JP2012201516A - 複合セラミックス材料及びその製造方法並びに固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジルコニア粒子及びニッケルの分布性、組成制御性に優れ、しかも三相界面が多く、電子伝導性に優れた複合セラミックス材料及びその製造方法並びに固体酸化物形燃料電池を提供する。
【解決手段】本発明の複合セラミックス材料は、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子が結合して三次元の網目状骨格構造とされ、この網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合している。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合セラミックス材料及びその製造方法並びに固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)に関し、さらに詳しくは、ジルコニア粒子及びニッケルの分布性及び組成制御性に優れた複合セラミックス材料及びその製造方法、この複合セラミックス材料を電極用材料として用いることで電池の出力特性の大幅な向上が可能な固体酸化物形燃料電池に関するものである。
固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、水素や炭化水素などの燃料を酸化物イオンと反応させて電子を取り出す燃料極と、この燃料極で生じた電子によって酸素を還元して酸化物イオンを生成させる空気極と、この空気極で生じた酸化物イオンを燃料極に運ぶ役割を有する固体電解質とにより構成されている。
このSOFCでは、一般的には、燃料極は、固体電解質粒子と、燃料と酸化物イオンとの反応にて触媒となる物質との複合体で構成され、一方、空気極は、固体電解質粒子と、酸素を還元する触媒との複合体で構成されている。
ところで、この燃料極においては、反応場となるのは、気相である燃料ガスと、燃料極を構成する触媒と、固体電解質粒子の三相が接する界面(三相界面)であるといわれている。例えば、燃料極として触媒である金属ニッケル(Ni)と電解質であるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)の複合材料(Ni−YSZ)を用いたSOFCでは、Ni、YSZ及び燃料ガスの全てが接する部分が三相界面である。すなわち、この三相界面を多くすることで、反応効率の高い燃料極が得られることになる。
さらに三相界面が多いだけではなく、電極内に酸素イオンを行き渡らせ、また酸素イオンと燃料の反応によって生じた電子を電極外にスムーズに取り出すために、電解質粒子、触媒粒子、それぞれが電極内にて連続的なつながりを持った構造を有していることが望ましい。
そこで、触媒、もしくは電解質粒子によって3次元的に連なった(ネットワーク)骨格を作り、その周囲に他方の素材を複合することで、両者のネットワークを形成させた電極の製法が提案されている。
例えば、噴霧熱分解法により酸化ニッケル(還元により電極触媒の金属ニッケルを生成する)の周囲に、固体電解質であるセリアを析出させた3次元ネットワーク電極の生成が報告されている(特許文献1)。
また、酸化ニッケルの粉末をサマリウム塩、セリウム塩の溶液に浸漬し、酸化ニッケルの表面をサマリウムドープセリアで覆い、このサマリウムドープセリア(固体電解質相)のネットワークを形成させる方法が提案されている(特許文献2)。
特許第4211254号公報 特開2006−228587号公報
しかし、これら上記の方法では、いずれもネットワークの骨格となる粒子、もしくはネットワークの骨格の型となる粒子が数百ナノメートルから数マイクロメートルと比較的大きいため、出来上がるネットワークは粗大なものとなってしまう。前記のとおり、電極の界面が反応のキーファクターとなるため、より高活性な電極を得るためには、より微細なレベルでの骨格形成が望まれていた。
また、これらの方法では、各粒子の表面に存在するイオン導電性を有する固体電解質を相互に結合することで導電性を向上させているが、このために触媒である酸化ニッケルが固体電解質中に埋め込まれてしまうため、十分な三相界面が得られないという問題もあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、ジルコニア粒子及びニッケルの分布性及び組成制御性に優れた複合セラミックス材料及びその製造方法、並びに、この複合セラミックス材料を電極用材料として用いることで電池の出力特性の大幅な向上が可能な固体酸化物形燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ナノメートルサイズのイットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子を凝集させた後焼結させてジルコニア粒子の三次元の網目状骨格構造とし、この網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルを結合させれば、酸化ニッケルを還元させた際に、固体電解質であるジルコニアおよび触媒である金属ニッケルが微細なスケールで三次元の網目状構造を持つことで三相界面が多く、電極全体に渡るジルコニアの網目状骨格構造により高い酸素イオン導電性を持ち、ジルコニア骨格に沿った金属ニッケルの網目状構造により、高い電子伝導性を有し、これらの特徴から高い性能を示す燃料極となる複合セラミックス材料を容易に得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の複合セラミックス材料は、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子が結合して三次元の網目状骨格構造とされ、この網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合してなることを特徴とする。
前記ジルコニア粒子の平均粒子径は10nm以上かつ400nm以下であることが好ましい。
前記ジルコニア粒子の質量(WYSZ)に対する前記酸化ニッケルの質量(WNiO)の比(WNiO/WYSZ)は、0.32/0.68以上かつ0.88/0.12以下であることが好ましい。
本発明の複合セラミックス材料の製造方法は、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子とニッケルイオンとを含有するジルコニア分散液の水素イオン指数を4以上かつ7未満に調整することにより、前記ジルコニア微粒子を凝集させて三次元の網目状凝集構造体とし、次いで、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体を含む分散液の水素イオン指数を7以上に調整することにより、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体の表面にニッケル成分を析出させ、次いで、このニッケル成分が析出した網目状凝集構造体を800℃以上かつ1450℃以下の温度にて熱処理し、前記ジルコニア微粒子を焼結して得られるジルコニア粒子からなる三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合した複合セラミックス材料を生成することを特徴とする。
前記ジルコニア分散液におけるジルコニア微粒子の分散平均粒子径は0.1nm以上かつ30nm以下であることが好ましい。
本発明の固体酸化物形燃料電池は、本発明の複合セラミックス材料を燃料極材料としたことを特徴とする。
前記燃料極材料中の酸化ニッケルは、還元されて金属ニッケルを形成していることが好ましい。
本発明の複合セラミックス材料によれば、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子を結合させて三次元の網目状骨格構造とし、この網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルを結合させたので、ジルコニア粒子及びニッケルの分布性を向上させることができ、このジルコニア粒子及びニッケルの組成制御性を向上させることができる。したがって、三相界面が多く、ジルコニア骨格由来のイオン導電性に優れた複合セラミックス材料を提供することができる。さらに、本発明の複合セラミックス材料をSOFCの燃料極として使用する際には、酸化ニッケルが還元されることでジルコニアの骨格に沿って形成された金属ニッケルのネットワークに由来する高い電子伝導性をも有することができる。
本発明の複合セラミックス材料の製造方法によれば、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子とニッケルイオンとを含有するジルコニア分散液の水素イオン指数を4以上かつ7未満に調整することにより、前記ジルコニア微粒子を凝集させて三次元の網目状凝集構造体とし、次いで、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体を含む分散液の水素イオン指数を7以上に調整することにより、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体の表面にニッケル成分を析出させ、次いで、このニッケル成分が析出した網目状凝集構造体を800℃以上かつ1450℃以下の温度にて熱処理し、前記ジルコニア微粒子を焼結して得られるジルコニア粒子からなる三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合した複合セラミックス材料を生成するので、ジルコニア粒子が結合してなる三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルを結合させた複合セラミックス材料を、容易かつ安価に作製することができる。
本発明の固体酸化物形燃料電池によれば、本発明の複合セラミックス材料を燃料極材料としたので、SOFCの燃料極反応である炭化水素、アルコール、水素などの酸化反応の効率を上げることができ、その結果、SOFCの出力特性を向上させることができる。
本発明の一実施形態の固体酸化物形燃料電池の燃料極を評価するための電気化学特性評価装置を示す模式図である。 本発明の実施例1の複合セラミックス材料を用いて作製した燃料極の還元(動作)後を示す透過型電子顕微鏡(TEM)像である。 本発明の実施例1の複合セラミックス材料を用いて作製した燃料極の還元(動作)後の元素分布を示す図である。 本発明の実施例2の複合セラミックス材料を用いて作製した燃料極の還元(動作)後を示す透過型電子顕微鏡(TEM)像である。 本発明の実施例2の複合セラミックス材料を用いて作製した燃料極の還元(動作)後の元素分布を示す図である。 本発明の実施例3の複合セラミックス材料を用いて作製した燃料極の還元(動作)後を示す走査型電子顕微鏡(SEM)像である。 比較例1の材料を用いて作製した燃料極の還元(動作)後を示す走査型電子顕微鏡(SEM)像である。 比較例2の材料を用いて作製した燃料極の還元(動作)後を示す走査型電子顕微鏡(SEM)像である。
本発明の複合セラミックス材料及びその製造方法並びに固体酸化物形燃料電池を実施するための形態について説明する。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[複合セラミックス材料]
本実施形態の複合セラミックス材料は、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子が結合して三次元の網目状骨格構造とされ、この網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合してなる材料である。
ここで、三次元の網目状骨格構造とは、ジルコニア粒子が複数個結合して樹枝状となったものが三次元に張りめぐらされて網目状となったものであり、この網目状骨格構造の内部に形成された空隙部は、三次元に張りめぐらされて網目状の空隙となっており、場合によっては、その一部がジルコニア粒子の網目状骨格構造の中に空孔となって残っている構造である。
この複合セラミックス材料における上記のジルコニア粒子の平均粒子径は10nm以上かつ400nm以下であることが好ましく、より好ましくは10nm以上かつ300nm以下である。
ここで、ジルコニア粒子の平均粒子径を10nm以上かつ400nm以下とした理由は、平均粒子径が10nm未満のものは、後述の製造方法に示すように、複合セラミックス材料を形成するために800℃以上の温度で熱処理する必要があるために、ジルコニア粒子の粒成長を10nm未満に抑えることが難しいからであり、一方、平均粒子径が400nmを超えると、表面積が小さくなり、また三次元の網目状構造が粗大になるために、十分な三相界面を得ることができないので、好ましくない。
この複合セラミックス粉体におけるジルコニア粒子の質量(WYSZ)に対する酸化ニッケルの質量(WNiO)の比(WNiO/WYSZ)は、0.32/0.68以上かつ0.88/0.12以下であることが好ましく、より好ましくは0.39/0.61以上かつ0.85/0.15以下である。
ここで、比(WNiO/WYSZ)を0.32/0.68以上かつ0.88/0.12以下としたのは、比(WNiO/WYSZ)が0.32/0.68未満では、この材料をSOFCの燃料極としたときに金属ニッケルの量が十分ではなく、電極の電子伝導性が低くなるので、好ましくなく、一方、0.88/0.12を超えると、この材料をSOFCの燃料極としたときにイットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子の量が十分ではなく、電極のイオン伝導性が低くなるので、好ましくない。
なお、この比(WNiO/WYSZ)を、ジルコニア粒子の体積(VYSZ)と、酸化ニッケルから形成される金属ニッケルとの体積(VNi)の比(VNi/VYSZ)に換算すると、0.32/0.68(質量比)は0.20/0.80(体積比)に、0.88/0.12(質量比)は0.80/0.20(体積比)になる。
[複合セラミックス材料の製造方法]
本実施形態の複合セラミックス材料の製造方法は、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子とニッケルイオンとを含有するジルコニア分散液の水素イオン指数を4以上かつ7未満に調整することにより、前記ジルコニア微粒子を凝集させて三次元の網目状凝集構造体とし、次いで、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体を含む分散液の水素イオン指数を7以上に調整することにより、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体の表面にニッケル成分を析出させ、次いで、このニッケル成分が析出した網目状凝集構造体を800℃以上かつ1450℃以下の温度にて熱処理し、前記ジルコニア微粒子を焼結して得られるジルコニア粒子からなる三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合した複合セラミックス材料を生成する方法である。
ここで、ニッケル成分とは、pHを7以上とすることで、分散液より析出させたニッケルの水酸化物や炭酸塩等を指す。
次に、この複合セラミックス材料の製造方法について、詳細に説明する。
「ジルコニア分散液の作製」
イットリア安定化ジルコニア(YSZ)からなるジルコニア微粒子と、ニッケルイオンと、を分散媒中に分散させてジルコニア分散液とする。
このイットリア安定化ジルコニア微粒子は、水熱合成法や焼成法により作製することができ、例えば、次に挙げる方法が好適である(特開2006−16236号公報参照)。
この方法は、金属塩溶液を塩基性溶液にて中和させて金属酸化物前駆体を生成させ、この金属酸化物前駆体から金属酸化物ナノ粒子を製造する方法であり、この金属塩溶液中の金属イオンまたは金属酸化物イオンの価数をm、この塩基性溶液中の水酸基のモル比をnとするとき、これらm及びnが次式
0.5<n<m ……(1)
を満たすように、金属塩溶液に塩基性溶液を加えて金属塩溶液部分中和させ、次いで、この部分中和された溶液に無機塩を加えて混合溶液とし、この混合溶液を加熱する方法である。
この金属塩溶液としては、イットリウム(Y)塩及びジルコニウム(Zr)塩を含む水溶液が好適に用いられる。
ニッケルイオンを生じさせるニッケル化合物としてはニッケル塩が挙げられ、ニッケル塩としては、硝酸ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケル等の無機塩、酢酸ニッケル、クエン酸ニッケル等の有機塩、ヨウ化ニッケル、臭化ニッケル、フッ化ニッケル等のハロゲン化物が挙げられる。これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
分散媒としては、水が好ましく、その他、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール(イソプロピルアルコール:IPA)、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ジアセトンアルコール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングルコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングルコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングルコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類等を挙げることができる。これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
このジルコニア分散液における、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子とニッケル塩との合計の濃度については、特に制限はないが、後述のpH制御により複合セラミックス粉体を得る場合には、生産性及びハンドリング性の観点から、ジルコニア粒子とニッケル塩との合計が0.5質量%〜10質量%程度が好ましい。
このジルコニア分散液におけるイットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子の分散平均粒子径は、0.1nm以上かつ30nm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1nm以上かつ20nm以下である。
ここで、ジルコニア微粒子の分散平均粒子径を0.1nm以上かつ30nm以下とした理由は、分散平均粒子径が0.1nm未満では、ジルコニア微粒子が後述する分散液中でコロイドとしての性質を発現することができず、一方、30nmを超えると、ジルコニア微粒子により形成される網目状凝集構造体の比表面積が十分でなく、その後のpH調整によってニッケル成分を析出させる際、ニッケル成分がジルコニアの網目状凝集構造体の表面以外で析出してしまい、その結果、組成の分布性が悪く、組成の不均一な複合セラミックス材料が生じる虞があるからである。
ここで、分散平均粒子径とは、分散液中の粒子がブラウン運動により拡散する速度を動的光散乱法により光学的に測定することで、横軸に分散液中の粒子の分散粒子径を、縦軸にその分散粒子径の粒子の数をとった粒度分布図を得て、その図中において粒子の数が最大となる分散粒子径のことである。
また、この分散液のpHは4未満である必要があり、2以下であればより好ましい。分散液のpHを4未満とするのは、pHが4以上になるとジルコニア粒子の凝集がおこり、良好な分散状態を得にくくなるために、後述の工程でpHを制御しても、三次元の網目状構造を有するジルコニア粒子の凝集体を得ることが難しくなり、このために良好な特性を有する複合セラミックス材料やSOFC用の燃料極を得ることできなくなる虞があるからである。
「セラミックス・ニッケル成分複合物の作製」
次いで、このジルコニア分散液に、アルカリ、例えば、アンモニア水、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等の無機アルカリ、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン等のアルキルアミン、メタノールアミン、エタノールアミン等のアルコールアミン、等を添加し、この分散液のpHを4以上かつ7未満に調整する。
ここで、pHを4以上かつ7未満に調整することとしたのは、ジルコニア微粒子のみを先に凝集させて三次元の網目状凝集構造体とするとともに、ニッケルイオンがアンモニア水、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン等のアルキルアミン、メタノールアミン、エタノールアミン等のアルコールアミン等のアルカリと反応して沈殿物を生じさせるのを防止するためである。
上記のジルコニア分散液及びアルカリそれぞれの温度については、常温で良く、より好ましくは1℃〜50℃の範囲である。
これにより、ジルコニア分散液中には、ジルコニア微粒子のみを凝集させた三次元の網目状凝集構造体とニッケルイオンとが共存することとなる。
次いで、このジルコニア分散液に、アルカリ、例えば、アンモニア水、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン等のアルキルアミン、メタノールアミン、エタノールアミン等のアルコールアミン、等を添加し、この網目状凝集構造体とニッケルイオンとを含む分散液のpHを7以上に調整する。
ここで、分散液のpHを7以上に調整することとしたのは、分散液中のニッケルイオンを水酸化物や炭酸塩等の沈殿物(ニッケル成分)として網目状凝集構造体の表面に十分に析出させるためである。
上記の網目状凝集構造体とニッケルイオンとを含む分散液及びアルカリそれぞれの温度については、常温で良く、より好ましくは1℃〜50℃の範囲である。
これにより、ジルコニア分散液中には、ジルコニア微粒子が凝集した三次元の網目状凝集構造体の表面にニッケル成分が析出したセラミックス・ニッケル成分複合物が生成することとなる。
「複合セラミックス材料の作製」
通常の濾過洗浄装置等を用いて、上記のセラミックス・ニッケル成分複合物を含む分散液からセラミックス・ニッケル成分複合物を分離し、このセラミックス・ニッケル成分複合物を純水を用いて洗浄してアルカリイオン等の不純物イオンを除去し、その後、乾燥機を用いて乾燥する。乾燥温度は200℃未満が好ましいが、これは200℃以上ではセラミックス・ニッケル成分複合物中のニッケル成分が酸化ニッケルに変化するために、乾燥物量を測定する場合等においては誤差を生じるためであり、乾燥と同時にニッケルの酸化を行う場合には、特に制限はない
ここで得られる乾燥物は、ナノメートルサイズの微細なイットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子が三次元の網目状に凝集した凝集構造体の表面にニッケル成分が析出した状態である。
次いで、得られた乾燥物を、例えば、電気炉等を用いて、大気雰囲気中、800℃以上かつ1450℃以下、より好ましくは800℃以上かつ1400℃以下、さらに好ましくは1000℃以上かつ1400℃以下の温度にて熱処理することにより、三次元の網目状に凝集した凝集構造体を形成する、ナノメートルサイズの微細なイットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子同士を焼結させる。この操作により、ジルコニア微粒子同士が結合することで、ジルコニア微粒子間の界面を接合させてイオン導電性のパスを形成させ、構造体内に連続的なイオン導電性を有する三次元の網目状骨格構造体を得る。
この加熱処理により、ジルコニア粒子は30nmから400nm程度の粒子に成長し、この様な粒子径のジルコニア粒子が三次元の網目状骨格構造を形成する。また、ニッケル成分は酸化されて酸化ニッケルとなるが、ジルコニア粒子の粒成長によってもジルコニア粒子の骨格構造内部に取り込まれることなく、その表面に存在する。このようにして、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子が結合した三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合した、本実施形態の複合セラミックス材料を作製することができる。
ここで、熱処理温度を800℃以上かつ1450℃以下と限定した理由は、熱処理温度が800℃より低いと、ジルコニア粒子間の結合が悪く、十分なイオン導電性が得られないからであり、また、1450℃を超えると、ジルコニア粒子の粒成長が進みすぎてしまい、ジルコニア粒子の平均粒子径を400nm以下に保つことができなくなり、その結果、得られる複合セラミックス材料、特に固体酸化物形燃料電池用燃料極における比表面積が十分でなくなるからである。
なお、ニッケル成分から酸化ニッケルを生成させるための熱処理温度は200℃以上であればよく、450℃以上とすれば速やかに生成が行われるのに対し、本熱処理温度は800℃以上であるから、ニッケル成分からの酸化ニッケル生成には問題ない。
また、この加熱処理は一度に行ってもよく、複数回に分けて行ってもよい。
「複合セラミックス材料の成形」
ここで、複合セラミックス材料の成形方法について説明する。
セラミックス材料は、通常、粉体の状態で成形後、焼結して当該セラミックス材料を得る。本実施形態の複合セラミックス材料における粉体としては、前記のセラミックス・ニッケル成分複合物の乾燥物があり、これを用いることができる。ただし、ニッケル成分が水酸化物や炭酸塩等であって安定ではなく、その後の熱処理時に酸化ニッケルに変化する際に大きな体積変化やガス発生などが起こりうるため、ハンドリングの面から好ましくないことから、あらかじめ600℃程度で熱処理してニッケル成分を酸化ニッケルに転じておくことが好ましい。
そこで、前記の複合セラミックス材料の作製工程を2段階に分け、第1段階では酸化ニッケルが生成し、かつジルコニア粒子が三次元の網目状骨格構造体を形成しない程度の温度と時間で熱処理することにより、表面に酸化ニッケルが結合した、粒子径が数10nmから100nm程度のジルコニア粒子同士が弱く結合した、ジルコニア―酸化ニッケル複合セラミックス粉体を形成させることができる。この第1段階における熱処理温度としては、例えばその上限値を800℃ないし1000℃程度とすればよい。
このようにして得られたジルコニア−酸化ニッケル複合セラミックス粉体を、必要とする形に成形し、成形物を得る。成形方法としては、通常のセラミックス成形方法であれば特に制限はなく、押し出し成形、加圧プレスのほか、複合セラミックス粉体に水や有機溶剤の他バインダー成分(例えばポリエチレングリコール、ポリビニルブチラール等)を添加してスラリーやペーストとし、テープ成形、スクリーン印刷、インクジェット成形、ゲルキャスト、フィルター製膜、スリップキャストなどの方法にて成形することができる。
また、後述のSOFC用燃料極等に用いる場合には、この成形の際に、ポリマービーズや繊維状ポリマーなどを含有させて、得られる成形体に一定の空孔を形成させても良い。
このようにして得られたジルコニア−酸化ニッケル複合セラミックス粉体の成形体に対して、複合セラミックス材料の作製工程の第2段階、すなわちジルコニア粒子同士が焼結して、10nmから400nm程度のジルコニア粒子が三次元の網目状骨格構造体を形成する温度と時間で熱処理することにより、複合セラミックス材料を得ることができる。この第2段階における熱処理温度としては、例えばその下限値を800℃ないし1000℃程度とすればよい。
このようにして、特定の形状を有し、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子が結合した三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合した本実施形態の複合セラミックス材料を作製することができる。
[固体酸化物形燃料電池]
本実施形態の固体酸化物形燃料電池は、上記の複合セラミックス材料を固体酸化物形燃料電池(SOFC)の燃料極の電極材料としたものである。この電極材料は、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子が結合した三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合した構造を有していることから、この固体酸化物形燃料電池の発電時の還元雰囲気下にて酸化ニッケルの還元金属化処理を行った場合においても、金属ニッケルの融着や粒成長を抑制することができ、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア骨格に金属ニッケルが絡みついた構造体が得られる。したがって、三相界面量が多く、ジルコニア骨格由来のイオン導電性、ジルコニアの骨格に沿った金属ニッケルのネットワーク由来の高い電子伝導性を持つ燃料極を備えた固体酸化物形燃料電池を提供することができる。
したがって、SOFCのアノード反応である炭化水素、アルコール、水素などの酸化反応の効率を上げることができ、SOFCの出力特性を向上させることができる。
図1は電気化学特性評価装置を示す模式図であり、上記の固体酸化物形燃料電池の燃料極の電気特性を測定するための装置である。
図において、1はイットリア安定化ジルコニア等の電解質、2は白金(Pt)からなる参照極、3は電解質1の上面に形成されたLa0.8Sr0.2MnO(LSM)等からなる空気極、4は参照極2の下面に形成された酸化ニッケル−イットリア安定化ジルコニア等からなる燃料極、5は空気極3及び燃料極4それぞれの上に配置された白金網、6はガラスシール、7、8は同軸的に配設され互いに径の異なるアルミナ管、9は白金線、10は乾燥空気、11は3%HO−97%Hの組成の加湿水素ガスである。
ここで、上記の固体酸化物形燃料電池の燃料極4の電極反応抵抗を測定するには、電解質1の上面に空気極3及び白金網5を順次取り付け、参照極2の下面に燃料極4及び白金網5を順次取り付け、空気極3に乾燥空気10を、燃料極4に加湿水素ガス11を、それぞれ供給しつつ、600℃〜800℃の温度範囲における燃料極4と参照極2との間の交流インピーダンスを空気極3を対極として測定する。
以上説明したように、本実施形態の複合セラミックス材料によれば、イットリア安定化ジルコニアからなるナノメートルサイズのジルコニア微粒子を凝集させて三次元の網目状構造とし、この網目状構造の表面にニッケル成分を析出させ、それらの複合体を熱処理してジルコニア、酸化ニッケルの三次元の網目状骨格構造を形成させていることから、酸化ニッケルを金属ニッケルに還元した後においてジルコニアおよび金属ニッケルが三次元網目状に絡み合った構造が得られ、三相界面量が多く、ジルコニア骨格由来のイオン導電性、ジルコニアの骨格に沿った金属ニッケルのネットワーク由来の高い電子伝導性を持つSOFC用燃料極の原料となる優れた複合セラミックス材料を提供することができる。
本実施形態の複合セラミックス材料の製造方法によれば、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子とニッケルイオンとを含有するジルコニア分散液の水素イオン指数を4以上かつ7未満に調整することにより、前記ジルコニア微粒子を凝集させて三次元の網目状凝集構造体とし、次いで、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体を含む分散液の水素イオン指数を7以上に調整することにより、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体の表面にニッケル成分を析出させ、次いで、このニッケル成分が析出した網目状凝集構造体を800℃以上かつ1450℃以下の温度にて熱処理することにより、ジルコニア粒子からなる三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合した複合セラミックス材料を、容易かつ安価に作製することができる。
本実施形態の固体酸化物形燃料電池によれば、本実施形態の複合セラミックス材料を燃料極の電極材料としたので、三相界面量が多く、ジルコニア骨格由来のイオン導電性、ジルコニアの骨格に沿った金属ニッケルのネットワーク由来の高い電子伝導性を持つことから、SOFCの燃料極反応である炭化水素、アルコール、水素などの酸化反応の効率を上げることができ、その結果、SOFCの出力特性を大幅に向上させることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
「実施例1」
分散平均粒子径が4nmの8.5mol%イットリア安定化ジルコニア(8.5YSZ)分散液(8.5YSZの固形分濃度:2.56質量%、pH:3.3)312.5gに、硝酸ニッケル6水和物(Ni(NO・6HO)32.19gを純水553.5gに溶解し、硝酸によってpHを2に調整した硝酸ニッケル水溶液を加えて攪拌し、ニッケルイオン含有8.5mol%イットリア安定化ジルコニア(Ni−8.5YSZ)分散液(pH:2.40)を作製した。
次いで、このNi−8.5YSZ分散液に、0.4mol/L炭酸水素アンモニウム(NHHCO)水溶液を添加して、この分散液のpHを5.0に調整し、8.5YSZ粒子の凝集体を含む分散液A−1を得た。
次いで、0.4mol/L炭酸水素アンモニウム(NHHCO)水溶液を分散液A−1に滴下し、この分散液A−1のpHを8.0に調整し、8.5YSZ粒子の凝集体とニッケル成分を含む分散液B−1を得た。
次いで、濾過洗浄装置を用いて、上記の分散液B−1から固形分を分離し、この固形分を4回水洗して不純物イオンを除去し、次いでエタノールにて溶媒置換を行い、その後、乾燥機中、80℃にて24時間乾燥した。次いで、得られた乾燥物を乳鉢で粉砕し、電気炉にて800℃にて6時間熱処理し、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)の表面に酸化ニッケルを結合させた複合セラミックス粉体C−1を得た。
この複合セラミックス粉体C−1中のNi、Y及びZrの質量を蛍光X線分析により測定し、この測定結果に基づき酸化ニッケル(NiO)とイットリア安定化ジルコニア(YSZ)との質量比を算出した。その結果、質量比(WNiO/WYSZ)は0.45/0.55であった。
次いで、上記の複合セラミックス粉体C−1の1.5gを、ポリエチレングリコール(分子量:400)0.5g及びエタノール10gと共にボールミルにて混合し、次いで、この混合溶液を80℃に加温してエタノールを蒸発除去し、酸化ニッケル−イットリア安定化ジルコニアペーストを作製した。次いで、このペーストを、厚み300μmの8mol%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)基板上にスクリーン印刷にて塗布し、その後、1300℃にて2時間焼成し、燃料極D−1を形成した。
次いで、La0.8Sr0.2MnO(LSM)粉体1.5gを、ポリエチレングリコール(分子量:400)0.5g及びエタノール10gと共にボールミルにて混合し、次いで、この混合溶液を80℃に加温してエタノールを蒸発除去し、LSMペーストを作製した。次いで、このLSMペーストを、厚み300μmの8mol%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)基板上にスクリーン印刷にて塗布し、その後、1100℃にて2時間焼成し、8YSZ基板上に空気極を形成した。さらに、この8YSZ基板の側面に白金線を巻き付け、参照極とした。
次いで、この燃料極の電極反応抵抗を、図1に示す電気化学特性評価装置を用いて測定した。ここでは、空気極と参照極に乾燥空気を、また燃料極に3%H2O−97%Hの組成の加湿水素ガスを、それぞれ50mL/分の流量にて供給し、空気極を対極とし、参照極−燃料極間の交流インピーダンスを測定することにより、燃料極の電極反応抵抗を評価した。測定前、燃料極D−1は3%HO−97%Hの組成の加湿水素ガス中で加熱されることにより、含有される酸化ニッケルが還元されて金属ニッケルとなるが、この還元状態の燃料極をD−1Rとする。測定温度は800℃とし、測定周波数は10kHz〜0.1Hzとした。測定の結果、燃料極D−1Rの電極反応抵抗は120mΩ・cmであった。
図2は、実施例1の燃料極D−1Rを示す透過型電子顕微鏡(TEM)像であり、図3は、エネルギー分散型X線分光装置(EDX)により得られた実施例1の燃料極D−1Rの元素分布を示す図(位置は図2と同一)である。
図2及び図3によれば、200〜300nm程度のイットリア安定化ジルコニア(YSZ)粒子が結合して三次元の網目状構造となっており、この網目状構造の表面に金属ニッケルが結合することにより、ニッケルとジルコニウムが絡み合った構造となっていることが分かる。
なお、TEM像における「樹脂」は、TEM測定用試料作製時に試料が分解しないようにするために、試料を埋め込んだ樹脂であって、本実施例とは直接は関係ない。
「実施例2」
分散平均粒子径が4nmの8.5mol%イットリア安定化ジルコニア(8.5YSZ)分散液(8.5YSZの固形分濃度:2.56質量%、pH:3.3)312.5gに、硝酸によってpHを2に調整した硝酸ニッケル水溶液を加えて攪拌し、硝酸ニッケル6水和物(Ni(NO・6HO)72.44gを純水1247.77gに溶解した硝酸ニッケル水溶液を加えて攪拌し、ニッケルイオン含有8.5mol%イットリア安定化ジルコニア(Ni−8.5YSZ)分散液(pH:2.2)を作製した。
次いで、このNi−8.5YSZ分散液に、28〜30%アンモニア水を添加し、この分散液のpHを5.0に調整し、8.5YSZ粒子の凝集体を含む分散液A−2を得た。
次いで、0.4mol/L炭酸水素アンモニウム(NHHCO)水溶液を分散液A−2に滴下し、この分散液A−2のpHを8.0に調整し、8.5YSZ粒子の凝集体とニッケル成分を含む分散液B−2を得た。
次いで、濾過洗浄装置を用いて、上記の分散液B−2から固形分を分離し、この固形分を4回水洗して不純物イオンを除去し、次いでエタノールにて溶媒置換を行い、その後、乾燥機中、80℃にて24時間乾燥した。次いで、得られた乾燥物を乳鉢で粉砕し、電気炉にて1000℃にて6時間熱処理し、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)の表面に酸化ニッケルを結合させた複合セラミックス粉体C−2を得た。
この複合セラミックス粉体C−2中のNi、Y及びZrの質量を蛍光X線分析により測定し、この測定結果に基づき酸化ニッケル(NiO)とイットリア安定化ジルコニア(YSZ)との質量比を算出した。その結果、質量比(WNiO/WYSZ)は0.66/0.34であった。
次いで、上記の複合セラミックス粉体C−2の1.5gを、ポリエチレングリコール(分子量:400)0.5g及びエタノール10gと共にボールミルにて混合し、次いで、この混合溶液を80℃に加温してエタノールを蒸発除去し、酸化ニッケル−イットリア安定化ジルコニアペーストを作製した。次いで、このペーストを、厚み300μmの8mol%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)基板上にスクリーン印刷にて塗布し、その後、1300℃にて2時間焼成し、燃料極D−2を形成した。
次いで、実施例1に準じて空気極、参照極を作製した。
次いで、この燃料極の電極反応抵抗を、実施例1に準じて測定した。測定前、燃料極D−2は3%HO−97%Hの組成の加湿水素ガス中で加熱されることにより、含有される酸化ニッケルが還元されて金属ニッケルとなるが、この還元状態の燃料極をD−2Rとする。測定の結果、燃料極D−2Rの電極反応抵抗は160mΩ・cmであった。
図4は、実施例2の燃料極D−2Rを示す透過型電子顕微鏡(TEM)像であり、図5は、エネルギー分散型X線分光装置(EDX)により得られた実施例2の燃料極D−2Rの元素分布を示す図(位置は図4と同一)である。
図4及び図5によれば、200〜300nm程度のイットリア安定化ジルコニア(YSZ)粒子が結合して三次元の網目状構造となっており、この網目状構造の表面に金属ニッケルが結合することにより、ニッケルとジルコニウムが絡み合った構造となっていることが分かる。
「実施例3」
分散平均粒子径が6.5nmの8.5mol%イットリア安定化ジルコニア(8.5YSZ)分散液(8.5YSZの固形分濃度:2.56質量%、pH:3.3)312.5gに、硝酸ニッケル6水和物(Ni(NO・6HO)32.19gを純水553.5gに溶解し、硝酸によってpHを2に調整した硝酸ニッケル水溶液を加えて攪拌し、ニッケルイオン含有8.5mol%イットリア安定化ジルコニア(Ni−8.5YSZ)分散液(pH:2.40)を作製した。
次いで、このNi−8.5YSZ分散液に、0.4mol/L炭酸水素アンモニウム(NHHCO)水溶液を添加し、この分散液のpHを5.0に調整し、8.5YSZ粒子の凝集体を含む分散液A−3を得た。
次いで、0.4mol/L炭酸水素アンモニウム(NHHCO)水溶液を分散液A−3に滴下し、この分散液A−3のpHを8.0に調整し、8.5YSZ粒子の凝集体とニッケル成分を含む分散液B−3を得た。
次いで、濾過洗浄装置を用いて、上記の分散液B−3から固形分を分離し、この固形分を4回水洗して不純物イオンを除去し、次いでエタノールにて溶媒置換を行い、その後、乾燥機中、80℃にて24時間乾燥した。次いで、得られた乾燥物を乳鉢で粉砕し、電気炉にて1000℃にて6時間熱処理し、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)の表面に酸化ニッケルを結合させた複合セラミックス粉体C−3を得た。
この複合セラミックス粉体C−3中のNi、Y及びZrの質量を蛍光X線分析により測定し、この測定結果に基づき酸化ニッケル(NiO)とイットリア安定化ジルコニア(YSZ)との質量比を算出した。その結果、質量比(WNiO/WYSZ)は0.45/0.55であった。
次いで、上記の複合セラミックス粉体C−3の1.5gを、ポリエチレングリコール(分子量:400)0.5g及びエタノール10gと共にボールミルにて混合し、次いで、この混合溶液を80℃に加温してエタノールを蒸発除去し、酸化ニッケル−イットリア安定化ジルコニアペーストを作製した。次いで、このペーストを、厚み300μmの8mol%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)基板上にスクリーン印刷にて塗布し、その後、1300℃にて2時間焼成し、燃料極D−3を形成した。
次いで、実施例1に準じて空気極、参照極を作製した。
次いで、この燃料極の電極反応抵抗を、実施例1に準じて測定した。測定前、燃料極D−3は3%HO−97%Hの組成の加湿水素ガス中で加熱されることにより、含有される酸化ニッケルが還元されて金属ニッケルとなるが、この還元状態の燃料極をD−3Rとする。測定の結果、燃料極D−3Rの電極反応抵抗は200mΩ・cmであった。
図6は、実施例3の燃料極D−3Rを示す走査型電子顕微鏡(SEM)像である。
図6によれば、200〜300nm程度の微細な粒子が結合して三次元の網目状構造を構成していることが分かる。
「比較例1」
結晶子径が35nmの8.5mol%イットリア安定化ジルコニア(8.5YSZ)粉末0.82gと結晶子径22nmの酸化ニッケル粉末0.68gの計1.5gを、ポリエチレングリコール(分子量:400)0.5g及びエタノール10gと共にボールミルにて混合し、次いで、この混合溶液を80℃に加温してエタノールを蒸発除去し、酸化ニッケル−イットリア安定化ジルコニアペーストを作製した。次いで、このペーストを、厚み300μmの8mol%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)基板上にスクリーン印刷にて塗布した。まず、1300℃で2時間熱処理したところ、十分に焼結しなかったため、1350℃にて2時間焼成し、燃料極D−4を形成した。
次いで、実施例1に準じて空気極及び参照極を作製した。
次いで、この燃料極の電極反応抵抗を、実施例1に準じて測定した。測定前、燃料極D−4は3%HO−97%Hの組成の加湿水素ガス中で加熱されることにより、含有される酸化ニッケルが還元されて金属ニッケルとなるが、この還元状態の燃料極をD−4Rとする。測定の結果、燃料極の電極反応抵抗は1500mΩ・cmであった。
図7は、比較例1の燃料極D−4Rを示す走査型電子顕微鏡(SEM)像である。この図7によれば、粒子が500nm程度に粗大化していることが分かる。
「比較例2」
市販の8mol%イットリア安定化ジルコニア(8YSZ、東ソー社製TZ−8YS)8.0gをpH3.3の希硝酸304.5gに加え、超音波ホモジナイザを用いて分散させ、分散液を作製した(8YSZの固形分濃度:2.56質量%)。この分散液中のイットリア安定化ジルコニア粉末の分散平均粒子径は、120nmであった。この分酸液に、硝酸ニッケル6水和物(Ni(NO・6HO)32.19gを純水553.5gに溶解し、硝酸によってpHを2に調整した硝酸ニッケル水溶液を加えて攪拌し、ニッケルイオン含有8mol%イットリア安定化ジルコニア(Ni−8YSZ)分散液(pH:2.50)を作製した。
次いで、このNi−8YSZ分散液に、28〜30%アンモニア水を添加し、この分散液のpHを8.0に調整し、8YSZ粒子とニッケル成分との凝集体を含む分散液B−5を得た。
次いで、濾過洗浄装置を用いて、上記の分散液B−5から固形分を分離し、この固形分を4回水洗して不純物イオンを除去し、次いでエタノールにて溶媒置換を行い、その後、乾燥機中、80℃にて24時間乾燥した。次いで、得られた乾燥物を乳鉢で粉砕し、電気炉にて1000℃にて6時間熱処理し、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)の表面に酸化ニッケルを結合させた複合セラミックス粉体C−5を得た。
この複合セラミックス粉体C−5中のNi、Y及びZrの質量を蛍光X線分析により測定し、この測定結果に基づき酸化ニッケル(NiO)とイットリア安定化ジルコニア(YSZ)との質量比を算出した。その結果、質量比(WNiO/WYSZ)は0.45/0.55であった。
次いで、上記の複合セラミックス粉体C−5を用いて、実施例1に準じて燃料極D−5を作製した。
次いで、実施例1に準じて空気極、参照極を作製した。
次いで、この燃料極の電極反応抵抗を、実施例1に準じて測定した。測定前、燃料極D−5は3%HO−97%Hの組成の加湿水素ガス中で加熱されることにより、含有される酸化ニッケルが還元されて金属ニッケルとなるが、この還元状態の燃料極をD−5Rとする。測定の結果、燃料極をD−5Rの電極反応抵抗は8000mΩ・cmであった。
図8は、比較例2の粉体D−5Rを示す走査型電子顕微鏡(SEM)像である。図8によれば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)粒子は単なる凝集状態であり、ニッケルの微細な粒子が多量に存在していることが分かる。この観察から、電極中のイットリア安定化ジルコニア、およびニッケルはそれぞれ十分なネットワークを形成しておらず、このために前記のように大きな反応抵抗を示したと考えられる。
本発明の複合セラミックス粉体は、イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子を凝集して三次元の網目状骨格構造とし、この網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルを結合させたことにより、ジルコニア粒子及びニッケル元素の分布性、組成制御性に優れ、しかも三相界面が多く、電子伝導性に優れた複合セラミックス材料としたものであるから、固体酸化物形燃料電池及びそれに関するさまざまな工業分野においてもその利用可能性は大である。
1 電解質
2 参照極
3 空気極
4 燃料極
5 白金網
6 ガラスシール
7、8 アルミナ管
9 白金線
10 乾燥空気
11 加湿水素ガス

Claims (7)

  1. イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア粒子が結合して三次元の網目状骨格構造とされ、この網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合してなることを特徴とする複合セラミックス材料。
  2. 前記ジルコニア粒子の平均粒子径は10nm以上かつ400nm以下であることを特徴とする請求項1記載の複合セラミックス材料。
  3. 前記ジルコニア粒子の質量(WYSZ)に対する前記酸化ニッケルの質量(WNiO)の比(WNiO/WYSZ)は、0.32/0.68以上かつ0.88/0.12以下であることを特徴とする請求項1または2記載の複合セラミックス材料。
  4. イットリア安定化ジルコニアからなるジルコニア微粒子とニッケルイオンとを含有するジルコニア分散液の水素イオン指数を4以上かつ7未満に調整することにより、前記ジルコニア微粒子を凝集させて三次元の網目状凝集構造体とし、次いで、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体を含む分散液の水素イオン指数を7以上に調整することにより、前記ジルコニア微粒子からなる前記網目状凝集構造体の表面にニッケル成分を析出させ、次いで、このニッケル成分が析出した網目状凝集構造体を800℃以上かつ1450℃以下の温度にて熱処理し、前記ジルコニア微粒子を焼結して得られるジルコニア粒子からなる三次元の網目状骨格構造の表面に酸化ニッケルが結合した複合セラミックス材料を生成することを特徴とする複合セラミックス材料の製造方法。
  5. 前記ジルコニア分散液におけるジルコニア微粒子の分散平均粒子径は0.1nm以上かつ30nm以下であることを特徴とする請求項4記載の複合セラミックス材料の製造方法。
  6. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の複合セラミックス材料を燃料極材料としたことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  7. 前記燃料極材料中の酸化ニッケルが還元されて金属ニッケルを形成していることを特徴とする請求項6記載の固体酸化物形燃料電池。
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