JP2012206515A - 車両用内装部材の成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スタンパブルシート内に加熱膨張性粒子を含むことでシート膨張時の厚さを厚くできるようにして、且つスタンパブルシートと表皮材とからなる貼合部材の剛性確保、及びスタンパブルシートと表皮材との接着性の両方を十分に満足できる貼合部材を得る。
【解決手段】熱可塑性樹脂、強化繊維及び加熱膨張性粒子を分散含有するスタンパブルシート1に表皮材2を重ねてから平板型のホットプレス機21で、熱可塑性樹脂が押し潰されて強化繊維との接触面積が増加するように加熱状態で圧縮することで、スタンパブルシート1表面に表皮材2を押付けて、スタンパブルシート1に表皮材2が貼り付けられた貼合部材3を製造する。その後ホットプレス機21を開き、加熱された貼合部材3のスタンパブルシート1中の加熱膨張性粒子を膨張させて所定の厚さの膨張貼合部材4を形成する。その後膨張貼合部材4をコールドプレス機に入れて加圧成形し車両用内装部材を成形する。
【選択図】図2

Description

本発明は、剛性と接着性に優れる車両用内装部材の成形方法、特にスタンパブルシートからなる基材に表皮材を貼合せて成形された車両用内装部材の成形方法に関する。
スタンパブルシートは、ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊維と熱可塑性樹脂などからなる複合材料であり、加熱膨張させたのちプレスして大型部材を成形するのに適したシート状素材である。このようなスタンパブルシートは、複雑な形状に成形でき、かつその成形品が高い強度を有すると共に軽量であるという点から、近年自動車用内装部材等で実用化されている。このスタンパブルシートは、ほぼ単繊維の状態にまで開繊した強化繊維を含有するので、再び樹脂の融点以上かつ分解点未満の温度に加熱すると、樹脂に拘束されていた強化繊維がスプリングバックを起こして、元の厚さの数倍以上に膨張した膨張シートとなる。そして、この膨張シートが、圧縮成形や真空成形、圧空成形等に供され、所定形状の軽量スタンパブルシートの成形を可能にする。すなわち、成形時の金型クリアランスを、理論厚さ(製品の空隙率がゼロとしたときの厚さ)より大きく調整することにより、上記スタンパブルシートよりも密度が小さく、面剛性の高い多孔質の膨張成形品を得ることができる(特許文献1)。
上記の膨張成形品は、ランダムな方向に配向した強化繊維同士が交絡し、溶融、固化した熱可塑性樹脂によって固着、結合された三次元の網目状構造を有する多孔質体となっている。このような膨張成形品の剛性は、弾性率と厚みの3乗の積に比例することから、その剛性を高めるためには、弾性率を高めるか、その厚みを厚くすることが有効である。膨張成形品の厚みを増すには、素材となるスタンパブルシートの厚さを増す方法、スタンパブルシートの膨張性を高める方法がある。しかし、スタンパブルシート自体の厚さを増すことは、重量の増加を招くので好ましくない。また、スタンパブルシートの膨張性は、強化繊維のスプリングバックの作用に依存しているため、その膨張性を高めるには限界がある。
そのために、スタンパブルシートの中に、加熱することによって膨張する性質を有する加熱膨張性粒子を混合し、これを加熱、膨張させて、重量を増加させないようにしてシートの厚みを強制的に厚くする技術が提案されている(例えば、特許文献2)。ここで、上記加熱膨張性粒子とは、直径が数十μm程度のコアシェル型の構造をした粒子が一般的であり、コアは液状の炭化水素、シェルはガスバリア性を有する熱可塑性樹脂からなり、これを加熱すると、炭化水素が気化膨張するとともに、熱可塑性樹脂が軟化して、直径が数百μm程度の球状に膨張するものが多く使用されている。
また、上記膨張成形品において、装飾性を必要とする部材、例えば自動車の天井部材等に用いる場合には、一般的に上記スタンパブルシート(或いは膨張シート)に装飾用表皮材を重ねて貼合してなる貼合部材とすることが行なわれている(例えば、特許文献3、4)。このような貼合部材からなる自動車内装材には、高剛性だけでなく、スタンパブルシート或いは膨張シート(以下、スタンパブルシート及び膨張シートの両方を「基材」ともいう)と表皮材との間に高い接着強度が強く要求される。
このような貼合部材の貼合せ技術として、従来、膨張シートと装飾用表皮材とを接着剤を介在させることなく単に加熱加圧成形することにより貼合わせ一体化することが考えられる。しかし、膨張シートと表皮材間に接着層がない単純な貼合わせでは、空隙率が大きい膨張シートと表皮材との接触面積が小さく、しかも、貼合わせ時の接着成分が膨張シートの表層に存在している熱可塑性樹脂のみであり、且つ膨張シートの膨張状態を維持しながら貼合部材を成形するために、貼合時の成形圧力は小さくなっており、それ故に、膨張シート内部から表面への樹脂分の浸透(補給)も少ないから、膨張シートと表皮材間に十分な密着強度を期待することはできない。特に、加熱膨張性粒子を膨張シートに含ませたものでは、この加熱膨張性粒子が膨張シートと表皮材との接着性を阻害する要因となるために、接着剤なしでは実用化できないと言われている。
そのために、膨張シートと表皮材の間に接着層を介在させて両者を一体化することが一般的に行なわれている。例えば、特許文献3では、膨張シートと表皮材との間に熱融着性接着剤タイプの接着剤を介在させた状態で加圧成形することにより、膨張シートと表皮材の密着性を改善する技術が知られている。この従来技術では、スタンパブルシートに熱融着性接着剤層を重ねてから加熱炉に入れて、加熱膨張性粒子を発泡させて膨張シートにすると共に熱融着性接着剤を溶融し、加熱炉から取り出して膨張シート上の熱融着性接着剤が溶融状態のままで表皮材を重ねてから、冷間プレス金型に入れて成形するようにしている。この従来技術では、熱融着性接着剤で表皮材を基材に貼合わせるようになっているが、溶融した熱融着性接着剤が、基材である多孔質の膨張シートの空隙に浸透するので、膨張シートと表皮材との間に残存しなくなり、いわゆる有効な接着含浸層を形成しなくなる。そのため、膨張シートと表皮材との密着性は十分でなく、しかも、非通気性が悪いという問題があった。そのために、熱融着性接着剤タイプの接着剤を増やしたり、別のフィルム素材を介在させたりしている。この場合には、重量の増加やコストアップを招くので好ましくない。また、この加熱膨張性粒子はスタンパブルシートが膨張した膨張シートと表皮材との接着性を阻害する要因となるために、上記のように熱融着性接着剤タイプの接着剤を用いても十分な接着強度を得ることができていない。
また、特許文献4では、スタンパブルシートを製作する際に加熱膨張性粒子を一方の面側に偏在させておき、加熱膨張性粒子が偏在したスタンパブルシートを加熱して加熱膨張性粒子を膨張させて膨張シートとした後、この膨張シートの加熱膨張性粒子が偏在しない側の表面に表皮材を重ねて金型で加圧成形する等のように、基材に細工を施すようにしたものが開示されている。
この特許文献4では、強化繊維、熱可塑性樹脂および加熱膨張性粒子を、微小気泡を含む界面活性剤含有水性媒体中に均一に分散させた泡液を調製し、この泡液を抄造してウェブとし、その後、そのウェブを加熱し、加圧し、冷却してスタンパブルシートを作製しておく。膨張成形品を製造する際には、このスタンパブルシートを加熱し、前記加熱膨張性粒子を膨張させて膨張シートとし、この膨張シートに表皮材を重ねてからコールド金型で加圧成形した後、冷却することにより、膨張シートの一方の表面に表皮材が重ねられた膨張成形品を製造する方法が開示されている。特に、上記抄造の際に、吸引によって脱泡して加熱膨張性粒子をウェブのいずれか一方の面側に偏在させることにより、加熱膨張性粒子が一方の面側に偏在したスタンパブルシートとし、このスタンパブルシートを加熱膨張させて膨張シートを製造する際に、膨張シートのいずれか一方の面側に加熱膨張性粒子を偏在させるようにしている。そして、表皮材を膨張シートの加熱膨張性粒子が殆ど存在しない面側に積層し、金型で加圧成形し、基材に表皮材が貼合わされた膨張成形品を得ることが開示されている。しかし、この技術では、加熱膨張性粒子を一方向に偏在させるために、特殊な製法を必要とする上に、一方向に偏在させるために剛性を向上する上で限界があった。
特開昭60−179234号公報 特開2000−328494号公報 特開平02−045135号公報 特開2006−342437号公報
特許文献3,4のような従来技術では、一旦ウエブからスタンパブルシートを製造しておき、このスタンパブルシートを加熱して、スタンパブルシート内の加熱膨張性粒子を膨張させて膨張シートを製造してから、次にこの膨張シートに表皮材を重ねて金型で加圧成形する工程となっているために、膨張シートと表皮材との接着が不足する懸念があった。また、基材の重量をアップさせて剛性を確保するようにしており、軽量化できなかった。即ち、スタンパブルシート内に加熱膨張性粒子を含ませたものでは、基材と表皮材との接着性が不足し、得られた成形部材の剛性についても満足できるものではなかった。従来では、スタンパブルシート内に加熱膨張性粒子を含んで軽量化したもので、基材の剛性確保と基材と表皮材との接着性の両方を十分に満足できる貼合部材からなる車両用の内装材を得ることが困難であった。
本発明の目的は、上記問題を解消することにあり、特に、スタンパブルシート内に加熱膨張性粒子を含むことでシート膨張時の厚さを厚くできるようにして、且つスタンパブルシートと表皮材からなる貼合部材の剛性確保、及びスタンパブルシートと表皮材との接着性の両方を十分に満足できる貼合部材を得ることにある。
上記目的を達成するために、本発明者らは、従来のスタンパブルシート内の加熱膨張性粒子を膨張させて膨張シートとした後、表皮材を膨張シートに重ねて貼り付ける工程を変更できないかという点に着目した。
そして、工程を逆にしたらどうなるかということにチャレンジした。即ち、加熱膨張性粒子が加熱膨張する前に表皮材をスタンパブルシートに貼付け、貼り合わせた後にスタンパブルシートを膨張させることはできないかということを研究した。スタンパブルシートと表皮材とを貼合せた後に加熱膨張性粒子を膨張させると、この膨張工程によって両者間の貼合わせ部分が剥がれると推測されるので、この方法は無謀とも思われた。しかし、従来の方法、即ち、スタンパブルシートが膨張した後の膨張シートに表皮材を貼り合わせるためには、膨張シートの膨張状態を圧縮しないようにすることが必要であり、貼合わせ工程に限界があった。そのために、本発明者らは、一見無謀と思われるが、上記方法にこだわって、鋭意研究を行った。
実際には、スタンパブルシートの表面に先に単に接着剤層を設け、この上に表皮材を重ねて接着剤層で貼り付けるようにした。そして、この状態で加熱膨張させた。しかし、表皮材の接着力が不足する結果となった。即ち、加熱した際に、接着剤層が溶融して基材内に侵入するために接着力が不足する結果となり、又、加熱膨張性粒子が膨張することで、両者間の接着力を弱めていることも接着力不足をもたらしていた。
そのために、更に研究を進めた。前述したと同じように、表皮材をスタンパブルシートに先に接着しておき、それから加熱膨張性粒子を膨張させることを考えて、各種のテストを試みた。その中で、上述したような接着剤による接着に頼るのではなく、表皮材をスタンパブルシートに貼り付けることができないかと言うことを追求した。その中で、スタンパブルシートに表皮材を加熱圧縮させて接着できないかということを試みた。
加熱膨張性粒子を含むスタンパブルシートと表皮材とを重ねて加熱圧縮することは、スタンパブルシート内の加熱膨張性粒子の膨張性(後工程での膨張)を阻害するか或いは加
熱膨張性粒子自体を損傷する恐れがある可能性があると心配した。しかし、鋭意研究を行う中で、スタンパブルシートと表皮材とをホットプレス機で、加熱圧縮することを行った。このときに、ホットプレス機で加熱圧縮する条件(所定温度、所定圧力で所定時間)を適切に設定すれば、加熱膨張性粒子が破損することなく、加熱膨張性粒子の膨張性を残すような条件で加熱圧縮できて且つ両者を貼合わせると共に、ホットプレス機を解放した際に、このホットプレス機の加熱温度でスタンパブルシート内の加熱膨張性粒子を膨張させることができた。即ち、適切な加熱・圧縮条件で加熱・圧縮すれば、両者を貼り合わせると共に、圧縮状態を解放するとこの加熱温度で加熱膨張性粒子が膨張してスタンパブルシートが膨張シートとなりつつ両者間の貼合わせ状態が維持されることが解った。
上記の好結果をもたらす要因としては、スタンパブルシートに表皮材を重ねて加熱圧縮した際に、スタンパブルシート内の強化繊維を溶着している熱可塑性樹脂が押し潰されて熱可塑性樹脂の表面積が拡大し、強化繊維と熱可塑性樹脂との接触面積が増えることとなり、後で加熱膨張性粒子を膨張させてもスタンパブルシート(膨張シート)と表皮材とが剥がれることなく、両者間の貼合わせ状態が維持できているからであると言える。
特に、スタンパブルシートの表面に先に接着フィルム層を設け、この上に表皮材を重ねて貼り付けるようにすると貼合わせ効果が向上した。すなわち、スタンパブルシートと表皮材との間に熱融着性樹脂からなる樹脂フィルムを介在させ、加熱・圧縮条件を適切に設定すれば、貼付けは十分にできており、且つ加熱膨張性粒子が膨張する際にも膨張を阻害することは無く、貼合わせ状態が維持されると共に膨張状態も良好であった。
具体的には、本発明の請求項1の発明は、熱可塑性樹脂、強化繊維及び加熱膨張性粒子を分散含有するスタンパブルシートを用意し、このスタンパブルシートに表皮材を重ねてから平板型のホットプレス機で、上記熱可塑性樹脂が押し潰されて強化繊維との接触面積が増加するように加熱状態で圧縮することで、スタンパブルシート表面に表皮材を押付けて、スタンパブルシートに表皮材が貼り付けられた貼合部材を製造した後、ホットプレス機を開き、加熱された貼合部材のスタンパブルシート中の加熱膨張性粒子を膨張させて所定の厚さの膨張貼合部材を形成し、その後、この膨張貼合部材をコールドプレス機に入れて加圧成形して自動車の内装部材を成形することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の自動車の内装部材の成形方法において、上記ホットプレス金型の表皮層側の表面には、シボ模様が形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の自動車の内装部材の成形方法において、上記ホットプレス機では、スタンパブルシートと表皮材は160〜210℃で加熱され、且つスタンパブルシートの厚さで、圧縮する前に比較して0.9倍以下に圧縮され、5〜30秒間保持されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、上記ホットプレス機では、上記スタンパブルシートの上記熱可塑性樹脂の融点以上で且つ上記加熱膨張性粒子の膨張開始温度以上の温度に加熱されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、上記スタンパブルシートに表皮材を重ねてホットプレス機で圧縮する際、スタンパブルシート中の加熱膨張性粒子が潰れないように圧縮することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、上記加熱膨張性粒子は、該加熱膨張性粒子を10℃/分で昇温させたときに加熱膨張性粒子の粒径が最大となる最大膨張温度が、熱可塑性樹脂の融点よりも高いことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の自動車の内装部材の成形方法において、上記ホットプレス機では、該スタンパブルシートで表皮材が重ねられる側の表面に、熱融着性樹脂からなる樹脂製シートを設け、この樹脂製シートに表皮材が重ねられるようになっていることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、上記ホットプレス機では、上記加熱膨張性粒子の膨張性を残すように加熱状態で圧縮し、その後、ホットプレス機を解放して、加熱膨張性粒子が膨張できるクリアランスに広げることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、内装部材の剛性とスタンパブルシートと表皮材との接着性とを有する軽量の自動車用内装部材を容易に得ることができる。
請求項2の発明によれば、表皮材が接触するホットプレス機の表面にシボ模様が形成されているので、表皮材の毛倒れを目立たなくして、表皮材の意匠性を維持することができる。
請求項3の発明によれば、内装部材の剛性とスタンパブルシートと表皮材との接着性とを効果的に発揮した軽量の自動車用内装部材を容易に得ることができる。
請求項4の発明によれば、ホットプレス機で、スタンパブルシート内の熱可塑性樹脂の融点以上で加熱膨張性粒子の膨張開始温度以上に加熱するので、スタンパブルシート内の熱可塑性樹脂の軟化ないし溶融が十分となり、スタンパブルシートと表皮材との貼付け強度及び加熱膨張性粒子の膨張が十分となる。
請求項5の発明によれば、ホットプレス機で圧縮する際、スタンパブルシート中の加熱膨張性粒子が潰れないので、その後の膨張貼合部材の製造に必要な膨張性が確実に得られる。
請求項6の発明によれば、最大膨張温度が熱可塑性樹脂の融点よりも高いので、熱可塑性樹脂が溶融して強化繊維の周りに流動して付着した後に加熱膨張性粒子の粒径が最大となり、その十分な膨張性を得ることができる。
請求項7の発明によれば、より確実に接着性を確保できる。
請求項8の発明によれば、スタンパブルシートと表皮材とをホットプレス機で貼り合わせると共に、圧縮状態の解放により加熱膨張性粒子が膨張して、スタンパブルシートが膨張シートとなりつつ両者間の貼合わせ状態を維持することができる。
本発明の実施形態に係わり、ホットプレス機にスタンパブルシートと表皮材とを重ねて置いた状態を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係わり、ホットプレス機で加熱・圧縮して貼合部材を製造する状態を模式的に示す図である。 図2の後工程であって、ホットプレス機を開放してスタンパブルシート中の加熱膨張性粒子を膨張させて膨張貼合部材を形成した状態を模式的に示す図である。 図3の後工程であって、膨張貼合部材をコールドプレス機で加圧成形する状態を示す図である。 本発明の実施形態に係わり、スタンパブルシートの基材に表皮材を重ねた状態であって、加熱圧縮してない状態を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係わり、ホットプレス機で加熱圧縮する前のスタンパブルシート中の熱可塑性樹脂、強化繊維及び加熱膨張性粒子の分布状態を概略的に説明する拡大図を示す。 本発明の実施形態に係わり、ホットプレス機で加熱圧縮したときのスタンパブルシート中の熱可塑性樹脂、強化繊維及び加熱膨張性粒子の分布状態を概略的に説明する拡大図を示す。 参考例1において、基材と表皮材との積層状態を模式的に示す図である。 参考例1について、基材のスタンパブルシートと表皮材との間に設けられるスパンボンド不織布の芯鞘構造を説明するための断面の模式図を示す。 本発明の実施例、参考例及び比較例について、試験片の吸音率と周波数との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1〜図9は、本発明の実施形態に係わるもので、図1〜図4は内装部材の製造工程の各工程を模式的に示す図である。図1はホットプレス機にスタンパブルシートと表皮材とを重ねて置いた状態、図2はホットプレス機で加熱・圧縮して貼合部材を製造する状態、図3はその後ホットプレス機を開放してスタンパブルシート中の加熱膨張性粒子を膨張させて、膨張貼合部材を製造した状態、図4は膨張貼合部材をコールドプレス機で加圧成形する状態を示す図である。図5は、スタンパブルシートの基材に表皮材を重ねて、加熱圧縮してない状態を模式的に示す図である。
先ず、本発明に係るウェブ、スタンパブルシート、スタンパブルシートに表皮材を貼り付けて形成した貼合部材、この貼合部材を膨張させた膨張貼合部材及び膨張貼合部材を成形した内装部材について説明する。
簡単に説明すると、本発明のウェブは強化繊維、熱可塑性樹脂および加熱膨張性粒子からなり、抄造法で製造されている。このウェブを加熱、加圧し、冷却して平板状のスタンパブルシートが得られる。このスタンパブルシートは、加熱、冷却により溶融固化した熱可塑性樹脂がマトリックスを構成し、その中に強化繊維と加熱膨張性粒子(未膨張状態)とが分散した構造となっている。本発明では、図1に示すように、このスタンパブルシート1に意匠性を有する表皮材2が重ねて配置される。なお、スタンパブルシートの積層構造は、後で説明する。
そして、図2に示すように、ホットプレス機21でスタンパブルシート1と表皮材2とが加熱圧縮されて、両者が貼合わされた平板状の貼合部材3が形成される。この貼合部材3内の加熱膨張性粒子が、ホットプレス機21の加熱温度で膨張して膨張貼合部材4が形成される(図3参照)。そして、膨張貼合部材4をコールドプレス機22にて所定形状に加圧成形することで車両用内装部材が得られる(図4参照)。
次に、本発明のウェブ、スタンパブルシートおよびスタンパブルシート中の強化繊維、熱可塑性樹脂および加熱膨張性粒子について説明する。特に、強化繊維、熱可塑性樹脂および加熱膨張性粒子の接着状態を図6及び図7に基づいて説明する。
図6は、スタンパブルシート1を製造した際の強化繊維、熱可塑性樹脂および加熱膨張性粒子の分散状態を模式的に示したものである。31が棒状の強化繊維を示し、32が強化繊維31を互いに接着している熱可塑性樹脂を示し、33は強化繊維31間に分散している球状の加熱膨張性粒子(未膨張状態)を示す。図7は、ホットプレス機で加熱・圧縮した場合の強化繊維31、熱可塑性樹脂32および加熱膨張性粒子33の分散状態を模式的に示す。強化繊維31及び加熱膨張性粒子(未膨張状態)33は殆ど変化してないが、熱可塑性樹脂32は押し潰されて表面積が拡大している。それによって、強化繊維31同士が熱可塑性樹脂32で接着される面積が多くなり、接着強度が増加している。この接着強度については、後で詳細に説明する。
本発明で用いる強化繊維は、無機繊維、有機繊維のいずれを用いてもよく、これらを複合または混合した繊維を用いてもよい。使用できる繊維としては、例えば、無機繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、ステンレス繊維やその他の金属繊維および鉱物繊維などを、また、有機繊維としては、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、麻等の天然繊維などを挙げることができる。また、これらの1種または2種以上を組み合わせても使用してもよい。なお、内装部材に高い補強効果を付与する観点からは、有機繊維よりも無機繊維の方が好ましく、中でも、強度を重視する場合には、炭素繊維を用いることが好ましい。一方、コストの面からは、ガラス繊維を用いることが好ましく、また、焼却しても残渣が残らないというサーマルリサイクルの観点からは、有機繊維が好ましい。
上記強化繊維の平均直径は、スタンパブルシートの補強効果と膨張性を十分確保する観点からは、φ3〜50μmであることが好ましい。より好ましくはφ3〜30μmである。上記範囲の平均直径の強化繊維を用いることで、抄造時の加熱膨張性粒子の歩留りを向上することもできる。なお、強化繊維のスプリングバックと加熱膨張性粒子の膨張性の相乗効果による膨張量の増大を期待する場合には、平均直径がφ100〜1000μmの強化繊維とその繊維間を充填する役割を果たす平均直径がφ3〜50μmの強化繊維を混合したものを用いてもよい。また、強化繊維の平均長さは、補強効果、膨張性、成形性を十分確保するという観点からは、3〜100mmの範囲のものであることが好ましい。また、ウェブを抄造する工程の前段階で、熱可塑性樹脂と強化繊維とをより均一に分散させる観点からは、強化繊維の平均長さは3〜50mmの範囲であることがより好ましい。なお、上記平均直径や平均長さは、使用する前の強化繊維またはウェブ、スタンパブルシート、内装部材の強化繊維の直径と長さを、顕微鏡等を用いて50本程度測定して得た値を平均したものである。なお、強化繊維は、ウェブ、スタンパブルシート、内装部材を600℃程度の温度で焼成後、顕微鏡等を用いて観察してもよい。
本発明で用いる上記強化繊維は、カップリング剤あるいは収束剤による表面処理が施されたものであることが好ましい。特に、強化繊維と熱可塑性樹脂との濡れ性や接着性を向上するためには、シランカップリング剤による処理を施すことが好ましい。上記シランカップリング剤としては、ビニルシラン系、アミノシラン系、エポキシシラン系、メタクリルシラン系、クロロシラン系、メルカプトシラン系等のカップリング剤を用いることができる。シランカップリング剤による強化繊維の表面処理は、強化繊維を攪拌しながらシランカップリング剤溶液を噴霧する方法や、カップリング剤溶液中に強化繊維を浸漬する方法など、公知の方法で行うことができる。なお、上記シランカップリング剤の処理量は、処理する強化繊維の質量に対して0.001〜0.3mass%であることが好ましい。0.001mass%未満では、シランカップリング剤の効果が小さく、強化繊維と熱可塑性樹脂の十分な接着強度が得られず、一方、0.3mass%を超えると、シランカップリング剤の効果が飽和するからである。より好ましくは0.005〜0.2mass%の範囲である。
また、本発明で用いる強化繊維は、スタンパブルシートの強度と膨張性を高めるために、単繊維に解繊したものであることが望ましく、そのためには、上記強化繊維を水溶性の収束剤によって処理することが好ましい。この収束剤としては、ポリエチレンオキシド系やポリビニルアルコール系の水溶性樹脂などを用いることができる。収束剤の処理量は、処理する強化繊維の質量に対して、2mass%以下、好ましくは1mass%以下とすることが望ましい。2mass%を超えると、抄造工程での繊維の解繊が難しくなるからである。なお、処理量の下限は0.05mass%程度である。処理量が少なすぎると、ハンドリング性が悪くなる。
次に、本発明において用いる熱可塑性樹脂について説明する。
本発明で用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタールなど、あるいはエチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、EPM、EPDMなどの熱可塑性エラストマーなどを1種または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂は、強度、剛性および成形性に優れている点で好ましく、特にポリプロピレンは、これらの特性のバランスに優れ、低価格であることからより好ましい。さらに、ポリプロピレンの中でも、JIS K 6921−2:1997に規定された条件で測定されたMFR(メルトフローレイト、但し、230℃、21.17N)が、l〜200g/10分の範囲のものが好ましく、10〜150g/10分の範囲のものがより好ましい。
さらに、熱可塑性樹脂と強化繊維との接着性を向上するために、熱可塑性樹脂を不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物などの酸、エポキシ化合物など、種々の化合物で変性処理したものを未変性の熱可塑性樹脂と併用することができる。変性処理は、例えば、ポリプロピレンに、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸などをグラフト共重合することにより行うことができる。変性処理したものとしては、特に強度向上の点からは、分子内に酸無水物基、カルボキシル基などの変性基を有するものが好ましい。
熱可塑性樹脂は、その形状としては、粉末やペレット、フレークなどの粒子状のもの、もしくは繊維状のものを用いることができる。ウェブのハンドリング性や加熱膨張性粒子の歩留りを向上させる観点、ならびに、スタンパブルシートを製造する際、溶融した熱可塑性樹脂と強化繊維とを十分に絡ませ、強度と剛性を向上させる観点からは、繊維状のものを粒子状のものと併用することが好ましい。ここで、粒子状のものを用いる場合には、平均粒子径が、φ100〜2000μmのものを用いることが好ましく、スタンパブルシート中に均一分散させる観点からは、φ100〜1000μmのものがより好ましい。一方、繊維状のものを併用する場合には、平均直径がφ1〜50μm、平均長さが1〜50mmのものを用いることが好ましく、泡液中で均一分散させる観点からは、平均長さが1〜30mmのものがより好ましい。
次に、本発明において用いる加熱膨張性粒子について説明する。
本発明で用いる加熱膨張性粒子とは、ある温度以上に加熱されたときに、軟化したシェルがコアの気化膨張する圧力によって膨張する特性を有するものである。本発明は、ウェブ、スタンパブルシートおよびその膨張貼合部材を構成する材料として、この加熱膨張性粒子を用いるところに大きな特徴がある。この加熱膨張性粒子を用いることで、強化繊維のスプリングバック作用単独の場合よりも、より大きな膨張量を確保できるので、より低密度化が可能となり、軽量で剛性のある膨張貼合部材を得ることができる。
本発明では、加熱膨張性粒子として公知のものを使用できるが、特に、コアが液状の炭化水素で、これを、ガスバリア性を有する熱可塑性樹脂からなるシェルで内包したコアシェル型の加熱膨張性粒子が好ましい。通常、コアに用いられる炭化水素は、シェルの熱可塑性樹脂の軟化点よりも低沸点のものが使用され、例えば、イソブタン、ペンタン、ヘキサン等の沸点が150℃以下の炭化水素類やエーテル類を挙げることができる。また、シェルを形成する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、メタクリル樹脂、ABS樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフクレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリアセタール、ポリフェニレンスルフィド、フッ素樹脂等、公知の熱可塑性樹脂を挙げることができる。特に好ましいものとしては、コアがイソブタン、ペンタン、ヘキサン等の液状の炭化水素からなり、シェルがアクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等の熱可塑性樹脂からなる加熱膨張性粒子がある。
加熱膨張性粒子の平均直径は、加熱膨張前でφ5〜200μmであることが好ましく、より好ましくはφ10μm以上φ100μm未満、さらに好ましくはφ20μm以上φ100μm以下である。膨張前の粒子径がφ5μm未満であると、抄造時に強化繊維の隙間を通過して脱落し易く、歩留りが低下する。一方、φ200μm超であると、膨張後の加熱膨張性粒子の大きさが大き過ぎて膨張成形品の厚みが不均一となったり、表面品質の悪化を招いたりするからである。なお、加熱膨張性粒子は、膨張したときの平均直径がφ10〜2000μmとなるものであることが好ましく、より好ましくはφ20〜1000μmのものである。膨張後の加熱膨張性粒子の平均直径が小さ過ぎると、スタンパブルシートを膨張させるのに必要な加熱膨張性粒子の量(数)が多量となる。一方、膨張後の平均直径が大き過ぎると、膨張成形品の表面に凹凸が生じ、表面性状を悪化させる。なお、上記膨張後の加熱膨張性粒子の平均直径は、膨張成形品中の加熱膨張性粒子を、光学顕微鏡などで50個程度観察し、測定した直径を平均した値のことである。
上述したように、加熱膨張性粒子は、ある温度以上に加熱されると、軟化したシェルがコアの気化膨張する圧力によって膨張を開始する。本発明では、この温度を膨張開始温度と言い、加熱膨張性粒子を10℃/分で昇温したときに、加熱膨張性粒子の粒子径が急激に大きくなり始める温度で定義する。本発明が用いる加熱膨張性粒子は、膨張開始温度は120℃以上のものが好ましく、130〜230℃のものがより好ましい。膨張開始温度が120℃未満では、加熱膨張性粒子自体の耐熱性に劣り、また、抄造したウェブの乾燥温度を極端に低くする必要があり、乾燥に長時間を要するため好ましくない。一方、膨張開始温度が230℃を超えると、膨張させるための加熱温度が高温となり過ぎ、熱可塑性樹脂の劣化を招く可能性があるからである。
上記加熱膨張性粒子の膨張開始温度は、マトリックスを構成する熱可塑性樹脂の融点との差が小さい方が好ましい。加熱膨張性粒子の膨張開始温度が、熱可塑性樹脂の融点よりも低過ぎると、熱可塑性樹脂が溶融して強化繊維の周りに流動し、付着する前に加熱膨張性粒子が膨張し過ぎることになり好ましくない。一方、膨張開始温度が高すぎると、十分な膨張厚みを得るためには高温に加熱する必要があり、熱可塑性樹脂を劣化させる可能性があるからである。したがって、加熱膨張性粒子の膨張開始温度とマトリックスを構成する熱可塑性樹脂の融点との差は、±30℃以内であることが好ましい。
また、上記加熱膨張性粒子は、最大膨張温度が、熱可塑性樹脂の融点よりも高いことが好ましく、その温度差は50℃以内であることがより好ましい。ここで上記最大膨張温度とは、加熱膨張性粒子を10℃/分で昇温したときに、加熱膨張性粒子の粒径が最大となる温度のことである。最大膨張温度が熱可塑性樹脂の融点よりも高すぎると、十分な膨張性を得るためには、高い温度に加熱する必要があり、熱可塑性樹脂を劣化させる虞があるからである。
次に、本発明のウェブの目付量、および、ウェブ、スタンパブルシート、内装部材を構成する強化繊維、熱可塑性樹脂および加熱膨張性粒子の配合率について説明する。
先ず、本発明のウェブ等の目付量は、100〜1000g/mの範囲であることが好ましい。ウェブの目付量が100g/m未満では、内装部材としたときに、十分な厚みが得られず、剛性も低下するからであり、一方、1000g/m超では、膨張成形品の軽量化が困難となるからである。より好ましい目付量は100〜700g/mの範囲であり、さらに好ましくは100〜500g/mである。
次に、本発明のウェブ等を構成する強化繊維と熱可塑性樹脂の配合率は、用いる強化繊維と熱可塑性樹脂の比重や、他の添加剤や着色剤の含有量によっても異なるが、曲げ強度(座屈強度)や曲げ弾性率(弾性勾配)などの機械的強度が高い内装部材を得るためには、強化繊維/熱可塑性樹脂が質量比で3/97〜60/40の範囲であることが好ましい。
また、本発明のウェブ等を構成する加熱膨張性粒子の含有量は、強化繊維と熱可塑性樹脂の合計100質量部に対して、1〜40質量部であることが好ましい。1質量部未満では、膨張性の向上効果が現れず、一方、40質量部を超えると、膨張性の向上効果が大きくなり過ぎ、内装部材の内部だけでなく表面層までもが低密度化し、剛性や耐座屈性が低下する。
なお、本発明のウェブ等は、上記した熱可塑性樹脂、強化繊維、加熱膨張性粒子の他に、酸化防止剤、耐光安定剤、金属不活性化剤、難燃剤、カーボンブラック、VOC吸着剤、VOC分解剤、消臭剤などの添加剤や着色剤、有機結合剤等を要求に応じて含有させることができる。また、上記の添加剤や着色剤は、例えば、強化繊維や熱可塑性樹脂に予めコーティングしておいたり、混合時に配合したり、ウェブにスプレーなどで噴霧して添加することによって含有させてもよい。
本発明の表皮材は装飾と保護が目的であり、植物繊維、動物繊維などの天然繊維、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系、ポリプロピレン系の合成繊維などからなる織布または不織布が好適である。繊維系の表皮材は、接着剤である熱可塑性樹脂層が溶融して表皮材の繊維間に食い込むアンカー効果が大きく、接着強度が大きくなる。また、接着剤である熱可塑性樹脂との接着が得られるのであれば、例えばポリウレタン発泡体のように連続気泡を有する発泡シートを、織布または不織布の芯材と貼り合わせる面に設けておけば、芯材の凹凸を吸収し、表皮材表面の意匠性を高め、かつクッション性を付与することもできる。例えば、発泡ウレタンシートにニットを貼り合わせた表皮材を使用できる。
次に、本発明に係るウェブ、スタンパブルシートおよび内装部材を製造する方法につい
て説明する。
本発明に係るウェブの製造方法は、分散液である微小気泡を含む界面活性剤含有水性媒体中に、強化繊維、熱可塑性樹脂および加熱膨張性粒子を分散させた泡液を抄造して製造する。上記原料を泡液ではなく、増粘剤や凝集剤を含まない水中に分散、混合しても良い。なお、泡液を使用すると、泡の表面に強化繊維、熱可塑性樹脂、加熱膨張性粒子が保持され、泡液中に均一に分散するため、分散液の輸送中にも分離が起こらないメリットを有する。本発明におけるウェブの製造は、強化繊維、熱可塑性樹脂、加熱膨張性粒子を含む分散液(泡液)を、抄紙スクリーンのような多孔性支持体上に注ぎ、多孔性支持体の下方から吸引して脱泡し、分散液中の固形分を多孔性支持体上に堆積させることにより行われる。
上記泡抄造法で用いる界面活性剤としては、アニオン系、ノ二オン系、カチオン系の何れを用いてもよい。特に、ドデシルベンゼルスルホン酸ナトリウム、やし油脂肪酸ジエタノールアミド等は、強化繊維と熱可塑性樹脂を主成分とする原料を、媒体中に均一に分散させる効果の点において優れているので、好適に用いることができる。
上記泡抄造して得られたウェブは、加熱膨張性粒子が最大膨張しない条件下(温度と時
間)で乾燥する。すなわち、ウェブ中の加熱膨張性粒子を乾燥の段階で最大膨張させてし
まうと、ウェブのハンドリング性が低下するだけでなく、スタンパブルシートを製造する際の圧縮時に加熱膨張性粒子が潰れてしまうため、その後、内装部材を製造する際のスタンパブルシートの膨張性が不十分となる場合があるからである。
加熱膨張性粒子が最大膨張するには、ある一定の熱量が必要である。したがって、加熱膨張性粒子を最大膨張させないためには、乾燥時の投入熱量がその一定の熱量未満となるよう、加熱温度と時間を制御する必要がある。具体的には、乾燥のための加熱温度は、最大膨張温度から30℃以下とし、加熱時間は、加熱温度が最大膨張温度以下のときは、{2×(最大膨張温度−膨張開始温度)}分以内とし、加熱温度が最大膨張温度よりも高いときは、{300/(加熱温度−最大膨張温度)}分以内かつ{2×(最大膨張温度−膨張開始温度)}分以内とすることが好ましい。
なお、上記泡抄造して得たウェブに、有機結合剤を含むエマルジョンや水溶液をスプレー噴霧あるいはロールコーターで塗布し、その反対面側から真空吸引等で含浸させた場合には、ウェブを乾燥したときに強化繊維、熱可塑性樹脂、加熱膨張性粒子が効率的に付着するため、歩留りが向上するだけでなく、ハンドリング性が向上し、生産効率も向上するので好ましい。
次に、本発明の平板状のスタンパブルシートの製造方法について説明する。
本発明のスタンパブルシートは、上記泡抄造により得たウェブを、熱可塑性樹脂の軟化点または融点以上でかつ加熱膨張性粒子が最大膨張をしない条件下(温度と時間)で加熱し、加圧した後、冷却固化することにより、熱可塑性樹脂を溶融させてマトリックスを形成させ、分散している強化繊維と加熱膨張性粒子とを溶融固化した熱可塑性樹脂により十分に接着、結合させることにより製造する。ここで、上記最大膨張をしない条件(温度と時間)とは、前述した条件と同じである。熱可塑性樹脂の融点以上とする理由は、融点未満では、熱可塑性樹脂が強化繊維と加熱膨張性粒子とに十分に融着せず、必要な強度が得られないからであり、一方、加熱膨張性粒子が最大膨張しない条件下で加熱するのは、この加熱工程で加熱膨張性粒子を最大膨張させてしまうと、スタンパブルシートのハンドリング性が低下するだけでなく、スタンパブルシート製造時の圧縮により加熱膨張性粒子が潰れてしまい、その後の膨張成形品の製造に必要な膨張性が得られない場合があるからである。
ウェブを加熱し、熱可塑性樹脂を溶融させてから加圧してスタンパブルシートを製造する際の加圧条件は、スタンパブルシートの比重が0.3以上となるよう圧縮することが好ましい。0.3未満では、熱可塑性樹脂の流動性が不十分であり、マトリックスである熱可塑性樹脂の中に強化繊維と加熱膨張性粒子が分散した構造が形成できないからである。より好ましくは比重0.4以上である。ただし、圧縮しすぎると、強化繊維を折損したり、シート目付が小さくなる(シート面積が大きくなって厚みが薄くなる)可能性があるので、空隙率がゼロとなる圧力以下で圧縮することが好ましい。
なお、本発明のスタンパブルシートの製造方法においては、上記ウェブの加圧は、熱可塑性樹脂を溶融させた後で行ってもよく、加熱と加圧を同時に行ってもよい。加圧方法は、バッチ式の間欠プレス法、テフロン(登録商標)やスチールのベルトを用いた連続プレス法、ロールプレス法等があるが、いずれの方法を用いてもよい。スタンパブルシートのハンドリング性を高めるためには、熱可塑性樹脂が溶融している間に、加圧し、その後、除荷して膨張させ、加圧時よりも厚い状態で冷却してもよい。さらに、ウェブの乾燥と加熱を同時に行い、引き続き加圧を行う方法が、製造効率もよく経済的である。
なお、表皮材を更に強力にスタンパブルシートに接着するためには、スタンパブルシートと表皮材との間に、熱融着性樹脂からなる数十ミクロンの厚さの樹脂製シート(本発明では、以下で樹脂製フィルムを含んで樹脂製シートと称す)を介在させることが好ましい。
この樹脂製シートは、スタンパブルシート側に浸透してスタンパブルシート表面側に十分な厚みの含浸接着層を形成し、そのアンカー効果によって、スタンパブルシートと表皮材との接着性の向上を担う樹脂製シートであり、スタンパブルシート内の熱可塑性樹脂と同一または類似の構造を有し、かつ融点または溶融粘度が前記熱可塑性樹脂と同程度もしくはそれ以上である樹脂によって構成されていることが好ましい。
この熱融着性樹脂としての熱可塑性樹脂からなる樹脂製シートは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂が、強度、剛性および成形性に優れている点で好ましく、特にポリプロピレンは、これらの特性のバランスに優れ、低価格であることからより好ましい。さらに、ポリプロピレンの中でも、JIS K 6921−2:1997に規定された条件で測定されたMFR(メルトフローレイト、但し、230℃、21.17N)が、l〜200g/10分の範囲のものが好ましく、10〜150g/10分の範囲のものがより好ましい。
また、本発明の内装部材は、耐座屈性や剛性などの強度特性や、吸音特性や非通気性をより改善するために、内装部材の表皮材を貼り合せてない面側に、高密度樹脂層を形成してもよい。上記高密度樹脂層とは、膨張成形品の内層部よりも空隙率が少ない、もしくは空隙が存在しない樹脂層のことであり、この高密度樹脂層は、基材や他の高密度樹脂層との接着性も要求される。高密度樹脂層を形成する方法としては、従来から公知の技術が使用できる。例えば、ウェブ、スタンパブルシートの一方の表面に、高密度樹脂層を形成する樹脂を含有する液を含浸させる方法や溶融した高密度樹脂をシート状に押し出して積層する方法、高密度樹脂製の樹脂シートを積層して形成する方法などが好適である。中でも、この高密度樹脂シートを積層する方法は、ウェブ、スタンパブルシートのいずれにでも積層しやすく、好ましい。高密度樹脂シートの厚みとしては、重量増加を抑制するために、200μm以下が好ましく、より好ましくは20〜150μmである。ここで、上記高密度樹脂シートは、ポリプロピレンやナイロン、直鎖状ポリエチレンなどからなるシート、あるいはそれらを2層以上に積み重ねた多層フィルムであってもよい。また、上記高密度樹脂シートには、吸音性を得るため、ニードルパンチやスリットなどで貫通孔を施したものであってもよい。
なお、図5では、スタンパブルシート1の両面に熱融着性樹脂からなる樹脂製シート5を積層し、樹脂製シート5の一方の表面側に高密度樹脂層を設けた実施形態を示す。即ち、樹脂製シート5の一方の表面には表皮材2、他方の表面にはポリアミド樹脂6、スパンボンド不織布7をこの順番で積層した実施形態を示す。なお、図5ではこれらの高密度樹脂層を積層したものであるが、必ずしも必要なものではなく、高密度樹脂層の少なくとも一つを省略することも可能である。
以下では、単なるスタンパブルシート単体、この単体の両側に熱融着性樹脂からなる樹脂製シートを積層したもの、更に他方には高密度樹脂層を設けたものを含めて、基材8と称している。
次に、本発明に係る内装部材の製造方法について説明する。
本発明の内装部材は、図1及び図2に示すように、まず上記のようにして作製した平板状のスタンパブルシート1の基材表面に表皮材2を重ねる。この状態で、ホットプレス機21で所定条件で加熱・圧縮する。この加熱・圧縮工程で、スタンパブルシート1内の熱可塑性樹脂を押し潰して表面積を拡大して、強化繊維との接触面積を増加させて、強化繊維と熱可塑性樹脂との接着力を増強する。それと共に、表皮材2をスタンパブルシート1に密着させて接着させて貼合部材3を製造する。その後、図3に示すように、素早くホットプレス機21を開いて所定間隔とし、ホットプレス機21の加熱温度でスタンパブルシート1内の加熱膨張性粒子を膨張させる。それによって、膨張貼合部材4を製造する。その後、図4に示すように、膨張貼合部材4をコールドプレス機22で加圧成形して車両用内装部材を成形する。
この製造方法において、ホットプレス機の加熱・圧縮の条件を説明する。
加熱温度条件は、スタンパブルシート内の熱可塑性樹脂の軟化温度もしくは融点および加熱膨張性粒子の膨張開始温度の以上に加熱し、上記熱可塑性樹脂を軟化または溶融させることが必要であるが、温度が低すぎると、スタンパブルシート内の熱可塑性樹脂の軟化ないし溶融が不十分となり、スタンパブルシートと表皮材との貼付け強度が不足する。また、スタンパブルシートの加熱が不十分となり、加熱膨張性粒子が思ったように膨張されない。逆に、加熱温度が高すぎると、スタンパブルシート内の熱可塑性樹脂が溶融し過ぎて、強化繊維間からの移動が大きくなり、強化繊維同士の接合力が不十分となる。また、表皮材の表面の意匠性が損なわれる可能性が高くなり、好ましくない。
また、加熱温度が高すぎると、スタンパブルシートの加熱し過ぎとなり、加熱膨張性粒子が破損する。従って、ホットプレスの加熱温度は、160〜210℃とすることが好ましい。なお、表皮材の種類によっては、表皮材側の金型温度と基材の裏面側の金型温度とを少し差を設けても良い。即ち、表面側の金型温度を基材の裏面側の温度に比較して20〜30℃低くしても良い。
ホットプレス機での基材の圧縮条件は、基材を圧縮しすぎると、加熱膨張性粒子が潰れ過ぎてしまい、その後の膨張貼合部材の製造に必要な膨張性が得られなくなる。また、スタンパブルシート中の強化繊維同士を接着している熱可塑性樹脂が移動し過ぎて、強化繊維との接着力が不足する可能性が出てくる。逆に、基材の圧縮が不十分であると、熱可塑性樹脂を押し潰して表面積を拡大することが十分にできず、強化繊維との接触面積を増加できない。その結果、強化繊維と熱可塑性樹脂との接着力を十分に確保できずに剛性が不足する。従って、スタンパブルシートの厚さで、圧縮する前に比較して0.9倍以下にまで圧縮されているように制御することが好ましい。更には、0.8〜0.3倍に圧縮することが好ましい。ここで、スタンパブルシートの厚さとしたのは、使用可能な表皮材として、素材は不織布・織物・編物等があり、単層や積層した複層のものがあり、表皮材は比重や目付ではかなりばらついている。そのために、本発明においてホットプレス機で加熱・圧縮した際に、表皮材の厚さは、収縮や比重においてもかなり差異がある。そのために、スタンパブルシートのみの厚さで特定することが好ましいと判断して、上記のように、スタンパブルシートのみの厚さで特定した。
また、別の見方をすれば、基材(スタンパブルシート)の比重で見れば、基材(スタンパブルシート)の比重が0.6〜0.7程度である基材に対しては、その比重が0.8〜1.2になるように圧縮力を制御することが好ましい。さらには、比重が0.6のものでは、0.8になるように、0.8/0.6≒1.33となるように、また比重が0.7のものでは、1.2になるように、1.2/0.7≒1.71となるように、厚さが増すと圧縮率を上げることが好ましい。圧縮前と圧縮後(膨張前)の基材の比重の比率で比較すると、1.05〜2.5、特に1.2〜2.0の範囲とすることが好ましい。
なお、因みに、基材の厚さが、2.0〜3.5mmで、表皮材の厚さが0.5〜1.5mmで有れば、トータルで厚さを1.3〜4.0mm、好ましくは1.7〜2.5mm程度に圧縮するのが好ましい。圧縮率では、40〜80%、好ましくは50〜70%とすることが好ましい。例えば、基材の厚さが、0.6〜1.0mmで、表皮材が不織布であって、その厚さが1.0〜2.0mmで有れば、1.3〜2.0mm程度に圧縮するのが好ましい。例えば、基材の厚さが、0.6〜1.0mmで、表皮材がニット製であって、その厚さが2.0〜4.0mmで有れば、1.2〜2.0mm程度に圧縮するのが好ましい。
しかし、実際のホットプレス機の作業管理では、比重や圧縮率でなく、ホットプレス機の間隔を決めて管理することが簡単であり、このような管理で行われることが多い。例えば、スタンパブルシート2.5mmで、表皮材1.0mmで、トータル3.5mmの場合、トータル2.3mmになるように、ホットプレス機で加圧する場合の間隔を設定する。スタンパブルシート0.7mmで、表皮材1.2mmで、トータル1.9mmの場合、トータル1.6mmになるように、ホットプレス機で加圧する場合の間隔を設定する等のように、素材とそれぞれの厚さで、適切な厚さを経験的に求めて、加圧時の厚さを制御するようにすることが、管理しやすい。
圧縮時間は、素材の組成や厚さなどによって多少差異は有るが、時間が長すぎると、基材中の溶融した熱可塑性樹脂が染み出して、表皮材の表面の意匠性が損なわれ、逆に、時間が短すぎると、熱可塑性樹脂の軟化や溶融が不十分となり、接着性が劣る。そのために、圧縮時間は、5〜30秒、特に7〜15秒とすることが好ましい。
本発明では、ホットプレス機で、加熱圧縮して、スタンパブルシート内の熱可塑性樹脂を押し潰して表面積を拡大して強化繊維同士の接合力を高め、且つ表皮材とスタンパブルシートと強力に密着させた後、この加熱温度でスタンパブルシートを加熱することで、スタンパブルシート中の加熱膨張性粒子を膨張させる。このように、ホットプレス機で、スタンパブルシートと表皮材とを重ねて加熱・圧縮することで、スタンパブルシート内の熱可塑性樹脂を押し潰して表面積を拡大して強化繊維同士の接合力を高めると同時に表皮材とスタンパブルシートとを強力に密着させることができ、更に、ホットプレス機でスタンパブルシート全体を加熱できるので、ホットプレス機を開放した際にも、スタンパブルシート全体がほぼ均一に且つ短時間で加熱されており、加熱膨張性粒子が均一に膨張分散することができる。
このようにして成形された内装部材では、両側の熱融着性樹脂からなる樹脂製シートとして樹脂フィルムを使用した場合には、ホットプレス機で加熱・圧縮する際に樹脂製シートが溶融しているので、コールドプレス機で最終的に内装材とした場合に、明確に基材や表皮材と区別できる独立した層になってない可能性があり、この場合も本発明に含まれる。
なお、表皮材が接触するホットプレス機の表面にシボ模様を形成してもよい。この場合には、表皮材の毛倒れを目立たなくして、表皮材の意匠性を維持できる効果を有する。
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
スタンパブルシート
熱可塑性樹脂:ポリプロピレン粒子(重量平均分子量200,000、MFR65g/10分、平均粒子径φ500μm、融点165℃)
強化繊維:ガラス繊維(長さ25mm、平均直径13μm)
加熱膨張性粒子:コア部 炭化水素
シェル部 アクリルニトリル共重合体
平均粒子径 φ70μm
膨張開始温度 155℃
最大膨張温度 176℃
表皮材
ポリエステル有機繊維不織布(厚さ1.2mm)
樹脂製シート(樹脂フィルム)
厚さ40μmのポリプロピレン(MFR65、融点160℃)
ポリアミド系繊維
厚さ25μmの6−ナイロン(融点215℃)
スパンボンド
ポリエステル繊維スパンボンド(目付13g/m、厚み0.08mm)
分散液として、1.5リットルの水に界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5g/L添加し、攪拌して微小気泡を含む泡液を調整し、この泡液の中に、乾燥重量%で、ポリプロピレン粒子40%、ガラス繊維60%からなる成分組成の原料を混合し、さらに加熱膨張性粒子を投入して、10分間攪拌し、分散させた。次いで、この泡液を、脱泡させ乾燥させて、強化繊維および熱可塑性樹脂の合計目付量が400g/m、加熱膨張性粒子の目付量が30g/mのウェブを作製した。該ウェブの断面を顕微鏡観察したところ、図6に概略的に示すように、強化繊維31と熱可塑性樹脂32および加熱膨張性粒子33が分散していた。
得られたウェブの両面に、樹脂製シートとして、厚さ40μmのポリプロピレン(MFR65、融点160℃)の樹脂フィルムを積層し、他方の面には更に、ポリアミド系繊維のフィルム(厚さ25μmの6−ナイロン(融点215℃))、その表面にポリエステル繊維スパンボンド(目付13g/m、厚み0.08mm)を積層して、この積層体を210℃で予熱し、予熱された積層体を25℃の冷却盤間に配置し、5kgf/cmの圧力でプレスし、固化した緻密な抄造法スタンパブルシート(厚さ:1.0mm)を得た。図5に示すように、このスタンパブルシートに他の樹脂層を重ねた基材とした。この積層体の断面を顕微鏡観察したところ、図6に模式的に示すように、強化繊維31が熱可塑性樹脂32の粒子で接着され、膨張してない加熱膨張性粒子33が分散した構造を呈していた。
次に、表皮材としてポリエステル有機繊維不織布(厚さ1.2mm)を用意して、上記基材の樹脂フィルムの表面に重ねて、2.2mmの積層体を得た。この重ねた積層体をホットプレス機に入れて、下記条件で加熱・圧縮した。
加熱温度:200℃
圧縮量 :73%(2.2mm→1.6mm)
加熱時間:10秒
ホットプレス機で加熱した後では、この積層体の断面を顕微鏡観察したところ、図7に模式的に示すように、潰されて表面積が増加した熱可塑性樹脂32で強化繊維31が強力に接着され、膨張してない加熱膨張性粒子33が分散した構造を呈していた。その後、図3に示すように、ホットプレス機21のクリアランスを30mmに開放し、加熱膨張性粒子を膨張させて、膨張貼合部材4を製造した。
そして、図4に示すように、この膨張貼合部材4をコールドプレス機22で成形して、内装部材を得た。
(実施例2)
強化繊維であるガラス繊維を長さ25mm、平均直径11μmとした点が、実施例1と異なるだけで、後は同じ条件である。
(実施例3)
強化繊維であるガラス繊維を長さ25mm、平均直径7μmとした点が、実施例1と異なるだけで、後は同じ条件である。
(実施例4)
スタンパブルシートの厚さを1.0mm、ニット製の表皮材の厚さを3.0mmとし、1.7mmに加熱・圧縮した点が実施例1と異なるだけで、後は同じ条件である。
(実施例5)
実施例1と同様に強化繊維であるガラス繊維を長さ25mm、平均直径13μmとして、実施例1と異なる点は、スタンパブルシートと表皮材との間に熱融着性樹脂である樹脂製シートを介在させずに直に表皮材をスタンパブルシートに重ねた点が異なるが、後は同じ条件である。
(参考例1)
この参考例1は、表皮材と樹脂製シートの組合せを特定した例である。具体的には、図8及び図9に示すように、樹脂製シートとして、厚さ30μmの芯鞘構造のスパンボンド不織布501(芯材502:融点260℃のPET樹脂、鞘部503:融点110℃のポリエチレン樹脂)を用意し、表皮材201として、ニット202に発泡ウレタン203(厚さ:2.5mm、密度:40kg/m)を貼り合わせたものを用意した点が実施例1と異なる。上記不織布からなる樹脂製シートをスタンパブルシートの表面側の面に積層して基材を作製し、基材に重ねた芯鞘構造のスパンボンド不織布の上に発泡ウレタン側を合わせるようにして表皮材を重ねて、3.5mmの積層体を得た。この重ねた積層体をホットプレス機に入れて、下記条件で加熱・圧縮した。
加熱温度:180℃
圧縮量 :(3.5mm→1.6mm)
加熱時間:10秒
後は、実施例1と同様にして内装部材を製造した。
(比較例1)
実施例1と同じように、スタンパブルシートの両側に樹脂層が設けられた基材を用意した。次に、この基材を遠赤外線ヒーターでヒーター設定温度250℃×2分間加熱し、加熱膨張性粒子を膨張させて平板状の膨張基材を製造した。この膨張基材の表面にホットメルト系接着剤層を設けて、実施例1と同じ表皮材を重ねて積層体とした。この積層体を、クリアランスを6.5mmに設定したコールドプレス機により圧縮/冷却し、表皮材を基材に貼付けると共に成形して、内装部材を得た。
(比較例2)
本発明の実施例1と同様な弾性勾配が得られるようにするために、基材の目付量を増やした例を示す。
実施例1〜5、参考例1、比較例1,2で得られた内装部材について、それぞれ長さ150mm、幅50mmの試験片を作製し、この試験片について、スパン100mm、クロスヘッドスピード50mm/minの条件で荷重をかける3点曲げ試験を実施し、弾性勾配を測定した。この弾性勾配は、JIS K 7171に準拠して、スパン:100mm、試験スピード:50mm/minで行った。この結果を表1に示す。また、基材に対する表皮材の剥がれ状態を検査した。剥離試験は、試験片25mm幅とし、引張速度200mm/minで180°反転するように引きはがした。なお、表皮材の材破とは、基材の界面から表皮材が剥がれずに、表皮材が材料破壊して剥がれることを示す。
Figure 2012206515
表1から、本発明例(実施例1〜5)及び参考例1では、高い値の弾性勾配が得られている。これに対して、比較例1では、弾性勾配が低く、剛性が不足している結果となった。また、比較例2のように、弾性勾配を本発明と同様な値にすることができるが、その場合には、基材の目付量を大幅に増加する必要があり、重量アップになり、軽量化の観点からは好ましい結果が得られなかった。
表皮材の接着性を検査した結果、実施例1〜4及び参考例1では表皮が材破し、表皮材の接着性は十分に満足得られる結果であった。実施例5では、3Nであり、満足できる結果であった。それに対して、比較例1では、2Nであり、接着力不足であった。そのために、接着力が本発明と同レベルになるように、比較例2のように基材の目付量を増やすと、接着力は満足できるが、重量アップとなった。
また、実施例1〜3、参考例1と比較例1,2の管内吸音率の測定結果を図10に示す。この管内吸音率の測定は、JIS A 1405−2に準拠して、表皮材のない面側、即ち、高密度面側の表面に対して垂直に音波を入射し、背後空気層0mmの状態で管内吸音率の測定を行った。図8から、本発明の実施例1〜3、参考例1と比較例2では、吸音特性に優れているが、比較例1では吸音特性が劣っている。なお、実施例4,5については、比較してないが、実施例1〜3と同様な結果が得られると思われるので省略した。
本発明は、軽量化が望まれる車両用内装部材、例えば天井材やリアパッケージ材などに有利に適用できる。
1 スタンパブルシート
2 表皮材
3 貼合部材
31 強化繊維
32 熱可塑性樹脂
33 加熱膨張性粒子
4 膨張貼合部材
5 熱融着性樹脂フィルム
8 基材
21 ホットプレス機
22 コールドプレス機

Claims (8)

  1. 熱可塑性樹脂、強化繊維及び加熱膨張性粒子を分散含有するスタンパブルシートを用意し、
    このスタンパブルシートに表皮材を重ねてから平板型のホットプレス機で、上記熱可塑性樹脂が押し潰されて強化繊維との接触面積が増加するように加熱状態で圧縮することで、スタンパブルシート表面に表皮材を押付けて、スタンパブルシートに表皮材が貼り付けられた貼合部材を製造した後、
    ホットプレス機を開き、加熱された貼合部材のスタンパブルシート中の加熱膨張性粒子を膨張させて所定の厚さの膨張貼合部材を形成し、
    その後、この膨張貼合部材をコールドプレス機に入れて加圧成形して車両用内装部材を成形することを特徴とする車両用内装部材の成形方法。
  2. 請求項1に記載の車両用内装部材の成形方法において、
    上記ホットプレス金型の表皮層側の表面には、シボ模様が形成されていることを特徴とする車両用内装部材の成形方法。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用内装部材の成形方法において、
    上記ホットプレス機では、スタンパブルシートと表皮材は160〜210℃で加熱され、且つスタンパブルシートの厚さで、圧縮する前に比較して0.9倍以下に圧縮され、5〜30秒間保持されていることを特徴とする車両用内装部材の成形方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、
    上記ホットプレス機では、上記スタンパブルシートの上記熱可塑性樹脂の融点以上で且つ上記加熱膨張性粒子の膨張開始温度以上の温度に加熱されることを特徴とする車両用内装部材の成形方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、
    上記スタンパブルシートに表皮材を重ねてホットプレス機で圧縮する際、スタンパブルシート中の加熱膨張性粒子が潰れないように圧縮することを特徴とする車両用内装部材の成形方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、
    加熱膨張性粒子は、該加熱膨張性粒子を10℃/分で昇温させたときに加熱膨張性粒子の粒径が最大となる最大膨張温度が、熱可塑性樹脂の融点よりも高いことを特徴とする車両用内装部材の成形方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、
    上記ホットプレス機では、該スタンパブルシートで表皮材が重ねられる側の表面に、熱融着性樹脂からなる樹脂製シートを設け、この樹脂製シートに表皮材が重ねられるようになっていることを特徴とする車両用内装部材の成形方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用内装部材の成形方法において、
    上記ホットプレス機では、上記加熱膨張性粒子の膨張性を残すように加熱状態で圧縮し、
    その後、ホットプレス機を解放して、加熱膨張性粒子が膨張できるクリアランスに広げることを特徴とする車両用内装部材の成形方法。
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