JPH01320155A - 積層構造の装飾ディスプレイ用の複合板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、コレステリックカラーの発現を示す耐久性と
美観に優れた積層構造の装飾ディスプレイ用の複合板に
関する。

従来の技術及び 発明が解決しようとする課題 ］レステリツク液晶ポリマー層を透明な二枚のプラスチ
ックフィルム（例えば、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムなど）の間に積層した複合フィルムは公知である
が、反射光の色調が鮮明でない、折り曲げると折り曲げ
しわができやすい、表面に傷がつきやすい、耐候性が十
分でなく屋外で使用できない、などの問題がある。

問題点を解決するための手段 本発明は、少なくとも一つの層（１）が透明なメタアク
リル樹脂層である合成樹脂層（１）、（２）の間に可視
光領域に選択反射性を示すコレステリック液晶ポリマー
の層（３）を設けてなる積層構造の装飾ディスプレイ用
の複合板である。

実施例 以下、本発明を実施例の図面に従って説明する。

（１）、（２）は合成樹脂層であり、（１）は透明なメ
タアクリル樹脂層であり、（２）はメタアクリル樹脂、
ポリカーボネート樹脂あるいはスチレン−アクリロニト
リル共重合樹脂等の硬質性の合成樹脂の層である。両層
ともメタアクリル樹脂の層であると、板反りのない、積
層一体化した複合板が得られる。

層（２）を黒などの暗色の層にすると、コレステリック
液晶ポリマー層（３）を透過した光が層（２）によって
吸収されるため、透明メタアクリル樹脂層（１）を介し
て層（３）より反射される反射光の色彩が鮮かである利
点がある。層（１）と（２）の両層が透明であると、反
射光と透過光の色が補色関係にある複合板が得られる。

層（１）がメタアクリル樹脂の層であるため、透過光及
び反射光ゐ透過性に優れるとともに、太陽光にさらされ
ても光透過性がきわめて低下しにくい。

合成樹脂層（１）、（２）のそれぞれの厚みを約０．５
〜５　ｍｍとすると、複合板に剛性が付与されるととも
に、コレステリック液晶ポリマーの水分による光学特性
の劣化を防止できる。層（１）の表面が艶消しの表面で
あると、入射光が層（１）の表面で反射されないため層
（３）よりの反射光が鮮明である。

層（３）は、可視光領域に選択反射性を示すコレステリ
ック液晶ポリマーの層である。このような性質を有する
ポリマーはポリグルタメートなどのポリペプチドのコレ
ステリック液晶構造のポリマーである。コレステリック
液晶構造の性質に基づいて層（３）は鮮やかなコレステ
リックカラーを示す。層（３）の他の特有な光学特性と
して、可視光領域に選択反射性を示す。すなわち、見る
角度により、層（３）からの反射光の色が変化する。さ
らに別の特有な光学特性として、層（３）を透過してみ
た色は層（３）の反射光で見えた色の補色が見える。従
って、視角によって層（３）よりの反射光、入射光の色
が様々に変化するので、装飾ディスプレイ用に好適であ
る。

層（３）は、コレステリック液晶ポリマーの単独で構成
してもよいし、その両面をポリエチレンテレフタレート
などの透明プラスチックフィルムで積層一体化したフィ
ルム（厚みは約０．２ｍｍ）によって構成してもよい。

合成樹脂層（１）、（２）とコレステリック液晶ポリマ
ー層（３）は、積層一体化するのが好ましい。積層一体
化すると、層間に空隙を有さないため透過光及び反射光
の色が鮮明である。積層−体化は、透明性の接着層（４
）を層（１）、（２）と層（３）の間に設け、層（１）
、（２）と層（３）を熱融着する、などにより行うこと
ができる。層（４）はアクリルシロップ、ポリウレタン
樹脂、エポキシ樹脂などの硬化反応によって形成できる
。第１図に示す本発明の複合板は平板形状である。第２
図に示すように、複合板の形状が弯曲状であって、層（
１）が無色透明のメタアクリル樹脂層で、層（２）が黒
色不透明の合成樹脂層で、層（１）と（２）の間にコレ
ステリック液晶ポリマー層（３）を配置した場合、複合
板の部位によって視角が異なるため反射光の色が複合板
の部位によって連続的に変化する。

以下具体的に実施例について説明する。

次のようにして、ポリグルタメートのコレステリック液
晶ポリマーの厚みが０．２ｍ＋ｘのフィルムを得た。

分子量が６，５万のポリ（γ−ベンジル　し−グルタメ
ート）を、ジクロロエタン中において酸触媒を用いてド
デシルアルコールとのエステル交換を行い、ベンジルエ
ステルとドデシルエステルのモル比が６０／４０である
共重合体を合成した。

このポリマーを２枚の厚さ５０μｍのポリエチレンテレ
フタレートフィルムの間に１００μｍのスペーサーを介
してはさみ、１１０℃でプレスして積層フィルムを作製
した。このフィルムを１３５℃の空気恒温槽にて３時間
熱処理したのち氷水中に投入して、コレステリック液晶
ポリマーフィルムを得た。

該フィルムの光学特性は次の通りであった。

最大選択反射波長　６２０ｎｍ 最大反射率　　　　　　５０％ （右円偏のみ入射の場合は１００％） 半値巾　　　　　　　４０ｎｍ 厚みが１．５ｍｍの黒色不透明のメタアクリル樹脂板の
上に、液状の接着剤、前述の液晶フィルム、液状の接着
剤、及び厚みが１．５關の無色透明のメタアクリル樹脂
板をこの順序に重ねた後、プレス温度６０℃、プレス圧
力５　ｋｇ　／　ｃｄで１５分間加熱、加圧して、第１
図に示す断面構造の積層一体化した平板状の複合板を得
た。液状の接着剤としては、アクリルシロップと過酸化
ベンゾイルよりなる混合液を用いた。得られた複合板は
、正面がらみると、鮮かな橙色であり、４５度の反射角
の方向からみると鮮かな緑色であった。

次いで、第１図に示す平板状の複合板を、金属枠（図示
せず）に嵌めて、曲率半径が約１００　＋＋＋＋ｓの小
曲面に強制的に彎曲させて、第２図に示す形状の複合板
とした。正面からみると、中央部の（Ａ）部は橙色に、
端部の（Ｂ）部は緑色に鮮かに見えた。

前述のように見る角度と部位によって、色が鮮やかに変
化する本発明の複合板を広告表示板などのディスプレイ
として用いたところ視線を集めた。

第１図に示す構造の平板状の複合板を屋外に６ケ月間、
放置して、日光風雨にさらしたが、複合板の光学特性の
変化は認められないなど優れた耐久性を示した。

発明の効果 本発明に係る複合板は、コレステリック液晶ポリマーに
特有の光学特性に基いた美的外観を有するとともに、少
なくとも層（１）が透明なメタアクリル樹脂層であるた
め、反射光あるいは透過光の色彩が鮮明であり、日光や
水分による光学特性の劣化がきわめて少ない耐久性に優
れた硬質性の複合板である。従って、本発明に係る複合
板は、広告表示板、看板、建材用タイル、カウンタート
ップ、自動車の内装パネル、回転素子型ディスプレイ、
照明器具などの装飾ディスプレイとして好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る複合板の模式的断面図、第２図は
彎曲形状の実施態様の斜視図である。 （１）：透明なメタアクリル樹脂層、 （２）：合成樹脂層、 （３）：コレステリック液晶ポリマー層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 〔１〕少なくとも一つの層（１）が透明なメタアクリル
   樹脂層である合成樹脂（１）、（２）の間に、可視光領
   域に選択反射性を示すコレステリック液晶ポリマーの層
   （３）を設けてなる積層構造の装飾ディスプレイ用の複
   合板。