JP5880289B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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本発明は、太陽電池や燃料電池などの直流電源から出力される直流電力を交流電力に変換する電力変換装置に関するものである。
従来から、太陽電池や燃料電池などの直流電源から出力される直流電力を交流電力に変換し、電力系統に交流電力を供給する電力変換装置が広く知られている。このような電力変換装置は、入力電圧を昇圧可能な昇圧チョッパ回路と、昇圧チョッパ回路に接続される中間段コンデンサと、中間段コンデンサに接続され入力電圧を降圧可能なインバータ回路と、インバータ回路に接続され高周波ノイズを除去するフィルタ回路と、昇圧チョッパ回路及びインバータ回路の動作を制御する制御回路とで構成される。
昇圧チョッパ回路は、高周波スイッチングにより直流電源からの入力電圧を電力系統の系統電圧のピーク値よりも高い電圧に昇圧する。中間段コンデンサは、昇圧チョッパ回路の出力から高周波成分を除去する。インバータ回路は、高周波スイッチングにより中間段コンデンサからの出力電圧(以下「中間段電圧」とする。)を降圧することで、交流電力の波形を出力する。フィルタ回路は、インバータ回路の出力から、主にスイッチング周波数成分の高調波ノイズを取り除き、交流電力を出力する。制御回路は、昇圧チョッパ回路及びインバータ回路のスイッチング素子を制御することで、上述した動作を実現させる。このような構成により、電力変換装置は直流電源からの直流電力を交流電力に変換し電力系統に交流電力を供給することが可能となる。
また、従来の電力変換装置の中には、昇圧チョッパ回路が交流電力の正弦波を一部形成し、残りの部分をインバータ回路が形成することで、それぞれの電力変換回路のスイッチングを一部省略して、スイッチング損失低減を図る方式が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−152651号
特許文献1記載の電力変換装置は、直流電源からの入力電圧が電力系統の系統電圧の絶対値より高い期間では、昇圧チョッパ回路でスイッチングを行わず、単相インバータ回路が高周波スイッチングにより入力電圧を降圧し正弦波である交流電力波形の一部を形成する。一方、直流電源からの入力電圧が電力系統の系統電圧の絶対値より低い期間では、昇圧チョッパ回路が高周波スイッチングにより入力電圧を昇圧し正弦波である交流電力波形の残部を形成し、単相インバータ回路では系統電圧の極性に対応した極性変換のみを行う。これにより、昇圧チョッパ回路及び単相インバータ回路ともに全期間で高周波スイッチングを行う必要がなく、スイッチング損失の低減を図ることができる。
このような電力変換装置では、昇圧チョッパ回路が正弦波である交流電力波形の一部(以下「一部波形」とする。)を形成する制御モード(以下、「第一の制御モード」とする。)と、単相インバータ回路が正弦波である交流電力波形の残部(以下「残部波形」とする。ここで、残部とは正弦波形から一部波形を除いた部分を指す。)を形成する制御モード(以下「第二の制御モード」とする。)を有する。ここで、第一の制御モードから第二の制御モードへの切り替え及び第二の制御モードから第一の制御モードへの切り替え時(以下「モード切替時」とする。)に、中間段電圧が急峻に変化するため、この電圧変化が外乱となり電力変換装置内のリアクトルとコンデンサの共振が発生し、中間段電圧が振動する。その結果、電力変換装置固有の共振周波数のリプル電流が発生し、共振周波数のリプル電流が出力電流に重畳するので、図3に示すように、出力波形に共振周波数の振動が含まれるという問題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、モード切替時の電圧変化によって共振が発生した際に、出力波形に含まれる共振周波数の振動を低減することができる電力変換装置の提供を目的とする。
本発明にかかる電力変換装置は、制御回路が、第一の制御モードにおいては昇圧チョッパ回路の回路定数、中間段コンデンサの容量、及びフィルタ回路の回路定数によって定まる共振周波数(以下「第一の共振周波数」とする。)を有する周波数成分(以下「第一の周波数成分」とする。)を交流電力の波形から除去するように昇圧チョッパ回路を制御し、第二の制御モードにおいては、昇圧チョッパ回路の回路定数、及び前記中間段コンデンサの容量によって定まる共振周波数(以下、「第二の共振周波数」とする。)を有する周波数成分(以下「第二の周波数成分」とする。)を交流電力の波形から除去するようにインバータ回路を制御するものである。
本発明によれば、第一の制御モードにおいては、第一の周波数成分を交流電力の波形から除去するように昇圧チョッパ回路を制御するので、昇圧チョッパ回路が形成する一部波形に含まれる第一の共振周波数の振動を低減することできる。第二の制御モードにおいては、第二の周波数成分を交流電力の波形から除去するようにインバータ回路を制御するので、インバータ回路が形成する残部波形に含まれる第二の共振周波数の振動を低減することができる。よって、モード切替時の電圧変化によって第一又は第二の共振周波数に係る共振が発生した際に、出力波形に含まれる共振周波数の振動を低減することができる。
実施の形態1にかかる電力変換装置を用いた系統連系システム回路図。 実施の形態1にかかる電力変換装置の動作タイミングチャート。 実施の形態1にかかる電力変換装置の課題タイミングチャート。 実施の形態1にかかる第一の制御モードでの等価回路図。 実施の形態1にかかる制御回路を示すブロック図。 実施の形態1にかかる電力変換装置の制御ブロック図。 実施の形態1にかかる電力変換装置の制御ブロック図。 実施の形態2にかかる電力変換装置の制御ブロック図。 実施の形態3にかかる電力変換装置の動作タイミングチャート。 実施の形態4にかかる電力変換装置を用いた系統連系システム回路図。 実施の形態4にかかる電力変換装置の動作タイミングチャート。 実施の形態4にかかる電力変換装置を用いた系統連系システム回路図。
実施の形態1.
図1に、実施の形態1にかかる電力変換装置100を用いた系統連系システム回路の構成を示す。また、図2に、実施の形態1にかかる電力変換装置100の各部の動作タイミングチャートを示す。図2において、「PWM(Pulse Width Modulation)信号とはパルス幅を変調して制御するPWM制御に基づいたスイッチング素子Q1乃至Q5のゲート信号をいい、「モード1」及び「モード2」とは、それぞれ昇圧チョッパ回路10が一部波形を形成する第一の制御モード、及び単相インバータ回路20が残部波形を形成する第二の制御モードをいう。
図1において、電力変換装置100は、太陽電池1からの直流電力を商用周波数(50Hz又は60Hz)の交流電力に変換し電力系統2に供給する。以下、50Hzの交流電力に変換する場合を例示する。なお、本実施の形態においては、直流電源として太陽電池を用いた場合を例示するが、太陽電池ではなく燃料電池などの他の分散型直流電源を用いることもできる。また、以下で述べる中間段とは昇圧チョッパ回路10から単相インバータ回路20との間の区間をいい、後段とはフィルタ回路30から電力系統2までの交流側の区間をいう。
まず、電力変換装置100の構成及び各部の機能について説明する。
電力変換装置100は、太陽電池1からの直流電力から一部波形を形成する昇圧チョッパ回路10(「第一の電力変換回路」ともいう。)と、昇圧チョッパ回路10の出力から高周波成分を除去する中間段コンデンサC2と、中間段コンデンサC2の出力である中間段電圧Vmから残部波形を形成する単相インバータ回路20(「第二の電力変換回路」ともいう。)と、単相インバータ回路20の出力から高周波成分を除去し交流電力を出力するフィルタ回路30と、昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20を制御する制御回路40により構成される。
昇圧チョッパ回路10は、入力コンデンサC1、DCリアクトルL1、スイッチング素子Q1、及びダイオードD1から構成される。なお、本実施の形態では、スイッチング素子Q1にMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)を用いるが、IGBT(Insulated−Gate Bipolar Transistor)などの他のスイッチング素子を用いることもできる。
昇圧チョッパ回路10は、スイッチング素子Q1が高周波スイッチングを行うことでリアクトルL1にエネルギーを蓄え、太陽電池1からの入力電圧Viを出力電圧Vmに昇圧し一部波形を形成する。昇圧チョッパ回路10の出力制御は、入力電圧Viと出力電圧Vmの比である昇圧比がスイッチング素子Q1のオン・オフデューティ比(以下「デューティ比」とする。)で決まることから、スイッチング素子Q1のディーティ比を変化させて行う。デューティ比を変化させると昇圧比も変化させることができるため、出力電圧Vmを制御することができる。そのため、電圧指令値V*に基づいて必要な昇圧比を算出し、昇圧比に対応するデューティ比を求める。そして、デューティ比に対応したゲート信号(「制御信号」ともいう。)をスイッチング素子Q1のゲート端子G1に送ることで、スイッチング素子Q1を制御し、昇圧チョッパ回路10の出力制御を行う。
中間段コンデンサC2は、コンデンサ容量が入力コンデンサC1と比較して小容量(例えば、数百μF以下。)のものを用いる。これにより、高周波成分については電力系統2側と比較して中間段コンデンサC2のインピーダンスが低くなり、低周波成分については電力系統2側と比較して中間段コンデンサC2のインピーダンスが高くなる。そのため、商用周波数を含む低周波成分は除去されず高周波成分のみ除去して出力するので、第一の制御モードでの昇圧チョッパ回路10による正弦波の一部波形形成が可能となる。また、第二の制御モードにおいては、単相インバータ回路20が中間段電圧Vmから残部波形の形成を行うので、中間段コンデンサC2は直流電圧源として作用する。
単相インバータ回路20は、4つのスイッチング素子Q2乃至Q5をフルブリッジ型に接続し構成される。なお、本実施の形態では、スイッチング素子Q2乃至Q5にMOSFETを用いるが、IGBTなどの他のスイッチング素子を用いることもできる。
単相インバータ回路20は、PWM制御等を用いることで、単相インバータ回路20の入力電圧Vmを出力電圧Voに降圧し残部波形を形成する。単相インバータ回路20の出力制御は、入力電圧Vmと出力電圧Voの比であるインバータ変調率がスイッチング素子Q2乃至Q5のデューティ比で決まることから、スイッチング素子Q2乃至Q5のデューティ比を変化させて行う。デューティ比を変化させるとインバータ変調率も変化させることができるため出力電圧Voを制御することができる。そのため、電圧指令値V*に基づいて必要なインバータ変調率を算出し、インバータ変調率に対応するデューティ比を求める。そして、デューティ比に対応したゲート信号をスイッチング素子Q2乃至Q5のゲート端子G2乃至G5に送ることで、スイッチング素子Q2乃至Q5を制御し、単相インバータ回路20の出力制御を行う。
また、単相インバータ回路20は、スイッチング素子Q2乃至Q5を制御することで、入力電圧Vmの極性を切り替える。具体的には、系統電圧Vsが正極性の時はQ2及びQ5をオン、Q3及びQ4をオフとし、系統電圧Vsが負極性の時はQ2及びQ5をオフ、Q3及びQ4をオンとする。
フィルタ回路30は、ACリアクトルL2、及びフィルタコンデンサC3で構成される。これにより、単相インバータ回路20の出力電流Ioに含まれる高周波成分を低減し、交流電力を出力する。
制御回路40は、図5に示すように、操作量演算回路41、及びゲート信号生成回路42(「制御信号生成回路」ともいう。)を備え、各スイッチング素子Q1乃至Q5のゲート端子G1乃至G5にゲート信号を送ることで、昇圧チョッパ回路10、及び単相インバータ回路20による正弦波の形成を制御する。
操作量演算回路41は、入力電圧Vi、出力電流Io、系統電圧Vs、及び出力電流指令値I*、並びに出力電圧指令値V*に基づいて操作量(昇圧比、及びインバータ変調率をいう。以下同じ。)の演算を行う。入力電圧Vi、出力電流Io、及び系統電圧Vsは図示しないセンサにより計測し、出力電流指令値I*、及び出力電圧指令値V*は入力電圧Vi、出力電流Io、系統電圧Vsから求める。また、操作量演算回路41は、第一及び第二の周波数成分を抽出し出力電流指令値I*又は出力電圧指令値V*に重畳する。そして、第一及び第二の周波数成分が重畳した出力電流指令値I*、又は出力電圧指令値V*より、昇圧チョッパ回路10、及び単相インバータ回路20の操作量を算出する。算出された操作量は、ゲート信号生成回路42に出力される。なお、操作量演算回路41による操作量の算出は、スイッチング素子Q1乃至Q5のスイッチング周期ごとに、最低1回は行う。これにより、スイッチング周期ごとに必要な操作量を更新できるので、スイッチング時の状態に合わせた適切な制御が可能となる。
ゲート信号生成回路42は、操作量演算回路41によって算出された各操作量に基づいて、スイッチング素子Q1乃至Q5のデューティ比を算出し、このデューティ比に対応したゲート信号を生成する。生成されたゲート信号は、スイッチング素子Q1乃至Q5のゲート端子G1乃至G5に出力される。
次に、電力変換装置100の動作及び制御回路40による制御について説明する。図6に実施の形態1にかかる電力変換装置100の制御ブロック図を示す。
電力変換装置100は、第一及び第二の制御モードを有する。第一の制御モードでは、昇圧チョッパ回路10が正弦波の一部波形を形成し、単相インバータ回路20が系統電圧Vsの極性に対応した極性変換を行う。第二の制御モードでは、単相インバータ回路20が正弦波の残部波形を形成する。そして、昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20の出力を合わせることで、正弦波全体の形成を行う。また、昇圧チョッパ回路10が一部波形を形成するのは入力電圧Viが出力電圧指令値V*の絶対値よりも低い時とし、単相インバータ回路が残部波形を形成するのは入力電圧Viが出力電圧指令値V*の絶対値よりも高い時とする。
以下、第一の制御モードについて説明する。
制御回路40は、昇圧チョッパ回路10が、スイッチング素子Q1の高周波スイッチングにより、正弦波の一部波形を形成するよう制御する。また、制御回路40は、単相インバータ回路20が、系統電圧Vsの極性に合わせて昇圧チョッパ回路10の出力電圧Vmの極性を切り替えるように制御する。そのため、第一の制御モードにおいて、単相インバータ回路20のスイッチング素子Q2乃至Q5はスイッチングを行う必要がない。
ここで、第二の制御モードから第一の制御モードへのモード切替時に中間段電圧Vmが急峻に変化することから、この電圧変化が外乱となり、昇圧チョッパ回路10のDCリアクトルL1、中間段コンデンサC2及びフィルタ回路のACリアクトルL2の共振が発生する。そのため、中間段電圧Vmが第一の共振周波数で振動するので、図3に示すように、第一の共振周波数のリプル電流が発生し、出力波形に第一の共振周波数の振動が発生する。
第一の共振周波数については、以下のように求める。第一の制御モードでは、単相インバータ回路20はスイッチングを行なっていないため、単相インバータ回路20は、系統電圧Vsの極性に対応して、Q2及びQ5がオンでQ3及びQ4がオフ、又はQ2及びQ5がオフでQ3及びQ4がオンのままとなっている。そのため、中間段コンデンサC2は、LCフィルタ回路30のACリアクトルL2に接続されたものとみなせるので、図4に示すように、昇圧チョッパ回路10のDCリアクトルL1、中間段コンデンサC2、及びLCフィルタ回路30のACリアクトルL2からなる回路構成で表せる。よって、DCリアクトルL1のインダクタンス、中間段コンデンサC2の容量、及びACリアクトルL2のインダクタンスによって、式(1)のように第一の共振周波数は求まる。式(1)における各値については、f1を第一の共振周波数、L1をDCリアクトルL1のインダクタンス値、L2をACリアクトルL2のインダクタンス値、C2を中間コンデンサC2の容量とする。
Figure 0005880289
ただし、それぞれの値については、昇圧チョッパ回路10からフィルタ回路30までの配線のインダクタンス及びキャパシタンス成分、フィルタコンデンサC2の容量、スイッチング素子Q2乃至Q5のオン抵抗成分等を考慮して調整することで、より正確な共振周波数を算出できる。
そこで、制御回路40は、昇圧チョッパ回路10が出力する交流電力の波形から第一の周波数成分を除去するように、昇圧チョッパ回路10を制御する。具体的には、図6に示すように、操作量演算回路41が、共振が発生する中間段電圧Vmをフィードバック信号として、フィードバック信号から第一の周波数成分を抽出し、第一の周波数成分を電圧指令値に重畳した後に昇圧比を算出する。算出された昇圧比は、ゲート信号生成回路42に出力される。その後、ゲート信号生成回路42が、操作量演算回路41で算出された昇圧比に基づいて、スイッチング素子Q1のデューティ比を算出し、このデューティ比に対応したゲート信号を生成する。生成されたゲート信号は、スイッチング素子Q1のゲート端子G1に出力される。
第一の周波数成分の抽出に際しては、共振が発生する中間段電圧Vmに対して、第一の共振周波数を通過するフィルタ処理(例えば、第一の共振周波数を含む周波数帯を通過させる帯域通過フィルタや第一の共振周波数より低い周波数帯を除去する低域遮断フィルタを用いる処理。)、及び逆位相に変換する位相変換処理(例えば、(−1)を乗じて反転させる処理。)を行う。なお、フィルタ処理と位相変換処理を行う順番は問わない。
このようにして、制御回路40は、昇圧チョッパ回路10が出力する交流電力の波形から第一の周波数成分を除去するように、昇圧チョッパ回路10を制御する。
以下、第二の制御モードについて説明する。
制御回路40は、昇圧チョッパ回路10が、直流入力電圧Viを、そのまま出力するように制御する。そのため、第二の制御モードにおいて、昇圧チョッパ回路10のスイッチング素子Q1はスイッチングを行う必要がない。また、制御回路40は、単相インバータ回路20が、スイッチング素子Q2乃至Q5の高周波スイッチングにより、正弦波の一部波形以外の部分である残部波形を形成するように制御する。
ここで、第一の制御モードから第二の制御モードへのモード切替時に中間段電圧Vmが急峻に変化することから、この電圧変化が外乱となり、昇圧チョッパ回路10のDCリアクトルL1及び中間段コンデンサC2の共振が発生する。そのため、中間段電圧Vmが第二の共振周波数で振動するので、図3に示すように、第二の共振周波数のリプル電流が発生し、出力波形に第二の共振周波数の振動が発生する。
第二の共振周波数については、以下のように求める。第二の制御モードでは、単相インバータ回路20はスイッチングを行なっているため、第一の制御モードのように、中間段コンデンサC2が、LCフィルタ回路30のACリアクトルL2に接続されたものとみなすことはできない。そのため、中間段は、昇圧チョッパ回路10のDCリアクトルL1及び中間段コンデンサC2からなる回路構成として表せる。よって、DCリアクトルL1のインダクタンス、及び中間段コンデンサC2の容量によって、式(2)のように第一の共振周波数は求まる。式(2)における各値については、f2を第二の共振周波数、L1をDCリアクトルL1のインダクタンス値、C2を中間コンデンサC2の容量とする。
Figure 0005880289
ただし、それぞれの値については、昇圧チョッパ回路10から中間段コンデンサVmまでの配線のインダクタンス、キャパシタンス成分及び抵抗成等を考慮して調整することで、より正確な共振周波数を算出できる。
そこで、制御回路40は、単相インバータ回路20が出力する交流電力の波形から第二の周波数成分を除去するように、単相インバータ回路20を制御する。具体的には、図6に示すように、操作量演算回路41が、共振が発生する中間段電圧Vmをフィードバック信号として、フィードバック信号から第二の周波数成分を抽出し、第二の周波数成分を電圧指令値に重畳した後にインバータ変調率を算出する。算出されたインバータ変調率は、ゲート信号生成回路42に出力される。その後、ゲート信号生成回路42が、操作量演算回路41で算出されたインバータ変調率に基づいて、スイッチング素子Q2乃至Q5のデューティ比を算出し、デューティ比に対応したゲート信号を生成する。生成されたゲート信号は、スイッチング素子Q2乃至Q5のゲート端子G2乃至G5に出力される。
第二の周波数成分の抽出に際しては、共振が発生する中間段電圧Vmに対して、第二の共振周波数を通過するフィルタ処理(例えば、第二の共振周波数を含む周波数帯を通過させる帯域通過フィルタや第二の共振周波数より低い周波数帯を除去する低域遮断フィルタを用いる処理。)、及び逆位相に変換する位相変換処理(例えば、(−1)を乗じて反転させる処理。)を行う。なお、フィルタ処理と位相変換処理を行う順番は問わない。
このようにして、制御回路40は、単相インバータ回路20が出力する交流電力の波形から第二の周波数成分を除去するように、単相インバータ回路20を制御する。
以上のように、共振が発生する中間段電圧Vmに基づいて、第一及び第二の周波数成分を交流電力の波形から除去するように制御することで、出力波形に含まれる共振周波数の振動を低減することができる。これにより、昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20のスイッチング損失低減を図り、かつ出力波形に含まれる共振周波数の振動を低減することができる。
なお、上記において昇圧チョッパ回路10が形成する一部波形と、単相インバータ回路20が形成する残部波形は、入力電圧Viと出力電圧指定値V*の絶対値の比較により決定しているが、他の方法で行うこともできる。例えば、入力電圧Viと系統電圧Vsの絶対値との比較により決定することもできる。そのような場合、昇圧チョッパ回路10が一部波形を形成するのは入力電圧Viが系統電圧Vsの絶対値よりも低い時とし、単相インバータ回路が残部波形を形成するのは入力電圧Viが系統電圧Vsの絶対値よりも高い時とする。
また、図6に示すように、共振が発生する中間段コンデンサC2を流れる電流Idc(以下「中間段電流Idc」とする。)に基づいて、第一及び第二の周波数成分を交流電力の波形から除去するように制御することで、出力波形に含まれる共振周波数の振動を低減することもできる。ここで、中間段電流Idcは、図示しない電流センサによって計測されたDCリアクトルL1に流れる電流を用いる。
このような場合、操作量演算回路41が、中間段電流Idcに対して、フィルタ処理及び位相変換処理によって第一及び第二の周波数成分を抽出し、抽出された第一及び第二の周波数成分を出力電流指令値I*に重畳することで各操作量を算出する。算出された各操作量はゲート信号生成回路42に出力される。
ゲート信号生成回路42では、操作量演算回路41で算出された各操作量に基づいて、スイッチング素子Q1乃至Q5のデューティ比を算出し、デューティ比に対応したゲート信号を生成する。生成されたゲート信号は、スイッチング素子Q1乃至Q5のゲート端子G1乃至G5に出力される。
以上のように、共振が発生する中間段電流Idcに基づいて、第一及び第二の周波数成分を交流電力の波形から除去するように昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20を制御することで、出力波形に含まれる共振周波数の振動を低減することができる。
また、図7に示すように、共振周波数の振動が含まれる出力電流Io(「後段電流」ともいう。)又は出力電圧Vo(「後段電圧」ともいう。)に基づいて、第一及び第二の周波数成分を交流電力の波形から除去するように制御することで、出力波形に含まれる共振周波数の振動を低減することもできる。ここで、出力電圧Voは、図示しない電流センサによって計測されたフィルタコンデンサC3の印加電圧を用いる。
このような場合、操作量演算回路41が、出力電流Io又は出力電圧Voに対して、フィルタ処理及び位相変換処理によって第一及び第二の周波数成分を抽出し、出力電流Ioを第一又は第二の周波数成分とした場合には出力電流指令値I*に、出力電圧Voを第一又は第二の周波数成分とした場合には出力電圧指令値V*に第一及び第二の周波数成分を重畳することで各操作量を算出する。算出された各操作量はゲート信号生成回路42に出力される。
ゲート信号生成回路42では、操作量演算回路41で算出された各操作量に基づいて、スイッチング素子Q1乃至Q5のデューティ比を算出し、デューティ比に対応したゲート信号を生成する。生成されたゲート信号は、スイッチング素子Q1乃至Q5のゲート端子G1乃至G5に出力される。
以上のように、共振周波数の振動が含まれる出力電流Io又は出力電圧Voに基づいて、第一及び第二の周波数成分を交流電力の波形から除去するように制御することで、出力波形に含まれる共振周波数の振動を低減することができる。
実施の形態2.
続いて、実施の形態2にかかる電力変換装置100について説明する。実施の形態2にかかる電力変換装置の回路構成については、実施の形態1と同様であるため省略する。図8に、実施の形態2にかかる電力変換装置100の制御ブロック図を示す。
実施の形態1にかかる電力変換装置では、交流電力の波形に含まれる共振周波数の振動を除去するように昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20を制御する。しかし、電力変換装置100の制御系は商用周波数成分(50Hz)の出力を制御するように設計されており、また上述の共振周波数は商用周波数(50Hz)に対して高い周波数であるため(例えば、1kHz〜2kHz。)、制御応答速度が足りず共振周波数の振動低減を十分に行えない場合があった。本実施の形態は、制御応答速度が足りない場合でも、出力波形からの共振周波数の振動低減をより効果的に行うものである。
実施の形態2においては、図8に示すように、商用周波数の一周期前(以下「前周期」とする。)の波形を記憶波形として、記憶波形に基づいて第一及び第二の周波数成分を交流電力の波形から除去するように昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20を制御する。
具体的には、操作量演算回路41が図示しない波形記憶手段を備え、前周期で計測した中間段電圧Vm、中間段電流Idc、出力電流Io、又は出力電圧Voのいずれか一つの波形を、記憶波形として波形記憶手段によって記憶する。また、記憶波形は商用周波数周期ごとに前周期の波形に更新する。そして、図8に示すように、記憶波形にフィルタ処理及び位相変換処理を行い第一及び第二の周波数成分を抽出し、抽出された第一及び第二の周波数成分を出力電圧指令値V*又は出力電流指令値I*に重畳し各操作量を算出する。ここで、中間段電圧Vm又は出力電圧Voを記憶波形とした場合には出力電圧指令値V*に、中間段電流Idc又は出力電流Ioを記憶波形とした場合には出力電流指令値I*に、第一及び第二の周波数成分を重畳させる。そして、算出された各操作量は、ゲート信号生成回路42に出力される。
ゲート信号生成回路42では、操作量演算回路41で算出された各操作量に基づいて、スイッチング素子Q1乃至Q5のデューティ比を算出し、このデューティ比に対応したゲート信号を生成する。生成されたゲート信号は、スイッチングQ1乃至Q5のゲート端子G1乃至G5に出力される。
このような構成により、記憶した記憶波形に基づいて交流電力の波形から共振周波数の振動を除去するように昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20を制御するので、センサ遅れや制御遅れの影響が少なく、出力波形に含まれる共振周波数の振動低減をより効果的に行うことができる。
実施の形態3.
続いて、実施の形態3にかかる電力変換装置100について説明する。
実施の形態3にかかる電力変換装置100の回路構成及び各部の動作については、実施の形態1と同様であるため省略する。図9に、実施の形態3にかかる電力変換装置100のスイッチング素子Q1乃至Q5のスイッチング周波数を示す。
実施の形態1にかかる電力変換装置では、上述したように、制御応答速度が足りず共振周波数の振動低減を十分に行えない場合があった。本実施の形態はスイッチング周波数を変化させることで、制御応答速度が足りない場合でも出力波形からの共振周波数の振動低減をより効果的に行うものである。
本実施の形態にかかる電力変換装置100は、昇圧チョッパ回路10が一部波形の形成を開始してからの第一の期間(以下「T1」とする。)と単相インバータ回路20が残部波形の形成を開始してからの第二の期間(以下「T2」とする。)において、昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20のスイッチング素子Q1乃至Q5のスイッチング周波数を高くすることで、出力波形に含まれる共振周波数の振動低減をより効果的に行う。
以下、第一の制御モードの動作を説明する。本実施の形態では、第一のスイッチング周波数を40kHz、第一のスイッチング周波数よりも低い周波数を20kHzとして説明するが、他の周波数としても構わない。
T1においては、スイッチング素子Q1乃至Q5のスイッチング周波数を第一のスイッチング周波数40kHzとする。一方、T1以外の期間では、スイッチング素子Q1乃至Q5のスイッチング周波数を第一のスイッチング周波数よりも低い20kHzとする。これにより、スイッチング周波数が高くなるほど制御応答速度が早まるため、T1の期間において、第一の周波数成分を交流電力の波形から除去する制御の制御応答速度が早くなり、出力波形に含まれる共振周波数の振動低減をより効果的に行うことができる。
一方、スイッチング周波数を高くすることによりスイッチング損失の増加が懸念されるが、T1のみスイッチング周波数を高くし、第一の制御モードの他の期間ではスイッチング周波数を変化させないため、スイッチング損失の増加を最小限に抑制することができる。T1の決定方法については、例えば出力電流Ioに含まれる第一の周波数成分と閾値との比較により行い、第一の周波数成分が閾値(例えば、商用周波数成分の電流実効値の1%を閾値とする)以下になるまでの期間はT1として決定する。同様に、第二の制御モードにおいても、第二のスイッチング周波数を40kHzとして、T2期間では第二のスイッチング周波数で動作させ、T2以外の期間では第二のスイッチング周波数より低い周波数20kHzで動作させる。
このような構成により、スイッチング損失の増加を抑制するとともに、出力波形に含まれる共振周波数の振動低減をより効果的に行うことができる。
なお、本実施の形態では、スイッチング周波数が高くなる二つの期間(T1及びT2)を設けることとしたが、どちらか一方の期間だけを設けることとしても良い。さらに、T1及びT2の決定に際しては、異なる閾値により決定することもでき、第一及び第二のスイッチング周波数についても異なる値としても構わない。また、第一のスイッチング周波数又は第二のスイッチング周波数からより低い周波数に移行する際には、段階的に移行させることや線形的に移行させることとしてもよい。
実施の形態4.
続いて、実施の形態4にかかる電力変換装置101について説明する。
図10に、実施の形態4にかかる電力変換装置101を太陽電池の系統連系に用いた系統連系システム回路の構成を示す。また、実施の形態4にかかる電力変換装置101の中間段コンデンサ容量の変化及びS1の動作について図11に示す。
実施の形態1にかかる電力変換装置では、上述したように、制御応答速度が足りず共振周波数の振動低減を十分に行えない場合があった。本実施の形態は中間段コンデンサC2のコンデンサ容量を変化させることで、制御応答速度が足りない場合でも、出力波形に含まれる第二の共振周波数の振動低減をより効果的に行える。
実施の形態4にかかる電力変換装置101の回路構成は、実施の形態1にかかる電力変換装置100の構成に加えて、追加コンデンサC4とコンデンサ切り替え用スイッチS1を有する。追加コンデンサC4は、中間段コンデンサC2に並列接続されるように、昇圧チョッパ回路10及び単相インバータ回路20の間、かつ正側端子及び負側端子の間に接続される。コンデンサ切り替え用スイッチS1は、追加コンデンサC4に直列となるように接続される。
コンデンサ切り替え用スイッチS1は、第一の制御モードにおいてはオフ状態として、第二の制御モードにおいてはオン状態となるように動作させる。なお、本実施の形態では、S1についてリレーを用いるが、MOSFETなどのパワー半導体を用いることも可能である。
中間段コンデンサC2及び追加コンデンサC4のコンデンサ容量は、例えば中間段コンデンサC2の容量を数十μFとし、追加コンデンサC4の容量を数千μFとする。
このような特徴を有することで、第一の制御モードにおいては、追加コンデンサC4が中間段コンデンサC2に並列接続されないため、小容量の中間段コンデンサC2のみが昇圧チョッパ回路10と単相インバータ回路20の間に接続される。一方、第二の制御モードにおいては追加コンデンサC4が中間段コンデンサC2に並列接続されるため、C2とC4の合成容量を有する等価コンデンサが、昇圧チョッパ回路10と単相インバータ回路20の間に接続されたものとみなすことができる。つまり、第二の制御モードにおいてのみ、中間段コンデンサC2のコンデンサ容量が増加したものとみなすことができる。
これにより、第二の制御モードにおいて、第二の制御モードにおいて中間段コンデンサC2の容量が増加したものとみなせるので、DCリアクトルL1及び中間段コンデンサC2によって定まる第二の共振周波数が低下する(例えば、数百Hz。)。よって、制御応答速度が足りない場合でも、単相インバータ回路20によって交流電力の波形から第二の共振周波数の振動を除去する制御が容易になり、出力波形に含まれる第二の共振周波数の振動低減をより効果的に行える。
一方、第一の制御モードでは、追加コンデンサC4が中間段コンデンサC2に接続されないため、中間段コンデンサC2は小容量のままである。そのため、第一の制御モードでは小容量の中間段コンデンサC2が出力側のコンデンサとして作用するため、昇圧チョッパ回路10による一部波形の形成が可能となる。
なお、図12に示すように、前記追加コンデンサC4は入力コンデンサC1の一部を用いることもできる。
このような場合においては、コンデンサ切り替え用スイッチS2を追加コンデンサC4に対して直列(コンデンサ切り替え用スイッチS1の逆側)に接続する。そして、コンデンサ切り替え用スイッチS1及びS2は、追加コンデンサC4が第二の制御モードでは入力コンデンサC1に並列接続され、第二の制御モードでは中間段コンデンサC2に並列接続されるように切り替える。
これにより、追加コンデンサC4を不使用となる期間がなくなるため、追加コンデンサC4を無駄なく利用することができる。
なお、上記の各実施の形態1〜4のスイッチング素子Q1乃至Q5やダイオードD1として、ワイドバンドギャップ半導体によって形成された素子を適用すると、更にスイッチング損失や導通損失が低減するため、一層の高効率化を達成できることは言うまでもない。ワイドバンドギャップ半導体としては、例えば、炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドがある。
このようなワイドバンドギャップ半導体によって形成された素子は、耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、小型化が可能であり、これら小型化された素子を用いることにより、これらの素子を組み込んだ半導体モジュールの小型化が可能となる。また、耐熱性も高いため、ヒートシンクの放熱フィンの小型化や、水冷部の空冷化が可能であるので、半導体モジュールの一層の小型化が可能になる。更に電力損失が低いため、素子自身の特性の高効率化が可能であり、延いては半導体モジュールの高効率化が可能になる。
なお、本発明は、発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせることや、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 太陽電池
2 電力系統
100〜102 電力変換装置
10 昇圧チョッパ回路
20 単相インバータ回路
30 フィルタ回路
40 制御回路
41 操作量演算回路
42 制御信号生成回路
C1 入力コンデンサ
C2 中間段コンデンサ
C3 フィルタコンデンサ
C4 追加コンデンサ
f1 第一の共振周波数
f2 第二の共振周波数
L1 DCリアクトル
L2 ACリアクトル
D1 ダイオード
Q1〜Q5 スイッチング素子
G1〜5 ゲート端子
S1〜2 コンデンサ切り替え用スイッチ
Vi 入力電圧
Vm 中間段電圧
Vo 出力電圧
Vs 系統電圧
V* 出力電圧指令値
Idc 中間段電流
Io 出力電流
I* 出力電流指令値
T1 第一の期間
T2 第二の期間

Claims (10)

  1. 直流電力を正弦波である交流電力に変換する電力変換装置であって、
    前記直流電力から、前記正弦波の一部波形を形成する第一の電力変換回路と、
    前記第一の電力変換回路の出力から高周波成分を除去する中間段コンデンサと、
    前記中間段コンデンサの出力から、前記一部波形以外の残部波形を形成する第二の電力変換回路と、
    前記第二の電力変換回路の出力から高周波成分を除去し、前記交流電力を出力するフィルタ回路と、
    前記第一及び第二の電力変換回路を制御する制御信号を生成する制御回路とを備え、
    前記制御回路は、
    前記第一の電力変換回路が前記一部波形を形成する第一の制御モードにおいては、前記第一の電力変換回路の回路定数、前記中間段コンデンサの容量、及び前記フィルタ回路の回路定数によって定まる第一の共振周波数を有する第一の周波数成分を前記交流電力の波形から除去するように前記第一の電力変換回路を制御し、
    前記第二の電力変換回路が前記残部波形を形成する第二の制御モードにおいては、前記第一の電力変換回路の回路定数、及び前記中間段コンデンサの容量によって定まる第二の共振周波数を有する第二の周波数成分を前記交流電力の波形から除去するように前記第二の電力変換回路を制御すること、
    を特徴とする電力変換装置。
  2. 前記制御回路は、
    前記第一及び第二の電力変換回路の操作量をフィードバック信号から算出する操作量演算回路と
    前記操作量に基づいて、前記制御信号を生成する制御信号生成回路とを備え、
    前記操作量演算回路は、
    前記中間段コンデンサの印加電圧である中間段電圧、又は前記第一の電力変換回路を流れる電流である中間段電流のいずれか一つを前記フィードバック信号とし、
    前記フィードバック信号から、前記第一及び第二の周波数成分を抽出し、
    前記第一及び第二の周波数成分に基づいて前記操作量を算出すること、
    を特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記制御回路は、
    前記第一及び第二の電力変換回路の操作量をフィードバック信号から算出する操作量演算回路と、
    前記操作量に基づいて、前記制御信号を生成する制御信号生成回路とを備え、
    前記操作量演算回路は、
    前記交流電力の電圧である後段電圧、又は前記交流電力の電流である後段電流のいずれか一つを前記フィードバック信号とし、
    前記フィードバック信号から、前記第一及び第二の周波数成分を抽出し、
    前記第一及び第二の周波数成分に基づいて前記操作量を算出すること、
    を特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  4. 前記操作量演算回路は、
    前記フィードバック信号に前記第一の制御モードでは前記第一の周波数成分を通過させ、前記第二の制御モードでは前記第二の周波数成分を通過させるフィルタ処理を行うフィルタ処理部と前記フィルタ処理部の出力を逆位相に変換する位相変換処理部、
    又は前記フィードバック信号を逆位相に変換する位相変換処理部と前記位相変換処理部の出力に前記第一の制御モードでは前記第一の周波数成分を通過させ、前記第二の制御モードでは前記第二の周波数成分を通過させるフィルタ処理を行うフィルタ処理部を備えること
    を特徴とする請求項2又は3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記制御回路は、
    前記第一の電力変換回路及び前記第二の電力変換回路の操作量を記憶波形から算出する操作量演算回路と、
    前記操作量に基づいて前記制御信号を生成する制御信号生成回路とを備え、
    前記操作量演算回路は、
    前記正弦波の一周期前の前記中間段コンデンサの印加電圧である中間段電圧、前記第一の電力変換回路を流れる電流である中間段電流、前記交流電力の電流である後段電流、又は前記交流電力の電圧である後段電圧のいずれか一つを前記記憶波形として記憶する波形記憶手段を備えること
    を特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  6. 前記制御回路は、
    前記第一の制御モードが開始してからの第一の期間では、前記第一の電力変換回路のスイッチング周波数を第一のスイッチング周波数とし、前記第一の期間経過後は前記第一のスイッチング周波数よりも低い周波数として前記第一の電力変換回路を制御すること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記制御回路は、
    前記第二の制御モードが開始してからの第二の期間では、前記第二の電力変換回路のスイッチング周波数を第二のスイッチング周波数とし、前記第二の期間経過後は前記第二のスイッチング周波数よりも低い周波数として前記第二の電力変換回路を制御すること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  8. 前記第一の電力変換回路及び前記第二の電力変換回路の間、かつ正側端子及び負側端子の間に接続される追加コンデンサと、
    前記追加コンデンサに直列に接続されるスイッチング素子とを備え、
    前記第一の制御モードにおいては、前記スイッチング素子をオフとし、
    前記第二の制御モードにおいては、前記スイッチング素子をオンとすること、
    を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  9. 前記第一の電力変換回路、及び/又は前記第二の電力変換回路のスイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体によって形成されている請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  10. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンドである請求項9に記載の電力変換装置。
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