JP2012196940A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無端シート状部材で液体を受けたときに、完全に液体を除去できず、残った液体が固化する。
【解決手段】本発明の液体噴射装置は、ヘッド19から噴射された液体を受け、大径ローラー32と小径ローラー33との間に支持されて回転可能な液体受け部としての無端シート状部31と、大径ローラー32の重力方向下側に位置して液体を保持する液体保持部41と、小径ローラー33の重力方向下側に位置し、液体が固化した固化物を収容する固化インク受け部45と、無端シート状部31に対向させたヘッド19から吐出された液体を受けた部分が大径ローラー32を通過するように無端シート状部31を一方向に回転させる第1動作と第1動作から少なくとも液体が固化する時間経過後に、無端シート状部31で固化した部分を小径ローラー33を通過するように無端シート状部31を他方向に回転させる第2動作とを実行する制御部23と、を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドから排出された液体を収容する収容部を備える液体噴射装置に関する。
従来から、インクなどの液体を液体噴射ヘッドのノズルから媒体に噴射する液体噴射装置が広く知られている。媒体に噴射する際、液体噴射ヘッドの全ノズルから噴射することはない。そのため噴射しないノズル内のインクは徐々に乾燥し、粘度が上昇する増粘状態となる。所定の粘度を超えると液体噴射ヘッドは正常にインクの噴射を行えなくなる。
ノズル内のインクの増粘を防止する方法として、所定の時間間隔や所定の噴射量間隔で、媒体以外の場所に液体噴射ヘッドの全ノズルからインクを噴射するフラッシングを行うのが一般的である。
フラッシング時においては、インクを吸収する吸収材にインクを噴射することで、インクを保持する。最近では、フィルムなどのインクを吸収しない媒体の需要や、媒体への噴射後の乾燥時間の短縮化のために、乾燥し易いインクの使用が求められている。乾燥しやすいインクを用いると、フラッシング時には、インクが吸収材に吸収浸透する前に乾燥してしまうため、吸収材の内部や表面でインクが固化し、堆積しやすくなる。一般に、フラッシングによるミストの発生を防止するため、液体噴射ヘッドと吸収材の距離は近い。そのため、インクが堆積すると液体噴射ヘッドに接触し汚染してしまう課題が発生する。
そこで、乾燥しやすいインクには特許文献1のように吸収材ではなくベルトを用いることがある。特許文献1は、媒体を搬送する搬送ベルト上において媒体を支持していない部分にフラッシングを行う。搬送ベルトに噴射されたインクは、クリーニング部の液体が入った洗浄槽の中を移動することで清掃される。
特開2010−23515号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、搬送ベルトを洗浄槽に浸すため搬送ベルトが濡れてしまう課題がある。また、洗浄槽を設けると、液体噴射装置が傾いた際に液が漏れ出す課題も発生する。
洗浄槽の代わりに、ブレードなどのインク除去材をベルトに摺接させてインクを除去することも考えられる。しかし、ブレードではベルトに付着したインクを完全に除去することはできず、除去されなかったインクが固化する。固化したインクはブレードでは削り落とすことができない。固化したインクを削り落とすようなブレードでは、逆にベルトを傷付けてしまう。また、ブレードにインクが付着して、ブレードとベルトの接触部にインクが堆積していく課題も発生する。ブレードにインクが堆積すると、さらにインクを除去できなくなる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
本適用例に係る液体噴射装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドから噴射された液体を受け、第1のローラーと第2のローラーとの間に支持されて回転可能な無端シート状部材である液体受け部と、第1のローラーの重力方向下側に位置して液体を保持する液体保持部と、第2のローラーの重力方向下側に位置して、液体が固化した固化物を収容する固化物収容部と、液体噴射ヘッドを液体受け部に対向させ、液体噴射ヘッドから吐出し、吐出された液体を受けた部分が第1のローラーを通過するように液体受け部を一方向に回転させる第1動作と、第1動作から少なくとも液体が固化する時間経過後に、無端シート状部材で固化した部分を第2ローラーを通過する液体受け部を他方向に回転させる第2動作と、を実行する制御部と、を有する。
本適用例によれば、無端シート上にフラッシングし無端シートを一方に回転させることで、固化していないインクを第1のローラーの下の液体保持部で保持する。無端シート上に付着して液体保持部に落ちなかったインクが固化した時間を経過したら無端シートを他方向に回転させることで、固化したインクは第2のローラーのところで剥離させられ、固化収容部で収容される。これにより無端シート上で固化したインクを収容することができ、さらに堆積して液体噴射ヘッドと擦れることもない。また、固化していないインクと、固化したインクを別々のところで収容でき、固化したインクが液体保持部に入ることで固化していないインクの浸透性を損なうことがない。
上記適用例に記載の液体噴射装置は、第2のローラーの直径は第1のローラーの直径より小さいことが好ましい。
本適用例によれば、固化収容部側の第2ローラーは液体保持部側の第1のローラーより径が小さいので、無端シート上の固化インクが変形しやすく、無端シートから剥離しやすくなる。また、液体保持部側では剥離しにくくなり、液体保持部に固化インクが入ることで、液体の浸透を妨げることを抑制する。
上記適用例に記載の液体噴射装置は、無端シート状部材で液体を受ける部分は、第1のローラーと第2のローラーの中心間距離より短く、かつ、定められた領域であるのが好ましい。
本適用例によれば、無端シートがインクを受ける区間はローラー間より短い区間とすることで、無端シートを一方に回転させたときにインクが付着した区間が第2のローラーに係ることがない。また、他方向に回転したときに固化したインクの領域が第1のローラーに係ることがない。これにより固化していないインクと固化したインクがそれぞれの収容部で混ざり合うことがない。
上記適用例に記載の液体噴射装置は、制御部は、第1動作時の回転速度より第2動作時の回転速度を速くするのが好ましい。
本適用例によれば、固化したインクを第2のローラーに送る速度を遅くすることで、より剥離を発生しやすくなる。
上記適用例に記載の液体噴射装置において、制御部は、第2動作と、第2動作の後に再度無端シート状部材で固化した部分が第2ローラーを通過するよう無端シート状部材を一方向に回転する第3動作と、を複数回繰り返すのが好ましい。
本適用例によれば、固化したインクを第2のローラーに送る動作を複数回行うことで、より剥離を発生し易くなる。
実施形態1に係るインクジェット式プリンターの斜視図。 実施形態1に係るインクジェット式プリンターのブロック図。 実施形態1に係るフラッシング受け部の側面断面図。 実施形態1に係るヘッドと無端シート部の関係を示す平面図。 実施形態1に係るインク受け部の作用を示す側面断面図。 実施形態1に係る除去されなかったインクを示す側面断面図。 実施形態1に係る固化インク受け部の作用を示す側面断面図。
以下、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンターに本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1を基準とした場合の「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」と一致するものとする。
(実施形態1)
図1に示すように、インクジェット式プリンター11の略矩形箱状をなすフレーム12内の下部には、その長手方向である左右方向に沿って媒体Pを支持するプラテン13が延設されている。プラテン13上には、フレーム12の背面下部に設けられた媒体送りモーター14の駆動に基づいて、図示しない媒体送り機構により媒体Pが後方側から給送されるようになっている。
フレーム12内におけるプラテン13の上方には、該プラテン13の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、該ガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能に移動体としてのキャリッジ16が支持されている。また、フレーム12の後壁内面におけるガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリー17a及び従動プーリー17bが回転自在に支持されている。
駆動プーリー17aにはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となる移動手段としてのキャリッジモーター18の出力軸が連結されるとともに、これら一対のプーリー17a,17b間には一部がキャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト17が掛装されている。したがって、キャリッジ16は、ガイド軸15にガイドされながら、キャリッジモーター18の駆動力により無端状のタイミングベルト17を介して左右方向に移動されるようになっている。
図1に示すように、キャリッジ16の下端部には、液体噴射ヘッドとしてのヘッド19が支持されている。ヘッド19の下面には、複数のノズル20が開口している。各ノズル20は、左右方向において互いに平行且つ等間隔に並ぶ複数のノズル列20Aを構成している。すなわち、各ノズル列20Aは、前後方向に並ぶ複数のノズル20によってそれぞれ構成されている。なお、キャリッジ16(ヘッド19)の移動する方向を主走査方向と呼ぶ。
キャリッジ16上には、ヘッド19に対して液体としてのインクを供給するためのインクカートリッジ21が着脱可能に装着されている。そして、インクカートリッジ21内のインクは、インクカートリッジ21からヘッド19へと供給され、ヘッド19に備えられた圧電素子(図示略)の駆動により、該ヘッド19の各ノズル20からインクが噴射される。そして、プラテン13上に給送された媒体Pに噴射されて印刷が行われるようになっている。
また、フレーム12内には、キャリッジ16の移動距離に比例する数のパルスを出力するリニアエンコーダー22がガイド軸15に沿うように設けられている。さらに、インクジェット式プリンター11は、該インクジェット式プリンター11を統括制御する制御手段としての制御部23を備えている。制御部23は、CPU、ROM、及びRAMを備えた構成とされている。
図2に示すように、制御部23は、媒体送りモーター14、キャリッジモーター18、リニアエンコーダー22、及び無端シート送りモーター30とそれぞれ電気的に接続されるとともに、媒体送りモーター14及びキャリッジモーター18、後述する無端シート送りモーター30の駆動を個別に制御する。そして、制御部23は、リニアエンコーダー22から出力されるパルスを検出して把握されるキャリッジ16の移動位置、移動速度及び移動方向に基づいて、キャリッジモーター18の駆動を制御することで、キャリッジ16の速度制御及び位置制御を行う。また、制御部23は、ヘッド駆動部26の駆動を制御し、圧電素子を駆動することでヘッド19のノズル20からインクを噴射する。
また、フレーム12内の右端部に位置する媒体Pと対応しないホームポジション領域(非媒体領域)には、媒体への噴射をしていない時にヘッド19のクリーニングなどのメンテナンスを行うためのメンテナンス装置24が設けられている。一方、フレーム12内の左端部に位置する媒体Pと対応しない領域には、媒体への噴射をしている最中に適宜行われるフラッシングによって各ノズル20から廃液として吐出(噴射)されるインクを受容する液体受容装置(液体受容手段)としてのフラッシング受け部25が配置されている。
次に、フラッシング受け部25の構成について詳述する。
図3示すように、フラッシング受け部25は、ヘッド19と対向してヘッド19から噴射されたインク滴を受ける無端シート部31を備えている。無端シート部31は、矩形板状のシートの両端とつなぎ合わせることで無端状にしている。無端シート部31の内側には第1のローラーとしての大径ローラー32と第2のローラーとしての小径ローラー33が備えられる。大径ローラー32と小径ローラー33により無端シートはテンションが掛けられ、たるまずに張られた状態となる。大径ローラー32の上端の位置と小径ローラー33の上端の位置は同じ高さである。そのため、無端シート部31のヘッド19に近い側の面はヘッド19のノズル20が形成された面と平行である。逆に、無端シート部31のヘッド19に遠い側の面はヘッド19のノズル20が形成された面に対して傾斜した状態となる。大径ローラー32もしくは小径ローラー33の一方は、無端シート送りモーター30により回転させられ、無端シート部31も各ローラーに沿って移動する。ここで、無端シート部31のヘッド19に近い側が大径ローラー32側に移動するような無端シート送りモーター30の回転方向、もしくは無端シート部31の回転方向を正回転、無端シート部31のヘッド19に近い側が小径ローラー33側に移動する方向の回転を逆回転とする。
大径ローラー32の中心と小径ローラー33の中心との前後方向の距離は、ノズル列20Aの両端のノズル20間の距離よりも長い。また、図4において、無端シート部31の幅W(無端シートの長手方向と垂直方向の長さ)は、両端にあるノズル列20Aの距離よりも長い。これにより、無端シート部31はヘッド19と対向したときに全てのノズル20からのインクの噴射を受けられる大きさである。よって、ヘッド19を無端シート部31と対向した位置から動かすことなく全てのノズル20からフラッシングを行うことができる。なお、図3において、ノズル20を3つだけ示したが、これらはノズル列20Aの両端と中央の3つを示しており、これらの間にもノズルは存在する。また、図4において、左右方向にノズル列20Aを4列示したが、これに限るものではない。
図3において、大径ローラー32の下部には液体収容部としてのインク受け部41がある。また、小径ローラー33の下部には固化液体保持部としての固化インク受け部45がある。後で詳述するが、インク受け部41は液状のインクを受ける部分であり、固化インク受け部45は固化したインクを受ける部分である。
インク受け部41は大径ローラー32の下部から小径ローラー33に向かって延びる中空の直方体状のインク受けケース42を有している。インク受けケース42の中にはインクを吸収する吸収材43が収容されている。図3では1枚の吸収材43であるが、複数枚の吸収材43でもよい。固化インク受け部45は中空の固化インク受けケース46を有している。固化インク受けケース46の中には吸収材は収容されていない。インク受け部41の容積は固化インク受け部45の容積より大きく、10倍以上大きいのが望ましい。また、図3において、インク受けケース42と固化インク受けケース46は別体であるが、受ける部分が個別になっていれば一体でもよい。
次に、インクジェット式プリンター11のフラッシング時の作用について説明する。
インクジェット式プリンター11では、媒体Pへの噴射の最中に、ほぼ一定の間隔(例えば、10秒間隔やキャリッジ16を8往復毎)でヘッド19をフラッシング位置にキャリッジ16を移動させた状態でフラッシングが行われる。フラッシング位置は、ヘッド19を無端シート部31に対向させ全ノズル20からのフラッシングが可能な位置である。そして、フラッシングによってヘッド19の各ノズル列20Aの各ノズル20から噴射されたインクは、無端シート部31のヘッド19に近い側の上に付着する。このときの無端シート部31の位置は図3に示された位置であり、第1位置とする。付着したインクは無端シート部31上で若干濡れ広がる。無端シート部31上でインクが付着する領域をインク受け区間34と呼ぶ。1回のフラッシングにより噴射されるインク量は1ノズル当たり0.01mg程度である。図3ではインク受け区間34のインクは一つに連続しているが、複数に分かれていてもよい。複数に分かれている場合は、一方の端から他方の端までの区間がインク受け区間34となる。
制御部23はフラッシングを1回行う毎に、その回数を記憶する。そして、フラッシング回数が10回になったら、無端シート送りモーター30を正回転させる。このとき図5のように、インク受け区間34が大径ローラー32の中心より下側となる位置(第2位置)まで正回転させる。その途中で、大径ローラー32の部分まできたインクは重力で、大径ローラー32の下に位置するインク受けケース42に落下する。インク受けケース42には吸収材43が備えられており、落下したインクは吸収材43に吸収され保持される。フラッシング回数を1回では量が少なすぎて無端シート部31から落下しにくいが、フラッシングを10回行ってから無端シート部31を移動することで、重力で落下しやすくなる。無端シート送りモーター30を正回転させた後で、制御部23は記憶していたフラッシング回数を0回にリセットする。フラッシングの回数はインクが落下する回数であれば任意に変更してもよい。A4サイズの媒体に噴射した場合、1枚の媒体への噴射中に行われるフラッシングは5回くらいである。フラッシング10回であれば、A4サイズの媒体への噴射を2枚行う毎に1度、無端シート部31を移動することになる。なお、A4サイズの媒体の全面に噴射を行うとは限らず、半面の場合など、噴射する区間は可変のため、必ずしもA4サイズ2枚に1度、無端シート部31を移動するとは限らない。
制御部23は、その後、インク受け区間34を、第1の位置となるように、無端シート送りモーター30を逆回転させる。その後も媒体への噴射が続けば、一定の間隔でヘッド19が無端シート部31と対向する位置に移動して、フラッシングを行う。このとき、インク受け区間34とノズル列20Aは対向する位置関係となるため、同じ箇所にフラッシングが行われる。つまり、無端シート部31において、フラッシングを受ける箇所は同じ位置で一定となる。ここで、同じ位置とは、無端シート送りモーター30の回転誤差やヘッド19の停止位置誤差などを含むため、誤差を含んでいる。なお、無端シート部31を移動している間は、ヘッド19から媒体Pへの噴射は継続される。
その後、媒体Pへの噴射が継続されれば同じ動作が繰り返されることになる。そして、媒体Pへの噴射が終わる。制御部23は無端シート送りモーター30を正回転させ、インク受け区間34を第1位置から第2位置に移動させる。これは、制御部23が記憶しているフラッシング回数が10回に満たない場合でも行う。媒体Pへの噴射が終わった場合、その後、長時間にわたって噴射が再開されない場合がある。インク受け区間34を第1位置に保持したままにしておくと、無端シート部31に付着したインクがそのまま固化してしまうことがある。フラッシング回数が少ないとインク受け区間34を第1位置から第2位置に移動させてもインクは落下しない場合があるが、無端シート部31に付着するインク量を最低限の量に抑制することはできる。
そして、制御部23は無端シート送りモーター30を逆回転させ、インク受け区間34を第1位置に移動させる。同時に休止タイマーをスタートする。休止タイマーは媒体Pへの噴射をしていない時間をカウントするタイマーである。
再び、媒体Pへの噴射が実行されるとき、制御部23は休止タイマーを確認する。休止タイマーが72時間を超えていなければ、制御部23は、媒体Pへの噴射を実行する。休止タイマーが72時間を超えていれば、制御部23は、媒体Pへの噴射を実行する前に、無端シート送りモーター30を逆回転させる。無端シート部31のインク受け区間34が第1位置から小径ローラー33を経て第3位置に移動するまで無端シート送りモーター30を逆回転させる。
図6のように、無端シート部31には大径ローラー32部で落下しきれなかったインクが膜状に残る。残ったインクは72時間経過すると固化する。その状態でフラッシングを行うと、膜状の固化インクの上にインクが付着する。すると、インク受け区間34が大径ローラー32部を通過してもインクが落下しにくくなり、膜状のインクが堆積していくことになる。
そこで、休止タイマーが72時間を超えている場合は、図7のように、インク受け区間34が小径ローラー33を通過するようにする。無端シート部31は小径ローラー33を通過する際に、大きな曲率で変形させられる。これにより無端シート部31で固化した膜状のインクが分断され無端シート部31から剥離する。そして、小径ローラー33の下に位置する固化インク受け部45に落下し収容される。第3位置は、インク受け区間34が小径ローラー33の中心より下側に位置するような位置である。
ここで、大径ローラー32をインク受け区間34が通過するときには固化インクが剥離せず、小径ローラー33を通過するときに剥離するのが望ましい。大径ローラー32で剥離した場合、剥離した固化インクはインク受け部41の吸収材43の上に落ちる。剥離した固化インクは吸収材43に吸収されることは無いので、吸収材の上に残る。その後、固化していないインクがインク受け部41に落ちた場合、固化していないインクは固化したインクの上に落ちる。固化していないインクは固化したインクをすぐには溶解できず、吸収材43に吸収されることもないため、固化したインクの上に堆積することになる。一方、固化インク受け部45に収容されるのは無端シート部31から剥離した固化したインクであり、固化していないインクが収容されることはない。そのため、固化インク受け部45には吸収材は備えられていない。また、固化していないインクが収容されることは無いので堆積することもない。よって、大径ローラー32は固化したインクが剥離しない直径であるのが望ましく、小径ローラー33は固化したインクが剥離する直径であるのが望ましい。
その後、制御部23は、無端シート送りモーター30を正回転させ、インク受け区間34を第3位置から第1位置へ移動させる。そして、媒体Pへの噴射を実行する。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
上述した実施形態では、インク受け区間34が大径ローラー32や小径ローラー33を通過するときの速度は特に規定していない。この速度は同じでよい。しかし、インク受け区間34が小径ローラー33を通過するときの速度を大径ローラー32を通過するときの速度より速くしても良い。速くすることにより、小径ローラー33付近では無端シート部31で固化した膜状のインクが分断されやすくなり、無端シート部31から剥離しやすくなる。また、大径ローラー32付近では、固化していないインクが飛散することがなく、確実にインク受け部41に収容される。
上述した実施形態では、インク受け区間34が小径ローラー33を通過するとき回数を1回としたが、複数回行っても良い。複数回行うことで、無端シート部31で固化した膜状のインクが分断されやすくなり、無端シート部31から剥離しやすくなる。
上述した実施形態では、インク受け区間34を同じ位置とした。これは、インクを受ける区間が同じであればよい。そのため、無端シート部31を動かさずにフラッシングをしてもよいし、無端シート部31を動かしながらフラッシングをしてもよい。そして、インク受け区間34は大径ローラー32と小径ローラー33の中心間距離より短く、かつ、定められた領域である。2つのローラー間の中心間距離より短かいので、インク受け区間34が両方のローラーにかかることがなく、インク受け部41に固化したインクが収容されることはなく、固化インク受け部45に固化していないインクが収容されることはない。
上記実施例は、インクジェット式のプリンターが採用されているが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用しても良い。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射ヘッドが噴射させることができるような材料であれ良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体消費装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター、19…液体噴射ヘッドとしてのヘッド,23…制御部、31…液体受け部としての無端シート部、32…第1のローラーとしての大径ローラー、33…第2のローラーとしての小径ローラー、34…液体を受ける部分としてのインク受け区間、41…液体保持部としてのインク受け部、45…固化物収容部としての固化インク受け部。

Claims (5)

  1. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドから噴射された液体を受け、第1のローラーと第2のローラーとの間に支持されて回転可能な無端シート状部材である液体受け部と、
    前記第1のローラーの重力方向下側に位置して前記液体を保持する液体保持部と、
    前記第2のローラーの重力方向下側に位置して、前記液体が固化した固化物を収容する固化物収容部と、
    前記液体噴射ヘッドを前記液体受け部に対向させ、前記液体噴射ヘッドから吐出し、吐出された前記液体を受けた部分が前記第1のローラーを通過するように前記液体受け部を一方向に回転させる第1動作と、前記第1動作から少なくとも前記液体が固化する時間経過後に、前記無端シート状部材で固化した部分を前記第2ローラーを通過する前記無端シート状部材を他方向に回転させる第2動作と、を実行する制御部と、を有する液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記第2のローラーの直径は前記第1のローラーの直径より小さい液体噴射装置。
  3. 請求項2に記載の液体噴射装置において、
    前記無端シート状部材で前記液体を受ける部分は、前記第1のローラーと前記第2のローラーの中心間距離より短く、かつ、定められた領域である液体噴射装置。
  4. 請求項3に記載の液体噴射装置において、
    前記制御部は、前記第1動作時の回転速度より前記第2動作時の回転速度を速くする液体噴射装置。
  5. 請求項4に記載の液体噴射装置において、
    前記制御部は、前記第2動作と、前記第2動作の後に再度前記無端シート状部材で固化した部分が前記第2ローラーを通過するよう前記無端シート状部材を前記一方向に回転する第3動作と、を複数回繰り返す液体噴射装置。
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