JP2012206093A - 塗布方法および塗布装置 - Google Patents

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勇治 内田
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尚実 栗原
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Abstract

【課題】各吐出ノズルの吐出量を正確に把握し、精度良く全ノズルの吐出量を調整することができる塗布方法および塗布装置を提供する。
【解決手段】吐出ノズルから液滴を吐出し、基板へ塗布を行う吐出工程と、吐出ノズルから吐出した液滴の着弾面積を測定する測定工程と、前記吐出工程における各吐出ノズルの制御量を調節する調節工程と、を有する塗布方法において、前記調節工程では、前記吐出工程が行われる前に実施された前記測定工程の過去データの蓄積から得られる統計データにもとづいて、この吐出工程における各吐出ノズルの制御量の調節を行うことを特徴とする。
【選択図】図8

Description

本発明は、インクジェット方式により基板に塗布を行う塗布方法および塗布装置に関するものである。
カラー液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイには、色形成の中核を成す部材としてカラーフィルタが用いられている。カラーフィルタは、ガラス基板上に微細なR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の3色の画素が多数並べられて形成されている。
このカラーフィルタを製造する装置として、ガラス基板上に形成された多数の微細な画素部に、R、G、Bの各インクをインクジェットヘッドから吐出して塗布し、R、G、Bの色画素を形成するインクジェット装置が近年用いられるようになってきている。
インクジェットヘッドにはインクを吐出するノズルが多数配列されており、これらのノズルから複数の画素部へ同時にインクを吐出することにより複数の色画素を同時に形成することができるが、ノズルから吐出されるインクの量にはノズル同士の間で少なからずばらつきが生じる。すなわち、長時間の使用によりノズル内壁にインクが付着するため、これが要因となり各ノズルのインクの吐出量が経時変化する。このばらつきを考慮せずにそれぞれの画素部へのインクの吐出を行うと、それぞれの色画素を形成するインクの量にばらつきが生じ、それがカラーフィルタの色ムラとなる。
ここで、各ノズルの吐出量のばらつきを調整してカラーフィルタの色ムラを防ぐため、評価用の塗布を実施した基板の膜厚や色度を専用の測定器を用いて測定し、その結果をノズルの吐出量調節に反映する方法が一般的に用いられているが、その方法を行うためには、基板への塗布を行う装置とは別に専用の測定器を必要とし、また、測定結果が得られるまでに、基板の搬送および測定に多くの時間を必要とする。そこで、下記特許文献1では、ガラス基板とは別に塗布装置内に設けられた着弾面へ複数のノズルからインク液滴を着弾させて着弾面積を測定し、この測定結果をもとに各ノズルの駆動電圧を調節し、複数のノズルから吐出される液滴の液滴量のばらつきを調節している。
特開2010−204408号公報
しかし、上記特許文献1に記載された機能を有する塗布装置では、ノズルの吐出量の調節が精度良くできないという問題があった。具体的には、同一のノズルから吐出される液滴の量にも1回の吐出ごとにばらつきがあるのに対し、1回の吐出結果に対して液滴の着弾面積を測定して調節を行うため、調節に少なからず誤差が生じ、精度良い調節ができない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、精度良く各ノズルの吐出量を調節することのできる調節工程を有する塗布方法および塗布装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の塗布方法は、吐出ノズルから液滴を吐出し、基板へ塗布を行う吐出工程と、吐出ノズルから吐出した液滴の着弾面積を測定する測定工程と、前記吐出工程における各吐出ノズルの制御量を調節する調節工程と、を有する塗布方法において、前記調節工程では、前記吐出工程が行われる前に実施された前記測定工程の過去データの蓄積から得られる統計データにもとづいて、この吐出工程における各吐出ノズルの制御量の調節を行うことを特徴としている。
上記塗布方法によれば、調節工程では、測定工程の過去データの蓄積から得られる統計データにもとづいて各吐出ノズルの制御量の調節を行うことにより、十分な標本数の統計データによって、ばらつきの成分を省いたデータを割り出して調節することができるため、吐出ノズルの吐出量のばらつきの影響の少ない、精度良い調節を行うことが可能となる。
また、前記調節工程では、前回の前記調節工程以降に行われた前記測定工程のデータの蓄積から得られる統計データから同一の吐出ノズルが吐出した液滴の着弾面積の標本平均を求め、調節後のこの吐出ノズルから求められる前記標本平均が所定の値となるように、この吐出ノズルの制御量を調節することを各吐出ノズルにおいて行うと良い。
こうすることにより、同一の吐出ノズルが吐出した液滴の着弾面積の標本平均を求めることで、吐出ノズルの吐出量のばらつきの影響が少ない着弾面積の値が得られ、この着弾面積の値をもとに吐出ノズルの制御量の調節を行うことで、精度良い調節を行うことが可能である。
また、前記調節工程において、調節後の前記制御量が所定の範囲から外れる吐出ノズルが存在する場合、この吐出ノズルは寿命であると判断し、この吐出ノズルの交換を促す信号を出力すると良い。
こうすることにより、制御量が小さくなりすぎて液滴が吐出されなくなったり、制御量が大きくなりすぎて液滴がしぶいたりというような吐出不具合を発生するおそれのある吐出ノズルを検出することができるため、その吐出ノズルを早期に交換することにより、より安定した塗布を行うことができる。
また、前記調節工程において、前記統計データから同一の吐出ノズルが吐出した液滴の着弾面積の標本標準偏差を求め、前記標本標準偏差の値が所定の値を超える場合、この吐出ノズルは寿命であると判断し、この吐出ノズルの交換を促す信号を出力すると良い。
こうすることにより、標本標準偏差の値が所定の値を超える吐出ノズル、すなわち、何らかの原因により吐出のばらつきが大きくなった吐出ノズルを検出することができ、その吐出ノズルを早期に交換することにより、より安定した塗布を行うことができる。
また、上記課題を解決するために本発明の塗布装置は、液滴を吐出する吐出ノズルと、液滴を着弾させるターゲットである検査面と、液滴が着弾した前記検査面の画像を取得する画像認識カメラと、吐出ノズルの制御量の調節および前記画像の処理を行う制御部と、を備え、吐出ノズルから液滴を吐出し、基板へ塗布を行う吐出モードと、吐出ノズルから吐出した液滴の着弾面積を測定する測定モードと、前記測定モードの過去データの蓄積をもとに、以降の前記吐出モードにおける各吐出ノズルの制御量を調節する調節モードと、を有する塗布装置であって、前記測定モードにおいて、前記吐出ノズルが前記検査面に向かって液滴を吐出することで形成された液滴のパターンを前記画像認識カメラが撮像して画像を取得し、前記制御部が前記パターンの画像から液滴の面積を測定して面積データを作成し、前記制御部は、さらに前記調節モードにおいて、前記吐出モードの前に実施された前記測定モードの過去データの蓄積から得られる統計データにもとづいて、この吐出モードにおける各吐出ノズルの制御量の調節を行うことを特徴としている。
上記塗布装置によれば、先述の通り、調節モードにおいて、測定モードの過去データの蓄積から得られる統計データにもとづいて各吐出ノズルの制御量の調節を行うことにより、十分な標本数の統計データによって、ばらつきの成分を省いたデータを割り出して調節することができるため、吐出ノズルの吐出量のばらつきの影響の少ない、精度良い調節が可能となる。
上記の調節工程を有する塗布方法および塗布装置によれば、各ノズルの吐出量を正確に把握でき、精度良く全ノズルの吐出量を調整することができる。
本発明の一実施形態を示す模式図であり、側面図である。 検査面および画像取得部の概略図であり、斜視図である。 検査面に着弾した検査液体の着弾パターンを示す模式図であり、上面図である。 着弾した液滴の着弾面積のヒストグラムを示す模式図である。 液滴の形状のモデル図である。 吐出ノズルの吐出電圧と吐出された液滴量との関係を示す模式図である。 吐出ノズルの吐出電圧と吐出された液滴の着弾面積との関係を示す模式図である。 本実施形態における塗布装置の動作フローである。
図1は、本発明の一実施形態を示す模式図である。塗布装置1は、塗布部2、塗布ステージ3、測定装置4、および制御部5を備えており、塗布部2が塗布ステージ3上の基板Wの上方を移動しながら塗布部2内の吐出ノズルから塗布液の液滴を吐出することにより、基板Wへの塗布動作が行われる。また、塗布部2が測定装置4へ液滴を吐出し、その液滴の吐出状態を制御部5が測定し、その結果にもとづいて制御部5が各吐出ノズルの制御量を調節することにより、各ノズルからの吐出量の調節が行われる。
なお、以下の説明では、塗布部2が移動する方向をY軸方向、Y軸方向と水平面上で直交する方向をX軸方向、X軸およびY軸方向の双方に直交する方向をZ軸方向として説明を進めることとする。
塗布部2は、塗布ヘッド10、および塗布ヘッド移動装置12を有している。塗布ヘッド10は塗布ヘッド移動装置12によって塗布ステージ3上の基板Wおよび後述する測定装置4の検査面31といった吐出対象までの移動が可能であり、各吐出対象まで移動した後、塗布ヘッド10は自身が有する吐出ノズル11から各吐出対象に対して液滴の吐出を行う。
塗布ヘッド10は、ほぼ直方体の形状をとり、その下面が水平になるよう配置されており、下面に複数の吐出ノズル11を有している。また、塗布ヘッド10は配管を通じてタンク13とつながっており、タンク13に貯蔵された塗布液が吐出部10へ供給される。タンク13から塗布ヘッド10へ供給されたこの塗布液は、全ての吐出ノズル11へ供給される。ここで、待機時に各吐出ノズル11から塗布液が漏れ出ないよう、真空源14から真空バルブ15を介してタンク13に所定の大きさの負圧をかけており、これによって吐出ノズル11内に塗布液がとどめられている。そして、これらの吐出ノズル11から塗布液の液滴が吐出されることで、塗布ヘッド10から基板Wおよび検査面31への液滴の吐出が行われる。また、各吐出ノズル11はそれぞれに図示しない吐出駆動機構を有し、制御部5から各吐出ノズル11において吐出のオン、オフの制御を行うことにより、任意の吐出ノズル11を選択して液滴を吐出することが可能である。なお、本実施形態では、吐出駆動機構としてピエゾアクチュエータを用いている。また、この吐出駆動機構を有する吐出ノズル11の制御量を制御部5が調節することにより、吐出ノズル11から吐出される液滴の量の調節が可能である。ここで、本実施形態では、吐出駆動機構の吐出電圧が吐出ノズル11の制御量にあたる。
塗布ヘッド移動装置12はリニアステージなどで構成される直動機構であり、これに組み付けられている塗布ヘッド10をY軸方向に移動させることが可能である。制御部5にて塗布ヘッド移動装置12の駆動を制御することにより、塗布ヘッド10は基板Wおよび後述する検査面31に対して相対的に移動することができ、基板Wの上方および検査面31の上方へ移動することが可能である。また、塗布ヘッド移動装置12を駆動させながら塗布ヘッド10の吐出ノズル11から基板Wへ液滴を吐出することにより、連続的に基板Wへの塗布を行うことが可能である。
また、本実施形態では、塗布ヘッド10はY軸方向だけでなく、図示しない移動装置によりX軸方向にも移動可能としている。これにより、X軸方向の幅が塗布ヘッド10の長さよりも長い基板Wに対しても、1回の塗布動作が完了するごとに塗布ヘッド10をX軸方向にずらし、複数回に分けて塗布を行うことにより、基板Wの全面へ塗布を行うことが可能となっている。
塗布ステージ3は、基板Wを固定する機構を有し、基板Wへの塗布動作はこの塗布ステージ3の上に基板Wを載置し、固定した状態で行われる。本実施形態では、塗布ステージ3は吸着機構を有しており、図示しない真空ポンプなどを動作させることにより、基板Wと当接する面に吸引力を発生させ、基板Wを吸着固定している。
測定装置4は、検査面31、および画像取得部40を有している。吐出状態の測定は、先述の塗布動作を開始する前、もしくは塗布動作を1回または複数回実施した後に行われ、吐出状態測定を行う場合には、塗布ヘッド10が検査面31の上方へ移動した後、塗布ヘッド10がY軸方向に移動しながら検査面31へ向けて液滴を吐出し、その液滴が検査面31に着弾して液滴パターン21を形成する。この液滴パターン21が形成された検査面31の画像データを画像取得部40が取得する。取得した画像データは、後述の解析装置51に転送され、そのデータをもとに各吐出ノズル11から吐出された液滴の着弾面積、着弾位置、着弾形状といった着弾状態の測定が行われる。
検査面31および画像取得部40の構成の詳細を図2に示す。本実施形態では、検査面31は帯状フィルム32であり、その両端は図示しない巻きだしローラおよび巻き取りローラにつながっている。ここで制御部5からの制御により巻き取りローラが回転することで、帯状フィルム32が巻き取られ、同時に供給ローラから帯状フィルムが巻き出される。帯状フィルム32の巻き取りおよび巻きだし動作を吐出状態測定を行う前に行うことにより、液滴や異物の無い面に液滴パターン21を形成し、吐出状態測定を行うことができる。
また、この巻き取りおよび巻きだし動作は、吐出状態測定を行う度に行う必要はなく、前回の吐出状態測定を行った後、まだ帯状フィルム32上に吐出状態測定を行うことができる程度の(液滴や異物の無い)領域が残存するならば、次回の吐出状態測定では塗布ヘッド10の位置を変えてその領域を用いても良い。この場合、複数回の吐出状態測定を行った結果、帯状フィルム32上に吐出状態測定を行うことができる程度の領域が無くなったときに、巻き取りおよび巻きだし動作が実施され、液滴や異物の無い面が準備される。本実施形態では、Y軸方向に100mmの幅を有する帯状フィルム32に対し、Y軸方向に吐出位置をずらしながら8回程度の吐出状態測定を行った後、巻き取りおよび巻きだし動作を行っている。こうすることにより、帯状フィルム32を効率的に使用し、かつ、他の吐出状態測定で吐出された液滴パターン21の影響を受けることの無い吐出状態測定を行っている。
また、巻きだしローラと巻き取りローラの間には複数のガイドローラ33が帯状フィルム32に当接しており、図上に鎖線で示す帯状フィルム32上の液滴が着弾する着弾領域34が水平になるよう、帯状フィルム32はガイドローラ33によりガイドされている。また、着弾領域34の下方には、帯状フィルム32を吸着するための吸着テーブル35が備えられている。吸着テーブル35は、帯状フィルム32と当接する面がほぼ平坦である。また、帯状フィルム32と当接する面は吸引口を有し、図示しない真空ポンプなどを駆動させることにより吸引力を持つことが可能である。吐出状態測定中はこの吸着テーブル35が着弾領域34を含む領域分の帯状フィルム32を吸着固定することにより、吐出状態測定中に着弾領域34にかかる部分で液滴パターン21の位置がずれてしまうことを防いでいる。
画像取得部40は、画像認識カメラ41、第1カメラ移動装置42および第2カメラ移動装置43を有している。画像認識カメラ41は第1カメラ移動装置42および第2カメラ移動装置43に組み付けられており、第1カメラ移動装置42および第2カメラ移動装置43を駆動させることにより、画像認識カメラ41はX軸方向およびY軸方向に移動することが可能である。
画像認識カメラ41は、本実施形態ではモノクロのCCDカメラであり、画像取得のタイミングについて外部からの制御が可能である。制御部5により指示を与えることで、この画像認識カメラ41は連続して画像データを取得し、この取得した画像データはケーブルを介して後述の解析装置51へ転送される。
第1カメラ移動装置42は、リニアステージなどで構成される直動機構であり、画像認識カメラ41をX軸方向に移動させることが可能である。また、第2カメラ移動装置43は、リニアステージなどで構成される直動機構であり、画像認識カメラ41および第1カメラ移動装置42をY軸方向に移動させることが可能である。
ここで、制御部5により第1カメラ移動装置42および第2カメラ移動装置43の駆動を制御することにより、画像認識カメラ41は検査面31に対してX軸方向およびY軸方向に相対的に移動することが可能である。吐出状態測定中にこれらの移動機構を駆動させて画像認識カメラ41が移動しながら検査面31の画像データを連続して取得することにより、着弾領域34に形成された全ての液滴パターン21を撮像し、測定を行うことが可能である。
また、液滴を検査面31に着弾させる時には塗布ヘッド10が検査面31の真上に位置する必要があるため、第2カメラ移動装置43を駆動させることにより、塗布ヘッド10が検査面31の真上に位置する間、画像認識カメラ41をY軸方向に移動させて退避させることも可能である。
また、検査面31は、本実施形態のようなフィルム状だけでなく、ガラス板など板状であっても良い。ただし、この場合は、吐出状態測定を行う毎に検査面31を交換する必要がある。ここで検査面31をX軸方向またはY軸方向に移動させる機構を設けて検査面31をX軸方向またはY軸方向に移動させ、1枚の検査面31で複数回の吐出状態測定を行うようにしても、その移動させる距離の分だけ装置のスペースが必要となる。
また、画像取得部40のその他の構成として、複数台の画像認識カメラ41がX軸方向に並べて設けられ、画像取得時に画像認識カメラ41は移動せずに全ての液滴パターン21の画像を取得する構成であっても良い。
制御部5は、コンピュータ、シーケンサなどを有し、塗布ヘッド10への送液、吐出ノズル11からの液滴の吐出および吐出量の調節、画像認識カメラ41による画像取得、各移動機構の駆動などの動作の制御を行う。また、制御部5は、解析装置51を有し、画像認識カメラ41によって得られた画像をもとに各吐出ノズル11の吐出の良否を判定し、また、吐出ノズル11の吐出量を調節するための制御量を算出する。
解析装置51は、CPUおよびRAMやROMを有するコンピュータであり、画像認識カメラ41によって得られた画像より各液滴パターン21の着弾位置、着弾形状、および着弾面積を算出して、各吐出ノズル11の吐出状態を判定し、また、着弾面積のデータを蓄積し、その結果にもとづいて、吐出ノズル11の制御量を決定する。解析装置51には、画像データの各構成画素の輝度情報をもとに画像データから液滴パターン21の外形データを抽出する画像処理部、画像処理部により抽出した各液滴パターン21の外形データから重心位置、形状、面積などの着弾状態のデータを算出してこのデータから各吐出ノズル11の吐出の良否を判定したり、また、算出した面積のデータの蓄積結果をもとに各吐出ノズル11の制御量を算出したりする解析部など、各機能を実行するためのプログラムが記憶されている。また、解析装置51は、ハードディスクや、RAMまたはROMなどのメモリからなる、各種情報を記憶する記憶装置を有しており、画像データや、解析部により算出された各液滴パターン21の重心位置データ、着弾形状データ、および着弾面積データや、良否判定時の基準データおよびしきい値データ、使用可能な吐出ノズル11の情報などがこの記憶装置に記憶される。
また、解析装置51は、画像認識カメラ41とケーブルを介して連結されており、画像認識カメラ41で取得された画像データを自身に取り込み、記憶装置に記憶することができる。
次に、解析装置51が行う、各吐出ノズル11の吐出状態の良否の判定方法について、以下に説明する。
まず、自身に取り込んだ画像データから液滴パターン21の外形データを抽出し、各液滴パターン21の重心位置、着弾形状、および着弾面積を算出する。具体的には、自身に取り込んだ画像データに対して、画像処理部がその画像データの各構成画素ごとの輝度値を計測する。そして、輝度値の計測により得られた、隣接画素間の輝度値の変化の度合いの情報をもとに、画像処理部が画像データから液滴パターン21の外形データを抽出する。そして、抽出された液滴パターン21の外形データに対し、それぞれの重心位置、着弾形状、および着弾面積を解析部が算出する。また、ここで算出した着弾面積のデータは、後述する吐出量の調節を行うためのデータとして、記憶装置に蓄積される。
各液滴パターン21の外形データの重心位置を算出する方法としては、各液滴パターン21の外形データに対して、個々に外接する矩形を求め、その矩形の重心を算出する方法などが用いられる。また、各液滴パターン21の着弾形状は、外形データの円形度を求める方法などを用いて求められる。また、各液滴パターン21の着弾面積は、画像データ上で外形データを形成する画素数を計算する方法などを用いて求められる。
また、本実施形態では、画像データから液滴パターン21の外形データを抽出するにあたって、液滴パターン21の外形をより明確に確認し、抽出を容易とするために、解析装置51の画像処理部は、まず画像データを構成する各画素の輝度に対して所定の輝度値をしきい値として二値化し、例えば液滴部分が黒く、その他の部分が白くなるような白黒データに置き換え、この白黒データに対して液滴パターン21の外形データの抽出を行っている。
次に、解析装置51の解析部が、各液滴パターン21の着弾状態の良否、すなわち、液滴を吐出した吐出ノズル11の良否を判定する。このときの吐出NGの検出例について、図3に示す。まず、図3(a)は、全ての吐出ノズル11からの吐出が所定の通りであった場合の液滴パターン21の着弾状態である。この状態における各液滴パターン21の重心位置、円形度、面積のデータを基準データとして、あらかじめ解析装置51の記憶装置に記憶されている。また、この基準データに対して実際に吐出された液滴パターン21の着弾状態が許容される許容範囲(しきい値)のデータも、あらかじめ解析装置51の記憶装置に記憶されている。
ここで、実際に塗布ヘッド10から液滴が吐出され、液滴パターン21が検査面31上面に着弾して図3(b)のパターンが描かれたとする。このパターンの画像データは、画像認識カメラ41によって取得され、解析装置51へ転送される。そして、解析装置51の解析部が図3(a)のデータと比較する。すると、解析部は、図3(b)の矢印で示した箇所が図3(a)に対して重心位置がずれている点で異なっており、両者の重心位置にdの差異があることを、まず算出する。ここで、解析装置51には、重心位置の差異の許容範囲として、しきい値d’があらかじめ設定、記憶されており、解析部はdとd’の大小を確認することにより、着弾位置の良否を判定する。もし、dがd’以下であると、この重心位置の差異は許容範囲内であると解析部は判定し、この着弾は正常であると判定する。すなわち、この箇所へ液滴を吐出した吐出ノズル11は正常であると判定する。逆に、dがd’より大きいと、この重心位置の差異は許容範囲を外れていると解析部は判定し、この着弾は異常であると判定する。すなわち、この箇所へ液滴を吐出した吐出ノズル11に詰まりがあると判定する。
また、着弾異常の現象は、図3(b)で示したような重心位置に異常があるもののほかに、図3(c)に表すように、液滴パターン21の形状が円でなく涙目状や楕円状となり、形状に異常があるもの、および図3(d)に表すように、液滴パターン21の面積に異常があるものなどがある。ここで、先述の通り、各液滴パターン21に対して重心位置、円形度、面積の評価を行うことで、図3の(b)、(c)および(d)のような着弾異常が検出可能である。
そして、これらの現象が単独で、もしくは複合して、液滴パターン21に現れた場合、この液滴パターン21はNGとして解析部は判定し、この液滴を吐出した吐出ノズル11はNGであるとの情報が解析装置51から制御部などへ出力される。
以上の方法によって各吐出ノズル11の吐出の良否が判定される。そして、この判定によりNGとなった吐出ノズル11は、使用NGとなり、その情報が解析装置51の記憶装置に記憶されている、使用可能な吐出ノズル11の情報に反映され、以降の基板Wへの塗布や検査面31への吐出には使用されなくなる。
次に、制御部5による吐出ノズル11の吐出量の調節方法について、以下に説明する。
本実施形態では、液滴パターン21の着弾面積の測定結果をもとに吐出ノズル11の吐出量の調節を行う。すなわち、測定で得られた着弾面積と所定の値との比較を行い、調節を行うことによって着弾面積が所定の値となるように吐出ノズル11の制御量の調節を行う。ここで、所定の値とは、本実施形態では、基板Wへ塗布ムラなく塗布が行えるときに測定された着弾面積の値であり、吐出ノズル11の使用当初の着弾面積としている。
ここで、液滴パターン21の着弾面積は、先述の通り吐出の良否判定において常に算出している値であり、この値を吐出量の調節にも用いることにより、吐出量の調節のためのデータ取りを別途実施する必要はなく、塗布装置1の運用タクトに影響を及ぼさずにデータを集めることが可能である。
図4に同一の吐出ノズル11から液滴を吐出したときの着弾面積のヒストグラムを示す。ノズル内のインクの詰まりなどが進行しないような短期間のうちに同一の吐出ノズルから吐出を行っても、その吐出量にはばらつきが存在する。これに対し、十分な回数の着弾面積の測定を行ってヒストグラムを作成すると、図4に示すように、ばらつきを伴った着弾面積の分布は正規分布に従うものと考えられる。
着弾面積が正規分布に従う場合、標本平均m、標本標準偏差σ、標本数nの測定結果の集合から推定される母平均μは、以下の式(1)に示す信頼区間(誤差範囲)にあり、この区間は標本数nが大きくなるほど小さくなり、標本平均mと母平均μとの誤差が小さくなる。すなわち、着弾面積の測定回数が多いほど、その結果から得られる着弾面積の標本平均Sは母平均との誤差が無くなり、ばらつきの成分が省かれたものとなる。
m−kσ/n1/2≦μ≦m+kσ/n1/2 ……(1)
kは確率変数であり、信頼区間の信頼度を95%とするとき、k=1.96である。仮に、信頼度95%のもと、測定された着弾面積の標本平均m=40に対して標本標準偏差σ=2であり、それに対して誤差範囲を±0.2以下を目標とする場合、式(1)より、nは400以上であれば良い。これに対し、本実施形態における塗布装置1にて、1日あたり1,000枚以上の基板Wへの塗布を行い、基板Wへ塗布を行うごとに吐出の良否判定を行うとすると、1日あたり1,000以上の着弾面積の測定を行うことができる。すなわち、例えば前日の着弾面積の測定結果をもとに1日1回吐出量の調節を行う運用方法を行うことにより、1,000以上という十分な標本数にて着弾面積の標本平均Sを得ることが可能であり、ばらつきを省いた着弾面積の標本平均S(以降、着弾面積Sと呼ぶ)を用いて精度良く吐出ノズル11の制御量の調節を行うことが可能となる。また、この標本数のデータを1回の工程で一度に取得しようとするならば、全ての液滴を着弾させるために非常に大きな寸法の検査面31が必要となり、また、全ての液滴パターン21の着弾面積の測定に時間を要するため、測定中に液滴中の溶剤が揮発して液滴が収縮し、着弾面積が小さくなるおそれがある。このことを鑑みても、本発明は有用である。
次に、上記の方法で求められた着弾面積Sと吐出ノズル11の制御量(吐出電圧)Vとの関係を説明する。まず、着弾面積Sと液滴の体積Vとの関係を以下に示す。検査面31に着弾した液滴の形状を、図5のモデル図に示す通り、ある平面で球を切断した形状とみなし、そのときの接触角をθとすると、この液滴の体積Vは、この液滴の底面積と同等の着弾面積Sの関数として、以下の式(2)の通り表すことが可能である。
={(2−3cosθ+cosθ)/(3sinθπ1/2)}S 3/2 ……(2)
ここで、接触角θは液滴を構成する塗布液の物性と検査面31の物性とで決定されるため、同じ塗布液を吐出し続ける間はθは一定であり、これを定数とみなすと、体積Vは着弾面積Sの(3/2)乗に比例する。そこで、式(2)においてθが現れる部分を簡単にまとめて、以下の式(3)の通り表す。
=aS 3/2 ……(3)
ここで、我々は、液滴の体積Vと吐出電圧Vとの関係は図6に示す通り一次関数で表され、また、塗布液の色、すなわち物性などに関わらず、その関数の傾きはほぼ等しく、切片が変化するのみであることが実験の結果から分かった。そこで、この関数を式(4)の通り表すと、式(3)より吐出電圧Vは着弾面積Sにより式(5)の通り表すことができる。
V=pV+q(t) ……(4)
V=apS 3/2+q(t) ……(5)
すなわち、吐出電圧Vは着弾面積Sの(3/2)乗の関数であり、塗布液の物性や吐出ノズル11の吐出状態によりその切片の値が変化する。
次に、着弾面積Sの測定結果をもとに吐出ノズル11の吐出電圧Vを調節する方法について図7を用いて説明する。まず、基板Wへ塗布ムラなく塗布が行えるときに測定されたこの吐出ノズル11による液滴の着弾面積Sの値がSm0であった場合、この吐出ノズル11の吐出電圧Vの調節は、液滴の着弾面積SがこのSm0となるように行う。ここで、前回の吐出電圧Vの調節では、吐出電圧VがVのときに着弾面積がSm0となったとすると、このときの上記の式(5)で表される関数のグラフは図7(a)に示す通りである。
これに対し、前回の調節後、吐出ノズル11の使用を続けたのち、今回の調節にあたって吐出電圧Vを前回の調節結果に合わせてVにして着弾面積Sを測定すると、その値はSm0でなくSm2に変化していたとする。このとき、式(5)に示す吐出電圧Vと着弾面積Sとの関数の切片が変化し、前回の調節時は図7(b)の実線のグラフで示される関数であったのに対し、今回の調節時は図7(b)の二点鎖線のグラフで示される関数になったと考える。そこで、今回の調節では、二点鎖線のグラフにおいて着弾面積がSm0となる吐出電圧V、すなわちVとなるように吐出電圧Vが決定される。これを数式で表すと、図7(b)におけるSm0、Sm2、V、Vの関係および式(5)から、式(6)が得られる。
−V=ap(Sm0 3/2−Sm2 3/2) ……(6)
この式(6)に既知の数値であるSm0、Sm2、Vを代入することにより、Vが求められる。
以上に示した方法を経て、吐出ノズル11の制御量である吐出電圧Vの調節値が決定される。すなわち、前回の調節結果で得られた吐出電圧Vで吐出した液滴の着弾面積の測定を繰り返し行い、その結果標本平均Sm2が求まり、次回の調節のときは標本平均がSm0となるような吐出電圧Vの調節値が式(6)によりVと算出される。解析装置51の解析部は、各吐出ノズル11に対して、この調節値Vを算出して制御部5へ出力し、それにもとづいて制御部5が塗布ヘッド10内の各吐出ノズル11に対して吐出電圧Vの調整を行うことにより、各吐出ノズル11の吐出量の調節が行われる。
次に、塗布装置1による基板Wへの塗布動作の動作フローを図8に示す。
まず、基板Wへの塗布を行う前に調節工程を実施するかどうかの判断が行われる(ステップS1)。後述するステップS11の測定工程で得られた着弾面積データが解析装置51の記憶装置に十分な標本数分蓄積されており、かつ、調節工程を行うタイミングであるとオペレータもしくは制御部5が判断した場合、調節工程が行われる。また、着弾面積データが十分な標本数分蓄積されていない場合、または、調節工程を行うタイミングではないとオペレータもしくは制御部5が判断した場合、調節工程はスキップされ、ステップ3の基板Wの搬入工程へ移る。
調節工程を行うと判断された場合、制御部5によって調節工程が実施され、各吐出ノズル11が所定量だけ液滴を吐出できるよう、各吐出ノズル11の制御量が調節される(ステップS2)。具体的には、各ノズルにおいて前回の調節工程を行った後から蓄積された着弾面積データをもとに、先述の通り解析装置51の解析部が着弾面積の標本平均を算出し、その標本平均と所定値との差から、各吐出ノズル11の適切な吐出電圧値を算出し、その値に合わせて制御部5が各吐出ノズル11の吐出電圧を調節する。
また、この調節工程の際に着弾面積データの標本標準偏差を求めた結果(ステップS3)、標本標準偏差が所定の値を超えるような、1回の吐出ごとのばらつきが大きい吐出ノズル11が存在した場合、また、調節工程後の各吐出ノズル11の制御量を確認した結果(ステップS4)、制御量が所定範囲を下回って液滴が吐出されなくなるおそれのある吐出ノズル11、もしくは、制御量が所定範囲を上回って吐出時に液滴がしぶくおそれのある吐出ノズル11が存在した場合、この吐出ノズル11は寿命であると制御部5が判断し、この吐出ノズル11の交換を促す信号を出力する(ステップS5)。
調節工程を実施した後、基板Wが塗布装置1内の塗布ステージ3へ搬入され(ステップS6)、次に塗布ヘッド移動装置12が駆動することにより塗布ヘッド10が基板Wの上方へ移動し、吐出ノズル11から基板Wの各所定位置へ液滴を吐出する(ステップS7)。そして、この吐出工程を1枚の基板Wに対して1回もしくは複数回繰り返し行うことにより、基板Wへの塗布が完成する(ステップS8)。
次に、塗布ヘッド10は検査面31へ移動し、吐出ノズル11から検査面31へ液滴を吐出する(ステップS9)。液滴の吐出後、塗布ヘッド10は検査面31から退避し、次に第1カメラ移動装置42および第2カメラ移動装置43が駆動することによって画像認識カメラ41が検査面31の真上まで移動する。そして、第1カメラ移動装置42および第2カメラ移動装置43によって画像認識カメラ41が移動しながら連続して画像データを取得することにより、全ての液滴パターン21の画像データを取得する(ステップS10)。なお、この検査面31への液滴の吐出を行うにあたり、液滴や異物の無い未使用の面に液滴の吐出を行うために、巻き取りローラによる検査面31の巻き取り動作も適宜行われる。具体的には、まず、吸着テーブル35による検査面31の吸着固定が解除され、巻き取りローラが回転することで検査面31が所定の長さだけ巻き取られ、あらためて吸着テーブル35が検査面31の吸着固定を行う。この検査面31の巻き取り動作は、塗布ヘッド10が検査面31まで移動した後に実施しても良いし、塗布ヘッド10や画像認識カメラ41が移動する前、もしくは移動中にこの工程を実施しても良い。また、前回の塗布動作において検査面31への液滴の吐出が終了した直後に実施しておいても良い。
次に、画像データが解析装置51へ転送され、解析装置51の記憶装置へ記憶されると、解析装置51の画像処理部によって、記憶された画像データから液滴パターン21の外形データが抽出され、その結果より得られる各液滴パターン21の着弾位置、形状をもとに、液滴を吐出した吐出ノズル11に対して吐出良否判定が行われる。また、このとき、着弾面積を測定する測定工程も行われ、この測定結果に対しても吐出良否判定が行われる(ステップ11)。
ステップS11にて吐出良否判定の結果が得られると、その結果は解析装置51の記憶装置に記憶され、塗布装置1による以後の基板Wへの塗布の際の塗布条件に反映される。具体的には、吐出不良と認識された吐出ノズル11を除いた吐出ノズル11を使用可能ノズルとして、その使用可能ノズル情報が、吐出良否判定前のものから更新される(ステップS12)。
また、各吐出ノズル11から吐出された液滴の着弾面積のデータは、次回の調整工程を行うためのデータとして蓄積される(ステップS13)。
最後に塗布ステージ3から基板Wが搬出されると(ステップ14)、一連の塗布動作が完了する。
以上説明した通りの調節工程を有する塗布方法および塗布方法により、1回の吐出ごとのばらつきの影響を受けずに各ノズルの吐出量を正確に把握できるため、精度良く全ノズルの吐出量を調節することができ、この調節によって各画素部への塗布液の吐出量を均一にすることによって、色ムラを生じさせないように基板への塗布を行うことが可能である。
また、ここまでの説明では、塗布ヘッド10および画像認識カメラ41が塗布ステージ3および検査面31に対して相対移動する構成について、本実施形態では、第2カメラ移動装置43および塗布ヘッド移動装置12を備え、塗布ヘッド10および画像認識カメラ41がそれぞれ独立してY軸方向に移動しているが、塗布ヘッド10と画像認識カメラ41を一つの架台にまとめて固定し、それをY軸方向に移動させるようにすることにより、上記の二つの移動機構を一つにまとめた構成としても良い。
また、塗布ヘッド10および画像認識カメラ41に移動機構を設けるのではなく、検査面31および塗布ステージ3に移動機構を設け、塗布ヘッド10および画像認識カメラ41に対して検査面31および塗布ステージ3が相対移動する構成としても良い。
また、本実施形態では、先述の動作フローに示す通り検査面31への液滴の吐出、および測定工程を含む吐出良否判定は基板Wへの塗布を行った後に行っているが、基板Wへの塗布の前に行っても良い。また、基板Wへの塗布の途中、すなわち、複数回の吐出工程の合間に検査面31への液滴の吐出および測定工程を行っても良い。例えば、基板W上を塗布ヘッド10が1回以上の往復を行いながら吐出工程を行うことで基板Wへの塗布が完成する場合、塗布ヘッド10が片道の移動で基板Wへの吐出を行う動きの延長で検査面31まで移動して液滴の吐出を行い、そして、画像認識カメラ41が検査面31に吐出された直後の液滴パターン21の画像の取得を行うようにしても良く、そうすることにより、検査面31への液滴の吐出の工程および測定工程を別途設ける場合に対して手間を少なくすることができる。
また、本実施形態では基板Wへの塗布を行う毎に測定工程を行い、吐出ノズル11の制御量の調節のための十分な標本数を確保しているが、塗布装置1の運用上、測定工程の頻度を少なくしても十分な標本数が確保できるのであれば、測定工程の頻度は複数の基板Wへの塗布を行う毎に行うようにしても良い。例えば、2枚の基板Wへの塗布を行うごとに測定工程を1回行っても良い。
また、調節工程は全ノズルで一斉に行わず、個々の吐出ノズル11において調節工程を行うタイミングを変えても良い。すなわち、塗布装置1を長期間使用することで、吐出ノズル11の交換作業も発生し、劣化の速度や調節が必要なタイミングがノズル間で異なってくるため、個々の吐出ノズル11において適したタイミングで調節工程を行っても良い。この場合、調節に用いる着弾面積データは、それぞれの吐出ノズル11において前回の調節工程以降に蓄積された着弾面積データである。例えば、ある吐出ノズル11に対して調節工程を実施した場合、この吐出ノズル11においてはこの時点以降の着弾面積データが次回の調節工程の対象データとなるのに対して、他の吐出ノズル11においてはこの時点以前の着弾面積データも引き続き次回の調節工程の対象データとなる。
また、本実施形態では、塗布ヘッド10は、所定量の吐出ノズル11の集合であるヘッドユニットの組み合わせで構成されており、この場合、調節工程による吐出ノズル11の制御量の調節は、このヘッドユニット単位にまとめて行っても良い。そうすることにより制御量を調節する対象を少なくすることができ、塗布装置1全体の制御負荷の軽減およびコストダウンにつながる。また、こうすることにより、調節の基準となる着弾面積のデータは、1つのヘッドユニットに含まれる吐出ノズル11の着弾面積のデータを総合したものになるため、吐出不良などで不使用の吐出ノズル11を除いた全ての吐出ノズル11の着弾面積の平均値をそのヘッドユニットの面積データとして運用すると良い。また、この場合、制御量が所定の範囲から外れたり、着弾面積の標本標準偏差が所定の値を超えたりしたときは、ヘッドユニットごと正常品と交換すると良い。
1 塗布装置
2 塗布部
3 塗布ステージ
4 測定装置
5 制御部
10 塗布ヘッド
11 吐出ノズル
12 塗布ヘッド移動装置
13 タンク
14 真空源
15 真空バルブ
21 液滴パターン
31 検査面
32 帯状フィルム
33 ガイドローラ
34 着弾領域
35 吸着テーブル
40 画像取得部
41 画像認識カメラ
42 第1カメラ移動装置
43 第2カメラ移動装置
51 解析装置
W 基板

Claims (5)

  1. 吐出ノズルから液滴を吐出し、基板へ塗布を行う吐出工程と、
    吐出ノズルから吐出した液滴の着弾面積を測定する測定工程と、
    前記吐出工程における各吐出ノズルの制御量を調節する調節工程と、
    を有する塗布方法において、
    前記調節工程では、前記吐出工程が行われる前に実施された前記測定工程の過去データの蓄積から得られる統計データにもとづいて、この吐出工程における各吐出ノズルの制御量の調節を行うことを特徴とする塗布方法。
  2. 前記調節工程では、前回の前記調節工程以降に行われた前記測定工程のデータの蓄積から得られる統計データから同一の吐出ノズルが吐出した液滴の着弾面積の標本平均を求め、調節後のこの吐出ノズルから求められる前記標本平均が所定の値となるように、この吐出ノズルの制御量を調節することを各吐出ノズルにおいて行うことを特徴とする、請求項1に記載の塗布方法。
  3. 前記調節工程において、調節後の前記制御量が所定の範囲から外れる吐出ノズルが存在する場合、この吐出ノズルは寿命であると判断し、この吐出ノズルの交換を促す信号を出力することを特徴とする、請求項1または2に記載の塗布方法。
  4. 前記調節工程において、前記統計データから同一の吐出ノズルが吐出した液滴の着弾面積の標本標準偏差を求め、前記標本標準偏差の値が所定の値を超える場合、この吐出ノズルは寿命であると判断し、この吐出ノズルの交換を促す信号を出力することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の塗布方法。
  5. 液滴を吐出する吐出ノズルと、
    液滴を着弾させるターゲットである検査面と、
    液滴が着弾した前記検査面の画像を取得する画像認識カメラと、
    吐出ノズルの制御量の調節および前記画像の処理を行う制御部と、
    を備え、
    吐出ノズルから液滴を吐出し、基板へ塗布を行う吐出モードと、
    吐出ノズルから吐出した液滴の着弾面積を測定する測定モードと、
    前記測定モードの過去データの蓄積をもとに、以降の前記吐出モードにおける各吐出ノズルの制御量を調節する調節モードと、
    を有する塗布装置であって、
    前記測定モードにおいて、前記吐出ノズルが前記検査面に向かって液滴を吐出することで形成された液滴のパターンを前記画像認識カメラが撮像して画像を取得し、前記制御部が前記パターンの画像から液滴の面積を測定して面積データを作成し、
    前記制御部は、さらに前記調節モードにおいて、前記吐出モードの前に実施された前記測定モードの過去データの蓄積から得られる統計データにもとづいて、この吐出モードにおける各吐出ノズルの制御量の調節を行うことを特徴とする塗布装置。
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