JP2012209830A - ダイポールアレーアンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】 プリント化ダイポールアンテナを素子アンテナとするフェーズドアレーアンテナを広い周波数帯域で広帯域に使用する場合、表面波による素子間結合によるスキャンブラインドネス現象発生の影響により、アクティブインピーダンスが低周波数帯の広角方向ビーム走査時に劣化し、利得低下が生じる課題がある。
【解決手段】 プリント化ダイポールアンテナと同一基板上でアンテナの左右にモノポール状の無給電素子を複数設置することで、表面波を従来例よりも遅延させてE面方向の隣接素子まで伝搬させることができる。これにより、同一周波数において、スキャンブラインドネス現象の発生を、より広角方向へシフトするので、覆域内での利得低下を防ぎ、広角ビーム走査特性の劣化を抑えられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーダ、通信等幅広い用途に用いられるダイポールアレーアンテナに関する。
プリント基板にダイポールアンテナの素子アンテナが形成されたプリント化ダイポールアンテナは、例えば特許文献1、非特許文献1に記載されるように、一般的にはマイクロストリップ線路からテーパバランを介して平行2線に変換する給電構造を持つ。反射板上方略1/4波長の高さにダイポールアンテナを設置して用いる場合には、給電線路が反射板と接触しないように、反射板にスロット状の穴を開ける。この種のプリント化ダイポールアンテナは、反射板上に複数個の素子アンテナが配列されて、各素子に励振位相調整手段である移相器を装荷されることで、フェーズドアレーアンテナを構成する。
特開平06−268433号公報
J.S.Fu,M.B.Wang,Y.Lu and L.Chin,゛Compound Dipole With H−plane Parasitic Posts For Phased Array Wide−angle Wide−band Scanning,゛Proceedings of the 1999 IEEE Radar Conference,p.22−26,April 1999.
従来、ダイポールアンテナを素子アンテナとするフェーズドアレーアンテナを広い周波数帯域で広帯域に使用する場合、非特許文献1に記載されているように、素子間結合による影響でアクティブインピーダンスが低周波数帯の広角方向ビーム走査時に劣化し、利得低下が生じる恐れがある。
図4(a)は従来のプリント化ダイポールアンテナの概略構造を示す。図において、プリント化ダイポールアンテナの素子アンテナ単体5は、誘電体基板1と、ダイポールアンテナをなす放射部2と、給電回路3と、反射板4から構成される。放射部2、給電回路3およびテーパバラン(図示無し)は、プリント加工にて誘電体基板1上に一体化構成されている。反射板4にはスロット穴(図示無し)が設けられており、この穴から前記誘電体基板1が差し込まれて放射部2および給電回路3が反射板4より上方に飛び出した構造となっている。テーパバランは、反射板4の裏面側に設けるのが一般的である。
このプリント化ダイポールアンテナの素子アンテナ単体5は、反射板4上に一次元(リニア状)や二次元に複数個配列されて、素子毎に移相器を装荷してフェーズドアレーアンテナを構成している。一例として、図4(b)はリニア状に複数個配列したアレーの状態を示す図であり、また図5は二次元に配列したアレーの素子アンテナ配列の概略を示す上面図である。
次に、図4、図5に示した従来のプリント化ダイポールアンテナからなるフェーズドアレーアンテナの動作について説明する。アンテナにおいて送信と受信の関係は可逆であるため、ここではアンテナから電波が放射される送信の場合を例に述べる。まずは、素子アンテナ単体の動作を説明する。
送信信号は入力端子から分配回路(図示せず)を介して各素子の移相器に伝搬され、所望の励振位相値に調整された後、プリント化ダイポールアンテナの素子アンテナ単体5に到達する。送信信号はその後、誘電体基板1上に構成された平衡不平衡変換器であるテーパバランを介して平行2線である給電回路3に伝搬される。給電回路3が反射板4との干渉を避けるために、反射板4上にスロット穴が設けられている。その後、送信信号は給電回路3を伝わり放射部2に到達し、ダイポールアンテナが給電され送信波が放射部2から空間に放射される。ところで、各素子の送信信号は、各素子の送受信部にて振幅調整、位相制御されて素子アンテナ単体の入力端に伝わる。そのため、各素子アンテナ単体から放射された送信波は空間合成されて所望の放射特性を実現する。(ところで、前記で「フェーズドアレーアンテナの動作」について説明すると述べたが、送受信部にて各素子信号の振幅調整がなされた場合は、正しくは「アクティブフェーズドアレーアンテナ」のことを説明していることとなる。)
さて、前記プリント化ダイポールアンテナでは、テーパバランと給電回路3との不整合や放射部2と給電回路3との不整合により給電回路3に不平衡電流が流れ、そこが波源として不要波が発生する恐れがある。これは、特に、帯域端のアンテナ特性の劣化し始める領域で生じやすい。この不要波は表面波として誘電体基板1上をダイポールアンテナのE面方向に伝搬する(図4(b)の表面波伝搬の様子を参照)。そして、この表面波は、誘電体基板1上を伝搬するときはほとんど減衰することなくE面方向の隣接する素子アンテナまで伝搬する。その際、各素子でのビーム走査設定位相と表面波の伝搬による位相遅れとの重畳によって、E面方向の素子アンテナ間で同相となる条件が揃った場合にスキャンブラインドネス現象が発生し、ビーム走査方向での利得低下が発生する。この利得低下によって、広角ビーム走査特性の劣化、すなわちビーム走査覆域が減少する課題がある。なお、図5に示す二次元に配列したアレーにおいて、表面波は点線で囲んだ誘電体基板1の伸長方向(E面方向)に伝搬するので、その方向において表面波伝搬に対する対策を施す必要がある。
本発明は係る課題を解決するためになされたものであり、不要波の表面波伝搬による素子アンテナ間結合によって発生する、ダイポールアンテナのビーム走査方向での利得の低下を抑えることを目的とする。
本発明によるダイポールアレーアンテナは、ダイポールアンテナを形成する素子アンテナと、前記素子アンテナと同一基板上で、前記素子アンテナを間に挟むE面方向の両側に、前記素子アンテナから所定の間隔を空けて対称的に配置されたモノポール状の無給電素子と、を表面に具備したプリント基板が、前記素子アンテナのE面方向に複数個配列されたものである。
本発明に係るダイポールアレーアンテナによれば、無給電素子を設けることによって、不要波による表面波を、従来よりも遅延させてE面方向の隣接する素子アンテナまで伝搬させることができる。これにより、同一周波数において、スキャンブラインドネス現象の発生を、より広角方向へシフトするので、覆域内での利得低下を防ぎ、広角ビーム走査特性の劣化を抑えることができる。
実施の形態1によるプリント化ダイポールアレーアンテナの概略構成を示す図である。 実施の形態1によるプリント化ダイポールアレーアンテナのアクティブVSWR(電圧定在波比)の解析結果の一例を示す図である。 実施の形態1によるプリント化ダイポールアレーアンテナの放射パターン解析結果の重ね書きの一例を示す図である。 従来のプリント化ダイポールアレーアンテナの概略構成を示す図である。 従来のプリント化ダイポールアンテナの2次元アレーの概略構成を示す図である。
以下、本発明に係る実施の形態1について、プリント化ダイポールアレーアンテナの好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るプリント化ダイポールアレーアンテナの構成を示す図であり、図1(a)は素子アンテナ単体を示し、図1(b)は素子アンテナ単体が複数配列された配列状態を示しており、一列のみを側面から見た場合として示している。
図1において、プリント化ダイポールアレーアンテナは素子アンテナ単体10が複数配列されて、(アクティブ)フェーズドアレーアンテナが構成される。素子アンテナ単体10は、誘電体基板11と、放射部12と、給電回路部13と、トリプレート線路14と、反射板17と、無給電素子18を備えて構成される。また、給電回路部13は、地導体19とトリプレート線路14とスロット線路15とスルーホール16によって構成される。放射部12、地導体19、および無給電素子18は、いずれも誘電体基板11の両表面上にエッチングによるプリント加工にて同形状に構成されている。
地導体19は、Cの字型形状をなして屈曲した2つの導体線路から構成される。地導体19は、Cの字の中腹をなす一部が反射板17およびグランドに接続されている。トリプレート線路14は、地導体19の間に挟まれるように、誘電体基板11の内層に配線される。スロット線路15は、給電回路部13がスリット状に切り込まれた部分に形成され、当該スリット状に切り込まれた部分に所定の間隙を有した平行2線路によって構成される。スロット線路15は、それぞれの線路の一端部が給電回路部13における地導体19のCの字型の端部にそれぞれ接続されている。スルーホール16はトリプレート線路14の端部に設けられており、誘電体基板11の両表面に設けられた給電回路部13における地導体19の端部とトリプレート線路14の一端部とを短絡している。トリプレート線路14の他端部は、誘電体基板11上の給電回路部13の入力端側に延在して配置される。放射部12は、伸長方向がスロット線路15の伸長方向に直交するように、スロット線路15の他端部に接続される。放射部12は、スロット線路15に対し外側に拡がるように配置される。
反射板17はスロット穴が設けられており、誘電体基板11は当該スロット穴を貫通して、反射板17の上面から法線方向に突き出して設置される。このとき、放射部12と反対の反射板17の裏面側に誘電体基板11が伸長されており、誘電体基板11の両表面には地導体19が設けられている。この地導体19は、前述の通り給電回路部13と接続され、トリプレート線路14の地導体も兼ねている。反射板17は、この地導体19と導通を有して接続されており、誘電体基板11を取り囲むように設けられており、誘電体基板11との間に電気的隙間は存在しない。また、反射板17は放射部12から略1/4波長離れた位置に設けられる。反射板17は地導体19を介してグランドに接続されている。
モノポール状の無給電素子18は、前記反射板17または地導体19に接続されており、地導体19や反射板17と導通がとられている。無給電素子18は、その伸長方向がスロット線路15の伸長方向と平行になるように、素子アンテナ単体10におけるE面方向の両側に、所定の間隔で1つもしくは複数個配置されている。無給電素子18も放射部12や給電回路部13と同様に対称性を有するために、誘電体基板11の両表面に設けられている。無給電素子18の長さ(高さ)をl、幅をwとする。また、隣接して複数配置される場合は、その間隔をdと定める。
次に、この実施の形態1に係るプリント化ダイポールアレーアンテナの動作について、前記従来例と同様に送信の場合を例に説明する。
図中の入力端からの送信信号はトリプレート線路14を伝搬し、スロット線路15との交差点にて、電磁結合によりスロット線路15側に伝搬する。ここで、トリプレート線路14は、スロット線路15と交差した直後にスルーホール16を介して誘電体基板11の両表面上にある給電部13と導通する構造としているので、トリプレート線路14はスロット線路15との交差点直後で短絡状態となる(テーパバランが不要)。これにより、交差点ではトリプレート線路14上に電流が最大で流れるためスロット15側に効率よく電磁結合される。また、前記トリプレート線路14との交差点近傍のスロット線路15の端部形状は任意に選択でき、プリント化ダイポールアンテナを構成する素子アンテナ単体10の反射特性の広帯域化に繋がる。
スロット15に電磁結合された入力信号は、給電回路部13内のスロット線路15上を伝搬し、放射部12に到達の後、放射部12を給電する。その後、給電された放射部12上に平衡電流が流れ、プリント化ダイポールアンテナ10から送信波が空間に放射される。なお、ダイポールアンテナの特性上、送信波は、反射板17の法線方向で反射板17から遠ざかる直接波のほかに、反射板17に向かう側にも同じ大きさで放射される(これを反射波と呼ぶ)。前述の通り、反射板17は放射部12から略1/4波長離れているので、反射波は反射板17で反射して同相で直接波に重畳し、利得が2倍となる。
また、各素子アンテナ単体10の入力端での送信信号は、その前に各素子アンテナ単体10の送受信部にて振幅調整、位相制御されて入力端に伝わったものである。そのため、各素子アンテナ単体10から放射された送信波は空間合成されて所望の放射特性を実現する。
ところで、プリント化ダイポールアンテナを構成する素子アンテナ単体10は、従来のプリント化ダイポールアンテナとは異なり、トリプレート線路14およびスロット15を用いているので、テーパバランがなく不整合が生じにくい構造となっている。それでも、トリプレート線路14とスロット線路15との交差点では平衡−不平衡線路変換となるので、特に素子アンテナ単体10の帯域端では、そこでの不整合や放射部12と給電回路部13との不整合により、給電回路部13上に不平衡電流が流れ、そこが波源として不要波が発生する可能性がある。
この不要波は、表面波として誘電体基板11上を伝搬し、ある特定の周波数とビーム走査角度方向において、前記従来例にて説明した原理に従いスキャンブラインドネス現象が発生し、ビーム走査方向での利得低下が発生する。しかし、誘電体基板上に設けた無給電素子18により、前記表面波が従来例よりも遅延してE面方向の隣接する素子アンテナまで伝搬する。このため、同一周波数において、スキャンブラインドネス現象の発生は、より広角方向にシフトするので、覆域内での利得低下を防ぎ、広角ビーム走査特性の劣化を抑えられる。
また、無給電素子18の数を増加させることで、表面波の伝搬遅延量をさらに増大させることができ、より広角方向にてスキャンブラインドネス現象を発生させることができることから、広角ビーム走査特性をより低帯域まで改善できるという広帯域特性を実現できる。
例えば、図1(a)の例では、無給電素子18が片側3素子で記載されているが、片側1素子や2素子で構成した場合よりも、同一周波数ではより広角度方向に利得低下現象をシフトさせることが可能である。
また、無給電素子18は等価的にインダクタンス素子として考えることができ、その長さや幅を変えることで無給電素子のもつインダクタンス値(自己インダクタンス)を変えることが容易にでき、周波数や角度方向のシフトなどの広角ビーム走査特性の調整が可能となる。例えば、より低周波数帯で効果を得るには、長さlを長く設定したり、幅wを広げたりする。さらに、複数の無給電素子18を隣接して設置する場合の幅dは、無給電素子間の相互インダクタンス値に起因し、伝搬遅延量の調整パラメータの一つとして扱うことができる。
ここで、無給電素子18の効果を示す電磁界解析の結果を説明する。図2は無限周期アレーモデルでの素子アンテナ単体10におけるアクティブVSWRの結果の一例を示す図である。図2において、無給電素子数は片側3素子ずつ、無給電素子の長さ(物理長)lはスキャンブラインドネス発生周波数で約0.1波長、幅(物理長)wは約0.03波長である。また、図2(a)は無給電素子18が存在しない場合、図2(b)は無給電素子18が存在する場合である。図2(a)にて広角方向でのVSWRが劣化している(図中の矢印)のに対して、図2(b)では広角においてもVSWR値が小さく抑えられていることがわかる。
なお、前記のように無給電素子18の長さlは、通常、スキャンブラインドネス発生周波数での共振長(略1/4波長)よりも短いという構造的特長がある。
図3は、図2と同じモデルにおけるビーム走査時放射パターンの重ね書きの一例である。図中の●印は各ビーム走査方向での利得推移の軌跡である。無給電素子18を設けたことで、±60度以降に発生していた利得低下現象は抑えられていることが明らかである。なお、解析モデルでは便宜上400素子アレーと仮定して計算しており、図の縦軸の絶対値は無限周期アレーとしては意味をなさない。ここでは、角度間での相対的な利得推移を表す結果である。
無給電素子18は図1をみてもわかるように、プリント化ダイポールアンテナ10と同時にエッチング加工にて容易に形成できる利点もある。図5に示す2次元アレーの場合であっても、前記表面波は誘電体基板11上を伝搬するので、その方向の誘電体基板11上に無給電素子18を設ければよい。すなわち、列の異なる素子アンテナ間には設ける必要はないので、同一列の複数の素子アンテナを1枚の基板に実装し、エッチング加工のみで所要の無給電素子18を形成することができる。
また、無給電素子18は、プリント化ダイポールアンテナ10の左右に対称に設けられているので、無給電素子18上に誘起される電流は左右で逆相である。このため、誘電体基板11に直交するカット面内では無給電素子18からの放射波は相殺されるので、不要放射(交差偏波)は抑圧される。
さらに、図1では全て同一形状の無給電素子18を設けているが、片側の素子群内で全て同一である必要はなく、任意である。しかし、左右の素子群間は前記不要放射の相殺の絡みもあるので、対称性を維持するほうが良い。また、無給電素子18は、その伸張方向が反射板17に対して必ずしも垂直にする必要はなく、場合によっては反射板17に対して傾斜させても差し支えない。この場合、左右の素子群間は前記不要放射の相殺の絡みもあるので、対称性を維持するように傾斜させる。
加えて、素子アンテナ10からの無給電素子18の配置距離の違いにより、表面波の伝搬遅延量が異なる。これは、誘電体基板11上の隣接素子アンテナ10に具備されている無給電素子18との間隔が変化するので、その状態によっては両者間で相互インダクタンス量の変化が効いてくるためである。すなわち、無給電素子18の素子アンテナ10からの距離も設計パラメータの一つとなりうる。
また、前記表面波は誘電体基板11上を伝搬することから、そもそも誘電体基板11のE面方向サイズ(基板幅)によっても伝搬遅延量を制御できる。基板幅が広ければ、それだけ伝搬遅延量が増すということである。また、図1(b)のアレー状態の図に示すようにE面方向の隣接する素子アンテナ間に空間領域がある場合、この領域での表面波は減衰しつつ伝搬遅延も自由空間の波数に従うので、誘電体基板11上のそれよりも小さい。このことから、E面方向素子アンテナ間での誘電体基板領域と空間領域との割合を変えることでも、スキャンブラインドネス現象の発生角度を変更できる。前記無給電素子18との併用でスキャンブラインドネス現象の発生角度の調整に対し、さらに自由度が増す利点も備わっている。
このように実施の形態1によるダイポールアレーアンテナは、ダイポールアンテナを形成する素子アンテナと、前記素子アンテナと同一基板上で、前記素子アンテナを間に挟むE面方向の両側に、前記素子アンテナから所定の間隔を空けて対称的に配置されたモノポール状の無給電素子と、を表面に具備したプリント基板が、前記素子アンテナのE面方向に複数個配列されたことを特徴とする。
また、前記無給電素子は、前記素子アンテナのE面方向に複数個配列されたことを特徴とする。
また、前記プリント基板は、トリプレート線路と、前記トリプレート線路と交差し、前記素子アンテナに接続されたスロット線路と、前記スロット線路とトリプレート線路の交差点で、当該スロット線路とトリプレート線路の一端部に接続されたスルーホールと、前記スロット線路の他端部に接続され、上記トリプレート線路を間に挟む地導体と、前記地導体に接続された前記素子アンテナの反射板と、を備えたことを特徴とする。
これによって、無給電素子を設けることにより、不要波による表面波を、従来よりも遅延させてE面方向の隣接する素子アンテナまで伝搬させることができる。また、同一周波数において、スキャンブラインドネス現象の発生を、より広角方向へシフトするので、覆域内での利得低下を防ぎ、広角ビーム走査特性の劣化を抑えることができる。
以上の説明では、図1に示すトリプレート線路給電タイプのプリント化ダイポールアンテナを素子アンテナ単体とするアレーについて述べたが、この無給電素子18は特許文献1の従来例に示すプリント化ダイポールアレーアンテナに対しても、勿論その効果を発揮するものである。
また、無給電素子18の数を増加させることで、表面波の伝搬遅延量も増す。このため、より広角方向にてスキャンブラインドネス現象は発生することから、広角ビーム走査特性を改善できる。さらに、無給電素子は等価的にインダクタンス素子として考えることができ、その長さや幅を変えることで、広角ビーム走査特性の調整が可能である。
なお、実施の形態1によるプリント化ダイポールアレーアンテナは、固定局および移動局問わず、各種レーダ用アクティブフェーズドアレーアンテナとして用いることができる。
1 基板、2 放射部、3 給電回路、4 反射板、5 素子アンテナ単体、10 素子アンテナ単体(プリント化ダイポールアンテナ)、11 基板、12 放射部、13 給電回路部、14 トリプレート線路、15 スロット線路、16 スルーホール、17 反射板、18 無給電素子、19 地導体。

Claims (3)

  1. ダイポールアンテナを形成する素子アンテナと、
    前記素子アンテナと同一基板上で、前記素子アンテナを間に挟むE面方向の両側に、前記素子アンテナから所定の間隔を空けて対称的に配置されたモノポール状の無給電素子と、
    を表面に具備したプリント基板が、前記素子アンテナのE面方向に複数個配列されたことを特徴とするダイポールアレーアンテナ。
  2. 前記無給電素子は、前記素子アンテナのE面方向に複数個配列されたことを特徴とする請求項1に記載のダイポールアレーアンテナ。
  3. 前記プリント基板は、
    トリプレート線路と、
    前記トリプレート線路と交差し、前記素子アンテナに接続されたスロット線路と、
    前記スロット線路とトリプレート線路の交差点で、当該スロット線路とトリプレート線路の一端部に接続されたスルーホールと、
    前記スロット線路の他端部に接続され、上記トリプレート線路を間に挟む地導体と、
    前記地導体に接続された前記素子アンテナの反射板と、
    を備えた請求項1または請求項2に記載のダイポールアレーアンテナ。
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