JP2012200712A - 配管の洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管の内壁に付着した凝集体等の付着物を、薬剤等の化学的作用や高圧ガスによる圧力を用いるのではなく、液体が衝突するときの衝撃により除去できる、低コストの洗浄方法を提供する
【解決手段】液状流体を移送するための配管の洗浄方法であって、内径Dの配管を、複数の洗浄液のドメインと複数の気体のドメインとを交互且つパルス状に連続して通過させる工程を備え、配管内を通過する、洗浄液の各ドメインが占める平均長さをLW、気体の各ドメインが占める平均単位長さをLGとした場合、LW/(LW+LG)が0.15〜0.85であり、且つ、LW+LG≦50・Dである、を満たす。
【選択図】図2
【解決手段】液状流体を移送するための配管の洗浄方法であって、内径Dの配管を、複数の洗浄液のドメインと複数の気体のドメインとを交互且つパルス状に連続して通過させる工程を備え、配管内を通過する、洗浄液の各ドメインが占める平均長さをLW、気体の各ドメインが占める平均単位長さをLGとした場合、LW/(LW+LG)が0.15〜0.85であり、且つ、LW+LG≦50・Dである、を満たす。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、液状物を搬送するための配管の内壁に付着した付着物を除去するための洗浄方法に関する。
近年、集積回路が形成される半導体基板には高精度の平坦性が求められている。半導体基板を研磨するための研磨方法としては、ケミカルメカニカル研磨方法(CMP)が知られている。
CMPは、研磨装置の、高速回転するターンテーブル上に固定された研磨パッドの上面に砥粒スラリー供給管から砥粒スラリーを供給しながら、回転する被研磨基材を荷重を掛けながら圧接させることにより、被研磨基材の表面を研磨する方法である。
砥粒スラリーは、例えば、水やオイルなどの液状媒体に、シリカ、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、炭化ケイ素等の研磨剤が分散されたスラリーである。また、砥粒スラリーは、必要に応じて、水酸化カリウム等の塩基性成分、酸性成分、界面活性剤、pH調整剤などの化学成分を含有することもある。
研磨レートの安定化や平坦化の精度向上のためには、砥粒を均一に分散させた砥粒スラリーに砥粒の凝集体や各種化学成分の凝集体のような異物が混入しないことが重要である。CMPによる研磨は、砥粒スラリー供給管から砥粒スラリーを連続的に供給しながら研磨が行われるが、研磨時間が経過するとともに、砥粒スラリー供給管の内壁に、砥粒の凝集体や各種化学成分の凝集体のような付着物が付着することがあった。このような付着物が砥粒スラリー供給管から剥離して砥粒スラリー中に混入することを防ぐために、砥粒スラリー供給管を定期的に洗浄する必要がある。
例えば、下記特許文献1は、研磨原液の供給ラインに付着、繁殖した微生物を除去する方法として、研磨原液の供給ラインに、有機アルカリ液を供給して排出した後、過酸化水素水を供給して排出するスラリー供給装置の洗浄方法を開示する。
下記特許文献2は、超純水製造装置における配管内壁の残留物を除去する方法として、圧縮ガスと洗浄用超純水とを、自動開閉弁制御装置により圧縮ガス供給自動開閉弁と超純水供給自動開閉弁とを所定の時間間隔で交互に開閉させることにより、圧縮ガスと超純水とを洗浄対象の配管に交互に供給することにより、洗浄対象の配管の内壁に付着している付着物を洗浄除去する方法を開示する。
また、下記特許文献3は、CVDやプラズマCVDのような気相薄膜形成装置における、原料ガスを供給する配管の洗浄方法として、シラン等の珪化物気体を流す配管に、フッ化水素などの腐食性ガスを流すことによって配管内壁を洗浄する方法を開示する。
また、下記特許文献4は、特に半導体集積回路等の製造に用いるガスや液を供給する管の管洗浄方法として、管内に所定温度の洗浄液を所定時間流して管内を洗浄する第1の洗浄工程と、所定温度の洗浄液とは異なる温度の洗浄液を管内に所定時間流して管内を洗浄する第2の洗浄工程と、第1及び第2の洗浄工程の少なくとも一方の洗浄後に、管内に気体を吹き込んで管内に残留する洗浄液を管外に排除する残留洗浄液排出工程と、から成る洗浄操作を少なくとも1回以上繰り返す管洗浄方法を開示する。
本発明は、配管の内壁に付着した凝集体等の付着物を、薬剤等の化学的作用やコストのかかる高圧ガスによる圧力を用いずに、配管内壁に付着した付着物の低コストの洗浄方法を提供することを目的とする。
本発明は、液状流体を移送するための配管の洗浄方法であって、内径Dの配管を、複数の洗浄液のドメインと複数の気体のドメインとを交互且つパルス状に連続して通過させる工程を備え、配管内を通過する、洗浄液の各ドメインが占める長さをLW、気体の各ドメインが占める長さをLGとした場合、LW/(LW+LG)が0.15〜0.85であり、且つ、LW+LG≦50・Dである、を満たす。このような洗浄方法によれば、配管内壁に付着した付着物に、間歇的に複数の洗浄液のドメインが衝突することにより、付着物に洗浄液のドメインが繰り返し衝突して衝撃力が与えられる。それにより、付着物を物理的に剥離しやすくできる。
また、気体のドメインは、配管の周囲の大気圧下の空気から直接導入された空気からなることが、高圧設備等を必要とせずに、上記のような関係を満たす複数の洗浄液のドメインと複数の気体のドメインとを形成することができる点から好ましい。
また、配管がケミカルメカニカル研磨装置における砥粒スラリー供給管であることが好ましい。
本発明によれば、配管内壁に付着した凝集体等の付着物に洗浄液の衝突による衝撃を付与することにより、付着物を効果的に除去することができる。
以下、本発明に係る配管の洗浄方法の一実施形態として、砥粒スラリー供給管の洗浄方法について代表的に詳しく説明する。
図1は、本実施形態の砥粒スラリー供給管の洗浄を行うための、砥粒スラリー供給管1(以下、単にスラリー供給管1とも呼ぶ)の配管構成を示す模式図である。図1においては、内径Dを有するスラリー供給管1、ポンプ2、砥粒スラリータンク3、洗浄液タンク4、研磨パッド5aを備えたケミカルメカニカル研磨装置5、廃液タンク6、及び、開閉バルブV1〜V3及び三方バルブV4を備える。スラリー供給管1は、ポンプ2と洗浄液タンク4との間の途中に、開閉バルブV3で気体の供給を制御される通気路1aが分岐されている。
砥粒スラリータンク3は、砥粒スラリー13を貯留する。また、洗浄液タンク4は、洗浄液14を貯留する。また、開閉バルブV1は砥粒スラリータンク3の開閉を行うバルブであり、開閉バルブV2は洗浄液タンク4の開閉を行うバルブであり、開閉バルブV3は通気路1aからスラリー供給管1内に気体を送り込むために開閉を行うバルブである。また、三方バルブV4は、CMPによる研磨を行う際には研磨パッド5a側に送液されるようにバルブが開放され、洗浄する際には廃液タンク6側に送液されるようにバルブが開放される。
スラリー供給管の種類は特に限定されないが、軟質塩化ビニル、ポリオレフィン、スチレン系エラストマー、ポリウレタンなどの柔軟な樹脂チューブや、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、硬質塩化ビニル、フッ素系樹脂などの硬質樹脂や、ステンレスやコーティングされた金属配管などが挙げられる。また、その内径(D)に対する長さ(L)の比率(L/D)は、通常10以上である。なお、スラリー供給管の内径はとくに限定されないが、例えば、3〜20mm程度である。
洗浄液タンク4には、スラリー供給管1を洗浄するための洗浄液14が貯留されている。洗浄液の種類は洗浄効果のある液体であれば特に限定されない。具体的には、例えば、純水,超純水,高純度水等の水、イソプロパノール等のアルコールやその他有機溶媒、界面活性剤を含む溶液等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、水、水とアルコールとの混合物、界面活性剤を含む溶液がとくに好ましい。有機溶媒を用いた場合には、配管内に付着した有機物を効率良く除去することができる。また、コンタミネーション防止の点から、洗浄液は限外ろ過されていることが好ましい。
本実施形態においては、はじめに研磨パッド5aによる、被研磨基材のCMPが行われる、砥粒スラリー供給管1は研磨パッド5aに砥粒スラリーを供給する。砥粒スラリー供給管1においては、はじめに、開閉バルブV1を「開」にして、開閉バルブV2を「閉」にして、開閉バルブV3を「閉」にする。また、三方バルブV4を研磨パッド5に送液する方向に「開」にし、廃液タンク6に送液する方向で「閉」にする。
そしてポンプ2を駆動させることにより、供給管1の内部が減圧状態になって、砥粒スラリータンク3に貯留された砥粒スラリー13が研磨パッド5aに送液される。そして、CMPが行われる。CMPの実行中は、砥粒スラリータンク3から砥粒スラリー13が連続して送液される。そして、ある程度の量の砥粒スラリー13がスラリー供給管1を通過すると、スラリー供給管1の内壁に砥粒の凝集物等の付着物が付着する。本実施形態の洗浄によれば、このようなスラリー供給管1の内壁に付着した付着物を効果的に剥離除去することができる。
CMPが終了した後、スラリー供給管1は次のように洗浄される。
開閉バルブV3を「開」にすることにより、スラリー供給管1内を大気開放する。また、開閉バルブV1を「閉」にすることにより、砥粒スラリータンク3から砥粒スラリー13を供給する経路を閉鎖する。そして、開閉バルブV2を「開」にすることにより、洗浄液タンク4から洗浄液14を供給する経路が開通する。そしてポンプ2を駆動させることにより、洗浄液タンク4に貯留された洗浄液14が矢印方向に送液される。
ポンプ2による洗浄液14の送液速度は、スラリー供給管1の内径等により適宜調整されるが、例えば、スラリー供給管1の内径が3〜20mm程度のとき、50〜1000cm3/分程度であることが洗浄効果及び洗浄効率の点から好ましい。
開閉バルブV3を「開」にすることにより、通気路1aからスラリー供給管1に気体を導入することができる。図2は、図1の通気路1a付近の洗浄中の様子を示す説明図である。図2に示すように、スラリー供給管1内を複数の洗浄液14のドメインWと複数の気体のドメインGとが形成されるように、開閉バルブV3の開閉タイミングの制御による通気路1aからの気体の導入や、ポンプ2による洗浄液14の送液速度を調整することにより、洗浄液14と気体とを交互且つパルス状に連続してスラリー供給管1に通過させることができる。そして、送液された洗浄液14は、スラリー供給管1を通過した後、廃液タンク6に排出される。
通気路1aからの気体の導入は、通気路1aを大気開放して大気圧により空気を導入するような方法であっても、図略のポンプを用いて圧力を付与してスラリー供給管1に気体を導入するような方法であってもよい。このとき、気体を導入するときの圧力は、スラリー供給管1に気体を導入することができる程度の圧力であればよく、具体的には、例えば0.01〜1Mpa程度であることがコスト及び安全性の点から好ましい。
スラリー供給管1に供給される気体は特に限定されず、空気、窒素、エチレンオキサイドを含有する空気等の各種気体が用いられうる。
本実施形態においては、図2に示すように、内径Dのスラリー供給管1に、複数の洗浄液14のドメインWと複数の気体のドメインGとが交互且つパルス状に連続して通過するように、ポンプ2の送液速度や開閉バルブV3の開閉動作を制御する。そして、このとき、スラリー供給管1内を通過する、洗浄液14の各ドメインWが占める長さをLW、気体の各ドメインGが占める長さをLGとした場合、
LW/(LW+LG)が0.15〜0.85であり、且つ、LW+LG≦50・Dである、を満たすように、洗浄液14を通過させることにより、スラリー供給管1の内壁を効果的に洗浄することができる。なお、単位長さLW及びLGはそれぞれの点の平均値である。
LW/(LW+LG)が0.15〜0.85であり、且つ、LW+LG≦50・Dである、を満たすように、洗浄液14を通過させることにより、スラリー供給管1の内壁を効果的に洗浄することができる。なお、単位長さLW及びLGはそれぞれの点の平均値である。
一般的な洗浄方法のように、スラリー供給管に洗浄液を単に通過させるだけの場合、洗浄液が流れるときの気液界面を有する流れの先端により、スラリー供給管の内壁に強い衝撃力が与えられる。従って、スラリー供給管1の内壁に付着した付着物は、洗浄液が流れてくるときに洗浄液の先端と接触するときに最も衝撃力を受けて剥離し易くなる。しかし、洗浄液を連続的に流し続けて通水が安定した場合には、洗浄液の先端である気液界面が存在しなくなるために、スラリー供給管1の内壁に付着した付着物に衝撃力は掛からず、物理的な洗浄効果としては、洗浄液の水流による洗浄効果のみになる。なお、洗浄液の通水が安定したときには、スラリー供給管1の中央部の流れが最も速くなり、スラリー供給管1の内壁近傍では流れが最も遅くなるために水流による内壁の洗浄効果は低くなる。一方、本実施形態のように、スラリー供給管1に、洗浄液14の複数のドメインWと気体の複数のドメインGとが形成されるように、パルス状に洗浄液14を通過させる方法によれば、洗浄液14と気体との界面が多数形成され、洗浄液14のドメインWが内壁に衝突するときに与えられる衝撃力がパルス的に与えられる。
図1に示すようなスラリー供給管1の配管構成においては、スラリー供給管1内に気体を送り込むための通気路1aが、ポンプ2と砥粒スラリータンク3及び洗浄液タンク4との間に配置されている。このような位置に配置された通気路1aからスラリー供給管1内に気体を送り込む際に、開閉バルブV3の開閉動作を制御することにより、LWとLGとを容易に制御することができる。
スラリー供給管1の別の配管構成としては、例えば、図3に示すように、スラリー供給管1内に気体を送り込むための通気路1bを砥粒スラリータンク3と洗浄液タンク4との間の経路に配置し、三方バルブV5により通気路1bと洗浄液タンク4との経路の開閉を交互に行うように制御する。そして、通気路1bからスラリー供給管1内に気体を送り込むための三方バルブV5の開閉と、洗浄液14を送るための三方バルブV5の開閉とポンプ2による送液速度の制御によっても、LWとLGとを制御することができる。
LW/(LW+LG)は0.15〜0.85であり、好ましくは0.4〜0.6である。LW/(LW+LG)が0.85を超える場合には、ドメインWが少なくなりすぎることにより内壁に与えられる衝撃が小さくなって、凝集体等の剥離効果小さくなる。また、LW/(LW+LG)が0.15未満の場合には、充分な量の洗浄液14を流すために時間が掛かりすぎることにより、洗浄に長い時間を要する。
また、LW+LG≦50・Dであり、好ましくはLW+LG≦45・Dである。LW+LG、すなわち、ドメインGの一領域とドメインLの一領域との合計が配管の内径Dに対して、大きすぎる場合にも、同じ量の洗浄液を流す場合に、洗浄液と気体との界面が少なくなるために内壁に与えられる衝撃力が小さくなって、凝集体等の剥離効果が小さくなる。LW+LGの下限はとくに限定されないが、LW及びLGの実用上の制御の簡便性の観点から、2・D≦LW+LG、さらには、5・D≦LW+LG、であることが好ましい。
以上、本発明の一実施形態としてCMPの研磨パッドに砥粒スラリーを供給するスラリー供給管の洗浄方法を代表例として説明したが、本発明は砥粒スラリー供給管の洗浄に限られず、各種半導体製品の製造設備の配管や、各種食品の製造設備の配管、各種化学プラントの配管等の洗浄に好ましく用いられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、本発明の範囲は実施例によりなんら限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に示すように、砥粒スラリー供給管1、ポンプ2、砥粒スラリータンク3、洗浄液タンク4、研磨パッド5aを備えたケミカルメカニカル研磨装置5、廃液タンク6及び、開閉バルブV1〜V3及び三方バルブV4を備えた配管を構成した。なお、ポンプ2としては、ローラーポンプ(東京理化器械(株)製、RP−1000)、砥粒スラリー供給管1としては、樹脂チューブ(サンゴバン(株)製、TYGON-R‐3603)を用いた。また、開閉バルブV1は砥粒スラリータンク3の開閉を行うバルブであり、開閉バルブV2は洗浄液タンク4の開閉を行うバルブであり、開閉バルブV3は砥粒スラリー供給管1の途中から空気を送り込むための開閉を行うバルブである。なお、砥粒スラリータンク3には、砥粒スラリー13として、平均粒子径0.16μmのヒュームドシリカ25質量%及び水酸化カリウムを含有するpH=10.7の砥粒スラリー(Cabot社製のシリカスラリーSS25)を貯留した。また、洗浄液タンク4には、洗浄液14として、純水製造装置(ADVANTEC GS990)で圧力0.1MPaで作成した蒸留水を貯留した。
図1に示すように、砥粒スラリー供給管1、ポンプ2、砥粒スラリータンク3、洗浄液タンク4、研磨パッド5aを備えたケミカルメカニカル研磨装置5、廃液タンク6及び、開閉バルブV1〜V3及び三方バルブV4を備えた配管を構成した。なお、ポンプ2としては、ローラーポンプ(東京理化器械(株)製、RP−1000)、砥粒スラリー供給管1としては、樹脂チューブ(サンゴバン(株)製、TYGON-R‐3603)を用いた。また、開閉バルブV1は砥粒スラリータンク3の開閉を行うバルブであり、開閉バルブV2は洗浄液タンク4の開閉を行うバルブであり、開閉バルブV3は砥粒スラリー供給管1の途中から空気を送り込むための開閉を行うバルブである。なお、砥粒スラリータンク3には、砥粒スラリー13として、平均粒子径0.16μmのヒュームドシリカ25質量%及び水酸化カリウムを含有するpH=10.7の砥粒スラリー(Cabot社製のシリカスラリーSS25)を貯留した。また、洗浄液タンク4には、洗浄液14として、純水製造装置(ADVANTEC GS990)で圧力0.1MPaで作成した蒸留水を貯留した。
砥粒スラリー供給管1の樹脂チューブは、内径4.76mmであり、ポンプ2から三方バルブV4までの長さは200mmであり、ポンプ2からバルブV2までの長さは300mmであった。
そして、ローラーポンプを駆動させ、砥粒スラリータンク3から砥粒スラリー13を毎分120cm3の流速で研磨パッド5aに4時間流した。
そして、砥粒スラリー13を流して4時間経過した後、開閉バルブV1を「閉」にして砥粒スラリー13の供給を止め、開閉バルブV2を「開」にして洗浄液14を流し、開閉バルブV3を「開」にして空気を砥粒スラリー供給管2内に供給した。このとき、開閉バルブV3の開閉タイミングを制御することにより、図2に示すように、洗浄液14のドメインWと気体(空気)のドメインGとがLw=20mm、LG=80mmになるようにパルス状に送られるように制御して速度120cm3/分で5分間洗浄した。
この砥粒スラリー13の供給及び洗浄液14の供給を20回繰り返した。そして、20回繰り返した後の洗浄後の樹脂チューブを取り出し、長さ5cmに切断して縦方向に樹脂チューブを切り開いたサンプルを分光光度計((株)日立製作所製U-4000 spectrometer)に装着して600nmの波長の透過率P1を測定した。そして砥粒スラリー13を通過させる前の新品の樹脂チューブの透過率P0を100%としたとき、洗浄後のチューブの見掛け透過率P=(P1/P0)×100(%)を算出した。このとき、Pが80%未満であったときを洗浄不良、Pが80%以上であったときを洗浄良好として、判定した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
表1に示すように、Lw=77mm、LG=23mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、Lw=77mm、LG=23mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
表1に示すように、Lw=55mm、LG=160mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、Lw=55mm、LG=160mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
表1に示すように、Lw=10mm、LG=3mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、Lw=10mm、LG=3mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
表1に示すように、Lw=5mm、LG=95mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、Lw=5mm、LG=95mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
表1に示すように、Lw=10mm、LG=90mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、Lw=10mm、LG=90mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
表1に示すように、Lw=100mm、LG=10mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、Lw=100mm、LG=10mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
表1に示すように、Lw=65mm、LG=200mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、Lw=65mm、LG=200mmになるように、ローラーポンプの総液速度及び開閉バルブV3の開閉タイミングを制御した以外は実施例1と同様にして評価した。結果を表1に示す。
表1に示す実施例1〜4及び比較例1〜4の結果から、次のことがわかる。本発明に係る実施例1〜4の洗浄方法を用いた場合には、洗浄後の樹脂チューブの光透過率が何れも80%以上であり、樹脂チューブに付着していると思われる付着物に複数の洗浄液ドメインとの衝突による衝撃力が繰り返し与えられることにより効率的に剥離除去されていた。一方、LW/(LW+LG)が0.05の比較例1および0.1の比較例2では、洗浄液ドメインが短く、気体ドメインが長すぎることにより、洗浄液ドメインとの衝突回数が少ない。そのために、光透過率が何れも50%以下であり、樹脂チューブに付着していと思われる付着物が充分に剥離除去されなかった。また、LW/(LW+LG)が0.91の比較例3では、洗浄液ドメインが長く、気体ドメインが短すぎることにより、付着物に洗浄液の水流による洗浄効果が主となるために、洗浄液ドメインによる衝撃力が殆ど付与されず付着物の洗浄効率が悪かった。また、LW/(LW+LG)は0.25であるが、LW+LGが50・D=237.5よりも大きい比較例4にも、洗浄液ドメインの数が少なくなって内壁に与えられる衝撃力が小さくなることにより、凝集体等の剥離効果が小さくなり、洗浄効率が悪かった。
本発明は砥粒スラリー供給管の洗浄のほか、各種半導体製品の製造設備の配管や、各種食品の製造設備の配管、各種化学プラントの配管等の洗浄に好ましく用いられる。
1 スラリー供給管
1a 通気路
2 ポンプ
3 砥粒スラリータンク
4 洗浄液タンク
5 ケミカルメカニカル研磨装置
5a 研磨パッド
6 廃液タンク
13 砥粒スラリー
14 洗浄液
V1〜V3 開閉バルブ
V4,V5 三方バルブ
1a 通気路
2 ポンプ
3 砥粒スラリータンク
4 洗浄液タンク
5 ケミカルメカニカル研磨装置
5a 研磨パッド
6 廃液タンク
13 砥粒スラリー
14 洗浄液
V1〜V3 開閉バルブ
V4,V5 三方バルブ
Claims (4)
- 液状流体を移送するための配管の洗浄方法であって、
内径Dの配管を、複数の洗浄液のドメインと複数の気体のドメインとを交互且つパルス状に連続して通過させる工程を備え、
前記配管内を通過する、前記洗浄液の各ドメインが占める長さをLW、前記気体の各ドメインが占める長さをLGとした場合、
LW/(LW+LG)が0.15〜0.85であり、且つ、LW+LG≦50・Dである、
を満たすことを特徴とする、液状流体を移送する配管の洗浄方法。 - 前記気体のドメインが、前記配管の周囲の大気圧下の空気から直接導入された空気からなる請求項1に記載の液状流体を移送する配管の洗浄方法。
- 前記配管がケミカルメカニカル研磨装置における砥粒スラリー供給管である請求項1または2に記載の液状流体を移送する配管の洗浄方法。
- 前記洗浄液が超純水である請求項1〜3の何れか1項に記載の液状流体を移送する配管の洗浄方法。
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