JP2012184417A - アクリル系水分散体およびそれからなる積層体 - Google Patents

アクリル系水分散体およびそれからなる積層体 Download PDF

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靖之 香川
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寿洋 吉村
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Abstract

【課題】耐熱性、耐溶剤性に優れ、且つ各種基材密着性、生産性、ハンドリング性に優れたアクリル系水分散体を提供する。
【解決手段】(メタ)アクリルアミドを含む水溶性樹脂(a)と有機粒子(b)を含むアクリル系水分散体であり、その固形分重量比が(a)10〜90重量%、(b)90〜10重量%からなり、優れた耐熱性、耐溶剤性を有し、プラスチック基材、例えばPET基材、ポリ塩化ビニル基材、PC基材、PMMA基材、ABS基材などに対し優れた密着性を有し、熱転写インクリボン用プラーマー、携帯電話、家電製品、OA機器、自動車内装材、電材や建材、液晶ディスプレイなどに使用する光学フィルム、光拡散フィルムのコーティング材やプライマー材として使用することが出来る。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性、耐溶剤性に優れ、且つ各種基材密着性、生産性、ハンドリング性に優れたアクリル系水分散体に関するものである。
プラスチック、紙、無機物の表面の保護、又は機能を付与することを目的に、従来各種溶剤型コーティング材が一般的に使用されてきた。しかし、溶剤型コーティング材は、有機溶剤を用いていることから、火災、爆発の危険性があり、また、溶剤の揮発などによる環境の悪化に起因する、労働安全性、健康、公害など、数多くの問題が発生する可能性があり、水系コーティング材への移行が進められている。
このような水系コーティングへの移行が進められている用途としては、塗料分野をはじめとし、印刷メディア用トップコート材(プライマー材)、液晶パネルなど表示材料プライマー材などの情報記録・表示材がある。これらの用途には高い耐熱性、耐溶剤性が求められる場合が多く、変性ポリビニルアルコールや、ポリアクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、水溶性エポキシ樹脂などのような水溶性樹脂が使用されてきた。
しかし、このような水溶性樹脂で優れた耐熱性、耐溶剤性を得るためには高分子化する必要があるが、その場合、塗料粘度が増大し作業性の悪化を引き起こす。また、架橋反応により高分子化する場合があるが、ポットライフの問題や、未反応架橋剤のブリードを引き起こす。
これらの問題を解決するため、アクリル樹脂粒子の表面付近に(メタ)アクリルアミドポリマーが局在化した二層構造を有する水分散体が提案されている(特許文献3)。このように粒子表面に(メタ)アクリルアミドポリマーが局在化することで、高固形分且つ低粘度で、優れた耐熱性、耐溶剤性を与えることが可能である。
このような耐熱性、耐溶剤性を有する水分散体は、プラスチック製品の表面保護材、またはプライマーとして有望である。
前記プラスチック製品としては、携帯電話、家電製品、OA機器、自動車内装材などが挙げられ、かかる製品には用途に応じた特徴を有するプラスチック材料が使用される。
前記プラスチック材料としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂など、様々な基材が用いられている。
しかし、このようなプラスチック基材に対し、前記水分散体のような水溶性アクリル樹脂の塗膜が付着しにくいことが知られている。一方で、プラスチック基材の用途は今後更に拡大することが予想される。
このように、プラスチック基材に対する優れた密着性と優れた耐溶剤性、耐熱性を両立したコーティング材、またはプライマーは、様々な用途でニーズがあるものの、未だ満足されていないのが現状である。
特開平3−121170号 特開平10−114154 特開2008−105373
本発明は、一般的なプラスチック基材に対して優れた密着性を有し、且つ優れた耐熱性、耐溶剤性を備えた塗膜が形成可能なアクリル系水分散体及びそれを用いた積層体を提供することである。更に熱転写インクリボン用プライマーを提供することである。
本発明者らは、上記のような課題解決のため鋭意検討した結果、(メタ)アクリルアミドを含有する水溶性樹脂(a)と有機粒子(b)を含むアクリル系水分散体、更に水溶性樹脂(y)を併用することで、優れた耐熱性、耐溶剤性を有し、多様なプラスチック基材に対して密着性の高い塗膜を形成するアクリル系水分散体を見出した。
即ち、本発明のアクリル系水分散体は、(メタ)アクリルアミドを含有する水溶性樹脂(a)と有機粒子(b)を含むものである。(a)の固形分100重量部中、(メタ)アクリルアミドを10〜100重量%含むものが好ましい。また、(a)と(b)の固形分重量比が(a)10〜90重量%、(b)90〜10重量%であることが好ましい。
更に水溶性樹脂(y)を含んでも良く、(y)がポリビニルアルコール又は水溶性ポリエステルの何れかが好ましい。更に、前記アクリル系水分散体を含む積層体であり、このアクリル系水分散体を含む熱転写インクリボン用プライマー樹脂、及び、支持体と支持体上に熱転写インク層、及び支持体裏面に裏面層が設けられた熱転写インクリボンにおいて、前記裏面層と支持体のプライマー層に用いられる樹脂が本願発明のアクリル系水分散体からなる樹脂である熱転写インクリボンである。
本発明のアクリル系水分散体は、優れた耐熱性、耐溶剤性を有し、且つ多様なプラスチック基材、例えばPET基材、ポリ塩化ビニル基材、PC基材、PMMA基材、ABS基材などに対し優れた密着性を有することから、これらの基材が用いられる用途、例えば、携帯電話、家電製品、OA機器、自動車内装材、電材や建材、液晶ディスプレイなどに使用する光学フィルム、光拡散フィルムのコーティング材やプライマー材として使用することが出来る。
本発明のアクリル系水分散体は、(メタ)アクリルアミドを含有する水溶性樹脂(a)と有機粒子(b)を含み、必要に応じて、更に水溶性樹脂(y)を含んでなる水分散体である。
アクリル系水分散体は、水溶性樹脂(a)と有機粒子(b)がどのような形態で存在していてもよく、(a)と(b)を別々に合成し混合した樹脂組成物の形態、(a)が(b)の存在下で重合して得られる樹脂組成物の形態、(b)が(a)の存在下で重合して得られる樹脂組成物の形態のいずれも本願発明の範囲内である。
水分散体の保存安定性の観点から、(a)または(b)のいずれかの樹脂の存在下で一方の樹脂を合成して得られた樹脂組成物の形態が好ましい。更に、(b)が(a)の存在下で重合して得られる樹脂組成物の形態であることがより好ましい。
アクリル系水分散体の固形分中、水溶性樹脂(a)の樹脂固形分と有機粒子(b)の重量比率は、(a)が10〜90重量%、(b)が90〜10重量%であり、好ましくは(a)が30〜70重量%(b)が70〜30重量%である。(a)が10重量%未満では分散安定性不足や密着性不足を起こす場合があり、90重量%を超えると著しいチクソトロピー特性を生じるおそれがある。
本発明に係るアクリル系水分散体には、体積平均粒子径が、特に限定されないが、10〜1,000nm、好ましくは10〜800nm、(粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子株式会社))であれば、水分散安定性に優れるため好ましい。また、10nm未満であれば、分散安定性が低下するおそれがあり、1,000nmを超えると経時保存安定性を損なうおそれがある。粒子径のコントロール方法は特に制限されないが、例えば、界面活性剤量などによって適宜調整することができる。
本発明に係るアクリル系水分散体の樹脂固形分濃度は5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%である。
水溶性樹脂(a)
本発明の水溶性樹脂(a)は、少なくとも(メタ)アクリルアミドを含む樹脂である。ここで、(メタ)アクリルアミドとは、メタアクリルアミド及びアクリルアミドの意味である。本発明では、水分散体の粘度調整の観点からメタアクリルアミドが好ましい。本発明の水溶性樹脂(a)は(メタ)アクリルアミド以外に、不飽和カルボン酸類の重合性単量体、更に1種以上のビニル単量体を含んでも良い。ここで、不飽和カルボン酸類の重合性単量体としてはメタクリル酸が好ましい。また、1種以上のビニル単量体とは、官能基を有するビニル単量体が好ましく、例えば、アクリルアミド等のアミド基含有ビニル単量体、(メタ)アクリル酸等カルボキシル基含有ビニル単量体、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニル単量体、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有ビニル単量体、(メタ)アクリロニトリル等のシアノ基含有ビニル単量体、N、N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有ビニル単量体、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセトキシ基含有ビニル単量体等、スチレンスルホン酸ナトリウム、メタリルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸含有単量体が挙げられる。また、スチレンや(メタ)アクリル酸エステル等の疎水溶性ビニル単量体を使用しても良い。また、水溶性樹脂(a)には架橋性ビニル単量体を使用しても良く、該単量体としては、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコール鎖含有ジ(メタ)アクリレートなどが例示できる。また、架橋性ビニル単量体として2つ以上のビニル基を含有するものであっても構わない。また、水溶性樹脂(a)の分子量を調整する目的でn-ドデシルメルカプタンや1-チオグリセロールなどの分子量調整剤を使用しても良い。
分子量調整剤の添加量としては、水溶性樹脂の総固形分に対し、0重量部から5重量部の範囲で添加することができ、より好ましくは0重量部から3重量部である。3重量部を超える場合、共重合体エマルションを皮膜化させた際、平滑性、光沢において優れた塗膜を得ることができるが、充分な強度、耐熱性、耐溶剤性、耐ブロッキング性が得られず、また耐水溶性も大幅に低下する恐れがある。
水溶性樹脂(a)のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量は、水分散体化した時の分散粒子径制御、及び製品粘度、固形分の観点から多角度光散乱検出で5000以上30万以下が好ましい。
水溶性樹脂の分子量を上記範囲にすることで、成膜性、乾燥過程における樹脂レベリング性が向上し、極めて平滑性が高く、高光沢な塗工面を得ることができる。さらには、水溶性樹脂を低分子量化することで、分散体を低粘度化することが可能となり、ハンドリング性が良好になるなど、その波及効果も極めて高い。水溶性樹脂の重量平均分子量が1000未満である場合、皮膜化した際に優れた平滑性、光沢値となるが、塗膜強度が不足し、塗工紙の強度が低下する恐れがある。また、充分な耐熱性、耐溶剤性、耐ブロッキング性も低下する恐れがある。逆に30万以上の場合、優れた耐熱性、耐溶剤性、耐ブロッキング性が得られるが、高粘度となり、塗工スジの発生や、ハンドリング性の低下につながる恐れがある。
水溶性樹脂(a)の固形分100重量部中、(メタ)アクリルアミドの使用量は、耐熱性、耐溶剤性、耐ブロッキング性観点より10〜100重量%、好ましくは50〜100重量%、その他のビニル系単量体が0〜90重量%、好ましくは0〜50重量%である。
水溶性樹脂(a)の製造方法
水溶性樹脂(a)の合成方法には特に制約はないが、水を主成分とした溶媒中で行う重合が好ましい。特に好ましい重合形態は水溶液重合である。水溶性樹脂(a)の合成時の重合開始剤には制約はないが、水溶性ラジカル開始剤が好ましく、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩や4,4‘-アゾビス(4-シアノ吉草酸)等の水溶性アゾ系開始剤が特に好ましい。樹脂(a)合成時の重合温度には制約はないが、製造時間や単量体の共重合体への転化率(反応率)などを考慮に入れると30〜95℃の範囲で合成することが好ましく、50〜85℃が特に好ましい。また、重合時には製造安定性を向上する目的でPH調製剤や金属イオン封止剤であるEDTAもしくはその塩などを使用することも可能である。
有機粒子(b)
有機粒子(b)は、1種以上のビニル単量体を乳化重合して得られる(共)重合エマルションが好ましい態様である。
ビニル単量体としては芳香族ビニルモノマー類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、水酸基含有ビニル化合物類、芳香族ビニル化合物類、不飽和アミド類、アミノアルキルアクリレート若しくはアミノアルキルメタクリレート類、又はこれらのハロゲン化メチル、ハロゲン化エチル、ハロゲン化ベンジル等による4級塩化物、N一アミノアルキルアクリルアミド若しくはN一アミノアルキルメタクリルアミド類、又はこれらのハロゲン化メチル、ハロゲン化エチル、ハロゲン化ベンジル等による4級塩化物、ビニルエステル類、ハロゲン化ビニリデン類、ジアクリレート類、ジメタクリレート類などが挙げられる。
芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルアニソール、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
アクリル酸エステル類としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートのようなアクリル酸の炭素原子数1〜12のアルキルエステルなどが挙げられる。
メタクリル酸エステル類としては、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、n一アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2一エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートのようなメタクリル酸の炭素原子数1〜12のアルキル、エステルなどが挙げられる。
不飽和カルボン酸類としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸などが挙げられる。
不飽和スルホン酸類としては、2−スルホエチルメタクリレート、t-ブチルアクリルアミドスルホン酸やスチレンスルホン酸等およびそれらの塩などが挙げられる。
水酸基含有ビニル化合物類としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、グリセロールモノメタクリレートなどが挙げられる。
不飽和アミド類としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミドなどが挙げられる。
アミノアルキルアクリレート若しくはアミノアルキルメタクリレート類としては、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−t−ブチルアミノエチルアクリレート、N,N−t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N,N−モノメチルアミノエチルアクリレート、N,N−モノメチルアミノエチルメタクリレートなどが挙げられる。
また、N−アミノアルキルアクリルアミド又はN一アミノアルキルメタクリルアミド類としては、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミドなどが挙げられる。
ビニルエステル類としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げられる。
ハロゲン化ビニリデン類としては、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどが挙げられる。
ジアクリレート類としては、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレートなどが挙げられる。
ジメタクリレート類としては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3一ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
その他のモノマーとしては、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、アリルメダアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート等、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、アリルグリシジルエーテル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、アリルメルカプタンなどが挙げられる。
前記1種以上のビニル単量体として特に好適なものは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリロニトリルなどである。
更に好ましくは、(b)中にアクリロニトリルを耐水溶性・耐溶剤性の観点から、10〜70重量%含んだ方が良い。
必要に応じて、架橋性ビニル単量体を使用しても良く、該単量体としては、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコール鎖含有ジ(メタ)アクリレートなどが例示できる。また、架橋性ビニル単量体として2つ以上のビニル基を含有するものであっても構わない。また、分子量を調製する目的で、n-ドデシルメルカプタンや1-チオグリセロールなどの分子量調整剤を使用することもできる。
有機粒子(b)のガラス転移温度Tgは特に限定しないが、好ましくは−30〜80℃(計算ソフトCHEOPS(ver.4.0)による)である。−30℃未満でれば、樹脂塗工後にタックが残り好ましくない。
有機粒子(b)の製造
有機粒子(b)の合成方法には特に制約はないが、水を主成分とした溶媒中で行う乳化重合が好ましい。有機粒子(b)の重合安定性、保存安定性を向上するなどの目的で適宜界面活性剤(y)や水溶性高分子を用いることができる。該界面活性剤(y)としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、ジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、tert-オクチルフェノキシエトキシポリエトキシエチル硫酸塩等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類やポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル エーテル類、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられる。が挙げられる。これらの分散剤は1種又は2種以上を選択することができる。
重合安定性、保存安定性を向上するなどの目的で使用する水溶性高分子を添加してもよく、これら水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、変成ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸(共)重合体、ポリ(メタ)アクリルアミド(共)重合体、エチレングリコール等の水溶性ポリマーが挙げられる。
重合開始剤としては、例えば、過酸化水素、過硫酸塩、アゾビスシアノ吉草酸、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’-アゾビス〔2-(N-フェニルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’-アゾビス{2-〔N-(4-クロロフェニル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、2,2’-アゾビス{2-〔N-(4-ヒドロキシフェニル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、2,2’-アゾビス〔2-(N-ベンジルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’-アゾビス〔2-(N-アリルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’-アゾビス{2-〔N-(2-ヒドロキシエチル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス{2-メチル-N-〔1,1-ビス(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド}、2,2’-アゾビス{2-メチル-N-〔1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル〕プロピオンアミド}、2,2’-アゾビス[2-メチル-N-〔2-ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド]、2,2’-アゾビス(イソブチルアミド)二水和物等のアゾ化合物;クメンハイドロパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。開始剤としては水溶性であることが好ましく、一般的な開始剤の使用量は、(共)重合させるモノマーの全重量を基準として0.1〜5重量%である。
有機粒子(b)の合成時の重合温度には制約はないが、製造時間や単量体の共重合体への転化率(反応率)などを考慮に入れると30〜95℃の範囲で合成することが好ましく、50〜85℃が特に好ましい。
また、重合時には製造安定性を向上する目的でPH調製剤や金属イオン封止剤であるEDTAもしくはその塩などを使用することも可能である。共重合エマルション形成後、アンモニアや有機アミン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の一般的な中和剤でpH調整を行ってもよい。
水溶性樹脂(y)
本発明では、必要に応じて、水溶性樹脂(y)を含んでいても良い。
本発明での水溶性樹脂としては、例えばポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、グルコース、澱粉、等の水溶性高分子や、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、ビニルアルコール−エチレン共重合体、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などからなる水溶性エマルションなどの物質であり、これ等を単独、又は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。また、これ等の中で支持体との接着性の観点からポリビニルアルコール、ポリエステル樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂は、水中に分散、或いは水に溶解している形態が望ましく、さらに、アクリル系水分散体との混和安定性の観点から、水溶性ポリエステル樹脂が望ましい。
前記ポリエステル樹脂は、一般的にジカルボン酸とグリコールを重縮合反応させて製造される。
例えば、商品名として東洋紡績株式会社「バイロナールMD−1335」、「バイロナールMD−1480」、「バイロナールMD−1930」や、ユニチカ株式会社「エリーテルKZA−1449」「エリーテルKT−8701」、「エリーテルKZT−0507」、日本合成化学株式会社「ニチゴーポリエスターWR−901」、「ニチゴーポリエスターWR−」が挙げられる。
ポリビニルアルコールとしては、例えば、商品名として株式会社クラレ「クラレポバールKL−318」や日本合成化学株式会社「ゴーセノールZ−200」が挙げられる。
水溶性樹脂(y)の使用量は、基材密着性と耐熱、耐溶剤性のバランスの観点から、アクリル系水分散体の固形分100重量部に対し、0〜200重量部、好ましくは0〜100重量部、更に好ましくは10〜50重量部である。
本発明の水分散体には、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、セルロース類、澱粉、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子、メラミン樹脂、ホルムアルデヒド樹脂、水溶性エポキシ樹脂等の架橋剤、充填剤、消泡剤、濡れ剤、レベリング剤、皮膜形成助剤等を適宜添加することができる。
かくして得られた、上記水分散体は、直接、紙、フィルム、布等に塗布した時、あるいは炭酸カルシウム、クレー、酸化チタンなどの無機顔料またはプラスチックピグメントのような有機顔料と混ぜ、かかる水分散体を顔料のバインダーとして使用し、紙等へ塗布した時、耐溶剤性、耐ブロッキング性、耐熱性に優れた皮膜を得ることができる。
例えば、剥離紙の下塗り剤、背面処理剤、ジアゾ感光紙のバインダー、オフセットマスター用バインダー等被覆された面が耐溶剤性、耐ブロッキング性、耐熱性の要求される用途に有用である。
特に、剥離紙を作製する際、溶剤型剥離剤を塗布するための下塗り剤として優れた剥離剤塗工液の目止め効果が得られた。また、耐ブロッキング性、耐熱性が必要な剥離紙の背面処理剤としても有用である。
また、ジアゾ感光紙のバインダー、オフセットマスター用のバインダーとして使用した場合、無機顔料等との混和性もよく、安定な顔料塗工液が得られ、皮膜にした際、優れた耐溶剤性の皮膜が得られた。
積層体
本発明のアクリル系水分散体を含む積層体は、例えば、紙類、プラスチックフィルム類、布類、金属類等の基材上に塗布したものである。このようなコート材として使用することにより、高耐熱性、高耐溶剤性、耐熱スティッキング性、耐熱ブロッキング性、耐アルコール性、耐油性等の機能が付与された積層体を得ることができる。
熱転写インクリボン用プライマー樹脂及び熱転写インクリボン
熱転写方式による印画は、プリンターの熱ヘッドがインクリボン裏面を加熱し、印加した熱が表面インク層に伝達し、受像紙表面に転写されることでなされるものである。
該裏面には基材が熱ヘッドに融着するスティッキング現象を抑制することを目的に、滑り性が高く、且つ耐熱性の高い層が設けられることが提案されている。該層には、例えばシリコーン変性アクリル樹脂(特許文献2)を用いることや、ブチレート樹脂に滑り材としてアルキルリン酸エステルの多価金属塩を配合したもの(特許文献3)が挙げられる。
このようにインクリボン裏面に耐熱滑り層を設ける際、該層と基材間の密着性を考慮する必要がある。例えばポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)が基材として選ばれた場合、シリコーン変性アクリル樹脂との密着性は低く、また、常温では密着していても、熱や応力がかけられた際に、該層と基材の密着性が不十分となり、スティッキングの原因となっていた。
このように耐熱滑り層と基材間の密着性が不足している場合には、プライマー樹脂組成物層を設けることで解決することができる。プライマー樹脂組成物層を選定する場合、耐熱滑り層と基材間の密着性を向上させるだけでなく、耐熱性も同時に要求される。プライマー樹脂組成物層としては、例えばポリビニルアルコール、ポリエステルなどが用いられるが、耐熱性が不十分であり、密着性と耐熱性の両立は困難であった。
本発明の熱転写インクリボン用プライマー樹脂は、前記のアクリル系水分散体を含む。また、本発明で得られるインクリボンは、フィルム基材を中心に、上層には少なくともプライマー層、耐熱滑り層が設けられ、下層には少なくとも染料層が設けられたものである。
フィルム基材として使用されるフィルムは制限されるものではないが、例えば、ナイロン、PET、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリプロピレンなどのプラスチック基材や紙パルプ、不職布などが挙げられる。厚みについても特に制限はされないが、目的に応じた強度、熱伝導性に合わせた設計がなされる必要があり、1〜20μmが好まれる。
染料層としては、染料を樹脂バインダーに含有させたものが用いられる。
前記染料層に用いる樹脂バインダーとしては、透明又は 半透明で、無色であることが好ましく、天然樹脂やポリマー及び コポリマー、例えば、ゼラチン類、ポリビニルアルコール類、 ヒドロキシエチルセルロース類、ポリビニルピロリドン類、 カゼイン、デンプン、ポリアクリル酸類、ポリメチルメタクリル酸類、ポリ塩化ビニル類、ポリメタクリル酸類、スチレン-無水マレイン酸共重合体類、スチレン-ブタジエン共重合体類、ポリビニルアセタール類(例えば、ポリビニルホルマール及びポリビニルブチラール)、ポリエステル類、ポリウレタン類、フェノキシ樹脂、ポリ塩化ビニリデン類、ポリエポキシド類、ポリカーボネート類、ポリ酢酸ビニル類、ポリオレフィン類、ポリアミド類が挙げられる。
前記染料層に用いられる染料は、熱により、溶融、拡散もしくは昇華移行する染料であって、従来公知の染料はいずれも使用可能である。
例えば、ジアリールメタン系、チアゾール系等のメチン系、インドアニリン、アセトフェノンアゾメチン、イミダゾールアゾメチン、ピリドンアゾメチンに代表されるアゾメチン系、キサンテン系、オキサジン系、ジシアノスチレンに代表されるシアノメチレン系、アジン系、チアジン系、ベンゼンアゾ系、ピリドンアゾ、イソチアゾールアゾ、イミダゾールアゾ、ピロールアゾ、ジスアゾ、トリアゾールアゾ等のアゾ系、ナフトキノン系、アントラキノン系、キノフタロン系、ローダミンラクタム系などが挙げられる。
前記耐熱滑り層としては、耐熱性樹脂を主体とするものであり、例えばシリコーン変性アクリル樹脂などのシリコーン変性樹脂で形成したものが知られている。また、耐熱性の高い熱可塑性樹脂バインダーと、滑り性付与物質を混合し使用することもできる。耐熱性の高い熱可塑性樹脂バインダーとしては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂などがあげられ、これらの樹脂はガラス転移温度が60℃以上であることや、一分子内に二個以上のエポキシ基、アミノ基、イソシアネート基などの反応基を有する架橋剤と併用し、耐熱性を改善することが知られている。
前記滑り性付与剤としては、特に制限されるものではないが、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、のようなワックス類、高級脂肪酸のアミド、エステル又は塩類、高級アルコール及びレシチン等のリン酸エステル類、フッ素樹脂や無機物質の粉末などが好ましい。
本発明のプライマー樹脂を使用することにより、印画時に熱ヘッドから印加される熱にも、変形、変質することのない耐熱性に優れた熱転写インクリボン得ることができる。
以下、実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら諸例によって限定されるものではない。なお、諸例中の部数及び%は特に指定のない場合は、すべて重量部及び重量%を表す。

<アクリル系水分散体(c)の調製>
製造例1<水溶性樹脂(a)の合成>
攪拌機、還流冷却付きのセパラブルフラスコに蒸留水200重量部を仕込み、窒素ガスで置換した後、80℃に昇温した。次いで過硫酸アンモニウム2.0部を添加してから下記組成のビニル単量体と水の混合物を攪拌しながら2時間かけて連続的に添加した後、同温度で2時間熟成し、重合を完結させた。固形分が20.0%である樹脂の水性液を得た。
(ビニル単量体と水の混合物)
メタクリルアミド 65.0部
メタクリル酸 10.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0部
メチルメタアクリレート 5.0部
蒸留水 200.0部

製造例2<有機粒子(b)の合成>
攪拌機、還流冷却付きのセパラブルフラスコに蒸留水360重量部を仕込み、窒素ガスで置換した後、80℃に昇温した。次いで過硫酸アンモニウム2.0部を添加してから下記組成のビニル単量体乳化物を3時間かけて連続的に添加し、更に3時間保持して、重合を完結させた。固形分が20.0%である共重合樹脂を得た。
(ビニル単量体乳化物)
スチレン 30.0部
n−ブチルアクリレート 65.0部
メタクリル酸 5.0部
ラウリル硫酸アンモニウム 0.1部
蒸留水 40.0部

水分散体C1
<水溶性樹脂と有機粒子とを含有するエマルションの製造>
製造例1で得た水溶性樹脂と製造例2で得た有機粒子を重量比5:5の割合で混合し、エマルションを製造した。

水分散体C2
<水溶性樹脂の存在下で乳化重合して得られる樹脂を含有するエマルションの作製>
製造例1で得られた樹脂の水性液500部に固形分調整用蒸留水360部を加え、再び窒素置換しながら、75℃に昇温した。次いで過硫酸アンモニウムを1.0部添加してから下記組成のビニル単量体乳化物を3時間かけて連続的に添加し、更に3時間保持して、重合を完結させた。固形分が20.0であるエマルションを得た。
(ビニル単量体乳化物)
スチレン 30.0部
n−ブチルアクリレート 65.0部
メタクリル酸 5.0部
ラウリル硫酸アンモニウム 0.1部
蒸留水 40.0部

水分散体C3
<水溶性樹脂が1種以上のビニル単量体を重合して得られる有機粒子の存在下で重合して得られるエマルション>
製造例2で得られた有機粒子の水分散液500部に固形分調整用蒸留水200部を加え、再び窒素置換しながら、75℃に昇温した。次いで過硫酸アンモニウムを2.0部添加してから下記組成のビニル単量体と水の混合物を攪拌しながら2時間かけて連続的に添加した後、同温度で2時間熟成し、重合を完結させた。固形分が20.0%であるエマルションを得た。
(ビニル単量体と水の混合物)
メタクリルアミド 65.0部
メタクリル酸 10.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0部
メチルメタアクリレート 5.0部
蒸留水 200.0部

水分散体C4
水分散体C3と同様にして、下記組成物を攪拌しながら2時間かけて連続的に添加した後、同温度で2時間熟成し、重合を完結させた。固形分が20.0%であるエマルションを得た。
メタクリルアミド 100部
蒸留水 200.0部

水分散体C5
水分散体C3と同様にして、下記組成のビニル単量体と水の混合物を攪拌しながら2時間かけて連続的に添加した後、同温度で2時間熟成し、重合を完結させた。固形分が20.0%であるエマルションを得た。
(ビニル単量体と水の混合物)
メタクリルアミド 40.0部
メタクリル酸 35.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0部
メチルメタアクリレート 5.0部
蒸留水 200.0部

水分散体C6
水分散体C3で得られたエマルションの100部に対し、水性ポリエステルWR961(日本合成化学製、固形分30%)を13部、蒸留水を7部添加し、室温で30分攪拌することで、固形分20%の複合エマルションを得た。

水分散体C7
水分散体C3で得られたエマルションの100部に対し、水溶液の固形分濃度を20%に調整したポリビニルアルコール(鹸化度95%以上、重合度1700、クラレ株式会社製)25部添加し、室温で30分攪拌することで、固形分20%の複合エマルションを得た。

水分散体C8
エマルション(c)の代わりに、水溶液の固形分濃度を20%に調整したポリビニルアルコール(鹸化度95%以上、重合度1700、クラレ株式会社製)をそのまま用いた。

水分散体C9
共重合体エマルション(c)の代わりに、水性ポリエステルWR961(日本合成化学製、固形分30%)をそのまま用いた。
実施例1〜7比較例1〜2
表1記載に示す水分散体C1〜C8を用いて以下の評価を行った。
[評価方法]
1)耐熱性
上記水分散体C1〜C8を固形分20%に希釈し、市販の上質紙にバーコーター#20で塗布し、120℃で30秒間乾燥して試験紙を作成した。得られた試験紙を10cm角に切り取り、23℃、50%RHの温度、湿度の下で約16時間エージングし、続いて塗布面同士を合わせて160℃条件下、約3kg・f/cmの荷重をかけ、10秒後、取り出し、融着度合いの評価を行った。
○:全く融着なし
△:一部融着あり
×:全面融着あり
2)基材密着性
上記水分散体C1〜C8を基材湿潤材としてイソプロピルアルコールを添加し、固形分を15%に調整した後、市販のポリエチレンテレフタレートフィルム又はナイロンにバーコーター#12で塗布し、80℃で1分間乾燥により試験片を得た。その後、JIS K5600に従い、碁盤目試験により密着性の評価を行った。
○:試験後、基材上に残存したマスが25/25
△:試験後、基材上に残存したマスが15/25〜24/25
×:試験後、基材上に残存したマスが0/25〜14/25
上記評価結果を表1に示す。

Claims (8)

  1. (メタ)アクリルアミドを含む水溶性樹脂(a)と有機粒子(b)を含むアクリル系水分散体。
  2. 水溶性樹脂(a)の固形分100重量部中、(メタ)アクリルアミドを10〜100重量%含む請求項1に記載のアクリル系水分散体。
  3. 水溶性樹脂(a)と有機粒子(b)の固形分重量比が(a)10〜90重量%、(b)90〜10重量%であることを特徴とする請求項1に記載のアクリル系水分散体。
  4. 更に水溶性樹脂(y)を含む請求項1に記載のアクリル系水分散体。
  5. 水溶性樹脂(y)がポリビニルアルコール又は水溶性ポリエステルの何れかである請求項4に記載のアクリル系水分散体。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のアクリル系水分散体を含む積層体。
  7. 請求項1〜5の何れかに記載のアクリル系水分散体を含む熱転写インクリボン用プライマー樹脂。
  8. 支持体と支持体上に熱転写インク層、及び支持体裏面に裏面層が設けられた熱転写インクリボンにおいて、前記裏面層と支持体のプライマー層に用いられる樹脂が請求項7記載の樹脂である熱転写インクリボン。
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