JP2012209346A - 光電変換モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換部の破損を低減した光電変換モジュールを提供する。
【解決手段】光電変換モジュールは、一主面2aを有する第1基板2と、該第1基板2の一主面2a上に設けられた、光吸収層4を有する光電変換部1とを有する。さらに、光電変換モジュールは、光電変換部1を被覆する被覆層8と、受光面9aおよび該受光面の裏面に相当する非受光面9bを有し、該非受光面9bが被覆層8と接触するように設けられた第2基板9とを有する。そして、光電変換モジュールにおいて、第2基板9の受光面9aにおける表面圧縮応力は、第1基板2の一主面2aにおける表面圧縮応力よりも小さい。
【選択図】図2

Description

本発明は光電変換モジュールに関する。
太陽光発電等に使用される光電変換モジュールは、様々な種類のものがある。その中でも、CIS系(銅インジウムセレナイド系)、CIGS系(銅インジウムガリウムセレナイド系)等のカルコパイライト系の材料は、比較的低コストで大面積の太陽電池モジュールを容易に製造できる点から、研究開発が進められている。
このカルコパイライト系の太陽電池モジュールは、ガラスから成る基板上に、金属電極層、CIGS層およびバッファ層、透明電極層を順次成膜した光電変換部を備えている。さらに、このような太陽電池モジュールは、光電変換部を被覆する充填材としてのエチレンビニルアセテート共重合体(以下、EVAという)と、このEVAの上にカバーガラスを積層し、これらを減圧下で加熱加圧し、一体化されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−252975号公報
特許文献1に記載された太陽電池モジュールでは、光電変換部を支持する支持基板が青板ガラス、カバーガラスが強化ガラスで構成されている。そのため、このような太陽電池モジュールは、カバーガラスの方が支持基板よりも高い強度を有している。また、このような太陽電池モジュールは、屋外の建築物などに設置した場合、風圧や積雪などで太陽電池モジュールの主面(カバーガラスの主面)に過度な圧力が加わると、太陽電池モジュールが変形する(たわむ)場合がある。
上述したような変形が大きい場合には、カバーガラスが破損する前に強度の弱い支持基板が割れる。このように支持基板が割れた場合、支持基板上に形成されている光電変換部も破損するため、光電変換機能が低下する可能性があった。光電変換部が破損した場合は、修理が困難であるため、新たな太陽電池モジュールに取り換える必要があった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的は光電変換部の破損を低減した光電変換モジュールを提供することにある。
本発明の一態様に係る光電変換モジュールは、一主面を有する第1基板と、該第1基板の前記一主面上に設けられた、光吸収層を有する光電変換部とを有する。さらに、本態様では、前記光電変換部を被覆する被覆層と、受光面および該受光面の裏面に相当する非受光面を有し、該非受光面が前記被覆層と接触するように設けられた第2基板とを有する。そして、本態様において、前記第2基板の前記受光面における表面圧縮応力は、前記第1基板の前記一主面における表面圧縮応力よりも小さい。
本発明の一態様に係る光電変換モジュールによれば、光電変換モジュールの主面に相当
する第2基板の受光面に過度な圧力が加わって、光電変換モジュールが変形すると、第1基板よりも先に第2基板に割れが生じる。本態様では、第2基板に割れが生じても、光電変換部上に被覆層が配置されているため、光電変換部が保護される。その結果、本態様では、上記した変形が生じても光電変換部の破損を低減できる。
本発明の実施形態に係る光電変換モジュールの光電変換部の一例を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 本発明の実施形態に係る光電変換モジュールを示すものであり、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A面における断面図である。
本発明の光電変換モジュールの実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、図面には、後述する光電変換セルの配列方向をX軸とする右手系のXYZ座標が付してある。まず、光電変換モジュールの一部である光電変換部について説明する。
<光電変換部>
光電変換部1は、図1(b)に示すように、第1基板2の一主面上に設けられている。そして、この光電変換部1は、図1(b)に示すように、下部電極3と、光吸収層4およびバッファ層5を備えた光電変換層と、透光性導電層6および集電電極7を備えた上部電極とを有する。この光電変換部1では、下部電極3および上部電極で挟まれた光吸収層4およびバッファ層5により光電変換が行なわれる。
また、光電変換部1では、複数の光電変換セル1a、1bが電気的に接続されている。具体的には、図1に示すように、一方の光電変換セル1aの上部電極(集電電極7)と、一方の光電変換セル1aに隣り合う他方の光電変換セル1bの下部電極3とが電気的に接続される態様を成している。これにより、隣接する光電変換セル1a、1bは、図1中のX方向に沿って直列接続され、第1基板2上で集積化されている。
次に、光電変換部1の各部材について説明する。
下部電極3は、一方向(図1のX方向)に互いに間隔をあけて第1基板2の一主面上に複数配置されている。本実施形態では、図1(b)に示すように、上記間隔に対応する分離溝P1によって互いに離間した3つの下部電極3が設けられている。なお、下部電極3の個数については、図1に示したものに限られない。このような下部電極3は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)または金(Au)等の金属またはこれらの合金を含む薄膜であればよい。また、これらの金属が積層されてなる構造体であってもよい。この下部電極3は、例えば、第1基板2上にスパッタリング法または蒸着法等で厚さ0.2〜1μm程度に形成される。
光吸収層4は、下部電極3上に配置されている。光吸収層4は、例えば、化合物半導体を含んでいる。このような化合物半導体としては、例えば、カルコゲン化合物半導体が挙げられる。カルコゲン化合物半導体は、カルコゲン元素である硫黄(S)、セレン(Se)またはテルル(Te)を含むものである。カルコゲン化合物半導体としては、例えば、I-III-VI化合物半導体がある。I-III-VI化合物半導体とは、I-B族元素(11族元素ともいう)とIII-B族元素(13族元素ともいう)とVI-B族元素(16族元素ともいう)との化合物半導体であり、カルコパイライト構造を有し、カルコパイライト系化合物半導体と呼ばれる(CIS系化合物半導体ともいう)。I-III-VI化合物半導体としては、例えば、二セレン化銅インジウム(CuInSe)、二セレン化銅インジウム・ガリウム(Cu(In,Ga)Se)、二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム(Cu(In
,Ga)(Se,S))、二イオウ化銅インジウム・ガリウム(Cu(In,Ga)S)又は薄膜の二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム層を表面層として有する二セレン化銅インジウム・ガリウム等の多元化合物半導体薄膜がある。なお、光吸収層4が含む化合物半導体は、上記したI-III-VI化合物半導体だけでなく、例えば、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)、硫黄(S)を含む、CZTS系のものであってもよい。このようなCZTS系化合物半導体は、例えばCuZnSnSが挙げられる。CZTS系化合物半導体は、I-III-VI化合物半導体のようにレアメタルを使用していないため、材料を確保しやすい。また、光吸収層4は、例えば、p型の導電形を有し、厚さが1〜3μm程度である。
光吸収層4は、スパッタリング法、蒸着法等といった真空プロセスによって形成される。また、光吸収層4は、塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスによっても形成される。塗布法あるいは印刷法では、例えば、光吸収層4に主として含まれる元素の錯体溶液が下部電極層2の上に塗布され、その後、乾燥および熱処理が行われる。
バッファ層5は、光吸収層4の+Z側の主面の上に設けられており、光吸収層4の第1導電型とは異なる第2導電型(ここではn型の導電型)を有する半導体を主に含む。なお、導電型が異なる半導体とは、伝導担体(キャリア)が異なる半導体である。また、光吸収層4の導電型がn型であり、バッファ層5の導電型がp型であってもよい。ここでは、バッファ層5と光吸収層4との間にヘテロ接合領域が形成されている。このため、光電変換セルRaでは、ヘテロ接合領域を形成する光吸収層4とバッファ層5とにおいて光電変換が生じ得る。
バッファ層5は、化合物半導体を主に含む。バッファ層5に含まれる化合物半導体としては、例えば、硫化カドミウム(CdS)、硫化インジウム(In)、硫化亜鉛(ZnS)、酸化亜鉛(ZnO)、セレン化インジウム(InSe)、In(OH,S)、(Zn,In)(Se,OH)、および(Zn,Mg)O等が挙げられる。そして、バッファ層5が1Ω・cm以上の抵抗率を有していれば、リーク電流の発生が低減され得る。なお、バッファ層5は、例えば、ケミカルバスデポジション(CBD)法等によって形成され得る。
また、バッファ層5は、光吸収層4の一主面の法線方向(+Z方向)に厚さを有する。この厚さは、例えば、10nm〜200nmに設定される。バッファ層5の厚さが100nm〜200nmであれば、バッファ層5の上に透光性導電層6がスパッタリング法等で形成される際に、バッファ層5においてダメージが生じ難くなる。
透光性導電層6は、バッファ層5の+Z側の主面の上に設けられており、例えば、n型の導電型を有する透明の導電層(透明導電層とも言う)である。この透光性導電層6は、光吸収層4において生じた電荷を取り出す電極(取出電極とも言う)として働く。透光性導電層6は、バッファ層5よりも低い抵抗率を有する材料を主に含む。透光性導電層6には、いわゆる窓層と呼ばれるものが含まれてもよいし、窓層と透明導電層とが含まれてもよい。
透光性導電層6は、禁制帯幅が広く且つ透明で低抵抗の材料を主に含んでいる。このような材料としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛の化合物、錫が含まれた酸化インジウム(ITO)、および酸化錫(SnO)等の金属酸化物半導体等が採用され得る。酸化亜鉛の化合物は、アルミニウム、ボロン、ガリウム、インジウム、およびフッ素のうちの何れか1つの元素等が含まれたものである。
透光性導電層6は、スパッタリング法、蒸着法または化学的気相成長(CVD)法等に
よって形成され得る。透光性導電層6の厚さは、例えば、0.05μm〜3.0μmである。ここで、透光性導電層6が、1Ω・cm未満の抵抗率と、50Ω/□以下のシート抵抗とを有していれば、透光性導電層6を介して光吸収層4から電荷が良好に取り出され得る。
バッファ層5および透光性導電層6が、光吸収層4が吸収し得る光の波長帯域に対して、光を透過させ易い性質(光透過性とも言う)を有していれば、光吸収層4における光の吸収効率の低下が低減され得る。また、透光性導電層6の厚さが0.05μm〜0.5μmであれば、透光性導電層6における光透過性が高められると同時に、光電変換によって生じた電流が良好に伝送され得る。更に、透光性導電層6の絶対屈折率とバッファ層5の絶対屈折率とが略同一であれば、透光性導電層6とバッファ層5との界面で光が反射することで生じる入射光のロスが低減され得る。
集電電極7は、透光性導電層6の+Z側の主面(一主面とも言う)の上に設けられている線状のグリット部7a(線状電極部とも言う)と、接続部7bを有している。そして、例えば、光電変換セル1aの透光性導電層6によって集められた電荷は、グリット部7aによって更に集められ、接続部7bを介して隣接する光電変換セル1bに伝達され得る。
このグリット部7aが設けられることで、透光性導電層6における導電性が補われるため、透光性導電層6の薄層化が可能となる。その結果、電荷の取り出し効率の確保と、透光性導電層6における光透過性の向上とが両立し得る。なお、グリット部7aが、例えば、銀等の導電性が優れた金属を主に含んでいれば、光電変換部1における変換効率が向上し得る。なお、グリット部7aに含まれる金属としては、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル等であってもよい。
また、グリット部7aの幅は、50μm〜400μmであれば、隣接する光電変換セル間における良好な導電が確保されつつ、光吸収層4への光の入射量の低下が低減され得る。1つの光電変換セルに複数のグリット部7aが設けられる場合、該複数のグリット部7aの間隔は、例えば、2.5mm程度であればよい。
なお、グリット部7aの表面が、光吸収層4が吸収し得る波長領域の光を反射する性質を有していれば、光電変換部1がモジュール化された際に、グリット部7aの表面で反射した光が、モジュール内で再び反射して光吸収層4に入射し得る。これにより、光電変換部1における変換効率が向上し得る。このような表面が形成されるためには、例えば、透光性の樹脂に光反射率の高い銀等の金属粒子が添加されたペーストが透光性導電層6の一主面上に塗布され、その後の乾燥によって該ペーストが固化されることでグリット部7aが形成されればよい。また、例えば、アルミニウム等の光反射率の高い金属がグリット部7aの表面に蒸着されてもよい。
接続部7bは、光吸収層4およびバッファ層5を分離する分離溝P2内に配置されている。この接続部7bは、グリット部7aと電気的に接続している。そして、例えば、光電変換セル1a内に位置する接続部7bは、分離溝P2を通って隣の光電変換セル1bから延伸されている下部電極3に接続するような垂下部を有している。これにより接続部7bは、図1(a)において、光電変換セル1aの上部電極(透光性導電層6およびグリット部7a)と、光電変換セル1bの下部電極3とを電気的に接続できる。なお、図1(a)、(b)では、透光性導電層6に電気的に接続された光電変換セル1aのグリット部7aと光電変換セル1bの下部電極3とを直に接続しているが、この形態に限られない。接続部7bは、例えば、分離溝P2に配置されるバッファ層5および透光性導電層6の少なくとも一方を介して光電変換セル1aの上部電極と光電変換セル1bの下部電極3とを電気的に接続する形態であってもよい。
接続部7bは、グリット部7aと同様の材質、方法で作製してもよい。そのため、接続部7bは、グリット部7aの形成と同時に行なってもよい。それゆえ、接続部7bは、グリット部7aの一部であってもよい。
次に、光電変換部1の製造方法の一例について説明する。
まず第1基板2の外周部から内側に3〜20mm程度を除く略全面にモリブデン等の金属をスパッタリング法で成膜し、下部電極3を形成する。次いで、下部電極3の所望の位置にYAG(イットリウム、アルミニウム、ガーネット)レーザ等を照射して分割溝P1を形成し、下部電極3をパターニングする。その後、パターンニングされた下部電極3上に光吸収層4をスパッタ法、蒸着法または印刷法などを用いて成膜する。次に、光吸収層4上にバッファ層5を溶液成長法(CBD法)等で成膜する。次いで、スパッタリング法または有機金属気相成長法(MOCVD法)等でバッファ層5上に透光性導電層6を成膜する。次に、メカニカルスクライビング等で分割溝P2を形成して、光吸収層4、バッファ層5および透光性導電層6をパターニングする。次いで、透光性導電層6上にスクリーン印刷法等で金属ペーストを塗布した後、焼成して集電電極7を形成する。その後、メカニカルスクライビング等で分割溝P3を形成し、複数の光電変換セルを構成するようにパターニングすることによって、光電変換部1が作製される。
<光電変換モジュール>
次に、本発明の実施形態に係る光電変換モジュールの一例について説明する。
本発明の一実施形態に係る光電変換モジュールMは、図2(b)に示すように、光電変換部1、第1基板2、被覆層8および第2基板9を備えている。
第1基板2は、光電変換部1等を支持する支持基板である。この第1基板2は、光電変換部1が設けられている一主面2aに圧縮応力層を有している。このような第1基板2としては、例えば、厚さ1〜10mm程度の化学強化ガラス、風冷強化ガラス等で形成される板状のガラスが利用できる。化学強化ガラスは、例えば、フロート法で作成したソーダライムガラスをイオン交換強化法で強化することで得られる。具体的には、ソーダライムガラスを380℃程度に加熱した硝酸カリウムの溶融塩に入れ、ソーダライムガラスの表面のナトリウムイオンをカリウムイオンに交換することで、表面に圧縮応力層が形成されて化学強化ガラスとなる。また、風冷強化ガラスは、例えば、白板ガラスを該白板ガラスの軟化点近傍(650〜700℃)に昇温した後、急激に冷却することにより、表面に圧縮応力層が形成されることで作製される。このような化学強化ガラスまたは風冷強化ガラス等で形成された第1基板2は、表面圧縮応力が大きいため、ソーダライムガラスまたは白板ガラス等よりも表面が強化される。それゆえ、第1基板2は、一主面2a側から−Z方向に作用する圧力(例えば、正圧)に対する耐性が高まる。また、本実施形態において、光吸収層4がカルコパイライト系の半導体層を含み、第1基板2に上述のようなカリウムを含む化学強化ガラスを用いれば、キャリア濃度を増加させることができる。これにより、このような形態では、光電変換効率を向上させることができる。
第1基板2の表面圧縮応力は、例えば、JIS、R3222:2003の8.4表面圧縮応力の測定に記載された屈折率計法で測定できる。また、第1基板2の表面圧縮応力の値は、例えば、300〜800MPaであればよい。なお、第1基板2は、少なくとも光電変換部1が設けられている一主面2aに圧縮応力層を形成すればよいが、一主面2aの裏面に相当する他主面にも圧縮応力層を設けてもよい。このような形態であれば、第1基板2の他主面側から+Z方向に作用する圧力(負圧)に対する耐性が高まる。
被覆層8は、図2(b)に示すように、第1基板2および第2基板9の互いに対向する一主面間に充填されている。この被覆層8は、主として光電変換部1を保護する機能を有しており、光電変換部1を覆うように配置されている。このような被覆層8としては、例えば、共重合したエチレンビニルアセテート(EVA)を主成分とする樹脂が挙げられる。なお、EVAには、樹脂の架橋を促進すべく、トリアリルイソシアヌレート等の架橋剤が含まれていてもよい。また、EVAは、第1基板2と第2基板9とを接着し、一体化する機能も有している。
第2基板9は、光電変換部1等を外部から保護する機能を有している。また、第2基板9は、受光面9aおよび非受光面9bを有している。これにより、光電変換モジュールMでは、主として第2基板9の受光面9aに太陽光等の光が入射される。そのため、第2基板9の受光面9aは、光電変換モジュールMの受光面に相当する。第2基板9の非受光面9bは、受光面9aの裏面に相当するものである。また、第2基板9の非受光面9bは、受光面9aに入射された光が光電変換部1に出射される部位である。なお、この第2基板9の非受光面9bとは、全く受光しない部位ではなく、主として光電変換に寄与する光が入射されない部位である。また、第2基板9の非受光面9bは、被覆層8と接触している。これにより、被覆層8は、第1基板2の一主面2aと第2基板9の非受光面9bとの間に介在することとなる。また、第2基板9の形状は、第1基板2とほぼ同等のものを用いればよい。
このような第2基板9としては、厚さ3〜5mm程度で、無アルカリガラスまたは風冷強化ガラス等が利用できる。このうち、風冷強化ガラスであれば、受光面9aに圧縮応力層が形成されている。第2基板9の表面圧縮応力は、上述した第1基板2の表面圧縮応力と同等の方法で測定できる。また、第2基板9の表面圧縮応力の値は、例えば、0〜150MPaであればよい。なお、第2基板9は、受光面9aに作用する外部からの衝撃に対する耐性を向上させるべく、少なくとも受光面9aに圧縮応力層を形成すればよいが、非受光面9bにも圧縮応力層を設けてもよい。このような形態であれば、第1基板2の他主面側から+Z方向に作用する圧力(負圧)に対する耐性が高まる。
そして、本実施形態では、第2基板9の受光面9aにおける表面圧縮応力の値が、第1基板2の一主面2aにおける表面圧縮応力の値よりも小さい。これにより、本実施形態では、光電変換モジュールMの受光面(第2基板9の受光面9a)に過度な圧力が加わって、光電変換モジュールMが変形すると、第1基板2よりも先に第2基板9に割れが生じやすくなる。なお、上記圧力は、例えば、図2(b)に示した−Z方向に作用している。上述のように、第2基板9に割れが生じても、本実施形態では、光電変換部1上に被覆層8が配置されているため、光電変換部1が保護される。すなわち、被覆層8は、第2基板9の割れによって生じ得る衝撃および異物の混入等を低減できる。その結果、本実施形態では、上記した変形が生じても光電変換部1の破損を低減できる。
また、本実施形態では、第2基板9に割れが生じた場合、破損した第2基板9を第1基板2から取り外して、新しい第2基板9を配置することにより、光電変換モジュールを簡易に修理できる。具体的には、被覆層8にEVAを用いた場合、光電変換モジュールを60〜90℃まで昇温し、破損した第2基板9を取り外す。このとき、被覆層8の一部も除去してもよい。次に、新たな被覆層8を古い被覆層8の上に載置する。次に、新しい被覆層8の上に新しい第2基板9を置いてラミネートして一体化することで、光電変換モジュールMを修理できる。このように、本実施形態では、光電変換部1を取り換えることなく、光電変換モジュールの修理を行なうことができるため、修理工程が簡易になる。
また、本実施形態では、第1基板2および第2基板9の表面における表面圧縮応力を変えることによって基板の強度を調整しているため、第1基板2の厚みを過度に大きくする
ことなく、上述した基板の強度の大小関係を実現できる。すなわち、上述した基板の強度の大小関係を維持していれば、第1基板2の厚みを小さくすることもできる。これにより、本実施形態では、第1基板2の重量を過度に大きくしなくてもよいため、製造上の作業性が向上する。なお、本実施形態では、上述した基板の強度の大小関係を維持すべく、第2基板9の受光面9aに圧縮応力層が形成されていないガラスを用いることも可能である。このようなガラスとしては、例えば、上述したような無アルカリガラスが挙げられる。
一方で、本実施形態では、図2(b)に示すように、Z方向における第2基板9の厚みL2が第1基板2の厚みL1より小さくてもよい。すなわち、光電変換モジュールMの受光面9aに対して垂直な方向における第2基板9の厚みL2は、第1基板2の一主面2aに対して垂直な方向における第1基板2の厚みL1よりも小さくてもよい。このような形態によれば、第1基板2の強度に比べて第2基板9の強度を容易に弱めることができる。このとき、第1基板2は、例えば、化学強化ガラスで形成されており、その厚みが6〜10mm程度である。また、第2基板9は、例えば、風冷強化ガラスで形成されており、その厚みが3〜5mm程度である。
次に、光電変換モジュールMの製造方法の一例について説明する。
まず、上述した製法により、第1基板2上に光電変換部1を形成する。次に、光電変換部1上に、EVAなどの被覆層8を配置し、次いで、これらの上に第2基板9を載置する。次に、この積層体をラミネート装置にセットする。そして、50〜150Pa程度の減圧下、100〜200℃程度の温度で15〜60分間程度加熱しながら加圧して各部材を一体化することにより、光電変換モジュールMを作製できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正及び変更を加えることができる。例えば光電変換モジュールは上述のCIS系などのカルコパイライト系光電変換モジュールに限定されるものではなく、アモルファスシリコンや微結晶シリコンを使用した薄膜太陽電池、シリコン基板を用いた結晶系シリコン太陽電池等の光電変換モジュールにも適用可能である。
M:光電変換モジュール
1:光電変換部
1a、1b:光電変換セル
2:第1基板
2a:一主面
3:下部電極
4:光吸収層
5:バッファ層
6:透光性導電層
7:集電電極
7a:グリッド部
7b:接続部
8:被覆層
9:第2基板
9a:受光面
9b:非受光面
P1〜P3:分離溝

Claims (4)

  1. 一主面を有する第1基板と、
    該第1基板の前記一主面上に設けられた、光吸収層を有する光電変換部と、
    該光電変換部を被覆する被覆層と、
    受光面および該受光面の裏面に相当する非受光面を有し、該非受光面が前記被覆層と接触するように設けられた第2基板とを有し、
    該第2基板の前記受光面における表面圧縮応力は、前記第1基板の前記一主面における表面圧縮応力よりも小さい、光電変換モジュール。
  2. 前記受光面に対して垂直な方向における前記第2基板の厚みは、前記一主面に対して垂直な方向における前記第1基板の厚みよりも小さい、請求項1に記載の光電変換モジュール。
  3. 前記第1基板は、化学強化ガラスである、請求項1または請求項2に記載の光電変換モジュール。
  4. 前記光吸収層は、カルコパイライト系の半導体層を含み、
    前記第1基板は、カリウムを含む、請求項3に記載の光電変換モジュール。
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