JP2012183584A - 鋼帯のリールマーク防止方法およびリールマーク防止用緩衝材 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋼帯の板厚が1.0mm以上と厚い場合であっても、鋼帯のコイル巻き取り時に発生するリールマークを的確に防止することができるリールマーク防止方法およびリールマーク防止用緩衝材を提供する。
【解決手段】鋼帯1をリール2にコイル状に巻き取る際に、リールマーク(板折れ部)1hの発生を防止するために、巻き取り初期の鋼帯1の一巻き目先端1aと二巻き目1bとが重なる個所に、ポリエチレンシート11とポリエチレンシート12との間に空気泡13の層を備えた3層構造の気泡緩衝材10Aを挿入する。
【選択図】図1
【解決手段】鋼帯1をリール2にコイル状に巻き取る際に、リールマーク(板折れ部)1hの発生を防止するために、巻き取り初期の鋼帯1の一巻き目先端1aと二巻き目1bとが重なる個所に、ポリエチレンシート11とポリエチレンシート12との間に空気泡13の層を備えた3層構造の気泡緩衝材10Aを挿入する。
【選択図】図1
Description
本発明は、鋼帯のリールマーク防止方法およびリールマーク防止用緩衝材に関するものである。
一般に、図3に示すように、鋼帯1をリール2にコイル状に巻き取る際に、図4に示すように、鋼帯1の巻き始め先端(一巻き目先端)1aとリール2表面との間には不可避的に段差部3が生じ、二巻き目からはこの段差部3の上に鋼帯が巻きつけられることになる。そのため、この段差部3にコイル1の面圧が集中するようになり、これがコイル1の巻き数が増加するにつれて増大することから、巻き始めから十数巻きまでにリールマーク(あるいは、エンドマーク)という板折れ現象1hが発生する。
そこで、従来、このようなリールマーク(板折れ部)1hの発生を防止する方法として、図2に示すように、巻き取り初期の鋼帯1の一巻き目先端1aと二巻き目1bとが重なる個所に緩衝材10を挿入する(挟み込む)方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、厚手のダンボール紙を緩衝材10として挿入する方法が提案されている。また、特許文献2には、多数の平行な凹凸条を形成した台紙を緩衝材10として挿入する方法が提案されている。また、特許文献3には、発泡プラスチックシートを緩衝材10として挿入する方法が提案されている。
しかしながら、上記の特許文献1〜3に記載されている緩衝材(厚手のダンボール紙、多数の平行な凹凸条を形成した台紙、発泡プラスチックシート)を挿入する方法では、板厚が1.0mm以上の鋼帯では、段差部の面圧の集中を分散させ難く、リールマークの防止効果が小さかった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、鋼帯の板厚が1.0mm以上と厚い場合であっても、鋼帯のコイル巻き取り時に発生するリールマークを的確に防止することができるリールマーク防止方法およびリールマーク防止用緩衝材を提供することを目的とするものである。
前記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]リールに巻き取る鋼帯の一巻き目先端部と二巻き目との重ね合わせ個所に、ポリエチレンシートとポリエチレンシートとの間に空気泡の層を備えた3層構造の緩衝材を挿入して巻き取ることを特徴とする鋼帯のリールマーク防止方法。
[2]前記緩衝材は、引張破断強度が、MD:65〜75N/25mm幅、TD:50〜60N/25mm幅であることを特徴とする前記[1]に記載の鋼帯のリールマーク防止方法。
[3]前記緩衝材は、圧縮速度を0.5mm/分にして、圧縮荷重が1050kg/cm2になるまで圧縮した時に、破裂せずに空気泡高さの減少が圧縮前の30%以内であることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の鋼帯のリールマーク防止方法。
[4]リールに巻き取られる鋼帯の一巻き目先端部と二巻き目との重ね合わせ個所に挿入するリールマーク防止用緩衝材であって、ポリエチレンシートとポリエチレンシートとの間に空気泡の層を備えた3層構造のリールマーク防止用緩衝材。
[5]前記リールマーク防止用緩衝材は、引張破断強度が、MD:65〜75N/25mm幅、TD:50〜60N/25mm幅であることを特徴とする前記[4]に記載のリールマーク防止用緩衝材。
[6]前記リールマーク防止用緩衝材は、圧縮速度を0.5mm/分にして、圧縮荷重が1050kg/cm2になるまで圧縮した時に、破裂せずに空気泡高さの減少が圧縮前の30%以内であることを特徴とする前記[4]または[5]に記載の鋼帯のリールマーク防止用緩衝材。
[7]リールに巻き取る鋼帯の一巻き目先端部と二巻き目との重ね合わせ個所に、前記[4]〜[6]のいずれか1項に記載のリールマーク防止用緩衝材を挿入して巻き取ることを特徴とする鋼帯の製造方法。
本発明においては、鋼帯の板厚が1.0mm以上と厚い場合であっても、鋼帯のコイル巻き取り時に発生するリールマークを的確に防止することができる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の一実施形態においては、前述の図2に示したように、鋼帯1をリール2にコイル状に巻き取る際に、リールマーク(板折れ部)1hの発生を防止するために、巻き取り初期の鋼帯1の一巻き目先端1aと二巻き目1bとが重なる個所に緩衝材10を挿入する(挟み込む)ようにしている。
そして、この実施形態においては、その緩衝材10として、図1(a)に平面図、図1(b)に断面図を示すような、ポリエチレンシート11とポリエチレンシート12との間に空気泡13の層を備えた3層構造の気泡緩衝材10Aを挿入するようにしている。
このように、ポリエチレンシート11、12と空気泡13で形成された3層構造の気泡緩衝材10Aを、鋼帯1のリール2への巻き始めの一巻き目先端1aと二巻き目1bとの重ね合わせ個所に挿入することにより、鋼帯1を巻き付けるにつれて緩衝材10Aの空気泡13が、この部分の面圧を吸収分散することになり、これまで面圧集中により発生していたリールマークを効果的に防止することができるようになる。
ここで、この3層構造の気泡緩衝材10Aは、「JIS K 7181」に基づいた引張試験における引張破断強度が、以下の範囲であることが好ましい。
MD:65〜75N/25mm幅、TD:50〜60N/25mm幅
ここで、MD(Machine Direction)とは流れ方向における引張破断強度、TD(Transverse Direction)とは幅方向における引張破断強度を表している。
ここで、MD(Machine Direction)とは流れ方向における引張破断強度、TD(Transverse Direction)とは幅方向における引張破断強度を表している。
さらに、この3層構造の気泡緩衝材10Aは、「JIS K 7181」に準拠した圧縮試験において、圧縮速度を0.5mm/分にして、圧縮荷重が1050kg/cm2になるまで圧縮した時に、破裂せずに空気泡13の高さの減少が圧縮前の30%以内であることが好ましい。
このようにして、この実施形態においては、鋼帯1の板厚が1.0mm以上と厚い場合であっても、鋼帯1のコイル巻き取り時に発生するリールマークを的確に防止することができる。
なお、図2は、上巻き取りの場合を示しているが、下巻き取りの場合でも同様に本発明により鋼帯1のコイル巻き取り時に発生するリールマークを的確に防止することができる。
本発明の実施例として、板厚1.0mm以上2.0mm未満の鋼帯、板厚2.0mm以上3.0mm未満の鋼帯、板厚3.0mm以上4.0mm以下の鋼帯について、リールに巻き取った際のリールマークの発生状況すなわちリールマークの防止効果を調査した。
本発明例1〜8は、上記の本発明の一実施形態に基づいて、ポリエチレンシートとポリエチレンシートとの間に空気泡の層を備えた3層構造の緩衝材を挿入して、上記鋼帯をリールに巻き取った。
これに対して、比較例1として、前記特許文献3に記載のように、発泡プラスチックシート(ポリエチレンシートの層と空気泡の層を備えた2層構造)を緩衝材として挿入して、上記鋼帯をリールに巻き取った。なお、鋼帯の一巻き目の先端が接する面をポリエチレンシートとした。
また、比較例2として、前記特許文献1に記載のように、ダンボール紙を緩衝材として挿入して、上記鋼帯をリールに巻き取った。
そして、リールマークの発生状況(リールマークの防止効果)について、下記のような評価を行った。
・全ての板厚でリールマーク発生無し :◎(合格)
・板厚1.0mm以上2.0mm未満と2.0mm以上3.0mm未満でリールマーク発生なし、板厚3.0mm以上4.0mm以下でリールマーク発生 :○(合格)
・板厚1.0mm以上2.0mm未満でリールマーク発生なし、板厚2.0mm以上3.0mm未満と3.0mm以上4.0mm以下でリールマーク発生 :△(合格)
・全ての板厚でリールマーク発生 :×(不合格)
・板厚1.0mm以上2.0mm未満と2.0mm以上3.0mm未満でリールマーク発生なし、板厚3.0mm以上4.0mm以下でリールマーク発生 :○(合格)
・板厚1.0mm以上2.0mm未満でリールマーク発生なし、板厚2.0mm以上3.0mm未満と3.0mm以上4.0mm以下でリールマーク発生 :△(合格)
・全ての板厚でリールマーク発生 :×(不合格)
本発明例1〜8と従来例1、2の詳しい実施条件と実施結果を表1に示す。
表1に示すように、比較例1、2は評価が×(不合格)であったのに対して、本発明例1、4は評価が△(合格)、本発明例2、3は評価が○(合格)、本発明例5〜8は評価が◎(合格)であった。
これによって、本発明の有効性が確認された。
1 鋼帯
1a 一巻き目先端
1b 二巻き目
1h リールマーク(板折れ部)
2 リール
3 段差部
10 緩衝材
10A 3層構造の気泡緩衝材
11 ポリエチレンシート
12 ポリエチレンシート
13 空気泡
1a 一巻き目先端
1b 二巻き目
1h リールマーク(板折れ部)
2 リール
3 段差部
10 緩衝材
10A 3層構造の気泡緩衝材
11 ポリエチレンシート
12 ポリエチレンシート
13 空気泡
Claims (7)
- リールに巻き取る鋼帯の一巻き目先端部と二巻き目との重ね合わせ個所に、ポリエチレンシートとポリエチレンシートとの間に空気泡の層を備えた3層構造の緩衝材を挿入して巻き取ることを特徴とする鋼帯のリールマーク防止方法。
- 前記緩衝材は、引張破断強度が、MD:65〜75N/25mm幅、TD:50〜60N/25mm幅であることを特徴とする請求項1に記載の鋼帯のリールマーク防止方法。
- 前記緩衝材は、圧縮速度を0.5mm/分にして、圧縮荷重が1050kg/cm2になるまで圧縮した時に、破裂せずに空気泡高さの減少が圧縮前の30%以内であることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼帯のリールマーク防止方法。
- リールに巻き取られる鋼帯の一巻き目先端部と二巻き目との重ね合わせ個所に挿入するリールマーク防止用緩衝材であって、ポリエチレンシートとポリエチレンシートとの間に空気泡の層を備えた3層構造のリールマーク防止用緩衝材。
- 前記リールマーク防止用緩衝材は、引張破断強度が、MD:65〜75N/25mm幅、TD:50〜60N/25mm幅であることを特徴とする請求項4に記載のリールマーク防止用緩衝材。
- 前記リールマーク防止用緩衝材は、圧縮速度を0.5mm/分にして、圧縮荷重が1050kg/cm2になるまで圧縮した時に、破裂せずに空気泡高さの減少が圧縮前の30%以内であることを特徴とする請求項4または5に記載の鋼帯のリールマーク防止用緩衝材。
- リールに巻き取る鋼帯の一巻き目先端部と二巻き目との重ね合わせ個所に、請求項4〜6のいずれか1項に記載のリールマーク防止用緩衝材を挿入して巻き取ることを特徴とする鋼帯の製造方法。
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JP2012027947A JP2012183584A (ja) | 2011-02-18 | 2012-02-13 | 鋼帯のリールマーク防止方法およびリールマーク防止用緩衝材 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015504004A (ja) * | 2011-12-22 | 2015-02-05 | ポスコ | ストリップ巻き取り時のエンドマーク長さの低減方法及びそれを用いたストリップ |
JP2019172295A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | 富士紡ホールディングス株式会社 | 梱包物及び被運搬物 |
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2012
- 2012-02-13 JP JP2012027947A patent/JP2012183584A/ja active Pending
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