JP2012190620A - 電池拘束装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間でスタックを拘束できる電池拘束装置を提供する。
【解決手段】交互に積層される複数の電池W1・W1・・・および複数のスペーサW2・W2・・・を有するスタックWを支持し、スタックWに対して、可動プレスヘッド12にて後方向に所定の荷重を印加した状態で、スタックWを拘束する電池拘束装置10であって、スタックWと接触し、スタックWを振動させる可動プレスヘッド12を具備し、可動プレスヘッド12にてスタックWを振動させた状態で、可動プレスヘッド12にてスタックWに対して荷重を印加する。
【選択図】図5

Description

本発明は、交互に積層される複数の電池および複数のスペーサを有するスタックに対して、積層方向に所定の荷重を印加した状態で、スタックを拘束する電池拘束装置に関する。
従来から、自動車等において、略板状に形成される複数の電池(リチウム電池等の二次電池)および複数のスペーサ(樹脂枠等)を、その厚み方向に沿って交互に積層し、外側より拘束することで構成されるスタックが使用されている。
このようなスタックの製造に用いられる電池拘束装置は、スタックを支持し、当該スタックに対して油圧シリンダ等により所定の荷重を印加して、各電池の電極およびセパレータに浸透し過ぎた電解液を排液している(搾り出している)。
スタックは、時間の経過に伴って、印加された荷重が抜けて圧縮量が減少する(荷重抜けが発生する)可能性がある。荷重抜けは、前記電解液を排液しきれていない場合等に発生する。
特許文献1に開示される技術では、図16に示すように、狙い荷重N(拘束時に印加する荷重)の二倍の荷重2Nを印加して一定時間だけ保持し、その後、一旦荷重の印加を停止する。特許文献1に開示される技術では、このような荷重2Nの印加、保持、および停止を複数回行う。そして、最後に荷重2Nを印加して保持した後に狙い荷重Nを印加し、狙い荷重Nを印加した状態でスタックを拘束する。
特許文献1に開示される技術は、荷重の印加を複数回繰り返すことにより、電解液の排液を促進するものである。
しかし、特許文献1に開示される技術では、複数回の荷重印加、保持、および停止を行う構成であるため、スタックに対して荷重を印加してからスタックを拘束するまでに要する時間が長くなってしまう。つまり、短時間でスタックを拘束できない。
このため、スタックを製造する生産設備にて、特許文献1に開示される技術を用いて電池拘束工程(スタックに対して荷重を印加した状態で、スタックを拘束する工程)を行った場合、電池拘束工程に設定されるサイクルタイム内に収まらない可能性がある。
この場合、電池拘束工程を行う電池拘束装置を生産設備に複数台設置し、電池拘束工程を並列して行う必要がある。従って、スタックを製造する設備に要するコストが増大してしまう。
特開2005−339929号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、短時間でスタックを拘束できる電池拘束装置を提供するものである。
請求項1においては、交互に積層される複数の電池および複数のスペーサを有するスタックを支持し、前記スタックに対して、荷重印加手段にて前記積層方向に所定の荷重を印加した状態で、前記スタックを拘束する電池拘束装置であって、前記スタックと接触し、前記スタックを振動させる振動発生手段を具備し、前記振動発生手段にて前記スタックを振動させた状態で、前記荷重印加手段にて前記スタックに対して荷重を印加する、ものである。
請求項2においては、前記スタックに対して荷重を印加するときに、前記振動発生手段にて前記スタックを共振させる、ものである。
請求項3においては、前記振動発生手段は、前記スタックの前記積層方向一端側から他端側までの範囲で、前記スタックと接触する、ものである。
請求項4においては、前記振動発生手段は、前記各電池および各スペーサの位置ずれ方向に対応する方向に沿って、前記スタックを振動させる、ものである。
本発明は、スタックに対して一回だけ荷重を印加する構成であるため、短時間でスタックを拘束できる、という効果を奏する。
電池拘束装置の全体的な構成を示す斜視図。 同じく平面図。 電池拘束装置の動作を示すフロー図。 スタックの共振周波数を特定し、可動プレスヘッドにフィードバックする状態を示す斜視図。 スタックを振動させた状態で、スタックに対して荷重を印加する状態を示す斜視図。 スタックに対する荷重印加が完了した状態を示す平面図。 電池拘束装置の荷重印加パターンを示す図。 電極の凹部を示す図。(a)斜視図。(b)断面図。 fs曲線を示す図。 各電池および各スペーサの左右方向の位置ずれを示す平面図。(a)全体的に湾曲した状態を示す図。(b)全体的に傾斜した状態を示す図。 振動方向の変形例を示す斜視図。(a)上下方向へスタックを振動させる図。(b)前後方向へスタックを振動させる図。 電池拘束装置の第一変形例を示す斜視図。 電池拘束装置の第一変形例の動作を示すフロー図。 電池拘束装置の第二変形例を示す斜視図。 電池拘束装置の第二変形例の動作を示すフロー図。 従来の電池拘束装置の荷重印加パターンを示す図。
以下では、本実施形態の電池拘束装置10について説明する。
なお、以下では、説明の便宜上、図1における紙面上下方向を基準として「電池拘束装置10の上下方向」を規定する。また、図2における紙面上方向を左方向として「電池拘束装置10の左右方向」を規定する。そして、図2における紙面右方向を前方向として「電池拘束装置10の前後方向」を規定する。
図1および図2に示すように、電池拘束装置10は、セットされたスタックWに対して後方向に所定の荷重を印加した状態で、スタックWを拘束するものである。
スタックWは、略板状に形成される複数の電池W1・W1・・・(リチウム電池等の二次電池)および複数のスペーサW2・W2・・・(樹脂枠等)を有する。
各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・は、それぞれその厚み方向に沿って交互に積層される。つまり、本実施形態では、後方向(または前方向)が積層方向となる。
スタックWの積層方向両端部(つまり、スタックWの前端部および後端部)には、それぞれスペーサW2・W2が配置される。
電池拘束装置10は、固定プレスヘッド11、可動プレスヘッド12、および一対の拘束用ガイド13L・13Rを具備する。
固定プレスヘッド11は、電池拘束装置10にセットされたスタックWの後方に固定的に配置され、スタックWの後端部に位置するスペーサW2が押し当てられ、スタックWに対して後方向に荷重を印加するときに、スタックWをその後側より支持する。
可動プレスヘッド12は、電池拘束装置10にセットされたスタックWの前方に位置し、油圧シリンダ等に連結されることにより、固定プレスヘッド11に対して近接離間可能に構成される(図1および図2に示す矢印参照)。これにより、可動プレスヘッド12を固定プレスヘッド11に近接する方向へ移動することで、可動プレスヘッド12によりスタックWを押圧することが可能となっている。可動プレスヘッド12は、振動発生機能を有する。
すなわち、可動プレスヘッド12には、スタックWを振動させるための市販のバイブレータ等が内蔵されている。可動プレスヘッド12は、スタックWと接触した状態で前記振動発生機能により振動することで、スタックWを左右方向に振動させる(図4に示す矢印X1参照)。可動プレスヘッド12は、その振動周波数を任意の周波数に変調可能に構成される。
このように、本実施形態の可動プレスヘッド12は、スタックWを左右方向に振動させる振動発生手段として機能する。
一対の拘束用ガイド13L・13Rは、それぞれスタックWの左右両側方に位置し、スタックWの前側から後側まで接触するように、適宜の長さ寸法が設定されている。つまり、一対の拘束用ガイド13L・13Rは、それぞれスタックWの前側から後側までの範囲で、スタックWに押し当てられ、スタックWに対して後方向に荷重を印加するときに、スタックWをその左右両側より支持する。
このような一対の拘束用ガイド13L・13Rは、それぞれスタックWの変位を測定する測定機能を有する。
すなわち、一対の拘束用ガイド13L・13Rには、スタックWの変位を測定するための市販の変位センサ等が内蔵されている。
可動プレスヘッド12にて振動周波数を変調させながらスタックWを左右方向に振動させた場合、スタックWは、その共振周波数で振動させたときに、他の周波数で振動させたときよりも左右方向に大きく振動する。一対の拘束用ガイド13L・13Rは、このようなスタックWの変位(振動度合いの変化量)を測定し、その測定値に基づいて、スタックWの共振点となる共振周波数を特定する。
本実施形態の電池拘束装置10では、スタックWの共振点となる共振周波数を可動プレスヘッド12にフィードバック可能となるように、左側の拘束用ガイド13Lが可動プレスヘッド12と通信可能に接続される。(図4に示す矢印S参照)。
電池拘束装置10は、固定プレスヘッド11および一対の拘束用ガイド13L・13RによってスタックWを支持し、可動プレスヘッド12によりスタックWを後方向に押圧することで、スタックWに対して後方向に所定の荷重を印加する。
このように、可動プレスヘッド12は、スタックWに対して後方向(積層方向)に所定の荷重を印加する荷重印加手段として機能する。
次に、電池拘束装置10の動作について説明する。
なお、スタックWは、その後端部に位置するスペーサW2が固定プレスヘッド11に押し当てられた状態で、各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・がその厚み方向に沿って交互に積層されて、電池拘束装置10にセットされるものとする。
まず、図2および図3に示すように、後端部のスペーサW2が固定プレスヘッド11に当接した状態で電池拘束装置10にセットされているスタックWの左右側面に対して、一対の拘束用ガイド13L・13Rを押し当てて、一対の拘束用ガイド13L・13RによりスタックWを左右両側から支持する(S110)。
一対の拘束用ガイド13L・13RをスタックWに押し当てた後で、可動プレスヘッド12をスタックWの前端部に位置するスペーサW2に押し当てる(S120)。
このとき、電池拘束装置10は、可動プレスヘッド12をスタックWに接触させるだけである。つまり、可動プレスヘッド12による荷重の印加は行わない。
可動プレスヘッド12をスタックWに押し当てた後で、図3および図4に示すように、可動プレスヘッド12にてプレ加振を開始する(S130)。
「プレ加振」とは、後述する荷重印加時にスタックWを左右方向に振動させる動作(S160)を行う前に、スタックWを左右方向に振動させる動作のことである。
プレ加振では、可動プレスヘッド12により振動周波数を変調させながら、スタックWを左右方向に振動させる(図4に示す矢印X1参照)。この際、一対の拘束用ガイド13L・13Rは、それぞれスタックWの変位を測定する。
予め設定される所定の範囲まで振動周波数を変調させたとき、プレ加振は終了する。
プレ加振が終了した後で、一対の拘束用ガイド13L・13Rは、プレ加振時におけるスタックWの変位の計測値に基づいて、スタックWの共振周波数を特定する(S140)。すなわち、一対の拘束用ガイド13L・13Rは、プレ加振時のスタックWの変位に基づいて、スタックWの共振周波数を特定する。つまり、プレ加振時においてスタックWの変位が最も大きかったときにスタックWに印加されていた振動周波数を、スタックWの共振周波数として特定する。
スタックWの共振周波数を特定した後で、特定したスタックWの共振周波数を、可動プレスヘッド12にフィードバックする(S150、図4に示す矢印S参照)。
スタックWの共振周波数を可動プレスヘッド12にフィードバックした後で、図3および図5に示すように、可動プレスヘッド12にてスタックWの共振周波数でスタックWを左右方向に振動させた状態で、可動プレスヘッド12にてスタックWに対して後方向に所定の荷重を印加する(S160、図5に示す矢印Pおよび矢印X2参照)。
すなわち、電池拘束装置10は、スタックWに対して荷重を印加するときに、可動プレスヘッド12にてスタックWを共振させる。
図3および図6に示すように、電池拘束装置10は、可動プレスヘッド12にてスタックWに対して所定の荷重(スタックWを拘束する際に印加する荷重、つまり狙い荷重)を印加したときに、当該荷重印加を保持した状態で、拘束用バンドにてスタックWを拘束する(S170)。
これにより、スタックWは、所定量だけ圧縮された状態で拘束される(図6に二点鎖線で示すスタックW参照)。
拘束用バンドにて拘束されるスタックWは、このような荷重が印加されることで、各電池W1・W1・・・の電極W10およびセパレータに浸透し過ぎた電解液が排液され(搾り出され)、その品質が向上する。
このように、電池拘束装置10は、スタックWに対して一回だけ荷重を印加する構成である。
従って、図7に示すように、電池拘束装置10の荷重印加パターンG1は、スタックWの共振周波数を可動プレスヘッド12にフィードバックするまでの間(プレ加振開始からフィードバックまでの間)、スタックWに対して荷重を印加しない。そして、スタックWに対して荷重印加を開始した後は、印加荷重が増加していき、狙い荷重(図7に示す荷重N1)まで荷重を印加したときに、スタックWを拘束する。
ここで、プレ加振を開始してからスタックWの共振周波数を可動プレスヘッド12にフィードバックするまでに要する時間は、従来技術にあるような、荷重の印加、保持、および停止を複数回行うために要する時間と比較して、短い時間である(図16参照)。
このように、電池拘束装置10は、スタックWに対して一回だけ荷重を印加する構成であるため、従来技術にあるような荷重の印加、保持、および停止を複数回行う構成と比較して、スタックWを拘束するまでに要する時間を短縮できる。つまり、より短時間でスタックWを拘束できる。
このため、スタックWを製造する生産設備に電池拘束装置10を設置して、電池拘束工程(スタックWに対して荷重を印加した状態で、スタックWを拘束する工程)を行った場合でも、電池拘束工程に設定されるサイクルタイム内に収めることができる。
従って、電池拘束装置10を生産設備に一台設置するだけで、電池拘束工程を行うことができる。つまり、電池拘束工程を並列して行う必要がなくなり、スタックWを製造する設備に要するコストを低減できる。
ここで、スタックWは、時間の経過に伴って、印加された荷重が抜けて圧縮量が減少する(荷重抜けが発生する)可能性がある。荷重抜けは、電解液を排液しきれていない場合等に発生する。
図8(a)および図8(b)に示すように、各電池W1・W1・・・の電極W10の活物質面には、複数の凹部W11・W11・・・(窪み)が形成されている。各電池W1・W1・・・に電解液を注入したとき、電解液は各凹部W11・W11・・・に入り込む(図8(b)に示す凹部に入り込んだ電解液W3参照)。
スタックWに対して、単に可動プレスヘッド12により後方向に荷重を印加した場合(振動が印加されずに静止した状態のスタックWに対して荷重を印加した場合)、凹部に入り込んだ電解液W3に対して荷重がかからず、凹部に入り込んだ電解液W3を排出できない。
このように凹部に入り込んだ電解液W3を排出できない状態が、電解液を排液しきれていない状態である。つまり、荷重抜けを確実に防止するためには、スタックWを拘束するまでに、凹部に入り込んだ電解液W3を排出する必要がある。
本実施形態の電池拘束装置10は、前述のように、スタックWを左右方向に振動させた状態で、スタックWに対して荷重を印加している(図5参照)。これにより、凹部に入り込んだ電解液W3は排出されることとなる。
このような電解液の排液度合いは、スタックWに対して印加した荷重に対するスタックWの圧縮量により判断できる。
具体的には、電解液を排液しきれていない状態のスタックWに対して、荷重を印加した際には、印加した荷重の大きさに対して大きな圧縮量が得られる。
一方、電解液を適切に排液できている状態のスタックWに対して、荷重を印加した際には、印加した荷重の大きさに対して大きな圧縮量が得られない。
図9は、スタックWの圧縮量を横軸にとり、スタックWに対して印加した荷重を縦軸にとったグラフである。また、図9に示す符号G2は、電池拘束装置10により拘束されるスタックWの機械特性(以下、「fs曲線G2」と表記する)を示すものである。
図9に示す荷重N1は、スタックWを拘束するときの荷重(狙い荷重N1)であり、圧縮量C1は、狙い荷重N1が印加されたときのスタックWの圧縮量である。
図9に示すように、スタックWに対して狙い荷重N1の約三分の一の大きさである荷重N0を印加したとき、圧縮量C1の約半分の大きさである圧縮量C0が得られる(図9に示す圧縮量0から圧縮量C1までのfs曲線G2参照)。
すなわち、荷重N0を印加するまでの間は、印加した荷重の大きさに対して大きな圧縮量が得られている。従って、荷重の印加開始からこの時点までの間は、電解液を排液しきれておらず、圧縮量0から圧縮量C0までの間におけるfs曲線G2の傾きは、緩やかなものとなる。
スタックWに対して荷重N0を印加してから狙い荷重N1を印加するまでの間は、狙い荷重N1の残り約三分の二の荷重を印加することとなる。このとき、残り約半分程度の圧縮量が得られる。
すなわち、印加した荷重の大きさに対して大きな圧縮量が得られない。従って、電解液を適切に排液できており、圧縮量C0から圧縮量C1までの間におけるfs曲線G2の傾きは、緩やかなものではなく、圧縮量0から圧縮量C0までの間に比べて急峻になる。
以上より、本実施形態の電池拘束装置10は、スタックWに対して荷重N0まで荷重を印加した時点で、凹部に入り込んだ電解液W3を排出できていることが、つまり電解液を適切に排液できていることがわかる。
このように、電池拘束装置10は、スタックWを左右方向に振動させた状態で、スタックWに対して荷重を印加することにより、スタックWを拘束するまでに、凹部に入り込んだ電解液W3を排出できる。つまり、電池拘束装置10は、荷重印加時にスタックWを振動させることにより、電解液の排液を促進する構成である。
このように構成することで、スタックWを短時間で拘束できるとともに、スタックWの機械特性が安定する。つまり、荷重抜けが生じにくいスタックWを短時間で製造できる。
また、凹部に入り込んだ電解液W3を確実に排液できるため、スタックWの品質を向上できる。
なお、スタックWに対して荷重を印加するとき、スタックWを振動させていればよく、必ずしもスタックWを共振させる必要はない。
ただし、電解液の排液をより促進できるという観点から、スタックWを大きく振動させた状態で、スタックWに対して荷重を印加することが好ましい。つまり、スタックWを共振させることが好ましい。
各電池W1・W1・・・内に電解液を注入したとき、各電池W1・W1・・・の充放電の有無に関わらず、各電池W1・W1・・・の正極および負極間で僅かに反応が起こり、ガスが生じる。このようなガスは、電極W10の凹部W11に入り込む場合がある(図8(a)および図8(b)参照)。
前記ガスが凹部W11に入り込んだままの状態でスタックWを拘束した場合、スタックWの品質が低下してしまう。
このような場合でも、凹部に入り込んだ電解液W3の場合と同様に、スタックWを左右方向に振動させた状態で、スタックWに対して荷重を印加することで、電池拘束装置10は、凹部W11に入り込んだガスを排出することができる。
従って、電池拘束装置10では、ガスが凹部W11に残ることに起因するスタックWの品質の低下を防止できる。つまり、スタックWの品質を向上できる。
スタックWの前後両端部(本実施形態では、前後両側に位置する電池W1および当該電池W1に隣接するスペーサW2・W2)は、積層されたときに、所定の支持部材により左右両側から支持されている。つまり、左右方向の位置が決められた状態で積層されている。
一方、前後中途部に位置する各電池W1・W1・・・およびスペーサW2・W2・・・は、単に積層されただけの状態である。つまり、互いに左右方向に相対的に移動可能な状態である。
このため、図10(a)および図10(b)に示すように、前後中途部に位置する各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・は、前後両側に位置する電池W1および当該電池W1に隣接するスペーサW2・W2に対して、左右方向に位置ずれする場合がある。
つまり、各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・が荷重印加方向(後方向)に対して平行に積層されていない状態で、スタックWに対して荷重が印加される可能性がある(図10(a)および図10(b)に示す線L1・L2参照)。
具体的には、各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・が、スタックWの左右両側から中央部に向かうにつれて徐々に左右方向に突出するように全体的に湾曲する場合(図10(a)参照)や、各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・が全体的に左右方向に傾斜する場合(図10(b)参照)等がある。
このような左右方向に位置ずれした状態のスタックWに対して、単に可動プレスヘッド12により後方向に荷重を印加した場合(振動が印加されずに静止した状態のスタックWに対して荷重を印加した場合)、左右方向の位置ずれが反映された状態でスタックWが拘束されてしまう。
つまり、拘束時にスタック変形が生じ、その変形量が大きい場合には、後工程に影響を与える場合がある。具体的には、拘束後のスタックWに部品を組み付けることができない場合等がある。
このような左右方向の位置ずれは、本実施形態のように、スタックWを左右方向に振動させた状態で、スタックWに対して荷重を印加することで、一対の拘束用ガイド13L・13Rにより補正される。
つまり、振動により左右に微小移動する各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・が、左右の拘束用ガイド13L・13Rに当接することにより、各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・の左右位置が揃えられ、左右方向の位置ずれが補正されることとなる。
このように、電池拘束装置10は、スタックWに対して荷重を印加するときに、左右方向の位置ずれを補正できる。つまり、電池拘束装置10は、左右方向の位置ずれに起因するスタック変形を防止できる。
なお、スタックWを振動させる方向は、必ずしも左右方向である必要はない。すなわち、図11(a)示すような上下方向であってもよく、図11(b)に示すような前後方向であっても構わない(図11(a)に示す矢印Y、図11(b)に示す矢印Z参照)。
ただし、図10(a)および図10(b)にあるような左右方向の位置ずれは、当該位置ずれ方向に対応する方向、つまり、左右方向にスタックWを振動させたときに、効果的に補正できる。つまり、左右方向にスタックWを振動させた場合の左右方向の位置ずれに対する補正量は、前後方向や上下方向にスタックWを振動させた場合の左右方向の位置ずれに対する補正量と比較して、より大きいものである。
以上より、スタックWを振動させる方向は、左右方向に設定することが好ましい。これにより、比較的大きな位置ずれにも対応でき、スタック変形を確実に防止できる。
このように、可動プレスヘッド12は、各電池W1・W1・・・および各スペーサW2・W2・・・の位置ずれ方向に対応する方向に沿って、スタックWを振動させる。
なお、スタックWを振動させる部材は、本実施形態に限定されるものでない。
以下では、スタックWを振動させる部材に関して、電池拘束装置10の第一変形例および第二変形例を用いて具体的に説明する。
図12に示すように、第一変形例の電池拘束装置10は、一対の拘束用ガイド13L・13Rが振動発生機能を有し、可動プレスヘッド12がスタックWの変位を測定する測定機能を有する構成である。
この場合、一対の拘束用ガイド13L・13Rが振動発生手段として機能する。
このように構成される第一変形例の電池拘束装置10では、図13に示すように、一対の拘束用ガイド13L・13Rにてプレ加振を行い(S230)、可動プレスヘッド12でスタックWの変位を測定するとともに、スタックWの変位の測定値に基づいてスタックWの共振周波数を特定する(S240)。
そして、スタックWの共振周波数を一対の拘束用ガイド13L・13Rにフィードバックし(S250)、一対の拘束用ガイド13L・13RにてスタックWを共振周波数で振動させる(S260)。
なお、可動プレスヘッド12および一対の拘束用ガイド13L・13RをスタックWに押し当てる点(S210、S220)と、狙い荷重まで荷重を印加したときにスタックWを拘束する点(S270)は、本実施形態の電池拘束装置10と同じである。
これによれば、第一変形例の電池拘束装置10は、スタックWの前側から後側までの範囲で、スタックWと接触し、スタックWを振動させることとなる。従って、第一変形例の電池拘束装置10では、スタックWの前側から後側にわたってスタックWを直接振動できる。
このため、本実施形態の電池拘束装置10よりも広い範囲において、スタックWを直接振動させることができる。
従って、狙い通りの振動周波数でスタックWを振動させることができる。
特に、スタックWを共振させた状態でスタックWに対して荷重を印加する場合、より確実に共振周波数でスタックWを振動させることができる。つまり、より確実にスタックWを共振させることができる。
従って、より確実に凹部に入り込んだ電解液W3やガスを排出できるため、荷重抜けが生じにくいスタックWを製造できるとともに、スタックWの品質を向上できる。
図14に示すように、第二変形例の電池拘束装置10は、スタックWを上側から支持する上部拘束用ガイド14を、その構成部材としてさらに具備する。上部拘束用ガイド14は、スタックWの前側から後側まで接触するような適宜の長さ寸法が設定され、振動発生機能を有する。また、第二変形例の可動プレスヘッド12は、測定機能を有する。
この場合、上部拘束用ガイド14が振動発生手段として機能する。
このように構成される第二変形例の電池拘束装置10では、図15に示すように、三つの拘束用ガイド13L・13R・14をスタックWに押し当てた後で、可動プレスヘッド12をスタックWに押し当てる(S310、S320)。
その後、上部拘束用ガイド14にてプレ加振を行い(S330)、可動プレスヘッド12でスタックWの変位を測定するとともに、スタックWの変位の測定値に基づいてスタックWの共振周波数を特定する(S340)。
そして、スタックWの共振周波数を上部拘束用ガイド14にフィードバックし(S350)、上部拘束用ガイド14にてスタックWを共振周波数で振動させる(S360)。
なお、狙い荷重まで荷重を印加したときにスタックWを拘束する点(S370)は、本実施形態の電池拘束装置10と同じである。
このような構成においても、第一変形例の電池拘束装置10と同様に、本実施形態の電池拘束装置10よりも広い範囲において、スタックWを直接振動させることができる。
従って、狙い通りの振動周波数でスタックWを振動させることができる。また、より確実にスタックWを共振させることができる。
10 電池拘束装置
11 固定プレスヘッド
12 可動プレスヘッド(荷重印加手段、振動発生手段)
13L・13R 一対の拘束用ガイド
W スタック
W1 電池
W2 スペーサ

Claims (4)

  1. 交互に積層される複数の電池および複数のスペーサを有するスタックを支持し、前記スタックに対して、荷重印加手段にて前記積層方向に所定の荷重を印加した状態で、前記スタックを拘束する電池拘束装置であって、
    前記スタックと接触し、前記スタックを振動させる振動発生手段を具備し、
    前記振動発生手段にて前記スタックを振動させた状態で、前記荷重印加手段にて前記スタックに対して荷重を印加する、
    電池拘束装置。
  2. 前記スタックに対して荷重を印加するときに、前記振動発生手段にて前記スタックを共振させる、
    請求項1に記載の電池拘束装置。
  3. 前記振動発生手段は、
    前記スタックの前記積層方向一端側から他端側までの範囲で、前記スタックと接触する、
    請求項1または請求項2に記載の電池拘束装置。
  4. 前記振動発生手段は、
    前記各電池および各スペーサの位置ずれ方向に対応する方向に沿って、前記スタックを振動させる、
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の電池拘束装置。
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