JP2012181397A - 電気泳動表示装置用のマイクロカプセルと、その製造方法、および製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産効率を向上させた、マイクロカプセル、マイクロカプセルの製造方法、およびその製造装置を提供すること。
【解決手段】4層からなる複層ノズル100の各ノズルから、それぞれ、第1の粒子1を分散媒2に分散してなる分散液3、第1の重合性材料4、第2の粒子5を分散媒6に分散してなる分散液7、第2の重合性材料8をキャリア液体中に同心円状に吐出し、表面張力によって球体とする。その後、第1、第2の重合性材料を光硬化させることで2重カプセル構造のマイクロカプセルを得る。
【選択図】図2
【解決手段】4層からなる複層ノズル100の各ノズルから、それぞれ、第1の粒子1を分散媒2に分散してなる分散液3、第1の重合性材料4、第2の粒子5を分散媒6に分散してなる分散液7、第2の重合性材料8をキャリア液体中に同心円状に吐出し、表面張力によって球体とする。その後、第1、第2の重合性材料を光硬化させることで2重カプセル構造のマイクロカプセルを得る。
【選択図】図2
Description
本発明は、電気泳動表示装置用のマイクロカプセルと、その製造方法、およびその製造装置に関するものである。
例えば、電子ペーパーの画像表示部を構成するものとして、粒子の電気泳動を利用した電気泳動ディスプレイが知られている(例えば、特許文献1参照)。電気泳動ディスプレイは、優れた可搬性および省電力性を有しており、電子ペーパーの画像表示部として特に適している。
特許文献1には、対向配置された一対の電極と、これら一対の電極間に設けられ、複数のマイクロカプセルを平面状に配列してなるマイクロカプセル表示層とを有する電気泳動表示装置が記載されている。また、各マイクロカプセルは、第1のカプセル中に、正に帯電した白色粒子と第2のカプセルとを分散媒に分散してなる分散液を、封入することにより構成されていた。そして、第2のカプセルには、負に帯電した黒色粒子を分散媒に分散してなる分散液が封入されていた。
特許文献1の電気泳動表示装置では、黒色粒子を分散した分散液を、第2のカプセルに封入することにより白色粒子と黒色粒子とのカップリング(電気的な吸着)を抑制していた。換言すると、白色粒子と黒色粒子とが凝集することを抑制していた。
しかしながら、特許文献1の電気泳動表示装置では、電気泳動表示用のマイクロカプセルを製造するのに、2回の乳化重合が必要であるため、工程が多く、未反応材料が発生し易いという課題があった。また、製造コストが高くなってしまうという課題もあった。
さらに、マイクロカプセル径の制御は、乳化重合後に、ふるい分け又は比重分離法で行われるため、粒径が所定範囲外であるマイクロカプセルは、不良品になってしまう。また、製造された第1のカプセル中に、第2のカプセルが包含されていないものも、不良品になってしまうなど、特許文献1のマイクロカプセル製造方法では、生産効率が低いという課題があった。
さらに、マイクロカプセル径の制御は、乳化重合後に、ふるい分け又は比重分離法で行われるため、粒径が所定範囲外であるマイクロカプセルは、不良品になってしまう。また、製造された第1のカプセル中に、第2のカプセルが包含されていないものも、不良品になってしまうなど、特許文献1のマイクロカプセル製造方法では、生産効率が低いという課題があった。
(適用例)
本適用例に係る電気泳動表示装置用のマイクロカプセルの製造方法は、少なくとも第1層ノズル、第2層ノズル、第3層ノズル、および第4層ノズルからなる複層ノズルを用い、正または負のいずれかの極性に帯電した複数の第1の粒子を第1の分散媒に分散してなる第1の分散液を第1層ノズルから吐出し、第1層ノズルを囲むように設けられた第2層ノズルから、第1の重合性材料を含む液体を吐出し、第2層ノズルを囲むように設けられた第3層ノズルから、第1の粒子とは色彩が異なるとともに、異なる極性に帯電した複数の第2の粒子を第2の分散媒に分散してなる第2の分散液を吐出し、第3層ノズルを囲むように設けられた第4層ノズルから、第2の重合性材料を含む液体を吐出し、吐出された第1の重合性材料を硬化して第1のカプセルを形成し、吐出された第2の重合性材料を硬化して第2のカプセルを形成することを特徴とする。
本適用例に係る電気泳動表示装置用のマイクロカプセルの製造方法は、少なくとも第1層ノズル、第2層ノズル、第3層ノズル、および第4層ノズルからなる複層ノズルを用い、正または負のいずれかの極性に帯電した複数の第1の粒子を第1の分散媒に分散してなる第1の分散液を第1層ノズルから吐出し、第1層ノズルを囲むように設けられた第2層ノズルから、第1の重合性材料を含む液体を吐出し、第2層ノズルを囲むように設けられた第3層ノズルから、第1の粒子とは色彩が異なるとともに、異なる極性に帯電した複数の第2の粒子を第2の分散媒に分散してなる第2の分散液を吐出し、第3層ノズルを囲むように設けられた第4層ノズルから、第2の重合性材料を含む液体を吐出し、吐出された第1の重合性材料を硬化して第1のカプセルを形成し、吐出された第2の重合性材料を硬化して第2のカプセルを形成することを特徴とする。
本適用例によれば、1回の吐出で第1のカプセルと、第2のカプセルからなるマイクロカプセルが製造できるので、乳化重合法と比較して工程を短くできる。また、カプセル形成に必要な分の材料のみが吐出され、乳化重合法と比較してマイクロカプセル化時の未反応材料を削減することができるので、低コストでマイクロカプセルの製造ができる。
また、第2のカプセルの内部に存在する第1のカプセルの個数を制御することができるので、従来と比較して不良率を下げることができる。
また、マイクロカプセル径は第4層ノズルの直径で制御できるので、従来のふるい分けや比重分離法のようなマイクロカプセル径の制御法と比較して、マイクロカプセルの不良率を下げることができる。
従って電気泳動表示装置用マイクロカプセルの生産効率を向上させることができる。
また、第2のカプセルの内部に存在する第1のカプセルの個数を制御することができるので、従来と比較して不良率を下げることができる。
また、マイクロカプセル径は第4層ノズルの直径で制御できるので、従来のふるい分けや比重分離法のようなマイクロカプセル径の制御法と比較して、マイクロカプセルの不良率を下げることができる。
従って電気泳動表示装置用マイクロカプセルの生産効率を向上させることができる。
また、本適用例に係る電気泳動表示装置用のマイクロカプセルの製造方法は、少なくとも第1層ノズル、第2層ノズル、第3層ノズル、および第4層ノズルからなる複層ノズルを用い、複数の気泡を内包した第1の分散媒を第1層ノズルから吐出し、第1層ノズルを囲むように設けられた第2層ノズルから、第1の重合性材料を含む液体を吐出し、第2層ノズルを囲むように設けられた第3層ノズルから、第2の粒子を第2の分散媒に分散してなる第2の分散液を吐出し、第3層ノズルを囲むように設けられた第4層ノズルから、第2の重合性材料を含む液体を吐出し、吐出された第1の重合性材料を硬化して第1のカプセルを形成し、吐出された第2の重合性材料を硬化して第2のカプセルを形成することを特徴とする。
本適用例によれば、カプセル径を制御しながら、1回の工程でカプセル化ができるので生産効率を向上させることができる。
また、本適用例に係る電気泳動表示装置用のマイクロカプセルの製造方法は、少なくとも第1層ノズル、第2層ノズル、および第3層ノズルからなる複層ノズルを用い、第1の重合性材料を含む液体を第1層ノズルから吐出し、第1層ノズルを囲むように設けられた第2層ノズルから、硬化後の第1の重合性材料と色彩が異なり正または負に帯電した複数の第2の粒子を分散媒に分散してなる分散液を吐出し、第2層ノズルを囲むように設けられた第3層ノズルから、第2の重合性材料を含む液体を吐出し、吐出された第1の重合性材料を硬化して第1の粒子を形成し、吐出された第2の重合性材料を硬化してカプセルを形成することを特徴とする。
本適用例によれば、カプセル径を制御しながら、1回の工程でカプセル化ができるので生産効率を向上させることができる。
また、複層ノズルから同時に液体を吐出し、内側に配されたノズルから吐出された液体が、外側に配されたノズルから吐出された液体に包含されることが好ましい。
これによれば、複層ノズルから同時に液体を吐出することで、外側のノズルから吐出された液体が、内側のノズルから吐出された液体を良好に包含することができる。
また、複層ノズルを構成する各々のノズルに圧力を加える機構は共通であることが好ましい。
これによれば、押出しの機構を共通させることで、製造装置とその制御方法を簡略化できる。
また、第1の重合性材料、および第2の重合性材料のうち、少なくとも一方は、光硬化性の重合性材料であり、光照射によって硬化することにより、カプセルを形成することが好ましい。
これによれば、光硬化型の重合性材料を用いることで、ノズルから吐出した後に短時間で反応しカプセル形成ができるため生産効率を向上できる。
また、複層ノズルの吐出口からカプセルの直径に相当する領域には、光照射による照射光を遮光するための遮光部材が形成されていることが好ましい。
これによれば、複層ノズルの吐出口から、カプセル1つ分の液体が全て吐出され分離するまで照射光があたらないので、カプセルを良好な形状に形成できる。
また、第1の重合性材料、および第2の重合性材料は、光硬化性の重合性材料であり、第1の重合性材料の吸収波長と第2の重合性材料の吸収波長とが異なることが好ましい。
これによれば、第1の重合性材料と、第2の重合性材料との吸収波長が異なることで、それぞれ効率的に硬化が行えるので、カプセルまたは粒子を各々良好な状態に形成できる。
また、分散媒が親水性のとき、重合性材料は疎水性であり、分散媒が疎水性のとき、重合性材料は親水性であることが好ましい。
これによれば、分散媒と重合性材料とを互いに非混和性材料を選択することで、各々のノズルから吐出される液体が分離されるので、カプセル内部の包含とカプセルの形成が良好になる。
上記記載のマイクロカプセルの製造方法で形成されたことを特徴とする電気泳動表示装置用のマイクロカプセル。
少なくとも上記複層ノズルを備え、上記記載のマイクロカプセルの製造方法により電気泳動表示装置用のマイクロカプセルを製造することを特徴とする製造装置。
これによれば、カプセル径を制御しながら、1回の工程でカプセル化ができるので、生産効率を向上させた製造装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材の尺度を実際とは異ならせしめている。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る製造装置の概略構成図である。図2(a)は製造装置の複層ノズルの拡大断面図、図2(b)は複層ノズルの吐出面の平面図である。図3は、当該製造装置により作製されるマイクロカプセルの断面図である。なお以下では、説明の都合上、図1に正対したときに、図の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
本実施形態に係る製造装置500(図1)は、4層からなる複層ノズル100を用いて、それぞれのノズルからマイクロカプセル1つ分の材料を押出し、キャリア流体311中に吐出させ、外側のノズルから吐出された材料に、内側のノズルから吐出された材料を包含させた後、第2と第4ノズルから吐出された重合性材料を硬化させることで図3に示すマイクロカプセル1つを製造し、回収するものである。この方法により径のばらつきの小さいマイクロカプセルを、材料の使用効率良く製造することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る製造装置の概略構成図である。図2(a)は製造装置の複層ノズルの拡大断面図、図2(b)は複層ノズルの吐出面の平面図である。図3は、当該製造装置により作製されるマイクロカプセルの断面図である。なお以下では、説明の都合上、図1に正対したときに、図の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
本実施形態に係る製造装置500(図1)は、4層からなる複層ノズル100を用いて、それぞれのノズルからマイクロカプセル1つ分の材料を押出し、キャリア流体311中に吐出させ、外側のノズルから吐出された材料に、内側のノズルから吐出された材料を包含させた後、第2と第4ノズルから吐出された重合性材料を硬化させることで図3に示すマイクロカプセル1つを製造し、回収するものである。この方法により径のばらつきの小さいマイクロカプセルを、材料の使用効率良く製造することができる。
まず、製造装置500の概略構成について説明する。
図1に示す製造装置500は、複層ノズル100、圧力調整機構250、流路300、回収容器310などから構成される。
図2(b)に示すように、複層ノズル100は、同心円状に配置された4つ(層)のノズルから構成されている。最も内側には、第1ノズル10が配置されており、第1ノズル10を囲んで第2ノズル20、第2ノズル20を囲んで第3ノズル30、第3ノズル30を囲んで第4ノズル40という順番に形成されている。
詳しくは、第1ノズル10は、円筒状の吐出管11の内壁に沿った円形ノズルである。第2ノズル20は、吐出管11の外壁と、吐出管11を芯としてその外側に同心円状に配置された吐出管21の内壁との間に形成された円筒状ノズルである。第3ノズル30は、吐出管21の外壁と、吐出管21を芯としてその外側に同心円状に配置された吐出管31の内壁との間に形成された円筒状ノズルである。第4ノズル40は、吐出管31の外壁と、吐出管31を芯としてその外側に同心円状に配置された吐出管41の内壁との間に形成された円筒状ノズルである。
また、第1ノズル10が第1層ノズル、第2ノズル20が第2層ノズル、第3ノズル30が第3層ノズル、第4ノズル40が第4層ノズルに、それぞれ相当する。
図1に示す製造装置500は、複層ノズル100、圧力調整機構250、流路300、回収容器310などから構成される。
図2(b)に示すように、複層ノズル100は、同心円状に配置された4つ(層)のノズルから構成されている。最も内側には、第1ノズル10が配置されており、第1ノズル10を囲んで第2ノズル20、第2ノズル20を囲んで第3ノズル30、第3ノズル30を囲んで第4ノズル40という順番に形成されている。
詳しくは、第1ノズル10は、円筒状の吐出管11の内壁に沿った円形ノズルである。第2ノズル20は、吐出管11の外壁と、吐出管11を芯としてその外側に同心円状に配置された吐出管21の内壁との間に形成された円筒状ノズルである。第3ノズル30は、吐出管21の外壁と、吐出管21を芯としてその外側に同心円状に配置された吐出管31の内壁との間に形成された円筒状ノズルである。第4ノズル40は、吐出管31の外壁と、吐出管31を芯としてその外側に同心円状に配置された吐出管41の内壁との間に形成された円筒状ノズルである。
また、第1ノズル10が第1層ノズル、第2ノズル20が第2層ノズル、第3ノズル30が第3層ノズル、第4ノズル40が第4層ノズルに、それぞれ相当する。
図2(a)に示すように、第1ノズル10には第1の分散液3、第2ノズル20には第1の重合性材料4、第3ノズル30には第2の分散液7、第4ノズル40には第2の重合性材料8が、それぞれ充填(供給)されている。
第1の分散液3は、第1の分散媒2に、複数の第1の粒子1を分散してなる。
第2の分散液7は、第2の分散媒6に、第1の粒子1とは色彩の異なる複数の第2の粒子5を分散してなる。なお、本実施形態では、好適例として第1の粒子1を白色とし、正極に帯電しているものする。また、第2の粒子5を黒色とし、負極に帯電しているものとする。
また、吐出後硬化されることで、第1の重合性材料4は第1のカプセル4c(図3)を、第2の重合性材料8は第2のカプセル8c(図3)を、それぞれ形成することになる。
以下各構成について詳細に述べる。
第1の分散液3は、第1の分散媒2に、複数の第1の粒子1を分散してなる。
第2の分散液7は、第2の分散媒6に、第1の粒子1とは色彩の異なる複数の第2の粒子5を分散してなる。なお、本実施形態では、好適例として第1の粒子1を白色とし、正極に帯電しているものする。また、第2の粒子5を黒色とし、負極に帯電しているものとする。
また、吐出後硬化されることで、第1の重合性材料4は第1のカプセル4c(図3)を、第2の重合性材料8は第2のカプセル8c(図3)を、それぞれ形成することになる。
以下各構成について詳細に述べる。
「ノズル」
まず、複層ノズル100の直径(内径)については、第2ノズル20の直径と、第1のカプセル4cとの直径、および、第4ノズル40の直径と、第2のカプセル8cの直径とが、略等しくなるため、作製したいカプセルの直径によって適宜定めることが好ましい。
マイクロカプセル50の直径、すなわち第2のカプセル8cの直径は、特に限定されないが、5μm以上、300μm以下であるのが好ましく、10μm以上、200μm以下であるのがより好ましく、10μm以上、100μm以下であるのがさらに好ましい。
また、第1のカプセル4cの直径は、第2のカプセル8cの直径と比較して、50%以上、80%以下のサイズであるのが好ましい。
まず、複層ノズル100の直径(内径)については、第2ノズル20の直径と、第1のカプセル4cとの直径、および、第4ノズル40の直径と、第2のカプセル8cの直径とが、略等しくなるため、作製したいカプセルの直径によって適宜定めることが好ましい。
マイクロカプセル50の直径、すなわち第2のカプセル8cの直径は、特に限定されないが、5μm以上、300μm以下であるのが好ましく、10μm以上、200μm以下であるのがより好ましく、10μm以上、100μm以下であるのがさらに好ましい。
また、第1のカプセル4cの直径は、第2のカプセル8cの直径と比較して、50%以上、80%以下のサイズであるのが好ましい。
「押出し」
図1に戻る。
複層ノズル100の上方には、圧力調整機構250が設けられている。圧力調整機構250は、複層ノズル100に充填された材料を押出し、複層ノズル100の吐出面fから、吐出せしめるための圧力を生じさせる機能を有する。
吐出のための圧力は、それぞれのノズルに別々に生じさせてもよいし、共通の機構で同時に生じさせてもよいが、同時に生じさせるほうが、各ノズルから吐出された材料を良好に包含できるため好ましい。
図1に戻る。
複層ノズル100の上方には、圧力調整機構250が設けられている。圧力調整機構250は、複層ノズル100に充填された材料を押出し、複層ノズル100の吐出面fから、吐出せしめるための圧力を生じさせる機能を有する。
吐出のための圧力は、それぞれのノズルに別々に生じさせてもよいし、共通の機構で同時に生じさせてもよいが、同時に生じさせるほうが、各ノズルから吐出された材料を良好に包含できるため好ましい。
図4は、圧力調整機構の拡大断面図である。
好適例における圧力調整機構250の構成としては、図4に示すように、シリンダー205と、シリンダー205の押圧(圧力)を複層ノズル100のそれぞれのノズルに伝達させるためのピストン210〜240からなる機構が挙げられる。
詳しくは、ピストン210は、第1ノズル10の形状に対応しており、第1の分散液3を加圧する(押出す)。ピストン220は、第2ノズル20の形状に対応しており、第1の重合性材料4を加圧する。ピストン230は、第3ノズル30の形状に対応しており、第2の分散液7を加圧する。そして、ピストン240は、第4ノズル40の形状に対応しており、第2の重合性材料8を加圧する。
なお、シリンダー205の上部には、圧力供給部(図示せず)が接続されており、矢印で示した圧力を、例えば、マイクロカプセル1個分の材料を正確に吐出するために必要な時間だけパルス状に印加するなど、精密な制御を司っている。これらの構成により、マイクロカプセル1個分の材料を正確に吐出制御することができる。
好適例における圧力調整機構250の構成としては、図4に示すように、シリンダー205と、シリンダー205の押圧(圧力)を複層ノズル100のそれぞれのノズルに伝達させるためのピストン210〜240からなる機構が挙げられる。
詳しくは、ピストン210は、第1ノズル10の形状に対応しており、第1の分散液3を加圧する(押出す)。ピストン220は、第2ノズル20の形状に対応しており、第1の重合性材料4を加圧する。ピストン230は、第3ノズル30の形状に対応しており、第2の分散液7を加圧する。そして、ピストン240は、第4ノズル40の形状に対応しており、第2の重合性材料8を加圧する。
なお、シリンダー205の上部には、圧力供給部(図示せず)が接続されており、矢印で示した圧力を、例えば、マイクロカプセル1個分の材料を正確に吐出するために必要な時間だけパルス状に印加するなど、精密な制御を司っている。これらの構成により、マイクロカプセル1個分の材料を正確に吐出制御することができる。
「粒子」
図2に戻る。
第1の粒子1と、第2の粒子5とはそれぞれ色彩が異なっていれば、いかなるものを用いることができ、特に限定されないが、顔料粒子、樹脂粒子、セラミックス粒子、金属粒子、金属酸化物粒子またはこれらの複合粒子のうちの少なくとも1種が好適に使用される。粒子の色彩として例えば白、黒、黄、赤、青、緑、などが考えられる。それぞれの色彩を実現するための粒子としての例を以下に挙げる。
図2に戻る。
第1の粒子1と、第2の粒子5とはそれぞれ色彩が異なっていれば、いかなるものを用いることができ、特に限定されないが、顔料粒子、樹脂粒子、セラミックス粒子、金属粒子、金属酸化物粒子またはこれらの複合粒子のうちの少なくとも1種が好適に使用される。粒子の色彩として例えば白、黒、黄、赤、青、緑、などが考えられる。それぞれの色彩を実現するための粒子としての例を以下に挙げる。
黒としては、アニリンブラック、チタンブラック、亜クロム酸銅等の顔料。
白としては、二酸化チタン、三酸化アンチモン、硫化亜鉛、酸化亜鉛等の顔料。
黄としては、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛、黄酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー等の顔料。
赤としては、キナクリドンレッド、クロムパーミリオン等の顔料。
青としては、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、ウルトラマリン、紺青等の顔料。
緑としては、フタロシアニングリーン等の顔料。
これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
白としては、二酸化チタン、三酸化アンチモン、硫化亜鉛、酸化亜鉛等の顔料。
黄としては、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛、黄酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー等の顔料。
赤としては、キナクリドンレッド、クロムパーミリオン等の顔料。
青としては、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、ウルトラマリン、紺青等の顔料。
緑としては、フタロシアニングリーン等の顔料。
これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また樹脂粒子を構成する樹脂材料としては、例えばアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素樹系樹脂、エポキシ系樹脂、ロジン樹脂、ポリスチレン、ポリエステル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組みあわせて用いることができる。
また複合粒子としては、例えば顔料粒子の表面を樹脂材料や他の顔料で被覆したもの、樹脂粒子の表面を顔料で被覆したもの、顔料と樹脂材料とを適当な組成比で混合した混合物で構成される粒子等が挙げられる。
また複合粒子としては、例えば顔料粒子の表面を樹脂材料や他の顔料で被覆したもの、樹脂粒子の表面を顔料で被覆したもの、顔料と樹脂材料とを適当な組成比で混合した混合物で構成される粒子等が挙げられる。
「分散媒」
第1の分散媒2、第2の分散媒6は、それぞれ特に限定されず、親水性の溶媒であっても、疎水性の溶媒であっても良いが、後述する重合性材料との組み合わせによって選択されるのが好ましい。
第1の分散媒2、第2の分散媒6は、それぞれ特に限定されず、親水性の溶媒であっても、疎水性の溶媒であっても良いが、後述する重合性材料との組み合わせによって選択されるのが好ましい。
親水性の分散媒としては、例えば、各種水(例えば、蒸留水、純水、イオン交換水、RO水等)、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコール類等が挙げられる。低級アルコール類には、メトキシ基等の疎水性の低い置換基が導入されていてもよい。また親水性の分散媒としては、水と親水性有機溶媒との混合溶液も挙げられる。混合溶媒に混合される親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、アリルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、プチレングリコール、ヘキシレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプチルケトン等のケトン類、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、アセト酢酸メチル等のエステル類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
疎水性の分散媒としては、例えば、シリコーンオイル、オクタノール等のアルコール類、メチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸メチル等のエステル類、ペンタン等の脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ベンゼン等の芳香族単価水素類、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、ビリジン等の芳香族復素環類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、カルボン酸塩またはその他の各種油類等の疎水系分散媒が挙げられる。
「重合性材料」
第1の重合性材料4と、第2の重合性材料8とは、それぞれ特に限定されず、親水性であっても、疎水性であっても良いが、後述する分散媒との組み合わせによって選択されることが好ましい。
親水性の材料としては、例えば、ゼラチン、メラミン、アクリル系、フェノール系、ポリアミド系、ポリエーテル系、等の材料が挙げられる。
疎水性の材料としては、例えば、エチレン酢酸ビニル、塩化ビニル、エポキシ系、ウレタン系、オレフィン系、等の材料が挙げられる。
第1の重合性材料4と、第2の重合性材料8とは、それぞれ特に限定されず、親水性であっても、疎水性であっても良いが、後述する分散媒との組み合わせによって選択されることが好ましい。
親水性の材料としては、例えば、ゼラチン、メラミン、アクリル系、フェノール系、ポリアミド系、ポリエーテル系、等の材料が挙げられる。
疎水性の材料としては、例えば、エチレン酢酸ビニル、塩化ビニル、エポキシ系、ウレタン系、オレフィン系、等の材料が挙げられる。
好適例として、本実施形態では、第1の重合性材料4、および第2の重合性材料8として光硬化性材料を用いている。光硬化性材料を用いることで、短時間でカプセルを硬化できるので、生産効率を向上させることができる。
また重合性材料として光硬化性材料を用いる場合は、第1の重合性材料4と、第2の重合性材料8との、吸収波長がそれぞれ異なることが好ましい。吸収する波長を互いに異ならせることで、それぞれの光硬化性材料が効率的に硬化することができる。
また重合性材料として光硬化性材料を用いる場合は、第1の重合性材料4と、第2の重合性材料8との、吸収波長がそれぞれ異なることが好ましい。吸収する波長を互いに異ならせることで、それぞれの光硬化性材料が効率的に硬化することができる。
図1に戻る。
本実施形態では、重合性材料として光硬化性材料を用いているため、流路300の内部に光源320、および遮光部材330を設けている。
詳しくは、光源320は、複層ノズル100の吐出面fからキャリア流体311中に吐出された材料が、自然落下しながら表面張力によって略球体となる位置における流路300の内壁の略全周に配置されている。換言すれば、複層ノズル100から吐出された材料が球体のマイクロカプセル状になった段階で、当該マイクロカプセル全体を周囲から照射可能な流路300の内壁位置に光源320が配置されている。
光源320は、特に限定されないが、光硬化性材料の吸収波長付近の波長域を良好に発生するものが好ましく、一般には200nm以上、600nm以下の波長域の光を放つ光源が好ましい。
本実施形態では、重合性材料として光硬化性材料を用いているため、流路300の内部に光源320、および遮光部材330を設けている。
詳しくは、光源320は、複層ノズル100の吐出面fからキャリア流体311中に吐出された材料が、自然落下しながら表面張力によって略球体となる位置における流路300の内壁の略全周に配置されている。換言すれば、複層ノズル100から吐出された材料が球体のマイクロカプセル状になった段階で、当該マイクロカプセル全体を周囲から照射可能な流路300の内壁位置に光源320が配置されている。
光源320は、特に限定されないが、光硬化性材料の吸収波長付近の波長域を良好に発生するものが好ましく、一般には200nm以上、600nm以下の波長域の光を放つ光源が好ましい。
また、遮光部材330は、吐出直後の未だ球状となっていない材料が光によって硬化してしまうことを防止するために光を遮断可能な材料から構成されており、複層ノズル100の吐出面fを囲って形成されている。
このように、光硬化性材料を用い、複層ノズル100の下方に光源を配する場合には、吐出面fからマイクロカプセルの直径に相当する長さよりも長く、遮光部材330を形成することが好ましい。
これにより、複層ノズル100からマイクロカプセル1つ分に相当する材料が吐出されるまでは硬化がはじまらないので、ノズルの吐出口での硬化を防止することができる。換言すれば、未だ球状となっていない段階で、硬化してしまうことを防止することができる。
このように、光硬化性材料を用い、複層ノズル100の下方に光源を配する場合には、吐出面fからマイクロカプセルの直径に相当する長さよりも長く、遮光部材330を形成することが好ましい。
これにより、複層ノズル100からマイクロカプセル1つ分に相当する材料が吐出されるまでは硬化がはじまらないので、ノズルの吐出口での硬化を防止することができる。換言すれば、未だ球状となっていない段階で、硬化してしまうことを防止することができる。
「分散媒と重合性材料」
図2に戻る。
前述した分散媒と重合性材料の組み合わせについては、互いに接する材料は、一方が親水性であった場合、他方は疎水性であることが好ましい。すなわち、分散媒が親水性のときは重合性材料は疎水性であり、分散媒が疎水性のときは重合性材料は親水性である、ことが好ましい。
具体的には、第1の分散媒2および第2の分散媒6が親水性のときは、第1の重合性材料4および第2の重合性材料8は疎水性とし、第1の分散媒2および第2の分散媒6が疎水性のときは、第1の重合性材料4および第2の重合性材料8は親水性とすることが好ましい。
これらの構成により、互いに非混和性材料を選択することで、各々のノズルから吐出される液体が分離されるので、カプセル内部での包含形成とカプセルの形成が良好になる。
図2に戻る。
前述した分散媒と重合性材料の組み合わせについては、互いに接する材料は、一方が親水性であった場合、他方は疎水性であることが好ましい。すなわち、分散媒が親水性のときは重合性材料は疎水性であり、分散媒が疎水性のときは重合性材料は親水性である、ことが好ましい。
具体的には、第1の分散媒2および第2の分散媒6が親水性のときは、第1の重合性材料4および第2の重合性材料8は疎水性とし、第1の分散媒2および第2の分散媒6が疎水性のときは、第1の重合性材料4および第2の重合性材料8は親水性とすることが好ましい。
これらの構成により、互いに非混和性材料を選択することで、各々のノズルから吐出される液体が分離されるので、カプセル内部での包含形成とカプセルの形成が良好になる。
「回収」
図1に戻る。
複層ノズル100から吐出された材料は、キャリア流体311中に吐出された後、ゆっくりと自然落下しながら表面張力により略球体となり、光源320から照射された光によって、第1の重合性材料4および第2の重合性材料8が硬化して、マイクロカプセル50が形成される。そして、形成されたマイクロカプセル50は、キャリア流体311中をさらに落下して、回収容器310の底部に集まることになる。
なお、キャリア流体311の温度は、0℃以上、70℃以下程度が好ましく、10℃以上、40℃以下程度がさらに好ましい。
また、図1では、好適例として、回収容器310に流路300が挿入された構成について説明したが、この構成に限定するものではなく、キャリア流体311が満たされた環境下で複層ノズル100から材料が吐出される構成であれば良い。例えば、流路300を設けずに、複層ノズル100を直接回収容器310に挿入する構成であっても良い。この場合、回収容器310の深さを十分に取って、流路300の機能を当該容器に持たせることが好ましい。
図1に戻る。
複層ノズル100から吐出された材料は、キャリア流体311中に吐出された後、ゆっくりと自然落下しながら表面張力により略球体となり、光源320から照射された光によって、第1の重合性材料4および第2の重合性材料8が硬化して、マイクロカプセル50が形成される。そして、形成されたマイクロカプセル50は、キャリア流体311中をさらに落下して、回収容器310の底部に集まることになる。
なお、キャリア流体311の温度は、0℃以上、70℃以下程度が好ましく、10℃以上、40℃以下程度がさらに好ましい。
また、図1では、好適例として、回収容器310に流路300が挿入された構成について説明したが、この構成に限定するものではなく、キャリア流体311が満たされた環境下で複層ノズル100から材料が吐出される構成であれば良い。例えば、流路300を設けずに、複層ノズル100を直接回収容器310に挿入する構成であっても良い。この場合、回収容器310の深さを十分に取って、流路300の機能を当該容器に持たせることが好ましい。
以上述べたように、本実施形態に係る製造装置500(製造方法)によれば、以下の効果を得ることができる。
製造装置500を用いた製造方法によれば、マイクロカプセル1つ分に必要なだけの材料を吐出すれば良いので、材料を効率良く使用することができる。
従って、マイクロカプセルの製造効率を向上させることができる。
また、マイクロカプセルの大きさは、第2ノズル20、第4ノズル40の直径、および複層ノズル100からの材料の吐出量によって制御できるため、ふるい分け又は比重分離法で粒径を揃えていた従来の製造方法よりも、粒径のばらつきを低減することが可能となり、不良率を減らすことができる。
製造装置500を用いた製造方法によれば、マイクロカプセル1つ分に必要なだけの材料を吐出すれば良いので、材料を効率良く使用することができる。
従って、マイクロカプセルの製造効率を向上させることができる。
また、マイクロカプセルの大きさは、第2ノズル20、第4ノズル40の直径、および複層ノズル100からの材料の吐出量によって制御できるため、ふるい分け又は比重分離法で粒径を揃えていた従来の製造方法よりも、粒径のばらつきを低減することが可能となり、不良率を減らすことができる。
さらに、複層ノズル100から材料を吐出した後、光を照射するだけでマイクロカプセルを製造することができるため、マイクロカプセルを製造するのに2回の乳化重合が必要であった従来の製造方法よりも、少ない工数で簡便に製造することができる。
よって、従来の製造方法よりも、製造コストを低減することができる。
よって、従来の製造方法よりも、製造コストを低減することができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2に係るマイクロカプセルの製造方法について、図2、および図3を用いて説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。
次に、実施形態2に係るマイクロカプセルの製造方法について、図2、および図3を用いて説明する。なお、実施形態1と同一の構成部位については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。
実施形態2と、実施形態1との違いに重点をおき説明する。
実施形態2と実施形態1との違いは、第1ノズル10に供給される材料として、白色の第1の粒子1に替えて、気泡1aを第1の分散媒2に分散してなる分散液を使用する点である。換言すれば、白色の第1の粒子1の替わりに、複数の気泡1aを用いる点が、実施形態1と異なる。その他、製造装置500の構成や、製造方法は、実施形態1での説明と同様である。
実施形態2と実施形態1との違いは、第1ノズル10に供給される材料として、白色の第1の粒子1に替えて、気泡1aを第1の分散媒2に分散してなる分散液を使用する点である。換言すれば、白色の第1の粒子1の替わりに、複数の気泡1aを用いる点が、実施形態1と異なる。その他、製造装置500の構成や、製造方法は、実施形態1での説明と同様である。
図2において、第1の分散液3は、第1の分散媒2に、複数の気泡1aを分散させたものである。換言すれば、複数の気泡1aを内包した第1の分散液3である。
なお、第3ノズル30に供給される第2の分散液7は、第2の分散媒6に第2の粒子5を分散した液体であるが、気泡1aによる色彩、すなわち白、と異なっていれば特に限定されず、実施形態1で述べたような粒子材料を用いることができる。
なお、第3ノズル30に供給される第2の分散液7は、第2の分散媒6に第2の粒子5を分散した液体であるが、気泡1aによる色彩、すなわち白、と異なっていれば特に限定されず、実施形態1で述べたような粒子材料を用いることができる。
本実施形態に係る製造方法によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
気泡1aは、光を乱反射する作用を有しているため、白色の第1の粒子1と略同様な光学作用を果たすことができる。換言すれば、気泡1aは、第1の粒子1と略同様な白色の粒子とみなすことができる。
よって、実施形態2の製造方法でも、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
気泡1aは、光を乱反射する作用を有しているため、白色の第1の粒子1と略同様な光学作用を果たすことができる。換言すれば、気泡1aは、第1の粒子1と略同様な白色の粒子とみなすことができる。
よって、実施形態2の製造方法でも、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施形態3)
図5(a)は、実施形態3に係る複層ノズルの断面図であり、図2(a)に対応している。図5(b)は、複層ノズルの吐出面の平面図であり、図2(b)に対応している。
図6は、本実施形態に係るマイクロカプセルの断面図であり、図3に対応している。
本実施形態に係るマイクロカプセル製造装置(製造方法)について、これらの図を参照して説明する。なお、実施形態1と重複する説明は省略する。
図5(a)は、実施形態3に係る複層ノズルの断面図であり、図2(a)に対応している。図5(b)は、複層ノズルの吐出面の平面図であり、図2(b)に対応している。
図6は、本実施形態に係るマイクロカプセルの断面図であり、図3に対応している。
本実施形態に係るマイクロカプセル製造装置(製造方法)について、これらの図を参照して説明する。なお、実施形態1と重複する説明は省略する。
実施形態3と、実施形態1との違いに重点をおき説明する。
実施形態3で用いる複層ノズル110は、第1ノズル15、第3ノズル30、第4ノズル40の3層で構成されている点が、実施形態1と異なる。詳しくは、図2(b)における吐出管11を省いたノズル構成となっており、吐出管21の円形の内側全体が第1ノズル15となっている。なお、本実施形態では、第1ノズル15が第1層ノズル、第3ノズル30が第2層ノズル、第4ノズル40が第3層ノズルに、それぞれ相当する。
そして、第1ノズル15には、第3の重合性材料13が供給されており、当該ノズルからは、第3の重合性材料13が吐出される。これらの点以外は、実施形態1での説明と同様である。
詳しくは、第1ノズル15からは第3の重合性材料13が吐出され、第3ノズル30からは第2の分散液7が吐出され、第4ノズル40からは第2の重合性材料8が吐出される。なお、好適例における第3の重合性材料13の光硬化後の色調は、白色とし、正極に帯電しているものとしている。
実施形態3で用いる複層ノズル110は、第1ノズル15、第3ノズル30、第4ノズル40の3層で構成されている点が、実施形態1と異なる。詳しくは、図2(b)における吐出管11を省いたノズル構成となっており、吐出管21の円形の内側全体が第1ノズル15となっている。なお、本実施形態では、第1ノズル15が第1層ノズル、第3ノズル30が第2層ノズル、第4ノズル40が第3層ノズルに、それぞれ相当する。
そして、第1ノズル15には、第3の重合性材料13が供給されており、当該ノズルからは、第3の重合性材料13が吐出される。これらの点以外は、実施形態1での説明と同様である。
詳しくは、第1ノズル15からは第3の重合性材料13が吐出され、第3ノズル30からは第2の分散液7が吐出され、第4ノズル40からは第2の重合性材料8が吐出される。なお、好適例における第3の重合性材料13の光硬化後の色調は、白色とし、正極に帯電しているものとしている。
図6に示すように、吐出された各材料には、略球状になった段階で、光が照射されてマイクロカプセル51が形成される。マイクロカプセル51は、第3の重合性材料13が硬化して形成された球状の第1の粒子13cを中心にして、その周囲に第2の分散液7が配置され、第2の重合性材料8が硬化した第2のカプセル8cを最外皮に備える構成となる。
つまり、マイクロカプセル51の内部には、図3の第1のカプセル4cの替わりに、第1のカプセル4cと略同じ直径を有する白色、かつ大径の第1の粒子13cが封入されている。
なお、第1の粒子13cの色彩は、実施形態1で説明した重合性材料に、各種色調を有する染料や顔料等を添加することで任意に調整することができる。
つまり、マイクロカプセル51の内部には、図3の第1のカプセル4cの替わりに、第1のカプセル4cと略同じ直径を有する白色、かつ大径の第1の粒子13cが封入されている。
なお、第1の粒子13cの色彩は、実施形態1で説明した重合性材料に、各種色調を有する染料や顔料等を添加することで任意に調整することができる。
本実施形態に係る製造装置(方法)によれば、実施形態1での効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
マイクロカプセル51が白色で大径の第1の粒子13cを用いた構成であっても、当該粒子が最外皮の第2のカプセル8c内を印加された電界に応じて泳動可能であるため、実施形態1のマイクロカプセル50と同様な表示を行うことができる。
よって、実施形態3の製造方法でも、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
マイクロカプセル51が白色で大径の第1の粒子13cを用いた構成であっても、当該粒子が最外皮の第2のカプセル8c内を印加された電界に応じて泳動可能であるため、実施形態1のマイクロカプセル50と同様な表示を行うことができる。
よって、実施形態3の製造方法でも、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
「表示装置」
図7は、上記マイクロカプセルを備えた表示装置の一態様における断面図である。
図7に示す表示装置602は、画素電極71を有する素子基板70と、対向電極81を有する対向基板80との間に、複数の上述したマイクロカプセル50(51)を挟持した構成の電気泳動表示装置である。また、マイクロカプセル50(51)は、画素電極71と対向電極81との間に、バインダー90を介して密封されている。
例えば、図7に示すように、相対的に画素電極71が正で、対向電極81が負となるような駆動電圧が印加された場合、負に帯電した第2の粒子5は画素電極71側に集まり、正に帯電した第1の粒子1は対向電極81側に集まることになるため、対向基板80の表示面Vには、第1の粒子1による白色が表示される。
図7は、上記マイクロカプセルを備えた表示装置の一態様における断面図である。
図7に示す表示装置602は、画素電極71を有する素子基板70と、対向電極81を有する対向基板80との間に、複数の上述したマイクロカプセル50(51)を挟持した構成の電気泳動表示装置である。また、マイクロカプセル50(51)は、画素電極71と対向電極81との間に、バインダー90を介して密封されている。
例えば、図7に示すように、相対的に画素電極71が正で、対向電極81が負となるような駆動電圧が印加された場合、負に帯電した第2の粒子5は画素電極71側に集まり、正に帯電した第1の粒子1は対向電極81側に集まることになるため、対向基板80の表示面Vには、第1の粒子1による白色が表示される。
「電子機器」
表示装置602は、各種電子機器に組み込んで使用することができる。
表示装置602を備える電子機器としては、例えば、電子ペーパー、電子ブック、テレビ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサー、パーソナルコンピューター、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができる。
これらの電子機器のうちから、電子ペーパーを例に上げ、具体的に説明する。
表示装置602は、各種電子機器に組み込んで使用することができる。
表示装置602を備える電子機器としては、例えば、電子ペーパー、電子ブック、テレビ、ビューファインダー型、モニター直視型のビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサー、パーソナルコンピューター、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができる。
これらの電子機器のうちから、電子ペーパーを例に上げ、具体的に説明する。
図8は、電子機器としての電子ペーパーの斜視図である。
電子ペーパー700は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニットとしての表示装置602とを備えている。なお、この構成の場合、表示装置602の素子基板、および対向基板には、樹脂シートなどのフレキシブル基板を採用している。
電子ペーパー700は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニットとしての表示装置602とを備えている。なお、この構成の場合、表示装置602の素子基板、および対向基板には、樹脂シートなどのフレキシブル基板を採用している。
以上、本発明の製造方法、製造装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
1…第1の粒子、1a…気泡、2…第1の分散媒、3…第1の分散液、4…第1の重合性材料、5…第2の粒子、6…第2の分散媒、7…第2の分散液、8…第2の重合性材料、10,15…第1層ノズルとしての第1ノズル、13…第3の重合性材料、20…第2層ノズルとしての第2ノズル、30…第2層ノズルまたは第3層ノズルとしての第3ノズル、40…第3層ノズルまたは第4層ノズルとしての第4ノズル、50,51…マイクロカプセル、100,110…複層ノズル、330…遮光部材、500…製造装置、700…電子機器としての電子ペーパー。
Claims (11)
- 少なくとも第1層ノズル、第2層ノズル、第3層ノズル、および第4層ノズルからなる複層ノズルを用い、
正または負のいずれかの極性に帯電した複数の第1の粒子を第1の分散媒に分散してなる第1の分散液を前記第1層ノズルから吐出し、
前記第1層ノズルを囲むように設けられた前記第2層ノズルから、第1の重合性材料を含む液体を吐出し、
前記第2層ノズルを囲むように設けられた前記第3層ノズルから、前記第1の粒子とは色彩が異なるとともに、異なる極性に帯電した複数の第2の粒子を第2の分散媒に分散してなる第2の分散液を吐出し、
前記第3層ノズルを囲むように設けられた前記第4層ノズルから、第2の重合性材料を含む液体を吐出し、
吐出された前記第1の重合性材料を硬化して第1のカプセルを形成し、吐出された前記第2の重合性材料を硬化して第2のカプセルを形成する、ことを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。 - 少なくとも第1層ノズル、第2層ノズル、第3層ノズル、および第4層ノズルからなる複層ノズルを用い、
複数の気泡を内包した第1の分散媒を前記第1層ノズルから吐出し、
前記第1層ノズルを囲むように設けられた前記第2層ノズルから、第1の重合性材料を含む液体を吐出し、
前記第2層ノズルを囲むように設けられた前記第3層ノズルから、複数の第2の粒子を第2の分散媒に分散してなる第2の分散液を吐出し、
前記第3層ノズルを囲むように設けられた前記第4層ノズルから、第2の重合性材料を含む液体を吐出し、
吐出された前記第1の重合性材料を硬化して第1のカプセルを形成し、吐出された前記第2の重合性材料を硬化して第2のカプセルを形成する、ことを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。 - 少なくとも第1層ノズル、第2層ノズル、および第3層ノズルからなる複層ノズルを用い、
第1の重合性材料を含む液体を前記第1層ノズルから吐出し、
前記第1層ノズルを囲むように設けられた前記第2層ノズルから、硬化後の前記第1の重合性材料と色彩が異なり正または負に帯電した複数の第2の粒子を分散媒に分散してなる分散液を吐出し、
前記第2層ノズルを囲むように設けられた前記第3層ノズルから、第2の重合性材料を含む液体を吐出し、
吐出された前記第1の重合性材料を硬化して第1の粒子を形成し、吐出された前記第2の重合性材料を硬化してカプセルを形成する、ことを特徴とするマイクロカプセルの製造方法。 - 前記複層ノズルから同時に液体を吐出し、
内側に配された前記ノズルから吐出された液体が、外側に配された前記ノズルから吐出された液体に包含される、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のマイクロカプセルの製造方法。 - 前記複層ノズルを構成する各々のノズルに圧力を加える機構は共通である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のマイクロカプセルの製造方法。
- 前記第1の重合性材料、および前記第2の重合性材料のうち、少なくとも一方は、光硬化性の重合性材料であり、
光照射によって硬化することにより、カプセルを形成する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のマイクロカプセルの製造方法。 - 前記複層ノズルの吐出口から前記カプセルの直径に相当する領域には、前記光照射による照射光を遮光するための遮光部材が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のマイクロカプセルの製造方法。
- 前記第1の重合性材料、および前記第2の重合性材料は、光硬化性の重合性材料であり、
前記第1の重合性材料の吸収波長と第2の重合性材料の吸収波長とが異なることを特徴とする請求項6又は7に記載のマイクロカプセルの製造方法。 - 前記分散媒が親水性のとき、前記重合性材料は疎水性であり、
前記分散媒が疎水性のとき、前記重合性材料は親水性である、ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載のマイクロカプセルの製造方法。 - 請求項1ないし9のいずれか一項に記載のマイクロカプセルの製造方法で形成されたことを特徴とする電気泳動表示装置用のマイクロカプセル。
- 少なくとも前記複層ノズルを備え、
請求項1ないし9のいずれか一項に記載のマイクロカプセルの製造方法により電気泳動表示装置用のマイクロカプセルを製造する、ことを特徴とする製造装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140513 |