JP2012197639A - 取付具 - Google Patents

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隆博 田村
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Abstract

【課題】竪樋が気温の変化等により上下に伸縮した場合でも、竪樋を建物の外壁に取り付けた状態を維持することができる取付具を提案すること。
【解決手段】取付具1は、上下に並べて配置される竪樋3同士を連結する竪樋継手2と、建物の外壁5に固着され、竪樋継手2が取り付けられる固着体4と、を有する。固着体4は、竪樋継手2に連結された竪樋3の長手方向に沿って延設される差込片15と、外壁5に固定される固着部13とを有する。竪樋継手2は、差込片15を上下方向に差込自在とする被差込孔25と、被差込孔25に設けられた係止部24とを有する。差込片15は、被差込孔25に差し込まれた状態で係止部24を係止する被係止部19を上下方向に複数有する。
【選択図】図1

Description

本発明は竪樋を建物の外壁に取り付けるために用いられる取付具に関する。
従来から、図4に示すような、竪樋3を建物の外壁に取り付けるために用いられる取付具6が提案されている(特許文献1参照)。
この取付具6は、上下に並べて配置される竪樋3の端部間を連結する竪樋継手7と、建物の外壁に取り付けられる固着体8とを有する。固着体8には、屋外側(前側)に嵌合連結部80が設けてあり、竪樋継手7には、建物側(後側)に取り付け用突起部70が設けてある。
この嵌合連結部80に取り付け用突起部70が嵌合されることで、竪樋3を連結した竪樋継手7が、外壁に取り付けられた固着体8に支持される。
特開2000―240237号公報
しかし、上述した取付具6では、竪樋継手7が固着体8によって左右両側から挟みこまれて支持されているだけであるため、竪樋3が気温の変化等により伸縮して竪樋継手7の上下位置が変わった場合に、竪樋継手7が固着体8から外れてしまうおそれがある。このように、竪樋継手7が固着体8から外れてしまっては、竪樋3を建物の外壁に取り付けた状態を維持することができない。
そこで、上記事情を鑑みて、本発明は、竪樋が気温の変化等により上下に伸縮した場合でも、竪樋を建物の外壁に取り付けた状態を維持することができる取付具を提案することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明の取付具は、上下に並べて配置される竪樋同士を連結する竪樋継手と、建物の外壁に固着され、前記竪樋継手が取り付けられる固着体と、を有する取付具において、前記固着体は、前記竪樋継手に連結された前記竪樋の長手方向に沿って延設される差込片と、前記外壁に固定される固着部とを有し、前記竪樋継手は、前記差込片を上下方向に差込自在とする被差込孔と、前記被差込孔に設けられた係止部とを有し、前記差込片は、前記被差込孔に差し込まれた状態で前記係止部を係止する被係止部を上下方向に複数有することを特徴とする。
本発明の取付具は、竪樋が気温の変化等により上下に伸縮した場合でも、竪樋を建物の外壁に取り付けた状態を維持することができる。
実施形態の取付具を用いて竪樋を施工した状態を示す正面図である。 同上の取付具の竪樋継手を示し、(a)は正面図であり、(b)は建物側から視た側面図であり、(c)は平面図である。 同上の取付具の固着体を示し、(a)は正面図であり、(b)は屋外側から視た側面図であり、(c)は平面図である。 従来の取付具と竪樋とを示す斜視図である。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。本実施形態の取付具1は、図1に示されるように、上下に並べて配置される竪樋3同士を連結し、竪樋3を建物の外壁5に対して取り付ける取付具1である。なお、以下、取付具1の説明で用いる方向は、図1に示す取付具1を用いて竪樋3を外壁5に取り付けた状態を基準にするものであり、取付具1から見て建物側を後方、屋外側を前方とし、図1の図面に直交する方向を左右方向として説明する。
取付具1は、外壁5に固着される固着体4と、竪樋3同士を連結する竪樋継手2の二部材で構成されている。
まず、竪樋継手2について説明する。竪樋継手2は、図2(a)〜(c)に示すように、竪樋3の断面形状に合致する円筒状の連結筒部21を有している。連結筒部21の上下方向の中間部外周面には、周方向の全長に亘る突条22が形成されている。連結筒部21の上端面は、突条22と平行であり、連結筒部21の下端面は、後方ほど上方に位置するように傾斜している。
竪樋継手2の突条22の連結筒部21の後面側に位置する後端部には、連結筒部21の背面に沿う取付部23が上下に突出している。取付部23は、突条22の後端部に結合された前板部26と、前板部26の左右両端部夫々から後方に突出した側板部27と、両側板部27の後端部に左右両端部夫々が結合する後板部28とで囲まれる平面視矩形状の被差込孔25からなる。前板部26は、後面が連結筒部21の背面に沿った曲面となっており、前板部26の後面と連結筒部21の背面とは、左右方向に亘って竪樋3の幅(外径と内径の差)と同じ幅だけ離れている。被差込孔25の内部には、前後方向に弾性変形可能な係止部24を備えており、この係止部24は、上下方向を長手方向とし、左右方向を短手方向とする矩形板状の突片30と、突片30の上端部から後方に突出する爪部31とからなる。爪部31は、正面視略直角三角形状であり、下端部が最も後方に突出しており、上方ほど前後幅が短くなるように形成されている。係止部24は、突片30の下端部が底板部29の上面の後端部に結合されている。この底板部29は、前端部が前板部26の下端部に結合されていて、左右両端部が両側板部27の下端部の前半部分に結合されている。底板部29の後端面と突片30の後面とは略面一となっている。ここで、係止部24の後端(爪部31の後端)から後板部28の前面までの前後幅をL1とし、係止部24の突片30の後面から後板部28の前面までの前後幅をL2とすると、L1<L2である。底板部29の後端面と後板部28の前面との間の前後幅はL2であり、被差込孔25は、下方から視て、前後方向の開口幅がL2となる。
後板部28は、その上下方向及び左右方向の中央部に前後に貫通する開口部32を備えており、矩形枠状に形成されている。
竪樋継手2で竪樋3を連結するには、連結筒部21の突条22よりも上方の部分を上側の竪樋3の下端部内側に嵌め込み、連結筒部21の突条22より下方の部分を下側の竪樋3の上端部内側に嵌め込む。また、上側の竪樋3の下端部を、突条22から上方に突出した取付部23(前板部26)と連結筒部21の外周面との間に形成された溝に嵌め込み、下側の竪樋3の上端部を、突条22から下方に突出した取付部23(前板部26)と連結筒部21の外周面との間に形成された溝に嵌め込む。これによって、上下の竪樋3が竪樋継手2によって連結される。なお、このとき突条22の外周面は、連結された竪樋3の外周面と略面一となる。
次に、固着体4について説明する。固着体4は、図3(a)に示すように、外壁5に固定される固着部13と、固着部13の下端部から前方に突出する突出部14と、竪樋継手2に連結された竪樋3の長手方向に沿うように突出部14の前端部から下方に突出する差込片15とを有している。差込片15は下端部(先端部)が自由端となる。ここで、差込片15の前後幅をL3とする。
固着部13は、図3(b)に示すように、外壁5の屋外側の面に沿うよう縦長板状に形成されている。固着部13には、挿入孔12が形成されている。挿入孔12には、固着部13を外壁5に固着するための釘やビス等の固着具20(図1参照)を挿通できるようになっている。
突出部14は、上方から視て矩形板状に形成されている(図3(c)参照)。差込片15は、側面視矩形板状に形成されており(図3(b)参照)、竪樋継手2の被差込孔25に上方から差込自在となっている。差込片15は、竪樋継手2の被差込孔25よりも上下長さが長くなるよう形成されている。差込片15には、前後に貫通する被係止部群16が形成されている。被係止部群16は、差込片15に上下方向に多数(本実施形態では6つ)並べて形成した矩形状の被係止部19からなる。被係止部19は、係止部24の爪部31が挿入可能な上下長さ及び左右長さで形成されている。なお、最上部の被係止部19の上端から突出部14の下面までの上下長さは、被差込孔25の上端から係止部24(爪部31)の上端までの上下長さと略同じ長さに形成されている。
上述した本実施形態の取付具1では、被差込孔25は、固着体4の差込片15が差し込み自在で、差込片15が差し込まれた際、差込片15の被係止部19に被差込孔25の係止部24が係止されるよう形成されている。
詳しくは、本実施形態では、竪樋3の被差込孔25の左右幅は、固着体4の差込片15の左右幅と略同じに設定されている。そして、図2(a)と図3(a)に示す差込片15と被差込孔25の各前後幅L1〜L3に関して、L3がL1より若干長く、L2がL3と略同じか、L3より若干長くなるように設定されている。
そのため、本実施形態では、図1に示す被差込孔25に差込片15が差し込まれた状態で、被差込孔25の係止部24が差込片15の1つの被係止部19に係止され、竪樋継手2の固着体4に対する上下方向の位置が1つに決まる。このとき、被差込孔25の係止部24(爪部31)の上下左右には、差込片15の被係止部19の孔縁部が位置する状態となる。なお、この状態では、上下方向に所定の力以上がかからない限りは、竪樋継手2と固着体4との位置関係が保持される。
上述した本実施形態の取付具1を用いた竪樋3の固定は例えば以下のように行われる。まず、固着体4の固着部13を外壁5に沿わせ、この固着部13の挿入孔12に前方から通した釘やビスなどの固着具20を外壁5に固着して、固着部13を外壁5に取り付ける。
次に、固着体4の差込片15を上下に竪樋3を連結した竪樋継手2の取付部23に取り付ける。固着体4の差込片15を竪樋継手2の取付部23に取り付けるには、前述のように、固着体4の差込片15の被係止部群16のうち1つの被係止部19に竪樋継手2の取付部23の被差込孔25の係止部24を係止する。このようにすると、竪樋継手2の係止部24が差込片15の被係止部19の孔縁部によって上下方向への移動が規制されて僅かな力では上下に移動しないように保持される。なおこのとき、取付部23と突出部14との間には間隙ができる(図1参照)。しかして、竪樋継手2及びこの上下に連結された竪樋3が外壁5に固着された固着体4に保持される。
なお、このように固着体4に竪樋継手2を取り付けた状態では、固着体4が竪樋継手2及びこの上下に連結された竪樋3の後方に配置される。すなわち、竪樋3によって固着体4の前方が覆われるため、外観が良い。
ここで、固着体4の被係止部19は上下方向に複数並んで形成されている。このため、竪樋継手2に連結された上下の竪樋3が、気温の変化等により伸縮して竪樋継手2の上下位置が変わったとしても、竪樋継手2の係止部24は、その上下方向に複数並んだ被係止部19のいずれか1つに係止されるので、竪樋継手2は固着体4に保持された状態を維持することができる。したがって、固着体4から竪樋継手2が外れることを抑制できる。
なお、竪樋継手2の係止部24は、竪樋3の伸縮によって上下方向に所定の力以上がかからない限り、そのとき係止されている被係止部19から外れず、固着体4と竪樋継手2の上下方向の位置関係が保持される。そして、仮に、所定の力以上がかかった場合でも、竪樋継手2の係止部24は、次の被係止部19に係止され、またそこで、所定の力以上がかかるまで、固着体4と竪樋継手2の上下方向の位置関係が保持される。
なお、上述した実施形態では、固着体4は、固着部13が差込片15よりも上方に位置する形態で用いたが、固着体4の上下を逆にして、固着部13が差込片15よりも下方に位置する形態で用いてもかまわない。
以上まとめると、本実施形態の取付具1は、上下に並べて配置される竪樋3同士を連結する竪樋継手2と、建物の外壁5に固着され、竪樋継手2が取り付けられる固着体4と、を有する。固着体4は、竪樋継手2に連結された竪樋3の長手方向に沿って延設される差込片15と、外壁5に固定される固着部13とを有する。竪樋継手2は、差込片15を上下方向に差込自在とする被差込孔25と、被差込孔25に設けられる係止部24とを有する。差込片15は、被差込孔25に差し込まれた状態で係止部24を係止する被係止部19を上下方向に複数有する。
このように、本実施形態では、上下に並べて配置される竪樋3同士を連結した竪樋継手2の被差込孔25に、建物の外壁5に固着した固着体4の差込片15を差し込むことで、差込片15の被係止部19に被差込孔25の係止部24を係止させることができる。ここで、差込片15は、被係止部19を上下方向に複数有しているので、竪樋継手2に連結された竪樋3が気温の変化等により伸縮して、竪樋継手2の上下位置が変わったとしても、竪樋継手2の係止部24は、その上下方向に複数並んだ被係止部19のいずれか1つに係止される。よって、本実施形態の取付具1は、竪樋3が気温の変化等により上下に伸縮した場合でも、竪樋3を建物の外壁5に取り付けた状態を維持することができる。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されず、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
1 取付具
2 竪樋継手
3 竪樋
4 固着体
5 外壁
13 固着部
15 差込片
19 被係止部
24 係止部
25 被差込孔

Claims (1)

  1. 上下に並べて配置される竪樋同士を連結する竪樋継手と、建物の外壁に固着され、前記竪樋継手が取り付けられる固着体と、を有する取付具において、
    前記固着体は、前記竪樋継手に連結された前記竪樋の長手方向に沿って延設される差込片と、前記外壁に固定される固着部とを有し、
    前記竪樋継手は、前記差込片を上下方向に差込自在とする被差込孔と、前記被差込孔に設けられた係止部とを有し、
    前記差込片は、前記被差込孔に差し込まれた状態で前記係止部を係止する被係止部を上下方向に複数有することを特徴とする取付具。
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