JP2012188895A - シールド掘進機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メインビットの更なる摩耗低減を図ることにより、シールド掘進工の更なる長距離化を可能とする。
【解決手段】シールド掘進機1は、掘進機本体3の前部に回転可能に設けられたカッタヘッド4と、カッタヘッド4前面に配設され地山を切削するためのメインビット21、22と、カッタヘッド4前面に高低差をつけて配設されメインビット21、22による切削に先行して地山を切削するための固定式先行ビット23、24と、カッタヘッド4前面にカッタヘッド4前面から所定突出量P突出させて配設され掘進方向前方に押出可能な可動式先行ビット25と、可動式先行ビット25を掘進方向前方に押し出す押出装置28とを備え、一次固定式先行ビット23の摩耗が所定摩耗量進行した後、可動式先行ビット25が二次固定式先行ビット24よりも掘進方向前方に位置するように可動式先行ビット25が押出装置28によって掘進方向前方に押し出されるものである。
【選択図】図6

Description

本発明は、シールド掘進工に用いられるシールド掘進機に関する。
シールド掘進機は、一般に、掘進機本体の前部に回転可能に設けられたカッタヘッドを備えており、そのカッタヘッドの前面には、地山を切削するためにカッタビット(メインビット)が複数配設されている。このメインビットは、地山を切削することで摩耗する。このため、メインビットの摩耗低減を図る技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、先行ビットをメインビット(後行ビット)の前方に配置することにより、メインビットの摩耗低減を図る技術が開示されている(先行ビットの採用)。先行ビットは、地山に先行切削溝を形成するためのビットである。
また、特許文献2には、同一円周上に位置する先行ビットに高低差をつけることにより、先行ビットの長寿命化を図り、結果としてメインビットの摩耗低減を図る技術が開示されている(高低差配置の採用)。高低差配置は、突出高さが高い方のカッタビットが摩耗したら、次に突出高さが低い方のカッタビットの効力を発揮させ、カッタビットの寿命の向上を図る技術である。
特開2000−282782号公報 特開2000−64785号公報
近年、シールド掘進工は徐々に長距離化する傾向にある。従来の長距離のシールド掘進工では掘進距離が10km未満(例えば、8〜9km)であったが、掘進距離が10kmを超える超長距離のシールド掘進工(例えば、約15km)となることを想定すると、メインビットの更なる摩耗低減策が必要となる。
そこで、本発明の目的は、メインビットの更なる摩耗低減を図ることにより、シールド掘進工の更なる長距離化を可能とすることにある。
上記目的を達成するために、本発明は、掘進機本体の前部に回転可能に設けられたカッタヘッドと、前記カッタヘッド前面に配設され、地山を切削するためのメインビットと、前記カッタヘッド前面に、前記カッタヘッド前面からの突出高さに二段階の高低差をつけて配設され、前記メインビットによる切削に先行して地山を切削するための固定式先行ビットと、前記カッタヘッド前面に、低い方の前記固定式先行ビットの突出高さよりも小さい所定突出量だけ前記カッタヘッド前面から突出させて配設され、掘進方向前方に押出可能な可動式先行ビットと、前記可動式先行ビットを掘進方向前方に押し出す押出装置とを備え、高い方の前記固定式先行ビットの摩耗が所定摩耗量進行した後、前記可動式先行ビットが低い方の前記固定式先行ビットよりも掘進方向前方に位置するように前記可動式先行ビットが前記押出装置によって掘進方向前方に押し出されるものである。
前記可動式先行ビットは、前記カッタヘッドの径方向に沿って千鳥配置されているものであっても良い。
前記可動式先行ビットは、前記カッタヘッドの外周部に配設されているものであっても良い。
前記押出装置は、一端が前記カッタヘッドに連結され、他端に前記可動式先行ビットが固定された流体圧シリンダと、前記流体圧シリンダが伸長した状態で前記流体圧シリンダの縮退を機械的に規制するロック機構とを有するものであっても良い。
前記シールド掘進機は、前記カッタヘッド前面に配設され、高い方の前記固定式先行ビットの摩耗が前記所定摩耗量進行したことを検知する摩耗検知ビットを更に備えるものであっても良い。
本発明によれば、メインビットの更なる摩耗低減を図ることにより、シールド掘進工の更なる長距離化を可能とすることができるという優れた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るシールド掘進機の側断面図である。 図1のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 図3のC−C線断面図である。 (a)は可動式先行ビットの収納時を示す図であり、(b)は可動式先行ビットの押出時を示す図である。 メインビット及び先行ビットの高さ関係図である。 (a)は本発明の他の実施形態に係るシールド掘進機のカッタヘッドを示す概略的な側断面図であり、(b)は(a)のD−D線断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1から図3に示すように、シールド掘進機1は、筒状(本実施形態では、円筒状)のシールドフレーム2を有する掘進機本体3と、掘進機本体3の前部に回転可能に配設され、地山を切削するカッタヘッド4と、カッタヘッド4によって切削された土砂を掘進機本体3の内部に取り込むための排土装置(本実施形態では、スクリューコンベヤ)5と、掘進機本体3の内部に配設され、セグメント6をシールドフレーム2の内周面に沿ってリング状に組み立てるエレクタ(図示せず)と、シールドフレーム2の内周面に周方向に間隔を隔てて配設され、リング状に組み立てられたセグメント6に反力を取って掘進機本体3を前進させるための推進ジャッキ(シールドジャッキ)7とを備えている。
シールドフレーム2には、その内部を掘進方向の前後に仕切る隔壁(バルクヘッド)8が設けられており、隔壁8には、カッタヘッド4が、掘進方向に沿った軸(回転軸)と平行な軸廻りに回転可能に支持されている。詳しくは、カッタヘッド4の掘進方向後方側の面(後面)には、掘進方向後方に延出された中間ビーム9が周方向に間隔を隔てて複数配設されており、中間ビーム9の端部が、隔壁8に回転可能に支持された回転リング10に接続されている。即ち、カッタヘッド4は、中間ビーム9及び回転リング10を介して、隔壁8に回転可能に支持されている。よって、回転リング10をモータ11及びギヤ12を介して回転させることで、カッタヘッド4が回転駆動される。カッタヘッド4で切削された土砂は、一旦、隔壁8の掘進方向前方に区画形成されたカッタ室(チャンバ)13に取り込まれた後、隔壁8を貫通するスクリューコンベヤ5によって隔壁8の掘進方向後方の坑内に搬送される。
シールドフレーム2は、筒状(本実施形態では、円筒状)の前胴2fと後胴2rとから構成されており、前胴2fと後胴2rとが球面継手14を介して全方向に屈曲可能に接続され、且つ、前胴2fと後胴2rとが中折れジャッキ15を介して連結されている。中折れジャッキ15は、シールドフレーム2の周方向に間隔を隔てて複数配設されている。
カッタヘッド4は、その回転中心の部分に配設された中心部16と、中心部16に放射状に取り付けられた複数の第一カッタスポーク17と、第一カッタスポーク17に円弧状の連結部材18を介して取り付けられた複数の第二カッタスポーク19とを有している。第一カッタスポーク17と第二カッタスポーク19とがカッタヘッド4の周方向に交互に配設されており、隣り合う第一カッタスポーク17及び第二カッタスポーク19の先端同士が円弧状の連結部材20で連結されている。また、第一カッタスポーク17及び第二カッタスポーク19の掘進方向後方側の面には、中間ビーム9が取り付けられている。
カッタヘッド4(本実施形態では、第一カッタスポーク17及び第二カッタスポーク19)の前面には、地山を切削するためのメインビット21、22が、カッタヘッド4の前面からの突出高さに二段階の高低差をつけて配設されている。メインビット21、22は、突出高さが後述する固定式先行ビット23、24の突出高さよりも低く且つ切削幅が固定式先行ビット23、24の切削幅よりも広くなるように形成されているものである。即ち、メインビット21、22は、固定式先行ビット23、24によって地山に形成された先行切削溝間の地山凸部を切削するためのものである。
本実施形態では、カッタヘッド4の前面からの突出高さが高い方(高側)のメインビット21を一次メインビットとも称し、カッタヘッド4の前面からの突出高さが低い方(低側)のメインビット22を二次メインビットとも称する。即ち、一次メインビット21の突出高さHm1は、二次メインビット22の突出高さHm2よりも高くなるように設定されている(図6参照)。なお、図2においては、メインビット21、22の内、一次メインビット21にハッチングを付している。
一次メインビット21及び二次メインビット22はそれぞれ、カッタヘッド4の前面に溶接された母材としてのシャンク材21a、22aと、シャンク材21a、22aの回転方向一端部にロー付けされた切削刃としての超硬チップ21b、22bとを有する片刃式のものである(図6参照)。一次メインビット21及び二次メインビット22のシャンク材21a、22aは例えばSS材からなり、超硬チップ21b、22bは例えばタングステンカーバイト焼結金属(より詳しくは、JIS−E3〜E5材)からなる。
一次メインビット21及び二次メインビット22は、カッタヘッド4の内周部及び外周部に配設されている。また、一次メインビット21及び二次メインビット22は、同一円周上に配置されている。この配置により、メインビット21、22については、先ず一次メインビット21によって地山が切削され、一次メインビット21がある程度摩耗した後は二次メインビット22によって地山が切削される。
また、カッタヘッド4(本実施形態では、第一カッタスポーク17及び第二カッタスポーク19)の前面には、メインビット21、22による切削に先行して地山を切削するための固定式先行ビット23、24が、カッタヘッド4の前面からの突出高さに二段階の高低差をつけて配設されている。固定式先行ビット23、24は、突出高さがメインビット21、22よりも高く且つ切削幅がメインビット21、22の切削幅よりも狭くなるように形成されている。固定式先行ビット23、24の切削性を向上させるため、固定式先行ビット23、24のすくい角及び逃げ角をそれぞれ、メインビット21、22のすくい角及び逃げ角と同等角度としている(図6参照)。
本実施形態では、カッタヘッド4の前面からの突出高さが高い方(高側)の固定式先行ビット23を一次固定式先行ビットとも称し、カッタヘッド4の前面からの突出高さが低い方(低側)の固定式先行ビット24を二次固定式先行ビットとも称する。即ち、一次固定式先行ビット23の突出高さHp1は、二次固定式先行ビット24の突出高さHp2よりも高くなるように設定されている(図6参照)。なお、図2においては、固定式先行ビット23、24の内、一次固定式先行ビット23にハッチングを付している。
一次固定式先行ビット23及び二次固定式先行ビット24はそれぞれ、カッタヘッド4の前面に溶接された母材としてのシャンク材23a、24aと、シャンク材23a、24aの回転方向両端部及び回転方向中間部にロー付けされた切削刃としての超硬チップ23b、24bとを有する両刃式のものである(図6参照)。一次固定式先行ビット23及び二次固定式先行ビット24のシャンク材23a、24aは例えばSS材からなり、超硬チップ23b、24bは例えばタングステンカーバイト焼結金属(より詳しくは、JIS−E3〜E5材)からなる。
一次固定式先行ビット23及び二次固定式先行ビット24は、カッタヘッド4の内周部及び外周部に配設されている。一次固定式先行ビット23及び二次固定式先行ビット24は、互いに同一円周上に配置されていると共に、メインビット21、22に対してはカッタヘッド4の径方向にずらして配置されている。この配置により、固定式先行ビット23、24は、メインビット21、22による切削に先行して地山を切削して地山に先行切削溝を形成する。また、固定式先行ビット23、24については、基本的に、先ず一次固定式先行ビット23によって地山が切削され、一次固定式先行ビット23がある程度摩耗した後は二次固定式先行ビット24によって地山が切削される。
また、カッタヘッド4(本実施形態では、第二カッタスポーク19)の前面には、掘進方向前方に押出可能な可動式先行ビット25が、二次固定式先行ビット24の突出高さHp2よりも小さい所定突出量Pカッタヘッド4の前面から突出させた状態で配設されている(図6参照)。即ち、可動式先行ビット25の突出量Pは、二次固定式先行ビット24の突出高さHp2よりも小さくなるように設定されている。可動式先行ビット25の切削性を向上させるため、可動式先行ビット25のすくい角及び逃げ角をそれぞれ、メインビット21、22のすくい角及び逃げ角と同等角度としている(図6参照)。
可動式先行ビット25は、後述する油圧シリンダ30の先端に溶接された母材としてのシャンク材25aと、シャンク材25aの回転方向両端部にロー付けされた切削刃としての超硬チップ25bとを有する両刃式のものである(図6参照)。可動式先行ビット25のシャンク材25aは例えばSS材からなり、超硬チップ25bは例えばタングステンカーバイト焼結金属(より詳しくは、JIS−E3〜E5材)からなる。
可動式先行ビット25は、カッタヘッド4の外周部に配設されている。可動式先行ビット25は、固定式先行ビット23、24と同一円周上に配置されている。
本実施形態では、カッタヘッド4への取付時(図5(a)参照)に可動式先行ビット25をカッタヘッド4の前面から突出させているが、カッタヘッド4の掘進方向前方に浮遊しているのが土砂であれば(即ち、礫の発生がほとんど生じないのであれば)、カッタヘッド4の前面から突出させた状態でも可動式先行ビット25の摩耗が進行しないと判断できる。よって、事前に可動式先行ビット25をカッタヘッド4の前面から突出させている。このように、事前に可動式先行ビット25をカッタヘッド4の前面から突出させておくことにより、可動式先行ビット25をカッタヘッド4内に完全に没入させておく場合と比較して、油圧シリンダ30の高ストローク化を抑制でき、結果としてカッタヘッド4の奥行きの大型化を抑制できる。しかしながら、地山の条件によっては、可動式先行ビット25の一部分をカッタヘッド4内に没入させる場合もある。
本実施形態では、同一円周上に配置する可動式先行ビット25の切削パス数を増やすため(本実施形態では、三パス)、可動式先行ビット25を取り付ける第二カッタスポーク19のスポーク幅を第一カッタスポーク17のスポーク幅よりも大きくし、且つ、その第二カッタスポーク19に、可動式先行ビット25をカッタヘッド4の径方向に沿って千鳥配置している(図2参照)。
さらに、カッタヘッド4(本実施形態では、第二カッタスポーク19)の前面には、一次メインビット21の摩耗を検知するための摩耗検知ビット(本実施形態では、超音波式摩耗検知ビット)26と、一次固定式先行ビット23の摩耗を検知するための別の摩耗検知ビット(本実施形態では、油圧式摩耗検知ビット)27とが配設されている(図2参照)。
超音波式摩耗検知ビット26は、一次メインビット21と同じ突出高さに設定した超音波式摩耗検知ビット26の母材に超音波探査子を埋め込み、超音波探査子によって超音波式摩耗検知ビット26の摩耗量を連続的に測定するものである。なお、超音波式摩耗検知ビット26の母材に一次メインビット21と同材質の超硬チップを埋め込むようにしても良い。また、超音波式摩耗検知ビット26の母材は一次メインビット21と同形状であっても良く、異なる形状であっても良い。
油圧式摩耗検知ビット27は、検知ポイントが一次固定式先行ビット23の所定摩耗量(許容摩耗量)Lに設定されているものである。本実施形態では、第二カッタスポーク19の最外周部及び長手方向中間部にそれぞれ、油圧式摩耗検知ビット27を配置している。なお、油圧式摩耗検知ビット27の母材に一次固定式先行ビット23と同材質の超硬チップを埋め込むようにしても良い。また、油圧式摩耗検知ビット27の母材は一次固定式先行ビット23と同形状であっても良く、異なる形状であっても良い。
図3から図5に示すように、シールド掘進機1は、可動式先行ビット25をカッタヘッド4の前面から突出量P突出させた状態から掘進方向前方に押し出す押出装置28を備えている。押出装置28は、カッタヘッド4(本実施形態では、第二カッタスポーク19)に装着された有底筒状(本実施形態では、有底円筒状)のケーシング29と、一端(本実施形態では、ピストンロッド30a)がケーシング29に固定され、他端(本実施形態では、シリンダチューブ30b)に可動式先行ビット25が固定された流体圧シリンダ(本実施形態では、油圧シリンダ)30と、油圧シリンダ30が伸長した状態で油圧シリンダ30の縮退を機械的に規制するロック機構31と、可動式先行ビット25の回転(油圧シリンダ30の長手方向軸廻りの回転)を規制する回り止め機構32とを有している。
油圧シリンダ30は、ケーシング29の底部に固定されたピストンロッド30aと、ピストンロッド30aの先端が挿入されたシリンダチューブ30bとから構成されている。油圧シリンダ30は、シリンダチューブ30bがケーシング29に摺動可能に支持されており、シリンダチューブ30bの外周面とケーシング29の内周面との間にはシール部材(本実施形態では、ダストシール33及びOリング34)が介設されている。油圧シリンダ30には、油圧配管35が接続されている。油圧配管35は、カッタヘッド4の中心部16の掘進方向後方側の面に設けられた軸体36(図1参照)の内部を通り、隔壁8に設けられたロータリジョイント37(図1参照)を介して、隔壁8の後方即ち坑内に引き出され、油圧回路(図示せず)に接続されている。これら構成により、押出装置28は、油圧回路(図示せず)によって油圧配管35を介して油圧シリンダ30に対する作動油の供給及び排出を行うことで、可動式先行ビット25を掘進方向前方へ押し出すようになっている(図5(b)参照)。
ロック機構31は、油圧シリンダ30のシリンダチューブ30bの外周面に装着されたキー38と、キー38をシリンダチューブ30bの径方向外側に付勢するバネ39とを有している。キー38はカッタヘッド4への取付時(図5(a)参照)にはケーシング29の内周面に押し付けられている。そして、油圧シリンダ30が伸長したときに、キー38がケーシング29の内周面に設けられているダストシール33を収容するための溝に嵌入し、油圧シリンダ30が伸長した状態で油圧シリンダ30の縮退が機械的に規制される。ロック機構31は、可動式先行ビット25をカッタヘッド4への取付時の状態(図5(a)参照)から所定押し出し寸法St押し出した状態(図5(b)及び図6参照)で、油圧シリンダ30の縮退を機械的に規制するようになっている。なお、キー38及びバネ39をケーシング29の内周面に設け、キー38が嵌入される溝をシリンダチューブ30bの外周面に設けても良い。
回り止め機構32は、油圧シリンダ30のシリンダチューブ30bの両側に形成された平面部40と、ケーシング29にシリンダチューブ30bの平面部40を挟み込むように装着された一対の側板(回り止め)41とを有している。この構成により、回り止め機構32は、側板41によって、シリンダチューブ30bの長手方向への摺動を許容しつつシリンダチューブ30bの長手方向軸廻りの回転を規制するようになっている。
以上の構成からなる本実施形態の作用を説明する。
本実施形態に係るシールド掘進機1では、従来にない超長距離施工(例えば、約15km)を考慮し、カッタヘッド4の前面に、一次固定式先行ビット23及び二次固定式先行ビット24に加えて可動式先行ビット25を配設して、先行ビット23、24、25全体の寿命を更に延ばし、結果としてメインビット21、22の寿命を更に延ばすようにしている。
詳しくは、本実施形態に係るシールド掘進機1では、油圧式摩耗検知ビット27によって一次固定式先行ビット23の摩耗が許容摩耗量L進行したことを確認した後、可動式先行ビット25の前端が二次固定式先行ビット24の前端よりも掘進方向前方に位置するように可動式先行ビット25を押出装置28によって押し出し寸法St分、掘進方向前方に押し出すようにしている。
また、本実施形態に係るシールド掘進機1では、第二カッタスポーク19の最外周部に配置した油圧式摩耗検知ビット27が一次固定式先行ビット23の摩耗を検知した場合には、第二カッタスポーク19の長手方向中間よりも径方向外側の可動式先行ビット25を掘進方向前方に押し出し、その後、第二カッタスポーク19の長手方向中間部に配置した油圧式摩耗検知ビット27が一次固定式先行ビット23の摩耗を検知した場合には、第二カッタスポーク19の長手方向中間よりも径方向内側の可動式先行ビット25を掘進方向前方に押し出すようにしている。一般的に カッタヘッド4の径方向外側へいくほど周方向の切削距離が長くなるので一次固定式先行ビット23は径方向外側に配設されたものほど摩耗しやすい。そのため、本実施形態に係るシールド掘進機1では、可動式先行ビット25を二組に分けて掘進方向前方に押し出すようにしている。
ここで、可動式先行ビット25を掘進方向前方に押し出す際には、可動式先行ビット25を油圧シリンダ30の力によって地山に貫入させても良く、中折れジャッキ15を縮退させることにより前胴2fを後胴2r側に後退させて、可動式先行ビット25と地山との間に隙間を形成した後、可動式先行ビット25を油圧シリンダ30によって押し出すようにしても良い。
要するに本実施形態に係るシールド掘進機1によれば、上述の可動式先行ビット25の作動により、掘進方向前方に押し出された可動式先行ビット25の前端と二次固定式先行ビット24の前端との高さの差分、先行ビット23、24、25全体の寿命を延ばすことができる。従って、本実施形態に係るシールド掘進機1によれば、メインビット21、22が更に負担軽減され、超長距離(例えば、約15km)のシールド掘進工が可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、シールド掘進機1は、本実施形態では泥土圧式のものを示したが、泥水式のものであっても良い。
また、カッタヘッド4は、本実施形態ではスポークタイプのものを示したが、面板タイプのものであっても良い。
さらに、可動式先行ビット25の可動方式は、上述の流体圧シリンダ30による方式の他、例えばラックアンドピニオンやスピンドルの様な構造で機械的に行う方式であっても良い。図7に可動方式をラックアンドピニオン42による方式とした可動式先行ビット25を示す。図7に示すように、ラックアンドピニオン42を用いた押出装置43は、前部に可動式先行ビット25が配設され、後部にラック44が形成された軸部45と、ラック44に噛み合うピニオン46と、ピニオン46を回転させて軸部45(可動式先行ビット25)を掘進方向前方に押し出すためのモータ47とを有している。軸部45はカッタヘッド4の前面に貫通形成された貫通穴48に摺動可能に支持されており、軸部45の外周面と貫通穴48の内周面との間にはシール部材(図7に示す実施形態では、土砂シール49)が介設されている。なお、図7に示すラックアンドピニオン42において、回り止め、固定方法や反力の取り方等は上述の流体圧シリンダ30と同様である。
1 シールド掘進機
3 掘進機本体
4 カッタヘッド
21 一次メインビット(メインビット)
22 二次メインビット(メインビット)
23 一次固定式先行ビット(固定式先行ビット)
24 二次固定式先行ビット(固定式先行ビット)
25 可動式先行ビット
27 油圧式摩耗検知ビット(摩耗検知ビット)
28 押出装置
30 油圧シリンダ(流体圧シリンダ)
31 ロック機構

Claims (5)

  1. 掘進機本体の前部に回転可能に設けられたカッタヘッドと、前記カッタヘッド前面に配設され、地山を切削するためのメインビットと、前記カッタヘッド前面に、前記カッタヘッド前面からの突出高さに二段階の高低差をつけて配設され、前記メインビットによる切削に先行して地山を切削するための固定式先行ビットと、前記カッタヘッド前面に、低い方の前記固定式先行ビットの突出高さよりも小さい所定突出量だけ前記カッタヘッド前面から突出させて配設され、掘進方向前方に押出可能な可動式先行ビットと、前記可動式先行ビットを掘進方向前方に押し出す押出装置とを備え、高い方の前記固定式先行ビットの摩耗が所定摩耗量進行した後、前記可動式先行ビットが低い方の前記固定式先行ビットよりも掘進方向前方に位置するように前記可動式先行ビットが前記押出装置によって掘進方向前方に押し出されることを特徴とするシールド掘進機。
  2. 前記可動式先行ビットは、前記カッタヘッドの径方向に沿って千鳥配置されている請求項1に記載のシールド掘進機。
  3. 前記可動式先行ビットは、前記カッタヘッドの外周部に配設されている請求項1又は2に記載のシールド掘進機。
  4. 前記押出装置は、一端が前記カッタヘッドに連結され、他端に前記可動式先行ビットが固定された流体圧シリンダと、前記流体圧シリンダが伸長した状態で前記流体圧シリンダの縮退を機械的に規制するロック機構とを有する請求項1から3いずれかに記載のシールド掘進機。
  5. 前記カッタヘッド前面に配設され、高い方の前記固定式先行ビットの摩耗が前記所定摩耗量進行したことを検知する摩耗検知ビットを更に備える請求項1から4いずれかに記載のシールド掘進機。
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