JP2012199040A - 離型ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 固体酸化物型燃料電池(SOFC(Solid Oxide Fuel Cell))の電解質として用いられるグリーンシートを成形するための、視認性の良好な離型フィルムを提供する。
【解決手段】 固体酸化物型燃料電池の電解質として用いられるグリーンシートを成形するために使用される離型ポリエステルフィルムであって、二軸配向ポリエステルフィルムの両面に離型層を有するフィルムであり、フィルムの透過濃度が0.8以上であることを特徴とする離型ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は離型ポリエステルフィルムに関するものであり、詳しくは固体酸化物形燃料電池(以下、SOFCと略記する)の電解質として用いられるグリーンシートを成形するために使用される離型ポリエステルフィルムに関するものである。
従来、ポリエステルフィルムを基材とする離型フィルムがグリーンシ−ト成形用、例えばセラミック積層コンデンサー、セラミック基板等の各種セラミックの離型用途において使用されている。また、近年、グリーンシート成形を経てSOFCに使用する固体電解質を製造するプロセスも検討されている。特許文献1および2には、キャリアフィルムとしてフィルムの使用例が挙げられている。
燃料電池は水素と空気中の酸素を供給し反応させることで発電することを原理とし、有害なガスを発生させないクリーンなエネルギー系として注目を浴びている。また、作動温度が約1000℃と高く、原料ガスの内部改質が可能であり、水素源として天然ガスや一酸化炭素も利用できる利点がある。さらに、作動温度が高く廃熱の利用価値も高いため、総合的な効率は高く、二酸化炭素の発生量も抑制することができる。
さらに、SOFCは電解質が固体であるために電解質の散逸の問題がなく、構造も簡単であり、長寿命が期待できる。SOFCは出力密度が高く、改質機が不要なため、コンパクト化、高効率化も期待できる。
固体電解質は、イオン伝導性を有するセラミック粒子(例えば、ジルコニア系粒子等)およびバインダー、添加剤等から構成されるセラミックスラリーを塗布した後、溶媒を乾燥させてシート成形することにより得られる。
一方、SOFCは運転温度が高いため、使用できる材料が限定される。また、起動に時間がかかる。そのため、作動温度を下げる検討が行われている。しかし、燃料電池の作動温度が下がると電極・電解質の内部抵抗が大きくなるため、特許文献3〜6では電解質の薄膜化、および作動温度を下げても十分なイオン伝導性を有するイオン伝導性物質や触媒活性の高い電極材料の探索が続けられ、セラミック部材として高度化してきている。
上記のようなセラミック部材としての高度化に伴い、セラミックシート成形技術への要求レベルが高まって来ており、製造工程における困難性も増して来ていた。例えば、離型フィルムに塗布されたグリーンシートは、乾燥工程を経てもなお、粘着性を有する場合があるため、グリーンシートを成形する際の背面(以下、便宜上B面と言う)へのブロッキング発生の問題があり、その解決のために特許文献7に示されるような、両面離型ポリエステルフィルムが提案されている。
ところが、ポリエステル離型フィルムにグリーンシートを塗布する工程において、離型フィルムが透明だと離型フィルムの視認性が悪く、フィルム走行性の確認がし難いという問題がある。
特開平10−29205号公報 特開2001−205607号公報 特開2002−358976号公報 特開2003−263994号公報 特開2003−346816号公報 特開2004−200125号公報 特開2009−54362号公報
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、固体酸化物型燃料電池の電解質として用いられるグリーンシートを成形するための、視認性の良好な離型フィルムを提供することにある。
本発明者は、上記実状に鑑み、鋭意検討した結果、特定の性質を持つ離型フィルムを用いれば、上述の課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、固体酸化物型燃料電池の電解質として用いられるグリーンシートを成形するために使用される離型ポリエステルフィルムであって、二軸配向ポリエステルフィルムの両面に離型層を有するフィルムであり、フィルムの透過濃度が0.8以上であることを特徴とする離型ポリエステルフィルムに存する。
本発明の離型フィルムを、固体酸化物型燃料電池の電解質に用いるグリーンシート成形用として使用すれば、固体電解質膜の薄肉化により燃料電池をの内部抵抗を下げることができ、燃料電池の高出力化に寄与することができる。また、その生産を効率よく行なうことができる。
本発明のポリエステルフィルムに使用する原料ポリエステルは、ホモポリエステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。ホモポリエステルを用いる場合、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールとを重縮合させて得られるものが好ましい。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)等が例示される。一方、共重合ポリエステルを用いる場合は、30モル%以下の第三成分を含有する共重合体であることが好ましい。共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸セバシン酸、オキシカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)等の一種または二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上が挙げられる。
いずれにしても本発明でいうポリエステルとは、通常70モル%以上、好ましくは90モル%以上がエチレンテレフタレート単位であるポリエチレンテレフタレート、エチレン−2,6−ナフタレート単位であるポリエチレン−2,6−ナフタレート等であるポリエステルを指す。
本発明のポリエステルフィルムは、隠蔽性を発現するためにフィルム中に無機顔料粒子を含有させる方法が好ましく用いられる。粒子としては従来公知のものを使用することができ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、二酸化珪素等が例示されるが、使用される粒子の種類は上記例に限定されるものではない。
本発明で用いる無機顔料の平均粒子径は、通常0.1〜1.0μmであり、好ましくは0.2〜0.6μmである。無機顔料の平均粒子径が小さすぎると、ポリエステルフィルムの隠蔽性が不足する傾向がある。一方、無機顔料の平均粒子径が大きすぎると、ポリエステルフィルムの表面から粒子が脱落する傾向がある。ここで、無機顔料は1種単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
本発明におけるポリエステルフィルム中には、易滑性付与を主たる目的として粒子を配合することもできる。配合する粒子の種類は、易滑性付与可能な粒子であれば特に限定されるものではなく、具体例としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、カオリン、酸化アルミニウム、酸化チタン等の粒子が挙げられる。また、特公昭59−5216号公報、特開昭59−217755号公報等に記載されている耐熱性有機粒子を用いてもよい。この他の耐熱性有機粒子の例として、熱硬化性尿素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等が挙げられる。さらにポリエステル製造工程中、触媒等の金属化合物の一部を沈殿、微分散させた析出粒子を用いることもできる。
一方、使用する粒子の形状に関しても特に限定されるわけではなく、球状、塊状、棒状、扁平状等のいずれを用いてもよい。また、その硬度、比重、色等についても特に制限はない。これら一連の粒子は、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
ポリエステル中に粒子を添加する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用しうる。例えば、ポリエステルを製造する任意の段階において粒子を添加することができるが、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交換反応終了後、重縮合反応を進めてもよい。また、ベント付き混練押出機を用い、エチレングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリーとポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料とをブレンドする方法などによって行われる。
本発明の離型フィルムを構成するポリエステルフィルムの厚みは、フィルムとして製膜可能な範囲であれば特に限定されるものではないが、通常9〜250μm、好ましくは12〜188μmの範囲である。
本発明の離型フィルムの透過濃度は、0.8以上であることが必要である。0.8未満では裏面が透けて見えてしまい、視認性が劣り、特に光学的にオンライン検出することが困難になる。一方、添加顔料が過多となると、フィルム表面、断面からの脱落が問題となるため、透過濃度は2.0以下が好ましい。
本発明の離型ポリエステルフィルムには、上記の顔料粒子以外にも、必要に応じて従来公知の酸化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、蛍光増白剤、染料、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤等の添加剤を添加することができる。
次に、本発明における離型ポリエステルフィルムの製造例について具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではない。
すなわち、先に述べたポリエステル原料を使用し、ダイから押し出された溶融シートを冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるためシートと回転冷却ドラムとの密着性を高める必要があり、静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。次に得られた未延伸シートを二軸方向に延伸する。その場合、まず、前記の未延伸シートを一方向にロールまたはテンター方式の延伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次いで、一段目の延伸方向と直交する延伸温度は通常130〜170℃であり、延伸倍率は通常3.0〜7倍、好ましくは3.5〜6倍である。そして、引き続き、180〜270℃の温度で緊張下または30%以内の弛緩下で熱処理を行い、二軸配向フィルムを得る。
上記の延伸においては、一方向の延伸を2段階以上で行う方法を採用することもできる。その場合、最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるように行うのが好ましい。また、前記の未延伸シートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸延伸を行うことも可能である。さらに、必要に応じて熱処理を行う前または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよい。
上述のポリエステルフィルムの延伸工程中にフィルム表面を処理する、いわゆる塗布延伸法(インラインコーティング)を施すことができる。それは以下に限定するものではないが、例えば、逐次二軸延伸においては特に1段目の延伸が終了して、2段目の延伸前にコーティング処理を施すことができる。上述の塗布延伸法にてポリエステルフィルム上に塗布層が設けられる場合には、延伸と同時に塗布が可能になると共に塗布層の厚みを延伸倍率に応じて薄くすることができ、ポリエステルフィルムとして好適なフィルムを製造できる。
本発明の離型ポリエステルフィルムは、離型面の剥離力を特定の範囲内とすることが実用上好ましい。すなわち、本発明の離型フィルムは、少なくとも一方の離型層の常態剥離力が400mN/cm以下の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは20〜200mN/cmの範囲である。常態剥離力が400mN/cmを超える場合は、特にグリーンシートが薄い場合にはグリーンシート剥離時に、グリーンシートが剥がれにくく、破れやすいという問題がある。一方、20mN/cm未満の場合、工程中に、グリーンシートが離型ポリエステルフィルムの端部から部分的に剥がれる等の不具合を生じる場合がある。 本発明の離型フィルムの残留接着率は80%以上が好ましく、さらに好ましくは85%以上である。残留接着率が80%未満の場合、離型フィルムの離型面と接する相手方グリーンシート表面へのシリコーン移行が多くなり、当該グリーンシートをSOFC用として使用した場合、移行したシリコーンが焼成後も酸化物として残り、正常な電極反応を阻害することが懸念される。
一般的にSOFCの電極反応は以下の反応からなる。
《電極反応》
(正極)/固体電解質/(負極)
+O →HO+2e/固体電解質/O+2e→O2
すなわち、負極で酸素(O)が還元され、生成した酸化物イオン(O )が固体電解質中を拡散し、正極へ到達する。正極では水素(H)が酸化され、かつ拡散してきた酸化物イオン(O )と反応して水を生成する。
一方、これらの電極反応は電池の内部抵抗が小さい方が高出力を期待できる。電池の内部抵抗を小さくするためには固体電解質の厚みを薄くする必要があるが、その場合、離型フィルムの表面に形成された凹凸が大きいと、得られる固体電解質の品質が低下し、問題が発生するようになる。かかる目的で、具体的には本発明における離型フィルムを構成するポリエステルフィルム表面の最大高さ(Rmax)は好ましくは1.5〜30μm、さらには3〜20μmの範囲とするのが望ましい。
また、本発明における離型フィルムを構成するポリエステルフィルムにおいて、前記最大高さ(Rmax)を有するフィルム表面を形成する手法としては、粒子練り込み法、粒子塗布法、エンボス法、サンドブラスト法、エッチング法、放電加工法等の方法を用いることができる。本発明においては上記の何れの方法を採用してもよく、特に限定されるものではない。
次に代表的な方法に関して具体的に説明するが、以下の製造例に何ら限定されるものではない。
粒子練り込み法は、ポリエステルフィルムを製造する過程において、原料配合時に、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン等の無機微粒子を添加するか、または、ポリエステル中に触媒残査の析出微粒子を残存させてフィルム表面を粗面化する方法である。
エンボス法は、目的の凹凸形状を有するエンボスロールとバックアップロールからなる装置を使用し、所定の温度にてエンボス加工を行ってフィルム表面を粗面化する方法である。
粒子塗布法は粒子と結合剤と溶剤とから調製された適当粘度の塗布液をフィルム表面に塗布して粗面化された表面をフィルムに形成する方法である。粒子としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機微粒子、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などの有機粒子が挙げられる。結合剤としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ラジカル重合性二重結合を含有する化合物などが挙げられる。塗布装置としては、グラビアコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター等が挙げられる。なお、塗布液中には、必要に応じ、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、粒子分散安定化樹脂などを添加することができる。
本発明の離型フィルムを構成する離型層は、離型性を有する材料を含有していれば、特に限定されるものではない。そのような材料の中でも、硬化型シリコーン樹脂を用いることにより、離型性が特に良好となるので好ましい。硬化型シリコーン樹脂を主成分とするタイプでもよいし、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等による変性シリコーンタイプ等を使用してもよい。硬化型シリコーン樹脂の種類としては、付加型・縮合型・紫外線硬化型・電子線硬化型・無溶剤型等、何れの硬化反応タイプでも用いることができる。
硬化型シリコーン樹脂の具体例を挙げると、信越化学工業(株)製KS−772,KS−774、KS−775、KS−778、KS−779H、KS−856、X−62−2422、X−62−2461、ダウ・コーニング・アジア(株)製DKQ3−202、DKQ3−203、DKQ3−204、DKQ3−205、DKQ3−210、FSXK−2560、東芝シリコーン(株)製YSR−3022、TPR−6700、TPR−6720、TPR−6721、東レ・ダウ・コーニング(株)製SD7220、SD7226、SD7229等が挙げられる。
さらに離型層の剥離性等を調整するために、剥離コントロール剤を併用してもよい。
本発明の離型ポリエステルフィルムを構成する離型層の塗布量(Si)は、0.01〜5g/m、さらには0.01〜2g/m、特に0.01〜1g/mの範囲が好ましい。離型層の塗布量が0.01g/m未満の場合、塗工面の安定性に欠け、均一な塗膜を得るのが困難な場合がある。一方、塗工量が5g/mを超える場合、離型層自体の塗膜密着性、硬化性等が低下する場合がある。
本発明において、ポリエステルフィルムに離型層を設ける方法として、リバースロールコート、グラビアコート、バーコート等、従来公知の塗工方式を用いることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いた測定法は次のとおりである。
(1)ポリエステルの固有粘度の測定
サンプル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(2)平均粒径(d50:μm)の測定
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
(3)ポリエステルフィルムの最大高さ(Rmax)の測定
(株)小坂研究所製 表面粗さ測定機(SE−3F)によって得られた断面曲線から、基準長さ(2.5mm)だけ抜き取った部分(以下、抜き取り部分という)の平均線に平行な2直線で抜き取り部分を挟んだ時、この2直線の間隔を断面曲線の縦倍率の方向に測定してその値をマイクロメートル(μm)単位で表したものを抜き取り部分の最大高さとした。最大高さは、試料フィルム表面から10本の断面曲線を求め、これらの断面曲線から求めた抜き取り部分の最大高さの平均値で表した。なお、この時使用した触針の半径は2.0μmとし、荷重は30mg、カットオフ値は0.08mmとした。
(4)離型ポリエステルフィルムの剥離力(F)の評価
測定試料の離型層に両面粘着テープ(日東電工製「No.502」)の片面を貼り付け、50mm×300mmのサイズにカットし、室温にて1時間放置後の剥離力を測定した。剥離力は、引張試験機((株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」)を使用し、引張速度300mm/分の条件下、180°剥離を行った。
(5)離型層の塗布量(Si)の測定
蛍光X線測定装置((株)島津製作所製 型式「XRF−1500」)を用いてFP(Fundamental Parameter Method)法により、下記測定条件下、離型フィルムの離型層が設けられた面および離型層がない面の珪素元素量を測定し、その差をもって、離型層中の珪素元素量とした。次に得られた珪素元素量を用いて、−SiO(CHのユニットとしての塗布量(Si)(g/m)を算出した。
《測定条件》
分光結晶:PET(ペンタエリスリトール)
2θ:108.88°
管電流:95mA
管電圧:40kv
なお、離型層に珪素元素が存在しない場合は、断面観察等の手法により、塗布量を測定する。
(6)離型ポリエステルフィルムの残留接着率の評価
・残留接着力
試料フィルムのシリコーン面に日東電工(製)No.31B粘着テープを2kgゴムローラーにて1往復圧着し、100℃で1時間加熱処理する。次いで、圧着したサンプルから試料フィルムを剥がし、No.31B粘着テープをJIS−C−2107(ステンレス板に対する粘着力、180°引き剥がし法)の方法に準じて接着力を測定し、これを残留接着力とした。
・基礎接着力
残留接着力の場合と同じテープ(No.31B)を用いてJIS−C−2107に準じてステンレス板に粘着テープを圧着して、同様の要領にて測定を行い、この時の値を基礎接着力とした。これらの測定値を用いて、下記式に基づいて残留接着率を求めた。
残留接着率(%)=(残留接着力/基礎接着力)×100
なお、測定は20±2℃、65±5%RHにて行った。
・透過濃度(OD値)
Macbeth社製 透過濃度測定装置 TD−904を使用し、フィルム透過濃度(OD値)を測定した。
〈ポリエステルフィルムA1の製造〉
平均粒径0.3μmの二酸化チタン粒子を15部含有し、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを180℃で4時間、不活性ガス雰囲気中で乾燥し、溶融押出機により290℃で溶融し、口金から押出し静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。得られたシートを85℃で3.5倍縦方向に延伸した。次いで、フィルムをテンターに導き、100℃で3.7倍横方向に延伸した後、230℃にて熱固定を行い、厚さ50μmのPETフィルムF1(Rmax=5.5μm)を得た。
〈ポリエステルフィルムA2の製造〉
平均粒径3.5μmの二酸化珪素粒子を3部含有し、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを180℃で4時間、不活性ガス雰囲気中で乾燥し、溶融押出機により290℃で溶融し、口金から押出し静電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。得られたシートを85℃で3.5倍縦方向に延伸した。次いで、フィルムをテンターに導き、100℃で3.7倍横方向に延伸した後、230℃にて熱固定を行い、厚さ50μmのPETフィルムF1(Rmax=4.5μm)を得た。
〈シリコーン樹脂B組成〉
硬化性シリコーン樹脂(信越化学製「X−62−5039」):50部
離型コントロール剤(信越化学製「KS−3800」):50部
硬化剤(信越化学製「PL−5000」):5部
実施例1:
上記で得られたポリエステルフィルムA1にシリコーン樹脂Bからなる離型層を塗布量が0.1g/m(乾燥後)になるようにポリエステルフィルムの片面に設け、120℃のオーブンに通紙してシリコーン樹脂の硬化反応を行った。さらに、離型層を設けていない面にシリコーン樹脂A1からなる離型層を塗布量が0.1g/m(乾燥後)になるように設け、120℃のオーブンに通紙してシリコーン樹脂の硬化反応を行った、常態剥離力が100mN/cmの両面離型ポリエステルフィルムを得た。
実施例2:
実施例1におけるポリエステルフィルムA1の厚みを188μmとする以外は、実施例1と同様にして、常態剥離力が170mN/cmの両面離型ポリエステルフィルムを得た。
比較例1:
実施例1においてポリエステリフィルムA2を使用する以外は実施例1と同様にして、シリコーン樹脂Bを両面に塗布して硬化反応を行い、常態剥離力が100mN/cmの両面離型ポリエステルフィルムを得た。
上記実施例および比較例で得られた各フィルムの特性と使用状況を下記表1に示す。
Figure 2012199040
本発明の両面離型ポリエステルフィルムは、燃料電池の固体電解質として用いられるグリーンシートを成形するために使用される離型フィルムとして好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. 固体酸化物型燃料電池の電解質として用いられるグリーンシートを成形するために使用される離型ポリエステルフィルムであって、二軸配向ポリエステルフィルムの両面に離型層を有するフィルムであり、フィルムの透過濃度が0.8以上であることを特徴とする離型ポリエステルフィルム。
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