JP2012199062A - レンズアレイシート及び発光装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一電極141と発光層142と第二電極143とをこの順に有する有機エレクトロルミネッセンス素子140の少なくとも片面144に設けられるレンズアレイシート110において、レンズアレイシート110の少なくとも片面に凹凸構造を有する層111を備え、凹凸構造を有する層111が防曇性を有するようにする。
【選択図】図1
Description
本発明は上記の課題に鑑みて創案されたもので、光の取出効率が高く、高湿度下でも特性に優れる発光装置を実現できるレンズアレイシート、並びに、光の取出効率が高く、高湿度下でも特性に優れる発光装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は以下の〔1〕〜〔6〕を要旨とする。
前記レンズアレイシートの少なくとも片面に凹凸構造を有する層を備え、
前記凹凸構造を有する層が防曇性を有する、レンズアレイシート。
〔2〕 前記凹凸構造を有する層が、水溶性アクリレートを含有する樹脂を硬化させた層である、〔1〕記載のレンズアレイシート。
〔3〕 前記凹凸構造を有する層が、重合性不飽和基を有する反応性界面活性剤を含有する樹脂を硬化させた層である、〔1〕又は〔2〕に記載のレンズアレイシート。
〔4〕 前記凹凸構造を有する層を構成する材料について平坦面で測定した水接触角が、65°以下である、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載のレンズアレイシート。
〔5〕 第一電極と発光層と第二電極とをこの順に有する有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の少なくとも片面に設けられた〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のレンズアレイシートとを有する、発光装置。
〔6〕 前記第一電極及び前記第二電極が透明電極である、〔5〕記載の発光装置。
本発明の発光装置は、光の取出効率が高く、高湿度下でも特性に優れる。
図1及び図2はいずれも本発明の第一実施形態に係る発光装置を説明する図であって、図1は発光装置を模式的に示す斜視図であり、図2は図1に示す発光装置を線1a−1bを通り出光面に対して垂直な面で切断した断面を模式的に示す断面図である。
さらに、本実施形態の発光装置10は上述した部材以外にも構成要素を備えていてもよい。本実施形態では、有機EL素子140の発光面145に封止基材151が設けられているものとする。
例えば有機EL素子140として例示するように、有機EL素子は、通常、第一電極と、第二電極と、これらの電極間に設けられ、電極から電圧を印加されることにより発光する発光層と、を備える。
透明電極層の材料としては、例えばITO(酸化インジウムスズ)等を挙げることができる。
正孔注入層の材料としては、例えばスターバースト系芳香族ジアミン化合物等を挙げることができる。
正孔輸送層の材料としては、例えばトリフェニルジアミン誘導体等を挙げることができる。
黄色発光層のホスト材料としては、例えばトリフェニルジアミン誘導体等を挙げることができ、黄色発光層のドーパント材料としては、例えばテトラセン誘導体等を挙げることができる。
緑色発光層の材料としては、例えばピラゾリン誘導体等を挙げることができる。
青色発光層のホスト材料としては、例えばアントラセン誘導体等を挙げることができ、青色発光層のドーパント材料としては、例えばペリレン誘導体等を挙げることができる。
赤色発光層の材料としては、例えばユーロピウム錯体等を挙げることができる。
電子輸送層の材料としては、例えばアルミニウムキノリン錯体(Alq)等を挙げることができる。
出光面構造層100は、少なくともレンズアレイシート110を含む層であり、複数の層からなるものとしうるが、単一の層からなってもよい。所望の特性を備えた出光面構造層100を容易に得る観点からは、複数の層からなることが好ましい。図1に示すように、本実施形態に係る出光面構造層100は、レンズアレイシート110と、基板としての支持基板131と、レンズアレイシート110及び支持基板131を接着する接着層121とを備える。これにより、性能の高い出光面構造層100を容易に得ることができる。
レンズアレイシート110は、凹凸構造を有する層(即ち、凹凸構造層)111を少なくとも片面に備えるシートであり、単一の層からなるシートであってもよく、複数の層からなるシートであってもよい。本実施形態では、レンズアレイシート110は、凹凸構造層111及び基材フィルム層112を含む複層シートとなっている。また、レンズアレイシート110は、有機EL素子140の片面(即ち発光面144)に、支持基板131及び接着層121を介して間接的に設けられている。
凹凸構造層111は、有機EL素子140の発光装置10の片方の表面(即ち発光装置10の一方の出光面側の最外層。図中の上側)に位置する層であり、この凹凸構造層111の有機EL素子140とは反対側の表面が出光面10Uとなっている。出光面10Uは、巨視的に見ると、有機EL素子140の発光面144と平行な面であり、発光装置10の主面と平行である。しかし、出光面10Uは、微視的に見ると、凹凸構造を有するため、凹部又は凸部上の面は発光面144と非平行な角度をなしうる。そこで、以下の説明において、出光面に対して平行又は垂直であるとは、別に断らない限り、凹部又は凸部を無視して巨視的に見た出光面に対して平行又は垂直であることをいう。また、発光装置10は、別に断らない限り、かかる出光面10Uが水平方向と平行で且つ上向きになるよう載置した状態で説明する。
さらに、構成要素が「平行」又は「垂直」であるとは、本発明の効果を損ねない範囲、例えば±5°の範囲内で誤差を含んでいてもよい。
本実施形態に係る凹凸構造層111は、防曇性を有する。ここで防曇性とは、曇り難い性質のことを意味する。この防曇性は、「JIS k 2399:自動車用くもり止め剤」のくもり止め性評価試験方法に準拠して、0.7mm厚のガラスにレンズアレイシートを固定して、凹凸構造層の表面(即ち、出光面10U)に70℃の水蒸気を3分間吹き付けた後のくもりによって評価できる。
レンズアレイシート110は、通常、透明樹脂により形成する。本実施形態においては、レンズアレイシート110を構成する凹凸構造層111及び基材フィルム層112それぞれが、光学部材として用いるのに適した光線透過率を有するものとする。例えば、レンズアレイシート110全体として、80%以上の全光線透過率を有するものとしてもよい。
カチオン系の親水基としては、例えば、−Cl、−Br、−I、−SO3OR等が挙げられる。ここでRは、アルキル基を示す。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などが挙げられる。
ノニオン系の親水基としては、例えば、−OHが挙げられる。
これらの中でも、親水性基が塗膜表面に偏在しやすい特性を有するため、特にアニオン系の反応性界面活性剤が好ましい。なお、反応性界面活性剤が有する親水性基の種類は、1種類でもよく、2種類以上でもよい。
また、式(I)において、R1は親水性基を表し、例えば−SO3NH4等が挙げられる。
さらに、式(I)において、nは1以上100以下の整数である。
また、粒子の形状は、例えば、球状、円柱状、立方体状、直方体状、角錐状、円錐状、星型状等の形状としてもよい。
図1に示すように、本実施形態の発光装置10は、有機EL素子140とレンズアレイシート110との間に、支持基板131を備える。支持基板131を備えることにより、発光装置10に、たわみを抑制する剛性を与えることができる。また、支持基板131として、有機EL素子140を封止する性能に優れるものを用いれば、発光装置10の耐久性を向上させることができる。さらに、支持基板131として、有機EL素子140を構成する層を製造工程において支持基板131の上に順次容易に形成しうる基板を用いれば、発光装置10の製造を容易にすることができる。
支持基板131を構成する材料の屈折率は、特に制限されないが、1.4〜2.0とすることが好ましい。
支持基板131の厚さは、特に限定されないが、0.1mm〜5mmであることが好ましい。
本実施形態の発光装置10は、レンズアレイシート110と支持基板131との間に接着層121を備える。接着層121は、レンズアレイシート110の基材フィルム層112と支持基板131との間に介在して、これらの2層を接着する層である。
本実施形態の発光装置10は、発光面145に封止基材151を備える。封止基材151は、発光面145に直接接するように設けてもよい。また、発光面145と封止基材151との間に、充填材や接着剤等の任意の物質が存在していてもよいし、空隙が存在していてもよい。空隙には、発光層142の耐久性を大きく損なう等の不都合がない限りは空気やその他の気体が存在してもよいし、空隙内を真空としてもよい。
発光装置10の製造方法は、特に限定されないが、例えば、支持基板131の一方の面に有機EL素子140を構成する各層を積層する工程と、凹凸構造層111及び基材フィルム層112を有するレンズアレイシート110を用意する工程と、用意したレンズアレイシート110を接着層121を介して支持基板131の他方の面に貼付する工程と、有機EL素子140の支持基板131とは反対側の面に封止基材151を設ける工程とを行うことにより製造してもよい。なお、前記の各工程は、所望の発光装置10が得られる限り順番に制限はない。
(方法1)基材フィルム層112を構成する樹脂Aの層及び凹凸構造層111を構成する樹脂Bの層(凹凸構造はまだ形成されていない)を有する未加工レンズアレイシートを用意し、かかる未加工レンズアレイシートの樹脂B側の表面に、凹凸構造を形成する方法;及び
(方法2)基材フィルム層112の上に、液体状態の樹脂Bを塗布し、塗布された樹脂Bの層に型を当て、その状態で樹脂Bを硬化させ、凹凸構造層111を形成する方法
などを挙げることができる。
より具体的には、長尺の未加工レンズアレイシートを押出成形により連続的に形成し、所望の表面形状を有する転写ロールとニップロールとで未加工レンズアレイシートを加圧し、それにより、連続的な製造を効率的に行うことができる。転写ロールとニップロールとによる挟み圧力は、好ましくは数MPa〜数十MPaである。また転写時の温度は、樹脂Bのガラス転移温度をTgとすると、好ましくはTg以上(Tg+100℃)以下である。未加工レンズアレイシートと転写ロールとの接触時間はフィルムの送り速度、すなわちロール回転速度によって調整でき、好ましくは5秒以上600秒以下である。
本実施形態の発光装置10は上述したように構成されているため、有機EL素子140の発光面144から発せられる光は出光面構造層100を透過して出光面10Uを通って出光し、発光面145から発せられる光は封止基材151を透過して出光面10Dを通って出光する。この際、出光面10Uが平坦面部113及び114並びに斜面部115を含む凹凸構造を有するため、出光面10Uを通して光を高効率で取り出すことができる。
第一実施形態においては出光面に凹部を設け、この凹部により凹凸構造を構成したが、例えば、凹部の代わりに凸部を設けてもよい。以下、その例を、図面を用いて説明する。
第一及び第二実施形態においては、有機EL素子の2つの発光面のうち片面にレンズアレイシートを設けるようにしたが、両方の発光面にレンズアレイシートを設けるようにしてもよい。以下、その例を、図面を用いて説明する。
第一〜第三実施形態においては、凹部及び凸部並びに当該凹部又は凸部に含まれる斜面部を、出光面に対して平行で互いに直交する2方向に沿って配列するようにしたが、これらは、直交しない2方向に沿って配列してもよく、3方向以上の方向に沿って配列してもよく、ランダムに配置してもよい。以下、その例を、図面を用いて説明する。
第一〜第四実施形態においては、同じ出光面に形成される凹部又は凸部の寸法を一定にし、ひいては凹凸構造が有する平坦面部及び斜面部の寸法もそれぞれ一定に形成したが、寸法を不揃いにして寸法差を設けるようにしてもよい。中でも、出光面を通って出光する出射光及び出光面で反射した反射光の一方又は両方の干渉をもたらす差異を超える寸法差を設けると、前記の出射光及び反射光の一方又は両方の干渉による虹ムラを抑制できるため、好ましい。例えば、凹部又は凸部の深さ又は高さに当たる平坦面部の高低差に、前記の寸法差があることが好ましい。なお、出光面を通って出光する出射光には、有機EL素子が発した光だけでなく、当該出光面の反対側から発光装置へ入射して発光装置を透過した透過光も含む。以下、このような凹凸構造の例を、図面を用いて説明する。
本発明に係るレンズアレイシートは、有機EL素子を備える発光装置であれば、任意のものに適用できる。したがって、有機EL素子に対して対称な層構造を有する発光装置に対して上述したレンズアレイシートを設けてもよく、有機EL素子に対して非対称な層構造を有する発光装置に対してレンズアレイシートを設けてもよい。例えば、第三実施形態では対称な層構造の発光装置の例を示したが、有機EL素子に対して非対称な層構造を有する発光装置にレンズアレイシートを適用してもよい。以下、その例を、図面を用いて説明する。
本発明の発光装置及びレンズアレイシートについて実施形態を示して説明したが、本発明は更に変更して実施してもよい。
例えば、上述した実施形態ではレンズアレイシートを粘着層及び支持基板を介して有機EL素子の発光面に設けたが、発光面に他の層を介さずに直接に接するように設けてもよい。
また、例えば、上述した実施形態では発光面に直接に接するように出光面構造層を設けたが、出光面構造層は他の層を介して発光面に設けられていてもよい。他の層としては、例えば、有機EL素子を外気及び湿気から保護するガスバリア層、紫外線を遮断する紫外線カット層などが挙げられる。
具体例を挙げると、平坦面部は、上述した実施形態のように高さ位置を2段階に揃えて設ける以外にも、図15に示すように1段階に揃えて設けてもよい。図15は、本発明の別の実施形態に係る凹凸構造層の断面を模式的に示す断面図である。図15に示す凹凸構造層711の出光面70Uにおいては、円錐、角錐等の錐形状の凹部716の側面として斜面部715が設けられ、隣り合う凹部716間の隙間に高さ位置を揃えて平坦面部713が設けられている。このように平坦面部の高さ位置を1段階に揃える場合でも、上述した実施形態と同様の利点が得られる。
本発明の発光装置は、例えば、照明器具、バックライト装置、表示装置等の用途に用いることができる。
照明器具は、本発明の発光装置を光源として有し、さらに、必要に応じて、光源を保持する部材、電力を供給する回路等の任意の構成要素を備える。
また、バックライト装置は、本発明の発光装置を光源として有し、さらに、必要に応じて、筐体、電力を供給する回路、出光する光をさらに均一にするための拡散板、拡散シート、プリズムシート等の任意の構成要素を含む。バックライト装置の用途は、液晶表示装置等、画素を制御して画像を表示させる表示装置、並びに看板等の固定された画像を表示させる表示装置のバックライト等が挙げられる。
(アクリルモノマーの説明)
テトラエチレングリコールジアクリレートとしては、東京化成工業社製の試薬を用いた。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル基を含有する反応性界面活性剤として、第一工業製薬社製「アクアロンKH−10」を用いた。
パーフルオロアルキル基を含有する反応性界面活性剤として、ネオス社製「フタージェント601A」を用いた。
光重合開始剤としては、チバスペシャリティーケミカル社製「イルガキュアー184」を用いた。
下記表1に示す組み合わせ及び量で試薬を混合して、配合液A〜Hを作製した。
得られた配合液の粘度を、液温度が25℃の条件で音叉型振動式粘度計(A&D社製「SV−10」)を用いて測定した。また、得られた配合液の屈折率を、アッベ屈折率計(アタゴ社製「DR−A1」)を用いて測定した。結果を表1に示す。
(基材フィルムの製造)
ウレタン樹脂の水分散液(第一工業製薬社製「スーパーフレックス210」、固形分濃度35%)170部、アジピン酸ジヒドラジド(和光純薬社製)6部、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製「デナコールEX−521」)3部、および純水1800部からなる混合物を、均一に撹拌混合した後、孔径3μmのフィルターでろ過して、易接着用塗布液1を得た。
得られた基材フィルムの易接着層側の面に配合液Aを50μmの膜厚で塗布して塗膜を形成し、塗膜上に金属モールドを押し付けた。この状態で、紫外線を1.5mJ/cm2照射し塗膜を硬化させ、凹凸構造を有する凹凸構造層(厚み12μm)を形成した。凹凸構造を作製する金属モールドは、図18に示すように、頂角が15°、先端幅W0が5μmの切削バイト1を用いて、型とする金属板2の一方の表面において図18に示す繰り返し単位を面内のある方向に沿って切削し、続いてかかる方向に直交する方向に沿って切削して得た。切削は一定の切削ピッチPで行った。また、切削により形成される溝の深さはH1〜H5の5段階に変え、こうして形成される5本の溝を繰り返し単位として、繰り返し切削を行った。本実施例においては、切削ピッチPを35μmにし、繰り返し単位に含まれる溝の深さH1〜H5は、H1が7.6μm、H2が7.3μm、H3が7μm、H4が6.7μm、およびH5が6.4μmとなるようにした。また、こうして形成される5本の溝の幅W1〜W5は、W1が7.00μm、W2が6.92μm、W3が6.84μm、W4が6.76μm、およびW5が6.69μmであった。なお、評価用として、フィルム端面から50mmの幅で溝の彫られていない平坦な部分を設けた。
こうして、基材フィルムの表面に凹凸構造層を備えるレンズアレイシートを得た。
主面に透明電極層が形成されたガラス基板上に、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、ホール阻止層、電荷発生層、金属酸化物層及び陰極を、この順に形成した。各層を形成した材料と膜厚は下記の通りである。
・透明電極層:ITO 300nm
・ホール注入層:三酸化モリブデン(MoO3) 5nm
・ホール輸送層:NS−21[新日鉄化学株式会社製]及びMoO3 20nm、さらにNS21 5nm、合計25nm
・発光層:NS21及びEY52(e−Ray Optoelectronics Technology社(以下、e−Ray社とする)製)20nm、さらにEB43及びEB52(共にe−Ray社製)30nm、合計50nm
・ホール阻止層:ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム(BAlq) 5nm
・電荷発生層:Liq及びDPB 35nm、さらにアルミニウム 1.5nm、さらにNS21及びMoO3 10nm、合計37.5nm
・金属酸化物層:MoO3 5nm
・陰極:ITO 100nm
得られた透明有機EL素子1にレンズアレイシートを粘着層(アクリル系樹脂、屈折率1.49、日東電工社製「CS9621」)を介して貼り合せ、透明有機EL素子1−粘着層−基材フィルム−凹凸構造層との層構成を有する発光装置1を得た。得られた発光装置1を通電して発光させ、発光装置1の透過性を目視で評価すると、正面方向及び斜め方向からの透明性が優れていた。
実施例1の配合液Aを配合液B〜Hにそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして、発光装置2〜8を製造した。
製造した発光装置1〜8をそれぞれ以下の評価方法で評価した。評価結果は表2に示す。
接触角計(協和界面化学社製「Drop Master DM301」)を用いて、凹凸構造層の表面の純水を滴下した5秒後の水接触角を測定した。測定には、フィルム端から50mmの、溝が形成されていない平坦面を用いた。
「JIS k 2399:自動車用くもり止め剤」のくもり止め性評価試験方法に準拠して、0.7mm厚のガラスにレンズアレイシートを固定して、凹凸構造層の表面に70℃の水蒸気を3分間吹き付けた後のくもりを評価した。繰り返し回数5回でくもりの無いものを「優」、2回ではくもりが発生しないが5回でくもりが発生するものを「良」、1回目からくもりの発生するものを「不良」とした。この結果を初期の防曇性とした。
レンズアレイシートを40℃の純水に3分間浸し、浸水試験を実施した。浸水試験後の発光装置の凹凸構造層の表面に付着した水をエアーガンで除去した後、上記の防曇性の評価方法で評価した。この結果を浸水後防曇性1とした。
また、浸水試験後に、80℃のオーブンで5分間乾燥した後に、上記の防曇性の評価方法で評価した。この結果を浸水後防曇性2とした。
実施例1で得られた透明有機EL素子1、並びに、実施例1〜4及び比較例1〜4で得られた発光装置1〜8について、プログラムを用いた光学シミュレーションで、発光層の光度を1lmとし、両面からでてくる光度をそれぞれ算出した。プログラムとしては、Optical Reserch Associates社製「Light Tools」を用いた。レンズアレイシートが無い場合の光度(すなわち、透明有機EL素子1の光度)と比較して、面発光装置1〜8では、凹凸構造層が設けられた側の出光面(すなわち、凹凸構造層の表面)からの光取出量は約3.3倍、凹凸構造層の無い側の出光面(すなわち、ガラス板の表面)からの光取出量は約1.4倍であった。
5mm×5mmサイズの文字を配列した表示面の50cm手前に、透明有機EL素子1および発光装置1〜8を非点灯状態で配置した。透明有機EL素子1および発光装置1〜8を通して、正面方向および斜め方向から文字を観察した。いずれも文字のにじみやゆがみが無くはっきり読み取れた。また、目視観で虹ムラの有無を確認したが、凹凸構造の高低差を所定範囲で不揃いとしているため、凹凸構造層の表裏面での反射光における干渉に基づく虹ムラがほとんど観察されなかった。
実施例の結果から、水接触角が小さい材料を用いて凹凸構造層を形成すれば、優れた防曇性が得られることが分かる。凹凸構造層が防曇性を有すれば、高湿度下においても凹凸構造による光取出効率の向上効果が得られるので、光の取出効率が高く、高湿度下でも特性に優れる発光装置を実現できる。
10U,10D,20U,40U,50U,70U,80U,90U 出光面
100 出光面構造層
110 レンズアレイシート
111 凹凸構造層
112 基材フィルム層
113,114 平坦面部
115 斜面部
116 凹部
121 接着層
131 支持基板
140 有機EL素子
141 透明電極層(第一電極)
142 発光層
143 透明電極層(第二電極)
144,145 発光面
151 封止基材
200 出光面構造層
210 レンズアレイシート
211 凹凸構造層
213,214 平坦面部
215 斜面部
216 凸部
400 出光面構造層
410 レンズアレイシート
411 凹凸構造層
413,414 平坦面部
415 斜面部
416 凹部
511 凹凸構造層
513,514,517 平坦面部
515,518 斜面部
516,519 凹部
661 不活性ガス層
711 凹凸構造層
713 平坦面部
715 斜面部
716 凹部
811 凹凸構造層
813,814,817 平坦面部
815,818 斜面部
816 凹部
900 平面
901 投影像
911 凹凸構造層
913,914 平坦面部
915 斜面部
916 凹部
Claims (6)
- 第一電極と発光層と第二電極とをこの順に有する有機エレクトロルミネッセンス素子の少なくとも片面に設けられるレンズアレイシートであって、
前記レンズアレイシートの少なくとも片面に凹凸構造を有する層を備え、
前記凹凸構造を有する層が防曇性を有する、レンズアレイシート。 - 前記凹凸構造を有する層が、水溶性アクリレートを含有する樹脂を硬化させた層である、請求項1記載のレンズアレイシート。
- 前記凹凸構造を有する層が、重合性不飽和基を有する反応性界面活性剤を含有する樹脂を硬化させた層である、請求項1又は2に記載のレンズアレイシート。
- 前記凹凸構造を有する層を構成する材料について平坦面で測定した水接触角が、65°以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のレンズアレイシート。
- 第一電極と発光層と第二電極とをこの順に有する有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の少なくとも片面に設けられた請求項1〜4のいずれか一項に記載のレンズアレイシートとを有する、発光装置。
- 前記第一電極及び前記第二電極が透明電極である、請求項5記載の発光装置。
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