JP2012209020A - 金属空気電池 - Google Patents

金属空気電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2012209020A
JP2012209020A JP2011071500A JP2011071500A JP2012209020A JP 2012209020 A JP2012209020 A JP 2012209020A JP 2011071500 A JP2011071500 A JP 2011071500A JP 2011071500 A JP2011071500 A JP 2011071500A JP 2012209020 A JP2012209020 A JP 2012209020A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode layer
layer
metal
negative electrode
positive electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011071500A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012209020A5 (ja
JP5773699B2 (ja
Inventor
Masanobu Aizawa
正信 相澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2011071500A priority Critical patent/JP5773699B2/ja
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to CN2011800274665A priority patent/CN102934280A/zh
Priority to US13/700,253 priority patent/US20130078535A1/en
Priority to KR1020127031693A priority patent/KR20130112697A/ko
Priority to PCT/JP2011/062616 priority patent/WO2011152464A1/ja
Publication of JP2012209020A publication Critical patent/JP2012209020A/ja
Priority to US13/934,510 priority patent/US20130295472A1/en
Publication of JP2012209020A5 publication Critical patent/JP2012209020A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5773699B2 publication Critical patent/JP5773699B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

【課題】負極層と補助電極層とが短絡することを防止する。
【解決手段】金属空気電池1では、中心軸J1から径方向の外側に向かって、正極層2、第1電解質層11、負極層3、第2電解質層12および補助電極層4が、順に同心円状に配置され、負極層3の外側面30と、補助電極層4の内側面40とは均一な間隔で配置される。金属空気電池1の充電の際には、負極層3と補助電極層4との間にて電圧が付与されることにより負極層3上に金属が析出する。このとき、負極層3の外側面30が、補助電極層4の内側面40のエッジ部に対向する部位から外側に広がる部位を有するため、負極層3上に金属が局所的に析出することが防止され、負極層3と補助電極層4とが短絡することを防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属空気電池に関する。
従来より、金属を負極層の活物質とし、空気中の酸素を正極層の活物質とする金属空気電池が知られている。金属空気電池では、充電時において負極層上に金属が局所的に析出することにより正極層と負極層とが短絡する虞がある。そこで、正極層と負極層との間にセパレータを設けることにより、正極層と負極層との短絡を防止する手法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。
特開2008−66202号公報 特開2009−230981号公報
ところで、金属空気電池において充電用の補助電極層(すなわち、第3電極)を設け、放電時に正極層および負極層を利用し、充電時に負極層および補助電極層を利用することにより、金属空気電池の充電および放電の性能を向上することが考えられる。しかしながら、このような金属空気電池においても、充電時において負極層上に金属が局所的に析出すると、負極層と補助電極層とが短絡する虞がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、負極層と補助電極層とが短絡することを防止することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、金属空気電池であって、金属を含むとともに放電の際に金属イオンを生成する負極層と、導電性材料、および、酸素還元反応を促進する触媒を含み、放電の際に酸素イオンを生成する多孔質の正極層と、前記負極層と前記正極層との間に配置される第1電解質層と、前記負極層の前記正極層とは反対側の面に対向する面を有する補助電極層と、前記負極層と前記補助電極層との間に配置され、前記第1電解質層と連通する第2電解質層とを備え、前記負極層の前記面が、前記補助電極層の前記面のエッジ部に対向する部位から外側に広がる部位を有し、充電の際に前記負極層と前記補助電極層との間にて電圧が付与されることにより前記負極層上に前記金属が析出する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の金属空気電池であって、前記正極層、前記負極層および前記補助電極層が筒状であり、前記正極層が前記負極層の内側に配置され、前記補助電極層が前記負極層の外側に配置される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の金属空気電池であって、前記負極層が多孔質部材である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の金属空気電池であって、前記導電性材料がペロブスカイト型酸化物であり、前記正極層が炭素を含まない。
本発明によれば、負極層と補助電極層とが短絡することを防止することができる。
金属空気電池を示す縦断面図である。 金属空気電池を示す横断面図である。 比較例の金属空気電池における負極層および補助電極層を示す図である。 他の比較例の金属空気電池における負極層および補助電極層を示す図である。 負極層および補助電極層を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る金属空気電池1を示す縦断面図である。金属空気電池1は略円筒状であり、図1は、金属空気電池1の中心軸J1を含む断面を示す。図2は、金属空気電池1を図1中のA−Aの位置にて切断した横断面図である。図1および図2に示すように、金属空気電池1は、正極層2、負極層3および電解質層11を備える二次電池である。金属空気電池1は、空気導入管5、もう1つの電解質層12および補助電極層4をさらに備え、中心軸J1から径方向の外側に向かって、空気導入管5、正極層2、電解質層11、負極層3、電解質層12および補助電極層4が、順に同心円状に配置される。以下の説明では、正極層2と負極層3との間の電解質層11を第1電解質層11と呼び、負極層3と補助電極層4との間の電解質層12を第2電解質層12と呼ぶ。
正極層2は、略有底円筒状の多孔質部材であり、それぞれが略有底円筒状の正極導電層22および正極触媒層23、並びに、後述の電解液に対する撥液性(本実施の形態では、水系の電解液に対する撥水性)を有する多孔質の撥液層21を備える。詳細には、金属空気電池1では、中心軸J1を中心とする略有底円筒状の正極支持部61が設けられ、撥液層21は正極支持部61の外側面上および外底面上に積層される。また、正極導電層22は撥液層21の外側面上および外底面上に積層され、正極触媒層23は正極導電層22の外側面上および外底面上に積層される。正極層2では、正極導電層22の外側面の一部において、正極触媒層23に代えて正極集電体24が設けられ、図1に示すように、正極集電体24の上端に正極集電端子25が接続される。好ましくは、正極層2(すなわち、撥液層21、正極導電層22、正極触媒層23および正極集電体24)には炭素(C)は含まれない。
正極支持部61は、例えばアルミナ(酸化アルミニウム:Al)やジルコニア等のセラミック、あるいは、ステンレス鋼等の金属により形成される多孔質部材であり、本実施の形態では、正極支持部61は絶縁体であるアルミナにより形成される。正極支持部61の形成は、押し出し成形、CIP(Cold Isostatic Press:冷間等方圧プレス)および焼成、または、HIP(Hot Isostatic Press:熱間等方圧プレス)等により行われる。
正極導電層22は、導電性を有するペロブスカイト型酸化物(通常は粉体状)により主に形成される多孔質の薄い導電膜であり、好ましくは、化学式A1−xBO(0.9≦1−x<1.0)にて表されるペロブスカイト型酸化物により形成される。本実施の形態では、正極導電層22はランタン系のペロブスカイト型酸化物(具体的には、ランタンストロンチウムマンガナイト(LSM:La(Sr)MnO)やランタンストロンチウムコバルタイト(LSC:La(Sr)CoO)等のAサイトにランタンを含むペロブスカイト型酸化物)により形成される。正極導電層22の形成は、スラリーコート法、水熱合成法、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学蒸着)またはPVD(Physical Vapor Deposition:物理蒸着)等により行われる。
正極触媒層23は、酸素還元反応を促進する触媒であるマンガン(Mn)やニッケル(Ni)、コバルト(Co)等の金属酸化物により主に形成される多孔質部材である。正極触媒層23は、白金(Pt)やパラジウム(Pd)、銀(Ag)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)のような貴金属、または、これらの貴金属と上記金属酸化物との混合物により形成されてもよい。本実施の形態では、正極触媒層23はβ型(ルチル型)の結晶構造を有する二酸化マンガン(MnO)により形成される。正極触媒層23の形成は、スラリーコート法および焼成、水熱合成法、CVDまたはPVD等により行われる。
また、正極支持部61と正極導電層22との間に配置される撥液層21は、撥水性を有する材料にて形成され、正極導電層22の形成時に高温となる場合には、高い耐熱性を有するセラミック系材料(例えば、酸化物セラミック)が用いられる。本実施の形態では、シリカ(二酸化ケイ素:SiO)やシリカ複合材料にて形成される多孔質膜が撥液層21として用いられる。金属空気電池1の設計によっては、撥水性を有していない多孔質部材に、飽和フルオロアルキル基(特に、トリフルオロメチル基(CF ))、アルキルシリル基、フルオロシリル基、長鎖アルキル基等の官能基を有する物質を被覆することにより、撥液層21が形成されてもよい。
図1および図2に示すように、負極層3は、円筒状の正極層2の外側に配置される円筒状の負極導電層31を備え、負極導電層31の上側端部には、図1に示すように負極集電端子32が設けられる。負極導電層31は、亜鉛(Zn)やリチウム(Li)等の金属、または、当該金属を含む合金により形成された多孔質部材であり、本実施の形態では、負極導電層31は亜鉛または亜鉛合金により形成される。
充電用の第3の電極である補助電極層4は、円筒状の負極層3の外側に配置される円筒状の補助導電層42を備える。補助導電層42は、金属等の導電性材料(本実施の形態では、ステンレス鋼)により形成される多孔質部材である。また、図1に示すように、金属空気電池1には、絶縁性材料にて形成される補助電極支持部71が設けられる。補助電極支持部71は、円筒状の上側支持部711および有底円筒状の下側支持部712を有し、補助導電層42、上側支持部711および下側支持部712の直径は同じである。補助導電層42の上端部は上側支持部711に固定され、下端部は下側支持部712に固定される。金属空気電池1では、補助導電層42および補助電極支持部71により、正極層2、負極層3、第1電解質層11および第2電解質層12を内部に収容する有底円筒状の容器が形成される。なお、図1の上下方向(中心軸J1方向)は重力方向であるとは限らない。
補助導電層42の内側面40は負極導電層31の正極層2とは反対側の外側面30に対して均一な間隔で配置される。すなわち、補助導電層42の内側面40上の各位置から負極導電層31の外側面30までの距離(最短距離)が、当該内側面40の全体に亘っておよそ等しい。また、補助導電層42の外側面には、補助電極集電端子43が接続されるとともに、外側面の全体に亘って撥液層21と同様の撥液層41が形成される。
第1電解質層11は、水系の電解質により形成され、本実施の形態では、水酸化カリウム(KOH)を含む電解液(例えば、水1リットル当たりにKOHを8モル溶解させた8M−KOH水溶液である。電解液は電解質溶液とも呼ばれる。)が正極層2と負極層3との間に充填される(配置される)ことにより形成される。第1電解質層11は、正極層2の正極触媒層23、正極集電体24、および、負極層3の負極導電層31に接する。図1に示すように、第1電解質層11の上面は、正極支持部61の外側面および補助電極支持部71の内側面に接する略円環状の中蓋51により閉塞され、中蓋51の上方には、中蓋51と同形状の上蓋52が設けられて中蓋51の上方の開口が閉塞される。なお、第1電解質層11に含まれる電解液は、他の水系電解液や、非水系(例えば、有機溶剤系)電解液であってもよい。
負極層3と補助電極層4との間の第2電解質層12は、セラミックや無機材料または有機材料等により形成された多孔質部材121を有し、多孔質部材121は押し出し成形、CIPおよび焼成、または、HIP等の方法で成形される。図1に示すように、負極導電層31の下端部と下側支持部712との間の間隙を介して、第2電解質層12と第1電解質層11とは連通し、多孔質部材121の孔内に第1電解質層11の水系の電解液が含浸する。すなわち、第2電解質層12においても電解液が充填される。
空気導入管5は、略有底円筒状の正極支持部61の内側に配置され、空気導入管5の下端は正極支持部61の底部近傍に位置する。空気導入管5の上端は、空気から水分および二酸化炭素を除去する除去部53に接続される。除去部53では、膜分離法または吸着により空気中の水分および二酸化炭素の除去が行われる。除去部53からの空気(すなわち、水分および二酸化炭素が除去された空気)は、空気導入管5により正極支持部61の内側において底部近傍へと導かれ、多孔質部材である正極支持部61の側部を介して正極層2へと供給されつつ正極支持部61の内側面に沿って上昇して正極支持部61の上部開口から外部へと排出される。金属空気電池1では、空気導入管5が、除去部53からの空気を正極層2に供給するガス供給部となる。正極層2に供給された空気は、多孔質部材である撥液層21および正極導電層22を通過して正極触媒層23へと供給される。金属空気電池1では、原則として、多孔質の正極触媒層23において空気と電解液との界面が形成される。
図1および図2の金属空気電池1では、例えば、正極層2の外側面の直径が16mm(ミリメートル)であり、負極層3の内側面の直径が20mmであり、負極層3の外側面30の直径が24mmであり、補助電極層4の内側面40の直径が28mmである。なお、正極層2と負極層3との間隔(第1電解質層11の厚さ)、および、負極層3と補助電極層4との間隔(第2電解質層12の厚さ)は、4mm以下(1mm以上)であることが好ましい。
図1の金属空気電池1において放電が行われる際には、負極集電端子32と正極集電端子25とが負荷(例えば、照明器具等)を介して電気的に接続される。負極層3では、負極導電層31に含まれる金属が酸化されて金属イオン(ここでは、亜鉛イオン(Zn2+))が生成され、電子は負極集電端子32、正極集電端子25および正極集電体24を介して正極層2に供給される。正極層2では、空気導入管5により供給された空気中の酸素が、負極層3から供給された電子により還元されて酸素イオン(O2−)が生成される。正極層2では、正極触媒層23に含まれる正極触媒により酸素イオンの生成(すなわち、酸素の還元反応)が促進されるため、当該還元反応に消費されるエネルギーによる過電圧が小さくなり、金属空気電池1の放電電圧を高くすることができる。正極層2にて生成された酸素イオンは、負極層3から第1電解質層11中に溶解した金属イオンと結合し、これにより金属酸化物が生成される。
一方、金属空気電池1において充電が行われる際には、負極集電端子32と補助電極集電端子43との間、すなわち、負極層3と補助電極層4との間に電圧が付与され、補助電極層4において金属酸化物が分解されるとともに酸素イオンから補助電極集電端子43へと電子が供給されて酸素が発生する。負極層3では、負極集電端子32に供給される電子により金属イオンが還元されて負極導電層31の表面(外側面30)に金属が析出する。充電時における補助電極層4と負極層3との間の電流密度は、例えば70[mA/cm]である。実際には、第2電解質層12の多孔質部材121と負極層3との間には微小な間隙が存在しており、後述する理由により、当該間隙において負極導電層31の外側面30のおよそ全体に亘ってほぼ均一に金属が析出する。なお、補助電極層4にて発生する酸素は、多孔質の補助導電層42および撥液層41を介して外部に排出される。
ところで、通常の金属空気電池の正極層は、導電性を得るための炭素が主体とされ、当該炭素に酸素の還元反応を促進する正極触媒が添加されている。しかしながら、このような金属空気電池では、放電の際に生成される金属イオンが金属炭酸塩として正極層上に析出してしまい、金属空気電池が劣化してしまう。
これに対し、本実施の形態に係る金属空気電池1では、ペロブスカイト型酸化物にて形成された正極導電層22上に正極触媒層23を形成することにより、炭素を含有しない正極層2を実現することができる。これにより、放電の際に正極層2上に金属炭酸塩が生成されることを防止することができる。また、正極導電層22が、導電性が高いランタン系のペロブスカイト型酸化物を含んでいるため、金属空気電池1の放電電圧を高くすることができる。さらに、正極導電層22に含まれるペロブスカイト型酸化物が化学式A1−xBO(0.9≦1−x<1.0)にて表されるものであることにより、正極導電層22が水分により劣化してしまうことを防止し、金属空気電池1の耐久性を向上することができる。
金属空気電池1では、正極層2の正極導電層22が、正極支持部61により支持(担持)される薄い導電膜であるため、比較的高価なペロブスカイト型酸化物の使用量を低減することができる。その結果、金属空気電池1の製造コストを低減することができる。また、空気導入管5により、二酸化炭素が除去された空気が正極層2に供給されることにより、空気中の二酸化炭素と金属イオンとが反応して正極層2に金属炭酸塩が付着することが防止される。
次に、金属空気電池における負極層と補助電極層との関係について述べる。図3.Aおよび図3.Bは比較例の金属空気電池における負極層および補助電極層を示す図であり、図1中の中心軸J1の左側における負極層3および補助電極層4に対応する図である。図3.Aおよび図3.Bでは、負極層91a,91bおよび補助電極層92a,92bのみを図示するとともに、充電時における電界の向きを符号90を付す矢印にて示す。
図3.Aに示すように、補助電極層92aの上下方向の長さを負極層91aよりも長くする場合、負極層91aの上端部および下端部では、補助電極層92aとの間における電流密度が高くなり、電流集中が発生する。この場合、負極層91aの上端部および下端部において電解液中の金属が偏って析出し、補助電極層92aと負極層91aとが短絡する虞がある。また、図3.Bに示すように、補助電極層92bの上下方向の長さを負極層91bと等しくする場合においても、負極層91bの上端部および下端部では電流集中が発生し、金属が偏って析出してしまう。
これに対し、金属空気電池1では、図4に示すように、補助電極層4(の補助導電層42)の上下方向の長さが負極層3(の負極導電層31)よりも短く、図1の円筒状の金属空気電池1では、内側に配置される負極層3の外側面30の面積が、外側に配置される補助電極層4の内側面40の面積よりも大きい。補助電極層4の内側面40および負極層3の外側面30をそれぞれ補助対向面40および負極対向面30として言い換えると、負極対向面30が、補助対向面40のエッジ部(図4では、補助対向面40の上端部401および下端部402)に対向する部位から外側に広がる部位301,302を有する。これにより、充電時に負極層3の上端部および下端部において、補助電極層4との間における電流密度が高くなることが防止される。その結果、負極層3の負極対向面30上に金属をほぼ均一に析出させることができ(金属が局所的に析出することが防止され)、負極層3と補助電極層4とが短絡することを防止することができる。
また、負極層3が多孔質部材であることにより、活性な孔部にて金属が析出しやすくなり、負極層3上に金属が樹枝状に析出すること(いわゆる、デンドライトの発生)を抑制することができる。さらに、ステンレス鋼にて形成される補助電極層4では、炭素にて形成される電極を用いて充電する際における二酸化炭素の発生を抑制することができる。
金属空気電池1では、第1電解質層11に含まれる電解液に対する撥液性を有する撥液層21が、正極導電層22および正極触媒層23に対して第1電解質層11とは反対側に設けられることにより、仮に、電解液が正極触媒層23および正極導電層22を浸透(通過)したとしても、電解液が正極支持部61の内側に(すなわち、空気導入管5の近傍に)漏出することを防止することができる。さらに、撥液層21が多孔質部材であることにより、正極導電層22および正極触媒層23への空気の供給を可能としつつ、電解液の漏出(漏液)を防止することができる。
補助電極層4では、電解液に対する撥液性を有するとともに多孔質部材である撥液層41が、補助導電層42の第2電解質層12とは反対側の面に設けられることにより、補助導電層42への空気の供給を可能としつつ、電解液が補助電極層4の外側に漏出することを防止することができる。
金属空気電池1の設計によっては、第1および第2電解質層11,12の水系電解液に無機微粒子(フィラー)が添加されてもよい。無機微粒子としては、アルミナや二酸化ケイ素(SiO)、二酸化チタン(TiO)、ゼオライト、ペロブスカイト型酸化物等の無機酸化物が好ましく、特に、Si比が高い(例えば、Si/Alが2以上の)ゼオライト粒子がより好ましい。第1電解質層11の電解液が無機微粒子を含むことにより、金属空気電池1の内部抵抗が低減して電池容量が増大するとともに、金属空気電池1からの漏液が防止される。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
第1および第2電解質層11,12において固体電解質が用いられてもよい。また、撥液層は必要に応じて設けられるのみでよく、例えば、固体電解質が用いられる場合には省略可能である。負極層3の負極導電層31は、放電の際に酸化されて金属イオンを生成(放出)する金属を含む様々な材料により形成されてよい。
正極層2では、正極支持部61および撥液層21が導電性材料により形成されている場合、正極集電体24が省略されて正極支持部61の内側面に正極集電端子25が設けられてよい。また、正極導電層22がある程度の厚さを有している場合、正極導電層22を支持する正極支持部61は省略されてもよい。この場合、正極集電端子25は正極導電層22の内側面に設けられる。
金属空気電池では、正極支持部61の材料と正極導電層22の材料(すなわち、ペロブスカイト型酸化物)とが混合されたものから導電層が形成され、当該導電層上に正極触媒層23が形成されて正極層2とされてもよい。また、正極支持部61、正極導電層22および正極触媒層23の各材料が混合されたものから正極層2が形成されてもよい。いずれの場合であっても、正極層2が、導電性を有するペロブスカイト型酸化物、および、酸素還元反応を促進する触媒を含むとともに炭素を含んでいないため、金属空気電池の放電の際に、負極層3に含まれる金属の炭酸塩が正極層2上に生成されることを防止することができる。金属炭酸塩の生成が問題とならない場合には、正極導電層22は他の導電性材料にて形成されてもよい。
上述の金属空気電池の構造は、例えば、平板状の金属空気電池に適用されてもよい。この場合も、負極対向面および補助対向面が互いに対向し、負極対向面が、補助対向面のエッジ部に対向する部位から外側に広がる部位(すなわち、互いに平行な両面の法線方向において、当該エッジ部と重なる負極対向面上の部位から、当該法線に垂直な方向に沿って当該エッジ部よりも外側へと広がる部位)を有することにより、充電時に負極層上に金属が局所的に析出することが防止される。以上のように、負極層と補助電極層との短絡が防止される金属空気電池は様々な形状にて実現可能である。ただし、正極層、負極層および補助電極層が筒状である場合には、活性かつデンドライトが生じやすいエッジ部を、平板状に比べて低減することができ(すなわち、エッジ部が上下端のみに制限される。)、デンドライトの発生をさらに抑制することが可能となる。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせられてよい。
1 金属空気電池
2 正極層
3 負極層
4 補助電極層
11 第1電解質層
12 第2電解質層
22 正極導電層
23 正極触媒層
30 負極対向面
40 補助対向面
301,302 (外側に広がる)部位
401 上端部
402 下端部

Claims (4)

  1. 金属空気電池であって、
    金属を含むとともに放電の際に金属イオンを生成する負極層と、
    導電性材料、および、酸素還元反応を促進する触媒を含み、放電の際に酸素イオンを生成する多孔質の正極層と、
    前記負極層と前記正極層との間に配置される第1電解質層と、
    前記負極層の前記正極層とは反対側の面に対向する面を有する補助電極層と、
    前記負極層と前記補助電極層との間に配置され、前記第1電解質層と連通する第2電解質層と、
    を備え、
    前記負極層の前記面が、前記補助電極層の前記面のエッジ部に対向する部位から外側に広がる部位を有し、
    充電の際に前記負極層と前記補助電極層との間にて電圧が付与されることにより前記負極層上に前記金属が析出することを特徴とする金属空気電池。
  2. 請求項1に記載の金属空気電池であって、
    前記正極層、前記負極層および前記補助電極層が筒状であり、前記正極層が前記負極層の内側に配置され、前記補助電極層が前記負極層の外側に配置されることを特徴とする金属空気電池。
  3. 請求項1または2に記載の金属空気電池であって、
    前記負極層が多孔質部材であることを特徴とする金属空気電池。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の金属空気電池であって、
    前記導電性材料がペロブスカイト型酸化物であり、前記正極層が炭素を含まないことを特徴とする金属空気電池。
JP2011071500A 2010-06-04 2011-03-29 金属空気電池 Expired - Fee Related JP5773699B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011071500A JP5773699B2 (ja) 2011-03-29 2011-03-29 金属空気電池
US13/700,253 US20130078535A1 (en) 2010-06-04 2011-06-01 Metal-air battery
KR1020127031693A KR20130112697A (ko) 2010-06-04 2011-06-01 금속공기전지
PCT/JP2011/062616 WO2011152464A1 (ja) 2010-06-04 2011-06-01 金属空気電池
CN2011800274665A CN102934280A (zh) 2010-06-04 2011-06-01 金属空气电池
US13/934,510 US20130295472A1 (en) 2010-06-04 2013-07-03 Metal-air battery

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011071500A JP5773699B2 (ja) 2011-03-29 2011-03-29 金属空気電池

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012209020A true JP2012209020A (ja) 2012-10-25
JP2012209020A5 JP2012209020A5 (ja) 2014-02-13
JP5773699B2 JP5773699B2 (ja) 2015-09-02

Family

ID=47188603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011071500A Expired - Fee Related JP5773699B2 (ja) 2010-06-04 2011-03-29 金属空気電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5773699B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015170400A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 シャープ株式会社 金属空気電池
WO2016080115A1 (ja) * 2014-11-17 2016-05-26 日立造船株式会社 金属空気電池
JP2016103457A (ja) * 2014-11-17 2016-06-02 日立造船株式会社 金属空気電池
JP2016532270A (ja) * 2013-08-26 2016-10-13 イー−ゼットエヌ インコーポレイテッド 金属に蓄電するための電気化学システム
JP2016219248A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社日本触媒 空気金属電池
WO2017002654A1 (ja) * 2015-07-01 2017-01-05 日立造船株式会社 電極および金属空気二次電池
JP2017004614A (ja) * 2015-06-04 2017-01-05 株式会社日本触媒 空気金属電池用電極及び空気金属電池
JP2018032557A (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 シャープ株式会社 金属空気電池

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4947851A (ja) * 1972-09-14 1974-05-09
JPH0417259A (ja) * 1990-05-10 1992-01-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電池
JP2010135144A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> リチウム空気二次電池及びリチウム空気二次電池の製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4947851A (ja) * 1972-09-14 1974-05-09
JPH0417259A (ja) * 1990-05-10 1992-01-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電池
JP2010135144A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> リチウム空気二次電池及びリチウム空気二次電池の製造方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016532270A (ja) * 2013-08-26 2016-10-13 イー−ゼットエヌ インコーポレイテッド 金属に蓄電するための電気化学システム
US10886552B2 (en) 2013-08-26 2021-01-05 e-Zn Inc. Electrochemical system for storing electricity in metals
JP2015170400A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 シャープ株式会社 金属空気電池
WO2016080115A1 (ja) * 2014-11-17 2016-05-26 日立造船株式会社 金属空気電池
JP2016103457A (ja) * 2014-11-17 2016-06-02 日立造船株式会社 金属空気電池
JP2016219248A (ja) * 2015-05-20 2016-12-22 株式会社日本触媒 空気金属電池
JP2017004614A (ja) * 2015-06-04 2017-01-05 株式会社日本触媒 空気金属電池用電極及び空気金属電池
WO2017002654A1 (ja) * 2015-07-01 2017-01-05 日立造船株式会社 電極および金属空気二次電池
JP2017016902A (ja) * 2015-07-01 2017-01-19 日立造船株式会社 電極および金属空気二次電池
JP2018032557A (ja) * 2016-08-25 2018-03-01 シャープ株式会社 金属空気電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP5773699B2 (ja) 2015-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2011152464A1 (ja) 金属空気電池
JP5773699B2 (ja) 金属空気電池
JP2011253789A (ja) 金属空気電池
JP5056942B2 (ja) 空気極および非水空気電池
JP5904854B2 (ja) 金属空気電池
CA2923380C (en) Fuel cell and fuel cell stack with suppressed poisoning
EP2771941A1 (en) Direct carbon electrochemical cell
JP2012104273A (ja) 金属空気電池
JP2016157693A (ja) 固体酸化物形燃料電池単セル及び固体酸化物形燃料電池スタック
JP5352943B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池、及びそのスタック構造
JP2007207679A (ja) 燃料電池用中空白金触媒粒子、膜電極接合体、それらの製造方法および燃料電池
JP5199218B2 (ja) 固体酸化物燃料電池およびその製造方法
KR101188997B1 (ko) 고체산화물 연료전지
US20130171539A1 (en) Tubular solid oxide fuel cell module and method of manufacturing the same
JP6166929B2 (ja) 金属空気二次電池
JP2006339034A (ja) 固体酸化物形燃料電池およびその製造方法
JP6259815B2 (ja) 金属空気電池
JP5273584B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池セルと固体酸化物形燃料電池セルユニット、及びそれを備える燃料電池モジュール
JP2015185235A (ja) 電極および二次電池
JP2008251383A (ja) 固体酸化物形燃料電池
JP2020098780A (ja) 電気化学セル
JP5387821B2 (ja) 平板型固体酸化物形燃料電池
JP5582273B1 (ja) 2次電池型燃料電池システム及びその製造方法
JP2008277236A (ja) 固体酸化物形燃料電池、及びそのスタック構造
JP2011169176A (ja) 排気ガス浄化システム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131224

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141211

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5773699

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees