JP2012206197A - ニック付きエンドミル - Google Patents

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Abstract

【課題】周方向に隣接する外周刃同士の間隔が異なる部分を有するエンドミルにニックを形成するのに、ニックの回転軌跡が重なり合ったときでも特定のニックに欠損等が生じ易くなるのを防いで、工具寿命の延長を図る。
【解決手段】軸線回りに回転させられるエンドミル本体の先端部外周に螺旋状に捩れる複数条の外周刃6が形成され、外周刃6には複数のニック7が、周方向に隣接する外周刃6A、6B同士で軸線方向にずらされて形成され、複数条の外周刃6のうち周方向に隣接する少なくとも一部の外周刃6A、6Bにおいては、これらの外周刃6A、6B同士の周方向の間隔が異なる部分を有するとともに、この周方向の間隔が異なる部分では、周方向に隣接する外周刃6A、6B同士の軸線方向に隣接するニック7A、7Bの軸線方向におけるピッチが互いに等しくされている。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数条の外周刃の捩れ角が異なるものとされたりして、周方向に隣接する外周刃同士でこの周方向の間隔が異なる部分を有するようにされたエンドミルにニックを付けたニック付きエンドミルに関するものである。
切削加工に用いられるエンドミルにおいては、切屑を分断して生成して切削抵抗の低減等を図るため、外周刃にニック(溝)を付けたものが知られている。このようなニック付きエンドミルとしては、例えば特許文献1に、1つの外周刃に形成されるニックのピッチを異なるものとしたり、大きさを異なるものとしたり、あるいは複数の外周刃同士でニックのピッチや大きさを異なるものとしたりして、ビビリ振動の抑制を図るようにしたものが提案されている。
また、同様にビビリ振動の抑制を図るようにしたエンドミルとしては、例えば特許文献2〜4に記載されているように、複数条の外周刃のうち少なくとも1条の外周刃の捩れ角を他の外周刃と異なる捩れ角とした、いわゆる不等リードエンドミルにおいて、外周刃の先端や基端、あるいは中央部側で、これら外周刃の周方向の間隔が等しくされた等間隔位置を設けたものが提案されている。
実開平5−78421号公報 特公平5−49408号公報 特公平7−115254号公報 特公昭63−62323号公報
ところで、外周刃の捩れ角や周方向の間隔が等しい通常のエンドミルにニックを形成する場合は、エンドミル本体の軸線回りに外周刃とは異なる一定の捩れ角で捩れるニック捩れ線と各外周刃との交点に例えばニックの軸線方向の幅の中心が位置するようにして、周方向に隣接する外周刃のニック同士が軸線方向にずらされており、たとえ軸線回りの回転軌跡同士が重なり合うにしても、その重なり合い方が互いに等しくなるようにされてニックによる切削量等が均等となるようにし、特定のニックに大きな負荷が作用することにより欠損等を生じてエンドミル寿命が潰えることのないようにさせられている。
しかしながら、上記特許文献2〜4に記載された不等リードエンドミルのように異なる捩れ角とされた外周刃に対して、一定の捩れ角で捩れたニック捩れ線との交点にニック中心が位置するようにニックを形成すると、ニックの回転軌跡が重なり合っているときには、捩れ角の大きな外周刃のニックによって削り残された被削材を捩れ角の小さな外周刃のニックが削り取るときと、逆に捩れ角の小さな外周刃のニックによって削り残された被削材を捩れ角の大きな外周刃のニックが削り取るときとでは、ニックによる切削幅や切削量が異なるものとなる。従って、これら切削幅や切削量の大きなニックには作用する負荷も大きくなって欠損等が生じ易くなってしまい、こうして一部のニックにでも欠損が生じるとエンドミルを廃棄せざるを得なくなってしまう。
これは、複数条の外周刃の捩れ角は等しくされる一方で周方向の間隔が異なるようにされた、いわゆる不等ピッチのエンドミルにおいても同様であり、すなわちこのような不等ピッチのエンドミルにおいても、一定の捩れ角のニック捩れ線との交点にニックを形成すると、エンドミル回転方向側に隣接する外周刃との周方向の間隔の大きい外周刃と小さい外周刃では、ニックの回転軌跡が重なり合ったときにその切削幅や切削量が異なるものとなる。また、特許文献1に記載されたように、ニックのピッチや大きさを異なるものにしても同様の事態は懸念される。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上記不等リードエンドミルや不等ピッチエンドミルのように周方向に隣接する外周刃同士の間隔が異なる部分を有するエンドミルにニックを形成したエンドミルにおいて、たとえこれら隣接する外周刃同士のニックの回転軌跡が重なり合ったときでも、特定のニックに欠損等が生じ易くなるのを防いで、工具寿命の延長を図ることが可能なニック付きエンドミルを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回転させられるエンドミル本体の先端部外周に、上記軸線回りに螺旋状に捩れる複数条の外周刃が形成されるとともに、これらの外周刃には複数のニックが、周方向に隣接する外周刃同士で上記軸線方向にずらされて形成されたニック付きエンドミルであって、上記複数条の外周刃のうち周方向に隣接する少なくとも一部の外周刃においては、これらの外周刃同士の周方向の間隔が異なる部分を有するとともに、この周方向の間隔が異なる部分では、周方向に隣接する外周刃同士の上記軸線方向に隣接する上記ニックの該軸線方向におけるピッチが互いに等しくされていることを特徴とする。
このようにニックが形成されたエンドミルにおいては、外周刃が異なる捩れ角とされたりして周方向の間隔が異なるものとされていても、こうして周方向の間隔が異なる部分では、周方向に隣接する外周刃同士で軸線方向に隣接するニックの軸線方向におけるピッチが互いに等しくされているので、ニックの幅や形状が同じであれば、これら周方向に隣接する外周刃同士のニックの軸線回りの回転軌跡が重なり合っていても、これらのニック同士の回転軌跡の重なり合い方を互いに等しくすることができる。このため、個々のニックの切削幅や切削量の均等化を図って、特定のニックに大きな負荷が作用することにより欠損等が生じ易くなるのを防ぐことができ、こうして特定のニックが欠損してエンドミル寿命が短期に潰えてしまうのを防止することが可能となる。
ここで、上述した不等リードエンドミルのように、上記少なくとも一部の外周刃が、周方向に隣接した外周刃同士で上記軸線に対する捩れ角が異なる大きさとされることにより上記周方向の間隔が異なる部分を有するとともに、上記軸線に直交する断面において周方向に等間隔となる等間隔位置を有している場合には、上記周方向に隣接した外周刃同士のうち一方の外周刃の1つのニックを基準ニックとして上記等間隔位置に位置させるとともに、この一方の外周刃の他のニックは上記基準ニックを通り上記軸線に垂直な平面に対して一定のニック捩れ角α(°)で該軸線回りに捩れて外周刃と交差するニック捩れ線と該一方の外周刃との交点に位置させたとすると、周方向に隣接した外周刃同士のうち他方の外周刃に形成される、上記基準ニックから軸線方向に数えてN番目のニックは、この他方の外周刃と上記ニック捩れ線との交点から、上記一方の外周刃のニックの軸線方向のピッチP(mm)、外周刃の外径D(mm)、外周刃の刃数M(枚)、および上記他方の外周刃の捩れ角β(°)に対して、次式で表されるずらし量δ(mm)で上記軸線方向にずらされることになる。
Figure 2012206197
ただし、このようなずらし量δで上記他方の外周刃のニックを上記一方の外周刃のニック捩れ線から軸線方向にずらしたりすることにより、上述のように外周刃の周方向の間隔が異なる部分で、周方向に隣接する外周刃同士の上記軸線方向に隣接する上記ニックの該軸線方向におけるピッチを互いに等しくする場合でも、他方の外周刃のニックは厳密に上記ずらし量δでずらされて、周方向に隣接する外周刃同士のニックの上記ピッチも厳密に互いに等しくされるのが望ましいのは勿論であるが、ずらし量δの誤差が無く、またピッチも誤差無く等しくするのは現実的には不可能であるので、ずらし量δは極小さいことから、上記式により計算されるずらし量δに対して±50%、望ましくは±30%程度の誤差は許容することができる。
以上説明したように、本発明によれば、周方向に隣接する外周刃同士で周方向の間隔が異なる部分を形成することによりビビリ振動の発生を抑制しつつ、こうして周方向の間隔が異なる外周刃でニックの軸線回りの回転軌跡が重なり合っていても、特定のニックに切削時の負荷が集中するのを防いで欠損等の発生を防止することができ、寿命の長いニック付きエンドミルを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態を示す側面図である。 図1に示す実施形態の拡大正面図である。 図1におけるXX断面図(等間隔位置における断面図)である。 図1に示す実施形態の外周刃とニックとの関係を示す展開図である。
図1ないし図4は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において,エンドミル本体1は、超硬合金等の硬質材料により一体形成されて軸線Oを中心とした外形略円柱状をなし、その後端部(図1において右側部分)は円柱状のままのシャンク部2とされるとともに、先端部(図1において左側部分)は切刃部3とされ、軸線O回りに図2および図3に符号Tで示すエンドミル回転方向に回転されつつ、該軸線Oに交差する方向に送り出されて被削材に切削加工を行う。
上記切刃部3の外周には、エンドミル本体1の先端から軸線O回りに捩れつつ後端側に向かう複数の切屑排出溝4が形成されており、これらの切屑排出溝4のエンドミル回転方向Tを向く壁面の先端側辺稜部には底刃5が、そして外周側辺稜部には外周刃6が形成されている。なお、本実施形態では、図1に示すようにこれら底刃5と外周刃6とが軸線O回りの回転軌跡において略直交するようにされたスクエアエンドミルに本発明を適用する場合について説明するが、底刃と外周刃が凸曲線状のコーナ刃を介して接続されたラジアスエンドミルや、底刃自体が回転軌跡において半球状をなすようにされたボールエンドミルに本発明を適用することも可能である。
また、本実施形態では、外周刃6は、周方向に間隔をあけて偶数の4条形成されるとともに、エンドミル本体1先端から後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tの後方側に捩れるようにされている。そして、これらの外周刃6の軸線Oに対する捩れ角は、周方向に隣接するもの同士で異なる角度とされ、本実施形態では周方向に1つおきの一方の外周刃6Aの捩れ角θ(°)に対して、残りの1つおきの他方の外周刃6Bの捩れ角β(°)はこの捩れ角θと異なる角度とされ、具体的に例えば捩れ角θが30°に対して捩れ角βは25°と捩れ角θよりも小さくされている。
従って、このように異なる捩れ角θ、βとされることにより、周方向に隣接する外周刃6A、6B間の間隔は軸線O方向に沿って漸次変化してゆく。すなわち、図4に示すように一方の外周刃6Aとそのエンドミル回転方向T側に位置する他方の外周刃6Bとの間隔は軸線O方向後端側に向かうに従い漸次大きくなり、逆に他方の外周刃6Bとそのエンドミル回転方向T側に位置する一方の外周刃6Aとの間隔は軸線O方向後端側に向かうに従い漸次小さくなる。
ここで、本実施形態では図2に示すように、エンドミル本体1の先端(切刃部3の先端)においては、一方の外周刃6Aとそのエンドミル回転方向T側に位置する他方の外周刃6Bとの間隔が、他方の外周刃6Bとそのエンドミル回転方向T側に位置する一方の外周刃6Aとの間隔よりも小さくされている。従って、上記底刃5の周方向の間隔も、一方の外周刃6Aに連なる底刃5とそのエンドミル回転方向T側に位置して他方の外周刃6Bに連なる底刃5との間隔が、他方の外周刃6Bに連なる底刃5とそのエンドミル回転方向T側に位置して一方の外周刃6Aに連なる底刃5との間隔よりも小さくされる。
そして、外周刃6はこのエンドミル本体1の先端から軸線O方向後端側に向けて周方向の間隔が上述のように変化して、図1に示す切刃部3の軸線O方向の略中央部における等間隔位置Qで、該軸線Oに直交する断面において図3に示すようにこれら外周刃6A、6B間の間隔がすべて等しくなるようにされている。さらにまた、切刃部3の後端では一方の外周刃6Aとそのエンドミル回転方向T側に位置する他方の外周刃6Bとの間隔が、他方の外周刃6Bとそのエンドミル回転方向T側に位置する一方の外周刃6Aとの間隔よりも大きくなるようにされている。
さらに、外周刃6には、ニック7が形成されている。このニック7は、外周刃6のエンドミル回転方向T後方に連なる外周逃げ面を、外周側辺稜部に該外周刃6が形成された切屑排出溝4のエンドミル回転方向Tを向く壁面からエンドミル回転方向T後方側に向けて凹溝状に切り欠いたものであり、図1に示すように1つの外周刃6に複数ずつ、周方向に隣接する外周刃6A、6B同士で軸線O方向にずらされて形成されている。なお、個々のニック7がなす凹溝の断面形状は、外周側に向けて幅広となる等脚台形状やV字状、半円状、あるいは「コ」字状などとすることができるが、ニック7同士は互いに略同大同形とされる。
これらのニック7は、それぞれ図4において円の中心位置として示すように、上記一方の外周刃6Aに形成されるニック7Aのうちの1つが基準ニックとして上記等間隔位置Q上に位置するようにされるとともに、残りの一方の外周刃6Aに形成されるニック7Aは、軸線O回りに一定のニック捩れ角α(°)で捩れるニック捩れ線R上に位置するようにされている。本実施形態では、ニック捩れ線Rは外周刃6と同様に軸線O方向後端側に向かうに従いエンドミル回転方向Tの後方側に捩れるようにされており、またニック捩れ角αは例えば17°と、外周刃6A、6Bの捩れ角θ、βと異なる角度で、これら捩れ角θ、βよりも小さくされている。
これに対して、上記他方の外周刃6Bに形成されるニック7Bは、図4に示すように他方の外周刃6Bと上記ニック捩れ線Rとの交点(図4に破線で示した円の中心)Sから軸線O方向にずらし量δ(mm)だけずらされて配置されており、このずらし量δは、上記基準ニック7Aから軸線O方向にN番目のニック7Bについて、上記ニック捩れ角α(°)、他方の外周刃6Bの捩れ角β(°)、一方の外周刃6Aのニック7Aの軸線O方向のピッチP(mm)、外周刃6の外径D(mm)、および外周刃6の刃数M(枚)に対し、次式により与えられる。すなわち、等間隔位置Qからの軸線O方向の距離が大きなニック7Bほど大きなずらし量δでずらされることになる。
Figure 2012206197
なお、図4に示したニック7の位置は、実際のニック7では各ニック7の共通する位置、例えばニック7と外周刃6との軸線O方向先端側または後端側の交点の位置や、外周刃7に沿ったニック7の溝幅の軸線O方向の中心位置などとすればよい。
そして、このように一方の外周刃6Aのニック捩れ線Rに対して他方の外周刃6Bのニック7Bがずらされて配置されることにより、周方向に隣接する捩れ角θ、βの異なる外周刃6A、6B同士の軸線O方向に隣接するニック7A、7Bの軸線O方向におけるピッチが互いに等しくされている。ここで、4条の外周刃6が形成された本実施形態のニック付きエンドミルでは、この周方向に隣接する外周刃6A、6Bの軸線O方向に隣接するニック7A、7Bの軸線O方向におけるピッチは上記ピッチPの1/4とされ、また1つの他方の外周刃6Bに形成されるニック7Bの軸線O方向のピッチは、一方の外周刃6Aにおけるニック7AのピッチPと等しくされる。
言い換えれば、本実施形態では、上記他方の外周刃6Bに形成されるニック7Bは、一方の外周刃6Aに形成されるニック7Aの上記ニック捩れ線Rがなすニック捩れ角αとは異なるニック捩れ角のニック捩れ線上に位置するように形成されることになる。従って、このような構成のニック付きエンドミルを製造するには、一方の外周刃6Aと他方の外周刃6Bとでそれぞれのニック捩れ線に沿ってニック7A、7Bを形成すればよい。
このように、外周刃6A、6Bが異なる捩れ角θ、βであるにも拘わらず、ニック7A、7Bのピッチは周方向に隣接する外周刃6A、6B同士で等しくされているので、上記構成のニック付きエンドミルによれば、切削時のビビリ振動は、外周刃6A、6Bに作用する切削負荷の大きさや方向が変わるために打ち消し合うことにより抑制しつつ、ニック7A、7Bの軸線O回りの回転軌跡が重なり合うような場合でも、その重なり合い方をこれらニック7A、7B同士で等しくすることができる。
このため、これらのニック7A、7Bが被削材を切削する際の切削幅や切削量を均等にすることができ、特定のニックで切削時の負荷が大きくなることによってこのニックやニックと外周刃との境界に欠損が生じたりするのを防ぐことができる。従って、このような欠損などによってエンドミルが早期に寿命に達するような自体を防ぐことができ、長期に亙って安定して被削材の切削加工を行うことが可能となる。
なお、このような効果を確実に奏功するためには、他方の外周刃6Bのニック7Bは厳密に上記ずらし量δでずらされて、一方の外周刃6Aのニック7Aとのピッチも厳密に等しくなるように形成されるのが望ましいが、現実的にずらし量の誤差が無く、またピッチも誤差無く等しくするのは不可能である。ただし、誤差が大きすぎると上述の効果を得ることができないので、実際のずらし量は、ずらし量自体は小さいことから、上記の式により与えられるずらし量δに対して±50%、望ましくは±30%の範囲内とされるのが望ましい。
また、上記実施形態では4条の外周刃6を周方向に交互に捩れ角θ、βの異なる外周刃6A、6Bとしたが、少なくとも一部の外周刃において周方向の間隔が異なるようにされていればよく、例えば1条の外周刃が他の外周刃と異なる捩れ角とされていてもよい。さらに、等間隔位置Qを切刃部3の軸線方向略中央部に位置させているが、切刃部3の先端であったり後端であったりしてもよい。
さらにまた、本実施形態ではこうして外周刃6を異なる捩れ角θ、βとすることにより周方向に隣接する外周刃6A、6B同士で間隔が異なるようにしているが、例えば外周刃の捩れ角は等しくて、その周方向の間隔自体が不等間隔とされた、不等ピッチのエンドミルに本発明を適用することも可能である。この場合には、外周刃の周方向の間隔が互いに等しくなる等間隔位置は存在せず、他方の外周刃のニックは一方の外周刃のニックのニック捩れ線との交点から等しいずらし量でずらされることになる。
1 エンドミル本体
3 切刃部
5 底刃
6 外周刃
6A 一方の外周刃
6B 他方の外周刃
7 ニック
7A 一方の外周刃6Aのニック
7B 他方の外周刃6Bのニック
O エンドミル本体1の軸線
P 一方の外周刃6Aのニック7Aのピッチ
Q 等間隔位置
R 一方の外周刃6Aのニック7Aのニック捩れ線
S ニック捩れ線Rと他方の外周刃6Bとの交点
T エンドミル回転方向
θ 一方の外周刃6Aの捩れ角
α ニック捩れ線Rの捩れ角
β 他方の外周刃6Bの捩れ角
δ 他方の外周刃6Bのニック7Bのずらし量

Claims (2)

  1. 軸線回りに回転させられるエンドミル本体の先端部外周に、上記軸線回りに螺旋状に捩れる複数条の外周刃が形成されるとともに、これらの外周刃には複数のニックが、周方向に隣接する外周刃同士で上記軸線方向にずらされて形成されたニック付きエンドミルであって、上記複数条の外周刃のうち周方向に隣接する少なくとも一部の外周刃においては、これらの外周刃同士の周方向の間隔が異なる部分を有するとともに、この周方向の間隔が異なる部分では、周方向に隣接する外周刃同士の上記軸線方向に隣接する上記ニックの該軸線方向におけるピッチが互いに等しくされていることを特徴とするニック付きエンドミル。
  2. 上記少なくとも一部の外周刃が、周方向に隣接した外周刃同士で上記軸線に対する捩れ角が異なる大きさとされることにより上記周方向の間隔が異なる部分を有するとともに、上記軸線に直交する断面において周方向に等間隔となる等間隔位置を有しており、
    上記周方向に隣接した外周刃同士のうち一方の外周刃の1つのニックを基準ニックとして上記等間隔位置に位置させるとともに、この一方の外周刃の他のニックは上記基準ニックを通り上記軸線に垂直な平面に対して一定のニック捩れ角α(°)で該軸線回りに捩れて上記外周刃と交差するニック捩れ線と該一方の外周刃との交点に位置させられている一方、
    上記周方向に隣接した外周刃同士のうち他方の外周刃に形成される、上記基準ニックから上記軸線方向に数えてN番目のニックは、この他方の外周刃と上記ニック捩れ線との交点から、上記一方の外周刃のニックの軸線方向のピッチP(mm)、上記外周刃の外径D(mm)、上記外周刃の刃数M(枚)、および上記他方の外周刃の捩れ角β(°)に対して、次式で表されるずらし量δ(mm)で上記軸線方向にずらされていることを特徴とする請求項1に記載のニック付きエンドミル。
    Figure 2012206197
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