JP2012195871A - 無線通信デバイス及び無線通信機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】W−CSP型の受動部品を採用する場合であっても、ワイヤボンディングを行うことが無く、かつ基板内配線に対して磁界や静電容量が影響を及ぼす虞が無い無線通信デバイスを提供する。
【解決手段】受動素子、及び前記受動素子と電気的に接続された端子を含む受動素子チップと、前記端子と電気的に接続された導体パターンを含む実装基板と、前記端子及び前記導体パターンに少なくとも一部が接続された導電性接着剤と、を備え、前記実装基板の導体パターン形成面と前記受動素子チップの受動素子形成面とが交わっており、前記端子が、前記導体パターン形成面と前記受動素子形成面との交線に沿って配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信デバイス、および無線通信機器に係り、特に受動素子を実装した無線通信デバイス、および無線通信機器に関する。
無線通信デバイスには通常、電波の放射と受信をするアンテナと、出力する信号を変調し、変調された高周波信号を増幅してアンテナへ供給する高周波電力増幅器を含む送信部、アンテナで受信した高周波信号を復調する受信部、及びこれらの制御を行う制御部などが含まれる。
このような構成要素を備える無線通信デバイスでは従来、デバイスの小型化を妨げる要因としてインダクタ素子が挙げられてきた。インダクタ素子は、インピーダンス整合用や、電圧降下が少ないバイアス供給素子として、RFIC(Radio Frequency Integrated Circuit)の周辺回路に多用される。
このようにして用いられるインダクタ素子は従来、特許文献1に示されるような空芯コイルにより構成されるチップ型部品であったため、他の回路素子に比べて小型化することが困難とされてきた。
近年では、このような問題に対し、W−CSP(Wafer level Chip Scale Package)を利用した受動部品とすることで、実装面積を小型化可能なことが知られている。
W−CSP化した受動部品(特にインダクタ素子)は、例えば特許文献2や特許文献3に開示されているように、半導体基板の表層面に金属膜を形成し、この金属膜をスパイラル状に形状形成することで構成することができる。
特開2007−88363号公報 特開平7−221554号公報 特開2003−51543号公報
しかし、上記のように受動素子が平面形成されるW−CSP型の素子は、実装基板に対しては基本的にフェイスアップで搭載され、ワイヤにより実装される。ワイヤによる実装が不可欠となった場合、工程が煩雑となるといった問題がある。
また、仮にワイヤを用いないフェイスダウン実装を行った場合であっても、次のような問題が生ずる。例えば受動素子がインダクタである場合には、インダクタから発生する磁界が基板に垂直な方向に作用することとなり、実装基板内に配線層が存在する場合にはこれらの配線層に影響を及ぼす可能性がある。また、受動素子がキャパシタである場合には、実装基板内の配線層との間で静電容量結合が生ずる虞がある。
これを回避するためには、受動素子における受動素子形成面を実装基板における実装面と直交するように配置することが考えられるが、この場合にはワイヤによるボンディング等を実施することができなくなってしまう。
そこで本発明では、W−CSP型の受動部品を採用する場合であっても、ワイヤボンディングを行うことが無く、かつ基板内配線に対して磁界や静電容量が影響を及ぼす虞が無い無線通信デバイス、及びこれを搭載した無線通信機器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]受動素子、及び前記受動素子と電気的に接続された端子を含む受動素子チップと、前記端子と電気的に接続された導体パターンを含む実装基板と、前記端子及び前記導体パターンに少なくとも一部が接続された導電性接着剤と、を備え、前記実装基板の導体パターン形成面と前記受動素子チップの受動素子形成面とが交わっており、前記端子が、前記導体パターン形成面と前記受動素子形成面との交線に沿って配置されていることを特徴とする無線通信デバイス。
このような特徴を有する無線通信デバイスによれば、W−CSP型の受動部品を採用する場合であっても、その実装にワイヤを介在させる必要が無い。また、受動部品がインダクタであっても、キャパシタであっても、実装基板における内部配線等に対する影響が少ない。さらに、ワイヤを介した実装に比べ、Q値を向上させることができる。
[適用例2]適用例1に記載の無線通信デバイスであって、前記受動素子は、スパイラルパターンにより構成されるインダクタであることを特徴とする無線通信デバイス。
このような特徴を有する無線通信デバイスによれば、インダクタを平面的に形成することができる。
[適用例3]適用例1又は2に記載の無線通信デバイスであって、前記導体パターン形成面と前記受動素子形成面との成す角が鈍角であることを特徴とする無線通信デバイス。
このような特徴を有する無線通信デバイスによれば、実装基板に受動素子を搭載した状態で平面視した際に、実装基板に形成された導体パターンと受動素子における端子とを目視することが可能となる。このため、導体パターンと端子とを電気的に接続する際、導電性接着剤を垂直に塗布することが可能となる。よって、特殊なノズルやヘッドを使用する事無く、既存の機器による製造が可能となる。
[適用例4]適用例1又は2に記載の無線通信デバイスであって、前記導体パターン形成面と前記受動素子形成面との成す角が直角であることを特徴とする無線通信デバイス。
このような特徴を有する無線通信デバイスによれば、インダクタから発生する磁界(磁束)が、主として実装基板に平行な方向に作用することとなる。このため、実装基板における導体パターンに影響を及ぼす虞が少ない。
[適用例5]適用例1乃至4のいずれか1項に記載の無線通信デバイスであって、前記受動素子形成面の平面形状が長方形であり、前記長方形の長辺を構成する一対の辺のいずれか一方の辺に沿って前記端子が配置されていることを特徴とする無線通信デバイス。
このような特徴を有する無線通信デバイスによれば、受動素子チップの実装面に対する高さの割合を抑制することができる。このため、受動素子チップの実装状態を安定させることができる。
[適用例6]適用例2乃至5のいずれか1項に記載の無線通信デバイスであって、前記インダクタを構成する前記スパイラルパターンの縦横比が、前記受動素子形成面の平面形状に合わせた縦横比であることを特徴とする無線通信デバイス。
このような特徴を有する無線通信デバイスによれば、インダクタを構成するためのスパイラルパターンの延線長を最大限に活かすことができる。よって、得られるインダクタンスの幅を広げることができる。
[適用例7]適用例1乃至6のいずれか1項に記載の無線通信デバイスを搭載したことを特徴とする無線通信機器。
第1の実施形態に係る無線通信デバイスの特徴的構成を示す斜視図である。 実施形態に用いるインダクタ素子の平面構成を示す図である。 実施形態に用いるインダクタ素子の正面構成を示す図である。 実装基板に対してインダクタ素子を垂直に実装した場合の側面構成と、インダクタから生ずる磁界の方向を示す図である。 実施形態に係る無線通信デバイスを製造するための工程を説明するための図であり、製造に必要なインダクタ素子と実装基板を用意する準備工程を説明するための図である。 実施形態に係る無線通信デバイスを製造するための工程を説明するための図であり、インダクタ素子の実装面である側面を研磨する平坦化工程を説明するための図である。 実施形態に係る無線通信デバイスを製造するための工程を説明するための図であり、実装基板に、インダクタ素子搭載用の接着剤を塗布する接着剤塗布工程を説明するための図である。 実施形態に係る無線通信デバイスを製造するための工程を説明するための図であり、実装基板に、インダクタ素子を搭載するインダクタ素子搭載工程を説明するための図である。 実施形態に係る無線通信デバイスを製造するための工程を説明するための図であり、実装基板とインダクタ素子との電気的接合を行う導電性接着剤塗布工程を説明するための図である。 第2の実施形態に係る無線通信デバイスの特徴的構成を示す側面図である。 図10示す無線通信デバイスの平面視形態を示す図である。 実装基板に対してインダクタ素子を傾倒させた状態とするための角度を説明するための図である。 インダクタ素子を傾倒させるための第1の手段を説明するための図である。 インダクタ素子を傾倒させるための第2の手段を説明するための図である。 インダクタ素子を傾倒させるための第3の手段を説明するための図である。 インダクタ素子の縦横比を変化させ、インダクタ形成部の平面形態を長方形とした場合の例を示す図である。 実施形態に係る無線通信デバイスを搭載した無線通信機器の一例としてのインクジェットプリンターの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の無線通信デバイス、及び無線通信機器に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態では、無線通信デバイスのうち、高周波回路におけるRFICとアンテナ間におけるインピーダンス整合回路を例に挙げることとする。なお、以下に示す実施形態では、説明を簡単化するために、RFIDとアンテナ間における増幅器や、フィルター、局部発振器、及びインピーダンス回路を構成するキャパシタ等については、図示、および説明を省略する。
実施形態に係るインピーダンス整合回路を含む無線通信デバイスは図1に示すように、少なくとも実装基板12とRFIC18、W−CSP型受動素子チップ(本実施形態においてはインダクタ:以下、インダクタ素子20と称す)、およびアンテナ50を有する。
実装基板12は、詳細を後述するRFIC18やインダクタ素子20、およびアンテナ50を実装するための配線基板である。よって、少なくとも実装基板12の表面には、実装用の実装端子16と配線パターン14が形成されている(実装端子16と配線パターン14を合わせたものが導体パターン)。本実施形態に係る無線通信デバイス10の効果を効果的に得るためには、実装基板12を積層基板とし、インダクタ素子20を実装する実装面の下層に基板内配線等が存在することが望ましいが、単層基板であっても本発明の構成を適用することは可能である。
RFIC18は、高周波の信号を処理する集積回路である。具体的には、図示しないベースバンド部とアンテナ50間における信号の変換処理を行うための回路である。
インダクタ素子20は詳細を図2、図3に示すように、素子基板22とインダクタ形成部38を基本として構成される。なお、図2はインダクタ素子の平面構成を示す図であり、図3はインダクタ素子の正面構成を示す図である。インダクタ形成部38のベース部分は、パッシベーション膜24、および絶縁層26を備える。素子基板22は、Siやガラス、石英、および水晶などで形成されたベアな材料であると良い。パッシベーション膜24は、SiOやSiN等であれば良く、素子基板22におけるインダクタ形成側に被覆される。絶縁層26は、素子基板22に被覆されたパッシベーション膜24の上層に形成される樹脂層であり、具体的な部材としてはポリイミド等を挙げることができる。
また、インダクタ形成部の上層部分は、スパイラルパターン32と、このスパイラルパターン32に対して電力の入出力を成す端子36a,36b、および保護膜34を備える。スパイラルパターン32は、渦巻き状に形成された金属パターンであり、インダクタ40を構成する。スパイラルパターン32は、例えばシード層、配線層、およびメッキ層から構成される。また、各層はCu、Au、Ag、Ti、W、Ni、およびTi−W、Ti−N等のチタン系合金等の導電性材料の単体又は複合材料により構成される。一例として、シード層をTi−W、配線層をCu、メッキ層をCuにより構成するものを挙げることができる。
また、本実施形態に係るインダクタ40は、上記のような積層構造の金属パターンを少なくとも2層備えており、スパイラルパターン32を構成する上層金属パターンとリードパターン28により構成される下層金属パターンとの間には、絶縁膜としてのポリイミド層30が形成される。
本実施形態で用いられるインダクタ素子20では、2つの端子36a,36bは平面形態においてそれぞれ、スパイラルパターン32の外側であって、平面形状矩形の素子基板22におけるいずれか一辺に沿って、あるいはいずれか一辺の近傍に併設されている。いずれか一方の端子(図2に示す例では端子36a)は、スパイラルパターン32における外縁側端部32aが接続される。一方、いずれか他方の端子(図2に示す例では端子36b)には、スパイラルパターン32における中心側端部32bが電気的に接続される。この際中心側端部32bは、上層金属パターンであるスパイラルパターン32から下層金属パターンであるリードパターン28へと電気的に落とし込まれる。リードパターン28は図2に示すように、スパイラルパターン32の中心から、素子基板22の縁辺に配置された他方の端子36bへ向けて直線状に形成されている。そして、端子36bに対して、リードパターン28における端子36b側端部が電気的に接続されている。なお、上層金属パターンの表層には、保護膜34としてのソルダーレジストが被覆される。
アンテナ50は、高周波エネルギーの送受信を行う役割を果たす。なお、本実施形態に係るアンテナ50は、その形態を特に限定するものでは無い。
このような基本構成を備えた無線通信デバイス10では、RFIC18やインダクタ素子20、およびアンテナ50はそれぞれ、実装基板12の実装面に定められた位置に実装される。ここで、インダクタ素子20は図4に示すように、実装基板12におけるチップ実装面とスパイラルパターン32を形成したインダクタ形成部38(受動素子形成面)とが直交するように配置する。このような配置形態を採ることで、インダクタ40から発生する磁界は図4に破線で示す矢印のような方向に作用することとなり、実装基板12(具体的には基板内配線(不図示))に及ぼす影響を抑制することができ、高周波(RF)特性が向上する。このような配置形態を採るために、W−CSP受動部品(実施形態に係るインダクタ素子20)を構成する素子基板22は、平面サイズと同等の厚さを持つことが望ましい。側面での実装状態を安定させることができるからである。
また、インダクタ素子20は、一対の端子36a,36bが、実装基板12におけるチップ実装面と、インダクタ素子20におけるインダクタ形成部38との交線に沿って配置されるように実装する。このような配置構成とすることで、実装基板12に形成された配線パターン14の実装端子16と、インダクタ40を構成する端子36a,36bとをワイヤを用いることなく電気的に接続することが可能となる。なお、本実施形態においては、インダクタ素子20と実装基板12との実装に導電性接着剤42を用いている。
このような構成を備えた無線通信デバイス10では、インダクタ40の値(インダクタンス)を金属パターンの配線長で任意に定めることができる。このため、無線通信デバイス10に用いるインダクタとして、所望のインダクタンスを得ることができる。また、インダクタ形成部38と実装基板12におけるチップ実装面とを直交させたことにより、実装基板12側に存在する配線の影響(例えば磁界の発生による誘導起電力など)を受けづらい。このため、実装基板12に実装した際に所望のインダクタンスを得ることができる。
また、インダクタ素子20を構成する素子基板22を半導体(例えばSi)とした場合には、素子基板22側を透過する磁界の少なくとも一部を遮蔽することができる。よって、図1に示すように1つの実装基板12に複数のインダクタ素子20を近付けて配置する場合には、インダクタ形成部38を同一方向へ向けて実装することで、複数のインダクタ素子20相互間における磁界の影響を抑制することができる。
また、トロイダル状に形成されるチップ型の空芯コイルから成るインダクタに比べ、スパイラル状に平面形成した実施形態に係るインダクタ40は、コイル軸芯方向の実装面積を大幅に縮減することができる。よって、無線通信デバイスの小型化を図ることができる。また、トロイダル状のインダクタに比べて、寄生容量が生じ難く、インダクタの特性変化を招く虞も少ない。
次に、上記のような構成の無線通信デバイス10の製造工程について説明する。まず、形成を終えたインダクタ素子20と、インダクタ素子20を実装するための実装基板12を用意する(ステップ1:図5参照)。実装基板12に対してインダクタ素子20は側面実装されるため、実装面の平坦化を行う。平坦化は研磨紙等を用いた研磨により行う。この際、平坦化する面は端子36a,36bが配置された辺を含む側面とする(ステップ2:図6参照)。
次に、実装基板12に対してインダクタ素子20を搭載する。インダクタ素子20の搭載に際してはまず、実装基板12における素子搭載部に接着剤44を塗布する。この際接着剤44は、導電性であっても絶縁性であっても良い。なお、接着剤44を導電性とした場合には、実装基板12との間において磁束の遮蔽効果を得ることができるが、端子36a,36b間における短絡を防止するために、接着剤44とインダクタ素子20における端子36a,36bとが接触しないようにする必要がある。また、接着剤44は、ディスペンサーにより塗布する場合の他、インクジェット方式やスクリーン印刷方式等、種々の方式を採用することができる。さらに接着剤44に関しては、塗布だけでなく貼付であっても良く、フィルムタイプの接着剤を張り付けて対応しても良い(ステップ3:図7参照)。
実装基板12に対して接着剤44を塗布した後、インダクタ素子20を実装基板12に搭載する。インダクタ素子20の搭載は、バキュームパッド等を備えたフリップチップボンダを用いる場合の他、作業者の手動により行っても良い(ステップ4:図8参照)。
最後に、実装基板12に形成された配線パターン14の実装端子16と、インダクタ40を構成する端子36a,26bとの間に導電性接着剤42を塗布し、両者の電気的導通を図る。なお、導電性接着剤42の塗布は、ディスペンサーによってでも良いし、インクジェットによってでも良い。導電性接着剤42により実装を行うことで、ワイヤによる実装に比べて導通断面を増やすことができ、Q値を向上させることが可能となる(ステップ5:図9参照)。
次に、本発明の無線通信デバイスに係る第2の実施形態について、図10、図11を参照して説明する。なお、図10は無線通信デバイスを部分的に拡大した側面形態を示す図であり、図11は図10における平面形態を示す図である。本実施形態に係る無線通信デバイスの殆どの構成は、上述した第1の実施形態に係る無線通信デバイスと同様である。よって、その構成を同一とする箇所については図面に同一符号を附し、その詳細な説明は省略することとする。また、本実施形態に係る無線通信デバイスでは、上述したRFIC18やアンテナ50については、図面上省略している。
本実施形態に係る無線通信デバイス10aは、実装基板12におけるチップ実装面と、インダクタ素子20aにおけるインダクタ形成部の成す角θを鈍角としたことを特徴としている(図12参照)。このような構成とした場合、インダクタ素子20aを搭載した実装基板12を平面視した際、図11に示すように実装基板12に形成された配線パターン14の実装端子16と、インダクタ40を構成する端子36a,36bとの双方を視認することが可能となる。このため、インダクタ素子20aを実装基板12に搭載した後、導電性接着剤42を塗布する際、導電性接着剤42を実装基板12に対して垂直方向から塗布することが可能となる。これにより、専用のディスペンサーやノズルヘッドを用いる事無く、既存の設備を用いた製造が可能となる。
このような構成の無線通信デバイス10aは、以下のような手段により製造することができる。
第1の手段としては、図13に示すように、インダクタ素子20aの側面に傾斜面22aを設けるというものである。傾斜面22aは、インダクタ素子20aを構成する素子基板22における端子配置側側面に設ける。また傾斜面22aは、インダクタ形成部38側から非形成部側にかけて、側面が素子基板22の反対側側面に近づく形態となるように設ける。このように傾斜面22aを形成することで、チップ実装面とインダクタ形成部38との間の成す角θを鈍角の範囲とすることができる。
傾斜面22aの形成は、上記第1の実施形態における側面平坦化工程(ステップ2)において、研磨時に研磨紙とインダクタ形成部との成す角θが、チップ実装面とインダクタ形成部との成す角θと等しくなるようにすれば良い(図6参照)。
また、第2の手段としては、実装基板12におけるチップ実装部に傾斜面を持った凹部12aを形成するというものである。凹部12aの傾斜面は、実装基板12に形成された配線パターン14の実装端子16からインダクタ素子20aの厚み方向へ向けて、凹部12aの深さが深くなるように設けられる。この際、インダクタ形成部38とチップ実装面との成す角をθとするためには、傾斜面の傾斜角度θは90°−(180°−θ)とすれば良い(ただし、インダクタ形成部38と素子基板22の側面の成す角は90°とみなす:図12参照)。
このように実装基板12に凹部12aを備えることによれば、実装基板12に対してインダクタ素子20aを嵌め込むように搭載することができる。よって、インダクタ素子20aの側面を研磨する第1の手段よりも、チップ搭載時の姿勢安定性を向上させることができる。
さらに、第3の手段としては、図15に示すように、実装基板12に対してインダクタ素子20aを傾斜させて支持した状態で、導電性接着剤(図15中不図示)の塗布を行うというものである。このような手段は、上記第1、第2の手段に比べて加工を必要としないため最も容易ではあるが、インダクタ素子20aの搭載から導電性接着剤による実装までの間中インダクタ素子20aを支持する必要が生ずることとなる。なお、導電性接着剤を塗布した後、インダクタ素子20aが立ち上がる方向へ傾く分には、特性上の問題を生じさせることはない。
その他の構成、作用、効果については、上述した第1の実施形態に係る無線通信デバイス10と同様である。
また、上記実施形態では、いずれもインダクタ素子の平面形状は略正方形であるように図面に示していた。しかしながら本実施形態に係る無線通信デバイスを構成するインダクタ素子は、平面形状を長方形としても良い。インダクタ素子20bの平面形状を長方形とする場合には、インダクタを構成する端子36a,36bは、長辺となる辺に沿って形成することが望ましい。このような構成とした場合、インダクタ素子20bは実装基板12のチップ実装面に対して、端子36a,36bを形成した長辺を当接させて実装されることとなる。このため、実装面の面積に対するインダクタ素子の高さの割合を小さくすることができ、インダクタ素子20bの実装形態を安定させることができる。また、このような実装形態を採ることによれば、無線通信デバイスの低背化も図ることができる。
さらに、平面形状を長方形としたインダクタ素子20bを採用する場合には、インダクタ40を構成するスパイラルパターン32は、素子基板22(あるいはインダクタ形成部)の平面形状に合わせた縦横比となるように螺旋を構成すると良い。このような構成とすることで、インダクタ素子20bの平面形状を最大限に活かしてスパイラルパターン32の延線長を調整することができる。よって、所望するインダクタンスを得るための調整幅を広げることができる。
次に、上記のような構成を備えた無線通信デバイスを搭載した無線通信機器について、図17を参照して説明する。図17に示す例は、インクジェットプリンター100の制御系の構成を示すブロック図である。
インクジェットプリンター100は、公知のマイコン制御回路からなる記録制御部110を備えており、この記録制御部110により制御される。記録制御部110は、システムバスで接続されたROM114、RAM112、ASIC(特定用途向け集積回路)118、CPU120、および不揮発性メモリー116等のシステムデバイスを備えている。また、記録制御部110は、制御デバイスとして、ヘッドドライバー122、CRモータードライバー124、およびPFモータードライバー126を備えている。
ROM114には、CPU120によるインクジェットプリンター100の制御に必要な記録制御プログラム(ファームウェア)等が格納されている。RAM112は、CPU120の作業領域や記録データ等の格納領域として用いられる。CPU120は、インクジェットプリンター100の記録制御を実行するための演算処理やその他の必要な演算処理を行う。また、不揮発性メモリー116には、記録制御プログラムの処理に必要な各種データ等が記憶されている。
ASIC118は、各ドライバーを介して記録ヘッド132、CRモーター134、PFモーター136を駆動制御する。記録ヘッド132は、記録紙にインクを噴射してドットを形成する部位であり、CRモーター134は、記録ヘッド132を移動させるキャリッジ(不図示)を駆動させるモーターである。また、PFモーター136は、記録紙を搬送するためのローラー(不図示)を駆動させるモーターである。
さらに、インクジェットプリンター100は、ハードディスクドライブ128と無線通信モジュール130を備えている。ハードディスクドライブ128は、主に画像データを保存するための外部記憶装置であり、ASIC118が備えるドライブ制御回路により制御される。無線通信モジュール130は、本発明に係る無線通信デバイス10を含むモジュールであり、ASIC118が備える通信制御回路により制御され、画像データの取得や出力を成す。
なお、上記実施形態では受動素子として、受動素子形成面(実施形態におけるインダクタ形成部38)にインダクタ40を形成したインダクタ素子20のみを示した。しかしながら本発明に係る無線通信デバイスを構成する受動素子としては、受動素子形成面にキャパシタを形成したキャパシタ素子であっても良い。このような構成とした場合であっても、W−CSP型の受動素子をワイヤを介さずに実装可能とするという本発明の課題や、基板内配線に対する静電容量の影響(容量結合)を回避するといった課題を解決することができるからである。
10………無線通信デバイス、12………実装基板、14………配線パターン、16………実装端子、18………RFIC、20………インダクタ素子、22………素子基板、24………パッシベーション膜、26………絶縁層、28………リードパターン、30………ポリイミド層、32………スパイラルパターン、34………保護膜、36a,36b………端子、38………インダクタ形成部、40………インダクタ、42………導電性接着剤、44………接着剤、50………アンテナ、100………インクジェットプリンター。

Claims (7)

  1. 受動素子、及び前記受動素子と電気的に接続された端子を含む受動素子チップと、
    前記端子と電気的に接続された導体パターンを含む実装基板と、
    前記端子及び前記導体パターンに少なくとも一部が接続された導電性接着剤と、を備え、
    前記実装基板の導体パターン形成面と前記受動素子チップの受動素子形成面とが交わっており、
    前記端子が、前記導体パターン形成面と前記受動素子形成面との交線に沿って配置されていることを特徴とする無線通信デバイス。
  2. 請求項1に記載の無線通信デバイスであって、
    前記受動素子は、スパイラルパターンにより構成されるインダクタであることを特徴とする無線通信デバイス。
  3. 請求項1又は2に記載の無線通信デバイスであって、
    前記導体パターン形成面と前記受動素子形成面との成す角が鈍角であることを特徴とする無線通信デバイス。
  4. 請求項1又は2に記載の無線通信デバイスであって、
    前記導体パターン形成面と前記受動素子形成面との成す角が直角であることを特徴とする無線通信デバイス。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無線通信デバイスであって、
    前記受動素子形成面の平面形状が長方形であり、
    前記長方形の長辺を構成する一対の辺のいずれか一方の辺に沿って前記端子が配置されていることを特徴とする無線通信デバイス。
  6. 請求項2乃至5のいずれか一項に記載の無線通信デバイスであって、
    前記インダクタを構成する前記スパイラルパターンの縦横比が、前記受動素子形成面の平面形状に合わせた縦横比であることを特徴とする無線通信デバイス。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の無線通信デバイスを搭載したことを特徴とする無線通信機器。
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