JP2012191358A - 差動信号発生回路および電圧制御ゲイン可変増幅器 - Google Patents

差動信号発生回路および電圧制御ゲイン可変増幅器 Download PDF

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Abstract

【課題】電圧制御によりゲイン調整を行うゲイン可変増幅器制御用の制御電圧を、基準電圧を用いることなく生成し、電圧制御ゲイン可変増幅器全体の小型化および消費電力の削減を図る。
【解決手段】ゲイン可変増幅器制御回路を構成する差動対として、nチャネル型トランジスタTR11とpチャネル型トランジスタTR12とを用い、共通のゲイン制御電圧S1をこれらトランジスタTR11およびTR12のゲートに供給する。各トランジスタTR11、TR12を流れる電流は、ゲイン制御電圧S1が増加するにつれて一方は増加し、他方は減少する特性となり、基準電圧を用いたゲイン可変増幅器制御回路と同一特性のゲイン可変増幅器制御電圧を得ることができる。よって、基準電圧発生回路を設ける必要がないため、装置全体の小型化および消費電力の削減を図ることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、差動信号を発生する差動信号発生回路および、電圧制御によりゲインを調整する電圧制御ゲイン可変増幅器に関する。
従来、電圧制御によりゲイン調整を行うようにした電圧制御ゲイン可変増幅器として、例えば図6に示す電圧制御ゲイン可変増幅器100が提案されている(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。
この電圧制御ゲイン可変増幅器100は、ゲイン可変増幅器110と、当該ゲイン可変増幅器110のゲインを制御するためのゲイン可変増幅器制御回路120と、所定の基準電圧を発生する基準電圧発生回路130とから構成される。
ゲイン可変増幅器制御回路120は、図示しない上位装置から入力されるゲイン制御電圧S1と基準電圧発生回路130からの基準電圧S2とから、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aおよび第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bを生成し、これをゲイン可変増幅器110に出力する。
ゲイン可変増幅器110は、ゲイン可変増幅器制御回路120からの第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aおよび第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bと、電圧信号からなる第1差動入力信号Vin1および第2差動入力信号Vin2を入力し、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bに応じたゲインで、第1および第2差動入力信号Vin1、Vin2を増幅し、電圧信号からなる第1差動出力信号Vout1および第2差動出力信号Vout2として出力する。
図7は、図6中の基準電圧発生回路130の一例を示す構成図である。
基準電圧発生回路130は、例えば図7に示すように、直列に接続された少なくとも2つの抵抗R101およびR102がグランドGND−VDD電源間に接続され、抵抗R101および抵抗R102の抵抗比により基準電圧S2を生成する。すなわち、抵抗R101および抵抗R102間の電圧が基準電圧S2として出力される。
図8は、図6中のゲイン可変増幅器制御回路120の一例を示す構成図である。
図8に示すように、ゲイン可変増幅器制御回路120は、差動対を構成するトランジスタTR111とTR112とを備えて構成され、トランジスタTR111のドレインは抵抗R111を介してVDD電源に接続される。同様にトランジスタTR112のドレインは抵抗R112を介してVDD電源に接続される。これらトランジスタTR111、TR112のソースは共に、定電流源I111を介してグランドGNDに接続される。
トランジスタTR111のゲートにはゲイン制御電圧S1が入力され、トランジスタTR112のゲートには基準電圧S2が入力される。そして、抵抗R111およびトランジスタTR111間の電圧が第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、抵抗R112およびトランジスタTR112間の電圧が第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bとして出力される。
前記差動対を構成するトランジスタTR111とTR112とは、同種のトランジスタ、例えば、同じトランジスタサイズのnチャネル型電界効果トランジスタで構成されている。
なお、同種のトランジスタとは、導電型、トランジスタサイズおよびしきい値電圧が同一となるトランジスタのことを意味する。また、抵抗R111および抵抗R112の抵抗値は同一値に設定されている。
つぎに、このゲイン可変増幅器制御回路120の動作原理を説明する。
図8に示すゲイン可変増幅器制御回路120において、トランジスタTR111およびTR112に流れる電流は、基準電圧S2に対するゲイン制御電圧S1の電位により決定される。そしてトランジスタTR111に流れる電流と抵抗R111の抵抗値との積、トランジスタTR112に流れる電流と抵抗R112の抵抗値との積をそれぞれVDD電源電圧から減算した値が、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bとなる。
この第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bは、ゲイン制御電圧S1に対して図9に示す特性で変化する。なお、図9において横軸はゲイン制御電圧S1〔V〕、縦軸は第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3a〔V〕および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3b〔V〕である。
図9に示すように、ゲイン制御電圧S1が基準電圧S2よりも低いときには、トランジスタTR111側に流れる電流量は少なく、トランジスタTR112側に流れる電流量は多い。このため、トランジスタTR111側の第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは、トランジスタTR112側の第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bよりも大きい。そして、ゲイン制御電圧S1が増加するとトランジスタTR111に流れる電流が増加し、逆にトランジスタTR112に流れる電流が減少するため、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは減少し、第2可変増幅器制御電圧S3bは増加する。
そして、ゲイン制御電圧S1が基準電圧S2よりも大きくなると、トランジスタTR111側に流れる電流は多くなり、トランジスタTR112側に流れる電流は少なくなるため、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bよりも小さくなる。
図10は、図6中のゲイン可変増幅器110の一例を示す構成図である。
このゲイン可変増幅器110は、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bによりロード抵抗R211、R212に流れる電流を制御することにより、ゲインを可変させるギルバートセル回路である。
具体的には、図10に示すように、このゲイン可変増幅器110は、第1の差動対をなすnチャネル電界効果トランジスタからなる2つのトランジスタTR211およびTR212と、第2の差動対をなすnチャネル電界効果トランジスタからなるトランジスタTR213およびTR214と、第3の差動対をなすnチャネル電界効果トランジスタからなるトランジスタTR215およびTR216と、を備える。
第1の差動対をなすトランジスタTR211およびTR212のソースはともに定電流源I211を介してグランドGNDに接続されている。
トランジスタTR211のドレインは、第2の差動対をなすnチャネル電界効果トランジスタからなるトランジスタTR213およびTR214のソースに接続され、一方のトランジスタTR213のドレインはロード抵抗R211を介してVDD電源に接続される。他方のトランジスタTR214のドレインは直接VDD電源に接続される。
同様に、トランジスタTR212のドレインは、第3の差動対をなすnチャネル電界効果トランジスタからなるトランジスタTR215およびTR216のソースに接続され、一方のトランジスタTR216のドレインはロード抵抗R212を介してVDD電源に接続されるとともに、他方のトランジスタTR215のドレインは直接VDD電源に接続される。
第1の差動対をなすトランジスタTR211のゲートには第1差動入力信号Vin1が入力され他方のトランジスタTR212のゲートには第2差動入力信号Vin2が入力される。また、第2の差動対をなすトランジスタTR213および第3の差動対をなすトランジスタTR216のゲートに第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aが入力され、第2の差動対をなすトランジスタTR214および第3の差動対をなすトランジスタTR215のゲートに第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bが入力される。
そして、ロード抵抗R211およびトランジスタTR213間の電圧が第1差動出力信号Vout1、ロード抵抗R212およびトランジスタTR216間の電圧が第2差動出力信号Vout2、として出力される。
つぎに、図10のゲイン可変増幅器110の動作原理を説明する。
第1および第2差動入力信号Vin1、Vin2が、第1の差動対をなすトランジスタTR211およびTR212のゲートに入力されることにより、第1差動入力信号Vin1および第2差動入力信号Vin2はgm倍の電流に変換増幅され、それぞれの電流を、第2の差動対をなすトランジスタTR213およびTR214、第3の差動対をなすトランジスタTR215およびTR216において制御して絞ることにより、ロード抵抗R211およびR212に流れる電流配分が決定されてゲインを可変とする。
そして、第2の差動対および第3の差動対をなすトランジスタTR213〜TR216を、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bにより制御することによって、ロード抵抗R211およびR212に流れる電流配分が、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bにより決定されることによって、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bに応じたゲインGに調整されるようになっている。
このゲイン可変増幅器110のゲインGは、ゲイン制御電圧S1に対して図11に示す特性で変化する。なお、図11において横軸はゲイン制御電圧S1〔V〕、縦軸はゲイン可変増幅器10のゲインGである。
前述の図9に示すように、ゲイン制御電圧S1が基準電圧S2よりも小さいときには、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bよりも大きくなる。このため、ロード抵抗R211、R212(または、トランジスタTR213、TR216を流れる電流は、ロードではないトランジスタTR214、TR215を流れる電流よりも多くなる。したがって、ゲイン可変増幅器110のゲインGは高い値となる。
ゲイン制御電圧S1が増加すると、図9に示すように第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは減少し、逆に第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは増加する。このため、ロード抵抗R211、R212(または、トランジスタTR213、TR216)に流れる電流は減少し、ロードではないトランジスタTR214、TR215を流れる電流は増加する。したがって、ゲイン可変増幅器110のゲインGは減少する。
そして、ゲイン制御電圧S1が基準電圧S2よりも大きくなると、図9に示すように第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bよりも小さくなる。このため、ロード抵抗R211、R212(または、トランジスタTR213、TR216を流れる電流は、ロードではないトランジスタTR214、TR215を流れる電流に比較して小さくなる。したがって、ゲイン可変増幅器110のゲインGは低い値となる。
特開平10−84238号公報
Behzad Razavi著,黒田忠広完訳,「アナログCMOS集積回路の設計 基礎編」,第9版,丸善株式会社,平成19年12月15日,p.155
上述のように、図8に示すゲイン可変増幅器制御回路120においては、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bを生成するためには、一方のトランジスタのゲート電位を固定電位にする必要がある。そのため、基準電圧S2を生成するための基準電圧発生回路130が必要となり、基準電圧発生回路130を設ける分だけ、消費電流が増大し、また回路規模の拡大にもつながる。そのため、改善が望まれていた。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題に着目してなされたものであり、消費電流を削減し且つ回路規模の縮小を図ることの可能な差動信号発生回路および電圧制御ゲイン可変増幅器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる差動信号発生回路は、直列に接続された第1の抵抗素子および第1のトランジスタと、直列に接続された第2の抵抗素子および第2のトランジスタと、が電源間に並列に接続されてなり、共通の制御信号を前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタの制御入力端子に供給し、前記第1の抵抗素子および第1のトランジスタの接続点の信号と前記第2の抵抗素子および第2のトランジスタの接続点の信号とを差動信号として出力する差動信号発生回路であって、前記第1のトランジスタと第2のトランジスタとは、前記制御入力端子に供給される前記制御信号に対する電流特性が異なることを特徴としている。
請求項2にかかる差動信号発生回路は、前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタは導電型が異なるトランジスタであることを特徴としている。
請求項3にかかる差動信号発生回路は、前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタのうち、一方はpチャネル型MOSトランジスタであり、他方はnチャネル型MOSトランジスタであることを特徴としている。
請求項4にかかる差動信号発生回路は、前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタは極性の異なるトランジスタであることを特徴としている。
請求項5にかかる差動信号発生回路は、前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタのうち、一方はNPN型バイポーラトランジスタであり、他方はPNP型バイポーラトランジスタであることを特徴としている。
請求項6にかかる差動信号発生回路は、前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタはしきい値電圧が異なることを特徴としている。
また、本発明の請求項7にかかる電圧制御ゲイン可変増幅器は、入力されるゲイン制御信号に基づき、当該ゲイン制御信号に応じて一方は増加し他方は減少する特性を有する一対のゲイン可変増幅器制御電圧を生成するゲイン可変増幅器制御回路と、前記一対のゲイン可変増幅器制御電圧に応じたゲインで動作するゲイン可変増幅器と、を備えた電圧制御ゲイン可変増幅器であって、前記ゲイン可変増幅器制御回路として請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の差動信号発生回路を用いたことを特徴としている。
本発明によれば、制御信号に対する電流特性の異なるトランジスタからなる差動対を用いることにより、基準電圧を用いることなく、制御信号に応じて一方は増加し他方は減少する特性を有する差動信号を得ることができる。
したがって、電圧制御ゲイン可変増幅器において、ゲイン可変増幅器のゲインを制御するためのゲイン可変増幅器制御電圧を発生するゲイン可変増幅器制御回路として、前記差動信号発生回路を用いることによって、基準電圧発生回路を必要としないゲイン可変増幅器制御回路を実現することができ、その分、消費電流の削減および回路全体の小型化を図ることができる。
本発明の電圧制御ゲイン可変増幅器の一例を示す構成図である。 第1の実施の形態におけるゲイン可変増幅器制御回路の一例を示す回路図である。 第2の実施の形態におけるゲイン可変増幅器制御回路の一例を示す回路図である。 ゲイン制御電圧とゲイン可変増幅器制御電圧との対応を表す特性図である。 第3の実施の形態におけるゲイン可変増幅器制御回路の一例を示す回路図である。 従来の電圧制御ゲイン可変増幅器の一例を示す構成図である。 基準電圧発生回路の一例である。 従来のゲイン可変増幅器制御回路の一例である。 ゲイン制御電圧とゲイン可変増幅器制御電圧との対応を表す特性図である。 ゲイン可変増幅器の一例を示す回路図である。 ゲイン制御電圧とゲイン可変増幅器のゲインとの対応を表す特性図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、第1の実施の形態における電圧制御ゲイン可変増幅器1の一例を示す構成図である。
図1において、10はゲイン可変増幅器、20はゲイン可変増幅器制御回路である。
ゲイン可変増幅器制御回路20は、図示しない上位装置からのゲイン制御電圧S1に応じた、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aおよび第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bを生成しゲイン可変増幅器10に出力する。ゲイン可変増幅器10は、上記従来のゲイン可変増幅器110と同一の機能構成を有し、電圧信号からなる第1差動入力信号Vin1および第2差動入力信号Vin2を入力し、これら第1および第2差動入力信号Vin1、Vin2を、ゲイン可変増幅器制御回路20からの第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bに応じたゲインで増幅し、電圧信号からなる第1差動出力信号Vout1および第2差動出力信号Vout2として出力する。
図2は、図1のゲイン可変増幅器制御回路20の一例を示す構成図である。
図2に示すように、ゲイン可変増幅器制御回路20は、差動対を構成するトランジスタTR11およびTR12を備えて構成され、これら差動対を構成するトランジスタTR11およびTR12は異種のトランジスタで構成されている。異種のトランジスタとは導電型が異なる、あるいはしきい値電圧が異なるようなトランジスタのことを示し、すなわち入力される制御信号に対する電流特性が異なるトランジスタのことをいう。
この第1の実施の形態における、差動対を構成するトランジスタTR11およびTR12は、一方のトランジスタTR11はnチャネル型電界効果トランジスタで構成され、他方のトランジスタTR12はpチャネル型電界効果トランジスタで構成される。
トランジスタTR11のドレインは抵抗R11を介してVDD電源に接続される。また、トランジスタTR12のソースは抵抗R12を介してVDD電源に接続される。トランジスタTR11のソースおよびトランジスタTR12のドレインは定電流源I11を介してグランドGNDに接続される。
また、トランジスタTR11およびトランジスタTR12のゲートには、共にゲイン制御電圧S1が入力される。
前記抵抗R11および抵抗R12の抵抗値は同一値に設定される。
そして、抵抗R11およびトランジスタTR11間の電圧が第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、抵抗R12およびトランジスタTR12間の電圧が第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3b、として出力される。
ここで、前述のようにトランジスタTR11およびTR12のゲートには共にゲイン制御電圧S1が入力される。また、トランジスタTR11およびTR12は一方はnチャネル型電界効果トランジスタで構成され、他方はpチャネル型電界効果トランジスタで構成されており、極性が異なる。このため、トランジスタTR11およびトランジスタTR12からなる差動対は、ゲイン制御電圧S1に応じて一方のトランジスタが電流を引きやすくなる状態のときには、他方のトランジスタは電流を引きにくい状態となる。
つまり、ゲイン制御電圧S1が比較的低いときには、トランジスタTR11つまり抵抗R11に流れる電流は比較的少なく、逆にトランジスタTR12つまり抵抗R12に流れる電流は比較的大きくなる。このため、抵抗R11およびトランジスタTR11間の電圧、すなわち第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは比較的高く、抵抗R12およびトランジスタTR12間の電圧、すなわち第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは比較的低くなる。
つまり、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bは、ゲイン制御電圧S1が比較的低いときには、トランジスタTR11に流れる電流が比較的少なく、逆に、トランジスタTR12に流れる電流は比較的多いため、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bよりも大きい。そして、ゲイン制御電圧S1が増加するとこれに応じてトランジスタTR11に流れる電流が増加し、逆にトランジスタTR12に流れる電流は減少することにより、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは減少し第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは増加する。そして、ゲイン制御電圧S1が比較的大きくなると、トランジスタTR11に流れる電流は比較的多く、トランジスタTR12に流れる電流は比較的少ないため、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bよりも小さくなる。
これはすなわち、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bは、ゲイン制御電圧S1が増加するにつれて一方が増加し、他方が減少することになり、図2のゲイン可変増幅器制御回路20は、図8に示す差動対として同一特性のトランジスタを用いた従来のゲイン可変増幅器制御回路120のゲイン制御電圧S1に対する第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの特性(図9)と同等の特性を有する。
したがって、差動対として同一特性のトランジスタ対を用いた場合のゲイン可変増幅器制御回路120と同等の出力特性を有するゲイン可変増幅器制御回路20を、基準電圧を用いずに実現することができる。そのため、基準電圧を生成するための基準電圧発生回路を設ける必要がないため、その分、消費電流の削減を図ることができると共に装置規模の縮小を図ることができる。
また、上述のように、ゲイン制御電圧S1の増加変化に対して、ゲイン可変増幅器制御回路20内の差動対を成す、一方のトランジスタTR11が電流を引きやすくなる状態のときには、他方のトランジスタTR12は電流を引きにくい状態となるため、ゲイン制御電圧S1の変化に対する、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの電位差の変化は大きい。したがって、比較的レンジの狭いゲイン制御電圧S1であっても、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bとして適用することのできる電圧を容易に得ることができる。
なお、図2のゲイン可変増幅器制御回路20において、nチャネル型電界効果トランジスタで構成されるトランジスタTR11のしきい値電圧Vth_nmosと、pチャネル型電界効果トランジスタで構成されるトランジスタTR12のしきい値電圧Vth_pmosと、ゲイン制御電圧S1とが、次式(1)を満足するように構成する。
Vth_nmos≦ゲイン制御電圧S1≦(VDD−|VR12|)−|Vth_pmos|
……(1)
(1)式において、VR12は抵抗R12の両端電圧、VDDは電源電圧である。
この(1)式の条件を満足するときに、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bが図9に示す特性で変化し、ゲイン可変増幅器10のゲインを図11に示す特性で変化させることができる。
また、抵抗R11、R12の抵抗値を大きくすること、テールの電流を多くすることなどにより、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの変動レンジを大きくすることができる。つまり、抵抗R11、R12の抵抗値、テールの電流などを調整することによって、所望の変動レンジで動作させることができる。
また、トランジスタTR11およびTR12のトランジスタサイズを大きくすることにより、図9に示す、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bが変化する変化領域での傾きをより急な傾きとすることができる。したがって、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの変動レンジは同一であっても、トランジスタサイズをより大きくすることによって、さらに狭いレンジのゲイン制御電圧S1により、所望の変動レンジを有するゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bを出力することができる。
また、トランジスタTR11およびTR12の低電位側に、テールとして定電流源I11を接続しているため、ゲイン制御電圧S1に対する、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの変化幅を同等程度とすることができすなわちゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの変動レンジの制御精度をより向上させることができる。
なお、上記第1の実施の形態において、トランジスタTR11をpチャネル型電界効果トランジスタで構成し、トランジスタTR12をnチャネル型電界効果トランジスタで構成することも可能であり、この場合には、ゲイン制御電圧S1に対する、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aと第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bとの変化特性を逆にすることができ、すなわち、ゲイン制御電圧S1が増加するとき、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは増加し、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは減少する特性を有する、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bを得ることができる。
次に、第2の実施の形態を説明する。
上記第1の実施の形態においては、差動対としてnチャネル型電界効果トランジスタと、pチャネル型電界効果トランジスタ、すなわち導電型(極性)の異なるトランジスを用いた場合について説明したが、第2の実施の形態は、差動対としてしきい値電圧の異なる極性が同一の電界効果トランジスタを用いたものである。
図3は、差動対をなすトランジスタとしてしきい値電圧が異なる電界効果トランジスタを用いた、ゲイン可変増幅器制御回路20aの一例である。このゲイン可変増幅器制御回路20aは、差動対として例えば、nチャネル型電界効果トランジスタからなるトランジスタTR21およびTR22を備えている。また、トランジスタTR21のしきい値電圧はトランジスタTR22のしきい値電圧よりも低い。
トランジスタTR21のドレインは、抵抗R21を介してVDD電源に接続され、トランジスタTR22のドレインは、抵抗R22を介してVDD電源に接続される。トランジスタTR21のソースおよびトランジスタTR22のソースは、共に定電流源I21を介してグランドGNDに接続されている。トランジスタTR21およびTR22のゲートにはゲイン制御電圧S1が入力される。
抵抗R21および抵抗R22の抵抗値は同一値に設定される。
そして、抵抗R21とトランジスタTR21との間の電圧が第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、抵抗R22とトランジスタTR22との間の電圧が第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3b、として出力される。
図4(a)および図4(b)は、差動対をなすトランジスタとしてしきい値電圧が異なる電界効果トランジスタTR21およびTR22を用いた場合の、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの、ゲイン制御電圧S1に対する特性を示したものである。
なお、図4(a)において、横軸はゲイン制御電圧S1〔V〕、縦軸は第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3a〔V〕および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3b〔V〕である。また、図4(a)はテールとしてnチャネル型電界効果トランジスタからなる定電流源を用いた場合を示す。図4(b)は図3に示すようにテールとして(理想)定電流源I21を用いた場合を示す。
図4(a)に示すように、ゲイン制御電圧S1が増加しトランジスタTR21のしきい値電圧を上回ると、トランジスタTR21に流れる電流が増加することから第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは減少する。そして、ゲイン制御電圧S1がトランジスタTR22のしきい値電圧を上回ると、トランジスタTR22に流れる電流が増加することから第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは減少するが、トランジスタTR21の方が電流を引きやすいため、ゲイン制御電圧S1の増加に伴ってトランジスタTR21に流れる電流は増加し、逆にトランジスタTR22に流れる電流は減少するため、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは減少し、逆に第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは増加する。
そのため、ゲイン制御電圧S1が、トランジスタTR21およびTR22のしきい値電圧を共に上回る状態となると、図4(a)に実線で囲む領域Aに示すように、しきい値電圧の低いトランジスタTR21側の第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは徐々に減少し、しきい値電圧の高いトランジスタTR22側の第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは徐々に増加する状態となり、ゲイン制御電圧S1に対し、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aが減少し、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bが増加する特性を実現することができる。
したがって、しきい値電圧の低いトランジスタTR21側の第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aが徐々に減少する状態であり、かつしきい値電圧の高いトランジスタTR22側の第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bが徐々に増加する状態である領域Aにあるときのゲイン制御電圧S1を利用することで、ゲイン制御電圧S1に対し、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aが減少し、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bが増加する特性を実現することができる。
一方、図3に示すようにテールとして定電流源I21を用いた場合には、図4(b)に示すように、ゲイン制御電圧S1に対する第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの変動幅を同等程度とすることができる。つまり、テールとして定電流源I21ではなくnチャネル型電界効果トランジスタからなる定電流源を用いた場合には、図4(a)に示すように、ゲイン制御電圧S1に対する第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aの変動幅の方が、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bの変動幅よりも大きい。
これに対し、テールとして(理想)定電流源I21を用いた場合には、図4(b)に示すようにゲイン制御電圧S1に対する第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aの変動幅と、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bの変動幅とは同等程度とすることができる。
このように、差動対をなすトランジスタとして、しきい値電圧が異なる電界効果トランジスタTR21およびTR22を用いた場合であっても、図4(a)および図4(b)に示すように、ゲイン制御電圧S1に対し、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは減少し、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは増加する特性を実現することができるため、導電型が異なるトランジスタを差動対として用いた場合と同等の作用効果を得ることができる。
なお、差動対をなすトランジスタとして、しきい値電圧が異なる電界効果トランジスタTR21およびTR22を用いた場合、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bのレンジは以下を満足するように設定すればよい。
すなわち、しきい値電圧がより低いトランジスタTR21のしきい値電圧をVth_hi、しきい値電圧がより低いトランジスタTR22のしきい値電圧をVth_lo、Vth_hi=Vth_lo+Vαとし、さらに、これらトランジスタTR21、TR22のアスペクト比をW/L、トランジスタTR21、TR22が飽和領域で動作しているとしたときの、トランジスタTR21、TR22のそれぞれに流れる電流をIvth_hi、Ivth_loとしたとき、飽和領域で動作するトランジスタTR21、TR22に流れる電流は、次式(2)で表すことができ、より正確には次式(3)で表すことができる。
I=(1/2)×μox×(W/L)×(Vgs−Vth) ……(2)
I=(1/2)×μox×(W/L)×(Vgs−Vth)×(1+λVds)
……(3)
なお、(2),(3)式中の、μはキャリアの移動度、Coxはゲートのキャパシタンス、Vgsはゲート−ソース間電圧、Vthはしきい値電圧Vth_loまたはVth_hiである。また、λはチャネル長変調効果係数、Vdsはドレイン−ソース間電圧、である。
第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの差動電圧をレンジとして計算すると、
S3a、S3bの差動電圧
=(VDD−R・Ivth_hi)−(VDD−R・Ivth_lo)
=(1/2)×μox×(W/L)×(2Vgs・Vα−2Vth_lo・Vα−Vα) ……(4)
となる。なお、式(4)中のRは、抵抗R21、R22の抵抗値であり、RおよびVgsは、トランジスタTR21およびTR22間で同一である。
(4)式を満足し、且つ第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bのレンジとして必要なレンジを満足するように、差動対をなすトランジスタTR21、TR22のしきい値電圧の差Vαおよびアスペクト比W/Lを決定すればよい。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
この第3の実施形態は、第1の実施の形態においてゲイン可変増幅器制御回路20の構成が異なるものであって、この第3の実施の形態におけるゲイン可変増幅器制御回路20bは、図5に示すように、差動対としてバイポーラトランジスタからなるトランジスタBJT31およびBJT32を用いたものである。これら差動対としてのトランジスタBJT31およびBJT32は、同種ではない異種のバイポーラトランジスタで構成される。なお、異種のバイポーラトランジスタとは、極性が異なる、或いはしきい値が異なるようなトランジスタを示す。
この第3の実施の形態における差動対をなすトランジスタBJT31およびBJT32は、極性の異なるNPNバイポーラトランジスタからなるトランジスタBJT31とPNPバイポーラトランジスタからなるトランジスタBJT32とで構成される。
トランジスタBJT31のコレクタは抵抗R31を介してVDD電源に接続され、同様にトランジスタBJT32のコレクタは抵抗R32を介してVDD電源に接続される。トランジスタBJT31およびトランジスタBJT32のエミッタ側は共に定電流源I31を介してグランドGNDに接続される。前記抵抗R31および抵抗R32の抵抗値は同一値に設定される。
これら差動対をなすトランジスタBJT31およびBJT32のベースには、共にゲイン制御電圧S1が入力される。
そして、抵抗R31およびトランジスタBJT31間の電圧が、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aとなり、抵抗R32およびトランジスタBJT32間の電圧が第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bとして出力される。
ここで、トランジスタBJT31およびBJT32のベースには共にゲイン制御電圧S1が入力される。トランジスタBJT31およびBJT32は、一方はNPNバイポーラトランジスタで構成されており、他方はPNPバイポーラトランジスタで構成されており、極性が異なる。
このため、トランジスタBJT31およびトランジスタBJT32からなる差動対は、ゲイン制御電圧S1に応じて一方のトランジスタが電流を引きやすくなる状態のときには、他方のトランジスタは電流を引きにくい状態となる。
つまり、ゲイン制御電圧S1が比較的低いときには、トランジスタBJT31に流れる電流は比較的少なく、逆にトランジスタBJT32に流れる電流は比較的大きくなるため、抵抗R31およびトランジスタBJT31間の電圧、すなわち第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは比較的高くなり、抵抗R32およびトランジスタBJT32間の電圧、すなわち第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは比較的低くなる。
つまり、前記図9の特性図に示すように、ゲイン制御電圧S1が比較的低いときには、トランジスタBJT31に流れる電流が少なく、逆に、トランジスタBJT32に流れる電流は多いため、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bよりも大きい。そして、ゲイン制御電圧S1が増加するとこれに応じてトランジスタBJT31に流れる電流が増加し、逆にトランジスタBJT32に流れる電流は減少することにより、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは減少し第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは増加する。
そして、ゲイン制御電圧S1が比較的大きくなると、トランジスタBJT31に流れる電流は比較的多く、トランジスタBJT32に流れる電流は比較的少ないため、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bよりも小さくなる。このように、図5のゲイン可変増幅器制御回路20bは、図8に示す、極性およびしきい値電圧の等しい同一特性のトランジスタ対を用いた場合と同等の特性を有する。
したがって、この第3の実施の形態の場合も、同一特性のトランジスタ対を用いたゲイン可変増幅器制御回路120と同等の出力特性を有するゲイン可変増幅器制御回路20bを、基準電圧を用いずに実現することができ、すなわち、基準電圧を生成するための基準電圧発生回路を設ける必要がないため、その分、消費電力の削減を図ることができると共に装置規模の縮小を図ることができる。
また、上述のように、ゲイン制御電圧S1の増加変化に対して、ゲイン可変増幅器制御回路20内の差動対を成す、一方のトランジスタBJT31が電流を引きやすくなる状態のときには、他方のトランジスタBJT32は電流を引きにくい状態となるため、ゲイン制御電圧S1の変化に対する、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの電位差の変化は大きい。したがって、比較的レンジの狭いゲイン制御電圧S1であっても、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bとして適用することのできる電圧を得ることができる。
なお、この第3の実施の形態においても、抵抗R31、R32の抵抗値を大きくすること、テールの電流を多くすることなどにより、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの変動レンジを大きくすることができ、抵抗R31、R32の抵抗値、テールの電流などを調整することによって、所望の変動レンジで動作させることができる。
また、この場合も、トランジスタBJT31およびBJT32のトランジスタサイズを大きくすることにより、ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bが変化する変化領域での傾きをより急な傾きとすることができるため、トランジスタサイズをより大きくすることによって、さらに狭いレンジのゲイン制御電圧S1により、所望の変動レンジを有するゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bを出力することができる。
また、上記第3の実施の形態においては、トランジスタBJT31をNPNバイポーラトランジスタで構成し、トランジスタBJT32をPNPバイポーラトランジスタで構成した場合について説明したが、これに限るものではない。
トランジスタBJT31をPNPバイポーラトランジスタで構成し、トランジスタBJT32をNPNバイポーラトランジスタで構成することも可能であり、この場合には、ゲイン制御電圧S1に対する、第1および第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、S3bの特性が逆になる。すなわち、ゲイン制御電圧S1が増加すると、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aは増加し、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bは減少する。
また、上記第3の実施の形態においては、差動対をなす異種のバイポーラトランジスタとして、NPNバイポーラトランジスタとPNPバイポーラトランジスタを適用した場合について説明したがこれに限るものではなく、上述のように、異種のバイポーラトランジスタとして、しきい値の異なる同一極性のバイポーラトランジスタを適用することも可能である。この場合には、上記第2の実施の形態において、しきい値電圧の低い電界効果トランジスタTR21およびしきい値電圧がより高い電界効果トランジスタTR22に替えて、しきい値電圧の低いバイポーラトランジスタおよびしきい値電圧がより高いバイポーラトランジスタを用いればよく、その動作は、しきい値電圧の異なる電界効果トランジスタを用いた場合と同等である。
さらに、上記第1の実施形態および第3の実施形態においては、差動対をなすトランジスタを定電流源を介して接地する場合について説明したが、定電流源としては理想定電流源あるいは電界効果トランジスタを適用することが可能であり、また、定電流源に限るものではなく、定電流源の代わりに抵抗素子を用いることもできる。このように定電流源に替えて抵抗素子を用いた場合、バイアス的に余裕ができるため、VDD電源の低電圧化に有効である。
また、差動対をなすトランジスタを、定電流源を介さずにそのまま直接接地することもでき、この場合もVDD電源の低電圧化に有効である。
また、上記各実施の形態においては、ゲイン可変増幅器として図10に示すギルバートセル回路を適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3aと第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bとの2つの電圧信号の差電圧の大きさに応じてゲインが変化するようになっているゲイン可変増幅器であれば適用することができる。
ここで、上記実施の形態において、図2の抵抗R11およびR12、図3の抵抗R21およびR22、図5の抵抗R31およびR32のそれぞれが、第1の抵抗素子および第2の抵抗素子に対応し、図2のトランジスタTR11およびTR12、図3のトランジスタTR21およびTR22、図5のトランジスタBJT31およびBJT32のそれぞれが、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタに対応している。また、ゲイン制御電圧S1が、制御信号およびゲイン制御信号に対応し、第1ゲイン可変増幅器制御電圧S3a、第2ゲイン可変増幅器制御電圧S3bが差動信号に対応している。
1 電圧制御ゲイン可変増幅器
10 ゲイン可変増幅器
20 ゲイン可変増幅器制御回路
TR11 nチャネル型電界効果トランジスタ
TR12 pチャネル型電界効果トランジスタ
TR21 nチャネル型電界効果トランジスタ(しきい値電圧低)
TR22 nチャネル型電界効果トランジスタ(しきい値電圧高)
BJT31 NPNバイポーラトランジスタ
BJT32 PNPバイポーラトランジスタ
S1 ゲイン制御電圧
S3a、S3b ゲイン可変増幅器制御電圧

Claims (7)

  1. 直列に接続された第1の抵抗素子および第1のトランジスタと、直列に接続された第2の抵抗素子および第2のトランジスタと、が電源間に並列に接続されてなり、
    共通の制御信号を前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタの制御入力端子に供給し、前記第1の抵抗素子および第1のトランジスタの接続点の信号と前記第2の抵抗素子および第2のトランジスタの接続点の信号とを差動信号として出力する差動信号発生回路であって、前記第1のトランジスタと第2のトランジスタとは、前記制御入力端子に供給される前記制御信号に対する電流特性が異なることを特徴とする差動信号発生回路。
  2. 前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタは導電型が異なるトランジスタであることを特徴とする請求項1記載の差動信号発生回路。
  3. 前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタのうち、一方はpチャネル型MOSトランジスタであり、他方はnチャネル型MOSトランジスタであることを特徴とする請求項2記載の差動信号発生回路。
  4. 前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタは極性の異なるトランジスタであることを特徴とする請求項1記載の差動信号発生回路。
  5. 前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタのうち、一方はNPN型バイポーラトランジスタであり、他方はPNP型バイポーラトランジスタであることを特徴とする請求項4記載の差動信号発生回路。
  6. 前記第1のトランジスタおよび第2のトランジスタはしきい値電圧が異なることを特徴とする請求項1記載の差動信号発生回路。
  7. 入力されるゲイン制御信号に基づき、当該ゲイン制御信号に応じて一方は増加し他方は減少する特性を有する一対のゲイン可変増幅器制御電圧を生成するゲイン可変増幅器制御回路と、
    前記一対のゲイン可変増幅器制御電圧に応じたゲインで動作するゲイン可変増幅器と、を備えた電圧制御ゲイン可変増幅器であって、
    前記ゲイン可変増幅器制御回路として請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の差動信号発生回路を用いたことを特徴とする電圧制御ゲイン可変増幅器。
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