JP2012210163A - 普通型コンバイン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】走行機体上に脱穀装置5と穀粒回収部7とが左右に並べて設けられ、脱穀装置5を通過した処理物の排出口23が脱穀装置5の後端に形成されている普通型コンバインであって、排出口23の下方に、排出口23から排出される処理物を、走行機体の幅方向での脱穀装置5側から穀粒回収部7側へ誘導して地面に落下させる誘導傾斜部44が設けてある。
【選択図】図3
Description
従って、脱穀装置から排出される稈等の処理物は、前記排出口から直接に地面に向けて落下していた。
この帯状既刈領域が、隣接状態に並列するようにコンバインの走行を繰り返すことで、圃場全域の刈り取りを完了することができる。
従って、効率よく刈り取りを行うには、隣接する帯状既刈領域どうしが可能な限り重ならないようにコンバインを走行させることが必要となる。
具体的には、前記刈取前処理装置の既刈領域側の端部に位置するデバイダが、前方に位置している植立穀稈の内、隣接する既刈領域側の端部に位置する植立穀稈の株元を目差すように刈取走行経路をとることが重要である。
従って、処理物は、圃場の既刈領域のみならず、隣接する未刈領域にも達し、植立穀稈の株元にも被さる状態に排出されることがある。
その結果、上述のようにコンバインを走行させるにあたり、端部に位置する植立穀稈の株元に処理物が被さっていて、その位置を確認しにくい。
また、植立穀稈の株元に処理物が被さっていると、コンバインの走行に伴ってデバイダに処理物が引っ掛かったまま引きずられ、刈取の障害になる問題もある。
前記排出口の下方に、前記排出口から排出される処理物を、前記走行機体の幅方向での前記脱穀装置側から前記穀粒回収部側へ誘導して地面に落下させる誘導傾斜部が設けてあるところにある。
また、コンバインの穀粒回収部側(一般には走行方向右側であることが多い)に既刈領域が位置し、脱穀装置側(一般には走行方向左側であることが多い)に未刈領域が位置するような配置環境下でコンバインの刈取走行を実施するような場合に、コンバインから排出される処理物は、既刈領域側に誘導され(以後、「処理物誘導作用」という)、未刈領域の植立穀稈の株元に被さり難くできるようになる。
その結果、刈取走行経路に隣接する未刈領域に処理物が排出されにくくなり、未刈領域の植立穀稈の株元を処理物が隠すことを防止できるようになる。よって、コンバインの前方の(特に植立穀稈の株元における)見通しをよくして、刈取走行経路の選択を行う上での判断を、より正確に実施できるようになる。
即ち、前記刈取前処理装置の既刈領域側の端部に位置するデバイダが、前方に位置している植立穀稈の内、隣接する既刈領域側の端部に位置する植立穀稈の株元を目差すように刈取走行経路をとりやすくなり、隣接する帯状既刈領域どうしが重ならないようにして、効率よく刈り取りを行うことが実現する。
更には、未刈領域の植立穀稈の株元に被さった処理物がデバイダに引っ掛かったまま引きずられることも防止でき、良好な状態での刈り取りを実現できる。
即ち、誘導傾斜部の上に落下する処理物が、傾斜面上から誘導傾斜部の傾斜上流側(穀粒回収部とは反対側)や後方側にこぼれ落ちるのを、前記立ち上がり壁部によって防止できる。従って、誘導傾斜部の上に落下した処理物を、走行機体の幅方向での穀粒回収部とは反対側や走行機体の後方側にこぼさずに、誘導傾斜部の傾斜方向下流側に確実に誘導落下させることができ、処理物誘導効果を更に向上させることができる。
更には、例えば、誘導傾斜部の上にある処理物に風が当たるような場合にも、前記立ち上がり壁部によって風を遮断することができ、処理物が吹き飛ばされて誘導傾斜部からこぼれるのを防止できる。
前記カバーには、少なくとも前記傾斜下流側空間の下方と後方が開口する開口部が設けてあるところにある。
また、カバーの開口部を、少なくとも傾斜下流側空間の下方と後方に設けてあることで、処理物が詰まり難い状態を維持してスムースな排出を叶えることができ、更には、排出口の近隣のメンテナンス等の作業を、前記開口部を通して走行機体の後方側から実施することが可能となる。
即ち、機能性とメンテナンス性の向上の両立化を図ることができる。
機体フレーム1の下部には左右一対のクローラ式走行装置3を装備してある。
機体フレーム1における左側の前端部には、作業走行時に車体の前方に位置する水稲や麦などの作物の穀稈を刈り取って搬送する刈取搬送部4を、左右向きの第1軸芯P1を支点にした昇降揺動が可能となるように連結してある。
機体フレーム1の左半部には、刈取搬送部4が搬送する刈り取り後の穀稈(以下、刈取穀稈と称する)を受け入れて脱穀処理・選別処理を施す脱穀装置5を搭載してある。
機体フレーム1の右後部には、揚送スクリュー6により脱穀装置5から搬出した単粒化穀粒を貯留して籾袋への詰め込みを可能にする袋詰装置(穀粒回収部の一例)7を搭載してある。
そして、切断装置16の後方に配備したオーガ17によって刈り取り後の刈取穀稈を左右方向の所定箇所に寄せ集めて後方に送り出し、その所定箇所から脱穀装置5にわたるように架設した掻き上げ搬送式のフィーダ18によって刈取穀稈を脱穀装置5に供給する。
扱室20の前下部には、フィーダ18が掻き上げ搬送した刈取穀稈の扱室20への供給を可能にする供給口22を形成してある。扱室20の後下部には、脱穀処理後の刈取穀稈(以下、単に処理物Sと称する)の扱室20からの排出を可能にする排稈口(排出口に相当)23を形成してある。
扱室20は、扱胴21を支持する前支持板24と後支持板25、扱胴21の上部を上方から覆う上部カバー26、及び、扱胴21を下方から覆う前後方向視U字状の受網27などによって区画形成してある。
前記扱胴21を回転駆動させることにより、扱室20内に位置する刈取穀稈に扱胴21の打撃や梳き込みなどによる脱穀処理を施すことができる。
前記受網27の上を後方に移動した処理物Sは、前記排稈口23から脱穀装置5の後方に排出される。
1番回収部31において回収された選別対象物は、単粒化穀粒として、搬送スクリュー6を介して袋詰装置7に送られる。2番回収部32に回収された選別対処物は、揺動選別機構29に還元される。
排稈カバー40は、左右の側板部41と、両側板部41の上縁部にわたる天板部42と、両側板部41の後縁部にわたる後板部43とを溶接によって一体に構成してある。また、前記取付用フランジ部40aは、左右の側板部41の前方側の端縁部から内側に直角に屈曲する状態に形成されている。
因みに、以後の説明において、左右の記載は、機体フレーム1の前方を基準にして、左側を左といい、右側を右という。
また、前記デバイダ14と排稈カバー40との関係は、機体フレーム1の幅方向において、デバイダ14が、排稈カバー40より外方に位置する状態に配置されている。左側のデバイダ14は、図3に示すようにコンバインを後方から見た状態で、クローラ式走行装置3の左側の外方で、且つ、脱穀装置5の左側の外方に位置している。右側のデバイダ14は、クローラ式走行装置3の右側の外方で、且つ、袋詰装置7の右側面より内側に位置している。
また、左右の側板部41は、上縁部どうしを同じ高さに位置させてある一方、下縁部は、右側の側板部41Rの方が左側の側板部41Lより下方に位置するように形成してある。
因みに、右側の側板部41Rの下端部は、機体フレーム1の近傍まで達している。
左側の側板部41Lの下端部は、排稈口23の下縁部と右側の側板部41Rの下縁部との間に位置させてある。
この誘導傾斜板44の下端部は、排稈口23の幅の中央部分の直下位置近傍まで達している。
当該実施形態においては、左側の側板部41Lと後板蓋部43cとは、本発明に係る立ち上がり壁部W1に相当する。
また、処理物Sは、誘導傾斜板44の上面を下り勾配に沿って滑りながら、誘導傾斜板44の右側に隣接する傾斜下流側空間V2に誘導されて地面上に落下する。
その際、誘導傾斜板44を滑り落ちる処理物Sは、右側の側板部41Rに当たることで下方へ誘導され、広範囲に飛散するのを抑制される。
当該実施形態においては、右側の側板部41Rは、本発明に係る縦壁部W2に相当する。
因みに、支持フレーム60は、溶接によってのみ機体フレーム1に取り付けることに限るものではなく、例えば、ボルトによって着脱自在に取り付けできるように構成してあってもよい。
支持フレーム60への燃料タンク50の固定は、図に示す金属ベルト61を燃料タンク50に架け廻して、端部を機体フレーム1と支持フレーム60とにボルト固定して実施されている。
〔2〕扱胴21としては、円筒状に形成した胴体部材の外周に螺旋歯や扱歯などを装備して構成したドラムタイプのものであってもよい。
7 袋詰装置(穀粒回収部の一例)
23 排稈口(排出口に相当)
40 排稈カバー(カバーに相当)
40A 開口部
44 誘導傾斜板(誘導傾斜部に相当)
S 処理物
V1 上空間
V2 傾斜下流側空間
W1 立ち上がり壁部
W2 縦壁部
Claims (6)
- 走行機体上に脱穀装置と穀粒回収部とが左右に並べて設けられ、前記脱穀装置を通過した処理物の排出口が前記脱穀装置の後端に形成されている普通型コンバインであって、
前記排出口の下方に、前記排出口から排出される処理物を、前記走行機体の幅方向での前記脱穀装置側から前記穀粒回収部側へ誘導して地面に落下させる誘導傾斜部が設けてある普通型コンバイン。 - 前記誘導傾斜部は、前記排出口の全幅の内、前記穀粒回収部とは反対側の端部に合わせて配置してある請求項1に記載の普通型コンバイン。
- 前記誘導傾斜部の周縁部の内、前記走行機体の幅方向での前記穀粒回収部とは反対側の端縁部と、前記走行機体の後方側の端縁部に、上方に立ち上がる立ち上がり壁部が設けてある請求項1又は2に記載の普通型コンバイン。
- 前記誘導傾斜部の上空間から前記誘導傾斜部の前記穀粒回収部側に隣接する傾斜下流側空間を覆うカバーが設けてあり、
前記カバーには、少なくとも前記傾斜下流側空間の下方と後方が開口する開口部が設けてある請求項1〜3の何れか一項に記載の普通型コンバイン。 - 前記カバーにおける前記穀粒回収部側の側面部分は、前記処理物を下方へ誘導する縦壁部として構成してある請求項4に記載の普通型コンバイン。
- 前記縦壁部は、その下縁部が、前記誘導傾斜部の傾斜面下端部より低くなるように形成してある請求項5に記載の普通型コンバイン。
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