JP2012176429A - 熱延鋼帯の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粗エッジャーでの幅総圧下量が小さい場合においても、粗エッジャー圧下設備の機械精度に関わらず、良好な幅精度を維持する。
【解決手段】熱間粗圧延2,2a、仕上げ圧延F1〜F7により鋼帯を製造する方法であって、鋼帯の熱間幅圧延において、粗圧延機エッジャーでの目標幅総圧下量が50mm以下の場合、エッジャーでの最終パス3aの幅圧下量を、エッジャー幅総圧下量の80%以上として、幅圧下を行うことを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間圧延機における熱延鋼帯の製造方法に関する。
鋼帯の熱間幅圧延において、幅総圧下量が50mm以下の被圧延材では、圧延幅精度が低下する傾向があり、仕上圧延後の熱延鋼帯の幅不良の原因となっている。
これは、幅総圧下量が小さいために、エッジャーでの最終パス幅圧下量が小さくて、エッジャー圧下設備の機械精度の誤差が幅圧下の精度に比べて相対的に大きくなるためである。
特許文献1には、粗圧延機における被圧延材の最先尾端でのエッジャー開度の補正による被圧延材幅の制御方法が開示されているが、従来、幅総圧下量が小さい場合、エッジャー圧下設備の機械精度を補償して幅精度を向上させる明確な対策はなかった。
特開2004−237346号公報
上記した問題は、粗エッジャー圧下設備の機械精度の誤差が原因であるため、従来のような幅圧延モデル式の精度を向上させても効果は得られない。
本発明は、粗エッジャーでの幅総圧下量が小さい場合においても、粗エッジャー圧下設備の機械精度に関わらず、良好な幅精度を維持することを目的とする。
本発明の要旨は以下の通りである。
本発明は、熱間粗圧延、仕上げ圧延により鋼帯を製造する方法であって、鋼帯の熱間幅圧延において、粗圧延機エッジャーでの目標幅総圧下量が50mm以下の場合、エッジャーでの最終パス幅圧下量を、エッジャー幅総圧下量の80%以上として、幅圧下を行うことを特徴とする熱延鋼帯の製造方法である。
本発明では、最終パスを除くエッジャーでの圧下量を減少させ、最終パスでの幅圧下量を従来より増加させることで、シートバー全長に亘る幅精度を向上させる。
鋼帯の熱間圧延設備の1実施例を示す図である。 (a)は最終パスエッジャーでの圧下量と粗幅精度との関係を説明する図、(b)は粗幅総圧下量と最終パスエッジャーの実績幅圧下量との関係を説明する図である。 粗シートバー長さと粗板幅偏差の関係を説明する図であり、(a)は発明例、(b)は比較例である。
本発明は、少なくとも1つのエッジャーを設けた粗圧延機と仕上圧延機とを配置してなる熱間圧延機設備により鋼帯を熱間圧延する方法において、粗圧延での幅総圧下量が50mm以下の材料で、最終パスエッジャーでの幅圧下量をエッジャー幅総圧下量の80%以上として幅圧下精度を向上させた。
鋼帯の熱間粗圧延での幅圧延において、目標幅総圧下量50mm以下の場合、幅モデル精度に対して、エッジャーの機械精度による誤差が大きくなるため、目標幅総圧下量が50mm以上のものと比較して、幅精度が低下する傾向にある。
そこで、粗圧延機のエッジャーでの最終パス幅圧下量を増加させ、幅圧下量をエッジャー総圧下量の80%以上として幅精度を向上させた。
また、粗圧延機のエッジャーでの最終パス圧下量を増加したので、シートバー先端での幅圧下量の調整代を大きくすることができ、仕上圧延機噛み込み時の張力による幅縮みを抑制するため、予め粗圧延機でシートバー先端のみ幅を拡げることが可能となった。
以下、本発明に係る熱間圧延方法の1実施例を図面をもとに説明する。
図1は、一例として実施例で用いた鋼帯の熱間圧延設備を説明する図である。上工程より、1はサイジングプレス、2、2aは粗圧延機(2スタンド構成)、3、3aは粗圧延機のエッジャー、4は仕上圧延機(7スタンド構成の連続圧延機)、5は巻取機を示す。幅計測器として、6はサイジングプレス幅計、7は近接幅計、8は粗圧延機出側幅計、9は巻取機幅計である。
本実施例で使用した材料は、板厚2.00mm以上6.00mm以下、板幅600mm以上1400mm以下の一般軟鋼である。
粗圧延機2、2aでの幅圧下は、前段粗圧延機2のエッジャー3で5パス、後段粗圧延機2aのエッジャー3aで1パス行った。
粗圧延機最終パスエッジャー3aでの実績幅圧下量の従来例を図2(b)に示す。従来、粗圧延機最終パスエッジャーでは、目標幅総圧下量に関係なく、幅圧下を行っていたが、目標幅総圧下量50mm超えでは、実績幅圧下量は45〜48mmの値が得られるが、目標幅総圧下量50mm以下では実績幅圧下量は40mm以下となり目標幅総圧下量50mm超えに比べて、幅圧下の実績量が不足していた。
このことを粗最終パスエッジャー圧下量と粗幅精度(実績―目標)との関係で見ると図2(a)に示すように、粗最終パスエッジャー圧下量を増大させると(20mm以上)幅実績値が目標値に近づく傾向となる。
従って、粗圧延での目標幅総圧下量が50mm以下と小さい場合でも、最終パスエッジャーの圧下量を40mm以上(上記粗幅精度≧0、即ち幅総圧下量の80%以上)とすることで、エッジャーの機械精度による誤差を抑え幅精度が向上する。
更に、これにより、粗圧延におけるシートバー内での板幅変更量を大きくできて、目標幅総圧下量が50mm以下の材料でも仕上圧延での先端引張りによる幅縮みを補償して、予め幅出ししておくことが十分行えるようになった。例えば、図3(b)の従来例では、粗シートバー先端部の幅を定常部よりも4mm大きく(仕上圧延での先端引張り幅縮み補償量を4mm)するのが限界であったが、図3(a)の発明例では、仕上圧延での先端引張り幅縮み補償量を6mmまで拡大することができた。

Claims (1)

  1. 熱間粗圧延、仕上げ圧延により鋼帯を製造する方法であって、鋼帯の熱間幅圧延において、粗圧延機エッジャーでの目標幅総圧下量が50mm以下の場合、エッジャーでの最終パス幅圧下量を、エッジャー幅総圧下量の80%以上として、幅圧下を行うことを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103722015A (zh) * 2013-12-31 2014-04-16 一重集团大连设计研究院有限公司 热轧带钢生产线在线调宽设备

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