JP2012192657A - 液体吐出装置 - Google Patents

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JP2012192657A JP2011059050A JP2011059050A JP2012192657A JP 2012192657 A JP2012192657 A JP 2012192657A JP 2011059050 A JP2011059050 A JP 2011059050A JP 2011059050 A JP2011059050 A JP 2011059050A JP 2012192657 A JP2012192657 A JP 2012192657A
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Kazutoshi Shimizu
一利 清水
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Abstract

【課題】液体吐出装置のメンテナンスを容易にすることを目的とする。
【解決手段】水平方向に対して傾斜する方向にノズル開口形成面が沿い、傾斜する方向におけるノズル開口形成面の一方側の端部よりも他方側の端部の方が下方に位置する液体吐出ヘッドと、液体を吸収する吸収体であって、ノズル開口形成面の他方側の端部よりも傾斜する方向の他方側に位置する吸収体と、液体吐出ヘッド内の液体を加圧することでノズル開口から強制的に液体を吐出させるクリーニング部と、を有する液体吐出装置。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
液体吐出装置として、ノズル開口からインク(液体)を吐出するヘッドを有するインク
ジェットプリンター(以下、プリンター)が知られている。
プリンターの中には、ヘッドのノズル開口形成面をワイパーで拭き取るものがある。そ
して、ワイパーに付着しているインクが再びヘッドに付着したり、ワイパーで拭き取った
インクが飛散したりすることを防止するために、ワイパーが移動する方向におけるヘッド
の両端部にインク吸収体を備えたプリンターが提案されている(例えば、特許文献1を参
照)。
特開2001−105616号公報
また、プリンターの中には、ノズルの目詰まりを解消するために、ノズル開口から強制
的にインクを吐出させるものがある。ただし、上述のプリンターのようにノズル開口形成
面が水平方向に沿っていると、ノズル開口から強制的に吐出された全てのインクが、ノズ
ル開口形成面と対向する下方の位置に配置されたキャップに着弾してしまう。そうすると
、例えば、キャップに着弾したインクをワイパーで拭き取る回数が多くなり、プリンター
のメンテナンスが煩雑になってしまう。
そこで、本発明は、液体吐出装置のメンテナンスを容易にすることを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、ノズル開口から液体を吐出する液体吐出ヘッド
であって、水平方向に対して傾斜する方向にノズル開口形成面が沿い、前記傾斜する方向
における前記ノズル開口形成面の一方側の端部よりも他方側の端部の方が下方に位置する
液体吐出ヘッドと、液体を吸収する吸収体であって、前記ノズル開口形成面の前記他方側
の端部よりも前記傾斜する方向の前記他方側に位置する吸収体と、前記液体吐出ヘッド内
の液体を加圧することで、前記ノズル開口から強制的に液体を吐出させるクリーニング部
と、を有することを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
プリンターの全体構成ブロック図であり、 図2Aはプリンターの概略断面図であり、図2Bはヘッドユニットの下面を説明する図である。 インクカートリッジから短尺ヘッドに流れるインクの流路を示す図である。 図4Aはヘッドユニットとキャップの位置関係を説明する図であり、図4Bは短尺ヘッドとキャップが密着する様子を説明する図である。 図5A及び図5Bはヘッドユニットのクリーニング処理を説明する図である。 ヘッドユニットのクリーニング処理のフローを説明する図である。 吸収体の内部における洗浄液の流れを説明する図である。 図8A及び図8Bは吸収体の変形例を説明する図である。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、ノズル開口から液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、水平方向に対して傾斜
する方向にノズル開口形成面が沿い、前記傾斜する方向における前記ノズル開口形成面の
一方側の端部よりも他方側の端部の方が下方に位置する液体吐出ヘッドと、液体を吸収す
る吸収体であって、前記ノズル開口形成面の前記他方側の端部よりも前記傾斜する方向の
前記他方側に位置する吸収体と、前記液体吐出ヘッド内の液体を加圧することで、前記ノ
ズル開口から強制的に液体を吐出させるクリーニング部と、を有することを特徴とする液
体吐出装置である。
このような液体吐出装置によれば、ノズル開口から吐出された液体は鉛直方向の下方に
落下することなく、ノズル開口形成面を転がり吸収体に吸収される。よって、例えば、液
体吐出ヘッドの下方に位置するキャップに付着するインク量を低減することができ、メン
テナンスを容易にすることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記吸収体が吸収した液体を吸引する吸引部を有するこ
と。
このような液体吐出装置によれば、吸収体内に残留する液体や異物を減らすことができ
、吸収体内をきれいにすることができるため、吸収体を永続的に利用することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記吸収体に洗浄液を供給する供給部を有すること。
このような液体吐出装置によれば、吸収体内の液体や異物を吸引部に吸引させ易くする
ことができ、吸収体内に残留する液体や異物をより減らすことができる。
かかる液体吐出装置であって、前記吸収体は、前記ノズル開口形成面の周囲を囲い、前
記供給部は、前記ノズル開口形成面よりも前記傾斜する方向の前記一方側に位置する前記
吸収体の部位から洗浄液を供給し、前記吸引部は、前記ノズル開口形成面よりも前記傾斜
する方向の前記他方側に位置する前記吸収体の部位から液体を吸引すること。
このような液体吐出装置によれば、吸収体の全域に亘って洗浄液を流すことができ、吸
収体内に残留する液体や異物をより減らすことができる。
かかる液体吐出装置であって、前記供給部が所定量の前記洗浄液を前記吸収体に供給し
た後に、前記吸引部が前記吸収体から液体を吸引すること。
このような液体吐出装置によれば、吸収体の全域に亘って洗浄液を流すことができ、吸
収体内に残留する液体や異物をより減らすことができる。
かかる液体吐出装置であって、前記液体吐出ヘッドと媒体とを前記傾斜する方向に相対
移動しながら、前記媒体に向けて前記ノズル開口から液体を吐出し、前記ノズル開口形成
面と前記吸収体との境界に段差がないこと。
このような液体吐出装置によれば、媒体の搬送により生じる気流を乱してしまうことを
防止することができる。
===印刷システムについて===
液体吐出装置をインクジェットプリンター(以下、プリンター)とし、プリンターとコ
ンピューターが接続された印刷システムを例に挙げて、実施形態を説明する。
図1は、プリンター1の全体構成ブロック図であり、図2Aは、プリンター1の概略断
面図であり、図2Bは、ヘッドユニット30の下面30aを説明する図である。なお、図
2Bでは、ヘッドユニット30の上方からノズル開口Nzの配列を仮想的に見た図である
本実施形態のプリンター1は、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型インクを吐
出することにより、媒体S(例:用紙、布、フィルム)に画像を印刷する。なお、紫外線
硬化型インク(以下、UVインク)は、紫外線硬化樹脂を含むインクであり、紫外線の照
射を受けると紫外線硬化樹脂において光重合反応が起こることにより硬化する。
コンピューター70は、プリンター1と通信可能に接続されており、プリンター1に画
像を印刷させるための印刷データをプリンター1に出力する。
コントローラー10は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インタ
ーフェース部11はコンピューター70とプリンター1との間でデータの送受信を行うた
めのものである。CPU12はプリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である
。メモリー13はCPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するための
ものである。CPU12はユニット制御回路14により各ユニットを制御する。なお、プ
リンター1内の状況を検出器群60が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー
10は各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、図2Aに示すように、搬送ローラー21A,21Bと搬送ベルト
22を有し、媒体Sを搬送方向の上流側から下流側へ搬送するためのものである。媒体S
は、ヘッドユニット30や照射ユニット40と対向しながら、搬送ベルト22上を停まる
ことなく一定の速度で搬送される。なお、搬送ベルト22上の媒体Sは吸引吸着又は静電
吸着されており、媒体Sの位置ずれが防止されている。
ヘッドユニット30(液体吐出ヘッドに相当)は、ノズル開口Nzから媒体Sに向けて
インク(UVインク)を吐出するためのものであり、図2Bに示すように、媒体Sの搬送
方向と交差する紙幅方向に並んだ複数の短尺ヘッド31(1)〜31(n)を有する。各
短尺ヘッド31の下面には(媒体Sと対向する面には)、インクを吐出するノズル開口N
zが紙幅方向に所定の間隔Dおきに並んだノズル列が形成されている。
紙幅方向に並ぶ2つの短尺ヘッド31のうち、奥側の短尺ヘッド31の最も手前側のノ
ズル開口Nzと手前側の短尺ヘッド31の最も奥側のノズル開口Nzとの紙幅方向の間隔
も所定の間隔Dとなっている。即ち、短尺ヘッド31の下面を含むヘッドユニット30の
下面30aでは、多数のノズル開口Nzが紙幅方向に所定の間隔Dおきに並んでいる。よ
って、ヘッドユニット30の下を搬送方向に沿って媒体Sが移動する際にヘッドユニット
30(短尺ヘッド31のノズル開口Nz)からインクが断続的に吐出されると、搬送方向
に沿う複数のドット列が紙幅方向に並んで印刷され、媒体Sに2次元の画像が印刷される
また、本実施形態のプリンター1では、図2Aに示すように、ヘッドユニット30の下
面30a(短尺ヘッド31の下面)が水平方向に対して角度θで傾斜している。詳しく言
えば、搬送方向上流側の位置よりも下流側の位置の方が上下方向の下方の位置となるよう
に、ヘッドユニット30の下面30aは傾斜している。媒体Sを搬送する搬送ベルト22
の部位も同様に水平方向に対して角度θで傾斜している。よって、媒体Sの搬送方向は水
平方向に対して角度θで傾斜した方向であり、媒体Sの搬送方向とヘッドユニット30の
下面30aの傾斜方向は平行である。
図3は、インクを貯留するインクカートリッジ32から短尺ヘッド31に流れるインク
の流路を示す図である。インクカートリッジ32は第1供給チューブ341を介してサブ
タンク33と連通し、第1供給チューブ341の途中に開閉弁35と供給ポンプP1が設
けられている。供給ポンプP1の稼働により、インクカートリッジ32内のインクがサブ
タンク33に供給される。
サブタンク33は第2供給チューブ342を介して短尺ヘッド31と連通している。短
尺ヘッド31内のインクが消費されると、加圧ポンプP2から空気供給チューブ343を
介してサブタンク33内に空気が供給される。そうすると、サブタンク33内の空気が加
圧され、サブタンク33内のインクが第2供給チューブ342に押し出される。その結果
、サブタンク33内のインクが短尺ヘッド31に供給される。なお、この時、インクカー
トリッジ32側の開閉弁35を閉じた状態にし、サブタンク33からインクカートリッジ
32へのインクの逆流を防止する。また、サブタンク33から複数の短尺ヘッド31にイ
ンクが供給されるが、図3では短尺ヘッド31を1個だけ示す。
サブタンク33からのインクは、まず、短尺ヘッド31の共通インク室311に供給さ
れる。共通インク室311は、ノズルごとに対応した複数のインク室312と連通し、各
インク室312はインクが充填された状態となっている。そして、コントローラー70か
らの信号により各ノズルに対応した駆動素子が駆動されることによって、ノズル開口Nz
からインクが吐出される。なお、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけてインク室312
を膨張・収縮させることによりインクを吐出させるピエゾ方式でもよいし、駆動素子(発
熱素子)によりノズル内に気泡を発生させ、その気泡でインクを吐出させるサーマル方式
でもよい。
照射ユニット40は、ヘッドユニット30から吐出された媒体S上のUVインクに向け
て紫外線を照射し、UVインクを硬化させるためのものである。なお、照射ユニット40
は、紫外線照射の光源として、例えば、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode
)や、メタルハライドランプ、水銀ランプなどを備えている。また、照射ユニット40の
紙幅方向の長さはヘッドユニット30の紙幅方向の長さと同程度であり、ヘッドユニット
30から吐出された媒体S上のUVインクに対して紙幅方向の全域に亘って紫外線を照射
することができる。
クリーニングユニット50は、各短尺ヘッド31に形成されているノズルの目詰まりを
解消するために、ヘッドユニット30のクリーニング処理を実行するためのものである(
詳細は後述)。
===クリーニング処理===
図4Aは、ヘッドユニット30とキャップ54の位置関係を説明する図であり、図4B
は、短尺ヘッド31とキャップ54が密着する様子を説明する図である。図5A及び図5
Bは、ヘッドユニット30のクリーニング処理を説明する図である。なお、図5は、ヘッ
ドユニット30等の紙幅方向中央部の断面図である。図6は、ヘッドユニット30のクリ
ーニング処理のフローを説明する図である。
<ノズルの目詰まりについて>
非印刷時や電源オフ時など、ヘッドユニット30が長時間に亘って使用されないと、即
ち、ノズル開口Nzから長時間に亘ってインクが吐出されないと、ノズル開口Nzからイ
ンク溶媒が蒸発してインクが増粘したり、ノズル開口Nzに異物(紙粉や埃など)が付着
したりしてしまう。そうすると、ノズルに目詰まりが生じ、ノズル開口Nzからインクが
吐出されるべき時にインクが吐出されず、画像の画質が劣化してしまう。
そこで、プリンター1のコントローラー10は、次の印刷ジョブが無い時や電源オフ時
など、ヘッドユニット30を暫くの間使用しない時には、図4Aに示すように、ヘッドユ
ニット30を非印刷領域に移動する(紙幅方向の奥側へ移動する)。非印刷領域では、弾
性材料で形成された複数のキャップ54(1)〜54(n)が、短尺ヘッド31(1)〜
31(n)の配置に合わせて、紙幅方向に並んでいる。コントローラー10は、各短尺ヘ
ッド31(1)〜31(n)がそれぞれに対応するキャップ54と対向するように、ヘッ
ドユニット30を非印刷領域に移動する。
そして、コントローラー10は、図4Bに示すように、キャップ54を上方に移動し、
短尺ヘッド31の下面(ノズル開口Nzが形成されている面)とキャップ54を密着させ
る。そうすると、ノズル開口Nzはキャップ54に覆われるため、ノズル開口Nzからの
インク溶媒の蒸発やノズル開口Nzへの異物の付着を抑制することができる。
ただし、短尺ヘッド31とキャップ54を密着させたとしても、ノズル開口Nzからの
インク溶媒の蒸発やノズル開口Nzへの異物の付着を完全に防止することは難しく、ヘッ
ドユニット30が長時間に亘って使用されない場合、ノズルに目詰まりが生じている虞が
ある。
また、印刷処理中であっても、使用頻度の低いノズル開口Nzからは比較的に長い時間
に亘ってインクが吐出されないため、そのノズルに目詰まりが生じている虞がある。
そこで、クリーニングユニット50が、印刷再開時や、印刷処理中に所定時間ごとに、
ヘッドユニット30のクリーニング処理を実行する。
<クリーニングユニット50について>
本実施形態のクリーニングユニット50(クリーニング部に相当)は、ヘッドユニット
30内のインク(短尺ヘッド31内のインク)を加圧することで、ノズル開口Nzから強
制的にインクを吐出させるクリーニング処理を実行する。そのために、クリーニングユニ
ット50は、吸収体51と、洗浄液供給部52と、吸引部53と、キャップ54と、ワイ
パー部材55と、加圧ポンプP2と、空気供給チューブ343と、サブタンク33と、第
2供給チューブ342と、を有する。
吸収体51は、ヘッドユニット30から吐出されるUVインクや洗浄液供給部52から
供給される洗浄液を吸収するためのものであり、フェルトやスポンジ等の多孔質部材(液
体を吸収可能な部材)で形成されている。また、吸収体51は、図4Aに示すように、ヘ
ッドユニット30の下面30a(ノズル開口形成面に相当)の周囲を囲っている。即ち、
吸収体51はヘッドユニット30の下面30aの外周にて連続している。
また、図5Aに示すように、吸収体51の下面は、ヘッドユニット30の下面30aと
同様に、搬送方向上流側の位置よりも下流側の位置の方が下方の位置となるように水平方
向に対して傾斜し、搬送方向に沿った面となっている。即ち、吸収体51の下面とヘッド
ユニット30の下面30aは平坦な面を成している。言い換えると、ヘッドユニット30
の下面30aよりも搬送方向上流側に位置する吸収体51の部位(以下、「上流側吸収体
51u」と呼ぶ)の下面51uaとヘッドユニット30の下面30aとの境界に段差がな
く、また、ヘッドユニット30の下面30aよりも搬送方向下流側に位置する吸収体51
の部位(以下、「下流側吸収体51l」と呼ぶ)の下面51laとヘッドユニット30の
下面30aとの境界にも段差がない。
洗浄液供給部52(供給部に相当)は、上流側吸収体51uの上面51ubと繋がり、
上流側吸収体51uから吸収体51に洗浄液を供給するためのものである。洗浄液は、吸
収体51が吸収したインク(乾燥により増粘・固化したUVインク)を溶解する液体であ
る。また、本実施形態のようにUVインクを使用する場合には、重合禁止剤を含有する液
体(紫外線照射によるUVインクの硬化を抑制する液体)を洗浄液としてもよい。
吸引部53は、下流側吸収体51lの上面51lbと繋がり、下流側吸収体51lから
、吸収体51が吸収した液体(UVインクや洗浄液)を吸引するためのものである。
<クリーニング処理について>
クリーニング処理を実行するために、コントローラー10は、まず、ヘッドユニット3
0(短尺ヘッド31)とキャップ54を離間し、短尺ヘッド31とキャップ54を対向さ
せた状態にする(図6のS01)。
なお、印刷再開時のクリーニング処理では、コントローラー10は、短尺ヘッド31と
キャップ54が密着している状態(図4B)から、キャップ54を下方に移動して、短尺
ヘッド31とキャップ54を離間する。また、印刷処理中のクリーニング処理では、コン
トローラー10は、図4Aに示すように、ヘッドユニット30や吸収体51等を非印刷領
域に移動し(紙幅方向の奥側へ移動し)、短尺ヘッド31とキャップ54を対向させる。
次に、コントローラー10は、図3に示すインクカートリッジ32とサブタンク33の
間の開閉弁35を閉じ、加圧ポンプP2によりサブタンク33内の空気を加圧する。コン
トローラー10は、この時の方が(クリーニング時の方が)、インクが消費された為に短
尺ヘッド31にインクを供給する時よりも、加圧ポンプP2がサブタンク33内の空気を
加圧する力を強くする。
そうすると、サブタンク33内のインクが第2供給チューブ342を介して短尺ヘッド
31に勢いよく流れ込み、短尺ヘッド31内のインクを強く加圧することができる。その
結果、短尺ヘッド31内のインクに存在した気泡が潰れたり、増粘したインクや異物と共
にノズル開口Nzから強制的にインクが吐出されたりする(図6のS02)。よって、ノ
ズルの目詰まりを解消することができ、適正な量のインクが吐出されなかった不良ノズル
を、正常にインクを吐出するノズルに回復することができる。
ところで、本実施形態のヘッドユニット30では、図5Aに示すように、水平方向に対
して傾斜する方向である搬送方向(傾斜する方向に相当)にヘッドユニット30の下面3
0a(ノズル開口形成面)が沿い、ヘッドユニット30の下面30aの搬送方向上流側の
端部よりも搬送方向下流側の端部の方が上下方向の下方に位置している。
そのため、短尺ヘッド31内のインクを加圧することでノズル開口Nzから強制的に吐
出されたインクは、ヘッドユニット30の下方に位置するキャップ54に落下することな
く、ヘッドユニット30の下面30a(短尺ヘッド31の下面)にて表面張力により滴状
になり、ヘッドユニット30の下面30aに沿って搬送方向下流側へ転がる。なお、イン
ク滴は、ヘッドユニット30の下面30aに付着しているインクや異物(紙粉や埃など)
を回収しながら、ヘッドユニット30の下面30aに沿って転がる。
また、通常、ヘッドユニット30の下面30aには、インクの付着を防止し、また、ノ
ズル開口Nzから吐出されるインクの直進性を確保するために、撥水処理膜が設けられて
いる。そのため、ノズル開口Nzから強制的に吐出されたインクは、ヘッドユニット30
の下面30aにて、より滴状になり易く、ヘッドユニット30の下面30aに沿って搬送
方向下流側へ転がり易い。
また、ヘッドユニット30の下面30a(ノズル開口形成面)の搬送方向下流側の端部
よりも下流側には、液体を吸収する吸収体51(下流側吸収体51l)が設けられている
そのため、ヘッドユニット30の下面30aに沿って搬送方向下流側へ転がるインク滴
は、最終的に、下流側吸収体51lに吸収される。下流側吸収体51lが吸収したインク
は、毛細管現象により、吸収体51内を移動する。
そして、コントローラー10は、短尺ヘッド31内のインクを加圧してノズル開口Nz
からインクを吐出させ始めてから所定の時間が経過した後に、洗浄液供給部52に、上流
側吸収体51uから、洗浄液を供給させる(図6のS03)。
そして、コントローラー10は、洗浄液供給部52が「所定量」の洗浄液を供給した後
に、吸引部53に、下流側吸収体51lから、吸収体51が吸収した液体(UVインクや
洗浄液)を吸引させる(図6のS04)。
本実施形態では、洗浄液供給部52が洗浄液の供給を開始した後であり、吸引部53が
吸引を開始する前に、短尺ヘッド31内のインクを加圧してノズル開口Nzから強制的に
インクを吐出させる処理を終了する。また、吸引部53が吸引を開始した後であり、吸引
部53が吸引を終了する前に、洗浄液供給部52による洗浄液の供給を終了する。よって
、最終的には、吸引部53だけが吸収体51から液体を吸収している状態となり、吸収体
51が吸収していた液体はほぼ全て吸引され、吸収体51は新たな液体を吸収可能な状態
となる。
最後に、コントローラー10は、ヘッドユニット30の下面30aをワイピングする(
図6のS05)。ワイピングとは、弾性材料やフェルト等で形成された略板状のワイパー
部材55でヘッドユニット30の下面30aを擦り、ヘッドユニット30の下面30aに
付着したインクや異物を拭き取る処理である。
ワイピング時以外の時のワイパー部材55は、図5Aに示すようにヘッドユニット30
の下面30aよりも搬送方向の上流側に位置する。そして、ワイピング時のワイパー部材
55は、図5Bに示すように、上方側の端部をヘッドユニット30の下面30aに当接さ
せながら搬送方向の上流側から下流側へ移動し、ヘッドユニット30の下面30aに付着
したインク等を拭き取る。
ここでは、ワイパー部材55の紙幅方向の長さがヘッドユニット30の紙幅方向の長さ
以上であるとする。そのため、ワイパー部材55を搬送方向にのみ移動することで、ワイ
パー部材55はヘッドユニット30の下面30aの全域を拭き取ることができる。なお、
図5ではワイパー部材55を移動する機構を省略する。また、ワイパー部材55に対して
ヘッドユニット30を搬送方向に移動してもよい。
こうして、ヘッドユニット30のクリーニング処理は終了し、コントローラー10は、
ヘッドユニット30や吸収体51等を印刷領域に移動し(紙幅方向の手前側に移動し)、
印刷可能な状態にする。
ここで、仮に、ヘッドユニット30(短尺ヘッド31)の下面30aが傾斜せずに水平
方向に沿っているとする。そうすると、ノズル開口Nzから強制的に吐出された全てのイ
ンク滴が重力に負けてキャップ54に落下してしまう。そうすると、例えば、キャップ5
4に落下したインクをワイパー部材で拭き取る回数(ワイピング回数)が多くなり、プリ
ンター1のメンテナンスが煩雑になってしまう。また、キャップ54上に落下したインク
滴をそのまま放置すると、インクが固化し、キャップ54と短尺ヘッド31の密着度合い
が悪くなってしまう。
また、キャップ54のワイピング回数を減らすために、キャップ54の他にインク受け
部をヘッドユニット30の下方に設け、印刷停止時にはキャップ54と短尺ヘッド31が
対向し、クリーニング時にはインク受け部と短尺ヘッド31が対向するようにすると、装
置構成が複雑になってしまう。
そこで、本実施形態のヘッドユニット30のように、ヘッドユニット30の下面30a
の搬送方向上流側の端部よりも搬送方向下流側の端部の方が上下方向の下方に位置するよ
うに、ヘッドユニット30の下面30aを水平方向に対して傾斜させ、ヘッドユニット3
0の下面30aの搬送方向下流側の端部よりも下流側(傾斜している側)に吸収体51を
設ける。
そうすることで、短尺ヘッド31内のインクを加圧することによりノズル開口Nzから
強制的に吐出されたインクは、キャップ54に落下することなく、表面張力により滴状と
なり、ヘッドユニット30の下面30aに沿って搬送方向下流側へ転がり、最終的には吸
収体51に吸収される。
つまり、ノズルの目詰まりを防止するためにノズル開口Nzから吐出されたインク滴が
キャップ54に落下してしまうことを抑え、キャップ54に付着するインク量を低減する
ことができる。そのため、例えば、キャップ54のワイピング回数を減らすことができ、
プリンター1のメンテナンスを容易にすることができる。
また、キャップ54をきれいな状態に保つことができるため、キャップ54と短尺ヘッ
ド31の密着度合いを強くすることができる。また、ヘッドユニット30の下面30aを
水平方向に対して傾斜させ、ヘッドユニット30の搬送方向下流側に吸収体51を設ける
だけの簡単な構成により、プリンター1のメンテナンスを容易にすることができる。
また、短尺ヘッド31とキャップ54を対向させた状態でヘッドユニット30のクリー
ニング処理を実行することで、ノズル開口Nzから強制的に吐出されたインクの一部が下
方に落下したとしても、そのインクをキャップ54が受け止めることができ、プリンター
1の内部を汚してしまうことを防止できる。
また、本実施形態のプリンター1のように短尺ヘッド31が密集している場合、ある短
尺ヘッド31をワイパー部材55で拭き取ったインク等が他の短尺ヘッド31に飛び散っ
て付着し易い。また、本実施形態のプリンター1のようにUVインクを使用する場合、短
尺ヘッド31の下面に付着したUVインクが紫外線により硬化してしまうと、そのUVイ
ンクを剥がすことは難しい。
ただし、本実施形態のプリンター1では、ノズル開口Nzから強制的に吐出されたイン
ク滴が、ヘッドユニット30の下面30aに付着しているインクや異物(紙粉や埃)を回
収しながら、ヘッドユニット30の下面30aに沿って転がる。そのため、ワイパー部材
55によるワイピング前のヘッドユニット30の下面30aに付着しているインク等の量
は比較的に少ない。よって、ワイパー部材55によるインク等の飛び散りも少なく、ヘッ
ドユニット30の下面30aをきれいな状態にすることができる。
また、ヘッドユニット30の下面30aの周囲に吸収体51が設けられている。そのた
め、ワイパー部材55はヘッドユニット30の下面30aに当接する前に上流側吸収体5
1uに当接するので、ワイパー部材55に残っていたインク等を取り除くことができる。
また、ワイパー部材55はヘッドユニット30の下面30aに当接した後に下流側吸収体
51lに当接するので、ヘッドユニット30の下面30aを拭き取ったインク等を取り除
くことができる。よって、インク等が付着していないワイパー部材55でヘッドユニット
30の下面30aを拭き取ることができ、ヘッドユニット30の下面30aをきれいな状
態にすることができる。
また、ノズル開口Nzから強制的に吐出されたインク滴がヘッドユニット30の下面3
0aを転がった後に、ワイパー部材55がワイピングする。即ち、湿潤状態であるヘッド
ユニット30の下面30aをワイパー部材55がワイピングする。そのため、ヘッドユニ
ット30の下面30aにて乾燥していたインクや異物が剥がれ易くなり、ヘッドユニット
30の下面30aをよりきれいな状態にすることができる。また、ヘッドユニット30の
下面30aが湿潤状態であると、ワイパー部材55は、ヘッドユニット30の下面30a
に沿って滑りやすくなるため、比較的に弱い力でワイピングすることができる。そのため
、ワイパー部材55によるヘッドユニット30の下面30a(撥水処理膜)の磨耗を抑え
ることができる。
また、本実施形態のプリンター1には、吸収体51が吸収した液体を吸引する吸引部5
3が設けられている。そのため、吸収体51が吸収する液体量(インクや洗浄液の合計量
)が、吸収体51が吸収可能な最大液体量よりも多くなってしまうことを防止できる。よ
って、吸収体51が液体を吸収しきれずに、吸収体51から液体が下方に垂れる等してプ
リンター1内を汚してしまうことを防止できる。
また、ノズル開口Nzから強制的に吐出されたインクには増粘したインクや異物が含ま
れ、ヘッドユニット30の下面30aに沿って転がるインク滴はヘッドユニット30の下
面30aに付着しているインクや異物を回収する。よって、吸収体51が吸収したインク
には、増粘したインクや異物が含まれる。そのため、吸収体51が吸収したインクをその
まま放置してしまうと、増粘したインクが、更に乾燥したり、紫外線の照射を受けたりす
る等して、インクが固化し、吸収体51が新たに液体を吸収することができなくなってし
まう。
従って、本実施形態のプリンター1のように吸引部53を設けることで、吸収体51内
に残留するインクや異物を減らすことができ、吸収体51内をきれいにすることができる
ため、吸収体51を永続的に利用することができる。
また、本実施形態のプリンター1には、吸収体51に洗浄液を供給する洗浄液供給部5
2が設けられている。吸収体51に洗浄液を供給することで、吸収体51内の増粘インク
や固化インクは溶解される。また、重合禁止剤を含有する洗浄液を供給した場合には、吸
収体51内のUVインクが紫外線の照射により硬化することが抑制される。
つまり、吸収体51に洗浄液を供給することで、吸収体51内のインクを出来る限り液
体状にすることができる。そうすると、吸収体51内のインクは吸引部53に吸引され易
くなる。また、吸収体51内の異物も液体(インクや洗浄液)と共に流動して吸引部53
に吸引され易くなる。よって、吸収体51内に残留するインクや異物をより減らすことが
でき、吸収体51内をよりきれいにすることができるため、吸収体51をより永続的に利
用することができる。
図7は、吸収体51の内部における洗浄液の流れを説明する図である。本実施形態のプ
リンター1では、吸収体51がヘッドユニット30の下面30a(ノズル開口形成面)を
囲い、洗浄液供給部52は、上流側吸収体51u(ヘッドユニット30の下面30aより
も搬送方向の上流側に位置する吸収体51の部位)から洗浄液を供給し、吸引部53は、
下流側吸収体51l(ヘッドユニット30の下面30aよりも搬送方向の下流側に位置す
る吸収体51の部位)から液体(UVインクや洗浄液)を吸引する。
そうすると、吸収体51に供給された洗浄液は、吸収体51の毛細管力により、ヘッド
ユニット30の下面30aを通過せずに、紙幅方向の奥側と手前側の二手に分かれて、上
流側吸収体51uから下流側吸収体51lへ流れる。
つまり、ノズル開口Nzから洗浄液がノズル内に入り込んでしまうことを防止しつつ、
ヘッドユニット30の下面30aの外周を囲う吸収体51の全域に亘って洗浄液を流すこ
とができる。よって、吸収体51内に残留するインクや異物をより減らすことができ、吸
収体51内をよりきれいにすることができるため、吸収体51をより永続的に利用するこ
とができる。
また、本実施形態のプリンター1では、洗浄液供給部52が「所定量」の洗浄液を吸収
体51に供給した後に、吸引部53が吸収体51から液体を吸引する。
吸引部53が吸引を開始する前に洗浄液供給部52が供給する洗浄液の「所定量」は、
吸収体51が吸収可能な最大液体量から、ノズル開口Nzから強制的に吐出されるインク
量を減算した量以下の量に設定する。つまり、吸収体51が吸収する液体(UVインクや
洗浄液)の合計量が、吸収体51が吸収可能な最大液体量を超える前に、吸引部53が吸
引を開始するようにする。そうすることで、吸収体51が吸収しきれなくなった液体が下
方に垂れる等してプリンター1内を汚してしまうことを防止できる。
また、仮に、吸引部53が常時吸引している場合、吸収体51に供給された洗浄液は、
例えば、洗浄液供給部52から吸引部53までの最短距離で、吸収体51内を流れてしま
う虞がある。そうすると、吸収体51の全域に洗浄液を流すことが出来ず、吸収体51内
に残留するインクや異物が増えてしまう。
そのため、本実施形態のように、洗浄液供給部52が「所定量」の洗浄液を吸収体51
に供給した後に、吸引部53が吸引を開始するようにする。そうすることで、吸収体51
全域のより広い範囲に洗浄液を流すことができ、吸収体51内に残留するインクや異物を
より減らすことができる。よって、吸収体51内をよりきれいにすることができ、吸収体
51をより永続的に利用することができる。また、吸引部53が常時吸引している場合に
比べて、吸引部53の稼働時間が短くなるため、省電力化を図ることができる。
また、吸引部53が吸引を開始するタイミングを、洗浄液供給部52が供給した洗浄液
の量で判断するに限らない。例えば、洗浄液供給部52が洗浄液の供給を開始してから「
所定の時間」が経過した後に(即ち、洗浄液供給部52が「所定量」の洗浄液を供給する
時間が経過した後に)、吸引部53が吸引を開始するようにしてもよい。
また、本実施形態のプリンター1では、図2Aに示すように、ヘッドユニット30及び
吸収体51の下を、比較的に速い速度で媒体Sが搬送される。この時、搬送ベルト22(
媒体S)とヘッドユニット30の間に、搬送方向上流側から下流側に流れる空気の流れ(
気流)が生じる。
そこで、図5Aに示すように、上流側吸収体51uの下面51uaとヘッドユニット3
0の下面30aとの境界に段差がなく、また、下流側吸収体51lの下面51laとヘッ
ドユニット30の下面30aとの境界にも段差がないように、吸収体51を取り付ける。
つまり、吸収体51の下面とヘッドユニット30の下面30aが平坦な面を成すようにす
る。
そうすることで、媒体Sの搬送により生じる気流(搬送方向上流側から下流側に流れる
空気の流れ)を乱してしまうことを防止できる。よって、ヘッドユニット30の周辺で浮
遊するインクミストが乱れた気流により舞い上がってヘッドユニット30の下面30aに
付着してしまうことを防止でき、ノズル開口Nzからのインク吐出に悪影響を及ぼしてし
まうことを防止できる。
また、下流側吸収体51lの下面51laとヘッドユニット30の下面30aとの境界
に段差がないようにすることで、ヘッドユニット30の下面30aを流れるインク滴は吸
収体51に吸収され易くなる。
また、ヘッドユニット30の下面30aと媒体Sの間隔は比較的に狭いため、吸収体5
1の下面がヘッドユニット30の下面30aよりも出っ張っていると、吸収体51が媒体
Sを汚してしまう虞がある。そのため、吸収体51の下面とヘッドユニット30の下面3
0aとの境界に段差がないようにすることで、媒体Sの汚れを防止することができる。
また、搬送ベルト22とヘッドユニット30の間に搬送方向下流側に向かう気流が生じ
る場合、ヘッドユニット30の周辺で浮遊するインクミストはその気流に乗って搬送方向
上流側から下流側へ流れる。そこで、図2Aに示すように、ヘッドユニット30よりも搬
送方向下流側にインクミスト回収部80を設けるとよい。そうすることで、インクミスト
を効率的に回収することができる。また、吸収体51によってもインクミストは回収され
る。
===変形例===
図8A及び図8Bは、吸収体51の変形例を説明する図である。前述の実施形態では、
図4Aに示すように、ヘッドユニット30の下面30aの外周に沿って吸収体51が設け
られているが、これに限らない。
例えば、図8Aに示すように、ヘッドユニット30の下面30aよりも搬送方向下流側
(傾斜している側)にだけ吸収体51を設けるようにしてもよい。この場合であっても、
ヘッドユニット30のクリーニングのためにノズル開口Nzから強制的に吐出されたイン
ク滴を吸収体51が吸収することができる。よって、キャップ54に付着するインク量を
低減することができる。そのため、例えば、キャップ54のワイピング回数を減らすこと
ができ、プリンター1のメンテナンスを容易にすることができる。
また、例えば、図8Bに示すように、短尺ヘッド31ごとに、吸収体51と、洗浄液供
給部52と、吸引部53を設けるようにしてもよい。即ち、短尺ヘッド31の下面の外周
に沿って吸収体51を設けてもよい。この場合、短尺ヘッド31が液体吐出ヘッドに相当
し、短尺ヘッド31の下面がノズル開口形成面に相当する。
また、前述の実施形態のプリンター1には、吸収体51に洗浄液を供給する洗浄液供給
部52と、吸収体51が吸収した液体を吸引する吸引部53が設けられているが、これに
限らない。例えば、洗浄液供給部52が無くてもよいし、吸引部53が無くてもよい。
また、ノズル開口Nzから強制的にインクを吐出させるのと同時に、洗浄液供給部52
が洗浄液の供給を開始してもよいし、吸引部53が吸引を開始してもよい。また、洗浄液
供給部52が洗浄液の供給を開始するのと同時に、吸引部53が吸引を開始してもよいし
、吸引部53が常時吸引していてもよい。また、洗浄液供給部52が洗浄液の供給を開始
する前に、ノズル開口Nzから強制的にインクを吐出させる処理を終了してもよいし、吸
引部53が吸引を開始する前に、洗浄液供給部52が洗浄液の供給を終了してもよい。
また、ノズル開口Nzから強制的に吐出されたインク滴が、ヘッドユニット30の下面
30aに付着しているインクや異物を回収しながら、ヘッドユニット30の下面30aに
沿って転がるため、ヘッドユニット30の下面30aは比較的にきれいな状態となる。よ
って、ワイパー部材55でヘッドユニット30の下面30aをワイピングしなくてもよい
また、短尺ヘッド31内のインクを加圧する方法は、図3に示す方法に限らず、例えば
、インクカートリッジ32と短尺ヘッド31を繋ぐインク供給チューブの途中に設けられ
たポンプが、そのポンプよりも下流側のインク供給チューブ内のインクを加圧することに
より、短尺ヘッド31内のインクを加圧し、ノズル開口Nzから強制的にインクを吐出す
るようにしてもよい。また、駆動素子に信号を印加することでノズル開口Nzから強制的
にインクを吐出させてもよい。
また、ヘッドユニット30の下面30aに対して、吸収体51の下面が出っ張っていて
もよいし、引っ込んでいてもよい。
また、前述の実施形態のプリンター1には、ヘッドユニット30が1個だけ設けられて
いるが、これに限らず、例えば、異色のインクを吐出する複数のヘッドユニット30を搬
送方向に並べて設置してもよい。また、その場合、UVインクを完全に硬化しない程度の
紫外線を照射する仮照射ユニットをヘッドユニット30間に設け、UVインクを完全に硬
化する本照射ユニットを搬送方向の最下流側に設けるとよい。そうすることで、各ヘッド
ユニット30から吐出される異色のインクの滲みや混色を抑制することができる。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、主としてインクジェットプリンターについて記載されているが、上
記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈す
るためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると
共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、固定されたヘッドユニット30の下を媒体Sが通過する際にヘッ
ドユニット30からインクを吐出するプリンターを例に挙げているが、これに限らない。
例えば、移動方向に沿って移動するヘッドからインクを吐出する動作と、媒体を移動方向
と交差する搬送方向に搬送する搬送動作と、が繰り返されるプリンターであってもよい。
また、例えば、印刷領域に搬送された連続用紙に対して、ヘッドを媒体の搬送方向に移動
しながら画像を形成する動作と、ヘッドを紙幅方向に移動する動作と、を繰り返して画像
を形成し、その後、未だ印刷されていない媒体部分を印刷領域に搬送するプリンターであ
ってもよい。
<インクについて>
前述の実施形態では、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型インク(UVインク
)を例に挙げているが、これに限らず、例えば、媒体に浸透する水系インクや有機溶剤系
インクでもよい。
<液体吐出装置について>
前述の実施形態では、液体吐出装置としてインクジェットプリンターを例示しているが
、これに限らない。液体吐出装置は、様々な工業用装置に適用可能であり、例えば、布地
に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等の
ディスプレイ製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。
1 プリンター、10 コントローラー、11 インターフェース部、
12 CPU、13 メモリー、14 ユニット制御回路、
20 搬送ユニット、21A 搬送ローラー、21B 搬送ローラー、
22 搬送ベルト、30 ヘッドユニット、31 短尺ヘッド、
311 共通インク室、312 インク室、Nz ノズル開口、
32 インクカートリッジ、33 サブタンク、
P1 供給ポンプ、P2 加圧ポンプ、341 第1供給チューブ、
342 第2供給チューブ、343 空気供給チューブ、35 開閉弁、
40 照射ユニット、50 メンテナンスユニット、51 吸収体、
52 洗浄液供給部、53 吸引部、54 キャップ、55 ワイパー部材、
60 検出器群、70 コンピューター、80 インクミスト回収部

Claims (6)

  1. ノズル開口から液体を吐出する液体吐出ヘッドであって、水平方向に対して傾斜する方
    向にノズル開口形成面が沿い、前記傾斜する方向における前記ノズル開口形成面の一方側
    の端部よりも他方側の端部の方が下方に位置する液体吐出ヘッドと、
    液体を吸収する吸収体であって、前記ノズル開口形成面の前記他方側の端部よりも前記
    傾斜する方向の前記他方側に位置する吸収体と、
    前記液体吐出ヘッド内の液体を加圧することで、前記ノズル開口から強制的に液体を吐
    出させるクリーニング部と、
    を有することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記吸収体が吸収した液体を吸引する吸引部を有する、
    液体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置であって、
    前記吸収体に洗浄液を供給する供給部を有する、
    液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置であって、
    前記吸収体は、前記ノズル開口形成面の周囲を囲い、
    前記供給部は、前記ノズル開口形成面よりも前記傾斜する方向の前記一方側に位置する
    前記吸収体の部位から洗浄液を供給し、
    前記吸引部は、前記ノズル開口形成面よりも前記傾斜する方向の前記他方側に位置する
    前記吸収体の部位から液体を吸引する、
    液体吐出装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載の液体吐出装置であって、
    前記供給部が所定量の前記洗浄液を前記吸収体に供給した後に、前記吸引部が前記吸収
    体から液体を吸引する、
    液体吐出装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の液体吐出装置であって、
    前記液体吐出ヘッドと媒体とを前記傾斜する方向に相対移動しながら、前記媒体に向け
    て前記ノズル開口から液体を吐出し、
    前記ノズル開口形成面と前記吸収体との境界に段差がない、
    液体吐出装置。
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