JP2012192426A - 摩擦圧接中空材の製造方法およびクーラント孔付き切削工具の製造方法 - Google Patents

摩擦圧接中空材の製造方法およびクーラント孔付き切削工具の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クーラント孔付きの工具に製造されるような中空素材同士を摩擦圧接により接合するのに際して、溶融した素材がバリとして中空孔を塞いでしまうようなことがない摩擦圧接中空材の製造方法を提供する。
【解決手段】中空孔11、21を有する中空素材10、20同士を、中空孔11、21同士が連通するように摩擦圧接により接合する摩擦圧接中空材の製造方法であって、中空素材10、20の接合部Pにおける中空孔11、21の開孔部13、23同士の間に間隔dがあけられるようにして、その周囲を摩擦圧接する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えばクーラント孔が形成されたドリルやエンドミル等の工具となる中空孔が形成された中空素材同士を摩擦圧接により接合する摩擦圧接中空材の製造方法、および該摩擦圧接中空材の製造方法を用いたクーラント孔付き切削工具の製造方法に関するものである。
このように、工具となる素材を摩擦圧接により接合する方法としては、例えば特許文献1に、軸線方向と略直交するように広がる先端面をもつ鋼材製の丸棒状シャンク用部材と、同じく軸線方向と略直交するように広がる後端面をもつ超硬合金製の丸棒状切削刃用部材とを、軸線回りに相対的に回転させつつこれら先後端面を押し付けてその摩擦熱により接合し、その後に研削加工によって切削刃を形成する方法が記載されている。このような方法では、高価な超硬合金を使用する部分が少なくて済むため、コストの低減を図ることができる。
ところで、ドリルやエンドミル等の工具では、切刃にクーラントを供給するために中心軸線に沿って内部にクーラント孔が形成されたものが用いられることがある。そして、このようなクーラント孔付きの工具を上述のような摩擦圧接により製造する場合には、上記丸棒状シャンク用部材と丸棒状切削刃用部材とに中心軸線に沿って中空孔を形成しておいて、これらの中空孔が連通するように上記先後端面を圧接することになるが、特許文献1に記載されているようにこれら先後端面が軸線方向と略直交するように広がる平坦面であると、摩擦熱によって溶融した素材が圧接により中空孔内にバリとなって流れ込み、中空孔を塞いでしまうおそれがある。
そこで、このようなバリによる問題を解決するために、例えば特許文献2には、接合する素材のうち機械的強度の高い金属材料に回転軸を中心とするリング状の溝を設けて、溶融した素材をこの溝に収めてバリとして外部に押し出させないようにすることが記載されている。
特開2003−53558号公報 特開平8−141755号公報
しかしながら、この特許文献2に記載の方法を特許文献1に記載の方法に適用しても、溝がリング状であるので中空孔の開孔部は軸線方向と直交する平坦面のまま圧接されることになり、外側に流れた溶融素材は溝に収容されても、中空孔の内側に流れ込んだ溶融素材がバリとなって中空孔を塞いでしまうおそれは払拭できない。また、特許文献2に記載の方法では、高硬度の超硬合金製の丸棒状切削刃用部材に溝加工を施さなければならず、加工コストが増大するおそれもある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、クーラント孔付きの工具に製造されるような中空素材同士を摩擦圧接により接合するのに際して、溶融した素材がバリとして中空孔を塞いでしまうようなことがない摩擦圧接中空材の製造方法、および該摩擦圧接中空材の製造方法を用いたクーラント孔付き切削工具の製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の摩擦圧接中空材の製造方法は、中空孔を有する中空素材同士を、該中空孔同士が連通するように摩擦圧接により接合する中空素材の摩擦圧接方法であって、上記中空素材の接合部における上記中空孔の開孔部同士の間に間隔があけられるようにして、その周囲を摩擦圧接することを特徴とする。また、本発明のクーラント孔付き切削工具の製造方法は、このような摩擦圧接中空材の製造方法により、上記中空素材としてクーラント孔付き切削工具の中空孔を有する切刃部側部分とシャンク部側部分とを接合することを特徴とする。
従って、このような摩擦圧接中空材の製造方法および該摩擦圧接中空材の製造方法を用いたクーラント孔付き切削工具の製造方法では、溶融した素材がバリとして中空孔の内側に流れ込んでも、この中空孔の開孔部同士の間にあけられた間隔部分に収容することができるので、中空孔が塞がれてしまうのを防ぐことができる。また、このように中空素材の中空孔の開孔部同士の間に間隔をあけるには、一方の中空素材の接合部に凹部を形成してこの凹部に該一方の中空素材の中空孔の開孔部を形成すればよく、中空素材同士は互いに硬度が異なる材質により形成されていても、硬度が低くて素材が溶融し易い中空素材に凹部を形成して上記間隔部分にバリが流れ込むようにすればよいので、加工コストの増大を防ぐことができる。
また、こうして中空素材同士のうち一方の中空素材の接合部に凹部が形成されているときに、この凹部の底面に凸部を形成して、該一方の中空素材の上記中空孔の開孔部を上記凸部の突端面に形成したり、あるいは他方の中空素材の接合部に上記凹部に収容される凸部を形成して、上記中空孔の開孔部は凹部の底面と上記凸部の突端面とにそれぞれ形成したりすることにより、溶融した素材がバリとして中空孔に流れ込むのを、この凸部によって一層確実に遮ることができる。
特に、こうして中空素材同士の接合部に凹部と凸部を形成したときには、これら凹部と凸部とが上記中空孔の径方向に間隔があけられるようにして、その周囲を摩擦圧接することにより、内側に流れ込んだバリをこの径方向の間隔部分に収容することができて、一層確実に中空孔の閉塞を防止することができるとともに、中空素材同士の接合強度の向上を図ることも可能となる。
また、同様にこうして中空素材同士の接合部に凹部と凸部を形成したときに、これら中空素材同士が互いに硬度が異なる材質により形成されている場合には、上述のようにこのうち硬度の低い中空素材に上記凹部が、従って硬度の高い中空素材に上記凸部が形成されるのが望ましい。これは、特に硬度の高い中空素材として硬質焼結素材を仕上げ研削したものを用いる場合に好適であり、すなわち、上記クーラント孔付きの工具の切刃部側部分に用いられる超硬合金等の硬質焼結素材は圧粉体をプレス成形して形成されるので、焼結後に凹部を内径研削で仕上げるよりは、予め凸部を圧粉体に形成しておいて焼結後に外周面を研削で仕上げる方が容易であるからである。
以上説明したように、本発明によれば、クーラント孔付き工具に製造されるような中空素材を、バリによって中空孔を閉塞することなく、低コストで摩擦圧接により接合することが可能となる。
本発明の第1の実施形態により中空素材同士が接合されて製造された摩擦圧接中空材よりなるクーラント孔付き工具であるエンドミルを示す図である。 図1に示すクーラント孔付きエンドミルに製造される中空素材同士を接合する際の本発明の第1の実施形態を説明する断面図である。 図2に示した第1の実施形態により中空素材同士を接合した状態を示す図である。 本発明の第2の実施形態により中空素材同士を接合した状態を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態により中空素材同士を接合した状態を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態により中空素材同士を接合した状態を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態により中空素材同士を接合した状態を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態により中空素材同士を接合した状態を示す断面図である。 本発明の第7の実施形態により中空素材同士を接合した状態を示す断面図である。
図1ないし図9は、本発明の第1ないし第7の実施形態を説明するものである。このうち、図1は、これら本発明の実施形態により接合された中空素材から製造されるクーラント孔付きの工具としてのエンドミルを示すものであり、このエンドミルは、外形が略円柱軸状をなすエンドミル本体1の後端部(図1において左側部分)が円柱軸状のままのシャンク部2とされるとともに先端部(図1において右側部分)は切刃部3とされている。
ここで、切刃部3には、その先端から後端側に向けてエンドミル本体1の中心軸線O回りに螺旋状に捩れる切屑排出溝4が形成され、この切屑排出溝4のエンドミル回転方向側を向く壁面の先端側辺稜部に底刃5が、外周側辺稜部に外周刃6が形成されている。なお、図示のエンドミルはこれら底刃5と外周刃6とが中心軸線O回りの回転軌跡において略直交するようにされたスクエアエンドミルとされている。
さらに、エンドミル本体1には、シャンク部2の後端面から中心軸線Oに沿って断面円形のクーラント孔7が形成されており、このクーラント孔7は中心軸線Oに沿ったまま切刃部3に延びて切刃部3の先端面に貫通する手前で止まるようにされている。さらに、このクーラント孔7からは、切刃部3内で枝分かれした分岐孔8が先端外周側に延びて切屑排出溝4に開口し、上記底刃5および外周刃6に向けられるようにされている。
そして、このエンドミル本体1は、シャンク部2が鋼材等の低硬度材料により形成されるとともに切刃部3は超硬合金等のシャンク部2より硬度の高い高硬度材料により形成され、図2および図3に示すようにこれらの材料により形成された中空素材10、20が、切屑排出溝4よりも後端側に位置する接合部Pにおいて摩擦圧接により接合されて一体化された摩擦圧接中空材に切屑排出溝4や底刃5および外周刃6、分岐孔8が形成されることにより製造されている。
このうち、切刃部3となる中空素材(本実施形態における他方の中空素材)10は、本実施形態では上述のように超硬合金により形成され、図2に示すように超硬合金より成る外形円柱状のものに、その中心軸線Oに沿ってクーラント孔7となる中空孔11が、中空素材10の焼結前の圧粉体をプレス成形する際のプレス成形金型にピンが配置されることにより、止まり孔状に形成されている。なお、本実施形態では、この中空素材10側の接合部Pの接合面12となる後端面は、この中空孔11の開孔部13を除いて、中心軸線Oに垂直な平坦面とされている。
一方、シャンク部2となる中空素材(本実施形態における一方の中空素材)20は、本実施形態ではやはり上述のように鋼材により形成され、切刃部3とされる中空素材10と等しい外径の円柱状のものに中心軸線Oに沿って中空孔11と等しい内径のクーラント孔7となる中空孔21が形成されたものとされている。そして、このシャンク部2となる中空素材20側の接合部Pの接合面22となる先端面には、接合の際に中空孔21の開孔部23と切刃部3となる中空素材10の中空孔11の開孔部13との間に中心軸線O方向に間隔があけられるように凹部24が形成されている。
この凹部24は、中心軸線Oに直交する断面が該中心軸線Oを中心とする一定内径の円形をなすように形成されたものであり、ただし本実施形態ではその底面25の中央に凸部26が形成されていて、中空素材20の中空孔21は、この凸部26の突端面27に上記開孔部23を有している。この凸部26は、その外形が凹部24の内径よりも小さな外径の中心軸線Oを中心とした円板状をなしており、この凸部26の上記突端面27と、凹部24の底面25、および接合面22とは中心軸線Oに垂直な平坦面とされている。
そして、本実施形態では、凹部24の底面25からこの突端面27までの凸部26の突出高さが、凹部24の外周側の接合面22から底面25までの凹部24の深さよりも小さく設定されることにより、上述のように中心軸線O方向において中空素材10、20同士の中空孔11、21の開孔部13、23間に図2に示すような間隔dがあけられるようにされている。
このように形成された中空素材10、20は、接合面12、22を対向させて中心軸線Oが同軸となるように配置され、該中心軸線O回りに相対的に回転させられながら接近させられて、これら接合面12、22同士が押しつけられることにより、摩擦熱によって接合面12、22周辺の中空素材10、20が溶融して接合させられ、すなわち摩擦圧接させられる。
なお、このとき、図2および図3に示すように接合面12、22間に中間層31を介装してもよい。この中間層31は、ニッケル等の金属により形成された薄肉円環板状のものであって、その内径は中空孔11、21の内径よりも大きく、望ましくは凸部26の外径よりも大きくされるとともに、外径は中空素材10、20の外径と略等しくされ、これら中空素材10、20と同軸に配設されて、摩擦圧接の際に溶融することにより中空素材10、20の接合強度を向上させる。ただし、中間層31が介装されずに、中空素材10、20が直接接合されてもよい。
そして、この摩擦圧接の際に溶融した中空素材10、20の接合面12、22周辺部分や上記中間層31は、接合面12、22が押しつけられることによって周囲にバリBとして流れ出るが、このうち接合面12、22の間から内周側に流れ出たバリBは、本実施形態では図3に示すように接合面12に形成された上記凹部24に充填されることになるので、中空孔11、21が塞がれることはない。すなわち、これら中空孔11、21の開孔部13、23の間に間隔dがあけられているので、開孔部13、23周辺には摩擦熱は発生せず、凹部24の外周側の接合面22とこれに押しつけられた接合面12の外周側部分が溶融して、その内周側の凹部24内にバリBとして充填されるのである。
従って、このように接合されて製造された中空素材10、20の摩擦圧接中空材の外周にはみ出た図3に示すようなバリBを研削等によって除去した後、上述のように切刃部3に切屑排出溝4や底刃5および外周刃6、分岐孔8を形成することにより、図1に示したようなクーラント孔付きの切削工具(エンドミル)を製造することができる。
このように、上記構成の中空素材10、20を摩擦圧接した摩擦圧接中空材の製造方法では、中空孔11、21の開孔部13、23間に間隔dがあけられることにより、中空孔11、21をバリBによって閉塞することなく確実に連通させることができるので、クーラント孔付き工具を製造する場合でもクーラント孔7を通して底刃5や外周刃6に効率的かつ円滑にクーラントを供給することが可能となる。なお、この間隔dや図2に示す中空素材20外周から凹部24までのまでの径(接合面22の幅)a、凹部24の深さb、および凹部24の底面25の径方向の幅cなどは、内周側に流れ込むバリBの量に応じて決定すればよい。
また、このように中空孔11、21の開孔部13、23間に間隔dをあけるには、本実施形態のように少なくとも一方の中空素材20側の接合部Pの接合面22に凹部24を形成してこの凹部24に開孔部23が形成されるようにすればよいが、硬度の異なる材料同士を摩擦圧接の際には通常は硬度が低くて融点も低く溶融し易い材料が多く溶融してバリBを生じるので、このバリBを収容するためには硬度の低い材料よりなる中空素材20に凹部24を形成すればよい。このため、高硬度の中空素材10に凹部を形成するような加工を施す必要がなくなって、加工コストの削減を図ることができる。
さらに、本実施形態では、この一方の中空素材20に形成された凹部24の底面25に凸部26が形成されており、当該一方の中空素材20における中空孔21の開孔部23は、この凸部26の突端面27に形成されている。このため、凹部24内に流れ込んだバリBをこの凸部26で遮ることができ、中空孔21が閉塞されるのを一層確実に防ぐことが可能となる。
ただし、この第1の実施形態では、このように一方の中空素材20における凹部24の底面25に凸部26を形成してその突端面27に中空孔21の開孔部23が開口するようにしているが、図4ないし図8に示す本発明の第2ないし第6の実施形態のように、一方の中空素材20には凹部24のみを形成して凸部26は形成せず、中空孔21の開孔部23は凹部24の底面25に形成されるようにしてもよい。なお、これら第2ないし第6の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して説明を省略する。また、これら第2ないし第6の実施形態では中間層31は省略され、さらにバリBも図示が略されている。
このうち、図4に示す第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に高硬度材料よりなる他方の中空素材10側の接合部Pの接合面12となる後端面は、この他方の中空素材10の中空孔11の開孔部13を除いて、中心軸線Oに垂直な平坦面とされるとともに、一方の中空素材20の凹部24の底面25も、この一方の中空素材20の中空孔21の開孔部23を除いて、中心軸線Oに垂直な平坦面とされている。
ただし、このように他方の中空素材10側の接合面12が中心軸線Oに垂直な平坦面とされていると、内周側に流れ込んだバリがこの他方の中空素材10における中空孔11の開孔部13を閉塞するおそれが生じるので、図5ないし図8に示す第3ないし第6の実施形態のように、他方の中空素材10の接合部Pとなる接合面12に、一方の中空素材20の凹部24に収容される凸部14を形成して、中空孔11の開孔部13はこの凸部14の突端面15に開口するように形成するのが望ましい。
このうち、図5および図6に示す第3、第4の実施形態では、凸部14が凹部24の内径よりも小さな外径の中心軸線Oを中心とした外形円板状または円柱状に形成され、その突端面15は中空孔11の開孔部13を除いて中心軸線Oに垂直な平坦面とされている。なお、図5に示す第3の実施形態では接合面12から突端面15までの凸部14の突出高さが凹部24の深さの1/2よりも小さく、図6に示す第4の実施形態では凸部14の突出高さが凹部24の深さの1/2よりも大きくされているが、この第4の実施形態でも開孔部13、23の間には中心軸線Oに間隔dがあけられている。
また、図7に示す第5の実施形態では、凸部14が凹部24に収容可能な大きさの中心軸線Oを中心とした外形円錐台状とされており、この円錐台の軸線Oに垂直に面取りされた突端面15に中空孔11の開孔部13が形成されている。このように構成された第3ないし第5の実施形態によれば、凸部14と凹部24との間に、中空孔11の径方向においても間隔があけられるので、この間隔部分に流れ込んだバリを収容するとともに、凸部14によってバリが中空孔11を塞ぐのを確実に遮ることができる。
一方、図8に示す第6の実施形態では、外形円柱状に形成された凸部14の外径が凹部24の内径よりも僅かに小さく、凸部14が凹部24に嵌合するようにされている。このような第6の実施形態では、接合面12、22となる凹凸部14、24の外周側における中空部材10、20の先後端面で生じたバリが内周側に流れ込むこと自体を防止することができるとともに、これら凹凸部14、24の内外周面の摩擦接合による接合強度の向上や中空部材10、20の同軸性の確保などを期待することもできる。
なお、本実施形態のような超硬合金よりなる高硬度の中空素材10を仕上げ研削した後に接合する場合には、上述のように中空素材10の焼結前の圧粉体をプレス成形する際のプレス成形金型に、凸部14を反転させたような凹所を形成しておいて、このプレス成形金型で成形した圧粉体を焼結した後に、円筒研削によって凸部14を仕上げ研削する方が、逆にプレス成形金型に凸部を形成して成形、焼結した高硬度の中空素材の凹部を内径研削によって仕上げ研削するよりは容易である。
ただし、このような仕上げ研削を考慮せずに中空素材10、20の中空孔11、21の開孔部12、22同士の間に間隔dをあけるだけなら、このように高硬度の中空素材10側に凹部を形成してもよく、また図9に示す第7の実施形態のように中空素材10、20の双方に凹部24を形成してもよく、さらにこの第7の実施形態のように双方の凹部24の底面25に第1の実施形態のような凸部26を形成して、その突端面27に中空素材10、20の中空孔11、21の開孔部13、23を形成してもよい。さらに、図5ないし図8に示した第3ないし第6の実施形態において、一方の中空素材20における凹部24の底面25に第1の実施形態のような凸部26が形成されて、その突端面27に一方の中空素材20の中空孔21の開孔部23が形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、本発明を、クーラント孔付きのスクエアエンドミルを製造するのに適用した場合について説明したが、他のボールエンドミルやラジアスエンドミル等のエンドミルを製造するのに適用することも勿論可能であるし、中心軸線Oに沿ってクーラント孔7が形成されているものであれば、例えばドリルのような他の工具の製造に適用することも可能である。さらに、中空素材10、20の境界となる接合面12、22は、厳密に切屑排出溝4が形成された切刃部3と円柱状のままのシャンク部2との境界に位置していなくても、これより僅かにエンドミル本体1の先端側や後端側に位置していてもよい。さらにまた、本発明はこのようなクーラント孔付き切削工具に製造されるもの以外の摩擦圧接中空材の製造方法に適用することも可能であるし、接合される中空素材同士は硬度の異なるものに限らない。
1 エンドミル本体
2 シャンク部
3 切刃部
7 クーラント孔
8 分岐孔
10、20 中空素材
11、21 中空孔
13、23 中空孔11、21の開孔部
14、26 凸部
15、27 凸部14、26の突端面
24 凹部
25 凹部24の底面
31 中間層
O エンドミル本体1、中空孔11、21の中心軸線
B バリ
d 開孔部13、23間の間隔

Claims (6)

  1. 中空孔を有する中空素材同士を、該中空孔同士が連通するように摩擦圧接により接合する摩擦圧接中空材の製造方法であって、上記中空素材の接合部における上記中空孔の開孔部同士の間に間隔があけられるようにして、その周囲を摩擦圧接することを特徴とする摩擦圧接中空材の製造方法。
  2. 上記中空素材同士のうち、一方の中空素材の接合部には凹部が形成されるとともに、この凹部の底面には凸部が形成されており、該一方の中空素材の上記中空孔の開孔部は上記凸部の突端面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦圧接中空材の製造方法。
  3. 上記中空素材同士のうち、一方の中空素材の接合部には凹部が形成されるとともに、他方の中空素材の接合部には上記凹部に収容される凸部が形成されており、上記中空孔の開孔部は上記凹部の底面と上記凸部の突端面とにそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の摩擦圧接中空材の製造方法。
  4. 上記凹部と凸部とが上記中空孔の径方向に間隔があけられるようにして、その周囲を摩擦圧接することを特徴とする請求項3に記載の摩擦圧接中空材の製造方法。
  5. 上記中空素材同士は互いに硬度が異なる材質により形成され、このうち硬度の低い中空素材に上記凹部が形成されていることを特徴とする請求項2から請求項4のうちいずれか一項に記載の摩擦圧接中空材の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の摩擦圧接中空材の製造方法により、上記中空素材としてクーラント孔付き切削工具の中空孔を有する切刃部側部分とシャンク部側部分とを接合することを特徴とするクーラント孔付き切削工具の製造方法。
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