JP2012174070A - 太陽電池特性取得回路および太陽電池制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池特性取得回路11は、太陽電池13の端子にコンデンサC11を接続する構成を備えている。ここで、太陽電池13を短絡状態(スイッチS11,S12をオン状態)から開放状態(スイッチS11をオフ状態)にすることによって、太陽電池13の端子に接続されたコンデンサC11に過渡的な電圧および電流を発生させることができる。つまり、コンデンサC11の電位が0Vから開放電圧Vocにまで変化する。その変化の際に、所定のサンプリング時間間隔で、電流値および電圧値が測定される。そして、測定した電流値および電圧値を用いて算出した電力値の中から、最大出力電力値を求め、その最大出力電力値となるときの電圧値を示す最大出力動作電圧値を取得し、最大出力動作電圧値に基づいて、最大電力点に追従するように昇圧チョッパ回路12を制御する。
【選択図】図1
Description
図5(a)に示した電流電圧特性は、太陽電池表面のすべての箇所において、日射強度が等しい場合の特性である。図5(a)に示すように、太陽電池の出力電流(縦軸)は、出力電圧(横軸)を増加させた場合、ほぼ一定状態から開放電圧Voc近辺で急激に低下するようなカーブに沿って変化する。したがって、太陽電池の出力電力は、出力電流と出力電圧との積で表されるので、図5(b)に示すように、出力電圧に対して、ピーク(最大電力点)を持つように変化する。
一般的に、MPPT制御は、図5(d)に示す構成で行われる。図5(d)中のDC/DC(直流/直流)コンバータは、制御信号によって、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行っている。PWM制御は、図5(e)に示すように、出力電圧をPWMデューティ比によって変化させて、太陽電池の最大電力点に追従するようにPWMデューティ比を選択する処理を実行している。このPWM制御を実現するアルゴリズムとして広く用いられているのが山登り法である。山登り法は、PWMデューティ比を常に変化させながら出力電力を測定し、PWMデューティ比を変化した前後における出力電力の大小を比較する。そして、変化の後の出力電力が、変化の前の出力電力より増加していれば同じ方向に更にPWMデューティ比を増加し、変化の後の出力電力が減少していればPWMデューティ比を逆方向に戻す。これを繰り返すことにより、結果として太陽電池の出力電力は最大電力点に追従するようになる。しかし、この山登り法は、太陽電池の出力電力が図5(c)に示すような複数のピークを持つ場合には、真の最大電力点以外の極大点に追従してしまう虞がある。
特許文献1には、図6(a)に示す回路(説明に関連する部分のみ記載)を用いて、太陽電池81の電流電圧特性を取得することが記載されている。図6(a)では、電力変換回路(昇圧型DC/DCコンバータ)80が、図5(d)に記載のDC/DCコンバータに相当している。図6(a)では、電力変換回路(昇圧型DC/DCコンバータ)80に対して、専用回路を付加せずに、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)84をオン/オフさせることによって、電流電圧特性が取得される。そして、特許文献1では、MOSFET84をオン状態にすることによって、インダクタL84を流れる電流を零から短絡電流にまで変化させることができると記載している(段落0028等)。しかし、この回路では、MOSFET84をオフ状態としても、太陽電池81を開放状態にすることができない。つまり、この回路では、太陽電池81の出力電圧は、負荷に掛かる電圧にまでしか変化させることができない。したがって、負荷に掛かる電圧が、太陽電池81の開放電圧Vocを下回っている場合には、真の最大電力点を取得できないという問題がある。
特許文献2に記載の回路は、図6(b)に示すように(説明に関連する部分のみ記載)、太陽電池91の短絡状態から開放状態までの電流電圧特性を取得するために、昇圧回路94の前段にスイッチ92,93を設けている。この回路では、スイッチ93をオン状態にすることにより、太陽電池91を短絡状態にすることが可能である。また、スイッチ92,93をオフ状態にすることにより太陽電池91を開放状態にすることが可能である。ただし、出力電圧を0Vと開放電圧Vocとの間の中間状態に設定するために、双方のスイッチ92,93のオン/オフ時間の長さを調節する必要がある(段落0045)。つまり、特許文献2に記載の回路では、電流電圧特性を取得するために、スイッチ92,93の制御が煩雑になるという問題がある。
太陽電池の電流電圧特性を取得するために昇圧チョッパ回路の前段に設置する太陽電池特性取得回路について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、太陽電池特性取得回路11は、太陽電池13の出力端子と昇圧チョッパ回路12の入力端子との間に接続される。
図2Aに示すように、太陽電池特性取得回路21aは、太陽電池13の出力端子と降圧チョッパ回路22の入力端子との間に接続される。なお、図2Aにおいて、図1と同様の、太陽電池13、第1の端子T13a、第2の端子T13b、電圧センサ14、および電流センサ15については、説明を省略する。
次に、前記した太陽電池特性取得回路11,21a,21bのいずれかを備え、太陽電池13の最大出力電力を取得する制御を実行する太陽電池制御装置の構成例について、図3を用いて説明する(適宜、図1,2A,2B参照)。
12 昇圧チョッパ回路
13 太陽電池
14 電圧センサ
15 電流センサ
22 降圧チョッパ回路
30 太陽電池制御装置
31 太陽電池特性取得部
32 処理部
33 チョッパ部
34 センサ
321 電流値電圧値取得部
322 電力演算部
323 最大電力取得部
324 最大出力動作電圧値取得部
325 制御情報生成部
C11,C21 コンデンサ(コンデンサ)
C12,C22 コンデンサ
D11,D12 ダイオード
D21 ダイオード(第2のダイオード)
D22 ダイオード(第1のダイオード)
L12,L22 インダクタ
N1,N2,N3,N4 接続点
S11 スイッチ(第2のスイッチ)
S12 スイッチ(第1のスイッチ)
S21 スイッチ(第4のスイッチ)
S22 スイッチ(第3のスイッチ)
T13a 高電位側の端子(出力端子)
T13b 低電位側の端子(出力端子)
Claims (7)
- 太陽電池と、直流電圧を昇圧するための第1のスイッチを少なくとも備える昇圧チョッパ回路との間に設置する太陽電池特性取得回路であって、
前記太陽電池の一対の出力端子のうちの高電位側の端子と、前記昇圧チョッパ回路の一対の入力端子のうちの高電位側の端子との間に接続される第2のスイッチと、
前記太陽電池の前記高電位側の端子および前記第2のスイッチの接続点と、前記太陽電池の一対の出力端子のうちの低電位側の端子および前記昇圧チョッパ回路の一対の入力端子のうちの低電位側の端子の接続点との間に接続されるコンデンサと、
前記第2のスイッチを制御するとともに前記太陽電池の特性を取得する処理部と、
を備え、
前記処理部は、前記太陽電池の特性の取得処理として、
前記第1のスイッチがオン状態のときに、前記第2のスイッチをオン状態にして前記太陽電池の出力端子間の短絡状態を形成した後に、前記第2のスイッチをオフ状態にして前記太陽電池の出力端子間の開放状態を形成することで、前記コンデンサが、前記太陽電池の出力端子間に過渡的な電圧および電流を発生させるようにして前記太陽電池の特性を取得する処理、
または、
前記第2のスイッチをオフ状態にして、前記太陽電池の出力端子間の開放状態を形成した後に、前記第1のスイッチがオン状態のときに前記第2のスイッチをオン状態にして前記太陽電池の出力端子間に短絡状態を形成することで、前記コンデンサが、前記太陽電池の出力端子間に過渡的な電圧および電流を発生させるようにして前記太陽電池の特性を取得する処理、
を行うことを特徴とする太陽電池特性取得回路。 - 前記処理部は、
前記第1のスイッチのオン状態またはオフ状態を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池特性取得回路。 - 太陽電池と、直流電圧を降圧するための第3のスイッチおよび第1のダイオードを少なくとも備える降圧チョッパ回路との間に設置する太陽電池特性取得回路であって、
前記降圧チョッパ回路の第1のダイオードと並列に接続される第4のスイッチと、
前記太陽電池の一対の出力端子のうちの高電位側の端子および前記第3のスイッチの接続点と、前記太陽電池の一対の出力端子のうちの低電位側の端子および前記降圧チョッパ回路の一対の入力端子のうちの低電位側の端子の接続点との間に接続されるコンデンサと、
前記第4のスイッチを制御するとともに前記太陽電池の特性を取得する処理部と、
を備え、
前記処理部は、前記太陽電池の特性の取得処理として、
前記第3のスイッチがオン状態のときに、前記第4のスイッチをオン状態にして前記太陽電池の出力端子間の短絡状態を形成した後に、前記第3のスイッチがオフ状態で前記太陽電池の出力端子間の開放状態が形成されることで、前記コンデンサが、前記太陽電池の出力端子間に過渡的な電圧および電流を発生させるようにして前記太陽電池の特性を取得する処理、
または、
前記第3のスイッチがオフ状態で前記太陽電池の出力端子間の開放状態が形成された後に、前記第3のスイッチがオン状態のときに前記第4のスイッチをオン状態にして前記太陽電池の出力端子間の短絡状態を形成することで、前記コンデンサが、前記太陽電池の出力端子間に過渡的な電圧および電流を発生させるようにして前記太陽電池の特性を取得する処理、
を行うことを特徴とする太陽電池特性取得回路。 - 前記降圧チョッパ回路は高電位側にインダクタを備え、
前記降圧チョッパ回路の前記第3のスイッチおよび前記第1のダイオードのカソードとの接続点と第2のダイオードのアノードを接続し、前記降圧チョッパ回路のインダクタと前記第2のダイオードのカソードを接続する
ことを特徴とする請求項3に記載の太陽電池特性取得回路。 - 前記処理部は、
前記第3のスイッチのオン状態またはオフ状態を制御する
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の太陽電池特性取得回路。 - 請求項1または請求項2に記載の太陽電池特性取得回路を備え、太陽電池の一対の出力端子間の電流値および電圧値を取得する太陽電池特性取得部と、
昇圧チョッパ回路を備えるチョッパ部と、
前記取得した電流値および電圧値を用いて算出した電力値の中から、最大出力電力値を求め、前記最大出力電力値となるときの電圧値を示す最大出力動作電圧値に基づいて、前記太陽電池から最大出力電力を取得するように前記チョッパ部を制御する制御情報を生成する処理部と、
を備えることを特徴とする太陽電池制御装置。 - 請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載の太陽電池特性取得回路を備え、太陽電池の一対の出力端子間の電流値および電圧値を取得する太陽電池特性取得部と、
降圧チョッパ回路を備えるチョッパ部と、
前記取得した電流値および電圧値を用いて算出した電力値の中から、最大出力電力値を求め、前記最大出力電力値となるときの電圧値を示す最大出力動作電圧値に基づいて、前記太陽電池から最大出力電力を取得するように前記チョッパ部を制御する制御情報を生成する処理部と、
を備えることを特徴とする太陽電池制御装置。
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