JP2012187448A - 有害物質除去材の製造方法及び有害物質除去材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】担体を、抗体を含む抗体含有液中に連続的に浸せきして前記抗体を前記担体に担持する有害物質除去材の製造方法において、前記担体を前記抗体含有液中に連続的に浸せきする過程で、抗体を含む抗体含有補充液を少なくとも一回添加し、かつ、前記抗体含有補充液の抗体濃度が、前記担体を浸せきする前の前記抗体含有液の抗体濃度よりも高いことを特徴とする、有害物質除去材の製造方法、及び該製造方法により製造された有害物質除去材。
【選択図】なし
Description
特許文献1には、アレルゲンを不活化する方法として、アレルゲン低減化成分として芳香族ヒドロキシ化合物を固定化した不織布が開示されている。但し、このようなアレルゲン低減化成分は非特異的なものであって、アレルゲン以外のものも吸着し、アレルゲン不活化効果がすぐに失われる問題があった。
また、特許文献2には、未処理の担体を抗体の水溶液に浸せきする方法も開示されているが、該方法による有害物質除去材の製造についての詳細は記載されていない。
すなわち、本発明の目的は、特異的に有害物質を捕捉する抗体を用いた、有害物質除去材の製造方法であって、担体を抗体含有液に連続的に浸せきした際にも、担体の抗体含有液への浸せき先端から末端までの抗体固定量が安定し、担体の浸せき方向のどの部分においても、抗体の効果が安定して発現する有害物質除去材の製造方法、及び該製造方法により製造された有害物質除去材を提供することにある。
担体を、抗体を含む抗体含有液中に連続的に浸せきして前記抗体を前記担体に担持する有害物質除去材の製造方法において、
前記担体を前記抗体含有液中に連続的に浸せきする過程で、抗体を含む抗体含有補充液を少なくとも一回添加し、かつ、前記抗体含有補充液の抗体濃度が、前記担体を浸せきする前の前記抗体含有液の抗体濃度よりも高いことを特徴とする、有害物質除去材の製造方法。
[2]
前記担体の長さが100m以上であり、担体の長さ方向に沿って前記担体を、前記抗体含有液を含む浸せき槽に導入することを特徴とする、上記[1]に記載の有害物質除去材の製造方法。
[3]
前記抗体含有補充液の抗体濃度が、前記担体を浸せきする前の前記抗体含有液の抗体濃度に対して、1.1倍以上であることを特徴とする、上記[1]又は[2]に記載の有害物質除去材の製造方法。
[4]
前記担体が前記抗体含有液に浸せきする時間が、0.5秒以上10秒以下であることを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
[5]
前記担体が不織布であることを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
[6]
前記抗体が、鳥類卵由来の抗体であることを特徴とする、上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
[7]
前記不織布を形成している繊維が、ポリエステル、ポリアミド及びビニロンのうち少なくとも1種類が、全繊維中の質量分率にして25%以上を構成する繊維であることを特徴とする、上記[5]又は[6]に記載の有害物質除去材の製造方法。
[8]
前記担体を浸せきする前の前記抗体含有液の抗体濃度が、1μg/ml以上100μg/ml以下であることを特徴とする、上記[1]〜[7]のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
[9]
前記抗体が、花粉由来アレルゲンに対する抗体であることを特徴とする、上記[1]〜[8]のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
[10]
上記[1]〜[9]のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法により製造された、有害物質除去材。
本発明の有害物質除去材の製造方法は、抗体含有液中に含まれる抗体の濃度を、担体を抗体含有液中に連続的に浸せきする過程において調整することにより、抗体担持量を安定化することを特徴とする。
まず、本発明の有害物質除去材の製造方法について詳細を説明する。
本発明の担体に抗体を担持する方法は、担体を、抗体を含む抗体含有液に連続的に浸せきして抗体を担体に担持する方法であって、前記担体を抗体含有液中に連続的に浸せきする過程で、抗体を含む抗体含有補充液を少なくとも一回添加し、かつ、前記抗体含有補充液の抗体濃度が、前記担体を浸せきする前の前記抗体含有液の抗体濃度よりも高いことを特徴とする。
本明細書において、「連続的に浸せきする」とは、典型的には、ロール状などの長尺状の担体を、長尺状の担体の長さ方向に途切れなく浸せきすることを意味する。また、長尺状の担体は、典型的には、切断されていない一つのユニットからなる担体であるが、複数のシート等の複数のユニットが抗体含有液中に連続的に供給されることにより、あたかも長尺状の担体を形成するような態様も本発明に含まれる。
担体を連続的に抗体含有液に浸せきする方法は、特に限定されないが、担体の長さ方向に沿って担体を、前記抗体含有液を含む浸せき槽に導入する方法が挙げられる。この際に、担体を、導入リールなどを用いて浸せき槽に導入することが好ましい。
本発明の一態様としては、長さが100m以上である担体を、担体の長さ方向に沿って、抗体含有液を含む浸せき槽に導入することが好ましく、該担体がロール状であることがより好ましい。
抗体含有補充液の抗体濃度は、担体を浸せきする前の抗体含有液の抗体濃度に対して、1.05倍以上であることが好ましく、より好ましくは1.1倍以上である。また、抗体含有補充液の抗体濃度は、担体を浸せきする前の抗体含有液の抗体濃度に対して、一般的に10倍以下であり、好ましくは5倍以下である。このような範囲とすることで、抗体担持量が安定するので好ましい。
本発明では、抗体含有補充液を、一定時間毎に浸せき槽に添加する方法が好ましく、「一定時間」としては、例えば、一定の送り出し速度で浸せき槽に導入される担体が、「一定の長さ」分導入されるための時間が挙げられる。担体の浸せき槽への送り出し速度は、一般的に1m/分〜100m/分であり、担体が十分に乾燥する条件で設定される。補充液の追加は、初期の抗体含有補充液の抗体濃度が、70%に減少する前に補充液を添加することが好ましい。
担体を浸せきする前の抗体含有液の液量は、目的に合わせて適宜変更可能であり、担体の抗体含有液保持量により、最初に準備するべき抗体含有液量を設定することができる。
抗体含有液への担体の浸せき時間(すなわち、担体上のある一点が、抗体含有液中に浸せきしている時間)は、0.5秒以上10秒以下が好ましく、0.5秒以上5秒以下がより好ましく、0.5秒以上2秒以下が特に好ましい。
抗体を担持させる担体としては、特に限定されないが、繊維で形成される担体が好ましく、織布、不織布がより好ましく、不織布が特に好ましい。
これらを形成している繊維としては、合成繊維、天然繊維(綿、絹など)、再生繊維の何れでもよい。
合成繊維としては例えば、ポリビニルアルコール繊維(例えばビニロン)、ポリエステル繊維(たとえばポリエチレンテレフタラート繊維)、ポリアミド繊維(たとえばナイロン6、ナイロン66などのナイロン、ポリアクリルアミド繊維等)、ポリオレフィン繊維(たとえばポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等)、アクリル繊維、ポリウレタン繊維、セルロース繊維、セルロースエステル繊維などが挙げられる。
繊維としては、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ビニロン、アクリルのうち少なくとも1種類を主成分とする繊維が好ましく、ポリエステル、ポリアミド及びビニロンのうち少なくとも1種類を主成分とする繊維がより好ましい。本発明でいう主成分とは、全繊維中の質量分率にして25%以上を構成する成分であることを指す。
ポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられ、ポリプロピレンが好ましい。ポリエチレンは、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンを用いることが出来る。
ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられ、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
その他、セルロースエステル等の繊維としては、特開2009−113030の担体として記載されているものを用いることができる。
そのような混紡繊維として具体的には、ビニロンとポリエステルとの混紡繊維が挙げられ、混紡繊維における質量比がビニロン/ポリエステル=30/70〜70/30であることが好ましく、40/60〜60/40であることがより好ましい。
また、芯部と鞘部の材質が異なる芯/鞘構造の繊維でも良い。
担体として用いられる繊維の厚さは、0.05〜20mmであることが好ましく、0.1〜15mmであることがより好ましい。フィルターの使用対象によって、適宜決めることができる。例えば、マスク用途であれば、0.1〜0.3mmであることがより好ましい。
担体として用いられる繊維の坪量は、5〜300g/m2であることが好ましく、10〜250g/m2であることがより好ましい。フィルターの使用対象によって、適宜決めることができる。例えば、マスク用途であれば、10〜30g/m2であることがより好ましい。
本発明において担体として用いられる繊維の作製法としては、溶融紡糸、湿式紡糸、乾式紡糸、湿乾式紡糸など一般的な製造法や、物理的処理(例えば超高圧ホモジナイザーによる強力な機械的せん断処理)によって繊維を微細化する方法などが挙げられるが、安定な品質を確保するためには、乾式紡糸若しくは湿乾式紡糸法を用いることが好ましい。平均繊維径が100nm以下で均一な繊維を作製するためには、更に加工技術、2005年、40巻、No.2、101頁、及び167頁;Polymer International誌、1995年、36巻、195〜201頁;Polymer Preprints誌、2000年、41(2)号、1193頁;Journal of Macromolecular Science : Physics誌、1997年、B36、169頁などに開示されている電界紡糸法を採用することが好ましい。
本発明の有害物質除去材の担体を構成する繊維同士は部分的に接着することにより三次元ネットワークを形成している構造をもつことが望ましい。かような構造をとることにより、加工並びに実用上の機械的耐性の向上、ひいては有害物質除去材の信頼性をあげることができる。また抗体の保持特性を上げることができる。繊維同士の接着はSEM等の方法で観察することができる。繊維同士の接着点の密度は、該有害物質除去材の投影表面積に対して1mm角辺り10箇所以上存在することが好ましく、100箇所以上であることがより好ましい。
抗体は、特定の有害物質(抗原)に対して特異的に反応(抗原抗体反応)するタンパク質であり、一般的に分子サイズが7〜8nmであって、Y字状の分子形態を有する。抗体のY字状分子構造のうち、一対の枝部分をFab、幹部分をFcといい、これらのうち、Fabの部分で有害物質を捕捉する。
具体的には、ダチョウに抗原を投与して免疫卵を産ませ、卵黄液を殺菌及び噴霧乾燥して得た卵黄粉末からダチョウ卵抗体を精製する方法、卵黄液を脱脂、硫安分画、透析により精製してダチョウ卵抗体液を精製する方法が好ましく挙げられる。より具体的には、国際出願公開第2007/026689公報の[0009]から[0019]に記載の方法と同様に行うことが出来る。
花粉としては特に限定されないが、例としては、スギ、ヒノキ、ブタクサ、イネ、マツ、イチョウ、ヤナギ、カバノキ、ブナ、ニレ、ヨモギ、タデ、イラクサ、クワ、キク、カモガヤ、シラカバの花粉などが挙げられ、ヒノキ科植物の花粉が好ましく、スギの花粉がより好ましい。
ここでスギは、ヒノキ科(Cupressaceae)、スギ亜科(Taxodioideae)、又はスギ科(Taxodiaceae)に分類される木を含むが、好ましくはスギ属(Cryptomeria)、より好ましくはCryptomeria japonicaである。
免役する抗原としてウイルスも、好ましく用いられる。ウイルスとしては、特に限定されないが、インフルエンザウイルス、コロナウイルス(SARSウイルス)、アデノウイルス、ライノウイルスなどを挙げることができる。ウイルスとしては、不活化ウイルス、ウイルスの一部も用いることができる。
該溶液は、抗菌剤、抗カビ剤などの添加剤を含んでいてもよい。
有機溶剤としては水と混和する有機溶剤であれば特に限定されないが、アルコール型溶媒が好ましく、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールがより好ましい。
抗体含有液における有機溶剤の濃度は、好ましくは0〜15質量%であり、より好ましくは5〜10質量%である。このような濃度範囲とすることで、抗体含有液の静的表面張力を下げることができ、かつ、有機溶剤を混和しすぎることにより抗体が失活することが抑制されるので好ましい。
本発明の有害物質除去材は、抗体安定化剤として糖、アミノ酸、SH基保護剤、界面活性剤から選択される少なくとも1種類を含んでもよい。これらの抗体安定化剤を含むことによって、担体に担持されている抗体の変性が防止でき、使用環境に左右されずに、抗体の活性が長期間保持される。
本発明は、本発明の有害物質除去材の製造方法により製造された、有害物質除去材にも関する。本発明の有害物質除去材の製造方法により製造された有害物質除去材は、担体の抗体含有液への浸せき方向に対して抗体が均一に担持されるため、担体の抗体含有液への浸せき先端から末端までの抗体固定量が安定し、担体の浸せき方向のどの部分においても、抗体の効果が安定して発現する。本発明の有害物質除去材は、均質で効果にムラがないので、連続的かつ安定的な工業スケールでの製造に適する。
空気清浄機用フィルターとして使用する際には、粗塵を除くためのプレフィルター、除塵フィルター、消臭効果を示す光触媒フィルター、他の有害物質を除去する抗菌フィルター、VOC吸着フィルターなど任意の公知のフィルターと組み合わせて使用してもよい。このような空気清浄機用フィルターは、例えば、特許第3450287号公報に記載のような空気清浄機に適用できる。
本発明の有害物質除去材は、この通気性布部を構成する材料に含まれることが好ましい。
通気性布部が多層構成の場合、有害物質除去材が多層のうちの少なくとも一層を構成していることが好ましい。この際、抗原の溶出を避けるため、有害物質除去材が中心より口に近い層に設けられていることが好ましく、口側表面又は表面から2番目の層が有害物質除去材による層であることが好ましい。
有害物質除去材は、マスクに固定されている必要はなく、例えば既成のマスクに差し込んで使用してもよい。
また、マスクは口を覆うものに限らず、鼻孔内に設置するものや、フルフェイス型のヘルメットの通気部に貼り付けるものであってもよい。
担体として、厚さ0.15mm、坪量20g/m2、平均繊維径20μmのナイロン製スパンボンド不織布(商品名:エルタスN01020、ユニチカ社製)を用いた。
抗体としては、スギ花粉粗抽出物を投与したダチョウが産んだ免疫卵の卵黄液を、脱脂、硫安分画、透析により精製して得たダチョウ卵抗体液を用いた。
ダチョウ卵抗体液を希釈した担持液(抗体濃度24μg/ml、以下「初期担持液」とも言う)に前記担体を1秒間浸せきし、ニップローラーによって絞液した。初期担持液及び絞り液の抗体濃度を、電気泳動法によって測定したところ、絞り液の抗体濃度は、初期担持液の抗体濃度の80質量%であった。すなわち、担持液中の抗体は、担体に選択的に吸着したことが確認された。また、絞り後に担体に残る抗体含有液量は18g/m2、絞り液量は100g/m2であった。
以上の測定結果から、初期抗体含有液の抗体濃度24μg/ml、体積35L(初期抗体含有液E−1)に対し、抗体濃度54μg/mlの追添抗体含有補充液1.5L(追添抗体含有補充液T−1)を、担体100mの浸せき毎に添加することを定めた。
前記担体を幅1m×長さ1000m準備し、浸せき槽に毎分20mの速さで担体を送り出すことにより担体を連続的に抗体含有液へ浸せきし、浸せき後、ニップローラーによって絞液し、その後乾燥させてフィルターF−1を得た。担体100mの浸せき毎に、1.5Lの追添抗体含有補充液T−1を添加した。担体の浸せき槽中の抗体含有液への浸せき時間は0.8秒〜1.2秒であった。
担体及び抗体は例1と同じものを用いた。
抗体濃度31.68μg/mlの抗体含有液E−2を48.5L準備した。浸せき槽に抗体含有液E−2を35L添加した。前記担体を幅1m×長さ1000m準備し、浸せき槽に毎分20mの速さで担体を送り出すことにより担体を連続的に抗体含有液へ浸せきし、浸せき後、ニップローラーによって絞液し、その後乾燥させてフィルターF−2を得た。担体100mの浸せき毎に、1.5Lの抗体含有液E−2を添加した。担体の浸せき槽中の抗体含有液への浸せき時間は0.8秒〜1.2秒であった。
フィルターF−1及びF−2について、担体における抗体の担持先端から、表1に記載の長さ毎にサンプリングし、BCA法を用いて、各サンプルの抗体固定量を測定した。抗体固定量は、Micro BCA Protein Assay Kit(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)を用いて測定した。結果はフィルター試料F−1における抗体の担持先端から1mの箇所のサンプルの抗体固定量を基準とした相対値で表した。
フィルター試料F−1及びF−2の上記各サンプル(以下、単に「フィルター試料」とも言う)について、花粉を付着させ、水に濡れた際に溶出されるアレルゲンであるCry j 1の溶出量を測定した。
[花粉の付着]
浮遊花粉をフィルター試料に通過させることで、フィルター試料に花粉を付着させた。供試花粉はスギ花粉を使用した。前記各フィルター試料を5cm角に切り、花粉飛散試験装置の空気回収口に取り付けた。花粉飛散試験装置の底面中央にアルミカップを設置し、0.01g花粉を入れた。アルミカップ上側から空気を噴射し、花粉を飛散させた。空気回収口にて線速0.1m/s分の吸引速度で5分間試験装置内空気を吸引し、花粉を各フィルター試料に付着させた。
花粉を付着させたフィルター試料をステンレスシャーレにのせ、溶出液1mlを滴下した。溶出液にはリン酸緩衝生理食塩水を使用した。滴下後、ピペッティングによってフィルター全体に溶出液を浸透させた。滴下30分後、フィルターをマイクロチューブに回収し、遠心分離によってアレルゲン溶出液を回収した。回収後ELISA法によって、アレルゲン溶出液中のCry j 1量を求めた。結果はフィルター試料F−1における抗体の担持先端から1mの箇所のサンプルのアレルゲン溶出量を基準とした相対値で表した。
Claims (10)
- 担体を、抗体を含む抗体含有液中に連続的に浸せきして前記抗体を前記担体に担持する有害物質除去材の製造方法において、
前記担体を前記抗体含有液中に連続的に浸せきする過程で、抗体を含む抗体含有補充液を少なくとも一回添加し、かつ、前記抗体含有補充液の抗体濃度が、前記担体を浸せきする前の前記抗体含有液の抗体濃度よりも高いことを特徴とする、有害物質除去材の製造方法。 - 前記担体の長さが100m以上であり、担体の長さ方向に沿って前記担体を、前記抗体含有液を含む浸せき槽に導入することを特徴とする、請求項1に記載の有害物質除去材の製造方法。
- 前記抗体含有補充液の抗体濃度が、前記担体を浸せきする前の前記抗体含有液の抗体濃度に対して、1.1倍以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の有害物質除去材の製造方法。
- 前記担体が前記抗体含有液に浸せきする時間が、0.5秒以上10秒以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
- 前記担体が不織布であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
- 前記抗体が、鳥類卵由来の抗体であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
- 前記不織布を形成している繊維が、ポリエステル、ポリアミド及びビニロンのうち少なくとも1種類が、全繊維中の質量分率にして25%以上を構成する繊維であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の有害物質除去材の製造方法。
- 前記担体を浸せきする前の前記抗体含有液の抗体濃度が、1μg/ml以上100μg/ml以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
- 前記抗体が、花粉由来アレルゲンに対する抗体であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の有害物質除去材の製造方法により製造された、有害物質除去材。
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