JP2012209504A - 有機el照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機ELパネルの歩留まりを向上させると共に、ランニングコストを低減できる有機EL照明装置を提供する。
【解決手段】有機EL照明装置は、加法混色によって白色を形成する、複数色の単色発光素子から成る有機ELパネルと、有機ELパネルの各単色発光素子に対して発光に必要な電力をそれぞれ供給する電源供給部と、電源供給部の動作を制御することで、各単色発光素子に供給する電力を色単位で個別に制御する制御部とを有する。
【選択図】図1−1

Description

本発明は複数の有機EL(Electro-Luminescence)パネルを備えた有機EL照明装置に関する。
通常、照明用の有機ELパネルには、赤(R)、緑(G)、青(B)の単色発光層を積層した有機EL素子、あるいは青(B)、黄(Y)の単色発光層を積層した有機EL素子、あるいは上記の単色発光層を混在させて白色を形成した有機EL素子が用いられる。
これら色毎の発光素子は、それぞれ異なる輝度−電流−電圧特性を有すると共に、輝度寿命もそれぞれ異なっている。そのため、有機EL素子から成る発光パネル(以下、有機ELパネルと称す)の作製時にホワイトバランスや色度(色温度)を調整しても、使用しているうちに各色の輝度が異なる特性で減衰し、ホワイトバランスや色温度もずれてくる。一般に、緑色や赤色に比べて青色の輝度劣化が最も早く進行するため、色温度は、低い方向、すなわち赤や黄色の方向へ変化する。
また、有機EL素子は、薄膜素子であるため、製造プロセスにおいて膜厚バラツキ等が発生しやすく、同一条件で製造した素子であっても輝度−電流−電圧特性の電気特性がバラツキ易い。
したがって、複数の有機ELパネルを用いる有機EL照明装置では、材料や工程バラツキ等により有機ELパネル毎の初期特性のバラツキが大きく、各有機ELパネルの特性を合わせるためには選別が必須となる。また、点灯させたときの経時的な輝度劣化、色度の変化も各有機ELパネルで一様ではない。
なお、照明装置として用いる有機ELパネルが備える有機EL素子の構成については、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1では、基板上にRGBの各単色発光層を並行に形成した構成例が示されている。
特表2006−504231号公報
上述したように複数の有機ELパネルを用いる有機EL照明装置では、材料や工程バラツキ等により有機ELパネル毎の初期特性のバラツキが大きく、また点灯させることによる経時的な輝度劣化、あるいは色度の変化が有機ELパネル毎に異なる。
そのため、有機EL照明装置に用いる、各有機ELパネルの初期特性のバラツキが所定の仕様値から外れている場合、現状ではバラツキを補償する手段が無いため、仕様値から外れている有機ELパネルを不良品として廃棄しなければならず、歩留りが低くなってしまう問題がある。
また、有機EL照明装置の使用時に、輝度寿命や故障等により複数の有機ELパネルのうち、いずれかのパネルを交換する場合、交換する有機RLパネル以外のパネルもある程度輝度が劣化し、また色度も変化しているため、交換したパネルとの輝度差や色度差が知覚されてしまう。したがって、交換が必要な有機ELパネルが1つであっても、現状では有機EL照明装置が備える全ての有機ELパネルを交換するという考え方が主流になっている。このような輝度寿命に至っていない、あるいは故障していない有機ELパネルも併せて廃棄するのは無駄であり、有機EL照明装置のランニングコストも上昇してしまう。
本発明は上述したような背景技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、有機ELパネルの歩留まりを向上させると共に、ランニングコストを低減できる有機EL照明装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の有機EL照明装置は、加法混色によって白色を形成する、複数色の単色発光素子から成る有機ELパネルと、
前記有機ELパネルの各単色発光素子に対して発光に必要な電力をそれぞれ供給する電源供給部と、
前記電源供給部の動作を制御することで、各単色発光素子に供給する電力を前記色単位で個別に制御する制御部と、
を有する。
本発明によれば、有機ELパネルの歩留まりが向上し、また、有機EL照明装置のランニングコストを低減できる。
本発明の有機EL照明装置に用いる有機EL素子の構造例を示す断面図である。 図1−1に示した有機ELパネルの構成例を示す平面図である。 本発明の有機EL照明装置に用いる有機ELパネルの一例を示す平面図である。 本発明の有機EL照明装置の一構成例を示すブロック図である。 図2に示した有機ELパネルが備える各単色発光素子の他の配置例を示す平面図である。 有機ELパネルが備える各単色発光素子の配置例を示す平面図である。 有機ELパネルが備える各単色発光素子の他の配置例を示す平面図である。 有機ELパネルが備える各単色発光素子の他の配置例を示す平面図である。 有機ELパネルの各単色発光素子に供給する相対的な電流値の一例を示す模式図である。 有機ELパネルの各単色発光素子に供給する相対的な電流値の他の例を示す模式図である。 有機ELパネルが備える各単色発光素子の他の配置例を示す平面図である。 有機ELパネルが備える各単色発光素子の他の配置例を示す平面図である。 有機ELパネルが備える各単色発光素子の他の配置例を示す平面図である。
次に本発明について図面を用いて説明する。
図1−1は本発明の有機EL照明装置に用いる有機ELパネルの構造例を示す断面図であり、図1−2は、図1−1に示した有機ELパネルの構成例を示す平面図である。図2は本発明の有機EL照明装置に用いる有機ELパネルの一例を示す平面図である。図1−1及び図1−2は、赤、緑、青の単色発光層5をそれぞれ備える有機EL素子の一例を示している。また、図1−1及び図1−2は、有機ELパネルが赤、緑、青の単色発光層5をそれぞれ1つずつ備えた構成例を示しているが、実際の有機ELパネルは、赤、緑、青の各単色発光層5が繰り返し配列されている。
図1−1に示すように、本発明の有機EL素子は、例えばガラス基板1上に単色発光層5に対応した陽極となる透明電極(ITO:Indium Tin Oxide)2が形成され、周知の正孔注入層3、正孔輸送層4、単色発光層5、電子輸送層6及び電子注入層7が積層され、その上に単色発光層5に対応した陰極8が形成された構成である。透明電極2、正孔注入層3、正孔輸送層4、単色発光層5、電子輸送層6、電子注入層7及び陰極8が形成されない、ガラス基板1の他方の面(発光面)には、光拡散板9が貼合されている。正孔注入層3、正孔輸送層4、単色発光層5、電子輸送層6及び電子注入層7、並びに透明電極層2や陰極8は、それぞれ周知の材料や周知の方法を用いて形成すればよい。
図1−1に示す有機EL素子は、例えば、以下のようにして形成できる。
透明電極層は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の材料をスパッタ法、真空蒸着法等の物理蒸着法により、シャドーマスクを介して透光性基板(ガラス基板)の所定の領域に積層する、あるいはこれらの物理蒸着法により一様に成膜した後、周知のフォトエッチングプロセスを用いて所望の形状にパターニングすることで透明電極2を形成する。透明電極2の一端には、配線部材との接続部を形成するため、該一端を延長した陽極端子12(図1−2参照)を設けることが好ましい。透明電極層は、例えば、100〜300nm等の厚さで形成する。
正孔注入層3は、陽極の透光性電極層から有機層への正孔の注入障壁を下げると共に、陽極と正孔輸送層4とのエネルギーレベルの相違を緩和し、陽極から注入される正孔の正孔輸送層4への注入を容易にするために設けられている。正孔注入層3は、例えば銅フタロシアニンやスターバースト型芳香族アミンのようなアリールアミン誘導体等や、これら正孔注入性有機材料に五酸化バナジウムや三酸化モリブデン等の無機物を化学ドーピングして注入障壁を下げ、駆動電圧を低下させ得る正孔注入材料を用いて形成できる。
正孔輸送層4は、例えば、ビス(ジ(p−トリル)アミノフェニル)−1,1−シクロヘキサン、TPD、N,N’−ジフェニル−N−N−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(α−NPD)等のトリフェニルジアミン類や、スターバースト型芳香族アミン等の正孔輸送材料を用いて形成できる。
発光層5は、電極から注入された電子と正孔を再結合させ得る発光材料を含有する層であり、発光材料中で電子と正孔が再結合することにより、励起子を形成し励起状態になる。励起状態から低レベル順位、または基底状態に戻る際に発光が得られ、一重項励起状態から低レベル準位、あるいは基底状態に戻る際に蛍光が発光され、三重項励起状態から低レベル準位、あるいは基底状態に戻る際に燐光が発光される。発光材料としては、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム錯体(Alq3)、ビスジフェニルビニルビフェニル(BDPVBi)、1,3−ビス(p−t−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾールイル)フェニル(OXD−7)、N,N'−ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェニル)ペリレンテトラカルボン酸ジイミド(BPPC)、1,4ビス(N−p−トリル−N−4−(4−メチルスチリル)フェニルアミノ)ナフタレン等の低分子化合物、ポリフェニレンビニレン系ポリマー等の高分子化合物を挙げることができる。
また、発光材料は、ホストとドーパントの二成分系からなるものであってもよく、二成分系の発光材料においては、ホスト分子で生成した励起状態のエネルギーがドーパント分子へ移動してドーパント分子が発光する。ホスト化合物としては、上記発光材料や、電子輸送性材料、正孔輸送性材料を用いることができる。例えば、Alq3等のキノリノール金属錯体に4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)、2,3−キナクリドン等のキナクリドン誘導体や、3−(2'−ベンゾチアゾール)−7−ジエチルアミノクマリン等のクマリン誘導体をドープしたもの、電子輸送性材料のビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリン)−4−フェニルフェノール−アルミニウム錯体に、ペリレン等の縮合多環芳香族をドープしたもの、あるいは正孔輸送性材料の4,4'−ビス(m−トリルフェニルアミノ)ビフェニル(TPD)にルブレン等をドープしたもの、カルバゾール化合物に白金錯体やイリジウム錯体をドープしたもの等を用いることができる。
これらの発光材料は、有機EL照明装置の目的とする発光色によって選択すればよく、具体的には、緑色発光の場合は、Alq3、ドーパントにキナクドリンやクマリン等を用いることが可能であり、青色発光の場合は、DPVBi、ドーパントにペリレンやジスチリルアリーレン誘導体等を用いることが可能である。また、緑〜青緑色発光の場合は、OXD−7等を用いることが可能であり、赤〜オレンジ色発光の場合は、ドーパントにDCM、DCJTB等を用いることが可能であり、黄色発光の場合は、ドーパントにルブレン等を用いることが可能である。また、白色発光を得るために、発光材料としてホストにAlq3、ゲストにDCM(橙色)等を組み合わせて使用すればよい。
電子輸送層6は、電極層(陰極)から注入される電子を発光層5へ注入する層であり、例えば、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(Bu−PBD)、OXD−7等のオキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、キノリノール系の金属錯体等の有機物質や、これらの電子輸送性有機材料にリチウム等アルカリ金属のような電子供与性物質を化学ドーピングした電子輸送材料を用いて形成できる。
電子注入層7は、陰極に用いられるアルミニウム等の金属材料の仕事関数と、電子輸送層6の電子親和力(LUMO準位)のエネルギー差が大きいことに起因して陰極8から電子輸送層6への電子の注入が困難になるのを緩和するために、リチウムやセシウム等のアルカリ金属、若しくは、カルシウム等のアルカリ土類金属のフッ化物や酸化物、または、マグネシウム銀やリチウムアルミニウム合金等から選択される仕事関数の小さい物質で形成することが好ましい。電子注入層7の膜厚は、例えば、1〜10nmとすることができる。
これら電子注入層7、電子輸送層6、発光層5、正孔輸送層4、正孔注入層3は、上記材料を用いて、抵抗加熱による真空蒸着法、MBE法等でシャドーマスクを介して所望の形状に成膜してもよい。また、これらの層の形成に高分子材料を用いる場合、液状にしてインクジェット法を用いて所望の形状に形成することも可能であり、また感光性塗布液にしてスピンコートやスリットコートし、フォトリソグラフィー法により所望の形状に形成することもできる。有機層の厚さは、各層を5〜500nm、総合100〜1000nmに形成することができる。
有機層上に1対の電極層の他方の電極層を形成する。有機層上に設ける他方の電極層は上記透光性電極層と共に1対の電極層を構成するものであり、透光性を問われるものでない。透光性電極層が上記透光性電極層材料で形成される場合、例えば、アルミニウム、銀等の比抵抗が低く、反射率の高い金属薄膜を陰極として形成することが、有機層の発光を透光性電極層側へ反射し、発光面からの放出光量の減少を抑制できることから、好ましい。電極層は、スパッタ法、蒸着法等により、シャドーマスクを介して所定の領域に積層して所望の形状に形成することができる。また、電極層の一端に配線部材との接続部を形成するため、一端を延長して設けることが好ましい。電極層は、配線抵抗による電圧降下を考慮して、例えば、50〜300nmの厚さに形成する。
また、有機ELパネルは電界発光型の素子であるため、図1―1及び図1−2に示すように、複数色の発光層を持つ有機ELパネルでは、隣接する単色発光層の間に非発光部11が必要となる。これは、有機ELパネルが、電界が印加された領域のみキャリアが注入されて導電性が発現する素子であり、そのために、欲しい色の発光層と隣接する発光層からの電界の影響を防ぐためである。
図2に示すように、有機ELパネルは、加法混合・混色により白色を形成する複数色(例えばRGB)の単色発光素子(有機EL素子)10が、例えば並列に形成された構成である。なお、図2では、1つの単色発光素子にのみ符号10を付与しているが、他の単色発光素子も同様である。同様の表現は、後述する図4〜図12にも適用される。有機ELパネルは、色毎に個別の単色発光素子10が形成された構成でもよく、単色発光層5、陰極8及び陽極(透明電極)2を色毎に個別に成膜し、単色発光層5の上下の各層を共通な層とした構成でもよい。本明細書では、「単色発光素子10」に、上記単色発光層5、陰極8及び陽極2を除く各層を共通に形成する構成も含むものとする。
有機ELパネルの色毎の単色発光素子10は、有機EL照明装置を天井等に設置したときに人の目で解像できない程度の幅で形成する。例えば、人の目は、視距離が1mの場合、1.05(赤・緑等青色以外)〜2.18(青)mmの大きさを解像できるため、各単色発光素子10の幅を、それ以下で形成する。例えば天井の高さを、一般的な家庭における高さである2.5mとすると、各単色発光素子10の幅は5.45mm以下となる。
これは、複数色の単色発光素子10が視野内において所定の角距離内にあるとき、周知のフォン・ベゾルド色混合効果により、人にはそれらの混合色に知覚(同化)されるためである。また、人の目は、青色の受容体数が比較的少ないことが知られており、青の場合、上記同化は赤や緑よりも大きな角度で起こる。その角度は、青で約0.25°程度であり、赤や緑では約0.12°程度である。
視距離が1mの場合、0.25°は約4.36mmに相当するため、青色の単色発光素子10は、その半分の2.18mmよりも短い幅で形成されていれば隣接する発光色と同化して知覚される。また、視距離が1mの場合、0.12°は約2.1mmに相当するため、赤、黄、緑色等の単色発光素子10は、その半分の1.05mmよりも短い幅で形成されていれば隣接する発光色と同化して知覚される。
但し、上記同化して知覚される幅は、コントラストが高く(例えば黒地に白線を描いたような場合)、識別するのに最適な状態のときの値であり、人の目の空間分解能、解像度は、対象物の明るさや対象物と周囲のコントラストにも大きく依存する。通常、明るさやコントラストが低ければ解像度は下がり、高すぎても低下する。そのため、有機ELパネルを照明として用いる場合、単位面積あたりの輝度が高い、つまり視認対象は、明るく、かつ周囲とのコントラストが高いため、幅が上記値の5倍程度であっても各単色発光素子10が分離して知覚されることはない。したがって、通常の高さの天井に取り付ける場合、例えば青色の単色発光素子10は、その幅が10mm程度であっても、点灯すれば各単色発光素子10を個別に知覚できなくなる。また、これ以上の幅であっても、床や机上等、人が生活する領域では混色により白色となっているため、照明として充分に機能する。
さらに、照明装置に用いる有機ELパネルでは、ガラス基板等の発光面側に光拡散板(シート)9を貼合すれば、その拡散効果により各色が混合されて識別できなくなるため、各単色発光素子10を上記以上の幅に設定することも可能である。発光面側に光拡散板9を設けると、透光性基板(ガラス基板等)と外部の空気層との屈折率の差による出射光の全反射を防ぐことができるため、光の取り出し効率も向上する。
図3は本発明の有機EL照明装置の一構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、本発明の有機EL照明装置は、制御部20、電源供給部30及び有機EL発光部40を有する構成である。
有機EL発光部40は、例えばR、G、B、Y等の単色発光素子(有機EL素子)10がそれぞれ配列された上記有機ELパネルである。
電源供給部30は、商用電源から供給される交流電力を直流電力に変換する周知の整流・平滑回路31及びコンバータ32と、有機EL発光部40の各単色発光素子10に対して発光に必要な電力をそれぞれ供給する駆動回路33とを備えている。
制御部20は、電源供給部30の駆動回路33の動作を制御することで、有機EL発光部40の各単色発光素子10に供給する電流および電圧を制御する。制御部20は、有機EL発光部(有機ELパネル)40が備える各単色発光素子10に供給する電力を、例えば色単位で個別に制御する。有機EL発光部40の輝度や色度は、周知の分光測色計や色彩輝度計、可視光域に分光感度を持つCCD(Charge Coupled Device)等を用いて輝度・色度等の光学特性を測定し、該測定データから所望の輝度や色度が得られるように各単色発光素子10に供給する電力を調整すればよい。なお、制御部10に不図示の入力インタフェースを設け、該入力インタフェースを用いて検査員やユーザにより有機EL発光部の輝度や色度を調整できるようにしてもよい。その場合、検査員やユーザは、例えば目視により各パネルの輝度や色度を調整してもよい。また、フォトセンサー等を照明器具に設け、取得した輝度や色度等のデータを制御部20へフィードバックすることで自動的に調光するようにしてもよい。制御部20は、例えばプログラムにしたがって動作するCPU、メモリ等を含む周知のコンピュータで実現できる。
駆動回路33は、制御部20の指示にしたがって各単色発光素子10に供給する電流を単純に変化させる構成でもよく、周知のPWM(Pulse Width Modulation)回路やPAM(Pulse Amplitude Modulation)回路、あるいはそれらを組み合わせた変調方式の回路を用いて、各単色発光素子10に供給する電圧や電流を変化させてもよい。有機EL照明装置が複数の有機ELパネルを備えている場合、駆動回路33は各有機ELパネルに対応して複数備えていればよい。
本発明では、このように有機EL発光部(有機ELパネル)40の各単色発光素子10に供給する電力を色単位で個別に制御することで、発光色毎の単色発光素子10の輝度をそれぞれ変化させる。有機EL発光部(有機ELパネル)40からは、これらの発光色が加法混色されることにより白色光が発光され、各単色発光素子10に供給する電力を変化させることで、ホワイトバランス、色度(色温度)、輝度を自由に調整できる。そのため、有機EL照明装置が備える有機EL発光部(有機ELパネル)40毎の輝度や色度のバラツキを低減できる。
したがって、例えば検査工程等で各有機ELパネルの輝度や色度を調整すれば、有機EL照明装置が備える各有機ELパネルの輝度や色度のバラツキを低減できるため、各有機ELパネルを良品と判定することが可能であり、廃棄される有機ELパネルが低減して歩留りが向上する。
また、使用時、経時劣化(輝度の低下や色度が変化)が認められる場合は、該劣化した有機ELパネルのみを未使用品や新品と交換しても、交換した有機ELパネルの輝度や色度を、残っている有機ELパネルの輝度や色度に合わせて調整できるため、輝度寿命等に至った一部の有機ELパネルのみを交換すればよい。そのため、有機EL照明装置のランニングコストを低減できる。
なお、上記説明では、有機ELパネルが赤(R)、緑(G)、青(B)、または青(B)、黄(Y)の単色発光素子10を有する構成例を示したが、発光色はRGBやBY限定されるものではなく、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄色(Y)、あるいは赤(R)、緑(G)、青(B)、白(W)等の3原色以上であってもよい。
さらに、図2に示した複数色を有する有機ELパネルにおいて、色の配列を工夫することにより、より面積が大きい単一発光領域にしても、図2に示した有機ELパネルと同等の空間分解能、解像度を得ることができる。人の目の可視光域の光に対する感度は、緑(G)領域で一番大きく、次に赤(R)領域、短波長側の光・青(B)に対する感度が最も小さいことが知られている。これは、明るさ、空間分解能(解像度)、色分解能(色弁別閾)等は、主に緑と赤で感知しており、青領域の光は、加法混色において主に色のバランスをとる機能であり、前記特性への寄与は小さいことを示している。
したがって、緑・赤領域に較べて青領域の解像度は低くても人の見た目の空間分解・解像度、色分解に与える影響が少ない。一般に、人が明るさを感じる強度は、緑領域の光に対して赤領域の光は1/2〜1/3程度の感度であり、青領域の光は1/10程度の感度である。これを利用すると、青領域の解像度を下げる、すなわち同じ解像度でも青領域の発光面積を大きくできることを示している。
図4は、図2に示した有機ELパネルの赤、緑、青の繰り返し配列を、赤、緑、青、青、緑、赤、赤、緑、…の配列に変更したものである。すなわち、有機ELパネルが同数ずつ備える赤、緑、青の単色発光素子のうち、青の単色発光素子及び赤の単色発光素子を、2つ単位で隣接するように配置した構成である。さらに、図4に示す有機ELパネルでは、隣接する2つの青(B)間、並びに赤(R)間の非発光部11を無くして一つの発光領域としている。このような大きな発光色領域を形成しても(赤、緑、青の素子数、面積は同じ)、図2に示した有機ELパネルと同等の色、解像度が得られる。
また、図4に示す構成では、非発光部を減らして、発光素子数を減らす(約2/3)ことが可能であり、開口率も大きくなる。そのため、同じ駆動電流であれば輝度を大きくすることが可能であり、同じ輝度であれば、低電流化、低電圧化による長寿命化と低消費電力が図れる。また、発光素子数を減らすことで、調光・調色駆動条件の緩和(データ数が約2/3であるので駆動用の駆動回路等も約2/3に低減できる)も可能になる。
また、青色領域の光の色分解能が低くいことを利用すれば、さらに調光・調色駆動条件の緩和を行うこともできる。すなわち、赤、緑、青混色で調光調色を行うとき、赤、緑領域の光に割り当てる制御ビット数よりも青領域の光に割り当てる制御ビット数を少なくしても照明光に与える影響が少ない。例えば、赤・緑に6ビットずつ割り当て、青に4ビット割り当てることで、合計16ビットで調光・調色したり、赤・緑に4ビットずつ割り当て、青に2ビット割り当てることで、合計10ビットで調光・調色することができる。
また、有機ELパネルは、図2に示すように各単色発光素子10が同じ幅で並列に配置される構成に限定されるものではなく、例えば図5や図6に示すように、単色発光素子10毎に幅が異なっていてもよく、各単色発光素子10が格子状に配置されていてもよく、四角形や三角形等の様々な形状の単色発光素子10を組み合わせた構成でもよい。また、有機ELパネルは、例えば発光色毎の単色発光素子が異なる面積を有する構成であってもよい。このとき、上記と同様に、各色に対する人の目の感度により各発光領域の色構成、面積を最適化することで、より低い解像度、大きな開口率で有機EL照明パネルを作製することができる。
例えば、有機ELパネルでは、輝度劣化が最も早く進行する色は短波長側の青色発光素子であるが、上述したようにこの領域の光の空間分解能・色分解能は小さいので発光面積を大きくしても人の目には解像度が同等に見える。したがって、対応する単色発光素子10の面積が最も大きく、輝度劣化が早く進行する色から順に各単色発光素子10の面積が順次小さくなるように構成してもよい。その場合、制御部20は、輝度劣化が最も早く進行する色に対応する単色発光素子10に供給する電力が最も小さく、輝度劣化が早く進行する色から順に各単色発光素子10に供給する電力を順次大きくすればよい。これは、輝度劣化が大きい青色等の単色発光素子10の駆動電流を低減して輝度劣化の進行を抑制し、代わりに該単色発光素子10の面積を大きくして輝度の低下を抑制できることを意味する。
例えば、図7に示すように多数の単色発光素子10を格子状に配置する場合、図8や図9に示すように輝度寿命が最も短い、例えば青色の単色発光素子10の面積を最も大きくし、該単色発光素子10に供給する電力を最も小さくすればよい。なお、図8及び図9に示す各格子内の数値は、発光色毎の相対的な輝度、すなわち各単色発光素子10に供給する電力の相対的な値を例示している。例えば赤や緑の単色発光素子10に供給する電力を100%とした場合、図8では青や黄の単色発光素子10に供給する電力を80%に設定する例を示し、図9では青や黄の単色発光素子10に供給する電力を33%に設定する例を示している。
このように、輝度劣化が大きい青色等の単色発光素子10に供給する電力を低減し、代わりに該単色発光素子10の面積を大きくして輝度の低下を抑制すれば、所望の輝度や色度を維持しつつ該単色発光素子10の輝度寿命を延ばすことが可能であり、有機ELパネル全体の長寿命化が図れる。
また、上述した各色に対する人の目の感度が異なることを利用すれば、同じ解像度でも、有機ELパネルの色の配列を工夫することで、各単色発光素子10の発光面積を大きくすることが可能である。
例えば、図7に示したように赤(R)緑(G)青(B)の繰り返し配列から、図10に示すように赤(R)緑(G)青(B)黄(Y)の繰り返し配列に変更すれば、図7に示した有機ELパネルよりも各単色発光素子10の発光面積を大きくしても同等の解像度が得られる。なお、調光調色制御の基本単位は、図7に示す有機ELパネルでは、四角で囲ったRGBの3つの単色発光素子10であり、図10に示す有機ELパネルでは、四角で囲ったRGとBYの4つの単色発光素子10となる。このような配列及び制御を採用すれば、単色発光素子数が低減することで、駆動回路33を、例えば2/3程度に低減することができる。また、非発光部11の総面積が小さくなり、開口率も向上するため、有機ELパネルの輝度を向上させることができる。
同様に、図11や図12に示すように各単色発光素子10を配列すれば、図7に示した有機ELパネルよりも各単色発光素子10の発光面積を大きくしても同等の解像度が得られる。なお、調光調色制御の基本単位は、図11に示す有機ELパネルでは、四角で囲った2組のRGBを備えた6つの単色発光素子10となり、図12に示す有機ELパネルでは、四角で囲った2組のRG及び1つのBを備えた5つの単色発光素子10となる。このような配列及び制御を採用しても、各単色発光素子10の発光面積を大きくすることが可能であり、単色発光素子数が低減することで、駆動回路33を低減することができる。また、非発光部11の総面積が小さくなり、開口率も向上するため、輝度を向上させることができる。特に図12に示す素子配列では、図7に示した単色発光素子に比べて発光面積を約2倍にまで大きくすることができる。
1 ガラス基板
2 透明電極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 単色発光層
6 電子輸送層
7 電子注入層
8 陰極
9 光拡散板
10 単色発光素子
11 非発光部
12 陽極端子
20 制御部
30 電源供給部
31 整流・平滑回路
32 コンバータ
33 駆動回路
40 有機EL発光部

Claims (6)

  1. 加法混色によって白色を形成する、複数色の単色発光素子から成る有機ELパネルと、
    前記有機ELパネルの各単色発光素子に対して発光に必要な電力をそれぞれ供給する電源供給部と、
    前記電源供給部の動作を制御することで、各単色発光素子に供給する電力を前記色単位で個別に制御する制御部と、
    を有する有機EL照明装置。
  2. 前記有機ELパネルを複数備え、
    前記電源供給部を各有機ELパネルに対応して複数備え、
    前記制御部は、
    複数の有機ELパネル毎の前記単色発光素子に供給する電力を前記色単位で個別に制御する請求項1記載の有機EL照明装置。
  3. 前記有機ELパネルは、
    輝度劣化が最も早く進行する色に対応する単色発光素子の面積が最も大きく、輝度劣化が早く進行する色から順に各単色発光素子の面積が順次小さくなる構成であり、
    前記制御部は、
    輝度劣化が最も早く進行する色に対応する単色発光素子に供給する電力が最も小さく、輝度劣化が早く進行する色から順に各単色発光素子に供給する電力を順次大きくする請求項1または2記載の有機EL照明装置。
  4. 前記有機ELパネルは、
    赤、緑、青の単色発光素子をそれぞれ同数備え、
    青の単色発光素子及び赤の単色発光素子が、2つ単位で隣接するように配置された請求項1から3のいずれか1項記載の有機EL照明装置。
  5. 前記有機ELパネルは、
    青の単色発光素子が2.18mmよりも短い幅で形成され、該青以外の色の単色発光素子が1.05mmよりも短い幅で形成された請求項1から4のいずれか1項記載の有機EL照明装置。
  6. 前記有機ELパネルは、
    発光面側に貼合された光拡散板を備える請求項1から5のいずれか1項記載の有機EL照明装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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