JP2012191049A - 太陽電池用保護シート - Google Patents

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Abstract

【課題】必要な波長領域では光の透過性を有し、不要な波長領域では光を反射させる、耐湿性および耐候性に優れた太陽電池用保護シートの提供を可能とする。
【解決手段】コレステリック液晶ポリマー層と、透明基材と、フッ素樹脂層とを含む太陽電池用保護シートであって、前記太陽電池用保護シートの水蒸気透過度が、0.005g/m2・日以下であり、前記太陽電池用保護シートは、所定の最大反射波長において、入射光に対する光反射率が最大であり、前記最大反射波長における光反射率が、40%以上であり、前記コレステリック液晶ポリマー層の厚みが、前記太陽電池用保護シートの最大反射波長の1.5倍以上である太陽電池用保護シートを提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽電池用保護シートに関する。
太陽の光エネルギーを電気エネルギーへ変換する太陽電池は、二酸化炭素を排出することなく発電することができ、環境にやさしいため、近年ますます注目されている。この太陽電池は、主に屋外に設置されるため、紫外線、湿気等に耐性が要求される。また、太陽電池には変換効率の向上も要求されている。
太陽電池は、一般的には、太陽電池用セル、太陽電池用セル表側の保護シートと裏側の保護シート、太陽電池用セル側面側の保護材および、表側の保護シートと裏側の保護シートとの間の封止材とから構成される。この太陽電池用セルとしては、シリコン系と化合物系と2種類のセルが知られているが、変換効率の高さから、シリコン系が一般的に用いられる。シリコン系太陽電池セルとしては、結晶系シリコンを材料としたセルが挙げられる。なお、封止材は湿気に弱い材料が多く、前記保護シートは封止材および太陽電池セルを湿気から守る役割がある。
太陽電池は太陽の光を効率良く受けるため、建物の屋根などに設置されることが多い。このような場合、太陽電池は片面(表面)側の保護シートが建物に面し、もう片面(裏面)側の保護シートが太陽に面することになり、太陽に面する側で受光する。このような片面受光型の太陽電池における裏面側の保護シートは、太陽電池を通過した光を反射させて変換効率を高めるため、一般に白色等の材料が用いられる。また、湿気等を防ぐため、裏面側の保護シート内にアルミニウム箔を積層する方法もある。さらに、変換効率の向上を目指して、両面で受光する太陽電池も開発されてきている。このような両面受光型の太陽電池における裏面側の保護シートには、表面側の保護シートと同様、光の透過性が必要であり、そのためガラスを用いることが多い。しかしながらガラスを2枚も用いると、太陽電池の質量が著しく増加するため、太陽電池の取り扱いが不便になる。そこで、両面受光型の太陽電池における片面側の保護シートとして、ガラスに代えて、例えば、透明高防湿フィルムと透明高耐光フィルムとを積層した、透明な太陽電池用保護シートが提案されている(例えば、特許文献1)。また、湿気等への耐性のため、フッ素樹脂層を基材に積層した太陽電池用保護シートも提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2000−174296号公報 特開2010−232442号公報
一般的に太陽電池セルの材料として用いられる結晶系シリコンのバンドギャップは約1.1eVであり、1130nm以上の光はこの結晶系シリコンを材料としたセルには吸収されず、太陽電池の変換効率には寄与しないことが知られている。また、一般的に、太陽電池に太陽光が長時間照射されると、太陽光のなかの近赤外線(0.7μm〜1mm)により太陽電池の温度が上昇する。一方、太陽電池セルは高温では変換効率が低下するという温度特性を有する。そうすると、両面型太陽電池セルは、両面から太陽の光を受光して変換効率に寄与する光量は増えるが、近赤外線も片面受光タイプより照射量が増大し太陽電池セルの温度が片面受光タイプより上昇して変換効率が低下し、その結果、全体としては、太陽電池の変換効率がそれほど向上しないという問題点があった。
そこで、本発明は、必要な波長領域では光の透過性を有し、不要な波長領域では光を反射させる、耐湿性および耐候性に優れた太陽電池用保護シートの提供を目的とする。
本発明は、コレステリック液晶ポリマー層と、透明基材と、フッ素樹脂層とを含む太陽電池用保護シートであって、
前記太陽電池用保護シートの水蒸気透過度が、0.005g/m2・日以下であり、
前記太陽電池用保護シートは、所定の最大反射波長において、入射光に対する光反射率が最大であり、
前記最大反射波長における光反射率が、40%以上であり、
前記コレステリック液晶ポリマー層の厚みが、前記太陽電池用保護シートの最大反射波長の1.5倍以上である太陽電池用保護シートである。
本発明の太陽電池用保護シートは、必要な波長領域では光の透過性を有し、不要な波長領域では光を反射させる、耐湿性および耐候性に優れるという利点がある。
図1は、本発明の太陽電池用保護シートの一例を示す概略断面図である。
本発明者らは、光の透過性と反射について検討を重ねた結果、コレステリック液晶ポリマー層と、透明基材と、フッ素樹脂層とを含む太陽電池用保護シートにより、コレステリック液晶ポリマー層単独およびフッ素樹脂層単独の場合に得られるより著しく向上した耐湿性が得られることを見出した。また、この太陽電池用保護シートは、コレステリック液晶ポリマー層を含むことにより、必要な波長領域では光の透過性を有し、不要な波長領域では光を反射させることを確認した。また、この太陽電池用保護シートは、フッ素樹脂層を含むため、耐候性にも優れることを確認した。
これらの知見に基づき、本発明に至った。
本発明は、コレステリック液晶ポリマー層と、透明基材と、フッ素樹脂層とを含む太陽電池用保護シートであって、
前記太陽電池用保護シートの水蒸気透過度が、0.005g/m2・日以下であり、
前記太陽電池用保護シートは、所定の最大反射波長において、入射光に対する光反射率が最大であり、
前記最大反射波長における光反射率が、40%以上であり、
前記コレステリック液晶ポリマー層の厚みが、前記太陽電池用保護シートの最大反射波長の1.5倍以上である太陽電池用保護シートである。
図面に基づき、以下に本発明の透明導電性シートを説明する。
図1は、本発明の太陽電池用保護シートの一例を示す概略断面図である。図1において、本発明の太陽電池用保護シート10は、透明基材11と、コレステリック液晶ポリマー層12と、フッ素樹脂層13を備えている。本発明の太陽電池用保護シートは、前記のように、コレステリック液晶ポリマー層12と、透明基材11と、フッ素樹脂層13とを含む。これらの構成成分を含めば、配置の順番に特に制限は無いが、フッ素樹脂層13が最外層に配置されているのが好ましい。具体的には、例えば、透明基材11、コレステリック液晶ポリマー層12、フッ素樹脂層13の順、およびコレステリック液晶ポリマー層12、透明基材11、フッ素樹脂層13の順に配置されているのが好ましい。
<コレステリック液晶ポリマー層>
コレステリック液晶ポリマーは、棒状分子であるネマチック液晶化合物に少量の光学活性化合物(キラル剤)を添加することにより得ることができる。このコレステリック液晶ポリマーは、ネマチック液晶化合物が幾重にも重なる層状の構造を有している。この層内では、それぞれのネマチック液晶化合物が一定方向に配列しており、互いの層は化合物の配列方向が螺旋状になるように集積している。そのため、コレステリック液晶ポリマーは、この螺旋のピッチに応じて、特定の波長の光のみを選択的に反射することができる。
通常のコレステリック液晶は、温度により螺旋のピッチが変わり、反射する光の波長が変わるという特徴がある。ここで、少なくとも一種類の重合性官能基を有する液晶化合物と少なくとも一種類の重合性官能基を有するキラル剤を含有する組成物を、液晶状態で均一にさせた後、液晶状態を保持したまま紫外線等の活性エネルギー線を照射すると、液晶化合物の配向状態を半永久的に固定化したコレステリック液晶ポリマーを含有する層を作成することが可能となる。このようにして得られたコレステリック液晶ポリマー層は、温度によって反射する光の波長が変わることがなく半永久的に反射波長を固定化することが可能となる。
このようにして得られたコレステリック液晶ポリマー層は、コレステリック液晶旋光性を有することから、円偏光の回転方向と波長が、液晶分子の回転方向と螺旋ピッチと等しい場合、その光を透過せずに反射する。通常太陽光は、右螺旋と左螺旋の円偏光から合成されている。そのため、旋光性の向きが右螺旋のキラル剤を用いて特定の螺旋ピッチとしたコレステリック液晶ポリマー層と、旋光性の向きが左螺旋のキラル剤を用いて特定の螺旋ピッチとしたコレステリック液晶ポリマー層とを積層させることにより、選択反射波長での反射率をより高くすることができる。
本発明におけるコレステリック液晶ポリマー層は、従来公知の重合性官能基を有する液晶化合物と重合性官能基を有するキラル剤とを用いて製造することができる。前記重合性官能基を有する液晶化合物としては、例えば、「液晶の基礎と応用」(松本正一、角田市良 共著;(株)工業調査会)第8章に記載されているような公知の化合物を用いることができる。
前記重合性官能基を有する液晶化合物の具体例としては、例えば、WO95/22586号パンフレット、特開2000−281629号公報、特開2001−233837号公報、特表2001−519317号公報、特表2002−533742号公報、特開2002−308832号公報、特開2002−265421号公報、特開2005−309255号公報、特開2005−263789号公報、特開2008−291218号公報、特開2008−242349号公報、WO2009/133290号パンフレット等に記載の化合物を挙げることができる。また、このような液晶化合物としては、市販品を用いることができ、例えば、BASF社製の商品名「PALIOCOLOR LC242」;メルク社製の商品名「E7」;Wacker−Chem社製の商品名「LC−Sllicon−CC3767」;高砂香料株式会社製の商品名「L35」、「L42」、「L55」、「L59」、「L63」、「L79」、「L83」;DIC株式会社製の商品名「UCL−017」等が挙げられる。
重合性官能基を有するキラル剤としては、併用する重合性官能基を有する液晶化合物と相溶し、かつ、溶剤に溶解可能なものであれば、特に構造についての制限はない。前記重合性官能基を有するキラル剤としては、従来公知の重合性官能基を有するキラル剤を用いることができる。
前記重合性官能基を有するキラル剤の具体例としては、例えば、WO98/00428号パンフレット、特表平9−506088号公報、特表平10−509726号公報、特開2000−44451号公報、特表2000−506873号公報、特開2003−66214号公報、特開2003−313187号公報、米国特許第6468444号公報等に記載の化合物を挙げることができる。また、このようなキラル剤としては、市販品を用いることができ、例えば、メルク社製の商品名「S101」、「R811」、「CB15」;BASF社製の商品名「PALIOCOLOR LC756」等が挙げられる。
前記コレステリック液晶ポリマー層の選択反射波長は、螺旋ピッチを調整することにより制御することができる。この螺旋ピッチは、重合性官能基を有する液晶化合物と重合性官能基を有するキラル剤の配合量を調整することにより、調整することができる。例えば、重合性官能基を有するキラル剤の濃度が高い場合、螺旋の捻じり力が増加するため、螺旋のピッチは小さくなり、コレステリック液晶ポリマー層の選択反射波長λは短波長側へシフトする。また重合性官能基を有するキラル剤の濃度が低い場合、螺旋の捻じり力が低下するため、螺旋のピッチは大きくなり、コレステリック液晶ポリマー層の選択反射波長λは長波長側へシフトする。重合性官能基を有するキラル剤の配合量は、重合性官能基を有する液晶化合物と重合性官能基を有するキラル剤の合計100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下が好ましく、0.2質量部以上7.0質量部以下がより好ましい。前記キラル剤の配合量が0.1質量部以上10質量部以下であれば、得られるコレステリック液晶ポリマー層の選択反射波長を長波長域に制御することができるからである。
前記のように、キラル剤の配合量を調整することにより、得られるコレステリック液晶ポリマー層の選択反射波長を制御することができる。すなわち、この選択反射波長を近赤外線領域に制御すれば、可視光領域に実質的に吸収がなく、すなわち、可視光領域で透明でかつ近赤外線領域の光を選択的に反射可能な太陽電池用保護シートを得ることができる。
太陽電池用保護シートの光反射率は、コレステリック液晶ポリマー層の厚みに依存する。コレステリック液晶ポリマー層の厚みは、入射光を最大反射させる波長の1.5倍以上4.0倍以下が好ましく、入射光を最大反射させる波長の1.7倍以上3.0倍以下がより好ましい。コレステリック液晶ポリマー層の厚みが入射光を最大反射させる波長の1.5倍を下回ると、コレステリック液晶ポリマーの配向を維持することが困難になり、光反射率の低下が生じるからである。また、コレステリック液晶ポリマー層の厚みが入射光を最大反射させる波長の4.0倍を越えると、コレステリック液晶ポリマーの配向と光反射率は維持できるが、太陽電池用保護シートの厚みが厚くなるからである。コレステリック液晶ポリマー層の厚みは、例えば、0.5μ以上20μm以下、好ましくは1μm以上10μm以下である。
本発明の太陽電池用保護シートは、コレステリック液晶ポリマー層は、一層または、二層以上を含んでもよい。二層以上含む場合、それぞれの層が、異なる選択反射波長を有すれば、光を反射する波長領域を制御しやすくなり、好ましい。
<フッ素樹脂層>
フッ素樹脂層は、耐光性、耐薬品性に優れた公知のフッ素樹脂層を適宜使用することができる。フッ素樹脂層の材料であるフッ素樹脂としては、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PCTFE(ポリ三フッ化塩化エチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)等のフッ素樹脂や、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)、ETFE(エチレン・四フッ化エチレン共重合体)、ECTFE(エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体)等のフッ素樹脂共重合体等が挙げられる。このようなフッ素樹脂としては、市販品を用いることができ、例えば、デュポン社のテフロン(登録商標)、テフゼル(登録商標)、カルレッツ(登録商標)、ヴァイトン(登録商標)、テドラー(登録商標);旭硝子社製のフォルオン(登録商標);ダイキン工業株式会社製のポリフロン(登録商標)PTFE、ネオフロン(登録商標)PFA、ネオフロン(登録商標)FEP、ネオフロン(登録商標)PCTFE、ネオフロン(登録商標)CPT、ゼッフル(登録商標)GK700等が挙げられる。
フッ素樹脂層の厚みは、5μm以上40μm以下が好ましく、10μm以上30μm以下が好ましい。前記厚みを5μm以上にすれば、太陽電池用保護シートの耐候性が向上するからである。また、前記厚みを40μm以下にすれば、太陽電池用保護シートが軽量化できるからである。
<透明基材>
透明基材としては、透光性を有する材料で形成されていれば特に限定されない。透明基材としては、例えば、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート等)、脂環式ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、セルロース系樹脂(例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等)、ノルボルネン系樹脂等の樹脂を、フィルム状又はシート状に加工したものを用いることができる。前記樹脂をフィルム状又はシート状に加工する方法としては、押し出し成形法、カレンダー成形法、圧縮成形法、射出成形法、前記樹脂を溶剤に溶解させてキャスティングする方法等が挙げられる。上記樹脂には、酸化防止剤、難燃剤、耐熱防止剤、紫外線吸収剤、易滑剤、帯電防止剤等の添加剤を添加してもよい。また、透明基材は、コレステリック液晶ポリマー層との密着性を向上させるため、その表面にプライマー層を設けていてもよい。前記透明基材の厚みは、例えば、10〜500μmである。
<太陽電池用保護シート>
前記太陽電池用保護シートの水蒸気透過度は、0.005g/m2・日以下であり、0.003g/m2・日以下が好ましく、0.001g/m2・日以下がより好ましい。前記水蒸気透過度が、0.005g/m2・日以下であると、太陽電池用保護シートの耐湿性が確保されるからである。この水蒸気透過度は、透湿度とも呼ばれ、「所定の温度及び湿度の条件で単位時間に単位面積の試験片を通過する水蒸気の量」を意味する(JIS K7129参照)。水蒸気透過度は、感湿センサー法(Lyssy法)、カップ法、赤外センサー法(Mocon法)等により測定される。
前記太陽電池用保護シートは、前記のように、所定の最大反射波長において、入射光に対する光反射率が最大である。この最大反射波長における光反射率(以下、「最大反射率」と呼ぶことがある)は、40%以上であり、45%以上が好ましく、49%以上がより好ましい。前記最大反射率が40%以上であると、結晶系シリコンの太陽電池セルにとって変換効率への寄与が低い波長の光を反射することができ、太陽電池セルの温度上昇を抑制して変換効率の低下を抑えることができるからである。この最大反射率は、分光光度計により測定することができる。
前記太陽電池用保護シートの最大反射波長は、例えば950nm以上であり、好ましくは1100nm以上であり、より好ましくは1200nm以上である。前記最大反射波長が950nm以上であれば、結晶系シリコンの太陽電池セルにとって変換効率への寄与が低い波長の光を反射することができ、太陽電池セルの温度上昇を抑制して変換効率の低下を抑えることができるからである。この最大反射波長は、分光光度計により測定することができる。
前記太陽電池用保護シートの380〜780nmの波長領域における全光線透過率は、例えば50%以上であり、60%以上であるのが好ましく、70%以上であるのがより好ましい。380〜780nmの波長領域における全光線透過率が50%以上であれば、結晶系シリコンの太陽電池セルにとって変換効率への寄与が高い波長の光を透過させることができ、太陽電池セルの変換効率を上昇させることができるからである。この全光線透過率は、可視光について入射光量T1と試験片を通過した全光量T2との比を100分率で示す。
(式)Tt(%)=(T2/T1)×100
この全光線透過率は、JIS K 7105-1982に従い、積分球色測定装置により測定することができる。
本発明の太陽電池用保護シートは、さらに粘着剤層を含むのが好ましい。この際、前記粘着剤層は、最外層として配置されるのが好ましい。前記粘着剤層としては、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、酢酸ビニル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、フェノール系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。
前記粘着剤層を更に含む太陽電池用保護シートは、その粘着剤層の露出面の上にセパレータを含むのが好ましい。このセパレータにより粘着剤層の汚染を防止することができるからである。前記セパレータとしては、例えば、プラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シート、金属箔などを用いることができる。このセパレータの表面には、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系等の剥離剤でコーティング処理してもよい。このようなコーティング処理された表面は、粘着剤層と面するように配置されるのが好ましい。
次に、本発明の太陽電池用保護シートの製造方法を説明する。例として、透明基材、コレステリック液晶ポリマー層、フッ素樹脂層がこの順に積層された太陽電池用保護シートの製造について、説明する。
まず、重合性官能基を有する液晶化合物と重合性官能基を有するキラル剤と、重合開始剤、さらに必要に応じて界面活性剤、配向調整剤等を溶剤に溶解させた重合性液晶組成物(塗布液)を調製する。この塗布液を、透明基材の上に膜状に塗布して乾燥させる。得られた塗膜に紫外線照射して液晶化合物とキラル剤とを重合させて、コレステリック液晶ポリマー層を透明基材上に作成する。
塗布液を塗布する方法は特に制限されず、例えば、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、マイクログラビアコート等の塗工法、又はグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等の印刷法等を用いることができる。
前記重合開始剤としては、例えば、光重合開始剤が挙げられる。前記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル系開始剤;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ポリビニルベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系開始剤;α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1などの芳香族ケトン系開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド系開始剤;ベンジルジメチルケタールなどの芳香族ケタール系開始剤;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系開始剤;ベンジルなどのベンジル系開始剤;ベンゾインなどのベンゾイン系開始剤;2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどのα−ケトール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリドなどの芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシムなどの光活性オキシム系化合物;カンファーキノン系化合物;ハロゲン化ケトン系化合物:アシルホスフィノキシド系化合物;アシルホスフォナート系化合物などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、市販の光重合開始剤を用いることもでき、例えば、イルガキュア(登録商標)184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、イルガキュア(登録商標)651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、イルガキュア(登録商標)369(2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1)、イルガキュア(登録商標)819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド)、イルガキュア(登録商標)907(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン)、イルガキュア(登録商標)500、イルガキュア(登録商標)1000、イルガキュア(登録商標)1700、イルガキュア(登録商標)1800、イルガキュア(登録商標)1850(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)、ダロキュア(登録商標)1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)(メルク社製)、アデカ1717(旭電化工業株式会社製)等や、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール(黒金化成株式会社製)等のビイミダゾール系化合物が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独でまたは複数使用してもよい。光重合開始剤の配合量は、重合性官能基を有する液晶化合物と重合性官能基を有するキラル剤100質量部に対して、好ましくは0.05〜5質量部である。
前記紫外線照射の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。照射する紫外線は、例えば、160〜380nmであり、250〜380nmが好ましい。照射時間は、例えば0.1〜600秒であり、0.3〜300秒が好ましい。紫外線の光源としては、例えば、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト等)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ等)等を用いることができる。紫外線の光量としては、例えば200〜600mJ/cm2であり、好ましくは300〜500mJ/cm2である。
前記溶剤としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、塩化メチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、オルソジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、フェノール、p−クロロフェノール、o−クロロフェノール、m−クレゾール、o−クレゾール、p−クレゾールなどのフェノール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、t−ブチルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオールのようなアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、アセトニトリル、ブチロニトリルのようなニトリル類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、あるいは二硫化炭素、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等が使用できる。これらの溶剤は、例えば、一種類でもよいし、二種類以上を混合して使用してもよい。
次に、コレステリック液晶ポリマー層上に、フッ素樹脂層を形成する。まず、フッ素樹脂および任意に硬化剤を溶剤に溶解させたフッ素樹脂層形成用塗布液を調製する。このフッ素樹脂層形成塗布液を、コレステリック液晶ポリマー層の上に膜状に塗布して乾燥させて、フッ素樹脂層をコレステリック液晶ポリマー層上に作成する。前記硬化剤としては、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物等が挙げられる。前記イソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。また、前記硬化剤としては、常乾型硬化剤と強制乾燥型硬化剤が挙げられる。前記常乾型硬化剤としては、例えば、旭化成ケミカルズ株式会社製の商品名「デュラネートTKA−100」、商品名「TPA−100」、商品名「TLA−100」等;住化バイエルウレタン株式会社製の商品名「スミジュールN3300」等が挙げられる。前記強制乾燥型硬化剤としては、旭化成ケミカルズ株式会社製の商品名「デュラネートTPA−B80X」;住化バイエルウレタン株式会社製の商品名「デスモジュールBL−3175」等が挙げられる。
フッ素樹脂層形成用塗布液を塗布する方法は特に制限されず、例えば、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート等の塗工法、又はグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等の印刷法等を用いることができる。
以下、実施例に基いて本発明を詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。特に指摘がない場合、下記において、「部」は「質量部」を意味する
(実施例1)
<コレステリック液晶ポリマー層の調製>
透明基材として、両面をアクリル樹脂にて易接着処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製、商品名「U34」、厚み:50μm)を用意した。次に、下記材料を攪拌して混合し、コレステリック液晶ポリマー層形成用塗布液を作製した。
(1)重合性官能基を有する液晶化合物(DIC株式会社製、商品名「UCL−017」 20%トルエン溶液)482.5部
(2)重合性官能基を有するキラル剤(BASF社製、商品名「PALIOCOLOR LC756」)3.5部
(3)光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、「イルガキュア907」)3.0部
前記コレステリック液晶ポリマー層形成用塗布液をマイクログラビアコータを用いてPETフィルム上に塗布し、100℃で乾燥させて塗膜を形成した。その塗膜に紫外線(波長:最大波長365nm、光源:高圧水銀ランプ、500mJ/cm2の光量)を30秒間照射して塗膜を硬化させ、コレステリック液晶ポリマー層(厚さ:2.1μm)を形成した。
<フッ層樹脂層の作製>
下記材料を攪拌して混合し、フッ素樹脂層形成用塗布液を作製した。
(1)フッ素系樹脂(ダイキン工業株式会社製、ゼッフル(登録商標)「GK700」65%酢酸ブチル溶液)153.8部
(2)硬化剤(住化バイエルウレタン株式会社製、商品名「スミジュールN3300」)31.3部
前記コレステリック液晶ポリマー層上に、乾燥後の厚みが25μmとなるようにナイフコーターを用いて前記フッ素樹脂層形成用塗布液を塗布し、100℃で乾燥させてフッ素樹脂層を形成した。得られたフッ素樹脂層、コレステリック液晶ポリマー層および透明基材を含む太陽電池用保護シートの全光線透過率、最大反射率波長および最大反射率、水蒸気透過度、耐薬品性を次のようにして測定した。なお、耐薬品性は、耐候性を評価するため、測定した。
[全光線透過率]
JIS K 7105に基づき、コレステリック液晶ポリマー層側を入射光側として、380nm〜780nmの範囲で紫外可視近赤外分光光度計「Ubest V−570型」(日本分光株式会社製)を用いて、太陽電池用保護シートの全光線透過率を測定した。
[最大反射率波長および最大反射率]
フッ素樹脂層およびコレステリック液晶ポリマー層が形成されていない側の透明基材の表面を紙やすりで削り、さらにその表面を黒インクの油性フェルトペンで黒く塗りつぶした。そのように処理した太陽電池用保護シートの反射スペクトルを、紫外可視近赤外分光光度計「Ubest V−570型」(日本分光株式会社製)を用いて、350nm〜1800nmの範囲で測定した。得られた反射スペクトルから、太陽電池用保護シートの最大反射率波長と最大反射率を算出した。
[水蒸気透過度]
JIS K 7129に基づき、温度40℃、相対湿度90%の環境下で水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、商品名「PERMATRAN W(登録商標)3/33」)を用いてフッ素樹脂層およびコレステリック液晶ポリマー層が形成されていない側の透明基材の表面から水蒸気を透過させて、太陽電池用保護シートの水蒸気透過度を測定した。
[耐薬品性]
温度23℃、相対湿度40%の雰囲気下で、10%硫酸水溶液または10%水酸化ナトリウム水溶液を、フッ素樹脂層面に滴下し(3ml)、1時間保持した。その後、10%硫酸水溶液または10%水酸化ナトリウム水溶液をふき取り、その後のフッ素樹脂層面の剥がれの有無を目視で観察した。
(評価基準)
ふき取り後、フッ素樹脂層面の剥がれが生じなかったもの: ○
ふき取り後、フッ素樹脂層面の剥がれが生じなかったもの: ×
(実施例2)
コレステリック液晶膜の厚みを1.8μmにした以外は実施例1と同様にして太陽電池用保護シートを作製した。
(実施例3)
コレステリック高分子液晶膜の厚みを3.7μmにした以外は実施例1と同様にして太陽電池用保護シートを作製した。
(実施例4)
重合性官能基を有する液晶化合物(DIC株式会社製、商品名「UCL−017」20%トルエン溶液)を485部、重合性官能基を有するキラル剤(BASF社製、商品名「PALIOCOLOR LC756」)を3.0部用い、コレステリック液晶膜の厚みを2.6μmにした以外は実施例1と同様にして太陽電池用保護シートを作製した。
(実施例5)
重合性官能基を有する液晶化合物(DIC株式会社製、商品名「UCL−017」20%トルエン溶液)を477.5部、重合性官能基を有するキラル剤(BASF社製、商品名「PALIOCOLOR LC756」)を4.5部用い、コレステリック液晶膜の厚みを1.6μmにした以外は実施例1と同様にして太陽電池用保護シートを作製した。
(比較例1)
透明基材として、シリカで蒸着されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱樹脂株式会社製、商品名「テックバリア」、厚み:12μm)を用い、コレステリック液晶ポリマー層を形成しないこと以外は実施例1と同様にして太陽電池用保護シートを作製した。
(比較例2)
フッ素樹脂層を形成しない以外は実施例1と同様にして太陽電池用保護シートを作製した。
(比較例3)
コレステリック液晶ポリマー層を形成しないこと以外は実施例1と同様にして太陽電池用保護シートを作製した。
(比較例4)
コレステリック液晶ポリマー層の厚みを1.6μmにした以外は実施例1と同様にして太陽電池用保護シートを作製した。
実施例および比較例における、全光線透過率、最大反射率波長、最大反射率、水蒸気透過度および耐薬品性の結果を表1に示す。
Figure 2012191049
表1に示すように、実施例1〜5の太陽電池用保護シートは、380〜780nmにおける全光線透過率が90%以上であり、最大反射率波長が950nm以上であり、最大反射率が40%以上であり、水蒸気透過度が0.005g/m2・日以下であり、かつ、コレステリック液晶ポリマー層厚み/最大反射率波長の比が1.5倍以上であり、その結果、必要な波長領域(可視光域範囲)では光の透過性を有し、不要な波長領域では光を反射させる、耐湿性および耐薬品性に優れることが確認できた。一方、コレステリック液晶ポリマー層を含まず、透明基材としてシリカで蒸着されたPETフィルムを用いた比較例1の保護シートは、最大反射率が低く、光を反射させる特性が低いことが確認できた。また、フッ素樹脂層を含まない比較例2の保護シートは、水蒸気透過度が高く、耐湿性に劣り、かつ、耐薬品性も低いことが確認できた。また、コレステリック液晶ポリマー層を含まない比較例3の保護シートは、最大反射率が低く、光を反射させる特性が低いことが確認できた。また、コレステリック液晶ポリマー層厚み/最大反射率波長の比が低い比較例4の保護シートは、光を反射させる特性が低いことが確認できた。なお、フッ素樹脂層を含まない比較例2の保護シートと、コレステリック液晶ポリマー層を含まない比較例3の保護シートと比較すると、実施例1〜5の太陽電池用保護シートは、比較例2と3から予想される耐湿性をはるかに超える、優れた耐湿性を示すことが確認できた。
本発明の太陽電池用保護シートは、両面受光型太陽電池の保護シートとしての有用性が期待できる。
10 太陽電池用保護シート
11 透明基材
12 コレステリック液晶ポリマー層
13 フッ素樹脂層

Claims (3)

  1. コレステリック液晶ポリマー層と、透明基材と、フッ素樹脂層とを含む太陽電池用保護シートであって、
    前記太陽電池用保護シートの水蒸気透過度が、0.005g/m2・日以下であり、
    前記太陽電池用保護シートは、所定の最大反射波長において、入射光に対する光反射率が最大であり、
    前記最大反射波長における光反射率が、40%以上であり、
    前記コレステリック液晶ポリマー層の厚みが、前記太陽電池用保護シートの最大反射波長の1.5倍以上である太陽電池用保護シート。
  2. 前記太陽電池用保護シートの最大反射波長が、950nm以上である請求項1に記載の太陽電池用保護シート。
  3. さらに粘着剤層を含む請求項1または2に記載の太陽電池用保護シートであって、前記粘着剤層が、最外層として配置される太陽電池用保護シート。
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