JP2012201120A - 遠隔操作装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】動き出し時の操作性が良好で、安価で操作感覚に優れた遠隔操作装置を提供する。
【解決手段】本体部ベース110に対して機構部を介して移動操作可能に設けられた操作部としての操作ノブ20と、この操作ノブ20の操作状態を検出する操作検出部としてのX軸エンコーダ170、Y軸エンコーダ175と、操作ノブ20に駆動力を付与する駆動力付与部としてのX軸モータ150、Y軸モータ155と、操作時に操作ノブ20に作用する力を検出する力検出部としてのひずみゲージ50、52と、操作部の動作開始時に、静止摩擦に起因する機構部の静止摩擦力と動摩擦に起因する機構部の動摩擦力の差に基づいてアシスト力を算出し、X軸エンコーダ170とY軸エンコーダ175の検出結果に基づいて、操作ノブ20の操作に対してアシスト力を加重した駆動力(反力)を付与する制御を行なう制御部としての制御ECU200と、を有して構成する。
【選択図】図3
【解決手段】本体部ベース110に対して機構部を介して移動操作可能に設けられた操作部としての操作ノブ20と、この操作ノブ20の操作状態を検出する操作検出部としてのX軸エンコーダ170、Y軸エンコーダ175と、操作ノブ20に駆動力を付与する駆動力付与部としてのX軸モータ150、Y軸モータ155と、操作時に操作ノブ20に作用する力を検出する力検出部としてのひずみゲージ50、52と、操作部の動作開始時に、静止摩擦に起因する機構部の静止摩擦力と動摩擦に起因する機構部の動摩擦力の差に基づいてアシスト力を算出し、X軸エンコーダ170とY軸エンコーダ175の検出結果に基づいて、操作ノブ20の操作に対してアシスト力を加重した駆動力(反力)を付与する制御を行なう制御部としての制御ECU200と、を有して構成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、遠隔操作装置に関し、特に、操作感覚に優れる遠隔操作装置に関する。
従来、遠隔操作装置において、操作者によって操作される操作部に操作感を付与するものとして、力覚付与型の遠隔操作装置がある(例えば、特許文献1参照)。この遠隔操作装置は、操作者によって操作される操作部と、操作状態を検出するストローク検出部と、操作部に力覚を付与する力覚発生部と、外部装置と、ストローク検出部より出力されるストローク情報及び外部装置より送信される部品データに基づいて力覚発生部の駆動を制御し、操作部にその操作状態に応じた所定の力覚を付与する制御部と、を有して構成されている。
この遠隔操作装置によれば、操作者が操作部を操作するときに力覚発生部から操作部に反力が作用するので、その操作状態に応じた操作感が得られる。そして、反力を操作部に付与するための力覚パターンを何段階にも切替えて調整することで操作ノブの操作による遠隔操作性の向上を行なう構成とされている。
しかし、特許文献1に示す遠隔操作装置は、移動開始時に必要な操作力と移動開始後の操作力に差があり、操作ノブの停止時から動き始めるときの動き出し荷重が大きく、操作性に問題を有していた。
従って、本発明の目的は、動き出し時の操作性が良好で、安価で操作感覚に優れた遠隔操作装置を提供する。
[1]本発明は上記目的を達成するため、本体部に対して機構部を介して移動操作可能な操作部と、前記操作部の操作状態を検出する操作検出部と、前記操作部に駆動力を付与する駆動力付与部と、操作時に前記操作部に作用する力を検出する力検出部と、前記操作部の動作開始時に、静止摩擦に起因する前記機構部の静止摩擦力と動摩擦に起因する前記機構部の動摩擦力の差に基づいてアシスト力を算出し、前記操作検出部の検出結果に基づいて、前記操作部に対して前記アシスト力を加重した駆動力を付与する制御を行なう制御部と、を有することを特徴とする遠隔操作装置を提供する。
[2]前記アシスト力は、前記操作部が動作を開始するまでの間、前記操作部に対して加重されることを特徴とする上記[1]に記載の遠隔操作装置であってもよい。
[3]また、前記アシスト力は、前記静止摩擦力と前記動摩擦力の差に基づいて、予め設定されることを特徴とする上記[1]または[2]に記載の遠隔操作装置であってもよい。
本発明によれば、動き出し時の操作性が良好で、安価で操作感覚に優れた遠隔操作装置を提供することができる。
(本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1の構成)
本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1は、モータによる駆動力を反力として呈示するものであって、操作力にアシスト力を加重して付与することにより操作負荷を軽減して、動き出し時の操作ノブの操作負荷を少なくして移動操作できるものである。
本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1は、モータによる駆動力を反力として呈示するものであって、操作力にアシスト力を加重して付与することにより操作負荷を軽減して、動き出し時の操作ノブの操作負荷を少なくして移動操作できるものである。
本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1は、本体部ベース110に対して機構部を介して移動操作可能に設けられた操作部としての操作ノブ20と、この操作ノブ20の操作状態を検出する操作検出部としてのX軸エンコーダ170、Y軸エンコーダ175と、操作ノブ20に駆動力を付与する駆動力付与部としてのX軸モータ150、Y軸モータ155と、操作時に操作ノブ20に作用する力を検出する力検出部としてのひずみゲージ50、52と、操作部の動作開始時に、静止摩擦に起因する機構部の静止摩擦力と動摩擦に起因する機構部の動摩擦力の差に基づいてアシスト力を算出し、X軸エンコーダ170とY軸エンコーダ175の検出結果に基づいて、操作ノブ20の操作に対してアシスト力を加重した駆動力(反力)を付与する制御を行なう制御部としての制御ECU200と、を有して概略構成される。その他、操作対象機器のメニュー画面及び操作状態等が表示される表示部300と、入力スイッチ190を有している。
上記の操作に対する反力は、力覚パターンとして定義される。力覚パターンは、呈示する反力がメニュー表示に対応して形成された2次元データプロファイルである。具体的には、後述する図7のように、メニュー表示に対応して、X方向、Y方向距離Sと反力レベルFとの関係(F−S特性)が規定され、力覚パターンとして定義されている。このF−S特性は、記憶部に数値データ、テーブルとして格納され、所定の処理時に適宜参照される。
図1は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1を構成する遠隔操作部100が車両のセンターコンソール6に装着された一例の斜視図である。運転席5の左方で車両の中央付近に遠隔操作部100が設けられたセンターコンソール6が配置され、インスツルメントパネル8でステアリング7の左方、運転者から視認できる位置に表示部300が設けられている。
図2は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1を構成する遠隔操作部100の機構を示す斜視図である。遠隔操作部100には、ベース110およびベース110を覆うカバー111と、運転者が操作できるようにこのカバー111から突出して取付けられた操作ノブ20が設けられている。この操作ノブ20は、ベース110に取付けられたXY球面軸受124に一端が支持されたノブシャフト21に取り付けられている。
X方向にはノブシャフト21と当接しY方向にはノブシャフト21と摺動するX方向へスライド移動可能なXキャリッジ140と、Xキャリッジ140と直交しY方向にはノブシャフト21と当接しX方向にはノブシャフト21と摺動するY方向へスライド移動可能なYキャリッジ145により、2次元スライド機構が構成されている。操作ノブ20のXY操作により、ノブシャフト21はこの2次元スライド機構をX方向およびY方向に移動させる。
一方、Xキャリッジ140、Yキャリッジ145は、それぞれの両端がX軸スライドガイド180とY軸スライドガイド185にそれぞれ支持されている。それぞれの一端側にはX軸ラックギア130、Y軸ラックギア135が取付けられており、このラックギアはベース110側に装着されたX軸モータ150、Y軸モータ155と歯合して、各モータから力覚パターンに基づいた駆動力(反力)を受ける。
上記の駆動力は、2次元スライド機構およびノブシャフト21を介してX軸モータ150、Y軸モータ155からの力を操作ノブ20に作用させて反力を呈示する。すなわち、遠隔操作部100に対して力覚制御を行い、操作者が操作ノブ20を操作する際に適度な操作感覚を付与する。
図3は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1の構成ブロック図である。遠隔操作部100は、入力スイッチ190、位置検出部としてのX軸エンコーダ170とY軸エンコーダ175、2次元駆動部としてのX軸モータ150とY軸モータ155、および、ひずみゲージ(x)50、(y)52を備える。入力スイッチ190、X軸エンコーダ170、Y軸エンコーダ175、および、X軸モータ150、Y軸モータ155、ひずみゲージ(X)50、(Y)52は、いずれも制御ECU200と接続されている。
入力スイッチ190は、操作ノブ20の押圧操作によりスイッチONされて、制御ECU200にスイッチ信号を出力する。また、X軸エンコーダ170とY軸エンコーダ175は、操作ノブ20のXY操作によるX方向移動信号およびY方向移動信号を制御ECU200に出力する。一方、X軸モータ150、Y軸モータ155には、制御ECU200から力覚制御のための駆動電流が供給される。
制御ECU200は、主に判断処理を行なうマイコン(CPU)、処理演算プログラム、メニュー画面の位置データ、力覚付与のための力覚パターン等を記憶しておく記憶部、演算処理の作業領域としてのRAM等から構成される。また、X軸モータ150とY軸モータ155をドライブするための駆動部201、後述する反力調整のための調整部202を備えている。この制御ECU200は表示部300に接続され、メニュー画面の位置データに基づいて表示部300にメニュー表示を行なうと共に、操作ノブ20のXY操作によるポインタを表示部300に表示する。
また、制御ECU200は、CAN通信等の車載LANの車両通信バス400を介して制御対象機器、例えば、カーナビ装置401、エアコン装置402等と接続されている。これにより、表示部300に表示されたメニュー表示に対する遠隔操作部100の操作に基づいて、車両通信バス400を介して制御対象機器、例えば、カーナビ装置401、エアコン装置402等が遠隔制御される。
図4は、本発明の実施の形態に係る入力装置のノブシャフト21に設けられた力センサ(ひずみゲージ)の取付け状態とその検出回路を示す検出構成図である。図4に示すように、ノブシャフト21のシャフト部分のX、Yの直交する面にそれぞれひずみゲージ50、52が貼り付けられている。ひずみゲージ(strain gauge)は機械的な微小変化量であるひずみを電気信号として検出する素子で、荷重や圧力、加速度、トルク、変位などを測定するものである。ひずみゲージ自体は抵抗体で、変形すると微小ながら抵抗値が変わり、本実施の形態では、この微小な抵抗値の変化をブリッジを組んで差動電圧を計測することで力センサとして使用する。
操作ノブ20のx方向に作用する力を検出するために、ひずみゲージ50をノブシャフト21のシャフト部分のx面に貼り付け、これをブリッジ抵抗の一部として使用してブリッジ回路60を構成する。このひずみゲージ50と略等しい抵抗値の抵抗Rを使用してブリッジを組み、ブリッジ電源Eを印加して、差動電圧を検出する。この検出された差動電圧は微小なので差動増幅部(インスツルメンテーションアンプ)70により増幅する。この増幅された検出信号は、制御ECU200に取り込まれ、キャリブレーションにより実際に操作ノブ20に作用するx方向の力に換算されてセンサ出力Fxとされる。尚、このセンサ出力Fxは、後述するように、操作力Fsに等しい。
操作ノブ20のy方向に作用する力を検出する構成も同様であり、直交する面に貼り付けられたひずみゲージ52を使用してブリッジ回路62を構成する。同様に、差動増幅部(インスツルメンテーションアンプ)72により増幅する。この増幅された検出信号は、制御ECU200に取り込まれ、キャリブレーションにより実際に操作ノブ20に作用する力に換算されてセンサ出力Fyとされる。尚、ブリッジ回路60,62において、ひずみゲージを2枚あるいは4枚使用してそれぞれのブリッジ回路を構成することもできる。また、ブリッジ電源Eを直流電源としたが、交流電源を用いる交流ブリッジ方式とすることもできる。
操作ノブ20の操作量の検出として、所定時間毎にX軸リニアエンコーダ161及びY軸リニアエンコーダ162から、Xキャリッジ121のX軸方向の位置を示す信号及びYキャリッジ122のY軸方向の位置を示す信号を取得し、これらの信号に基づいて操作ノブ20の本体部10に対する位置を示すX軸座標及びY軸座標を算出する。算出した操作ノブ20のX軸座標及びY軸座標の情報は記憶部に記憶されると共に、車両通信バス400を介して表示部300等へ送信される。
(本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1の動作)
図5は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1の動作、すなわち、アシスト力の付与を行なうアシスト制御の力Fと時間tの関係図である。ここで、機構部の動摩擦に起因する動摩擦力をF(μ)、静止摩擦に起因する静止摩擦力をF(μ0)とする。この動摩擦力F(μ)と静止摩擦力F(μ0)は、測定値あるいは設計値等を用いることができる。また、操作開始力Foは、ゼロに近い小さな値に設定された所定の力である。操作力Fsと比較することにより、操作ノブ20に操作力が加えられ始めたことを検出してアシスト制御の開始をするための基準値となる。
図5は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1の動作、すなわち、アシスト力の付与を行なうアシスト制御の力Fと時間tの関係図である。ここで、機構部の動摩擦に起因する動摩擦力をF(μ)、静止摩擦に起因する静止摩擦力をF(μ0)とする。この動摩擦力F(μ)と静止摩擦力F(μ0)は、測定値あるいは設計値等を用いることができる。また、操作開始力Foは、ゼロに近い小さな値に設定された所定の力である。操作力Fsと比較することにより、操作ノブ20に操作力が加えられ始めたことを検出してアシスト制御の開始をするための基準値となる。
摩擦力Fmは、遠隔操作装置の機構部に起因する機構摩擦力であり、機構部を動かすために操作ノブ20に加えられる力である。アシスト力Faは、機構部が動作を開始するまでの間、操作者の操作をアシストする力であって、Fa=F(μ0)−F(μ)である。従って、操作開始力Fo以下では、摩擦力Fmと操作力Fsは等しく、それ以降は、操作力Fsにアシスト力Faが加重される。機構部が動作を開始した後は、アシスト力Faは加重されず、操作力Fsのみにより操作を行なう。また、操作力Fsは、操作者が機構部の操作時に操作ノブ20から反力として受ける力である。この操作力Fsは、t2以降はアシスト力Faによりアシストされないので、摩擦力Fmに一致する。ひずみゲージにより検出されるセンサ出力はこの操作力Fsに対応して出力されるので、キャリブレーション等により係数等を設定することにより、操作力Fsの検出値とすることができる。
操作者が、時間t0から操作ノブ20を操作したときの、時間と力の関係を図5により説明する。操作ノブ20に操作力を加えると、ノブシャフト21に貼り付けられたひずみゲージ50、52に応力が発生してX方向、Y方向のそれぞれの操作力に対応したセンサ出力が制御ECU200に出力される。以下では、このセンサ出力によるX方向の操作力Fsを用いて、X方向の力関係について説明する。Y方向も同様である。
摩擦力Fmは、設定された操作開始力Foに達するまでは、アシスト力Faがゼロであるから操作力Fsに等しい(時間t0〜t1)。さらに操作ノブ20に操作力Fsを加えようとすると、アシスト力Faが発生し、Fa=Fm−Fsが加重されて摩擦力Fmは増加する(時間t1〜t2)。摩擦力Fmが静止摩擦力F(μ0)に達すると、機構部が動作を始める(時間t2)。操作ノブ20の操作により機構部が動作を始めると、以降はアシスト力Faはゼロとされて、操作力FsのみによりX方向への移動動作がなされる(時間t2〜)。
尚、図5において、アシスト力Faは折れ線状としたが、機構部の動作開始をスムーズにするために、アシスト力Faを連続的な曲線により構成してもよい。
図6Aは、本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置の動作、すなわち、アシスト力の付与を行なうアシスト制御のフローチャートを示す図である。
(Step1)
本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1のアシスト制御が開始されると、まず、制御ECU200は、センサ出力から求められる操作力Fsと操作開始力Foを比較する。この操作開始力Foは、ゼロに近い小さな値に設定され、操作力Fsと比較することにより、操作ノブ20に操作力が加えられ始めたことを検出してアシスト制御の開始をするためである。|操作力Fs|≧|操作開始力Fo|のときは、Step2へ進み、|操作力Fs|<|操作開始力Fo|のときは、Step1へ戻る。
本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1のアシスト制御が開始されると、まず、制御ECU200は、センサ出力から求められる操作力Fsと操作開始力Foを比較する。この操作開始力Foは、ゼロに近い小さな値に設定され、操作力Fsと比較することにより、操作ノブ20に操作力が加えられ始めたことを検出してアシスト制御の開始をするためである。|操作力Fs|≧|操作開始力Fo|のときは、Step2へ進み、|操作力Fs|<|操作開始力Fo|のときは、Step1へ戻る。
(Step2)
|操作力Fs|≧|操作開始力Fo|のときは、アシスト力をFa=F(μ0)−F(μ)と設定する。操作力Fsにアシスト力Fa=Fm−Fsが加重されて、X軸モータ150(Y軸モータ155)により操作ノブ20に反力が付与されて、アシスト制御を行なう。
|操作力Fs|≧|操作開始力Fo|のときは、アシスト力をFa=F(μ0)−F(μ)と設定する。操作力Fsにアシスト力Fa=Fm−Fsが加重されて、X軸モータ150(Y軸モータ155)により操作ノブ20に反力が付与されて、アシスト制御を行なう。
(Step3)
操作ノブ20が移動を開始したか、すなわち、摩擦力Fmが操作開始力Foに達っしたことにより機構部が動作し始めたかどうかを判断する。制御ECU200は、X軸リニアエンコーダ161(Y軸リニアエンコーダ162)の出力から求められる操作速度Vと操作開始速度Voを比較する。この操作開始速度Voは、ゼロに近い小さな値に設定され、操作速度Vと比較することにより、操作ノブ20(機構部)が動作し始めたことを検出してアシスト力の加重を止めるためである。|操作速度V|≧|操作開始速度Vo|のときは、操作ノブ20(機構部)が動作し始めたことによりアシスト制御を終了し、|操作速度V|<|操作開始速度Vo|のときは、Step1へ戻りアシスト制御を続行する。尚、変形例として、図6Bに示すように、Step2へ戻りアシスト制御を続行することもできる。
操作ノブ20が移動を開始したか、すなわち、摩擦力Fmが操作開始力Foに達っしたことにより機構部が動作し始めたかどうかを判断する。制御ECU200は、X軸リニアエンコーダ161(Y軸リニアエンコーダ162)の出力から求められる操作速度Vと操作開始速度Voを比較する。この操作開始速度Voは、ゼロに近い小さな値に設定され、操作速度Vと比較することにより、操作ノブ20(機構部)が動作し始めたことを検出してアシスト力の加重を止めるためである。|操作速度V|≧|操作開始速度Vo|のときは、操作ノブ20(機構部)が動作し始めたことによりアシスト制御を終了し、|操作速度V|<|操作開始速度Vo|のときは、Step1へ戻りアシスト制御を続行する。尚、変形例として、図6Bに示すように、Step2へ戻りアシスト制御を続行することもできる。
(力覚パターンによる反力制御)
図7(a)は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1における表示部300に表示された第1のメニュー表示であるトップメニューの表示メニュー例であり、(b)は、その表示メニュー上での反力エリアと反力が働く方向を矢印で示した図であり、(c)は、表示メニュー画面に対応するX位置とX方向の反力レベルの関係を示す力覚パターン例であり、また、(d)は、表示メニュー画面に対応するY位置とY方向の反力レベルの関係を示す力覚パターン例である。
図7(a)は、本発明の実施の形態に係る遠隔操作装置1における表示部300に表示された第1のメニュー表示であるトップメニューの表示メニュー例であり、(b)は、その表示メニュー上での反力エリアと反力が働く方向を矢印で示した図であり、(c)は、表示メニュー画面に対応するX位置とX方向の反力レベルの関係を示す力覚パターン例であり、また、(d)は、表示メニュー画面に対応するY位置とY方向の反力レベルの関係を示す力覚パターン例である。
図7(a)において、左上に原点Oをとり、右方向にX軸、下方向にY軸とする。表示メニュー310の中央部付近には、カーナビ装置401のアイコン311とエアコン装置402のアイコン312が表示されている。
アイコン311は、入力スイッチ190のオン動作によりポインタによる選択、決定がなされ、例えば、カーナビ装置401の詳細メニューに切替えられ、アイコン312は、同様にエアコン装置402の詳細メニューに切替えられる。
図7(b)に示すように、各反力エリア(311、312、317)には、それぞれのパターンにより反力が作用する。アイコン311、アイコン312の反力エリアでは、それぞれのアイコン中心に引き込むような反力が作用する。周辺領域317の反力エリアでは、反力は作用しない。
図7(c)に示すように、X方向について、各々のアイコン311、312の左側エッジ領域X2、X5では、左側からポインタ320をアイコン中心方向へ移動させる場合、右側へ引込むために反力レベルはマイナス値Fxmに力覚パターン設定されている。一方、各々のアイコン311、312の右側エッジ領域X4、X7では、右側からポインタ320をアイコン中心方向へ移動させる場合、左側へ引込むために反力レベルはプラス値Fxpに力覚パターン設定されている。尚、急激な操作感の変化を緩和するために、上記の力覚パターンは図に示したように台形状に設定されているが、矩形状でもよく、また、角部を曲線状にした力覚パターン等でもよい。
Y方向についても同様である。図7(d)に示すように、各々のアイコン311、312の上側エッジ領域Y2では、上側からポインタ320をアイコン中心方向へ移動させる場合、下側へ引込むために反力レベルはマイナス値Fymに力覚パターン設定されている。一方、各々のアイコン311、312の下側エッジ領域Y4では、下側からポインタ320をアイコン中心方向へ移動させる場合、上側へ引込むために反力レベルはプラス値Fypに力覚パターン設定されている。尚、急激な操作感の変化を緩和するために、上記の力覚パターンは図に示したように台形状に設定されているが、矩形状でもよく、また、角部を曲線状にした力覚パターン等でもよい。
上記示した力覚パターンによる反力制御において、制御ECU200は、動き出し時において、センサ出力から求められる操作力Fsと操作開始力Foを比較し、前述のフローチャートに従ってアシスト力Faを設定しながらアシスト制御を行なう。
(本発明の実施の形態の効果)
所定の操作力Fs以上になった時点から静止摩擦力F(μ0)に達するまでの間、静止摩擦力F(μ0)と動摩擦力をF(μ)の差分がアシスト力として設定される。操作力Fsにはアシスト力Fa=Fm−Fsが加重され、X軸モータ150(Y軸モータ155)により操作ノブ20に反力が付与されるので、機械摩擦を低減して操作負荷が少ない動き出し動作が可能となる。従って、本発明によれば、動き出し時の操作性が良好で、安価で操作感覚に優れた遠隔操作装置を提供ことができる。
所定の操作力Fs以上になった時点から静止摩擦力F(μ0)に達するまでの間、静止摩擦力F(μ0)と動摩擦力をF(μ)の差分がアシスト力として設定される。操作力Fsにはアシスト力Fa=Fm−Fsが加重され、X軸モータ150(Y軸モータ155)により操作ノブ20に反力が付与されるので、機械摩擦を低減して操作負荷が少ない動き出し動作が可能となる。従って、本発明によれば、動き出し時の操作性が良好で、安価で操作感覚に優れた遠隔操作装置を提供ことができる。
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されず、本発明の技術思想を逸脱あるいは調整しない範囲内で種々の変形が可能である。
1…遠隔操作装置、、5…運転席、6…センターコンソール、7…ステアリング、8…インスツルメントパネル、20…操作ノブ、21…ノブシャフト、50、52…ひずみゲージ、、62、60…ブリッジ回路、70、72…差動増幅部、100…遠隔操作部、110…ベース、111…カバー、124…球面軸受、125…ノブシャフト、130…X軸ラックギア、135…Y軸ラックギア、140…Xキャリッジ、145…Yキャリッジ、150…X軸モータ、155…Y軸モータ、170…X軸エンコーダ、175…Y軸エンコーダ、180…X軸スライドガイド、185…Y軸スライドガイド、190…入力スイッチ
200…制御ECU、201…駆動部、202…調整部、300…表示部、310…表示メニュー、311〜316…アイコン、317…周辺領域、320…ポインタ、400…車両通信バス、401…カーナビ装置、402…エアコン装置
200…制御ECU、201…駆動部、202…調整部、300…表示部、310…表示メニュー、311〜316…アイコン、317…周辺領域、320…ポインタ、400…車両通信バス、401…カーナビ装置、402…エアコン装置
Claims (3)
- 本体部に対して機構部を介して移動操作可能な操作部と、
前記操作部の操作状態を検出する操作検出部と、
前記操作部に駆動力を付与する駆動力付与部と、
操作時に前記操作部に作用する力を検出する力検出部と、
前記操作部の動作開始時に、静止摩擦に起因する前記機構部の静止摩擦力と動摩擦に起因する前記機構部の動摩擦力の差に基づいてアシスト力を算出し、前記操作検出部の検出結果に基づいて、前記操作部に対して前記アシスト力を加重した駆動力を付与する制御を行なう制御部と、
を有することを特徴とする遠隔操作装置。 - 前記アシスト力は、前記操作部が動作を開始するまでの間、前記操作部に対して加重されることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作装置。
- 前記アシスト力は、前記静止摩擦力と前記動摩擦力の差に基づいて、予め設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠隔操作装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102013209590A1 (de) | 2012-09-13 | 2014-03-13 | Hitachi Automotive Systems Steering, Ltd. | Servolenkung |
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2011
- 2011-03-23 JP JP2011064340A patent/JP2012201120A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102013209590A1 (de) | 2012-09-13 | 2014-03-13 | Hitachi Automotive Systems Steering, Ltd. | Servolenkung |
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