JP2012200810A - 用紙加工装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】用紙の後端切除領域を所定細断単位長さLr0毎に細かく裁断して分割する場合に、最後端分割領域Sr1の用紙搬送方向長さLr1が、裁断機構22の裁断位置P1と第1搬送ローラ対12のニップ位置P2との間の距離に相当する最小基準長さD1以上、かつ、前記最小基準長さD1に所定細断単位長さLr0を加えた最大基準長さD2未満である場合に、最後端分割領域Sr1の下流端縁裁断直後に、裁断機構22の上側可動刃22Aと下側固定刃22Bを開いた状態に保ち、かつ、第1搬送ローラ対12を通常搬送速度V1よりも低速の制限搬送速度V2で駆動する。
【選択図】図10
Description
(a)前記第1搬送ローラ対の下側搬送ローラが、前記駆動部により駆動される。
図1は本発明に係る制御方法を実施する用紙加工装置の模式縦断面図である。この図1において、用紙加工装置は、装置本体1の用紙搬送方向Fの下流端部に紙受け部2を備え、用紙搬送方向Fの上流端部に給紙部3を備え、該給紙部3と紙受け部2との間に、略水平な搬送経路5が構成されている。給紙部3には給紙ローラ8が配置され、搬送経路5には、複数の搬送ローラ対9、10、11、12、13等が用紙搬送方向Fに間隔をおいて配置されると共に、主たる加工機構として、用紙搬送上流側から用紙搬送下流側に向けて、スリット形成機構20、折り型形成機構21及び裁断機構22が配置されている。また、装置本体1内の下端部には、スリット、裁断等の加工により発生するくず紙片を収容するくず箱23が配置されている。
給紙部3は、吸引搬送ベルト機構を内蔵しており、給紙トレイ3a上に積載された所定枚数の用紙Nを、吸引搬送ベルト機構8a及び給紙ローラ8bにより、上端から順に、一枚ずつ搬送経路5に供給する。給紙ローラ8及び吸引搬送ベルト機構は、給紙用駆動部47に接続され、該給紙用駆動部47は制御部45に電気的に接続されている。
CCDセンサー26は、前記操作パネル46による各種作業設定情報の手動入力とは別に、自動的に前記作業設定情報を読み取ることができるように設置されている。具体的には、図14に示すような用紙Nの前端隅部に印刷された位置マークM1の画像を読み取って、用紙Nの用紙搬送方向F及び用紙搬送方向と直交する用紙搬送幅方向Wの加工の基準位置を検出するとともに、用紙Nの前端部に印刷されたバーコードM2の画像を読み取って用紙Nに施されるべき各種作業設定情報を取得する。作業設定情報としては、たとえば、用紙Nの用紙搬送方向Fの全長La及び全幅に加え、加工される製品Qの寸法、数及び配置に応じた各裁断線C,C,Cr、E及び折り線Gの位置等である。なお、図14の長さLbは、用紙Nの前端縁Naから後端切除領域Srの搬送下流端の裁断線Crまでの長さを示している。
図1のリジェクト機構25は、印刷された位置マークM1やバーコードM2が不鮮明であるためにCCDセンサー26による読取が不能であった場合、その用紙Nに対して、作動し、読取不能の用紙Nを落下させて廃棄トレイ25aで回収する。
スリット形成機構20は、該実施の形態では、用紙搬送方向Fに3つのユニット部を並べており、各ユニット部には、上下の回転刃からなる回転刃対36が、それぞれ搬送幅方向Wに間隔を置いて2組ずつ配置されている。下側の回転刃は、動力伝達機構を介してモータ等の回転刃駆動機構48に連結されている。すなわち、回転刃駆動部48の駆動力で下側の各回転刃を回転させることにより、用紙Nに対して、用紙搬送方向Fと平行にスリットを形成するようになっている。前記各回転刃対36の搬送幅方向Wの間隔は任意に変更可能である。
切除片落とし機構27は、前記スリット形成機構20の裁断によって生じる切除片(図14の切除領域K)を、搬送経路5の外側に排除するためのものであり、用紙Nが切除片落とし機構27を通過する際に、前記切除片をくず箱23へ落下させる。
折り型形成機構21は、上端凹部を有する下型21Bと、前記凹部に嵌合する下端凸部を有する上型21Aとを備えており、前記上型21Aは、モータ等の型駆動部49に動力伝達機構を介して連結されている。すなわち、折り型駆動部49の駆動力で上型21Aを下降させることにより、用紙Nに対して、用紙搬送方向Fと直交する用紙搬送幅方向Wに折り目を形成する。
裁断機構22は、用紙搬送幅方向Wに延びる下側固定刃22Bと上側可動刃22Aとから構成されており、上側可動刃22Aは、動力伝達機構を介してモータ等の裁断駆動部50に連結されている。なお、説明の都合上、裁断機構22の用紙搬送上流側の搬送ローラ対12を第1搬送ローラ対、裁断機構22の用紙搬送下流側の搬送ローラ対13を第2搬送ローラ対と称して、以下説明する。ちなみに、前記第1の搬送ローラ対12及び第2の搬送ローラ対13は、ローラ駆動部43,44にそれぞれ連結された駆動側の下側搬送ローラ12B,13Bと、従動側の上側搬送ローラ12A、13Aとから構成されている。
前述の従来技術の欄で既に説明しているが、図14に示す製品Qの配列パターンは、一枚の用紙Nから折り目を有する4枚の製品Qを製作するようになっている。基本的には、用紙搬送幅方向Wに延びる4本の裁断線C、Crと、用紙搬送方向Fと平行に延びる4本のスリット線Eと、用紙搬送幅方向Wに延びる4本の折り線Gが設定されており、これらの裁断線C,Cr及びEで用紙Nを裁断し、折り線Gで折り目を形成することにより、折り目を有する4枚の製品Qを製作する。
図1の制御部45には、裁断工程に関して、次のような段階のプログラムが組み込まれている。
(1)第1の段階として、図1の操作パネル46あるいはCCDセンサー26からの各種作業設定情報の入力値に基づき、図14に示す後端切除領域Srの用紙搬送方向長さLrが、所定値Dn以上か否かを判別する。所定値Dn以上であると判別した場合には、図15に示すように、後端切除領域Srを、用紙搬送下流端から順に、所定細断単位長さLr0に裁断分割するための分割用の裁断線Cr0、Cr1等を設定する。
(1)図1において、操作パネル46により、用紙の大きさ、種類及び製品の配列、数及び寸法に関する各種作業設定情報を入力する。なお、この手動入力の代わり、あるいは、手動入力と協働して、CCDセンサー26によるバーコードM2等の読み取りにより、作業設定情報を自動的に入力させることもできる。
図7において、後端切除領域Srの用紙搬送方向長さLrが、前記所定値Dn以上の場合には、図7乃至図10に示すように、後端切除領域Srを、用紙搬送向下流端から順に、所定細断単位長さLr0の分割領域Sr0毎に裁断する。裁断された切除片(Sr0)は、裁断機構22と第2搬送ローラ対13との間から、順次下方のくず箱23に排出する。この場合、第1搬送ローラ対12の搬送速度は、通常搬送速度V1である。
図14に示す後端切除領域Srの用紙搬送方向長さLrが、前記所定値Dn未満の場合には、図7乃至図10に示すような裁断分割作業を行わない。すなわち、裁断線Crにより裁断後、後端切除領域Srは、裁断機構22と第1搬送ローラ対12との間から下方に排出される。裁断線Crで裁断する時には、少なくとも、製品Qの領域が第2ローラ対13に挟持されているので、前記図22の従来例のように、後端切除領域Srの後端縁Nbが浮き上がることはなく、滞留する心配はない。
(1)図7乃至図10のように、用紙Nの後端切除領域Srを、所定細断単位長さLr0毎に細かく裁断し、分割する場合に、図10に示すように、最後端分割領域Sr1の用紙搬送方向長さLr1が、裁断機構22の裁断位置P1と第1搬送ローラ対12のニップ位置P2との間の距離に相当する最小基準長さD1以上、かつ、前記最小基準長さD1に所定細断単位長さLr0を加えた最大基準長さD2未満である時には、図11のように、最後端分割領域Sr1の下流端縁裁断直後、裁断機構22を開いた状態に保ち、かつ、第1搬送ローラ対12を、通常搬送速度V1よりも低速の制限搬送速度V2で駆動するので、最後端分割領域Sr1の切除片の後端縁(Nb)は、駆動側の下側搬送ローラ12Bに載せられて、ゆっくりと前下方に導かれ、裁断機構22と第1搬送ローラ対12との間を通過して、確実に下方のくず箱23へ放出される。これにより、用紙が詰まったり、用紙に傷が付いたり、あるいは製品に混ざって紙受け部に排出される、等の課題が解消される。
2 紙受け部
3 給紙部
5 搬送経路
12 第1搬送ローラ対
12A 上側搬送ローラ
12B 下側搬送ローラ
13 第2搬送ローラ対
22 裁断機構
22A 上側可動刃
22B 下側固定刃
43 ローラ駆動部
50 裁断駆動部
N 用紙
Q 製品(成果物)
Sr 後端切除領域
Sr0 所定細断単位長さに裁断される分割領域
Sr1 最後端分割領域
C、Cr 用紙搬送方向と直交する方向の裁断線
Cr0、Cr1 用紙搬送方向と直交する方向の分割用の裁断線
Lr 後端切除領域の用紙搬送方向長さ
Lr1 最後端分割領域の用紙搬送方向長さ
Lr0 所定細断単位長さ
D1 最小基準長さ
D2 最大基準長さ
Dn 所定値
Claims (4)
- 下側固定刃と上側可動刃により用紙搬送方向と直交する方向に用紙を裁断する裁断機構と、該裁断機構の用紙搬送上流側に配置されて前記用紙を前記裁断機構へ供給する第1搬送ローラ対と、前記裁断機構の用紙搬送下流側に配置された第2搬送ローラ対と、前記第1、第2搬送ローラ対及び前記裁断機構をそれぞれ独立に駆動する駆動部と、該駆動部の作動を制御する制御部と、を備え、前記用紙の後端切除領域(Sr)の用紙搬送方向長さ(Lr)が、所定値(Dn)以上の時には、前記後端切除領域(Sr)を、用紙搬送下流端から順次、所定細断単位長さ(Lr0)に裁断し、分割する、用紙加工装置の制御方法において、
前記制御部は、前記後端切除領域(Sr)中の最後端分割領域(Sr1)の用紙搬送方向長さ(Lr1)が、前記裁断機構の裁断位置(P1)と前記第1搬送ローラ対のニップ位置(P2)との間の距離に相当する最小基準長さ(D1)以上、かつ、前記最小基準長さ(D1)に前記所定細断単位長さ(Lr0)を加えた最大基準長さ(D2)未満である場合には、前記最後端分割領域(Sr1)の下流端縁裁断直後、前記裁断機構の上下の刃を開いた状態に保ち、かつ、前記第1搬送ローラ対を、通常搬送速度よりも低速の制限搬送速度で駆動するように、前記駆動部を制御することを特徴とする、用紙加工装置の制御方法。 - 前記第1搬送ローラ対の下側搬送ローラが、前記駆動機構により駆動される、請求項1に記載の用紙加工装置の制御方法。
- 前記所定細断単位長さ(Lr0)は、前記裁断機構と前記第2搬送ローラ対との用紙搬送方向の間隔(D3)以下に設定されている、請求項1又は2に記載の用紙加工装置の制御方法。
- 前記通常搬送速度は約600mm/秒以上であり、前記制限搬送速度は約500mm/秒以下である、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の用紙加工装置の制御方法。
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