JP2012197269A - レゾルシノール誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規なレゾルシノール誘導体を提供するとともに、そのレゾルシノール誘導体からなる新規なチロシナーゼ活性阻害剤を提供する。
【解決手段】式1で示されるレゾルシノール誘導体及びそのシレゾルシノール誘導体からなるチロシナーゼ活性阻害剤により、上記課題を解決する。式1中、Rは、メチル基、炭素数3以上10以下の分岐状のアルキル基、フェニル基、シクロ環化合物、含酸素複素環化合物、又は、単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物である。nは0〜15である。
Figure 2012197269

【選択図】なし

Description

本発明は、レゾルシノール誘誘導体及びチロシナーゼ活性阻害剤に関する。
酸化還元酵素のポリフェノールオキシダーゼ(チロシナーゼを含む。)は、動植物の細胞構成組織に含まれるフェノール類の化学反応を促進させる作用がある。こうしたポリフェノールオキシダーゼは、人の皮膚では褐色化(日焼け)を引き起こしたり、青果類や魚介類などの食品では褐変により商品価値を低下させたり、食品に含まれて有益な抗酸化活性のあるポリフェノール類を分解したりする、酸化還元酵素として知られている。
特に、動植物における色素形成反応の初期段階には、チロシナーゼ(ポリフェノールオキシダーゼ)が深く関与している。チロシナーゼは、銅原子を活性中心に含む酸化還元酵素であり、自然界で観察される様々な褐変現象の初期反応を触媒する。例えば、皮膚が紫外線を浴びた場合には、皮膚のメラノサイトではメラニン生合成の第一段階を司るチロシナーゼの働きが活性化し、その結果、メラニンが過剰に蓄積してシミやそばかす等の皮膚褐変を引き起こす。このメラニン生合成を効果的に抑制するために、チロシナーゼの働きを阻害又は抑制できる化合物(以下「チロシナーゼ活性阻害剤」ともいう。)の研究が行われている。
チロシナーゼ活性阻害剤は、機能性化粧品への添加剤として、果実や野菜の褐変防止剤として、また、医薬品として、広い応用が期待されている。現在までに開発されてきたチロシナーゼ活性阻害剤は、構造及び酵素化学的な性質に基づき、基質類似体と銅キレーターの二種類に大別される。特にレゾルシノール骨格を持つ基質類似体は、チロシナーゼの働きを阻害する活性性能(「チロシナーゼ阻害活性」ともいう。)が強いことが知られている。レゾルシノール骨格を持つ基質類似体として、例えば、コウジ酸、アルブチン、4位置換アルキルレゾルシノール(例えば、4−ブチルレゾルシノール)等がある。
このうち、コウジ酸は、日焼けや褐変を防ぐものとして古くから化粧品や食品に添加されてきたが、毒性が示唆され、2003年に医薬部外品(薬用化粧品)への使用が一旦禁止された。アルブチンは、コケモモやナシ等の植物に含まれる天然フェノール配糖体であるが、チロシナーゼ阻害活性は非常に弱い。しかし、このアルブチンは、水溶性かつ低毒性のために、美白効果のある化粧品の成分に使用されている。また、脂溶性の4位置換アルキルレゾルシノールである4−ブチルレゾルシノールは、レゾルシノール骨格を持つために強い阻害活性を示すことが知られている。
なお、本発明者は、ビベンジル誘導体を含有するチロシナーゼの活性阻害剤を既に提案している(特許文献1、非特許文献1,2を参照)。
特開2008−56651号公報
K.Nihei, et.al., "Molecular design of potent tyrosinase inhibitors having the bibenzyl skeleton", Bioorg.Med.Chem.Lett., 18, 5252-5254(2008). K.Nihei, et.al., "Synthesis and evaluation of bibenzyl glycosides as potent tyrosinase inhibitors", Eur.J.Med.Chem., 46, 1374-1381(2011).
本発明の目的は、新規なレゾルシノール誘導体を提供するとともに、そのレゾルシノール誘導体からなるチロシナーゼ活性阻害剤を提供することにある。
本発明者らは、チロシナーゼ阻害活性のある新規なレゾルシノール誘導体についての研究開発を行っていた。チロシナーゼ阻害活性の強いアルキルレゾルシノールの合成においては、C−アルキル化を行う必要があったが、直接的なC−アルキル化は難しく、代替法として例えばWittig反応によりアルケニル化した後に還元する方法や、Grignard反応の後に脱水・還元する方法等の多段階反応を利用して合成していた。本発明者はさらに検討を行い、アルキルレゾルシノールの合成にO−アルキル化の適用を試みた。このO−アルキル化は、多段階反応と比較すると、ハロゲン化アルキルと塩基とを用いたWilliamsonエーテル合成法によって一段階で収率よく達成できることがわかった。そこで、本発明者は、C−アルキル体よりも簡便に合成できるO−アルキル体(アルキルレゾルシノールの類似体)に着目して合成を行ったところ、新しいレゾルシノール誘導体を合成した。そして、その新しいレゾルシノール誘導体はチロシナーゼ阻害活性を有したことから、新たなチロシナーゼ活性阻害剤として有用であることを見出した。さらに発明者は、チロシナーゼ阻害活性を示すレゾルシノール誘導体の側鎖についても検討を加えて、本発明を完成させた。
上記課題を解決するための本発明に係るレゾルシノール誘導体は、式1で示されるレゾルシノール誘導体である(式1中、Rは、メチル基、炭素数3以上10以下の分岐状のアルキル基、フェニル基、シクロ環化合物、含酸素複素環化合物、又は、単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物である。nは0〜15である。)。
Figure 2012197269
この発明によれば、チロシナーゼ阻害活性を示す新規なレゾルシノール誘導体を提供する。特にRがメチル基の場合に、nが7〜10の範囲で強いチロシナーゼ阻害活性を示した。
上記課題を解決するための本発明に係るチロシナーゼ活性阻害剤は、式1で示されるレゾルシノール誘導体からなる(式1中、Rは、メチル基、炭素数3以上10以下の分岐状のアルキル基、フェニル基、シクロ環化合物、含酸素複素環化合物、又は、単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物である。nは0〜15である。)。
この発明によれば、チロシナーゼ阻害活性を示す新規なレゾルシノール誘導体を用いて、チロシナーゼ活性阻害剤とするので、例えば美白剤等の化粧品用途に好ましく用いることができる。Rがメチル基の場合に、nが7〜10の範囲で強いチロシナーゼ阻害活性を示した。また、Rが単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物の配糖体である場合には、チロシナーゼ阻害活性こそあまり強くないが、水溶性で低毒性であるため、化粧品や食品用途に好ましく用いることができる。
本発明によれば、新規なレゾルシノール誘導体を提供することができる。
また、本発明によれば、チロシナーゼ阻害活性を示す新規なレゾルシノール誘導体を用いたチロシナーゼ活性阻害剤を提供することができる。こうして得られたチロシナーゼ活性阻害剤は、皮膚褐色化防止機能をもつ化粧品(すなわち皮膚の美白化粧品等)や、野菜等の植物カット食材の鮮度保持を目的とする褐変防止機能をもつ添加剤としての用途が期待できる。また、効率的で収率よく製造できるので、グラムスケールでの供給にも期待できる。
以下、本発明に係るレゾルシノール誘導体及びチロシナーゼ活性阻害剤について詳細に説明する。なお、本発明の技術的範囲は、以下に記載の事項及び実施例に記載の事項に限定されない。
[レゾルシノール誘導体]
本発明に係るレゾルシノール誘導体は、式1で示されるレゾルシノール誘導体である。
Figure 2012197269
式1中、Rは、メチル基、炭素数3以上10以下の分岐状のアルキル基、フェニル基、シクロ環化合物、含酸素複素環化合物、又は、単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物であることが好ましい。nは0〜15であることが好ましい。
Rがメチル基の場合には、−O(CHCHからなるアルコキシ基を側鎖に有する4−アルコキシレゾルシノールとなる。この4−アルコキシレゾルシノールが有するアルコキシ基において、例えばnが0の場合はメトキシ基となり、nが1の場合はエトキシ基となる。この4−アルコキシレゾルシノールは、nが0〜15の範囲でチロシナーゼ阻害活性を示すが、後述の実施例で説明するように、nが7〜10の範囲の4−アルコキシレゾルシノールは、コウジ酸と同程度の強いチロシナーゼ阻害活性を示す。
なお、下記化合物2〜7は、アルコキシ基を側鎖に有する4−アルコキシレゾルシノールの例である。化合物2はnが2の4−プロポキシレゾルシノールであり、化合物3はnが4の4−ペンチルオキシレゾルシノールであり、化合物4はnが6の4−ヘプチルオキシレゾルシノールであり、化合物5はnが8の4−ノニルオキシレゾルシノール、化合物6はnが10の4−ウンデシルオキシレゾルシノールであり、化合物7はnが12の4−トリデシルオキシレゾルシノールである。
Figure 2012197269
Rが炭素数3以上10以下の分岐状のアルキル基の場合には、そのアルキル基としては、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、2−エチルブチル基、2−メチルペンチル基、2−メチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘプチル基等を挙げることができる。Rが炭素数3以上10以下の分岐状のアルキル基の場合のnも0〜15の範囲であることが好ましい。下記化合物8は、Rに炭素数8の2−エチルヘキシル基を設け、nが0の4−((2−エチルヘキシル)オキシ)レゾルシノールである。
Figure 2012197269
Rがフェニル基の場合のnも0〜15の範囲であることが好ましい。フェニル基は置換基を有していてもよい。下記化合物9は、Rにフェニル基を設け、nが2の4−フェネトキシレゾルシノールである。
Figure 2012197269
Rがシクロ環化合物の場合には、そのシクロ環化合物としては、五員環又はその誘導体、六員環又はその誘導体、七員環又はその誘導体等を挙げることができる。この場合のnも0〜15の範囲であることが好ましい。下記式は、Rにシクロ環化合物を設けた例である。1行目はRが五員環の例であり、2行目はRが六員環の例であり、3行目はRが五員環7員環の例である。また、1列目はnが0のときであり、2列目はnが1のときであり、3列目はnが2のときである。なお、2行目の2列目に記載されている化合物を、以下「化合物10」ともいう。化合物10は、Rが六員環である、nが1の4−シクロヘキシルメトキシレゾルシノールである。
Figure 2012197269
Rが含酸素複素環化合物の場合には、その含酸素複素環化合物としては、五員環、六員環又は七員環の含酸素複素環化合物及びその誘導体等を挙げることができる。この場合のnも0〜15の範囲であることが好ましい。下記化合物15は、含酸素複素環化合物がジオキサンである、nが2の4−(2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エトキシ)レゾルシノールである。
Figure 2012197269
Rが単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物の場合には、その単糖類としては、三〜七炭糖類のいずれでもよいが、好ましくは五炭糖類又は六炭糖類である。五炭糖類の具体例としては、リボース、キシロース、アラビノース等が挙げられ、六炭糖類の具体例としては、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース等が挙げられる。特に五炭糖類のキシロース(Xyl)や六単糖類のグルコース(Glc)が好ましい。オリゴ糖類としては、二〜六糖類が好ましく、特に二糖類が好ましい。二糖類の具体例としては、スクロース、マルトース、ラクトース、セロビオース、トレハロース等が挙げられ、特にセロビオース(Cel)又はマルトース(Mal)が好ましい。その他、三糖類としては、ラフィノース、パノース、メレジトース、ゲンチアノース等が、四糖類としては、スタキオース等が挙げられる。その他のグリコシル基としては、デオキシリボース、フコース、ラムノース等のデオキシ糖、グルクロン酸等のウロン酸、グルコサミン等のアミノ糖の各残基も挙げられる。また、これら糖類は、D−体、L−体又はこれらの混合物等、いずれの異性体も使用することができる。これらの場合におけるnも0〜15の範囲であることが好ましい。下記式は、nが1〜3のときの例である。
Figure 2012197269
より具体的な化合物21〜24の例を以下に示す。
Figure 2012197269
以上のように構成されるレゾルシノール誘導体は、チロシナーゼ阻害活性を示すことからチロシナーゼ活性阻害剤として好ましく用いることができる。本発明に係るレゾルシノール誘導体をチロシナーゼの活性阻害剤として使用する場合、そのまま単独で使用してもよいが、通常は、各種用途に応じた使用形態とすることが望ましい。具体的には、得られたレゾルシノール誘導体と、医薬品、化粧品等に一般に用いられる各種成分(例えば、水性成分、油性成分、粉末成分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、色剤、香料、pH調整剤、抗酸化剤、防腐剤又は紫外線防御剤等)の1種又は2種以上を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
例えば、本発明に係るレゾルシノール誘導体又はそのレゾルシノール誘導体を含むチロシナーゼ活性阻害剤を、水やペースト剤と混合して塗布用の皮膚褐色化防止機能性化粧品、すなわち皮膚の美白化粧品(美白効果の高い皮膚外用剤や美白用皮膚外用剤)として使用できる。また、水と混合して植物カット食材の褐変防止機能性添加剤としても使用できる。また、散布剤として使用すれば野菜野鮮度保持用の散布剤としても使用できる。また、昆虫のさなぎ化抑止剤や人畜無害な殺虫剤としても使用できる。
特に本発明に係るレゾルシノール誘導体又はそのレゾルシノール誘導体を含むチロシナーゼ活性阻害剤は、メラニン生成を抑制することから、美白剤として有用であり、皮膚外用剤に好適に配合される。皮膚外用剤として用いる場合、通常、化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる他の成分、例えば粉末成分、液体油脂、固体油脂、高級脂肪酸、高級アルコール、低級アルコール、多価アルコール、エステル類、シリコーン、各種界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子化合物、増粘剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合することができる。さらに、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の他の美白剤も適宜配合することができる。
以上、本発明によれば、チロシナーゼ阻害活性を示す新規なレゾルシノール誘導体を提供することができる。また、本発明に係るチロシナーゼ活性阻害剤によれば、皮膚褐色化防止機能をもつ化粧品(すなわち皮膚の美白化粧品等)や、野菜等の植物カット食材の鮮度保持を目的とする褐変防止機能をもつ添加剤としての用途等が期待できる。また、効率的で収率よく製造できるので、グラムスケールでの供給にも期待できる。
[製造方法]
本発明に係るレゾルシノール誘導体は、以下の工程で製造できる。最初に、(A)メチル基やシクロ環化合物等のアルキルを側鎖に有するレゾルシノール誘導体の製造方法について説明し、その後、(B)単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物を側鎖に有するレゾルシノール誘導体の製造方法について説明する。
(A)メチル基やシクロ環化合物等のアルキルを側鎖に有するレゾルシノール誘導体の製造方法は、下記の合成経路からなるものであって、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(10)を出発物質として得られるベンズアルデヒド誘導体のヒドロキシル基をベンジル化してエーテル(11)を得る工程と、そのエーテル(11)のアルデヒド基をDakin酸化した後に加水分解してフェノール体(12)を得る工程と、そのフェノール体(12)をハロゲン化アルキルと塩基とを用いたWillamsonエーテル合成反応によってO−アルキル体(13)を得る工程と、そのO−アルキル体(13)を加水分解して、上記した式1で示される4−アルコキシレゾルシノール(2〜7)を得る工程と、を有する。
Figure 2012197269
この製造方法によれば、ハロゲン化アルキルと塩基とを用いたWillamsonエーテル合成反応によってO−アルキル体(13)を一段階で収率よく得ることができる。その結果、従来のWittig反応によりアルケニル化した後に還元する方法やGrignard反応の後に脱水・還元する方法等の多段階反応を用いた場合に比べて、非常に効率的且つ収率よく4−アルコキシレゾルシノール(2〜7)を得ることができる。
エーテル(11)を得る工程では、ベンジルブロミド、塩基及び溶媒を用いて撹拌し、場合によっては60℃程度に加温する。また、塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、フッ化カリウム及び水素化ナトリウム等を挙げることができる。溶媒としては、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン及びジメチルスルホキシド等を挙げることができる。
フェノール体(12)を得る工程では、酸化剤を用いて、撹拌し及び60℃程度に加温してDakin酸化を行い、さらにフォルミル基を除去するため、塩基性条件下で加水分解を行う。また、酸化剤としては、m−クロロ過安息香酸の他、過酸化水素、過安息香酸又は過酢酸等を挙げることができる。この反応の際の溶媒としては、ジクロロメタンの他、水、ジオキサン、クロロフォルム、四塩化炭素などが用いられる。加水分解に使用する塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウム等が挙げられる。
O−アルキル体(13)を得る工程でのWillamsonエーテル合成反応では、ハロゲン化アルキル、塩基および溶媒を用いて、撹拌、場合によっては60℃程度に加温することが重要である。また、ハロゲン化アルキルとしては、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化ブチル、ヨウ化ペンチル、ヨウ化ヘキシル、ヨウ化ヘプチル、ヨウ化オクチル、ヨウ化ノニル、ヨウ化デシル、ヨウ化ウンデシル、ヨウ化ドデシル、ヨウ化トリデシル等のヨウ化アルキル、臭化アルキル、及び塩化アルキルを挙げることができる。塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、フッ化カリウム及び水素化ナトリウム等を挙げることができる。溶媒としては、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン及びジメチルスルホキシド等を挙げることができる。
4−アルコキシレゾルシノールを得る工程では、水素ガスと金属触媒を用いた加水素分解反応を行う。金属触媒としては、水酸化パラジウム−活性炭、パラジウム−活性炭、酸化白金及びラネーニッケル等を挙げることができる。また、この反応の際に用いられる溶媒としては、酢酸エチルの他、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトニトリル、アセトン及びテトラヒドロフランを挙げることができる。
(B)単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物を側鎖に有するレゾルシノール誘導体の製造方法は、Dakin酸化とトリクロロアセトイミデート法を鍵反応に用いて、ベンズアルデヒドと糖を出発物質とする配糖体の簡便な化学合成経路を利用して、例えば上記化合物21〜24等の配糖体又はその誘導体を化学合成する方法である。
具体的には、下記の合成経路に示すように、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(31)とベンジルブロミド(BnBr)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶かし、塩基を加えて反応させてエーテル(32)を合成する。次いで、Dakin酸化により、そのエーテル(32)をフォルミル化合物に変換した後、アルカリ加水分解によってフェノール体(33)を得る。
Figure 2012197269
一方、D−グルコース(34)をアセチル(Ac)化してアセテート(35)に導いた後、そのアセテート(35)のアノメリック位のアセチル基を選択的に除去し、ヘミアセタール(36)を合成する。このヘミアセタール(36)とトリクロロアセトニトリルを1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)存在下に反応させてイミデート(37)を得る。
Figure 2012197269
得られたフェノール体(33)とイミデート(37)とを、ルイス酸を用いてカップリングさせて配糖体(38)を得る。配糖体(14)を単離せず、引き続き触媒下で加水素分解を行い、ベンジル基を除去してフェノール体(36)に変換する。その後、エステル交換反応によりフェノール体(36)のアセチル基を脱保護し、その反応液を中和した後、濾過・乾固して、上記化合物21で示される配糖体を得ることができる。
Figure 2012197269
上記した化合物22,23,24で示される配糖体についても、同様に合成することができる。例えば、イミデート(37)の合成と同様の経路にしたがい、D−キシロース、D−セロビオース及びD−マルトースをそれぞれ出発物質として、イミデート(41,42,43)を合成する。その後、トリクロロアセトイミデート法によりこれらのイミデート(41,42,43)とフェノール体(33)とをカップリングし、次にベンジル及びアセチル基の除去を行うことにより、化合物22,23,24で示される配糖体をそれぞれ合成することができる。
Figure 2012197269
Figure 2012197269
Figure 2012197269
なお、アルブチンはコケモモやナシ等の植物に含まれる天然フェノール配糖体として知られているが、そのチロシナーゼ阻害活性は非常に弱い。しかしながら、このアルブチンは、水溶性かつ低毒性のために、美白効果のある化粧品の成分に使用されることがある。一方、4−ブチルレゾルシノールは脂溶性で用途が限られるが、レゾルシノール骨格を持つために非常に強いチロシナーゼ阻害活性を示す。本発明では、水溶性かつ低毒性のアルブチンが有する糖部と、強いチロシナーゼ阻害活性を有する4−ブチルレゾルシノールのレゾルシノール部とを有するレゾルシノール誘導体を合成することにより、水に溶けやすく且つ十分なチロシナーゼ阻害活性を有するので、両者の特性を併せ持つ、新しい配糖体となっている。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[2,4−ジベンジルオキシベンズアルデヒドの合成]
2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(1.0g、7.2mmol)をDMF5mLに溶かし、BnBr(2.15mL、18mmol)及びKCO(3.0g、22mmol)を加えて、60℃で3時間攪拌した。反応液に酢酸エチル(50mL)を加えて、得られた有機層を水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(10mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この生成物にヘキサンを加えて結晶化し下記式で示される、白色結晶の2,4−ジベンジルオキシベンズアルデヒドを2.0g得た(収率:88%)。
Figure 2012197269
H−NMR(400MHz,CDCl)δ10.38(s,1H),7.83(d,J=8.3Hz,1H),7.39(m,10H),6.63(dd,J=2.0,8.3Hz,1H),6.59(d,J=2.0Hz,1H),5.12(s,2H),5.09(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ188.3(d),165.1(s),162.7(s),135.89(s),135.85(s),130.5(d),128.7(d,2C),128.4(d),128.3(d,2C),127.5(d),127.3(d),119.5(s),107.0(d),100.1(d),70.42(t),70.36(t).
[2,4−ジベンジルオキシフェノールの合成]
アルゴン雰囲気下で、2,4−ジベンジルオキシベンズアルデヒド(2.0g、6.3mmol)とmCPBA(3.6g、16mmol)をジクロロメタン30mLに溶かし、一晩リフラックスした。反応液に酢酸エチル(50mL)を加え、有機層を5%チオ硫酸ナトリウム水溶液(10mL)、水(10mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で洗浄した。得られた有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、硫酸ナトリウムをろ別後、ろ液を減圧濃縮した。濃縮物にメタノール20mLと6MのNaOH水溶液を8mL加え、得られた溶液を室温で3時間攪拌した。反応液を2Mの塩酸で酸性にして、酢酸エチル(50mL)を加えた。有機層を水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(10mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜30%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、下記化合物で示される白色結晶の2,4−ジベンジルオキシフェノールを1.4g得た(収率:72%)。
Figure 2012197269
H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.36(m,10H),6.85(d,J=8.8Hz,1H),6.64(d,J=2.9Hz,1H),6.49(dd,J=2.9,8.8Hz,1H),5.29(s,1H),5.06(s,2H),4.99(s,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ153.5(s),149.7(s),143.8(s),137.2(s),137.1(s),128.5(d,2C),127.9(d),127.7(d),127.6(d,2C),127.2(d),115.5(d),105.7(d),104.0(d),71.8(t),71.1(t).
[実施例1:4−プロポキシレゾルシノール(化合物2)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(100mg、0.33mmol)をDMF 1mLに溶かし、1−ヨードプロパン(36μL、0.37mmol)及びKCO(91mg、0.67mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(30mL)を加えて、得られた有機層を水(5mL)及び飽和食塩水(5mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(5mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1−2%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−プロポキシベンゼンを86 mg得た(収率:76%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−プロポキシベンゼン(75mg、0.22mmol)を2mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物2で示される4−プロポキシレゾルシノールを37mg得た(収率:100%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.68(d,J=8.8Hz,1H),6.46(d,J=2.9Hz,1H),6.26(dd,J=2.9,8.8Hz,1H),5.70(bs,1H),3.92(t,J=6.6Hz,2H),1.78(sext,J=6.6Hz,2H),1.01(t,J=6.6Hz,3H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.1(s),146.7(s),140.3(s),112.7(d),105.8(d),102.7(d),71.2(t),22.6(t),10.5(q).
[実施例2:4−ペンチルオキシレゾルシノール(化合物3)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(100mg、0.33mmol)をDMF1mLに溶かし、1−ブロモペンタン(46μL、0.37mmol)及びKCO(91mg、0.67mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(30mL)を加えて、得られた有機層を水(5mL)及び飽和食塩水(5mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(5mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜2%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−ペンチルオキシベンゼンを120mg得た(収率:97%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−ペンチルオキシベンゼン(100mg、0.27mmol)を2mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物3で示される4−ペンチルオキシレゾルシノールを53mg得た(収率:100%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.68(d,J=8.8Hz,1H),6.46(d,J=2.9Hz,1H),6.26(dd,J=2.9,8.8Hz,1H),5.68(bs,1H),4.52(bs,1H),3.95(t,J=6.6Hz,2H),1.76(quint,J=6.6Hz,2H),1.39(m,2H),0.91(t,J=6.6Hz,3H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.1(s),146.7(s),140.3(s),112.7(d),105.8(d),102.7(d),69.7(t),29.0(t),28.1(t),22.4(t),14.0 q).
[実施例3:4−ヘプチルオキシレゾルシノール(化合物4)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(200mg、0.65mmol)をDMF 2mLに溶かし、1−ブロモヘプタン(160μL、1.0mmol)及びKCO(200mg、1.4mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(50mL)を加えて、得られた有機層を水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(10mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜2%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−ヘプチルオキシベンゼンを260mg得た(収率:99%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−ヘプチルオキシベンゼン(100mg、0.25mmol)を2mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物4で示される4−ヘプチルオキシレゾルシノールを54mg得た(収率:96%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.68(d,J=8.8Hz,1H),6.46(d,J=2.9Hz,1H),6.26(dd,J=2.9,8.8Hz,1H),5.67(bs,1H),4.49(bs,1H),3.94(t,J=6.6Hz,2H),1.76(quint,J=6.6Hz,2H),1.42(m,2H),1.29(m,4H),0.87(t,J=6.6Hz,3H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.1(s),146.7(s),140.3(s),112.7(d),105.8(d),102.7(d),69.8(t),31.7(t),29.3(t),29.0(t),26.0(t),22.6(t),14.1(q).
[実施例4:4−ノニルオキシレゾルシノール(化合物5)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(200mg、0.65mmol)をDMF2mLに溶かし、1−ヨードノナン(153μL、0.78mmol)及びKCO(180mg、1.3mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(50mL)を加えて、得られた有機層を水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(10mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜3%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−ノニルオキシベンゼンを276mg得た(収率:99%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−ノニルオキシベンゼン(100mg、0.23mmol)を2mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(5−20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物5で示される4−ノニルオキシレゾルシノールを58mg得た(収率:100%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.68(d,J=8.8Hz,1H),6.45(d,J=2.9Hz,1H),6.26(dd,J=2.9,8.8Hz,1H),5.66(bs,1H),4.40(bs,1H),3.93(t,J=6.6Hz,2H),1.75(m,2H),1.41(m,2H),1.24(m,10H),0.86(t,J=6.6Hz,3H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.2(s),146.7(s),140.3(s),112.7(d),105.7(d),102.7(d),69.8(t),31.8(t),29.5(t),29.4(t),29.3(t),29.2(t),26.0(t),22.6(t),14.1(q).
[実施例5:4−ウンデシルオキシレゾルシノール(化合物6)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(200mg、0.65mmol)をDMF2mLに溶かし、1−ブロモウンデカン(170μL、0.76mmol)及びKCO(180mg、1.3mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(50mL)を加えて、得られた有機層を水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(10mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜2%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−ウンデシルオキシベンゼンを297mg得た(収率:100%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−ウンデシルオキシベンゼン(100mg、0.22mmol)を2mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜15%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物6で示される4−ウンデシルオキシレゾルシノールを58mg得た(95%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.68(d,J=8.8Hz,1H),6.45(d,J=2.9Hz,1H),6.26(dd,J=2.9,8.8Hz,1H),5.66(bs,1H),4.45(bs,1H),3.94(t,J=6.6Hz,2H),1.75(quint,J=6.6Hz,2H),1.41(m,2H),1.25(m,14H),0.86(t,J=6.6Hz,3H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.1(s),146.7(s),140.3(s),112.7(d),105.7(d),102.7(d),69.8(t),31.9(t),29.59(t),29.57(t),29.54(t),29.36(t),29.33(t),29.31(t),26.0(t),22.7(t),14.1(q).
[実施例6:4−トリデシルオキシレゾルシノール(化合物7)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(200mg、0.65mmol)をDMF2mLに溶かし、1−ブロモトリデカン(395mg、1.5mmol)及びKCO(360mg、2.6mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(50mL)を加えて、得られた有機層を水(10mL)及び飽和食塩水(10mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(10mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜2%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−ウンデシルオキシベンゼンを318mg得た(収率:100%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−トリデシルオキシベンゼン(100mg、0.21mmol)を2mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10−15%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物7で示される4−トリデシルオキシレゾルシノールを56mg得た(収率:86%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.68(d,J=8.8Hz,1H),6.46(d,J=2.9Hz,1H),6.26(dd,J=2.9,8.8Hz,1H),5.68(bs,1H),4.57(bs,1H),3.94(t,J=6.6Hz,2H),1.75(quint,J=6.6Hz,2H),1.41(m,2H),1.24(m,18H),0.86(t,J=6.6Hz,3H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.1(s),146.7(s),140.3(s),112.7(d),105.8(d),102.7(d),69.8(t),31.9(t),29.54(t),29.62(t,2C),29.57(t),29.54(t),29.36(t),29.33(t,2C),26.0(t),22.7(t),14.1(q).
[実施例7:4−O−グルコピラノシルレゾルシノール(化合物21)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(270mg、0.88mmol)及び2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシルトリクロロアセトイミデート(1.73g、3.5mmol)をジクロロメタン7mLに溶かし、氷冷した。その溶液に、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(25μL、0.14mmol)を滴下し、0℃で30分攪拌した。反応液に酢酸エチル(100mL)を加えて、得られた有機層を水(20mL)及び飽和食塩水(20mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(20mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(20〜40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、白色固体の1−O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシル)−2,4−ジベンジルオキシベンゼンを得た。この化合物は単離せず、次の反応に用いた。
得られた1−O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシル)−2,4−ジベンジルオキシベンゼンを12mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(100mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40−50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシル)レゾルシノールを212mg得た(収率:53%)。
4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシル)レゾルシノール(185mg、0.41mmol)をメタノール11mLに溶かし、氷冷した。得られた溶液に0.8mLのナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%、4.2mmol)を滴下し、0℃で30分攪拌した。反応液に、HフォームのアンバーライトIR−120を少しずつ加え、中性した後、アンバーライトを濾過して濾液を減圧濃縮して、上記化合物21で示される白色固体の4−O−グルコピラノシルレゾルシノールを105mg得た(収率:100%)。この化合物を逆相HPLC(10%MeCN/HO、流速1mL/分、溶出時間4.0分)により精製し、チロシナーゼ阻害活性評価に用いた。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ7.01(d,J=8.7Hz,1H),6.31(d,J=2.9Hz,1H),6.19(dd,J=2.9,8.7Hz,1H),4.56(m,1H),3.87(dd,J=2.2,12.0Hz,1H),3.70(dd,J=5.1,12.0Hz,1H),3.40(m,4H).
13C−NMR(100MHz,CDOD)δ155.3(s),149.8(s),140.2(s),121.0(d),107.1(d),106.0(d),104.4(d),78.2(d),77.7(d),74.9(d),71.2(d),62.4(t).
[実施例8:4−((2−エチルヘキシル)オキシ)レゾルシノール(化合物8)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(0.20g、0.6mmol)を3mLのDMFに溶かし、3−ブロモメチルヘプタン(0.25g、1.2mmol)及びKCO(0.27g、1.90mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(30mL)を加えて、得られた有機層を水(5mL)及び飽和食塩水(5mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(5mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜5%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−((2−エチルヘキシル)オキシ)ベンゼンを0.23g得た(収率82%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−((2−エチルヘキシル)オキシ)ベンゼン(100mg、0.24mmol)を5mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜20%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物8で示される4−((2−エチルヘキシル)オキシ)レゾルシノールを57mg得た(収率100%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.79(d,J=8.7Hz,1H),6.46(d,J=3.0Hz,1H),6.27(dd,J=8.7,3.0Hz,1H),5.63(bs,1H),3.84(d,J=5.6Hz,2H),2.61(s,1H),1.71(sep,J=5.6Hz,1H),1.39(m,8H),0.91(t,J=7.5Hz,2H),0.88(t,J=7.0Hz,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.1(s),146.7(s),140.5(s),112.5(d),102.7(d),72.1(t),39.5(d),30.5(t),29.1(t),23.9(t),23.0(t),14.0(q),11.1(q).
[実施例9:4−フェネトキシレゾルシノール(化合物9)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(0.20g、0.6mmol)を2mLのDMFに溶かし、(2−ブロモエチル)ベンゼン(0.24g、1.2mmol)及びKCO(0.27g、1.90mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。その反応液に酢酸エチル(30mL)を加えて、得られた有機層を水(5mL)及び飽和食塩水(5mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(5mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜7%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−フェネトキシベンゼンを0.21g得た(収率79%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−フェネトキシベンゼン(99mg、0.24mmol)を5mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15〜30%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物9に示される4−フェネトキシレゾルシノールを53mg得た(収率96%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ7.34(m,3H),7.25(m,2H),6.70(d,J=8.6Hz,1H),6.42(d,J=2.9Hz,1H),6.25(dd,J=8.6,2.9Hz,1H),5.43(s,1H),4.43(bs,1H),4.17(t,J=6.8Hz,2H),3.06(td,J=6.8Hz,2H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.5(s),147.0(s),140.0(s),138.0(d),128.9(d,2C),128.7(d,2C),126.7(d),113.7(d),105.9(d),102.9(d),70.7(t),35.9(t).
[実施例10:4−シクロヘキシルメトキシレゾルシノール(化合物10)]
2,4−ジベンジルオキシフェノールを2mLのDMFに溶かし,ブロモメチルシクロヘキサン(0.23g、1.2mmol)及びKCO(0.46g、3.30mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。反応液に酢酸エチル(30mL)を加えて、得られた有機層を水(5mL)及び飽和食塩水(5mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(5mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜2.5%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゼンを0.25g得た(収率90%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−(シクロヘキシルメトキシ)ベンゼン(50mg、0.12mmol)を2mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(10〜25%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物10に示される4−シクロヘキシルメトキシレゾルシノールを27mg得た(収率96%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.67(d,J=8.6Hz,1H),6.46(d,J=2.9Hz,1H),6.26(dd,J=8.6,2.9Hz,1H),5.65(s,1H),4.38(bs,1H),3.74(d,J=6.2Hz,2H),1.76(m,5H),1.69(m,6H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ150.0(s),146.7(s),140.5(s),112.7(d),105.7(d),102.7(d),75.1(t),37.7(d),29.9(t,2C),26.4(d),25.7(t,2C).
[実施例11:4−(2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エトキシ)レゾルシノール(化合物15)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(0.20g、0.6mmol)を2mLのDMFに溶かし、2−(2−ブロモエチル)−1,3−ジオキサン(0.26g、1.2mmol)及びKCO(0.27g、1.90mmol)を加えて、50℃で一晩攪拌した。その反応液に酢酸エチル(30mL)を加えて、得られた有機層を水(5mL)及び飽和食塩水(5mL)で3回ずつ洗浄した。水層を合わせて、さらに酢酸エチル(5mL)で3回抽出し、得られたすべての有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無水硫酸ナトリウムをろ別し、ろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜25%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、無色油状の2,4−ジベンジルオキシ−1−(2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エトキシ)ベンゼンを0.22g得た(収率80%)。
2,4−ジベンジルオキシ−1−(2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エトキシ)ベンゼン(98mg、0.23mmol)を4mLの酢酸エチルに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭(10mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌した。セライトを用いてパラジウム触媒をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(15〜40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、上記化合物15で示される4−(2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エトキシ)レゾルシノールを55mg得た(収率100%)。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ6.86(bs,1H),6.77(d,J=8.6Hz,1H),6.43(d,J=2.9Hz,1H),6.25(dd,J=8.6,2.9Hz,1H),4.80(t,J=4.5Hz,1H),4.57(bs,1H),4.14(dd,J=12.0,5.0Hz,2H),4.06(t,J=6.0Hz,2H),3.80(td,J=12.0,2.4Hz,2H),2.15(m,1H),2.07(dd,J=6.0,4.5,2H),1.38(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ151.4(s),148.6(s),140.0(s),117.0(d),105.9(d),103.0(d),100.6(d),67.5(d),67.1(t,3C),34.7(t),25.5(t).
[実施例12:4−O−キシロピラノシルレゾルシノール(化合物22)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(1.0g、3.3mmol)及び2,3,4−トリ−O−アセチル−α−D−キシロピラノシルトリクロロアセトイミデート(4.12g、9.8mmol)をアルゴン雰囲気下で真空乾燥した後、脱水したジクロロメタン20mLに溶解し、氷冷しながらトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(70μl、0.21mmol)を加え30秒攪拌した。その後、酢酸エチルを加え、有機層を蒸留水及び飽和食塩水で洗浄した。その有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1−O−(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−キシロピラノシル)−2,4−ジベンジルオキシベンゼンを1.83g得た(収率99%)。この化合物は単離せず、次の反応に用いた。
1−O−(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−キシロピラノシル)−2,4−ジベンジルオキシベンゼン(1.83g、3.2mmol)を酢酸エチル12mLに溶解し、20%水酸化パラジウム−活性炭素(183mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌し、水素添加反応を行った。その後、セライトを用いてパラジウムをろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、4−O−(2,3,4−トリ−O−アセチル−β−D−キシロピラノシル)レゾルシノールを0.39g得た(収率31%)。
4−O−(2,3,4−トリ−O−アセチル―β−D−キシロピラノシル)レゾルシノール(0.16mg、0.42mmol)をメタノール11mLに溶解した。この溶液に氷冷しながら28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(0.80mL、0.23mmol)を滴下し、アルゴン雰囲気下、室温で一晩攪拌した。反応液にアンバーライトIR−120Hを少しずつ加え、pH試験紙で反応液が中性になることを確認した。アンバーライトをろ過して、ろ液を減圧濃縮し、目的物である上記化合物22で示される4−O−キシロピラノシルレゾルシノールを0.11g得た(99%)。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ6.90(d,J=8.7Hz,1H),6.31(d,J=2.9Hz,1H),6.18(dd,J=8.7,2.9Hz,1H),4.59(d,J=7.4Hz,1H),3.91(dd,J=11.4,5.4Hz,1H),3.54(ddd,J=11.2,10.4,5.4Hz,1H),3.41(dd,J=9.0,7.4Hz,1H),3.39(dd,J=11.2,9.0Hz,1H),3.24(dd,J=11.4,10.4Hz,1H).
13C−NMR(100MHz,CDOD)δ155.5(s),149.9(s),139.9(s),121.1(d),107.0(d),106.5(d),104.4(d),77.5(d),74.8(d),71.0(d),67.1(t).
[実施例13:4−β−グルコピラノシル−4‘−β−グルコピラノシルレゾルシノール(化合物23)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(0.25g、0.82mmol)及び1−α−トリクロロアセチミドイル−2,3,6−O−トリアセチル−グルコピラノシル−4−β−(2’,3’,4’,6’−O−テトラアセチル)−グルコピラノシド(1.10g、1.4mmol)をアルゴン雰囲気下で真空乾燥した後、脱水したジクロロメタン7mLに溶解し、氷冷しながらトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(10μL、0.08mmol)を加え0℃で30秒攪拌した。その後、酢酸エチルを加え、有機層を蒸留水及び飽和食塩水で洗浄した。その有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1−β−(2’,3’,6’−O−トリアセチル)−グルコピラノシル−4’−β−(2”,3”,4”,6”−O−テトラアセチル)−グルコピラノシル−2,4−ビス−ベンジルオキシベンゼンを0.67g得た(収率89%)。
1−β−(2’,3’,6’−O−トリアセチル)−グルコピラノシル−4’−β−(2”,3”,4”,6”−O−テトラアセチル)−グルコピラノシル−2,4−ビス−ベンジルオキシベンゼン(0.58g、0.63mmol)を酢酸エチル6mLに溶解し20%水酸化パラジウム−活性炭素(58mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌し、水素添加反応を行った。その後、セライトを用いてパラジウムをろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1−β−(2’,3’,6’−O−トリアセチル)−グルコピラノシル−4’−β−(2”,3”,4”,6”−O−テトラアセチル)−グルコピラノシル−2,4−ジヒドロキシベンゼンを0.44g得た(収率95%)。
1−β−(2’,3’,6’−O−トリアセチル)−グルコピラノシル−4’−β−(2”,3”,4”,6”−O−テトラアセチル)−グルコピラノシル−2,4−ジヒドロキシベンゼン(0.44g、0.59mmol)をメタノール10mLに溶解した。この溶液に氷冷しながら28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(0.90μL、319mmol)を滴下し、アルゴン雰囲気下、室温で一晩攪拌した。その反応液にアンバーライトIR−120Hを少しずつ加え、pH試験紙で反応液が中性になることを確認した。アンバーライトをろ過して、ろ液を減圧濃縮し目的物である上記化合物23で示される4−β−グルコピラノシル−4’−β−グルコピラノシルレゾルシノールを0.14g得た(収率53%)。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ6.98(d,J=8.8Hz,1H),6.31(d,J=2.9Hz,1H),6.19(dd,J=8.8,2.9Hz,1H),4.59(d,J=7.8Hz,1H),4.43(d,J=7.8Hz,1H),3.88(m,2H),3.62(m,3H),3.48(m,2H),3.34(m,2H),3.22(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDOD)δ155.4(s),149.8(s),140.1(s),121.1(d),107.1(d),105.8(d),104.6(d),104.4(d),80.1(d),78.1(d),77.8(d),76.7(d),76.0(d),74.9(d),74.7(d),71.3(d),62.4(t),61.5(t).
[実施例14:4−β−グルコピラノシル−4’−α−グルコピラノシルレゾルシノール(化合物24)]
2,4−ジベンジルオキシフェノール(0.25g、0.82mmol)及び1−α−トリクロロアセチミドイル−2,3,6−O−トリアセチル-グルコピラノシル−4−α−(2’,3’,4’,6’−O−テトラアセチル)−グルコピラノシド(1.10g、1.4mmol)をアルゴン雰囲気下で十分に真空乾燥した後、脱水したジクロロメタン7mLに溶解し、氷冷しながらトリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(10μL、0.08mmol)を加え30秒攪拌した。その後、酢酸エチルを加え、有機層を蒸留水及び飽和食塩水で洗浄した。その有機層に無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥し、ろ過後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(30〜40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1−β−(2’,3’,6’−O−トリアセチル)−グルコピラノシル−4’−α−(2”,3”,4”,6”−O−テトラアセチル)−グルコピラノシル−2,4−ビス−ベンジルオキシベンゼンを0.75g得た(収率99%)。
1−β−(2’,3’,6’−O−トリアセチル)−グルコピラノシル−4’−α−(2”,3”,4”,6”−O−テトラアセチル)−グルコピラノシル−2,4−ビス−ベンジルオキシベンゼン(0.72g、0.79mmol)を酢酸エチル10mLに溶解し20%水酸化パラジウム−活性炭素(72mg)を加えて水素雰囲気下、室温で一晩攪拌し、水素添加反応を行った。その後、セライトを用いてパラジウムをろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40〜50%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、1−β−(2’,3’,6’−O−トリアセチル)−グルコピラノシル−4’−α−(2”,3”,4”,6”−O−テトラアセチル)−グルコピラノシル−2,4−ジヒドロキシベンゼンを0.37g得た(収率62%)。
1−β−(2’,3’,6’−O−トリアセチル)−グルコピラノシル−4’−α−(2”,3”,4”,6”−O−テトラアセチル)−グルコピラノシル−2,4−ジヒドロキシベンゼン(0.35g、0.47mmol)をメタノール10mLに溶解した。この溶液に氷冷しながら28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(0.90mL、254mmol)を滴下し、アルゴン雰囲気下、室温で一晩攪拌した。反応液にアンバーライトIR−120Hを少しずつ加え、pH試験紙で反応液が中性になることを確認した。アンバーライトをろ過して、ろ液を減圧濃縮し、目的物である上記化合物24で示される4−β−グルコピラノシル−4’−α−グルコピラノシルレゾルシノールを0.21g得た(収率99%)。
H−NMR(400MHz,CDOD)δ7.00(d,J=8.7Hz,1H),6.31(d,J=2.8Hz,1H),6.19(dd,J=8.7,2.8Hz,1H),5.18(d,J=3.8Hz,1H),4.59(d,J=7.9Hz,1H),3.86(m,3H),3.63(m,5H),3.46(m,3H),3.26(m,1H).
13C−NMR(100MHz,CDOD)δ155.4(s),149.8(s),140.1(s),121.1(d),107.1(d),105.9(d),104.4(d),103.0(d),80.8(d),77.4(d),76.8(d),75.1(d),74.8(d),74.5(d),74.2(d),71.5(d),62.7(t),61.9(t).
[チロシナーゼ阻害活性の評価]
DOPA49mgを精製水に溶解し、5mMのDOPA水溶液を調製した。合成した各化合物2〜7,21をDMSOに溶解し、3mMのサンプル溶液を調製した。チロシナーゼは、マッシュルーム由来のチロシナーゼ(「E.C.1.14.18.1」、購入先:Sigma-Aldrich)を用い、50mMのリン酸ナトリウム緩衝液に溶解し、0.67mg/mLのチロシナーゼ溶液を調製した。
キュベット(3mL容)に、DMSOで10段階(0〜0.1mM)に希釈したサンプル溶液0.1mL、250mMリン酸ナトリウム緩衝液0.6mL、5mMのDOPA水溶液0.3mL、精製水1.9mL及びチロシナーゼ溶液0.1mLを加え、よく混合し、分光光度計で475nmの吸光値の変化を計測した。各測定は30℃で30秒間行い、1秒ごとに吸光値をコンピュータに保存した。得られた吸光度を直線回帰し、ブランク測定時の傾きを100%として50%阻害濃度(IC50)を算出した。表1中のIC50に示されるデータは、50%阻害する各誘導体の濃度を示し、値が低いほどチロシナーゼに対する阻害活性が強いことを示している。
Figure 2012197269
表1からわかるように、本発明に係る4−アルコキシレゾルシノールの化合物2〜7はIC50が14〜75μMの範囲であり、いずれも強いチロシナーゼ阻害活性が認められた。特に化合物5の4−ノニルオキシレゾルシノールと化合物6の4−ウンデシルオキシレゾルシノールは、かつて国内で化粧品や食品にチロシナーゼ阻害剤として用いられていたコウジ酸と比較しても同程度であり、強いチロシナーゼ阻害活性を示すことがわかった。本発明では、こうした強いチロシナーゼ阻害活性を持つ4−アルコキシレゾルシノールを、O−アルキル体を経由した極めて効率的で高い収率で合成できるので、工業的にも極めて有用である。
また、化合物21の4−O−グルコピラノシルレゾルシノールはIC50が1100μMであり、チロシナーゼ阻害活性としては強くないが、水溶性で低毒性であるため、脂溶性のクリームや水溶性のローション等、用途に応じたチロシナーゼ阻害剤を提供できる。
合成した化合物8〜10、15、23及び24についても、上記した化合物2〜7及び21と同様に、3mMのサンプル溶液を調整し、上記と同様にしてチロシナーゼ阻害活性を評価した。結果を表2に示した。
Figure 2012197269
表2からわかるように、化合物8はIC50が44μMであり、化合物9はIC50が32μMであり、化合物10はIC50が60μMであり、化合物15はIC50が46μMであり、化合物23はIC50が300μMであり、化合物24はIC50が1100μMであった。

Claims (2)

  1. 式1で示されるレゾルシノール誘導体(式1中、Rは、メチル基、炭素数3以上10以下の分岐状のアルキル基、フェニル基、シクロ環化合物、含酸素複素環化合物、又は、単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物である。nは0〜15である。)。
    Figure 2012197269
  2. 式1で示されるレゾルシノール誘導体からなるチロシナーゼ活性阻害剤(式1中、Rは、メチル基、炭素数3以上10以下の分岐状のアルキル基、フェニル基、シクロ環化合物、含酸素複素環化合物、又は、単糖類若しくはオリゴ糖類のいずれかの残基又はそれらのメチル化物である。nは0〜15である。)。
    Figure 2012197269


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