROM、又はUV消去可能PROMのうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。電気的接触は、論理プロセッサ、RAM、不揮発性記憶装置、及びセンサのうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。完成した回路は、ツール搭載追跡デバイスと相互作用するように、サドル又はツール上にあることがある。
一般に、一実施形態では、外科手術ツール用のサドルは、外科手術ツールの外側ケーシングと係合する内側表面と、外科手術ツール上の1つ又は複数のコネクタにアクセスすることを可能にする1つ又は複数の開口と、オン・ツール・トラッキング筐体の表面上の対応する1つ又は複数の形状部分又は輪郭と対合するように適応及び構成された1つ又は複数の形状部分又は輪郭を有する外側表面とを含む。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルは、プラスチックからなることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルは、ABSプラスチックからなることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルは、ステンレス鋼からなることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツール上の1つ又は複数のコネクタは、機械的コネクタとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツール上の1つ又は複数のコネクタは、電気的コネクタとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の開口は、サドルがツール搭載追跡デバイスと結合したときに、オン・ツール・トラッキング筐体によって覆われることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の形状部分又は輪郭は、サドル上のテーパ状表面を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の形状部分又は輪郭は、サドルの近位端部からサドルの遠位端部に延びるサドル上の2本の長い突出部を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の形状部分又は輪郭は、サドル上の2本のレールを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の形状部分又は輪郭は、サドル上の前部テーパ及び後部テーパを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の形状部分又は輪郭は、前部膨張部及び前部テーパと、後部テーパとを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このサドルは、筐体及びサドルを互いにロックするように構成されたロックをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、バネ荷重式とすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、カムのハンドルの回転運動によって筐体をサドルにロックするように構成されたカムとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、サドルの対応する横方向凹部と係合するように構成された筐体上のロック・ピンとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ロックは、サドルの対応する凹部と係合するように構成されたカンチレバー式ロックとすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、サドルの対応する凹部に解除可能にカチッと嵌まるように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、サドルの表面と係合する筐体の表面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このサドルは、サドルの表面と係合する筐体表面の近位端部の2つのカンチレバー式ロックを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このサドルは、サドルの表面と係合する筐体表面の近位端部の1つのカンチレバー式ロックを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。カンチレバー式ロックは、筐体の側面上にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このサドルは、筐体の側部の2つのカンチレバー式ロックを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このサドルは、ロック解除装置をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このサドルは、筐体と係合する外側サドル表面の一部分上のライニング材料をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の開口は、外科手術ツールの上部部分にアクセスすることを可能にするように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の開口は、外科手術ツールの下側にアクセスすることを可能にするように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の開口は、外科手術ツールの端部キャップにアクセスすることを可能にするように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の形状部分又は輪郭を有する外側表面は、オン・ツール・トラッキング筐体上の対応する1つ又は複数の形状部分又は輪郭と滑動可能に係合及び対合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。1つ又は複数の形状部分又は輪郭を有する外側表面は、オン・ツール・トラッキング筐体上の対応する1つ又は複数の形状部分又は輪郭にカチッと嵌まって対合するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルの外側表面は、ツール搭載追跡デバイス上の対応する形状部分と接触するように構成された凸部をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルの外側表面は、ツール搭載追跡デバイス上の複数の対応する形状部分と接触するように構成された複数の凸部をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルの外側表面は、サドルがツール搭載追跡デバイスと係合したときにツール搭載追跡デバイス上のリード・スイッチと相互作用するように構成された磁石をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。サドルの外側表面は、サドルがツール搭載追跡デバイスと係合したときにツール搭載追跡デバイス上の相補的な露出接点又は表面実装バネ接点と係合するように構成された露出接点又は表面実装バネ接点をさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このサドルは、外科手術ツール上の電気接点と接触するように構成された第1の導電性部分と、オン・ツール・トラッキング筐体上の電気接点と接触するように構成された第2の導電性部分と、第1の導電性部分と第2の導電性部分の間に電気的連絡をもたらす導電性材料とをさらに備えることができる。
一般に、一実施形態では、手持ち型外科手術ツールに結合されるように構成されたトラッカ・デバイスは、手持ち型外科手術ツールのチャック又はアクティブ端部を収容するのに十分に広いアーム間の間隔を有する、トラッカ・デバイス内に嵌合するように構成されたYボードと、Yボードのアームのそれぞれに結合された第1のカメラ・マウント及び第2のカメラ・マウントとを含む。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このトラッカ・デバイスは、第1のカメラ・マウントと係合した第1のカメラと、第2のカメラ・マウントと係合した第2のカメラとをさらに備えることができ、手持ち型外科手術ツールがサドルと結合され、トラッカ・デバイスがサドルと係合したときに、第1のカメラ・マウントと係合した第1のカメラの中心及び第2のカメラ・マウントと係合した第2のカメラの中心を、手持ち型外科手術ツールのチャック又はアクティブ要素より約0mmから約5mmだけ下方にすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このトラッカ・デバイスは、第1のカメラ・マウントと係合した第1のカメラと、第2のカメラ・マウントと係合した第2のカメラとをさらに備えることができ、手持ち型外科手術ツールがサドルと結合され、トラッカ・デバイスがサドルと係合したときに、第1のカメラ・マウントと係合した第1のカメラの中心及び第2のカメラ・マウントと係合した第2のカメラの中心を、手持ち型外科手術ツールのチャック又はアクティブ要素より上方にすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ・マウント及び第2のカメラ・マウントは、トラッカ・デバイスがサドル及び外科手術ツールに結合されたときに、第1のカメラ及び第2のカメラがそれぞれトラッカ・デバイスに取り付けられたツールの長軸と位置合わせされた視野を有するようなトラッカ・デバイスに対する位置に支持しているカメラを配置するように選択された形状及び長さを有することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ端部は、ドリルを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ端部は、リーマを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ端部は、矢状のこぎりを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ端部は、往復のこぎりを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。外科手術ツールのアクティブ端部は、振動のこぎりを備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。Yボードのアーム間の間隔は、手持ち型外科手術ツールの往復アクションを収容するのに十分に広くすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。Yボードのアーム間の間隔は、手持ち型外科手術ツールの円形アクションを収容するのに十分に広くすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。Yボードのアーム間の間隔は、手持ち型外科手術ツールの振動アクションを収容するのに十分に広くすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。トラッカ・デバイスは、外科手術ツールのチャンク又はアクティブ端部を受けるように構成されたスロートを有することができ、スロートは、Yボードのアームを収容するようなサイズにすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このトラッカ・デバイスは、第1のカメラ・マウントと係合した第1のカメラと、第2のカメラ・マウントと係合した第2のカメラとをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このトラッカ・デバイスは、Yボードに結合されたトラッカ・デバイスの筐体内のピコ・プロジェクタをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このトラッカ・デバイスは、トラッカ・デバイス上のタッチ・スクリーンをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラの視野は、第1のカメラ及び第2のカメラから約70mmから約200mmのところにすることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラの視野は、第1のカメラ及び第2のカメラから約50mm〜約250mmのところにすることができる。
一般に、一実施形態では、コンピュータ支援外科手術を実行するシステムは、サドル上の表面と係合する表面を有する筐体、及び筐体内にある、又は筐体に結合された1対のカメラを備えたツール搭載追跡デバイスであり、筐体がサドルに結合されたときに、1対のカメラが、サドルに結合された外科手術ツールのアクティブ要素の少なくとも一部分を含む視野を有する画像出力を提供する位置にある、画像出力を送信するように構成されたツール搭載追跡デバイスと、送信された画像出力をツール搭載追跡デバイスから受信し、画像出力に対して画像処理機能を実行するように構成され、また画像出力に対する画像処理機能に基づいて命令をツール搭載追跡デバイスに送信するように構成されたシステムコンピュータとを含む。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスのシステムは、ディスプレイをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスのシステムは、プロジェクタをさらに備えることができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。システム・コンピュータのシステムは、トラッキング・ソフトウェアを実行して、ツール搭載追跡デバイスの位置及び配向を決定するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。トラッキング・ソフトウェアは、1対のカメラからの画像出力に基づいて位置及び配向を決定することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、システムコンピュータから命令を受信するようにさらに構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。命令は、プロジェクタが画像を投影するためのデータ、画像がディスプレイ上に示されるためのデータ、及び外科手術ツールの速度を修正するための制御信号に対応するデータのうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。このシステムは、関節に対してCAS処置を実行するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。関節は、膝、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連することができる。
一般に、一実施形態では、コンピュータ支援外科手術(CAS)を実行するための方法は、第1のカメラ及び第2のカメラを有するツール搭載追跡デバイスと係合した外科手術ツールを用いてCAS処置に関連する工程をユーザが実行することと、ツール搭載追跡デバイスを用いて、第1のカメラ及び第2のカメラのうちの一方又は両方から1つ又は複数の画像を受信することと、ツール搭載追跡デバイスからシステムコンピュータに1つ又は複数の画像を送信することと、システム・コンピュータを使用して1つ又は複数の画像に画像処理を実行して、CAS処置に関連する外光底の重要度を決定することと、CASに関連する工程の重要度についての結果、及びツール搭載追跡デバイス及びユーザのための命令を決定することと、命令をツール搭載追跡デバイスに通信することと、ツール搭載追跡デバイスが、命令を受信して、命令をユーザに対して表示することとを含む。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、ツール搭載追跡デバイスのディスプレイ上で命令をユーザに対して表示することをさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。この方法は、ツール搭載追跡デバイスのプロジェクタを用いて命令をユーザに対して投影することをさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。命令は、投影する画像のデータ、表示する画像のデータ、オン・ツール・トラッカの位置及び配向のデータ、ならびにツールの速度を制御する命令を備えた信号のうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。命令は、プロジェクタが画像を投影するためのデータ、画像がディスプレイ上に示されるためのデータ、及び外科手術ツールの速度を修正するための制御信号に対応するデータのうちの1つ又は複数を含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。CAS処置は、関節に対して実行することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。関節は、膝、肩、腰、足首、脊椎、又は肘のうちの1つに関連することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、第1のカメラ及び第2のカメラのうちの一方又は両方から1つ又は複数の画像を取得してから33ミリ秒以内に命令をユーザに対して表示するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェースは、容量性スイッチを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイ又はタッチ・スクリーンは、筐体から取外し可能に構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイ又はタッチ・スクリーンは、筐体から分離していてもよい。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイ又はタッチ・スクリーンは、ツール搭載追跡デバイス及びシステム・コンピュータと無線通信するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。タッチ・スクリーンは、外科手術ツールの処理モード又はユーザの優先順位を設定するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。タッチ・スクリーンは、ツール搭載追跡デバイスの特徴を制御するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。制御は、1対のカメラの記録を開始すること及び停止することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、外科手術ツールと無線通信し、外科手術ツールを制御するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1の対のカメラの視野は、第2の対のカメラの視野と異なっていてもよい。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1の対のカメラの視野は、外科手術中に患者に取り付けられる基準フレームの実質的に全てを含むように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ユーザインタフェースは、容量性スイッチを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイ又はタッチ・スクリーンは、筐体から取外し可能に構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイ又はタッチ・スクリーンは、筐体から分離していてもよい。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ディスプレイ又はタッチ・スクリーンは、ツール搭載追跡デバイス及びシステム・コンピュータと無線通信するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。タッチ・スクリーンは、外科手術ツールの処理モード又はユーザの優先順位を設定するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。タッチ・スクリーンは、ツール搭載追跡デバイスの特徴を制御するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。制御は、1対のカメラの記録を開始すること及び停止することを含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツール搭載追跡デバイスは、外科手術ツールと無線通信し、外科手術ツールを制御するように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。第1のカメラ及び第2のカメラの視野は、外科手術中に患者に取り付けられる基準フレームの実質的に全てを含むように構成することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。ツールの位置は、患者に取り付けられた1つ又は複数の位置マーカに対して決定することができ、この方法は、カメラからの画像データを解析するように構成された画像プロセッサを使用して、1つ又は複数の位置マーカを識別し、1つ又は複数の位置マーカの画像データを、ツール搭載追跡デバイス及び手持ち型外科手術器具の位置に対する数学的座標に変換する工程をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。画像プロセッサは、ツール搭載追跡デバイス内にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。画像プロセッサは、ツール搭載追跡デバイスの外部にあることがある。
一般に、一実施形態では、コンピュータ支援外科手術を実行するシステムは、そのツールの外科手術機能に対応するアクティブ要素を有する外科手術ツールと、少なくとも部分的にはツール搭載追跡デバイスから取得したデータを使用してコンピュータ支援外科手術を実行し、外科手術の工程中に使用される出力を提供するためのコンピュータ可読命令を電子メモリ内に記憶したコンピュータとを含み、ツール搭載追跡デバイスは、外科手術ツールの少なくとも一部分と係合するように構成された筐体を使用してツールと結合することができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。プロジェクタのシステムは、出力を患者の解剖学的構造の一部分に投影する投影機能、外科手術シーン内の表面、電子デバイス、又はプロジェクタ出力範囲内のその他の物体のうちの1つ又は複数をさらに含むことができる。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。コンピュータは、筐体内にあることがある。
上記その他の実施形態は、以下の特徴のうちの1つ又は複数を含むことができる。コンピュータは、ツール搭載追跡デバイスから分離し、有線又は無線接続を介して接続することができる。
本発明の新規な特徴は、後記の特許請求の範囲に具体的に記載する。本発明の特徴及び利点のよりよい理解は、本発明の原理を利用する例示的な実施形態について記載する以下の詳細な説明、及び以下の添付の図面を参照することによって得られる。
本発明は、コンピュータ支援整形外科手術を実行するためのシステム、及びそのシステムを操作するための新規のツールである。本発明は、コンピュータ支援外科手術の全ての要素(ツール、ディスプレイ、及びトラッキング)を必要に応じて組み合わせて1つのスマート器具にすることによって、現在のコンピュータ支援外科手術システムの制限を克服するものである。この器具は、外部ナビゲーション・システムに依拠するものではなく、ツールは、自立型アセンブリとして全てのトラッキング機器をそのツール自体に含んでいる。その結果として、システム全体としては複雑さがかなり軽減され、外科医の邪魔になりにくく、既存の整形外科手術の実施法に容易に統合することができる。
概観すると、このシステムは、いくつかの主要なサブシステムで構成されている。第1のサブシステムは、ツール自体であり、これは、独立型ツール搭載追跡デバイスを担持するために使用されるか、オン・ツール・トラッキング(OTT)機能を提供するサブシステム又はサブシステムの要素を収容するように修正される。これらの修正は、追加の構成要素を保持するようにシャーシを延長するような単純なものであってもよいし、追加のサブシステムに給電する、かつ/あるいはモータ速度もしくは給電されるツール上のその他のアクチュエータを停止又は制御するように電源システムを修正するような複雑なものであってもよい。第2のサブシステムは、トラッキング・サブシステムであり、これは、1つ又は複数のトラッカ及び1つ又は複数のトラッキング要素を含む。トラッカは、可視光又は別の波長の光に対して感度がある1つ、2つ(立体視)、又はそれ以上のカメラとすることができる。あるいは、トラッカは、電磁トラッカ又はその他の非カメラ型システムであってもよい。トラッキング要素は、トラッカがトラッキングするものであれば何でもよい。例えば、トラッカが赤外線カメラである場合には、トラッキング要素は、赤外線LED、あるいはカメラの周囲又はその他の場所から発出される赤外光を反射する受動表面である。トラッカが可視光に対して感度がある1対の高解像度カメラである場合には、トラッキング要素は、患者の特定の解剖学的構造、あるいはマーカ又は基準フレームなど、解剖学的構造上に直接作成されたマークとすることができる。このサブシステムは、様々な構成でツールに搭載された1つ又は複数のトラッカを利用して、1つ又は複数のトラッキング要素をトラッキングすることができる。1つの態様では、これらの(1つ又は複数の)トラッカ(OTT CAS外科手術を実行するためにツール、患者、及びその他の関連する物体をトラッキングするために必要なセンサをトラッキングするために使用される)は、少なくとも部分的には、外科手術ツール上に搭載されて自立型になった状態で位置する。ナビゲーション・システムは、トラッキング・サブシステムが(1つ又は複数の)トラッキング要素のツールに対する相対的な位置(場所及び配向/姿勢)を感知及び計算するときにナビゲートする。
第3のサブシステムは、外科手術計画の実施のOTT CAS機能を実行するための適当なCASプラニング・ソフトウェア及びプログラミングを含むOTT CASコンピュータシステムである。外科手術計画は、様々な手段によって生成し、表現することができるが、最終的には、3次元空間内のオペレータによって意図された切除部(例えば切開部、穿孔、除去すべき組織塊)の場所、配向、寸法、及びその他の属性を含む。このシステムは、患者の解剖学的構造のコンピュータ断層撮影画像(データセット)、及び基準点としての患者の解剖学的構造に適合するようにスケーリングされた患者の解剖学的構造の2Dもしくは3Dの仮想再構築モデル又はモーフィング・モデルなど、患者の解剖学的構造の撮像により得られる基準データセットを含むことができる。このコンピュータシステムは、トラッキング・システムからのデータ及び外科手術計画をコンパイルして、ツールによる所期の切除部を画定する境界の相対位置を計算する。いくつかの構成では、コンピュータシステムは、その他の構成要素と無線通信する完全に分離した構成要素とすることができる。他の構成では、コンピュータシステムは、その他のシステムと一体化される。トラッキング・システムとコンピュータシステムが協働して、外科医のツールの場所、配向、及び位置(外科手術経路)が所望の切除を生じるかどうかを判定することができる。なお、コンピュータ・サブシステム及びトラッキング・サブシステムが協働して、外科手術部位の3次元空間を確立することに留意することは重要である。トラッキング・サブシステムが機能するために必要な要素は、コンピュータ・サブシステム内に位置していてもよく、あるいはトラッキング・データをコンピュータ・サブシステムに送信する何らかの中間モードであってもよい。
最後のサブシステムは、リアルタイム(又は準リアルタイム)OTT CASステップ内で外科医のツールの位置、配向、及び動き、所期の切除部、ならびに両者の間のずれ(誤差)に関係するOTT CASの適当な出力を外科医に提供する指示器である。指示器は、ツール及び患者の3D表現と追加の誘導画像又はデジタル投影(例えばピコ・プロジェクタ)とを切除部の適当な位置の患者の解剖学的構造上に表示しているOTTを備えたツール上の、外科医に修正を与える指示を示す光パネル、オーディオ機器を備えたスピーカ、あるいはスクリーン、タッチ・スクリーン、又はiPhone(登録商標)、iPad(登録商標)、もしくはiPod(登録商標)などのデバイス(すなわちいわゆる「スマートフォン」)など、外科手術経路を所期の切除部に対して位置合わせする/位置づける任意の様々な手段とすることができる。指示器は、リアルタイム(又は準リアルタイム)情報に基づいて正しい切除を行うように外科医を誘導するための適当なOTT CAS出力を提供する働きをする。
次に、個々のサブシステムを見ていく。
コンピュータ支援外科手術用の外科手術室は、手術前計画に使用される第1のコンピュータを含む。例えば、患者の手術前解析、様々な要素の選択、及びモデル化された解剖学的構造上におけるインプラントの計画された位置合わせは、第1のコンピュータで実行することができる。手術室は、外科医を支援し、かつ/あるいは1つ又は複数の外科手術器具を制御する処置の間に使用される、ORコンピュータとも呼ばれる第2のコンピュータを含むこともできる。さらに、手術室は、オン・ツール・トラッキング・システムの実施形態を介して外科手術器具に搭載されたコンピュータ(独立型、又は別のコンピュータと協働する)を含むこともできる。最後に、1つ又は複数のコンピュータは、切開器具トラッキング・システム、モータ制御システム、あるいは投影又は表示システムとインタフェース接続された、通信及び中間ステージのデータ処理機能のための専用ドライバとして使用される。第1のコンピュータは、本例では設けられているが、そのコンピュータの機能は独立型にすることもできるORコンピュータでも実施されるので、いくつかの構成では省略されることもある。さらに、「手術前計画」全体が、OTTと関連して主にORコンピュータを使用して最終的にOR内で同時に起こることもある。それでも、特定の適用分野で望ましい場合には、第1のコンピュータを使用することもできる。手術前の計画及び処置は、オンライン・ウェブリンクからのデータ又はアクティブな誘導によって支援することもできる。本明細書で使用する「CASシステム」又は「CASコンピュータ」という用語は、CAS機能を実行するためのこれらの組合せのうちのいずれかで実現されるコンピュータ又は電子構成要素を指す。さらに、システムのマイクロプロセシング・ユニットは、オン・ツール・トラッキング器具内に存在することもできる。このような構成では、計算及びユーザインタフェースは、使用されている外科手術ツールに搭載されたコンピュータ内で実行することもできるし、あるいは有線又は無線通信によってメイン・システム・コンピュータと協働して実行することもでき、その一部は、サブシステム「ドライバ」コンピュータによって行うこともできる。無線通信によって直接的に、又は中間ドライバ・コンピュータを介して間接的にメインOTT CASコンピュータと協働して、このようなシステムは、実行しようとする理想的な切開に対する切開器具の場所の誤差解析を実行し、オン・ツール・トラッカの一部として設けられたスクリーンに、修正アクション及びその他の情報を、単独で、あるいはその目的のためのOTTを備えた1つ又は複数のプロジェクタによって提供される出力と任意の形で組み合わせて表示する。
その結果として、OTT CAS用の外科手術室は、(a)骨又はその他の組織などの患者の構造、(b)OTTを担持し、ORコンピュータからの情報に基づいて外科医によって制御される、骨のこぎり及び/又はOTTなどの外科手術ツール、あるいは(c)ナビゲートされるポインタ、見当合わせツール、又はその他の必要に応じた物体などの外科医/アシスタントに固有のツールなどいくつかの要素の空間内の位置及び配向をリアルタイムでトラッキングすることを可能にするトラッキング/ナビゲーション・システムを含むことができる。ツールの場所及び配向(姿勢)及びOTTからのフィードバックに基づいて、システム又はCASコンピュータは、外科手術ツールの速度を変化させることができ、また起こりうる損傷を避けるためにツールの電源を切ることができる。さらに、CASコンピュータは、可変フィードバックをユーザに提供することができる。添付の図面に示されている外科手術器具は、外科手術用のこぎりである。ドリル、リーマ、バー(burr)、やすり、ブローチ、メス、スタイラス、又はその他の器具など、他の多くの器具も、本明細書に記載するように制御及び/又はナビゲートすることができることを理解されたい。したがって、以下の説明では、OTT使用可能CASシステムは、記載する特定のツールに限定されず、広範な範囲の器具及び処置に適用することができる。
以下でさらに述べるように、外科手術室の1つの例示的な使用法は、処置を実行する患者の部分の仮想モデルを使用することを含む。具体的には、処置の前に、CTスキャン、MRIスキャン、又はその他の技術を使用して、患者の関連する部分の3次元モデルを再構築する。外科手術の前に、外科医は、この患者のモデルを見て操作して、実際の処置を進める方策を評価することができる。
1つの可能な方法では、処置中に患者モデルをナビゲーション・デバイスとして使用する。例えば、処置の前に、外科医は、患者の一部分の仮想モデルを解析し、処置中に切除する組織を突きとめることができる。このモデルは、その後、実際の処置中に外科医を誘導するために使用される。具体的には、処置中に、ツール搭載追跡デバイスは、処置の進行をモニタリングする。OTT CAS工程を実行した結果として、進行/結果は、ORコンピュータ又はOTTモニタ(例えば搭載LCDスクリーン)にリアルタイムで表示されるので、外科医は、患者モデルに対する進行を見ることができる。ここで、OTT CAS処理ステップ(以下でさらに詳細に述べる)に基づくリアルタイムフィードバックを提供するOTTプロジェクタが外科医に与えられていることも重要である。
OTT CAS処置中にナビゲーション支援を提供するために、ツール搭載追跡デバイスは、術野内の関連する外科手術ツールの位置をモニタリングする。OTT CASシステムは、行われているOTT CAS処置の要件に応じて、1つ又は複数の位置センサあるいは1つ又は複数の基準マーカを含む基準フレームを使用しない場合もあれば、1つ又は複数使用する場合もある。上述のマーカはいずれも、アクティブな構成でも、パッシブな構成でも利用することができる。必要に応じて、マーカは、システムと通信する有線又は無線のセンサとすることができる。アクティブ・マーカは、OTTデバイスによって受信される信号を発出する。いくつかの構成では、パッシブ・マーカは、OTT CASシステムに電気的に接続する必要のない(必然的に無線の)マーカである。一般に、パッシブ・マーカは、赤外光をOTTデバイス上の適当なセンサに反射する。パッシブ・マーカを使用するときには、手術視野に赤外光が照射され、この赤外光がその後反射されてOTTに受光され、そこから、パッシブ・マーカのデータ場所がOTT CASによって決定され、そのようなデータから、外科手術部位及びその他の器具の場所及び配向がOTTに対して、また互いに対して計算される。OTTデバイスのいくつかの実施形態は、赤外線送信デバイス及び赤外線受信機を備えることができる。OTTは、アクティブ・マーカからの発出光、及びパッシブ・マーカからの反射光を、OTTに到達するその他の視野情報とともに受光する。OTT CASシステムは、計算を実行し、マーカの位置及び術野内のその他の撮像情報を含む画像の視覚処理に基づいてツールの3次元位置及び配向を三角法で測定する。ツール搭載追跡デバイスのいくつかの実施形態は、3本の直交軸に対するOTT使用可能ツールの位置及び配向を検出するように動作可能である。このようにして、OTTデバイスからの情報を使用して、OTT CASシステムは、ツールの場所及び配向を決定し、次いで、その情報を使用して、OTT CAS処理モードを決定し、ユーザに対する適当なOTT CAS出力を生成する。
ナビゲーション・システム及びその他のCASシステムではよく行われるように、一連の点又は表面を使用して、患者の解剖学的構造の位置を患者の仮想モデルと見当合わせする、又は相関させる。この情報を集めるために、ナビゲートされるポインタを使用して、解剖学的ランドマークの複数の点、又は患者の解剖学的構造内の表面の1組の点を取得する。あるいは、モーフィング(又は運動学的見当合わせ)と呼ばれる工程を使用して、患者を、その患者個人を実際に撮像して得られたものではない、アトラス又はデータベースから取った、その患者の適当な(スケーリングされた)仮想モデルと見当合わせすることもできる。このような工程中には、外科医は、患者の複数の部分及びいくつかの方策上の解剖学的ランドマークをデジタル化する。OTT CASコンピュータは、このデータを解析し、共通の解剖学的形状部分を識別することによって、仮想モデル上の特定の点に対応する患者における点の場所を識別する。
したがって、上述のように、ツール搭載追跡デバイスは、関連する外科手術ツールの位置、患者の位置、及び1つ又は複数の基準フレームあるいは1つ又は複数のマーカのような処置中に使用される品目の位置など、いくつかの品目の位置をリアルタイムで視覚的にモニタリングする。したがって、OTT CASコンピュータは、関連する外科手術ツールの位置に関するOTT CASデータ、OTT画像データ中の視野情報、患者の位置に関するデータ、及び患者のモデルに関するデータを処理する。このOTT CASコンピュータの工程の結果は、動的でリアルタイムで相互作用的な位置及び配向のフィードバック情報を提供し、この情報を、外科医は、(OTTデバイスが設けられている場合には)OTTデバイスによって提供されるモニタ上で見る、又はOTTプロジェクタの表示出力として見ることができる。さらに、上述のように、処置の前に、外科医は、患者モデルを解析して、切除する組織を識別することができ、また、OTT CASステップ中又はCAS処置中に使用される所望のOTT CASモード用に計画する、あるいはその所望のOTT CASモードを示すことができる。その後、処置中にこの情報を使用して、CAS処理のモード及びその他の要因に基づいて動的に調整される出力を使用して外科医を誘導することができる。
本明細書に記載するオン・ツール・トラッキング・モジュールは、外科手術ツールと係合するように構成された、又は外科手術ツールと係合するように構成されたサドルと係合するように構成された、OTTモジュールを含み得る。OTTモジュールは、互いに係合してOTTモジュールを構成することができる蓋アセンブリと筐体アセンブリとを含む。筐体アセンブリは、Yボード・アセンブリとともにサドル又は外科手術ツールと係合するように構成された筐体を含む。Yボード・アセンブリは、電子機器及び回路を支持するYボードを含むことができる。プロジェクタは、プロジェクタ支持ブラケット及び/又はヒート・シンクとともに、Yボードによって支持することができる。Yボードは、無線送信アンテナ及び無線受信アンテナと、回路とを含むことができる。プロジェクタは、無線通信アダプタも含むことができる。Yボードは、カメラ・アセンブリを支持するカメラ・ブラケットを含むことができる。カメラ・アセンブリは、カメラと、イメージャと、必要に応じて無線通信回路とを含むことができる。筐体は、2つのカメラ・アセンブリのそれぞれのカメラ・レンズを含むことができる。筐体は、1つ又は複数のガスケットを含むことができる。
蓋アセンブリは、蓋/蓋筐体を含むことができる。蓋は、ディスプレイ又はタッチ・スクリーンを支持するための開口を備えることができる。タッチ・スクリーンは、カバー・プレート及び配置パッドによって適所に保持することができる。蓋アセンブリは、バッテリを収容するバッテリ室を含む。蓋アセンブリは、バッテリをバッテリ室内に入れることができるように開くバッテリ・ドアを含むことができる。ガスケットを使用して、バッテリ室を外部環境から密閉することができる。蓋アセンブリは、プロジェクタ出力及びプロジェクタ・レンズを収容するための開口も備えることができる。
筐体は、外科手術ツール又はサドルとの係合を容易にするための1つ又は複数のライナを有することができる。OTTモジュールは、外科手術ツール上の電気接点と接触することによって外科手術ツールに制御信号を提供するように構成された電気コネクタも含むことができる。
サドルは、外科手術ツールと係合することができ、OTTモジュールと係合する相補的な表面を備えることができる。サドルは、OTTモジュール上の任意の電気コネクタを収容するための開口を備えることができる。
外科手術ツールは、電気接点又はコネクタを有することができる。OTTモジュールは、外科手術ツール上の電気接点/コネクタと係合するように構成された電気コネクタを有することができる。いくつかの場合には、外科手術ツールを、電気コネクタを形成するように、又はOTTモジュールとの電気的連絡に対応するように電気コネクタの場所を変更するように改変することができる。外科手術ツールの端部キャップは、電気接点を有するように改変することができる。端部キャップ・アセンブリは、修正型の端部キャップ・カン、電気接点、及びPCB基板を含むことができる。
OTTモジュールは、バッテリ挿入漏斗及び洗浄シール・ツール・デバイスを含むシステムの一部とすることができる。バッテリ挿入漏斗を使用すると、OTTモジュールの滅菌された外側表面の滅菌性を損なうことなく、滅菌されていないバッテリをOTTモジュールに入れるのを容易にすることができる。洗浄シール・ツールは、OTTモジュールと係合するサドル表面と同様の表面を有して、OTT筐体の下側と任意の電気接点及びベントとが洗浄工程中に化学物質にさらされないように保護することができる。
図1は、外科手術器具50を使用したコンピュータ支援外科手術中にトラッキングを行い、誘導を提供するように構成されたツール搭載追跡デバイス(OTT)100を示す等角図である。OTT100は、プロジェクタ出力110のための開口中に1対のカメラ115を収容する筐体105を有する。OTT100及び表面120を有する筐体105は、外科手術器具50と対合するように適応及び構成される。外科手術器具50は、アクティブ要素56を有するツール54を操作するためのトリガ52を含む。図1の例示的な実施形態では、ツール54はのこぎりであり、アクティブ要素56は、その遠位端部の鋸刃の鋸歯状縁部である。
図2は、外科手術器具50を使用したコンピュータ支援外科手術中にトラッキングを行い、誘導を提供するように構成されたツール搭載追跡デバイス(OTT)200を示す等角図である。OTT200は、プロジェクタ出力210のための開口中に1対のカメラ215を収容する筐体205を有する。OTT200及び表面220を有する筐体205は、外科手術器具50と対合するように適応及び構成される。外科手術器具50は、アクティブ要素56を有するツール54を操作するためのトリガ52を含む。図2の例示的な実施形態では、ツール54はのこぎりであり、アクティブ要素56は、その遠位端部の鋸歯状縁部である。
図3及び図4は、筐体の上部カバーを取り外した状態の、図1及び図2のツール搭載追跡デバイスを示す等角図である。図3の等角図では、筐体105の内部が露出しており、処理回路130、プロジェクタ125、及びカメラ115の配置を示している。プロジェクタ125は、この実施形態では、カメラ115を含む平面より上の位置に示してあるが、プロジェクタ125の出力がカメラ110の平面の上下でより対称になるように傾斜している。プロジェクタは、特殊な状況で必要となった場合には、これより大きく、又は小さく垂直方向に傾斜させ、ある程度は水平方向にも傾斜させて、それが投影する画像を、オクルージョン(例えば図3及び図4の鋸刃又はドリル・ビットによるオクルージョン)、あるいは画像が投影される解剖学的構造又は表面の性質、形状、反射、及びその他の特徴の性質など様々な基準に関連して最適化することができる。図4の等角図では、筐体205の露出している内部は、処理回路230、プロジェクタ225、及びカメラ215の配置を示している。プロジェクタ225の出力210は、この実施形態では、それより高い位置に、カメラ215を含む平面に対して鋭角をなすように示してある。
図5、図6、及び図7は、オン・ツール・トラッカ200の1つの上面図及び2つの等角図である。図4に示すオン・ツール・トラッカの上面図では、電子構成要素の配向及び配列が明快に見える。このタイプのプロジェクタ225をこの構成で使用した結果、プロジェクタは、筐体205内で、図6に示すように、わずかに傾斜した表面上に斜めに位置決めされている。一実施形態では、ツール搭載追跡デバイスのカメラ又はプロジェクタのうちの一方又は両方は、任意の配向で位置決めすることができ、この配向がそれぞれのデバイスの動作に与える影響は、本明細書に記載する以外の方法で補償される。このように、わずかな物理的な位置ずれは本明細書に記載するソフトウェア技術を用いて調整することができるので、様々に異なるOTT電子回路及び構成要素の設計が可能である。図7は、筐体205から分離されたオン・ツール・トラッカ200の電子構成要素を示す等角図である。この図は、カメラ215と、プロジェクタ225と、関連するシステム及び処理電子機器230とを筐体205内に配置される単一の基板235上に有する、「一体型」OTT電子パッケージの一実施形態を示している。
図8A、図8B、図9、及び図10は全て、ツール搭載追跡デバイス内に含まれるカメラの様々な角度配向でのカメラ視野の結果を示す図である。図8Aのカメラ115は、互いに対して、また外科手術ツール54の軸に対してほぼ平行な配列で配向される。他の構成要素による遮断を考慮した後で、この構成は、約70mmから約200mmの範囲のカメラ視野を提供する。他の実施形態では、例示的なOTTデバイスのカメラ・システムは、約50mmから約250mmの範囲のカメラ視野で動作することができる。カメラ視野は、このOTTデバイスを使用して実行する個々のコンピュータ支援外科手術で必要とされる所望の視野に応じて、物理的又は電子的に変更することができることを理解されたい。
図8Aのカメラのほぼ平行な配列とは対照的に、図8B、図9、及び図10はそれぞれ、異なるカメラ傾斜角の結果と、その結果として生じるカメラ視野の変化とを示している。OTTカメラの位置決めと傾斜角との関係、ならびにそれらの視角、最小物体距離及び最大物体距離との関係は、図11A、図11B、図11C、及び図11Dを参照するとよりよく理解される。図11Aは、幾何学的セットアップと、傾斜角(度)を視野ファクタの数と関連付ける図11Bのチャートを生成するために使用される計算を行うための数式とを示す図である。傾斜角に関連するこのチャートのデータを、図11C及び図11Dに示すグラフに再現する。これらの図面に示される光学場情報は、本明細書に記載するOTTデバイスの様々な実施形態のうちのいくつかにおけるカメラの位置決めの設計及び最適化で有用である。
様々なOTTの実施形態とともに使用されるプロジェクタのさらなる特徴は、図12A、図12B、図13A、図13B、及び図13Cを参照して理解することができる。OTT筐体内のプロジェクタの位置決めに基づくプロジェクタ出力への影響は、図12Aと図12Bの比較によって示される。プロジェクタ125は、図12A及び図13Aの両方に示すように、ツール54に対してほぼ平面の関係にあるように見える。しかし、プロジェクタ出力126の一部分がツール(この場合は鋸刃)の遠位端部56の下方でそれより先に延びていることに注目されたい。対照的に、プロジェクタ225は、ツール54に対して鋭角をなして位置決めされる。さらに、プロジェクタ210の出力は、カメラ215の間のその相対位置と比較すると片側にずれている。しかし、プロジェクタ出力226は、大部分が刃54より上にあり、遠位端部56としか交差しない。プロジェクタ出力226のさらなる特徴は、図13A及び図13Bを見れば明らかになる。これらの実施形態に記載するプロジェクタ出力、ならびにプロジェクタのサイズ及び配向は、全てのOTTデバイスの実施形態に限定するわけではない。適当なOTTプロジェクタは、いくつかの良好な方法及びOTT筐体内の配置で構成することができ、所望のプロジェクタのパッケージ・サイズに基づいて調整することができる。プロジェクタ225のサンプル出力が明確に示すように、多くの異なるプロジェクタのサイズ、配向、及び角度関係を使用しながら、OTT CAS処理システムのプロジェクタ要件に会うように効果的に操作することができる。換言すれば、幅広い様々なプロジェクタのタイプ、出力の場所、及びパッケージングを使用することができ、それらもやはり本明細書に記載するOTTデバイスの様々な実施形態に含まれる。
本発明のOTTデバイスの実施形態は、個々のOTT CASシステムで望まれる固有の動作特徴に応じて、様々な撮像構成要素、プロジェクタ構成要素、及び電子構成要素を備える。OTT CASシステムのこの部分の幅広い様々な特徴及び設計ファクタを理解することができるように、以下の例示的な実施形態を与える。
図14Aは、OTTデバイスの一実施形態の概略を示す図である。この例示的な実施形態では、以下が設けられる。
・カメラ/dsp/処理(例えばNaturalPoint Optitrak SL−V120range)。
・コンピュータ:PCはWindows(登録商標)2000/XP/Vista/7、1.5GHzプロセッサ、RAM256MB、空きハード・ディスク容量5MB、USBは2.0Hi−Speedポート(これは最低限、高速であるほど好ましい)。
・COM:無線通信(例えば無線USBに対応するUSBポート・リプリケータ)。
・プロジェクタ:(レーザ・ピコ・プロジェクタのタイプ)。
これらは、この図に示すようにOTT筐体内に配列される。この実施形態は、局所的な画像処理を実行する機能を有するカメラである「スマート・カメラ」と呼ばれるものを利用する。この処理は、通常はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)によってプログラム可能であることもある。この特定の実施形態の構成要素の構成を利用して、OTTデバイス及びOTT CASコンピュータの両方で行われる画像処理を実現する。例えば、OTTデバイスのDSPが、マーカ・データを検出して処理した後で、これをOTT CASコンピュータに送信する。この構成では、ホスト・コンピュータに必要とされる処理能力が大幅に低下すると同時に、送信する必要があるデータも最小限に抑えられる。この概略図は、主に特定のOTTデバイスの、あるいはOTTデバイスとOTT
CASコンピュータとの関係における、又はOTTデバイスと1つもしくは複数の中間デバイス・ドライバ・コンピュータとの関係における撮像、データ処理、及び一般的なコンピュータ処理の機能のタイプを示すために有用であるが、この図は、個々の構成要素間の実際の配向、間隔、及び/又は位置合わせを反映していないこともあることを理解されたい。電子通信機能(COM)は、本明細書に記載するOTT CAS工程、アルゴリズム、及びモードとともに使用されるように適応及び構成されたコンピュータとの間で、有線接続又は任意の適当な無線データ転送モードを介して提供される。OTTデバイスとOTT CASコンピュータ(使用する場合)の間の処理データ交換のタイプ、多様性、量、及び品質は、利用する個々のOTT CAS処置、モード、又はシステムの固有のパラメータ及び考慮事項に応じて変化する。
図14Bは、OTTデバイスの一実施形態の概略を示す図である。この例示的な実施形態では、以下が設けられる。
・カメラ:有線又は無線のアナログ・カメラ。例えばFPV無線カメラ。
・DSP:uCFGMicrocontroller Frame Grabber。これは、PCのPCIバスに接続され、PCの一部になる。
・コンピュータ:コンピュータ:PCはWindows(登録商標)2000/XP/Vista/7、1.5GHzプロセッサ、RAM256MB、空きハード・ディスク容量5MB、USBは2.0Hi−Speedポート(これは最低限、高速であるほど好適である)。
・COM:ハードワイヤード、又はアナログ無線送信機。
・プロジェクタ:Microvision社製SHOWWXレーザ・ピコ・プロジェクタ。
これらは、この図に示すようにOTT筐体内に配列される。この特定の実施形態の構成要素の構成を利用すると、トラッキングのための画像処理がOTT上で行われず、画像信号がPCの一部である専用のフレーム・グラバによって取り込まれる場合には、低コストの市販カメラを使用することができる。フレーム・グラバは、取り込まれた画像を受け取り、それを、PCによるいかなるオーバヘッド処理も行わずにPCのメモリ中に置く。この実施形態では、より小型で、軽量で、低コストのOTTデバイスが得られる。
この概略図は、主に特定のOTTデバイスの、あるいはOTTデバイスとOTT CASコンピュータとの関係における、又は1つもしくは複数の中間デバイス・ドライバ・コンピュータを介した撮像、データ処理、及び一般的なコンピュータ処理の機能のタイプを示すために有用であるが、この図は、個々の構成要素間の実際の配向、間隔、及び/又は位置合わせを反映していないこともあることを理解されたい。電子通信機能(COM)は、本明細書に記載するOTT CAS工程、アルゴリズム、及びモードとともに使用されるように適応及び構成されたコンピュータとの間で、有線接続又は任意の適当な無線データ転送モードを介して提供される。OTTデバイスとOTT CASコンピュータ(使用する場合)の間の処理データ交換のタイプ、多様性、量、及び品質は、利用する個々のOTT CAS処置、モード、又はシステムの固有のパラメータ及び考慮事項に応じて変化する。
図15Aは、OTTデバイスの一実施形態の概略を示す図である。この実施形態では、カメラから画像を取り込み、その画像をUSBに適合するように調整する電子回路を内蔵した、市販のUSBカメラを利用する。この出力を圧縮し、その後、有線又は無線で送信して、トラッキング関連処理を行う。
この例示的な実施形態では、以下が設けられる。
・カメラ:(例えば小型ウェブカム)。
・コンピュータ:(例えばDell社製Precision R5500 Rack Workstation)。
・COM:[例えばCarambola 8 devices Core、又はDTW−200D(CDMA2000 1X)及びDTW−500D(EVDO Rev A)]。
・小型プロジェクタ:(例えばMicrovision社製SHOWWXレーザ・ピコ・プロジェクタ)。
これらは、この図に示すように配列される。この特定の実施形態の構成要素の構成を利用して、電子OTT構成要素を提供するためのモジュール式の解決策を提供する。この実施形態では、市販の低コストのカメラを使用しており、OTT又は設置型(ground based)システムを混乱させることなく技術の進歩を反映するようにこれらのカメラを変更又は更新することができる場合には、これらのカメラをモジュール形式で使用するができる。
OTT CAS又は中間ドライバ・コンピュータがDSP用に最適化されている場合には、オン・ツールDSPを使用する必要はない。この実施形態は、市販の画像処理ライブラリのいずれでも使用することを可能にする。例えば、オープン・ソース又は市販のライブラリの現在の画像処理ソフトウェア・ルーチンは、BLOB(骨基準フレームLED)を処理し、それらのセントロイドを計算するのに約1ミリ秒しかかからない。したがって、画像は、OTTツールからOTT CASコンピュータに直接送って処理することができる。他の実施形態と比較して、より高い帯域幅を扱うようにCOMを選択する必要があることは重要である。同様に、より負荷の大きい計算を扱うように中間ドライバ又はOTT CASコンピュータを選択する必要がある。
この概略図は、主に特定のOTTデバイスの、あるいはOTTデバイスと中間ドライバ又はOTT CASコンピュータとの関係における撮像、データ処理、及び一般的なコンピュータ処理の機能のタイプを示すために有用であるが、この図は、個々の構成要素間の実際の配向、間隔、及び/又は位置合わせを反映していないこともあることを理解されたい。電子通信機能(COM)は、本明細書に記載するOTT CAS工程、アルゴリズム、及びモードとともに使用されるように適応及び構成されたコンピュータとの間で、有線接続又は任意の適当な無線データ転送モードを介して提供される。OTTデバイスと中間ドライバ(使用する場合)又はOTT CASコンピュータ(使用する場合)との間の処理データ交換のタイプ、多様性、量、及び品質は、利用する個々のOTT CAS処置、モード、又はシステムの固有のパラメータ及び考慮事項に応じて変化する。
図15Bは、OTTデバイスの一実施形態の概略を示す図である。この例示的な実施形態では、以下が設けられる。
・カメラ:図15Aに示すようなスマート・カメラ又は図15Cに示すようなUSBカメラ。
・慣性センサ:(例えばBosch社製SMB380、Freescale社製PMMA7660、Kionix社製KXSD9)
・搭載プロセッサ(例えばARMプロセッサ)
・コンピュータ:[例えばPCはWindows(登録商標)2000/XP/Vista/7、1.5GHzプロセッサ、RAM256MB、空きハード・ディスク容量5MB、USB2.0又はUSB3.0のHi−Speedポート(これは最低限。高速であるほど好ましい)]。
・COM:(OTT搭載プロセッサと地上局中間ドライバPC又はOTT CAS PCとの間の通信のための標準IEEE802.11通信プロトコル又は同様のプロトコル)。
・プロジェクタ:(例えばMicrovision社製SHOWWXレーザ・ピコ・プロジェクタ)。
これらは、この図に示すように配列される。この特定の実施形態の構成要素の構成を利用して、OTTデバイス上で複雑な処理を実行してOTT CAS処置のために必要な人体トラッキングの大部分を実施する実施形態を提供する。このデバイスは、完全に独立型のトラッキング・デバイスである。このOTTデバイスは、1つ又は複数の慣性センサをさらに含む。DSPは、「次のフレーム」の基準マーカの場所を予測するために慣性センサを使用することを含む。その結果として、OTTデバイスのDSPにかかる計算負荷は、最小限に抑えられる。
この概略図は、主に特定のOTTデバイスの、あるいはOTTデバイスと中間ドライバ又はOTT CASコンピュータとの関係における撮像、データ処理、及び一般的なコンピュータ処理の機能のタイプを示すために有用であるが、この図は、個々の構成要素間の実際の配向、間隔、及び/又は位置合わせを反映していないこともあることを理解されたい。電子通信機能(COM)は、本明細書に記載するOTT CAS工程、アルゴリズム、及びモードとともに使用されるように適応及び構成されたコンピュータとの間で、有線接続又は任意の適当な無線データ転送モードを介して提供される。OTTデバイスとOTT CASコンピュータ(使用する場合)との間の、直接的な、又は中間ドライバ・コンピュータを介した処理データ交換のタイプ、多様性、量、及び品質は、利用する個々のOTT CAS処置、モード、又はシステムの固有のパラメータ及び考慮事項に応じて変化する。
上述の詳細及び具体的な実施形態に加えて、OTTデバイスの代替実施形態は、本明細書に記載するOTT CAS処理方法、モード、及びアルゴリズムに従って以下の例示的なOTT CASデータのタイプうちの1つ又は複数を提供する処理機能、ソフトウェア及びファームウェア、ならびに電子命令を備えた構成要素を含む電子構成要素を有することができることを理解されたい。
・可視スペクトル及びIRスペクトルの画像データを受信及び処理する
・画像フレーム内の各マーカのセントロイドの座標を決定する
・画像フレーム内の全てのマーカのサイズを決定する
・1つ又は複数の基準マーカのサイズ及び座標を報告する
・画像フレーム内のセントロイドの場所、マーカの配置、又は選択された複数のマーカの配置を決定するためのサブピクセル解析
・中央コンピュータからの入力又は内部命令に基づく、あるいはOTT CAS処理モードの適応に応答する毎秒10から60フレームの可変の制御可能なフレーム・レート
図1〜図15B及び図47〜図52Bに図示して説明する本発明のツール搭載追跡デバイス100/200は、例えば、1つ又は複数の追加のカメラと、様々なタイプのカメラ機能と、本明細書に記載し、図31A〜図36、図63、図64、及び図65に示すOTT CASシステムが利用することができるセンサと含むこともできる。様々に異なるOTT構成について、図53〜図63A及び図63Bを参照して説明する。
図53は、外科手術ツール50に搭載されたツール搭載追跡デバイス100を示す等角図である。図53に示すツール搭載追跡デバイス100の実施形態は、1対の近距離場立体カメラ245a、245bを含むように修正された筐体105及び搭載電子機器を有する。この実施形態では、カメラ245a、245bは、OTT筐体105の最上部付近のプロジェクタ出力又は開口110に隣接して搭載される。本明細書で述べるように、カメラ115を使用して、広い視野を提供することができる。カメラ115は、筐体105の中央点に搭載される。広視野立体カメラ115は、OTT CASシステムによってトラッキングされている外科手術ツール54を含む平面のすぐ上にある。1つの態様では、カメラ又は広視野カメラ115は、OTT CASで誘導されているツール54の両側にある。OTT CASシステムの動作は、OTT CAS方法及び技術に利用可能な追加のカメラ入力及びデータを使用する図31Aから図36ならびに図63、図65、及び図65に示し以下で述べる動作と同様である。このOTT CASシステム及びフリーハンドOTT CASを実行するための方法は、1つ又は複数組のカメラ115、245a、245b、あるいはカメラ115、245a、245bのうちの1つ又は複数の任意の組合せから入力を受信するように適応することができる。さらに、例示したカメラはいずれも、本明細書に記載するOTT CASシステムの制御下で1つ又は複数の動作モードで、単独で、又はプロジェクタ225と組み合わせて、トラッキング、表示、測定、又は誘導のために使用することができる。
図54は、外科手術ツール50に搭載されたツール搭載追跡デバイス200を示す等角図である。本明細書で述べるように、カメラ215は、広い視野を提供するために使用される筐体205の中央点に搭載される。図54に示すこのツール搭載追跡デバイスの代替実施形態では、筐体205及び搭載電子機器は、図53と同様の1対の近距離場立体カメラ245a、245bと追加のカメラ317a、317b、319a、及び319bとを含むように改変されている。追加のカメラは、例えば、追加の広い視野(すなわちカメラ215によって提供されるより広い視野)を提供することができる、又はIRカメラとして構成することができる。図53と同様に、カメラ245a、245bは、OTT筐体205の最上部付近のプロジェクタ出力又は開口110に隣接して搭載される。カメラ319a、319bは、OTT筐体205の最上部付近のプロジェクタ出力又は開口210に隣接して搭載されることが示される。広視野立体カメラ215は、OTT CASシステムによってトラッキングされている外科手術ツール54を含む平面のすぐ上にある。追加のカメラ317a、317bは、カメラ245a、245bとカメラ215の間に提供される。1つの態様では、カメラ又は広視野カメラ215は、OTT CASで誘導されているツール54の両側にある。OTT CASシステムの動作は、OTT CAS方法及び技術に利用可能な追加のカメラ入力及びデータを使用する図31Aから図36ならびに図63、図65、及び図65に示し以下で述べる動作と同様である。このOTT CASシステム及びフリーハンドOTT CASを実行するための方法は、1つ又は複数組のカメラ215、245a、245b、317a、317b、319a、又は319bあるいはカメラ215、245a、245b、317a、317b、319a、又は319bのうちの1つ又は複数の任意の組合せから入力を受信するように適応することができる。さらに、例示したカメラはいずれも、本明細書に記載するOTT CASシステムの直接的又は(中間ドライバ・コンピュータを介した)間接的な制御下で1つ又は複数の動作モードで、単独で、又はプロジェクタ225と組み合わせて、トラッキング、表示、測定、又は誘導のために使用することができる。
図55は、外科手術ツール50に搭載されたツール搭載追跡デバイス100を示す等角図である。図55に示すこのツール搭載追跡デバイス100の実施形態は、プロジェクタ出力110の上に位置する単一の中央に位置づけられたカメラ321を含むように修正された筐体105及び搭載電子機器を有する。この実施形態では、カメラ321は、OTT筐体105の最上部に組み込まれたプロジェクタ出力又は開口110に隣接して搭載される。本明細書で述べるように、カメラ321を使用して、機械的又は電子的レンズ制御のみによって、又は機械的又は電子的レンズ制御をソフトウェアに基づく撮像処理と組み合わせて、様々に異なる視野を提供することができる。図示のように、カメラ321は、ツール50上のアクティブ要素56又はその他のトラッキング点がはっきりと見えるツール54の中心軸に、又はその付近に搭載される。立体カメラ115も、OTT CASシステムによってトラッキングされている外科手術ツール54を含む平面のすぐ上に示されている。1つの態様では、カメラ115は、OTT CASで誘導されているツール54の両側にある。OTT CASシステムの動作は、OTT CAS方法及び技術に利用可能な追加のカメラ入力及びデータを使用する図31Aから図36ならびに図63、図65、及び図65に示し以下で述べる動作と同様である。このOTT CASシステム及びフリーハンドOTT CASを実行するための方法は、1つ又は複数組のカメラ115又は321あるいはカメラ115又は321のうちの1つ又は複数の任意の組合せから入力を受信するように適応することができる。さらに、例示したカメラはいずれも、本明細書に記載するOTT CASシステムの直接的又は間接的な制御下で1つ又は複数の動作モードで、単独で、又はプロジェクタ225と組み合わせて、トラッキング、表示、測定、又は誘導のために使用することができる。
図56は、外科手術ツール50に搭載されたツール搭載追跡デバイス200を示す等角図である。このOTTデバイスの実施形態は、図55と同様に独立した追加のカメラが設けられた図54の実施形態と同様である。図55とは異なり、図56の独立カメラ323は、ツール53、及びOTT CASシステムによってトラッキングされているアクティブ要素56の下に設けられる。このカメラ323の場所の1つの利点は、図示ののこぎりなどのいくつかのツール54が、他のカメラが利用できる視野の一部を遮断することがある点である。そのような場合には、カメラ323からの入力を使用して、OTT CASシステムに与えられる他の撮像入力を増補することができる。さらに、カメラ323は、取り付けられた外科手術ツール50のOTT CAS誘導の一部として使用される1つ又は複数の基準フレーム又はマーカをモニタリングする際に特に有用であることがある。本明細書で述べるように、カメラ215は、広い視野を提供するために使用される筐体205の中央点に搭載される。この実施形態では、カメラ323は、ツール54の下の筐体205の前方突出部内に搭載される。本明細書で述べるように、カメラ323を使用して、機械的又は電子的レンズ制御のみによって、又は機械的又は電子的レンズ制御をソフトウェアに基づく撮像処理と組み合わせて、様々に異なる視野を提供することができる。図示のように、カメラ323は、ツール50上のアクティブ要素56又はその他のトラッキング点の下側がはっきりと見えるツール54の中心軸に、又はその付近に搭載される。図54に示すツール搭載追跡デバイスのこの代替実施形態では、筐体205及び搭載電子機器は、図54の様々なカメラ及び独立カメラ323を含むように改変されている。OTT CASシステムの動作は、図54を参照して上述した、またOTT CAS方法及び技術に利用可能な追加のカメラ入力及びデータを使用する図31Aから図36ならびに図63、図65、及び図65に示し以下で述べる動作と同様である。このOTT CASシステム及びフリーハンドOTT CASを実行するための方法は、1つ又は複数組のカメラ215、245a、245b、317a、317b、319a、319b又は323あるいはカメラ215、245a、245b、317a、317b、319a、319b、又は323のうちの1つ又は複数の任意の組合せから入力を受信するように適応することができる。さらに、例示したカメラはいずれも、本明細書に記載するOTT CASシステムの制御下で1つ又は複数の動作モードで、単独で、又はプロジェクタ225と組み合わせて、トラッキング、表示、測定、又は誘導のために使用することができる。図55及び図56に示す独立カメラは、図55に示すOTTデバイスに組み込んでもよいし、他のOTTデバイスの実施形態と組み合わせてもよい。
図57Aは、外科手術ツール50に搭載されたツール搭載追跡デバイス100を示す等角図である。図57に示すツール搭載追跡デバイス100の実施形態は、カメラ115とほぼ同じ向きで、プロジェクタ出力110の下に位置する、追加の1対のカメラ241a、241bを含むように修正された筐体105及び搭載電子機器を有する。この実施形態では、カメラ241a及び241bは、カメラ115と同様にOTT筐体105内に搭載される。本明細書で述べるように。カメラ115、241a、241bを使用して、機械的又は電子的レンズ制御のみによって、又は機械的又は電子的レンズ制御をソフトウェアに基づく撮像処理と組み合わせて、様々に異なる視野を提供することができる。図57Bに示すように、これらのカメラを使用して、カメラを傾けることによって、又はカメラ115、241a、241bカメラの配向の向きを変更するための可動ステージに搭載することによって、様々な視野を提供することができる。図57Bは、カメラ115がツールの中心軸に向かって内側に向けられ、カメラ241a、241bが中心軸の外側に向けられた実施形態を示している。これらのカメラは、固定ステージでも可動ステージでも、図57Bの配向を得ることができる。図57A、図57Bのカメラは、OTT CASシステムによってトラッキングされている外科手術ツール54を含む平面のすぐ上に示されている。1つの態様では、各カメラ対の一方のカメラは、OTT CAS誘導されているツール54の両側に設けられる。このOTT CASシステムの動作は、OTT CAS方法及び技術に利用可能な追加のカメラ入力及びデータを使用する図31Aから図36ならびに図63、図65、及び図65に示し以下で述べる動作と同様である。このOTT CASシステム及びフリーハンドOTT CASを実行するための方法は、1つ又は複数組のカメラ115又は241a、241bあるいはカメラ115又は241a、241bのうちの1つ又は複数の任意の組合せから入力を受信するように適応することができる。さらに、例示したカメラはいずれも、本明細書に記載するOTT CASシステムの制御下で1つ又は複数の動作モードで、単独で、又はプロジェクタ225と組み合わせて、トラッキング、表示、測定、又は誘導のために使用することができる。
図58は、図57A及び図57Bに示す構成のカメラ・バリエーションの別の代替実施形態を示す図である。1つの代替の態様では、図57Aのカメラは、ソフトウェア又はその他の適当な撮像工程を介して、図58に示す視野を提供するように調整することができる。この実施形態では、図57Aの実施形態と同様に、2対のカメラが設けられる。OTTシステムのカメラのこの実施形態では、カメラ角度Aは、図示のように重なり合わない。角度Aは、ツール54の側方を強化するために使用される。画像処理システムでは、CASトラッキング及び誘導システムの画像処理システムによって様々なビューを合成して1つの統一ビューにする。図58は、術野内で重なり合わない狭い視野を有する上側カメラ(241a、241b又はAカメラ)を示している。下側カメラ(115又はBカメラ)は、互いに重なり合う、より広い視野を有する。この実施形態では、画像トラッキング・システムは、重なり合う広い視野と収束した狭い視野とを使用して、提供される様々なカメラのビューを合成してその情報を取得することによって、様々に異なるトラッキング方式を実現することができる。OTT CASシステムの動作は、OTT CAS方法及び技術に利用可能な追加のカメラ入力及びデータを使用する図31Aから図36ならびに図63、図65、及び図65に示し以下で述べる動作と同様である。このOTT CASシステム及びフリーハンドOTT CASを実行するための方法は、1つ又は複数組のカメラ115又は241a、241bあるいはカメラ115又は241a、241bのうちの1つ又は複数の任意の組合せから入力を受信するように適応することができる。さらに、例示したカメラはいずれも、本明細書に記載するOTT CASシステムの制御下で1つ又は複数の動作モードで、単独で、又はプロジェクタ225と組み合わせて、トラッキング、表示、測定、又は誘導のために使用することができる。
図59Aは、外科手術ツール50に搭載されたツール搭載追跡デバイス200を示す等角図である。このOTTデバイスの実施形態は、カメラ対315a、315bの代わりに可動カメラ・ステージ244を備え、カメラ対319a、319bを備えない、図54の実施形態と同様である。図59Aに示すツール搭載追跡デバイスの代替実施形態では、筐体205及び搭載電子機器は、可動カメラ・ステージ244と収容されるカメラ対247a、247bとを含むように改変されている。図54と同様に、図59Aの実施形態も、カメラ215、317a、及び317bを含む。追加のカメラは、例えば、OTT CASシステムによってステージ244の動作が制御されることによって、追加の視野又は可変の視野を提供することができる。ステージ244は、OTT筐体205の最上部付近のプロジェクタ出力又は開口210に隣接して搭載された状態で示してある。ステージ244は、モータを備え、ステージ又はその他の制御された可動デバイスによって、カメラ247aと247bとの間の間隔、それらの角度、及び/又は焦点を変更することができる。図59Bで最もよく分かるように、カメラ247a、247bは、広角位置(「a」位置)、中間位置(「b」位置)、又は狭角位置(「c」位置)から動くことができる。
これに加えて、又は別法として、カメラの動き及びビューの選択、ならびにカメラのモータ、ステージ、又はその他の可動デバイスの制御は、いくつかの実施形態では、スマート・ビュー・システムの予め設定されたカメラ・ビューなど、ユーザが選択した入力に基づいて制御される。さらに別の代替形態では、カメラ、カメラ・ステージ、又は可動デバイスの位置又は配向は、本明細書に記載するCASホバー制御システムの一実施形態の動作に基づいて自動的に変化することもある。この実施形態のカメラ移動機能を利用することにより、画像トラッキング・システムは、カメラ・モータ制御装置を使用して、他のCASホバー・システムのパラメータ及び命令に基づいて、望み通りに、広い視野の撮像、中間視野の撮像、又は狭い視野の撮像を得ることもできる。したがって、OTTシステムのこの実施形態のカメラ移動機能は、カメラの移動によって得られる様々なカメラ・ビューを合成してそれらから情報を取得することによって、様々に異なるトラッキング方式を実現する。このOTT CASシステムの動作は、OTT CAS方法及び技術に利用可能な追加のカメラ入力及びデータと、OTT CASシステムが以下に述べるOTT CAS技術及び方法に応じてカメラ247a、247bの動きを制御する能力とを使用する、図31Aから図36ならびに図63、図65、及び図65に示し以下で述べる動作と同様である。このOTT CASシステム及びフリーハンドOTT CASを実行するための方法は、1つ又は複数組のカメラ215、247a、247b、317a、又は317bあるいはカメラ215又は247a、247b、317a、又は317bのうちの1つ又は複数の任意の組合せから入力を受信するように適応することができる。さらに、例示したカメラはいずれも、本明細書に記載するOTT CASシステムの制御下で1つ又は複数の動作モードで、単独で、又はプロジェクタ225と組み合わせて、トラッキング、表示、測定、又は誘導のために使用することができる。
さらに別の代替の態様では、本明細書に記載するOTTデバイスの実施形態はいずれも、複数のカメラ又は複数組のカメラを有するだけでなく、各カメラにハードウェア及び/又はソフトウェアを介してフィルタを設けて、各カメラを可視スペクトル及び赤外スペクトルの一方又は両方で使用できるようにすることもできることを理解されたい。そのような場合には、2対のカメラは、可視場で動作した後で、その同じカメラがフィルタを介して赤外場で動作する点で、4組のカメラと見なすことができる。
さらに別の代替の態様では、本明細書に記載するOTTデバイスの実施形態は、
複数のカメラ又は複数組のカメラを有するだけでなく、搭載カメラのうちの任意の1つ又は複数を利用して、記録及びズームのために画像を取り込みながら、ドキュメンテーション、訓練、又は評価のために処置の特定の特徴を記録することができる。さらに別の態様では、ソフトウェア又はファームウェアの命令中のOTTモジュールに、予め設定された持続時間のローリング記録ループ(rolling recording loop)が設けられる。この持続時間は、OTT CAS処置全体、ステップ又はステップの一部分、あるいはOTT CAS処置もしくはOTT CASデバイスの使用に関連する計画又は見当合わせに関連する任意の長さの時間にすることができる。OTT CAS上に直接、又は関連するコンピュータシステム上に、記憶装置を設けることができる。1つの態様では、OTT CASモジュール又は電子デバイスは、カメラ及び/又はプロジェクタの出力を、OTT CAS外科手術計画の全体又は一部分、あるいはOTT CAS計画で使用される画像とともに記録/記憶することを可能にするメモリ・カード・スロット又はアクセスを含む。さらに、ビデオ・データ及び画像記憶装置は、OTTにあっても、USB又はその他のポートにあってもよく、あるいは、手持ち型ビデオ・カメラの場合よく見られるようにメモリ・カードのみがある。(1つ又は複数の)OTTカメラからのフィードは、コマンドに応答して記録されるか、常に記録されるか、あるいはマウス・クリック、タッチ・スクリーン入力、音声コマンドなど、ユーザ又はシステムの入力に応答して記録される。撮像データは、OTT自体に記憶してもよいし、デバイス又は別のコンピュータに記憶してもよい。1つの例では、ここで参照するOTT CAS画像データは、例えば、中間ドライバ・コンピュータに記憶される。さらに別の態様では、本明細書で言及する記録は、マスタCASコンピュータからOTTに遠隔送信されるコマンドから手作業で、又は任意選択でOTTデバイスに搭載されたLCDスクリーンのタッチ・スクリーン・コマンドから、開始される。これらのコマンドは、「ビデオ記録を開始する」、「ビデオ記録を停止する」、「1つの画像を取り込む」等とすることができる。記録されたデータ又は記憶された画像は、OTTにローカルに記憶し、かつ/あるいは中間ドライバ・コンピュータ又はマスタCASコンピュータに直ちに又は後に中継して、外科手術症例ファイルと関連付けることができる。
図60、図61、図62A、及び図62Bは、図5、図6、及び図7を参照して例示及び説明したOTTデバイスの電子機器パッケージの様々な代替の図である。図60、図61、図62A、及び図62Bの様々な図は、任意選択でOTTデバイスの様々な実施形態に組み込むことができ、またさらなる入力、処理データ、又は機能強化を様々な代替のOTT CASシステムの実施形態及びこれを使用する代替の方法に提供することができるセンサの幅広い様々な場所及びタイプを示している。図60〜図62Bの例示的な表現では、いくつかの異なるセンサの場所が提供される。これより多い数、又はこれらとは異なる場所も可能であり、センサは、これらの例示的な場所のそれぞれにおいて様々な配向で配置することができ、あるいは、1つの場所にあるセンサは、複数のタイプのセンサであっても、同じタイプのセンサであってもよい。
さらに、センサ使用可能OTTデバイスの各実施形態では、利用される各センサの場所ごとに、その実施形態で利用されるセンサの数及びタイプ、又は複数の数及び複数のタイプに基づいて、筐体110/210、及び電子機器130、230、ならびに必要に応じて図5〜図15Bの関連する仕様及び詳細に対する対応する改変が行われる。さらに、OTTデバイスも、必要に応じて適当な数及びタイプの電子マウント、機械的又は構造的支持、電気的絶縁又は防振、電気/データ接続、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、及び全ての関連する構成を提供して、各センサ・タイプの動作及び利用に備えるように改変され、構成される。OTTデバイス上のセンサのタイプ、数、及び場所を利用して、本明細書に記載するOTT CASシステムで既に利用されている他のトラッキング及び動作パラメータと関連して、OTTデバイス及び/又はCAS動作環境についての高度な情報を提供する。
センサで機能強化されたOTTデバイスを利用する様々な代替の動作方式では、OTT
CASシステムの動作、判断、モード選択、及び命令の実行は、1つ又は複数のOTTデバイス・センサからのデータの追加に基づいて、位置、動き、振動、配向、加速度、ロール、ピッチ、及び/又はヨーのうちの1つ又は複数を、それぞれ単独で、あるいはOTTデバイス自体又はOTTでトラッキング及び誘導されている外科手術ツールと関連する任意の組合せで提供するように適応される。さらに、同じタイプの複数のセンサあるいは検出又は測定デバイスをOTTデバイス上の異なる位置に配置することができ、その場合、それらの異なる場所のそれぞれからの同じタイプの入力を使用して、追加のOTT CAS動作入力、決定、又は制御ファクタを提供することができる。別々のセンサ出力又は読みのそれぞれを個別に使用することができる、あるいは同じタイプのセンサからのデータを収集して、センサ及びデータ用途のタイプに応じて平均化することができる。さらに、センサ・データの収集及び使用(すなわち、サンプリング・レート、重み係数、又は停空モード状態及び/あるいは1つ又は複数のCASシステム・パラメータの調整に基づいて適用されるその他の変数)は、図31A〜図36に示す様々な動作方式に応じて、また特に図63に示すようなスルー・レート及びデータ収集レートなどの動作パラメータの調節に関して、調節することができる。
ここで、図60を参照すると、筐体205の最上部が取り外された状態のOTTデバイス200の一実施形態の上面図が示してある。この図では、センサ場所1,2,3,4,5,6を視認することができる。センサ場所1,2は、OTTデバイスの中心線の両側にずれている。この実施形態では、センサ場所1,2は、カメラ215に隣接している。別のセンサ場所3は、OTTデバイスの中央部分に示してある。センサ場所3は、例えば、OTTデバイスの幾何学的中心、OTTデバイスの質量中心又は重心、あるいは結合されたOTTデバイス/ツールの質量中心又は重心に位置決めすることができる。センサ位置3の場所は、したがって、OTTデバイスに取り付けられたツール50のタイプに基づいて変更することができる。これに加えて、又は別法として、様々に異なるタイプのツールと動作するように構成されたOTTデバイスの実施形態では、使用するツールの個々のタイプに応じて、対応する数の適当に位置決めされたセンサを配置することができる。これらの実施形態では、OTT CASシステムは、OTTデバイスに取り付けられたツールのタイプについての入力を認識又は受信し、次いでその特定のツール構成に関連するセンサ場所及びセンサ・タイプの1つ又は複数のセンサからの出力を選択又は利用するようにも構成される。
センサ場所4及び5は、OTT筐体205の左右の外側縁部上の後ろの方に位置決めされる。センサ場所6は、筐体205の後部付近の中央部分にある。センサ場所1,2,4,5,6は、単独で、又は任意の組合せで、ロール、ピッチ、又はヨーの角度データのうちの1つ又は複数、ならびにそれらの場所のそれぞれにおける傾斜、及び/あるいは複数軸の移動速度又は振動の読みを取得する際に使用することができる。
図61は、図60のOTT筐体205の斜視図である。この図では、センサ場所3は、システムの中央に近い点に見られる。筐体205の内部のセンサ場所7は、筐体の左側に沿ってファントムで示してある。センサ場所7は、OTT筐体205の後ろの方の左壁面部分上、又はその内側にある。図61は、センサ場所7の座標位置を示している。この例示的な例では、センサ場所7は、個々ではセンサ場所3であるOTTの中央の場所に対して示してある。OTT CASシステムは、様々なセンサ入力の協調及び相互参照のために、直接的に、又はセンサ・ドライバ中間コンピュータを介して、任意の参照点を使用することができる。この例では、センサ場所7は、中央場所3に対して、距離dだけ後方に離間している。さらに、センサ場所7は、センサ場所3の高さから高さhだけ離間している。これらのセンサのそれぞれの具体的な場所は、使用中のOTTの様々なパラメータを決定するときに活用することができる。OTT CASシステムは、OTTデバイスの実施形態で利用されるセンサ場所について、x、y、zの絶対座標を使用してもよいし、相対座標を使用してもよいことを理解されたい。
図62Aは、OTT筐体の下側部分が取り外された状態の図61の等角図と同様の等角図である。図62Aは、いくつかの追加の任意選択のセンサ場所を示すために使用される。この実施形態では、センサ場所8、9、10、11、及び12が示してある。センサ場所12、9、及び8は、OTTデバイスの中心の長手方向軸に沿って、中央センサ場所3の前後に示してある。センサ場所10、11は、追加の外側寄りの場所で、場所4及び5と同様であるが、長手方向にはそれらから隔離している。これらの例示的な場所の多くは、OTTデバイスの長手方向中心線に沿って、又はその付近に示してあるが、その他のセンサ場所も可能である。例えば、センサは、基板235の下側に位置していてもよいし、あるいはOTTデバイスの筐体の内部にあるその他の構造、OTTデバイスの筐体の一部であるその他の構造、又はOTTデバイスの筐体に取り付けられたその他の構造に位置していてもよい。これらのセンサ場所は、その他の構成要素及びOTTデバイスの電子機器パッケージの設計及び空間の要件に基づいて、基板235の中に、基板235に沿って、基板235の上に、又は基板235の下に、あるいはその他の場所に配置することができる。
図60、図61、及び図62Aに示すセンサ場所に加えて、センサ・プラットフォーム20を、OTT筐体205内に設けることもできる。例示的なセンサ・ベース20の斜視図を、図62Bに示す。センサ・ベース20は、代表的なセンサ場所1、2、13、14、15、16、17、18、及び7とともに示してある。センサ・ベース20は、図61に示す壁面の内側又は壁面上ではなくベース20上に配置されるセンサ7の代替配置を示している。同様に、センサ位置1及び2は、図60に示す位置からベース20側に移動している。さらに、センサ位置15の場所は、上述のセンサ場所3の機能を提供するように選択される。様々な代替のセンサのタイプ、数、及び場所を、上述のように、適当に構成されたセンサ・ベース20に組み込むことができる。様々な実施態様では、1つ又は複数のセンサ・ベースを、センサ・ベースがOTTデバイスの筐体205のサイズ及び形状に似ている図62Bに示すようにサイジングすることができる。センサ・ベースは、特定のOTTデバイス構成に関連する特定のタイプ、特定の配向、あるいは特定の場所もしくは位置又は機能の全てのセンサを含むことができる。特に微小電気機械システム(MEMS)の分野では、電子機器及びセンサの小型化の率が与えられれば、OTTデバイス中で利用される全てのセンサ又は実質的に全てのセンサは、適当に小型化された市販の構成要素の形態であってよいことを理解されたい。
図62Bは、センサ場所1及び2より前方の、カメラ場所に対応するセンサ場所13及び14を示している。センサ場所13、14、1、及び2は、カメラ場所の近傍に設けられる。センサボード20が適所にあるとき、センサ場所15、16、及び18は、OTTデバイス・モジュールの中心線の付近にある。センサ場所15又は16は、ツールの垂直方向中心軸、トリガ場所、又はその他の関心のある形状部分など、OTTで誘導されるツールの中の特定の関心のある場所の上に位置決めして、そのツールのトラッキングを容易にすることができる。1つの態様では、センサ場所は、CASシステムで使用されている外科手術ツールのトリガを示すように位置決めされる。一実施形態では、センサ場所17及び7は、ツールの質量中心より後方の、左右の外側寄り位置に位置決めされる。センサ場所18は、センサボード20がOTT筐体205内に設置されたときに、OTTモジュールの最も後部寄りの後方センサ場所である。
図60〜図62B及び本明細書のその他の箇所を参照して例示及び説明したセンサ場所のそれぞれを使用して、本明細書に記載する位置決め及びトラッキング・システムが使用する様々に異なるセンサ及び器具のタイプを実現することができる。非限定的な例として、OTTデバイスと関連付けて使用される様々な器具又はセンサとしては、OTTデバイス、OTTデバイス/外科手術ツールの組合せの動作、あるいはOTTデバイスに取り付けられ、本明細書で提供するように、又はツールもしくは人工器官の見当合わせ、適合評価、外科手術計画、もしくは外科手術計画の再検討などのためのOTTシステムの動作環境で使用されるようにOTT CASシステムの下で使用されているツールの動作、使用、又は状態に関連するロール、ピッチ、ヨー、配向、又は振動の情報のうちの1つ又は複数を提供するように構成された、傾斜計、ジャイロスコープ、2軸ジャイロスコープ、3軸ジャイロスコープ、その他の複数軸ジャイロスコープ、1軸加速度計、2軸加速度計、3軸加速度計、又は複数軸加速度計、電位差計、MEMSセンサ、マイクロ・センサ又はMEMS器具などが挙げられる。
図16A、図16B、及び図16Cは、コンピュータ支援外科手術で使用される基準フレーム300の様々な外観を示す図である。外周部315によって画定された平面状又はほぼ3Dの表面310を有するフレーム305がある。1つ又は複数のアクティブ又はパッシブな基準マーカ70が、表面310上にパターン72で配列される、又は個別に何らかのフレーム構造を介して担持される。フレーム305から延びるステム320、及びステム上の結合部325がある。結合部325は、フレーム305をベース330に接合するために使用される。ベース330は、処置に関連する術野内の解剖学的構造の一部分と係合するように構成された第1の表面335を有する。ベース330は、結合部325と係合する第2の表面340を有する。結合部325と第2の表面340は、図16Aでは係合しているが、図16B及び図16Cでは分離している。図16C及び図16Cでは、少なくとも1つの見当合わせ要素が結合部上に見えており、少なくとも1つの見当合わせ要素が第2の表面上にも見えている。図示の実施形態では、見当合わせ要素342bは、結合部325上の雌型形状部分であり、第2の表面340上の結合要素325aは、雄型形状部分である。これらの見当合わせ要素は、結合部325と第2の表面340とが係合したときに対合して協働するようにサイジングされ、位置決めされる。様々に異なる見当合わせ要素のタイプ及び位置を、結合部が第2の表面と係合しているときに対合して協働するように適応させ、構成することができる。
ベース330は、解剖学的構造と係合するために使用される第2の表面335を含む。この表面の全体又は一部分は、解剖学的構造、特に関節の周囲の骨性の解剖学的構造と係合するのを補助する鋸歯状縁部を含むことができる。ベースの第1の表面335は、外科手術中にベースの第1の表面が固定される解剖学的部位と相補的な湾曲部を有する。1つの態様では、骨が露出していない可能性があり、基準フレームが後述のネジ又はその他の固定デバイスを用いて皮膚を通して骨に取り付けられている場合には、この湾曲部は、その解剖学的構造の皮膚部分を含む解剖学的部位と相補的である。1つの追加の実施形態では、解剖学的構造の骨性部分は、外科手術を受ける関節に隣接している。関節は、膝、肩、手首、足首、腰、脊椎、又はその他の任意の骨切断が行われる外科手術部位から選択することができる。ベース330は、ベースを人体上の部位に固定するために使用される固定要素に合わせて適応及び構成された少なくとも1つの開口337を含む。固定要素は、ピン、ネジ、釘、外科手術用ステープル、あるいはこの要素に塗布される、又は露出する(例えば両面テープの剥離)任意の形態の膠又はセメントのうちの1つ又は複数から選択することができる。
図17は、基準フレーム・ガイド350を示す等角図である。基準フレーム・ガイド350は、フレーム355と、フレーム355から延びるステム360とを有する。ステム360は、解剖学的形状部分と係合して、フレーム・ガイドがフレーム305に取り付けられたときに、基準フレーム300が術野内で所望の位置に所望の配向で配置されるのを補助するように構成された湾曲又は形状を有する。基準フレーム・ガイド350は、フレーム355に沿って、外周部315又は基準フレーム305の一部分と一時的に係合する1つ又は複数の係合要素365も含み、係合要素365を用いて取り付けられた基準フレーム300と関連してベース330を適切に位置決め及び調節することができるようにしている。図18は、基準フレーム300のフレーム305に取り付けられた基準フレーム・ガイドを示す図である。使用時には、外科手術中に基準フレームをガイド・フレームから取り外すために、係合要素365を取り外すこともある。基準フレーム・ガイド350は、基準フレーム300と対合して協働している状態で示してあるが、図24の基準フレーム400など、異なる形状及びサイズの基準フレームと対合係合するように適応及び構成することもできる。
1つの特定の実施形態では、ステム360の湾曲又は形状362は、術野内で大腿骨に沿って基準フレーム300を位置合わせするためにステムを顆に関連して配置するように構成される。大腿骨10に沿ったベース330の位置決めを、図19及び図20に示す。関節基準フレーム・ガイド及び基準フレーム構造(図18参照)は、図20に示すようにベース330を大腿骨上に適切な配向で配置するために大腿骨10の顆12の間にステム360の湾曲部362を位置合わせするように(図19の矢印に従って)位置決めされる。その後、ネジ又は釘を開口337に利用する、あるいは生体適合性の骨セメントを使用するなど1つ又は複数の方法を用いてベースの第1の表面335を接合することによって、基準フレーム300を大腿骨10に取り付ける。基準フレーム300が適切な位置に固定された後で、基準フレーム・ガイド350を取り外し(図21)、基準フレームのみを、実施される外科手術計画に従って、大腿骨10に沿った所望の場所に、顆12との所望の関係で残す(図22)。
図23は、基準フレーム400の一実施形態と、脛骨15に沿った位置とを示す図である。この図示の実施形態では、基準フレーム400は、脛骨粗面上、又はその周りに取り付けられ(図25により明確に示す)、基準フレーム300に関連して上述したいくつかの固定方法のうちの任意の1つを用いて、この骨に固定される。基準フレーム400のさらなる細部は、図24A、図24B、及び図24Cを見ると分かる。これらの図面は、コンピュータ支援外科手術で使用される基準フレーム400の様々な外観を示す図である。外周部415によって画定された表面410を有するフレーム405がある。1つ又は複数のアクティブ又はパッシブな基準マーカ70が、表面410上にパターン74で配列されている。フレーム405から延びるステム420、及びステム上の結合部425がある。結合部425は、フレーム405をベース430に接合するために使用される。ベース430は、処置に関連する術野内の解剖学的構造の一部分と係合するように構成された第1の表面435を有する。ベース430は、結合部425と係合する第2の表面440を有する。結合部425と第2の表面440は、図24Aでは係合しているが、図24B及び図24Cでは分離している。図24C及び図24Cでは、少なくとも1つの見当合わせ要素が結合部上に見えており、少なくとも1つの見当合わせ要素が第2の表面上にも見えている。図示の実施形態では、見当合わせ要素442bは、結合部425上の雌型形状部分であり、第2の表面440上の結合要素425aは、雄型形状部分である。これらの見当合わせ要素は、結合部425と第2の表面440とが係合したときに対合して協働するようにサイジングされ、位置決めされる。様々に異なる見当合わせ要素のタイプ及び位置を、結合部が第2の表面と係合しているときに対合して協働するように適応させ、構成することができる。
ベース430は、解剖学的構造と係合するために使用される第2の表面435を含む。この表面の全体又は一部分は、解剖学的構造、特に関節の周囲の骨性の解剖学的構造と係合するのを補助する鋸歯状縁部を含むことができる。ベースの第1の表面435は、外科的処置中にベースの第1の表面が固定される解剖学的部位と相補的な湾曲部を有する。1つの実施形態では、解剖学的構造の骨性部分は、外科的処置を受ける関節に隣接している。関節は、膝、肩、手首、足首、腰、又は脊椎から選択することができる。ベース430は、ベースを人体上の部位に固定するために使用される固定要素に合わせて適応及び構成された少なくとも1つの開口437を含む。固定要素は、ピン、ネジ、釘、外科手術用ステープル、あるいは膠又は接着剤に基づく固定具のうちの1つ又は複数から選択することができる。
次に図26A、図26B、及び図26Cを参照して、設計された基準フレームの追加の特徴について説明する。図26Aを参照すると、フレーム305とベース300の間の配向を、いくつかの予め設定された配向の間で調節することができる。これら2つの構成要素の間の関係の変更は、構成要素として接合に利用できる複数の見当合わせ要素のうちのどれを係合させるかを変えることによって行われる。1つの態様では、結合部に複数の見当合わせ要素があり、第2の表面に複数の見当合わせ要素がある。基準フレームの配向は、ベース330をフレーム305に接合するためにどの見当合わせ要素のグループを使用するかに基づいて、第1の配向382と第2の異なる配向384との間で調節することができる。結合部の見当合わせ要素の一部が第2の表面の見当合わせ要素の一部と係合する一実施形態では、その結果として、フレームは、術野内で第1の配向になる。別の態様では、結合部の異なる見当合わせ要素が第2の表面の異なる見当合わせ要素と対合し、その結果として、フレーム305は、術野内で第2の異なる配向になる。1つの態様では、第1の配向は、外科手術の事前計画で使用される既知の位置である。さらに別の態様では、第2の配向は、外科手術の事前計画で使用される別の既知の位置である。第1の配向及び第2の配向の一方又は両方を、本明細書に記載するOTT CAS技術の促進に使用することができる。両者は、そのたびに新たにソフトウェア見当合わせを行うことなく、順番に使用することができる。それぞれの構成についての見当合わせ、又は一方の構成のみについての見当合わせを最初に一度行い、他方についてのソフトウェア見当合わせは、その幾何学的形状から計算されるか、又は別個に測定され、そのデータは、記憶され、必要なときにアクセスすることができる。
図26Aは、結合部と第2の表面の相対位置及び配向を維持するように適応及び構成されたマウント結合部の一実施形態も示している。この実施形態では、可撓性リンケージ380が、これら2つの構成要素の間に示されており、術野内でフレーム305の配向を維持するように基準フレーム内でサイジング、成形、及び配向されている。換言すれば、マウント結合部は、十分に剛性であり、処置中にフレーム305が衝突を受けた場合には、結合部内の弾性要素が変形することによって、その構成要素が一時的に互いに対して変位する可能性はあるが、元の位置合わせ状態に戻る、又はユーザによって戻すことができるので、その内部の見当合わせ要素によって位置合わせ状態を失うことはない。基準フレームの衝突が十分に強かった場合には、見当合わせ要素が離脱して自動的には戻らなくなるが、ユーザがそれらを元に戻すことができ、元のソフトウェア見当合わせによる位置合わせ状態は失われない。この例示的な実施形態では、可撓性リンケージ380は、使用中には、完全に構造内に、ここではベース330内に配置される。図26Aで最もよく分かるように、リンケージ380の一部分は、上側のベース330に取り付けられ、別の部分が、下側のベース330に取り付けられる。別の代替の態様では、マウント結合部は、マウント結合部が基準フレームに取り付けられたときに、マウント結合部が実質的に、又は完全に、結合部と第2の表面の間の対合接触領域を取り囲むように、設けられる。図26B1aは、上側ベースと下側ベース330の間の境界面を完全に取り囲む可撓性マウント結合部383を示す斜視図である。図26B1bは、可撓性マウント結合部383を示す斜視図である。図26B2aは、上側ベースと下側ベース330の間の境界面を実質的に取り囲む可撓性マウント結合部384を示す斜視図である。結合部384は、リンケージによって接続された4つのコーナ・マウントを含む。コーナ・マウント及びリンケージは、結合部383と同様に、上側マウントと下側マウントの間の境界面の周りに滑り嵌めされるように設計される。図26B2bは、可撓性マウント結合部383を示す斜視図である。
図27A及び図27Bは、マーカ・パターンを示す代替の基準フレームの表面形状と代替の高さとを与える図である。図27Aは、パターン78に配列された複数の基準マーカ70を有する基準フレームのほぼ長方形のフレーム390を示している。図27Bは、フレーム395上のほぼ台形の表面形状310を示している。複数の基準マーカ70が、表面305上にあるパターンで配列されている。
図28は、人工膝関節全置換術に使用される代表的な人工器官20を示す等角図である。人工器官20に示してある数字は、膝手術中に行われる切開の種類を表す。図29A〜図29I及び図30は、本明細書に記載するOTT CASシステムの特有の組合せのうちの1つを示している。上述の基準フレームのそれぞれは、独立して使用してもよいし、他の解剖学的部位又は外科手術機器と組み合わせて使用してもよいが、基準フレーム300及び400は、本明細書に記載するツール搭載追跡デバイス及びOTT CAS処置で特に有用である。手持ち式型プレカット外科手術用のツール搭載追跡デバイスを使用する際の1つの問題は、処置中に、関連するトラッキング情報を取得し、トラッキング基準フレームを維持することである。この特有の設計及び配置により、基準フレーム300及び400を使用して、本明細書に記載するOTTトラッキング技術を使用するこのタイプの動的な基準フレーム・トラッキングを実現することができる。後続の図面に示すように、人工器官20を移植するために使用される代表的な切開のそれぞれでは、OTT100に搭載された視覚システムは、基準フレーム300及び基準フレーム400の全体又は位置部分を視覚的に識別して、見当合わせすることができる。これらの特定の構成は、膝手術用のOTT CASシステム及びツールの機能を例示するものであるが、本明細書に記載する基準フレーム及び視覚誘導技術は、人体内のその他の関節及びその他の処置用に適応させることができることを理解されたい。
図29A〜図29I及び図30は、それぞれ、基準フレーム300を大腿骨10上に配置し、基準フレーム400を脛骨15に沿って、特に脛骨粗面18上又はその周りに配置するための、代表的な外科手術セットアップを示している。以降の図示のOTT CAS処置ではこれらの基準フレーム300、400を利用し、これらの基準フレームは、移動せず、以降のOTT CAS工程の全てのステップで同じ位置に留まることを理解されたい。ツール搭載追跡デバイス100は、アクティブ要素56を有するツール54を位置決めし、使用するために、外科手術ツール50に結合される。
図29Aの例示的な実施形態では、OTT100は、遠位外側顆を切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図29Bの例示的な実施形態では、OTT100は、遠位内側顆を切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図29Cの例示的な実施形態では、OTT100は、前大腿部を切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図29Dの例示的な実施形態では、OTT100は、外側後顆を切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図29Eの例示的な実施形態では、OTT100は、内側後顆を切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図29Fの例示的な実施形態では、OTT100は、前大腿部を面取り切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図29Gの例示的な実施形態では、OTT100は、外側後顆を面取り切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図29Hの例示的な実施形態では、OTT100は、内側後顆を面取り切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図29Iの例示的な実施形態では、OTT100は、脛骨を切開するためにアクティブ要素56を使用するための誘導を行っている。この切開の間、OTT100に搭載されたカメラは、画像を取り込み、図示の切開の全体又は大部分の間に基準フレーム300及び400の両方から受信した情報に基づいて、相対的なナビゲーション及び位置決めの情報を提供している。
図30は、ツール54及びアクティブ要素56を有する外科手術器具50に結合されたOTT100を示している。基準フレーム300、400も、膝の周りのOTTCAS外科手術部位と関連付けて示してある。ステム398及び先端399を有する追加の基準フレーム397が、術野のさらなる見当合わせ又はノーテーション(notation)のために使用されている。基準フレーム397の見当合わせは、ツールを備えるOTT100mの撮像システムによって行われる。見当合わせフレーム397は、見当合わせフレーム300、400の一方又は両方とともに見当合わせされる。本明細書に記載するOTT
CAS方法の実施形態では、基準フレーム300、400を両方とも利用するが、OTT及びOTT CAS処理の画像に基づくトラッキング機能が改良されているので、このOTT CASシステムでは、両方の基準フレームが利用可能であるが、処理中に一方の基準フレームからのトラッキング情報しか使用しないことを選ぶ。
本明細書に記載する特有の基準フレームの実施形態を使用することを考えるときには、OTT CASシステムのユーザにとって好ましい可能性があるビューがあるということを考慮されたい。OTT CASシステムは、特定の切開については特定のビューがデフォルトで示されるように事前にプログラムされる。例えば、TKR処置の人工大腿骨を準備する際に大腿骨を切除するという例では、図29及び図30に示すように、いくつかの表面を切開することになる。それぞれの表面は、処置中に、異なる視点から見ると最もよく見える可能性がある。内側顆の前部表面を切開するときには、第1のビューが望ましい可能性があるが、外側顆の前部表面を切開するときには、第2のビューが望ましい可能性がある。したがって、システムは、内側顆の前部表面を切除するとき仮想モデルを見るために、予め定義された第1のビューを設定する。同様に、いくつかの一般的な切除処置について、いくつかのデフォルトの視覚ビューを定義することができる。OTT CASシステムは、実行する切開を決定したら、その切開に最もふさわしいものを決定し、外科医の介入なしで自動的にそのデフォルトを表示する。全く同じようにして、OTT CASコンピュータによって実行される視覚に基づく工程も、状況に応じて自動的に、一方又は両方の基準フレームからの利用可能なトラッキング情報の全体又は一部分を使用するように予め選択されていることがある。さらに、OTT CASは、術野内の基準フレームの配向を調節して、そのフレームからの誘導情報を改善する際に、ユーザを誘導することができる。ベースの見当合わせ位置を維持しながらフレームの配向を調節することができることは、本明細書に記載されている。
別の代替の態様では、図16A〜図30を参照して説明した基準フレームの1つ又は複数に、ディボット(divot)又はその他の機構が存在する。1つの態様では、外科手術ツール、タッチ・スクリーン、又はナビゲートされるポインタを用いてディボットに接触し、この接触によって、システムが、ステップの開始又は完了を示す。一例では、基準フレームとの接触(例えばナビゲートされるポインタを用いて接触する)に応答して、OTT CASシステムは、動作の開始又は動作の完了を登録する。1つの具体的な実施形態では、基準フレームに接触するアクションが、その特定の基準フレームを伴う動作の開始を示す。基準フレームを用いて行われる1つの例示的な動作は、骨の見当合わせである。さらに別の態様では、この入力及び/又は特定の基準フレームとの相互作用は、CAS停空モード、スマート・ビュー、表示、又はその他の機能のための選択基準に関する入力、又はその一部にもなる。
いくつかの様々な給電又は無給電ツールのうちのいずれでも、本明細書に記載するOTT CASシステムとともに利用することができることを理解されたい。例えば、整形外科分野では、このシステムは、Stryker社製System 6 Recision
Oscillating sawなどの単一の整形外科用電動のこぎり上に構築することができる。同様に、このシステムは、バーやドリルなど、整形外科手術で一般に使用される他の電動ツールとともに使用することもできる。このような応用分野では、このシステムは、外科手術ツールの設計内に一体化してもよいし、レトロフィットとして追加してもよい。さらに、このシステムは、ポインタ、マーカ、又はメスなど、いかなる外部電源も必要としないツールを利用することもできる。このシステムは、外科的処置の異なる段階で使用される複数のスマート・ツールを収容し、幅広い様々な外科的処置を実行できるだけのロバスト性を持たせることができると理想的である。OTT100は、上述の、また本明細書の他の箇所に記載されるような、幅広い様々な外科手術ツール、フリーハンド・ツールの筐体に適合するように適応させることができることを理解されたい。あるいは、OTTは、フリーハンド・ツール又は手持ち型電動器具、及びそれらのツールとともに製造されたそれらの筐体内に組み込む(完全に一体化する)こともできる。様々な2部式筐体など、追加のOTT筐体構成は、以下で、図68a〜図72を参照して例示し、説明する。
このシステムは、整形外科手術以外の応用分野でも使用することができる。例えば、このシステムは、整形外科手術の教育及び訓練を外科医に行うためのシミュレーション及びシミュレータで使用することもできる。あるいは、このシステムは、剛性組織の精密な配向及び操作を必要とするその他の医療処置にも使用することができる。このコンピュータ支援外科手術技術は、そのような歯科処置も、容易に、容易にすることができる。このシステムは、例えば大工仕事、板金作業、及び材料を特定のパターンで切断又は穿孔するためにユーザを誘導するその他の全ての工学的マーキング及び機械加工の工程など、非医療分野でも使用することができる。
本明細書に記載するOTT CASシステムの実施形態は、ツールに搭載された1つ又は複数のトラッカを配置することによって、外部トラッキング・デバイスを必要としない。本発明は、外部トラッキング・システムの必要を完全に解消することもできるし、あるいはトラッキング・サブシステムを利用して新たなトラッキング・データを追加することもできる。いずれの構成でも、ツール自体が、患者の解剖学的構造をトラッキングするか、あるいはそのツール自体を患者の解剖学的構造に対してトラッキングするものであり、両方をトラッキングして他方に対する一方の相対位置を決定する外部トラッカとは対照的である。さらに、トラッキング・システムに入力を提供する構成要素がそのツール自体の上に位置づけられているので、このシステムの全てのトラッキングされる要素は、ツールを基準としてトラッキングされる。その結果として、オン・ツール・トラッカによって生成されるトラッキング・データは、非常に異なったものとなる。例えば、ツールの位置は、その他の全てのトラッキングされる物体がそのツールの視点からトラッキングされるので、独立してトラッキングする必要がない。搭載型トラッキング・システムは、外科手術器具を含むシステムの全ての構成要素が外部デバイスによってトラッキングされる外部トラッキング・システムが直面する懸念を緩和する。ロジスティックには、本発明では、トラッキング・システム又はトラッキング・システムの処理部分に入力を提供する構成部分をそのツール自体に配置することにより、手術室は、手術室内に別個の機器を置く必要性がなくなる、又は少なくとも最小限に抑えられる。トラッキングのためのセンサがツールに搭載されているので、これにより、トラッキングされるターゲットにより近くなるという別の利点が得られ、したがって、より高い解像度及び確度が得られ、またトラッカと他のシステムのトラッキングされる要素との間の「視線」アクセスの要件を緩和することができる。
このトラッカ・トラッキング・サブシステムは、外科手術器具に搭載されたトラッカが検出できる1つ又は複数のトラッキング要素をさらに含む。このシステムで使用することができるトラッキング要素は、幅広く様々である。例えば、1つ又は複数の反射表面を含む基準フレームは、赤外光又は可視光を外科手術ツールに向けて反射することができる。発光ダイオードも、同様に、トラッキングされる物体の位置を外科手術ツールに対して示すことができる。基準マーカの位置又は画像認識など、その他の手法も、外部基準フレームを、トラッキングする必要がある患者の組織などの物体上に配置する必要を解消することができる。さらに別の実施形態では、患者の解剖学的構造の特定の画像が、いかなる他の基準点も援用することなく、トラッキング要素として機能することもある。
外科手術器具は、1つ又は複数のトラッカによって、トラッキングされる要素の位置をトラッキングする。一実施形態では、このシステムは、2つのカメラの立体配置をトラッカとして利用する。いくつかの実施形態では、これらのカメラは、立体視カメラである。これらのカメラは、のこぎりの刃/ドリル・ビット/バーなどのいずれかの側に、横に並べて配置され、立体視に適した範囲の角度で傾斜している。ドリルなど、他のツールでも、カメラは、同様に、ドリル・ビット又はその他の任意のツールのエンド・エフェクタのいずれかの側に並んで立体視的に配置される。
ツールのエンド・エフェクタに対するカメラの配置は、トラッカ・トラッキング要素サブシステムの動作に影響を及ぼす。例えば、この1つ又は複数のカメラをエンド・エフェクタから後方に離して配置すると、視野を拡大される。関節置換などの応用分野では、又はツールを患者の解剖学的構造に近接している場合には、広い視野は有用である。視野が拡大されると、ツールは、より容易にトラッキング要素を発見することができる。1つ又は複数のカメラをツールのエンド・エフェクタにより近づけて配置すると、視野は狭くなるが、歯科手術などの応用分野で有用な拡大及び解像度を追加される。さらに、カメラの配置は、サブシステムのその他の要素の相対位置を考慮していなければならない。カメラの軸がツールのエンド・エフェクタの平面内に載るようにカメラを配置すると、エンド・エフェクタがカメラの視野を遮断する程度が最小限に抑えられる。ただし、カメラは、外科的処置で1つ又は複数のトラッキング要素をトラッキングするのに適していると考えられる任意の構成で配置することができるように企図されている。技術の進歩とともに、特定のツール及び外科手術環境では、これらの現在記載される以外の構成が、より好ましくなる可能性もある。
このサブシステムは、幅広い様々なカメラ又はカメラ・システムを利用することができる。一般に、このシステムは、デジタル・カメラを利用する。さらに、このシステムは、少なくとも2つのカメラを利用して、立体視/立体定位視を提供する。「フレーム・グラバ」又は「キャプチャ・カード」と呼ばれることもある、画像フォーマット変換の確立した技術など、有効なデジタル変換手段があれば、アナログ・カメラを使用することも可能である。立体視と、2つのカメラからの画像の差に基づいてさらなる情報を得ることができることとは、このシステムが、位置及び配向又は姿勢に関して3次元でトラッキング要素をより良好に位置決定する助けとなる。システムは、「冗長性」と呼ばれるものを利用して2つを超えるカメラを利用して、トラッキングされる要素がカメラの1つ又は複数から見えず、したがって2つのカメラでは十分でない場合などに、ナビゲートする機能を改善することもできる。さらに、システムは、カメラを1つしか利用しないこともできるが、その場合には、立体視システムと同じ確度でナビゲートするために追加の画像処理が必要になる。
あるいは、このサブシステムは、トラッカ及びトラッキング要素の異なるシステムを利用することもできる。1つの代替形態では、トラッカは、標準的な手術室条件下で存在する可視光スペクトルでの画像認識用に最適化された高解像度カメラである。トラッキング要素は、外科手術計画に記憶された医療用画像に基づく、患者の解剖学的構造である。さらに、視野を狭くすると、患者の解剖学的構造を効率的に認識するのに有利であることもある。最後に、外科手術計画自体が、機能的なトラッキング要素を確立するために、患者の特定の解剖学的ランドマークを組み込む、又は識別する必要があることもある。
構成に関わらず、カメラは、トラッキング要素を特定の所定の確度レベルで正確にトラッキングするために、十分な解像度を有する必要がある。例えば、トラッキング要素が赤外線LEDを有する基準フレームであるシステムでは、640×480の解像度を有するカメラで、外科手術の確度でトラッキング要素をトラッキングするのに十分な解像度を有する。システムは、赤外線フィルタなどの追加の要素を利用し、カメラ用のトラッキング要素を分離することができる。このようなシステムでは、解像度の低いカメラでも、確度の高いトラッキングを行うのに十分であることもある。
解像度だけが、システムの動作に影響を及ぼすカメラの特徴というわけではない。個々のシステム構成によっては、フレーム・レートも重要な考慮事項である。例えば、約100Hz(毎秒のフレーム数)という非常に高いフレーム・レートは、待ち時間を最小限にするが、画像プロセッサへの負担が非常に大きくなる。システムは、これほど多くの取り込まれた画像から所与の単位時間でトラッキング要素を抽出するために、強力なプロセッサを必要とすることになる。あるいは、フレーム・レートが低過ぎる場合には、システムの待ち時間が非常に大きくなる。オペレータがツールをあまりに速く動かすと、システムは、ツールをトラッキングし続けることができなくなる。システムでは、許容できる最小限のフレーム・レートを利用すべきである。基準フレームにおいてVGAカメラのアレイとともに赤外線LEDを利用するシステムでは、30Hzのフレーム・レートで、フリーハンド整形外科手術に適したシステムが得られる。
これらの例は、協働して、トラッカ・トラッキング要素サブシステムの例示的なカメラ・トラッキングの実施形態を含むトラッキング要素及びカメラの様々な構成を例示したものである。トラッキング要素の正確な配置だけでなく、トラッキング要素の場所も、カメラが取り込んだ画像から抽出しなければならない。カメラから受信した画像信号には、デジタル信号処理(DSP)を施して、トラッキング要素の画像を、ツールを基準とした数学的座標に変換しなければならない。次いで、数学的座標をコンピュータシステムに送って、外科手術計画と比較して、コンピュータシステムが外科手術経路が意図した切開に従っているかどうかを判定できるようにする。
カメラからの生データを数学的座標に処理するためのいくつかのステップがあることを考慮されたい。最初に、システムは、画像を取得しなければならない。マーカ(例えば赤外線LED、反射体、基準マーカなど)を検出するカメラでは、システムは、トラッキング要素全体で使用される個々のマーカそれぞれのセントロイドの座標を決定し、各要素のサイズを決定し、このサイズ及び形状と、各LEDの座標とをコンピュータシステムに報告しなければならない。セントロイドの場所を決定するためのサブピクセル解析など、取り込まれた画像を処理する追加の動作によって、確度を向上させることができる。
30Hzで動作するシステムでは、約33ミリ秒でステップを完了しなければならず、コンピュータは、個々のLEDの間の関係を決定し、トラッキング要素の位置及び配向を計算する必要がある。そのデータから、コンピュータは、モデルの配向、及び骨と外科手術ツールとの間の相対位置を決定しなければならない。信号処理では、任意の必要な動作を実行するのに、2つの連続したフレームの間の時間しかない。(例えば、30Hzのフレーム・レートでは、処理システムは、これらの動作を実行するのに、上述の33ミリ秒の期間しかない。)一実施形態では、前述のステップの大部分は、ツール自体において、しばしばカメラ(又はその他のトラッカ)自体に一体化されたCPUによって実施することができる。
例えば、カメラによって取り込まれた画像の追加の処理は、カメラに一体化されたCPUによって、又はコンピュータシステム上で、あるいはその2つの何らかの組み合わせで実施することができる。例えば、多くの小型カメラは、データ信号をエクスポートする前にデジタル信号処理アルゴリズムを実行することができる内蔵CPUを有する。DSPは、カラー画像をグレースケールに変換するような単純なステップを含んでいてもよいし、あるいはビデオ画像を識別されたLEDを取り囲む小さなボックスにクロッピングするような複雑な動作を含んでいてもよい。初期処理によって、カメラに取り込まれた画像からのトラッキング要素の最終的な抽出が、より計算負荷の軽いものになり、トラッキング工程全体が、より効率的になる。いくつかの実施形態では、カメラ・サブシステムは、生画像データを送信する。カメラの特徴に関するさらなる詳細については、以下のカメラの項でも説明する。
カメラ・トラッキング要素サブシステムは、デジタル画像送信機又は無線送信機を備えたデジタル・カメラを利用することができる。「IP」又は「WiFi」カメラと一般に呼ばれるデジタル画像送信機を備えたカメラは、幅広く様々なものがある。多くの小型の低コストの解決策を使用することができ、任意のフォーマット(例えばMpeg)のストリーミング画像(2つのカメラの間で同期させることができる)を、多くの既知のデジタル・ストリーミング・プロトコルのうちの1つを介して処理電子機器に送ることができる。あるいは、一人称視点(FPV)技術と呼ばれるものを用いた模型飛行機で使用されるように、アナログ画像送信を使用することもできる。これにより、最小限の重量及びサイズを有し、小型の無線送信機を有し、低コストの容易に入手できる市販のカメラを使用しやすくなる。画像処理を行い、トラッキングされた要素の座標を抽出した後で、コンピュータシステムに通知するのに十分なトラッキング・データを作成するために追加の処理が必要である。トラッキングされた要素の座標を、カメラに関する情報(仕様及び較正データなど)と組み合わせて、各トラッキングされる要素の場所空間をさらに洗練する。各トラッキングされる要素の洗練された場所に基づいて、サブシステムは、特定のトラッキング要素(基準フレームと呼ぶこともある)についてのユーザ定義のクラスタの定義を利用して、そのトラッキング要素の有効なクラスタと、それらの空間内での位置及び配向とを検出する。空間内での位置及び配向を決定するデータは、使用に備えてフォーマット化される。例えば、システムは、特定の座標を、外科手術計画で使用される空間の全体的な定義に適合するマトリクス内に配置することができる。
前述の処理は、ツール上で起こりうる処理とは異なり、画像の条件付け及び空間的抽出ではない。この処理は、外科手術計画及び計画された切除が計算されたのと同じコンピュータシステム内にあることもある専用のソフトウェアによって行うこともできるし、あるいは、この処理は、ツール上にあることも、ツール及びコンピュータシステムの両方から分離していることもある中間コンピュータで行われることもある。
追加のナビゲーション・データによって、カメラ・トラッキング要素システムを増補することができる。ツールは、外科手術経路に沿ったツールの配向及び動きを決定するために、1つ又は複数の加速度計又は慣性センサをさらに含むことができる。加速度計は、1つ又は複数のカメラからのトラッキング・データに加えて、追加のデータをコンピュータシステムに提供することができる。あるいは、外部トラッキング・システムによって、ツールの搭載型トラッキングを増補することもできる。このような応用は、必要というわけではないが、主にユーザの動きを「予測」することによって、システムのトラッキング機能を増補するのに役立つことがある。システムは、複数のトラッカ・トラッキング要素モダリティをさらに含むこともできる。例えば、システムは、光学解像のための可視光カメラだけでなく、赤外線カメラと赤外線LEDを備えたトラッキング要素とを含むこともできる。両者からのトラッキング情報を処理して、ツールの3次元の座標を確立することができる。
コンピュータ支援外科手術ではよくあることであるが、外科手術計画は、所望の外科的処置を開始する前、又は所望の外科的処置のステップを実行する前に決定される。外科手術計画は、患者の解剖学的構造のコンピュータ描出上で外科医が指定した所期の切除に基づいている。患者の解剖学的構造のコンピュータ描出は、CTスキャン又はMRIスキャンなど、様々な医療用撮像技術によって調達することができきる。さらに、のこぎり、ドリル、バー、インプラント、又は任意の外科手術器具、あるいはそれらの一部分のコンピュータ描出は、コンピュータシステムにプログラムされた設計仕様(又はモデル)によって得ることができる。患者の解剖学的構造のコンピュータ描出が、ディスプレイ、マウス、キーボード、タッチ・ディスプレイ、又はその他の任意のデバイスなど、コンピュータシステムとインタフェースをとるコンピュータ・インタフェースを介してアクセスできるようになったら、外科医は、実行する1つ又は複数の切開、穿孔する領域、除去する組織槐をコンピュータシステムに入力することによって、外科手術計画の切除を手作業で指定することができる。あるいは、コンピュータシステムは、外科医によって選択された1組の指定パラメータに基づいて外科手術計画を生成するように構成することもできる。指定パラメータは、例えば、外科医が患者の解剖学的構造に取り付けたいと思うインプラントの形状、サイズ、及び/又は場所に対応することもある。コンピュータは、これに従って、インプラントを患者の解剖学的構造に取り付けるのに必要な切除を含む外科手術計画を生成することができる。外科医によって外科手術が指定されたら、コンピュータシステムは、この外科手術計画を、外科手術を構成する所期の切除の境界を規定する1つ又は複数の数学的に定義された表面に変換する。次いで、前述のトラッカ・トラッキング要素サブシステムによって得られたデータを使用して、器具の外科手術経路を外科手術計画と比較して、外科手術経路の偏向を決定することができる。
次に、外科手術計画を、デカルト座標系、球座標系、又は円柱座標系、あるいはその他の解剖学に基づいた座標系など、許容できる3次元座標系で数学的に定義された1つ又は複数の表面として描画する。例えば、デカルト座標を使用する外科手術計画では、切開は、限定を定義するXYZ座標からの、X軸、Y軸、及びZ軸に沿った指定距離として定義することができる。各軸に沿った指定距離は、直線である必要はない。例えば、患者の解剖学的構造の穿孔しようとする領域を表す円柱は、デカルト座標では、原点の周りの指定直径を有する円形表面であって、原点からこの円形表面に直交する方向に指定距離だけ延びる円形表面として定義することができる。任意の切開、一連の切開、又は除去する組織槐は、指定された切除を完了するために外科手術器具が従わなければならない外科手術計画の境界を描出する表面を定義する同様の手法によって、数学的に定義することができる。
前述のように、外科医は、患者の解剖学的構造のコンピュータ描出上で外科手術計画の切除を手作業で指定することができる。一実施形態では、外科医は、コンピュータ・インタフェースを使用して、患者の解剖学的構造の3次元描出を見て操作し、切開を表すマークをつけることができる。3次元描出上につけられたマークは、次いで、外科医が外科手術器具を用いて従わなければならない外科手術計画を描画する数学的表面に変換される。
人工膝関節全置換手術など、インプラントを利用する外科的処置では、インプラントが患者の解剖学的構造に正しく適合することをより良好に保証するために、外科手術計画を描画するときに、インプラントの物理的仕様を使用すると有利である。このような実施形態では、外科医は、コンピュータ・インタフェースを使用して、患者の解剖学的構造ならびに1つ又は複数の指定されたインプラントの三次元描出を見て操作することができる。例えば、外科医は、サイズや形状など様々な物理的特徴を有するインプラントのカタログから選ぶことができることもある。外科医は、適当なインプラントを選び、このインプラントの3次元描出を操作して、患者の解剖学的構造の3次元描出の上に所望の位置合わせ状態で重ねることができる。次いで、外科医は、そのインプラントを受けるように患者の解剖学的構造を準備するのに必要な計画した切除を含む外科手術計画をコンピュータシステムが生成するオプションを選択することができる。したがって、コンピュータシステムは、インプラントと患者の解剖学的構造が外科医によって位置合わせされるときに、インプラントのコンピュータ描出と患者の解剖学的構造のコンピュータ描出との間の各交差点で、外科手術計画を描画する適当な数学的表面を計算することによって、外科手術計画を描画する適当な数学的表面を生成するように構成することができる。
外科手術器具で外科手術計画に従うように外科医を誘導するためには、外科手術器具の経路を計画された切除と比較する手段がなければならない。トラッカ・トラッキング要素サブシステムは、これに従って、ツールに対する外科手術計画の数学的に定義された表面の3次元場所及び配向をトラッキングすることができる。一実施形態では、これらの数学的表面は、患者の解剖学的構造上の固定位置に位置するトラッキング要素によって参照される。確度を高めるためには、トラッキング要素を、容易に識別可能な場所の剛性組織に固定してもよい。このようにすることにより、トラッキング・システムに対する患者の解剖学的構造の見当合わせが簡略になり、軟組織の予想不可能な動きによって生じ得る不要な誤差が回避される。患者の解剖学的構造がトラッキング・システムに対して見当合わせされたら、コンピュータシステムで定義された数学的表面を、トラッキング要素の固定位置の座標に対するそれらの座標に基づいてトラッキングすることができる。トラッキング・システムは、外科手術器具上に位置しているので、患者の解剖学的構造の場所及び配向ならびにそれらに対応する外科手術計画の数学的表面に関連するトラッキング・システムによって収集されるトラッキング・データは、外科手術器具上の定義された基準点を基準としている。したがって、外科手術中には、コンピュータシステムは、トラッキング・データを使用して、外科手術器具が辿る外科手術経路と外科手術計画の表面との間の偏倚を繰り返し計算することができる。外科手術経路と外科手術計画との間の位置合わせの誤差、ならびに補正アクションは、コンピュータ・スクリーン、LCD又は投影ディスプレイ上のグラフィック通知、光の点滅、音声警告、知覚フィードバック機構、あるいはその他の任意の偏倚誤差を示す手段などの指示器によって外科医に伝えることができる。
1つの態様では、指示器は、外科手術計画の所期の切開を実現するためにはどのように外科手術経路を位置合わせすればよいかについて外科医を誘導するシステムである。一実施形態では、指示器は、手術室内で外科医に情報を提供するために使用されるコンピュータシステムの要素である。米国特許出願第11/927429号の段落[0212]は、手術室のコンピュータを使用して外科医による外科手術ツールの操作を誘導することを教示している。この429号特許に教示されている1つの指示手段は、外科手術器具の作動である。外科医の外科手術経路が所期の切除から偏倚すると、搭載カメラ・トラッキング要素サブシステムによって検出され、コンピュータシステムは、外科手術ツールと通信して、ツールをスローダウンする、又はツールの動作を停止する。このようなシステムでは、429号出願の段落[0123]にさらに教示されるように、外科手術ツールを作動させることが、外科医がコンピュータ支援外科手術システムから指示を受け取る手段である。
別の実施形態では、コンピュータシステムは、外部ディスプレイを介して、外科手術経路がいつ所期の切除から偏倚したかを示すこともできる。コンピュータシステムは、外科手術ツール及び患者の解剖学的構造の3次元描出を表示することができる。この画像に重ねられるのは、外科手術計画の3次元描出である。コンピュータシステムは、カメラ・トラッキング要素サブシステムによって決定される外科手術ツールと患者の解剖学的構造の相対位置を更新し、所期の切開に重ねる。次いで、外科医は、この表示を利用して、外科手術経路を所期の切開と位置合わせすることができる。同様に、外科手術ツールと患者の解剖学的構造の相対位置は、個人用眼鏡型ディスプレイ、手術室内の大型投影ディスプレイ、スマートフォン、又はツールに取り付けられたスクリーンなど、他のスクリーン上に表示することができる。コンピュータシステム上のスクリーンなどの外部スクリーンと、ツール自体のスクリーンなどの他のスクリーンとを組み合わせることによって、外科医に、最適な量の情報を提供することができる。例えば、コンピュータシステムのスクリーンは、処置の大域的な概要を外科医に提供し、ツールのスクリーンは、処置中の特定の切開又はステップについての具体的な誘導を提供することができる。
外科手術ツールに搭載されたスクリーンは、429号出願の段落[0215]に教示されている。この搭載スクリーンは、上述した外部ディスプレイの画像と同じ種類の画像を表示することもできる。OTTデバイスの状況における例示的な実施態様を、図52A及び図52Bに示し、説明する。搭載スクリーンは、外科手術経路及び所期の切除の位置合わせの簡略化した描画を表示することができる。一実施形態では、この簡略化表示は、3本の線で構成される。外科手術経路は、1本が細く、1本が太い、2本の線で描画される。細い線は、外科手術経路の遠位端部を示し、太い線は、外科手術経路の近位端部を示す。第3の線は、所期の切除を示す。最初の2本の線は、外科手術ツールのナビゲートされた位置(場所及び配向)から計算される。コンピュータシステムは、3つ全てをコンパイルして、外科手術ツール上のスクリーンに表示する。この表示は、外科手術経路の近位部分及び遠位部分の両方を示し、外科医に対してその相対位置を3次元で示している。外科手術経路が所期の切除と位置合わせされると、3本の線が全て位置合わせされる。指示器は、ツールの位置を3次元で補正するための方法を、外科医に示す。
一実施形態では、この表示は、のこぎりをナビゲートするための誘導を提供するように最適化される。外科手術経路は、のこぎりが生じる切開の形状に大まかに対応している線によって描画される。別の実施形態では、この簡略な描画は、外科手術経路の遠位端部を描画する小さな円と、近位端部を描画する大きな円の、2つの円で描画することもできる。十字形や菱形など、サイズが概ね同じである第2の形状で、所期の切除を描画する。先述のように、外科医は、これらの形状を整列させることによって、外科手術経路を所期の切除と位置合わせすることができる。円は、ドリルなど、異なるツールの外科手術経路を描画する。この方法では、システムは、幅広い様々な外科手術ツールの誘導を提供することができる。一実施形態では、指示器に示される全ての要素の位置は、人間の反応時間より速い速度で、コンピュータ及びトラッキング・サブシステムによって更新しなければならない。
外科手術表示の1つの制限は、それらによって、外科医の注意が患者から逸れてしまうことである。1つの解決策は、指示情報を、処置が行われている患者の体の部分に直接投影することである。任意の様々なプロジェクタを、ツールに配置して、任意の指示方法を患者の上に表示することができる。一実施形態では、搭載型ピコ・プロジェクタで、上述の簡略化された3本線手法を表示することができる。第3の線は、所期の切除が患者の解剖学的構造の残りの部分を基準としてどこから始まるかを患者の上に正確に描画するので、多くの点で非常に役に立つ。さらに、指示器は、外科手術経路を所期の切除と位置合わせするためにどのように補正するかについて、より直接的な誘導を提供し、その誘導情報を患者の上に直接投影することができる。例えば、プロジェクタは、外科医が外科手術経路を補正するために移動しなければならない方向を指す矢印を描画することができる。
指示情報を患者の解剖学的構造の上に正確に投影するためには、いくつかの問題がある。第1に、搭載型のオン・ツール手法では、投影プラットフォームは、常に動いていることになる。さらに、プロジェクタが投影を行う表面が、平坦ではない。第2の問題を解決するために、このシステムでは、外科手術計画中に得られた情報を利用する。最初に、システムは、患者の解剖学的構造の表面の幾何学的構造を知っている。外科手術計画は、CTスキャンなど患者の医療用画像を含み、その画像から、指示器が投影を行う表面の幾何学的形状を抽出することができる。システムは、これに応じて、患者の解剖学的構造の表面に投影された情報を見ている外科医から適切に見えるように、誘導情報を投影する。例えば、システムは、外科医がのこぎりで切開すべき場所を直線を利用して示す場合には、患者の解剖学的構造に投影されたときに真っ直ぐに見えるように、その線を曲げたり湾曲させたりすることができる。この手法を利用して、指示器は、上記で教示した位置合わせの3本線による簡略描画を投影することができる。
同様に、システムは、トラッキング・システムによって、ツールの相対位置も計算する。その情報を用いて、システムは、指示器が所期の切除の適切な位置を患者の解剖学的構造に投影することを保証するように、投影確度を継続的に修正することができる。指示器は、ミニ標準LEDプロジェクタ又はレーザ・スキャン型ピコ・プロジェクタ・システムなど、幅広い様々なプロジェクタを使用することができる。ただし、上記の内容は、ツールに搭載されていないプロジェクタ、又は任意の他の形態のコンピュータ支援外科手術で使用されるプロジェクタの利用を妨げるものではない。例えば、外部からトラッキングされるシステムは、同じように患者の解剖学的構造に指示情報を投影する別個の投影システムを含むこともできる。
のこぎりに搭載されたスクリーン又はプロジェクタだけでなく、システムは、Apple社製iPhone(登録商標) 4Gなどのスマートフォン又はタブレット・コンピュータを利用して、外科医に指示を提供することもできる。スマートフォン又はタブレット・コンピュータを使用する指示器には、スクリーンが取外し可能であるというさらなる利点がある。さらに、搭載型スクリーンと全く同様に、スマートフォンは、ツール及び患者の両方の描出、又は2本線の実施形態のような簡略化画像を表示することができる。異なる簡略化表示によって、外科手術経路と所期の切除が位置合わせされたときの指示、及びそれらがずれたときの方向を提供することもできる。例えば、外科医が切除に接近するのが低過ぎる場合には、スクリーンは、上向きの矢印を描画することができる。この矢印を3次元で描出して、さらなる指示を外科医に提供することもできる。
簡略な指示器では、表示は、スマートフォン又はその他の高解像度スクリーンほどロバストである必要はない。例えば、一列に並んだLEDで、前述の3本の線又は矢印の指示を表示することもできる。指示方法は、視覚的でなくてもよい。このシステムは、第429号出願の段落[0122]にさらに記載されるように、外科手術経路が所期の切除から偏倚したときにユーザに対して聴覚的に指示することもできる。
上記で詳述したように、コンピュータ支援外科手術は、任意の既知の医療用撮像モダリティを用いて得られる画像及び再構築に基づくモデルなど、コンピュータに基づく解剖学的モデルから、あるいはコンピュータに基づく解剖学的モデルを援用してコンピュータ支援外科手術で使用される解剖学的モデル又は骨モデルを描画するモーフィング又はその他の既知の工程によって生成される解剖学的モデルから始まり、外科手術計画は、特定の患者及び処置について実施されるように作成される。外科手術の事前計画は、手術前画像データを取得するステップ、行う特定の処置の外科手術計画を立てるステップ、患者に固有の解剖学的構造又は条件、及び当てはまる場合には任意の特定の人工器官、デバイス、インプラント、あるいはCAS処置中に選択された3D位置合わせ状態で配置、接合、又は使用されるその他の構造に合わせて計画を適応させるステップなど、いくつかのステップを含む。この大まかな手術前計画情報をもとに、外科医は、外科手術部位に実施する患者に固有の術中計画に進む。患者に固有の術中外科手術計画は、コンピュータ支援外科手術を使用することによって強化されうる任意の整形外科処置又は低侵襲処置など、特定の部位又は特定の処置に対処するように適応される。例えば、特定の関節を、何らかの形態の修復、部分置換、又は完全置換のために位置合わせすることができる。本明細書に記載する技術は、足首、腰、肘、肩など他の関節、又は本明細書に記載するコンピュータ支援外科手術の改良の恩恵を受ける骨格解剖学的構造のその他の部分(例えば骨切除術又は脊椎手術)に適用することができることを理解されたい。これらの技術の恩恵を受ける可能性がある骨格解剖学的構造の例としては、脊椎の椎骨、肩甲骨、腕の骨、脚の骨、足又は手の骨などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
非限定的な例として、全膝関節形成術を、具体例として使用する。説明のために、全膝関節形成術は、通常は、それぞれについて以下でさらに詳細に述べる、大腿骨についての5箇所の外科手術切開(CR又はPCL温存型の場合。PS又はPCL犠牲型の場合は8箇所の切開)と、脛骨について1箇所又は複数箇所の切開を含む。これらの切開は、外科的処置又はステップの一部分の1つ又は複数の特定の特徴を強調するように修正されることもあることを理解されたい。例えば、特定の処置の人工器官デバイスの特定の幾何学的形状、配向、又は特徴が、外科手術計画の特定の特徴の修正につながることもある。別の例では、特定の処置又は人工器官が、特定のタイプの切開、ツール、又は外科手術手法の恩恵を受けることもある。これらの要因はいずれも、コンピュータ支援外科手術が本明細書に記載する実施形態にしたがって進行するための方法を調節するために使用することができる。非限定的な例として、コンピュータ支援外科手術システムは、切開の表面(例えば平面)を、コンピュータ支援外科手術ステップの直前又はコンピュータ支援外科手術ステップ中に外科医に提示する最も重要な情報として選択することがある。さらに別の態様では、OTT CASで、ユーザは、使用されている外科手術ツール又はそのツールが解剖学的構造にもたらす結果のいずれかの表現に関連する2D、3D又はその他の出力情報を使用して、外科手術ステップの判断を選択したり、又はそのような情報に基づいて外科手術ステップの判断を行ったりすることができる。例えば、外科手術ツールがのこぎりである場合には、ユーザは、のこぎりのプロフィル、又はそののこぎりによって解剖学的構造に形成される切開に対応する1つ又は複数の表面(この具体的な例では平面)に概ね対応するようなサイズの複数の長方形から選択することができる。さらに別の例では、外科手術ツールはドリルを含み、ユーザが、そのドリルのサイズに対応する対応する円、そのドリルを使用することの解剖学的影響に関連する円柱、ならびにドリルの切削チップの解剖学的構造との係合を表すことができるその他のファクタを与えられるか、あるいは、システムが、処理の判断をそれらのファクタに基づいて行う。さらに別の例では、外科手術ツールは、リーマ、又はその他の球形のツールを含む。この例では、システム又はユーザは、同様に表示及びユーザへのフィードバックに使用される、又はOTT CASシステム内で使用される処理の判断の一部として使用される、円形、円柱形、半球形、又は球形の表現を与えられる。最後の例では、外科手術ツールは、平らなやすりの刃を含み、これにより、表現は、再び、解剖学的構造の表面に接触したときに生じる特定の厚さのやすりがけアクションを表す平坦な表面(又は薄い長方形ブロック)になる。
以降の実施形態では、オン・ツール・トラッキング・システム(OTT)の実施形態を使用して、いくつかのデータ処理をオンボードで取得し、実行し、外科的処置に関するリアルタイムデータをコンピュータ支援外科手術のコンピュータに提供し、このコンピュータから、それ自体のモータ速度を設定する、速度を減衰させる、又は停止させて意図しない切開を回避するためのコマンドを受信する。オン・ツール・トラッキング・システムを使用して、コンピュータ支援外科手術システムで使用される様々なデータを提供する。1つの形態のデータは、オン・ツール・トラッカによって提供される撮像センサからの撮像データである。これらの撮像センサから提供されるデータとしては、例えば、処理した後でトラッキングに使用することができる立体画像、ならびに独立型又は一体型のプロジェクタあるいはオン・ツール・トラッキング・システムとともに使用されるようになされた任意のタイプのプロジェクタによって術野に投影される情報などが挙げられる。撮像センサによって提供されるその他のデータとしては、基準フレームの場所、配向又は位置合わせ、あるいは術野を画定するために使用される基準フレームのその他の物理的属性などが挙げられる。
術野の周り、関節の周り、膝の周りに位置決めすることができる1つ又は複数の基準フレームは、外科的処置の全て又は大部分のステップのうちの少なくとも一部の間はその基準フレームが見える術野に関連して、サイジング及び成形することができる。(例えば、図16〜図30に関連して述べた基準フレームの実施形態を参照されたい。)さらに、データは、CAS処置又はCASステップの動的なリアルタイム評価に基づいて、関連する基準フレーム又はその一部分からのみ選択されることもある。
例えば、2つのフレームが存在するCAS処置では、切開の開始時には両方を使用し、その後、切開している間に、システムは、一方の基準フレームのみを使用するように移行していくこともできる。同様に、システムは、後述のモード調節の促進において、処置中に特定の基準フレーム上で利用できる全ての基準マーカを使用しないこともある。処理する基準マーカが少なくなることで、更新の高速化、又は画像を処理するコンピュータのサイクル時間の短縮が可能になることもある。本明細書に示して説明するように、これらの基準フレームは、同じ形状を有していてもよいし、異なる形状を有していてもよく、また、OTTの視覚的又は赤外線トラッキング・システムで検出される様々な基準マーカのうちの任意の基準マーカを様々な適当な配列のうちの任意の配列で含むことができる。撮像センサからのさらに別の利用可能なデータとしては、本物又は人工の解剖学的構造又は構造と、患者の体に位置決めされたマーカと、ポインタ、マーカ、又はのこぎり、ドリル、バー、やすりのような術野で使用されている器具など術野の周りに位置決めされた追加のターゲットとの解剖学的構成などのシーン情報が挙げられ、シーン情報は、画像の取込みや、画像処理や、フレームの一部分を選択して処理するようにするカメラの調節や、あるいはリアルタイムの動的CAS処置及びCAS外科手術計画、リーマ、又はオン・ツール・トラッキング・システムが搭載されるその他の任意の外科手術ツールの考慮事項に基づいて術野内の関心のある部分に照準を合わせる、ピントを合わせる、又はズームするようにするカメラの調節などが当てはまる。
様々な部分を切除するときには、OTTモニタに表示される仮想モデルのビューを修正することが望ましいことがある。例えば、第1の平面に沿って切開しているときには、第1の視点から仮想モデルを見ることが望ましいが、第2の平面に沿って切開しているときには、第2の視点から仮想モデルを見ることが望ましいこともある。したがって、OTT
CASシステムは、切除する組織に対する外科手術ツールの位置、及び切除する組織に対する外科手術ツールの配向など(ただしこれらに限定されない)、処置の状況に関する様々なデータをトラッキングする。組織及び外科手術ツールの両方の位置及び配向に基づいて、システムは、処置中にどの表面画が切開されるかを計算し、それに従ってOTTモニタを更新する。
さらに、OTT CASシステムは、各ユーザの優先順位、ならびにOTTデバイスを使用している器具の特徴を考慮するように構成することができる。具体的には、外科医が、特定の切除ステップ又は切開平面について、デフォルトのビューとは異なるビューを望むことがある。システムは、外科医が、デフォルトの選択を無効にして、特定の切開用のビューを指定することができるようにする。システムは、この特定の外科医が特定の切開について望んでいるビューに関する情報を記憶し、将来、同様の切開が行われると判断したときには、そのビューをデフォルトのビューとして使用する。システムは、OTT CASシステムに記録されたユーザに基づいてユーザの優先順位をトラッキングする。
上述したタイプのデータだけでなく、オン・ツール・トラッキング・システムは、オン・ツール・トラッカ上の1つ又は複数のセンサからの出力など、など、他の種類のデータも提供することができる。例示的なセンサとしては、位置センサ、傾斜計、加速度計、振動センサ、及びオン・ツール・トラッキング・システムを担持しているツールの動きをモニタリングしたり、決定したり、又は補償したりするのに有用である可能性があるその他のセンサなどが挙げられる。例えば、ツールが生じる雑音又は振動を補償するためのセンサをオン・ツール・トラッキング・システム内に設けて、その雑音及び振動を補償する、すなわちコンピュータ支援外科手術システムのコンピュータに送信されている撮像データ又はその他のOTTデータから打ち消すことができるようになっていることもある。さらに別の例では、加速度計又は動きセンサを設けて、次のフレームを予測する際に、又はツール及びトラッキング・システムの動きに基づいて撮像フレーム中の関連する情報をどこで見つけることができるかを推定する際に使用される出力を、コンピュータ支援外科手術システムに対して生成することもできる。さらに別の態様では、オン・ツール・トラッキング・システムに搭載されているセンサを使用して、CAS又はOTTの画像処理を妨害する、その品質を損なう、又は複雑にする可能性がある不要な動きを検出し、測定し、打ち消すのを助けるために使用することができる。このタイプのフィードバックの特定の例は、ユーザによる手ぶれ又は動きを検出し、その打消しを助けるためのセンサを含む。さらに別の例では、センサは、アクティブ外科手術ステップ中に生じる不要な動き又はその他の干渉を検出し、その打消し又は補償を助けるために設けられることもある。
他の変形形態では、画像の取込み、処理、及びカメラの調節は、視野及び関心体積を動的に最適化するなどの補償技術の主題で用いられたり、あるいはその主題となったりすることもある。1つの例では、OTT上に設けられたカメラは、CASコンピュータからの命令及び本明細書に記載する様々なファクタの下で、フレーム、フレームの一部分、又は自然もしくは人工の形状部分にズーム、トラッキング、パン、又は合焦するようにカメラ及びビューを動的に調節するオートフォーカス機能を有する。別の態様では、OTT上のカメラの撮像部分が、適当な搭載型可動システムを備えていて、CASコンピュータの指示に従ってレンズを1つ又は複数の形状部分に向けるように傾斜する、又はレンズを調節する。この傾斜するレンズは、上記の動的レンズ、又は一定の(すなわち調節不可能な)特徴を有するレンズとともに使用することができる。1つの態様では、カメラ・レンズを支持するマイクロ機械ベースは、CASコンピュータからの命令に従って調節される。レンズ/カメラの調節は、MEMS構造によって内部で行うことができるが、外部で行うこともできることを理解されたい。例えば、筐体内のカメラは、動的ステージ(例えばx−y−z又はx−y運動)に載せることができ、このステージが、CASコンピュータから、本明細書に記載するOTT CAS工程に従ってカメラ位置を調節する命令を受信することができる。さらに別の形態の補償は、画像処理、あるいは上部に搭載されたOTT、左側に搭載されたOTT、又は右側に搭載されたOTTなど、その他のOTTツールの配向の調節に対応する。さらに、術野内の関心体積の調節とともに視野(水平視野及び垂直視野の一方又は両方を単独又は任意の組合せで含む)を制御するための上述の様々な態様は、OTT CASシステム内に含まれる命令、CASモード選択処理シーケンス、及び/あるいは視覚に基づくアルゴリズム又は特定モード・アルゴリズムなど特定のCASモード・アルゴリズムのうちのいずれかを利用して、動的に実施し、リアルタイムで最適化することができる。
設定及び補償技術の別の例としては、カメラ・レンズの前に配置される赤外線フィルタを実装し、これをスイッチ・オン/オフして、撮像を基準フレームのマーカによって発出又は反射される赤外線のみにして、白色光ノイズを遮断し、画像処理及びマーカ検出を容易にすることが挙げられる。
これらの補償の態様は、機械的構成要素、電気的構成要素、又はソフトウェアを単独で、又は任意の組合せで用いて実施することができることを理解されたい。
説明のために、オン・ツール・トラッキング・システムからのデータを、撮像データとセンサ・データとに分類して、上述の広範なカテゴリを取り込むが、これに限定されるわけでない。オン・ツール・トラッキング・システム自体に設けられたシステム・リソース、又はコンピュータ支援外科手術コンピュータによって提供されるシステム・リソースを用いて、データを処理して、コンピュータ支援外科手術システムが使用する出力を提供する。データ処理の所望の出力は、以下でさらに詳細に述べるように、評価されている個々の工程に応じて、いくつかの異なる形態で得られる。この概要では、オン・ツール・トラッキング・システムから得られるデータ出力は、術野内のオン・ツール・トラッカの配向、術野に関連するツール又はオン・ツール・トラッカの位置、外科手術を受けている解剖学的構造の物理的変化など術野に関する情報、OTTでトラッキングされているツールの術野内での動き、術野内でのツールの変位、トラッキングされている外科手術ステップの見かけの進捗、ならびに外科手術ステップ又はコンピュータ支援外科的処置の開始、進行、又は完了に関連するその他の情報などを含み得ると考えられる。
次に、オン・ツール・トラッカの出力を、行われている特定のコンピュータ支援外科的処置に適した形態であれば、外科手術計画に従って行われているステップ又は処置と比較する。この比較の結果が、計画、ステップ、又は外科手術計画のステップ内の進捗に関連する情報を与える、オン・ツール・トラッカに戻される出力となる。一般に、この出力は、ユーザに対しては、オン・ツール・トラッカに搭載されたプロジェクタからの投影画像の結果として示されるが、音声フィードバック、利用できる場合にはコンピュータ・スクリーン内の変更/メッセージ、切開ツールに対するアクション(例えば切開の速度、方向の変更、及び停止など)なども含み得る。このプロジェクタからの出力(例)は、画像を投影することができる利用可能な術野、オン・ツール・トラッカ及びそのツールが術野に対してとる可能性が高い位置及び配向、ならびに投影画像をユーザに見えるようにする際に生じうる問題など、いくつかの考慮事項に基づいて適応させることができることを理解されたい。その結果として、搭載プロジェクタは、外科的処置中に現れる動的なリアルタイムの状況に基づいて、様々な構成で画像を投影することができる。さらに、オン・ツール・トラッキング・システムは、システム又はユーザが、可視スペクトル、赤外スペクトル、又はオン・ツール・トラッキング・システムを用いた画像処理に適したその他の任意のスペクトルの画像データを取得することを可能にする追加の照明源を備えることもできる。さらに別の態様では、本明細書に記載するCASモード処理方法のうちの1つ又は複数は、基準フレームに基づくトラッキング情報を使用せずに、又は実質的に使用せずに、外科手術部位を基準とする、又は外科手術部位付近のその他の器具を基準とする空間内でOTT器具の場所及び配向と、OTT CAS外科手術ステップの進捗とをトラッキングするために、様々なパターン認識、コンピュータ・ビジョン、又はその他のコンピュータに基づくトラッキング・アルゴリズムのうちのいずれかの仕様を組み込むように修正することができる。換言すれば、OTT CAS方法の実施形態は、1つ又は複数のCAS処理ステップを完了するために適当なCAS出力をユーザに与えるために十分なCASデータを識別し、評価し、トラッキングし、かつその他の方法で提供するために、OTTに搭載されたトラッカ又はカメラから得られる視覚情報を使用することを含む。1つの態様では、術野内の解剖学的構造の一部分が、視覚に基づくトラッキング及び視覚に基づくアルゴリズム工程を強化するために、マーク又はペイントされる。搭載型トラッキング・システムのプロジェクタから情報が提供される結果として、ユーザは、自分のアクションを変更しないことによって、又はそのステップ又は処置の状況下で許される形で術野内のツールの操作、配置、配向、速度、又は位置のうちの1つ又は複数を調節することによって、この情報に応答することができる。プロジェクタからの情報は、単独で提供されることもあるし、他のOTT構成要素、あるいは触覚フィードバック又は知覚フィードバックなどのフィードバック又は指示と組み合わせて提供されることもある。
次に、ユーザがアクション又はアクションの変更を継続していることが、オン・ツール・トラッキング・システムによって検出され、データ処理データを提供し、それをコンピュータ支援外科手術システムによる比較及び評価に供する工程が続く。
このような大まかな概観の下で、本明細書に記載するオン・ツール・トラッキングが使用可能なコンピュータ支援外科手術システムが、使用時に、オン・ツール・トラッカを使用する器具の位置、動き、使用、動き予測のうちの1つ又は複数を、どのようにしてモニタリングし、コンピュータ支援外科的処置の計画と突き合わせて評価し、少なくとも部分的にはコンピュータ支援外科手術システムによるリアルタイムのコンピュータ支援外科手術評価に基づいて適当なコンピュータ支援外科手術出力をユーザに対して生成するかを理解されたい。
次に、大まかな概観から、本明細書に記載するオン・ツール・トラッキング・システムを使用することによってコンピュータ支援外科手術がどのように修正されるかをより詳細に述べる。図31Aは、コンピュータ支援外科手術の情報の大まかな工程フローを示す図である。図31Bは、同様に、コンピュータ支援外科手術計画の実際の実施中に使用される一般的な段階的手法を表す図である。これら2つの流れ図を使用して、本明細書に記載する実施形態によるコンピュータ支援外科手術の改良の一般的な構想を提供する。
図31Aを参照すると、システムが取得する情報を、処理する。これは、術野内に位置する様々なソース、又は連続的に実行されるフィードバック・ループで外科的処置中に使用される器具からの情報を含むことができる。次に、取得して処理した情報を、適当なコンピュータ支援外科手術アルゴリズムを用いて評価する。最後に、この評価から出力を生成して、ユーザが外科的処置を実行するのを支援する。生成される出力は、表示、投影画像、又は指示のうちの1つ又は複数を含むことができる。指示は、例えば、例えば温度変化などの知覚フィードバック信号、力あるいは異なる振動数及び/又は振幅の振動を有する触覚フィードバック信号、器具のモータ又はアクチュエータの速度、方向、ブレーキ及び停止に関する遠隔又はオンボード制御、ならびにオン・ツール・トラッキング・システム及びそれに取り付けられる器具の状況及び使用に適した方法でユーザに提供される音声信号又は視覚信号を含むことができる。
いくつかの点では従来のコンピュータ支援外科手術と同様であるが、本明細書に記載するシステム及び技術は、従来のコンピュータ支援外科手術のシステム及び方法とは異なり、それらを超える特有の利点を有する。
オン・ツール画像及び投影モジュールは、行われているコンピュータ支援外科手術のタイプに基づいて、いくつかの異なる特徴を有するように適応及び構成される。予想されるCAS処置の使用中の術野に関するOTT位置、誘導されているツールに対するプロジェクタの配向、投影が行われている術野内の表面の形状及び表面状態(すなわち血液又は外科手術デブリの大まかな有無)、水平視野の調節、垂直視野の調節は、本明細書に記載する実施形態で利用される考慮事項のうちの一部である。
本明細書に記載するコンピュータ支援外科手術のさらに別の実施形態は、上述の特徴から生じる構成要素の選択及び構成の変更及び改変を補償する。1つの例示的な補償は、特定のコンピュータ支援外科手術技術に基づく外科手術ステップのためのカメラの調節又は画像の調節(上述)あるいは術野の調節に関する。別の例示的な補償は、特定の実施形態における実際のプロジェクタ位置に関する。特定の実施形態のプロジェクタ位置は、デバイスの中心線上又は水平もしくは垂直視野に基づく最適位置にないこともあり、あるいはデバイスを小さくする、又は他のデバイス構成要素を収容するなど、他の設計考慮事項に対処するために傾斜していることもある。この態様の1つの形態の補償は、プロジェクタ出力が、実際のプロジェクタの場所に基づいて調節されるものである。このタイプの補償は、プロジェクタ出力のキーストーン調節と同様である。オン・ツール・トラッキング・システムに搭載されたプロジェクタは、その出力が、プロジェクタ出力が表示する術野の予想される、又は実際の部分について補償されることがある。外科的処置中に、外科手術部位は、平坦ではない可能性が高く、したがって、プロジェクタからの所期の画像を忠実に反射しない。しかし、ターゲットの解剖学的構造(例えば骨の表面)の幾何学的形状は分かっているので、プロジェクタによって投影される画像を、その非平面の表面に投影されたときに、ユーザに対しては意図した通りに明確に見えるように、補償するソフトウェアによって変化させることができる。投影のためのターゲットの解剖学的構造の表面は、形状、配向、湾曲、あるいはデブリ及び血液の有無が変化する可能性があり、さらに、OTTプロジェクタの出力は、OTT視覚システム及び物体検出技術によって検出されるものなどのリアルタイムファクタに基づいて調節することもできる。切開が開始されると、新たな「非平面」のソース、すなわち骨の元の表面と、切開によって生じた新たな表面との間の境界面が生じる。これは、切開が行われた場所を記録することによって切開中に計算する(そして補償する)、所望の理想的な/計画された表面になると仮定する、又は切開するたびに(例えばポインタを用いて)デジタル化することができる。
OTT外科手術技術と従来のコンピュータ支援外科手術技術との間のさらなる違いとしては、出力を提供する、又はオン・ツール・トラッキング・システム又はユーザから入力を受け取るタイプ及び方法がある。知覚フィードバック、触覚フィードバック、又は動きフィードバックを提供するセンサ及びシステムも、警告、視覚指示器、又は特定のOTTシステムの機能に特有のその他のユーザ入力など、様々な指示器と同様に使用することができる。
図31Bは、OTT CASシステムのさらなる特徴の必要から追加された細部を有する一般的なOTT使用可能CAS工程に関する。処置が開始されるとき、ユーザは、ユーザ及びOTT CAS計画によって決定されたように上部、右側、左側、又は底部にオン・ツール・トラッキング・システムが搭載された選択された外科手術ツールを有している。OTTが取り付けられたツールは、ツールが識別信号を送信するなどツール見当合わせ処置、あるいは自動見当合わせ工程又はその他の適当な見当合わせ工程によって、システムに識別される。手術前計画ステップは、必要に応じて、行われている処置に従って完了する。コンピュータ支援外科手術計画から始めて、ユーザは、コンピュータ支援外科手術ステップを開始する。オン・ツール・トラッキング・システムを使用する結果として、オン・ツール・トラッキング・データが生成される。オン・ツール・トラッキング・データは、処理された後でコンピュータシステムに提供され、コンピュータシステムは、計画された外科手術ステップ情報を、オン・ツール・トラッキング・データから受け取った情報と付き合わせて比較して評価する。このオン・ツール・トラッキング・データの比較及び評価の結果として、適当な出力が、マニュアル・オンボード・ハンド・トリガを介して、器具をスローダウンする、停止する、又は逆転させる、あるいはユーザが望む速度で器具を動作させ続けるモータ又はアクチュエータの制御信号として、ユーザ又はOTTの搭載モータ制御回路に提供される。この出力は、やはりトラッキング・コンピュータに提供される追加のデータを提供するオン・ツール・トラッキング・システムによって検出され、操作される。次に、ユーザは、提供される出力に応答して、現在のアクションを継続するか、あるいはオン・ツール・トラッキング・システムによってトラッキングされているツールの使用を変更する。ユーザの応答は、アクションを伴うか否かに関わらず、オン・ツール・トラッキングによって検出され、外科手術コンピュータに入力される追加データとなる。これらの工程は、コンピュータシステムが外科手術計画と突き合わせてステップの進捗を処理する間、継続する。ステップが完了したかという問いに対する答えが否定である場合には、データの比較及びユーザへの出力は継続する。ステップが完了したかという問いに対する答えが肯定である場合には、ユーザが次の外科手術ステップを開始する、又は外科手術計画コンピュータがユーザに出力を提供して、1つのステップが完了し、残りの他のステップのうちのいずれかを行うことができることをユーザに通知する。実行されるCASステップの順序は、設定された外科手術計画で識別される前提条件となる他の(1つ又は複数の)ステップがなければあるステップを実行することができないという状況を除けば、完全にユーザ次第である。制御は、完全にユーザの管理下にあり、コンピュータは、どのステップを行うことができると(必要に応じて)示す、又はどのステップを行うことができないと(必要に応じて)禁止するだけである。これらの工程は、計画が実施されるまで、コンピュータ支援外科的処置に従って継続する。計画が完了した場合には、ユーザは、外科手術領域の任意のリアルタイム修正が行われるかどうかを判定することができる。修正工程も、トラッキング及びモニタリングして、情報をユーザに提供することができる。改定が必要ない、又はCAS計画が完了した場合には、CAS計画は完了する。
図32は、本明細書に記載するオン・ツール・トラッキング・システムの実施形態によって提供されるコンピュータ支援外科手術のさらに別の改良を説明するために使用される流れ図である。上記と同様に、このシステムは、コンピュータ支援外科手術データを収集して、処理する。次に、コンピュータ支援外科手術システムは、CAS処置中に、CASデータを評価する。この評価の結果として、CASコンピュータは、CAS処理モードを決定する。その後、モードに基づく処理適応を、CAS工程で使用されるデータに適用する。最後に、OTT CASシステムは、ユーザ又は器具のモータ/アクチュエータに、処理モードに基づくCAS出力(又は速度及びモータ方向の設定値)を提供する。
モード選択は、OTT CASシステムの動的なリアルタイム評価を行う機能と、ユーザを更新する必要性、処理速度、切開器具のモータ制御/作動瞬間速度、期待される応答時間、改善されたデータ又は異なるデータを得るための要件、CASステップの進捗又は患者との相互作用に基づくデータの複数の部分の相対的な重要度、あるいはOTT CASシステムの全体的な応答性に関するその他のファクタなど、CAS動作のいくつかの特徴の間のトレード・オフとに関係する。図32を参照して上述したCAS処理モードを決定するステップのさらなる特徴は、図33を参照すると理解することができる。図33は、処理モードを決定するためにシステムが考慮する入力と、その決定の結果とに関する。処理モードを決定するためにOTT CASシステムが使用する入力の例としては、例えば、ツールの速度又は動き、あるいはそのモータ/アクチュエータの速度、ツール・モニタリング・デバイスからの入力又は指示、ユーザからの音声入力又は指示、自然パラメータ又は人工パラメータなど術野内の物理的パラメータと、CASステップの状況と、ユーザ入力(例えばCASスクリーン、OTTタッチ・スクリーン、タッチ・スクリーン、動きセンサ、ジェスチャ認識、GUIインタフェースなど)と、例えば完了のパーセンテージ、計画からの偏倚、リアルタイム調節などCASステップの進捗状況と、のうちの1つ又は複数があるが、これらに限定されるわけではない。OTT CASコンピュータによって実行される決定ステップの結果として、処理モードは、OTTコンピュータ用のCASのアルゴリズムによって行われる外科的処置のリアルタイム状況及び評価に基づいて選択される。モードを決定するためにOTT CASコンピュータが使用する基準としては、外科手術ツールの患者の解剖学的構造に対する物理的近接度、ユーザによって行われているアクション、ツールの動きのセンサ入力、予想されるツールの動き、ツールの動きの速度、ツールのモータ又は切開アクチュエータの速度、及びOTT撮像場内の外科手術ツールの配置、配向、又は使用に関係するその他のファクタなどのファクタが挙げられる。非限定的な例として、CAS処理モードは、停空モード、部位接近モード、及び能動工程モードを含むことができる。一般的な意味では、停空モードは、OTT CAS処置中の状況のうち、オン・ツール・トラッカ及びツールが、術野付近、又は術野内にあるが、ツールと患者が接触していない状態を指す。部位接近モードは、一般的な意味として、オン・ツール・トラッカ及びツールが術野内にあり、患者と接触しているが、ツールが患者の解剖学的構造とアクティブに係合して、のこびき、切開、孔ぐり、穿孔、バーリング、シェービング、やすりがけなどの外科手術ステップを実行してはいない、OTT CAS処置中の状況を指す。能動工程モードは一般的に、オン・ツール・トラッカ及びツールが患者の解剖学的構造と係合して、のこびき、切開、孔ぐり、穿孔、バーリング、シェービング、やすりがけなどの外科手術工程を実行している、OTT CAS処置中の状況を指す。CAS処理モードが決定された結果として、OTT CASコンピュータは、CAS処理モードを、その状況下で適当な、停空モード、部位接近モード、又は能動工程モードに、あるいはそれらの間に適応させる。
図33に関連して上述したCAS工程を特定のモードに適応させるステップについて、図34を参照してさらに説明する。一般的な意味では、OTT CASコンピュータは、調節ファクタに基づいて特定のモード処理アルゴリズムを生成するようにCAS工程モードを適応させるように適応及び構成される。例えば、様々なモード調節処理ファクタを、図34に示す。上記の流れ図で詳述した処理入力に基づき、OTT CASコンピュータは、OTT CASで行われる処理ステップを、以下のCASモード処理調節ファクタのうちの1つ又は複数、それらの組合せ、あるいはそれらの変形ファクタに基づいて調節する。それらのファクタとは、すなわち、カメラのフレーム・サイズ及び/又はカメラの配向(カメラ・ソフトウェア又はファームウェアがこのような調節に対応している場合)と、カメラの水平視野、垂直視野、又は水平視野と垂直視野の両方の中の関心領域のサイズを修正するためのカメラの画像出力の調節と、調節可能なカメラ・レンズの調節及び位置決めのための駆動信号と、画像フレーム・レートと、画像出力品質と、リフレッシュ・レートと、フレーム・グラバ・レートと、基準フレーム2と、基準フレーム1と、基準フレーム上の基準マーカ(フィデュシャル)選択と、基準フレーム外の基準マーカ選択と、可視スペクトル処理と、IRスペクトル処理と、反射スペクトル処理と、LED又は照明スペクトル処理と、外科手術ツール・モータ/アクチュエータの速度及び方向、CAS処置の全体的な進捗と、特定のCASステップの進捗と、画像データ・アレイの修正と、プロジェクタ・リフレッシュ・レートと、プロジェクタの確度と、プロジェクタ又はその他のOTT電子機器の「オフ」、スリープ・モード、又は節電モードの設定と、画像セグメンテーション技術と、CASの進捗に基づく画像部分の論理に基づく抽出と、信号対雑音比の調節と、画像の増幅及びフィルタリングと、イメージャ・レート、ピクセル・ビジョン処理又はサブピクセル・ビジョン処理を動的なリアルタイムで強化又は低減するための加重平均又はその他のファクタと、手ぶれ補正と、器具に基づく雑音補償(すなわちのこぎりの振動の補償)と、である。換言すれば、上記に挙げた様々なファクタは、一方では、カメラ内でカメラの電子機器自体によって提供されるソフトウェアもしくはファームウェア又はオペレーティング・モダリティなどについて行われる可能性がある調節に基づいて、カメラの調節を行う様々な方法にグループ化することができる。他方、より大きなスケールでは、筐体に収容されたカメラ全体の、OTT筐体に対する調節もある。このように、カメラの動きは、カメラ画像情報の電子的処理に基づくカメラ出力の内部の電子的修正又は適応よりむしろ、カメラのボディ全体又はカメラ・レンズ自体のより大まかな移動を示すものである。カメラ内で変化するものとしては、これらは、焦点、ズーム、露光、絞り、及び撮像調節の一部としてカメラ出力を調節することになるその他のカメラに基づく修正などである。1つの具体例では、上記の特徴のうちの1つ又は複数を使用して、停空モード処理適応中に使用される停空モードCASアルゴリズムを生成する。1つの具体例では、上記の特徴のうちの1つ又は複数を使用して、接近モード処理適応中に使用される接近モードCASアルゴリズムを生成する。1つの具体例では、上記の特徴のうちの1つ又は複数を使用して、能動工程モード処理適応中に使用される能動工程モードCASアルゴリズムを生成する。
図35は、上述のステップに基づく例示的なOTT CAS工程を示す流れ図である。CASデータを収集して処理する。CAS処置中にCASデータを評価する。CAS処理モードを決定する。モードに基づくCAS評価適応を行う。モードに基づく決定の結果に基づいて、停空モードである場合には、停空モードCASアルゴリズムを処理に適用する。ユーザに、停空モードCAS出力を提供する、又はOTTモータ制御回路に、速度制御コマンド/信号を提供する。ユーザ出力の例としては、停空モード表示出力、停空モード投影画像出力、停空モードで使用される処理工程に適応された知覚指示、触覚指示、音声指示、及び視覚指示などの停空モード指示が挙げられる。モードに基づく決定の結果に基づいて、部位接近モードである場合には、部位接近モードCASアルゴリズムを処理に適用する。ユーザに、部位接近モードCAS出力を提供する。出力の例としては、接近モード表示出力、接近モード投影画像出力、部位接近モードで使用される処理ステップに適応された知覚指示、触覚指示、音声指示、及び視覚指示などの接近モード指示が挙げられる。
モードに基づく決定の結果に基づいて、能動工程モードにある場合には、能動工程モードCASアルゴリズムを処理に適用する。ユーザに、能動工程モードCAS出力を提供する。出力の例としては、能動工程モード表示出力、能動工程モード投影画像出力、能動工程モードで使用される処理工程に適応された知覚指示、触覚指示、音声指示、及び視覚指示などの能動工程モード指示が挙げられる。
図36は、上述の工程に基づくが、特有のトリガ・アクション指示ツール・モニタあるいは知覚又は触覚フィードバックを使用してOTT CASシステムのユーザにさらに恩恵を与える、例示的なOTT CAS工程を示す流れ図である。トリガ・アクション指示器の様々な代替の実施形態は、以下で図37A〜図52Bに関連して与える。上記と同様に、OTT CAS工程は、CASデータを収集して処理することから始まる。1つの代替の態様では、この収集及び処理は、トリガ・アクションからの指示を含むこともある。次に、上述の工程に続いて、OTT CASシステムは、CAS処置中にCASデータを評価する。ここでも、トリガ・アクション指示が、この工程に適用され、他のCASデータとともに評価されることもある。その後、上述したように1つ又は複数のトリガ・アクション指示器を使用することに基づいて、適当なCAS出力がユーザに提供される。適当なCAS出力としては、上述のように、又はCAS処置ではよくあるように、表示、投影画像、あるいは知覚指示、触覚指示、音声指示、又は視覚指示などいくつかの指示のうちのいずれかが挙げられる。
こうしたOTT CAS工程の様々な態様を背景として、以下の例を提供する。
OTT CASモードは、多くのファクタ(例えば(1つ又は複数の)基準フレーム、位置、相対運動など)によって検出及び決定することができることを理解されたい。さらに、外科的処置の状況では、ツール/ターゲットの近接度又は使用に基づいてOTT CASモードの定義属性を関連付ける際にも利点がある。A)ホバー:ツール及びターゲットが両方とも術野内にあるが、接触していない、B)接近:ツール及びターゲットが両方とも術野内にあり、かつ両者が接触している、ならびにC)能動工程モード:ツール及びターゲットが両方とも術野内にあり、かつ両者が接触しており、かつツールがアクティブに組織と係合しているという例を考慮されたい。1つの態様では、OTTデバイスの電子機器は、このモード選択機能を「スマート・ビュー」モジュールに組み込んでいる。このモジュールは、メインCASシステム・コンピュータ内、あるいはソフトウェア及びファームウェアを含む電子機器が、モード検出アルゴリズムの全て又は大部分を実施し、OTT CASモード選択機能の様々なイベントをトリガするOTTデバイス内に設けられる。
OTT CASモード制御のいくつかの追加の態様では、以下の変形形態又は代替形態のうちの1つ又は複数を組み込むことができる。
1.OTT CASシステム及びCASシステムの時間的/空間的解像度により、一般に、ツール及びターゲットが所与のユーザが事前に選択した(設定可能な)距離エンベロープ内にあるときには、接近モードのいくつかの実施形態が適当と考えることができる。距離エンベロープは、測定範囲内で指定することができる。1つの例示的な範囲は、OTT CASシステムによって決定される10mmから0mmの間とすることができる。他の態様では、外科手術ツールのアクティブ要素とOTT CAS術野内の解剖学的構造との間に接触がある可能性が高いとOTT CASシステムが決定することによって、接近モードを指定することができる。
2.いくつかの態様では、OTT CASモードは、「ヒステリシス」ファクタを備える。このOTT CASヒステリシス・ファクタは、例えば所定の期間にわたって継続的に満足された場合に、そのCASモードが維持されることになるような状況又はCAS条件のタイプを含むために選択される。換言すれば、「そのモードにロックする」、又はそのOTT CASモードを維持するためには、OTT CASモード・ヒステリシスのパラメータが、ある期間の間、継続的に満足されなければならない。本明細書で使用する「継続的に」という表現は、OTT処理時間及びサンプル・レートの時間領域の文脈内でのものであり、モニタリングしている条件が絶対に中断されないということを指しているわけではない。同様の例として、OTT CASモードを「ロック解除する」、又はOTT
CASモードの調節を許可するためには、ある期間の間、継続的に、ヒステリシス又はヒステリシス条件の一部が満足されない状態でなければならない。OTT CASモード・ヒステリシス・ファクタを使用することにより、過渡的事象に対するシステム応答が改善され、システムが1つのOTT CASモードから別のOTT CASモードに不適切にジャンプする可能性が回避又は低減され、また、システムが1つのOTT CASモードから出力を提供しているときにユーザが目にするOTT CAS出力がより安定する可能性が高いので、システムの可用性が向上する。
3.いくつかのOTT CAS工程の間には、ユーザによって実行されるアクティビティは、プロジェクタを使用する必要がない可能性があり、様々な入出力(I/O)デバイスを必要とする可能性があり(例えばインプラント場所の評価中には、骨に情報を投影することができないこともある)、かつ/又は定義されたターゲット/ツールの関係を有していない可能性がある(例えば、膝の動作範囲の評価では、脛骨と大腿骨の基準フレームだけを見ればよい)。OTT CASシステムは、他のソースから入力を受信することもあり、プロジェクタ出力が提供されない、又は利用されないOTT CAS出力があることを理解されたい。
4.一般に、処理アルゴリズム及びOTT CASモード・ファクタは、骨、器具、インプラントなどの相対運動の場合のように、OTT CASモードがホバーからアクティブに進むにつれて低下していく確率又は可能性に基づいて、選択される。この一般的な工程仮定の1つの例外は、OTT CASデバイス又はシステムが、術野内の関連する関節、あるいはOTT CAS処置又は工程の対象である関節の動作範囲を評価する工程に使用されるときである。
OTT CASモードの例
骨の見当合わせ
目的:基準フレームの原点と骨モデルの原点との間の幾何学的関係を発見する。
処置:ツール(例えばナビゲートされるポインタ)を有する骨の表面上の点のデジタル化、及び骨モデルの所定の幾何学的形状データと突き合わせたそれらの点の処理。
OTT CASシステムがこのタスクを識別する方法:
ポインタ及び骨(脛骨又は大腿骨)の基準フレーム(RF)はOTTに可視である。
タスクの開始:
OTT CASシステムは、シーン内に共存する両方の基準フレームを(少なくともこの見当合わせに適した最短期間にわたって)認識する。
例えば、骨が見当合わせされるまで切開を行うことはできないので、追加の「推測」ファクタは、処置の段階である。この場合には、このイベントのトリガは、OTTデバイスが、骨の見当合わせ工程が完了するまで、2つの基準フレームを視野内に維持する位置に維持されることとすることができる。このトリガは、必要に応じて、システム・コンピュータがユーザに確認するように促し、それらが応答することによって確認することができる。
OTTデバイスの骨の見当合わせ中に得られる情報は、必要なら、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタで骨の基準フレーム上の特定のディボットに触れるなど)によって注釈をつけたり、上書きしたりすることができる。
後者(ディボット)は、ナビゲートされるポインタが触れたときに、ユーザが基準フレーム自体を伴うタスク(又は専用タスクのうちの1つ)を実行しようとしていることをシステムに知らせる、基準フレーム上の指定された点(位置)である。例えば、これは、その基準フレームに取り付けられた骨の見当合わせとすることもでき、これは、例えばホバリング/スマート・ビューから見当合わせスクリーンなどへのモードの変更を引き起こすこともある。
OTT CASモード
ホバリング:
範囲条件:OTTデバイスは、RFから離れ過ぎている、又は2つのRFが離間し過ぎている。この条件をトリガする範囲は、システムの較正/チューニング中に、又はユーザの優先順位によって設定可能であり、最適FOV(発明者等の実施した場合では200mm超)を超えるカメラからターゲットの解剖学的構造の基準フレームまでの距離しきい値として指定される。
トラッカ:リフレッシュ・レートを低下させる。
プロジェクタ:いかなる画像も骨に投影しないこともあるが(骨の場所がまだ定義されていないとき)、このモード/状況などの確認など有用な基本情報を、そのときに間にある任意の反射表面に投影することができる。トラッカによって制限される、低いリフレッシュ・レート。
システム:ポインタの先端及び骨のRFの場所を「世界」座標でモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。
接近:
範囲条件:OTT/RF及びRF/RFは中間距離。この条件をトリガする範囲は、システムの較正/チューニング中に、又はユーザの優先順位によって設定可能であり、100〜200mmなどのターゲットの解剖学的構造の基準フレームからの距離範囲として指定される。
トラッカ:ポインタ及び骨のRFの読みを最適化する(例えば、他のRFの読みは無視する、又は考慮しない)、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:上述のように、いかなる定義された画像も投影しないこともあるが(骨の場所がまだ定義されていないとき)、見当合わせ点の収集を開始する「容易さ」に基づいて色(例えば赤、黄、及び緑)が変化する固体スクリーンを投影することができる。
システム:ポインタの先端及び骨のRFの場所を「世界」座標でモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。
アクティブ:
範囲条件:OTT/RF及びRF/RFの距離は短い。例えば、ターゲットの基準フレームから70〜100mm未満の距離で、上記と同様にユーザの優先順位によって設定可能であり。
トラッカ:ポインタ及び骨のRFの読みを最適化する、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:上記と同様。
システム:ポインタの先端及び骨のRFの場所を「世界」座標でモニタリングする。デジタル化された骨のそれぞれについて、ポインタの先端の場所を記録する。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。見当合わせ工程の進捗をモニタリングし、終了したときに、最終的な見当合わせ行列を計算する。
追加のI/Oデバイス(例えばタッチ・スクリーン)は、必要であることも、必要ないこともある。
モード間の移行についてのOTT CAS考慮事項:
モード・シフトは、距離しきい値に基づく。
骨の見当合わせ情報がない場合には、骨/ポインタの「接触」又は「接近度」を決定することはできない。システムは、あるいは、ポインタ(見当合わせされている)と骨の基準フレーム(骨自体の代わり)の間の公称距離を見る。次いで、その結果得られる公称距離を使用して、その(骨の)基準フレームが通常配置されるように推奨される公称位置に基づいて、近似の見当合わせを推定又は仮定することができる(ピクチャ・シート18〜23参照)。別の代替方法は、システムが(必要に応じて)単に任意の古い見当合わせ情報(別のデフォルトの骨についての情報、あるいは以前の患者又は外科手術についての情報)を使用して、システムをどの「モード」にすべきかを決定するための近似の見当合わせを行うものである。このオプションの利用可能性も、ユーザによって設定可能/選択可能である。
又は、ユーザの入力による。
タスクの終了:
全ての見当合わせランドマークが訪問され、ポイントされる(見当合わせ工程が、完全に完了する)。
又は、システムがポインタのRFを見なくなる(少なくとも最短期間の間)。
あるいは、この工程を、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタで骨の基準フレーム上の特定のディボットに触れるなど)によって補完又は上書きすることができる。
骨の切開/穿孔
目的:骨をツール(通常は、のこぎり、ドリル。バー、やすりなど、給電型のスマート器具)で再成形して、インプラントを配置する。
処置:システムの指示に従い、ユーザは、(通常は)一度に1つの表面を切開/穿孔する。この特定のアクティビティは、切開/穴ごとに1回行って、各骨の異なる個々の「ターゲット表面」に適用されるので、システムは、骨に対するツールの場所又は配向の誤差を使用又は処理するときに、この基準を維持することになる。異なるツールは異なるアクティブ要素(例えば切削チップ)を有するので、ツール又はツールのアクティブ要素が術野内の解剖学的構造と相互作用するときに、異なるツールの異なる形状の異なるアクティブ要素は、解剖学的構造に異なる2D及び3Dの修正をもたらす。したがって、各ツールの誘導は、OTT CAS工程ステップ中に使用されるツール及びアクティブ要素によって異なる。
OTT CASシステムがこのタスクを識別する方法:
OTTは、少なくとも1つの骨の基準フレーム(RF)を検出する。
名前付きの骨が見当合わせされる。
切開されている骨の基準フレームが、ユーザ選択可能な最大距離内(例えば200mm未満)にある。
タスクの開始:
システムは、シーン内に共存する両方のRFを(少なくとも最短期間にわたって)認識する。
これは、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタ又は切開器具で骨の基準フレーム又は骨自体の上の特定のディボット又はマークに触れるなど)によって補完又は上書きすることができる。
モード
ホバリング:
OTTは、骨から離れ過ぎている。例えば、200mm超である(ユーザによって設定可能な値)。
トラッカ:リフレッシュ・レートを低下させる。
プロジェクタ:いかなる画像も投影しないことも(骨はプロジェクタの視野の外にあることもある)、大まかな形状(例えば、のこぎりやドリルなどの器具を骨と位置合わせするためにはどの方向に移動させればよいかを示す矢印など)だけを表示することもある。必要に応じて、プロジェクタ出力は、前述の例と同様に単に異なる色を示すように修正される。トラッカのリフレッシュ設定によって制限される、低いリフレッシュ・レート。
システム:骨に対するツールの場所及び配向(すなわち骨の座標)をモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。スマート器具と双方向で通信をし、これらを駆動する。
接近:
OTTは、骨まで中間距離にある。例えば、100mmから200mmの間である。
トラッカ:ポインタ及び骨のRFの読みを最適化する、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:中程度のリフレッシュ・レートで骨の幾何学的形状に合わせて補正された位置合わせ補助(色付きのテキスト、線、円、矢印など)を示す。
システム:骨(すなわち骨の座標)に対するツールの場所をモニタリングし、ロール、ピッチ、ヨー、及び距離偏倚を計算する。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。スマート器具と双方向で通信し、これを駆動する。
アクティブ:
OTTは、骨に近い。例えば、70mmから100mmの間である。
トラッカ:ポインタ及び骨のRFの読みを最適化する、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:高いリフレッシュ・レートで骨の幾何学的形状に合わせて補正された位置合わせ補助(色付きのテキスト、線、円、矢印など)を示す。
システム:骨(すなわち骨の座標)に対するツールの場所をモニタリングし、ロール、ピッチ、ヨー、及び距離偏倚を計算する。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。スマート器具と双方向で通信し、より高い速度でこれを駆動する。
モード間の移行:
移行は、距離しきい値に基づくことができる。
移行は、ユーザ入力に基づく。
タスクの終了:
ユーザが、別のタスクに移行する。
全ての切開及び洗練が完全に完了する。
1つの代替形態では、OTT CASシステムが骨のRFを見なくなる(少なくとも最短期間の間)。
この工程は、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタで骨の基準フレーム上の特定のディボットに触れるなど)によって補正、補完又は上書きすることができる。
骨の切開の評価
目的:新たな表面(例えば、平面、円筒形の穴など)の配向、表面粗さ、深さなどを評価する。
処置:表面の完全又は部分的なデジタル化し(例えばナビゲートされるポインタでその表面に触れる/その表面を横切る)、「表面モニタ」(平坦な切開に載る平坦な表面を備えたナビゲート・ツール)で切開の場所及び配向を評価し、ナビゲートされるポインタなどで穴の深さを測定する。
OTT CASシステムがこのタスクを識別する方法:
OTTは、少なくとも1つの骨の基準フレーム(RF)、ならびに評価器具(表面モニタ又はポインタ)のRFを見る。
名前付きの骨及び器具は、見当合わせされている。
少なくとも1つの切開が実行されている。
切開されている骨が、最大距離「D」内にある。
タスクの開始:
システムは、シーン内に共存する両方のRF(骨及び器具)を(少なくとも最短期間にわたって)認識し、上記の条件は満足される。
これは、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタ又は切開器具で骨の基準フレーム又は骨自体の上の特定のディボット又はマークに触れるなど)によって補完又は上書きすることができる。
モード
ホバリング:
OTTがRFから離れ過ぎている、又は2つのRFが離間し過ぎている。
トラッカ:リフレッシュ・レートを低下させる。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないこともあるし(骨がプロジェクタの視野の外にあることもあるため)、あるいは工程を開始する「容易さ」に基づいて色(例えば赤、黄、及び緑)が変化する固体スクリーンを投影することもできる。トラッカによって制限される、低いリフレッシュ・レート。
システム:骨に対するツールの場所(すなわち骨の座標)をモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。
接近:
OTTは、両RFまで中間距離にあり、かつ骨とツールの距離は中間距離である。
トラッカ:器具及び骨のRFの読みに合わせて最適化された、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないこともあるし(骨がプロジェクタの視野の外にあることもあるため)、あるいは工程を開始する「容易さ」に基づいて変化する固体スクリーンを投影することもできる。中程度のリフレッシュ・レート。
システム:骨(すなわち骨の座標)に対するツールの場所をモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。
アクティブ:
OTTは、両RFに中間/接近距離にあり、かつ骨とツールの距離は短い。
トラッカ:器具及び骨のRFの読みに合わせて最適化された、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないこともあるし(骨がプロジェクタの視野の外にあることもあるため)、あるいは工程の状態(データ収集の開始から終了まで)に基づいて変化する固体スクリーンを投影することもできる。高いリフレッシュ・レート。
システム:骨(すなわち骨の座標)に対するツールの場所をモニタリングする。各デジタル化された点についてのポインタの先端の場所、又は表面モニタの場所及び配向を記録する。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。評価工程の進捗をモニタリングし、終了したときに、パラメータを計算し、計算されたパラメータを記録し、表示する。
追加のIOデバイス(例えばタッチ・スクリーン)は、必要となることも、必要ないこともある。
モード間の移行:
単純に距離しきい値に基づく。
又はユーザ入力による。
タスクの終了:
評価プロセスが、完全に完了する。
必要に応じて、OTT CASシステムは、器具のRFを見なくなる(少なくとも最短期間の間)。
これは、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタで骨の基準フレーム上の特定のディボットに触れるなど)によって補完又は上書きすることができる。
インプラントの適合及び位置合わせの評価
目的:骨の上のインプラント(又はトライアル)の実際の場所を、計画から予想される場所と比較する。これは、トライアル中、及びインプラントの接着又は固定の前/最中/後に行われる可能性がある。
処置:インプラント(例えば大腿骨構成要素、脛骨トレイなど)にRFを取り付け、「骨」座標系内でトラッキングする。任意の所与の時点で、システムが、その位置(骨を基準とする)と、本来あるべき位置と比較したときの瞬間誤差(存在する場合)とを表示/記録することができる。
システムがこのタスクを識別する方法:
OTTは、少なくとも1つの骨の基準フレーム(RF)、ならびに対応するインプラントのRFを見る。
名前付きの骨及びインプラントが見当合わせされている。
全ての切開が実行されている。
切開されている骨及びインプラントが、最大距離「D」内にある。
タスクの開始:
システムは、シーン内に共存する両方のRF(骨及びインプラント)を(少なくとも最短期間にわたって)認識し、上記の条件は満足される。
これは、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタ又は切開器具で骨の基準フレーム又は骨自体の上の特定のディボット又はマークに触れるなど)によって補完又は上書きすることができる。
モード
ホバリング:
OTTは、RFから離れ過ぎている、又は2つのRFが離間し過ぎている。
トラッカ:リフレッシュ・レートを低下させる。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないこともあるし(骨はプロジェクタの視野の外にあることもある)、あるいは工程を開始する「容易さ」に基づいて色(例えば赤、黄、及び緑)が変化する固体スクリーンを投影することもできる。トラッカによって制限される、低いリフレッシュ・レート。
システム:骨(すなわち骨の座標)に対するインプラント/トライアルの場所をモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。
接近:
OTT/RFは中間的な距離であり、かつインプラント/トライアルは比較的骨に近い。
トラッカ:インプラント/トライアル及び骨のRFの読みに合わせて最適化された、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないこともあるし(骨はプロジェクタの視野の外にあることもある)、あるいは工程を開始する「容易さ」に基づいて変化する固体スクリーンを投影することもできる。中程度のリフレッシュ・レート。
システム:骨(すなわち骨の座標)に対するインプラントの場所をモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。
アクティブ:
OTT/RFの距離は小さく、かつインプラント/トライアルは、骨に近い/接触している。
トラッカ:インプラント及び骨のRFの読みに合わせて最適化された、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないこともあるし(骨はプロジェクタの視野の外にあることもある)、あるいは工程の状態(データ収集の開始から終了まで)に基づいて変化する固体スクリーンを投影することもできる。高いリフレッシュ・レート。
システム:骨(すなわち骨の座標)に対するインプラント/トライアルの場所をモニタリングする。ナビゲートされるインプラントの計画から想定される場所に対する実際の場所/配向によって定義される誤差を計算し、表示する(かつ必要なら記録する)。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。評価工程の進捗をモニタリングし、終了したときに、パラメータを計算し、計算したパラメータを記録し、表示する。
追加のI/Oデバイス(例えばタッチ・スクリーン)は、必要となることも、必要ないこともある。
モード間の移行:
単純に、距離しきい値に基づく。
又は、ユーザ入力による。
タスクの終了:
評価プロセスが、完全に完了する。
(又は)システムが、器具のRFを見なくなる(少なくとも最短期間の間)。
これは、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタで骨の基準フレーム上の特定のディボットに触れるなど)によって補完又は上書きすることができる。
動きの範囲:
目的:移植後の関節の動きの範囲及びバイオメカニクスを評価する。これは、トライアル又は最終インプラントを用いて行うことができる。
処置:トライアル(又は実際のインプラント)を配置した後、骨のRFを取り外して傷口を閉じる前に、外科医が膝を屈曲させ、関節のハンドルを実行して、最大屈曲及び過伸展などの限界位置に到達する。この操作は、OTTを脛骨及び大腿骨のRFに向けながら行う。動的な測定(大腿骨に対する脛骨)は、解剖学的に表現される。
システムがこのタスクを識別する方法:
OTTは、脛骨及び大腿骨の両方の基準フレーム(RF)を見る。
両方の骨が切開されている。(骨の切開及びインプラントの配置は、行われていてもよいし、行われていなくてもよい。)
タスクの開始:
システムは、シーン内に共存する両方のRFを(少なくとも最短期間にわたって)認識し、上記の条件は満足される。
これは、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタ又は切開器具で骨の基準フレーム又は骨自体の上の特定のディボット又はマークに触れるなど)によって補完又は上書きすることができる。
モード
ホバリング:
OTTは、RFから離れ過ぎている。
トラッカ:リフレッシュ・レートを低下させる。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないことも(骨はプロジェクタの視野の外にあることもある)、工程を開始する「容易さ」に基づいて色(例えば、赤、黄、及び緑)が変化する固体スクリーンを投影することもできる。トラッカによって制限される、低いリフレッシュ・レート。
システム:大腿骨に対する脛骨の場所をモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。
接近:
OTT/RFは中程度の距離である。
トラッカ:骨のRFの読みに合わせて最適化された、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないことも(骨はプロジェクタの視野の外にあることもある)、工程を開始する「容易さ」に基づいて変化する固体スクリーンを投影することもできる。中程度のリフレッシュ・レート。
システム:骨(すなわち骨の座標)に対するインプラントの場所をモニタリングする。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。
アクティブ:
OTT/RFの距離は小さく、かつインプラント/トライアルは、骨に近い/接触している。
トラッカ:インプラント及び骨のRFの読みに合わせて最適化された、高いリフレッシュ・レート。
プロジェクタ:いかなる定義された画像も投影しないことも(骨はプロジェクタの視野の外にあることもある)、工程の状態(データ収集の開始から終了まで)に基づいて変化する固体スクリーンを投影することもできる。高いリフレッシュ・レート。
システム:大腿骨に対する脛骨の場所をモニタリングする。動的な動き(屈曲/伸展、内反/外反、内旋/外旋、AP運動など)を計算し、表示する(かつ必要なら記録する)。トラッカ、プロジェクタ、及びその他のIOデバイスを駆動する。評価工程の進捗をモニタリングし、終了したときに、記録された全てのパラメータを保存し、ユーザに通知する。
追加のIOデバイス(例えばタッチ・スクリーン)は、必要となることも、必要ないこともある。
モード間の移行:
単純に距離しきい値に基づく。
又は、ユーザ入力による。
タスクの終了:
評価プロセスが、完全に完了する。
(又は)システムが、骨のRFを見なくなる(少なくとも最短期間の間)。
これは、ユーザの入力(タッチ・スクリーン、音声コマンド、ポインタで骨の基準フレーム上の特定のディボットに触れるなど)によって補完又は上書きすることができる。
その他のアクティビティ(例えば見当合わせの検証、骨の切開の洗練など)は、上記のもののサブケースと見なすことができる。
1つの態様では、上述の例のいずれにおいても、「リフレッシュ・レートを低下させる」とは、約30〜100Hzから1〜10Hzの低さまでのリフレッシュ・レートの変化を指す。
骨の一部分を切除するときには、外科医は、切開器具が切除しようとする領域の境界から比較的遠くにあるときには、より素早く、積極的に切開する可能性がある。OTT CASが外科医が切除領域の境界に接近していることを検出すると、外科医は、切除が所望の境界内に収まることを保証するために切開のペースをスローダウンさせるのに適当なOTT CAS出力を受け取ることができる。外科医が切除の境界への接近度を容易に評価できるようにするために、OTT CASシステムは、外科医が境界に接近するときに、いくつかの適当なOTT CAS出力を外科医に提供することができる。さらに、OTT
CASシステムは、切除境界に対するツールの近接度、対応するOTT CASデータ処理応答、及びその結果生じるCAS出力に応答してOTTを備えた外科手術ツールの動作の制御に関連するフィードバックを提供するように構成することができる。
上述のように、OTT CASシステムは、患者モデルの手術前解析、及び切除対象の組織の識別に対応している。切除する組織の部分が決定された後で、OTT CASシステムは、そのモデルのデータを解析し、切除の境界を識別することができる。次いで、切除する組織を、切除境界との関係に基づく複数の色を用いて、OTTプロジェクタ出力中で識別することができる。
例えば、OTTプロジェクタ出力は、OTT CAS処理ファクタに基づいて、除去しない組織の部分には赤色で投影するように適応することもできる。必要に応じて、OTTプロジェクタ出力は、切除境界に比較的近い切除対象組織部分を、黄色で示すこともできる。さらに別の代替形態では、OTT CAS工程は、切除対象組織の残りの部分を緑色で除去することができるようなOTTプロジェクタ出力を生成することもできる。このようにして、外科医は、処置中に術野を見ながら、ツールが緑色のゾーンの組織を処置していることをOTTプロジェクタ出力が示しているときには、素早く積極的に切開を行うことができる。外科医が切除境界に接近すると、OTTプロジェクタ出力は、ツールが黄色のゾーンの組織を処置していることを示す。このようなOTT CASによって決定されるプロジェクタ出力は、ツールが切除境界に接近するにつれて作業速度を遅くするように外科医に対して示す指示として働く。このようにして、OTT CASシステムは、現在の外科手術アクションが切除境界に接近していることを外科医に通知する識別しやすい視覚的なグラフィック表示を、術野に直接提供する。同様に、OTT CASシステムを使用して、OTTプロジェクタ出力を視覚的に認識し、これを、神経、血管、靱帯など、扱いに慎重を要する解剖学的構造に対する外科手術ツールの接近度を識別するために使用することができる。プロジェクタへのOTT CAS出力は、術野内の構造を識別するための特徴色方式を、ユーザに対するOTT CAS出力の一部として含む。
図37A〜図44は、様々な代替の知覚フィードバック機構と、関連する運動力学的応答及び設計基準とに関する。
図37Aは、トリガ力に応答して偏位してアクチュエータを移動させる屈曲形態を示す。図37Bは、トリガ力に応答して変形し、その形状を回復する、滑り台形形態を示す。図37Cは、トリガ力に対して回転応答を提供するために試用される回転読取り機又はエンコーダを示す。図37Dは、トリガ力に応答して移動して、シャフトをベースの中に押し込むフレームを示し、シャフトの動きを、トリガ力を示す指示として登録することができる。図37Eは、偏位してトリガ力の大きさを示すことができるピン留め要素を示す。
図38A及び図38Bは、トリガ力を登録し、シャフトを偏移させるために使用することができる単純な4棒機構を、それぞれ上昇した位置及び降下した位置で示す。
図39A、図39B、及び図39Cは、それぞれ、アクチュエータ80を駆動する位置回復要素がないはさみ機構80(39A)、位置回復要素84として引張りバネを有するはさみ機構80(39B)、位置回復要素84として圧縮バネを有するはさみ機構(39C)を示す。図示のアクチュエータの動きが、はさみのアームの上端部の高さを決定し、したがってはさみ機構の上昇を決定する。この上昇が、指をツール・トリガに置いているユーザを押圧し、ユーザによって感じられることになる。
図40A及び図40Bは、はさみ機構をそれぞれ上昇した構成及び降下した構成で示す側面図である。はさみ機構80は、枢動点で結合された第1のリンク86及び第2のリンク88を含み、これにより、はさみが動くことによって、第1のプラットフォーム90及び第2のプラットフォーム92が上昇したり降下したりする。ここではバネとして示してある位置回復要素84は、第2のリンクの一端及びアクチュエータ82に結合される。プラットフォームは、長さが約22mmで、最大上昇は、図40に示す上昇した状態の約20mmである。
図40C及び図40Dは、図40A及び図40Bのはさみ機構80の変位特性に関するチャートである。図40Cは、プラットフォームの軌道を、デバイスの高さと関係付ける。図40Dは、はさみの角度を、デバイスの変位の変化と関係付ける。
図41は、外科医システムオーバライド機能を有する別のはさみ機構80を示す図である。オーバライド機能は、アクチュエータを介した力の印加と整列するようにバネを含めることによって実現される。アクチュエータは、コンピュータ支援外科的処置中にOTT
CASデータを提供又は受信するために使用される構成要素140とすることができる。この態様では、ツール搭載追跡デバイスは、シャフト80の相対運動などのフィードバック機構から受けた動きをコンピュータ支援外科的処置で試用される信号に変換するように適応及び構成された構成要素140を含む。構成要素140は、エンコーダ、アクチュエータ、又は運動変換器など、いくつかの異なる構成で設けることができる。1つの態様では、この信号は、トリガによって作動される外科手術ツールの動作に関係する。さらに別の実施形態では、この構成要素は、第1のプラットフォームと第2のプラットフォームの間の相対運動に影響を及ぼすようにシャフトに動きを付与するアクチュエータである、又はそのようなアクチュエータを含むように適応される。さらに別の態様では、このアクチュエータは、コンピュータ支援外科的処置中に外科手術ツールの動作を制御することに関係する信号に応答してシャフトに動きを付与するように構成される。
図示のはさみ機構の実施形態は、はさみ機構80のリンク86、88によって支承された第1のプラットフォーム90と第2のプラットフォーム92の間の関係を示している。さらに、この実施形態は、はさみ機構80とともに使用される1対の位置回復要素を有するはさみ機構を示している。1つの位置回復要素は、はさみ機構80内に位置決めされた戻しバネである。別の位置回復要素は、はさみ機構とアクチュエータ又は構成要素140との間に位置決めされたオーバライドバネである。
図42は、図41に示す概略的な機構と同様のはさみ機構を示す図である。このはさみ機構80は、第1のプラットフォーム90及び第2のプラットフォーム92を含み、これらは、リンク80、86の一端では第1のプラットフォーム及び第2のプラットフォームに枢動可能に、リンク88、86の他端では滑動可能に接続されている。ここではバネである位置回復要素は、アクチュエータ又はケーブルと、はさみリンク88の滑動端部との間に配置される。この実施形態は、第1及び第2のプラットフォームがその第1の端部においてリンクの第1の端部がプラットフォームに対して滑動することを可能にする細長いスロットの細部も含む。リンク88、86の第2の端部は、第1のプラットフォーム90及び第2のプラットフォーム92に枢動可能に結合される。ここでは、第1及び第2のプラットフォームの動きは、バネの使用に合わせて、又はアクチュエータの影響下で調節される。図42の機構の動作特徴は、上記のチャートならびに図43及び図44を参照するとよりよく理解される。
図45は、知覚フィードバック機構を示す等角図である。図45及び図46Aは、それぞれ知覚フィードバック機構150の等角図及び側面図である。図45は、トリガ52に隣接する外科手術ツール50に取り付けられて使用されるベース・プレート152を示す。はさみ機構(図46Aで最もよく分かる)は、第1のプラットフォーム183に支承されたカバー191で覆われ、このプラットフォームに沿って動く。作動ケーブル82は、はさみ機構に結合され、はさみ機構の動きに応答して動く。
図46Bは、カバー191又はプラットフォーム183、184がない状態の、図46Aのはさみ機構155を示す等角図である。Y字型リンケージ160と165がピン留めされて(163)、はさみ機構155を形成する。位置回復要素84は、第1のリンクの第1の端部と第2のリンクの第1の端部との間に位置決めされる。また、この図では、プラットフォームのスロット178に沿って滑動するように使用されるシャフト173も見えている。
図46A〜図46Fは、図45の機構の構成要素及び動作を示す様々な図である。図46C及び図46Dは、図45及び図46AのTFM150を、上側プラットフォーム183を備えた場合(図46D)と備えない場合(図46C)で、拡張した状態で示している。ケーブル82は、スロット178に沿ってリンクが移動した長さに関連して、下側プラットフォーム184から変位+yだけ移動している。
図46E及び図46Fは、図45及び図46AのTFM150を、上側プラットフォーム183を備えた場合(図46F)と備えない場合(図46E)で、閉じた、又は格納された状態で示している。ケーブル82は、スロット178に沿ってリンクが移動した長さに関連して、下側プラットフォーム184から変位+xだけ移動している。
図47及び図48は、その外科手術ツールのトリガに隣接して位置決めされたTFM150を有する外科手術ツール50上のOTT100を示す側面図である。アクチュエータ82は、TFMからOTT100内に延びる。OTT内の構成要素140は、TFMとの間で受信と出力の提供の両方を行うか、あるいはTFMからの受信のみを行うように構成される。この実施形態では、カバー191は、ベース152から遠ざかるように延びて、ベース184の一部分が露出している。
TFMがカバー191を図示の位置まで移動させると、カバー191がトリガ152へのアクセスを妨害して、外科手術ツールのトリガ機能が損なわれる。図48は、緩めた構成のカバー191を示しており、この構成では、トリガ52に手が届く。
図47及び図48は、外科手術器具のトリガと相互作用する位置に図45の知覚フィードバック機構を備えたツール(ここではのこぎり)を有する外科手術器具に搭載されたツール搭載追跡デバイスを示す側面図である。図47は、知覚フィードバック機構を、トリガを覆う拡張構成で示し、図48は、折り畳まれてトリガを露出させている知覚フィードバック機構を示している。
図49A〜図49Bは、知覚フィードバック機構の別の代替形態を、開いた、又は拡張した状態(図49)及び閉じた状態(図49B)で示す図である。図49C〜図49Eは、図49A及び図49Bのデバイスの内部機構を示す様々な図である。
図49A及び図49Bは、オーバ・トリガ知覚フィードバック機構600を、それぞれ上昇した状態及び降下した状態で示す等角図である。オーバ・トリガ知覚フィードバック機構600は、第1のプラットフォーム183に取り付けられたトリガ・アダプタ605を有する。修正型トリガ・シートは、トリガ52と係合するように適応される。修正型トリガ・シートは、トリガ・アダプタ605内に嵌合し、トリガ・アダプタ605に対して可動である。はさみ機構155は、上記と同様に、第1のプラットフォーム及び第2のプラットフォームを移動させるために設けられる。
図示のプラットフォームの相対位置は、折り畳まれた状態で、修正型トリガ・シート610がどのようにしてトリガ・アダプタ605の上方に上昇するかを示している。対照的に、上昇した状態では、修正型トリガ・シート610は、トリガ・アダプタ605内に引き込まれ、その上側表面より低い位置にある。
図49Cは、上側プラットフォーム及びトリガ・アダプタが取り外された状態で、上昇した状態にあるはさみ機構155を示す等角図である。図49Dは、図49Cと同様であるが、上側プラットフォーム183がはさみ機構155に取り付けられている。開口620が、上側プラットフォーム183に形成されている。開口620は、修正型トリガ・シート610とトリガ52との間の結合をもたらすために使用される。
図49Eは、他の実施形態と同様であるが、トリガ・アダプタ605が第1のプラットフォーム183の上部の適所に追加されている。図50は、ツール50のトリガ52が知覚フィードバック機構600によって覆われている、外科手術ツール50に結合されたOTT100の一実施形態を示す図である。
図50の構成では、トリガ52を操作するユーザの能力は、知覚フィードバック機構600を操作することによってカバーされる。
図50は、外科手術ツールのトリガと協働するように搭載され、OTT内の構成要素に関連するトリガを送信及び受信するように構成された、図49A及び図49Bの機構の一実施形態を有する外科手術ツールとともに使用されるように結合された、OTTの一実施形態を示す図である。
図51は、2つの位置回復要素を利用するはさみ機構の代替の実施形態である。図51は、図42と同様のはさみ機構を示している。図42のはさみ機構とは対照的に、この実施形態の図示のはさみ機構は、1対の位置回復要素を含む。1つの位置回復要素84は、第1のプラットフォームと第2のプラットフォームの間に延び、リンク86、88の第1の端部に結合された戻しバネである。この戻しバネを使用して、プラットフォームの動きを修正し、それによりトリガ応答性を制御する。もう一方の位置回復要素は、第2のプラットフォームに沿って延びるオーバライドバネである。オーバライドバネは、リンク88の滑動端部及びケーブル82に結合される。戻しバネとオーバライドバネは協働して作用して、図51に概略的に示すように様々に異なる応答特性を知覚フィードバック機構に与える。その結果として、複数の異なるタイプの位置回復要素を使用することにより、本明細書に記載する知覚フィードバック機構の幅広い様々な応答特性が得られる。
図52A及び図52Bは、それぞれ、外科手術ツール50に結合された別のOTTの実施形態を示す前方等角図及び後方等角図である。OTT700は、カメラ・マウント705及びプロジェクタ710を有する筐体710を含む。この実施形態では、カメラ・マウント705は、筐体710の上側表面上にある。マウント705は、アクティブ要素56を撮像するためにツール74に向けられた1対のカメラ707を収容する。さらに、この実施形態は、ツール50のトリガを覆うTFM600を含む。ケーブル80が、本明細書に記載する様々な知覚フィードバックのためのTFM600とOTT700の間のインタフェースとなる。OTT700は、筐体710の上側表面上にディスプレイ702も含む。ディスプレイ702を使用して、OTT CAS出力情報をユーザに提供することができる。これに加えて、又は別法として、ディスプレイ702は、ユーザ入力用のユーザインタフェースとして使用される。ディスプレイ702は、グラフィカル・ユーザインタフェース(GUI)又はその他のタイプのコンピュータ入力デバイスとして構成することができる。また、コンピュータ支援外科手術の完了を促進するためにCAS処置中にOTTを使用することによって得られる情報を利用するためにOTT700と通信するコンピュータも、示してある。このコンピュータは、処理ユニットからアクセス可能な電子メモリ内に、オン・ツール・トラッキング・コンピュータ支援外科手術のための命令を含む。一実施形態では、コンピュータは、OTT700内に、筐体内の電子機器パッケージの一部として含まれる。別の実施形態では、コンピュータは、OTT CAS工程に関連するデータを、無線で、又は有線接続を介してOTT700から受信し、またOTT700に送信するように構成された、外部構成要素である。
上記の例示的な実施形態の例が明らかにするように、本発明のTFM機構の実施形態は、トリガ運動又は位置に関連する出力、あるいはOTT CASコンピュータによってさらに処理される出力を提供するように適応又は構成することができる。本明細書に与える様々なTFM機構を使用して、低侵襲的に、ツールの動作、あるいはOTT CASシステムが使用する特徴又はパラメータ(速度、位置、回転、設定、電力レベルなど)を示す指示を提供することができる。知覚フィードバック機構からの出力は、エンコーダ/読取り機を介して機構内に設けてもよいし、OTTデバイス内に設けてもよいし、あるいは外科手術ツール自体に搭載してもよい。さらに、フィードバック機構の実施形態は、知覚フィードバック機構の情報又はトリガ情報をOTTデバイス又はOTT CASコンピュータでさらに処理するために送信するための無線通信を含むことができる。さらに別の態様では、知覚フィードバック機構の1つ又は複数の構成要素は、OTT CAS工程、モード、又はアルゴリズムに基づいて受信される命令の下で駆動することができる。いくつかの実施形態では、知覚フィードバック機構の指示及びデータを使用して、OTT CASシステムからの動的なリアルタイムのフィードバック・ループを提供する。知覚フィードバック機構からの指示を使用して、ツールのモータ、アクチュエータが、適当なOTT CAS処理出力の一部として、そのモータ/切開/穿孔アクションの速度を減衰させる、又は停止させるなど、1つ又は複数の外科手術ツール制御特性の自動制御を実現することもできる。1つの態様では、フィードバック・ループ制御は、不適切に切開したり、又はOTT CAS術野内の解剖学的構造を傷つけたりすることを防止するために外科手術ツール機能の自動介入が必要であるとOTT CASシステムが決定したのに基づいて提供される。
さらに別の態様では、本明細書に記載するシステム及び方法からの出力を利用するように構成された知覚フィードバック機構又はその他のフィードバック機構の実施形態を使用して、自動的に、又は半自動的に、ツール搭載追跡デバイスを利用する外科手術ツールのアクティブ要素の1つ又は複数の動作特性を制御することができる。さらに、OTT CASシステムの一実施形態は、所望の境界に対する外科手術ツールの位置が決定されたのに応答して外科手術ツールの動作を制御するように構成することもできる。具体的には、システムは、ツールが境界の近傍でない切除対象の組織内に(すなわち緑のゾーンに)位置決めされていると決定した場合には、外科医が望むように外科手術ツールを制御することを許すことができる。また、システムは、ツールが境界の近傍の切除対称の組織内に(すなわち黄色のゾーンに)位置決めされていると決定した場合には、外科手術ツールの動作を低減又は減衰させることができる。例えば、ツールがのこぎりであり、黄色のゾーンに入った場合には、システムは、のこぎりが切除境界の近傍に移動するにつれて、のこぎりの往復運動又は回転をスローダウンすることができる。さらに、システムは、ツールが境界の近傍、又は切除又は処置の対象ではない組織上に位置決めされていることを検出した場合には、外科手術ツールを制御してツールを完全に停止させることができる。システムは、外科手術ツールの動作を自動的に制御することができるが、外科医がツールの制御をオーバライドすることができるようにするオーバライド機能を含む。このように、外科医は、手術前解析中に切除するものとして識別されなかった組織の一部分を切除すべきであると判定した場合には、処置中にシステムをオーバライドし、その組織を切除することができる。
知覚フィードバック機構の実施形態は、幅広い様々な知覚刺激を含む。例えば、刺激は、所期の切除から外科手術経路が偏倚していることを示すための強震動のように単純なものであってもよい。知覚刺激は、本明細書に記載するOTT CAS方法によって提供される様々な修正及び出力に応じて、さらに洗練された指示にする機会を提供する。
一般に、給電型外科手術ツールは、トリガによって起動され、本明細書に記載するフィードバック型機構の実施形態は、外科手術経路又は現在使用されているアクティブ要素がOTT CAS外科手術計画による所期の切除又はその他のアクションから偏倚していることを外科医に対して示すように、検出可能かつ可変の(OTT CASコンピュータの制御下で増加及び減少する)抵抗をトリガに与える、又はツールを作動する外科医の指に圧力を与える。知覚フィードバックを提供するための様々に異なる構成は、OTTデバイスとともに使用される外科手術ツールを作動するためのトリガが修正されていなくても、修正されていても、又は置換されていても、使用することができることを理解されたい。いくつかの様々な代替の実施形態では、トリガ型のフィードバック・アセンブリは、静止ベース(通常は外科手術ツールのハンドルに搭載される)に結合されたはさみ機構に結合された動的部材を含む。このアセンブリの位置又は剛性は、通常は伝達シャフト又はケーブルとの相互作用の結果として、OTT内の制御ユニットによって指定される。制御ユニットは、例えば、はさみ機構を閉じる力を変化させる伝達シャフトを動作させる、トリガ機構を完全に拡張した位置まで動かす、トリガ機構を完全に収縮した位置まで動かす、トリガの動作を損なう位置まで移動する、又は必要に応じてツールのアクティブ要素の動作を停止させるアクチュエータなど、幅広い様々なOTT関連フィードバック機構を提供するように構成することができる。1つの態様では、伝達シャフト、ケーブル又は要素は、ボーデン・ケーブルである。さらに別の実施形態では、はさみ機構をOTT内の関連する構成要素に結合する伝達シャフトは、ロッド、バネ、ソレノイド、鎖、歯車、あるいは小型の空気圧又は油圧作動式システムなど、任意の適当な要素とすることができる。さらに、上述の制御のために使用されるアクチュエータは、トリガの近傍のフィードバック機構内に含まれていてもよいことを理解されたい。この態様の1つの代替の形態では、アクチュエータを有線又は無線接続を介してOTTデバイスに接続して、上述のOTT CAS技術を促進する際に適当なOTT CAS工程制御信号をアクチュエータに提供することもできる。
制御ユニットは、コンピュータシステムからデータを受信することもできる。システムが、ツールの位置を外科手術計画の所期の切除と比較することによって、外科手術経路と外科手術計画との間に指定しきい値レベルを超える偏倚があると決定すると、制御ユニットは、伝達シャフトを作動させて、トリガを引くために必要な抵抗を増大させる。指示は、外科医がツールを作動することができないようにトリガの押圧を防止するという形態で提供することができる。あるいは、指示は、外科医が加える力を強くすることによって克服することができる程度に抵抗を増大させるという形態をとることもある。
図37A〜図51に関連して説明するトリガ及びその他のツール制御の実施形態は、それぞれその全体を本願明細書に援用する、同時係属の、同じ譲受人に譲渡される、2007年6月18日出願の出願第11/764505号及び2007年10月29日出願の出願第11/927429号に記載されるツールなど、外部からトラッキングされるツールとともに利用することもできる。
図52A及び図52Bは、それぞれ、OTTに結合されたトリガ型フィードバック機構を有する外科手術ツールに結合されたOTT筐体を備えたディスプレイを含むオン・ツール・トラッキング及びナビゲーション・デバイス(OTT)を示す前方等角図及び後方等角図である。これらの図は、OTTと通信する例示的なコンピュータシステムも示している。
図36は、関連する外科手術ツールの動作特性、パラメータ、あるいは任意のOTT CAS工程又は処置でアクティブ要素を使用することに関連するその他のデータを含むようにする上述のOTT CAS工程のいずれかの修正を含む、例示的なOTT CAS工程を示す流れ図である。OTT CAS工程3600は、図31AのOTT CAS工程3100に関連して上述したのと同じ処理工程の多くを含む。
図63は、停空モードで動作しているときにCAS誘導システムによって実行される様々なステップを示す流れ図6300である。これらの工程は、工程6302で、見当合わせされた骨及びツールの位置を取得することから開始する。次に、工程6304で、偏倚(すなわち計画に対する骨及びツールの誤差)を計算する。次に、工程6306で、計算した偏倚がTH−1以下であるかどうかを判定する。TH−1は、外側しきい値間隔である。この文脈では、外側しきい値間隔は、ツールが外科手術点から十分に離間した距離にあり、システム・リソースを用いて特定の特徴又は2次的な動作を利用することができる、あるいは高い許容差のトラッキング又は制御が重要でないことを判定するために使用される。工程6306の答えが肯定である場合には、この工程は、工程6308に進む。工程6308で、計算した誤差を、より小さい偏倚、すなわちしきい値TH−2と比較する。しきい値TH−2は、システムが術野に接近したときにトリガされる内側しきい値として使用される。ステップ6308の答えが肯定である場合には、この方法は、ステップ6310に進み、しきい値TH−2がトリガされたのはこれが最初かどうかを判定する。ステップ6310の答えが肯定である場合には、この方法は、ステップ6312に進み、全ての2次的なタスクは実行を許可されなくなる。図63では、これらの例が枠6312に示してある。ステップ6312で、システムは、全ての他の動作を基本的にオーバライドし、最大限のリソースがトラッキング・モードに利用できるようにする。これは、ステップ6306及びステップ6308の比較によって、システムが切開モードに近い、又は切開モード内にあると判定されているからである。このときに行われなくなる2次的なタスクの例としては、例えば、システムによって行われるRFの再較正、データ・バックアップ、見当合わせ状態との近接度及び様々なデータのテストなどが挙げられる。ステップ6312の後、次のステップ6314で、ユーザによってオーバライドされていないか、又はユーザがそれとは異なる優先順位を設定していない限りは、骨をOTTで使用されるディスプレイのスクリーンの中心として設定する。次に、ステップ6316で、追加の制御信号がシステム内で送られる。例示的なステップ6316では、このOTTの実施形態では、モータ制御がオンにされ、2D誘導がオンにされ、プロジェクタがオンにされる。ここでも、また以下の記述においても、説明は、ユーザが本明細書の記載とは逆のオプションを設定していないことを前提とする。ETTシステムが使用されている場合には、iPod(登録商標)のスクリーンもオンにされ、適当なユーザ選択可能なデフォルト初期ビューが示される。さらに、ナビゲーション及び誤差計算機能は、動作し続ける。次に、ステップ6318で、様々なスルー・レートが、100%に設定される。例示的なステップ6318では、ナビゲーション、誤差計算、モータ制御及び通信、2D誘導、プロジェクタ、ならびにiPod(登録商標)スクリーンは、全て100%に設定される。次に、ステップ6320で、このモードの動作ループを繰り返し、システムは、ステップ6302で、骨及びツールの位置を取得する。
6302に引き続いて6304で骨及びツールの誤差を計算し、次にステップ6306で、ステップ6306の応答が「否」である場合には、システムはステップ6322に進み、システムが近しきい値TH−1を超える誤差を記録したのはこれが最初か否かを判定する。このステップ6322の答えが肯定である場合には、この方法は、ステップ6324に進み、このステップでは、システムのいくつかの特徴が異なる状態にすることが許可される。次に、ステップ6326で、ステップ6316に見られるスルー・レートの設定とは対照的に、スルー・レートが、様々に異なるレベルに設定される。次に、ステップ6328で、2次的なタスクをシステムによって実行することができる。ステップ6328では、システムが切開モードではない可能性が高いので、2次的なタスクが許可され、システム・リソースを他のアクティビティに向けることができる。その後、システムは、ベース・ステップ6302に戻り、骨及びツールの位置情報を取得する。この方法を、6302から、計算ステップ6304、及び近しきい値TH−1についてのより小さな偏倚の比較に進み、ステップ6306の答えが肯定であり、かつ近場偏倚TH−2(ステップ6308)の答えが否定である場合には、この方法は、判定ステップ6330に進む。6330の「最初か否か」の質問に対する答えが否であり、近しきい値誤差が誤差しきい値TH−2より大きくなるのはこれが最初ではないことを示している場合には、この方法は、ステップ6302に戻り、骨及びツールの情報を取得する。ステップ6330の「最初か否か」の問いに対する答えが肯定である場合には、システムは、ステップ6332に進む。ステップ6332で、コンピュータによるツール位置の決定に基づいて、様々な制御機能が様々な値に設定される。次に、ステップ6334で、様々なスルー・レートが、ナビゲーション、誤差計算、及び2D誘導用に設定される。その後、ステップ6336で、ステップ6328と同様に、2次的なタスクも実行を許可される。2次的なタスクが許可されるのは、モータ制御機能を用いる重要なナビゲーション以外の用途に同時にシステム・リソースを使用することができるとシステムが判定しているからである。「最初か否か」のブロック6322、6330及び6310のそれぞれでは、これは、不要なときに状態が繰り返し切り替わることを防止するための妥当性検査及びラッチング工程のため、またある程度のヒステリシスを追加して、ある条件が無作為に満たされることに基づいてある状態から別の状態に切り替わることを防止するための単純化である。しきい値TH−1及びTH−2を適当なレベルに設定することにより、システムは、例えば、OTTのユーザの動きが意図的なもので、術野から遠ざかる方向に向けられているか否か、意図的なもので、術野に向かうものか否か、あるいはわずかな調節だけ行って切開するステップを継続するか否かを判定することができる。このような意図的なヒステリシスは、もちろん、特にシステムの様々な状態の境界付近において、デジタル・ノイズ及びランダム誤差の影響を低減する。
一般に、方法6300では、左側のステップ(6328、6326、及び6326)は、時間に敏感なタスクが必要でないときにシステムが2次的なタスクのためにリソースを開放する、通常の停空モードを示す。方法6300の右側(ステップ6332、6334、及び6336)は、システムがターゲットの骨に対する関心体積内にあるが、またターゲットの骨を切開する位置にはない(通知を受けたらすぐにモータ制御をオンに切り替えるためにセンサ及びリソースが利用可能である待機状態など)ことを示すときに使用される。2次的なタスクは、この状態では依然として許可されているが、時間に敏感な特徴は、上述した左側の場合より緊密にモニタリングされる。方法6300の最下部分では、これらは、時間に敏感なタスクが、実際の切開中に実行されていることを示している。方法ステップ6312、6314、6316、及び6318は、全て、フル・スルー・レートが全ての切開に関連する工程に適用されることを保証するために使用される。この期間の間は、システム・リソースが2次的なリソースには向けられることはない、あるいは、2次的なアクティビティは全て無視される。
一般に、方法6300では、左側のステップ(6328、6326、及び6326)は、時間に敏感なタスクが必要でないときに、システムが主に電池電力を節約し、熱の生成及び放散を低減し、リソースを2次的なタスクのために開放する、通常の停空モードを示す。方法6300の右側(ステップ6332、6334、及び6336)は、システムがターゲットの骨に対する関心体積内にあるが、またターゲットの骨を切開する位置にはない(通知を受けたらすぐにモータ制御をオンに切り替えるためにセンサ及びリソースが利用可能である待機状態など)ことを示すときに使用される。さらに別の態様では、ステップ6326、6324、6332、又は6334における追加のファクタ又は考慮事項は、1つ又は複数の電子デバイスをシャットダウンする、待機モードにする、又はその他の方法で電力を節約するように調節することができるということである。OTT CASシステムがこのような決定をした結果として、OTT CASモードがそれを実際的なステップであると見なした場合には、例えばプロジェクタなどエネルギー消費の多いデバイスをエネルギー節約モードにすることができるので、OTTモジュールのバッテリ寿命を延ばすことができると考えられる。
図64は、簡略化した停空モード状態図である。このモード状態図は、開始ステップ6405で開始される。次に、ステップ6410で、システムは停空モードに入ることができる。その後、システム・パラメータが、骨の見当合わせが行われていることを示す場合には、システムは、トラッキングを終了するか、又は開始ステップ6405に戻ることができる。あるいは、骨の見当合わせが完了したときに、システムは、停空モードを設定し、停空モード工程6410に戻ることもできる。さらに、停空モード工程6410から、システムは、骨切開ステップを検出することができる。この場合には、システムは、ステップ6420に示すように、骨切開モードに進むことになる。骨切開ステップが完了したときに、システムは、ステップ6410の停空モードに戻る、又はトラッキングを中止して初期モード6405に戻ることができる。停空モード6410からの別の選択子は、ステップ6425の骨インプラント適合評価に進むことである。任意のインプラント適合評価が完了したときに、システムは、6410の停空モードに戻る、又はトラッキングを中止して初期モード状態6405に戻ることができる。評価の一例(分かりにくくしないために図示はしない)は、切開された表面の場所及び配向を試験してその品質を評価し、必要に応じてさらなる切開の洗練を示唆する、ナビゲートされる表面テスタを用いて切開の質を評価することである。停空モード6410からのさらに別の代替経路は、6430の中間範囲トラッキングに進むことである。中間範囲トラッキング・ステップ6430から、システムは、トラッキングを中止して、初期状態6405に戻ることができる。あるいは、中間範囲トラッキング・ステップ6430が完了して、停空モードのトラッキング工程6410に戻ることもできる。
図65は、停空モード動作を示す別の代替図である。図65に示すシーケンスでは、システムは、停空モード6505、骨切開モード6510、又はインプラント又は切開適合評価モード6515の、3つのモードの間を移行するものとして示してある。停空モード6505にあるときに、のこぎりを使用し、骨が器具に近接すると、システムは、骨切開トラッキング・モード6510に進む。あるいは、骨が器具から遠ざかるように移動する、又は逆にのこぎりが骨から遠ざかるように移動するときに、システムは、この動きを検出し、骨切開モード6510から遠隔停空モード6505に戻る。あるいは、システムが、ナビゲートされたインプラント・トライアル又はナビゲートされた骨(切開)表面評価ツールが見えること、あるいはインプラント・トライアル又はそのツールが骨に近接していることを検出した場合には、システムは、停空モード6505からインプラント適合又は骨表面評価ステップ6515に進む。上記の評価が完了したとき、骨がトライアル・インプラント又は評価ツールから遠いときと同様に、システムは、停空モード6505に戻る。図66A、図66B、及び図67は、OTTの動作に応じた、様々な室内ディスプレイ及びオン・ツール・ディスプレイ又はプロジェクタのビューを示す図である。ここで、図66Aを参照すると、室内シーン(A)は、アクティブ切開ステップを示している。アクティブ切開ステップに関連するので、オン・ツール・ディスプレイ(図66Aの部分B)は、角度誤差(2本の軸の周りの配向偏倚)、あるいは本明細書に記載する外科手術計画に対する刃の誤差率又は場所(オフセット)に関するその他の切開情報を示している。図66Bでは、室内ディスプレイは、外科手術計画に従って骨と接触しているツール及び刃の側面視を示している。
2D誘導ディスプレイ用の配向の決定
メインCASコンピュータの発明者等のグラフィカル・ユーザインタフェース(GUI)の様々な場所で、発明者等は、発明者等のフライト・シミュレータのような(2D)グラフィカル誘導システム66Bを使用することがある。このディスプレイは、のこぎりを下方に傾ける、又はのこぎりのピッチを下方に変化させ、ローリングさせて、2本の線を一致させ(したがってのこぎりのピッチが正しくなる)、かつ両方が水平線に沿わせる(したがってのこぎりのロールが正しくなる)ことによって、平面(ラベル付き)がターゲット表面の平面(ラベル付き)と重なるように器具を動かすように、ユーザを誘導する。誘導線を上に移動するか下に移動するかは、ナビゲートされるのこぎりが通常の状態で保持されていたか裏返しに保持されていたかによって決まり、後者の場合もあり得る。
のこぎりが裏返しであるか通常の状態であるかに応じて上向きに誘導するか下向きに誘導するかを判定することは、位置を記録するコンピュータが、最近(例えば数ミリ秒又は数秒)の履歴を記憶し、動きの平均を検査することである。最近の100秒、10秒、又は1秒のトラッキングを検証して、その結果がユーザに上への移動を示しているが、発明者等はまだ下に動いていることにコンピュータが気付いた場合には、発明者等がのこぎりを裏返しに保持しているはずだということになる。したがって、ユーザがターゲットに向かって移動しようとしているにもかかわらず遠ざかりつつあることが分かった場合には、コンピュータは、誘導を180度切り替えて、そのことを言葉で(音声で)ユーザに知らせる。ユーザは、その機能に反対し、これをオーバライドしたい場合には、任意選択でこれを停止することができる。
また、コンピュータは、ユーザが(ターゲットの付近に3Dで)ほぼ位置合わせされ、数度以内にあるかどうかを知らせることができる。この場合、コンピュータは、ユーザが正しい配向であることを知っている。しかし、ユーザがターゲットに対してほぼ180度裏返しになっている(すなわちターゲットと平行であるが、ほぼ180度以内である)場合には、これは、ユーザがのこぎりを裏返しに保持していることを意味するので、コンピュータは、自動的にその座標系を切り替えて調節する。コンピュータは、ユーザがのこぎりをターゲット平面に向けて180度の角度で保持し続けている(ユーザはターゲット平面に接近しているが、のこぎりを約180度の角度で保持している)ことに気付いた場合には、誘導を自動的に反対に切り替えて、誘導が実質的に正しい方向に進むようにする。
この概念は、知識ベース・システムと、ユーザは、自分が何をしているか、また自分が概ね正しいことを概ね知っているが、システムは、ユーザがデバイスを裏返しにひっくり返すことにより、座標系の符号を逆転しなければならないという条件とに依拠する。発明者等は、この検出及び補正を、数ミリ秒、又は1秒より大幅に短い時間内で自動的に行うことができる。
図65Bは、OTT CAS工程の代表的な情報/アクションの流れの実施形態を示す流れ図である。第1のステップでは、ユーザは、ツール又はOTTユニットを何とかする。次いで、OTTカメラが、ユーザ・アクションの1つ又は複数の画像を取り込み、その後、搭載カメラの画像処理が行われる。画像処理は、生画像データの単純な送信、又は本明細書の他の箇所で図14A、図14B、図15A、及び図15Bを参照して述べた追加の画像処理ステップを含むことができる。いくつかのOTT構成では、OTTは、画像データをグラウンド・コンピュータに送信する。送信は,有線でもよいし無線でもよい。グラウンド・コンピュータは、画像データに追加の画像処理を実行して、ユーザ・アクションの重要度を決定することができる。次いで、グラウンド・コンピュータ及び/又はOTTモジュールが、本明細書に記載するOTT CASモード決定を実行することができる。例えば、処理モードは、停空モード、接近モード、及びアクティブ・モードの間で決定することができる。OTT CASは、ある結果を実現するためのモード処理アルゴリズムを適用することができる。命令又は通信が、OTTモジュールの出力のために準備される。グラウンド・コンピュータは、命令とともに送信をOTTに送る。プロジェクタは、この命令を受信し、出力を投影して、ユーザがプロジェクタ出力を見ることができるようにする。
図67は、接近又は評価ステップにおける骨に対するOTTシステムの場所を示す図である。室内図である図67Aのビューでは、ツールは、術野に接近しているものとして示されている。室内ディスプレイBも、ツールが術野内で骨に接近していることを示している。図67Cのビューは、骨に対するツールの位置合わせを示すオン・ツール・システム上のディスプレイを示している。図67Cに示すビューは、本明細書及び他の箇所に記載されるように、スマート・ビュー・コマンドを用いて調節可能である。
2部式OTT筐体モジュールを含むモジュールとツールの組合せの例
OTT CASシステムの様々な代替のOTT CASモジュールと、それらの設計及び動作の関連する詳細とを、図1〜図15B、及び図53〜図62Bを参照して例示し、説明した。OTTデバイスの追加の代替の実施形態は、図68a〜図69b、図70b〜図72、図74A〜図74C、図75C〜図75G、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図78A〜図78B、図79A〜図79B、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図83A〜図83D、図84A〜図84C、図85A〜図85E、図86A〜図86H、図87A〜図87F、図90C〜図90E、図91B、図92B、図93B、図95A、図95B、図96A〜図96C、図97A、図97C、図98A、図99B、図100A、図100B、図101B、図102A〜図102C、図103A〜図103B、図104C〜図104E、図112A、図112D、図116A〜図116C、図117A〜図117D、図118A〜図118C、図119A〜図119B、図120A〜図120B、図122、図123、図124、図126、図128〜130、図132、図133A〜図133B、図134、図136A〜136C、図137、図146A〜図146E、図147A〜図147C、図148A〜図148D、図149A〜図149C、図150A〜図150F、図151B〜図151G、図154、図155A〜図155D、図156A〜図156D、図157A〜図157E、図158A〜図158B、図159A〜図159B、図160B、図161、図162A〜図162D、図163、図164A〜図164B、図165A、図166B、図167B、図167C、図168A〜図168C、図169A〜図169B、図170B、図173A〜図173B、図174A〜図174B、図174C、図175A、図176B〜図176C、図177B、図178A、図178B、図179C、図179D、図190A、及び図190Bに示してある。これらの追加の代替形態では、OTT CASモジュールは、一般に外科手術ツールに取り付けられる下側筐体と下側筐体に取り付けられる上側筐体の、2つの部分に分割される。下側筐体は、一般にサドルと呼ばれ、外科手術ツール50に取り付けられるように成形される。上側筐体、すなわちOTT CASモジュールの他方の部分は、このサドルに取り付けられる。一般に、プロジェクタ、カメラ、及び関連する電子機器は、上側筐体、又はサドルに取り付けられるモジュール内に位置する。以下の様々な代替の実施形態では、いくつかの代替の上側筐体/下側筐体又はサドル/電子機器モジュールの構成について説明する。
2部式OTTデバイスの様々な代替の実施形態は、図68a〜図69b、図70b〜図72、図74A〜図74C、図75C〜図75G、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図78A〜図78B、図79A〜図79B、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図83A〜図83D、図84A〜図84C、図85A〜図85E、図86A〜図86H、図87A〜図87F、図90C〜図90E、図91B、図92B、図93B、図95A、図95B、図96A〜図96C、図97A、図97C、図98A、図99B、図100A、図100B、図101B、図102A〜図102C、図103A〜図103B、図104C〜図104E、図112A、図112D、図116A〜図116C、図117A〜図117D、図118A〜図118C、図119A〜図119B、図120A〜図120B、図122、図123、図124、図126、図128〜図130、図132、図133A〜図133B、図134、図136A〜図136C、図137、図146A〜図146E、図147A〜図147C、図148A〜図148D、図149A〜図149C、図150A〜図150F、図151B〜図151G、図154、図155A〜図155D、図156A〜図156D、図157A〜図157E、図158A〜図158B、図159A〜図159B、図160B、図161、図162A〜図162D、図163、図164A〜図164B、図165A、図166B、図167B、図167C、図168A〜図168C、図169A〜図169B、図170B、図173A〜図173B、図174A〜図174B、図174C、図175A、図176B〜図176C、図177B、図178A、図178B、図179C、図179D、図190A、及び図190Bに示す。一般に、サドルは、OTTデバイスによって誘導されるツールに結合される少なくとも1つの表面を有する構成要素である。サドルは、OTT電子機器モジュールと対合する少なくとも1つの表面も含む。OTT電子機器モジュールは、本明細書において図1〜図15B及び図53〜図62Bで説明したカメラ、プロジェクタ、センサ、及びその他の電子機器を含む。以下の例では、2つのOTT筐体構成要素の間に、いくつかの代替の機械的接続、電気的接続、ならびに機械的かつ電気的な接続がある。以下の説明で明らかになるであろうが、これら2つのOTTデバイス構成要素の対合によって、幅広い様々な機能を提供することができる。いくつかの実施形態では、これらの機能は、OTTデバイス及び外科手術ツール50の使用に関する。他の実施形態では、これらの機能は、OTT CASシステムの全体的な動作に関する。以上その他の詳細は、以下の説明及び図面で明らかになるであろう。
図68aは、外科手術ツール50に結合された2部式OTTデバイス800を示す等角図である。この例示的な実施形態では、2部式OTTデバイス800は、サドル810と、サドル810に結合されたOTT電子機器モジュール820とを含む。このモジュールは、傾斜蓋を含む。モジュール820は、ディスプレイ802、カメラ115、及びプロジェクタ110を含む。この例では、ツール54は、ドリルであり、アクティブ要素56は、ドリル・ビットの先端である。この2部式OTTデバイスは、図68a〜図69b、図70b〜図72、図74A〜図74C、図75C〜図75G、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図78A〜図78B、図79A〜図79B、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図83A〜図83D、図84A〜図84C、図85A〜図85E、図86A〜図86H、図87A〜図87F、図90C〜図90E、図91B、図92B、図93B、図95A、図95B、図96A〜図96C、図97A、図97C、図98A、図99B、図100A、図100B、図101B、図102A〜図102C、図103A〜図103B、図104C〜図104E、図112A、図112D、図116A〜図116C、図117A〜図117D、図118A〜図118C、図119A〜図119B、図120A〜図120B、図122、図123、図124、図126、図128〜図130、図132、図133A〜図133B、図134、図136A〜図136C、図137、図146A〜図146E、図147A〜図147C、図148A〜図148D、図149A〜図149C、図150A〜図150F、図151B〜図151G、図154、図155A〜図155D、図156A〜図156D、図157A〜図157E、図158A〜図158B、図159A〜図159B、図160B、図161、図162A〜図162D、図163、図164A〜図164B、図165A、図166B、図167B、図167C、図168A〜図168C、図169A〜図169B、図170B、図173A〜図173B、図174A〜図174B、図174C、図175A、図176B〜図176C、図177B、図178A、図178B、図179C、図179D、図190A、図190Bに示すように、いくつかの例で実施することができる。
図68Bは、任意選択のサドルから分離された上側筐体820を示す図である。上側筐体820は、ツールの速度を制御するための電気コネクタを含む。図68Bに示すデバイスは、1部式筐体であってもよいし、あるいは必要に応じて、2部式筐体用のサドルとともに使用してもよい。ループ状構造は、閉じた後方領域を有し、必要に応じて別のコネクタを有することもできる。図68Bに示すデバイスは、電気コネクタを含む。図68Bに示す閉じた後方領域とは対照的に、図68E及び図70はともに、開いた後部を有する。また、図68Bは、図68Aに示すデバイスで使用されるサドル・ペグ用のスロットを含まない。
図68Cの展開図で最もよく分かるように、図68Aに示すアセンブリで利用可能な主要な構成要素は3つある。手持ち型外科手術ツール、器具、又はデバイス50と、サドル810とも呼ばれる対合アタッチメントと、CASのツールを誘導するためのトラッキング電子機器及びセンサを収容する取外し可能OTT電子機器モジュール820とである。ツール50は、通常は、のこぎり、ドリル、リーマなど(ただしこれらに限定されない)、整形外科手術で骨を切開するための手持ち型切開器具である。サドルは、ツール50の表面の輪郭に適合するように形状が最適化された内側対合表面(6800)と、取外し可能OTT電子機器モジュール820の内側表面(6802)に適合するように最適化され、輪郭成形された外側対合表面(6801)とを有する。1対の任意選択の誘導ポスト(6803)が、遠位端部の、上側筐体820の対応する誘導スロット(6804)を受ける位置に位置決めされる。サドル810は、一実施形態で使用されるときには、永続的にツール50に取り付けられることが期待される。サドル810は、ツールにしっかりと取り付けられ、動いたり振動したりしないのであれば、取外し可能機構を用いて取り付けられてもよい。サドル810は、図68Dでは、器具50に取り付けられた状態で示してある。
下側OTT筐体と上側OTT筐体の協働するような取付けが完了したら、アセンブリ(図68A参照)は、単に、オペレータによって使用される2つの作業ピース、すなわちツール50、及び組立てOTTモジュール800である。
OTT電子機器モジュールは、上側筐体の下側表面を、サドルの対合表面(一般には上側表面)に協働するように取り付けることによって、ツールに取り付けられる。
図68Cの実施形態では、上側筐体820は、下側筐体810の前方かつ上方で、サドル上のピンが上側筐体820の内部表面の溝と係合することができるように配向される。次いで、上側筐体820は、適所に設置されるまでピンに沿って滑動する。溝は、摩擦嵌め、湾曲形状、ラチェット形状部分、止め、又はその他のそのようなロック・デバイスを有し、上側筐体がサドル810と係合する安定設置位置まで全移動距離にわたって移動することを保証することができる。
サドルが適所にあり、上側筐体とした側筐体とが互いに結合している状態で、OTTデバイス800の全体は、上記の実施形態のOTTデバイスと同様の外観である。
サドルとOTT電子機器モジュールとは、ツールへのOTT電子機器モジュールの取付けを誘導して安定した嵌合を保証するように、一致した表面輪郭を有する。この目的のために、様々な代替の対合又は相補的表面を設けることができる。いくつかの異なる対合又は相補的表面を、例えば、図68b、図68c、図68g、図68h、図69a、図69b、図70b、図70c、図70d、図70e、図70f、図70g、図71c、図71d、図74d、図75A〜図G、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図82C、図83A〜図83B、図84B、図88A〜図88B、図89A〜図89B、図90A〜図90E、図91A〜図91B、図92A〜図92B、図93A〜図93B、図94A〜図94C、図95A〜図95B、図96A〜図96C、図97A〜図97C、図98A〜図98B、図99A〜図99B、図100A〜図100B、図101A〜図101B、図102A〜図102C、図103A〜図103B、図104A〜図104E、図105A〜図105D、図111B、図112A〜図112D、図114A、図116B〜図116C、図117A〜図117D、図118A〜図118C、図122、図124、図125、図126、図128、図129、図130、図131、図132、図133A〜図133B、図134、図135、図136A〜図136C、図137、及び図147Cに示す。さらに、上側筐体とした側筐体との間で安定していながら解除可能な係合を保証するために設けられた、摩擦嵌め形状部分、移動止め、ディンプル、バネボールとソケットの嵌合、さねはぎ、ありつぎ、及びその他の同様の2部式ジョイントがあることもある。
図68Gは、上側筐体と対合する表面(6801)を有するサドル832を示す等角図である。この例示的な実施形態では、上側筐体と対合するために使用される丸められた縁部形状部分がある。さらに、1対の対合形状部分が、表面(6805)に沿って位置決めされている。上側筐体の下側表面は、対応する丸められた縁部及び平坦な表面と、1対の移動止めと対合する形状部分とを有する。図68Hは、ツール50と係合した状態の、図68Gに示すサドル832を示す。
図68Fは、外科手術ツール50上の適所にある傾斜蓋を有する2部式OTTデバイス800を示す等角図である。サドル810は、この特定の外科手術ツールのアクティブ要素のトラッキング要件に従って異なる外科手術ツール上に位置決めされるように構成されることを理解されたい。したがって、外科手術ツール50及びアクティブ要素56に対するサドルの位置合わせ及び位置は、OTT電子機器モジュールがサドルに結合されたときに、OTTデバイスのカメラ、センサ、プロジェクタ、ディスプレイ及びその他の機能がツール54、ツール・ハンドル、及びアクティブ要素56に対して適切な位置合わせ、配向、及び/又は空間的関係となるように、意図的に選択される。
図74Aは、サドル及び外科手術ツール50と係合したOTTデバイス/モジュール900を示す側面図である。図74Bは、サドル及び外科手術ツール50と係合したOTTデバイス/モジュール900を示す等角図である。図74Cは、蓋アセンブリ903、筐体アセンブリ906、ディスプレイ909、プロジェクタ・レンズ912、及びカメラ・レンズ915を有するOTTモジュール900を示す等角図である。図74Dは、外科手術ツールと係合し、OTTモジュール900の筐体と係合するための相補的な表面を提供するように構成されたサドルの例を示す図である。図74Eは、電気接点を追加するように修正されているツールの修正型の端部キャップを含む修正型の端部キャップ・アセンブリを示す図である。図74Eは、外科手術ツール50を示す図である。
図75A〜図75Bは、電気接点を含むように修正された端部キャップを有する外科手術ツールと係合したサドルの2つの異なる実施形態を示す図である。サドルは、外科手術ツールに取り付けられ、端部ナットを用いて適所に固定される。図75C〜図75Dは、滑動して図75Bに示すツール50及びサドルと係合するOTTモジュールを示す図である。
図75Dは、図75Aに示すサドル及びツール50上に滑動するOTTモジュール900を示す図である。
図75E〜図75Gは、サドル上に滑動するOTTモジュール900を示す底面図である。図75Fは、サドルの開口を通して外科手術ツールの修正型端部キャップの電気接点を示す図である。図75Gは、コネクタがサドルの開口を通って外科手術ツールの修正型端部キャップの電気接点と係合する直前のOTTモジュールの電気接点の底面図である。
図76A〜図76Bは、外科手術ツール50及びサドルと係合したOTTモジュール900を示す異なる2つの図である。
図77A〜図77Bは、それぞれ、外科手術ツール50及びサドルと係合したOTTモジュール900の側面図及び等角図である。図77Cは、OTTモジュールに給電するバッテリを受け入れるためにバッテリ・ドアが開いている状態のOTTモジュール900を示す図である。図77Dは、外科手術ツール50及びサドルに取り付けられたOTTモジュール900を含む外科手術システムを、バッテリ挿入漏斗及び洗浄シール・ツールとともに示す図である。
図78Aは、OTTモジュール900を示す等角図であり、図78Bは、図78AのOTTモジュール900の分離した構成要素を示す図である。OTTモジュール900は、バッテリと、ディスプレイ/ユーザインタフェース(例えばタッチ・スクリーン)909とを収容するように構成された蓋アセンブリ903を含む。筐体918は、プリント回路基板であることもあるYボードを収容するように構成される。プリント回路基板は、2つのカメラ・アセンブリとプロジェクタとを含む電子構成要素を収容することができる。筐体アセンブリ906は、筐体918と、Yボード、プロジェクタ、及びカメラ・アセンブリなどの筐体918内に支持された内容物とを含む。蓋アセンブリは、蓋シェル921と、バッテリやディスプレイなど、蓋シェルによって支持される、又は蓋シェル内に支持される品目とを含む。蓋アセンブリ903は、筐体918に固定されるように構成される。
図79Aは、Yボード・アセンブリと接触するように構成されたガスケットを備えた筐体918を示す図である。図79Bは、その内部容積内にYボード・アセンブリを備える図79Aの筐体を示す図である。Yボード・アセンブリは、プロジェクタと、カメラ・アセンブリと、プロジェクタ・ブラケットと、画像処理及び送信回路を含む電子機器とを含む。
図79Cは、いくつかの実施形態による画像処理及び送信回路を備えたYボードを示す上面図である。いくつかの実施形態では、画像処理及び送信回路を、カメラからのビット・マップ・ストリームのデータ送信に使用することができる。いくつかの実施形態では、カメラ・ストリームの画像処理をYボード上で行ってコンステレーションを識別し、OTTモジュールとそのコンステレーションとの間の相対位置及び配向を決定し、その相対位置座標をグラウンド又はシステム・コンピュータに送ることができる。いくつかの実施形態では、画像処理及び送信回路は、コンステレーションを識別し、コンステレーション・データのみをグラウンド・コンピュータに送る。
図80A〜図80Eは、サドルと係合したOTTモジュール900の一実施形態を示す様々な図である。図80A及び図80Bは、サドルと係合したOTTモジュール900を示す等角上面図である。図80Cは、サドルと係合したOTTモジュール900を示す等角背面図である。図80Dは、サドルと係合したOTTモジュール900を示す前面図である。図80Eは、サドル及びモジュール900を示す側面図である。
図81A〜図81Eは、のこぎりとして示されている外科手術ツールと係合した図80A〜図80EのOTTモジュールを示す様々な図である。図81Aは、外科手術ツール50と係合したOTTモジュール900及びサドルを示す等角上面図である。図81Bは、サドル及び外科手術ツール50と係合したOTTモジュール900示す側面図である。図81Cは、外科手術ツール50及びサドルと係合したOTTモジュール900を示す前面図である。プロジェクタ及びカメラは、外科手術ツール5のアクティブ要素の前方の領域に沿って観察及び投影を行うように構成される。図81Dは、サドル及び外科手術ツール50と係合したOTTモジュール900を示す異なる等角図である。図81Eは、サドル及びツール50に取り付けられたOTTモジュール900を示す背面図である。図81Eは、バッテリ挿入漏斗及び洗浄シール・ツールなど、本明細書に開示する外科手術システムとともに含めることができる追加の構成要素も含む。
本明細書に開示するOTTデバイスはいずれも、単独で動作するように適応及び構成してもよいし、例えばのこぎり、矢状のこぎり、往復のこぎり、精密のこぎり、ドリル、リーマ、又はその他の手持ち型外科手術ツールなど、OTT CASシステムで使用される任意の手持ち型外科手術ツールを備えた相補型サドルとともに動作するように適応及び構成してもよい。
図82A〜図82Bは、分離したサドルを使用しないツールと直接係合するように構成された外科手術ツール・モジュールの追加の実施形態を示す図である。これらの実施形態は、1部式筐体デバイスとも呼ばれることがある。1部式筐体デバイスは、再利用可能であってもよいし、使い捨てであってもよい。1部式筐体の下側部分は、本明細書に記載するように外科手術ツールと係合するように設計される。
図82Cは、外科手術ツールと係合したサドルの上にかちっと留まることができる2部式筐体を示す図である。図82Cに示すサドルは、スナップ・オン式にOTTモジュールを収容するように設計することもできる。サドルは、いくつかの実施形態では、永続的にツールに取り付けることもできる。
図105A〜図105Dは、OTT CASシステムで使用されるさらに角張った外科手術ツールを収容するための平坦な底部を有するOTTを示す様々な図である。これらの図は、いくつかの1部式OTT設計が、必要に応じてOTTのサドル係合表面を調整することによって、どのようにしてサドルとともに使用するように修正され得るかを示している。さらに、これらの図は、開いた後部パネル(図105B)と、閉じた後部パネル(図105A、図105C、及び図105D)の両方を示している。図68Eの実施形態とは対照的に、ここに示すOTT筐体は、外科手術ツール50の後面又は上側後部用に位置決めされた電気コネクタを有する。ここで、ループ状ベースは、ツール50の外側筐体を取り囲むことによって対合するように構成される。図105A〜図105Dに示すOTTモジュールは、より角張っていることもある本体外側筐体、又は丸い上部を有する正方形の底部(図105Bで最もよく分かる内部の湾曲の細部を参照)を有するツールと対合するように構成される。OTTのストラップは、本明細書に記載するOTT及びOTT CAS方法を使用してトラッキングしている手持ち型外科手術ツール上にあるツール又はツール/サドルの組合せのどのような外側表面にも一致するように成形することができる。図105Cは、OTTが、図105Dに示す設置位置まで滑動して係合するように後方からサドル/ツールに接近する様子を示している。
図83A〜図83D、図84A〜図84C、図85A〜図85D、図86A〜図86H、及び図87A〜図87Fは、傾斜蓋及び筐体係合構造を有するOTTモジュールの実施形態を示す図である。ほぼ平面的又は平坦な構成で係合する蓋と筐体とを示す図147A〜図147Cに示すOTTモジュールとは対照的に、傾斜蓋OTTモジュールは、非平面的な相補構造を有する。なお、図83A〜図83D、図84A〜図84C、図85A〜図85D、図86A〜図86H、及び図87A〜図87Fに示すいずれの特徴も、本明細書に記載するOTTモジュールの他の実施形態で使用することができることを理解されたい。
図83A〜図83Dは、傾斜蓋1018を有するOTTモジュール1000の一実施形態を示す図である。図83Aは、サドルと係合したOTT筐体1018を示す等角上面図であり、図83Bは、外科手術ツール50と係合したOTT筐体アセンブリ1006及びサドルを示す側面図である。OTT筐体1018は、近位端部では平面状の上側筐体表面を有し、カメラに近接した近位端部では、傾斜した非平面状の表面を有する。筐体の近位端部は、カメラのレンズを収容するための半円形開口を有する。図83C〜図83Dは、図83A〜図83Bに示すOTT筐体1018の相補形の蓋1021を示す図である。図83Cは、ディスプレイ又はタッチ・スクリーン用の開口を備えた蓋1021の上面図である。図83Dは、蓋1021の底面図である。この蓋は、近位端部に、カメラのレンズの一部分を収容するための部分的に円形の開口を有する。
図84A〜図84Cは、傾斜蓋1021を有するOTTモジュールの一実施形態を示す図である。図84Aは、筐体1018との係合を容易にするためのいくつかのネジ受け部を有する蓋1021を示す底面図である。図84Bは、筐体1018に取り付けられた蓋1021を示す図である。図84Cは、筐体1018との係合を容易にするためのリムを備えた蓋1021の一部分を示す図である。
図85A〜図85Dは、いくつかの実施形態によるOTTモジュール1000の蓋1021を示す様々な図である。図85Aは、タッチ・スクリーン、パッド、タッチ・スクリーン・プレートを備えた蓋1021を示す底面図である。図85Bは、蓋1021と係合したタッチ・スクリーンを示す図である。図85Cは、タッチ・スクリーン及びパッドを適所に保持するための適所にあるタッチ・スクリーン・プレートを示す図である。図85Dは、蓋アセンブリ1003を形成する蓋1021内のタッチ・スクリーンを示す上面図である。図85Eは、ネジを用いて蓋1021と係合したタッチ・スクリーン・プレートを示す底面図である。タッチ・スクリーンを適所に保持するために、必要に応じて、ガスケットを使用することもできる。
図86A〜図86Hは、OTTモジュールの蓋1021の様々な態様を示す図である。図86A〜図86Cは、プロジェクタの出力を収容するように構成された蓋1021の穴と係合したプロジェクタ・レンズを示す様々な図である。図86D及び図86Eは、蓋アセンブリ1003内のバッテリ室内に滑入する前のバッテリを示す図である。図86F〜図86Hは、それぞれ、蓋1021から分離した構成、蓋1021に対して開いた構成、及び蓋1021に対して閉じた構成にあるバッテリ・ドアを示す図である。
図87A〜図87Fは、傾斜蓋構成を備えるOTTモジュール1000の様々な外観及び部分を示す図である。図87A〜図87Bは、蓋アセンブリ1003を示す異なる2つの等角図である。図87C〜図87Dは、組み立てられたOTTモジュール1000を示す2つの異なる図である。図87E〜図87Fは、それぞれ、バッテリ、タッチ・スクリーン1009、及びカメラの内部配列を示す透明蓋1021を備えたOTTモジュール1000を示す等角図及び側面図である。
OTT電子機器モジュールとツールとの直接対合
図70Aに示す一例では、OTT電子機器モジュール(820)の内側対合表面(7000)は、既存のツール(50)の本体の外側表面(7001)と一致する内側対合表面となるように輪郭形成され、ツールとOTT電子機器モジュールとの間の対合表面を提供するためにサドル(810)を使用する必要がない。このような例では、モジュールの下側は、器具本体に直接嵌合し、表面接触を介して、あるいはネジ、保持ストラップ、又はOTT電子機器モジュールをしっかりとツール上に保持するように押し込むための引張りデバイスなど(ただしこれらに限定されない)モジュールをツールに固定して締め付ける何らかの追加手段を介して、ぴったりと保持するように輪郭形成される。図示の輪郭は、開いた後部と、外科手術ツールの電気接点と対合する電気コネクタとを有する、ループ状底部を有する。
モジュールがツールのモータ機能を電源オフしたりスローダウンしたりすることによって調整することができるようにする例で定義される管理制御を行うためには、ツールを後付けすることが必要である。このような後付けにより、モジュールの接続点と対合する電気的接続点が追加される。
中間サドル取付けを用いたOTT電子機器モジュールとツールとの対合
図68Gの実施形態に示す別の例では、サドルを使用して、ツール及びモジュールのために最適化された対合表面を提供する。サドルは、取り付けられたときにツールの表面と最適に適合するように設計された輪郭形成された対合表面を備えた設計である(例えば図68H参照)。図68Hは、手持ち型外科手術ツール上の適所にある図68Gのサドルを示す図である。この例示的な実施形態では、手持ち型外科手術ツールは、ドリルである。輪郭形成された外側対合表面は、モジュールの内側表面との最適な適合及び接触を実現するように設計される。図69A及び図69Bは、サドルの形状とツール・モジュールの形状との間の対応を、それぞれ分離状態の断面図及び係合状態の断面図で示している。
輪郭形成された対合表面だけでなく、図68Gは、サドルの遠位端部付近のサドル上部表面に形成された2つの凹部も示している。これらの凹部のプロフィルは、以下でさらに詳細に述べる対応する形状を有するロック用形状部分と係合するように適応及び構成される。ロック用凹部のサイズ、数、形状、配向、及び位置は、本明細書で述べるように、様々な代替の実施形態では様々に異なっていてもよいことを理解されたい。さらに、サドルと筐体表面との間の係合は、他の相補的な形状を有する特徴/形状部分と係合するように、あるいは本明細書の他の箇所で述べるように例えば密封、嵌合、又は振動減衰などその他の設計特徴を促進するように、さらに修正することができる。
図70Fに示すように、OTT筐体アセンブリとサドルとの間には、複数の相補的形状部分があってもよいし、あるいは形状部分がなく(図70G)、その他の何らかの接続方法でサドルとOTT筐体の位置を維持してもよい。図70Gは、OTT筐体アセンブリと結合するために使用することができる全体としてブロック形の形状を示している。複雑な形状も含むその他の全体的な形状も、同様に利用することができる。例えば、図89A〜図89Bに示すように、傾斜した側壁と、後部に搭載された電子機器インタフェースとを有する、図92Aに示す湾曲したサドル形状を考慮されたい。図89Aは、CAS OTT動作用に適応された手持ち型外科手術ツール50上にある図92Aのサドルを示している。この実施形態では、外科手術ツールは、のこぎりである。図89Bに示す図は、サドルの1つ又は複数の開口を、どのようにすればOTTサドルを使用することによってツールの損傷を最小限に抑えることを保証するように設けることができるかを示す拡大図である。図示の実施形態では、図92Aで最もよく分かるように、ツールの電気コネクタとの係合を可能にする細長い開口と、ツールへの機械的アクセス及びツールとの係合を可能にする円形開口とが設けられている。
相補的表面の追加の変形形態を、図90Aに示し、対応するハウジングの表面を、図90Bに示す。図90D〜図90Eで最もよく分かるように、取付けは滑動として示してある。図90Aは、誘導表面として2本のレールを備えるサドルを示している。レールは、サドルの近位端部と遠位端部の間のほぼ全長にわたって延びる。他の実施形態では、誘導表面を調節することもできる。遠位端部は、図94A〜図94Bに示すサドルの代替形態の図では先細になっており、図94Cに示すように手持ち型外科手術ツール50の上に示してある。この実施形態では、手持ち型外科手術ツールは、のこぎりである。
相補的表面の追加の変形形態を、図88A〜図88Bに見られる分離した第1のサドル対合表面及び第2のサドル対合表面に示す。図117Aの底面図、及び図116Aの後部の拡大図に見られるように、OTT筐体1018内に対応する表面がある。第1及び第2のサドル対合表面の筐体1018との係合は、図117Bの等角底面図で最もよく分かる。後部の係合の側面視を、図117Cに示す。サドルと係合するための対応する筐体1018の表面を、図116Bに示す。取付けは、OTTをサドルに対して相対的に滑動させることによって行われる。サドルの係合用の形状部分が短くなることの1つの利点は、OTTを対合表面の上方かつ前方で位置決めし、その後、設置されるまでOTTを後方に滑動させて係合させることができる点である。図116Bで最もよく分かるように、この移動は、OTTとサドルとを機械的に係合させながら、電気コネクタがOTT CAS動作用に指定されたツールの対応する電気コネクタと適切に結合することも保証する。この短縮されたサドルの誘導又は対合表面は、その他のサドル及びOTT筐体の実施形態の設計特徴を組み込むように、さらに修正又は調整することができる。
図118Aは、OTT筐体を示す図であり、図118B及び図118Cは、この筐体とサドル及びツールとの係合を示す断面側面図である。図118Bは、開口を通ってツールの電気接点と接触する前の電気コネクタを示している。図118Cは、ツールの修正形端部キャップの電気接点と接触している電気コネクタを示している。
OTTとサドルとは、係合のための形状部分の属性に応じて、水平移動又は滑動のみによるもの、あるいはその他の動き又はアクションと組み合わせたものなど、いくつかの方法で係合することができる。例えば、OTTのサドルとの係合は、OTTをサドルを覆う位置又はサドルの上方の位置から、サドルと位置合わせする、又はサドルに対して位置決めするための、垂直方向又は下向きの動きを含むことができる。その後、この動きによってサドルがOTTと係合する、あるいは、追加の動きによってOTTとサドルが係合する。図82Cは、ツール上のサドルを示す図である。1対の係合表面又は係合形状部分が、上部が湾曲したサドルの実施形態の上側部分の付近に示してある。ここで、これらの形状部分は、サドルの中央部分に位置決めされて、上述の図88A及び図89Aに示すサドルの実施形態とは対照的に、サドル表面の最近位部分及び最遠位部分には形状部分がないようになっている。対応する表面を有するOTT筐体も、図82Cに示してある。OTT及びサドルと係合するために使用される様々な動きによって、一方又は両方の構成要素の構成、サイズ、又は形状を変化させることになったり、あるいは、必要に応じて、又はこれに加えて、追加の材料(例えばシール、ガスケット、又は材料の変更)のうちの1つもしくは複数を含むことになったり、又は本明細書に記載する一方又は両方にその他の修正を加えることになったりする可能性がある。図82Cは、サドルにかちっと嵌まって係合する前の、適所の上方にあるOTTを示す別の図である。図90Cは、誘導溝を有する2本のリブが小型のバネが装填されたカンチレバーを形成することができるようにするための、OTT蓋アセンブリ対合表面の位置部分の修正を示す図である。このような設計の1つの態様では、筐体アセンブリ対合表面が、例えば図82Cに示すサドルに示す盛り上がった表面の周りで屈曲して、これにロックされることができる。1つのタイプの側面修正のさらなる詳細は、図95Bで最もよく分かる。図95Bの筐体のカンチレバーの形状及びサドルのレールの形状との関係は、図95Aの端部断面図で理解することができる。
図91A及び図91Bは、相補的構造を有するサドル及び筐体1018の一実施形態を示す図である。図91Aのサドルは、前部対合表面及び後部対合表面を含み、図91Bの筐体1018は、相補的な前部係合構造及び後部係合構造を有する。図92A及び図92Bは、サドルが平滑な外側表面を有し、筐体がサドルの外側表面を受ける長方形構造を有するという相補的構造を有する、サドル及び筐体の一実施形態を示す図である。図93A及び図93Bは、2本のレールを有するサドル及び相補的構造を有する筐体の一実施形態を示す図である。
図96Aは、サドルと係合した筐体1018を示す側面図である。図96Bは、サドルと係合するように構成された筐体1018の底部表面を示す図であり、図96Cは、外科手術ツール50と係合したサドル及び筐体1018を示す図である。
図97Aは、図97Bに示すサドルと滑動して係合するための相補的表面を有する筐体1018を示す図である。図97Cは、筐体がロックによってサドルにロックされている、外科手術ツール50と係合した筐体1018及びサドルを示す図である。ロック構造についてのさらなる詳細については、以下のロックに関する節で述べる。
図98A及び図98Bは、図98Bのサドルと滑動して係合するように構成された相補的構造を有する傾斜蓋用のサドル及び筐体1018の一実施形態を示す図である。
盛り上がった形態は、図68gのサドルの等角図に示すように異なる形状をとることができ、図68hに示すように手持ち型ツール(ここではドリル)の上に位置決めされる。OTT筐体は、サドルの係合表面に結合される表面の全長に沿って、対応する形状を有することになる。図69aに示すように、サドル/ツール及びOTTの端面図で、この相補的形状が明らかになる。サドル及びOTTの相補的形状は、図69bの端面図では、互いに結合された状態で示されている。
OTT筐体のサドルと係合する表面、又はサドルの係合表面の一部分は、OTT筐体とサドルとの間の係合を促進するための1つ又は複数の形状部分を含むこともできることを理解されたい。係合又はロック用の形状部分は、相補的であり、OTTとサドルを相対的に移動させる、ラッチ又はロック機構を動作させる、あるいはロック・デバイスを作動するなど、いくつかの異なる方法のうちのいずれかを用いて係合することができる。図68Eでは、1対の凹部が、サドルの上部表面の最遠位端部のすぐ遠位側で、サドルの上部表面の縁部に沿って示されている。凹部のサイズ、形状、位置、配向、及びその他の特徴は、実施される係合デバイス及び係合方法の具体的なタイプに基づいて調節することができる。例えば、図104A及び図104Bに示す代替のサドルの実施形態を考慮されたい。この例示的な実施形態では、係合用形状部分の対は、図68Eに示すものより長い係合表面と、異なる傾斜とを有している。さらに、(図104A〜図104B)のサドルの実施形態の遠位端部は、傾斜部分があり、盛り上がったプロフィルになっている(傾斜と、膨らんだ、すなわち図68gより丸い遠位端部とに見える)。この特定の実施形態では、傾斜凹部の形状を使用して、OTT筐体のサドルと係合する表面の一部分に設けられた、これに沿って設けられた、又はこれの内部に設けられた、対応する形状部分との係合を促進することができる。サドル及びOTTの相対位置の係合及び/又はロックについての追加の詳細及び様々な代替形態については、本明細書では、図68b、図68c、図68g、図68h、図69a、図69b、図70c、図70e、図70f、図70g、図71c、図71d、図74d、図75A〜図75G、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図82C、図88A〜図88B、図89A〜図89B、図90A、図90D、図90E、図91A、図92A、図93A、図94A〜図94C、図95A、図96A〜図96C、図97B、図98B、図99A、図101A、図102A〜図102C、図104A〜図104B、図105C、図111B、図112A〜図112D、図114A、図117B〜図117D、図118B〜図118C、図122、図124、図125、図126、図128、図131、図132、図133A〜図133B、図135、図136A〜図136C、図137、及び図147C、ならびに図97C、図103A、図103B、図104D〜図104E、図119A〜図119B、図120A〜図120b、図121〜図132、図133A〜図133B、図134、図135、図136A〜図136C、図137、図167C、図168A〜図168C、図169C、及び図170Bを参照してさらに説明する。次に、サドルの変形形態は、ロックの設計について、図99A、図99B、図100A、図100B、図101A、図101B、図102A〜図102C、図103A、及び図103Bに示してある。サドル/OTT筐体の係合のこれらの追加の態様は、本明細書に記載するサドル及びOTTの実施形態のいずれに適用することもできることを理解されたい。
図99A及び図99Bは、図98Bのサドルと滑動して係合するように構成された相補的構造を有するサドル及び筐体の一実施形態を示す図である。図99Aは、図68Gに例示して説明した構造の代替のサドル構造を示している。この実施形態では、係合表面の端部がテーパ形状になっている。前端部は、近位方向から遠位方向に増大するようにテーパ形状になっている。最遠位端部は、膨らんだ形状を有する。増大するテーパ形状とは、上側サドル表面の厚さが増大することを示す。隆起部分を、必要に応じて追加したり、又はサイズ/形状を変化させたりして、サドルと筐体の間の嵌合をさらに改善することができる。サドル表面の後部も、修正されている。サドル表面の近位部分、すなわち2つの凹んだ形状部分より後方の部分も、テーパ形状になっている。この後部のテーパ形状は、凹んだ形状部分から後方表面に向かって減少する。凹部は、筐体のロック構造と係合するように構成される(図103A〜図103B参照)。近位端部も、短いテーパ形状及びパッドを有するものとして示してある。OTT筐体表面は、サドルによって提供される形状部分に従って調節される。図99Bは、図99Aのサドル上面からテーパ形状になっているパッド、サドル上面の後端部、ならびにサドル上面の全体のサイズ及び形状と相補的な形状部分を有する筐体を示す等角底面図である。前部テーパ凹部及び後部テーパ凹部がある。前方テーパ部分の間の部分は、サドルのサイズ、形状、及び/又は輪郭(図99A参照)に対応するように適応及び構成される。図99Bの底面図では、さらに、後部テーパを収容するように成形された筐体の下側表面も示されている。また、この図には、凹部形状部分へのアクセスを提供するように位置決めされた開口も示されている。ラッチ又はカンチレバー付きレグなど、係合用形状部分(図示せず)は、1つ又は複数の適当なサイズ及び間隔の開口を介してサドルの凹部にアクセスすることができる。例示的なラッチ又はピンについては、以下で説明する。また、この図には、筐体に形成された、いくつかのベント穴も示されている。
図100A〜図100Bは、図99Aに示すサドルと係合するように構成されたOTT筐体の対合表面を示すさらに別の図である。
図101Aは、図99Aのサドルの遠位端部を示す側面図である。この図は、増大する前部テーパ表面及び遠位端部の膨張部のさらなる詳細を与えるものである。図101Bは、図99A及び図101Aのサドルと係合するように構成された筐体アセンブリを示す底面図である。図101Bは、ロック構造を収容するための開口を備えた図99Aのサドルと係合するように構成された筐体を示す底面図である。
図102A〜図102Cは、係合前及び係合後のサドル及び筐体を示す異なる図である。図102Aは、ロックを収容するための凹部を有するサドル、及びこのサドルと滑動して係合するように構成された表面を有する筐体の実施形態を示す側面図である。図102Bは、図102Aの底面図である。図102Cは、図102A〜図102Bの筐体と係合したサドルを示す拡大図である。
図103〜図103Bは、図68Gに示すサドルに結合されたOTTモジュールを示す側面図である。図103Aに示すように、また図103Bの拡大図でよりよく分かるように、筐体に取り付けられた係合部材は、筐体とサドルが適切に位置決めされて、係合用形状部分がサドルの上部表面の凹部内に載置されたときに、筐体の底部表面から延びる。この特定の実施形態では、ロック・ピンは、本体と成形された先端とを有する。成形された先端は、サドルの上部表面の凹部(図68G参照)と係合するように輪郭形成される。さらに、筐体の係合表面は、筐体のサドルへの結合中に止めとして作用するように位置決めされる後部表面を含むことができる。図103Bの拡大図で最もよく分かるように、サドル/筐体が正しく係合したとき、ロック・ピンの先端は、凹部内に設置され、サドルの後壁は筐体の後壁又は止めに接する。
図104A〜図104Bは、それぞれ、代替のテーパ形状サドル設計を示す等角正面図及び等角背面図である。サドル表面の前(遠位)端部は、スロット増大テーパ(前部に向かって増大する)を有するように修正されている。後部テーパ形状部分も、近位端部に設けられている。サドルは、2つの凹部も含む。後部テーパは、後部に向かってサイズが減少する。図104Cは、前部及び後部のテーパに一致するように適応された領域を有する筐体の対応する表面を示している。また、この図には、サドル表面の凹部と相互ロックするように成形された係合用形状部分又はピン(図示せず)のための開口も示されている。図104Dは、この実施形態の筐体/サドル係合を示す断面図である。なお、筐体は、テーパ領域と係合するための相補的表面と上部表面とを有することに留意されたい。また、筐体に担持され、サドルの凹部内にロックされるロックも示してある。
図104Eは、テーパ形状端部及びロックを有する別のサドルの実施形態を示す部分図である。
いくつかの態様では、ロック機構を設けて、OTTモジュールが適所に収まった後は、OTT筐体/モジュールの、ツール又はツール/サドルの組合せに対する相対位置を固定する。
図97C、図119A〜図119B、及び図120A〜図120Bは、側壁の形状部分/タブと係合するように成形された先端を有するピボット・ラッチを示す図である。係合解除するためには、ノブを押して、側壁の形状部分/タブを避けるように先端の遠位端部を持ち上げる。これにより、アセンブリが解除されて、相対的に動かすことができるようになる。
図121及び図122は、カム・ロック・デバイスを示す図である。図121の等角図には、シャフト及び2つのカム形状部分を有するカム・ロック構成要素が示してある。サドルに結合された筐体918、1018の等角上面図は、サドルの上部表面の凹部スロットとの係合を可能にする筐体内のカムと開口の場所の間の位置的対応関係を示している。カム・ロックは、シャフトを回転させることによって解除される。図123は、カム・ロック・デバイスのシャフトを示す外部側面図である。
前述の上部表面の凹部とは対照的に、サドル/ツール係合は、異なる場所の接続によってもたらすことができる。図125は、1対の側面凹部を有する別のサドルの実施形態を示す図である。筐体アセンブリは、側面凹部とのロック係合を可能にするために、対応する側壁開口を有する。図124は、係合ピンが係合して筐体を蓋にロックしている、図126に示す開口を通して見た部分図である。
図127、図128、及び図130は、図103A、図103B、図104D、及び図104Eのロック・ピンを示す追加の図である。図127は、板バネ設計の筐体ロックを示す図である。板バネ設計は、成形ヘッドと取付け端部とを有する本体を有する。図128で最もよく分かるように、取付け端部は、筐体アセンブリの内部表面に結合される。開口が、サドルの相補的表面と係合するために筐体アセンブリを通して傾斜ヘッドにアクセスすることを可能にするように位置決めされる。成形端部は、図130に見られるように、下側筐体アセンブリ表面から突出する。図131は、図128及び図130に示す筐体と係合するように構成された2つの凹部を備えるサドルの一実施形態を示す図である。
図128及び図130の実施形態は、筐体側に2つの筐体ロックを示しているが、ロックの数をこれより多く、又は少なくする、あるいはロックを異なる配向にするなど、他の構成も可能である。図129は、中央に位置する筐体ロックを1つだけ有するOTT筐体を示す等角底面図である。成形ヘッドは、筐体アセンブリから突出して示してある。図132は、ハウジングの中央ロックと係合するように構成された一致する形状を有するサドルと係合する直前の、この1つの中央に位置する成形ヘッドの筐体ロックを示す等角底面図である。
1つ又は複数の筐体ロックのサイズ、形状、長さ、及び係合の程度は、筐体ロック及びサドル・テーパの個々の設計によって変化する可能性がある。図133Aは、筐体ロックを通して見た、筐体/サドルの組合せを示す部分図である。この図で分かるように、成形先端の縁部は、サドルのテーパ凹部と係合するように成形される。図133Bは、Yボード・アセンブリ上で支持される電子機器を含む、図133Aの代替の部分図である。図134は、いくつかの実施形態で図133A〜図133Bで使用することができる開口を備えた筐体918、1018を示す上面図である。
さらに別の実施形態では、1つ又は複数のサドル筐体ロックは、サドルの側面に沿って設けられる。図135は、1つ又は複数の側面凹部取付け点を有する上部係合表面を有するサドルの一実施形態である。図136Cは、図136Aに示すように位置決めされたときにサドルの側面凹部と係合するように位置決めされる側壁の筐体ロックを有する筐体アセンブリを示す側面図である。図136Bは、ロックの筐体及びサドルとの係合を示す内部図である。様々な実施形態の筐体ロックを例示し、別個の取り付けられる構成要素として説明したが、本発明のこの態様は、そのように限定されるわけではない。いくつかの実施形態では、筐体ロックは、筐体アセンブリに適宜取り付けられる別個の構成要素ではなく、筐体アセンブリと一体形成される。
図137は、本明細書に記載する筐体ロックの実施形態とともに使用される解除機構を示す図である。この例示的な実施形態では、解除ピンは、シャフトを有し、このシャフトは、隣接する筐体ロックと係合し、これを十分に変位させて、関連する筐体/サドルの組合せ解除するように位置決め及び成形される形状部分を有する。図示の実施形態では、筐体ロックは、シャフトと接触する延長された先端を有する。シャフトが回転すると、この形状部分が、筐体ロックの成形先端と係合し、これを変位させる。成形先端が移動して係合状態でなくなったら、サドル/筐体がロック解除される。解除機構のサイズ、形状、位置、及び回転の量は、解除機構によってロック解除されている筐体ロックの実施形態の成形先端又はその他の特徴の位置、サイズ、及び形状との関係におけるこの形状部分のサイズ及び形状によって変化する可能性がある。
図70C、図70E、図70F、及び図70Gのサドルの変形形態のさらに別の例として、外側対合表面は、より良好な嵌合を実現し、かつ/又は特定のOTT電子機器モジュールだけが特定のサドルを用いてツールと対合することができることを保証するために、溝、チャネル、及びその他の表面形状部分を含むこともできる。上側筐体は、サドルと対合する対応する形状部分を有する。図70Bの上側筐体は、図70Cのサドルのリッジ/同じ形状部分に対応する長方形スロットを有する。図70Dの上側筐体は、図70Eのサドルの同じ形状の溝形状部分に対応する、突出する丸形又は半円形のガイドを有する。同様にして、図70Fのサドルは、上側筐体に同様の形状部分を見出すいくつかの丸溝を含む。図70Gは、摩擦嵌め又はその他の機械的にロックする接合動作によって接合して上側筐体への嵌合を維持することができるほぼ平坦な表面を有することがある筐体を示す図である。
サドル自体の外側対合表面は、チャネル、隆起したノッチを有するカンチレバー、レール、及びモジュールの対合表面上の対応する形状部分など(ただしこれらに限定されない)の形状部分によってさらにカスタマイズして、信頼性の高い環濠と、対合工程中の好ましいユーザ体験とを保証するようにすることもできる。このような形状部分により、ユーザは、OTT電子機器モジュールがツールと適切に対合しており、正しい位置にあるという、確かな感覚が得られる。一例では、隆起した凸部を有するカンチレバーをOTT電子機器モジュールで使用し、対応する凹んだノッチをサドルで使用すると、ユーザは、OTT電子機器モジュールがサドルに沿って滑動して完全に正しい位置に入ったときに、「カチッ」という感触を得ることになる(例えば、図122、図124、図126、図128〜図130、図132、図133A〜図133B、及び図136A〜図136C参照)。
オン・ツール・トラッキング・モジュールは、1つ又は複数のカメラと、プロジェクタと、ユーザインタフェースと、本明細書に記載するOTT CAS工程、技術、又はシステムに従ってそれらが動作するための関連する電子機器とを収容する。追加の機能を設けることもできる。以前の項で参照した1つの追加の機能は、OTTモジュールがOTT使用可能外科手術ツールの制御を行うことに関する。一般に速度制御と呼ばれるが、OTTモジュールは、(1)速度制御なし、(2)知覚フィードバック、又は(3)電子速度制御の少なくとも3つの構成で、OTT CAS外科手術ツール制御を行うように構成することができる。
OTTモジュールの速度制御なし構成は、速度制御機能を除く上述の機能及び構成要素を有する。このOTT構成は、誘導のための視覚指示を表示し、かつ/あるいはOTTツールを使用している外科医が所定のOTT CAS処置又は計画から偏倚した場合に視覚又は聴覚の警告を与える。
知覚フィードバック構成は、上記と同じ構成及び機能を有するが、ツールのトリガに押し当てられているユーザの指を軽く押圧して、速度を低下させる、又はツールを停止させるようにユーザに警告する知覚フィードバック機構をさらに含む。ツールの速度は、OTTソフトウェアによって制御されるのではなく、完全にユーザの制御下に留まり、ソフトウェアは、体感信号を与えるだけである。考え方によっては、この構成は、「自分自身の心を持った」ツールを使用したくないユーザのためのものである。この機構は、使用されるツールの個々の構造に合わせて調整されるが、ツールの内部に手が届かなくてもよい。上記の図37A〜図51は、このOTTモジュール構成の追加の詳細及び代替の実施形態を提供する。
電子速度制御構成は、適当な電子速度制御モデルも含む。外科手術器具及びその他のOTTモジュール機能器具の速度を制御する適当な電子回路は、メイン・システムによって無線で制御される。その結果として、これらの器具の切開又は穿孔の速度は、ユーザが確立されたOTT CAS計画から逸脱した場合に低下する(又は停止する)。感度包絡線は、ユーザごとに設定し、調整することができる。外科手術ツールのトリガ信号も、OTTシステムの電子回路に送られ、ここで、トリガ信号をコンピュータ・トラッキング・システムとともに考慮して、外科手術ツール・モータの状態を管理する。外科手術ツール・モータ制御回路は、例えば、いくつかの実施形態ではツール筐体内に位置し、他の実施形態では、OTTモジュール内に位置する。1つの態様では、モータ制御は、外科手術ツール内に嵌合するハードウェア・モジュールを通して行われる。1つの態様では、このモジュールは、ツールのバッテリによって給電され、その機能は、手動のトリガ状態に基づいて、モータを駆動して、オン/オフ、方向、速度及び制動(停止速度)機能を制御することである。ツール制御のためのOTTハードウェア・モジュールは、例えば上述の機能を提供し、OTTモジュールとの協働を実現するための新たな制御装置ハードウェアを受け入れるように既存の電動ツールを修正したもの、OTT使用可能動作の開始時から設計された新たに設計された電動ツールなど、様々な形態をとることができる。この態様では、外科手術ツールの製造業者又はその他の設計者は、本明細書に記載するOTT CAS使用可能制御機能を使用できるようにするための適当な電子機器及び/又はハードウェアを組み込むように既存の外科手術ツール又は新たな外科手術ツールの設計を修正することができる。
上記の例と同様に、OTTモジュールがOTT CAS使用可能ツールのモータ機能を調整することができるようにする例で定義される管理制御を行うのに、例えば図108に示す底部コネクタ又は図110に示す上部コネクタの場合のように既存の接点が利用できる場合には、ツールを後付けすることが必要でないこともある。必要に応じて、OTT速度制御は、OTTツール/サドル係合、又はOTTモジュールの動作中に形成される電気接点及び回路の概略図である図106に示す蓋アセンブリの係合によって、開始又は接続することができる。図106は、蓋アセンブリとYボード・アセンブリとの間の、ユーザインタフェース(例えばタッチ・スクリーン)とバッテリの間の電気接点を示している。速度制御回路は、図106に概略的に示すように、Yボード・アセンブリの一部とすることができ、電気信号をツールに提供して、ツールの速度を制御することができる。
既存の外科手術ツールのコネクタが利用可能である場合には、適当なOTTとツール、又はOTTとサドル/ツールの接続が行われる。既存の接点が利用可能である、又は外科手術ツール上に設けられている場合には、それらの接続を介して動作するように適応及び構成されたOTTモジュールを提供することができる。1つの態様では、適当なOTTとサドル、及びサドルとツールの電気接続を含むOTTサドルが提供される。底部コネクタを備える例示的なツールを参照すると(図108及び図111A参照)、例示的なサドルが、図111Bの部分図に示してある。このサドルは、選択された外科手術ツール及びOTTモジュールの両方に結合するための本明細書に記載する適当な形状を有する内部及び外部の輪郭を含む。1対のコネクタ・ソケットが示してある。上側コネクタ・ソケットは、OTTモジュールにサドルを電気接続するためのコネクタを収容するために設けられる。下側コネクタ・ソケットは、サドルをツールに電気接続するためのコネクタを収容するために設けられる。サドルは、OTTモジュールとツールの間の電気通信を実現するために必要な適当な電気接続又は電子機器も含む。このようにして、様々なサドルの実施形態は、幅広い様々なOTTモジュールの実施形態及び外科手術ツールの実施形態の間の電気的結合及び機械的結合をどのように有利に提供することができるかは理解されるであろう。
幅広い様々なコネクタはいずれも、外科手術ツール動作条件下で接続が接触を維持する限り、OTTとツールの間の適当な電気接点を提供するために使用することができる。いくつかの場合には、これは、コネクタを、OTT CAS処置中に外科手術ツールの動作によって引き起こされる振動中に接触した状態を維持するように適応及び構成すべきであるということを意味する。1つの例示的なコネクタは、レイズド・フラット・コネクタ(raised flat connector)である。別の例示的なコネクタは、ピン・ソケット・コネクタである。さらに別の例示的なコネクタは、示されるレイズド・コンタクト型コネクタである。さらに別の例示的なコネクタでは、ポゴ型、又はバネ荷重ピン・コネクタが与えられる。このタイプのコネクタは、様々な長さ及び構成で得られる。このタイプのコネクタは、接点パッド又は表面と、あるいは必要に応じて適当なサイズの受信又は雌ソケットと係合するために使用することができる。いくつかの場合には、雌ソケットは、バネ荷重であってもよい。これらの例示的な実施形態から、コネクタの数及び配列は、OTT/ツールの実施形態によって変化することがあることを理解されたい。
図112A、図112B、図112C、及び図112Dは、速度制御使用可能OTTツール、サドル、及びモジュールの組合せの一実施形態を示す様々な図である。図112B及び図112Cは、それぞれ、OTTツール制御機能用に構成されたOTTモジュール900及び外科手術ツール50の両方のための電気コネクタを有するサドルの上面図及び底面図である。図112Bは、(サドルがツールに結合されたときに)ツールの底部コネクタと係合するように位置決めされた4つの隆起型ツール接点の配向の位置を示す図である。OTTコネクタ(ここでは4つのパッド接点)は、サドルの上側後部にあって、サドルがOTTモジュールに結合されたときにOTTの一致するコネクタと係合するように示してある。この図は、本明細書の他の箇所で詳述するようにOTTをサドルに機械的に結合するために使用される1対の軸方向に位置合わせされた隆起要素/形状部分も示している。配線又はその他の導電性材料が、OTT電気コネクタをツールの接点に接続する。図112Dは、サドルの下側、すなわちOTTコネクタと、必要に応じて所与の構成の特定のOTT及びツールのコネクタに提供されるサドル内電子機器又は電気コネクタの一部分とを示す図である。
図112A及び図112Dは、適当に構成されたOTTモジュールを、図108に示す底部搭載型電気コネクタを有する外科手術ツールに接続するために図112B〜図112Cのサドルを用いるOTTモジュール、サドル、及びツールの実施形態を示す様々な部分図である。これらの様々な図面によって理解されるように、OTTをサドル(予めツールに取り付けられている)に機械的に係合させることにより、適当な機械的結合と適当な電気的接続性とが、OTTモジュールと外科手術ツールの間で得られる。
必要な場合には、適当な電子的接続及び機械的接続を設けて、OTTモジュールをツールに接続する。一実施形態では、外科手術ツールの後付けは、ツールの端部キャップの交換を含む。端部キャップは、ツールが修正されたときに外科手術ツールに嵌められる。1つの態様では、端部キャップは、ツール用のモータ制御回路を組み込む。図74Eは、電子速度制御機能のための例示的なツールの端部キャップを示す背面図である。端部キャップの全体的な形状及びサイズは、適宜ツール筐体と係合するように適応及び構成される。筐体(図示せず)内に収容される回路基板は、適当な電子構成要素及び電気接続を収容し、本明細書に記載するOTTとツールの接続及び制御を可能にする。6つの端子を有するOTTコネクタも示してあるが、様々な他の接続タイプも可能であり、本明細書に記載する。
適当なツール制御接続及び電子機器を修正型ツール・キャップに組み込むと、いくつかの実施形態では、サドルの電気的構成要素又は電子構成要素の必要を低下させる、又は解消することができるので有利である。(すなわち、図112Bに示すように、したがって、電子速度制御をツールに組み込むことにより、本明細書の他の箇所に述べるように、OTTとツールの適当な機械的結合を形成するために使用される、いわゆる「回路なし」サドルを使用することが可能になる)。
図109は、本明細書に記載するOTT CASツール制御を使用可能にするための内蔵電子機器を提供するように修正された外科手術ツールの一実施形態を示す図である。この例示的な実施形態では、OTT使用可能端部キャップの電子機器モジュールが、手持ち型外科手術ツール50上に示されている。修正形端部キャップは、適当な較正のOTTモジュールに接続するための一列に並んだ電気接点を提供する。この例示的な実施形態では、4つの水平方向に並んだ接点が、OTT接続用に設けられている。
図74E及び図114Aを参照して理解されるように、置換端部キャップ及びサドルは両方とも、ツールの動作で使用されるその他のツールのアクセス点又はコネクタを収容するために必要な1つ又は複数の開口を有する。これらの例示的な図では、円形開口が、ツールの後壁上に位置決めされたツール・コネクタを収容するために、置換端部キャップ及びサドルの両方に形成される。端部キャップ又はその他のツールの修正型構成要素及びサドルは、OTT CAS同作用に修正されている特定のツールの構成に応じて、他の方法で修正されることもある。
OTTモジュールは、必要に応じて、OTT使用可能外科手術ツールに追加される任意のコネクタを収容するように修正することができることを理解されたい。例えば、図74Eに示す電気接点を含むように修正された修正型端部キャップを設置することによってOTT動作用に修正された外科手術ツールを考慮されたい。サドルが外科手術ツールと機械的に係合したときに外科手術ツールの背面の電気接点へのアクセスを提供するように位置決めされた適当なサイズの開口を有する適当なサドル設計が、図114Aに示してある。サドル上の機械的取付けのための開口を使用して、サドルを外科手術ツール及び/又はOTTモジュールに取り付けることができる。次いで、OTTモジュールを、サドルと機械的滑電気的に係合するように適宜修正する、又は本願の様々な実施形態で説明することができる。図74Eに示すコネクタ・タイプであると仮定すると、1つの適当なOTTコネクタは、図114Bの例示的なコネクタに示すように、6つのコネクタの水平配列を含む。図114Bのコネクタは、図113A〜図113B及び図115A〜図115Cでは、Yボード・アセンブリに一体化された状態で示されている。なお、コネクタを適当に位置決めし、Yボード電気接続の場所からサドルの端部キャップの電気関係の場所までの距離に及ぶようなサイズにする方法に留意されたい。必要に応じて、コネクタは、図179Aで最もよく分かる絶縁ガスケットを備えることもできる。絶縁ブロックが設置されたコネクタは、図179Bを参照すると理解することができる。筐体アセンブリに対するコネクタの最終的な位置は、図179Cの部分側面図、及び図179Dの底面図で最もよく分かる。本明細書の他の箇所に記載する筐体ロック、複数のベント穴、及びガスケットの位置も、これらの図面で分かる。
図118B〜図118Cは、上記で図118Bの電気係合の直前に例示して説明したOTTサドル・ツールの相対位置を示す図である。この時点で、OTTモジュール及びサドルの係合表面は、位置合わせされ、接合されている。次に、OTT筐体及びサドル・ツールの構成要素を一緒に移動させて、図118Cで最もよく分かるように、OTTコネクタがサドルを介してツール・コネクタと適当な電気的接触を形成するようにする。
さらに他の態様では、外科手術ツールは、モジュールが同じ管理機能を提供するために通信する無線制御モジュールを含むことも工夫することもできる。
追加のOTTカメラの詳細
図140Bは、Yボードに取り付けられたカメラの一実施形態を示す側面図である。このカメラは、レンズと、イメージャとともに使用されるように位置決め、サイジング、適応及び構成されたレンズ・ホルダとを含む。図示の画像センサ・ボードなど、適当な構成の電子機器パッケージが、画像センサ信号を処理し、OTTモジュール構成によってはその他のOTT CASカメラの信号処理のための適当な出力を提供するために設けられる。カメラ・マウントも、レンズ/筐体/イメージャ電子機器アセンブリに結合され、個々のOTTモジュールの設計要件に従ってカメラ・レンズを適当な位置に取り付けるのを容易にしている。この態様では、レンズ間の距離は約52mmとすることができる。
1つの態様では、1対のカメラが、OTT CAS処置の全ての基準フレームがOTT
CAS処置の全ての切開中にカメラの視野内に収まるようにOTTモジュール内に位置決めされる。図138A〜図138Bは、この目的のためのOTTカメラの感覚及び配向の一例を示す端面図及び側面図である。図138A及び図138Bに示す実施形態では、カメラは、図示ののこぎりの刃を含む平面より5mm(図138A〜図138Bでは「D」と示す)下方に位置する。2つのレンズの中心を結ぶ線は、のこぎりの刃の基部より19mm後方にあり、カメラ・レンズの視軸は、のこぎりの刃の軸と平行である。この態様では、図139に示す実施形態では、レンズ中心間の距離は58〜59mmである。
さらに別の実施形態では、OTTカメラは、1/3インチ画像センサ及び3mmの焦点距離用に適応されたIRフィルタを備えないロー・プロファイル・メガ・ピクセル・レンズを有する。さらに別の態様では、OTTカメラは、焦点距離が1.50mmで、138°のHFOV、103°のVFOV、及び175°のDFOVを1/4インチ画像センサで提供するように適応される。さらに別の態様では、OTTカメラは、焦点距離が1.7mmの広角レンズを有し、123°のHFOV、92°のVFOV、及び155°のDFOVを1/4インチ画像センサで提供するように適応される。
一実施形態では、1対のOTTカメラが、各カメラの光軸が約60mm離間するようにOTTモジュール内に位置決めされる。さらに別の態様では、これらのカメラは、内側に(すなわち互いに向かって)傾斜し、OTTの長手方向中心軸は約10°〜15°の範囲内でトールする。カメラの間隔及び傾斜角度は、カメラ・レンズの視野に応じてトラッキングの測定体積及び角度を最適化するように選択される(すなわち、図11A参照)。
1つの態様では、OTTカメラ対は、レンズと、OTT CAS処置で使用される基準フレームを、その処置で実行される全ての切開の間に見ることができるようにする画角を有するイメージャとを有するように選択される。1つの態様では、このOTTカメラ対は、95〜100mmの長さを有するのこぎりの刃を、OTT CAS処置の全ての切開の間に基準フレームが見える状態に維持するようにも選択される。
1つの態様では、OTTカメラは、CMOS1/4インチ・フォーマット・センサを有する。別の態様では、OTTカメラは、CMOS WXGA HDセンサを有する。1つの態様では、OTTカメラは、1メガ・ピクセルHDセンサを有する。
1つの態様では、OTTカメラは、標準的なM8x0.35mmレンズ、又は必要に応じて、広角レンズを使用する。
さらに別の態様では、OTTカメラは、赤外線フィルタを含む。
さらに別の態様では、OTTモジュールのカメラは、本明細書に記載するOTT CAS処置の全ての切開を通じて基準フレームがうまく見えるようにする視野を提供するように選択される。
1つの態様では、OTTカメラは、広角レンズ、1/4インチ撮像センサ、又は1/3インチ撮像センサを有し、必要に応じて歪み補正ソフトウェアを利用し、必要に応じてIR遮断コーディングを備えず、必要に応じて一体化されたIRカットフィルタを有し、必要に応じてメガ・ピクセル小型魚眼レンズを有する。
さらに別の態様では、OTTカメラは、123°のHFOV、92°のVFOV、及び155°のDFOVを有する。さらに別の態様では、OTTカメラは、102°のHFOV、77°のVFOV、及び126°のDFOVを有する。さらに別の態様では、OTTカメラは、94°のHFOV、70°のVFOV、及び117°のDFOVを有する。さらに別の態様では、OTTカメラは、74°のHFOV、53°のVFOV、及び97°のDFOVを有する。さらに別の態様では、OTTカメラは、107°のHFOV、79°のVFOV、及び136°のDFOVを有する。
さらに別の態様では、OTTカメラは、1.67mm、1.7mm、1.97mm、2mm、2.2mm、又は3mmの焦点距離を有する。
1つの態様では、OTTカメラは、4.5mmのセンサ対角線、4x3センサ・フォーマット、94°のHFOV、78°のVFOV、及び107°のDFOVを有する1/4インチのセンサ・サイズを有する。
1つの態様では、OTTカメラは、6.0mmのセンサ対角線、4x3センサ・フォーマット、110°のHFOV、94°のVFOV、及び122°のDFOVを有する1/3インチのセンサ・サイズを有する。
1つの態様では、OTTカメラは、7.2mmのセンサ対角線、4x3センサ・フォーマット、120°のHFOV、104°のVFOV、及び130°のDFOVを有する1/2.5インチのセンサ・サイズを有する。
いくつかの実施形態では、カメラ、ホルダ、イメージャ、及び関連する電子機器をOTTのYボードに取り付けるために、カメラ取付けブラケットが設けられる。カメラ・ブラケットの具体的な構成は、OTTカメラを他のOTT構成要素及び所望のOTTのFOVに対する所望の位置に位置決めするために修正することができる。カメラ・ブラケットは、プラスチック、金属、ステンレス鋼など、任意の適当な材料で構成することができる。
図140Bは、カメラ・ブラケットの一実施形態を示す図である。この実施形態では、ブラケットは、Yボードに取り付けるための上部マウントと、カメラ・アセンブリへの取付け点を有する半円形ヨークとを有する。ヨークの形状は、レンズ筐体の外部形状及びサイズと概ね一致するように選択される。以下の代替のブラケット構成を参照すれば理解されるように、ブラケットの高さ(すなわちYボードからカメラ・マウントまでの距離)は、本明細書に記載する個々のOTT使用可能モジュール/外科手術ツールの実施形態において所望の得られるカメラ軸/FOVを提供するように調節することができる。図140Cは、外科手術ツール上にある図140AのYボードを示す図である。
代替のカメラ・ブラケットを、図140Aに示す。上記の例と同様に、Yボード・マウント、ならびにカメラ筐体ヨーク及びカメラ取付け点がある。図140Aに示すカメラ・ブラケットは、Yボード・マウントとカメラ取付け点との間の低い高さを有する。
さらに別の態様では、カメラ・マウントは、個々のカメラ構成に応じて、安定性又は振動減衰を提供する、あるいはその他の方法でOTTカメラ・モジュール又はアセンブリを支持するための、追加の形状部分を備えることができる。図141Aは、Yボード・マウントからカメラ・アセンブリの一部まで延びる支柱/テールを有するカメラ・ブラケットを示す図である。カメラ・ブラケットは、マウントとヨーク及びカメラ取付け点との間にスペーサを含む。この特定の実施形態では、図141Bで最もよく分かるように、支柱は、カメラ・アセンブリの電子機器と接触するように湾曲し、成形される。図141Cは、外科手術ツールの上部にある図141BのYボード及びカメラ・マウントを示す図である。
いくつかの実施形態では、OTTモジュール内に、各OTTカメラ及びプロジェクタごとに保護レンズが設けられる。このレンズは、ガラス又はプラスチックなど、任意の適当な透明材料で構成することができる。カメラ保護レンズの一実施形態では、図148Dに示すように、輪郭形成された開口が、OTT筐体にある。次いで、この開口のための適当に成形されたレンズが、輪郭形成された凹部内に固定される。例示的なカメラ保護レンズは、図149A〜図149Cに示す筐体内に示してある。レンズの輪郭形成された縁部は、図148Dに示す輪郭形成された凹部の対応する部分と一致するように適応される。カメラ保護レンズの一実施形態は、図149A〜149Cの外観図に設置された状態で示してある。保護レンズは、カメラ・レンズ、レンズ・ホルダ、及びイメージャに対して適当に位置合わせすることができる。
同様に、いくつかの実施形態では、プロジェクタ保護レンズが、OTTモジュール内に設けられる。一実施形態では、プロジェクタ保護レンズ912を収容するためにOTTモジュール内に形成された、輪郭形成された開口がある。図146Aは、プロジェクタ保護レンズ912を受けるための輪郭形成された開口の一実施形態を示す図である。図146B及び図146Cは、それぞれ、プロジェクタ保護レンズ912の等角背面図及び側面図である。これらの図で分かるように、全体的な周縁部形状及び縁部幅は、OTTモジュール内のプロジェクタ924の具体的な位置による必要に応じて、OTTモジュールの開口に対応するように選択される。図146Dは、蓋921及びプロジェクタ・レンズ912を示す拡大図である。図146Eは、蓋921、プロジェクタ924、及びプロジェクタ・レンズ912を示す側方断面図である。図86Bは、プロジェクタ保護レンズ912が設置されたOTT蓋912を示す底面図である。
プロジェクタ保護レンズと、蓋アセンブリの対応する開口とは、プロジェクタ保護レンズがプロジェクタのフロント・レンズに対して直交する、又はほぼ直交することを保証するように適応及び構成される。換言すれば、レンズ及び開口は、プロジェクタ・レンズと投影レンズとがほぼ平行になるように選択される。これらの一般的な設計属性は、それぞれの具体的なプロジェクタ蓋配向に合わせて適応される(例えば、図3、図4、図13A、図13B、図13C、図74A〜図74C、図75C〜図75G、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図78A〜図78B、図79A〜図79B、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図82A〜図82C、図83A〜図83D、図84A〜図84C、図85A〜図85E、図86A〜図86H、図87A〜図87F、図90C〜図90E、図91B、図92B、図93B、図95A、図95B、図96A〜図96C、図97A、図97C、図98A、図99B、図100A、図100B、図101B、図102A〜図102C、図103A〜図103B、図104C〜図104E、図105A〜図105D、図112A、図112D、図116A〜図116C、図117A〜図117D、図118A〜図118C、図119A〜図119B、図120A〜図120B、図122、図123、図124、図126、図128〜図130、図132、図133A〜図133B、図134、図136A〜図136C、図137、図146A〜図146E、図147A〜図147C、図148A〜図148D、図149A〜図149C、図150A〜図150F、図151B〜図151G、図154、図155A〜図155D、図156A〜図156D、図157A〜図157E、図158A〜図158B、図159A〜図159B、図160B、図161、図162A〜図162D、図163、図164A〜図164B、図165A、図166B、図167B、図167C、図168A〜図168C、図169A〜図169B、図170B、図173A〜図173B、図174A〜図174B、図174C、図175A、図176B〜図176C、図177B、図178A、図178B、図179C、図179D、図190A、図190B参照)。
骨の見当合わせ工程は、1対のOTTカメラ及びプロジェクタ出力を使用した方法に従って実行することができる。1つの態様では、この目的のために使用されるカメラは、IR透過フィルタを備えない(すなわち、カメラはIR透過フィルタでフィルタリングされない)。
OTTプロジェクタの追加の詳細
上述のように、OTTモジュールは、OTT CAS工程によるユーザ又はシステム出力を表示するプロジェクタも含む。1つの態様では、プロジェクタは、スマートフォンで使用されるように適応及び構成されるようなピコ・プロジェクタと同様のピコ・プロジェクタである。1つの態様では、プロジェクタは、Texas Instruments社製のDLPピコ・プロジェクタである。さらに別の態様では、投影は、OTT蓋アセンブリ内又はOTT筐体内など、OTTの封入容器内に嵌合するような形状計数を有するサイズである。いくつかの実施形態では、プロジェクタ用のヒート・シンクが設けられる。1つの構成では、OTT CASのグラウンド・コンピュータは、OTT CAS工程出力を、有線又は無線で、適当な接続及び中間の有線又は無線の電子通信ボードを使用して、プロジェクタに通信する。
適当な電子機器及び補助構成要素が、プロジェクタの動作及びグラウンド・コンピュータとの通信のためにOTT内に設けられることを理解されたい。1つの態様では、内蔵又は独立型の画像処理を備えたマイクロコントローラ又はマイクロプロセッサを設けることができる。さらに、無線OTTの実施形態は、内部アンテナを有する、又は必要に応じて外部アンテナも組み合わせて有する、無線通信用の構成要素を含むことができることを理解されたい。アンテナを使用する場合には、それらのアンテナは、OTTモジュール内の適当な場所に置くことができる。例示的な無線アンテナの場所としては、例えば、一方又は両方のカメラの付近のOTTモジュールの前方寄り、OTTモジュールの後方寄り、あるいは筐体の内側又はバッテリ・キャビティの下などが挙げられる。
図142Aは、いくつかの実施形態におけるOTT筐体の中央からずれたOTT筐体アセンブリ上のプロジェクタ924を示す図である。図142Bは、OTT筐体上のプロジェクタ924がツールのアクティブ要素の軸に対して傾斜している様子を示している。図143Aは、ツールのアクティブ要素に向かって下向きの角度がついたプロジェクタ924を示す図である。図143B〜図143Cは、Yボード及びツールのアクティブ要素と平行なプロジェクタ924を示す図である。
特定のプロジェクタに合わせてサイジングされ、必要に応じてプロジェクタの位置に合わせて一段高くした適当なプロジェクタ取付けブラケットを、OTTの設計及びプロジェクタの構成による必要に応じて、OTTモジュール内に含めることができる。プロジェクタ・ブラケットは、図145Bに示す一段高くしたスロット付きベースを含むことができ、このベースでは、その高さによって、Yボード上のプロジェクタ位置、OTT設計、プロジェクタ出力、及びその他のファクタに基づいてプロジェクタの指定された角度設定を実現する。プロジェクタ・ブラケットは、図145Aに示すようなスロット付きでなく、中実であってもよい。これに加えて、又は別法として、プロジェクタ・ブラケットは、追加のヒート・シンク(図144A)を含む、又は有することもできる。図144Cは、プロジェクタ・ブラケットの下のヒート・シンクを示す図である。このヒート・シンク又はプロジェクタ・ブラケットは、図144Cに示すように、プロジェクタ924を支持し、図144BのYボードと係合することができる。
一実施形態では、OTT CASシステムに、プロジェクタと地上局PCとの間の通信を確立するためのフットプリントの小さい無線モジュールが設けられる。1つの特定の実施形態では、フットプリントが小さく、電力消費が低く、帯域幅の使用及びPC処理時間を最小限に抑えるためにグラウンドPCからプロジェクタに最少量のデータを無線で送信できるようにプログラム可能である無線モジュールがある。
OTT CASシステムの特徴のうちの1つは、視覚情報をユーザに対して提示する機能である。別の態様では、ツール上のプロジェクタは、既に、例えば光の点滅及び音声を使用するなどして、ユーザに切開の進捗などを「通知」するために使用することができるピコ・プロジェクタを有する。1つの態様では、プロジェクタは、適当なハードウェア及びソフトウェア構成要素を有する画像生成器として機能する。
OTT CASシステムは、プロジェクタによって出力される幅広い範囲の視覚アイテムを生成する。1つの構成では、表示する基本的なタイプの出力情報としては、投影切開線、テキスト、図形(スプライト)、グリッド、及び軸にナビゲーション線を加えたものなどが挙げられる。
これらの出力のそれぞれには、色、サイズ、フォント、スタイル、グリッド・サイズ、厚さ、及び場所(x、y)など、やはり表示に含めることができる幅広い範囲のパラメータがある。画像を定義するパラメータなどの適当な情報は、個々のOTT CAS処理出力又はOTT CAS工程の結果に基づいて、OTT CASシステムからプロジェクタに提供される。OTT CASシステムは、プロジェクタを操作して、本明細書に記載する情報の全て又は一部を含む画像を表示し、また画像、圧縮画像、及びスプラインといった情報のビデオ画像を生成することができる。
1つの構成では、OTT CASシステムは、トール/骨/ターゲット場所(ワイヤフレーム技術、頂点及び縁部)を使用して、表示する曲線を生成する。
プロジェクタと関連付けられた電子メモリは、例えば背景色、文字グラフィックス、数字の順番のスプライト、文字グラフィックス、及び/又は文字グラフィックスなど、OTT CAS出力情報を表示するための適当な情報を含むことができる。
別の代替の実施形態では、グラウンドPCとOTTとを接続するために、無線通信が、超広帯域技術によって行われる。システムは、2つのドングル、すなわち無線USB PCアダプタ及び無線USBデバイス・アダプタから構成されることがある。無線A/Vアダプタ・セットは、PCとOTTの間に最大9.1メートル(30フィート)の範囲の同室有効範囲を提供する。
超広帯域技術(UWB)は、ほとんど電力を消費せずに、消費者電子機器(CE)、PC周辺機器、及びモバイルデバイスの間で、近距離で非常に高速にデータを送信するのに適しているワイヤレス無線技術である。OTT用のUWB技術は、必要に応じて複数の音声及びビデオ・ストリームをトランスポートするために必要な非常に広い帯域幅を取り扱う。選択されたUWBは、携帯電話、コードレス電話、放送テレビジョン・セット、Bluetooth(登録商標)デバイス、及びWiFiなど、他の無線機器との干渉を引き起こさない。UWBは、最大9.1メートル(30フィート)の同室有効範囲を有することができる。無線通信は、適当なセキュリティを備えることができる。
OTTの筐体及び蓋の詳細
いくつかのオン・ツール・トラッキング及び表示モジュールは、本明細書で様々に説明し、例示するように、2部式アセンブリを有する。一般に、これらの2つの部分は、取り付けられたときに、OTT CASシステムとともに使用するのに適したOTTモジュールを形成する。これら2つのアセンブリの間の接合部又は継ぎ目は、特にその継ぎ目に沿った各アセンブリの具体的な輪郭に基づいて、いくつかの様々な構成のうちのいずれをとることもできる。1つの態様では、密封表面、及び結果として得られる蓋アセンブリと筐体アセンブリの間に形成される継ぎ目は、平坦である。平坦な構成は、例えば、図74A〜図74C、図75A〜図75E、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図78A、図78B、図79A、図79B、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図147A〜図147C、図148A〜図148E、及び図149A〜図149Cに示すアセンブリに示されている。
図147A〜図147は、係合する前、及び係合してOTTモジュール900を形成した後の、蓋アセンブリ903及び筐体アセンブリ906を示す図である。図148A及び図148Bは、筐体918の上面図及び側面図である。図148Cは、蓋アセンブリ903を示す側面図である。図148Dは、蓋アセンブリ903と筐体アセンブリ906を係合させた後のOTTモジュール900を示す図である。図149Aは、筐体918と係合する前のYボード・アセンブリを示す図である。図149Bは、Yボード・アセンブリと筐体918の組合せである筐体アセンブリ906を示す図である。図149Cは、蓋アセンブリ903が筐体アセンブリ906と係合する様子を示す図である。
代替の態様では、密封表面、及び結果として得られる蓋アセンブリと筐体アセンブリの間に形成される継ぎ目は、湾曲又は傾斜している。湾曲又は傾斜した構成は、例えば、図83A〜図83D、図85A〜図85D、図86A〜図86E、及び図87A〜図87Fに示してある。構成のタイプに関わらず、蓋アセンブリと筐体アセンブリが取り付けられると、各アセンブリ内の様々な構成要素のための適当な封入容器を形成する。
幅広い様々な取付け技術を利用して、蓋アセンブリを筐体アセンブリに取り付けることができる。幅広い様々な取付け場所を、一方のアセンブリ又は両方のアセンブリに設けることができる。
いくつかの異なる取付け場所を使用して、個々の蓋アセンブリ/筐体アセンブリの対用に選択されたインタロック接点を位置決めすることができる。
図177B〜図177Cは、Yボードが設置された筐体アセンブリを示す上面図である。6つの取付け場所が示されており、2つはカメラのすぐ遠位側(図177Cではこれらのうち一方しか示していない)、2つは筐体の中央部分、2つは後方の両隅にある。使用する取付け場所の数は、これより多くても少なくてもよいし、異なる場所であってもよい。1つの具体的な実施形態では、Yボードを筐体に固定するために使用されるネジは、示されている場所のスナップ・スタッドの形態である。蓋アセンブリは、筐体アセンブリと接触したときに対合するように位置決めされた、対応するスナップ・ソケットを収容している。
図150A〜図150Bは、本明細書に記載するインタロック・コネクタを配置するための大まかな領域を示す図である。この実施形態では、図150Aは、カメラに隣接する取付け領域と、後部の追加取付け領域とを有する筐体アセンブリの対合表面を示す図である。この実施形態では、取付け領域は、Yボード上に位置決めされる。図150Bは、蓋アセンブリの対合表面を示す上面図である。蓋アセンブリの取付け領域は、図150Aの筐体アセンブリの取付け領域に対応する。
図150C〜図150Dは、図150A〜図150Bの取付け領域より具体的な取付け領域を示す図である。図150C〜図150Dは、筐体アセンブリの対合表面を示す上面図である。2対の取付け領域が、カメラ及びプロジェクタに隣接して示してあり、別の対が、後部に示してある。示される取付け領域は、Yボードの外側の筐体アセンブリの一部分を使用するためのものとして示してある。この設計は、図150A〜図150Bの例示的な実施形態の取付けのためのYボードの一部分の用法とは対照的である。
図151A〜図151Dは、特定のプラットフォームが、取付け領域として使用するために筐体アセンブリ及び蓋アセンブリ内に含められている実施形態を示す図である。図151Bは、3つの取付け領域の場所を示しており、そのうち2つはカメラ及びプロジェクタに隣接しており、1つの横断領域が、筐体の後部にある。図151C〜図151Dは、その内部に対応するプラットフォームを備えた蓋アセンブリを示す等角上面図である。
図150E〜図150Fは、アセンブリのリム又は縁部領域と相補的表面とを、さらに別の場所インタロック・コネクタとして使用することを示す図である。
図151E〜図151Gは、筐体アセンブリからの蓋アセンブリの分離を容易にする、1つの例示的な解除スロットを示す図である。図151Eは、筐体アセンブリの後方部分を示す等角上面図である。スロットは、リムに隣接して示してある。図151Fは、蓋アセンブリに形成される対応するスロットを示す後面図である。図151Gは、組み立てられた蓋及び筐体アセンブリと、その結果得られるアセンブリの間に形成されるスロットとを示す図である。蓋アセンブリを筐体アセンブリから分離するためには、適当なツールをスロットに挿入して、捻って、蓋アセンブリを筐体アセンブリに解除可能に固定するために使用されている1つ又は複数のインタロック接点を係合解除する工程を開始する。
1つの実施形態では、ツールをスロットに挿入することによってアセンブリは分離されるが、この場合、ツールを回転させると、アセンブリの分離が開始される。1つの具体的な実施形態では、対応するスロットの形状に合わせて成形された先端を有する1対の逆動作鉗子を使用して、筐体/蓋アセンブリの分離を開始する。スロットは1つしか示していないが、複数のスロットを設けることもできることを理解されたい。スロットの場所は、本明細書の他の箇所に記載するように、後部に、後部位置取付け位置取付け領域に隣接して示してある。代替の実施形態では、個々の実施形態で利用されるインタロック接点及び領域の数及びタイプに応じて、その他の場所に位置決めされる複数のスロットを有することもできる。1つの態様では、このスロットは、分割楕円形の凹部である。
さらに別の実施形態では、蓋アセンブリと筐体アセンブリの間の接合部は、シーリング又はガスケット材として使用することができる隆起したリム及び対応する凹部を含む。さらに別の態様では、この形状部分は、インタロック・コネクタを配置するためのさらに別の取付け領域として使用することもできる。蓋アセンブリの凹部は、筐体アセンブリの対応するリムと係合することができる。対応するリムと係合するようにサイジングされた縁部は、筐体の全周縁部にわたるものでもよいし、蓋の周縁部の一部にわたるものでもよい。具体的な実施形態では、ガスケットは、本明細書の他の箇所に記載する密閉及び/あるいは振動吸収又は減衰技術をさらに促進するために、この縁部によっても位置決めされる。
1つの態様では、インタロック接点は、各筐体内の1つ又は複数の適当な場所に設けられて、アセンブリを接合する。2部式インタロック接点を、蓋アセンブリに雄コネクタを設け、ソケット又は雌コネクタを筐体アセンブリに設けたり、あるいはその逆にしたりするなど、一方の部分が蓋アセンブリに支承され、他方の部分が筐体アセンブリに支承されるように、様々に利用することができることを理解されたい。インタロック接点の1つの例は、一方のアセンブリを貫通して適当な受け器の中まで延びるネジ(すなわち、単純な機械ネジの場合にはネジ切りされたソケット、あるいは軟らかいタッピンネジの場合には係合領域)である。他の例示的なインタロック接点としては、スナップ嵌合接続が挙げられる。任意の取付け技術をさらに修正して、磁石の使用を含むようにすることもできる。一点離散接続、及び複数点接続又はコネクタ・アレイ。それぞれのタイプの例については、順番に説明する。
1つの態様では、スナップ嵌合コネクタは、1つ又は複数の対合ジョイントを指し、これは、通常は、雌雄又はスナップ・スタット/スナップ・ソケットである。接触したときに、図152Aは、スナップ・スタッドがフィン付き又はセグメント化されたプロングを含むスナップ嵌合クリップ、ならびに対応するソケット(図152B参照)の実施形態を示す。
別の態様では、スナップ嵌合コネクタの実施形態は、図152Bに示すように、成形されたクリップ・スナップ・スタッドを含む。対応するスナップ・ソケットは、対応するアセンブリ内の適当な場所に設けられる。
別の実施形態では、スナップ嵌合コネクタ対が、図153Aに示してある。この実施形態では、スナップ・スタッドは、丸い、又は膨らんだ先端を有する。スナップ・ソケットは、係合したときにカチッと嵌まるように、スナップ・スタッドに対応する形状を有する。
別の実施形態では、スナップ嵌合コネクタは、図153Bに示すように玉継ぎ手配列を含む。このタイプのスナップ嵌合配列では、スナップ・スタッドは、アセンブリに取り付けるためのネジ位置と、シャフトの端部の丸先端とを含む。スナップ・ソケットは、この先端及びシャフトと協働するようにサイジングされた、成形された受け器及びソケットを含む。1つの態様では、玉継ぎ手スナップ嵌合の材料又は設計は、振動絶縁をもたらすように、又は蓋アセンブリと筐体アセンブリを接合するだけでなくショック・ジョイントとして作用するように選択される。1つの態様では、スナップ・ソケットは、ブラインド・リベット・ジョイントである。さらに別の態様では、スナップ・ソケットは、振動及び雑音の減結合機能の特性を含む。さらに別の態様では、離散コネクタとは対照的に、いくつかの実施形態では、複数アレイ・インタロック接点を使用してアセンブリを接合する。
一実施形態では、複数アレイ・インタロック接点は、インタロックするフック要素及びループ要素を使用することを指す。図154は、複数のインタロック接点を蓋アセンブリの一部として示す図である。1つの態様では、フック・アレイが蓋アセンブリに取り付けられ、ループ・アレイが筐体アセンブリに取り付けられるか、あるいはその逆である。さらに別の実施形態では、複数アレイ・インタロック接点は、インタロック・ステムを形成するために使用されるきのこ型キャップ又はステムの形状部分を使用することを指す。複数アレイ・インタロック接点は、「Velcro(登録商標)」、「3M Dual Lock」といった商品名の開閉自在ファスナ、又はVelcro社製の超強力ファスナなど、広く市販されている。
さらに別の実施形態では、インタロック・コネクタは、蓋アセンブリと筐体アセンブリの接合部の周縁部の一部分又は全体の周りに設けられたスナップ嵌合ジョイントを指す。
図155Aは、一致する蓋アセンブリの対応するプロフィルとスナップ嵌合係合するように成形された隆起したプロフィルを有する筐体アセンブリの一実施形態を示す側面図である。この例示的な実施形態では、隆起したプロフィルは、筐体アセンブリの周縁部全体の周りに設けられる。1つの例示的な隆起したプロフィルを、それぞれ側面図及び等角図である図155A〜図155Bの拡大部分図に示す。対応する蓋アセンブリのプロフィルは、図155C〜図155Dを参照すると分かる。
スナップ嵌合プロフィルの対応する性質は、図156A〜図156Dを参照すると分かる。これらの図は、スナップ嵌合によって閉じられる、対応する筐体/蓋アセンブリの部分断面図である。図156A〜図156Bは、筐体の上方の、ただし係合はしていない蓋を示している。図156C〜図156Dは、スナップ嵌合プロフィルを用いて係合した蓋と筐体を示している。また、これらの図には、ガスケット、振動マウント、又は緩衝装置も示してある。緩衝装置は、適当な吸収材材料で構成され、OTT(図では他の場所に示す)に取り付けられた外科手術ツールの動作による振動を吸収する、又は減衰させて、OTTの電子機器又は構成要素に悪影響を与えないようにするように位置決めされる。さらに、このような振動緩衝装置又はショック・アブソーバは、プロジェクタが動作するためのより安定したプラットフォームを提供するのに有用であることもある。振動の吸収又は減衰の上記その他の詳細は、本明細書ではさらに説明される。
図157A〜図157Eは、蓋アセンブリの部分的な周縁部のスナップ嵌合プロフィルを示す様々な図である。図157Aは、いくつかのスナップ嵌合プロフィルを密封周縁部の周りに離散的な又は連続的な配列で有する蓋アセンブリを示す等角底面図である。いくつかのスナップ嵌合プロフィルは、側面に沿って示してある。
2つの追加のスナップ嵌合プロフィル・セグメントが、筐体の後壁に見える。図157Bは、図157Aの前部の拡大図である。この図では、スナップ嵌合プロフィル部分は、前壁に示してある。さらに、側壁セグメントの別の図も示してある。図157Cは、図157Aの拡大図で、後壁の2つのスナップ嵌合プロフィル・セグメント、ならびに側壁セグメントの別の外観を示している。図95A〜図95Bは、筐体アセンブリの外側側面図で、側壁プロフィル・セグメントの場所を示している。図157D〜図157Eは、筐体アセンブリの対応するプロフィルとスナップ嵌合係合する位置にある、図157B〜図157Cに示す部分的なスナップ嵌合セグメントを示している。図157D〜図157Eの例示的な実施形態では、筐体アセンブリの対応するプロイルは、全周縁部プロフィルである。1つの態様では、蓋のプロフィルを有するセグメントどうしの間の間隔は、蓋と筐体が組み立てられたOTTモジュールの間接的なベントとして作用するように適応及び構成される。別の態様では、全周縁部のプロフィル・セグメントの代わりに、筐体は、蓋アセンブリのプロフィル・セグメントに対応するプロフィル・セグメントを有することもできる(すなわち、図157A〜図157Cの場合と同様)。
図158A〜図158Bは、蓋アセンブリ903及び筐体アセンブリ906のスナップ嵌合プロフィルの別の実施形態を示す図である。図158A〜図158Bは、筐体と蓋がカチッと嵌まったときに接触する蓋アセンブリ903及び筐体アセンブリ906のガスケットを示す。
サドルとOTT筐体の係合のこれらの追加の特徴は、本明細書に記載するサドル及びOTTの実施形態のいずれにも適用することができることを理解されたい。
OTTのユーザインタフェースの詳細
このシステムのユーザインタフェースは、必要に応じて、ユーザインタフェース専用のディスプレイ・デバイス(例えばiPad(登録商標))を含み、これは、遠隔のポインティング及び選択デバイスを備えた、手術台からある程度離れて位置し、このインタフェースのためにOTTを備えた外科手術ツールのうちの1つを使用する、大型スクリーンである。
1つの態様では、ユーザインタフェースは、画像の配向及びビュー表示、位置合わせの設定及び調節、インプラントなど様々な目的のためのグラフィック画像の操作及びポインティングを実現する。
1つの態様では、ユーザ・システム間のインタフェースは、OTT CASシステムで使用されているツールの背面に位置決めされる。
別の態様では、ユーザは、OTT使用可能ツールを片手で保持し、インタフェース操作及び画像操作は、反対の手で行われる。
さらに別の態様では、ユーザインタフェースにアクセスしている間にツールを保持するように設計され、設けられたスタンドがある。
1つの態様では、図159Aに示すように、状態指示用の単純なLED、及びユーザ入力用のいくつかのスイッチがある。
別の態様では、図159Bに示すように、1つ又は複数の膜スイッチ又は容量性スイッチ(可撓性、約1mmの薄さ)、例えばユーザ入力用のMolexなどがある。
OTTシステムは、2つのメイン出力チャネルを有する。1つの出力は、主に切開の場所を示すための画像と、切開中に外科手術ツールのピッチ、ヨー、及び傾斜を調節させる指示とを患者の体に表示する、ツールに搭載されたプロジェクタからのものである。さらに、警告も、例えば矢印、警告色、又はスクリーンを緑にするなどの形で、視覚的に表示して、処置の様々な状態を示すことができる。もう1つの出力は、外科医が処置を進めるのを支援するための様々なビューを表示するための、可能な限り外科医の視線の近くに置かれる大型モニタである。ただし、手術中には、例えばツールの充電状態や通信リンクの状態などを示すために、その他の指示器が必要になることもある。
さらに、ユーザ選択及びコマンドを可能にするために、入力ボタンが必要になることもある。場合によっては、これらのインタフェースの最良の場所は、OTTモジュールの上面であったり、あるいはOTT CAS処置中の大部分にわたってユーザから容易に見える場所であったりする。
1つのインタフェースは、ユーザとのより複雑な通信のための小型ディスプレイを含むことができる。別の代替形態は、情報の出力と入力を兼ね備えるタッチ・スクリーンである。
1つの態様では、速度制御及びその他の機能のためのOTT回路モジュールは、これらの機能をそのモジュール内に組み込むことができる。
さらに別の態様では、蓋の上の1つ又は複数の指示器/スイッチは、適当な電気コネクタを介してメインYボードに接続された単一のpcb(例えば筐体の蓋に取り付けられる)の一部とすることができる。
1つの態様では、蓋は、状態指示を提供し、ユーザ入力を容易にするために、1つ又は複数の視覚指示器又はスイッチを備える。
さらに別の態様では、タッチ・スクリーンは、ツールの筐体の背面に配置される。これにより、プログラミング性を高め、修正を容易にする可能性について、インタフェースの柔軟性がはるかに高くなる。
タッチ・スクリーンには、1つのデバイスで、OTT CASシステムへのユーザ入力、及びユーザに対するOTT CASシステムの出力情報の表示の両方に対応できるという利点がある。
一実施形態では、OTTモジュールは、外科手術ツールにしっかりと取り付けられたベースに取り付けられた、又はクリップ留めされたデバイスである。OTTモジュールは、エチレンオキシド(ETo)を用いるなど、従来の滅菌技術を用いて滅菌することができる。その後、滅菌OTTモジュールを外科手術ツールに取り付けて、OTT CAS使用可能外科手術操作で使用することができるようにする。
1つの態様では、ユーザインタフェース・システムは、専用の電子機器を使用する蓋にある。このような構成は、筐体アセンブリの電子機器(すなわち「Yボード」)のI/Oシステムの処理負荷を低減することになるので有利である。
OTTシステムの関連する電子機器は、構成に応じて、全てがYボード上にあることもあるし、筐体回路にあることもある。1つの代替形態では、速度制御回路がYボード又は筐体の電子機器パッケージによって提供され、蓋アセンブリは、ユーザ入力及び関連する電子機器/回路を収容する。
1つの代替形態では、ユーザインタフェースは、Yボード電子機器から独立した電子機器を有する蓋の一部とされる。1つの態様では、Yボードと蓋の電子機器との接続は、蓋アセンブリが筐体アセンブリと係合したときに形成される。
OTT CASシステムは、いくつかのユーザインタフェース構成を提供する。ユーザインタフェースは、視覚指示器、LED、可撓性の薄膜又は容量性スイッチ、ディスプレイ、及び/あるいはタッチ・スクリーンのうちの1つ又は複数を任意の組合せで含むことができる。
ユーザインタフェース用に設けられる電子機器は、選択したユーザ入力のタイプに基づいて選択される。1つの態様では、ユーザ入力回路は、LEDを操作する機能を含む。別の態様では、ユーザ入力回路は、容量性又は膜スイッチを操作する機能を含む。
さらに別の態様では、ユーザインタフェースの電子機器は、タッチ・スクリーン・ドライバ回路、又はユーザインタフェースを動作させるプロセッサのための機能を含む。
1つの態様では、タッチ・スクリーンの電子機器は、タッチ・カラーLED及びタッチ制御装置とともに使用されるように適応及び構成されたグラフィックス・プロセッサ・ユニットを含む。
さらに別の態様では、スクリーンのドライバ回路及び/又はインタフェースを駆動するプロセッサなどの専用電子機器によって提供される機能を有する小型タッチ・スクリーンがある。
一実施形態では、ユーザインタフェースは、タッチ・スクリーンを受け入れるように成形された蓋の凹部に収容されたタッチ・スクリーンである。蓋アセンブリの凹部に収容されるタッチ・スクリーンの例を、図161、及び図162A〜図162Dに示す。必要に応じて、密閉ガスケットが追加される。図162Aは、蓋アセンブリ筐体の凹部を示す図である。タッチ・スクリーンは、図162Bに示すように、凹部に収容することができる。シーラント又はガスケットを、タッチ・スクリーンと蓋本体との間で使用することができる。図162Cに示すように、タッチ・スクリーンの下に、パッドを追加することができる。パッドを追加することで、タッチ・スクリーンを蓋本体に押し付けて、密閉性を改善し、プロジェクタからタッチ・スクリーンへの熱伝達を減少させることができる。図162Dに示すように、タッチ・スクリーン・プレートを蓋本体に固定して、タッチ・スクリーンを適所にさらに保持することができる。
いくつかの実施形態では、タッチ・スクリーンは、図160Bに示すように筐体表面及び/又はYボードに対して傾斜させることができる。図160Aは、図160Bに示すタッチ・スクリーンを有するアセンブリを示す上面図である。図160Bは、Yボード/筐体に対して3つの異なる配向を有するタッチ・スクリーン・ディスプレイを示している。タッチ・スクリーンは、破線で示すように、Yボード・アセンブリと平行に配置することができる。タッチ・スクリーンは、図のタッチ・スクリーンによって示されるYボードに対する負の傾きを有することができる。タッチ・スクリーンは、図のタッチ・スクリーンによって示されるYボードに対する正の傾きを有することもできる。
OTTモジュールのベント
いくつかの実施形態では、ベントを、ツール搭載追跡デバイスの筐体に組み込むことができる。ベントは、追加の熱伝達をもたらして、筐体内の構成要素を冷却することができる。ベントは、エチレンオキシド又はその他の滅菌ガスの導入を可能にして、筐体内の構成要素を滅菌することもできる。いくつかの実施形態では、ベントは、図163及び図164A〜図164Bに示すように、サドルと解除可能に係合する筐体表面に位置することができる。ベントは、ツールの操作中に、ある程度の追加の熱伝達をもたらし、筐体内の構成要素を冷却することができる。ツール搭載追跡デバイスの筐体の下側にベントを位置づけることにより、外科的処置中にベントが流体と接触しないように遮蔽することもできる。図163は、ベント位置を、ツール搭載追跡デバイス900の筐体918の下側の網掛け領域として示している。サドルも、外科的処置中に流体がベントに入らないようにする遮蔽となることができる。図164A〜図164Bは、サドルがツール搭載追跡デバイスと係合したときに閉塞される、又は覆われる、ツール搭載追跡デバイスの筐体918の下側のベントを示す図である。
外科的処置の後で、ツール搭載追跡デバイスをサドルと係合した状態から取り外し、それによりベントを露出させることができる。ツール搭載追跡デバイスは、複数のベントを通って筐体の内部容積に入るガスによる滅菌処置中に、滅菌ガスにさらすことができる。
OTTモジュール密閉ツール
密閉ツールをツール搭載追跡デバイスとともに使用して、ツール搭載追跡デバイスの内部部品と、露出した位置ロック及び電気コネクタとを、洗浄環境から保護することができる。洗浄シール・ツールは、サドルと同様の方法で筐体上へ滑動するように構成される。洗浄シール・ツールは、シリコーン、PTFE、ブチルゴム、天然ゴムなどの軟質プラスチックで構成することができる。密閉ツールは、本明細書に開示する相補的なサドル構造のいずれかで構成することができる。
図165Aは、ツール搭載追跡デバイス900の筐体と係合するように構成された洗浄シール・ツールの一実施形態を示す図である。図165Bは、ツール搭載追跡デバイス900と係合した洗浄シール・ツールを示す図である。図165Cは、ツール搭載追跡デバイス900の電気接点と係合して、外部環境から電気接点を保護する洗浄シール・ツールを示す図である。図166A〜図166Bは、図165Aに示すデバイスとは異なる構成を有する洗浄シール・ツールの別の実施形態を、ツール搭載追跡デバイス900と係合した洗浄シール・ツールとともに示す図である。洗浄シール・ツールは、ツール搭載追跡デバイスのサドルへの固定に関連して本明細書で説明した構造のうちのいずれかを使用して、図166Bに示すようにツール搭載追跡デバイスにロックすることができる。
図167A〜図167Cは、筐体上のロックと係合するように構成された凹部を有する洗浄シール・ツールの一実施形態を示す図である。洗浄シール・ツールは、図167Aに示すように、一方の端部に膨張部を有し、後方端部に凹部を有する。密閉ツールは、図167Bに示すように筐体上へ滑動する。筐体上のロックは、図167Cに示すように、密閉ツールの凹部にカチッと嵌入する。
密閉ツールは、図68b、図68c、図68g、図68h、図69a、図69b、図70c、図70e、図70f、図70g、図71c、図71d、図74d、図75A〜図75G、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図82C、図88A〜図88B、図89A〜図89B、図90A、図90D、図90E、図91A、図92A、図93A、図94A〜図94C、図95A、図96A〜図96C、図97B、図98B、図99A、図101A、図102A〜図102C、図104A〜図104B、図105C、図11IB、図112A〜図112D、図114A、図117B〜図117D、図118B〜図118C、図122、図124、図125、図126、図128、図131、図132、図133A〜図133B、図135、図136A〜図136C、図137、及び図147Cに示す類似のサドル構造のうちのいずれを有することもできる。
OTTモジュール・ライナ
いくつかの実施形態では、筐体の外部表面にライナを使用することができる。ライナは、サドル表面との係合を改善することができる。ライニングは、圧縮性プラスチック又はゴムなどのエラストマー材料で構成することができる。ライニングは、サドルの設計と相補的な筐体の表面の一部分に沿って実装することができる。ライニングによって、筐体とサドルの間の係合を増進し、振動を減衰させるとともに、筐体及びサドルの設計を簡略化することができる。使用することができるエラストマー材料の例としては、ゴム、ブチル/ゴム、PTFE、シリコーン、ポリウレタン・フォーム、ネオプレン、及びニトリルなどが挙げられる。
様々なライニング材料構成を、図168A〜図173Bに示す。図168A〜図168Cは、サドルと解除可能に係合するように構成された筐体表面に形成された凹部内のライニング材料の実施形態を示す図である。凹部を使用することは、任意選択である。ライニング材料は、筐体表面壁に沿って延びて、サドル・ガイドとの係合を改善する。ライニング材料は、筐体のロックがサドルと筐体の間のロック係合を妨害しないように収容するための切欠きを含む。ライナは、ロック・クリップに沿った切欠きを有して、筐体に沿ってレールの遠位縁部からレールの近位縁部まで延びる。図169A〜図169Bは、サドルが筐体と係合したときのライナを示す2つの異なる断面図である。ライナは、図169Aに示すように、サドル上の突起と係合する。ライナは、図169Bの断面図に示すように、例えばカンチレバー・ロックなどのロック機構を収容するように構成される。
ライナは、筐体の近位部分に、外科手術ツールの電気接点と係合する電気コネクタを収容するための開口部分を有する部分を含むこともできる。図170Aは、筐体の電気コネクタを収容するように設計されたライナの部分の一実施形態を示す図である。図170Bは、筐体に取り付けられたライナ部分を示す図である。
図171A〜図171Dは、ロック・クリップ用の開口がある場合とない場合のレール・ライナの様々な構成を示す図である。図171Aは、ロックのための開口がないライニングを示している。カンチレバー・ロックのための開口は、ライナを筐体に追加した後で作成することができる。図171B〜図171Cは、それぞれロックを収容するための開口を有する左右のレールを示す図である。図171Dは、左レール又は右レールのどちらとしても使用することができる、2つのロック開口を有する対称なレール・ライナを示す図である。図172A〜図172Bは、単一の構成要素から作成されたライナを示す図である。図173A〜図173Bは、別のライナの実施形態を示す図である。これらのライナは、レールの遠位端部からライナの近位端部に向かって延びる。ライナは、レール表面全体にわたって延びるが、レールの近位端部からロック・タブまでしか延びない内部部分を有する。
サドル/OTT筐体の係合のこれらの追加の特徴は、本明細書に記載するサドル及びOTTの実施形態のいずれにも適用することができることを理解されたい。
OTTモジュールのガスケット及び振動減衰
ツール搭載追跡デバイスは、外科手術ツールとツール搭載追跡デバイスとの間の振動を低減するための振動減衰材料を含むことができる。エラストマー材料を、振動減衰のために使用することができる。使用することができるエラストマー材料の例としては、ゴム、ブチル/ゴム、PTFE、シリコーン、ポリウレタン・フォーム、ネオプレン、及びニトリルなどが挙げられる。サイズ、厚さ、プロフィル、及び離散的設計か連続的設計かなど、振動減衰材料の個々の材料及び構成は、所望の振動減衰に基づいて選択することができる。振動減衰材料の特性についての設計考慮事項としては、デバイスで使用される材料の弾性及び圧縮性などが挙げられる。振動減衰材料又はガスケットは、複数の離散した場所で使用することもできるし(例えば図177A〜図177C)、あるいは1部式構造を有することもできる(例えば174B、図175A〜図175C、及び図176A〜図176C)。必要とされる振動減衰は、ツールの重量、ツールの速度、外科手術ツールの振動の固有振動数などの設計係数に基づくことができる。
本明細書に記載するガスケットの材料及び構成のいずれも、振動減衰に使用することができる(図174〜図179)。
振動減衰材料は、ツール搭載追跡デバイスの筐体の内側及び外側の様々な場所に位置づけることができる。例えば、本明細書に記載するデバイスの別個の部分の間の対合表面はいずれも、エラストマー・パッドなどの振動減衰パッドを含むことができる。例えば、振動減衰材料は、蓋アセンブリの対合表面と筐体アセンブリの対合表面との間に設けることができる。例えば、図178Aに示すガスケットを参照されたい。
振動減衰材料は、図174Cに示すように、内側筐体と、Yボード・アセンブリなど、カメラ及びプロジェクタの支持体との間に設けることができる。この構成では、振動材料は、カメラ、プロジェクタ、及びYボード・アセンブリ上に指示される任意の電子機器に、振動減衰及び振動絶縁を提供することができる。図174B、図175A〜図175C、及び図176A〜図176Cに示すように、単一ガスケット構成を使用して、Yボード・アセンブリを筐体から絶縁することができる。図174B、図175A、及び図176A〜図176Cは、筐体918及びYボード・アセンブリの底部表面と係合するように構成された、筐体918の内側表面及び筐体918の近位端部に沿った振動減衰材料/ガスケットを示している。図175B〜図175Cは、Yボード・アセンブリ上に位置決めされ、蓋の内側表面と係合するように構成された、筐体の内側表面及び筐体の近位端部に沿った振動減衰材料を示している。ガスケット/振動減衰材料は、図175B〜図175Cに示すようにYボード・アセンブリと蓋アセンブリとの間に、かつ/又は図175Aに示すようにYボード・アセンブリと筐体アセンブリとの間に設けることもできる。
いくつかの実施形態では、図177A〜図177C及び図178Aに示すように、複数の離散したガスケットを、振動減衰材料として使用することができる。いくつかの実施形態では、図177A〜図177Cに示すように、ネオプレンなどのエラストマー材料を、ネジカバーとして使用することができる。図177Aに示すエラストマー製ネジカバーは、蓋アセンブリとYボード及び筐体のアセンブリとの間の振動減衰を実現することができる。図178Bは、筐体の相補的構造と係合するために使用することができる、離散したアレイ状のフック構造を示している。
振動減衰材料は、電気接点の周りに設けて、振動が電子コネクタと接点との間の電気的接触に影響を及ぼす可能性を低下させることもできる。図179A〜図179Dは、ツール搭載追跡デバイスと外科手術ツールとの間の電気接点に振動減衰及び振動絶縁を提供するガスケットの一実施形態を示している。
振動減衰は、サドルと筐体の間でも実現することができる。図174Aは、カメラに隣接する筐体1018の下側、及び電気コネクタのための開口に隣接した後方端部のガスケットを示している。様々なライナ構成を、図174C及び図168A〜図173Bに示し、本明細書で説明する。サドルと係合するように構成された筐体の表面にライナを取り付けて、サドルと筐体の間の嵌合を改善し、振動減衰も実現することができる。いくつかの実施形態では、ライナは、外科手術ツールの代わりに筐体に取り付けて、外科手術ツールの滅菌工程に影響を及ぼさないようにすることができる。
図96A〜図96C及び図169A〜図169Bに示すように、解除可能に係合するようになっている筐体表面は、サドルと筐体の間に狭い隙間を備え、振動減衰ライナを配置するような設計にすることができる。
OTTモジュールのバッテリ室
ツール搭載追跡デバイスは、ツール搭載追跡デバイス内に嵌合するように構成された外殻形状を有するバッテリを含む。バッテリは、ツール搭載追跡デバイス内で使用されるコネクタ・タイプと結合するコネクタも含む。バッテリの形状、サイズ、及びタイプは、電気エネルギーを使用するツール搭載追跡デバイス内の要素の電力、電圧、及び電流の要件に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態では、バッテリは、外科的処置中に約1時間以上ツール搭載追跡デバイスに給電するように構成される。
ツール搭載追跡デバイスは、ツール搭載追跡デバイスに給電するように構成されたバッテリを受けるように構成されたバッテリ室又は区画を含む。バッテリ室は、筐体の蓋アセンブリの一部の中にあることがある(図86D及び図86E)。バッテリ室のその他の場所及び構成も可能である。
ツール搭載追跡デバイスの蓋の中には、バッテリ接点がある。ツール搭載追跡デバイス内のバッテリ接点の一例を、図191A〜図191Cに示す。バッテリの電気接点は、バッテリ室のバッテリ接点と接触する。バッテリ接点は、バッテリ室内の開口を通してデバイスに電力を送ることができる対向する側面を有する。
バッテリは、筐体の開口からバッテリ室に入れることができる。バッテリは、図86D〜図86Hに示すように、バッテリの電気接点がツール搭載追跡デバイス内の電気接点と係合して、それとともに電気的接続を形成するように、バッテリ室内に滑入する。バッテリ・ドアが閉じると、バッテリ及びバッテリ室は、ツール搭載追跡デバイスの外部の環境から密封、密閉される。バッテリ・ドアとバッテリ室との間でガスケットを使用して、例えば手術室環境などの外部環境からバッテリを密封することができる。
図180〜図191に示すように、様々に異なるバッテリ・ドア構成を、本明細書に開示するツール搭載追跡デバイスとともに使用することができる。バッテリ・ドアが開くと、図86D〜図86Hに示すように、バッテリがバッテリ室内に滑入するための十分なスペースが得られる。その後、バッテリ・ドアを閉じると、図86Hに示すように、バッテリは、バッテリ室内に密封され、外科的処置を行うことができるようになる。取付け機構、ラッチ機構、又は同様の構造を使用して、バッテリ・ドアを閉位置に固定して、外科的処置中にバッテリを手術室環境から分離した状態に保つ。
いくつかの実施形態では、図180A〜図180Cに示すように、スライディング・ゲートが、バッテリ室の取付け機構として使用される。スライディング・ゲートは、バッテリ・ドアが開閉できるように延びる。図180Aに示すようにバッテリ・ドアを閉じて、蓋筐体の外部のリッジと係合させてドアを閉位置にロックするときには、スライディング・ゲートは、下向きに滑動する。ロックされたドアを開くときには、スライディング・ゲートは、図180B〜図180Cに示すように、上向きに滑動してバッテリ・ドアをロック解除する。
いくつかの実施形態では、図181A〜図181B及び図182A〜図182Bに示すように、バッテリ・ドアで磁石を使用して、ドアを閉位置に固定することができる。図181A〜図181B及び図182A〜図182Bは、バッテリ・ドアの2つの磁石を示している。これらの磁石は、金属ネジなど筐体内の金属製要素と磁気的に係合するように、バッテリ・ドアの凹部内に位置決めされる。一例では、ネオジム磁石が使用される。一例では、ニッケルメッキネジを、バッテリ・ドア内で磁石が位置する場所に隣接するように筐体内で位置決めすることができる。磁石は、エポキシ又は外側密閉材料で覆うことができる。図181A〜図181Bは、バッテリ・ドアの突出しリッジを示している。突出しリッジに力を加えることによって、バッテリ・ドアを開けることができる。図182A〜図182Bは、ドアをこじ開けるためのレバーとしてツールをリッジに挿入することができるように構成されたバッテリ・ドアの凹部を示している。
いくつかの実施形態では、取付け又はラッチ機構は、バッテリ・ドア及び蓋の形状に組み込むことができる。いくつかの実施形態では、図183A〜図183Dに示すように、ボール・スタッドを、バッテリ・ドアで使用し、対応する雌ボール・スタッド受け部を、筐体で使用することができる。ボール・スタッドは、バッテリ・ドアから突出し、蓋筐体の対応する凹部に嵌入する。ボール・スタッドが蓋筐体の対応する凹部に嵌入すると、バッテリ・ドアは、パチッと閉まり、適所にロックされる。バッテリ・ドア外部の凹部にツールを滑り込ませて、レバーとして作用させて、バッテリ・ドアを開くことができる。いくつかの実施形態では、図183A〜図183Dに示すものと同様の取付け機構を使用するが、図184A〜図184Bに示すように、ボール・スタッドが蓋筐体から突出し、対応する雌受け部がバッテリ室のドアにある。
バッテリ・ドア取付け機構の別の実施形態を、図185A〜図185Cに示す。蓋筐体は、バッテリ・ドアの対応する受け部にパチッと嵌まる2つの突出構造を有する。雄構造が、バッテリ・ドアの雌構造にパチッと嵌まると、バッテリ・ドアが閉じる。図186A〜図186Bは、バッテリ・ドアの上部表面と係合してバッテリ・ドアをパチッと閉じる、より幅広の突出構造を有する同様の構造を示す図である。
いくつかの実施形態では、バッテリ・ドアは、蓋筐体の外部表面の相補的な構造に嵌入する構造を含む。蓋筐体に嵌入するカラー設計を有するバッテリ・ドアを、図187A〜図187Dに示す。バッテリ・ドアのカラーは、筐体の蓋の外部の凹部とパチッと係合してバッテリ・ドアを閉じた状態に保持するカンチレバーを有する。
いくつかの実施形態では、バッテリ・ドアは、図188A〜図188B、図189A〜図189B、及び図190A〜図190Bに示すように、蓋筐体の相補的な突出部又は突起を受けるノッチを含むことができる。図188A〜図188B、図189A〜図189B、及び図190A〜図190Bは、蓋筐体の突起と係合する2つの側部ノッチを有するバッテリ・ドアを示している。側部ノッチは、これらの突起と係合して、バッテリ・ドアを閉じた状態に保持する。図190A〜図190Bに示す側部ノッチは、蓋筐体の突起とさらにパチッと係合して、バッテリ・ドアを閉じた状態に保持する追加のフック構造を有する。
OTTバッテリ挿入漏斗
外科的処置を実行する前に、ツール搭載追跡デバイスは、本明細書で述べるように滅菌することができる。バッテリは、ツール搭載追跡デバイスに挿入する前に滅菌することもしないこともある。いくつかの実施形態では、非滅菌バッテリを使用するときには、漏斗など、使い捨ての滅菌構成要素を使用して、バッテリをツール搭載追跡デバイスに挿入することができる。その後、バッテリ室のドア及び密封ガスケットが、非滅菌バッテリを滅菌された手術室環境から密封することができる。使い捨ての滅菌漏斗を使用すると、非滅菌バッテリを、滅菌された外部筐体表面を汚染することなくツール搭載追跡デバイスに挿入するのを容易にすることができる。滅菌バッテリ漏斗又はシュートの一実施形態を、図192A〜図192Bに示す。滅菌バッテリ漏斗は、蓋筐体と係合するように構成された第1の端部を有する。第1の端部は、滅菌バッテリ・シュートが蓋筐体の一部分の上で滑動することを可能にする3つの壁面と1つの開いた側面とを備える外部筐体を有することができる。第1の端部の反対側のバッテリ・シュートの第2の端部は、バッテリを受けるようにサイジングされた開口を備える構成になっている。図192A〜図192Bに示す滅菌バッテリ漏斗は、本明細書に記載するバッテリ・ドア及びバッテリ室の設計のいずれとも係合して協働するように修正することができる。
滅菌バッテリ漏斗を使用して非滅菌バッテリをツール搭載追跡デバイス900に挿入する一例を、図193A〜図193B及び図194A〜図194Fに示す。滅菌バッテリ漏斗は、パッケージから取り外され、ツール搭載追跡デバイス上で滑らせる(図193A、図194A)。非滅菌バッテリは、バッテリ漏斗の第2の端部に滑入される(図193B、図194A〜図194B)。バッテリは、漏斗の内部容積の中を滑動する(図194C、図194D)。バッテリ漏斗の第1の端部は、バッテリ室に隣接して筐体蓋と係合して、バッテリが蓋筐体の滅菌外部と接触しないようにする。バッテリは、ツール搭載追跡デバイスの内部容積の中を進み、バッテリ室に入る。バッテリがバッテリ室内に収まった後で、漏斗を滑らせてツール搭載追跡デバイスから外し、廃棄することができる(図194E)。次いで、非滅菌バッテリがバッテリ室内にある状態で、バッテリ・ドアを閉じる(図194F)。これで、滅菌ツール搭載追跡デバイスは、使用可能な状態になる。
OTTの電力管理
本明細書に開示するツール搭載追跡デバイスは、デバイスの構成要素に電力を供給するように構成された電力管理システムを含むことができる。図107は、いくつかの実施形態による電力管理ユニットを示す概略図である。図示の電力管理デバイスは、カメラ対、プロジェクタ、ユーザインタフェース、及び速度制御モジュールへの電力を制御するように構成される。速度制御モジュールは、外科手術器具の速度を制御するための信号を送る。
電力管理ユニットは、ツール搭載追跡デバイスの電気的構成要素を制御し、電圧、構成要素への平均及びピーク電流、ツール搭載追跡デバイス内の全ての構成要素の平均及びピーク電力、ならびにコンピュータ支援外科的処置中に行われる様々な工程の構成要素需要を考慮したアルゴリズムを適用するように構成することができる。電力管理ユニットは、例えば図34〜図36及び図63〜図65に示し、本明細書で詳細に説明する処理方法など、本明細書に記載するホバーCAS処理解析及びステップと協働するようにも構成される。電力管理ユニットは、本明細書に記載する個々の処理モードをサポートして、選択された処理モードで必要とされる各構成要素にて貴重なレベルの電力を供給するように構成される。
電力管理ユニットは、Yボード・アセンブリに含めることができる。電力管理は、様々な電圧の複数の電圧調整器を含むことができる。別々の電圧調整器がツール搭載追跡デバイス内の異なる構成要素に給電するように構成することができる。
1つの例では、電力管理ユニットは、5V調整器及び3.3V調整器を含むことができる。5V調整器は、マイクロコントローラ、カメラ、プロジェクタ、無線送信モジュール、及びその他の構成要素に給電するように構成することができる。3.3V調整器は、無線送信モジュール及びその他の構成要素を制御するように構成することができる。
一体化サドル取付け具を有するツールとのOTT電子機器モジュールの対合
別の例では、既存のツールを後付けし、ツール筐体の一部分を取り外す。サドルは、ツールの取り外された表面の永続的な置換物として取り付けられ、モータ及びその他の利用可能なツール機能の管理制御を提供する。サドルの外側対合表面は、OTT電子機器モジュールに適合する標準化された輪郭を提供する。電気コネクタが、モジュールが適所にロックされたときに接触するように、ツール及びモジュール上に位置決めされる。
OTT電子機器モジュールの対合のための「キー嵌合」サドルの変形形態
2部式OTTデバイスの別の実施形態を、図70A〜図70Gに示す。これらの例は、サドル及び各OTT電子機器モジュールの対合表面の変形形態を、どのようにしてOTT電子機器モジュールがそのOTT電子機器モジュールとの使用が意図されていないツールと対合することを物理的に防止するために使用することができるかを示している。
このようなキー嵌合は、以下の例など(ただしこれらに限定されない)様々なシナリオで必要とされ得る。
1)キー嵌合をモジュールに設けた簡略なOTT電子機器モジュールが、より複雑なOTT電子機器モジュールより好ましい。例えば、あるOTT電子機器モジュールは、手持ち型のこぎりとのみ併用されるように工夫し、別のOTT電子機器モジュールを、手持ち型ドリルと併用されるように工夫することもできる。サドル及びのこぎりのそれぞれの対合表面のキー嵌合の輪郭は、手持ち型のこぎり用のOTT電子機器モジュールが手持ち型ドリルと対合する、又はその逆が起こらないことを保証する。
2)あるツールの特定の修正版と適合するOTT電子機器モジュール。例えば、物理的特徴は他のモデルと同様であるが、OTT電子機器モジュールとツールの間で最適な性能を保証するために依然として特定の調整が必要となる例年のモデル修正。
1つのこのような例では、図70BのOTT電子機器モジュールの内側対合表面は、図70Cのサドルの隆起表面(7003)に対応する、成形されたチャネル(7002)を含む。図70Dでは、OTT電子機器モジュールの内側対合表面は、図70Eのサドルの凹部チャネル(7005)に対応する隆起表面(7004)を含む。この例の組合せでは、OTT電子機器モジュールは、図70Cのサドルにも、図70Fのサドルにも、図70Gのサドルにも適合しない。
OTT電子機器モジュールの適当な手持ち型ツール及びサドルとの信頼性の高い適合を保証しながら、所期のOTT電子モジュールとサドルの対の間でのみ対合が起こることを保証するために、さらなる変形形態を工夫することもできる。
対合表面の変形形態のさらに別の例では、図69Aのサドル上の誘導レール、及びOTT電子機器モジュールの対応するチャネルの位置を上昇又は降下させる、あるいはサドルの幅を拡大又は縮小して、レールの位置を移動させることにより、所期のOTT電子機器モジュールとサドルの組合せの間でのみ対合が起こることを保証するために操作することができる特徴を有する別の要素を提供することもできる。
管理のための追加のオプション
別の例では、OTT電子機器モジュール及びOTTサドルは、直接的な電気的接触を必要とせずにOTT電子機器モジュールとツールとの間の制御を管理する手段を提供することもできる。このような例では、ツールは、OTT電子機器モジュールが同じ管理機能を提供するために通信する無線制御モジュールを収容するように工夫することもできる。この無線モジュールは、ツール機能回路と並んで接続され、OTT電子機器モジュールから適当な制御信号を無線で受信したときにモータを停止させる、又はスローダウンする。
手持ち型ツールとの対合時の電子誘導モジュールの電子識別及び検証
2部式OTTデバイスの別の実施形態を、図71A〜図71Dに示す。サドルは、OTTデバイスによって誘導されるツールと結合する少なくとも1つの表面を有する構成要素である。サドルは、OTT電子機器モジュールと対合する少なくとも1つの表面も含む。OTT電子機器モジュールは、図1〜図15B、図53〜図62B、図74A〜図74C、図75C〜図75G、図76A〜図76B、図77A〜図77D、図78A〜図78B、図79A〜図79B、図80A〜図80E、図81A〜図81E、図82A〜図82C、図83A〜図83D、図84A〜図84C、図85A〜図85E、図86A〜図86H、図87A〜図87F、図90C〜図90E、図91B、図92B、図93B、図95A、図95B、図96A〜図96C、図97A、図97C、図98A、図99B、図100A、図100B、図101B、図102A〜図102C、図103A〜図103B、図104C〜図104E、図112A、図112D、図116A〜図116C、図117A〜図117D、図118A〜図118C、図119A〜図119B、図120A〜図120B、図122、図123、図124、図126、図128〜図130、図132、図133A〜図133B、図134、図136A〜図136C、図137、図146A〜図146E、図147A〜図147C、図148A〜図148D、図149A〜図149C、図150A〜図150F、図151B〜図151G、図154、図155A〜図155D、図156A〜図156D、図157A〜図157E、図158A〜図158B、図159A〜図159B、図160B、図161、図162A〜図162D、図163、図164A〜図164B、図165A、図166B、図167B、図167C、図168A〜図168C、図169A〜図169B、図170B、図173A〜図173B、図174A〜図174B、図174C、図175A、図176B〜図176C、図177B、図178A、図178B、図179C、図179D、図190A、及び図190Bを参照して本明細書で説明するカメラ、プロジェクタ、センサ、及びその他の電子機器を含む。以下の例では、これら2つの構成要素の間で、複数の代替の機械的接続、電気的かつ機械的接続、及び電気的接続が可能である。これら2つのOTTデバイス構成要素の対合によって、幅広い様々に異なる機能が可能となる。いくつかの機能は、OTTデバイス及びツールの使用に関し、他の機能は、OTT CASシステムの動作全体に関する。上記その他の詳細は、以下の説明及び図面で理解されるであろう。
この実施形態では、OTT電子機器モジュールがツールのサドルに嵌合されたときに、検証を行う必要が認識される。この検証は、OTT電子モジュールが、それが予期しているタイプのツールと対合されていること、及びOTT電子モジュールが信頼できるものであり、偽造又は無資格のデバイスではないことを通知することを含む。
1つの例では、OTT電子モジュール(802)の対合表面上に見られるスイッチ(7100)を起動するための凸部(7102)などの表面の形状部分を追加することができる。図71Aに示すように、表面の形状部分又は「凸部(バンプ)」(7102)は、サドル(810)上に位置し、カンチレバー(7101)は、OTT電子機器モジュール上に位置決めされる。OTT電子機器モジュールが図71Aのサドルと対合するように位置決めされると、図71Bに示すように凸部とカンチレバーが接触するときに、凸部がカンチレバーを押す。OTT電子機器モジュール上のカンチレバーは、凸部と接触したのに応答して持ち上がると、OTT電子機器モジュールの筐体内に位置するスイッチを押す。このスイッチは、適切な対合を肯定的に確認する単純な信号を提供することもできるし、あるいは以下で述べるようにさらに複雑な実施形態で使用することもできる。
上述の「凸部」とカンチレバー作動式スイッチの組合せを使用するさらに別の例では、複数の凸部及びスイッチを同様に位置決めして、OTT電子機器モジュール及びOTT CASシステムで使用されるバイナリ・コードを提供することができる。図71Cでは、サドル上の4つの凸部のための位置(7103、0’;7104、1’;7105、2’;7106、3’)が示してあり、これらは、OTT電子機器モジュールの内側対合表面上に見られる4つのカンチレバー作動式スイッチのための位置(7107、0;7108、1;7109、2;7110、3)と対応している。図71Cに示す例では、サドル上には、位置0’(7103)及び3’(7106)に凸部がある。OTT電子機器モジュールがサドルと適切に対合すると、スイッチ0(7107)及び3(7110)が起動される。OTT電子機器モジュールは、この一連のスイッチをバイナリ読み「1001」として解釈することができる。上述のように、この信号を使用して、サドルとOTT電子機器モジュールとが適切に対合していることを肯定的に示すことができる。この信号を使用して、OTT電子機器モジュールがどのタイプのツールと対合しているかを示すこともできる。例えば、バイナリ値「1001」は、手持ち型ドリルを示すために使用し、バイナリ値「1100」は、手持ち型振動のこぎりを示すために使用することもできる。なお、使用される凸部及びカンチレバー作動式スイッチの数は、所望のバイナリ数字の数に応じて変更することができる。
上記の例の代替の実施形態では、磁石を使用して凸部(7102)と置き換えることができ、磁気リード・スイッチを使用して、スイッチ(7100)とカンチレバー(7101)の組合せと置き換えることができる。このような実施形態では、OTT電子機器モジュールとサドルが適切に対合し、それによりリード・スイッチがサドル上の対応する磁石に接近すると、リード・スイッチの接点が回路を閉じる。
凸部及びスイッチを使用することは、単純な電子フィードバック及び一意的な識別子を提供する有用な方法であるが、サドルとOTT電子機器モジュールとの間にさらに洗練された信号通信システムを提供することが望ましいこともある。これを容易にするために、1つの実施形態では、論理プロセッサ、RAM、不揮発性記憶装置、及びセンサなど(ただしこれらに限定されない)様々な構成要素を含む可能性がある回路を完成させる電気接点を提供することができる。
図71Dに示す一例では、電気的接続点は、1つの対合表面(7111)上の一連の露出した接点と、第2の表面(7112)上の表面実装バネ接点とによって実装することができる。OTT電子機器モジュール(820)とサドル(810)とが対合するとき、これらの接点が接触し、バネ接点によって印加される圧力によって適所に保持される。OTT電子機器モジュールが給電されると、これらの接続によって結合された回路が起動され、その結果が、OTT電子機器モジュールの搭載プロセッサによって評価される。
OTT電子機器モジュール及びサドルには、手持ち型ツールのサドル部分とコンピュータ支援外科手術で使用されるコンピュータによって誘導されるモジュールとの間の電子的データ交換を実現する、電気接続点及び関連する電子機器がある。
一実施形態では、OTT電子機器モジュール及び/又はサドル上に見られる回路は、モジュールが対合しているツールのタイプを決定し、かつ使用する前にシステムの真正性及びライセンシングを決定するための論理要素と、接続の試行及び使用の統計のログを維持する論理要素と関連付けられ、これに接続された、フラッシュメモリ、「フュージブル・リンク」PROM、又はUV消去可能PROMなど(ただしこれらに限定されない)の何らかの種類の永続的な不揮発性メモリとを含む。
使用される永続的な不揮発性メモリのタイプの選択は、記憶するデータのタイプによって決まる。例えば、個々のケースで使用頻度を給電又は起動された回数という形で計測した結果は、「フュージブル・リンク」PROMに記憶することができる。この形態の記憶は、実質的に永続的であり、単純なカウントを維持するのに適している。しかし、これは、変更不能な記憶では必要にならない大きなデータ・アレイでは、実用的でないこともある。このような1つの例は、プロジェクタ及びカメラのような搭載デバイスがスイッチ・オン及びスイッチ・オフされたときの、保存されたデバイスの遠隔計測結果、又は回数の計測結果を含む。診断学及びアーカイビングに有用なこのようなデータは、小容量のフラッシュメモリの方がより良好に記憶される。
様々なOTT電子機器モジュールを、ともに使用されるある1つのツールと個々に対合させる例では、この妥当性検査により、対合が正しいことが、システムに対してさらに保証されることになる。換言すれば、OTT電子機器モジュールは、そのモジュールがどのメーカー又はタイプのツールと対合しているかについての肯定的な確認を受け取ることになる。例えば、OTT電子機器モジュールが、のこぎりと対合することを予期しているが、実際にはドリルと対合した場合には、この妥当性検査工程は失敗し、OTT電子機器モジュールは、コンピュータ・ソフトウェア及びオペレーティング・ワークステーションを介してエラーを生成することになる。
モジュールがいかなるツールとも対合することができる例では、この妥当性検査又はハンドシェイクは、予期されたツールがモジュールと正しく対合したという一定レベルの保証を提供する。対合工程中の妥当性検査処置は、例えば、OTT電子機器モジュールがドリルと対合していることを識別する。この確認は、責任追跡性、妥当性検査、又は解析といった任意の所望の目的のために、コンピュータ・ソフトウェア及びオペレーティング・ワークステーションを介して記録される。
さらに、偽造、あるいは「期限切れ」又は無資格のデバイスの使用からの保護を確実にするために、デバイスの真正性を検証する必要があることもある。これを行う方法の一例は、サドル及びOTT電子機器モジュール上に見られる回路を使用することによるものである。OTT電子機器モジュールは、対合すると、ツール・タイプ及びそのメーカーの識別やその他の識別のための特徴など(ただしこれらに限定されない)の予期される変数の指示と、暗号データ、埋込みシリアル番号、あるいはデバイスを認証して使用できるようにする電子署名又は鍵など(ただしこれらに限定されない)を使用することによるハンドシェイクとを探す。
この図では、サドル及びOTT電子機器モジュールは、それぞれの対合表面に沿って接続ピンを含む。OTT電子機器モジュール及びサドルを互いに滑動させてOTT電子機器モジュールをサドルと対合させると、これらのピンが接触し、これら2つのデバイスの間の電子回路を接続する電気的接続を完成する。この回路は、一連の抵抗、CPU、RAM又はFPGA、及びフラッシュメモリ、「フュージブル・リンク」PROM、又はUV消去可能PROMなど(ただしこれらに限定されない)の永続的な不揮発性記憶装置を含むことができる。
1つの代替の実施態様では、識別及び妥当性検査回路は、デバイスの使用に関するデータを保存するために、フラッシュメモリ、「フュージブル・リンク」PROM、又はUV消去可能PROMのような永続的な不揮発性記憶装置の一例を含むことができる。この情報としては、OTT電子機器モジュールの起動回数、バッテリの交換回数、ソフトウェアのバージョン又は修正設定、総カメラ動作時間、総プロジェクタ動作時間、及び給電された合計時間などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
1つの例では、フュージブル・リンクPROMを使用して、OTT電子モジュールが使用された回数を記憶する。デバイスが給電されるたび、又は処置のために起動されるたびに、メモリの一部がフュージブル・リンクPROM上の設定位置に「焼き付け」られる。単純な計数では、これは、フュージブル・リンクPROMの1ビット位置とすることができる。これは、車両用電子オドメータが距離を記憶するのと同様の方法で行われる。このタイプの記憶は、実質的に永続的であり、「巻き戻す」ことはできない。そのたびに、フュージブル・リンクPROMを構成する埋め込まれたフューズのうちの1つが「焼き切れる」ので、工程を元に戻すことはできない。このようにフュージブル・リンクPROMを使用することにより、又はその他の同様に機能する電子デバイスを使用することにより、モジュールの総使用回数を記録することができるようになり、モジュールは、所定回数使用された後で「期限切れ」にして、タンパの危険性を制限することができる。
視覚的なツール先端及び切開表面の認識及び見当合わせ
2部式OTTデバイスの別の実施形態を、図72に示す。OTT電子モジュール(820)は、ツールと対合すると、ツールの切開表面の誘導システムになる。妥当性検査のために、またシステムの動作の追加の安全措置を提供するために、OTT電子モジュールが対合している切開器具のタイプを検証する必要があることがある。この検証及び評価の方法は、本明細書に記載する他のOTTの実施形態ならびにOTT CASのシステム及び動作と組み合わせて使用することもできる。
OTT電子機器パッケージ内に収容されたステレオ・カメラ(115)を使用すると、ツール(7200)の先端及び境界が、カメラの視野(7202)内で可視(7203)である。OTT電子モジュールは、ツールのサドルと対合すると、給電され、初期化される。この初期化中に、各カメラから見える画像が、コンピュータ・ワークステーション上のソフトウェア・パッケージに送信される。
これらの画像は、振動のこぎり又はドリルなど(ただしこれらに限定されない)、考えられるツール・タイプの既知の幾何学的形状と比較される。これら2つの例に関しては、のこぎりの先端及びドリルの先端は、カメラのビューに基づいて計算され、それぞれのツールと関連付けられたコンピュータ・モデルと突き合わせて妥当性検査される。
これに加えて、又は別法として、本明細書に記載するOTTモジュールはいずれも、追加の機能を有するように修正することができる。例えば、OTTは、ディスプレイを含むように修正することもできる。あるいは、OTTは、例えばiPod(登録商標)、iPad(登録商標)、又はOTTに取外し可能に搭載することができるその他のiOSもしくはAndroid(登録商標)の(スマートフォンのような)デバイスを介して動作するなど、リモート・コントロールとともに動作してメイン・システムを駆動するように適応することもできる。他の態様では、このようなOTTは、OTTタブレットとして説明することができる。本明細書に記載するOTTのさらに別の態様は、新たなケース・フォーマット、バッテリ漏斗、及び/又はクリップ機構を含むように修正することができる。
さらに別の態様では、システムの動作は、OTT使用可能システムを用いたナビゲーションのための見当合わせの方法としてOTTプロジェクタを使用することを含むように修正することができる。さらに別の態様では、1つ又は複数の基準フレーム上にディボットが設けられる。他の態様では、システムの操作、又はOTT使用可能なフリーハンド外科手術ツールの使用を、搭載型トラッキングとともに使用するように修正することができる。
図73A:本体と、投影窓又は開口と、投影以降から遠ざかるほど基部が大きくなる角錐台形の体積である「投影コーン」とを有するプロジェクタの物理的特性を示す。
図73B(左):投影開口の正面からの外観を示す概略図。この図は、2つの主要な寸法(w:幅、及びh:高さ)を示し、これらは、投影特性を定義するパラメータのうちの2つである。ケーシングの開口の寸法は、必ずしも「投影コーン」の形状に影響を及ぼすとは限らないが、場合によっては、発光源の距離及び物理的寸法によっては、影響を及ぼす可能性がある。
図73B(右):投影開口及び投影コーンの側面からの外観を示す概略図。α及びα’(通常は同じ)は、光ビームのa軸に沿った投影画像の垂直方向の増大を定義する投影コーンの角度(又は投影角度の構成要素)である。
図73C:投影画像の距離を任意に増加させ、配向を変化させるときの、画像のサイズ、及び4つの較正点(A、B、C、及びD)の相対的な外観の変化を示す。(例えばナビゲートされるポインタによって)投影点A’、B’、C’、及びD’、A’’、B’’、C’’、及びD’’などの位置を3Dで示すことによって、本発明の明細書本文で説明するプロジェクタの見当合わせ行列を計算する。
図73D:4つの較正点A〜Dを有するプロジェクタの前部を示す概略図(準斜視図)。この図は、プロジェクタからの距離が増大するにつれて、これらの点の中心が垂直方向(角度α及びα’)にどのように変化するかを示している。真ん中のxyz座標軸は、計算のためにプロジェクタに割り当てられた原点及び配向を示している。
図73E:プロジェクタの側方からの外観を、3Dトラッキング及び指示のためにそれに取り付けられた基準フレームとともに示す概略図である。基準フレーム上のxyz座標軸は、ナビゲーション・モジュールによって基準フレームに割り当てられた基準フレームの原点及び配向を示す。プロジェクタの投影開口上のxyz座標軸は、発明者等の計算のためにプロジェクタに(発明者等によって任意に)割り当てられた原点及び配向を示す。Tは、1つの座標系を別の座標系にマッピングする変換行列を表す。
図73F(右):プロジェクタの上からの外観及び投影開口を示す概略図である。β及びβ’(通常は同じ)は、光ビームのa軸に沿った投影画像の水平方向の増大を定義する投影コーンの角度(又は投影角度の構成要素)である。
これに加えて、又は別法として、本明細書に記載するOTTモジュールはいずれも、追加の機能を有するように修正することができる。例えば、OTTは、ディスプレイを含むように修正することもできる。あるいは、OTTは、例えばiPod(登録商標)、iPad(登録商標)、又はOTTに取外し可能に搭載することができる、もしくはOTTデバイスの上部表面の凹部に埋め込む(挿入する/クリップ留めする)ことができるその他のiOSもしくはAndroid(登録商標)の(又はスマートフォンのような)デバイスを介して動作するなど、リモート・コントロールとともに動作してメイン・システムを駆動するように適応することもできる。他の態様では、このようなOTTは、OTTタブレットとして説明することができる。一実施形態では、OTTモジュールは、OTT筐体の表面に組み込まれたスクリーン(例えばカラーLCDタイプ)又はその他のディスプレイを有することができる。代替の実施形態では、ディスプレイが、取外し可能なアイテムとして設けられる。一実施形態では、ディスプレイは、iOSの実装によって動作し、iPod(登録商標)、iPad(登録商標)などで動作する。これに加えて、又は別法として、iPod(登録商標)又はその他のデバイスを、メイン・システムを駆動するための「リモート・コントロール」として使用することもできる。すなわち、リモート・コントロール・デバイスは、OTTデバイスに搭載されていてもよいし、切り離されていてもよい。使用時には、この目的のためのiPod(登録商標)、iPad(登録商標)、又はスマートフォンのようなデバイスは、滅菌バッグの中に入れられた状態で外科手術シーンに持ち込まれ、外科医及び/又は看護師がそこからシステム機器を駆動することができる。
携帯可能なディスプレイ・スクリーン
取付け型のスクリーンは、ここではiPhone(登録商標)として実施しているが、Droid又はBlakberry(登録商標)など任意のその他の同様のサイズのスマートフォン、あるいはカスタム・ビルと・タッチ・ディスプレイとすることもできる。
のこぎりに取り付けられると、ディスプレイは、通常は、姿勢/オフセット距離ディスプレイとともに使用されるように意図される。ディスプレイは、3Dレンダリング・エンジン・ソフトウェアを利用して、3D表面又は体積モデルを示し、ビューの自動選択で指定されたのと同じビューイング・パラメータの誘導及び選択を提供することができる。ディスプレイは、(例えばiPhone(登録商標)の)LCDスクリーンの一部分に複数の2D誘導のグラフ又は図を混合して示して、電動ツールの場所及び配向の3D誘導を与えることもできるが、スクリーンのこの部分には、3D的に誘導をレンダリングする3Dシーンが示される。LCDスクリーンは、メインCASシステム・コンピュータとコマンドを通信するための、又はユーザによる選択を行う、又はシステムに対して表示するためのテキスト・メニューを提供することもできる。LCDスクリーン(3Dパネル、2Dパネル、及びメニュー・パネル)の誘導部分は両方とも、境界を有していてもよいし、有していなくてもよく、また境界をドラッグ及びスケーリングし、テキスト・メニューで選択を行うことにより、スクリーン上で様々なサイズを占めるようにスケーリングすることができる。
さらに、ユーザは、スクリーン上でモデルを動かすことができる。このような変更は、メインOTT CASスクリーン上のビューと同様であり、これには、端末のスクリーンと比較して、取り付けられたスクリーンの方がより近くにあるという利点があり、また(必要に応じて)滅菌であることも滅菌でないこともあり、あるいは都合よく外科医又はアシスタントの近くにあることも近くにないこともあるメイン・コンピュータのスクリーンではなく、滅菌環境内でスクリーンに触れるということも意味している。
別の例では、ビュー、又は表示の任意のパラメータは、タッチ・スクリーン・インタフェースを用いて変更することができる。
取り付けられたスクリーンは、取り外して、分離したディスプレイとして、又はリモート・コントロール・デバイスとして使用することもできる。
さらに別の態様では、自動的又は半自動的骨見当合わせ技術で使用されるOTTに搭載されたピコ・プロジェクタ又はその他のプロジェクタを使用する方法が提供される。1つの態様では、基準フレームを使用するOTTの状況で、骨見当合わせ行列を計算又は決定する方法が提供される。これは、OTTについて記載した3Dトラッキングと、市販の画像処理及びトラッキング工程で使用されるような動的3D走査工程との組合せとして実施することができる。
1つの態様では、このようなOTTに基づく見当合わせ工程又は技術は、以下のステップを含む。
a)通常は手術前計画中に解剖学的構造(例えば骨)の3Dモデルを取得する。例えば、画像に基づくセットアップでは、これは、患者のコンピュータ・トモグラフィ(CT)又は磁気共鳴撮像(MRI)データによる、あるいはアトラスからの一般化された骨のモーフィング(スケーリング)による3D再構築として行うことができる。
b)トラッキング基準フレームを骨に取り付ける。トラッキング基準フレームは、OTTカメラに可視である。
c)OTTのプロジェクタを使用して解剖学的構造(例えば骨)の表面の3D走査を実行して、関心表面上にパターン(例えば(1つ又は複数の)点、(1つ又は複数の)線、(1つ又は複数の)グリッド、テキスト、図形(スプライト)など)を投影し、OTTの(1つ又は複数の)カメラ・システムが関心表面からの光の反射を取り込んで処理する。
d)c)と同時に、本明細書に記載する技術のいずれかを用いて、関心物体(例えば骨)に取り付けられた基準フレームを3Dでトラッキングする。OTTカメラは3D走査及びトラッキングの両方の工程に使用されるが、これら2つの工程を強調させる方法の一例は、1つの機能から別の機能に高速で切り替えて、各3D走査データのサンプリングを3Dトラッキング位置/配向とペアリングすることである。
e)c)及びd)のデータに基づいて、関心物体(例えば骨)に取り付けられた基準フレームに対して位置決め及び配向された解剖学的構造(例えば骨)の表面の表面モデルを取得する。
f)a)とc)の表面マッチング。この工程では、1つの表面をもう一方にマッチングする変換行列を計算する。この工程は、(ユーザ・グラフィカルな介在又は検証を用いて)手作業で行ってもよいし、様々なレベルの自動化で行ってもよい。後者では、相関又はその他の既知の技術を用いた画像処理ならびにパターン認識及びパターンマッチングのルーチンを利用する。
g)e)とf)を結合した最終的な解剖学的構造(例えば骨)の見当合わせ行列を計算する。
上述の工程は、いくつかの異なる変形形態を使用して、修正又は機能強化することができる。上記で概説したステップのいくつかの変形形態としては、例えば、(a)骨の見当合わせにピコ・プロジェクタを使用することは上記のステップと同様であるが、必要に応じて、ステップd)を最適化するために、異なる波長のフィルタを使用する、あるいは(b)骨の見当合わせにピコ・プロジェクタを使用することは上記のステップと同様であるが、必要に応じて、c)の3D走査工程を最適化するために、a)で得られた既知の解剖学的形状を使用することを含む、といったことが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
基準フレームを用いないOTTトラッキング
この代替の実施形態では、OTTシステムは、OTTによる、基準フレームを用いない3Dトラッキングを実行するように適応及び構成される。1つの態様では、プロジェクタ(例えば、単色又は多色、赤外線など)を用いて、既知の幾何学的形状(例えば骨)の上に既知のパターン(例えば(1つ又は複数の)点、(1つ又は複数の)線、(1つ又は複数の)グリッドなど)を投影し、反射光に画像認識及びコンピュータ・ビジョン・アルゴリズムを適用して、3Dの(例えばOTTの内部の原点及び座標系に対する)関心物体(例えば骨)の位置及び配向をトラッキングするステップがある。これは、ナビゲーションのために投影グリッドを使用する一形態と見なすことができる。このようなフリーハンド外科手術ナビゲーション技術を実施する1つの方方は、例えば、以下を含む(ただしこれらに限定されない)。
a)通常は手術前計画中に解剖学的構造(例えば骨)の3Dモデルを取得する。例えば、画像に基づくセットアップでは、これは、患者のコンピュータ・トモグラフィ(CT)データ又は上述のその他の方法による3D再構築として行うことができる。
b)プロジェクタ(例えば、単色又は多色、赤外線など)を用いて、現実の患者の解剖学的構造(例えば骨)の上に既知のパターン(例えば(1つ又は複数の)点、(1つ又は複数の)線、(1つ又は複数の)グリッドなど)を動的に投影する。
c)解剖学的構造(例えば骨)に投影された画像に画像認識及びコンピュータ・ビジョン・アルゴリズム(ならびに2に示す技術)を適用して、空間内のその位置及び配向を計算する。
上述の工程は、いくつかの異なる変形形態を使用して、修正又は機能強化することができる。上記で概説したステップのいくつかの変形形態としては、例えば、(a)3Dトラッキング、及び切開や穿孔などの間のユーザを誘導するための情報の表示の両方にOTTのプロジェクタを使用し、システムは、2組の画像に異なる色方式を使用して、画像処理を妨害しないようにするとともに、投影された誘導をユーザが解釈することも妨害しないようにする、(b)赤外光を発出してパターンのトラッキングに使用して、可視光で投影される誘導をユーザが解釈するのを妨害しないようにする、(c)グリッドから誘導へのOTTの切替えを高速にして立体視効果を生じるが、2つの工程(物体のトラッキング及びユーザの誘導)が互いに干渉し合うことは依然として防止する、などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
複数の基準フレーム
特定の外科手術のケースでは、骨の基準フレームの場所が1箇所では、カメラを備えた器具が切開に必要なあらゆる場所から基準フレームを「見る」ことができないこともある。そのような場合には、「結合」基準フレーム(多面)を使用することができる。すなわち、1回の見当合わせ工程(それらの面のうちのいずれかを用いる)で、システムは、以降、そのときに見える面がどの面であるかに関わらず、物体をトラッキングすることができる。しかしながら、指示器サブシステムの任意の要素は、コンピュータ支援外科手術の任意の手法に容易に使用することができ、コンピュータ支援外科手術システムは、ツールの場所を3次元で確立し、かつ外科手術計画に従って、外科医がどこで切除を行うつもりであるかを計算する。1つの代替の態様では、本明細書に記載する方法、システム、及び処置は、全ての目的のためにその全体を本願明細書に援用する、2007年6月18日に出願され、米国特許第2008/0009697号として広告された、「コンピュータ支援外科手術のための方法及び装置(Method and Apparatus for
Computer Aided Surgery)」と題する米国非仮特許出願第11/764505号に記載される技術、デバイス、又は方法のうちの1つ又は複数を組み込むように修正される。
当業者なら、本発明の広範な発明性を有する概念を逸脱することなく、上述の実施形態に様々な変更又は修正を加えることができることを認識するであろう。したがって、本発明は、本明細書に記載した具体的な実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載する本発明の範囲及び趣旨に含まれる全ての変更及び修正を含むように意図されていることを理解されたい。