JP2011088308A - 液体噴射装置 - Google Patents

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JP2011088308A
JP2011088308A JP2009242162A JP2009242162A JP2011088308A JP 2011088308 A JP2011088308 A JP 2011088308A JP 2009242162 A JP2009242162 A JP 2009242162A JP 2009242162 A JP2009242162 A JP 2009242162A JP 2011088308 A JP2011088308 A JP 2011088308A
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ink
cleaning liquid
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roller
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Shigenori Nakagawa
茂憲 中川
Kimitoshi Kimura
仁俊 木村
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】液体(インク)受け部上での固形物(インクの溶質)の堆積、乾燥を防止するた
めの洗浄液がフラッシング部の開口から溢れ出てしまうことを極力少なくでき、液体受け
部上での固形物の堆積、乾燥を防止でき、しかもミストの発生も抑える。
【解決手段】液体噴射装置は、ノズル列を備えたノズル形成面16aが水平面に対して傾
斜して配置されるヘッド16と、フラッシング部30とを備え、フラッシング部30は、
洗浄液Fを貯留するとともにノズル形成面と平行に対向する傾斜面に開口部46を備えた
洗浄液貯留タンク40と、洗浄液貯留タンク内に設けられた回転ローラー56とを備え、
回転ローラー56は、ノズル形成面と平行に位置されて開口部を介してノズル開口からの
液体を受ける液体受け部(インク受け部42)を有するとともに液体を受けた液体受け部
が回転により洗浄液F中に移動可能に構成された。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置に関する。
液体を噴射させる液体噴射装置として、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド(以下、ヘ
ッドという)から記録媒体に対してインク滴を噴射させて印刷等を行うインクジェット式
記録装置(以下、プリンターという)が知られている。プリンターは、ヘッドのノズル形
成面に形成されたノズルの開口(以下、ノズル開口という)から記録媒体に対して微小な
インク滴を吐出させて、所望の文字や図形等の画像を記録する。プリンターは、主走査方
向に移送されるキャリッジに保持されたヘッドと、紙などの記録媒体を副走査方向に移動
させる記録媒体送り手段とを備える。インクジェット式のヘッドは、圧力発生室で加圧し
たインクをノズル開口からインク滴として記録媒体に吐出させて印刷を行う関係上、ノズ
ル開口からの溶媒の蒸発に起因するインク粘度の上昇や、インクの固化、塵埃の付着、さ
らには気泡の混入等によりノズル開口に目詰まりを発生し、印刷不良を起こし易いという
可能性がある。
そこで、プリンターでは、ヘッドのノズル開口の目詰まりを抑制するために、印字領域
の左,右のいずれか一方又は両方の非印刷領域において、ヘッド内のインクを吸引してク
リーニングするようにしている。この場合、ヘッドのノズル開口を保湿するための保湿用
キャップ装置を設けインクを吸収したり(例えば特許文献1など参照)、ノズル開口から
インクを空吐出させるフラッシングと呼ばれる動作(以下、フラッシング動作という)を
行ったりしている。上記フラッシング動作時においてノズル開口から空吐出されたインク
を受けるインク受け部としての円柱状の回転体及び回転体上に付着したインクを掻き落と
すスクレパーを有したフラッシング部を備えたもの(例えば特許文献2など参照)が知ら
れている。また、ノズル形成面が水平面に対して傾斜するように設置されたヘッドを備え
たプリンターが普及しつつあるが、この場合ヘッドのノズル形成面と平行に対向する傾斜
面に開口部を有した箱体より成り、このヘッドからのインクを開口部を介して箱体内にフ
ラッシングするようにしたものも知られている(例えば特許文献3など参照)。
特開2009−101634号公報 特開2003−320690号公報 特開2002−172805号公報
しかしながら、特許文献2では、回転体上に着弾したインクの溶質(以下、インクと略
す)が堆積して乾燥する可能性がある。インクが堆積して乾燥することで回転体上に付着
すると、スクレパーで掻きとりにくくなって、回転体の表面に付着物によって凹凸が生じ
やすくなり、付着物による凸部がノズル開口と接触して印刷不良を引き起こす可能性があ
る。また、特許文献1では、回転体の回転軸の延長方向をノズル開口を直線に並べたノズ
ル列方向と直交させていると考えられ、この場合、ノズル列の中央側に位置するノズル開
口と回転体の表面との間の距離よりも、ノズル列の両端側のノズル開口と回転体の表面と
の間の距離が遠くなってしまうので、ノズル列の両端側のノズル開口から空吐出されたイ
ンクがミスト(霧状)になりやすく、ミストによりノズル形成面や記録媒体を汚してしま
う可能性もあった。
よって、特許文献2のフラッシング部の構成を特許文献3のフラッシング部に適用した
場合でも、インク受け部上でのインクの堆積、乾燥、及び、インク飛散によるミストの発
生の可能性は残る。このインク受け部上でのインクの堆積、乾燥を防止するため、特許文
献1に開示された保湿液の代わりにインク受け部上でのインクの堆積、乾燥を防止するた
めの洗浄液をインク受け部に供給することも考えられるが、この場合、洗浄液がフラッシ
ング部の開口から溢れ出てしまう可能性がある。
本発明は、液体(インク)受け部上での固形物(インクの溶質)の堆積、乾燥を防止す
るための洗浄液がフラッシング部の開口から溢れ出てしまうことを極力少なくでき、液体
受け部上での固形物の堆積、乾燥を防止でき、しかもミストの発生も抑えることのできる
フラッシング部を備えた液体噴射装置を提供する。
本発明に係る液体噴射装置は、ノズル列を備えたノズル形成面が水平面に対して傾斜し
て配置されるヘッドと、フラッシング部とを備え、フラッシング部は、洗浄液を貯留する
とともにノズル形成面と平行に対向する傾斜面にノズル開口から吐出される液体(インク
)を内部に取り込むための開口部を備えた洗浄液貯留タンクと、洗浄液貯留タンク内に設
けられて回転可能なローラーとを備え、ローラーは、ノズル形成面と平行に位置されて開
口部を介してノズル開口からの液体(インク)を受ける液体受け部(インク受け部)を有
するとともに液体を受けた当該液体受け部が回転により洗浄液中に移動可能に構成された
ので、液体受け部上での固形物(インクの溶質)の堆積、乾燥を防止するための洗浄液が
フラッシング部の開口から溢れ出てしまうことを少なくでき、液体受け部上での固形物の
堆積、乾燥を防止でき、しかもミストの発生も抑えることができる。
ローラーは、円錐形状に形成され、円錐面の周方向に互いに180°隔てた稜線のうち
の一方の稜線がノズル形成面と平行でかつノズル形成面に対して最短距離に保持されるこ
とで当該一方の稜線を含む一方の稜線の近傍が当該一方の稜線を目標としてフラッシング
される液体の液体受け部となり、他方の稜線が水平に保持されて当該他方の稜線を含む他
方の稜線の近傍が洗浄液中に浸される液没部となるように、回転可能に支持されたので、
液体受け部上での固形物の堆積、乾燥をより防止でき、しかもミストの発生もより抑える
ことができる。
フラッシングは、ノズル形成面と平行でかつノズル形成面に対して最短距離となる一方
の稜線から周方向にずれた位置を目標として行なわれるので、液体受け面に液体(インク
)が衝突した際、ミストが発生してもノズル形成面に反射することを低減できる。
ローラーは、液体受け部が液体を受けた後に印字領域から遠ざかる方向に回転するので
、ミストが発生した場合、ローラーの回転によりミストが印字領域側に移動することを防
止できる。
ローラーの液体受け部に付着した固形物を掻き取るスクレパーを備えたので、インク受
け部に付着したインクを掻き取ることができる。
スクレパーは、固形物を付着した液体受け部が回転により洗浄液中に移動されてきた場
合に洗浄液中で液体受け部の固着物を掻き取り可能に設けられたので、スクレパーで液体
受け部に付着した固形物を掻き取ることができる上、液没した後の位置で掻き取るため、
固形物を軟化させた状態で掻き取ることができる。
スクレパーで掻き取る位置が、ローラーの回転軸の鉛直下側に位置されるので、液体受
け部が液没してから掻き取る位置までの間で固化物が軟化し、掻き取る位置から液没して
いる間でローラーの表面に水が付着されるため、ローラーの表面の湿潤状態を確保できる
液体噴射装置を正面から見た図(実施形態1)。 液体噴射装置の横断面図(実施形態1)。 制御手段のブロック構成図(実施形態1)。 フラッシング部の断面図(実施形態1)。 ヘッドをノズル形成面より見た図(実施形態1)。 スクレパーと回転ローラーとの関係を示す斜視図(実施形態1)。 フラッシング部とキャリッジとキャッピング手段との関係を示す斜視図(実施形態1)。 回転ローラーとキャリッジとキャッピング手段との関係を示す斜視図(実施形態1)。 回転ローラーとキャリッジとキャッピング手段との動作説明図(実施形態1)。 制御手段のフローチャート(実施形態1)。 回転ローラーの円錐面を押圧する押圧ローラーを示す斜視図(実施形態5)。 回転ローラーの回転軸を磁力で回転させる機構を示す斜視図(実施形態6)。 円錐状の周面に凹凸を形成した回転ローラを示す斜視図(実施形態7)。 四角錐状の周面を備えた回転ローラーを示す斜視図(実施形態8)。 回転ローラーの回転軸を水平に設置した構成を示す断面図(実施形態9)。 円柱状又は円筒状の周面を備えた回転ローラーを示す断面図(実施形態10)。 回転ローラーの回転軸を回転させるモーターとモーターの回転力を伝達する構成を示す断面図(実施形態11)。 回転ローラーの回転軸を回転させるモーターとモーターの回転力を伝達する構成を示す断面図(実施形態12)。 回転ローラーの内部に磁石を設けて回転ローラーを回転させる構成を示す断面図(実施形態13)。 洗浄液貯留タンク内の洗浄液を汲み上げるとともに回転ローラーに滴下させた構成を示す図(実施形態14)。 回転ローラーをフラッシングしたインクで回転させる構成を示す図(実施形態15)。
実施形態1
図1,2に示すように、液体噴射装置としてのプリンター1は、給紙部2、印刷部3お
よび排紙スタック部4が上,中および下の位置関係に配置されている。2段配置の給紙部
2には、例えば40インチ以上の紙幅を有する記録媒体としての長尺のロール紙5,5が
2段に配置できるように構成され、その交換時に取り外しが可能となるように装着されて
いて、給紙部2,2は作業者が立った状態でロール紙5,5のいずれかを交換作業を行う
のに適した高さとなるように構成されている。当該プリンター1は、業務用に使用される
比較的大型のオフキャリッジタイプのプリンターであり、プリンター1の基体には、図外
のカートリッジホルダが設けられる。
給紙部2に装着されたロール紙5の前面を、開閉可能なロール紙カバー13によって覆
うことができるように構成されており、このカバーが閉じられた状態におけるカバーの上
面と印刷部3、および後述する紙案内部材とがほぼ面一となって、ロール紙5とは別の単
票紙または剛性厚紙などの給排紙も印刷可能となるように構成されている。給紙部2には
、一対のスピンドル受け6,6の下にさらにもう一対のスピンドル受け7,7が配置され
ている。なお、これらのスピンドル受け6,6,7,7はプリンター1の基体における左
右一対のフレーム8,8にそれぞれ取付けられている。そして、ロール紙5をそれぞれ装
着した長尺な2本のスピンドル9,10のそれぞれ両端が、スピンドル受け6,6,7,
7間に載置された状態で横架されている。2本のスピンドル9,10は、相対的に上側の
スピンドル9が、装置正面に立つ作業者に対して若干後方となるように、互いに斜め上下
の関係に配置されている。そして各ロール紙5は、印刷部3を経て排紙スタック部4の入
り口に向かって斜め上下にほぼ一直線に形成された用紙搬送経路に沿って搬送されるよう
に構成されている。
印刷部3には、左右のフレーム8,8間に水平状態となるように取付けられたガイドロ
ッド12,12が配置され、このガイドロッド12,12上を左右に移動できるようにキ
ャリッジ15が装着され、該キャリッジ15にはヘッド16が搭載されている。キャリッ
ジ15は、図外の一対のプーリ間に張設された図外の無端状のタイミングベルトに連結さ
れており、図外のキャリッジモーターで一方のプーリを回転させることにより、キャリッ
ジがガイドロッド12,12に沿って左右に往復移動されるようになっている。そして、
ヘッド16による印刷領域の下方に、用紙搬送経路の一部を成す平坦な紙案内部材22が
形成されている。排紙スタック部4は、印刷された用紙を受ける部分であり、この排紙ス
タック部4は用紙受け面が折り畳み可能な布製シートから成るスタック布17で形成され
ている。そして、図外の排紙切換レバーによって、スタック布17を図2の1点鎖線で示
すように、幅広く広げて印刷された用紙を印刷部3の略真下で受け止める状態が形成され
るようになっている。
キャリッジ15に搭載された傾斜ヘッド16の走行領域は印字領域と、この印字領域の
左右に設けられた非印字領域(ホームポジション)であり、例えば右側非印字領域にはキ
ャッピング手段25が配置されている。キャッピング手段25は、弾性の枠状キャップを
有し、ヘッド16が右側非印字領域に移動した時点で、ヘッド16のノズル形成面16a
の外側を封止できるように配置されている。キャッピング手段25は、プリンター1の休
止期間中におけるヘッド16のノズル開口の乾燥を防止する蓋体として機能する他、吸引
ポンプ26からの負圧をヘッド16に作用させて、インクを吸引するヘッドクリーニング
手段としての機能も兼ね備えている。そして、吸引ポンプ26によって吸引された廃イン
クは、重力方向の下方に配置された廃インクタンク28に排出され、当該廃インクタンク
28内に収容された廃インク吸収材29に吸収されるように構成されている。
右側非印字領域、及び、左側非印字領域には、それぞれ、フラッシング部30が設けら
れ、このフラッシング部30によって収集された廃インクは、上記廃インクタンク28に
排出される。フラッシング部30は、静止部材である紙案内部材22に接着剤、固定具等
で固定されている。
ヘッド16のノズル列16cからそれぞれ噴射されるインクPは、図外のインクカート
リッジ(以下、カートリッジという)内のインクパックより加圧して押出され、チューブ
を経由してカートリッジからヘッド16に供給されて、噴射される。すなわち、液体貯留
タンクとして例えば図外のタンク式のカートリッジが着脱自在に複数個(本実施形態では
4個)装着される。このカートリッジは小型タイプのものではキャリッジ15に差込んで
取付けられるが、本例のように大型タイプのものではキャリッジ15と離れた場所にタン
クとして配置される。カートリッジ内側には袋状に形成された可撓性フィルムよりなる図
外のインクパックがそれぞれ収容されている。そして、各インクパック内には、互いに異
なる色のインクがそれぞれ充填されている。カートリッジの設置位置の近傍には、加圧手
段としての例えば図外のロータリー式の加圧ポンプが設けられている。加圧ポンプが駆動
されると、該加圧ポンプから加圧空気が各空気供給管を介して各カートリッジの空気室内
にそれぞれ圧送されるようになっている。このときの空気室内に圧送された加圧空気の加
圧力によって各インクパックが押し潰されて、該各インクパック内のインクがチューブ製
のインク供給管からキャリッジ15を介してヘッド16にそれぞれ供給されるようになっ
ている。
なお、各インク供給管におけるカートリッジとヘッド16との間の途中位置には、該イ
ンク供給管内を開閉する差圧弁としてのフィルム状の図外のチョーク弁がそれぞれ設けら
れている。このチョーク弁は、インク供給管内におけるチョーク弁よりも上流側のインク
の圧力と、インク供給管内におけるチョーク弁よりも下流側のインクの圧力との差圧によ
って開閉されるようになっている。
キャッピング手段25は、昇降装置24に連結されている。この昇降装置24は、キャ
リッジ15が右側非印字領域まで移動した際に、キャッピング手段25をヘッド16のノ
ズル形成面16aと当接する位置まで上昇させて、該ヘッド16のノズル開口16bを気
密状態に封止するようになっている。キャッピング手段25の底壁部31には、排出口3
2が貫通形成されている。この排出口32には、排出チューブ33の一端が接続されてい
るとともに、該排出チューブ33の他端は廃インクタンク28内に挿入されている。排出
チューブ33の中間部には、吸引ポンプ26が設けられている。そして、キャッピング手
段25によりヘッド16のノズル開口16bを気密状態に封止した状態で吸引ポンプ26
を駆動することで、ノズル内及びキャップ内の増粘したインク等が吸引されて廃インクタ
ンク28内に排出されるようになっている。
特に、加圧ポンプを停止させた後、キャッピング手段25によりヘッド16のノズル開
口16bを気密状態に封止した状態で吸引ポンプ26で吸引すると、チョークバルブが閉
弁されるようにフィルムが変位動作するとともに、ヘッド16内を含むチョークバルブよ
りも下流側に負圧が生じた状態になる。この状態で加圧ポンプを駆動すると、チョークバ
ルブよりも上流側のインクの圧力がチョークバルブよりも下流側の負圧力よりも高くなる
ことで、チョークバルブが開弁されるようにフィルムが変位動作する。すると、チョーク
バルブよりも下流側の負圧力により、インクが勢いよくヘッド内に流入され、ノズル内の
粘性の大きいインクや気泡がノズルから一気に排出される、いわゆるチョーククリーニン
グが行われる。
図3に示すように、プリンターの制御手段36は、キャリッジ15、キャッピング手段
25、用紙搬送系35、吸引ポンプ26を制御する。
図4において、キャリッジ15は、プリンター1の通常使用状態においてヘッド16の
ノズル形成面16aが水平面に対して傾斜した状態となるように2本のガイドロッド12
,12により左右往復移動可能に支持される。
図5(a),(b)に示すように、ノズル形成面16aには、ノズル開口16bを直線
配列した本例では4列のノズル列16cがヘッド16の主走査方向と直交する方向に所定
間隔隔てて複数列設けられている。この場合、図5(a)に示すように、ノズル列16c
の一端に対応するノズル形成面16aの上端16mが、ノズル列16cの他端に対応する
ノズル形成面16aの下端16nより角度mだけ起き上がるように傾斜する。フラッシン
グは1つ1つのノズル列16c毎に行われる。
図4,7に示すように、フラッシング部30は、洗浄液貯留タンク40と、補給タンク
41と、インク受け部42と、回転駆動機構43と、スクレパー44a,44b,44c
とを備える。
図7に示すように、洗浄液貯留タンク40は、ヘッド16の傾斜するノズル形成面16
aと平行に対向する傾斜面45を備え、当該傾斜面45にノズル形成面16aのノズル開
口16bから吐出されるインク滴Pを洗浄液貯留タンク40内に取り込むための矩形状の
開口部46を備えた箱体により形成される。開口部46の横方向(主走査方向)の長さは
1つのノズル列16cの幅よりも大きい寸法に形成され、開口部46の上下方向の長さは
1つのノズル列16cの全長よりも大きい寸法に形成される。即ち、開口部46は、1つ
のノズル列16cの複数のノズル開口16bから吐出されたインク滴Pが、開口部46を
経由して洗浄液貯留タンク40内に受け入れられるように構成されている。洗浄液貯留タ
ンク40は、水平な底面40aと、底面40aの前縁より底面40aより垂直に立ち上が
って傾斜面45の下縁に連結される前壁40bとを備えたので、インク受け部42上での
インクの堆積、乾燥を防止するための水,インク(例えば、油分を含まない粘性の低い洗
浄効果に優れたインク)等の洗浄液Fの貯留量を多く出来るとともに、洗浄液Fが開口部
46から溢れ出てしまうことが少なくなる。この底面40aには排出口47が貫通形成さ
れている。この排出口47には、排出チューブ48の一端が接続されているとともに、該
排出チューブ48の他端はキャッピング手段25の排出チューブ33に連通可能に連結さ
れて吸引ポンプ26の吸引口に接続される。尚、排出チューブ48の途中には開閉バルブ
55が設けられ、開閉バルブ55を開いて吸引ポンプ26を駆動することで洗浄液貯留タ
ンク40内の汚れた洗浄液Fを廃インクタンク28に排出できる。洗浄液貯留タンク40
の後壁40cには、補給タンク41からの洗浄液Fを受ける洗浄液補給受口49を備え、
この洗浄液補給受口49と補給タンク41の洗浄液補給管50とが連通可能に結合される
。洗浄液補給受口49は、開口部46の最下端位置よりも下方に設けられる。
洗浄液補給受口49の位置を洗浄液貯留タンク40内に貯留する洗浄液Fの貯留基準液
位レベルLに合わせておき、密閉容器内に洗浄液Fが充填された交換タイプの補給タンク
41の洗浄液補給管50と洗浄液貯留タンク40の洗浄液補給受口49と連結することに
よって、洗浄液貯留タンク40の貯留液位が常に貯留基準液位レベルLに保持される。即
ち、多量のフラッシングにより洗浄液貯留タンク40内の洗浄液FがインクPで次第に汚
染されて廃液となると、排出口47より排出される。洗浄液貯留タンク40内の洗浄液F
の貯留液位が貯留基準液位レベルLを下回った場合、洗浄液貯留タンク40内の空気が洗
浄液補給受口49及び補給タンク41の洗浄液補給管50を経由して補給タンク41内の
上部に移動し、補給タンク41内の上部で空気が溜まった分だけ補給タンク41内から洗
浄液貯留タンク40内に洗浄液Fが補給されて、洗浄液貯留タンク40内の洗浄液Fの貯
留液位が貯留基準液位レベルLに到達すると補給が停止するので、洗浄液貯留タンク40
内の洗浄液Fの貯留液位が常に貯留基準液位レベルLに保持される。
補給タンク41が、例えば、上面51に洗浄液Fを補充する図外の補充口を有するタイ
プの場合、単に補充するだけだと、補給タンク41内の液面レベルと洗浄液貯留タンク4
0内の液面レベルとが同じになってしまう。よって、洗浄液補充タイプの補給タンクを用
いる場合、洗浄液貯留タンク40内に洗浄液貯留タンク40内の洗浄水Fが貯留基準液位
レベルLであるか否かを検出する図外の水位レベルセンサを設け、補給タンク41の洗浄
液補給管50に図外の開閉バルブを設けておき、洗浄液貯留タンク40内の洗浄液Fを排
出した後、補充時において、制御手段36が水位レベルセンサから貯留基準液位レベルL
を検出したら開閉バルブを閉じるように構成すればよい。
インク受け部42は、円錐の中心線Oを回転中心とする円錐形状(正確には円錐の頂部
を除去した円錐台形状)の回転ローラー56の円錐面42aにより形成される。回転ロー
ラー56は洗浄液貯留タンク40内に回転可能に設置される。円錐の中心線Oに配置され
る回転ローラー56の回転軸57は、傾斜面45の傾斜方向に沿って延長するように設置
されて支持部58で回転可能に支持され、回転ローラー56の上部がインク受け部42と
なって傾斜面45と平行な状態となるように位置され、回転ローラー56の下部61が水
平面と平行な状態となるように位置される。回転ローラー56は、円錐の小径側がノズル
形成面16aの下端16n側に対応し、円錐の大径側がノズル形成面16aの上端16m
側に対応するように設置される。そして、ヘッド16のノズル形成面16aは、回転ロー
ラー56の円錐面42aの後述する一方の稜線60aの傾斜と同一方向に傾斜するように
キャリッジ15に搭載され、各ノズル列16cの各ノズル開口16bからインク受け部4
2をターゲットとしてインクPを吐出するフラッシング動作が行われる。このように、フ
ラッシング動作は、ノズル列16c毎に行う。
つまり、回転ローラー56は、ノズル形成面16aと平行に位置されて洗浄液貯留タン
ク40の開口部46を介してインク(液体)を受けるインク受け部42を有するとともに
インクを受けた当該インク受け部42が回転により洗浄液F中に移動可能に構成される。
また、回転ローラー56は、円錐面42aの周方向に互いに180°隔てた稜線のうち
の一方の稜線60aがノズル形成面16aと平行でかつノズル形成面16aに対して最短
距離に保持されることで当該一方の稜線60aを含む一方の稜線60aの近傍が当該一方
の稜線60aを目標としてフラッシングされるインクのインク受け部42となり、他方の
稜線60bが水平に保持されて当該他方の稜線60bを含む他方の稜線60bの近傍とな
る下部61付近が洗浄液F中に浸される液没部となるように、回転可能に支持される構成
である。これにより、各ノズル列16cの各ノズル開口16bと回転ローラー56の表面
との間の距離が等しくなるので、ミストが発生しにくくなり、また、回転する回転ローラ
ー56の下部61付近の円錐面42aが液没部として常に洗浄液F中に浸かるので、イン
ク受け部42上でのインク(インクの溶質)の堆積、乾燥を防止できる。
尚、回転ローラー56は、例えば、中実な円錐形状や中空な円錐形状に形成された構成
、あるいは、中実又は中空な円錐形状の芯材の円錐表面に表面材を備えた構成である。
回転軸57を回転させる回転駆動機構43は、例えば、キャリッジ15の駆動力を回転
力に変えて回転軸57に伝達する機構により形成される。具体的には、キャリッジモータ
ー及びタイミングベルトによりガイドロッド12,12に沿って移動するキャリッジ15
と、キャリッジ15に取付けられた鋸歯(一方向にのみギヤと噛み合うタイプ)ラック6
2と、回転軸57に設けられた回転子としてのピニオン63と、ラチェット64とにより
構成される(この構成の場合、ラチェット64で逆方向回転を止めてしまうとキャリッジ
15が印字領域に移動できなくなるが、ラック62を鋸歯とすることで印字領域への移動
はラック62の傾斜面62aにピニオン63が滑るので容易となる。ラチェット64は図
外のバネでピニオン63のfの反対方向にのみ阻止する。なお、ラック62はキャリッジ
15以外の駆動部(ベルト、モーター、プーリ)等に付加しても良い。
図6に示すように、洗浄液貯留タンク40内にはスクレパーが設けられる。スクレパー
を設ける位置は、大別すると3つ考えられる。即ち、回転ローラー56のインク受け部4
2を基準とした場合、回転ローラー56が回転してインク受け部42が洗浄液Fに入る前
の前に設けられたスクレパー44aの位置、水中に設けられたスクレパー44bの位置、
回転ローラー56が回転してインク受け部42が洗浄液Fから出た後に設けられたスクレ
パー44cの位置である。スクレパーは、44a,44b,44cのどの位置においても
、回転ローラー56の円錐面42a上の残インク(固形物)を掻き取ることができる。尚
、各スクレパー44a,44b,44cは、軽量化のため貫通孔44dを有したものを用
いてもよい。スクレパーを複数設けてもよいが、スクレパーの位置としてはスクレパー4
4bの位置が最も好ましい。回転ローラー56の円錐面42a上においてインクPが固ま
っている場合、一度洗浄液Fの中に入ることによりインクPが軟化した状態で掻き取る方
が、掻き取りやすい。この観点から、回転ローラー56が図6のR方向に回転する場合、
スクレパー44b、44cの位置が好ましい。また、インクPを受ける際に回転ローラー
56のインクを受ける面に水分が残っている方がインクPの固化が進行しにくい。この観
点から、スクレパーによる回転ローラー56の表面の掻き取りの後に、回転ローラー56
のインクを受ける面が洗浄液F中に没した状態がある方が、掻き取り動作により回転ロー
ラー表面の水分まで書き取ってしまうことがなく、スクレパー44a、44bの位置が好
ましい。したがって、スクレパーの位置としてはスクレパー44bの位置が最も好ましい

水中位置に設けるスクレパー44bを、回転ローラー56の回転軸57の鉛直下側に設
置する。即ち、回転してきたインク受け部42上のインクを回転ローラー56の他方の稜
線60bの位置で掻き取るスクレパー44bを設ける。スクレパー44bを当該位置に設
けることで、インク受け部42が回転ローラー56の回転により液没してから掻き取る位
置までの間でインク受け部42上のインクが軟化し、かつ、掻き取る位置から液没してい
る間で回転ローラー56の表面に水が付着されるため、回転ローラー56の表面の湿潤状
態を確保できて好ましい。
以下、図8,9,10に基づいて、動作を説明する。制御手段36は、印刷領域での印
刷が完了し(図10のステップS1)、キャリッジ15を右方向に移動すべきである判断
した場合(ステップS2でYes)、キャリッジ15を右方向に移動させる(ステップS
3)。ラック62の右先端cが回転子に噛合開始した場合(ステップS4でYes)、キ
ャリッジ15の移動に伴いラック63で回転子を回転させ、回転ローラー56が回転する
(ステップS5)。M=0(フラッシングポジションにキャリッジ15,ヘッド中心位置
一致)でスイッチS1オンであれば(ステップS6でYes)、キャリッジ15をフラッ
シングポジションに停止し、回転ローラー56の回転を停止させた状態でフラッシング動
作を開始する(ステップS7)。フラッシング動作が完了したならば(ステップS8でY
es)、キャリッジ15を更に右方向に移動し、スイッチS3オンになればキャッピング
動作を行う(ステップS9)。ステップS2でキャリッジを左方向に移動すべきである判
断した場合、左側非印字領域に設けられたフラッシング部30でのフラッシング動作を行
う。
実施形態1によれば、傾斜面45に開口部46を備え、水平な底面40aを有した洗浄
液貯留タンク40により、インク受け部42上でのインクの堆積、乾燥を防止するための
液体がフラッシング部30の開口部46から溢れ出てしまうことを少なくできる。また、
円錐形状の回転ローラー56を備え、インク受け部42が洗浄液F中に液没するのでイン
ク受け部42上でのインクの堆積、乾燥を防止できる。ノズル列16cの各ノズル開口1
6bと回転ローラー6の円錐面との間隔を等しくしたので、ミストの発生も抑えることが
できる。
実施形態2
実施形態1では、回転ローラー56のインク受け部42と1つのノズル列16cの各ノ
ズル開口16bとの距離が最短となった場合、即ち、ノズル列16cの各ノズル開口16
bが回転ローラー56のインク受け部42の真上に位置された時に当該ノズル列16cの
フラッシング動作を行うようにしたが、ノズル列16cの各ノズル開口16bが回転ロー
ラー56のインク受け部42の真上から外れた位置に到達した場合に当該ノズル列16c
のフラッシング動作を行うようにすることで、回転ローラー56の円錐面42aに衝突し
たインクPがノズル形成面16aに跳ね返りにくくなり、跳ね返ったインクPでノズル形
成面16aを汚してしまうようなことを効果的に防止できる。即ち、回転ローラー56の
円錐面42aにおいて、インク受け部42の基準となる一方の稜線60aから周方向にず
れた周面位置を目標としてフラッシングを行うようにした。
実施形態3
回転ローラー56の回転方向を、インク受け部42がインクPを受けた後に印字領域と
は反対側に移動する方向R(以下、一方向という(例えば、図6,図8参照))とした。
即ち、インク受け部42がインクを受けた後に印字領域から遠ざかる方向に回転するよう
回転ローラー56を回転させる。当該回転方向に回転軸57を回転させる回転駆動機構4
3は、具体的には、回転軸57を回転させるために専用に設けられたモーターである。制
御手段36は、フラッシング時において、当該モーターを駆動して回転ローラー56を一
方向に回転させるとともに、キャリッジ15の位置を制御することで、ノズル列16c毎
にフラッシングを行うことができる。この際、回転ローラー56を上記一方向に回転させ
るので、回転ローラー56の円錐面42aを常に湿潤状態に維持でき、インク受け部42
上でのインクPの堆積、乾燥をより効果的に防止できる。また、回転ロータ56の回転に
よりインクPによるミストが発生した場合に、回転ローラー56の回転によりミストが印
字領域側に移動することを防止できるので、ミストにより記録媒体を汚してしまうような
ことを効果的に防止できる。
実施形態4
尚、図8の構成に代えて、回転駆動機構43を、キャリッジモーター及びタイミングベ
ルトによりガイドロッド12,12に沿って移動するキャリッジ15と、キャリッジ15
に取付けられたラック62と、回転軸57に設けられた図外の出力ピニオンと、ラック6
2と出力ピニオンとに係合する図外の中間ピニオンとで構成してもよい。即ち、ピニオン
を2つ設けることで、フラッシング終了後にキャリッジ15を印字領域に移動させる場合
に、回転ローラー56が上記一方向に回転するように構成した。実施形態4によれば、フ
ラッシング終了後直ちにインク受け部を洗浄液F中に浸すことができるので、インク受け
部のインクPの堆積、乾燥をより効果的に防止できる。また、回転ロータ56の回転によ
りインクPのミストが発生した場合に、回転ローラー56の回転によりミストが印字領域
側に移動することを防止できるので、ミストにより記録媒体を汚してしまうようなことを
効果的に防止できる。
実施形態5
図11に示すように、回転ローラー56の円錐面42aの表面を吸湿材56aで被い、
回転ローラー56の表面を押圧する押圧ローラー65を設けて、インクPの絞りを行うよ
うにしてもよい。
実施形態6
図12に示すように、図8のラック62及びピニオン63の代わりに、回転ローラー5
6の回転軸57を磁力で回転させる機構66を設けてもよい。
実施形態7
図13に示すように、円錐状の周面に、周方向に沿って凹凸56zを形成した回転ロー
ラー56Aを用い、スクレパー44aをばね44eで進退させる構成としてもよい。この
場合、凹凸56zにより洗浄液Fの保湿力を向上できる。
実施形態8
図14に示すように、四角錐状の周面を備えた回転ローラー56Bを用いてもよい。こ
の場合、スクレパー44は使用しないことになる。
実施形態9
図15に示すように、円錐状の周面を備えた回転ローラー56の回転軸57を水平に設
置してもよい。即ち、ノズル形成面16aと平行に位置されて洗浄液貯留タンク40の開
口部46を介してインクを受けるインク受け部42を有するとともにインクを受けた当該
インク受け部42が回転により洗浄液F中に移動可能に構成された回転ローラー56を備
える。尚、図15、図16、図17、図18においては、補給タンク41の図示を省略し
た。
実施形態10
図16に示すように、円柱状又は円筒状の周面を備えた回転ローラー56Cを用いても
よい。この場合、回転ローラー56Cの回転軸57をノズル形成面16aと平行に設置し
、円周面のインク受け部42と回転軸57を介して180°隔てた部分の円周面が洗浄液
F中に浸るように構成する。即ち、ノズル形成面16aと平行に位置されて洗浄液貯留タ
ンク40の開口部46を介してインクを受けるインク受け部42を有するとともにインク
を受けた当該インク受け部42が回転により洗浄液F中に移動可能に構成された回転ロー
ラー56を備える。
実施形態11
図17に示すように、回転ローラー56の回転軸57を回転させる専用のモーター68
を用いる場合において、モーター68の回転力をベルト69で回転軸57に伝達する構成
としてもよい。
実施形態12
図18に示すように、回転ローラー56の回転軸57を回転させる専用のモーター68
を用いる場合において、モーター68の回転力を歯車70,71で回転軸57に伝達する
構成としてもよい。
実施形態13
図19に示すように、回転ローラー56を中空体により形成し、回転ローラー56の内
部に磁石72、ヨーク73を設けて回転ローラー56を回転させる構成としてもよい。
実施形態14
図20に示すように、回転ローラー56の上方に設けたプール74に洗浄液貯留タンク
40内の洗浄液Fをポンプ75で汲み上げて、プール74の排出口76から洗浄液Fを回
転ローラー56に滴下させてもよい。
実施形態14
図21に示すように、回転ローラー56の周面における一方の稜線60aの位置よりも
ずれた周面位置Xにフラッシング動作を行う構成とすることで、フラッシングしたインク
Pで回転ローラー56を回転させるように構成してもよい。この場合、回転駆動源を不要
とできる。
上記実施形態では、インクジェット式のプリンター装置を例として説明したが、インク
P以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置と、その液体を収容した液体
容器を採用しても良い。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体
噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状
態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体と
は、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、物質が液
相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、そ
の他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、ま
た物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料
の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例と
しては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは
上記実施形態で説明したような一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク
、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例
としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、
面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を
分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いら
れる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を
噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時
計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等
に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透
明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアル
カリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうち
いずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
1 プリンター、16 ヘッド、16a ノズル形成面、16b ノズル開口、
16c ノズル列、30 フラッシング部、40 洗浄液貯留タンク、
42 インク受け部(液体受け部)、44 スクレパー、46 開口部、
56 回転ローラー(ローラー)、60a 一方の稜線、60b 他方の稜線、
F 洗浄液。

Claims (7)

  1. ノズル列を備えたノズル形成面が水平面に対して傾斜して配置されるヘッドと、フラッ
    シング部とを備え、フラッシング部は、洗浄液を貯留するとともにノズル形成面と平行に
    対向する傾斜面にノズル開口から吐出される液体を内部に取り込むための開口部を備えた
    洗浄液貯留タンクと、洗浄液貯留タンク内に設けられて回転可能なローラーとを備え、ロ
    ーラーは、ノズル形成面と平行に位置されて開口部を介してノズル開口からの液体を受け
    る液体受け部を有するとともに液体を受けた当該液体受け部が回転により洗浄液中に移動
    可能に構成されたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. ローラーは、円錐形状に形成され、円錐面の周方向に互いに180°隔てた稜線のうち
    の一方の稜線がノズル形成面と平行でかつノズル形成面に対して最短距離に保持されるこ
    とで当該一方の稜線を含む一方の稜線の近傍が当該一方の稜線を目標としてフラッシング
    される液体の液体受け部となり、他方の稜線が水平に保持されて当該他方の稜線を含む他
    方の稜線の近傍が洗浄液中に浸される液没部となるように、回転可能に支持されたことを
    特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. フラッシングは、ノズル形成面と平行でかつノズル形成面に対して最短距離となる一方
    の稜線から周方向にずれた位置を目標として行なわれることを特徴とする請求項2に記載
    の液体噴射装置。
  4. ローラーは、液体受け部が液体を受けた後に印字領域から遠ざかる方向に回転すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液体噴射装置。
  5. ローラーの液体受け部に付着した固形物を掻き取るスクレパーを備えたことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液体噴射装置。
  6. スクレパーは、固形物を付着した液体受け部が回転により洗浄液中に移動されてきた場
    合に洗浄液中で液体受け部の固着物を掻き取り可能に設けられたことを特徴とする請求項
    5に記載の液体噴射装置。
  7. スクレパーで掻き取る位置が、ローラーの回転軸の鉛直下側に位置されることを特徴と
    する請求項6に記載の液体噴射装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10875309B2 (en) 2018-08-30 2020-12-29 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus and maintenance method for liquid ejecting apparatus

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US10336076B2 (en) 2017-02-27 2019-07-02 Seiko Epson Corporation Liquid ejecting apparatus
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