JP2012175180A - 導波管伝送線路変換器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導波管伝送線路変換器は、一端に開口部が形成されかつ他端がバックショート板で閉塞された筒形状の金属筐体と、金属筐体において、開口部が形成された面以外の面を貫通して一端が外部の伝送線路に接続され、バックショート板に対して伝送線路から入力される信号の波長の1/4の距離を隔てて平行で、かつ開口部から入力又は出力される電磁波の電界が生じる方向に対して平行な導体部を有しているプローブ導体と、プローブ導体と電磁結合し、プローブ導体の共振周波数と異なる共振周波数を生じさせる寄生素子とを備えている。
【選択図】図1
Description
図6は、導波管伝送線路変換器9の構成例を示す概略図である。図6(a)は導波管伝送線路変換器9の透視斜視図であり、図6(b)は図6(a)において導波管伝送線路変換器9を方向A6で見たときの透視図である。
プローブ導体93は、コネクタ92に接続されている部分からバックショート板91bに対して垂直な接続部93aと、管内波長λgの1/4の距離を隔ててバックショート板91bに対して平行な終端部93cとを有し、接続部93aと終端部93cとが垂直に接することによってL字形状をなしている。ここで、接続部93a及び終端部93cは、針金状、あるいは棒状の導体である。換言すると、プローブ導体93は、屈曲部93bにおいて直角に曲がっており、屈曲部93bにより接続部93aと終端部93cとに分けられている。ここで、管内波長λgは、導波管を用いて伝送する電磁波の導波管内における波長、すなわち導波管管内波長である。
図6においては、同軸ケーブルにより電気信号が給電される構成を示したが、マイクロストリップ線路により給電される導波管伝送線路変換器もある(例えば、特許文献1)。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記寄生素子の前記第1素子及び第2素子のいずれか一方は、前記金属筐体の延在方向と平行な前記金属筐体の側面から所定の距離を隔てて、該側面と平行に配置されていることを特徴とする。
図1は、第1実施形態における導波管伝送線路変換器1の構成を示す概略図である。図1(a)は導波管伝送線路変換器1の透視斜視図であり、図1(b)は図1(a)において方向A1から見たときの透視図である。
同図に示すように、導波管伝送線路変換器1は、中空の直方体形状であり、いずれかの面に不図示の導波管と接続する開口部11aが設けられている金属製の筐体11と、筐体11において開口部11aと対向する面11b(バックショート板)に取り付けられているコネクタ12と、筐体11の内部に設置されている基板13とを備えている。バックショート板11bと対向する面は、面全体が開口部11aになっている。
また、筐体11には狭壁面11cと平行なスリット11dが形成されており、基板13がスリット11dに差し込まれて固定されている。ここで、狭壁面11cは、バックショート板11bに対して垂直な4つの面のうち、バックショート板11bの短い辺を共通にする2つの面のいずれかである。
基板13は、誘電体からなり、一方の主面にプローブ導体14としての配線が形成され、他方の主面に寄生素子15としての配線が形成されている。また、基板13は、上述のように筐体11に固定され、筐体11のバックショート板11bに対して垂直に接するとともに、狭壁面11cと平行になっており、バックショート板11bから開口部11aへの方向と平行になるように固定されている。ここで、図1に示されているプローブ導体14の配置は、開口部11aから入力又は出力される電磁波の電界が発生する方向が広壁面に垂直な方向である場合の配置である。
また、プローブ導体14は、一端がコネクタ12に接続され、他端が筐体11に接続されることなくオープン(開放端)になっている。しかし、プローブ導体14は、筐体11の狭壁面11cに沿って配置されている長さが約(λg/4)の配線14cを有しているので、筐体11と接続されていないが、筐体11に接続(短絡)されているのと同じ特性を得ることができる。
また、給電特性を広帯域化したことにより、導波管伝送線路変換器1を使用する環境の雰囲気温度の変化や、経年変化などによる周波数特性の変化により、要求される周波数特性を満たせなくなることを抑制することができる。
また、プローブ導体14の配線14cを狭壁面11cに沿って配置したことにより、他端を筐体11に接続することなく、プローブ導体14の他端を筐体11に接続したときと同じ特性を得られるようにしている。これにより、プローブ導体14の他端を筐体11に接続する加工を省くことができ、製造工程において生じるばらつきを低減させることができる。
また、本実施形態では、プローブ導体14の配線パターンがU字形状をなしている場合について説明したが、配線14cは、バックショート板11bと反対の方向、すなわち開口部11aに向かって基板13上にレイアウトされていてもよい。このとき、配線14cの長さを(λg/4)よりわずかに短くせずに、(λg/4)としてもよい。
第2実施形態の導波管伝送線路変換器は、プローブ導体を針金状、あるいは棒状の導体により形成して、基板を用いていない点が第1実施形態の導波管伝送線路変換器1と異なる。
同図に示すように、導波管伝送線路変換器2は、中空の直方体形状であり、いずれかの面に不図示の導波管と接続する開口部21aが設けられている金属製の筐体21と、筐体21において開口部21aと対向する面21b(バックショート板)に取り付けられているコネクタ22と、一端がコネクタ22に接続されているプローブ導体24と、プローブ導体24と電磁結合している寄生素子25と、寄生素子25をプローブ導体24に固定し誘電体からなる固定部材26とを備えている。バックショート板21bに対向する面は、面全体が開口部21aになっている。
プローブ導体24は、一端がコネクタ22と接続されバックショート板21bから開口部21aへの方向に伸びる接続部24aと、一端が接続部24aの他端と直角に接しバックショート板21bに対して垂直な広壁面に向かって伸びる中間部24bと、一端が中間部24bの他端に接し筐体21の広壁面と平行にバックショート板21bに向かって伸びる終端部24cとを有している。
また、プローブ導体24は、例えば、上述のようにU字形状に加工された後に、筐体21の内部において、コネクタ22と接続されるとともに固定される。
また、寄生素子25は、給電点であるコネクタ22からみたとき、プローブ導体24及び寄生素子25が結合して得られる共振周波数が所定の周波数になる位置に固定されている。寄生素子25を固定する位置は、図2において示したように、寄生素子25を設けた際の共振周波数により、導波管伝送線路変換器2に要求される反射損失を満たす周波数帯域が広がるように決定される。
上述のように、寄生素子25をプローブ導体24から所定の間隔を離して配置することにより、プローブ導体24の共振周波数に加えて、プローブ導体24及び寄生素子25の結合による共振周波数が得られ、図2に示したように、反射損失を改善することができ、製造における加工精度のばらつきにより周波数特性がずれた場合においても、所望の周波数特性を満たすことが容易になる。
また、終端部24cを中間部24bの他端からバックショート板21bに向かって伸びるように配置する構成について説明したが、開口部21aに向かって伸びるように配置してもよい。この場合、終端部24cの長さを(λg/4)よりわずかに短くせずに、(λg/4)としてもよい。
第3実施形態の導波管伝送線路変換器は、マイクロストリップ線路を用いて給電する点と、マイクロストリップ線路とプローブ導体とを接続するために筐体の狭壁面を貫通している点とが第1実施形態の導波管伝送線路変換器1と異なる。
同図に示すように、導波管伝送線路変換器3は、中空の直方体形状であり、いずれかの面に不図示の導波管と接続する開口部31aが設けられている金属製の筐体31と、開口部31aと平行に筐体31内部に設けられた基板33とを備えている。筐体31において、開口部31aが設けられている面は、全面が開口部31aになっている。
また、筐体31は、開口部31aを含む開口部側筐体30aと、開口部31aと対向する面(バックショート板)31bを含むバックショート側筐体30bとからなる。開口部側筐体30aとバックショート側筐体30bとが基板33を挟むことにより、基板33を固定している。
また、寄生素子35は、プローブ導体34と所定の結合量が得られる位置に形成されている。また、寄生素子35は、広壁面31dに沿って形成されている配線35aを有することにより、筐体31に接続されている場合と同じ特性を得ることができ、鏡像法により(λg/2)の長さを有する無給電素子とみなすことができる。
なお、基板33を境にして、バックショート板31bを有する部材と、開口部31aを有する管状の部材とから筐体31を構成するようにしてもよい。この場合、2つの部材で基板33を挟み込むため、筐体31とプローブ導体34の配線34bとの導通を良好にすることができる。
第4実施形態の導波管伝送線路変換器は、プローブ導体を筐体に接続しない点が第3実施形態の導波管伝送線路変換器3と異なる。
また、プローブ導体44は、一端がマイクロストリップ線路に接続され筐体31の外部から貫通孔31cを通って筐体31の内部に直線状に伸びる配線44aと、筐体31の内側において一端が配線44aの他端に接続され貫通孔31cが開けられている面と平行に形成された配線44bと、一端が配線44bの他端に接続され筐体31の広壁面31dに平行に形成され他端がオープン(開放端)になっている配線44cとからなる。
ここで、図5に示されているプローブ導体44の配置は、開口部31aから入力又は出力される電磁波の電界が発生する方向が広壁面に垂直な方向である場合の配置である。配線44bは、開口部31aから入力又は出力される電磁波の電界が発生する方向と平行な方向に配置される。
また、寄生素子(15、25、35)をL字形状にするとともに、各一辺の長さを(λg/4)にし、一辺を筐体(11、21、31)と平行に配置することにより、寄生素子(15、25、35)を筐体(11、21、31)に接続させずとも、共振を生じさせることができるので、筐体(11、21、31)に接続する加工を省くことができる。その結果、加工精度のばらつきにより生じる周波数特性の低下を防ぐことができる。
また、第1及び第2実施形態では、コネクタ(12、22)がバックショート板(11b、21b)に取り付けられている構成を説明したが、これに限ることなく、筐体(11、21)の他の面にコネクタを取り付けるようにしてもよい。このとき、プローブ導体は、バックショート板から(λg/4)の距離を隔てて、バックショート板と平行な部分を有するように形成する。
Claims (3)
- 一端に開口部が形成されかつ他端がバックショート板で閉塞された筒形状の金属筐体と、
前記金属筐体において、前記開口部が形成された面以外の面を貫通して一端が外部の伝送線路に接続され、前記バックショート板に対して前記伝送線路から入力される信号の波長の1/4の距離を隔てて平行で、かつ前記開口部から入力又は出力される電磁波の電界が生じる方向に対して平行な導体部を有しているプローブ導体と、
前記プローブ導体と電磁結合し、前記プローブ導体の共振周波数と異なる共振周波数を生じさせる寄生素子と
を備えていることを特徴とする導波管伝送線路変換器。 - 前記寄生素子は、前記信号の波長の1/4の長さを有する第1素子及び第2素子からなり、前記第1素子と第2素子とによってL字形状をなしている
ことを特徴とする請求項1に記載の導波管伝送線路変換器。 - 前記寄生素子の前記第1素子及び第2素子のいずれか一方は、前記金属筐体の延在方向と平行な前記金属筐体の側面から所定の距離を隔てて、該側面と平行に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の導波管伝送線路変換器。
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JP2005012362A (ja) * | 2003-06-17 | 2005-01-13 | Murata Mfg Co Ltd | 線路・導波管変換装置並びにアンテナ装置、送受信装置及び無線装置 |
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