JP2012185005A - 分離吸着キット、分離吸着装置及び分子の解析方法 - Google Patents

分離吸着キット、分離吸着装置及び分子の解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置への装着後、使用直前まで、分離媒体の吸着部材との接触部位を保護できる分離吸着キット、該分離吸着キットを用いた分離吸着装置、及び該分離吸着キットを用いる分子の解析方法の提供。
【解決手段】ゲル充填槽2のゲル露出面に、複合転写膜3を直接又は液体透過性シートを介して密着させ、複合転写膜3を移動させて、保護シート32が前記ゲル露出面に密着した状態から、転写膜31が前記ゲル露出面に密着するようにして、解析対象の分子を前記ゲルから転写膜31に転写及び吸着させる。
【選択図】図8

Description

本発明は、分離吸着キット、該分離吸着キットを用いた分離吸着装置、及び該分離吸着キットを用いる分子の解析方法に関する。
分離媒体に緩衝液を介して電流を流すことにより、解析対象の分子を分離する手法として、ゲル電気泳動は、生体由来試料中の分子など、分子量が比較的大きい分子を、その性質の相違に基づいて分離する手法として幅広く利用されており、これまでにタンパク質又は核酸の固定及び解析を行うために、種々の方法及び装置が開発されている。例えば、タンパク質の分離には、陰イオン系界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を用いる、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動が広く利用されている。そして、分離したタンパク質を解析及び同定する方法としては、ウエスタンブロッティングがよく知られている。ウエスタンブロッティングとは、電気泳動で分離したタンパク質を、吸着によりゲルから吸着部材である転写膜に転写させて固定し、抗原抗体反応によってタンパク質を同定する方法である。これらの分離及び同定方法は、特異性、検出感度の点で極めて優れており、信頼性が高い分析技術として医学、薬学、生化学、食品分野で広く利用されている。
一方、電気泳動及び転写工程を短時間で行う手法が種々検討されており、例えば、電気泳動を行いながら、泳動下流端において露出されたゲルに転写膜を接触させ、この接触状態を維持しつつ転写膜を移動させることで、電気泳動により試料から分離された分子を直ちに、順次転写膜へ転写する手法が開示されている(特許文献1参照)。この手法は、電気泳動と転写を同時進行で行うものであり、自動化にも好適である。
また、上記手法の汎用性を向上させる技術も検討されており、例えば、操作を簡略化することを目的とした、電気泳動装置へ装着して使用するための電気泳動用キットが種々開示されている。
このような電気泳動用キットとして、泳動部下流端にゴムパッドが配されるように調節された固定具に装着した後、ゲルを泳動部に充填し、次いで前記固定具を外した後、電気泳動装置へ装着するようにしたものが開示されている(特許文献2参照)。この電気泳動用キットは、前記固定具を使用することで、ゲル充填時から装置への装着時までのゲルの成形性及び保存性を向上させたものである。
さらに、転写膜として、彎曲したフレームに取り付けられたものが開示されている(特許文献3参照)。この転写膜は、フレームによって張力を加えられた状態とすることで、転写時にしわや撓みの発生が抑制され、転写を精度よく行うことができるものである。
米国特許第5234559号明細書 特表平9−501774号公報 特表平9−501239号公報
しかし、従来の電気泳動用キットでは、電気泳動装置への装着後も、転写膜との接触部位となる、露出されたゲルの下流端が適切に保護されたものが無いのが実情であった。ゲルの前記接触部位は、試料から分離された分子の転写膜への転写精度そのものを左右するため、使用直前まで変質や損傷を防止することが重要となるが、従来の電気泳動用キットでは、このような観点で前記接触部位が適切に保護されたものが無かった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、装置への装着後、使用直前まで、分離媒体の吸着部材との接触部位を保護できる分離吸着キット、該分離吸着キットを用いた分離吸着装置、及び該分離吸着キットを用いる分子の解析方法を提供することを課題とする。
本発明は、緩衝液を介して電流を流すことにより解析対象の分子を分離する分離媒体と、該分離媒体を格納した分離槽と、分離した分子を前記分離媒体から吸着する多孔質の吸着部材と、を備えた分離吸着キットであって、前記分離槽は、電流を流すための第一及び第二の開口部を有し、前記吸着部材には、前記分離媒体の露出面を保護する保護部が設けられ、前記第二の開口部において、前記分離媒体の露出面に前記保護部が密着するように前記吸着部材が配置されたことを特徴とする分離吸着キットを提供する。
また、本発明は、かかる分離吸着キットにおいて、前記保護部が前記吸着部材に連結されて設けられたことを特徴とする分離吸着キットを提供する。
また、本発明は、かかる分離吸着キットにおいて、前記保護部が前記吸着部材に貼付されて設けられたことを特徴とする分離吸着キットを提供する。
また、本発明は、かかる分離吸着キットにおいて、前記吸着部材の一部が変質されて前記保護部とされたことを特徴とする分離吸着キットを提供する。
また、本発明は、かかる分離吸着キットにおいて、前記第二の開口部に前記保護部が接着されたことを特徴とする分離吸着キットを提供する。
また、本発明は、かかる分離吸着キットにおいて、前記第二の開口部と前記保護部との間に、前記分子が透過可能な導電性媒体が設けられたことを特徴とする分離吸着キットを提供する。
また、本発明は、かかる分離吸着キットを備えた分離吸着装置であって、さらに、前記分離吸着キット中の前記吸着部材を移動させる駆動手段を備えたことを特徴とする分離吸着装置を提供する。
また、本発明は、かかる分離吸着キットを用いる分子の解析方法であって、前記吸着部材を移動させて、前記第二の開口部から前記保護部を移動させ、分離した分子を前記分離媒体から前記吸着部材に吸着させる工程を有することを特徴とする分子の解析方法を提供する。
本発明によれば、装置への装着後、使用直前まで、分離媒体の吸着部材との接触部位を保護できる分離吸着キット、該分離吸着キットを用いた分離吸着装置、及び該分離吸着キットを用いる分子の解析方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る電気泳動用キットの具体例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のゲル充填槽のA−A線における断面図、(c)はゲル充填槽の分解図である。 図1に示す電気泳動用キットにおける複合転写膜の正面図である。 図1及び2に示す駆動補助部材の駆動手段との接続方法を例示する概略斜視図である。 ゲル作製時に使用するコームの具体例を示す正面図である。 本発明の他の実施形態に係る電気泳動用キットの具体例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は分解図、(c)は(b)におけるゲル充填槽の泳動下流端の拡大断面図である。 複合転写膜の第一の連結部及び第二の連結部を含む領域における拡大図である。 電気泳動用キットに好適な、陰極緩衝液槽の本体の他の具体例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B線における断面図である。 本発明の一実施形態に係る分子の解析方法の具体例を説明するための概略断面図である。
<分離吸着キット>
本発明に係る分離吸着キットは、緩衝液を介して電流を流すことにより解析対象の分子を分離する分離媒体と、該分離媒体を格納した分離槽と、分離した分子を前記分離媒体から吸着する多孔質の吸着部材と、を備えた分離吸着キットであって、前記分離槽は、電流を流すための第一及び第二の開口部を有し、前記吸着部材には、前記分離媒体の露出面を保護する保護部が設けられ、前記第二の開口部において、前記分離媒体の露出面に前記保護部が密着するように前記吸着部材が配置されたことを特徴とする
本発明に係る分離吸着キットは、上記構成を有するものであれば特に限定されず、好ましい一実施形態としては、電気泳動用キットが例示できる。かかる電気泳動用キットは、ゲル充填槽と複合転写膜を備える。そして、前記ゲル充填槽は、ゲル電気泳動で試料から解析対象の分子を分離する部位であり、泳動下流端が開口され、充填されたゲルが前記開口部で露出されるようになっている。また、前記複合転写膜は、転写膜と、その端部側で連結された保護シートを備える。前記転写膜は分離された分子をゲルから転写するものであり、前記保護シートは前記開口部においてゲルの露出面に密着し、ゲルを被覆して保護するものである。以下、かかる電気泳動用キットについて、図面を参照しながら、詳しく説明する。
本実施形態において、解析対象の分子は、通常高分子化合物であり、生体由来又は生体関連の高分子化合物であることが好ましく、タンパク質、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、ペプチド核酸、糖、これらの二種以上が結合又は相互作用して形成された複合体が例示できる。そして、天然由来のものでもよいし、人工合成されたものでもよく、これらの複合体でもよい。天然由来の場合、動物、植物及び微生物のいずれに由来するものでもよい。
図1は、本実施形態に係る電気泳動用キットの具体例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のゲル充填槽のA−A線における断面図、(c)はゲル充填槽の分解図である。
ここに示す電気泳動用キット1は、ゲルが充填されたゲル充填槽2、及び転写膜31に保護シート32が連結された複合転写膜3を備える。
ゲル充填槽2は、上板21、下板22及びスペーサ23から構成されている。より具体的には、二つのスペーサ23は、その上面が上板21と、下面が下板22とそれぞれ密着し、上板21と下板22のそれぞれにおいて対向する周縁部に配置され、これにより電気泳動用ゲルを充填するためのゲル充填部20が形成される。ゲルはこのゲル充填部20に充填(格納)されるが、図1では図示を省略している。そして、ゲル充填槽2は、第一の開口部2a、第二の開口部2b及び第三の開口部2cを有する。第一の開口部2aは泳動上流側、第二の開口部2bは泳動下流側となり、それぞれ電気泳動時に電極に対向して配置されるものである。なお、本発明において「泳動上流」とは、試料の泳動方向における上流を、「泳動下流」とは、試料の泳動方向における下流をそれぞれ指す。したがって、泳動下流端が、試料から分離された分子を転写膜へ転写する部位となる。また、図1(a)では、電気泳動用キット1の構成を判り易くするために、ゲル充填槽2及び保護シート32を別々に示しているが、後述するように、これらは第二の開口部2bにおいて、ゲルの露出面を被覆するように密着されている。
上板21は、第一の開口部2a側の周縁部に沿って、該周縁部近傍に第三の開口部2cが設けられている。第三の開口部2cは、後述するゲル用原料の注入口に該当する。第三の開口部2cの長辺方向の長さY11は、第一の開口部2aの長辺方向の長さに対して同じであるか、又は長いことが好ましい。
上板21の大きさは、分析対象の試料の数や量に応じて適宜調節すればよいが、取り扱い性の観点からは、長辺の長さ(泳動方向に対して直交する方向の長さ)Yが40〜80mmであることが好ましく、短辺の長さ(泳動方向の長さ)Xが20〜40mmであることが好ましく、厚さZが0.5〜2mmであることが好ましい。
下板22は、第三の開口部2cが設けられていないこと以外は、上板21と同様のものであり、その形状(第三の開口部2cが設けられていないことを除く)及び大きさは、組み合わせる上板21と同じであることが好ましい。
スペーサ23は、板状又は棒状であり、ゲル充填部20が所望の広さとなるように大きさを調節すればよい。例えば、取り扱い性の観点からは、長辺の長さ(泳動方向の長さ)Xは前記Xと同様の範囲であることが好ましく、組み合わせる上板21のXと同じであることが好ましい。また、短辺の長さ(泳動方向に対して直交する方向の長さ)Yは2〜5mmであることが好ましい。そして、厚さZは前記Zと同様の範囲であることが好ましい。
上板21、下板22及びスペーサ23の材質は、絶縁性を有していればよく、石英ガラス等のガラス;セラミックス;アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂が例示できる。なかでも、親水性を有し、平坦性及び放熱性に優れることから、ガラスが好ましい。
そして、上板21、下板22及びスペーサ23は、その材質に応じて公知の方法で作製すればよい。
ゲル充填槽2は、粘着剤を使用する方法、契合させる方法など、周知の手法で上板21、下板22及びスペーサ23を相互に固定することにより作製されたものが好ましい。
ゲル充填槽2は、電気泳動用キット1において好ましいものとして例示したに過ぎず、本実施形態におけるゲル充填槽はこれに限定されず、ゲル電気泳動で試料から解析対象の分子を分離でき、分子を転写できるものであれば如何なるものでもよい。
複合転写膜3は、転写膜31及び保護シート32が、それぞれの端部側で連結されたものである。あわせて図2に、電気泳動用キット1における複合転写膜3の正面図を示す。符号30aは、転写膜31及び保護シート32の連結部(以下、「第一の連結部」と略記する)を示す。さらに、第一の連結部30aに対して反対側の保護シート32の端部側は、駆動補助部材33の端部側と連結されている。符号30bは、保護シート32及び駆動補助部材33の連結部(以下、「第二の連結部」と略記する)を示す。
転写膜31は、電気泳動で試料から分離された分子を、ゲルから転写させて固定するものである。
保護シート32は、電気泳動の開始時まで、ゲルの泳動下流端における露出面に密着させて、ゲルを保護するものである。
駆動補助部材33は、電気泳動時に、転写膜31及び保護シート32をこれらの連結方向に一体に移動させる時に、これらを移動させる駆動手段を接続するものである。
複合転写膜3は、転写膜31、保護シート32及び駆動補助部材33の連結方向(複合転写膜3の長手方向)が、試料の泳動方向(図1及び2中の矢印方向)と一致するように配置され、電気泳動時にこの方向に移動される。
転写膜31の材質は、分子が吸着可能な多孔質性のものであれば特に限定されず、公知のものでよい。例えば、解析対象の分子が、DNA、RNA等の核酸やタンパク質等の生体分子である場合には、好ましい材質として、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ニトロセルロース等の合成樹脂が例示できる。例えば、PVDF製転写膜の市販品としては、Immobilon PVDFトランスファーメンブレン(ミリポア社製)が例示できる。
転写膜31の大きさは、組み合わせるゲル充填槽2の大きさに応じて設定すればよい。例えば、短辺の長さ(複合転写膜3の移動方向に対して直交する方向の長さ)Yは、ゲル充填部20の同方向の長さに対して同等以上であることが好ましく、取り扱い性の観点からは、前記Yと同様の範囲であることが好ましい。長辺の長さ(複合転写膜3の移動方向の長さ)Xは、転写膜31の電気泳動時の移動速度にもよるが、80〜120mmであることが好ましい。そして、転写膜31の厚さは、0.05〜2mmであることが好ましい。
保護シート32の材質と厚さは、電気泳動を行うまでの、想定されるゲルの保存条件に応じて、適宜選択することが好ましい。例えば、ガス遮断性、液体遮断性、光遮断性及び熱遮断性の一以上の性質を有するように、選択する方法が挙げられる。
例えば、保存中のゲルにおいて、乾燥を抑制するためには、保護シート32は、液体非透過性のものとすればよい。
また、保存中のゲルにおいて、環境温度(電気泳動用キット1の外部の温度)の変化に伴う変質を抑制するためには、保護シート32は、熱伝導率が水の熱伝導率よりも低いことが好ましく、具体的には、熱伝導率が0.6W/(m・K)未満であることが好ましい。
また、保存中のゲルにおいて、光による変質を抑制するためには、保護シート32は、光透過率が40%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、10%未満であることが特に好ましい。そして、可視光よりも紫外光の方がゲルを変質させ易いことから、特に紫外光の透過率が上記範囲であることが好ましい。このような光透過率が低い保護シート32としては、着色されたものが好ましく、着色された不透明なものがより好ましい。
上記のような、液体非透過性、熱伝導率、又は光透過率を実現するための材質としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン;ポリプロピレン(PP);ポリスチレン(PS);ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリ塩化ビニリデン(PVDC);アクリル樹脂;メタロセンポリエチレンエチレン・酢酸ビニル共重合体;無延伸K(PVDC)コート樹脂;Kコートポリエステル延伸ナイロン;Kコートナイロン;無延伸ナイロンビニロン(ポリビニルアルコール);セロハン;ポリアクリロニトリル(PAN);ポリウレタン;天然ゴム;アクリルゴム(ACM、ANM)、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エピクロロヒドリンゴム(CO、ECO)、シリコーンゴム、フッ素ゴム(FKM)、ブチルゴム等の合成ゴム;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(四フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロジオキソール共重合体(TFE/PDO)等のフッ素樹脂が例示できる。
保護シート32は、単層及び複数層のいずれでもよい。複数層である場合、各層の材質はすべて同じでもよいし、一部が異なっていてもよく、すべて異なっていてもよい。そして、少なくとも一部が異なっている場合には、これら複数層の材質の組み合わせは、任意に設定できる。例えば、液体透過性が低い材質、熱伝導率が低い材質、及び光透過率が低い材質等、異なる性質の材質を複数組み合わせて構成してもよい。
保護シート32の厚さは、その材質や目的に応じて適宜調節すればよいが、通常は、0.5〜10mmであることが好ましく、1〜7mmであることがより好ましい。下限値以上とすることで、外部から加わる力からゲルを保護してゲルの変形や破損を抑制するより高い効果が得られる。また、上限値以下とすることで、取り扱い性がより向上する。なお、保護シート32が複数層である場合には、保護シート32の厚さとは、これら複数層の合計の厚さを指す。
保護シート32は、ゲルの前記露出面全面を被覆できる大きさであることが好ましい。例えば、長辺の長さ(複合転写膜3の移動方向に対して直交する方向の長さ)Yは、前記Yと同様の範囲であることが好ましく、連結された転写膜31のYと同じであってもよい。短辺の長さ(複合転写膜3の移動方向の長さ)Xは、10〜50mmであることが好ましい。下限値以上とすることで、ゲルの前記露出面を容易かつ確実に被覆できる。また、上限値以下とすることで、取り扱い性がより向上する。
転写膜31及び保護シート32の連結方法は、これらの材質に応じて適宜選択すればよい。好ましい連結方法としては、転写膜31及び保護シート32の端部側同士を重ね合わせ、重ね合わせ面同士を熱溶着させる溶着法、又は前記重ね合わせ面同士を接着剤若しくは両面粘着テープによって接着させる貼付法等の手段で接合させ、該重ね合わせ部位を第一の連結部30aとする方法が例示できる。前記手段において、熱溶着機、接着剤、両面粘着テープはいずれも市販品が利用でき、周知の方法に従って第一の連結部30aを形成できる。
ここでは、転写膜31及び保護シート32の重ね合わせ部位全域が接合され、第一の連結部30aとなっている例を示しているが、前記重ね合わせ部位の一部のみが接合されていてもよい。ただし、第一の連結部の強度が向上し、且つ転写膜31の転写面を広くできる点から、全域が接合されていた方が好ましい。
第一の連結部30aの連結幅(複合転写膜3の移動方向の長さ)X31は、3〜8mmであることが好ましい。下限値以上とすることで、より安定して転写膜31及び保護シート32を連結でき、上限値以下とすることで、取り扱い性がより向上する。そして、第一の連結部30aは、転写膜31及び/又は保護シート32の、複合転写膜3の移動方向に対して直交する方向の全域に渡って形成されていることが好ましい。
また、第一の連結部30aの厚さ(重ね合わせ部位の厚さ)は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましい。このような範囲とすることで、複合転写膜3の移動時に、ゲルの前記露出面に密着した状態の第一の連結部30aを、より容易に移動させることができる。第一の連結部30aの厚さの下限値は、特に限定されず、第一の連結部30aが適度な強度を有するように設定すればよい。
駆動補助部材33は、帯状の形状を有し、その長手方向の両端部側には、複合転写膜3を移動させる駆動手段との接続部位となる接続穴33aが一つずつ設けられている。
そして、駆動補助部材33は、例えば、図3に示すように、接続部42を備えた駆動手段4を使用することで、接続できる。なお、ここでは駆動手段4として、駆動補助部材33と接続され、駆動力を作用させる作用部41のみを主に例示しているが、作用部41が上下方向(図中の矢印で示す移動方向)に移動可能とされていれば、その構成は特に限定されない。
駆動手段4は、作用部41及び接続部材42,42を備える。作用部41は、断面正方形の棒状の部材であり、その長手方向の両端部側には、二つの凹部41a,41aが設けられている。接続部材42,42は、それぞれが正方形状の小片であって、その中央部から断面正方形状の凸部42a,42aが延長している。そして、凸部42a,42aを駆動補助部材33の接続穴33a,33aを通して、作用部41の凹部41a,41aに嵌合させることで、駆動補助部材33を駆動手段4へ接続する。なお、作用部41や接続部材42の断面形状は、ここに示すものに限定されず、任意に設定できる。
駆動補助部材33は、作用部41が図3中の矢印方向上側に移動することで、同じ方向に移動する。このように、駆動補助部材33は、複合転写膜3の移動方向に対して垂直な方向(長手方向)に、駆動手段4との複数の接続部位を有することが好ましい。このようにすることで、複合転写膜3をより高い精度で移動させることができる。
駆動補助部材33の材質は、転写膜31及び保護シート32を一体に移動させることができる強度を有し、絶縁性を有するものであれば、特に限定されない。例えば、樹脂であれば、保護シート32の材質として挙げたものから適宜選択できる。
駆動補助部材33の大きさは、複合転写膜3を安定して移動させることができる限り、特に限定されない。ここでは、駆動補助部材33として帯状(細長シート状)のものを例示しており、例えば、長辺の長さ(複合転写膜3の移動方向に対して直交する方向の長さ)Yは、前記Yと同等とし、短辺の長さ(複合転写膜3の移動方向の長さ)Xは、前記Xと同等としてもよい。また、駆動補助部材33はゲルと接触することはないので、十分な強度を付与できる観点から、駆動補助部材33の厚さは、保護シート32の厚さに対して同等以上であることが好ましい。
保護シート32及び駆動補助部材33の連結方法は、これらの材質に応じて適宜選択すればよく、例えば、転写膜31及び保護シート32の連結方法と同様でよい。そして、第二の連結部30bの連結幅(複合転写膜3の移動方向の長さ)X32は、第一の連結部30aの連結幅と同様でよい。また、第二の連結部30bは、保護シート32及び/又は駆動補助部材33の、複合転写膜3の移動方向に対して直交する方向の全域に渡って形成されていることが好ましい。このようにすることで、複合転写膜3をより高い精度で移動させることができる。
ここでは、保護シート32及び駆動補助部材33の重ね合わせ部位全域が接合され、第二の連結部30bとなっている例を示しているが、前記重ね合わせ部位の一部のみが接合されていてもよい。ただし、第二の連結部の強度が向上し、且つ保護シート32の保護面を広くできる点から、全域が接合されていた方が好ましい。
駆動補助部材33は、ここに示すものに限定されず、本発明の効果を妨げない範囲内において、適宜構成の一部を変更してもよい。例えば、駆動補助部材33を、クリップ状構造とし、保護シート32の端部側を挟持して連結するようにしてもよい。
ここでは、複合転写膜3として、転写膜31、保護シート32及び駆動補助部材33が、この順に複合転写膜3の移動方向(泳動方向)に連結されたものを例示したが、駆動補助部材33は省略することもできる。この場合、例えば、第一の連結部30aに対して反対側の保護シート32の端部側、例えば、第二の連結部30bに相当する部位を含む領域に、接続穴33aに相当する接続穴を直接設け、ここで駆動手段4と接続するようにしてもよい。このように、駆動補助部材33は必須の構成ではないが、保護シート32の損傷を確実に抑制できると共に、複合転写膜3をより容易に移動させることができる点で、駆動補助部材33を使用することが好ましい。
ゲル充填槽2に充填されたゲルは、解析対象の分子の種類に応じて適宜選択すればよい。好ましいゲルとしては、ポリアクリルアミドゲル、アガロースゲルが例示できる。また、ゲルは二種以上の材質のものを組み合わせて使用してもよく、その場合の組み合わせは任意に選択できる。そして、例えば、ポリアクリルアミドゲルの場合、濃度を変えて分離部及び濃縮部の二層構造を有するものとしてもよい。
電気泳動用キット1は、ゲルが充填されたゲル充填槽2及び複合転写膜3以外に、電気泳動時もしくは電気泳動時までに使用するその他の部材、器具又は薬品等を備えていてもよい。
電気泳動用キット1は、例えば、各種包装材で包装し、密封された状態で保存することが好ましい。前記包装材としては、ガス遮断性、液体遮断性、光遮断性及び熱遮断性の一以上の性質を有するものが好ましく、好ましい具体的材質としては、保護シート32と同様のものが例示できる。
電気泳動用キット1は、第二の開口部2bにおいてゲルの露出面に、保護シート32が密着するように複合転写膜3を配置し、ゲル充填槽2にゲルを充填することで、作製できる。
ゲルの充填時には、例えば、ゲル充填槽2の第三の開口部2cからゲル用原料を注入し、第三の開口部2cにコームを挿入し、そのままゲル用原料を重合させて、最後にコームを引き抜けばよい。
図4は、コームの具体例を示す正面図であり、ここに示すコーム91は、一方の端面に6個の凸部91a,・・を備えたくし型の形状を有する。電気泳動用キット1において、ゲル充填槽2のゲル充填部20にゲル用原料を注入した後、コーム91をそのくし歯(凸部91a,・・)側から、長手方向が一致するようにゲル充填槽2の第三の開口部2cに挿入し、ゲル用原料を重合させて、ゲル化させることにより、6個の凸部91a,・・に対応して、試料導入部となる6個の凹部(図示略)が連設されたくし型形状をゲルに形成できる。なお、試料導入部を形成するためのコームの凸部の数は、目的に応じて任意に設定できる。
なお、ここでは、複合転写膜3として、転写膜31に保護シート32が連結されたものを示しているが、転写膜31の材質によっては、転写膜31の一部を変質させて保護シートとした複合転写膜を使用してもよい。転写膜31を変質させる方法としては、加熱又は有機溶剤処理によって、転写膜31の性質を変化させる方法が例示できる。転写膜31を変質させる方法は、例えば、転写膜31の空隙部を潰し、多孔質性を排除して液体非透過性の保護シートとするのに好適である。
図5は、他の実施形態に係る電気泳動用キットの具体例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は分解図、(c)は(b)におけるゲル充填槽2の泳動下流端の拡大断面図である。
ここに示す電気泳動用キット10Aは、図1に示す電気泳動用キット1を用いたものであり、さらに陰極緩衝液槽6Aと組み合わせて構成されたものである。
電気泳動用キット1のゲル充填槽2には、電気泳動用のゲル200が充填されている。そして、複合転写膜3は、転写膜31、保護シート32及び駆動補助部材33の連結方向(複合転写膜3の長手方向)が、図中の矢印で示す試料の泳動方向に沿うように配置されている。ここで、保護シート32は、ゲル充填槽2の泳動下流側に位置する第二の開口部2bにおいて、充填されたゲル200の露出面に導電性の液体透過性シート5を介して密着されている。
保護シート32は、例えば、前記第二の開口部2bのうち、ゲル200が露出されていない部位(ゲル充填槽2の上板21、下板22及びスペーサ23のいずれか)において、接着剤により容易に剥離可能にゲル充填槽2に固定されていることが好ましい。ここで「容易に剥離可能」とは、複合転写膜3の移動開始と共に保護シート32が容易にゲル充填槽2から剥離する程度に、弱い接着力で固定されることを指す。そして、前記第二の開口部2bにおける保護シート32の固定部位は、転写膜31の分子が転写された又は転写される予定の領域が複合転写膜3の移動時に通過しない部位であることが好ましく、より具体的には、図5(b)において符号20bで示される、前記第二の開口部2bの長手方向端部の領域が例示できる。なお、ここでは、保護シート32が液体透過性シート5を介してゲル充填槽2に固定されることになるが、液体透過性シート5を用いない場合には、ゲル充填槽2に直接固定されていてよい。
保護シート32を固定する前記接着剤としては、耐水性シリコン系接着剤又は樹脂系接着剤が好ましい。そして、接着力を弱く調節するために、前記固定部位において、前記接着剤をスポット状に塗布することが好ましい。
液体透過性シート5は、第二の開口部2b全体を覆うように、ゲル充填槽2の第二の開口部2bを被覆している。そして、第二の開口部2bの開口面以外の部位において、粘着剤又は接着剤等によりゲル充填槽2に固定されていることが好ましい。このように液体透過性シート5を配置することで、ゲル充填槽2の内部で、注入されたゲル用原料を重合させてゲル化させる際に、より均一に重合させることができ、さらに、分離された分子を転写膜31に転写及び吸着させる時に、第二の開口部2bで露出されているゲル200の転写膜31との摩擦による損傷を抑制する高い効果が得られる。液体透過性シート5は必須の構成ではなく、転写膜31を直接ゲル200に密着させてもよいが、液体透過性シート5を使用することにより、上記のような効果が得られ、分子の転写をより高い精度で行うことができる。
液体透過性シート5は、導電性及び液体透過性を有し、解析対象の分子を透過させるものであればよいが、転写膜31との摩擦に対する耐性を有する材質や、解析対象の分子に対する吸着性が低い材質からなるものが好ましい。このような性質を併せ持つ材質としては、例えば、タンパク質を解析する場合であれば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が例示でき、親水性PVDF膜(ミリポア社製)が市販品として入手できる。
液体透過性シート5の厚さは、0.05〜2mmであることが好ましい。
陰極緩衝液槽6Aは、ゲル充填槽2と組み合わせて、電気泳動時に陰極緩衝液の貯留部となるものであり、本体61及び封止部材62を備える。
本体61は、角型の容器において一部の側壁部が取り払われて開放された形状を有し、底部61a上に、ゲル充填槽2を設置するためのステージ61bが設けられている。そして、ステージ61bは、その側面が前記開放部において本体61から突出されている。
封止部材62は、その長手方向に対して垂直な方向における断面形状がL字状であり、側壁部62aと、これに対して垂直な底部62bから構成される。
複合転写膜3と一体化されたゲル充填槽2は、その下板22をステージ61b上に設置することで、陰極緩衝液槽6Aの本体61と組み合わされる。また、封止部材62は、その底部62bの外表面をゲル充填槽2の上板21上に設置することで、その側壁部62aは、本体61の側壁部61cと隙間なく一繋がりになり、上記の陰極緩衝液の貯留部を形成する。なお、陰極緩衝液槽6Aの本体61及び封止部材62、並びにゲル充填槽2は、契合させる方法又は接着剤を用いる方法など、周知の手法で相互に固定することが好ましい。前記接着剤としては、耐水性を有するものが好ましく、耐水性シリコン系接着剤又は樹脂系接着剤がより好ましく、市販品であれば、シリコン変性ポリマー系接着剤スーパーX(セメダイン社製)が例示できる。
複合転写膜3は、陰極緩衝液槽6Aの底部61aの外表面に、転写膜31の転写面が沿うように配置される。これにより、電気泳動時には、複合転写膜3を移動させることで、試料から分離された分子を、ゲル200から転写膜31に連続的に転写できる。電気泳動用キット10Aにおいては、ゲル充填槽2がステージ61bと共に本体61から突出されており、分子の転写を行う時には、複合転写膜3を容易に移動させることができる。
図6は、複合転写膜3の第一の連結部30a及び第二の連結部30bを含む領域における拡大図である。ここでは、第一の連結部30aにおいて、保護シート32がゲル200との接触部(ゲル200の前記露出面)側に位置するように、複合転写膜3が配置された例を示している。第一の連結部30aにおいては、これとは逆に、転写膜31がゲル200との接触部側に位置するようになっていてもよいが、ここに図示する配置形態が好ましい。第一の連結部30aにおいては、ここに示すように、転写膜31と保護シート32との重ね合わせに起因する段差が生じることがある。複合転写膜3が図示するように配置された場合、後述する解析方法において複合転写膜3が移動すると、その移動方向(図中の矢印方向)において、ゲル200の前記露出面が前記段差に起因する突出部に引っ掛かることなく、第一の連結部30aが通過する。すなわち、転写膜31がゲル200との接触部側に位置するように複合転写膜3が配置された場合よりも、第一の連結部30aが滑らかに通過する。
なお、ここでは、第二の連結部30bにおいて、駆動補助部材33がゲル200との接触部(ゲル200の前記露出面)側に位置している例を示しているが、これとは逆に、保護シート32がゲル200との接触部側に位置していてもよい。第二の連結部30bは、通常ゲル200とは接触しないので、ゲル200の前記露出面は、第一の連結部30aの場合のような影響を受けない。
図7は、本実施形態に係る電気泳動用キットに好適な、陰極緩衝液槽の本体の他の具体例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B線における断面図である。
ここに示す陰極緩衝液槽6Bの本体63は、底部63aの外表面が、外方に向けて膨出する凸状の曲面をなしている。また、ゲル充填槽2を設置するためのステージ63bは、その側面が、陰極緩衝液槽6Aとは異なり、本体63から突出されていていない。そして、陰極緩衝液槽6Bにおいて、封止部材をはじめとするその他の部位は、陰極緩衝液槽6Aと同様である。陰極緩衝液槽6Bは、底部63aの外表面が曲面であることで、上記のようにステージ63bの側面が突出されていていなくても、分子の転写時における複合転写膜3の移動が容易となり、円滑且つ安全に移動可能となる。なお、ステージ63bの側面は、陰極緩衝液槽6Aの場合と同様に、突出されていていてもよい。
電気泳動用キット10Aは、ここに示すものに限定されず、本発明の効果を妨げない範囲内において、適宜、一部構成が変更されてもよい。例えば、電気泳動用キット1以外は、従来の電気泳動用キットと同様に構成できる。また、封止部材62は、ステージ61b上への設置部位と、陰極緩衝液の貯留部を形成し得る側壁部を有していれば、形状は特に限定されない。
電気泳動用キット10Aは、電気泳動用キット1と同様に、各種包装材で包装し、密封された状態で保存することが好ましい。
電気泳動用キット10Aは、第二の開口部2bにおいてゲル200の露出面に、液体透過性シート5を介して又は直接、保護シート32が密着するように複合転写膜3を配置し、ゲル充填槽2にゲル200を充填することで作製できる。
ゲル200の充填方法は、電気泳動用キット1の場合と同様である。
ここまでは、本発明に係る分離吸着キットとして、電気泳動用キット1及び10Aについて説明したが、例えば、解析対象の分子に応じて、ゲル、ゲル充填槽、複合転写膜、及び液体透過性シートに代えて、種々の分離媒体、分離槽、保護部が設けられた吸着部材、及び導電性媒体の組み合わせを適用できる。すなわち、分離媒体及び吸着部材は、解析対象の分子に応じて適宜選択すればよく、保護部は、分離媒体に応じて適宜選択すればよく、導電性媒体は、解析対象の分子及び分離媒体に応じて適宜選択すればよい。そして、分離槽は、緩衝液を介して電流を流し、かかる分子を分離するのに適した構成になっていればよい。
<分離吸着装置及び分子の解析方法>
本発明に係る分離吸着装置は、前記分離吸着キットを備え、さらに、前記分離吸着キット中の前記吸着部材を移動させる駆動手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る分子の解析方法は、前記分離吸着キットを用いる分子の解析方法であって、前記吸着部材を移動させて、前記第二の開口部から前記保護部を移動させ、分離した分子を前記分離媒体から前記吸着部材に吸着させる工程を有することを特徴とする。
これら分離吸着装置及び解析方法の好ましい一実施形態としては、前記電気泳動用キットを使用したものが例示できる。
本実施形態に係る分子の解析方法は、前記電気泳動用キットの複合転写膜を移動させて、前記保護シートが前記ゲル露出面に密着した状態から、前記転写膜が前記ゲル露出面に密着するようにして、解析対象の分子を前記ゲルから前記転写膜に転写する工程を備えたものである。以下、かかる分子の解析方法について、図面を参照しながら、詳しく説明する。
図8は、本実施形態に係る分子の解析方法の具体例を説明するための概略断面図である。ここでは、分離吸着装置として、電気泳動用キット10Aを備えた電気泳動装置100Aを用いた解析方法について説明する。
図8(a)は、電気泳動開始前の電気泳動装置を例示する概略断面図である。図8(a)に示すように、電気泳動装置100Aは、電気泳動用キット10A、収容部92、直流電源93、電極94(陰極94a及び陽極94b)、電線95及び駆動手段4を備えて構成されている。
収容部92は、電気泳動を行う本体に該当し、隔壁920によって、陰極緩衝液99aの貯留部を含む陰極側収容部921と、陽極緩衝液99bの貯留部を構成する陽極側収容部922とに分けられている。
陰極側収容部921には、電気泳動用キット10Aが配置されている。そして、ゲル200の前記露出面に保護シート32が密着された状態を維持しつつ、陰極緩衝液槽6Aの側壁部61c及び底部61aの外表面に、転写膜31の転写面が沿うように、複合転写膜3が配置されている。複合転写膜3は、さらに、駆動補助部材33を介して駆動手段4に接続されている。陰極緩衝液槽6Aには、陰極緩衝液99aが貯留されている。
一方、陽極側収容部922には、陽極緩衝液99bが貯留されている。
なお、図8においては、便宜上、第一の連結部30a及び第二の連結部30bをそれぞれ黒点「・」で表示している。また、液体透過性シートの図示は省略している。
隔壁920は、収容部92を仕切るだけでなく、複合転写膜3の保護シート32及び転写膜31を、第二の開口部2bにおけるゲル200の露出面に対して密着させる機能も有する。また、隔壁920は、開口部920aを有し、これを有することにより電気泳動が円滑に進行する。
隔壁920の材質は、各種緩衝液で変質しないものであればよい。そして、保護シート32及び転写膜31のゲル200に対する密着度を向上させるために、隔壁920は弾性を有する材質からなることが好ましく、かかる材質としては、天然ゴム、合成ゴムが例示でき、より具体的には、保護シート32の材質として例示したものが挙げられる。
電極94は、陰極94a及び陽極94bから構成され、電線95により直流電源93と電気的に接続されている。
陰極94a及び陽極94bは、周知の材質で構成でき、具体的には各種金属、合金、カーボンが例示できるが、安定性の観点から白金が好ましい。
陰極緩衝液99a及び陽極緩衝液99bも、公知の組成のものが使用でき、解析対象の分子の種類に応じて適宜選択すればよい。好ましいものとしては、トリス(Tris)/グリシン緩衝液、Tris/グリシン/SDS緩衝液、酢酸緩衝液、炭酸ナトリウム緩衝液、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPS)緩衝液、Tris/ホウ酸/エチレンジアミン四酢酸(EDTA)緩衝液、Tris/酢酸/EDTA緩衝液、3−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)緩衝液、リン酸緩衝液、Tris/トリシン緩衝液、Tris/メタノール緩衝液等が例示できる。
電気泳動用キット10Aにおいては、その作製時から、図8(a)に示すような電気泳動開始直前の状態まで、ゲル200の前記露出面(ゲル200の転写膜31との接触部位)に保護シート32が密着しているので、前記露出面が保護され、ゲル200は使用直前まで変質や損傷が防止される。そして、保護シート32の材質や厚さを適宜選択することで、例えば、乾燥の防止、環境温度の変化に伴う変質の防止、光による変質の防止、及び外部から加わる力による変形や破損の防止の一以上等、目的とする保護作用を強化できる。
電気泳動装置100Aをセットした後、ゲル充填槽2中のゲル200に試料を導入する。
次いで、試料を電気泳動すると共に、複合転写膜3を移動させて、保護シート32がゲル200の前記露出面に密着した状態から、転写膜31がゲル200の前記露出面に密着するようにする。複合転写膜3の移動によって、転写膜31及び保護シート32がこれら(複合転写膜3)の連結方向に一体に移動し、保護シート32及び転写膜31が順次ゲル200の前記露出面に直接又は液体透過性シート5を介して密着する。ここで、「転写膜31及び保護シート32の連結方向」とは、陰極緩衝液槽6Aの直下においては、陰極緩衝液槽6Aの底部61aの外表面に沿って、陰極側収容部921から陽極側収容部922へと向かう方向であり、ゲル200の前記露出面においては、ゲル充填槽2の第二の開口部2bの開口面に沿って上側(ここでは鉛直方向上側)の方向である。
複合転写膜3は、駆動手段4を作動させ、作用部41を移動させることで移動する。そして、複合転写膜3を移動させることで、転写膜31は、陰極緩衝液槽6Aの側壁部61c及び底部61aの外表面に沿って移動する。さらに、保護シート32に代わって、転写膜31がゲル200の前記露出面と接触した段階から、分子の転写及び吸着が可能となる。図8(b)では、ゲル200の前記露出面に転写膜31が密着している状態を示している。
ここでは、駆動手段4の作用部41を鉛直方向上側へ移動させる例を示しているが、作用部41の移動方向は、例えば図8において、鉛直方向に対して所定の角度(0°ではない角度)だけずれた斜め上側の方向、すなわち、陰極側収容部921又は陽極側収容部922のいずれかの方向に傾いた斜め上側の方向でもよい。
複合転写膜3の移動開始時期と、電気泳動の開始時期は、転写膜31への分子の転写が阻害されない限り任意に設定でき、どちらが先でもよいし、同時でもよい。
複合転写膜3は、設定したプログラムにより、駆動手段4を自動で作動させることで移動させるのが好ましい。
複合転写膜3の移動速度は特に限定されず、電気泳動の条件を考慮して設定すればよい。ただし、ゲル200の前記露出面が保護シート32と接触している段階では、10〜1000μm/秒であることが好ましい。このようにすることで、ゲル200の前記露出面を保護する、より高い効果が得られる。
電気泳動は、分子の種類を考慮して通常の条件で行えばよい。例えば、発熱を抑制するために、ゲルをペルチェ素子で冷却してもよい。
導入した試料は、電気泳動により含有される分子が徐々に分離され、分離された分子は、第二の開口部2bに位置するゲル200の泳動下流端(前記露出面)から排出されると同時に、転写膜31に転写されて、分子ごとに固定(吸着)される。この時、ゲル200は変質や損傷が防止されているので、分子の転写膜31への転写精度が高い。そして、液体透過性シート5を使用した場合には、転写膜31の移動中におけるゲル200の保護作用が向上するので、転写精度がより高くなる。ここで、「転写精度が高い」とは、例えば、分子を高い分離能で且つ再現性よく転写できることを指す。
また、保護シート32及び転写膜31を、駆動補助部材33を介して駆動手段4に接続することにより、保護シート32の損傷を確実に抑制できると共に、複合転写膜3をより容易に移動させることができる。
電気泳動と分子の吸着が終了し、例えば、図8(c)に示す状態で複合転写膜3の移動を停止させた後は、電気泳動装置100Aから複合転写膜3を取り外し、転写膜31を必要に応じて純水等で洗浄した後、各種分析に供することで、目的とする分子の解析を行うことができる。ここで分析方法としては、分子の種類や目的に応じて、例えば、ウエスタンブロッティング、サウスウェスタンブロッティング、ファーウェスタンブロッティング、質量分析、蛍光染色、銀染色等、公知の方法を任意に適用すればよい。この時、転写が高精度に行われたことにより、分子に関する情報が高精度で得られる。
本実施形態に係る解析方法は、電気泳動用キット10Aを用いることで、分子の分離及び吸着を容易に自動化して行うことができる。さらに、電気泳動用キット10Aの設置から分析まで、一貫して自動化することにより、ゲル200の前記露出面を保護する、より高い効果が得られる。
本実施形態に係る前記解析方法は、二次元電気泳動における分子の転写及び吸着にも適用できる。例えば、タンパク質を等電点電気泳動で分離した後、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、二次元平面上に分子を分離展開する二次元電気泳動における、等電点電気泳動後のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に好適である。
電気泳動装置は、ここに示すものに限定されず、本発明の効果を妨げない範囲内において、適宜、一部構成が変更されてもよい。例えば、電気泳動用キット10A以外は、従来の装置と同様に構成できる。
分子量が約10〜200kDaの範囲のタンパク質を解析する場合の、解析条件の一例を以下に示す。なお、以下において、濃度の単位「M」は「mol/L」を表す。
(1)転写膜31:PVDF製で、Xが100mm、Yが55mmであるもの
(2)保護シート32:液体透過性及び熱伝導性が低いPETフィルムと、光透過性が低い着色PETフィルムとをラミネートしたプラスチックフィルムで、Xが15mm、Yが55mmであるもの
(3)駆動補助部材33:アクリル樹脂製で、55mm×200mmの帯状のもの
(4)第一の連結部30a:連結幅X31が5mmで、熱溶着されたもの
(5)第二の連結部30b:連結幅X32が5mmで、熱溶着されたもの
(6)ゲル200:濃度12.5%の分離部と、4%の濃縮部との二層構造を有するポリアクリルアミドゲル
(7)陰極緩衝液:Tris(25mM)/グリシン(192mM)/SDS(0.2%)緩衝液(40ml)
(8)陽極緩衝液:Tris(150mM)/メタノール(10%)緩衝液を(40ml)
(9)複合転写膜3の移動速度:10μm/秒
(10)電気泳動条件:定電流40mA、2時間
上記条件で、分子の転写終了時までに、転写膜31は72mm移動し、この間に分子量が約10〜200kDaの範囲のタンパク質が分離及び転写され、実質的に試料に含まれる全タンパク質を分離及び解析できる。
ただし、ここに示した条件は、適用可能なもののごく一例に過ぎず、目的に応じて適宜諸条件を変更可能であることは言うまでもない。
ここまでは、本発明に係る分離吸着装置及び解析方法として、前記電気泳動用キットを使用した場合について説明したが、分離吸着装置としては、前記分離吸着キットと前記吸着部材を移動させる駆動手段とを備えたものであれば、解析対象の分子に応じて種々の構成を適用できる。また、解析方法としては、分離した分子を分離媒体から吸着部材に吸着させる工程を有していれば、分離吸着装置に応じて種々の構成を適用できる。
本発明は、医学、薬学、生化学、食品等の、高分子の解析が必要とされる分野全般で利用可能である。
1・・・電気泳動用キット、2・・・ゲル充填槽、2a・・・第一の開口部、2b・・・第二の開口部、200・・・ゲル、3・・・複合転写膜、31・・・転写膜、32・・・保護シート、4・・・駆動手段、10A・・・電気泳動用キット、5・・・液体透過性シート、99a・・・陰極緩衝液、99b・・・陽極緩衝液、100A・・・電気泳動装置

Claims (8)

  1. 緩衝液を介して電流を流すことにより解析対象の分子を分離する分離媒体と、該分離媒体を格納した分離槽と、分離した分子を前記分離媒体から吸着する多孔質の吸着部材と、を備えた分離吸着キットであって、
    前記分離槽は、電流を流すための第一及び第二の開口部を有し、
    前記吸着部材には、前記分離媒体の露出面を保護する保護部が設けられ、
    前記第二の開口部において、前記分離媒体の露出面に前記保護部が密着するように前記吸着部材が配置されたことを特徴とする分離吸着キット。
  2. 前記保護部が前記吸着部材に連結されて設けられたことを特徴とする請求項1に記載の分離吸着キット。
  3. 前記保護部が前記吸着部材に貼付されて設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の分離吸着キット。
  4. 前記吸着部材の一部が変質されて前記保護部とされたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の分離吸着キット。
  5. 前記第二の開口部に前記保護部が接着されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の分離吸着キット。
  6. 前記第二の開口部と前記保護部との間に、前記分子が透過可能な導電性媒体が設けられたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の分離吸着キット。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離吸着キットを備えた分離吸着装置であって、
    さらに、前記分離吸着キット中の前記吸着部材を移動させる駆動手段を備えたことを特徴とする分離吸着装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の分離吸着キットを用いる分子の解析方法であって、
    前記吸着部材を移動させて、前記第二の開口部から前記保護部を移動させ、分離した分子を前記分離媒体から前記吸着部材に吸着させる工程を有することを特徴とする分子の解析方法。
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