JP2012183752A - 転写構造体の製造方法及びそれに用いる母型並びに微細構造体 - Google Patents

転写構造体の製造方法及びそれに用いる母型並びに微細構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】融点が300℃以上の被転写材料に対しても母型の転写パターンを破壊せずに繰り返し転写させることができる転写構造体の製造方法及びそれに用いる母型並びに耐熱性が高い微細構造体を提供する。
【解決手段】表面に転写パターンが形成された母型をオゾン洗浄し、オゾン洗浄した母型の表面に、下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤の膜を形成し、シランカップリング剤の膜が形成された母型の表面に被転写材料を付与するとともに300℃以上に加熱することにより被転写材料に母型の表面の転写パターンを転写させる(式(I)中、nは10、12、又は14の整数を示し、mは3又は4の整数を示し、X、Y、Zは、それぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、又はハロゲン原子を表す。)。

【選択図】図1

Description

本発明は、転写構造体の製造方法及びそれに用いる母型並びに微細構造体に関する。
ガラスや樹脂等の基板上にμmオーダー、あるいはnmオーダーの微細な配線パターンを形成する方法の一つとして、形成すべき微細なパターンに対応した型(母型)を用いて転写を行う方法がある。
例えば、特許文献1には、ガラス基板上に導電性膜を形成し、導電性膜上にフォトレジストで所定のパターンを形成した後、導電性膜が露出する部分にめっき膜を形成し、さらにそのめっき膜にベースフィルムを貼り合わせてめっき膜を転写させる方法が開示されている。
また、特許文献2には、表面に転写パターンが形成された母型の表面に、ビフェニルアルキル鎖を有するシランカップリング剤の膜を形成し、このシランカップリング剤の膜が形成された母型の表面に樹脂等の被転写材料を付与して母型の表面のパターンを転写させる転写構造体の製造方法が開示されている。
特開2004−63694号公報 特開2010−87500号公報
母型の転写パターンが、高さが数μm以下、特にnmオーダーとなり、しかも、アスペクト比が高い微細な凹凸が密に形成されていると、母型の転写パターン面に予め離型剤を付与して被転写材料を貼り合わせて転写を行っても、被転写材料が母型と強く密着して剥離することができない、あるいは、無理に剥離させると、母型の転写パターンが破壊されてしまい、繰り返して使用することができないといった問題が生じる。
特に、転写工程での温度が高くなるほど離型剤の性能(離型性)が低下し、転写しにくいという問題がある。
本発明は、融点が300℃以上の被転写材料に対しても母型の転写パターンを破壊せずに繰り返し転写させることができる転写構造体の製造方法及びそれに用いる母型並びに耐熱性が高い微細構造体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
<1> 表面に転写パターンが形成された母型をオゾン洗浄する工程と、前記オゾン洗浄した母型の前記転写パターンが形成されている表面に、下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤の膜を形成する工程と、前記シランカップリング剤の膜が形成された前記母型の転写パターンが形成されている表面に融点が300℃以上の被転写材料を付与するとともに加熱することにより前記被転写材料に前記母型の表面の転写パターンを転写させる工程と、前記被転写材料を前記母型から剥離させることにより前記転写パターンが反映された転写構造体を得る工程と、を含む転写構造体の製造方法。

(式(I)中、nは10、12、又は14の整数を示し、mは3又は4の整数を示し、X、Y、Zは、それぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、又はハロゲン原子を表す。)
<2> 前記被転写材料として、スーパーエンプラを用いる<1>に記載の転写構造体の製造方法。
<3> 前記母型は、前記転写パターンが形成された表面に酸化膜を有する<1>又は<2>に記載の転写構造体の製造方法。
<4> 前記母型は、前記転写パターンが形成されているガラス状炭素からなる基材と、該基材の前記転写パターンが形成されている表面に形成されている金属膜とを有する<1>〜<3>のいずれかに記載の転写構造体の製造方法。
<5> 前記転写パターンが、高さが1μm未満であり、アスペクト比が2以上の微細な突起群を含むパターンである<1>〜<4>のいずれかに記載の転写構造体の製造方法。
<6> 表面に転写パターンが形成されているガラス状炭素からなる基材と、前記基材の前記転写パターンが形成されている表面に形成されている金属膜と、下記一般式(I)で表され、前記金属膜の表面に形成されているシランカップリング剤の膜と、を有する母型。

(式(I)中、nは10、12、又は14の整数を示し、mは3又は4の整数を示し、X、Y、Zは、それぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、又はハロゲン原子を表す。)
<7> スーパーエンプラからなる基材を含み、該基材の表面に、高さが1μm未満であり、アスペクト比が2以上の微細な突起群を有する微細構造体。
本発明によれば、融点が300℃以上の被転写材料に対しても母型の転写パターンを破壊せずに繰り返し転写させることができる転写構造体の製造方法及びそれに用いる母型並びに耐熱性が高い微細構造体が提供される。
本発明により転写構造体を製造する工程の一例を示す図である。 転写パターンを有する母型の作製に使用するECR型のイオンビーム加工装置の一例を示す概略構成図である。 本発明で用いるシランカップリング剤が母型の基材表面に結合している状態を示す模式図である。 実施例で作製した母型の転写パターン面を観察したSEM画像(1万倍)である。 実施例で作製した母型の転写パターン面を観察したSEM画像(6万倍)である。 実施例における転写工程を示すフロー図である。 実施例で母型の転写パターンを転写したPEEK基板の表面を示すSEM画像(1万倍)である。 実施例で母型の転写パターンを転写したPEEK基板の表面を示すSEM画像(6万倍)である。 各シランカップリング剤の加熱温度と接触角との関係を示すグラフである。
以下、添付の図面を参照しながら本発明について具体的に説明する。
本発明者らは、一般式(I)で表されるシランカップリング剤の有用性を検証したところ、nが8以下の化合物では、被転写材料の融点が300℃以上である場合に転写が困難であり、最初の転写ができたとしても繰り返して転写を行うことができないことを知見した。これは、nが8以下の化合物では、転写工程において300℃以上で加熱された場合に離型性が大きく低下するためと考えられる。
さらに、本発明者らは、母型に離型剤を付与する前の洗浄工程として、オゾン洗浄を行う場合と行わない場合とでは、転写工程で特に300℃以上で加熱されると、離型性に顕著な違いが出ることを見出した。これはオゾン洗浄によって母型の表面にOH基が多数存在し、このOH基とシランカップリング剤とが加水分解反応によって強固に結合するためと考えられる。
これらの知見に基づき、本発明が完成された。
すなわち、本発明による転写構造体の製造方法は、
表面に転写パターンが形成された母型をオゾン洗浄する工程と、
前記オゾン洗浄した母型の前記転写パターンが形成されている表面に、下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤(以下、適宜、「シランカップリング剤」、「離型剤」と記す。)の膜を形成する工程と、
前記シランカップリング剤の膜が形成された前記母型の転写パターンが形成されている表面に融点が300℃以上の被転写材料を付与するとともに加熱することにより前記被転写材料に前記母型の表面の転写パターンを転写させる工程と、
前記被転写材料を前記母型から剥離させることにより前記転写パターンが反映された転写構造体を得る工程と、
を含む。

式(I)中、nは10、12、又は14の整数を示し、mは3又は4の整数を示し、X、Y、Zは、それぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、又はハロゲン原子を表す。
図9は、一般式(I)において、X、Y、Zが全てメトキシ基であり、ペルフルオロアルキル鎖(F(CF)がF(CF10のもの(10F2P3S3M)、F(CFのもの(8F2P3S3M)、F(CFのもの(6F2P3S3M)について本発明者らが検証した温度と接触角との関係を示している。各温度での加熱時間は120分である。なお、本明細書では、前記一般式(I)で表される化合物として、例えば「10F2P3S3M」と表記する場合は、「10F」はF(CFのnが10、「2P」はビフェニレン基、「3S」は(CHSiのmが3、「3M」は3つのメトキシ基、すなわちX、Y、Zが全てメトキシ基である化合物を意味する。
図9に見られるように、前記一般式(I)においてnが6のもの(6F2P3S3Mは200℃以上の温度では接触角が急激に小さくなり、nが8のものは250℃以上で接触角が低下する。従って、nが8以下のシランカップリング剤(8F2P3S3M)では融点が300℃以上の被転写材料を用いると、転写が困難であり、特にこのような融点が高い材料に対してパターンの転写を繰り返すことが困難である。
一方、前記一般式(I)においてnが10以上のシランカップリング剤(10F2P3S3M)では、300℃を超えても接触角の低下は見られず、400℃程度の高温でも高い接触角が維持されている。
図1は、本発明に係る転写構造体を製造する方法の工程の一例を示す図である。
<オゾン洗浄工程>
‐母型‐
まず、表面に転写パターン14が形成されている母型10を用意する(図1(A))。
母型10の本体となる基材12の形状、サイズ、転写パターン(凹凸パターン)14は、特に限定されず、転写すべき材料や用途等に応じて選択すればよいが、基材12の材質(モールド材料)としては、オゾン洗浄によって侵食されず、かつ、300℃以上、好ましくは350℃以上、より好ましくは400℃以上の耐熱性を有するものを用いる。
耐オゾン性、耐熱性のほか、転写パターン14の形成容易性、母型10としての機械的強度などの観点から、例えば、ガラス状炭素(グラッシーカーボン)、シリコン、SOG、石英、セラミックス、金属等を挙げることができる。
なお、グラッシーカーボンは、耐熱性、微細加工性において優れ、グラファイトのような他の炭素素材とは異なり機械的強度も高い反面、オゾン洗浄によって侵食、すなわち、酸化されて二酸化炭素となってしまう。そのため、グラッシーカーボンを用いる場合は、グラッシーカーボンからなる基材の表面に転写パターンを形成した後、転写パターンを形成した表面(適宜、「転写パターン面」又は「パターン面」と略記する。)に、Al、Cr、W等の金属膜(図示せず)を形成したものを母型10とすればよい。
基材12の表面における転写パターン14は目的に応じて形成すればよく、例えば、リソグラフィ、電子ビーム加工、イオンビーム加工などによって基材12の表面に所望の凹凸パターン14を形成すればよい。
例えば、シリコン基板等の基材12の表面(片面)に、リソグラフィ(フォトリソグラフィ、電子ビームリソグラフィなど)とエッチングにより所望の配線パターンを形成することができる。また、シリコン基板等の平坦な基板上に、SOG(Spin on Glass)を焼成した後、所定の凹凸パターンに成形することもできる。
また、基材12の表面に転写パターンとしてnmオーダーの微細な突起群を形成することによって、被転写材料18に反射防止効果を付与したり、被転写材料18の表面積を広くする場合には、例えば、グラッシーカーボン等の基材12を用い、これにイオンビーム加工を施すことで、基材12の表面(加工面)に、nmオーダーの微細な突起群を形成させてもよい。例えば、グラッシーカーボン基材にECR(電子サイクロトン共鳴)によるイオンビーム加工を施せば、高さが1μm未満であり、アスペクト比が2以上の針状、円錐状、角錐状等、根元から先端に向けて縮径する形状を有する微細な突起群からなるパターンを形成することができる。このような根元から先端に向けて縮径する形状の突起群からなる転写パターンであれば、円柱状などの径がほぼ一定の突起群からなる転写パターンよりも転写(剥離)が容易となる点で有利となる。なお、ECRの加工では、加工時間、加速電圧、ガス流量を調節することで、基材の表面に形成される突起の高さやピッチPをある程度制御することができる(特開2008−233850号公報参照)。
図2は、本発明に係る母型の製造に使用することができるECR(電子サイクロトン共鳴)型のイオンビーム加工装置(プラズマエッチング装置)の構成の一例を概略的に示している。このイオンビーム加工装置50は、基板52を保持するためのホルダ66、ガス導入管54、プラズマ生成室56、エクストラクター58、電磁石60、イオンビーム引き出し電極62、ファラデーカップ64等を備えている。なお、例えば500V以下の低加速電圧では電流密度が小さくなるので、エクストラクター58は、電流密度を上げるために引き出し電極62よりプラズマ側でイオンを引き出すためのグリッドである。エクストラクター58を用いれば、加速電圧が低くても、電流密度が大きくなり加工速度を高めることができる。
このようなECR型のイオンビーム加工装置50を用いて母型を製造するには、まず、グラッシーカーボンからなる基材52を用意し、これをホルダ66にセットする。用いるグラッシーカーボン基材は板状はもちろん、イオンビーム加工を施す面が曲面となっているものでもよい。なお、イオンビーム加工を施す面は研磨されていることが好ましい。研磨面であれば、エッチング前は滑らかな面となっており、加工により微細な突起を均一に形成し易い。
グラッシーカーボン基材を装置50内に設置した後、反応ガスを導入するとともに所定の加速電圧をかけて基材52の表面にイオンビーム加工を施す。
反応ガスとしては酸素を含むガスを用い、酸素のみでもよいし、酸素にCF4等のCF系のガスを混ぜたガスも用いることができる。
このようにECR型のイオンビーム加工装置50を用いて基材52の表面にイオンビーム加工を施すことで、先端に向けて縮径する形状を有する微小な突起群(微細構造)を形成することができる。グラッシーカーボン基材52の表面に形成される突起の形状及びピッチは、イオンビーム加工の際の加速電圧、加工時間、及びガス流量により大きく影響される。従って、加速電圧、加工時間、及びガス流量の少なくともいずれか1つを制御することにより、基材の表面に形成する突起の形状及びピッチを制御することができる。また、加速電圧、加工時間、ガス流量等を調節することで、例えば、突起の形状については、先端に向けて縮径する形状を有する形状として、針状のみならず、円錐状、多角錐状、円錐台状、多角錐台状、放物形状等の微細な突起群を形成することもできる。
また、ECR型のイオンビーム加工装置50を用いれば、比較的大きい面であっても一括して加工することができる。そして、このような方法によれば、グラッシーカーボン基材を容易に表面加工することができ、無反射に近い反射防止効果を発揮することができる母型を製造することができる。
特に、加速電圧を300V以上、かつ、加工時間を18分以上としてグラッシーカーボン基板にECR加工を施すことにより、根元部分から先端部まで縮径した針状又は円錐状の突起を確実に形成することができ、反射率を20%以下にすることができる。なお、加速電圧を大きくし過ぎると突起が細くなって転写時に折れ易くなり、加工時間を長くすると生産性の低下を招くおそれがあるため、加速電圧は1000V以下、加工時間は30分以下とすることが好ましい。
そして、グラッシーカーボン基材において、上記のような先端に向けて縮径する形状を有する微細突起群が形成された表面は、柱状体の突起が形成されている場合に比べて入射光が反射し難く、より高い反射防止効果を奏するものと考えられる。
グラッシーカーボン基材の表面に形成された先端に向けて縮径する形状の微細突起14は、200nm〜3000nm、より好ましくは720nm〜1370nmの平均高さ(H)を有し、各突起14の根元の直径、すなわち平均最大径が50nm〜300nmの範囲内、より好ましくは80nm〜220nmであり、50nm〜300nm、より好ましくは120nm〜220nmのピッチ(P)で形成されていれば、極めて高い反射防止効果を発揮する。特に、突起の高さが200nm以上であり、かつ、140nm以下のピッチで形成されていれば、無反射の構造とすることができる。
また、根元部分から先端部までテーパ状に縮径している突起14が所定のピッチで形成されている場合、突起14の先端部の角度(頂角)を2θ、根元部分の半径(D/2)をr、高さをhとすると、tanθ=r/hより、θ=tan-1(r/h)となる。
そして、無反射構造となるには、理論上、突起のピッチ(P)<137nm、高さ(h)>200nmが条件となる。これより、2θ<37.8°の場合に無反射構造となる。従って、突起14の先端部分の角度が上記の関係を満たすときに無反射又はそれに近い反射率を達成できると考えられる。ただし、突起先端部の角度が小さすぎる場合は、転写時に突起が折れ易く、また、径が均一な柱状に近づいて反射率が上昇してしまうものと考えられる。従って、突起14が針状又は円錐状の場合、先端部の角度は好ましくは3°以上、より好ましくは10°以上、特に好ましくは15°以上である。
さらに、本発明で用いる母型は、グラッシーカーボンの基材の表面に反射防止構造を構成する微細な突起の5倍以上の幅と高さを有し、先端に向けて縮径する形状を有する大型の突起が点在するものとしてもよい。このような大型の突起を形成させるためには、例えば、グラッシーカーボンの基材の表面に大型の突起を形成するためのマスク材料を点在させた状態でイオンビーム加工を施せばよい。その結果、マスク部分以外は加工され、マスクされた部分が大型の突起として残る。なお、マスク材料としては、例えば、シロキサンポリマー等を用いることができ、フォトリソグラフィや電子ビームリソグラフィ等によりグラッシーカーボン基材上の所定の位置にマスクを点在させることができる。
このようにグラッシーカーボン基材の表面上に針状等の微細な突起とともに大型の突起が点在している、反射防止構造パターンを有する母型を用い、例えば石英ガラス等の光学基板に転写すれば、ナノオーダーの微細な突起群とともに、マイクロオーダーの切り欠き部(マイクロプリズムアレイ等と呼ばれる)を有する表面構造に加工することができる。このような表面構造を有するガラスとすれば、より高い反射防止効果を有する光学部材を得ることができる。
グラッシーカーボンの基材の表面に、針状等、先端に向けて縮径する形状を有する微細な突起群等を形成して転写パターン面を形成した後、この転写パターン面に、めっき、蒸着等などにより金属膜を形成する。これにより、グラッシーカーボン基材の微細な転写パターンが反映された金属膜を有する母型が得られる。
転写パターンを形成した基材の転写パターン面に形成する金属膜としては、Al、Cr、W等の金属等が挙げられ、特にクロム(Cr)を含む膜が好ましい。
金属膜の成膜方法は特に限定されないが、好ましくは、蒸着、塗布、及びめっきが挙げられる。金属膜の材質や、基材12を構成するモールド材料に応じて成膜法を選択すればよい。
例えば、基材12がグラッシーカーボン等の炭素により形成されている場合は、その表面にクロムを成膜すると、中間層として炭化クロム(Cr、CrC)が形成されるとともに表面には安定な酸化クロム(Cr)が形成され、密着性の高いCr膜が得られる。
一方、例えば、基材が石英の場合には、石英上にCrで成膜すれば、密着性の高いCr膜が得られる。また、基材がSOGの場合も同様に安定した酸化クロムが形成され、密着性が高いCr膜が得られる。
なお、金属膜はCr膜に限定されず、基材との密着性のほか、被転写材料の剥離容易性等に応じて選択すればよい。
金属膜の厚みは、基材の転写パターン14の凹凸のピッチP等に応じて決めればよいが、金属膜の厚みが薄過ぎると保護膜として十分に機能せず、転写によって凹凸パターンが部分的に破損してしまうおそれがある。一方、金属膜の厚みが厚過ぎると凹凸パターン14が平坦化され、被転写材料に基材12の転写パターン14が反映され難くなるおそれがある。転写パターン14の凸部間の距離(ピッチ)Pにもよるが、金属膜の厚みは、好ましくは1〜3000nm、より好ましくは3〜1000nm、特に好ましくは5〜100nmである。
上記のようにグラッシーカーボン基材の転写パターン面にCr等の金属膜を形成して母型とすれば、これをオゾン洗浄しても転写パターンが侵食されず、微細構造を保つことができる。
また、転写パターン面に形成されたAl、Cr等の金属膜は、外気と触れることで酸化され、酸化膜が形成される。表面に酸化膜が形成されていることで、オゾン洗浄した際にOH基が表面に形成され易く、その後、本発明で用いるシランカップリング剤の加水分解基とOH基との脱水反応によりシランカップリング剤が強固に付着することになる。
以上、基材12の材質(モールド材料)として、ガラス状炭素(グラッシーカーボン)を用いた場合を中心に説明したが、ガラス状炭素に限定されるわけではなく、前述のように、シリコン、SOG、石英、セラミックス、金属等も用いることができる。
‐オゾン洗浄‐
表面に転写パターンが形成された母型を用意した後、母型をオゾン洗浄する。
オゾン洗浄は、例えば、市販のオゾン洗浄機を用い、10〜120分行うことが好ましく、15〜60分行うことがより好ましい。また、オゾン洗浄後は、すぐに離型剤に浸漬させることが好ましい。
<シランカップリング剤膜形成工程>
オゾン洗浄した母型の表面に、下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤の膜(離型層)16を形成する(図1(B))。
式(I)中、nは10、12、又は14の整数を示し、mは3又は4の整数を示し、X、Y、Zは、それぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、又はハロゲン原子を表す。なお、X、Y、Zは、全てが同じであることが好ましく、また、X、Y、Zは母型の基材との反応性が高い点で、メトキシ基又は塩素原子が好ましく、表面反応時の塩酸発生の危険性を除けば、基質表面への反応性から見て特に塩素原子が好ましい。
上記一般式(I)で表されるシランカップリング剤は、表面エネルギーが低く水に対して100度以上の接触角を示し、特に、nが10以上である場合に350℃以上の雰囲気に4時間以上、あるいは400℃の雰囲気に10時間晒しても前記接触角の値を維持することができる。すなわち、このシランカップリング剤は、優れた耐熱性を有し、さらに、耐久性、離型性、および防汚性にも優れている。
また、本発明で用いるシランカップリング剤は、ペルフルオロアルキル基及びビフェニルアルキル基を有するため、上記離型剤膜はモノレーヤー(分子一層)となり、しかも加熱処理によって、2次元ないし3次元の網状のシロキサン結合を形成するシロキサンネットワークが構築されるので、微細パターンの転写に効果的であると推察される。
しかも、本発明では、母型の転写パターンが形成されている面がオゾン洗浄によって活性化した状態となっており、多数のOH基が存在するため、シランカップリング剤の末端の加水分解基(XYZ)がOHとの加水分解反応によって母材のパターン面に強固に付着することになると考えられる。
上記一般式(I)で表されるシランカップリング剤は、例えば以下の方法によって製造することができる。
下記一般式(2)で表される4,4’−ジブロモビフェニルを、

下記一般式(3)で表されるペルフルオロアルキルヨージドと極性溶媒中で、銅ブロンズ粉触媒を用いて反応させて、
F(CFI (3)
(式中、nは10〜14の整数である。)
下記一般式(4)で表される4−ペルフルオロアルキル−4’−ブロモビフェニルを合成する。

次に、上記4−ペルフルオロアルキル−4’−ブロモビフェニルを、下記一般式(5)で表される不飽和アルキルブロミドと極性溶媒中でCuI触媒を用いて反応させて、
CH=CH(CH−Br (5)
(式中、pは1〜4の整数である。)
下記一般式(6)で表される4−ペルフルオロアルキル−4’−ビニルアルキルビフェニルを合成する。

その後、上記4−ペルフルオロアルキル−4’−ビニルアルキルビフェニルを、下記シラン類から選択される1種と、有機溶媒中で塩化白金酸触媒を用いて反応させて、前記一般式(I)で表されるシランカップリング剤を製造することができる。
シラン類:トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロピルシラン、トリイソプロピルシラン、メチルジメトキシシシラン、メチルジエトキシシシラン、メチルジプロポキシシラン、メチルジイソプロポキシシラン、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン
上記シランカップリング剤を母型の転写パターン面に付与する方法は特に限定されないが、ナノサイズの微細パターンの場合には、付与したシランカップリング剤の膜が厚過ぎるとパターンが埋まってしまう。一方、シランカップリング剤の付与が不十分であると、微細パターン(特に高アスペクト比のものなど)の底部まで離型剤が十分に行き渡らないおそれがある。これらの問題が発生しないように、例えば、スプレーコート、スピンコート、ディッピング、それらの重ね塗り、ロールコート、スクリーン印刷、蒸着等、公知のコーティング方法から選択することができる。
例えば、転写パターンが、突起(凸部)の高さが1μm未満で、アスペクト比が2以上のnmオーダーとなる微細な構造の場合、転写パターン面にシランカップリング剤を付与する際、加圧による転写パターンの破壊を防ぎ、パターン面にできるだけ均一に付与するため、上記シランカップリング剤を溶媒に溶かしてスピンコートによって付与することが好ましく、大型のモールドの場合にはディッピングが好ましい。さらに、シランカップリング剤をモールドの底まで十分に付与するため、対流や超音波振動を加えることもできる。
なお、離型層は、転写パターン面の全体に形成してもよいし、微細パターンの大きさ、密度、転写されたパターンの用途、被転写部材の材質などによっては、パターン面の一部、例えば凸部のみに形成してもよい。
シランカップリング剤を溶かす溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、フッ素系溶剤(例えば、住友3M社製のHFE−7100、HFE−7200[(CFCFCF−O−CHCH]、フルオロポリエーテル系溶剤、代替フロンなど)、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、酢酸エチルなどが挙げられる。これらの中から選択した溶媒に、シランカップリング剤を好ましくは0.01〜10%、さらに好ましくは0.1〜1.0%の濃度で用いることが好ましい。
また、母型10の転写パターン面に形成するシランカップリング剤の膜16は、その膜厚が大き過ぎると、パターン14の微細な凹凸間に離型剤16が充填され、被転写材料18が深く埋め込まれ難くなる結果、母型の転写パターンが被転写材料18に反映され難い可能性もある。そのため、母型の転写パターン面に形成する離型剤の膜厚は、好ましくは単分子層〜50nmであり、より好ましくは単分子層〜10nmである。
シランカップリング剤の膜厚は、例えば、転写パターン面に塗布する際に用いる溶液中のシランカップリング剤の濃度で調整することができるほか、転写パターン面にシランカップリング剤を含む溶液を塗布した後、溶媒でリンスすることによって薄膜化を図ることもできる。
母型の転写パターン面に一般式(I)で表されるシランカップリング剤の膜を形成した後、必要に応じてリンスを行う。
リンスを行う目的は、転写パターン面に強固に結合したシランカップリング剤とは別に、単に物理吸着し、結合方向がバラバラで空気側に必ずしもフッ素鎖が向いてなく、表面自由エネルギーの低下を妨げる余計なシランカップリング剤を洗い除くことである。
リンス液としては、有機溶媒、水などを用いることができ、例えば、HFE−7100(住友スリーエム社製)等のフッ素系溶媒を用いることができる。フッ素溶媒でリンスした後、さらに水でリンスしてシランカップリング剤のメトキシ基をOH基に変えることでカップリング効果を向上させることもできる。
また、必要に応じて加熱処理(ベーク)を行う。
加熱処理を行う目的は、シロキサン結合と転写パターン面へのシランカップリング剤の結合を促進させ、かつフッ素鎖を安定な状態に持っていくことである。
図3は、本発明で用いるシランカップリング剤が母型の基材表面に結合している状態を示す模式図である。前記一般式(I)においてX、Y、Zが全てメトキシ基の場合を例にとって説明すると、シランカップリング剤が空気中で母型の表面に塗布されると、空気中の湿気が作用してメトキシ基がOH基になってメタノールが離脱し、OH基に変わると別分子のメトキシ基と反応してシロキサン結合が形成される。また、母型表面のOH基あるいは吸着水と反応して水素結合による比較的弱い結合が生じる。このような種々の結合形成に対して熱による熟成が行われて、OH基同士の縮合を促進し、Si−O−Si、あるいはSi−O−基材の結合を強固な共有結合に変えるため、表面に強い結合が形成される。なお、これらの目的は、加熱処理を行わなくとも、塗布後時間をおくことで達することもできる。
シロキサン結合が完了すると、分子間距離が小さくなって母型表面をフッ素系シランカップリング剤が密に覆うことになって離型性を向上させる効果を発揮するものと考えられる。
加熱処理条件は特に限定されないが、例えば、オーブン中で120〜160℃で15〜
35分行うことが好ましい。
なお、母型の転写パターン面に離型剤を付与した後、加熱処理する前又は後にリンスしてもよい。リンスを行う場合は、加熱処理後に行うことが好ましい。
<転写>
母型10の転写パターン面にシランカップリング剤の膜16を形成した後、転写パターン面に融点が300℃以上の被転写材料を付与するとともに加熱することにより被転写材料に母型10の表面の転写パターン14を転写させる(図1(C))。
‐被転写材料‐
母型10の転写パターンを転写させる材料(被転写材料)18としては、融点が300℃以上の材料を用いる。例えば、スーパーエンプラ、低融点ガラスが挙げられる。本発明におけるスーパーエンプラとしては、好ましくは熱変形温が200度以上のもの、具体的には、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSU)、ポリエーテルサルホン(PEB)、ポリフェレンサルフィド(PPS)、ポリイミド(PI)、ポリアリレート(PAR)などが挙げられる。
被転写材料に母型の転写パターンを転写させるには、通常、被転写材料を軟化又は液状化させて母型の転写パターンの凹部に入り込ませた後、冷却して被転写材料を硬化させる。このような転写工程では、被転写材料の融点が高いほど高温に加熱させる必要があるが、本発明では、母型をオゾン洗浄した後で離型剤として前記特定のシランカップリング剤を付与することで、転写工程において300℃以上の高温に曝されても離型性が保たれるとともに、融点が300℃以上である材料に対しても転写を繰り返すことができる。
特に、母型10を構成する基材としてグラッシーカーボンを用い、転写パターン面にCrなどの金属膜を設けた母型であれば、融点が400℃以上の材料に対しても繰り返し転写することができる。
ただし、図9に示されるように、例えば、10F2P3S3Mで表されるシランカップリング剤の場合、450℃を超える高温まで曝されると接触角が低下、すなわち、離型性が低下する。そのため、本発明で用いる被転写材料の融点は500℃以下であることが好ましく、450℃以下であることがより好ましく、400℃以下であることが特に好ましい。
シランカップリング剤の膜が形成された母型10の転写パターン面に被転写材料18を付与する方法は特に限定されず、被転写材料18及び母型10の材質等に応じて選択すればよい。例えば、予め成形した被転写材料を母型10の転写パターン面14に押し当てるとともに被転写材料の融点以上に加熱することで、軟化あるいは液状化した材料に母型10のパターン14が転写され、その後冷却して再度硬化させればよい。
被転写材料18を母型10から剥離させ易いように、被転写材料18に支持部材20を貼り合わせて一体化させてもよい(図1(D))。
例えば、樹脂溶液を転写パターン14に塗布した後、支持部材20を貼り合わせ、必要に応じて支持部材20を母型10に対して加圧した状態で被転写材料18を硬化させる。このようにして被転写材料18を支持部材20と一体化させれば、支持部材20を保持することで、母型10からの剥離を一層容易に行うことができる。
支持部材20としては、被転写材料18と接合し、母型10から剥離する際、被転写材料18を支持することができるものであれば限定されず、被転写材料18の種類、用途等に応じて選択すればよい。
また、被転写材料18との接合強度を向上させるため、被転写材料18と接合させる支持部材20の表面を予め粗面化してもよい。例えば、支持部材20の表面に微粒子を付着させる方法、微粒子を高圧で吹き付ける方法(ブラスト)、などによって支持部材20の表面を荒らすことで、凹凸が形成され、被転写材料18との接合強度を向上させることができる。
また、被転写材料18として金属材料を用いることもできる。例えば、母型10の転写パターン面に、300℃以上の温度で蒸着によって金属層を形成することができる。これにより母型の転写パターンが反映された金属層を得ることができる。
被転写材料18に母型10の表面の転写パターン14を転写させた後、被転写材料18と母型10を分離する(図1(E))。
例えば、被転写材料18を支持部材20と一体化させた場合は、支持部材20を保持して母型10から引き離せばよい。これにより、母型10の転写パターン14が被転写材料18に精度良く反映された転写構造体30が得られる。
このような工程によって製造される転写構造体30としては、母型の転写パターンが反映された微細構造体、具体的には、母型の転写パターンが反射防止機能を有する場合は、その転写パターンが反映された反射防止構造体が得られる。例えば、スーパーエンプラからなる基材の表面に、高さが1μm未満であり、アスペクト比が2以上の微細な突起群を有する微細構造体を得ることができる。
また、配線基板を製造する場合は、母型の表面に、凸部が配線パターンとなるように転写パターンを形成しておき、シランカップリング剤の膜16を形成した母型10の転写パターン面に、300℃以上の温度で蒸着によって金属層を形成する。次いで、金属層上に、支持部材20として例えばPET等の樹脂板を接着剤を介して貼り合せて、あるいは、樹脂板を押し当てて加熱し、金属層と樹脂板とを一体化させる。その後、樹脂板とともに金属層を剥離することにより、母型の微細パターンが転写された金属層を有する微細構造体を得ることができる。このような方法によれば、例えば、微細な回路を有する配線基板を作製することができる。
本発明では、離型剤が300℃以上の温度に曝されても離型性がほとんど低下しないため、上記のような被転写材料の剥離に用いる支持部材としてもスーパーエンプラなどの融点が高い(耐熱性が高い)材料を用いることもできる。支持部材の耐熱性も高ければ、例えば、本発明の方法により作製した微細構造体(例えば配線基板)が300℃以上の高温まで発熱したり、高温下に置かれても変形が抑制されることになる。
本発明では、母型をオゾン洗浄した上で前記一般式(I)で表される特定のシランカップリング剤を離型剤として用いているため、転写工程で300℃以上の高温にさらされても、母型10の転写パターン14が転写された被転写材料18を母型10から容易に剥離することができるとともに、母型10の転写パターン14の破壊を効果的に抑制することができる。
また、シランカップリング剤の膜16は、被転写材料18の剥離後においても転写パターン面に強固に結合しているため、剥離後、シランカップリング剤を再度付与せずに、融点が300℃以上の被転写材料18への転写を繰り返し行うことができる。従って、本発明を適用すれば、例えば、母型の転写パターンが反映された耐熱性が高い微細構造体を低コストで量産することも可能である。
また、本発明によって微細パターンを有する母型10を用いて製造される転写構造体(微細構造体)を型として用いて、再度転写して微細パターンを有する多数の複写体を繰り返し製造することもできる。
以下、実施例について説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
‐離型剤の製造‐
以下の工程により、一般式(I)において、X、Y、Zが全てメトキシ基であり、(1)RがF(CFのもの(8F2P3S3M)、(2)F(CF10のもの(10F2P3S3M)、(3)F(CF12のもの(12F2P3S3M)をそれぞれ合成した。
(1)F(CF(CCHCHCHSi(OCH [8F2P3S3M]は以下の工程(1−1)〜(1−3)を経て合成した。
(1−1) F(CF(CBr [8F2PB]の合成

還流冷却器と滴下漏斗を装備した500mlナス型フラスコを窒素雰囲気に置換し、銅ブロンズ粉 23.0g(362mmol)、4,4’−ジブロモビフェニル 25.0g(80.1mmol)、さらに溶媒としてDMSO 120mlを加えた後、120℃で加熱撹拌した。2時間後、ペルフルオロオクチルヨージド 23.6ml(80.5mmol)をゆっくりと滴下し、引き続き120℃、24時間加熱撹拌した。還流終了後、溶液を室温まで冷却し,桐山ロートを用いて過剰の銅粉と白色固体を濾別した。得られた銅粉と白色固体の混合物から酢酸エチルを溶媒に用いソックスレー抽出した。抽出液中に存在するCuBr、CuIを飽和NaCl水で洗浄除去し、さらに抽出液を硫酸マグネシウムで脱水、酢酸エチルを減圧留去した。残留物を減圧蒸留により精製して、留出物を得た。
得られた留出物についてH−NMR、FT−IR、Massの各スペクトルにより分析を行った。得られた留出物は、H−NMR、FT−IR、Mass(m/z 651)の各スペクトルにより、8F2PBであると同定した。
収量 22.9g(35.2mmol)
収率 44%
沸点 134−135℃/30Pa
性状は、白色固体であった。
(1−2) F(CF(CCHCH=CH [8F2PA]の合成

滴下ロートを装備した200mlナス型フラスコを窒素雰囲気に置換し、ドライアイス/メタノール冷媒(−78℃)で冷却した後、2.66Mのn−ブチルリチウム/へキサン溶液6.79ml(18.1mmol)を加え、続いて0.76Mのイソプロピルマグネシウムブロミド/THF溶液11.9mml(9.04mmol)を加え1時間攪拌した。その後、50mlのジエチルエーテルに溶解させた8F2PB 4.80g(7.40mmol)をゆっくりと滴下し、−78℃で1時間攪拌した。
黄褐色に変化した溶液に触媒CuI0.42g(22.2mmol)を加えた後、アリルブロミド3.82ml(45.18mmol)を滴下し、2時間攪拌後、飽和NHCl水溶液を沈殿が生じなくなるまで加え反応を停止した。酢酸エチルで抽出後、硫酸マグネシウムで脱水し、酢酸エチルを減圧除去した。残留物を減圧蒸留により精製して留出物を得た。
得られた留出物についてH−NMR、FT−IR、Massの各スペクトルにより分析を行った。得られた留出物は、H−NMR、FT−IR、Mass(m/z 612)の各スペクトルにより、8F2PAであると同定した。
収量 1.86g(3.04mmol)
収率 41%
沸点 164−167℃/80Pa
性状は、白色固体であった。
(1−3) F(CF(CCHCHCHSi(OCH [8F2P3S3M]の合成

還流冷却器を取り付けた200mlナス型フラスコを窒素雰囲気に置換し、THF 10ml、8F2PA 1.86g(3.04mmol)、トリメトキシシラン 0.77g(6.08mmol)、触媒として0.1M HPtCl/THF溶液0.1ml(0.01mmol)を採取し、50℃で48時間撹拌した。放冷後、THF、トリメトキシシランを減圧留去した。残留物を減圧蒸留により精製して留出物を得た。
得られた留出物についてH−NMR、FT−IR、Massの各スペクトルにより分析を行った。得られた留出物は、H−NMR、FT−IR、Massの各スペクトルにより、8F2P3S3Mであると同定した。
収量 1.50g(2.04mmol)
収率 67%
沸点 160−165℃/30Pa
性状は、白色固体であった。
(2)F(CF10(CCHCHCHSi(OCH (10F2P3S3M)は、以下の工程(2−1)〜(2−3)を経て合成した。
(2−1) F(CF10(CBr [10F2PB]の合成

還流冷却器と滴下漏斗を装備した500mlナス型フラスコを窒素雰囲気に置換し、銅ブロンズ粉20.0g(315mmol)、4,4’−ジブロモビフェニル20.0g(64.1mmol)、さらに溶媒としてDMSO 120mlを加えた後、120℃で加熱撹拌した。2時間後、ペルフルオロデシルヨージド42.6g(66mmol)をゆっくりと滴下し、引き続き120℃、24時間加熱撹拌した。還流終了後,溶液を室温まで冷却し、桐山ロートを用いて過剰の銅粉と白色固体を濾別した。得られた銅粉と白色固体の混合物から酢酸エチルを溶媒に用いソックスレー抽出した。抽出液中に存在するCuBr、CuIを飽和NaCl水で洗浄除去し、さらに抽出液を硫酸マグネシウムで脱水し、酢酸エチルを減圧留去した。残留物を減圧蒸留して、留出物を得た。得られた留出物についてMassスペクトルの分析結果、m/z(分子量)751により、10F2PBであると同定した。
収量 28.2g(37.5mmol)
収率 59%
沸点 139−143℃/32Pa
性状は、白色固体であった。
(2−2) F(CF10(CCHCH=CH [10F2PA]の合成

滴下ロートを装備した200mlナス型フラスコを窒素雰囲気に置換し、ドライアイス/メタノール冷媒(−78℃)で冷却した後、2.66M n−ブチルリチウム/へキサン溶液7.2ml(19.2mmol)を加え、続いて0.76M イソプロピルマグネシウムブロミド/THF溶液12.3mml(9.3mmol)を加え1時間攪拌した。その後、50mlのジエチルエーテルに溶解させた10F2PB 5.27g(7.40mmol)をゆっくりと滴下し、−78℃で1時間攪拌した。黄褐色に変化した溶液に触媒CuI 0.5g(1.6mmol)を加えた後、アリルブロミド5.4g(45mmol)を滴下し、2時間攪拌後、飽和NHCl水溶液を沈殿が生じなくなるまで加え反応を停止した。酢酸エチルで抽出後、硫酸マグネシウムで脱水し、酢酸エチルを減圧除去した。残留物を減圧蒸留して、留出物を得た。
得られた留出物についてMassスペクトルの分析結果、m/z(分子量)712により、10F2PAであると同定した。
収量 2.16g(3.04mmol)
収率 41%
沸点 169−173℃/77Pa
性状は、白色固体であった。
(2−3) F(CF10(CCHCHCHSi(OCH [10F2P3S3M]の合成

還流冷却器を取り付けた200mlナス型フラスコを窒素雰囲気に置換し、THF10ml、10F2PA 2.16g(3.04mmol)、トリメトキシシラン1.0g(8.2mmol)、触媒として0.1M HPtCl/THF溶液0.1ml(0.01mmol)を採取し、50℃で48時間撹拌した。放冷後、THF、トリメトキシシランを減圧留去した。残留物を減圧蒸留して留出物を得た。
得られた留出物についてNMR、FT−IR、Massの各スペクトルに分析を行った。FT−IR、Massの各スペクトルを図4、図5、図6に示す。
各スペクトルの分析結果、得られた留出物は、10F2P3S3Mであると同定された。HRMS=834.1083(計算値:834.5323)。
収量 1.65g(1.98mmol)
収率 65%
沸点 164−167℃/28Pa
性状は、白色固体であった。
(3) F(CF12(CCHCHCHSi(OCH [12F2P3S3M]の合成

還流冷却器を取り付けた200mlナス型フラスコを窒素雰囲気に置換し、THF10ml、12F2PA 2.50g(3.07mmol)、トリメトキシシラン1.0g(8.2mmol)、触媒として0.1M HPtCl/THF溶液0.1ml(0.01mmol)を採取し、50℃で48時間撹拌した。放冷後、THF、トリメトキシシランを減圧留去した。残留物を減圧蒸留して留出物を得た。
得られた留出物について、Massスペクトルを分析した結果、m/z(分子量)934により、12F2P3S3Mであると同定した。
収量 1.96g(2.09mmol)
収率 65%
沸点 172−174℃/26Pa
性状は、白色固体であった。
‐母型の作製‐
表面が研磨されたグラッシーカーボン(東海カーボン株式会社製)の基板(厚さ:1mm、縦横:10mm×10mm)を、図2に示したような構成のECR(電子サイクロトン共鳴)型のイオンビーム加工装置(株式会社エリオニクス製、商品名:EIS−200ER)を用いて表面にイオンビーム加工を施した。
グラッシーカーボン基板52をホルダ66にセットし、反応ガスとして酸素を導入するとともに所定の加速電圧をかけてグラッシーカーボン基板52の表面にイオンビーム加工を施した。加工条件は以下の通りである。
ビーム照射角度:加工面に対して垂直(基板の転写パターン面に対して90°)
反応ガス:酸素
ガス流量:3.0SCCM
マイクロ波:100W
加速電圧:500V
加工時間:30分
真空度:1.3×10−2Pa
次いで、グラッシーカーボン基材の加工面にCr蒸着を行い、厚さ20nmのCr膜を形成し、母型を作製した。
図4、図5は、母型の加工面を観察したSEM画像である。このSEM画像から、母型の表面には、高さ約500nm、根元の直径約80nm、ピッチ約100nmで針状ないし錐状の突起群が形成されていた。
<実施例1>
図6に示す工程により母型の表面にシランカップリング剤を付与した。
まず、前記のように作製した母型を超音波洗浄機(BRANSONIC 3510J−DTH)を用いてアセトン及びエタノールでそれぞれ15分間超音波洗浄行った。
次いで、UVオゾンクリーナー(BIOFORCE UV/Ozone ProCleaner)を用い、母型のオゾン洗浄(1時間)を行った。
次いで、シランカップリング剤として10F2P3S3MをHFE−7300(3M社製、ハイドロフルオロエーテル)溶媒に濃度0.1%となるように調製し、この調製液に前記オゾン洗浄した母型を6時間浸漬した。
次いで、母型を、ホットプレート(AZONE HP−2SA)上で120℃、15分間、加熱処理(ベーク)を行った。
被転写材料としてPEEK基板(ビクトレックスジャパン社製、ポリエーテルエーテルケトン、融点:334℃)に対し、母型の転写パターン面を、温度:350℃、加圧:200gf、保持時間:3分間として押し付けた。
加熱・加圧を停止し、室温まで冷却した後、PEEK基板から母型を引き離した。
母型の転写パターン(微細構造)の転写を行ったPEEKの表面をSEMで観察した。図7、図8にSEM画像を示す。これらの図に見られるように、PEEK表面には母型の微細構造が反映された微少な孔(径:約80nm)が多数形成されていた。
<比較例1>
実施例1において母型のオゾン洗浄を行わなかったこと以外は実施例1と同様にしてPEEK基板に対する転写を試みた。しかし、加熱・加圧を停止し、室温まで冷却した後、PEEK基板から母型を引き離すことができなかった。
<比較例2>
実施例1において離型剤として10F2P3S3Mに代えて8F2P3S3Mを用いたこと以外は実施例1と同様にしてPEEK基板に対する転写を試みた。しかし、加熱・加圧を停止し、室温まで冷却した後、PEEK基板から母型を引き離すことができなかった。
以上、本発明に係る反射防止構造体等について説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されない。例えば、グラッシーカーボン基板を用いて本発明に係る母型を製造する場合、図2に示したようなECR型のイオンビーム加工装置に限定されず、ICP等の他の加工装置を使用してもよい。
10・・・母型
12・・・基材
14・・・凹凸パターン(転写パターン)
16・・・シランカップリング剤(離型剤)
18・・・被転写材料
20・・・支持部材
30・・・転写構造体
50・・・ECR型イオンビーム加工装置
P・・・ピッチ

Claims (7)

  1. 表面に転写パターンが形成された母型をオゾン洗浄する工程と、
    前記オゾン洗浄した母型の前記転写パターンが形成されている表面に、下記一般式(I)で表されるシランカップリング剤の膜を形成する工程と、
    前記シランカップリング剤の膜が形成された前記母型の転写パターンが形成されている表面に融点が300℃以上の被転写材料を付与するとともに加熱することにより前記被転写材料に前記母型の表面の転写パターンを転写させる工程と、
    前記被転写材料を前記母型から剥離させることにより前記転写パターンが反映された転写構造体を得る工程と、
    を含む転写構造体の製造方法。


    (式(I)中、nは10、12、又は14の整数を示し、mは3又は4の整数を示し、X、Y、Zは、それぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、又はハロゲン原子を表す。)
  2. 前記被転写材料として、スーパーエンプラを用いる請求項1に記載の転写構造体の製造方法。
  3. 前記母型は、前記転写パターンが形成された表面に酸化膜を有する請求項1又は請求項2に記載の転写構造体の製造方法。
  4. 前記母型は、前記転写パターンが形成されているガラス状炭素からなる基材と、該基材の前記転写パターンが形成されている表面に形成されている金属膜とを有する請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の転写構造体の製造方法。
  5. 前記転写パターンが、高さが1μm未満であり、アスペクト比が2以上の微細な突起群を含むパターンである請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の転写構造体の製造方法。
  6. 表面に転写パターンが形成されているガラス状炭素からなる基材と、
    前記基材の前記転写パターンが形成されている表面に形成されている金属膜と、
    下記一般式(I)で表され、前記金属膜の表面に形成されているシランカップリング剤の膜と、
    を有する母型。


    (式(I)中、nは10、12、又は14の整数を示し、mは3又は4の整数を示し、X、Y、Zは、それぞれ独立して、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、又はハロゲン原子を表す。)
  7. スーパーエンプラからなる基材を含み、該基材の表面に、高さが1μm未満であり、アスペクト比が2以上の微細な突起群を有する微細構造体。
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