JP2012185874A - 記録再生装置及び記録再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】RAW中の記録エラーが頻発することで生じる記録転送レート低下を解決することを課題とする。
【解決手段】RAW中に記録エラーが発生した場合、以降の記録再生処理を所定の範囲内で省略し、処理を省略したブロック全てを欠陥ブロック扱いとしてDFL登録し、交替領域への記録を行う。これによりRAW処理内におけるシーク処理を伴う記録処理の回数を抑制することが可能となり、転送レート低下を解決することができる。
【選択図】図4
【解決手段】RAW中に記録エラーが発生した場合、以降の記録再生処理を所定の範囲内で省略し、処理を省略したブロック全てを欠陥ブロック扱いとしてDFL登録し、交替領域への記録を行う。これによりRAW処理内におけるシーク処理を伴う記録処理の回数を抑制することが可能となり、転送レート低下を解決することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は記録再生装置及び記録再生方法に係り、特に媒体の交替処理データ記録用領域を用いて記録再生を行う装置における、欠陥管理リスト(DFL)の登録方法に関するものである。
本技術分野の背景技術として、ディスク面の欠陥を回避してディスク寿命を延ばす1つの方法として、その欠陥部分にはデータの記録は行わずに、同じ光ディスク上に設けた交替領域(代替記録領域)に記録を行う、リニアリプレースメント(Linear Replacement)と呼ばれる欠陥管理方法があり、例えば、下記非特許文献1に記載されている。
また、特許文献1の要約には、「ディスク(1)上の気泡のような広範囲に跨る欠陥領域が存在した場合、その領域への記録を行おうとすると単一ブロック単位での交替記録が多発してタイムアウトを引き起こす可能性があるため、気泡のような連続欠陥領域を所定の条件に基づいて予測し、その領域の交替先として、スペア領域(15)のブロックを連続して割り当て、連続欠陥領域への記録要求に対して、割り当てた交替先への交替記録を行うように制御することにより、交替先への連続記録を可能とし、アクセスパフォーマンスの向上を図る。」と記載されている。
トリケップス企画部編集 「DVD-RAM技術」株式会社トリケップス発行 2000年
現在、CD-R/RW (CD Recordable / Rewritable)、DVD±R/RW (DVD±Recordable / Rerecordable Disc)、DVD-RAM (DVD-Re-writable)、Blu-ray Disc(以下BDと記す) 等に代表される光学式のディスク状記録媒体に対して、半導体レーザーを用いてレーザー光を照射し、データ記録を行う記録再生装置がある。書き換え型もしくは追記型の光ディスク媒体は、メディアの部分破損による傷や、指紋、汚れ、記録膜の劣化等によりメディア上の欠陥(ディフェクト)部分が発生し、その欠陥部分に記録を行っても、データを読み出すことが出来なくなる可能性が高くなる。このようなディスク面の欠陥を回避してディスク寿命を延ばす1つの方法として欠陥管理方法がある。これはDVD−RAMで適応されており、このことは非特許文献1の29〜31頁に記載されている。この技術はBDでも適応されており、クラスタ単位でユーザーデータ領域に記録中に記録に失敗したクラスタ、もしくは記録は成功したが当該クラスタのベリファイで再生不可と判断されたクラスタはディスク内に設けられた交替領域に記録される。なお、クラスタとは本発明中における最小記録ブロック単位に相当する。そして、検出された欠陥クラスタに対するアドレス情報と交替領域に記録されたクラスタのアドレス情報を、ディスク内に設けられた管理領域内にディフェクトリスト(DFL)として登録する。再生時はこのDFLを事前に読み込んでおくことで、上位から記録命令を受けたクラスタアドレスをそのままリードするのではなく、交替記録を行ったアドレスに相当するクラスタを読み出すことで再生の互換性を保つことが可能となる。
ユーザーデータ領域に記録出来なかったクラスタを交替領域に記録する場合、2つの場合が存在する。1つ目は記録処理そのものに失敗した場合、2つ目は記録に成功したがベリファイの結果、訂正不能などの理由で再生不可と判断された場合である。
ここで前者のケースの記録処理そのものに失敗して交替処理を行う場合について以下、考察する。
ここで前者のケースの記録処理そのものに失敗して交替処理を行う場合について以下、考察する。
例えばRAW処理の単位が30ブロックであったとして、RAW対象の全てのブロックにおいて、ディスク表面についた傷などが原因で記録を行いたいブロックへのシーク処理が出来ない場合、もしくは記録を開始する前のフォローイング処理中にサーボが外れてしまう場合や、記録中にサーボ外れなどで記録が中断してしまう場合を想定する。RAW単位の1ブロック目の記録が失敗すると、次の2ブロック目の記録処理に移行するがここでも同様に記録失敗となったとし、以下同様にRAW処理の最終ブロックまで同様に記録失敗となったとする。つまりこの場合、30ブロック全てのブロックにてシーク処理を伴う記録を行わないとならない可能性があり、シーク処理を伴わずに連続して記録処理を行う場合と比較するとかなりの時間を要してしまう。RAWを行う単位のブロック数や、シーク処理のリトライ回数などによっては、想定している処理時間を大幅に超えてしまうことも考えられ、記録転送レートの低下等の課題がある。
従って、本発明では、欠陥ブロックの登録方法に着目し、記録転送レート低下の抑制を課題とする。
上記課題は、例えば、特許請求の範囲に記載の発明により解決される。
本発明によれば、RAW処理内におけるシーク処理を伴う記録処理の回数を抑制し、転送レート低下の抑制を実現することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施例に関る記録再生装置の構成を示すブロック図である。以下図面を用いて説明する。
図1は本発明の実施例に関る記録再生装置の構成を示すブロック図である。以下図面を用いて説明する。
同図において101はユーザーデータ記録用領域、ディスク管理情報記録用領域、交替処理データ記録用領域、記録再生装置が自由に記録再生可能な領域であるDrive Area、を持つデータを記録再生可能な光ディスク、102は光ディスク101から記録信号を読み取るピックアップ、103はデータ記録再生手段であり、図中には示していないがデータ記録再生手段103はピックアップ102の制御を行うサーボ制御手段や、データの変復調を行う手段、誤り訂正を行う手段、データを一時記憶しておく一時記憶手段や、その一時記憶手段を制御する一時記憶手段制御手段、ATAPI(AT Attachment Packet Interface)に代表される、プロトコルに従ってホスト104とのやり取りを行うホストI/F手段など、ピックアップから読み出されたデータを、外部装置のホスト104へ出力、またはホスト104からのデータをディスク上に記録するために必要な手段をすべて備えている。105はそのデータ記録再生手段を制御するマイコンである。106はデータの記録と記録したデータのベリファイを所定のRAWブロック単位で行う、データ記録手段とデータベリファイ手段を備えたRAW手段、107はRAW手段の記録結果を元に欠陥管理リスト(DFL)登録を行う範囲を決定するDFL登録範囲決定手段、108はDFL登録範囲決定手段からの結果を元にDFL登録を行うDFL登録手段、109はDrive Areaの記録再生が可能なDrive Area記録再生手段、110は106、108、109からのデータを光ディスク101へ出力するため、または光ディスク101からのデータ再生し、106、109へデータを入力するためデコード/エンコード手段である。
図2は、単層書き換え型光ディスクのディスク全体の構造を示した図である。大きく分けてLead-in領域、Data Zone領域、Lead-out領域の3つで構成されており、さらにData Zone領域は、内周の交替処理データ記録用領域であるISA0(Inner Spare Area 0)領域、UserDataArea領域、外周の交替処理データ記録用領域であるOSA0(Outer Spare Area 0)領域で構成される。記録状態の管理情報を記録するDMA(Disc Management Area)は、Lead-in領域、Lead-out領域内に存在する。書き換え型光ディスクにはDMA1〜4までが定義されているが、この例では説明簡略化のためDMA1のみを記載している。DMA領域はDMS(Disc Management Structure)で構成され、DMSはDDS(Disc Definition Structure)201とDFL(Temporary Defect List)202、で構成される。DDSは、DFLの配置情報や、ISA0、OSA0の容量といったディスクの管理情報が含まれている。また、DFLは主にディスク上の欠陥箇所に対する交替箇所を管理するリストとして使用されている。
ここでDFLについて更に説明を加える。書き換え型光ディスクのDFLは、203で示した1st position of DFLから204で示した7th position of DFLで構成されており、そのうち実際に有効なのは1つのpositionのみである。記録開始の最初は203から使用を開始し、何度も上書きをするうちに当該ブロックに対する記録がうまく出来なくなりベリファイで再生不可になったときに、有効なpositionが2nd position of DFLに移る。1つのpositionは、図中に示すように4つクラスタで構成されており、1〜4つのクラスタを用いてDFLを登録が行われる。DFLはDefect List HeaderとDefect List Terminatorに挟まれる形で格納されており、DFL登録を行う書式は交替元の登録状態を表すStatus1領域205とその交替元アドレス206を表すDefective Cluster first PSN、交替先の登録状態を表すStatus2領域207とその交替先アドレス207を表すReplacement Cluster first PSNで構成されている。Status領域は、交替元ブロックが1クラスタであった場合と連続する複数クラスタであった場合で登録する値が異なる。1クラスタの交替を行う場合、Status1及びStatus2の値は0000b(2進数表記)となりRAD(Re-Allocatable Defect)を示す。また連続する複数クラスタの交替を示す場合はRADと異なり、2行分で1つのCRD(Contiguous Re-allocated Defect)情報を示す。1行目の205の値は0000bとなり、206は連続する交替元クラスタの先頭アドレスを示し、207の値は0001bとなり、208は連続する交替先クラスタの先頭アドレスを示す。2行目の205の値は0000bとなり、206は連続する交替元クラスタの最終アドレスを示し、207の値は0010bとなり、208は連続する交替先クラスタの最終アドレスを示す。
次に書き換え型光ディスクの欠陥処理方法について図3を用いて説明する。
301はISA0,OSA0有りの交替領域が確保された状態でフォーマットされたディスク構成図である。図2で説明した通り、リードイン領域、データ領域、リードアウト領域から構成されており、データ領域のディスク内周側にはISA0、ディスク外周側にはOSA0が確保されている。この領域はデータ記録中に見つかった欠陥の交替領域等に使用される。
301はISA0,OSA0有りの交替領域が確保された状態でフォーマットされたディスク構成図である。図2で説明した通り、リードイン領域、データ領域、リードアウト領域から構成されており、データ領域のディスク内周側にはISA0、ディスク外周側にはOSA0が確保されている。この領域はデータ記録中に見つかった欠陥の交替領域等に使用される。
次に、追記型光ディスクで採用されているCRDを書き換え型光ディスクにも適応範囲を広げた場合を考え、記録中に欠陥が見つかった場合の交替処理方法を説明する。
書き換え型光ディスクの交替領域ISA0、OSA0はディスクフォーマット時に事前にホスト装置からの指示(正確にはアプリケーションの指示)で確保される。図の白矢印で示したアドレスまで記録が行われ記録中に、図中の302で示した欠陥クラスタが見つかった場合、ISA0の交替領域へ交替が行われた例であり、図中の黒矢印がベリファイ等で欠陥と判断された交替領域とその交替記録先である交替先領域の対応を示している。また、この欠陥領域及び交替領域の位置情報が記録されるDMAはリードイン領域及びリードアウト領域に確保されている。(図2参照)
ここで記録中に302で示した欠陥があり、黒矢印で示したように交替処理が行われたとする。303においてA〜Wはそれぞれ連続した1クラスタ分のデータを示しており、また、304は交替領域に記録した交替クラスタ配置状況を示している。A〜Wクラスタのベリファイ処理の結果がE、L、P、Vのみ正常再生できたクラスタで、残りのA〜D、F〜J、L〜O、Q〜U、Wクラスタは再生が不可となったことを示している。この場合、再生が不可となったクラスタはそれぞれCRD、RAD登録でISA0に交替処理が行われる(もちろんOSA0でも構わない)。ISA0中のクラスタa〜sクラスタもそれぞれ連続した1クラスタ分のデータを示しており、交替元データであるA〜D、F〜J、L〜O、Q〜U、Wクラスタはそれぞれ、交替先データのa〜d、e〜i、j〜m、n〜r、sクラスタに格納される。その時のDFL登録状態を示したのが305である。CRDに関しては、前述したように2行分で情報を表示する。306、307で連続する交替元クラスタの先頭アドレスを示し、308、309で示す交替元クラスタの最終アドレスまで続くことを示している。また交替元情報と対に対応するように310、312で連続する交替先クラスタの先頭アドレスを示し、311、313で連続する交替先アドレスの最終アドレスを示す。RADに関しては、1行分で情報を表示する。RADはStatus1が0000b、Status2が0000bで表され、Defective Cluster first PSNは交替元クラスタの先頭アドレスを示し、Replacement Cluster first PSNは交替先クラスタの先頭アドレスを示している。また、ユーザーデータ領域の欠陥を示すDFLとしてRADやCRDの他にPBA(Possibly Bad Area)やNRD(Non-Re-allocatable Defect)が存在する。PBA登録されたクラスタは、以前欠陥扱いされていた等の理由でディスク上で欠陥の可能性が高いクラスタを意味し、PBAにおいてはDefective Cluster first PSNはその先頭アドレスを示し、Replacement Cluster first PSNは先頭クラスタからの欠陥の可能性が高いクラスタの連続数を示す。また、NRD登録されたクラスタも再生できなかったなどの理由で欠陥の可能性が高い、交替領域にデータが記録されていないクラスタを意味し、NRDにおいてはDefective Cluster first PSNはその欠陥の可能性が高いアドレスを示し、Replacement Cluster first PSNは0とし未使用である。以下同様にしてDFLが登録される。
書き換え型光ディスクの交替領域ISA0、OSA0はディスクフォーマット時に事前にホスト装置からの指示(正確にはアプリケーションの指示)で確保される。図の白矢印で示したアドレスまで記録が行われ記録中に、図中の302で示した欠陥クラスタが見つかった場合、ISA0の交替領域へ交替が行われた例であり、図中の黒矢印がベリファイ等で欠陥と判断された交替領域とその交替記録先である交替先領域の対応を示している。また、この欠陥領域及び交替領域の位置情報が記録されるDMAはリードイン領域及びリードアウト領域に確保されている。(図2参照)
ここで記録中に302で示した欠陥があり、黒矢印で示したように交替処理が行われたとする。303においてA〜Wはそれぞれ連続した1クラスタ分のデータを示しており、また、304は交替領域に記録した交替クラスタ配置状況を示している。A〜Wクラスタのベリファイ処理の結果がE、L、P、Vのみ正常再生できたクラスタで、残りのA〜D、F〜J、L〜O、Q〜U、Wクラスタは再生が不可となったことを示している。この場合、再生が不可となったクラスタはそれぞれCRD、RAD登録でISA0に交替処理が行われる(もちろんOSA0でも構わない)。ISA0中のクラスタa〜sクラスタもそれぞれ連続した1クラスタ分のデータを示しており、交替元データであるA〜D、F〜J、L〜O、Q〜U、Wクラスタはそれぞれ、交替先データのa〜d、e〜i、j〜m、n〜r、sクラスタに格納される。その時のDFL登録状態を示したのが305である。CRDに関しては、前述したように2行分で情報を表示する。306、307で連続する交替元クラスタの先頭アドレスを示し、308、309で示す交替元クラスタの最終アドレスまで続くことを示している。また交替元情報と対に対応するように310、312で連続する交替先クラスタの先頭アドレスを示し、311、313で連続する交替先アドレスの最終アドレスを示す。RADに関しては、1行分で情報を表示する。RADはStatus1が0000b、Status2が0000bで表され、Defective Cluster first PSNは交替元クラスタの先頭アドレスを示し、Replacement Cluster first PSNは交替先クラスタの先頭アドレスを示している。また、ユーザーデータ領域の欠陥を示すDFLとしてRADやCRDの他にPBA(Possibly Bad Area)やNRD(Non-Re-allocatable Defect)が存在する。PBA登録されたクラスタは、以前欠陥扱いされていた等の理由でディスク上で欠陥の可能性が高いクラスタを意味し、PBAにおいてはDefective Cluster first PSNはその先頭アドレスを示し、Replacement Cluster first PSNは先頭クラスタからの欠陥の可能性が高いクラスタの連続数を示す。また、NRD登録されたクラスタも再生できなかったなどの理由で欠陥の可能性が高い、交替領域にデータが記録されていないクラスタを意味し、NRDにおいてはDefective Cluster first PSNはその欠陥の可能性が高いアドレスを示し、Replacement Cluster first PSNは0とし未使用である。以下同様にしてDFLが登録される。
以上の説明のように、欠陥と判定された交替元のアドレスと、その代替の記録先である交替先のアドレスや欠陥クラスタ数などの情報を管理することで交替処理は行われている。
続いて図4を用いてRAW処理について説明する。光ディスクへの記録を行う場合、記録中にエラーが発生しても無視して記録処理を継続するストリーム記録と、記録中にエラーが発生した場合でも交替領域に記録しながら記録処理を継続するRAW処理が存在する。前述したようにRAWとはRead After Writeの略であり、文字通り記録後に再生つまりベリファイを行う処理である。記録後のデータが正常に再生出来ない欠陥クラスタを発見した場合、交替領域にその欠陥クラスタを記録することで、エラーが発生しても記録処理を継続することが可能となる。また記録とベリファイは通常、ある所定のブロック単位で繰り返し行われる。図4の401がその所定のブロック単位であり、図4の例においては12クラスタ周期で記録とベリファイが繰り返される。ここでRAW対象のクラスタが欠陥クラスタと判定される場合を説明する。これは大きく分けて2つあり、1つは記録中に発生したエラーにより欠陥となった場合、もう1つは記録後のベリファイエラーにより欠陥となった場合である。
後者のベリファイエラーによる欠陥は、媒体品質や記録再生装置が照射するレーザーパワー制御などに問題がある場合が多いが、前者の記録中に発生するエラーはこれらの問題に加えて、媒体表面についた傷などのが原因でエラーとなる場合が考えられる。例えば、媒体表面についた傷が原因で、402の領域では記録する為に必要なアドレス (PAA:Physical Adip Address)が取得できなかったり、またはそのアドレスが取得しにくい状態にあった場合、目標アドレスへ記録するためのシーク処理や目標アドレスまでトラックに追従させるフォローイング処理などの処理が不安定となる領域であるとする。401のRAW処理を開始する場合、401の前のRAW単位のベリファイが終了してそのまま403で示した矢印のように401の範囲の記録処理へと移行する。403の矢印において黒く塗りつぶした部分が実際に記録を行ったことを示しており、点線で囲った部分はシーク処理やフォローイング処理を示している。403は先頭2クラスタまでは正常に記録できたが、3クラスタ目(アドレスA)で記録エラーが発生したことを示している。この場合、再度404のようにクラスタAへの記録をリトライしてみるか、それとも405のようにクラスタAはエラークラスタ扱いとして、クラスタBへの記録を行うかは記録再生装置によって異なるが、どちらの仕様にしても、次のクラスタへの記録処理へと移行する。しかし、例えば404のようにクラスタAへ記録を行おうとした場合、シーク処理やフォローイング処理中にエラーが発生する可能性は低いが、クラスタAは402の範囲にあるため、記録中に再度エラーとなる可能性が高い。また405のようにクラスタBへの記録であっても今度は記録処理まで到達できずにフォローイング処理中にエラーとなってしまう可能性が高い。つまり402の範囲においては、シーク処理、フォローイング処理、記録処理が入るような場合はエラーとなってしまう可能性が高い。この状態は図4の事例だと407の記録処理まで続く可能性があり、408の処理で初めて記録を開始出来る状態となる。
このように、記録中にシーク処理を伴うようなサーボ系のエラーが発生した場合、1クラスタ毎に時間を要するシーク処理を行いながら記録が進んで行くことになる為、記録に非常に時間を要することになる。この時間は402の各種処理が不安定となる領域が大きい場合や、エラーが発生したクラスタへのリトライ回数やシーク処理のリトライ回数が増えると更に増加する。つまり、記録転送レートの低下やホストからタイムアウトエラーの発生、という課題が生じると考えられる。
この課題を解決するための手段を同じく図4を用いて説明する。
403にてデータ記録中にクラスタAで記録エラーとなった後は、405のように記録する場合を考える。405のように記録する場合、前述したようにクラスタBへの記録はフォローイング処理失敗の為出来ない可能性が高いため、記録エラーとなったとする。
403にてデータ記録中にクラスタAで記録エラーとなった後は、405のように記録する場合を考える。405のように記録する場合、前述したようにクラスタBへの記録はフォローイング処理失敗の為出来ない可能性が高いため、記録エラーとなったとする。
このようにクラスタA、クラスタBと記録エラーが連続して発生した場合、クラスタC以降のある程度の範囲は記録処理には適さない領域と考えることにする。つまり、それ以降のクラスタは記録してもエラーとなる可能性が高く時間だけを要するため、その領域は記録処理は行わずに内部的に欠陥クラスタとして処理を行う。内部的に欠陥クラスタとして扱うということは、実際の記録処理やベリファイ処理を行わないだけで、実際の記録エラーやベリファイエラーと同様に、欠陥扱いとしたクラスタのDFL登録が図1の108のDFL登録手段で行われる、ということである。例えば、クラスタA、クラスタBでの記録エラーが発生した時点で、記録エラーとなったクラスタBの次のクラスタCからRAW単位の残りのクラスタ全て、つまり409の範囲のクラスタについては実際の記録処理を行わず内部的な記録エラー扱いとする。これ処理により、記録を行っても記録が出来ない可能性が高い領域に対する記録処理を省略できる。つまり、無駄な時間を省略できる為、転送レート低下を抑止できる。
なお、この内部的にエラーとする条件は製品仕様や製品性能に応じて設計者が自由に決められる。例えば403の記録にてクラスタAでサーボ系のエラーが発生して、404の記録でも再度クラスタAでサーボ系のエラーが発生した時点、つまり同一アドレスでの複数回目の失敗で内部的にエラーとする範囲をクラスタB以降の410とするような方法や、403の記録にてクラスタAの記録がエラーとなった時点、つまり1回でもエラーとなった場合に内部的にエラーとする範囲をクラスタB以降の410とする、といった条件も考えられる。または、エラーが発生したクラスタAからの一定の範囲内でエラーが再度発生した場合にのみ内部的にエラーとする条件もある。例えば、最初にエラーとなったクラスタから5クラスタ以内でエラーが再度発生した時に以降のクラスタを内部的にエラーとして扱う条件であったとする。この場合、クラスタB、クラスタCへの記録がOKとなり、クラスタDで記録エラーとなった場合は条件に当てはまるため、クラスタEから以降のクラスタは内部的にエラーとして扱うことになる。
また、内部的にエラーとする範囲についても製品仕様や製品性能に応じて設計者が自由に決められる。例えば、409や410のようにRAW単位の最終までとする場合や、411や412のようにRAW単位とは無関係に所定のクラスタ数で決めても問題はない。記録再生装置が想定する402の範囲や401の範囲仕様によって内部的にエラーとするクラスタ数は異なる。
また、内部的にエラーとする範囲についても製品仕様や製品性能に応じて設計者が自由に決められる。例えば、409や410のようにRAW単位の最終までとする場合や、411や412のようにRAW単位とは無関係に所定のクラスタ数で決めても問題はない。記録再生装置が想定する402の範囲や401の範囲仕様によって内部的にエラーとするクラスタ数は異なる。
なお、実際には402の範囲は定まっていない為、例えば402の範囲が複数RAWに跨るような範囲である場合もあり、409の仕様とした場合でも不十分な場合もある。しかし、そのような場合でもその次のRAW単位で同様の処理を繰り返せば、記録可能となる範囲に辿り着けるため問題ない。
また、エラー扱いとしたクラスタのDFL登録を図1の108のDFL登録手段で行う際に、DFLと同じ情報もしくは、エラークラスタの範囲がわかるような情報、例えばエラー発生アドレスとそこからの内部的にエラー扱いとした連続クラスタ数などをDriveArea記録再生手段109に保持しておき、記録可能なタイミングで記録媒体のDriveAreaに記録しても良い。こうすることで、記録媒体が再フォーマットされて、DFL情報が消えてしまった場合でもDriveAreaから当該の情報を再度読み出すことが可能である。DriveAreaから取り込んだ情報がDFL登録可能なフォーマットでない場合でも、DFL登録範囲決定手段107でDFLフォーマットに変換することで、リフォーマットで消失したDFL情報を再度生成することが可能となる。
最後に図5のフローチャートを用いて、本実施例におけるRAWの1サイクルにおけるDFLの登録方法の一例を説明する。RAWの1サイクルにおける記録処理が開始(501)される。記録処理かどうかを判断(502)した結果、記録処理中であったとし、記録中のクラスタAで記録エラーが発生(503)したとする。その後記録処理を継続し、次にクラスタBで記録エラーが発生(504)したとする。この場合、クラスタBでのエラー発生アドレスが、クラスタAと連続する隣のアドレスであるかどうかをチェックする(505)。条件に合致した場合、エラーとなったクラスタBの隣のアドレスのクラスタCからRAW単位の最終クラスタまでを記録を行わずに欠陥扱いとし、DFL登録を行う(506)。507でRAWにおける記録処理が終了したかどうかが判断されるが、506でRAW単位の最終クラスタまでDFL登録した場合は、当該RAWにおいては記録するクラスタは残っていないので即508の処理へ移行する。508ではリード(ベリファイ)処理が終了したかどうかを判断するが、506で記録を行わずに欠陥クラスタ扱いして記録を行わなかったクラスタに関しては再生する(ベリファイする)必要がないので、再生(ベリファイ)処理の対象クラスタとはしない。つまり、RAWにおける再生(ベリファイ)対象クラスタの再生が終了していれば、当該のRAWブロックは再生終了扱いとしても構わない。以上の動作をRAWサイクル単位で繰り返しながら記録を行っていく。
以上、本発明は記録処理でエラーが発生した場合、以降の記録再生処理を所定の範囲内で省略し、その記録処理を省略したブロック全てを欠陥ブロック扱いとし、DFL登録して交替領域への記録を行う。RAW処理内におけるシーク処理を伴う無駄な記録処理を抑制することが可能となり、転送レート低下という課題を解決した。
また、本実施例で用いた値は1つの例であり、値を変更しても同一の効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施例ではディスクを単層書き換え型光ディスクを例に説明したが、単層、多層に限らず同一の効果が得られることは言うまでもない。
また、本実施例では書き換え型の媒体を例に説明したが追記型と書き換え型の媒体の違いは、各種データを追記するか、上書きするかの違いだけであるので追記型に本発明を適応しても一部の事例については同様の効果が得られる。
また、今回の実施例で説明した光ディスクに限らず、交替処理データ記録用領域、管理情報格納領域、という概念を持つ記録媒体であれば、本発明が適応可能であり、同一の効果が得られることは言うまでもない。
上述した実施例では、記録中にエラーが発生した場合、以降の記録再生処理を所定の範囲内に限って省略し、処理を省略したブロック全てを欠陥ブロック扱いとしてDFL登録し、交替領域への記録を行うことができるので、記録エラーとなる可能性が高いブロックへの記録処理を回避することが可能となり、RAW処理内におけるシーク処理を伴う記録処理の回数を抑制し、転送レート低下の抑制を実現することができる。
101…光ディスク、102…ピックアップ、103…データ記録再生手段、104…ホスト、105…マイコン、106…RAW手段、107…DFL登録範囲決定手段、108…DFL登録手段、109…Drive Area記録再生手段、110…デコード/エンコード手段、201…DDS、202…DFL、203…1st position of DFL、204…7th position of DFL、205…Status1領域、206…Defective Cluster first PSN、207…Status2領域、208…Replacement Cluster first PSN、301…フォーマットされたディスク構成図、302…欠陥クラスタ、303…ユーザーデータ領域に記録したクラスタの欠陥クラスタ配置状況、304…交替領域に記録した交替クラスタ配置状況、305…DFL登録状態、306…307のStatus1、307…交替元クラスタの先頭アドレス、308…309のStatus1、309…交替元クラスタの最終アドレス、310…312のStatus2、311…313のStatus1、312…交替先クラスタの先頭アドレス、313…連続する交替先アドレスの最終アドレス、401…RAW単位、402…処理が不安定となる領域、403〜408…それぞれのクラスタに対するシーク処理、フォローイング処理、記録処理を示す矢印、409〜412…内部的にエラー扱いとしDFL登録する範囲、501〜508…フローチャートにおける各処理
Claims (16)
- ユーザーデータ領域と交替領域と、交替領域使用時に更新する管理情報格納領域を持つ媒体を用いて記録とベリファイを交互に繰り返しながら記録を行うディフェクトマネージメント機能を備えた記録再生装置であって、
データの記録を行うデータ記録手段と記録したデータのベリファイを行うデータベリファイ手段を備えたリードアフターライト手段、
該リードアフターライト手段の記録またはベリファイ結果に基づいて管理情報格納領域へ欠陥管理リスト登録を行う範囲を決定する登録範囲決定手段、及び、
該登録範囲決定手段からの結果に基づいて欠陥管理リストに登録を行うリスト登録手段を具備し、
該登録範囲決定手段は、該データ記録手段での記録エラー発生アドレスを先頭とした所定のブロック数X(Xは自然数)を欠陥ブロック扱いし、前記リスト登録手段は欠陥管理リストに登録することを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1に記載の記録再生装置であって、
データの記録と記録したデータのベリファイを所定のリードアフターライトブロック単位で行う場合、前記登録範囲決定手段は、前記データ記録手段にてデータを記録中に、前記リードアフターライトブロック内で初めて発生したエラーアドレスA、次のエラー発生アドレスB、アドレスBの隣のアドレスをアドレスCとした場合、アドレスAとアドレスBのブロック数の差が所定のブロック数Y(Yは自然数)以内であると判断できた時点で、アドレスA、BまたはCからの連続する所定のブロック数X(Xは自然数)を実際の記録を行わずに欠陥ブロックとし、ブロック数Xを欠陥管理リスト登録範囲とすることを特徴とする記録再生装置。 - 請求項2に記載の記録再生装置であって、前記ブロック数X(Xは自然数)は、
前記アドレスA、BまたはCから当該リードアフターライトブロックの最終アドレスまでのブロック数であることを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1に記載の記録再生装置であって、
前記登録範囲決定手段は、前記データ記録手段にてアドレスAのブロックへの記録リトライが所定の回数を超えた時、またはアドレスAのブロックへの記録を開始してから所定の時間以上が経過してもアドレスAへの記録が成功しない時に、アドレスAから連続する所定のブロック数X(Xは自然数)を実際の記録を行わずに欠陥ブロックとし、欠陥管理リストに登録する範囲として決定することを特徴とする記録再生装置。 - 請求項4に記載の記録再生装置であって、前記ブロック数X(Xは自然数)は、
前記アドレスAから当該リードアフターライトブロックにおける最終アドレスまでのブロック数であることを特徴とする記録再生装置。 - 請求項2に記載の記録再生装置であって、前記記録媒体は該記録再生装置が自由に記録再生可能な領域であるドライブエリアを備えており、該記録再生装置は、該ドライブエリアの記録再生が可能なドライブエリア記録再生手段を具備し、
該ドライブエリア記録再生手段は、前記登録範囲決定手段で管理されている前記アドレスA、前記アドレスB、前記アドレスC、前記ブロック数X(Xは自然数)、前記ブロック数Y(Yは自然数)、の一部又は全ての欠陥情報を該ドライブエリアに記録することを特徴とする記録再生装置。 - 請求項6に記載の記録再生装置であって、前記欠陥情報が記録された媒体が装着された際に、前記ドライブエリア記録再生手段は、前記欠陥情報を読み込むことを特徴とする記録再生装置。
- 請求項7に記載の記録再生装置であって、該記録再生装置は前記ユーザーデータ領域で発生した欠陥ブロックのアドレスとその代替として前記交替領域に記録された交替ブロックのアドレスが記載されている前記欠陥管理リストを元に記録再生処理を行う交替処理手段を具備しており、前記ドライブエリア記録再生手段が読み込んだ前記欠陥情報を元にディフェクトマネージメント処理を行うこと
を特徴とする記録再生装置。 - ユーザーデータ領域と交替領域と、交替領域使用時に更新する管理情報格納領域を持つ媒体を用いて所定の記録ブロック単位で記録再生を行うディフェクトマネージメント機能を備えた記録再生装置における記録方法であって、
記録処理とベリファイ処理を所定のリードアフターライトブロック単位で繰り返すリードアフターライト処理の記録処理中において、エラー発生アドレスAを先頭とした所定のブロック数X(Xは自然数)を記録を行わずに欠陥ブロック扱いし、DFL登録することを特徴とする記録再生方法。 - 請求項9に記載の記録再生方法であって、
RAW処理中のデータ記録中に、当該リードアフターライトブロック内で初めて発生したエラー発生アドレスA、次のエラー発生アドレスB、アドレスBの隣のアドレスをアドレスCとした場合、アドレスAとアドレスBのブロック数の差が所定のブロック数Y(Yは自然数)以内であると判断できた時点で、アドレスA、BまたはCから連続する所定のブロック数X(Xは自然数)を欠陥ブロック扱いし、X個のブロックを欠陥管理リスト登録することを特徴とする記録再生方法。 - 請求項10に記載の記録再生方法であって、
前記ブロック数X(Xは自然数)は、前記アドレスA、BまたはCから当該リードアフターライトブロックにおける最終ブロックの最終アドレスまでのブロック数であることを特徴とする記録再生方法。 - 請求項9に記載の記録再生方法であって、
前記アドレスAへの記録リトライ回数が所定の回数を超えた時、またはアドレスAのブロックへの記録を開始してから所定の時間以上が経過してもアドレスAへの記録が成功しない時に、アドレスAから連続する所定のブロック数X(Xは自然数)を実際の記録を行わずに欠陥ブロック扱いとし、X個のブロックを欠陥管理リスト登録することを特徴とする記録再生方法。 - 請求項12に記載の記録再生方法であって、
前記ブロック数X(Xは自然数)は、前記アドレスAから当該リードアフターライトブロックにおける最終アドレスまでのブロック数であることを特徴とする記録再生方法。 - 請求項10に記載の記録再生方法であって、前記記録媒体は記録再生装置が自由に記録再生可能な領域であるドライブエリアを備えており、前記アドレスA、前記アドレスB、前記アドレスC、前記ブロック数X(Xは自然数)、前記ブロック数Y(Yは自然数)、の一部か又は全ての欠陥情報を該ドライブエリアに記録することを特徴とする記録再生方法。
- 請求項14に記載の記録再生方法であって、前記欠陥情報が記録された媒体が装着された際に、前記欠陥情報を読み込むことを特徴とする記録再生方法。
- 請求項15に記載の記録再生方法であって、前記ユーザーデータ領域で発生した欠陥ブロックのアドレスとその代替として前記交替領域に記録された交替ブロックのアドレスが記載されている前記欠陥管理リストを元に記録再生処理を行う場合、前記欠陥情報を元にディフェクトマネージメント処理を行うこと
を特徴とする記録再生方法。
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