JP2012180970A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】冷凍サイクル装置100は、それぞれ独立した第1冷媒回路5aおよび第2冷媒回路5bを具備する上流側冷媒回路群100uと、それぞれ独立した第3冷媒回路5cおよび第4冷媒回路5dを具備する下流側冷媒回路群100sとから成り、熱源側装置媒体は第2熱源側熱交換器2b、第1熱源側熱交換器2a、第3熱源側熱交換器2c、第4熱源側熱交換器2dの順に直列的に流れ、負荷側媒体は分岐して第1負荷側熱交換器4aおよび第2負荷側熱交換器4bに並行的に流入し、一旦合流した後再度分岐して第3負荷側熱交換器4cおよび第4負荷側熱交換器4dに並列的に流入する。圧縮機運転台数制御は、上流側冷媒回路群100uの圧縮機1を優先的に運転する。
【選択図】図1
Description
また、焼き付きを防止するため、一方に冷凍機油が偏ったとしても他方の圧縮機に潤滑に必要な冷凍機油を確保できるよう、多量に冷凍機油を封入する必要があり、圧縮機の入力が増加するおそれがあり、その解決が要請されていた。
容量可変の圧縮機、熱源側熱交換器、膨張弁、負荷側熱交換器、を環状に接続して冷凍サイクルを形成する冷媒回路を、複数系列具備する下流側冷媒回路群と、
前記熱源側熱交換器と熱源側装置とを連結して熱源側媒体を循環させる熱源側回路と、
前記負荷側熱交換器と負荷側装置とを連結して負荷側媒体を循環させる負荷側回路と、
前記下流側冷媒回路群の負荷側熱交換器の最下流部に設置された温度センサーと、
該温度センサーの検知した検知温度と目標温度とに基づいて、前記圧縮機の運転する台数の変更および該運転する圧縮機の容量の変更の少なくとも一方の制御をする制御装置と
を備え、
前記熱源側媒体は、前記上流側冷媒回路群の複数の熱源側熱交換器と熱交換をした後、前記下流側冷媒回路群の複数の熱源側熱交換器と熱交換をし、且つ、前記負荷側媒体は、前記上流側冷媒回路群の複数の負荷側熱交換器と熱交換をした後、前記下流側冷媒回路群の複数の負荷側熱交換器と熱交換をし、
前記制御装置は、前記温度センサーの検知した検知温度と目標水温とを比較して、前記検知温度が目標水温より高い場合は、前記圧縮機の運転する台数の増加または運転している前記圧縮機の容量の増加の一方または両方を指令し、前記検知温度が目標水温より低い場合は、前記圧縮機の運転する台数の減少または運転している前記圧縮機の容量の減少の一方または両方を指令することを特徴とする。
図1〜図3は本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置を説明するものであって、図1は冷媒回路図、図2は効果の実験的検証を示す比較図、図3は圧縮機運転台数制御を示すフローチャートである。
図1〜図3において、冷凍サイクル装置100は、上流側冷媒回路群100uと、下流側冷媒回路群100sとから成っている。
上流側冷媒回路群100uは、第1冷媒回路5aと第2冷媒回路5bとを具備している。
第1冷媒回路5aは、容量可変の第1圧縮機1aと、第1熱源側熱交換器2aと、第1膨張弁3aと、第1負荷側熱交換器4aとを順次連結して冷媒を循環させ、冷凍サイクルを形成する。同様に、第2冷媒回路5bは、容量可変の第2圧縮機1b、第2熱源側熱交換器2b、第2膨張弁3b、第2負荷側熱交換器4bとを順次連結して冷媒を循環させ、冷凍サイクルを形成する。
下流側冷媒回路群100sは、第3冷媒回路5cと第4冷媒回路5dとを具備している。
第3冷媒回路5cは、容量可変の第3圧縮機1cと、第3熱源側熱交換器2cと、第3膨張弁3cと、第3負荷側熱交換器4cとを順次連結して冷媒を循環させ、冷凍サイクルを形成する。同様に、第4冷媒回路5dは、容量可変の第4圧縮機1d、第4熱源側熱交換器2d、第4膨張弁3d、第4負荷側熱交換器4dとを順次連結して冷媒を循環させ、冷凍サイクルを形成する。なお、以下の説明の便宜上、第1冷媒回路5a、第2冷媒回路5b、第3冷媒回路5c、第4冷媒回路5dをまとめて又はそれぞれを「冷媒回路5」と称す場合がある。
第1熱源側熱交換器2a、第2熱源側熱交換器2b、第3熱源側熱交換器2cおよび第4熱源側熱交換器2d(以下、まとめて又はそれぞれを「熱源側熱交換器2」と称す場合がある)は、冷媒と熱源側媒体(以下、「水」と称す)との間で熱交換を行う熱交換器である。
そして、熱源側熱交換器2において、図示しない熱源側装置媒体(以下、「クーリングタンク」と称す)から流出した水は、まず、第2熱源側熱交換器2bに流入し、次に第1熱源側熱交換器2aに流入し、そして第3熱源側熱交換器2cに流入し、最後に第4熱源側熱交換器2dに流入し、再度、クーリングタンク(図示しない)に戻る。
すなわち、熱源側熱交換器2を具備する水回路(以下、「熱源側水回路20」と称す)では、第1熱源側熱交換器2a、第2熱源側熱交換器2b、第3熱源側熱交換器2cおよび第4熱源側熱交換器2dは直列に連結され、水はポンプ(図示しない)によってこれらを順番に通過しながら循環している。
一方、負荷側熱交換器4において、図示しない負荷装置から流出した負荷側媒体(以下、「水」と称す)は、まず分岐して第1負荷側熱交換器4aおよび第2負荷側熱交換器4bにそれぞれ流入し、これらを通過した後、一旦合流し、次いで再度分岐して第3負荷側熱交換器4cおよび第4負荷側熱交換器4dにそれぞれ流入する。さらに、これらを通過した後、再度合流して、負荷装置(図示しない)に戻る。
すなわち、負荷側熱交換器4を具備する水回路(以下、「負荷側水回路40」と称す)では、水が並行して流れる第1負荷側熱交換器4aおよび第2負荷側熱交換器4bとが上流側で、水が並行して流れる第3負荷側熱交換器4cおよび第4負荷側熱交換器4dが下流側に配置され、ポンプ(図示しない)によって循環している。
第1圧縮機1a、第2圧縮機1b、第3圧縮機1cおよび第4圧縮機1dの吸入側の配管には、それぞれ吸入側の冷媒温度を測定するための第1吸入温度センサー13a、第2吸入温度センサー13b、第3吸入温度センサー13cおよび第4吸入温度センサー13dが設置され(以下、まとめて又はそれぞれを「吸入温度センサー13」と称す場合がある)、一方、吐出側の配管には、それぞれ吐出側の冷媒温度を測定するための第1吐出温度センサー14a、第2吐出温度センサー14b、第3吐出温度センサー14cおよび第4吐出温度センサー14dが設置されている(以下、まとめて又はそれぞれを「吐出温度センサー14」と称す場合がある)。
吸入温度センサー13および吐出温度センサー14が計測した値は、計測信号として制御装置7に送信される。
第1圧縮機1a、第2圧縮機1b、第3圧縮機1cおよび第4圧縮機1d(以下、まとめて又はそれぞれを「圧縮機1」と称す場合がある)の吸入側の配管には、それぞれ吸入側の冷媒圧力を測定するための第1吸入圧力センサー15a、第2吸入圧力センサー15b、第3吸入圧力センサー15cおよび第4吸入圧力センサー15dが設置され(以下、まとめて又はそれぞれを「吸入圧力センサー15」と称す場合がある)、一方、吐出側の配管には、それぞれ吐出側の冷媒圧力を測定するための第1吐出圧力センサー16a、第2吐出圧力センサー16b、第3吐出圧力センサー16cおよび第4吐出圧力センサー16dが設置されている(以下、まとめて又はそれぞれを「吐出圧力センサー16」と称す場合がある)。
吸入圧力センサー15および吐出圧力センサー16が計測した値は、計測信号として制御装置7に送信される。
次に、この様に構成される冷凍サイクル装置100において、冷媒の流れと、各構成要素の働きと、各構成要素における冷媒の状態について説明する。
圧縮機1はそれぞれ、能力(容量)を増減を制御自在であって、圧縮機1の低圧部より吸入した低圧のガス冷媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒へ変化させる。
このとき、圧縮機1はそれぞれが独立した別個の冷媒回路5に設置されているから、一方の圧縮機1の冷凍機油が一方の圧縮機1に流入することがないため、最小量の冷凍機油によって焼き付きが防止される。
熱源側熱交換器2は、圧縮機1より吐出された高温高圧のガス冷媒とポンプ(図示しない)によって供給された水の間で熱交換するものである。すなわち、かかる水は高温高圧のガス冷媒から温熱を受け取って「温水」になる。一方、高温高圧のガス冷媒は、温熱を放出して温度が低下し中温高圧の液冷媒になる。
負荷側熱交換器4は、膨張弁3より流入した低温低圧の気液二相冷媒とポンプ(図示しない)によって供給された水と熱交換するものである。すなわち、かかる水は低温低圧の気液二相冷媒から冷熱を受け取って「冷水」になる。一方、低温低圧の気液二相冷媒は冷熱を放出して温度が上昇し中温低圧のガス冷媒になる。
一方、負荷側水回路40において循環する水は、負荷装置(図示しない)からポンプ(図示しない)によって送り出され、負荷側熱交換器4において冷熱を受け取って冷却された後、負荷装置に戻って加熱される(例えば、冷熱を大気中に放出する)。
また、負荷側水回路40の冷凍サイクル装置100の最下流部(第3負荷側熱交換器4cの出側と第4負荷側熱交換器4dの出側との合流位置よりも下流側)に、出口水温センサー6が設置されている。
出口水温センサー6によって計測された水温(検知温度に同じ、以下、「出口水温Tw」と称す)と任意に設定された目標水温Taとの偏差を制御装置7において演算する。そして、目標水温Taに対して出口水温Twが高い場合(Ta<Tw)には、冷却不足であるから、圧縮機1の周波数を増加させ指令を発する。反対に、目標水温Taに対して出口水温Twが低い場合(Ta>Tw)には、冷却過剰であるから、圧縮機1の周波数を減少させる指令を、制御装置7は発する。
過熱度は吸入温度センサー13の計測温度と吸入圧力センサー15の計測圧力から演算した飽和温度の差により求める。
冷凍サイクル装置100は以上の構成であるから、圧縮機1の運転周波数を所定値まで下げたとしても、出口水温センサー6の検知した出口水温Twが目標水温Taよりも低い場合(冷却過剰の場合)には、より少量の容量に対応するために、圧縮機1の運転台数を減少させ、一方、出口水温センサー6の出口水温Twが目標水温Taよりも高い場合(冷却不足の場合)には、より多量の容量に対応するために、圧縮機1の運転台数を増加/減少させ、
そこで、冷凍サイクル装置100は、以下の考察および実験的検証に基づいて、圧縮機1の運転要領を決定している。
例えば圧縮機1の合計運転台数を4台から2台に減少させるのに、上流側冷媒回路群100uにおける圧縮機1と上流側冷媒回路群100uにおける圧縮機1の運転台数を、それぞれ1台ずつ減らす(特許文献1参照)と、熱源側熱交換器2や負荷側熱交換器4における冷媒と水との伝熱面積が減少する。
このため、冷凍サイクル装置100では、熱源側熱交換器2および負荷側熱交換器4が「プレート熱交換器」である場合、その伝熱面積を有効利用するために、上流側冷媒回路群100uもしくは下流側冷媒回路群100sのいずれか一方における圧縮機1の全台(2台)を優先的に停止させ、他方における圧縮機1の全台(2台)を優先的に運転させている(これについては、別途詳細に説明する)。
このように、冷凍サイクル装置100において、上流側冷媒回路群100uもしくは下流側冷媒回路群100sのみで運転するか、上流側冷媒回路群100uと下流側冷媒回路群100sの圧縮機1を1台ずつ運転するかは、プレート熱交換器の冷媒と水との伝熱面積を有効利用して効率の低下を抑えるのと、伝熱面積は有効に利用できないものの二凝縮温度二蒸発温度回路で冷凍サイクルとしての効率を高めてプレート熱交換器の性能低下を補うのとでは、メリットとデメリットが相反関係にあり、どちらが高効率であるかは容易に判断できない。
そこで、上流側冷媒回路群100uと下流側冷媒回路群100sとにおける圧縮機1を各一台ずつ運転させた場合と、上流側冷媒回路群100uもしくは下流側冷媒回路群100sの一方の圧縮機1の運転台数を0台(ゼロ台)とし、他方の圧縮機1の運転台数を2台とした場合でどちらが高効率であるか実験的に検証した。
すなわち、前者は、例えば、第1圧縮機1aおよび第3圧縮機1cを運転して第2圧縮機1bおよび第4圧縮機1dを停止した場合であり、後者は、例えば、第1圧縮機1aおよび第2圧縮機1bを運転して第3圧縮機1cおよび第4圧縮機1dを停止した場合である。このとき、第1冷媒回路5a、第2冷媒回路5b、第3冷媒回路5c、第4冷媒回路5dは、同一であって、それぞれ同一の機器を具備している。
図2は、かかる実験の結果であって、上流側冷媒回路群100uもしくは下流側冷媒回路群100sの一方の圧縮機1の運転台数を0台(ゼロ台)とし、他方の圧縮機1の運転台数を2台とした場合を100%とした場合(図2において、複斜線を付している)に対し、上流側冷媒回路群100uと下流側冷媒回路群100sとにおける圧縮機1をそれぞれ1台ずつ運転させた場合(図2において、単斜線を付している)は、入力比が増加し、COP比が悪化している。
すなわち、両者の能力比を同一にした場合、前者の効率がより良好であることが示されている。
この結果より、本発明に係る冷凍サイクル装置100における運転要領(圧縮機1の起動要領、以下「圧縮機運転台数制御」と称す場合がある)を以下のように決定した。
例えば、圧縮機1が4台運転された状態から、1台停止するには、例えば、上流側冷媒回路群100uにおける第1圧縮機1aまたは第2圧縮機1bの一方を停止し、さらに、もう1台停止する際は、上流側冷媒回路群100uにおける第1圧縮機1aまたは第2圧縮機1bの他方を停止するか、あるいは、下流側冷媒回路群100sにおける第3圧縮機1cまたは第4圧縮機1dの一方を停止し、さらに、もう1台停止する際は、下流側冷媒回路群100sにおける第3圧縮機1cまたは第4圧縮機1dの他方を停止する。
同様に、下流側冷媒回路群100sにおける第3圧縮機1cまたは第4圧縮機1dの一方のみ1台運転された状態から、1台追加して起動するには、下流側冷媒回路群100sにおける第3圧縮機1cまたは第4圧縮機1dの他方を起動する。
図3において、冷凍サイクル装置100の圧縮機運転台数制御は以下のステップを有している。
STEP1で制御スタートすると、STEP2では冷凍サイクル装置100の出口水温の目標値(目標水温Ta)を設定する。
STEP3では出口水温センサー6で出口水温Twを検知し、制御装置7へ検知した計測値を送信する。
STEP5では、出口水温Twが目標水温Taよりも高い場合、圧縮機1の運転周波数を増加させ、反対に、出口水温Twが目標水温Taよりも低い場合、圧縮機1の運転周波数を減少させ、STEP6に進む。
STEP6では、どの圧縮機1が運転しているか、および該圧縮機1の運転周波数を検知(確認)してSTEP7に進む。
さらに、上流側冷媒回路群100uの2台の圧縮機1を運転している場合は、下流側冷媒回路群100sの第3圧縮機1cまたは第4圧縮機1dの一方を運転し、また、下流側冷媒回路群100sの2台の圧縮機1を運転している場合は、上流側冷媒回路群100uの第1圧縮機1aまたは第2圧縮機1bの一方を運転する。
さらに、圧縮機1を4台運転する場合には、まだ運転していない残りの圧縮機1を運転する。
また、運転している圧縮機1が2台であった場合、当該圧縮機1の一方を停止する。
さらに、運転している圧縮機1が3台であった場合、上流側冷媒回路群100uの第1圧縮機1aおよび第2圧縮機1bが運転しているときは、下流側冷媒回路群100sの圧縮機1を停止し、反対に、下流側冷媒回路群100sの第3圧縮機1cおよび第4圧縮機1dが運転しているときは、上流側冷媒回路群100uの圧縮機1を停止する。
さらに、運転している圧縮機1が4台であった場合、何れかの圧縮機1を停止して、STEP2に戻る。
なお、以上は、熱源側熱交換器2および負荷側熱交換器4が何れも冷媒と水との間で熱交換するものを示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、その他の媒体、たとえば、空気やスラリー等との間で熱交換するものであってもよい。また、上流側冷媒回路群100uおよび下流側冷媒回路群100sに、それぞれ2系列の冷媒回路(2台の圧縮機)を具備しているが、本発明はこれに限定するものではなく、それぞれの数は相違してもよい。
図4および図5は本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置を説明するものであって、図4は冷媒回路図、図5は熱交換器を模式的に示す断面図である。なお、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図4において、冷凍サイクル装置200は、上流側冷媒回路群200uに上流熱源側熱交換器11uおよび上流負荷側熱交換器12uが配置され、下流側冷媒回路群200sに下流熱源側熱交換器11sおよび下流負荷側熱交換器12sが配置されている。
すなわち、分割された水流路は、第1冷媒回路5aおよび第2冷媒回路5bの分岐された冷媒流路に挟まれ、水流路は共通し、冷媒流路と水流路とが交互に形成された「プレート熱交換器(以下、「ダブルサーキットのプレート熱交換器」と称す場合がある)を形成している。
そして、同様に、上流負荷側熱交換器12u、下流熱源側熱交換器11s、および下流負荷側熱交換器12sも、ダブルサーキットのプレート熱交換器であるから、説明を省略する。
なお、冷凍サイクル装置200においても、冷凍サイクル装置100と同様の圧縮機運転台数制御を行うから、冷凍サイクル装置100と同様の作用効果が得られる。
図6は本発明の実施の形態3に係る冷凍サイクル装置を説明する冷媒回路図である。なお、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図6において、冷凍サイクル装置300は、冷凍サイクル装置100において熱源側媒体を「空気」に変更すると共に、冷媒回路5における冷媒の流れ方向を変更自在にしたものである。
そして、冷凍サイクル装置100における熱源側熱交換器2をそれぞれ、冷媒と空気との間で熱交換する第1熱源側熱交換器8a、第2熱源側熱交換器8b、第3熱源側熱交換器8cおよび第4熱源側熱交換器8d(以下、「熱源側熱交換器8」と称す場合がある)に変更し、それぞれに空気を供給する第1送風機9a、第2送風機9b、第3送風機9cおよび第4送風機9dが設置されている。
また、第1冷媒回路5aには第1圧縮機1aの出側に冷媒の流れ方向を変更する第1流路切替装置10aが設置され、同様に、第2冷媒回路5b、第3冷媒回路5cおよび第4冷媒回路5dに、それぞれ第2流路切替装置10b、第3流路切替装置10cおよび第4流路切替装置10dが設置されている。
また、熱源側熱交換器2が蒸発器として機能している場合に、外気が低いことによって熱源側熱交換器2の表面に霜が生じる場合であっても、冷媒の流れ方向を切り替えることができるから、熱源側熱交換器2に高温高圧のガス冷媒を送り込むことによって除霜することができる。よって、利便性が向上し、熱交換効率が阻害されることを防止することができる。
図7は本発明の実施の形態4に係る冷凍サイクル装置を説明する冷媒回路図である。なお、実施の形態2または実施の形態3と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図7において、冷凍サイクル装置400は、上流側冷媒回路群400uと下流側冷媒回路群400sとを有している。そして、冷凍サイクル装置300における負荷側熱交換器4をダブルサーキットのプレート熱交換器である上流負荷側熱交換器12uおよび下流負荷側熱交換器12s(以下、まとめて又はそれぞれを「負荷側熱交換器12」と称す場合がある)に変更している。
図8は本発明の実施の形態5に係る冷凍サイクル装置を説明する冷媒回路図である。なお、実施の形態3と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図8において、冷凍サイクル装置500は、上流側冷媒回路群500uと下流側冷媒回路群500sとを有している。そして、冷凍サイクル装置300において、上流側の第1熱源側熱交換器8aおよび第2熱源側熱交換器8bを通過して空気が、下流側の第3熱源側熱交換器8cおよび第4熱源側熱交換器8dを通過するようにしたものである。
したがって、冷凍サイクル装置500では、冷凍サイクル装置300の作用効果が得られると共に、上流側冷媒回路群500uと下流側冷媒回路群500sとで異なる凝縮温度もしくは蒸発温度となるため、「二凝縮温度二蒸発温度回路」になり、より高効率になる。
この場合、熱源側熱交換器8を一体に形成することによって、製造が容易になる。
図9は本発明の実施の形態6に係る冷凍サイクル装置を説明する冷媒回路図である。なお、実施の形態5と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図9において、冷凍サイクル装置600は、上流側冷媒回路群600uと下流側冷媒回路群600sとを有している。そして、冷凍サイクル装置500における負荷側熱交換器4を、ダブルサーキットのプレート熱交換器である上流負荷側熱交換器12uおよび下流負荷側熱交換器12s(以下、まとめて又はそれぞれを「負荷側熱交換器12」と称す場合がある)にしている。
したがって、冷凍サイクル装置600では、冷凍サイクル装置500と冷凍サイクル装置400の作用効果を合わせた作用効果が得られる。
Claims (12)
- 容量可変の圧縮機、熱源側熱交換器、膨張弁、負荷側熱交換器、を環状に接続して冷凍サイクルを形成する冷媒回路を、複数系列具備する上流側冷媒回路群と、
容量可変の圧縮機、熱源側熱交換器、膨張弁、負荷側熱交換器、を環状に接続して冷凍サイクルを形成する冷媒回路を、複数系列具備する下流側冷媒回路群と、
前記熱源側熱交換器と熱源側装置とを連結して熱源側媒体を循環させる熱源側回路と、
前記負荷側熱交換器と負荷側装置とを連結して負荷側媒体を循環させる負荷側回路と、
前記下流側冷媒回路群の負荷側熱交換器の最下流部に設置された温度センサーと、
該温度センサーの検知した検知温度と目標温度とに基づいて、前記圧縮機の運転する台数の変更および該運転する圧縮機の容量の変更の少なくとも一方の制御をする制御装置と
を備え、
前記熱源側媒体は、前記上流側冷媒回路群の複数の熱源側熱交換器と熱交換をした後、前記下流側冷媒回路群の複数の熱源側熱交換器と熱交換をし、且つ、前記負荷側媒体は、前記上流側冷媒回路群の複数の負荷側熱交換器と熱交換をした後、前記下流側冷媒回路群の複数の負荷側熱交換器と熱交換をし、
前記制御装置は、前記温度センサーの検知した検知温度と目標水温とを比較して、前記検知温度が目標水温より高い場合は、前記圧縮機の運転する台数の増加または運転している前記圧縮機の容量の増加の一方または両方を指令し、前記検知温度が目標水温より低い場合は、前記圧縮機の運転する台数の減少または運転している前記圧縮機の容量の減少の一方または両方を指令することを特徴とする冷凍サイクル装置。 - 前記制御装置は、前記圧縮機の運転する台数を増加させる際、前記上流側冷媒回路群の全ての圧縮機が所定の上限容量で運転するまでは、前記下流側冷媒回路群の何れの圧縮機も運転させない、または、前記下流側冷媒回路群の全ての圧縮機が所定の上限容量で運転するまでは、前記上流側冷媒回路群の何れの圧縮機も運転させないことを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル装置。
- 前記制御装置は、前記圧縮機の運転する台数を減少させる際、前記上流側冷媒回路群または前記下流側冷媒回路群の一方の冷媒回路群の圧縮機を優先的に順次停止させ、前記上流側冷媒回路群または前記下流側冷媒回路群の一方の冷媒回路群の全ての圧縮機が停止した後、前記上流側冷媒回路群または前記下流側冷媒回路群の他方の冷媒回路群の圧縮機を順次停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記制御装置は、前記圧縮機の運転する台数を減少させる際、前記上流側冷媒回路群または前記下流側冷媒回路群の一方の冷媒回路群の全ての圧縮機が上限容量で運転している場合に限り、前記上流側冷媒回路群または前記下流側冷媒回路群の他方の冷媒回路群の圧縮機を順次停止させることを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記熱源側媒体が空気で、前記熱源側熱交換器が冷媒と空気との間で熱交換するものであって、
前記熱源側熱交換器に空気を供給する送風機を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の冷凍サイクル装置。 - 前記上流側冷媒回路群の熱源側熱交換器を通過した空気が、前記下流側冷媒回路群の熱源側熱交換器を通過することを特徴とする請求項5に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記上流側冷媒回路群の熱源側熱交換器と前記下流側冷媒回路群の熱源側熱交換器とが一体に成形されていることを特徴とする請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記冷媒回路に冷媒の流れ方向を切り替える流路切替装置が設置されることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の冷凍サイクル装置。
- 前記制御装置は、前記上流側冷媒回路群の圧縮機のうち運転している圧縮機の数が、前記下流側冷媒回路群の圧縮機のうち運転している圧縮機の数よりも多いまたは同一であるように制御することを特徴とする請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
- 前記熱源側熱交換器を形成する前記熱源側回路の一部が複数の熱源側流路に分岐され、
前記熱源側熱交換器を形成する複数系列の冷媒回路の一部がそれぞれ複数の冷媒流路に分岐され、
前記一方の系列の冷媒回路の冷媒流路と前記他方の系列の冷媒回路の冷媒流路とが前記熱源側流路を挟んで対向することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の冷凍サイクル装置。 - 前記負荷側熱交換器を形成する前記負荷側回路の一部が複数の負荷側流路に分岐され、
前記負荷側熱交換器を形成する複数系列の冷媒回路の一部がそれぞれ複数の冷媒流路に分岐され、
前記一方の系列の冷媒回路の冷媒流路と前記他方の系列の冷媒回路の冷媒流路とが前記負荷側流路を挟んで対向することを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の冷凍サイクル装置。 - 前記上流側冷媒回路群を構成する複数系列の冷媒回路のそれぞれと、前記下流側冷媒回路群を構成する複数系列の冷媒回路のそれぞれが、同じ構成であることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の冷凍サイクル装置。
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