JP2012189021A - オイルポンプおよびオイルポンプ用蓋体 - Google Patents

オイルポンプおよびオイルポンプ用蓋体 Download PDF

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Abstract

【課題】ハウジングに開口形成された一対のポートをそれぞれ蓋体によって封止したオイルポンプにおいて、ハウジングの内外の圧力差による上記蓋体の脱落を防止する。
【解決手段】ハウジング2に形成された吸入ポート25を封止する蓋体であるキャップ28を弾性材料である軟質塩化ビニルによって形成するとともに、そのキャップ28にピンホール31を貫通形成する。ピンホール31は、ハウジング2の内外の圧力差が所定値以下のときには閉口し、外部への作動油の流出を抑制する一方、ハウジング2内の圧力が外部の圧力よりも高くなり、ハウジング2の内外の圧力差が上記所定値を超えるときにはキャップ28自体の弾性変形をもって開口し、ハウジング2内の空気を外部へ排出して当該ハウジング2内の圧力を低下させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、オイルポンプおよびオイルポンプ用蓋体に関する。
例えば特許文献1に記載されているようなオイルポンプは、その組立後に作動油を充填して性能検査を行った上で、充填した作動油を排出して出荷されることになるが、性能検査に用いた作動油をオイルポンプから完全に抜き出すことは困難であるため、当該オイルポンプ内に残留する作動油が輸送時または保管時に流出しないようにすべく、ポンプハウジングに開口形成された吸入ポートと吐出ポートとをそれぞれ蓋体によって封止し、その状態で出荷または保管されることになる。なお、当然のことながら、これらの蓋体はオイルポンプの使用時に取り外される。
特開2009−150342号公報
しかしながら、例えば輸送時の気圧の変化や温度変化により、オイルポンプ内の圧力が外部の圧力よりも高圧になった場合、オイルポンプ内外の圧力差によって上記蓋体が吸入ポートまたは吐出ポートから脱落してしまう虞がある。
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであって、オイルポンプ内外の圧力差による上記蓋体の脱落を防止したオイルポンプおよびオイルポンプ用蓋体を提供することを目的としている。
本発明は、特に、上記吸入ポートおよび吐出ポートをそれぞれ封止する一対の蓋体のうち少なくとも一方の蓋体が、弾性材料をもって形成されているとともに、上記ハウジングの内外を連通させる貫通孔を有していて、上記貫通孔は、上記ハウジングの内外の圧力差が所定値以下のときに閉口する一方、上記ハウジングの内外の圧力差が上記所定値を超えるときに上記蓋体自体の弾性変形をもって開口するようになっていることを特徴としている。
本発明によれば、上記ハウジングの内外の圧力差が上記所定値以下のときには、上記貫通孔が閉口することにより、上記ハウジング内の作動油の外部への流出が抑制される一方、上記ハウジング内の圧力が外部の圧力よりも高くなり、上記ハウジングの内外の圧力差が上記所定値を超えたときには、上記貫通孔が開口することにより、上記ハウジング内の空気が上記貫通孔を介して外部へ排出され、上記ハウジング内の圧力が低下することになるから、上記両蓋体の脱落を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態としてオイルポンプを示す図。 図1に示すオイルポンプの軸直角方向に沿った断面図。 図1に示すキャップを単体で示す断面図。 図1に示すキャップの作用を示す説明図。 第1の実施の形態の変形例を示す図。 第1の実施の形態の別の変形例を示す図。 本発明の第2の実施の形態として、オイルポンプのうち吸入ポートの近傍を拡大して示す断面図。 図7に示すキャップのB矢視図
図1〜4は本発明の好適な第1の実施の形態を示す図であって、そのうち図1をオイルポンプを示す正面図、図2は図1に示すオイルポンプを軸直角方向に沿って切断して示す断面図である。
図1,2に示すオイルポンプ1は、自動車におけるパワーステアリング装置の油圧源として用いられる可変容量型のベーンポンプであって、金属材料であるアルミニウム合金をもって形成されたハウジング2内に略偏平円柱状のポンプ要素収容空間3を形成するとともに、そのポンプ要素収容空間3にポンプ要素4を収容することで構成されている。ハウジング2は、当該ハウジング2に穿設された複数の取付孔2aにそれぞれ挿入される図示外のボルトをもって図示外の車両側の支持部材に固定されることになる。なお、図1では、ハウジング2を図示外の車両側の支持部材に固定した車両搭載姿勢でオイルポンプ1を図示しており、図1の矢印Uは鉛直方向上方を示している。また、後述する図4も車両搭載姿勢を図示しており、その図4にも鉛直方向上方を示す矢印Uを付記してある。
ポンプ要素4は、ポンプ要素収容空間3の外周面に嵌着されたアダプタリング5と、そのアダプタリング5のほぼ楕円形の内周側空間内を図2の左右方向(径方向)へ揺動可能なカムリング7と、そのカムリング7の内周側に回転自在に配置され、ハウジング2内に挿通された駆動軸8と一体に回転するロータ9と、を備えている。
アダプタリング5の内周面5aには略円弧状の支持溝が軸方向に沿って形成され、その支持溝にカムリング5の位置を保持する位置保持ピン6が設けられている。なお、位置保持ピン6は、カムリング7の揺動支点として機能するのではなく、アダプタリング5に対するカムリング7の回り止めとして機能する。
さらに、アダプタリング5の内周面5aのうち径方向で位置保持ピン6と対向する位置にはシール部材13が設けられ、このシール部材13がカムリング7の揺動変位を許容しつつ当該カムリング7の外周面に密接するようになっている。つまり、シール部材13および位置保持ピン6をもってカムリング7の揺動変位方向両側に第1,第2圧力室11,12がそれぞれ隔成され、これらの両圧力室11,12内に後述するように導入される作動油の圧力をもってカムリング7が揺動変位するようになっている。
カムリング7は、略円環状に形成され、ロータ9に対して偏心した状態でアダプタリング5の内周側に配置されているとともに、アダプタリング5の内周面5aのうち位置保持ピン6の図中右側(第2圧力室12側)近傍に形成された平坦な当接面10に当接しつつ、その当接面10との当接部を揺動中心として第1圧力室11側または第2圧力室12側へ揺動自在になっている。このようなカムリング7の揺動により、カムリング7とロータ9との偏心量が増減することになる。また、カムリング7は、リターンスプリング20により、図2中左側、すなわちロータ9に対する偏心量が大きくなる方向に常時付勢されている。なお、リターンスプリング20はハウジング2に外周側からねじ込まれたボルト状のスプリングリテーナー19に保持されている。
ロータ9は、図示外のエンジンによって図2の矢印の方向へ回転駆動される駆動軸8と一体に回転するようになっていて、当該ロータ9の外周部には、複数のスロット14が周方向で等ピッチに形成されている。これらの各スロット14には、ロータ9の径方向で出没自在なベーン15がそれぞれ挿入されているとともに、各スロット14の内周側の端部には略円形状の背圧室17がそれぞれ連続一体に設けられており、後述する吐出通路24の圧力を各背圧室17に導入することにより、各ベーン15をカムリング7の内周面に押し付けている。その結果、カムリング7とロータ9との間の空間に、各ベーン15によって仕切られたポンプ室16が周方向で複数形成されている。そして、ロータ9の回転に伴って各ポンプ室16がその容積を増減させながら周回移動することにより、後述する吸入ポート25からポンプ要素収容空間3に吸入した作動油を後述する吐出ポート26から吐出するポンプ作動を行うことになる。
なお、両圧力室11,12内へ導入される作動油の圧力は、周知のように、後述する吐出通路24の途中に形成されたメータリングオリフィス24aの上流側と下流側との圧力差に応じて動作する制御バルブ18によって制御されることになる。すなわち、カムリング7とロータ9との偏心量、ひいてはオイルポンプ1の吐出量が、制御バルブ18によって制御されるようになっている。
ハウジング2には、ポンプ要素収容空間3のうちロータ9の回転に伴って各ポンプ室16の容積が増加する吸入領域に略円弧状に開口する吸入口21と、その吸入口21に吸入通路22を介して連通し、ハウジング2の外部に開口する吸入ポート25と、ポンプ要素収容空間3のうちロータ9の回転に伴って各ポンプ室16の容積が減少する吐出領域に略円弧状に開口する吐出口23と、その吐出口23に吐出通路24を介して連通し、ハウジング2の外部に開口する吐出ポート26と、がそれぞれ形成されている。
図1に示すように、吐出ポート26は、ハウジング2のうち車両搭載状態においてポンプ要素収容空間3よりも鉛直方向上方側となる位置で斜め上方へ向かって開口するように穿設されたものであって、図示外の配管部材を介して操舵アシスト用の油圧シリンダに接続されることになる。なお、吐出ポート26の内周面には上記配管部材が螺合することになる雌ねじ部26aが形成されている。
一方、吸入ポート25は、ハウジング2のうち車両搭載状態で吐出ポート26よりもさらに鉛直方向上方側となる位置から斜め上方に向けて突出する略円筒状のものであって、その先端には、当該吸入ポート25の他の部位よりも大径な拡径部25aが形成されている。そして、当該吸入ポート25は、当該吸入ポート25に外挿される図示外のゴムホースを介して図示外のリザーバタンクに接続されることになる。
ここで、以上のように構成されたオイルポンプ1は、ポンプ組立工場にて組み立てられた後、一旦作動油を充填して性能検査を行った上で、性能検査に用いた作動油を抜き取って例えば車両組立工場へ出荷されることになるが、この出荷に際しては、出荷先までの輸送中または保管中におけるオイルポンプ1内への塵埃の進入や、オイルポンプ1内に残留する作動油の流出を抑制すべく、図1に示すように、蓋体としてのキャップ28によって吸入ポート25を、蓋体としてのプラグ27によって吐出ポート26をそれぞれ封止している。プラグ27およびキャップ28は、出荷先である車両組立工場にてオイルポンプ1を車両に搭載した後に取り外されることになる。なお、出荷先までの輸送中においてオイルポンプ1内に残留する作動油は、オイルポンプ1の内部部品を保護する機能を有しているため、仮に性能検査を行わずにオイルポンプ1を出荷する場合であっても、オイルポンプ1内には所定量の作動油を充填しておくことが望ましい。
プラグ27は弾性材料である軟質塩化ビニルをもって形成されたものであって、偏平な有底円筒状を呈するプラグ本体27aと、そのプラグ本体27aのうち開口側の端部に形成されたフランジ部27bと、を備えていて、プラグ本体27aが吐出ポート26の開口端に挿入されているとともに、ハウジング2の外面のうち吐出ポート26の周縁部にフランジ部27bが着座している。なお、プラグ本体27aは吐出ポート26の開口端よりも僅かに大径に形成されていて、当該プラグ本体27aを吐出ポート26の開口端に押し込み、プラグ本体27a自体の弾性力をもって当該プラグ本体27aの外周面を吐出ポート26の外周面に圧接させることにより、プラグ27の脱落が抑制されている。
他方、キャップ28は、弾性材料である軟質塩化ビニルをもって略有底円筒状に形成されたものであって、略段付円筒状の筒状壁29と、その筒状壁29の一端を閉塞する略円錐状の底壁30と、を備えている。そして、当該キャップ28の筒状壁29を吸入ポート25に外挿することでその吸入ポート25が封止されている。このキャップ28の詳細を図3に示す。なお、本実施の形態では、キャップ28およびプラグ27を軟質塩化ビニルによってそれぞれ形成するものとしているが、キャップ28およびプラグ27を形成する材料は弾性を有してさえいれば他の材料であってもよく、例えばエラストマーや軟質プラスチックによってキャップ28およびプラグ27をそれぞれ形成することも可能であるほか、キャップ28およびプラグ27を互いに異なる材料で形成することも可能である。
図1のほか図3に示すように、筒状壁29は、当該筒状壁29の開口端側に形成され、吸入ポート25の外周側を包囲する大径部29aと、筒状壁29のうち底壁30側の端部に形成され、大径部29aよりも小径な小径部29bと、大径部29aと小径部29bとの間に形成され、大径部29a側に向かって漸次拡径するテーパー部29cと、を備えている。大径部29aは、吸入ポート25側の拡径部25aよりも僅かに小径に形成されており、当該大径部29aの内周面が吸入ポート25側の拡径部25aに圧接することにより、キャップ28の脱落が抑制されている。
また、小径部29bのうち底壁30側の端部には一対のピンホール31,31が貫通孔としてそれぞれ形成されている。両ピンホール31,31は、図2に示す比較的小径な針32を小径部29bに径方向で貫通させることにより、その小径部29bのうち周方向で互いに180度ずれた位置にそれぞれ形成されているものであって、図3に示す自由状態においては、キャップ28自体の弾性力をもって閉口している。なお、図3では、図示の都合上、針32を実際よりも大径に誇張して描いている。
さらに、上述したように両ピンホール31,31が形成されたキャップ28は、その内周面をエアブローによって清掃し、当該キャップ28内の異物を取り除いた上で、吸入ポート25に装着されている。これにより、両ピンホール31,31の穿設時にキャップ28内に付着した異物がハウジング2内へ侵入することを抑制している。
したがって、以上のように構成したオイルポンプ1では、例えば空輸時にオイルポンプ1の外部の空気の圧力が低下したり、例えば温度上昇によってオイルポンプ1内の空気の圧力が上昇するなどして、オイルポンプ1内の空気の圧力がオイルポンプ1外の空気の圧力よりも高くなり、オイルポンプ1内外の圧力差が所定値よりも大きくなった場合、プラグ27およびキャップ28がその圧力差によってハウジング2から脱落するよりも前に、図4に示すようにキャップ28自体の弾性変形をもって両ピンホール31,31がそれぞれ開口し、それらの両ピンホール31,31を介してオイルポンプ1の内外が連通し、オイルポンプ1内の空気が外部に排出されることになる。なお、図4では開口した両ピンホール31,31を誇張して描いているが、開口した両ピンホール31,31は実際には図示のものよりも小径である。このようにオイルポンプ1内の空気を外部に排出することにより、当該オイルポンプ1内の圧力を低下させ、プラグ27およびキャップ28の脱落を効果的に抑制することができる。
一方で、オイルポンプ1内外の圧力差が上記所定値よりも小さい場合には、図3に示すように両ピンホール31,31がそれぞれ閉口することになり、それらの両ピンホール31,31を介した外部への作動油の漏洩を抑制することができる。
しかも、キャップ28に複数のピンホール31,31を形成していることから、上述したようにオイルポンプ1内外の圧力差が上記所定値よりも大きくなったときにおける空気の排出量を十分に確保しつつも、両ピンホール31,31のそれぞれの径を小さくすることができ、両ピンホール31,31を介した外部への作動油の漏洩をより効果的に抑制することができる。
また、吸入ポート25および吐出ポート26が車両搭載状態で斜め上方に向かって開口するようになっているため、オイルポンプ1を図示外の車両に搭載した後、キャップ28およびプラグ27をハウジング2から取り外した際に、吸入ポート25および吐出ポート26から作動油が流出して車両の他の部品や作業場所の床を汚してしまうことを抑制できる。
さらに、キャップ28の底壁30が略円錐状、すなわち筒状壁29側に向かって凹形状に形成されていることから、例えば吸入ポート25が鉛直方向下方側を向いた姿勢でオイルポンプ1が輸送または保管された場合に、底壁30が液溜まりとして機能することになり、両ピンホール31,31を介した外部への作動油の漏洩をさらに効果的に抑制することができる。
ここで、上述した第1の実施の形態では、図3,4に示すように、両ピンホール31,31をキャップ28の筒状壁29のうち小径部29bに形成しているが、図1に示すように筒状壁29のうち吸入ポート25の先端位置よりも底壁30側の軸方向領域A1内であれば、筒状壁29のいずれの位置にピンホールを形成してもよく、例えば図5に示す第1の実施の形態の変形例のように筒状壁29のテーパー部29cに一対のピンホール31,31を形成してもよい。なお、図5では、吸入ポート25およびキャップ28を車両搭載姿勢で図示しており、図5の矢印Uは鉛直方向上方を示している。また、図5では、図示の都合上、両ピンホール31,31を大きく誇張して開口した状態で描いている。
つまり、筒状壁29のうち吸入ポート25の先端よりも当該筒状壁29の開口端側の位置にピンホールを形成した場合には、そのピンホールが吸入ポート25の外周面によって閉塞されてしまう虞があるが、筒状壁29のうち吸入ポート25の先端位置よりも底壁30側の軸方向領域A1内にピンホールを形成することにより、上述したようにオイルポンプ1内外の圧力差が上記所定値よりも大きくなったときの空気の排出をより確実に行うことができるようになる。
また、上述した第1の実施の形態では、図3,4に示すように、キャップ28の筒状壁29のうち車両搭載状態で当該筒状壁29の軸心C1よりも鉛直方向上方側となる周方向位置と鉛直方向下方側となる周方向位置とにそれぞれピンホール31,31を形成しているが、第1の実施の形態の他の変形例として図6に示すように、キャップ28の筒状壁29のうち車両搭載状態で当該筒状壁29の軸心C1よりも鉛直方向上方側となる周方向位置にのみピンホール31を形成してもよい。なお、図6では、吸入ポート25およびキャップ28を車両搭載姿勢で図示しており、図6の矢印Uは鉛直方向上方を示している。また、図6では、図示の都合上、ピンホール31を大きく誇張して開口した状態で描いている。
つまり、オイルポンプ1の輸送時または保管時においてハウジング2から流出した作動油がキャップ28の底壁30内に溜まっている場合、車両組立工場にてオイルポンプ1を車両に搭載した後、キャップ28を取り外すまでの間に、底壁30内に溜まっていた作動油が筒状壁29の内周面のうち軸心C1よりも鉛直方向下方側の部分に沿って流下することになるが、図6に示した変形例では、キャップ28の筒状壁29のうち車両搭載状態で当該筒状壁29の軸心C1よりも鉛直方向上方側となる周方向位置にのみピンホール31を形成しているため、筒状壁29の内周面を流下する作動油がピンホール31を介して外部に流出してしまうことを抑制できる。
さらに、上述した第1の実施の形態では、キャップ28の筒状壁29に2つのピンホール31,31を形成しているが、ピンホールの数はこれに限定されるものではなく、3以上のピンホールを筒状壁29に形成することも勿論可能であるほか、筒状壁29に形成するピンホールを単一のものとしてもよい。
また、本実施の形態では吸入ポート25に装着されたキャップ29にピンホール31を形成しているが、吐出ポート26に装着されたプラグ27にピンホールを形成することも可能であることは言うまでもない。
他方、図7,8は本実施の形態の第2の実施の形態を示す図であって、そのうち図7はオイルポンプ1のうち吸入ポート25の近傍を拡大して示す断面図、図8は図7に示すキャップ33のB矢視図である。
図7,8に示す第2の実施の形態のキャップ33は、吸入ポート25に外挿された略円筒状の筒状壁34と、その筒状壁34の開口を閉蓋する底壁35と、筒状壁34のうち底壁35側の端部から径方向一方側に向かって延出する中空状の把手部36と、を備えていて、車両搭載状態において、底壁35側から見て把手部36が斜め右下を指向する姿勢で吸入ポート25に装着されている。他の部分は上述した第1の実施の形態と同様である。
また、筒状壁34のうち、当該筒状壁34を底壁35側から見て把手部36の延出方向から反時計回り方向で0度〜270度の周方向範囲A2内の位置にピンホール31が形成されている。より具体的には、筒状壁34のうち車両搭載状態で当該筒状壁34の軸心C2よりも鉛直方向上方側となる周方向位置にピンホール31が形成されている。なお、ピンホール31は、上述した第1の実施の形態と同様の針32をもって穿設されたものであって、図7,8では、図示の都合上ピンホール31を実際よりも大きく誇張して開口した状態を描いている。また、図7,8では、吸入ポート25およびキャップ33を車両搭載姿勢で図示しており、図7,8の矢印Uは鉛直方向上方を示している。
すなわち、この第2の実施の形態では、出荷先である車両組立工場の作業者が、オイルポンプ1を車両に搭載した後に、把手部36をつまんでキャップ33を吸入ポート25から取り外すことになるため、作業者の大多数を占めることになる右利きの作業者が利き手で把手部36をつまみやすいように、車両搭載状態で底壁35側から見て把手部36が斜め右下を指向する姿勢でキャップ33を吸入ポート25に装着している。そして、このようにキャップ33を吸入ポート25に装着したときに、車両搭載状態において上向きで外部に開口することになる位置にピンホール31を穿設している。換言すれば、キャップ33の筒状壁34のうち、車両搭載状態で鉛直方向上側寄りとなる周方向位置にピンホール31が形成されている。
したがって、この第2の実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態と略同様の効果が得られるのは勿論のこと、車両組立工場にてオイルポンプ31を車両に搭載した後、キャップ33を取り外すまでの間に、キャップ33内の作動油が筒状壁34の内周面のうち鉛直方向下側となる周方向位置を流下した場合に、その作動油がピンホール31を介して外部に流出してしまうことを抑制することができる。
ここで、上述した実施の形態から把握される技術的思想であって、特許請求の範囲に記載した以外のものについて、その効果とともに以下に記載する。
(1)上記吸入ポートおよび吐出ポートのうち上記一方の蓋体をもって封止された一方のポートは、上記ハウジングから突出する筒状に形成されているとともに、
上記一方の蓋体は、上記一方のポートに外挿された筒状壁と、その筒状壁の一端側を閉塞する底壁と、を備えていて、
上記貫通孔は、上記一方の蓋体のうち上記一方のポートの先端よりも上記底壁側の位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプ。
(1)に記載の技術的思想によれば、上記貫通孔が上記一方のポートの外周面によって閉塞されることがなく、上記ハウジングの内外の圧力差が上記所定値を超えたときに、上記ハウジング内の空気をより効果的に外部へ排出することができる。
(2)上記貫通孔は、上記一方の蓋体の筒状壁に形成されていることを特徴とする(1)に記載のオイルポンプ。
(2)に記載の技術的思想によれば、上記ハウジングから上記蓋体の内部へ流出した作動油は上記蓋体のうち上記底壁付近の位置に溜まる可能性が高いため、上記貫通孔を上記筒状壁に設けることにより、上記蓋体のうち上記底部付近の位置に溜まった作動油が上記貫通孔を通じて外部へ漏洩することをより効果的に抑制することができる。
(3)(1)に記載のオイルポンプであって、上記ハウジングが支持部材に固定された状態で使用されるものにおいて、
上記一方の蓋体は、当該一方の蓋体の外周側に向けて延出する把手部を備えているとともに、上記一方の蓋体の筒状壁のうち、当該筒状壁を上記底壁側から見て、当該筒状部の軸心を中心として上記把手部の延出方向から反時計回り方向で0度〜270度の周方向範囲内の位置に上記貫通孔が形成され、
上記ハウジングが支持部材に固定された状態において、上記一方の蓋体の底壁側から見て上記把手部が斜め右下を指向する姿勢で上記一方の蓋体が上記一方のポートに装着されていることを特徴とするオイルポンプ。
(3)に記載の技術的思想によれば、上記ハウジングが支持部材に固定された状態で上記一方の蓋体を上記一方のポートから取り外すときに、作業者の大部分を占めることになる右利きの作業者が上記把手部を利き手で把手し易くなり、作業性が向上する。また、上記ハウジングを支持部材に固定した後、上記一方の蓋体を取り外すまでの間には、上記ハウジングから上記一方の蓋体内に流出した作動油が上記一方の蓋体のうち鉛直方向下方側の位置に滞留または流下することなるが、上記一方の蓋体のうち上記ハウジングが支持部材に固定された状態で鉛直方向上側となる位置に上記貫通孔が形成されているため、上記一方の蓋体のうち鉛直方向下方側の位置に滞留または流下する作動油が上記貫通孔を通じて外部へ漏洩することを抑制できる。
(4)請求項1に記載のオイルポンプであって、上記ハウジングが支持部材に固定された状態で使用されるものにおいて、
上記ハウジングが支持部材に固定された状態において、上記一方の蓋体のうち、当該一方の蓋体の軸心よりも鉛直方向上方側となる位置に上記貫通孔が形成されていることを特徴とするオイルポンプ。
(4)に記載の技術的思想によれば、上記ハウジングを支持部材に固定した後、上記一方の蓋体を取り外すまでの間には、上記ハウジングから上記一方の蓋体内に流出した作動油が上記一方の蓋体のうち鉛直方向下方側の位置に滞留または流下することなるが、上記一方の蓋体のうち上記ハウジングが支持部材に固定された状態で鉛直方向上側となる位置に上記貫通孔が形成されているため、上記一方の蓋体のうち鉛直方向下方側の位置に滞留または流下する作動油が上記貫通孔を通じて外部へ漏洩することを抑制できる。
(5)上記一方の蓋体に上記貫通孔が複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプ。
(5)に記載の技術的思想によれば、上記ハウジングの内外の圧力差が上記所定値を超えたときにおける空気の排出量を十分に確保しつつも、それぞれの貫通孔の径を小さくすることができ、それぞれの貫通孔を介した外部への作動油の漏洩をさらに効果的に抑制することができる。
(6)上記一方の蓋体は、上記貫通孔が穿設された後に当該一方の蓋体の内部をエアブローによって洗浄されていることを特徴とするオイルポンプ。
(6)に記載の技術的思想によれば、上記貫通孔の穿設時に上記一方の蓋体の内部に付着した異物が上記ハウジング内へ侵入することを抑制できる。
1…オイルポンプ
2…ハウジング
3…ポンプ要素収容空間
4…ポンプ要素
25…吸入ポート
26…吐出ポート
27…プラグ(蓋体)
28…キャップ(蓋体)
31…ピンホール(貫通孔)

Claims (5)

  1. 金属材料をもって形成され、内部にポンプ要素収容空間を有するハウジングと、
    上記ポンプ要素収容空間に設けられてポンプ作動を行うポンプ要素と、
    上記ハウジングに開口形成され、上記ポンプ要素のポンプ作動に伴って上記ハウジングの外部から上記ポンプ要素収容空間へ作動油を吸入する吸入ポートと、
    上記ハウジングに開口形成され、上記ポンプ要素のポンプ作動に伴って上記ポンプ要素収容空間から上記ハウジングの外部に作動油を吐出する吐出ポートと、
    上記吸入ポートおよび吐出ポートをそれぞれ封止する一対の蓋体と、
    を備えていて、
    上記両蓋体のうち少なくとも一方の蓋体は、弾性材料をもって形成されているとともに、上記ハウジングの内外を連通させる貫通孔を有していて、上記貫通孔は、上記ハウジングの内外の圧力差が所定値以下のときに閉口する一方、上記ハウジングの内外の圧力差が上記所定値を超えるときに上記蓋体自体の弾性変形をもって開口するようになっていることを特徴とするオイルポンプ。
  2. 上記一方の蓋体は、エラストマーをもって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプ。
  3. 上記一方の蓋体は、軟質プラスチックをもって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプ。
  4. 上記一方の蓋体は、軟質塩化ビニルをもって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプ。
  5. 弾性材料をもって形成され、オイルポンプの吸入ポートまたは吐出ポートを封止するオイルポンプ用蓋体であって、
    上記ハウジングの内外を連通させる貫通孔が穿設されているとともに、上記貫通孔は、上記ハウジングの内外の圧力差が所定値以下のときに閉口する一方、上記ハウジングの内外の圧力差が上記所定値を超えるときに上記弾性材料の弾性変形をもって開口するようになっていることを特徴とするオイルポンプ用蓋体。
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